Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(65) >>

ゴミ箱

 ( 書き捨て!小説 )
- アクセス(386) - いいね!(6)

彪雅 @black427 ★3DS=FtNrAFZ7FW

俺の書き捨て所。
名の通り、ゴミ箱の様なもの。

たまに完結する事があるかもしれないが、
気ままにやっていこう

では、

2年前 No.0
ページ: 1 2


 
 
↑前のページ (15件) | 最新ページ

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

「うわあ!」

僕らが屋上に着くと、ふわぁって風が僕らを包んでくれた。
ちょっとひんやりしてる風だった。
横を見ると、ケリドは「んーっ」って言ってぎゅーって、体を伸ばしてた。

「ほら、見てよ!」

ケリドは僕を柵があるところまで招いた。

「はぁ〜!」

僕は屋上から見た町に、心が震えた。
スゴく、綺麗だった。
奥には、えっと…そう!木がいっぱいあって、そのちょっと前にあるお店やさんに、この前の声の綺麗な人が居た。
声は聞こえないんだけど、ピカピカの赤い靴をはいていた。

「ちょっとだけ、お話していい?」

「うん、いいよ」

ケリドのお話かあ。
そういえば僕、ケリドのこと、名前しか知らないな。

2年前 No.16

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

設定
ケリド:12歳
リグ:7
妹:現2
姉:現15
ーーーーー

「僕ね、妹居るんだ」

妹?妹って、なんだろう?
聞いてみよう。

「妹って?」

そう訊くとケリドは、困った顔をして「んー、家族。自分より年下の、女の子の家族」って答えてくれた。
僕は、「ありがとう」って言って、続きを聞かせてもらう。

「あとは、お姉ちゃんが居た。でもね、お姉ちゃんは14歳の誕生日にね、家出しちゃったの。」

僕は興味深々に聞く。
わからない言葉もあったけど、ちゃんと聞いた。

「それでね、いっぱい料理用意してたんだけど、皆食べる気しなくて…。それがあのまま残ってるんだ」

ケリドは暗い顔で喋った。

「それで次の日、家に強盗…悪いことをする大人って言えばわかるかな?」

ケリドの説明は、何もわからない僕にだって、わかった。

「うん」

ケリドは笑って「よかった」って言った。

「それで、母さんと父さんが、俺らを守ろうとして、銃で撃たれたの。妹はまだ1歳だったから、今は2歳なんだけどね」

ケリドは、僕がちゃんと聞いてくれているっているのがわかっていたみたいだった。
あれ?なんでさっき、ケリドが『暗い顔してる』とか『笑ってる』とかわかったのかなあ?
ケリドの顔はまだ、薄く跡が残ってるのに。
もしかして______?
ケリドは気にせず喋っている。

「僕は、イライラして、いてもたっても居られなかったけど、お母さんとお父さんが逃げてって言った。だから僕は悲しみながらも妹を連れて逃げた。そっからの記憶はね、ないんだけど。でも、妹は僕とは別の場所に連れて行かれたっていうのは聞いたんだ。だから僕は会いたい、妹にお父さんにお母さんに、お姉ちゃんに」

ケリドが「ひっくひっく」って、ほっぺに水が垂れてた。

「ケリド、水が垂れてるよ?」

僕がそう言ってあげると、「…本当だね!」って明るく答えた。そして

「さ、僕は話したんだ。次はリグの番だ!」

って、僕に言った。
でも、天じょ…ううん、お空が赤くなってた。それをケリドに言うと、「早く帰ろう!」って、僕をつれ出した。

2年前 No.17

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

>>15

訂正:

廃ビル→廃墟になってる家

2年前 No.18

廃墟の先生 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

私はスケッチブックとノートを持って家を出た。
行く宛もなく、ただ歩き続けたがこの様だ。
今私が居るのは路地裏。猫がゴミでも漁ってそうな汚い路地裏。
まあ、この町一帯が廃墟だからな、汚くても仕方ないだろう。
私の服も、薄汚れている。
まあいい。この辺りなら、気にせず物語も書けるだろう。絵も描けるだろう。
私は、手で写真を撮る真似をして、描くものを決める。
あ、猫。
私の膝に、黒猫が乗っかってきた。
私はその黒猫に、ピントを定める。
これ、いいかもしれない。
と、私の記憶に、この情景を焼き付けた。

2年前 No.19

Regret@彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

次の日も、また同じ場所に来た。
そして、昨日の続き、僕の話をするんだ。

「僕はね、」

「うんうん」

ケリドは僕の話を、興味津々に聞いてくれた。

「んと、あの家に来た時からの記憶しか残って無いんだ。」

「えっ、」

「それに、覚えてるのは、あの声の低い人に『消えろ』って言われてから」

「リグが消える必要なんてあるの?」

ケリドは、僕が言い終わった後、すぐ言った。

「うん、気になって聞いてみると、僕は親を殺したんだとか言われてね」

「そう、なの?」

「わからない。でも、違うと思う」

「そっか。だよね」

安心した声だ。
よかった、今ので嫌われたかと。

「でもね、お母さんに僕の名前を、優しく呼ばれた記憶がある。」

「どんな声だった?」

どんな『声』…うーん。

「優しい声、だった。それに、鉛筆の跡もほとんどなかった。でも、」

「ま、待って!」

ケリドは、慌てて僕に言った。

「何?」

「鉛筆の跡、って何?」

あっ…。え?
僕以外には、その『跡』が見えないの?
それか、人によって『跡』が違うの?

「…ケリドには顔に何かの跡が重なって見えないの?」

ケリドは首をかしげて「そんなもの、かかってないよ」って言った。
ああ、僕だけ。僕以外に『跡』は見えないのか…。
そっか。
ちょっと僕が、空を見てると、「続きはー?」って、ケリドが言った。
「そうだね」って、僕は話を続ける。

「うん。顔に跡は無かったんだけど、顔は覚えてないんだ」

「そっかあ。」

「うん」

「じゃあ、誕生日も覚えてない?」

「…誕生日?」

誕生日…。
わかんない。
自分の生まれた日ってことはわかるんだけど…。

「じゃあさ、今日をリグの誕生日にしよ!」

「え、ええ?!」

「うーん。そうしたら、リグは今何歳?」

ええっと、確か。

「7歳。だったと思う」

「じゃあ今日から8歳だ!誕生日おめでとう、リグ!」

「あ、ありがとう」

僕は困惑しながらも、お礼を言った。
誕生日って、祝ってもらうものなんだ!
なんだろう。
今、心から笑ってる気がする。

2年前 No.20

廃墟の先生@彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

「あっ、」

さっきまで、私の膝に乗っていた、黒猫が逃げ出した。
絵はまだ半分しか描けてないが、まあいい。
私の記憶にさっきの情景を、焼き付けてある。
私は、その記憶を頼りに、絵を描いていく。
そして、その絵から物語を連想させる。
そうだな、この場合、猫の話になるかな。
出来上がりが、自分でも楽しみだ。
私の小説を読んでくれる人は、一人しか居ない。
そう、私だけだ。
絵も誰も見てくれない。
まあ、私が見せないだけだが。
見せない。自分の作品なんて。
特に深い理由なんてない。ただ、自分の世界を邪魔されたくないだけ。
自分の世界に浸りたいのだ。
他の誰にも持っていない、私の世界に。

2年前 No.21

廃墟の先生@彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

「何してるの」

ハッと私が上を向くと、青年が私に話しかけていた。

「何も。」

私はぶっきらぼうに答える。
すると青年は「そうじゃなくて、何描いてんのって」と言ってきた。

「さっき私の膝の上に来た猫だ」

私はまた、ぶっきらぼうに答えた。

「そうなんだ!ちょっと見せてくれないか?」

私は青年の、突然な明るい声に驚きながらもスケッチブックを渡す。
青年は目を輝かせて私の絵を見ていた。
私の絵がそんなにも上手いのか?
私は絵より物語を書くほうが自信があった。
だから私は、物語の方を見てほしい気持ちがあった。
そして、青年は私のスケッチブックを、満足気な顔をして返してくれた。
青年は「君の絵は素晴らしいね!どうやったらこんなにも美しい絵が描けるんだい?」とまた、目を輝かせながら言った。

「教えてやろうか?青年」

その青年は私がこう言うと「君、俺より年下のはずなんだけどなあ」と苦笑いをして言った。
私は誰にでも、上から目線で話してしまう癖がある。
私はお詫びに「すまない、私はこう、ちょっと変な癖があってな」と言った。

2年前 No.22

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

>>14

訂正

リンド→リグ

繋げることにした

ーーーーーーーーーー
設定ターイム
ドンドンパフパフ←

2年前 No.23

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Regrer

/Regret:8(誕生日イベント前:7)君と私とry:18歳Memory:17
/黒髪の短髪、白いシャツに黒いズボン
/Regret:120君と私とry:174Memory:174
/君と私ry&Memory:本

君と私ry-1

訂正

貴方→君
2年→2ヶ月

確か2年とか書いてたよな?!

2年前 No.24

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Keryd(Trunitjar)

/Regret:12
/金髪の緑目、
/Regret:153
/なし

恐らく一番短いであろうケリド君のプロフ
出番少ないけど重要キャラのつもりよ()

2年前 No.25

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Lily(ケリドの姉)

/Regret:15廃墟の先生:14君と私ry:25Memory:24(仮)
/白髪のロング、廃墟:グレーのパーカーとイベントでもらった服君と私ry:グレーパーカーにジーンズ
/廃墟の先生:160君と私ry:168

メモ

・放置区域
・ファッションイベント

2年前 No.26

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Air(ケリドの妹)

/Regret:2

2年前 No.27

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Air(ケリドの妹)

/Regret:2君と私ry:12Memory:11(仮)
/ベージュのふんわりした髪、ピアノガール(ボカロ曲)っぽい服←
/君と私ry:154

服済まねえ、これしか思い浮かばずでなあ←

2年前 No.28

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Memory

/君と私ry:30廃墟の先生:19Memory29
/茶髪の短髪、(服決まらねw←
/全て176

これもプロフ少ないね

眠たい()

2年前 No.29

君と私と記憶と名前 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

あれから私は数十分走ったわ。
息も切れていて、もうクタクタ。
そして、ついたこの町は、普通の町だったわ。
車も走っていて、人もちゃんと居た。
私は、こんな町に廃墟なんてあるのかしら?なんて、思い始めたの。
少し不安を抱きながら、壊れているような家を探した。
2分後、呆気なくその家は見つかったわ。
確信ではないのだけれど、明らかに、他の家とは違って、汚いの。
壁には大きなひびが入っちゃって、苔まで生えてるの。
私はその家のドアをノックしてから入る。鍵は開いていたわ。
勝手に入るのはいけないことだけど、幸い、誰も見てなかった。
そして私は、その家の部屋を見て絶句した。それと同時に臭い臭いが、私を襲った。
何よ!この臭い!
そう思って、周りを見渡すと、テーブルに置いてあるケーキが腐っていた。
私は、一刻も早く、この空間から抜け出したく、玄関の横にあった階段を、ひたすら駆け抜けた。
早く、早くと走っていると、いつの間にか3階、屋上に来ていた。
そして___

「あんた、誰?」

誰かが、透き通るような声で、私に言った。

2年前 No.30

彪雅 @black427 ★TQfE2MgXK5_mgE

pcで見るとなんかガタガタした改行だなあ、

見にくいねえ

2年前 No.31

彪雅 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

Pleasure(リグの兄)

/Regret:11廃墟の先生:10

2年前 No.32

廃墟の先生 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

「そっか。まあとりあえず教えてよ。こんな所じゃなくて、もっと広い所でさ」

「ああ、そうだな」

私は、この青年と共に、この路地を出ることにした。
確かに、こんな汚い所では、教えにくいからな。
外に出たら、そこは町全体が、崩れかけていた。

「ここ、は?」

私は、青年に訊ねる。意外にも青年は、すぐ答えてくれた。

「ここはね、放置区域。殆んど家も半壊に等しいからさ、住めなくてね、こう、路地に住む人さえ居るんだよ」

殆んど?じゃあ、住める家もあるということだろうか?
青年は、話を続ける。

「それでね、一部ではスリとかまた一部では暴力とか、そんな事件が多いよ。」

そうなのか。
結構不自由な場所なんだな。

「ここは比較的安全な場所だ。後まあ一応、この区域を任されてる人は居るんだけどね、働くだけ無駄って気がついてるみたいで何もしてないよ。」

「なあ」

私はずっと気になっていたことを訊こうと、青年を呼ぶ。

「ん?なんだい?」

青年はすぐ答えてくれた。

「何故ここのことをそんなに知ってるんだ?」

「あー、それはただ、」

「ただ?」

「僕がずっと、この町に住んでるってだけだよ」

「…そうなのか」

案外安直な答えが帰ってきてビックリした。
だってその青年、ここに住んでる様な感じがしないから。

2年前 No.33

奈倉 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

>>30 続き】←もう名前変えるのだるい

「私?私は、アリアよ」

訳もわからない私は思わずそう答えてしまった。
そして、キョロキョロ辺りを見渡すと、一人の女性が居た。
その女性は、ふふっと笑うとこう言った。

「アリア、かあ…」

どういうこと?
もしかして私のことを、知ってたりするのかしら?
私は不思議に思って訊いてみた。すると女性はこう答えたの。

「いや、そんな名前の妹が居るんだ。私には、今どうなっているのかもわからないが」

妹ね。もしかして私だったりするのかしら?
いや、そんな訳ないわ。私に姉が居るだなんて、聞いたことないもの。
なんてことを考えてると、もうすっかり日が暮れていた。
私は、忘れていた、大事なことを訊くわ。

「貴女の名前を、教えてくれないかしら?」

2年前 No.34

奈倉 @black427 ★3DS=9f8pH7tAvV

「…名前、ねえ」

その女性は、小さな声で呟いた。
だから、私にの耳には届かなかった。
気になって「なんて言ったの?」と訊いてみたのだけれど、女性は「なんでもない」と言ったの。
続けて、「もう暗いから、アリア、あんたの寝床ぐらい用意してあげるから着いて来て。」と言われたわ。
私は言われた通り、その女性に着いて行く。
すると、階段を降りた2階に案内されたわ。
ここはまだ、1階のあの臭い臭いはなかったから、ほっとしたわ。

「風呂とかその辺のものはない、水が通ってないからな。まあそれでもいいだろ。気になるならそこにタオルあるから、それで拭きなよ」

「あ、うん」

その女性は、私にそういうなり、ベッドに入って寝てしまったわ。
私もつられて眠くなったから、私も寝ることにしたの。

そして私は____夢を見た。

2年前 No.35

呟くお(´・ω・`)← @black427 ★3DS=937VMTmUFq

【どうでもいいけど
 見た人、感想欲しいなω・`)チラッ←
 俺の伝言板に来て欲しいなω・`)チラッ←

 本題:詰まった/(^o^)\

 アリアちゃんを上手いこと動かせる気がしないよおおおおおああああああああ】

Air/夢

:寝ている時、近くに居る相手の過去が夢となって現れる。

【っていう脳内設定ですが何か何か何か((
 夢…
 いやマジどうしよ】

Lily:Kerydo、Pleasure、Memory(絵)

一人:Regretの居場所
  ・だが、その場所が何処なのか検討がつかない

【上手いこと使えたらいいのにねω・`)
 俺のせいで意味不なキャラになっちゃうおω・´)←】

2年前 No.36

そして逃げた奈倉さん @black427 ★3DS=937VMTmUFq

Larener(レレーナ)/放置区域管理人

:管理人、だがほぼ動かず隣町の喫茶店に居る←

ーーーーーーーーーー
【廃墟の先生@レレーナ】

カランカラン

喫茶店のドアが開いた。誰かしら、こんな時間に。
そう思って、ドアの方を見ると、プレジー君だった。
どうもご機嫌そうに、私の隣の椅子に座る。

「ねえ、レレーお姉さん!聞いて!」

プレジー君は楽しそうに、私に話しかける。

「いいわよ、どうしたの?」

プレジー君は、もう嬉しくて堪らないという顔で私に言った。

「今日は、とってもいい日になりそうなんだ!」

「そう、よかったわね」

私はゆっくり微笑んで、プレジー君を撫でる。そしてオレンジジュースを注文してあげた。

「でも、放置区域にでなんかやらかそうっていうのはやめてよね、私が怒られちゃうんだもの」

「ううん、何もやらかそうなんて考えてないよ」

プレジー君はオレンジジュースを飲みながらそう言った。

この喫茶店によくやってくるプレジー君のお話を聞くのが、最近の私の日課だ。

2年前 No.37

彪雅 @black427 ★3DS=qFnr29iAoO

>>33 続き

「とりあえずさあ、住む場所を見つけようか」

「いや、青年、ここに住んでるってことは、住む場所ぐらいあるんじゃないのか?」

青年は少し困ったように「あー…」と言った。少し間を置いてから「追い出されたんだ」と言った。

「あ、それは済まない…」

「いや、いいんだよ」

青年は優しく微笑んだ。
そして、何処に住むのだろうと考える。
私は路地だろうなと、覚悟を決めた。
住める場所が殆んどないのなら、その住める場所はもう、住まれてるだろうから。
そういえば、

「何処か、宛はあるのか?」

「あるよー」

青年は即答で、私にそう言った。

「追い出されたんじゃなかったのか?!」

私は驚いた。だがすぐに訳がわかった。
追い出されることがあるなら、次に行く宛は充分に用意しておかないとだからな。
行ったところで追い返されるかもしれないから。
青年は、私の質問には答えなかった。
恐らく、私が察したのをわかったのだろう。
しばらく歩いていると、その青年は、道端で果物を売っている少年のところへ行き、林檎を買った。

「はい、嫌いだったらごめんね」

青年は微笑みながら言った。

「あ、ありがとう」

私は少し動揺しながらも、そう言った。
その林檎をかじってみると、予想外に美味しかったので、気がつけば夢中になって食べていた。
青年は「喉に詰まらすなよー」と茶化して言った。
そんなこんなで、数時間歩いていたが、全く着く気配が無い。そしてもう日が暮れて、月も出ていた。

「なあ、まだ着かないのか?」

「うーん、本来ならもう着いてるんだけど、生憎瓦礫とかで道が塞がって、遠回りしなくちゃならないんだ。でも後数分だから、頑張って」

「ああ、うん…」

正直私はもう、体力の限界だった。喉も渇いている。
それに対しその青年は、出会った時と変わらないペースでどんどん歩み進む。
私がその青年のペースに着いて行けず、少し休んでいたその時、奇妙にも明るい声が聞こえた。

「あははは、今日はとってもいい日になりそうだ!」

私はその声に嫌気が指した。
さっきの声の主は、私達と同じ方向へと進んだ。だが、すぐに路地裏へと消えていった。

「…なんだあれ」

気持ち悪い。
そうやって、立ち止まっていると、青年に注意された。早くしろと。
私はわかったとその青年の元まで走った。

2年前 No.38

彪雅 @black427 ★3DS=qFnr29iAoO

全くの別物
ーーーーー

「はむ、ん、んく…っはぁ」

あ、また俺のナイフ使われてる。使うなっつってんのに。
妹は俺のナイフを使い、ヒトの首を切り、血を飲んでいた。

「ルカにぃ、このヒト美味しいよ?殺しちゃっていいかな?」

「はいはい、わかったからさあ、俺の人形作りの邪魔はしないでくれるかねぇ。あと殺すのは駄目ってか生きてんの?」

全く、俺の妹ときたら。
まあ、俺がそいつ用に捕って来たヒトだからいいものの。
でもまあ駄目だと言ってもぜってー殺すだろうな。

「まだ生きてるけど、えぇ…。ルカにぃも飲みなよ。喉渇いてるでしょ?」

「渇いてるけど、俺はチェスカと違って吸血鬼じゃないの。人食もしない」

「えー、にぃと一緒に飲みたかったのに」

はぁ。作業させてくれよ。
もう少しで完成するんだ。俺の5作目の傑作が。

「ちぇー。てかにぃは人形、作ってて飽きない訳?」

「飽きないよ。だって、俺の手からこんなにも美しいものが完成するんだもの」

「ふーん」妹は興味無さげに吐き捨てた。

「もういいもん、このヒト食べてやるぅ!」

「ああ、待って!」

俺の言葉が届かぬ内に、妹はヒトを食ってしまった。
食い過ぎだ…。今週何人食ったと。暴食が過ぎる。
俺はヒトが何人食われようがどうでもいい。だがそのヒトを捕りに行くのは俺だ。そしてそれはスゴく面倒。
だってさ、俺の姿を見るなり腰抜かしながらも走るんだから。

「とりあえず今日はもう、地下牢の鍵、閉めるからね」

「むぅ〜、にぃのケチィ〜」

妹は、口を膨らませてそう言った。

2年前 No.39

彪雅 @black427 ★3DS=qFnr29iAoO

「笑った」

ケリドはそう言った。
僕でもわかってることを。

「あ、わかってる、けど…」

「そうじゃなくて!」

僕は、ケリドの声に驚いてしまった。
ケリドがこんな大きな声を出すなんて、思ってなかったから。
ケリドは話を続ける。

「今、心から笑ったでしょ。珍しい…ってか、僕が見てないだけかも知れないけどね。でも、嬉しいな」

「僕が笑うの、嬉しいの?」

「勿論!」

そんなことを言われたのは初めてだった。
僕は『笑うな』って言われたから…。
あれ?
なんで、お母さんにそう言われたことがわかって…

「リグ?」

僕を遮る様に、ケリドが言った。

「ご、ごめんなさい…」

ケリドは笑って「謝らなくていいよ」と言った。
僕は嬉しかった。本当に、純粋に。
そして僕は、泣いた。
なんで泣いたかはわからない。
でも、今まで我慢してた何かが消えちゃう様に、安心した。

「あわわわああ、ど、だ、大丈夫?!僕、なんかした?!」

ケリドは慌てた。
僕は首を横に振る。すると、ケリドはちょっと安心したように「はぁ、」と息を吐いた。
そして僕は急に何かに締め付けられる様に苦しくなった。

「…ぐぁっ、がはっ__」

「ど、どうした?!だ、大丈夫か?!」

ケリドが何か言ってる。でも、僕には聞こえなかった。
そして、何かが僕にこう言った。

『何泣いてんだ』

「…だ、れ」

僕は、最後の力を使って、そう言った。掠れた声だった。

『いやだなあ、忘れちゃって、ボクだよ』

僕はその顔を見てビックリした。
僕…いや、僕によく似た人、兄だ。
鉛筆の跡は無いから、よく見えた。

「おいリグ!リグ!!」

ケリド…。ごめん、今は無理だ。

『……あれ、生きてたんだ』

…あれ?あれ…ケリドのことか?

『いやあ、もうとっくに死んでるかと思ってたよ』

兄…いや、そいつは変に笑いながらそう言った。

「…なんで、知ってるの」

『ん?あれのこと?そりゃあ、ボクが…』

ボクが何だ。ボクが何だ。ボクが何だ!
僕は、そう叫ぶ気力もなかった。
だから、心の中で、いっぱい叫ぶ。

『ボクが殺したからね』

「………」

僕は、もう何も言えなかった。
言いたくなかった。もう嫌だ。
_____僕は気を失った。
気が戻った時にはケリドは、柵の縁に座っていた。

「そっか…」

「ケリ、ド?」

「君だったんだね」

何、なんのこと、どうしたの、ケリド。
教えてよ。

2年前 No.40

彪雅 @black427 ★3DS=qFnr29iAoO

「でも…やっぱりリグ…親友は恨めないなぁ…」

「ケリド!待っ」

「ごめんな」

ケリドは、僕を遮る様に言った。
そして、『泣いていた』
それがわかった理由は、もう顔が見えるぐらいの薄い跡になってるから。
でも、目は見えない。

「僕、ずっと、殺したいって、死んでしまえって、恨んでたんだよ…」

こんな時にこう思うのはどうかと思うのはどうかと思うけど、何がだろう。
僕を恨めない?

「でもそれが君ってわかったら、もう…」

ケリドは僕のことを「リグ」じゃなくて「君」と呼んだ。

「何で?どうしたの?ケリド?」

「…ごめんな、じゃあな」

ケリドは少し躊躇ってから、低い声で言った。
そして、体を後ろに倒した。

「ダメ!」

僕がそう言った直後、また、あいつが、僕の気持ちの中に入って来た。
そして、ケリドを止めようとする僕の手を掴んで、こう言った。

『ダメだよ、助けちゃ』

「…なんでまt」

『親友が目の前で死ぬ様を一緒に見ようよ、きっと綺麗だ』

『狂ってる』
僕は何故かこんな言葉が出てきた。
意味も使い方も知らない。でも今のこいつには、この言葉しか出てこなかった。
多分、何かの本で見たんだと思う。
何で今、思い出すんだ。こんな時に。今こんなことはどうでもいいはずなのに。

そして、ケリドは、僕が助けられずに、あいつのせいで、落ちて行ってしまった。

2年前 No.41

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

俺が、元居た施設では、強いが全てだった。
強い者にのみ食事を与え、服も与える。そんなところだった。
その施設から俺は、別の施設に移動した。
前のあの施設で一番強かったのは俺だ。自意識過剰とかではなく、これはただの事実だ。
そして、今の施設では、思う存分暴れられないだろう。そう思っていた。
だが、俺は、やんちゃなグループが人を殴ったり蹴ったりと、暴力を与えていた。前の施設と比べれば腕はクソだったがな。
俺は人を殴れるならば何でもよいと、そいつらのグループに入った。
そして__

「……っ、いっ、いた」

そのグループの奴等は楽しそうに、弱い者に暴力を与えていた。
理由は、その服装と、本ばかり読んでいて奇妙だかららしい。

「なあ、お前のその汚ぇ髪を綺麗に散髪してやるよ」

(……くだらねえ)

俺は、興味無さ気に弱い者を見つめる。

「や、やめ……やめ、て…」

弱い者は、俺に助けを求め、目線をこちらへと向けている。

「逃げたらお仕置きだからな?」

弱い者の顔は真っ青だった。
次の瞬間、ジャキッという音と共に、弱い者の髪が切られた。それと同時に、弱い者は逃げ出した。
だが、すぐに取っ捕まえられ、持っていた鋏で、腕を思いっきり傷つけられる。
声にならない悲鳴を上げているようだった。

2年前 No.42

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

俺はつまらなさ過ぎて吐き気がしそうだった。
あいつらのすることがクソ過ぎるからだ。

「ちょっといいか?」

俺は弱い者から、一度退いてもらうことにした。
「見本見してやるよ」と、俺は弱い者……いや、俺以外全員弱い者か。
俺は、そのグループの奴の一人、そう、リーダー的存在になっていた奴を蹴り倒し、腹を踏みつけた。腹の中の物が全部出るまで。本当は、肋ぐらい折りたいものだが、折るとなれば、俺はこの施設を追い出され兼ねないからな。大分手加減した方だ。
そして、俺は、無言で、この場を去り、自分の部屋へ戻った。

2年前 No.43

狂楽(くるら) @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

2年前 No.44

狂楽(くるら) @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「……これが終われば、死ねる?」
「死にたい。だから殺す。自分がしたことは何れ、自分に帰ってくる。つまり、自分が人を殺せば自分は殺される。じゃあ死ねる。違う?」
「モミジさん……書類、溜まってる」
「うわあ、ボクのポテチぃ……」

名前:双葉よる
愛称:黒猫ちゃん
容姿:黒パーカーに紺ジャージ。目は黄色で髪は黒
性格:良く言えば結構なんでもする働きもの
  普通に言えば紅葉の世話役
  悪く言えば自分の為にしか働かない。

2年前 No.45

狂楽(くるら) @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「ったく。世話妬かせやがって」
「黒!お前また俺のポテチ食ったろ!」
「あ?俺?ただのおっさんだよ」

名前:落葉ーラクヨウ
愛称:おっちゃん(おちばのおとおっさんを掛けたらしい)
容姿:第2ボタンまで留めてない白のYシャツにボタンを留めてない黒いスーツ、髪は茶髪で目は黒
性格:良く言えば援助悪く言えば尻拭いの良いとこ取りおっさん

2年前 No.46

狂楽(くるら) @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

この投稿はフィルタされています。表示するにはアカウントにログインして下さい。

2年前 No.47

狂楽(くるら) @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「……眠」
「くっ、また右手が疼きやがる……。まだ、まだだまだだ!まだ抑えるんだ。でなければ俺が、この世界を終焉(バッドエンド)へと導かれし黒紅に染まる堕天使(ブラッディ・ダークエンジェル)を右手に宿す世界の要だということがばれてしまう!」
「やだ……やだ死にたい」

名前:輪廻
愛称:リンリン
容姿:黒Yシャツに黒衣、赤黒い蝶ネクタイのようなもの。髪は白で目は赤
性格:中学生の時に発症する病気を引きずってる痛い子(厨二病

2年前 No.48

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

てーせー
アカバ→クレハ

**********

「ふぅ……」
 紅葉(クレハ)はさっき逆らった被検体を殺した。そして、一仕事ついたように溜め息をつく。
「黒猫ちゃん、被検体解剖するんじゃなかったのかィ?」
 紅葉は黒猫というやつを呼んだ。
「…うん」
 双葉よる、別名黒猫は、首を縦に振った。
「じゃあ、解剖室行ってくる。邪魔しないでね」
「大丈夫だよ。アタシャんなグロいことにゃあ興味ねえから」
「人を殺しておいて何を……」
「あ?ここはそういう会社じゃあねえのか?逆らった 者(被検者)は殺すって」
「そう、だけど」
「じゃあ問題ないんじゃないのかィ?」
「そう、だけど」
 よるは困惑してきた。
「モミジさん。書類……」
「……わかったからさっさと解剖室に込もってな」
「うん…!」
 よるはまるで、さっき買ってきたゲームをやるようにワクワクしながら解剖室へ向かった。

2年前 No.49

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「見て見てー!スゴくね!」
「あー!僕のレッドコーラ誰か飲んだろ!」
「だからなんだってんだ。君は僕に従っていればいいだけの犬だろう」

名前:瑠斗ールウト
愛称:所長
容姿:白衣で黒ズボン。たまにジャージ←
  ベージュっぽい髪の黒目
性格:自由奔放

2年前 No.50

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「……ねえモミジ」
 瑠斗(ルウト)は紅葉に呼び掛ける。
「なんだィ?所長さん」
「あの、僕の被検No. 938どこ行ったかわかる?」
「938ィ?ならさっき逆らったから殺ったよ」
 瑠斗は腰が抜けるかと思った。
「あ、あいつ今大事なとこだったのに!!」
「まーまー、黒猫ちゃんの結果待てよ」
 紅葉は瑠斗の肩をポンと叩いた。
 そして、自分の机へと戻っていった。
「ちぇー」
 瑠斗は悔しそうにほっぺを膨らました。
「予想はしてたんだけどなー」
 瑠斗はチラッと紅葉へと目を向けた。すると、大量の書類が机に溜まっているのが見えた。
(うっげえ……)
 自分も被検体の書類をまとめなくては。
 瑠斗は自室へと戻った。
「………」
 その頃会社に入ったばかり山田は、紅葉が一瞬にして被検体(人)を殺したのを見て、気分が悪くなりそうだった。
(うわあ……本当に殺しちゃってるよ、この人)
 山田は紅葉に目を向ける。
「なんだィ、別に今更殺したところで捕まりゃあしないさ」
「いやまあそうなんでしょうけど……」
「つかこのルールを作った当の本人がああだもんなァ」
 紅葉は少し昔のことを思い出す。
『じゃーん!僕等の名前は白衣集団!めちゃくちゃ悪い科学者だよ!』
『……』
『黒衣、がいい』
『うぇえ?!何そのしょっぼい反応!』
 紅葉はクスッと笑った。
(なんだよ白衣集団って……)
 ダサい名前つけやがってと、紅葉はもう一度笑った。

2年前 No.51

彪雅 @black427 ★3DS=YmAjYrKBVv

「ていうか、マジで警察とかにばれないんですか?あの、死体とか……」
 山田は不思議に思い、訊ねた。
「知りたいかィ?」
「は、はい」
「死んだ奴はだね、アタシ等の飯になんだよ」
 紅葉はギヒヒと笑った。
「うぇえ?!そ、そうなんですか?!」
「嘘だよ」
 紅葉はあっさりそう言った。
「まあ、殆んど全部アタシが処理してるよ」
 紅葉は椅子で一周回った。
「でも本当、あの所長は何考えてんだかアタシャにゃさっぱりだよ」

2年前 No.52

彪雅 @black427 ★3DS=kxVSMUNTHQ

「なあ、コウヨウ」
 落葉は紅葉に話しかける。
「その名前で呼ぶなって」
「まだクレハに拘るのかよ…」
「拘るね」
「厨二病…」
「……」
 紅葉は大人しく黙った。
「クレハの方が響き可愛いだろ」
「わーったよ。クレハ」

「おーい」と瑠斗の呼ぶ声。
「あっきー!ちょっと頼まれてくれないかい?」
「あっきー」とは紅葉と落葉のことで秋を連想させるから秋を崩した「あっきー」なのだそう。
「なんだィ?所長さん」
「お、モミジの机が片付いてる」
 瑠斗は、ビックリする。
「昨日、黒猫ちゃんに手伝ってもらったからな」
「やっぱりか…お前にしてはやるなとは思ったが…」
 落葉は呆れた様子で紅葉を見つめる。
「ま、終わってればいいじゃねえか。で、所長さん。アタシらに何のようだイ?」
「うんそれなんだけど…」
 瑠斗は細やかに説明していく。
「でね、そのよるの居たところでね、また新しい能力を持つストリートチルドレンが!!」
 瑠斗はおもちゃを買ってもらった子供のように目を輝かせる。
「そんで、その場所は、あっきー行ったことあるからお願いしよってさ」
 瑠斗は声が段々小さくなっていく。理由は落葉が「うっげ」とあからさまに嫌がるからだ。

2年前 No.53

彪雅 @black427 ★3DS=kxVSMUNTHQ

「さあさあ皆さんお手を拝借」

 狐の面を斜めに被る男は、寺の祭りの真っ最中、屋台で賑わう道の真ん中で、心惹かれる声でそう言った。
 誰もその男には振り向かない。振り向いているのは、母と一緒にお祭りに来ている少女だけ。
 その少女は林檎飴を食べながらこう呟く。

「手拍子、取るのかな」

 そう呟く少女の母は「どうしたの、せっちゃん?」と首をかしげる。
 せっちゃんと呼ばれたその少女は「なんでもない」とまた林檎飴を食べ進める。
 数分後、母が「お母さん、疲れてしまったの。だからせっちゃん、一人で行かせても大丈夫かしら?」と、近くのベンチに腰を下ろす。
 せっちゃんは「私、もう十になるんだよ?大丈夫だよ」と、母からお金を受け取り、手を振って人混みに去っていく。

 屋台を回り、母のところへ帰ろうとすると、誰かがせっちゃんの前へたち塞がる。

「おやぁ?君はさっきの……」

 その正体はさっきの狐の面を着けた男であった。

「な、何……」

 せっちゃんは警戒心を剥き出しにする。

「さっき、私の声に反応されましたね?これは驚いた。アナタ、霊力でもあるんでしょうか?」

 せっちゃんは男を睨み付ける。

「邪魔です。退いてください」

 せっちゃんは、いつでもこの男を殴れるようにと拳に力を込めた。

「おや、これは失礼致しました」

 男は一歩後ろに下がる。
 その隙を、せっちゃんは狙い、逃げようとする。

「おっと、逃げてもらっては困ります。お嬢さん」

 俺は右腕でせっちゃんを受け止める。

「アナタが私を見つけてくれた。これも何かの御縁です。少しばかり私に着いて来てください」

2年前 No.54

彪雅 @black427 ★3DS=kxVSMUNTHQ

 せっちゃんは無理矢理引っ張られる。

「離、して!」

 せっちゃんは、数分程ずっとそう叫んでいる。
 だが、せっちゃんの大声も虚しく、屋台から離れた人気の無いどこまでも続きそうな薄暗い道にさらわれる。

「ああ、もうすぐですから」

 男は、せっちゃんの言葉に依然として対応している。

「ずっとって、まだ、じゃない」

 せっちゃんは、その男の歩幅に合わせることが出来ず、息切れをしている。

「ああ、ここですここ」

 男は立ち止まる。
 男の言う「ここ」は、錆びた立入禁止のプレートがぶらさがっている。

2年前 No.55

彪雅 @black427 ★3DS=dTEBuhk0fW

 既に廃墟になりかけているこの街では最近、大量に殺人が起きていた。
 そんな街を一人、無機質な男は人を喰らい続ける。
 そう、この男こそ、この事件の犯人だ。
 大量殺人とは言っても、そこらの大量殺人とは桁が違う。なんせ男は、人を主食に生きているからだ。
 殺人や窃盗等は毎日数えきれない程起きており、もうそれが常識となろうとまでしていた。
 それに加え、犯罪者を養うような税金も無く、警察の給料も殆んど0に等しい額であり、警察は力を失っていった。
 そのため、街は被害に怯える子どもや母親、快楽を求めに殺人を犯す者が街中に溢れかえっていた。
 そして、当たり前のようだが、こんな状況の中、自殺をする者は大量に居る。
 つまり、街中は、死体で溢れかえっているのだ。
 そんな死体でも、その男は、肉体さえ腐っていなければ死体も喰らい続けた。

2年前 No.56

くー @black427 ★3DS=dTEBuhk0fW

 7月の最後の週。もう少しで8月になる日、急にアイツの顔が見たくなった。
 アタシはまた、いつもみたいにぐうたらしてるんだろうなあと苦笑いをする。
 今はちょうど昼休みに入ったばっかりだ。だからアタシは、久しぶりにアイツを誘ってやろうと思った。
 アタシは隣のクラスに行く。この真夏の暑さで溶けそうとか言ってんだろうなと勝手に妄想していた。

「リョーター、居るー?」

 アタシは、いつもみたいに、一番後ろの席に座っているアイツに一番近い後ろのドアから入った。
 すると、いつもアイツとつるんでる奴等がアタシを見て、うつ向いた。まるで、どうしたらいいかわからないとでもいいたいような顔をしている。

「あの、リョータさ……居ない、んだ。ここ最近、ずっと来てなくて」

 数分後、そうシューヤがアタシに話しかけた。

「電話もメールも反応無くて、家に行ってもおばさんは知らないって」
「嘘……」

 アタシは持っていた弁当を思わず落とした。

「やっぱな……って京ちゃん?!」

 数秒後、思いっきり、この学校を出て、リョータを探そうと、この廊下を駆け抜けた。

 心当たりのある場所は全て探した。でも、居なかった。
 アタシは、無理だとわかってたけど、電話をかけようとした。携帯を開いた時、一件のメールに気づく。

「あれ……?」

 ここ数日、携帯を開いてなかったから、気づかなかったのか、リョータからのメールが一件届いてた。
 アタシはもしかしてと物凄いスピードで、そのメールを開く。
 題名は無題、内容は「京華へ」だった。
 アタシは最初もういいやとメールを閉じそうになった。だが、このメールはまだ続いているということがわかり、思いっきり、下にいけとボタンを連打した。
 そして、最後の行にはこう書かれていた。
「好き」
 それを見た瞬間、アタシの目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
 思いっきり泣いた。
 アタシはなんで泣いてるんだろう。
 嬉しいから?悲しいから?
 わからない。
 でもただひとつだけわかったことがある。

「アタシも好きだ。バカ」

2年前 No.57

くー @black427 ★3DS=dTEBuhk0fW

 誰も居ない真夜中の夜道にただ明かりを灯し続ける家やライトの光。その無数の光を自転車に乗りながら見つめていた。
 私は今、とても憂鬱な気分で、全てを投げ出してしまいたいと、自転車で家を飛び出してきた。
 なぜ自転車なのかというと、今私は全くと言っていいほど金が無かったからだ。金さえあればもう少し遠くへ行けるのにと溜め息をついた。
 数分後、自動販売機が夜の町で、無数の光と共に明かりがついているのが見えた。
 自動販売機は、その無数の光とは違い、眩しかった。
 よほど自己主張が激しいのだろうかと少し苦笑いをする。
 そして、金が落ちていないかと、お釣りのレバーを引く。
 レバーを引いた時、チャリンとお金の音がした。もしかしてとお釣りの出口を漁ると、430円ほどのお金があった。
 これだけあればもう少し遠くへ逃げられると、私はお金を無造作にポッケに入れ、早急に自転車を走らせた。
 まだ終電に間に合うだろうか?
 私は駅に着いて、時間を確認した。
 ギリギリ間に合うようだ。
 私は急いで終電の駅までの切符を買い、改札口を通った。
 タイミングよく、電車は来た。
 電車の中は家の中のように明るかったが、人は少なかった。
 私はどこへでも連れていけと、電車の中で居眠りをした。
 終電の駅に着き、私は駅員さんに起こされた。「もう終電ですよ」と。
 私は駅員さんにお礼を言い、電車を出た。
 この町は来たことも無いなと辺りを見回した。
 ここまでくれば誰も私のことを知っている人などいないだろうと、ゆっくり改札口を出た。

2年前 No.58

くー @black427 ★3DS=sMNYKFGuqK

 山田は肘をついてパソコンをいじっている。
「モミジさーん。見てくださいよ」
「あー、何だィ?」と紅葉は山田の元へ。
「なんか、ネット上で俺等犯罪グループ扱いっすよ〜間違ってはいませんが」
「ん、どれどれ」
 紅葉が山田の提示する掲示板を覗くと、確かにそのような内容が書かれていた。
「こりゃあ酷いねェ。一応、科学者のつもりなんだが」
 そう言うなり顎を撫でる。
「いや人殺しまくってるじゃないですか」と山田は呆れる。
「いやあ、一応契約書には『逆らった場合処分する場合がある』って書いてたはずだぞ? それに同意したのはあいつ等だ。あたしゃ知らん」
「えぇ……。でも、大半はそこ見落としていると思いますよ、あんななっがいなっがい契約書なんか。LINEとかの利用規約とか、読んでいないのと同じで」
 紅葉はコテッと首を横に傾ける。
「ああいうのは嫌でも読むもんだろ? あたしゃきっちり読破してるが」
「尊敬します……」
 山田はそういった利用規約は全く読んでいないようだった。
「んま、所長は結構可笑しいところあっからな。笑顔で人脅してるところは前見た」
「もうそれ犯罪じゃないですか……」
 二人は息をつく。
「まあ、あたしゃあいつに感謝する方がでかいからな」
 自分のポテチが食われたと騒いでいる所長の方を見て言った。「頭の良い馬鹿だけどねェ」と付け足す。
「さ、お前も仕事片付けろ。所長があんなだからよかったものの、他んとこで書類の処理スピードが遅かったら上司カンカンになってっからねェ」
 紅葉は手に持ってた未開封のコーヒーで山田のでこを軽くつき、山田にあげた。
「あ、はい。ありがとうございます」

2年前 No.59

奈倉 @white348 ★3DS=SP2t81DY4x

あの日僕等はジュースを飲んでいた
いつものようにコンビニで駄弁った
いつも通りの日常だと思った
退屈だなあと退屈な空を見る
急にあいつは楽しそうな顔で何か盗もうと
きっと退屈だったのだろう
それに僕以外みんなが賛成
成り行きで僕が盗むことになって
僕が盗むものはただのチューイングガム
どこにでもあるようなただのガム
僕は逆らえず盗んだ

あの日僕が盗んだチューイングガムが今も口に残っていて
あの日僕がかいた汗に後悔は流れてくれなくて
あの日の夕焼けはやけに綺麗な色を奏でていて
僕は味のしないガムを永遠に噛み続ける

というクソを保存

1年前 No.60

彪雅 @white348 ★3DS=eq6zguVLNg

 どうしても、嫌な予感がした。
 もう空は吸い込まれそうなくらいに真っ黒で、月明かりだけがひとり寂しく夜のこの廃墟を無意味に照らす。今日は私の誕生日だって言うのに、家に帰らない私は不孝者だ。
 きっと準備をして待っている。私の誕生日を祝う準備。もうこんな時間なのだから、みんな床についているころだろうが。
 それでも家に帰ってしまうのは危険であると、何故か、そう感じてしまったのだ。女が一人、誰の気配も感じられぬ路地裏のゴミ箱の横で佇んでいることの方がよほど危険なのだろうが。
 さっきまで私の腹に居た黒猫はどこかへ去ってしまった。とてもこんな廃墟に生息している猫とは思えぬほど、身なりは汚れていたが、美しい顔をした猫であった。
 その猫を追うことなどしなかった。
 しかしいつまでもこんな路地に座っているのは大層暇なことに変わりないのでどこかへ出掛けてしまおう。とは言っても、確かにここは廃墟であるので、ショッピングを楽しめるような場所などありはしないのだ。それでも何かを探すために私は立ち上がって足を動かした。

3ヶ月前 No.61

彪雅 @white348 ★3DS=eq6zguVLNg

「おっと……こんな夜中に、お嬢ちゃん一人で、どうしたんだ?」
 私が見つけたのはプリントも剥げ、飾られている写真は色褪せきりもはや白である、もう何十年、下手をすれば百年もの間使われていないだろう表はガラス貼りの写真館。そこに、なぜか機械を大切そうに磨き、ガラス越しで月に照らす男が居た。
 男は扉を開けるとそう私に話しかけた。
「別に」
「そうかい」
 目をそらした私に男はカメラを向ける。
「ちょうどさっき整備し終わったんでね、一枚撮らせてよ」
「やめろ撮るな!」
 私が叫んだときにはもう遅く、カメラのシャッターは切れてしまっていた。本人の許可なしにいきなり写真を撮るなぞ失礼極まりない男である。
「あら、笑顔は撮らせてもらえないみたいだね」
「当然だ」
「そう……」

3ヶ月前 No.62

彪雅 @white348 ★3DS=eq6zguVLNg

文章はちゃんと上手になっているらしい

3ヶ月前 No.63

彪雅 @white348 ★3DS=eq6zguVLNg

いつかのようなへたくそな文章を書き連ねることはないらしいが、今書いているこれも、未来では、稚拙極まりない、見るに堪えぬ文章であると願いたい。

3ヶ月前 No.64

彪雅 @white348 ★3DS=eq6zguVLNg

文章の成長が感じられぬと心のどこかで思っていたのだがそれは私が以前書いた文章を振り返ることが無かったためか。

3ヶ月前 No.65
ページ: 1 2

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる