Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(276) >>
★この記事には「性的な内容」「ショッキングな内容」が含まれます。もし記事に問題がある場合は違反報告してください。

  ぺろっとたいらげてしまいたい。

 ( 書き捨て!小説 )
- アクセス(1150) - いいね!(22)

三築 ★9nhTubX7oI_m9i









   全部食べてしまいませう。













   //








   こちら、私の妄想の最終着駅となっております。エログロBLGLなんでもござれの世界でございます。
   苦手な方は、お戻りくださりますよう。閲覧は勝手にしていただいていいですが、自己責任で。











    ――――――→  ごちそーさまっ











メモ2020/04/18 09:52 : 三築蜜奇 @blacksnow2★iPhone-htOkGScGvb


 アクセス1000超え、ぱち20ありがとうございます。ちょ、もう、え、誰がこんなに押してくださったの!?…名乗って!?すき!!()

ページ: 1 2 3 4

 
 
↑前のページ (226件) | 最新ページ

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i









 「――――――おや、梅ヶ枝殿。面会ですか?」
 「貴方は……」





  せっかくいい雰囲気だったのに、と、心の中で舌打ちをした眞尾は、声のする方へあくまでいつもの飄々とした顔を崩さずに向ける。かつ、かつ、と革靴の音を響かせながら現れた男に、眞尾は心底嫌そうに息をついた。男の事は知っていた。なぜなら、自分たち罪人たちを監視する役割をもつ―――




 「…なぜ【ヲ廻】の方が、昼間に、?」
 「驚かせてしまったなら申し訳ないです。実は、ヲ廻さんの中でも、僕だけは、昼間でも歩けるようになっているんですよ」
 「…そう、なんですか」
 「ところで、梅ヶ枝殿。ミケネコグループ頭領と何かお話でも?」


 ヲ廻さん―――――ここの監獄の「夜間監視員」である。更に、昼の監視員と違って、ヲ廻さんは5人しかおらず、全員がすこし変わった風貌をしていた。今梅ヶ枝の横で微笑んでいる青年も例外ではない。彼は、パステルグリーンの髪を顔の右半分覆い隠すように伸ばしており、時折髪の隙間から右半分にびっしりと刻み込まれた呪詛がみえる。物腰は柔らかであるが、ヲ廻の統率をしている彼が一番危険人物であることは、眞尾でもわかっていた。



 「――――ミケネコグループの残党について、少々」
 「おや、そうなんですね。梅ヶ枝殿は、仕事熱心ですね。ですが、」



 ひとつ。ゆるやかにカーブを描いた口元。音もなく梅ヶ枝の眼前まで迫った彼は、そのまま色の無い瞳で梅ヶ枝をじっとみつめた。




 「――――この犯罪者は、貴方に情があるようだ。なにとぞ、お気を付けくださいね」




 その瞬間の空気は、眞尾ですら眉をひそめてしまうほどのものだった。梅ヶ枝は自分の視界いっぱいに広がる綺麗で歪な顔を揺れる瞳で
 見つめた後、空気を絞り出すようなか細い声で、「はい、」と呟いていたようにみえる。
 余計な事を、と口出したい気分になったが、眞尾は喉まで出かかっていた挑発的言霊をぐっとこらえた。
 いけすかないが、ここでこの男に逆らえば、後々面倒になる事は明白だった。



 「いい子です」



 すっと梅ヶ枝から顔を離した青年は、にっこりといつもの微笑みを浮かべて、踵を返す。
 その後ろ姿を、少々放心した様子で見送る梅ヶ枝、そしてそんな梅ヶ枝を複雑そうな瞳で見つめる眞尾。
 ――――先程までの少々甘い雰囲気は、一瞬にしてなくなっていた。







 (ウメちゃんとミケがちょっといちゃつく(ウメちゃんがミケに遊ばれてる)ところに、くぎを刺しにくるヲ廻。
  おもいついてたのは、ミケへの嫌がらせで、ミケの目の前でウメちゃんにキスをするっていうシーンだったんだけど、力尽きたので
  またかきまああす)


1ヶ月前 No.227

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「灯駆。あなたは逃げなさい。そして、情報を持って帰るの。できるね?」
 「団長命令です。従いなさい」
 「―――――退避!!!!!」

 「―――――槐。貴方のおかげで、私は、私が知らない「家族」という存在を感じる事が出来た。貴方が、可愛くて、しょうがなかった。そして、だんだんと大人に成長していく貴方が、誇らしかった。―――――――槐。ありがとう。」






 (手足を削がれて、毒を注がれて、胴体と顔だけになってしまっても、絶望を顔に出さずに最後まで凛とし続けた陽さんかっこよすぎだろ……)



1ヶ月前 No.228

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 蜜羅は、実は生前駆除師団長だったという思い付き。
 第6駆除師団長および駆除師団研究所の初代所長でもあった。

 女性として稀代にみる才能で、害虫駆除を行っている傍ら、蟲の生態を解明すべく研究もおこなっていた秀才。

 20年前にある害虫駆除討伐のまま、行方知れずになっており、生き残った第6駆除師団の証言により、
 蟲狂いに殺されてしまったのでないかということで、死亡とされた。

 だが実際は、蟲狂いに蟲憑きにされたのち、適応してしまい、蟲狂いとなっていた。




 また詳しい設定きめたらのせよっと、

1ヶ月前 No.229

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i



 ↑20年前じゃなくて、もっともっと昔にする!50年前くらいにする!
  だからもし、蜜羅が人間だったら、今75歳くらい。





  *








 「私は、蜜羅。貴方が私の顔を見た事あるというのは、気のせいなんかじゃないよ。―――――あるでしょう?わたしの写真が。貴方達の研究所の【初代研究室長】のところに!!」

 「それで貴殿は、駆除師団の誇りを忘れ、敵に命乞いをしたのか。――――殺すべき害虫に、無様にこうべを垂れたのか」
 「貴方になにがわかるの?人間はね、圧倒的力を目の前にすると、あっという間に無力になるの。駆除師団の前に、私だって一人の人間だった。周りには、今までずっと一緒だった相棒の副師団長の死体、部下たちの残骸、咽返るほどの絶望の匂い。死にたくない。その思いしかなかった。それはもう、滑稽だったわ。泣きながら、土下座したの。殺さないでください、って。何度も。何度も。そうしたら、彼は優しく笑ったわ。いえ、優しく笑ったように形成された顔をした。そこで、人間としての私の記憶は終わり。――――もう戻れないの。駆除師団としての私は、もういない。だってほら、こんなに人間を殺しても、もうなんにも感じない。なーんにも、感じないのよ」









  *







 名前すとっく  澪標(みおつくし) 案山子(かかし) 蓬生不(よもぎふ) 篝火(かがりび) 藤袴(ふじばかま)
         夕霧(ゆうぎり) 御法(みのり) 橋姫(はしひめ) 明衣(あかは) 瑞刄(みずは)
         萌葱(もえぎ) 琥珀(こはく) 瑪瑙(めのう) 水菓子(みずがし) 喪毋(もなか)
         翡翠(ひすい) 鶺鴒(せきれい) 星宿(せいしゅく) 春霞(はるがすみ) 玉兎(ぎょくと)
         歔欷(きょき。すすり泣く事) 惆悵(ちゅうちょう。恨み嘆く事) 跼蹐(きょくせき。恐れて身体を縮める事)
         芥(あくた)窈窕(ようちょう。兎尽くしてしとやかなさま) 婀娜(あだ。艶めかしく美しいこと)
         縲絏(るいせつ。罪人として囚われること) 慫慂(しょうよう。そうするよう勧めること)
         瑕瑾(かきん。わずかな欠点) 桎梏(しっこく。自由を奪うもののこと) 靉靆(あいたい。心が晴れないこと
         轣轆(れきろく) 嚠喨(りゅうりょう) 霜降(そうこう) 幽玄(ゆうげん) 久遠(くおん)
         星霜(せいそう) 幽冥(ゆうめい) 光芒(こうぼう) 残夢(ざんむ)玲瓏(れいろう)
         輪廻(りんね) 彩雲(さいうん) 夢幻(むげん) 雷霆(らいてい) 神羅(しんら) 白妙(しろたえ)
         花筏(はないかだ) 小紫(こむらさき) 早蕨(さわらび) 零里(れいり) 凛善(りんぜん)
         甘露(かんろ) 桂城(かつらぎ) 叢雲(むらくも) 現世(うつしよ) 儚世(はかなよ)
         霹靂(かみとき) 淡雪(あわゆき) 東風(こち) 残雪(ざんせつ) 春暁(しゅんぎょう)
         春眠(しゅんみん) 春霖(しゅんりん) 朝凪(あさなぎ) 薫風(くんぷう) 夜長(よなが)
         氷柱(つらら) 霧氷(むひょう) 枳殻(からたち) 梔子(くちなし) 鬼灯(ほおずき) 牡丹(ぼたん)
         山吹(やまぶき) 東雲(しののめ) 楚々(そそ)




1ヶ月前 No.230

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「兄様なんて……だいきらい!」
 「っそ、そんな、ひ、姫宮、」



 「あっちいって!顔も見たくない、」
 「……………はい…」




 これは、圧倒的力を持つ大妖である酒呑童子の兄妹の、ちいさな、しかし珍しい兄妹喧嘩の実録である。









  *









  事の発端は、休日ののどかなお昼時だった。






 「あ、凪」
 「はい?なんすか首領」
 「暇だからさ、勝負しようよ」
 「えっ、やですよ。首領、勝負事になると見境なくなるし、加減ってもんを前世に忘れてきた節あるし…」
 「しようよ。するよね?」
 「話聞いてます?」
 「はいけってーい。じゃあ、ルール説明しまーす。戦闘範囲はこの家の中。あ、もちろん姫宮の部屋は除外ね。どさくさにまぎれて、姫宮の部屋を物色なんてしようものなら、抹殺するから」
 「いやしねえよっ!」



 姫宮の事が絡まない退屈が非常に嫌いである自由な戦闘狂の一言からはじまった。
 そして、その奔放さに大抵振り回されるのが、彼の右腕であり側近である、凪。何百年も前からこのフリーダムな主に仕えていた凪は、
 悲しきかな自然とその奔放さに順応する癖がついてしまっているようで、実際今も、やらねえよといいつつも、首をゴキゴキと鳴らして
 戦闘準備を整えていた。あれで無意識なのだから、何百年ものの癖とは恐ろしいものである。

 ルール、とはいっても、端的に言ってしまえばただの喧嘩である。言い方を美化するならば、手合わせ、か。
 きっと姫宮がこの場にいたならば、菖蒲は迷わず手合わせしていただけだよ、と微笑むだろうし、凪は一切武器には手を付けなくなるだろう。
 だが、この2人を止めるストッパーは、今日はあいにく外出をしていた。なんでも、先日お世話になった人間の少女と妖狐2人のところに、
 遊びに行くのだとか。姫宮の世界が広がるのが喜ばしい。だが、遊びに行く先に男、しかも妖怪、更に言えば自分と同じクラスの大妖が二人も
 いると知り、菖蒲は絶賛拗ねていた。だが、菖蒲の一番恐れる事は、姫宮に嫌われる事。
 よって、駄々はこねてみたものの、困り顔をしつつも出かける意思は曲げなかった姫宮を、菖蒲は泣く泣く送り出したのだ。
 とはいっても、すぐに配下である薊を呼び出して、見つからないように尾行しろと命じる相変わらず加減ではあったが。

 よって、今、菖蒲は若干腹の虫の居所が悪いのである。そんなときのストレス発散は、もっぱら喧嘩であった。
 だが、この男の規格外の強さについてこれるものなど、人間ではまずいない。よって、一番手っ取り早い相手が、凪なのだった。



 「今日もいいサンドバックになってね、凪」
 「あちゃー、もう爛々と目が輝いてるわこの方。毎度毎度その鬱憤をうける身にもなってくださいよ…」



 この手合わせもどき鬱憤晴らしが、まさか兄妹喧嘩につながるだろうとは、このときは誰も思っていなかった。









 (つづく)

1ヶ月前 No.231

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「誉。お願いできるか?」
 「勿論です。遊馬さんの命とあれば、喜んで」
 「では任せた」




 燃え盛る炎のような赤髪が扉の向こうに消えた事を確認した後、その男はゆっくりと蟲憑きたちの方をむく。
 男、と表すには少々あどけなさが勝つ顔立ちは、あはは、と眉を下げて笑うことでさらに幼さが際立った。



 「あ、はは、遊馬さんに貴殿たちの掃除を命じられちゃいました」
 「はっ、てめぇみたいなひょろっひょろのチビに何ができんだよ!!」



 蠱惑の血脈の配下である蟲狂い【蟲食み】たちが、自分よりも小柄で童顔の彼を嘲るように笑う。
 そして、彼がその発言にぴくりと片眉を動かしたことにも気付かず、馬鹿にした様子で蟲食みたちは武器をとり、彼に襲い掛かる。



 「わあっ、落ち着いてくださいっ、よっと」



 一斉に襲い掛かってきた蟲食みたちを、言動は焦りを滲ませつつも、余裕綽々でひらひらと交わしていく彼に、蟲食みたちは
 苛立ったように舌打ちをした。そんな蟲食みたちに、にっこりとした笑みを滲ませて、彼は自身の持っている「蟲殺し」に手をかけた。



 「まあまあ、そんなに殺気立たないでくださいよ。貴殿らはそんな無駄な体力を使う必要はない」
 「…ああ?どういう意味だゴラ」


 「こういう意味ですよっ」



 ぶしゅ、と、飛沫があがる。それはまるで噴水のように、次々と天井に向かって勢いよく噴き出た。
 数人いた蟲食みは、一人残らず首を切り落とされていた。時間差で、ごろごろと床に転がり落ちる彼らの頭部に張り付いているのは
 驚愕に見開かれた瞳や、恐怖に歪んだ表情、何が起こったかわかっていない顔、様々ではあったが、彼らがもうその感情を表に出すことはない。

 部屋を瞬く間に染めていく数多の血飛沫に、赤い斑点が頬を彩る可愛らしい顔が、優悦に浸った笑みを歪ませた。




 「お掃除かんりょーう。遊馬さん、褒めてくれるかなっ」







 *






 「――遊馬さん。彼を一人にしてよかったんですか?」
 「ん?ああ、誉のことか?そうか、君はまだ知らなかったか」
 「彼はまだ青年と言うには幼いですし…何人か増援を送りましょうか」
 「いや、いい。そうか、誉は知らぬ者からみると、非力に見えるのだな」
 「と、いいますと…?」


 「誉は、あのような可愛らしい顔立ちをしているが、その実力は化け物級でな。駆除師団養成施設でも稀代の天才と謳われていた一人なんだ」









 (誉くん、ショタ顔だけどバケモノ級につよく、そんでもって遊馬さんにしか懐いていない)






  *

1ヶ月前 No.232

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i






 蟲憑きから、蟲狂いになるまでにそこまで時間はかからなかったと思う。
 だから私が、目が覚めて最初に見た光景は、未だ転がる私の部下たちの亡骸だった。
 あまりに凄惨な光景に、目を背けたかった。泣きたかった。

 自分は順応してしまったのだと理解するのは割と早かった。
 自我がある。痛みもない。蟲がうぞうぞと体を這いまわっている感覚もなく、言うならば、【私】の【中】に、
 蟲と言う存在が住み着き、共存しているような感覚だった。不思議で、奇妙で、最初は少し、いやだいぶ気持ち悪かった。

 おなかがすいた。
 だらしなく、だらだらと涎を垂らす私を見て、誰かが声をかけてきた。
 私を蟲憑きにした【蠱惑師】はもうおらず、そのかわりに、妖艶な雰囲気を漂わせた女がいた。
 女は自分を【蠱惑の血脈】だと言い、そして【蝶】を司っているとつづけた。
 更に、私も【蝶】を司っているから、お前は私の配下になるのだと言い放った。

 頭がぐるぐるして気持ち悪くて、何も考えないまま頷いたように思う。
 そうすると、女は満足げに笑い、そうして最初の命令を私に下した。

 どんな命令かは覚えていないけど、その後、私はおなかいっぱいになっていたことだけは覚えている。







 (お察しの通り、自分の部下たちを食べてしまった蜜羅ちゃん。最終的に、この蝶の蟲狂いを殺して、自分がその地位にのぼりつめるよ)



1ヶ月前 No.233

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








「――――然っ!!!」






 槐さんの怒号で俺はハッとし、急いで【蟲殺し】を手に取ると、走り出す。
 やれ、やれ、やれ、…やるんだ。やらなきゃ、いけないんだ。
 雑念を捨てろ。感情を取り払え。余計な事を考えるな。目の前にいるのは、敵、ただの蟲狂い、害虫―――――




 「ぜ、ん…」



 ぽつり、と呟いたその声に、確実に彼女の頸椎を狙ったその手がとまった。
 後ろから、槐さんや曉の焦りと怒りの混じった声が聞こえる。それでも、彼女の瞳をみてしまって、俺の【蟲殺し】を
 持っている右手はかたかたと震えだした。彼女の瞳と目が合う時、ふと昔の日々が脳裏を巡る。





 《然。よくがんばったね、もう大丈夫だよ》
 《わっ、ぜ、然!ごめんなさい、また私ったらぼーっとしてて!》
 《私みたいなやつが、師団長なんて、してていいのかな…》

 《然。私をいつも助けてくれてありがとう。私のサポートが、あなたでよかった》




 ぼとり。【蟲殺し】が、俺の手元から力なくすり落ちていく。小刻みに震える両手を、俺は胸元にもっていき、
 ぎゅっと握りしめた。彼女の前では、絶対に泣かないと決めていたのに。
 ぽたぽたととめどなく流れる涙で、眼前にいる彼女の姿が霞む。がくり、と項垂れるように膝をついた俺の背後で、
 どんどんと近づいてくる二人の声。




 「然!!!なにやってんだテメェ!!!早く殺せ!!!」
 「わかってんだろ、然!?もうその人は、お前の知ってる彼女――――【癒乃下穂泉】さんじゃないってことを!!」




 俺は、必死に声を荒げる二人に項垂れたまま、ゆっくりと振り返った。涙で二人の姿がぼやけてよく見えない。
 震える唇で、俺は首を垂れた。



 「…っできない、できないです…っ。この人だけは…」
 「おい!!!後ろ見ろ、然!!!―――――避けろ!!!!」



 だって この人は 俺の 恩人で 上司で 一番近くにいて 一番大切だった 唯一なんだ







 背後から風を切る音と共に、俺の身体は感じた事のないほどの衝撃と激痛を伴ったまま、意識を手放した。










 (誰かしらが蟲狂いにさせようと思った結果、関係性的に穂泉ちゃんが選ばれました。ぱちぱちぱち。
  ちなみに、然は死んでません。穂泉ちゃんが無意識に力にセーブをかけたため、重傷ではあるが、致命傷には至ってません。
  穂泉ちゃんは、記憶があるときとないときがあり、精神不安定状態です。ちなみに、蟲憑きになったからにはもう助かりません)





1ヶ月前 No.234

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.235

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 →移ろいゆく虚ろの中で、










 「――――今日は、新たな“剣”を紹介する。今まで空席だった黒の剣だ。」






 自己紹介を、と促され、渋々立ち上がったまだ幼さが残る顔立ちの少年に、皆の注目が集まる。その少年は、至極めんどくさそうにため息をつくと、視線を斜め下に落としたまま、無機質な表情のまま口を開いた。




 「……黒の剣及び第7駆除師団団長、漆ヶ谷雲英」
 「端的だな。ありがとう。座っていいぞ」
 「……ドーモ。」



 必要最低限の役職と名前だけを感情のこもってない声音でつぶやいた後に、もういいだろと言わんばかりに遊馬に目をやる雲英。そんな雲英に苦笑を零しつつも、遊馬は雲英に座るよう促す。まためんどくさそうな奴が入ってきたな、と、皆が心の中で思っているのを知ってか知らずか、遊馬が気を利かせて補足情報を付け加えた。



 「彼は、15歳という年齢ながら団長に抜擢された逸材だ。香福院と同じ《箱庭》出身で、養成施設時代から稀代の天才と謳われていたそうだ。…あ、ちなみに俺の部下の誉も、15歳だし箱庭出身だし、優秀だ……ん?誉と雲英は、面識があるのか?」
 「「ありません」」


 補足情報を口に出していて、ふと自分の部下で似た境遇の誉がいることにきづき、こてんと首をかしげる遊馬の問いかけに、奇しくも息ぴったりで返答をしたのは、にこにこと外面をかましている誉と、愛想のあの字も見られない仏教面の雲英。そしてこの瞬間、黙ってやりとりを聞いている他の駆除師団長たちの心の声が「いや絶対面識あるだろ」で統一された。







 *








 微妙な雰囲気のまま、定例会議が終了し、皆がそれぞれの屋敷に戻っていく。
 そんな中、未だに他の駆除師団長とやりとりをしている自分の敬愛する上司にちらりと目をやった誉は、だるそうにあくびをしながら部屋を出ようとする雲英の前に、片足をあげ壁に靴底をつけることで通せんぼをする。いわゆる足ドンというやつか。自分の進路に妨害が入った事で、床しか見ていなかった虚ろな瞳がゆっくりと足に視線をあげ、そのまま、流れるように誉の方に向かう。そして、ハ、と感情の読めない笑いを一つ零した。




 「……邪魔なんだけど?」
 「邪魔してんだけど?」



 普段遊馬の前では絶対に見せないような小憎たらしい笑みを浮かべて、鼻を鳴らす誉に、雲英はすっと目を眇める。




 「――――お前、副駆除師団長になってたんだ。僕はてっきり、駆除師団長になってるのかと」
 「お前こそ、まさか駆除師団長になってるとは。お前みたいな奴が駆除師団長になれるなんて世も末だ」
 「…駆除師団において、強さが全て。教えられたよね?僕はつよい。だから、選ばれただけのこと」
 「妄言もそこまでいくといっそ清々しいよな。お前には、強さ以外に何もない。人の上に立つにはあまりにも欠陥だらけだ」
 「…強さが全てだっつってんじゃん、頭悪いの?強さがあれば、あとは何にもいらないんだよ。なに?まだ根に持ってるの?」




 あの時のこと。

 ぽそり、とまるで吐息のように吐かれた言葉に、誉はカッと目を見開いて、思わず雲英の胸倉をつかんだ。
 胸倉をつかまれてもなお、だるそうに嘆息する雲英の姿に、更に誉は拳を震わせる。




 「……根にもつも何も、俺はお前の事一生許さねえから。お前がやったことは、許されない行為だ」
 「…はいはい。もう何回も聞いたソレ。くだらない。陳腐な仲間意識なんて持つから、ダメなの。弱者は死ぬ。強者が生きる。
  当然の摂理だよね?もう終わったことをぴーちくぱーちく囀るなよ、死にぞこない」



 目をゆるりと細めて、いかにも挑発的な態度で手をひらひらと揺らす雲英に、誉は唇がきれるほどに噛みしめた。
 殴ってやりたい衝動を寸での所で堪える。ここで雲英を殴ってしまえば、恥をかくのは遊馬さんだということをわかっていたからだ。
 細い腕に血管を浮かび上がらせ、ぶるぶると怒りに震えながらも手を出してこない誉に、雲英はつまらなさそうに息をついた。



 「…なんだ、我慢できるんだ。あの時は、僕の事バカの一つ覚えみたいに殴ってきたくせに」











 (雲英くん煽りスキル◎。いつもは可愛らしい誉だけど、雲英が絡むとガンつけヤンキーになっちゃう。かわいい)



1ヶ月前 No.236

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 「じゃあ、いっせーのでで言うよ!」
 「わかった。いっせーので!」

 「右!」
 「左!」
 「真ん中!」





 え?と、俺たちは顔を見合わせる。と言うのも、二人で会話をしていたつもりが、最後は3人になっていたからだ。目をぱちくりとさせ、妹と二人で声の方を向けば、にこにこと満面の笑みを浮かべてこちらを見つめる青年が俺達のすぐそばで小首を傾げており、俺たちは思わずひっと小さく悲鳴をだした。



 「だ、誰だよ!?」
 「え?俺っち?俺っちは瑞ノ森水落!!よろしくね〜ん」
 「あ、ああ、よろしく……じゃなくて!」
 「おっ、ナイスツッコミィ」
 「え、まじで誰?何者?すげぇナチュラルに会話に入ってきてたけど」



 瑞ノ森水落、と名乗った青年は、能天気そうな笑顔を浮かべたまま、俺の背中をばんばんと叩いてくる。意味がわからないし、地味に痛い。やめろ。




 「はははっ!細かいこときにすんな〜って!ってゆかさ!真ん中いこうよ!真ん中の道!」
 「え、やだよ…」
 「えっ、なんでなんでっ!?おれっち、絶対真ん中の道がいいと思うよっ!?俺っちの勘はすっげぇ当たるって、露伴さんにも褒められるんだぜっ!?」
 「…知らないし、更に誰だよ…」
 「えっ、露伴さん知らないのはやばいよっ!?俺っちが熱弁してあげよっか!」



 こちらの冷め具合をものともせずに、ぐいぐいと自分のペースにもっていくそのむちゃくちゃな話術は一周まわって褒めてやりたい。
 とりあえず、その露伴さんとかいう人物について熱く語ろうと深呼吸をしている瑞ノ森水落を、俺は軽くどついてから、先程から委縮して
 喋らなくなってしまった妹の方に顔を向けた。



 「ミキ。こいつはたぶんやべーやつだから、ほおっておこう。ミキの言った右の道に進もう。な?」
 「…う、うん…」

 「ちょいちょいちょ〜い!聞こえてんよ〜!俺っちはやばいやつじゃないぞっ!俺っち、実はちょーつよいんスよ?まじで!」
 「あー…はいはい。わかったわかった」
 「えっ、なにその塩対応ウケる!!ねえねえ、御兄妹サン、俺っちもついてっていーい?」
 「やめてくれ。訴えるぞ」
 「ひゃ〜、辛辣すぎる!でもおれっちはめげないから!ついていくかんね〜」


 なんだこいつのメンタルは、と疑いたくなるほどの能天気ぶりだ。先程会ったばかりではあるが、なんとなく扱いが分かってきた。
 得体のしれない男ではあるが、どうも悪い奴ではないらしい。少々イラッとしてはいるが、相手にするとさらに疲れる。
 俺は、両手を頭の後ろで組み、陽気に口笛を吹きながら、当たり前のようについてくる青年をちらりと一瞥し、小さく息をついた。
 あきらめた。




 *






 「……ッシ!静かに!」




 異変が起こったのは、右の道を進み始めて30分ほどたったころか。前方で何やら不穏な空気を感じ取って、俺は後ろにいる二人の前に
 腕を出して足を止めた。ぐちゃぐちゃ、という音が耳に入る。なんだか気味が悪い。そして、嫌な予感がした。
 たらりとこめかみを流れる冷や汗に、後方にいる妹が不安そうに俺を見上げる視線を感じる。妹は守らなければ。
 その得体のしれない音の正体を暴くべく、俺は二人にその場にいるよう指示し、じりじりと音の根源に近づいていった。

 道のはずれの草むらの中から音がする。そして、音がどんどん近づいて、その根源が目に入った瞬間に俺は声にならない声が喉奥から
 飛び出した。


 「っ」



 ―――――蟲憑きだ。



 ぐちゃぐちゃ、という不快な音は、蟲憑きが人間を食べている音だった。片目からうぞうぞと芋虫のような物体が蠢いている悍ましい姿の蟲憑きが、倒れている人間に馬乗りになり、食していた。倒れている人間は、顔をすっかり食べられてしまっているのか、顔面にぽっかりと穴がないたように無くなっており、その凄惨な光景に俺は猛烈な吐き気と眩暈に襲われた。寸でのところで、防衛本能が働いてくれたのか、吐瀉物は喉でストップしてくれ、俺はじり、と静かに後退する。はやく2人の元まで戻らねば。そして、急いで逃げなければ。

 ―――焦る気持ちと恐怖で、足がもつれてしまい、俺がこけたのは、そんな決意から約10秒後の事だった。
 どん、という確かな物音をたててしまう。尻餅をついてしまった俺は、パニック状態に陥り、腰が抜けてしまったのか腕に力が入らない。
 そして、蟲憑きが、俺の方をむいた。ばれた。まずい。口からはみ出していた肉塊がぼとりと床に落ちる。完全に、こちらをターゲットに
 しやがった。逃げないと、逃げないと、逃げないと――!そう思うのに、足は震え、手の力は抜け、逃げるどころか立てもしない。
 蟲憑きはどんどん近づいてくる。ぼとぼとと幼虫を耳や片目の空洞からこぼれ落としながら、悍ましい鳴き声を発しながら。
 そして、いよいよ俺の目の前に蟲憑きがいて、俺を見下ろしていて。

 目の前が真っ暗になった。






 「――――だ〜から、俺っちの言う通り、《真ん中の道》をいってたらよかったんだよ〜」




 真っ暗な視界は、そのふざけた声音で一気に光を取り戻した。
 音もなく、前触れもなく、ただただ、そいつは俺の目の前に立っていて。そして、俺の目の前にいたはずの蟲憑きは、
 いつの間にか跡形もなく消え失せていた。信じられない。何が起こった?混乱した頭で、俺はただ茫然と俺の前に背中を向ける男を
 見つめた。




 「………瑞ノ森水落、?なにを、した…?」
 「えっ、なんでフルネームなのおれっち!水落でい〜よ!」
 「……水落、」
 「あっ、見てなかった!?そりゃそーかっ!さっき君を襲おうとした蟲憑きはね、俺っちが駆除したから安心してっ」
 「……う、そだろ?」
 「ありゃ?信じてもらえない感じ?まっ、い〜けど!君が無事だったならそれで!」



 信じられない。だが、信じるしかないだろうこの状況。現に、蟲憑きはいないし、よく見ると、水落の右手にはなにやら
 武器らしきものが握られている。
 未だに放心していると、今まで隠れていたのだろう妹がわっと俺に寄ってきて、縋り泣いてきた。




 「おにいちゃんっ!今ね、このお兄ちゃんがやっつけてくれたのよ。ほんとよ。一瞬で殺したの」
 「ま、まじか…」
 「だから〜、まじだってぇ!おれっち、こう見えてちょー強いって言ったじゃんか〜」
 「………あ、ありがとう、」
 「えっへん。いいってことよ。」




 お礼を言われて、子供のように得意げに鼻を鳴らす奴からは想像できない早業だった。あれは、相当な手練れでないとできないことだろう。
 そういえば、このおかしな言動のせいでスルーをしていたが、水落の着ている服、これは「駆除師団」に属する者のみが着る制服ではないか?
 ということは、水落は駆除師団に属する団員なのだろうか。




 「―――――水落。こんなところで何をしている?」




 ぐるぐると考えていた俺の思考を一瞬でぴたりと止めたのは、とても澄んだ声が森に響いたからだった。
 そして、その声の主が呼んだ名前は、今俺の目の前でへらへらと笑っている男に違いないだろう。
 水落は、その声を聴くと、まるで飼い犬がご主人の帰還を喜ぶように、ぱあっと顔を輝かせて声の主の方にぶんぶんと手を振った。




 「わ〜〜!露伴さん〜〜!やっと会えたッス〜〜!まじ寂しかったッスよ、俺っち〜!」
 「……お前が勝手に迷子になっただけだろう。手を煩わせるな」
 「はいっ!すみませんっ!」
 「………この者たちは?」



 すたすたと近づいてくるその人に、尻尾が見えそうなほどに喜々とした様子で応対する水落。
 そして、未だ尻餅をついた状態の俺とそんな俺に抱き着く妹の前まで来たその青年の姿を見た瞬間、俺は無意識のうちに感嘆の息を漏らしていた。
 すごく綺麗だったのだ。顔が、なのか、雰囲気なのか、何かはわからないが、とにかく澄んだ海のような人だと、おもった。
 落ち着いた風格のその人は、優しくも冷たい視線を俺達に寄越しつつ、水落に問いかける。



 「あっ、さっき〜、ザコに襲われかけてたんで、おれっちがたすけたんス!」
 「そうか。ご苦労」
 「あいあいさっ!」
 「…君たち。大丈夫か?ウチのうるさいのが迷惑をかけたみたいで申し訳ない。立てるか?」
 「あっ、え、と、はい、」
 「こら〜〜!おれっちのときと態度がぜんっぜん違うぞ〜〜!」



 ぷんすかと頬を膨らませる水落の事はスルーして、俺は目の前に差し出される綺麗な右手を凝視していた。
 戸惑いつつも、ぎこちなく手を伸ばせば、ぐっと腕を引かれ、自然と立ち上がれた。不思議と震えは止まっている。
 俺は、目の前にいるオーラが駄々漏れの人と、水落を交互に見比べ、ぽつりとつぶやいた。




 「あ、あの、あなたたちは、何者なんですか、」




 只者ではないことはわかる。だが、この妙な組み合わせからは何も連想できなかった。
 俺の問いに、待ってましたと言わんばかりに目を輝かせ、何かを大声で発そうとする水落の口に、大きな手のひらをかぶせ黙らせた後、
 ゆっくりと口を開いたのは、先程立ち上がらせてくれた美青年だった。





 「……驚かせてしまったならすまない。俺は、第5駆除師団団長、雨大路露伴。そして、このうるさいのが、副駆除師団長の瑞ノ森水落だ。この辺りは、最近蟲憑きがうろついているという情報がある。今日は水落がいたからよかったが、普段は危険だ。あまりこのあたりは出歩かないように」




 ………後半の言葉が何も入ってこなかったのは致し方ない。



 露伴という青年は、納得できた。風格がもう、人の上に立つ人のソレだったからだ。だがしかし。






 「副駆除師団、長?このふざけたやつが、?」
 「ちょいちょいちょ〜〜い!心の声駄々漏れだよ〜ん!」











 (あきたし、書きたいところまでかこうとおもったら、全体的にくっそ適当になったかなしい
  蟲殺し、ブリーチみたいに合図の言葉みたいなのつくろうかな。「蒼天に劈け、龍神ノ巫女」みたいな)





1ヶ月前 No.237

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 朽名氏(くちなし) / 断罪 / やつがれ / 享楽 / 不夜城 / anonymous /アポカリプス(黙示録) /アンダーテイカー(葬儀屋)
 組合《ギルド》 / 聖杯 / 世捨て人 / レゾンデートル(存在価値) / aeternum(永遠) / シュレディンガーの猫
 冥府 / 一刻 / 菰璃(こもり) / はやくあなたのところにいきたい(しにたい) / ビュリダンのロバ /
 パーフィットの分離脳 /




 厨二クサイことをかき集めてみた。

1ヶ月前 No.238

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.239

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.240

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.241

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 ▽ かつてヨーロッパを支配していた吸血鬼の2トップが 日本に移住してきたようです




 「この子は、大切に大切に僕が育てるよ。それはもう、お姫様のように」
 「陽向、ひなた、かわいいね。君はほんとにかわいい。愛おしい。こんな感情を僕が持つようになるなんて」
 「なぜ?なぜ僕が、君の為に腰をあげなくてはならない?あまり思い上がらない方がいい、レディ。過信は自滅の道標になり得るよ」
 「――――そなたらが、我の大事な小鳥に刃を向けた死にたがりか?滑稽極まりないな。死んで詫びるがよい」

 セシルヴィアーラ・ド・ハンゼルライヒ: 吸血鬼   (愛称:セシル・シルヴィ)



 「けっ。なんでお前、人間の子供に忌々しい日光みたいな名前つけてんだよ。理解不能」
 「あーもううっとおしい!ついてくんなクソガキ!!」
 「……星泣。星が降る夜にぎゃんぎゃん泣いてたから、星泣。おら、これでいいだろ」
 「あんなガキの存在が俺の中ででっかくなっちまうとはな!!最強の吸血鬼が聞いてあきれるぜ!」


 メルヴィル・レ・ヴァールブルク: 吸血鬼 (愛称:メルヴィ、メル)




 陽向(ひなた):人間 4歳

 星泣(せな):人間 4歳






 概要:中世ヨーロッパにおいて、猛威を振るった吸血鬼が二人いた。彼らは、残虐の限りを尽くし、表社会では公爵として、裏社会では
    純血種の吸血鬼、即ち吸血鬼のトップとして、どちらの社会からもありとあらゆるものを牛耳り、誰も彼らに敵う者はいなかった。
    あれから200年。一周まわって、なにもすることがなくなった二人は、表社会からも裏社会からも実質引退をし、残りの何百年を
    別の地で過ごしてみようと思い立つ。そうして、降り立ったのが日本であった。
    本当にたまたまだった。二人が散策を兼ねて、電車に乗りまくっていると、ある駅の廃れたコインロッカーから泣き声がする。
    メルヴィルは無視すればいいと興味なさげに踵を返すが、ほんの気まぐれでセシルヴィアーラがコインロッカーをあける。
    そこには、新生児ともいえるほどに小さな小さな生命が、2人、必死に泣き声をあげていた。
    人間の赤子を見た事はあっても、触る事はなかったセシルヴィアーラは、興味本位で指を差し出す。その指に一生懸命縋りつき、
    無意識に生きようと抗う無力で小さい生命に、無言でセシルヴィアーラは2人をコインロッカーから取り出し、
    ぎょっと目を剥くメルヴィルをよそに、自身の屋敷に持ち帰るのだった。
    二人の屋敷は隣同士であり、二つとも一目見て大金持ちだとわかるような豪華な佇まいだった。その屋敷に連れて帰ってこられた二人に、
    セシルヴィアーラは、一人をメルヴィルが世話するように言う。当然拒絶するメルヴィル。そんなメルヴィルの言葉を無視し、
    きょとんと二人を見上げる赤子に、「君たちはどちらがいい?」と問うセシルヴィアーラ。そんなとき、右に寝転がっていた赤子が、
    メルヴィルをじっとみつめると、手足をばたつかせ、なにかをアピールした。まだ言葉もわからぬ赤子だ。何の意味もない事かも知れない。
    だが、それをみたセシルヴィアーラが「決まりだね」と笑い、強制的に右の赤子がメルヴィル、左の赤子がセシルヴィアーラの
    屋敷で育てられることになった。ここから、二人の予想だにしなかった日本での生活がはじまるのである。









  (割とゆるゆるっとした日常コメディみたいにしたい。ちっちゃい子にでれでれしてる美形をかきたかっただけなんだ)





















1ヶ月前 No.242

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i






 「メル!!!」





 なんだやかましい、とケチをつけようとし、ソファから首だけ振り返る。そこには、いつもムカつくほど余裕をかました笑みを浮かべてるツラが、今世紀最大に焦った表情で、荒い息を絶え間なく吐いているものだから、俺は、はあ、と小さくため息をついた。



 「…あんだよ、セシル」
 「せな、せなはいるかな?せなは、」
 「んだ、ついに陽向だけじゃ物足りず、うちのクソガキにも手を出そうってか」
 「違う!!」



 おいおいおい、冗談だろ。お前わかってんのかよ、お前の感情の高ぶりだけで窓ガラス全割れだぞ?あとで請求書もってこねえと。
 セシルの掠れた否定の声で、粉々に砕け散った自室の窓ガラスを一瞥し、俺は本日二度目の深いため息をついた。




 「………お前がここまで焦ってるのは、陽向がらみしかねえよな」
 「そうだよ。だからはやく、せなを」
 「なんであのクソガキ?っていうか、その前に状況を説明しやがれ」
 「時間が惜しい」
 「……っはあ〜〜、ったくわかったよ。あのガキんとこいくぞ」



 部屋に入ってこず、扉付近で顔を俯かせ佇む姿は、いつもの尊大で自身に満ち溢れた大物感はまるで感じられない。はあ〜〜しっかりしてくれよ、わが同胞よ。何百年も生き、西欧を統べた偉大なる吸血鬼サマが、たかだかちっぽけなガキ一匹に振り回されてんな。他の同胞が見たら、泡吹いて卒倒するぜ。
 頭をがしがしと乱雑にかきながら、扉に佇むセシルの肩をぽんぽんと叩く。ついてこい、という意図のソレに、セシルは力なくうなずいた。
 まじ勘弁してくれ。





 *






 「おいガキ」
 「あ、メルビ!」
 「メルヴィーだ、クソガキ。おら、オメェに客だぞ」
 「星泣!!ああ、星泣、」
 「っうお!?」



 相も変わらず、俺の愛称を舌足らずで呼ぶクソガキ。愛称呼びを許してる時点でそういうことだよね、ってこの前セシルにいわれて、すげぇカチンときたのを思い出しちまった。赤ん坊のときよりもだいぶ髪が伸び、メイドの手によって耳より少し上の位置で二つぐくりをしているガキは、どうやら積み木とかいう玩具で遊んでいたらしい。だが、その積み木を蹴散らし、クソガキに思いっきり抱き着きにいったのが、セシルだ。隣から風を切る音がして、思わず後ずさってしまう。おいおいおい、本格的にどうしたよ。



 「シルビ?どったの、シルビ」
 「星泣、あのね、陽向がどこにいったか知らないかい?」
 「ひなた、?」
 「屋敷のどこにもいないんだ!!!今朝からだよ。星泣ならなにか知ってるんじゃないかい?君たちは双子だろう」
 「いやいや、そんな安直な理由でクソガキ頼んのかよ…」



 どうやら俺の一番の親友は、相当キテるらしい。
 まさか4歳のガキの失踪に、4歳のガキを頼るとは。普段滅多に動じないやつは、稀に起こるイレギュラーにめっぽう弱いらしい。現に、きょとんとしているクソガキに切羽詰まった表情で詰め寄るサマは、見ていてため息しかでてこない。おかしいな、普段はこんなポンコツじゃねえんだが。むしろ、ポンコツとは無縁な完璧ヤロウのはずなんだが。みてらんねえ。









 (ひなたのことになると、完璧有能腹黒紳士もポンコツとかすのかわいい。ちなみに、なぜメルヴィルが星泣のことはクソガキとよぶのに、
  ひなたのことは陽向とよぶかというと、昔、同じようにクソガキと呼んだ際に、セシルに笑顔のままボコボコにされたからです。
  セシルは、星泣のことも、勿論すごくかわいがっているし大切に想っているが、あくまでメルヴィルの管轄の子としてみているので、
  星泣のことをメルヴィルがクソガキと呼んでいても特に注意はしない。)




1ヶ月前 No.243

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i






 「シルヴィはいつだって王子様みたいに優しいよ。怖いだなんて、何嘘言ってるのメルヴィ。めっだよ!」
 「なにがめっ!だ。お前は知らねえからいいよなあ、のんきで。アイツを怒らせてみろ、ここら一帯焼野原確定だぞ」
 「シルヴィは、わたしを怒らないよ」
 「ああ、そりゃあそうだろうな!!赤ん坊のときからアホみたいにデレデレ鼻の下伸ばしてたしな!!」
 「でも、メルヴィは、よく星泣のこと怒ってるよね」
 「ありゃあいつが悪いだろ!!毎日毎日木には登るわ、キッチンは爆発させるわ、なんだあの暴走列車は!!」
 「陽向。探したよ、ここにいたんだね」
 「あ、シルヴィ!あのね、今ね、メルヴィがシルヴィのことこわ―――んっ」
 「テメエエエエ!正気か!?なんですぐに告げ口しちゃうの!?脳みそお花畑なの!?」
 「…………メルヴィ。だめだよ、僕のお姫様の口を塞いだら」
 「オ、オオ、ワルカッタ」





 (陽向は、成長したら天然バカに育つ。インドア。星泣は、天真爛漫すぎて猿のごとく元気っ子。アウトドア。)





1ヶ月前 No.244

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「第3駆除師団団長就任、おめでとう。灯駆」
 「お、おめでとうなんて、言わないでください…」





 元々長い前髪で見えない琥珀色の瞳が、彼が俯く事で更に影を潜める。
 ふるふると震え、何かをこらえる様に両の拳を握りしめる彼に、遊馬はゆるりと目じりを緩めて、彼の金色の髪を優しく撫でた。



 「……すまない。君への配慮に欠けていた」
 「……っち、違います、すみません、遊馬さんのせいとかではなくてっ…」



 心の整理がつかないんです、と彼は呟いた。唇が震えている。そうか、そうだろうな。彼が団長に就任したという事は、
 『前任』がいなくなったことを示す。つまり、彼が就任してしまう事で、彼自身もそれを誰よりも実感してしまうのだ。
 【彼女】がもう存在しない事を、ありありと見せつけられているようで、彼は零れ落ちそうになる涙を必死にこらえた。
 彼だけが、見ていたのだ。誰よりも敬愛していた上司が、誰よりも強いと思っていた上司が、バラバラにされる瞬間を。
 敵の高らかな笑い声とともに、四肢を切られていく瞬間を。逃げろ、と今までにない強い声で叫ばれたその悲痛な声を。
 だから、わかっている。彼女がもういないことは、彼が一番わかっている。それでも、自分がこの座に就任してしまえば、
 まるであのひとが初めからいなかったようで、あの人の痕跡が、思い出が、一つ消えてしまうようで、彼はそれが恐ろしかった。



 「大丈夫だ。――――香福院を忘れる者など駆除師団の中でいるもんか。彼女は我々の誇りだよ」




 そんな彼の心の中を見据えたような声が頭上から降ってきて、彼は思わず涙目のまま顔をあげた。
 そこには、心の底から安心を与えてくれるような、強い信念を宿した双眸がじっと彼を見つめている。
 彼は、そのまなざしに一つ、瞬きで返事をすると、今まで耐えていた滴が、ぽたり、と床に落ちた。
 遊馬はただただ、穏やかな笑みを浮かべたまま、目の前で堰をきったように泣きじゃくる灯駆を見つめていた。







 *







 あれから数か月。



 まだまだぎこちなくはあるけど、なんだかんだで部下にも愛されている灯駆は、おどおどしながらも第3駆除師団を統率していて。
 香福院さんにはまだまだ及ばないだろうが、彼は彼なりのやり方を見つけているように思えた。


 月が屋敷を照らす午前1時。俺は、屋敷の縁側で眠っている灯駆をみつけて、目を丸くする。
 今日は、合同稽古ということで、第2駆除師団と第3駆除師団が、同じ屋敷に泊まり、朝から晩まで稽古漬けというなかなかハードな
 一日だったから、疲れたのだろうか。いや、確実に疲れているだろうな。
 槐くんにもこってり絞られていたし。そろーっと起こさぬよう近づき、隣に腰掛ければ、灯駆は、んん、と小さく身じろぎをする。



 「……お前、よく頑張ってるよ。香福院さんも、誇らしく思ってるだろうよ」
 「……ん、?陽さ、?」
 「ありゃ、起きちゃった?わりぃ、結構小さい声でつぶやいたつもりだったんだけど」
 「陽さん…」


 ぎゅう、と、腰回りに抱き着いてきた塊を、吃驚しすぎて振りほどけず。瞬きを数回繰り返し、はは、と小さく苦笑する。
 寝ぼけてんだなあ、まったく。俺は、抱き着いてきた灯駆の頭をゆっくりと撫でる。
 最近明るい顔を見せるようになり、笑顔をでてきた。これでいい、お前は前を向いて生きていてほしい。



 「……―――――きたい、」
 「え?」


 「はやく、陽さんのところに行きたい」





 ――――ヒュッ、と、喉の奥が鳴る。一気に空気が凍り付いた。
 背中をなにか冷たい空気がさーっと通り抜けていくような感覚に、眩暈がした。
 ………待て、何を勘違いしていたんだ、俺は?こいつのまだ根底に潜む闇に、気づけていなかったのか?

 寝言であるが、しっかりと明確な自分の意思を告げる灯駆に、俺は妙な胸騒ぎがとまらなくなった。
 すやすやと、穏やかに眠るその姿に急に不安を覚える。俺は、泣きそうになるのをこらえ、灯駆の頭をぽんぽんとたたくと、
 ゆっくりと空を仰いだ。灯駆、お前は俺たちにそんな感情、欠片も出さなかったよな。でも、そうか、






 「―――――……お前、」





  死にたいんだな。一刻でもはやく。











 (灯駆くんは、皆の前では、駆除師団長としてがんばっているようにふるまっている(実際がんばってる)けど、実は、死にたがっている。
  この寝言も、実はけっこうな頻度でつぶやいていて、今日はたまたま曉にきかれていた。それくらい彼に根付いたトラウマと闇は深い)




1ヶ月前 No.245

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「なゆた、なゆた、やだ、やだ、」





 満身創痍になり、地べたに突っ伏しながらも腕の力だけでずりずりと這いながら、阿僧祇が向かう先は、頭から血を流し倒れている那由多の元だった。先程までの気味が悪い艶笑は影を潜め、堰を切ったかのように泣きじゃくるその姿は、幼い頃の泣き虫だった阿僧祇を彷彿とさせる。芋虫のように地を這い、なんとか那由多の元までいった彼は、ぼろぼろと泣きながら倒れている那由多を抱き起した。そのまま二人は抱き合うように座り込む。



 「なゆた、おきて、なゆた、お願い、ねえ、ねえ、なゆた、」
 「…………うっるせ、」



 わんわんと号泣しながら那由多を抱きしめる阿僧祇の耳に、か細い声が入り、阿僧祇は目をかっと見開いて、那由多の肩をもつと引き剥がす。そこには、流血しながらもいつものだるそうな瞳が呆れたように阿僧祇を見つめていた。




 「な、ゆた、」
 「……耳元でぎゃんぎゃん喚かれたら寝れねえじゃんか」
 「ね、ねないで、やだ、寝かせない、寝かせないよ」
 「……泣き虫なところは、変わってないな」



 は、と小さく目じりを緩ませる那由多に、阿僧祇はふるふると震え、再び力強く抱擁する。互いの鼓動を感じた。しばらく抱きしめ合っていた二人だが、阿僧祇が、がふ、と血の塊を喉から吐き出す音で、薄まっていた死の匂いが近づいてきたのを、二人ともが感じていた。それは静かに、ただ確実に、二人の傍に漂い始めている。




 「………ねえ、那由多。僕たちは、一緒になれないのかな、」
 「………さあな。すくなくとも、俺はあの時のこと、後悔してる」
 「………僕も、だよ。僕ね、ほんとーに那由多のこと、大好きなんだ」
 「……何だ気持ち悪い」
 「……だって、僕の世界には、那由多しかいなかったから。僕の目に映る色は、那由多の色でしか染まらなかったから」
 「………阿僧祇、」
 「ねえ、那由多、お願いが、あるんだ」




 一緒にいて。もうどこにもいかないで。




 かすれるように呟かれた言葉に、那由多は一瞬瞳を静かに閉じて、そして穏やかな色を含んだ眼差しを自分を抱擁している男に向けた。
 それは、呆れのようで、覚悟のようで、慈愛のようで、後悔のようで、やさしさのようで、






 「―――――っわーたよ。しょうがねえな」
 「………っえ、?」
 「――――…一緒だ、阿僧祇。もう離れねえから。一緒に、逝こう」
 「…な、ゆた、僕と一緒に、いてくれるの、?」
 「お前がそういったんだろ」
 「……でも、だって、」
 「相変わらずうじうじしてんなあ。俺が決めた。それでいいだろ」




 自分の肩口に額をつけ、ぶるぶると震える阿僧祇に、那由多は小さく笑う。
 お互いが、ずっとお互いのことを想ってきた。その感情がどういうものであれ、それだけは事実だった。

 那由多には阿僧祇しかいなかったし、阿僧祇には那由多しかいなかった。

 どんなに仲間がいても、どんなに人を殺しても、根底にあるのはあの日の絶望と後悔、そして片割れに対する感情。





 「……阿僧祇、こわいか?」
 「ううん。怖くないよ。だって、那由多と一緒だもん。幸せしかないや」
 「……ったく、お前いつの間にそんなメンヘラになってんだよ」
 「僕は今までずーっと那由多の事だけ考えて生きてきたんだもん。那由多の傍にいる事が、僕の一番の幸せ」
 「……ハイハイドーモ」


 ぶおん、という音とともに、那由多の背後に宙に浮いた大剣が出現する。



 「ねえ、那由多」
 「なに」
 「………来世でも一緒にいてくれる?」
 「いや重い」
 「……来世はね、きっとこんな力なんかない平凡な世界で、僕たちは一番近くでいつも一緒にいて――――」



 ごおお、という轟音とともに、大剣のまわりを色々な色のオーラのようなものが纏う。



 「阿僧祇」
 「……ん?」

 「俺の事、助けてくれてありがとう。俺の事、ずっと想ってくれてありがとう。だいすきだよ」
 「…っ!」




 ぼろぼろと大粒の涙を流し、唇を噛みしめる阿僧祇に、那由多は、愉快そうにひとしきり笑い、そして、ゆっくりと瞳を閉じた。
 ありがとう、と、阿僧祇がぽつりとつぶやいた瞬間、那由多は阿僧祇をきつく抱きしめ、そして、小さく指を動かした。



 ―――――ブシュッという肉が貫通する鈍い音とともに、大剣が二人の身体を貫く。



 二人は抱き合ったまま、剣が心臓部に突き刺さったまま、ゆっくりと地面に倒れこんだ。









 ―――――これで、一緒になれるね。





 地面に倒れこむ二人の表情は、見た事がないほど穏やかな笑みを浮かべていた。












 (心中なう。那由多くんの特殊能力まだきめてないけど、とりあえず大剣出せてそれを自由に扱えるよっていうガバガバ設定。
  来世で幸あれ!!!!!!!!)







1ヶ月前 No.246

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「あーやだやだ、物騒な世の中!」っていいながら、殺人事件のニュースをしているテレビをきる雪舘さん。その周りには、家族と思われる死体が散乱しており、ダイニングテーブルから血がしたたり落ちている。っていうサイコ話書きたい。






 片方が、ぎゃんぎゃん騒ぎながら誰かをボコすor拷問していて、その近くでお菓子食べながらマンガ読んでいる奴がいて、「こいつどうする?」ってその騒いでるほうが漫画呼んでるほうに聞いて、「え?殺せば?」って興味なさそうに漫画呼んでる奴がいって、「おっけえい!」って騒いでるほうが殺すというよくわからんシチュを思い浮かべたので、既存か新規のキャラでかこっと。




 人並み以下の幸せだけど、やっとの思いで平和な生活を送っていた夫婦が、狂気的なガキに殺されるお話かきたい。報われない胸糞話かきたい。





1ヶ月前 No.247

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 一度真っ赤で鮮やかな【アカ】を見てしまうと、そこからあらゆる赤色が色褪せてみえてしまうんだよなあ


 人を拷問するのに 道具なんていらない


 曖昧ミーmind


 人は生まれた時から死に向かって一直線さ


 彼女が歩道橋から56回飛び降りる話


 顔が分からない 全てがへのへのもへじに見える でも特別な人だけは認識できる だからお前は運命の人だ


 逆さ吊りしてべろちゅーするのが一番きんもちいいってことよ












1ヶ月前 No.248

三築蜜奇 @blacksnow2 ★iPhone=htOkGScGvb


「はっはは!いいよお前ら!よく撮れてる!サイコー!もっと変態に見えるように亀甲縛りでもすっか?あ?」
「おれにイチャモンつけんのかてめえ!おれに近寄んな!」
「歪ぃ、おれの携帯どこお」
「うわ、小テストまた0点だ…死のう」
「クズは殺していいっていうおれの中の決まりがあんだよ。だから死ね。」


皇 颯彩 (すめらぎ そうせい)

性格にやや二面性がある男子高校生。所謂不良という種類に属するのだが、授業は意外と受けることが多い。だが、根が真性の馬鹿なため、内容は何一つ理解していない。基本的に威嚇している犬のようだが、特に害はない。自分に刃向かってこない限り手を出すこともほぼない。だが、自分に喧嘩を売ってきたやつや、気に入らないと思ったやつ、仲間に危害を加えたやつに対しては容赦なく非情極まりない仕打ちをする。それは正義の度を越している。よって、決して善人ではない。頭で考えないタイプなので、暴力で解決しようとする節がある。颯彩を含む3人組は高校内でも有名であり、恐れられているが、颯彩よりもバックの2人が怖がられているのを颯彩は悔しがっている。いつもつるんでいる歪とは幼馴染であり、もう1人の夜長とは中学からつるんでいる。2人は俺が守る的なスタンスを本人は通しているが、実際は2人が颯彩の周りに仇なすやつはいないか目を光らせている。二人共にとても懐かれているが、本人は特にわかってない。馬鹿だから。傾向として、歪の前だと子どもっぽくなり、夜長の前だと大人ぶる。コンセプトは憎めない、頭のネジが抜けてるサイコパス。





「え、どーでもよ〜。勝手に死ねば?」
「あははごめんごめん、怖くないよ〜。僕はただのか弱い美少年だから人とか殴んないよ〜」
「おはよー、どったのみんな?クラス会?颯彩絶対来ないと思うよ〜」
「はあ、もっと腰振れないの?そんなんで僕を悦ばすなんてよく言えたねメスブタ」
「颯彩が帰るなら僕もかーえろっと」
「僕の大事な颯彩に何してくれちゃってんの?ブチギレ案件なんですけど。」


澪標 歪 (みおつくし ひずみ)

颯彩の幼なじみであり、颯彩過激派その1。顔だけ見れば、絶世の美少年。病弱で儚げなイメージを与えるような透き通った肌と金髪をしているが、実際は超健康体。基本的に人を小馬鹿にしている。人によって、人懐こい対応をするか塩対応かは違う。学校の人間には飄々としているが比較的人懐こい対応をする。だが、自分の引いたボーダーラインより踏み込んでこられると一気に冷たくなる。颯彩が授業を受ける時は同じクラスなので自分もうける。歪は自頭と要領がいいのですぐ覚える。そしてあとはイヤフォンで音楽を聞いている。颯彩と夜長がいれば自分の世界は完結すると思っているので、あとの人間にまるで興味がない。だが、愛想が上手いため、なにかと距離を取られがちな3人の中で1番一般生徒からは話しかけられやすい。3人の中で一番精神年齢が高いため、2人を見守って、時にはフォローする役目を担っている。ストッパーになることも、アクセルになることもある。甘いものが大好きで、常に何かしらお菓子を食べている。喧嘩は別に好きじゃないので、自分からはやらない。なので、その容姿も相まって弱いと勘違いされることもあるが、普通にめっさ強いし、やるとなったら徹底的に潰すためエグい。颯彩のことが大好き。でも照れるから本人には絶対言わない。自由奔放な颯彩に、しょうがないなってついていくのが好き。夜長のことは同胞だと思ってる。







「そうせいくん、ひずみくん、待って」
「……あんたが颯彩くんに傷をつけたやつ?社会的にも肉体的にも殺してやるからね」
「歪くん、あのケーキ欲しいの…?あの店ごと買い取ろうか…?」
「………気安く触るな。」
「…良かったじゃんかお前、似合ってるよその猿轡。滑稽な姿だな、」


久司 夜長 (くし よなが)

颯彩過激派その2。身長190ほどの引き締まった体に黒髪の涼し気な瞳をもつ。クールで寡黙、だが、2人の前だと子犬と化す。天然が入っているため、そして何より家が大金持ちのため、世間との感覚がズレているためか、たまにとんちんかんな行動をすることも。颯彩と歪より1つ年下。財力を駆使し、2人に仇なすやつはボコボコにするだけでなく社会的にも抹殺するおそろしい子。3人の中では意外にも1番喧嘩狂いで、気分で喧嘩ふっかけてボコボコにしたり、理不尽な理由で喧嘩ふっかけてボコボコにしたりする。なので3人の中でぶっちぎりで恐れられているが、実際は3人の中で一番マシ。颯彩と歪が学校で好き勝手できているのは、夜長の財力と権力のおかげ。授業はほとんど出ないため、颯彩たちのクラスの周辺をうろついている。颯彩のストーカーである。淡々とした喋り方をするので、喜怒哀楽がわかりづらいが、2人の前だとよく分かる。図体はでかいが精神年齢も実際の年齢もいちばん低いため、2人によしよしされるのが至福。中学の時、いじめられていた所を颯彩(+歪)に助けてもらってから、2人は恩人でヒーローだと公言している。中3になる頃には、メキメキと身長も伸び、卒業式の日に自分をいじめていたヤツらを全員血祭りにあげたことは、中学校で今でも恐怖の事件として語り継がれている。







(あのワンシーン書きたさにまーた過激派をつくってしまった…スマホだと頗る打ちにくいなちくしょう)




1ヶ月前 No.249

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.250

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i









 「僕が間男?」



 冗談じゃない。これは正統派少女漫画じゃないんだよ、御堂クン。
 憐れな噛ませ犬はお前だ。






 (ひそかって名前がすき)



1ヶ月前 No.251

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「坊ちゃま、最近は上機嫌でいらっしゃいますね」
 「あはは、そーみえる?……実は、新しいおもちゃをみつけて。嬉しくてさ」
 「それはようございました」
 「………壊れる瞬間が、はやくみたいなあ」


 「貧乏だけども慎ましく幸せに暮らそうっての?すっごい滑稽且つ愉快な発想でいいと思うよ?だけど、そのやっとの思いで掴んだ幸せを、
  こんなよくわかんないガキにぶち壊された時、あんたたちはどういう顔をするんだろう?……俺はそれが見たかっただーけェ」
 「両方殺すより、片方ぶっ殺した方が、いいモンみれるかなあって。…大正解だったわァ」






 (残忍かつ自己中で狡猾な子供なんて、色匡の子供時代しか思い浮かばなかったから、あの胸糞SSは色匡でかこっと)



1ヶ月前 No.252

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








  → 今世は 幸せに なり隊 !







  「………零(ゼロ)。今の名は、北条零(ほうじょう れい)。元殺し屋」


  「春暁(しゅんぎょう)といいます。今の名は、櫻城 眠(さくらぎ ねむり)。元軍師です」


  「遊邏(ゆら)。今の名は、初丗 歩邏(うぶせ あゆら)。元亡国スパイだよ」


  「深邏(みら)。今の名は、初丗 深來(うぶせ みらい)。同じく元亡国スパイ」


  「霞姫(かすみひめ)。今の名は、殿村 架純(とのむら かすみ)。元敗戦国の姫よ」


  「朱狼(しゅろう)。今の名は、漆之 朱威(うるしの しゅい)。元反乱軍総指揮官」


  「黄泉拾参号機(よみじゅうさんごうき)。今の名は、四方都 御々(よもつ みみ)。元殺戮兵器」


  「アレクシス・オースブリンク。今の名は、有栖川 椎名(ありすがわ しいな)。元一国の王子」


  「イェルハルド・バックルンド。今の名は、邦枝 遥(くにえだ はるか)。元一国の騎士団長」








  → 前世で 悲しい終わり方をした彼、彼女たちは 今世では 幸せに くらしたいそうです !








 (今はやりの転生モノみたいなのみすぎて 頭の中で転生モノになっちゃったから こんなのが行き当たりばったりで できてしまった)




1ヶ月前 No.253

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







名など、あってないようなものだった。依頼されれば殺す。生産性のない毎日。感情は雁字搦めのまま、表面に
  出てくることはない。機械の方がまだ情があると言われた事もある。馬鹿らしい。自分の存在意義など当の昔に掃溜めに捨てた。
  気味の悪い女だった。何が可笑しいのか、いつもにこにこと笑みを浮かべていて、人の心に土足で踏み込んでくるふてぶてしさといったら。
  あの女に狂わされた人生を思い出すだけで、胸糞悪くなる。それなのに、目から止めどなく流れ出てくるコレが鬱陶しい。
  鮮血の赤色以外無色に見えていた世界を、彩ったのは誰だったか。脳裏を掠める青色の小さな花を踏みにじって、俺は首を掻き切ったのだ。



  File.1【勿忘草】

  前世 name:零(ゼロ) 享年:26 職業:殺し屋 / 今世 name:北条 零(ほうじょう れい) age:20





  我が君は本当に優秀な方だった。分け隔てなく部下を平等に扱い、国民からの指示も厚い。なんとできた主君だったことか。
  私はね、そんな主君に仕えられることが心の底から嬉しかったのです。眠ってばかりで、自堕落だ役立たずだと罵られ続けてきた私を
  認めてくれ、一国の軍師にまで育ててくれた。私は、それはもう、君主の為に参謀として働きました。数々の戦争を勝利に導いてきた。
  その末の驕りを、神はしっかりと見ていらっしゃったのでしょうか。私の作戦で、愛する君主も、大切な仲間も全て死にました。
  春眠暁を覚えず。私の名の由来です。寝坊魔で、中々起きてこないのは、私だけでよかったはずなのに。おかしいですね。
  もう誰も、一生起きてこないのだと思うと、生きている価値が分からなくなりました。そうして、私は薬を飲んで眠ったのです。




  File.2【桜ハ散リ春ハ眠ル】

  前世 name:春暁(しゅんぎょう) 享年:29 職業:軍師 / 今世 name:櫻城 眠(さくらぎ ねむり) age:21





  片方がいなくなればもう片方も消えるって、本気で信じてた。だから、いつも一緒にいたし、やることなす事全て一緒だった。
  孤児だった僕らを拾ったのが普通の家庭だったら、僕らは今頃幸せに笑えてたんだろうか。そんなくだらない戯言を唱えるのをやめたのは
  裏切る事に何の抵抗もなくなった頃だった。拷問まがいの厳しい訓練と毎日死の匂いで充満する任務で壊れた僕らは、
  お互いの傷を舐めあって生きていくしかすべがなかった。僕らは2つで1つだし、1つで2つなのだから。
  あいつが笑えば嬉しくて、あいつが泣けば悲しい。全部一緒。だから、僕を庇ってあいつが殺されたのならば、僕だって死ななきゃいけないよね?



  File.3【はんぶんこ】

  前世 name: 遊邏(ゆら)双子の兄 / 深邏(みら)双子の弟 享年:16 職業:亡国スパイ /
  今世 name:初丗 歩邏(うぶせ あゆら) / 深來(みらい) age:16






  蝶よ花よと慈しまれ、お城という鳥籠の中で、何も知らずのうのうと生きていた。
  城外に出た事がない世間知らずの間抜けな女は、自分の父が、国の王が、どんな圧政を敷き、国民を苦しめていたかも何も知らない。
  ふつふつと湧き上がる民の怒りの炎を、無知な彼女は賑やかだと笑う。憎しみの炎威すら、お高いお城の上からすれば小さな火花だ。
  そして運命の日がやってくる。反旗を翻した勇敢なる狼によって、彼女は呆気なく鳥籠から引きずりだされた。
  何も知らない愚かな姫は、自分が一番懐いていた近衛兵の乱心に、涙を流す。そんなちっぽけな滴で、怒りの劫火は消せないというのに。
  遂に、自分の家がしてきた事実を知った彼女は、逃げてくれと牢をあける狼の横を突っ切る。外へ、外へ、裸足のまま駆けた。
  そうして彼女は、絶望に塗れた笑顔を貼り付けたまま、追いかけてきた狼に謝り、エントランスから城下へ身を投げたのである。





  File.4【空の青さを知る】


  前世 name:霞姫(かすみひめ) 享年:17 身分:小さな国の姫 / 今世 name:殿村 架純(とのむら かすみ) age:19





  戦場に立てば、敵の返り血で白い隊服も真っ赤に染め上がり、元々赤い髪や瞳も相まって、「朱い狼」と呼ばれるようになった。
  阿保らしいと思った。呼び名などどうでもいい。そんな考えが崩れたのは、元々名前がない貧しい出の俺に、呼び名をもじって名を与えた
  血なぞ見た事もないようなあどけない少女の影響か。親馬鹿も甚だしい国王に命令され、戦場とは縁遠い姫直属の近衛兵となったのは
  俺が反旗を翻す4年前の事。無垢で天真爛漫な彼女の一挙一動が、血生臭い俺にとって、新鮮で。愛おしさすら、感じた。
  滑稽な話だ。彼女の近くで4年間仕えていたからこそ、彼女の父親がどれほどの愚図かを思い知った。そして、俺は、彼女を裏切った。
  それでも、近くで見ていたからわかっていた。彼女に何の罪もないことは。だから、助けようと思っていた。それなのに。
  目の前で笑った顔が消えていく。伸ばした手からは何も得られない。全部掠めて、それで、
  原形を留めていない真っ赤な肉塊になった姫が網膜に焼き付いたあの日から、俺は屍となった。




  File.5【虚空に手を】


  前世 name:朱狼(しゅろう) 享年:30 身分:小国の近衛兵後に反乱軍総指揮官 / 今世 name:漆之 朱威(うるしの しゅい) age:17






  ぜんぶプログラミングされている。自分の意思など必要ない。使えなくなったものは、兵器から廃棄物に代わるだけ。
  同じ顔が何百体と並んでいる。成功品はボクだけらしい。でもそんなのは嘘だ。こんな弄り倒された玩具は、欠陥品でしかない。
  君と同じ、感情が知りたかった。君と同じ、匂いを感じたかった。君と同じ、しょっぱくて美しい涙を、流したかった。
  それでも、ボクには何もない。あるのは、記号化されて頭に入ってくる情報だけ。空しい。虚しい。むなしい。
  初期化されたボクが、君を殺したんだって。酷い奴でしょう。その時の記憶はまるでないんだ。
  でも、一つだけ言えるのは、君を壊した世界とボクは、もう必要ないということ。オールデリート。これがボクの最期の任務。





  File.6【我楽多より愛を込めて】



  前世 name:黄泉拾参号機(よみじゅうさんごうき) 享年:制作10年目に破壊される 職業?:殺戮兵器
  今世 name:四方津 御々(よもつ みみ)【クローン人形であるため性別は特に考えられていないが現在は男のよう】 age:18










  (力尽きたので、いったんきる・・・)





1ヶ月前 No.254

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「生きていることが罪」
 「息をしていることが罪」

 「生きたいと願う事すら罪だ」



 さっさと死ねたら、及第点くらいはあげよう。





 (誰かの過去)




1ヶ月前 No.255

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







  なんてことはない。面白みもないよくある話さ。
  稀代の天才と呼ばれた若き王子は、国の為に自らを犠牲にした。それだけのこと。
  王子は、戦術や戦闘力、どれにも長けていて、それはもうカリスマ的存在だったよ。だからみんな反対してくれた。
  王子が囮になることを。それはそうさ。でも、王子の戦略で負けた事なんて一度もない。だから王子はいつものように笑った。
  それだけで、皆は信じてくれたよ。囮になったところで、王子が無傷で、いつものように勝ち誇った笑みを浮かべて帰ってくると。
  でもね、王子は最初から帰るつもりなんてなかったんだ。自らの命と引き換えに、祖国の勝利を選んだんだよ。
  自由きままで我儘な王子の本当の思惑なんて、誰も知らない。9割の安心と1割の寂しさを孕んだ水晶のような瞳から
  透き通る雫が流れ落ちた瞬間、王子は敵陣のど真ん中で、爆薬と共に砕け散ったんだ。



  File.7【夢花火】


  前世 name:アレクシス・オースブリンク 享年:18 身分:一国の第一王子
  今世 name:有栖川 椎名(ありすがわ しいな) age:17





  まだ一人で立つ事もままならない時から、あの方は本当に自由だった。目を離すと何をするかわからない危険人物。
  気づけば、いつも目で追うようになっていた。いつのまにか俺の存在意義が、彼に仕え彼を守り、彼の為に死ぬことになっていた。
  彼が政治や戦争に携わるようになり、専属から外されないように更に鍛錬を積んだ。その甲斐あってか、彼は自分を騎士団長に任命してくれた。
  彼が生んだエキセントリックかつ緻密で計算された戦略は、この国に数々の勝利をもたらした。あの日だって、そう信じて疑わなかった。
  戦争の渦中にいても、庭で遊んでいるときでも、彼は同じように笑うのだ。わからなかった。自分を初めて殺してやりたいと思った。
  何故囮になるといった彼を無理やりにでも止めなかったのか。後悔に打ちひしがれる俺の元に、彼の遺品が届いた。
  ソレを見た瞬間、猛烈な吐き気に襲われる。俺に爆薬を作ってほしいと頼んできたその姿が脳裏によぎった。俺が、彼にトドメをさしたんだ。
  我が国はその後更に発展した。それでも、俺の世界はあの日から息絶えたままだ。



  File.8【君主無き凱旋】

  前世 name:イェルハルド・バックルンド 享年:32 職業:第一王子付騎士団長
  今世 name:邦枝 遥(くにえだ はるか) age:18







  、

1ヶ月前 No.256

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 生まれた時から、僕には何もなかった。お金も、家も、友達も、家族、そして感情すら。
 自分に何もないなら、他人から盗んでしまえばいい。そう思いだしたのは、いつごろからだったか。
 くだらない事に金を使い、貧しい民を塵のように扱う連中は、格好の餌食だった。全て盗んでやった。
 何億とする宝石も、貴重な絵画も、無駄に絢爛な屋敷も、富も、名声も。それでも僕の心は満たされなかった。
 転機は、貧しく幼い少年に気まぐれで金目のものをあげた時だったと思う。彼は、涙を流し、酷く喜んだ。
 …初めて、心が満たされた気がした。そこで、僕は気づいたのだ。僕は、誰かに必要とされたかった。何もない僕を、見てほしかった。
 派手な見た目と仮面を纏った怪盗の正体は、愛情に飢えたただの憐れな男だったんだ。滑稽でしょ。
 そんな可哀想な男の結末を知りたいかい?男は、自分が金銭をばらまいて縋っていた人々に裏切られ、殺されてしまったんだ。
 結局、何もなかった。始めから終わりまで、僕には何もなかったんだよ。





 File.9【がらんどう】


 前世 name:エメル 享年:27 職業?:怪盗
 今世 name:常盤 梅流(ときわ める) age:17






 正義のヒーローになりたい。
 そう思うようになったのは、貧しく毎日生きるのに必死だったころに、キラキラと光る宝石をくれた人の影響だった。
 あのひとのおかげで、人間らしい生活ができるようになった。警察になることができた。あの透き通る灰色の瞳を忘れない。
 巷を騒がす派手な仮面の怪盗との追いかけっこは3年にも及んでいた。彼は、なにも読み取れない不思議な人間だった。
 早く殺せという御達しにも素直にうなずけないのは、彼を見るとなにか心に引っかかるものがあるからなのか。
 そんな心のもやもやが晴れそうな時に、彼が殺されてしまって俺は頭が真っ白になった。殺したのは、怪盗から施しを受けていた人々。
 そして、その殺しを誘発したのは、我々警察だった。腐っている。こんな正義を、かざしたかったのではない。
 悲しきかな、彼が死んで初めて俺のもやもやが晴れる事になる。彼の仮面の下の素顔をみた。あのひとだった。
 俺の、ヒーローだった。涙があふれた。会いたかった人は、俺がずっと追いかけていた怪盗だったのか。そんな彼を殺したのは、俺達なのか。
 どうか神様、生まれ変わったらこの人に感謝を言わせてほしい。今度は俺があのひとを助けたい。そう願いながら、俺は拳銃で自分の頭を撃った。






 File.10【灰色のヒーロー】



 前世 name:バルテル・コーネイン 享年:20 職業:警察
 今世 name:芭蕉院 輝臣(ばしょういん てるおみ) age:18









 (だんだんこの前世の回想的なのが適当になっていくのが自分でもわかるよあはははは)

1ヶ月前 No.257

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 おひさまみたいな人だった。
 奴隷として、家畜のような扱いをうける私に優しいのは、貴方だけだった。
 二人で逃げようと、その真剣な瞳がうれしかった。暴力を受ける私のために泣いてくれるその涙が、うれしかった。
 淡い夢を、みていたの。貴方と二人で幸せになれる夢。
 夢から覚めたら、絶望がすぐそこまできていた。奴隷に幸せな未来なんてないと、ありありと見せつけられたの。
 二人だけの秘密の場所だと教えてくれた場所は、壊されていた。貴方は私に会いたくないと言っていると貴方の婚約者にいわれた。
 夢の終わり。愕然とする私に、主人は告げた。彼の為に、屋敷を燃やせと。お前との思い出はもういらないと、彼が言っていると。
 主人が言いたいことはわかっていた。暗にそこで屋敷と共に死ねと仰るのだ。思い出の中には、私自身も含まれているから。
 本当は、こわかった。逃げたかった。それでも、貴方が望むなら。
 一本のマッチが、足元に落ちた。それは瞬く間に屋敷を包み、その火中で、一人の奴隷が静かに涙を流し、小さく笑った。






 File.11【灰燼の願い】



 前世 name:小鈴(シャオリン) 享年:15 身分:奴隷
 今世 name:花宮 小鈴(はなみや こすず) age:16





 一目惚れに近かったんだろう。薄汚いと罵る家族。とんでもない。彼女は、とても純粋で綺麗だった。
 毎日暴力を受け、こき使われる彼女を助けたかった。そんな自分の浅はかな行動が、地獄を招いているとも知らず。
 ある日から、彼女に会わせてくれなくなった。家を出て遠征に行かされることが多くなった。
 それでも、まだ実権を握っていない自分では、親にもかりそめの婚約者にも歯向かう事は出来なかった。
 そんな自分が、酷く惨めだった。その裏で、彼女が散々な仕打ちをうけ、誤解をし、生きる希望を失っていた事すら、知らなかったのだ。
 引っ越しの日、久しぶりの再会に胸躍らせた。それでも彼女は、最期の片付けがあると、屋敷に残ったまま。
 首をかしげる俺に、彼女は感謝を述べた。震えながら俯く彼女に首を傾げたと同時に、馬車が出発して、彼女の姿が遠くなった。
 何故あの時気づけなかったのだろう。何故無理やりにでも一緒に連れて行かなかったのだろう。
 後悔したって遅い。使用人たちに押さえつけられながら、必死に彼女の名前を、燃え盛る屋敷に向かって叫んだって、全てがもう、遅いのだ。






 File.12【鈴の鳴るほうへ】



 前世 name:劉 麗孝(リウ リキョウ)享年:19 身分:とある大地主一家の一人息子
 今世 name:貴劉 匡也(きりゅう きょうや) age:25(高校の先生)










 (とりあえず、今のトコこれくらい…。ちなみに舞台は付属高校と付属大学だお。だからみんな年齢近めだお。匡也は高1の担任だお)




1ヶ月前 No.258

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.259

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i









 「北条くんってさ、絶対壱華(いちか)のこと好きだよね?」
 「なっ、なにいってるのなっちゃん!?」
 「だって、あんたの近くに必ずと言っていいほど、北条くんいるじゃん!」
 「いやいや、そんなの偶然だって…」




 親友のなっちゃんから突拍子もないことを言われ、思わずびくつく。そして、その張本人に話が聞こえていないか、ゆっくりと斜め後ろの席を振り返れば、彼は静かに目を閉じお休み中のよう。ほっと息をつき、未だにぎゃーぎゃーと楽しそうに突っ走った妄想を言っているなっちゃんの背中をぐいぐいと押しながら、講義室から出た。その際に、何か視線を感じたような気もしたけれど、なっちゃんのうるささに神経がいき、振り返らずにそのまま歩を進める。
 彼――――北条零くんは、同じ学部の男の子で、その容姿端麗さから女の子にすっごく人気がある。でも、纏う空気と冷たい言動から【ブリザード王子】って呼ばれてるのを聞いたことがあって。なんだソノネーミングセンス、って小さく吹き出しちゃった記憶がある。確かに、彼は、女の子たちから話しかけられても凍てつくような瞳で蹴散らしているのを何度も目撃した。それでも、彼はほんとはそんなに冷たい人じゃないと、私は思うのだ。



 「あ、ごめん私忘れ物した!なっちゃん、先行ってて!」
 「あーい」


 なっちゃんを引き摺りながら歩を進めて暫くし、私は、筆箱を先程の教室に忘れていたことを思い出した。なっちゃんに軽く手を振り、急いで踵を返す。先程の教室に駆け込む。そして、思わず立ち止まってしまった。小さく息を呑む。
 人の気配を感じたのか、いや、まるで私がここにくることが分かっていたのか、彼は静かに席に座っていた。じっとこちらをみつめながら。
 先程の話も相まって、謎に緊張してしまう。だが、私の席が彼の斜め前だったということもあり、私はじりじりとそこへ歩を進めた。その間も、特に何を言うわけでもないが、不思議な雰囲気を纏ったまま、彼はじっと私の動向をみつめていた。



 「あ、あ、あの、」



 沈黙とずっと注がれる視線に耐えられなくなったのは、私の方だった。席の近く―――つまりは彼の近くまで歩み寄った私は、思い切って彼の方に目を向け、口を開く。そんな私の様子を、特に表情の変化なく、ただ目線だけで彼は応えた。



 「北条くん、えと、次の講義も一緒じゃなかった、っけ?」
 「………」
 「あ、えと、私はね!筆箱忘れちゃって!取りに帰ってきたの!怪しいものじゃないよ!」
 「………」
 「え、えーっと、ごめん、誰だって感じだよね!!一応講義同じなの多いから、私は知ってるんだけど、えと、」
 「――――――知ってる。」
 「え?」


 「お前の名前、知ってる。“安城壱華(あんじょういちか)”。」




 思わず瞠目して口を閉じてしまった。落ち着きの中にどこか冷えた音を持つ彼の声で紡がれる自分の名前は、何故か特別に感じる。私がびっくりして固まっているのをまた、感情の読めない瞳でじっと見つめた彼は、はあ、と小さく息をついてゆっくりと席から立ち上がった。



 「……はやく筆箱とれよ。遅れるぞ」
 「……っあ!!!そうだね、そうだそうだ、ごめん!」


 「―――――お前は、」




 あまりのアホ面に呆れられたのかと、赤面しながら筆箱をカバンの中にしまいこむ私に、頭上から声がかかる。
 低くて、どこか寂しそうで、ちょっと怒ってるような、声が。




 「え、?」
 「………俺の人生めちゃくちゃにしておいて、自分は何も覚えてないのか」
 「っえ!!?」
 「―――――――何が【勿忘草】だ。嘘つき女」
 「はえっ!?」



 頭が混乱して、変な声がでてしまった。え?いやいや、え?頭上から降り注ぐ視線は、声と一緒の感情が含まれているからか、先程より鋭さを増している。なんだか、痛い。痛いぞ。というか、さらっと彼が言った言葉、なかなか衝撃だよね?理解が追い付かなくて、あわあわと取り乱していると、自分の横をすっと彼が通り過ぎる。なんだかよくわからないけど、怒らせていると悟った私は、彼が去ってくれることを待った。触らぬ神に祟りなし。これ以上、よくわからないけど、彼の機嫌を損ねないように。しかし。




 「……さっさとしろよ」
 「ぴえっ!?」
 「ノロいんだよ。そこは変わんねえ。相変わらず胸糞悪いノロさ。腹立つ」
 「え、え、ご、ごめんなさい!?」
 「ちっ」



 何故か彼は講義室の出口で私の方を鋭く見つめ、腕を組んで待っている。そしてなぜか、腹立たれている。よくわかんない。彼とはっきり面と向かって喋ったのは、おそらく今日が初めてなのに。彼は、まるで私の事を前から知っていたかのように話す。怖いけど、何故か不快感がないのが不思議だった。少し考え込む私は、怒りの舌打ちで現実に引き戻される。慌てて鞄をもち、講義室の出口に走った。



 「あ、えと、じゃあ、北条くんも一緒にいこっか」
 「……クソ女。」
 「え、と?」
 「……なんで俺がこんな奴…」



 見事なまでに会話がかみ合ってないけれど、なんだかんだで一緒に行くらしい彼は、私の横を歩く。そして、何故か先程からとっても悪口を言われているのだけども、私は彼に何かしてしまったのだろうか。苛々した様子で隣を歩く北条くんに、私は静かに目を向け、首を傾げた。












 (零編のプロローグ的な。零の想い人である壱華(前世もイチカ)は記憶なし。そしてそれに冷酷俺様殺し屋は怒ってるし、ちょっと寂しい。
  それでも、イチカのこと好きなのは変わらない。でもひねくれてるから、イチカの周りに静かに居座るというちょっとストーカー。
  元殺し屋だけあって、眼力だけで人射殺せそう。クールで塩対応すぎて友達皆無。殺すぞが口癖。しゃれにならん。)





1ヶ月前 No.260

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 うちのクラスにいる初丗という双子の兄弟は、どうもおかしな奴らだった。




 双子の兄である歩邏は、一言で言うとブラコン。超絶ブラコンであり、その程度は常軌を逸しているといえる。ただ、俺が疑問に思うのは、歩邏が弟に過干渉する場面の表情は、いつだって、まるで弟が死んでしまうかのような顔をしていることである。それが謎だった。大袈裟に言ってしまえば、自分以外の全ての人間が、弟を殺しにかかっているような。いつもそんな表情で、周りを見ている。それに、弟以外に関しては全く心を開かない奴だった。まともな会話をしたことがある奴など、いないのではないか。歩邏の中には、本当に弟の存在しかないのだろう。常に周りを警戒し、怯え、威嚇しているように見えた。
 それに対し、弟の深來は、比較的社交的だ。他人とは一切口を利かない歩邏と違い、クラスの皆とも普通に話すし、コミュニケーションもとる。双子の兄よりも、大人びた雰囲気で落ち着いた口調で話す奴という印象がある。でも、俺は、そんな普通に見える深來にも疑問を抱いていた。俺のくだらない勘だけど、深來もきっと、周りの人間を信用していない。物腰柔らかなあの表情の裏で、いつもぴりぴりと神経を張り詰めさせている。俺達に何かしようなんてことは思っていないと思う。でも、俺達のことを好いてもいないし、仲良くなろうとも思っていないのだろう。あの兄弟は、対の様で、酷く似通っている。さすが双子、とでもいうべきか。

 二人して、何をそんなに警戒して、怯えて、疑っているのかわからない。
 それでも、あの二人を見ていると、どうにも達観しすぎているというか…、よくわからないが、普通の双子ではないような気がしてならなかった。







 「深來クン」



 俺が、後ろの席の弟の方に声をかければ、視界の隅でぴくりと兄が肩を揺らすのが分かる。今日も今日とて、絶賛警戒されている。




 「ん?どしたの、吉木くん」
 「今度の文化祭の買い出しなんだけどさ、俺と一緒に行ってくんね?」
 「ああ、買い出し。…うん、わかった。俺でよければ」



 笑顔は張り付いたままだったけれど、少しの間が彼の本心をのぞかせている。へーへー、ほんとは行きたくないってか。ごめんなさいねー。
 でも、こっちもさすがに男手一人であんな大荷物担いで帰るのはごめんだし、手が空いてそうなのは初丗兄弟だけだったのだ。
 兄か弟かでいわれたら、断然弟の方に声をかけるに決まってる。俺は、軽く感謝を述べ、じゃあさっそく、と弟、もとい深來くんの腕を掴んだ。今は、文化祭の自由時間で校外への買い出しも許可されている。買いに行くなら、ちゃっちゃとすませたい。そういう思いで、よく考えもせず、深來くんの腕をつかんだ俺は、その3秒後、すぐに後悔することになる。



 「っオマエ!!!!深來を、深來をどこにつれてくつもりだ!!!」



 ガタン、という激しい音と共に、ヒステリックに叫んだ兄、もとい歩邏。その悲鳴に近い叫びで、俺ははっと我に返った。やっちまったーと思った時には、教室が騒然としていて。椅子を派手に倒して立ち上がった歩邏は、ずかずかと俺と深來くんの前に来ると、血走った眼で俺が掴んでいる深來くんの腕を見つめ、その後思いっきり俺の手をはたき落とした。ぱちん、という小気味よい音がする。いたいぞ。普通に痛いぞ。
 さて、これで終わるわけがなく、俺は歩邏に乱暴に胸倉を掴れ、半ば強引に席から立たされた。クラスの連中が困惑して、先生を呼ぶかこそこそ話し合いをしている。えーん、早く呼んできてけろー。



 「ご、ごめんな、歩邏。深來くんに買い出しの手伝いしてもらおうと思ってさ」
 「嘘だ」
 「えっ、嘘じゃねえんだけど…。え、困った」


 射殺すような目つきでにらまれながら、至極普通を装い答えたのに、即答された。つらい。この状況で、そこまで動揺していない自分をほめたい。日頃の人間観察が役に立った。だってほら、今だって、歩邏は俺の胸倉をつかむ両手が震えてることに気付けた。怒りだけじゃない。これは【恐怖】だ。



 「いやまじで買い出しの手伝い…」
 「うそだ、嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!そうやって、深來と僕を引き離そうとするんだな…?深來と僕はずっと一緒じゃなきゃだめなんだ。僕を、僕を「また」一人にさせるつもりだろ…っ」
 「え、ちょ、話が飛躍しすぎ、」



 「歩邏」



 わなわなと震えながら、まるで呪詛を呟くかのように紡ぎ出された譫言にも近いソレ。恐らく、後半の言葉は近くにいる俺と、深來くんにしか聞こえていないだろう。その違和感を覚える台詞に、流石の俺も困惑していると、静かな声が響いた。



 「………深、來」
 「歩邏、俺は大丈夫。大丈夫だよ。君を置いていくわけないだろ。一人にしない。「もう」一人にしない」
 「深、來。深來、深來」
 「大丈夫、だいじょうぶ」


 まるで赤子をあやすかのようなトーンで、ゆっくり、ゆっくりと深來くんは言葉を紡いだ。それに呼応するように、歩邏から徐々に力が抜けていき、俺の胸倉をつかんでいた手がするりと落ちる。俺が思わず、深來クンの方に目を向けると、深來くんはこちらにすいっと流し目を寄越して、申し訳なさそうに目を伏せた。やはり、まだ深來クンの方が常識人だ。とはいっても、やっぱり、二人ともに違和感を感じる。なにかがおかしい。
 まるで催眠術にかけられたかのように、落ち着いた深來くんの「大丈夫」という言葉によって、顔を俯かせぴくりとも動かなくなった歩邏に、俺はじめクラスの皆が戸惑いの目線を向けていた時、丁度呼ばれた先生が教室に入ってきて、妙な雰囲気の漂っていた教室は、いくらか元に戻る。
 そして、その後、歩邏が体調が悪いみたいなので保健室に連れていく、と、先生に告げた深來くんが、死んだのかと言う位静かな歩邏をおぶって教室から出ていったことにより、この妙な騒動は幕を閉じたのだ。







 *







 「歩邏」
 「深、來、いる、?そこにいる?」
 「いるよ。馬鹿だね。何度も言ってるだろう、俺はいなくならないって」
 「だって、“ミラ”はそういって死んだじゃんか…っ、僕を置いて…!」
 「歩邏。今は違うでしょ?そんな脅威はないんだよ。簡単に死なないんだ、今は」
 「僕を一人にしないで、深來。約束してよ、僕らは二つで一つだって。僕らは僕らだけの世界で生きていくって」
 「勿論だよ、歩邏。俺たち以外のナニモノも、俺たちの世界を侵すことはできない。俺たちは、共同体だ」
 「ああ、深來…。もっとこっちきて…。僕に触れて」
 「まだ不安なんだね、困った兄さんだ。ほら、俺のぬくもりだよ。生きているでしょう?」
 「うん、生きてる…。僕も、深來も、いきてる…」






 あの後双子の様子が見たいという好奇心が勝っちゃって、保健室まで追いかけてきた俺は扉の外で耳を聳てつつ、眉をひそめた。やっぱり、おかしい。会話の節々に違和感と奇妙なポイントがありまくる。ほんとは、本人たちにその真相を聞きたかったが、さすがにさっきの今で、あの二人の前(特に歩邏)に出る勇気はないし、なんだか聞いちゃいけないような雰囲気だ。でも、この会話で分かったことが一つだけある。
 俺は今まで、この双子の愛というか執着というか、とにかくそういった感情は、歩邏の一方通行だと思っていたのだが、これは間違いなく、両方だ。お互いに、愛し合って、執着しあっている。深來くんは普段そういった感情を見せないから、少し驚いた。それでも、あの双子はどうしようもなく、お互いに骨の髄まで依存しあっている。それだけは、はっきりとわかった。

 なーんか、聞いちゃいけなかった予感がするなあ。俺しくったかなあ。




 ―――なーんて、俺がうーんと一人でうなっているのを、深來くんにバレるまであと5秒。










 (終わり方がくっそ適当になってしまった。初丗ツインズは、アユラの一方通行と思われがちだが、その実ずぶずぶの共依存で、なんなら実はミライのほうがアユラへ執着している。普段人前では見せないが、アユラの依存を逆手に取り、より自分にずぶずぶさせるようにしているし、自分もずぶずぶである。もうなんていうか、ずぶずぶ底なし沼である。前世の終わり方が終わり方だったので、前世よりもその依存性は異常。この吉木くんがのちにお友達になれたらいいなあなんていう願望。おそらくむり。吉木くんが一方的に友達だとおもってそう。というか、吉木くん、勘鋭すぎでは?あと神経も結構図太すぎでは?モブキャラじゃないのでは?)






1ヶ月前 No.261

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「まーた、常盤がバカやってるよ」
 「あいつ、今度は何して先公怒らせてんだ?」




 廊下を歩いていると、すれ違う生徒の声がふいに耳に入り、彼はぴくりと動きを止めた。そして、今しがた呆れたように笑いながら自分の横を通り過ぎていった男子生徒二人の肩をむんず、と掴む。突然の出来事に、びくりと体を震わせた二人だったが、その掴んだ相手の顔を見ると、一気に破顔した。



 「あ、芭蕉院センパイ!」
 「どうかしましたか??」
 「いきなり呼び読めて悪い、先程、常盤が何か問題行動を起こしていると言っていなかったか?詳しく聞きたいんだけど」
 「あっ、あ〜〜…、あいつ、二階の窓から飛び降りて、どっかいっちまったらしくて」
 「しかも、授業中に」

 「……そうか。ありがとう。引き留めてすまなかった」

 「いえいえ!頼れる生徒会長のためならいくらでもあいつの情報売りますよ!」



 嬉しそうに笑う二人を見下ろし、彼は小さく笑う。そして、改めて軽くお礼を言うと、その場を後にした。
 どこだ?今度はどこにいる?頭の中は、先程の彼の話題でいっぱいだった。傍から見れば、生徒会長による素行の悪い生徒への指導。だが、実際は、別の想いが含まれていることを、彼以外の人間で知っている者はごく少数であった。






  *






 「………とーきーわーァ。見つけたぞ」
 「んげっ!セイトカイチョー!!」


 学校の裏庭の木の下で寝転がっている常盤を見つけた彼は、気配を消しながら近づき、背後から肩を掴む。びくり、と体を震わせた常盤は、そのまま逃げようとするが、彼のすさまじい力の強さにより、そのまま地面に突っ伏した。



 「ほんと、生徒会長にだけはす〜ぐ見つかっちゃうね〜。僕用の探知機でもついてんノ?」
 「…――――お前を探して、追うのには慣れっこなんだ」
 「ははっ、そんなに何回も追いかけっこしてないでショ、僕たち」


 灰色の瞳が可笑しそうに細まった。その色素の薄い瞳を彼はじっと見つめて、小さく唇を噛みしめる。
 わかっている。目の前の男には、前世の記憶がない。今の彼は、自分よりも年下だし、仮面だってつけていない。だが、この本性をうまくつかませないような飄々とした性格や、自由奔放な身軽さ、そして灰色の髪に灰色の瞳、これらは何も変わっていない。あのころの、【エメル】のままだ。



 「…生徒会長はサ」
 「ん?」
 「時々、僕の事をすごい想いのつまった眼で見るよね」



 地面に突っ伏したまま、自分を見上げてくる常盤に、彼は気まずそうに目を逸らした。記憶の無い相手に、前世のことを言ったところで気味が悪がられるだけだ。



 「お前が、早くイイコになってくれないかなと思ってるだけだよ」
 「ひっどいなぁ、僕そんな悪いコトしてないっしょ?」
 「授業中に教室から飛び出て、しかも窓から、こんなところでさぼって昼寝してるやつが、【悪い事してない】って?」
 「わぁ、生徒会長こっわぁ〜い」


 わざとらしく体を竦ませる常盤に、彼も小さくため息をついた。
 今の彼に会えたら、まずは謝罪して、感謝を述べようと思った。ありがとうとごめんなさいを、思いっきりぶちまけようと。
 でも、いざ会えたと思ったら、彼には記憶がなかった。そして、今世の彼もまた、少し複雑な事情を抱えていたのだった。



 「……お前、家のことは、大丈夫なのか?」
 「ん?ありゃ、僕、そんなこと言ったっけ?」
 「言った。最初に会った時、泣いてただろ」
 「生徒会長の見間違いなんじゃないノ」
 「俺の記憶力をなめてんのか?常盤梅流。お前が親とうまくいってないこと、知ってるんだよ」
 「………ハハハ、生徒会長って意外とおせっかいなんだね」
 「俺でよければ、話してくれないか?力になれる事なら、なるし、それに、」


 「あいあい、偽善者ごくろうさま〜。僕ね、あんたみたいなやつだいっきらいなんだよね〜。虫唾が走る。いいよね〜、芭蕉院センパイは。お金持ちだし、生徒会長で信頼も厚いし、友達も多いし、家族仲もよくて?あはは、僕の無いものぜーんぶ持ってるじゃん、すご〜。だから、だいっきらい。何もない僕に同情でもした?生徒会活動アピール?…僕、あんたみたいな人間、一番信用できないんだよね〜。ってことで、ばいばぁ〜い」



 彼の逆鱗に触れたらしい。全くもって笑っていない瞳が見上げたまま、感情の読めない空っぽの声音が鼓膜を震わせる。そして、彼が戸惑っている間に、常盤はするりと彼のガードをくぐりぬけ、そのまま、軽薄な笑顔を貼り付けたまま、走り去っていった。そういう身軽さも変わっていない。
 だが、彼は、前世の如く死にもの狂いで追いかけるようなことはできなかった。今世の常盤梅流は、幼少期から再婚した母親の連れ子のみを可愛がる両親から徹底的に無視をされていた。自分のことを見てくれる人がいない、という面では、前世と同じ苦しみを味わっている。折角、今世では家族という存在を知っていると思ったのに。なんで、神様は簡単にあのひとを幸せにしてあげられないんだ。居もしない神にイラついたところで仕方がないのはわかっているのが、どうしても何かに当たりたかった。




 【僕を見て】



 前世の仮面下、彼の最期の声が脳裏に木霊する。前世の彼は、自分には何もないと、空っぽのままだと、絶望しながら死んでいってしまった。
 そして今世の彼もまた、最初に見つけた時に、涙ながらに呟いていたのだ。これと同じ言葉を。
 だからこそ、今世では、彼に教えてあげたい。お前は空っぽなんかじゃない。何も持っていないなんてことないと。現にこうして、前世の彼に救われた人間がいると。お前を見ている人間は、ちゃんといると。




 「…常盤梅流。今度こそ、お前を助ける」



 木漏れ日が揺れる昼下がりの裏庭に、生徒会長の静かな決意が下された。








 (途中で文かくの飽きるのやめてえな??前世警察の好青年バルテルくんは、今世は金持ち家庭の優秀な生徒会長になっていて、学校の問題児常盤梅流を指導するという名目でよく構っている。前世怪盗エメルくんは、今世ではバルテルくんの一つ下の学年で、自由奔放な問題児。前世の職業が無意識に浸透しているのか、二階からでも平気で飛び降りるし、とっても身軽。そして、仮面はつけていないが、軽薄な真意の読めない笑顔という仮面を貼り付けている。本当の自分を見てくれる人がいないという苦しみを味わっているのは前世も今世も一緒。記憶がないので、生徒会長が自分に構うのを疑問に思っていたり。問題行動を起こすのは、自分を見てほしいからという所もある。途中で記憶が戻るといいね。芭蕉院くんがハイスペックだし男気溢れる好青年だから、きっとこいつらははっぴーえんど)



29日前 No.262

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「……おい、何をしてるんだ」





 常盤梅流が去った後、先生たちに話をつけにいった芭蕉院輝臣は、生徒会室の扉を開く。そして、目の前に広がる光景に思わずため息をついた。




 「何って、ハルカの僕に対する《忠誠誓いタイム》だよ」
 「…なんだそれは…」
 「アレクシス様に一日に一度は忠誠を誓わないと気が済まないんだ」
 「こーら、ハルカ。あ、り、す、が、わ。ね?」
 「失礼致しました、有栖川様…」



 聡明で大抵の事では物怖じしない生徒会長も、この光景にはさすがに頭を抱えた。生徒会にあるあきらかに実費で買われたであろう高級ソファに足を組み、ふんぞり返っているのは、ここの学校の副生徒会長。そして、地べたに片膝をつき、目の前の少年に首を垂れているのが、ここの学校の会計である。副生徒会長である有栖川椎名は、2年生にして大抜擢。というのも、輝臣よりもさらに大金持ちの生まれであり、由緒正しい名家の跡取り息子。更に、頭脳明晰で身体能力も高く、生徒からの人気が絶大なのだ。ただ、自由奔放な所や多少わがままな所がたまにキズである。そして、会計の邦枝遥は、身長190ほどの巨躯の持ち主で、鍛え上げられた肉体は高校生のソレではない。いつもは常識的でクールなのだが、一つ。この副生徒会長―――有栖川椎名が絡むと、途端におかしくなるのが、彼であった。理由はわかっているとはいえ、輝臣もたびたび手を焼かされる。



 「おい、椎名。まず、自分より年上を跪かせるな。そんで、敬語使え。あと、遥。年下に様づけをするな、椎名を甘やかすな!そんで、二人とも、ここは、王国じゃなくて生徒会室だし、お前らは今は、王子と騎士じゃなくて、副生徒会長と会計!!!」



 しかと二人の耳に残るように、声を大にして忠告する。そう。この生徒会の三人は、何の奇縁か、三人ともが前世の記憶をもった人間であった。そして、この副生徒会長と会計は、前世で一国の王子とその王子付の騎士という親密な関係にあったからか、その癖が抜けないと言い、毎度毎度先程のような光景が行われては、輝臣によって注意をされていた。輝臣自身は、前世の記憶を持っていることから、理解もあるし問題ないのだが、他の人間がみたら完全におかしな光景である。



 「オミくんさ、そんな当たり前の事言わなくてもわかってるって〜」
 「芭蕉院、俺は有栖川様に仕える身。お前のいう事は聞きかねる」
 「いいーや、わかってないお前らは。何回注意したら、いう事を聞いてくれるんだ…」
 「ま〜あまあ。許してやってよ?僕はともかく、ハルカはさ?」
 「………」



 本日何度目かの深いため息をついた輝臣に、軽い口調で目を細める椎名。そして、しばらく何かを思案するように顎に手を当てていたが、ふと思いついたように手をたたく。そして、未だに自分に忠誠を誓うように跪く遥を指さした。


 「ハルカぁ、僕、ケーキ食べたい。あとアールグレイものみたいなあ」
 「おい、椎名。まだ仕事…」
 「ハルカー。僕のいう事聞けるよね?」
 「勿論です。行って参ります」
 「あっ、おいコラ、遥!!」


 細くて華奢な指を顎にかけ、にっこりと笑うサマは、前世の王子を彷彿とさせる。その自信に満ちた我儘さに手を焼かされていた、と同時に、好きだった。遥は、輝臣の制止をものともせず、華麗に踵を返し、教室から出ていく。
 遥が出て行ったあと、輝臣はぎろりと椎名をにらんだ。当の本人は、いたずらっ子のような笑みを浮かべて輝臣を見上げる。



 「…どういうつもりだ、椎名」
 「いやぁ、別に?オミくんが怒るのもわかるんだけどさ、ちょーっとこっちの事情もわかってほしくて」
 「…前世の事か?」
 「ん。でもまあ、あいついたら、気を遣うだろうし」
 「なるほど」


 にっこりと笑いながらも、どこかその瞳に陰りがある。そういえば、こいつらの最期は聞いたことがなかった、と輝臣は静かにソファに腰掛けた。



 「僕の前世は、アレクシス・オースブリンクといって、一国の王子だったんだ。ま、それは言ったよね。それで、邦枝遥はイェルハルド・バックルンドという名で、僕付きの騎士団の団長をつとめていた。昔から忠誠心の強い奴でね。少々過保護なところもあった。僕ってほら、天真爛漫で完璧ボーイじゃん?だから、昔からハルカ……イェルハルドは、僕に手を焼いてたよ。ああ、そうそう、僕が死んだのは18の時。ある大きな戦争があってね。僕は軍師のように作戦を考えるのにも長けていたから、毎回戦略をつくっていたのだけれど…。この戦争だけは、どうしてもうまく未来が思い浮かばなくて。ある一つの作戦を導き出したんだ。それが僕の最期に繋がるわけなんだけどっ」
 「……まさかお前、」
 「そー。僕ね、囮になったの。僕の最期は、全身に固定した大量の爆薬と共に爆ぜたんだ。勿論、僕の身体は木っ端微塵。そんで戦争も勝利した、らしい。よかったよ、ほんとーによかった。国を守れたんだから」
 「……でも、遥は、」
 「うん。そーなんだよ。あいつは、最後まで反対してた。それに、僕はあいつに頼んだんだ。僕が自爆するための爆薬の作成をね。それに、あまりにも反対するものだから、半分騙すような形で笑ってやったのさ、必ず帰ってくると。それを僕は見事に裏切った。あいつの絶望は、想像を絶するよ。だからね、ハルカは、僕に対する後悔でいっぱいなんだよ。此方が申し訳なくなるくらい。だから、今世で前世よりも過保護になっちゃったんだ」


 言い終えると、小さく顔を俯かせる。後悔しているんだろう。遥だけではなく、椎名も。
 輝臣は、二人の過去、最期を想像し、胸のあたりをきゅっと掴んだ。想像しただけで、痛ましかった。




 「だから、オミくん。僕のことは怒っていいからさ、ハルカは多めにみてあげてくんない?」




 あれ、僕の大事な専属騎士なんだよ。と、笑うその瞳が泣きだしそうで、輝臣は静かに椎名の頭を撫でた。



 「わーったよ。でも、TPOはもうちっとわきまえような」
 「あっは、それはどうかな?」
 「いやいやそれくらい守れよクソガキ」
 「あ!有栖川財閥の息子にそんな事言っていいの!」



 いつもの調子に戻った椎名に、呆れながらも笑う輝臣。そんな二人の声を、扉の外で聞いていた一つの影が、静かに涙を流していたのは、誰も知らない。












 (くっせえお話だーいすき(白目)アレクシスとイェルバンドの二人はお互い記憶有で、前世のような関係も維持。だけど、王子の最期の件でどこかひずみができてしまっていて、前世のような純粋な感情でいられないときもある。複雑でむずかしいところ。)





27日前 No.263

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 それは君が自殺するまでのお話



 →根暗と陽キャ。最終的に根暗の方が自殺する。陽キャは、根暗を楽しませようと、安らぎを与えようと、彼のための場所になろうと、色々と行動を起こす。毎日毎日ベッドの中、一日の終わりにネガティブな言霊をぶつぶつと呟く根暗と、それを優しく聞きながら、大丈夫とあやす陽キャ。それが日課になっていた。そして運命の前夜、いつものように根暗は呟く。それはネガティブな言霊ではなく、今までの陽キャに対する感謝と自分に対するポジティブな言葉だった。陽キャは嬉しくて涙をこぼす。嬉しくて根暗を抱きしめる陽キャと、苦しいと悪態をつきつつも穏やかに笑う根暗。全てが完璧なはっぴーえんどだと思っていた。翌朝、陽キャが起きると、根暗の姿はなかった。ぷるぷるぷる。電話が鳴る。絶望の音がきこえる。陽キャは受話器を落とすと、崩れ落ちた。吐き気を催す。警察からだった。根暗の遺体がみつかったと、そう、告げられた。






 根暗 (ユルくん)


 →学生時代から生粋の根暗。今は中小企業の末端社員として働いているが、根暗のせいで会社にも馴染めず毎日病んでる。高校3年で同じクラスになった超ド級の陽キャに好意を持たれ、なんだかんだで現在同棲中。最初は陽キャを嫌悪していたが、あまりにも純粋に自分に懐くのでなし崩し的な感じで色々許しちゃってる。作中では苗字は出てこず、陽キャから呼ばれる「ユルくん」が名前だと思われる。愛称か本名かは不明。血色の悪い肌に死んだ魚のような目、細い体に真っ黒な髪で、いつも体調が悪そう。心に根付いた深い闇を、陽キャによってどんどん浄化されていくことが嬉しくもあり、怖くもあった。そして、自殺を決意した前日に、陽キャに欲しかった言葉を言われたことで、自分の中の闇が完全に取り払われたことを感じる。そして、自分の世界が完結したと認識し、自殺を決めた。崖のようなところに立ち、彼は陽キャに言われた言葉を思い出し、今までの中で一番幸せそうに、満足そうに笑った。「おつかれさまでした、俺」そうして彼は、涙を浮かべた笑顔のまま、飛び立ったのだ。自分の中での終止符を探していた、と後に発見された遺書に書いている。ずっと病んでいれば生きていたし、死んだのは、心から幸せで、自分の人生に満足がいったと思ったから、という独特の価値観を持っている。つまり生きるのが苦で死んだわけではなく、人生に満足し幸福を得られたことで死んだ。





 陽キャ (ミナト)


 →学生時代から生粋の陽キャ。今も昔もみんなからの人気者で、明るくムードメーカー。今は大手の営業職でエースを勤めている。人生勝ち組、と根暗に言わしめたイケメンであるが、ユルくんに一目惚れし、そこから何かと根暗の周りにつきまとうように。ただ一心に根暗のことを想う陽キャに、根暗も絆されていった。根暗のために生きる、と堂々宣言し、稼いだ金も根暗のためならいくらでも散財するわ、根暗の周りの世話を全てやってみせるわ、というスパダリ。こちらも作中にフルネームは出てこず、ユルくんから呼ばれる「ミナト」という名前しか明かされていない。これが苗字か名前なのかは不明。元々色素が薄めの茶髪で、背も高く筋肉もついている。根暗を心から幸せにしてあげたいと思い、心身ともにずっとずっと寄り添ってきた。ほんとにただのいい奴。そして、根暗の最期の前夜、はじめて陽キャに対し真正面からお礼を言い、根暗自身の人生を肯定するような言葉を根暗自身が呟いたことが、嬉しすぎて泣きじゃくりながら根暗を抱きしめた。陽キャは、これで根暗が明るく心穏やかに生活ができるようになると喜んだ。だが、結果的にその翌日、根暗は自殺をし、陽キャは理解不能のまま絶望の底に突き落とされる。後に、根暗の残した遺書を読み、自分のやっていた行動が全て根暗を死に近づけていたことを知り、行き場のない絶望に打ちひしがれながら静かに泣いた。だが、一般論的には陽キャの考え方は間違っていないと思われる。その後は、消息不明になっており、後追い自殺をしたのではないかとうわさされているが、遺体は見つかっていない。










(よくわからん病み話できちゃった…。根暗まじいみわかんねえ…。陽キャが不憫すぎる…。)





24日前 No.264

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

22日前 No.265

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「…ほんと、俺の人生ってくだらない…なんでいつもこうなんだ…迷惑だよ俺なんていなきゃいいのに…」




 俯きながらぶつぶつと呟くスーツ姿の青年を、すれ違う人々が不審な目でじろじろと見ている。そんな事も歯牙にかけず、彼はささくれだった細い指を口元へ持っていくと、がり、がり、と音を立てながら爪を噛む。よれよれのスーツが悲し気に街灯に照らされ、彼は、虚ろな瞳で街灯に屯する羽虫の群れを見つめる。ガチン、と、人差し指の爪を噛みちぎった。少し皮膚にも歯が当たったのか、人差し指の先からじわりと赤い血が滲みだす。その紅の液体をぺろりとなめあげ、虚ろな瞳を真っ暗な帰り道に向けた彼は、ふらふらと不安定な足取りで、帰路につくのだ。これが、彼の日常である。






 *





 「………」
 「あ!おっかえり〜〜!ユルくん!今日遅かったね、疲れたでしょ〜!!」
 「………遅かったよ、疲れたよ、クソ…。俺に全部、あいつら俺に全部仕事押し付けて…。俺が何も言えないから、都合のいい道具だと思ってんだ…。でもそうだよな、どうせ断れない俺が悪いんだろ…。クソ、クソ、死ね、死ね、あいつらみんな死ね…」
 「え!!皆の仕事、ユルくんがやってきたの!?偉い!!!ユルくん偉いよ、すごいよ、そりゃ疲れるよ!!」
 「………ミナト、」
 「うんうん、おつかれさま。ユルくん、よく頑張ったねえ、偉い偉い。イイコだなあ、ユルくんは」
 「……………ただいま。」
 「はい、おかえりなさい、ユルくん」




 玄関にて行われるこの一連の会話も、もはや日常茶飯事である。無言で玄関の扉を開けた彼を待っていたのは、可愛らしいエプロンに身を包んだきらきらしたオーラを全身から放っている茶髪の青年で。ミナトと呼ばれるこの青年は、ぼそぼそと恨み言を呟きながら一向に靴を脱ごうとせず、玄関に立ち尽くしたままの彼を気にすることなく、満面の笑みで彼をほめたたえた。少しオーバーリアクションなんじゃないか、というくらい盛大に拍手をした後、俯きながら立ち尽くす彼を抱きしめる。嫌味の無い純度100パーセントの称賛に、彼は深い闇色の瞳にほんの少し光を宿し、ミナトの背中に控えめに腕を回した。それにすかさずミナトは、抱きしめていた両の手から右手を浮かし、彼の頭をよしよしと撫でまわす。あたたかなその手のひらのぬくもりに、彼は一瞬固まり、そして我に返ったように瞬きを一つすると、小さく、遅めの帰宅の挨拶を呟いた。そんな彼に、ミナトは穏やかな微笑をたたえたまま、酷く安心する柔らかな声音で彼の心を温める。




 「………ごはん、まだ食べてなかったのか」
 「もちろん。ユルくんと食べないと、美味しくないし」
 「……そんなわけないだろ、馬鹿」
 「ふふふ、照れてるの?可愛い、ユルくん。だいすき」
 「………っほんとに馬鹿野郎」
 「あ、ユルくん。また、爪噛んじゃったの?しかも血が出てるじゃん。もー!だめだって言ったじゃんかー!」





 (ねむいのでいったんきり、)






※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
21日前 No.266

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 戦闘系のお話しかきたい…。
 ある世界で、何かしらの称号と珍しい賞品と多額の金が手に入る大会みたいなのがあって、
 そこに、いろんなジャンルのいろんな奴が参加し、戦闘するというありきたりな奴、かいてみたい…。
 そこに参加する奴は、単身のやつもいれば、グループのやつもいるが、基本的に戦うのは1対1なので、グループできていても、
 エントリーは一人ずつ。なので、勝ち上がると同じグループの仲間と対戦することも。
 この大会で得られる称号は、名誉であり、皆が憧れるモノだが、参加者の中には、この称号には興味なく、
 賞品のほうが欲しいヤツ、お金が欲しい奴、ただの腕試し、金持ちの暇つぶし、戦闘したいだけ、など、
 色々な思惑をもって大会に臨むヤツがいる。



 →双子で、一人は攻撃的、一人はもう一人の影に隠れてびくびくしている。実は絶滅した戦闘部族の生き残り。

 →2人組で2人ともが財閥やらの息子、娘。称号などに興味はなく、ただの暇つぶし、余興として参加。

 →4人組で、2人が孤児。リーダーに拾われて以来、慕っている。もう1人は、リーダーの旧友で2人のお世話係。お金のため参加。

 →一匹狼。クールで群れるのを嫌う。自分の腕がどれほどのものかという検証で参加。

 →3人組で、称号のために参加した主人公になりそうな王道グループ。一人が明るい馬鹿で、その他2人はなんだかんだ馬鹿のこと好き。

 →4人組で、プロの殺し屋集団。戦闘スキルが元々めちゃめちゃ高い。目的は未定。戦闘部族の生き残りがここにも1人いる。

 →一人参加の男。ピエロのメイクをしており、戦闘に快楽を見出す戦闘狂。ただ戦闘がしたくて参加。

 →2人組で、一人はハキハキと喋るハデな女、もう一人は黒いマントに全身包み込んだ謎の男。目的も未定。

 →4人組で、とある国の精鋭部隊。王命により、その賞品をとってこいとのことで、参加。






 吊るし人 / 案山子 / 蝙蝠 / 天罰 / アイロニー / 針子 / 混沌 / 海底 / 嘘吐き / 狂言 /






 皆、特殊能力を持っている。また、誰かしらをはぶいたり、加えたりあるかもだけど、今思いついてるのをとりあえず書きなぐり。





20日前 No.267

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

19日前 No.268

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「ありゃ?ありゃありゃ??…こりゃ驚いたね、まさかあの戦闘部族の生き残りがまだいたなんて――――ねぇ、佗丐?」





 猫のようにしなやかに目を細める葛に、無表情な彼は、相変わらず感情の読めない表情のままコロシアムの真ん中にじっと視線を寄越した。
 フィールド上には、金色の髪と瞳を輝かせる遊紗の姿があり、コロシアム全体が、絶滅したはずの戦闘部族の登場にざわめいている。



 「…………おかしいな」



 じっと遊作を観察していた佗丐が、静かに口を開いた。その視線は、未だに覚醒し、相手を圧倒する動きを見せる遊作に注がれたまま。
 ただ、その瞳の温度がぞっとするほど冷たかったのを、近くにいる哭御前は察知し、この無表情な化け物が気まぐれに暴走しないか、ちらりと警戒の視線を寄越す。葛は黙ったまま、おかしそうに目じりを緩めた。そんな仲間たちの様子を知らない佗丐は顎に手をかけ、こてんと無邪気に首を傾げる。仕草自体は可愛らしいものだ。だが、彼の無表情の中に、どす黒く蠢く闇があるのを知っている者たちからすれば、可愛さのかけらもない。




 「……――――“月雀”は、あの時オレが、【皆殺し】にしたはずなのに。」




 相も変わらず抑揚のないトーンで紡がれるその言葉が、どれほど周りにとって衝撃的なものか、本人はわかっていないだろう。幸い、コロシアムの中心に意識が集中している群衆に聞かれることはなかったが、彼の周りの黒づくめの仲間たちは揃って嘆息した。
 その後も、無口な彼にしては珍しく、ぶつぶつと小声で「いつ逃がしちゃったんだろう…見せしめをしていたときかな…それとも…」と過去のミスを分析している様子に、黙っていた葛が、何かを思いついたようににんまりと笑い、佗丐の肩を抱き寄せて、日焼けなぞしたこともないような白い頬をつんつんと人差し指でつつく。それに、きょとんとした様子で佗丐が葛を見上げると、軽薄な笑みを携えた悪魔が、ゆっくりと頬をつついていた人差指を、コロシアムの中心の金色の雀に向けた。そして、佗丐の耳元に唇を寄せ、まるで呪文のようにねっとりと言葉を吐き出す。




 「……それじゃあ、あの子、いや、双子ならあの子たち、か。あの子たちを殺さないとね?佗丐。君だけが“月雀”の生き残りなんだから。君以外に、生き残りがいては、【契約違反】だろう?あの双子を殺すんだ、この大会中に。佗丐。いい?―――――殺せ。遊紗と杞紗を殺せ」




 そして、さぞ愉快と言わんばかりの笑顔で佗丐の肩から腕をゆっくりと外し、そのまま、余計な事を、とでも言いたげな哭御前の方を向くと、いつもの人がよさそうな笑みを浮かべた。嫌悪感全開の表情で返されて、ケタケタと笑いながら、葛はコロシアムの中心に視線を戻す。
 そんな彼の横では、真っ黒なフードを深くかぶった化け物が、催眠術をかけられたように、試合が終わるまで絶え間なく呟いていた。




 「殺す、殺す……。オレが殺す、月雀の生き残りを…。遊紗と杞紗を殺す、殺す殺す殺す殺す殺す殺す…」




 深い闇に沈んでいくように、呟いていた。








 (自分の部族を皆殺しにしたのが佗丐。彌勒と契約し、命令されたから殺した。そこに自分の意思はない。契約という言葉に囚われがちで、自分の使命を全うすることに執着している。よって、皆殺しできていなかった=契約違反ということで頭いっぱいになってるなう。双子逃げて!!!)









18日前 No.269

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

17日前 No.270

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i








 「深來に触るな!!!なんで、なんで邪魔するんだよ、なんでなんでなんでなんで!!!」




 ヒステリックに喚き散らかす歩邏の後方。誰にも気づかれないように口元を手で覆う弟くんに、俺は口元をひくりと引き攣らせた。
 あー、まじか。あんまり気づきたくはなかったけどなあ、でもうん、俺だけだよなあ、気づいてんの。

 若干引き気味に、弟くんを見つめていれば、他人からの視線に敏い彼が気づかないはずがない。
 ふっと表情を消すと、次の瞬間、何事もなかったように、いつものように、歩邏を宥めに歩を進める。

 恐ろしい。あのヒステリックで暴力的な兄なんかの比じゃない気がする。
 冷や汗をたらり、と垂らしつつ、教室の真ん中で寄り添う双子から目を逸らす。巻き込まれる前に逃げたい。
 あの二人に、あまり関わりたくない。俺の頭の中の警鐘が今までにないくらいけたたましく鳴り響いている。
 がたり、と徐に席を立った俺は、足早に教室を出た。歩邏を抱きしめる深來が、その背中をじっと見つめていた事には気付かないまま。




  *





 「………やあ」
 「っえ゛」



 教室内のほとぼりが冷めるまで、トイレでやり過ごそうと思っていた俺は、男子トイレに入ってきた一人の人物に声をかけられ、アホみたいな間抜けな声を出してしまう。だがそれも許してほしい。なんせ、声をかけてきた主は、トイレに逃げてきた原因である、深來だったのだから。



 「…あ、さっきは、大変そうだったな、」
 「――――――大変そうに見えた?」
 「…は、?」
 「君だけだよね?さっき、歩邏じゃなくて、俺の事見ていたの」
 「え、と、」

 「…気づいてたんでしょ?俺が、さっき、笑ってたの」



 にこにこと、普段から穏やかで人当たりのいいその表情と口調が、逆に不気味さを際立たせる。緩やかに笑ったまま、小首を傾げる深來に、額から脂汗がつたう。なんでただの同級生にこんな馬鹿みたいに緊張しなきゃいけねえんだよ。阿保らしいと我ながら思うが、それでも、深來には、どこか他の人間と違う奇妙なオーラがあった。
 俺が黙っているのをじっと見つめていた深來だったが、急に、ふ、と片方の唇の端をくい、と吊り上げた。
 それは、今までの穏やかな笑みとは正反対の、―――――歪で、壊れた、狂ったような笑顔だった。




 「……初丗、?」
 「かわいかったでしょ?」
 「………は?」

 「俺の兄さんっ!かわいかったでしょ!?見た!?ああやって、毎回毎回俺を呼ぶんだ、俺に縋りつくんだ!!兄さんは、…歩邏はもう、俺がいなきゃ生きていけない身体になっちゃったんだよ!!俺がちょっとでも姿を消すと、泣き叫ぶんだ。俺の名前を、喉から血の味がするほどに必死にね!かわいくてしょうがない、愛おしくてしょうがないんだよ、そんな愚かな兄が!」



 狂った笑顔を貼り付けたまま、恍惚にも似た昂りを爆発させたように、捲し立てるそのサマは、異常だった。
 興奮で上気した頬と血走った瞳、舌をべろりと垂らした様は、いつもの落ち着いた頼れる歩邏の弟、深來の面影もクソもなかった。




 「……この変態イカレ野郎…」



 やっぱ、そうじゃんか。初丗兄弟の【ヤバイ方】は、兄じゃない。歩邏じゃない。―――――深來だ。









 (このモブだれだよ、真意突きすぎだろ半端ねえな。この前のやつとは違うやつかな??もう自分でもわかんないな??
  とりあえず、歩邏の方が依存しているように見えて深來の方が何割増しかでずぶずぶ依存ってSSが書きたかっただけなのだよ。
  深來は普段がちゃんとしているイメージがあるだけに、このイカレメンヘラサイコパスお兄ちゃん大好きっ子になるところは、
  中々の衝撃映像になるよ。歩邏の前でだけは、死んでもこの姿は見せないようにしているよ)




15日前 No.271

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i






 「おい!見ろよこれ、絶対美味いよ、とって食べようぜ!」
 「こらこら、牟岐(むぎ)。走っちゃだーめ」
 「あっ、こらこいつ、暴れんなくそ!お前らも手伝えよぉ!」
 「あー…まじ牟岐可愛すぎんだろ、ダメだ俺の眼球が牟岐の可愛さを直視できなくて苦しんでる取り替えねば」
 「ほら、クソメンヘラ〜。さっさと牟岐の手伝い行きなよ〜」
 「んだと。お前も十分メンヘラだろうが」
 「あはは、まあ否定はしないよ」
 「おーいー!お前らなにやってんだよぉ!早くこっちこいってー!」





  愛すべき馬鹿とヤンデレメンヘラ幼馴染ーず





 牟岐(むぎ) : 愛すべき馬鹿。好奇心旺盛で精神年齢は5歳児。性格は明るいが知らない人の前だと口数が減る人見知り。 : 赤茶色の髪と瞳


 悠然(ゆうぜん) : 優しい紳士なお兄さんと見せかけて、牟岐過激派のヤンデレメンヘラ奴。頭の回転が速いキレ者。 : 灰色の髪瞳、たれ目


 賀來(がらい) : 不愛想で短気。。牟岐の事になると異様に饒舌になるヤンデレメンヘラ。戦闘スキルがバカ強。 : オレンジの短髪と瞳










 (牟岐は貧しい家の出だが、二人は裕福な家庭で稀代の天才として、優秀だともてはやされながら育てられた。だから、二人はお金にも困ってないし、大会に興味ない。だが、二人にとっての最優先事項が牟岐なので、両親の反対をガン無視し、牟岐が出たい!っていうからついてきた。もはや牟岐の保護者。っていうか、全然関係ないんだけど、わたしのなかで、敬語キャラは攻めという固定観念が勝手に出来上がってたんだが、最近敬語の受けにハマっている。またつくろっと。)



13日前 No.272

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

12日前 No.273

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i





 「あっ、俺にそんなこと言っちゃうんだ?怒るぞ?怒っちゃうぞ?」
 「どうどう、落ち着きなよ甘露(かんろ)。―――それで君、僕らを敵に回した覚悟はできてるんだよね?」
 「ははは、元気でいいねうちの子供たちは」
 「センセイ!見ててください、あのクソ野郎血祭りにあげてくるんで!」
 「センセイ、安心してください。甘露のことは僕が見てますから」
 「結構結構。怪我をしないように、遊んであげるんだよ」






 センセイと孤児




 紅芥(べにあくた) : センセイと呼ばれる男。いつも翁の面をつけている。穏やかで天然ちっく。色々謎。 : 和装。黒髪。顔面は不明。


 甘露(かんろ) : センセイに拾われた孤児。センセイ大好き。鶺鴒(せきれい)とは相棒。好戦的。 : 茶髪に金メッシュ。瞳はダークブラウン。


 鶺鴒(せきれい) : センセイに拾われた孤児。センセイ大好き。甘露とは相棒。策士で腹黒で目笑ってない。:クリーム色のふわふわ髪、瞳。









10日前 No.274

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「………何の用だ」
 「あ、さっすが彌勒サン。気配消しててもばれるな〜」
 「お前の気は、無性に苛立つ。だからわかる」
 「ひっど〜」




 対して気にした様子もなく、けらけらと笑い、自分の横に立つ男に、彌勒は静かに息をついた。夜のバルコニーに、二人の陰が映し出される。葛の存在があるからといって、特に変わる事もなく、彌勒は再び月夜に視線を戻した。何を考えているのかわからない、真っ赤な瞳。そんなリーダーを横目に見つめる葛は、バルコニーの柵に頬杖をつき、いつものような飄々とした様子で口を開いた。




 「俺ね、しってんよ〜?」
 「……」
 「彌勒サンが、俺たちにこの大会で優勝するよう命令した理由」
 「………だからどうした」
 「うんにゃ〜?ただ、知ってるのにまだ参加してる俺、偉くない〜?ってハナシ〜」
 「……命令を遂行するのは当たり前のことだ。戯言を抜かすな」
 「彌勒サンって、ほーんと冷徹人間だー……って言いたいところだ、け、どっ!」
 「耳障りだ、黙れ」



 「―――――“琥珀(こはく)さん”を生き返らせるなんて、健気な事考えてるから、やさしーっていってあげま……うおっ!?」





 最高に楽しそうな歪んだ笑みを称える男は、言葉を言い終えることはなく、途中でバルコニーから部屋の窓まで吹っ飛ぶ。原因は、言わずもがな、月を背に、冷酷な瞳で尻もちをついている葛を見下ろす彌勒だ。その瞳は、常人であれば気絶してしまいそうになるほどに凍てついていたが、百戦錬磨の殺し屋である葛は、目じりを緩ませて苦笑するだけだった。



 「あっはは、ごめんごめんって!そんなガチギレすると思わなかった〜」
 「………死にに来たのか?お前は」
 「いやいや、んなわけないじゃ〜ん!彌勒サンをおちょくりに……じゃなかった、話し相手になりにきただけだよ〜ん」
 「……では、今すぐ部屋に戻るといい。俺の気が変わらないうちにな」
 「ハイハイ、そーさせていただきマース」



 冗談が通じない相手だとわかっているため、ただ場を掻き乱すのが大好きなだけの葛は、目的は達成したとして素直に踵を返す。なんとも性格が歪んでいる奴である。頭の後ろで手を組み、自分の前から遠ざかっていく背中を感情の無い瞳で見つめていた彼は、再び月夜に視線を移した。





 「…………琥珀、」





 先程、憎たらしい性悪が口に出した名前を、小さく呟く。普段冷酷な彼から出たとは思えぬほど、弱弱しい音だった。






 「……もう少し、もう少しだ。もう少しで、お前に会える。だから、待ってて。」





 静かに手を伸ばした先に掴んだ虚空の月を、彼は力強く握りつぶし、人知れず口角をあげた。











 (彌勒しゃんの目的は、優勝賞品である【願い石】を手に入れる事。そして、琥珀という自分の恋人だった女性をよみがえらせること。
  冷徹鬼なのに、かーわいいね。葛はそれを知っていて、隙あらばおちょくってやろうと思っている命知らず。残り二名は、知っていても知らなくても
  命令は全うするので関係なし。彌勒の過去のお話もまたかきたいなあ〜〜〜〜)



9日前 No.275

三築蜜奇 @blacksnow2 ★9nhTubX7oI_m9i







 「俺ァ、闘うのが大好きだ。そして、負ける事が嫌いだ。…でも、いつだって絶対に勝てない相手がいた。直接倒したくてしょうがないが、そいつはいつも俺の隣にいて、俺と【一緒に】闘う奴だった。…だからよォ、この大会に運命ってやつがあるなら感謝してやりたいね!!―――なァ、鶺鴒!!」
 「最初からそんな血気盛んにしてたら、すぐに貧血起こしちゃうよ?甘露。お前の弱点は、ぜーんぶ知ってる。何年一緒にいたと思ってんの?僕の一番大事な、大事な相棒だからこそ、―――徹底的に潰させてもらうね?最初で最後の、背中合わせじゃなく対面での闘い。……楽しもっか?」





 →甘露と鶺鴒がトーナメントを勝ち上がっていき、途中で対戦することになったときの予想。二人とも、普段は息ぴったりの完璧なコンビネーションで戦闘を行うが、その仲の深さゆえ、お互いがいつもお互いを意識していた。甘露は鶺鴒を本物の天才だと思っており、全てにおいて、自分ではあと一歩鶺鴒には及ばないとセンセイに零している。逆に鶺鴒も、甘露の天性の戦闘センスと、相手の技や動きを吸収し自分のモノにする柔軟さを尊敬しており、プライドが高い鶺鴒すら、センセイに甘露が羨ましい、悔しいと吐露していた。平たく言うと、甘露が直感型で鶺鴒が論理型。だが、意識しつつも結局は一番仲がよく、お互いを大切に想っているため、今まで直接的にタイマンをはることはなかった。なので、公式的に一対一で真っ向勝負をするというこの機会に、二人ともが興奮気味。お互いをリスペクトし、お互いの強さを知っているからこそ、完膚なきまでに叩きのめしてやろうと意気込んでいる図。




4日前 No.276
ページ: 1 2 3 4

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる