Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(5) >>

  とある図書館の、とある一角の、とある本に。

 ( 書き捨て!小説 )
- アクセス(174) - いいね!(0)

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i


  みんなに忘れ去られてしまった図書館の、管理人しか行かないような一角の、埃をかぶった一冊の本に。
  それはそれは奇妙な、自由な、支離滅裂な、愉快なお話が、言葉が、呟きが、嘆きが、願いが。




  ―― 「 こんなの物好きしか興味を示さないでしょうね 」





 ≪ 注意事項 ≫

   その1 私が思いついたことを、つらつら書き捨てていく所です。
   その2 閲覧は嬉しいけれど、誹謗中傷、荒らし、冷やかし、脅かしはお断り。見たい人だけ見てください。その他はご退場願います。
   その3 書く内容は、なんでもありだと思います、もちろん同性愛も。そういうのが平気な人だけどうぞ。
   その4 パクリがこの世で一番不快です。いや、一番じゃないかもしれないけど堪えます。辞めてください。
   その5 あくまで、これは、私の自己満です。




  ――さあさあ、ページをめくる準備は出来ましたか? 始まりますよ。






メモ2018/08/25 20:05 : 空涙 @sora23★hmpJskDH10_m9i

 出戻ってきた私が、昔みたいに小説は書けなくなったけど、何か言葉を書き連ねたくて。

 昔に作った私の大事な大事な子どもたちは、私の心の中にしまっておくことにするわ。


 前 書き捨てスレ / http://mb2.jp/_ste/2086.html

ページ: 1


 
 

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i



 夕暮れの赤くなった街並みを、たった一人で見下ろす人影があった。
 この地域ではそこそこ高いビルの屋上の、柵の外側。一歩でも踏み出せば真っ逆さま。少しでもバランスを崩せば命はない。
 それなのに、全く動じずに、ひたすらに赤くなった街並みを見下ろして、それはまるで見惚れている様で。


 「 真っ赤…… 」


 ぽつりと呟いて、ふっと笑う。


 「 もういいよな………… 」

 誰に聞いているのか、それとも誰かに答えを求めているのか、何もわからないが、一言だけ呟く。
 そして――――。




 「 良くないですよ 」



 足を踏み出す寸前。
 宙に浮く『人間』が、今にも飛び降りそうな人影を支える。


 「 誰ですか 」
 「 死神、ですよ? 」
 「 しに、がみ 」
 「 そうですよ 」
 「 じゃあ、なんで 」
 「 まあ、取り敢えず落ち着いて、安全なところで、ね 」


 人影――男は、宙に浮く死神に宥められて、真っ赤に染まる街並みに背を向け柵の内側に入る。
 状況が飲み込めない男に死神は微笑んで言う。

 「 貴方に死なれたら、困りますよ 」



1ヶ月前 No.1

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i



 忘れたなんて言わせない、知らないなんて言わせない。
 私だって、そりゃ身なりは少し変わってしまったし、随分前の事だけれども。

 私の最愛の人が死のうとしてるんだから。いくら私が死神だとしても、救わないわけにはいかない。
 条例違反だって仕方がない。まだあの人には此方側に来てほしくない。死なれたら困ってしまう。


 死ぬのは貴方じゃない、貴方を傷つけてる人たちでしょう?


 「 それで。その…… 」


 昔はこんなに弱弱しくなかったのに。


 「 その、死神さんは。なんで……止めるんですか? 」

 「 忘れちゃったんですか? 私を見ても何も思いませんか? 思い出しませんか? 」

 「 はあ…… 」

 私の問いを聞いて、やっとしっかり目を合わせようとする彼。
 死んだ目をしてしまっている。

 ――その目は私を見ても生気を戻すことは無い。そうか、分からないか。

 「 すみません、こんなに幼くて可愛らしい人は、僕の知り合いには…… 」

 「 私は 」

 「 嗚呼、でも。一人いるかもしれません。僕の記憶違いでなければですけど、こうやってお節介する女の子 」

 彼は再び顔を下げてしまったが、少し笑う。
 その笑みにきゅっと胸が締め付けられる。

 「 死ぬ前の走馬灯のようなものなんですかね、死神さん。死神ってもっと怖いものだと思ってました。まさか死ぬのを止められるとは思いませんでしたけど。意味わかりませんけど。でも、こうして、最後に僕の記憶の奥底にあったわだかまりを取ってくれるのも死神さんの仕事なんですよね。心置きなく死ねるように。どうせ、あれは僕のせいじゃないとかって言うんでしょう。大丈夫ですよ。僕は克服したんです。確かに命日にはお墓参りに行くようにしてますよ、嗚呼、でも、ここ数年はいけないけど。でも、それは立ち直れていないからじゃない。何の問題もないです。僕が死にたい理由なんかじゃないです。

   ――だから早く死なせてください、世界が赤いうちに 」


 つらつらと言葉を並べる彼に、私はかける言葉が見つかりませんでした。
 私は決して仕事で彼の自殺を止めているわけではありません。むしろ違反を犯してでも止めようとしていたんです。

 「 私は、自分の意思で貴方の自殺を止めに来ました。条例違反を犯してでも、私は貴方にまだ生きてほしかった 」
 「 でも、ごめんなさい、余計なお世話でした。貴方が辛い思いから逃げようとしてるなら、それは正当な自己防衛です。ごめんなさい、どうぞ 」

 私は彼をもう一度、柵の外へと促す。
 しかし、彼が再び見た街並みは、もう赤くはなかった。

 「 もう時間切れです。責任とってください 」

 「 えっ 」

 「 今日じゃないと駄目だったんですよ、今日の夕暮れじゃないと。理由は、死神さんが一番良く分かってるくせに 」

 「 それは…… 」

 ――今日は、私の命日。夕暮れは私が死んだ時間。

 「 また一年後まで延期だ 」

 「 その 」

 ――数年前の私の命日から、自殺未遂を繰り返して。

 「 また一年絶えないといけないんだ、まったく 」

 「 ごめ 」

 ――未遂で終わったのは途中で、運よく、いつも誰かが邪魔したからで。

 「 どうしてくれるんだよ、ほんとうに…… 」

 「 ごめんなさ 」

 ――今日はどんなに待っていても邪魔が入らないから、私が止めた。

 「 まあでも、本人に止められちゃあな 」

 「 ごめんなさい 」

 ――だって、私のせいで、貴方に死なれたくなかった。

 「 責任 」

 「 その、何をすれば…… 」

 「 また一年後も見ててくれる? 僕が君の所に行くの 」

 「 っ……、と、止めます、また、止めますよ 」

 「 そしたら、また責任とってください 」

 「 何回でも止めます 」

 「 そしたら何回でも責任とってください 」

 ――それじゃ意味がない。私は貴方に自殺をやめてほしい。私の命日に自殺しようとするのをやめてほしい、もちろん他の日でもだめ。

 「 僕は貴方に会いたい。年に一度でもいい。貴方に会いたい 」
 「 どうしてあの時……僕の前からいなくなったりしたんだよっ…… 」

 彼の瞳から大粒の涙が流れました。

 「 ごめんなさい 」

 私はひたすら謝る。

 「 だから、責任とって 」

 彼は涙をためた目で私を見つめる。

 「 わかりました 」

 私が頷くと、彼はぎゅっと私を抱き寄せた。
 あたりはあっと言う間に真っ暗になっていて、ふと柵の外を見ると、たくさんの星が輝いていた。

 「 今でも、好きだよ 」

 さらに力を込めて、君は囁く。








 私も彼も、小学生だった、とある冬の夕暮れ。
 私は君と横断歩道を渡っていて、渡り切ってから横断歩道の途中に物を落としたことに気付いて急いで取りに戻って、トラックに轢かれて死んだ。
 その日から私の両親も、目の前で私の死を見た君も、塞ぎ込んでしまった。
 月日が経つにつれて、両親よりも先に君は確かに克服した様だった。中学生になって部活も始まって友達もどんどん増えて、高校生になって更に楽しそうに生活をしているようだった。
 それなのに社会人になって数年経ってから、君が辛そうにしている姿を多く見かけるようになって、私の命日に自殺を試みるようになった。

 苦しくて苦しくて仕方ないし、君には死んでほしくない。
 だから、私は、毎年毎年、責任を果たしに行く。


 ――それで君がしっかりと君の人生を生きてくれるなら、私は何度でも責任を果たしに行く。
 ――一番は、私が責任を果たす必要がなくなることだけどね。




 ( 死神さんと、死神さんの最愛の彼の、お話し )

1ヶ月前 No.2

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i



 「 つまんない、つまんない、なんっも面白くない!! 」


 少女は今日も" 破壊 "を繰り返す。
 自分の中のむしゃくしゃした気持ちを衝動を、モノにぶつける。


 「 なんで、なんで!! ほんっとに汚い!! つまんない!! 」


 そうして、少女はどんどん汚れていく。
 手も服も紅く染めて、その染めた手で汗を拭う。


 つまんない、面白くない、汚い、そう繰り返して、少女は目の前に転がる" モノ "を破壊していく。



1ヶ月前 No.3

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

1ヶ月前 No.4

空涙 @sora23 ★hmpJskDH10_m9i



 『 あそこの神社に行っちゃだめよ 』
 『 あそこの神社の神様に好かれたら帰ってこられなくなるからね 』



 それはこの地域の言い伝え。
 赤い鳥居の小さな神社、そこの神様が気に入った子は、神様が貰っちゃうって話し。
 幼稚園でも保育園でも小学校でも中学校でも、耳に胼胝ができるほど聞かされている。
 先生も親もおじいちゃんもおばあちゃんも近所の人も、口を酸っぱくして言っている。


 だから、いくら親に愛されない私でも、家族がいない私でも知っていた。


 「 こんにちは 」


 誰もいない神社の鳥居をくぐって、境内の石階段に腰掛ける。
 私は幼稚園の頃から今まで何度も此処を訪れているのに、私は好かれていないらしい。
 未だ、一度も、連れて行かれた事なんかない。
 この歳になれば薄々勘付く。あの言い伝えは、ただ単に子供を危険から守るための嘘だって。
 でも、今でも私は此処に通い続ける。

 他に居場所がないんだから、仕方がない。

 ため息をついて、今日はもう帰ろうと立ち上がり歩き始める。

 「 もう少しゆっくりして行ったらどうだ 」

 此処には私しかいないはずなのに、確かに聴こえた声。
 しかし振り返っても、あたりを見回しても、人の影はおろか動物すらいない。

 まさか……と思いながらも

 「 また明日も来ます 」

 と言って、私は少し笑みを浮かべて、神社を後にした。

1ヶ月前 No.5
ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる