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やさしいひと

 ( 書き捨て!小説 )
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ししくれ。 @kmnkha ★edVNTzJBev_0ju




 ざぶんと波の打ちつける音。
 その絶壁は去る者を追わない。
 赤い紐はぶちりとひき千切れた。
 私たちの終わりはあっけない。
 世界は変わらず鮮やかに色を放っている。



    →運命を奏でる者はもういない



 「 嗚呼、貴方を愛していたよ! 」










1年前 No.0
メモ2017/07/11 19:55 : ししくれ☆/pH2qpQf7L2 @kmnkha★ieluDUuGrE_FFF

いいね11個ありがとうございます。

ページ: 1 2


 
 
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ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa

九歳「……! 僕を、必要としてくれるの?」「お姉さんがそうしたいなら、僕はそれでいいよ」※女に飼われる(僕)
十歳「全て貴方ににあげるから、少しの間此処に置いて?」「貴方がそれをが好きと言うなら、俺もそれが好きだな」※愛されヒモ状態(俺)
十一「私のこと、買いません?」「自分に価値があると思えるから、俺はこの仕事が好きだなあ」※紳士に飼われる(メイン俺/たまに私)
十二「ねえミスター、貴方がいるから俺がいるんだよ」「」※紳士[ミスター]に飼われてた(俺)→途中で捨てられる(俺)
十三「私のことを求めてくれるのなら、全て貴方に捧げますよ」「愛してるなんて久々に言われたよ、ありがとう」※男娼になる(私/俺)
十四「お久しぶりですね、××さん。来てくれるのを待ってましたよ」「全てはお嬢様のために」※男娼→マダムエルザに拾われる(私/俺)
十五「やっとこの屋敷に慣れてきた様に思いますよ、××様」「やあ、××、今日は良い朝だね」※屋敷に住まう(私/俺)
十六「(現在)」※〃



 〆一人称の変化書きたかっただけなんだけどね。ちょっと十歳で一人称私がこなれてるの嫌だったからミスター(仮名)は十一歳で登場。あ、別にちょっとっていうフレーズに深い意味はないよ。なんていうか癖だよ。気をつけてるはずなんだけどちょいちょい「ちょっと」っていうフレーズが登場して日本語をおかしくさせるよ。気にしないでね(誰に向けて話してんのか分かんないけど)。あとさっきの文章、一カ所ロメアがロメオになってたことに気付いたよ。片仮名の子の名前間違えるとかよくやるやつだわ。ロメアだよ、ロメア。私、間違えんなよ。ロメアも頑張れ(何を)。

1年前 No.57

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa

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1年前 No.58

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



地球を支配するのに人間が相応しいのか否かなんて、争いが最後の解決法で良いのか悪いのかなんて、そんな小難しくて、答えの出来ない馬鹿馬鹿しいことを考えるのはとうにやめた。何をどう考えようとも自分は人間以外の何者でもないし、話し合いで解決できないことがあることも知っているし、いいことが全てまかり通る世の中ではないのだということも分かっているから。


 〆そろそろちゃんと長い小説書きたいなあ

1年前 No.59

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa


「やあ、久しぶりだねえ、斑。……ああ、今は斑雲だっけか。久しぶりに会えて嬉しいよ。なあに、所詮戻ってくる運命さ。まともな道なんて歩めやしねえ。一度しみついたもんを洗い落すことは無理だって話しさあ。」
「おはよう、××。今日の世界はどう映ってるんだい? 愚生にはいつも通りの世界に見えるね。美しくも醜くもない酷く腐ったいつもの世界だ。どうやら、お前には美しく見えるみたいだねえ。一体、昨日何があったんだい? 誰にも言いやしないさ。だから、教えてくれたって良いじゃないか。」


 白菊(Shiragiku)/♂
情報屋。腕は一流。元は殺し屋であったが、一度恋人と一緒になるため足を洗っていた。しかし恋人が殺されてからこの世界に戻ってきた。だが腕は鈍っているからと言い殺し屋をすることはなかった。斑雲を斑(Madara)と呼び、(この話しでは)斑雲の過去を知る唯一の存在。達観した雰囲気を纏い、斑雲とはまた違う気怠さを持つ。人のいざこざが好きな性根の腐った奴。空気に敏感。良い奴ではないが、極悪人というわけでもない。色々なところに首を突っ込んでいるものの、その実心は過去に置いたままである。一人称「俺/愚生」、二人称「君/お前/呼び捨て」など。金髪に限りなく近い茶髪。紫の瞳。一重で流し目。服や髪型によって爽やかに見えたりチャラく見える。背が高くすらりとしているが筋肉は中々。肌は白くも黒くもない。


 〆斑雲が斑って名前で売春してた時代があっても良いなあって思ったけど白菊が客ってのはどうも分からないのでパスかな。空蝉をやたらと挑発させる白菊。あと年齢は白菊と斑雲が三十代で、白菊が二歳くらい上のイメージ。空蝉は二十代後半と二人と比べたら若い。白菊が「若造には分からねえよなあ」とかなんとか言ってそう。

1年前 No.60

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「御意」
 聞き慣れた台詞だ。彼に反抗の意志はない。主に従うのみ。酷く冷たい心だ。其処に温もりは宿らない。
「失礼致します」
 深々と頭を下げて出て行く。表情一つ変えずに。それは例え主の横にぼくがいよう一緒だ。主に従順で、多くを望まない。主のいない場所でも愚痴をこぼすことも、何かを願うこともない。それは圧倒的な余裕によるものか、それとも全てへの興味の無さか。ぼくにはそれしか考えることが出来なかったけれど、その何方も違うような気がしてならない。彼の根本にあるものが分からない。だからぼくは彼がとても嫌いだ。


 〆なぞすぎる

1年前 No.61

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




「あー、彼氏欲しい、イケメン見たいーっ!」
 暑さにうだりながらしぼるように声を出す夏美。着飾らないキャラクターに愛されてきたことがすぐに分かるかわいい顔。
「はいはい」
 いつものことだと呆れながら相槌を打つ里美。皆から好まれる程度に少しだけ個性的なキャラクターに色っぽい顔。
「でもまあ、夏美ならすぐにできるでしょ」
 その二人に挟まれながら笑う明るくて賑やかなどこにでもいるような私。他の子たちよりも顔がきれいな自覚はある。でも、恵まれなかった、私。
 この二人は自分を無自覚に理解している。周りから愛でられる顔だってことを。でもそれが当然だからお高くとまらない。自然体に近い状態でいれる。そのままでいいから。そのままであることが彼女たちの魅力だから。
 家庭も温かで、人並みに幸せな環境に、素直な性格、そして優れた容姿。それだけで人生は周りよりもずっとずっと輝く。普通のこと違うのは容姿だけ。容姿が人並みだけど、他のもの全部を手に入れている子は少なくない。何故ってだって、この世界ではそれが普通だから。私は容姿には恵まれたけど、他のものはなんにも手に入らなかった。平凡な顔に、平穏な生活。そんな有りふれているはずのものが私にはない。多くの人が普通だと目もくれないそんなくだらないものが私には触れることさえ出来ない。羨ましい、憎らしい。私は、そうありたかった――



 〆私の気持ちなんて貴方たちには分からないでしょうね、

1年前 No.62

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



 貴方の目に映る世界はさぞかし美しいのだろう。だから貴方はいつだってそうやって無邪気に笑っていられるのだろう。だから私は貴方のその瞳さえ手に入れることが出来たら無邪気に明るく笑えると思うの。優しい心を持つことが出来て、生きるということを楽しめる。素敵ね、とっても。ねえ、だから貴方の瞳を私に頂戴。嫌だなんて言ったって無駄。貴方には代わりに私の瞳をあげる。そうして次は貴方が私の気持ちを味わえばいい。


 〆なぞぴーや。

1年前 No.63

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「私を愛してくれない君は嫌い」
 わがままでしょう?分かってる。でも、愛されなきゃ意味がないのよ。


 〆短文しか浮かばない今日この頃。

1年前 No.64

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「ねえいい加減開放してくれるかな」
「うるせえなあ、良いから座れよ。そんで、そこでじっとしとけ」
「俺明日も早いんだけど」
「徹夜したらどうだ? 俺には関係ねえし」
「徹夜したら俺の顔に隈ができるけど」
「……それは困る。そうだ、お前泊まっていけよ」
「いや、それは違う」
「何が違うんだよ。違わねえだろ、泊まっていけ。そしたら俺は一日中お前の顔拝めるしな」


 〆ホモでする。 >>47 の二人と一緒。

1年前 No.65

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




「あっ、俺さん、シロさん命だからあ、それ以外は別にどうだっていいよ」


 ○練り練り


@色系対立話(リーダー色=人を巡って争ってわちゃわちゃ、一番はだあれ?)
Aいかれた子たちの青春話(ホモとかレズとかノーマルとか。名前は色で統一。学園物)
B色を奪い合う(何色は××が手に入る、てきな。アクセサリーみたいなやつの色で決まる。学園物かな)



 〆

1年前 No.66

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




「アンタみたいにはなりたくねえなあ」
「だろう? 俺だってこんな人間にはなりたくなかった」


 ○引き続き練る


@赤、青、白、黒、ピンク、黄色、紫。リーダーについていくか、色を推していくか迷う。
A自分で創作。企画とかからは無縁。普通にやりたい。色縛りなくても良い。
B色付きの石(宝石?)の埋め込まれたリングがステータス。でもステータス系めんどいし個人的に其処まで好きじゃない。


 〆@やってみたいね。Aはいつかやる。

1年前 No.67

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「せんきゅーべりぃまっち。そんで次いでに、空の彼方へ消えてって。」


 ○HERO


ヒーロー(職業)もの。異能力。万人にあるわけではない。犯罪起こったら駆けつけます形式。犯罪者は能力者でもそうでない人も。
ヒーロー学校もあるけど別に入らなくても良い。会社に籍を入れて活躍した後は、名が売れるとフリーになる人も。国に認可もらったらヒーロー事務所に籍を置くと、基本自然に(過去に盛大なやらかしをしてない限り)貰える。フリーになるときも認可はそのまま。剥奪は稀。しかし何気に監査は厳しい。
会社によって仕事への接し方は異なる。常時仕事時間中のフリー時間は事務所にいなければならないところもあれば、呼び出しで其処に駆けつける事務所もある。コスチュームを着用する人も多く、素性が不明なヒーローも少なくない。人気度があればあるほど、CMや取材、グッズの販売などは増える。しかし、中にはヒーロー活動以外のメディア出演一切無しのヒーローもいる。
TVにヒーローチャンネルがあり、事件が起きた時にはリアルタイムで放送される。事件が起こっていない時は過去の事件の再放送など。リアルタイムの放送が始まる時にはメールが送られる機能と、TVにテロップがでる機能がある。使うかどうかは個人の自由。



 〆ヒーローに異能力!!素敵な響き!!!

1年前 No.68

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「なにこのピアス、でっけー。引っ張ったら耳ちぎれそうだわ」
「ははっ。リョウさんもやってみたら?」
「ええー、ぜってえ無理。超怖いもん」
「リョウさんがそんなこと言うのすっげえ意外」
「そうかあ? ったく、お前の中で、俺はどんなんなんだよ」
「えっとねえ、強くて優しくてかっこよくて、……憧れの人」
「ふはっ、べた褒めじゃんか。でもまあ、ありがとな」


 ○ホモさん


「彼奴は俺に話せないことがたくさんあるんだろう、でも俺はそれでも別に良いと思うんだ。そのことを知ってしまったら引き返せなくなる。なんだか、そんな気がする」
 椎名 良/♂
クオーター。髪は日本人らしく真っ黒だが、瞳は金色。端正な顔立ちで、四分の一の割には外国の血を色濃く引いている。身長は180cm後半。若手有名画家(風景のみ)。学生時代に色々とあった。後悔しながら生きている。


「リョウさんには話せないよ、俺の過去なんて。それに、何かを隠して過ごしてるのはリョウさんも一緒でしょ? ……違う?」
 チェイズ=ロイド/♂
アメリカ人。金髪碧眼。彫りの深い端正な顔立ちで、透き通るように白い肌。身長190cm前半。流暢な日本語を話すが読み書きは苦手。アメリカにいた時は女相手に男娼やヒモをしたり、ギャングの構成員だったり。



 〆

1年前 No.69

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




 少しいじらしくすれば許される。可哀想なつらさえしていれば許される。そんなアンタが大嫌いなの。だけどね、結局のところ重要なのは、私がアンタのことを好きとか嫌いとかじゃなくてて、周りが何方を選ぶか。私の優越感は一時で、いつもアンタに奪われる。お前のくだらない演技でかっさらわれる。私の努力は報われない。報われない努力は努力ではない。そんなことは知ってる。でも、それでも、この努力を知って欲しい。認めて欲しい。私は誰かに果ての果てまで愛されたい。何をしたって最後には許される。私はアンタみたいになりたかった。もっと、上手く、生きたかった。
 わがままで意地悪で嫌味ったらしい愛されたがり。そんなの愛されるわけ、ないわよね。


 〆書き捨て久しぶり

1年前 No.70

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




私の知らない誰かを一番に愛する、私に優しい人の隣で眠りたい。温もりと寂しさが混じりあって、切ないけれど重みを持たない居場所。きっとそれは幸せでしょうね。



 〆

1年前 No.71

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




「美しいあなたに殺されたい。そうすれば、死に逝くその時くらいは、私も少しくらい美しくなれるような気がするから。」

 朱色の形の良い唇が動く。琥珀色の甘くて冷たい瞳が私を捉えて離さない。
 死を渇望する美しい貴方。自らの美しさを決して認めず、自分の美しさが生んだ憎悪渦巻いた現実から逃げ回っている。哀れな人。
 私はいつか、あなたを殺すのだろう。



 〆

1年前 No.72

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




俺のヒーロー。強くて格好いい、俺だけのヒーロー。
その広い背中に触れたあの日を忘れない。幼い頃からずっと憧れだった。

 *

――さよならヒーロー、今すぐ逝くよ。
懺悔も君には届かないだろう。



1年前 No.73

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa

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1年前 No.74

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa

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※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
1年前 No.75

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1年前 No.76

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa


「よお、由比。飯、行かないか?」
 一週間ぶりに電話を寄越した帝はそう言った。
「いいよ。」
「じゃあ、一時間後に『フルール』で。」
 ぶつりと電話は切れる。カジュアルな服を適当に見繕って、外に出た。秋にしては暖かい夜だ。


「松永で予約してる者です」
 帝は予約に自分の名前を使いたがらない。宵之、というのはどうも電話越しでは聞き取りにくいらしい。お連れ様がお待ちです、と、若い女の店員は愛想良く笑って言った。
 二人で外食するときは、たいていこの店だ。三十路の男二人が個室式の創作イタリアンで食事というのもおかしな話しだと思うが、以前帝にそう言ったら考えすぎだと一蹴された。そういうものだろうか。未だによく分からない。
「遅かったな。道、混んでたのか?」
「まあ、少しね。」
 帝はこっちに少しだけ目をやって、すぐに視線を戻した。既にビールを飲んでいた。
「今日、泊まっても良いか?」
「いいよ、別に。」
 そう言いながら、携帯を起動させる。今日は家に来ないでくれ、と、念のためにユキトくんにメールした。


 店の支払いを済ませて、タクシーに乗り込む。
「そう言えば、お前ルノワール好きだったよな。明日、一緒に行くか?」
 美術館。二人で何度そこへ出かけただろう。帝はたまに綺麗だなあとこぼすだけで、それ以外は特に話さない。あまり興味が無いのだ。そのくせ文句もいわず、飽きたような素振りも見せず、じっと横で待っていてくれる。此奴のそういうところがとても気持ちいい。いいね、と、俺は答えた。
 タクシーを降りる。支払いは帝だ。そう、決まっている。


「そういや、ミカちゃんとはどうなんだ?」
「この前映画観にいったよ。良い感じだ。」
 明るい調子で帝は答えた。世間話のような感覚で、俺たちは互いの交友関係について尋ねる。特にお互いの恋人については。それは俺たちは付き合っていないのだという確認。お互いに傷を付けあって、それを共有するおかしな習慣。
「お前の方は? どんな調子よ、最近」
「俺? 俺はいないな。出会いがね、中々ないから。」
 ユキトくんのことは話さない。彼とは肉体関係だけで、恋愛とは違うし、そもそも此奴に男の話しはしない。恋人が出来たとしても、教えるのは相手が女の子のときだけだ。きっとそのことに薄々帝は気付いている。けれど深く聞いて来はしない。罪悪感からだろうか。優しい男だと、つくづく思う。


 〆

1年前 No.77

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa


 アップルパイを頬張りながら彼女は微笑む。
「私ね、ホイップクリームはきらいなのよ。甘すぎるから。」
 突然口を開いてそんなことを言う。彼女はよく脈略の無い言葉を口にする。
「どういう意味?」
「それだけの話しよ。深い意味は無いわ。」
 いつものやり取りだ。私は決まってそう尋ねるし、彼女も決まってそう返す。ほんの少しの愛おしい時間を私たちはくだらない話しと静寂に費やす。たまに何かを口にしながら。


 〆何を書きたかったんだろう

1年前 No.78

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※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
1年前 No.79

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa



「女の子はね、可愛くないと価値がないの。王子様が可愛くない女の子を選ぶと思う? ぜったいに、選ばないわ。結婚したら幸せなんてばかみたい。王子様とじゃなきゃ、結婚したって意味ないのに。町人Aと愛し合ってる自分なんて、想像しただけで反吐が出る。女の子は王子様に見てもらえるように、いつでも可愛くないとダメなのよ。可愛くない女の子なんて、女の子じゃないわ。」


「恋がしたいんよ。ずっと、ずっと前から。君が私の方を見てにっと笑ってくれさえすれば、私は君に落ちていくのに。君はいつでもあの子を見て愛おしそうに笑うんやもん。私はね、ずるいから。自分を好きになってくれる人以外を好きになりたくはないんよ。愛したくはないんよ。だからさ、ねえ。あの子のことばっかり見んといて。これ以上私に嘘をつかせんどいて。わがままだなんて、そんなん言われんでも知っとるから。ね、早く。私を見て笑って。」


「金曜日がとても怖いんだ。土曜、日曜、あの人に会えないから。あの人から私がすっぽり抜け落ちちゃったらどうしようって、そう思うと死んでしまいそうになるよ。私が死んでも泣かないだろうあの人のことを考えて、私はひっそり涙を流すの。そうじゃないと、あの人の前で笑っていられない。きっと、あの人の美しい顔に、声に、仕草に。私は涙を流してしまう。」



 〆とある三人の女の子

1年前 No.80

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




「お父さんはぼくを怒鳴って、暴力を振るった。お母さんはぼくを見捨てて、いつのまにかいなくなった。ぼくはたったの独りだった。ずっとずっと独りぼっちだった。」
 真っ青な瞳からぽろぽろと溢れる涙はまるで宝石みたいに美しかった。
「ぼくは逃げられなかった。守ってくれるヒトはいなかった。ぼくも、ぼくを、守れなかった。」
 彼から怒りや憎しみは少しも感じられなかった。ただただ悲痛に満ちていた。
 真白な肌にくっきりと残る幾つもの痛ましい傷跡。古いものから新しいものまで大小様々のそれらは、彼の人生の過酷さを物語っていた。
「怖かった。苦しかった。悲しかった。」
 絞り出すように言葉を紡ぐ少年に心を絞めつけられた。
「助けてくれて、ありがとう。お父さんを殺してくれて、ありがとう。」
 ありがとう、と、繰り返し言い続ける彼を放っておくことは出来なかった。
 斯くして私は子供を拾った。


 、
※殺人鬼か殺し屋と虐待されていた子供の出会いの話し。

1年前 No.81

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa

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1年前 No.82

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa




 ▽ 彩雲、君を愛そう。私の代わりに、私として、私が。
 ▽ なりたくて、なれなくて。近くて遠い私だから。私の半分を貴方にあげる。要らないだなんて言わないでね。



名前:彩雲
性別:女
年齢:十代後半

性格:熱が最骨頂に達するのが早いが、冷めて一定のところに落ち着くのも早い。ただし一定に落ち着いてからの熱の持続期間は長い。特別になりたいものの、なることは出来ないと心のどこかで思っており、憎悪に捕われながらも良心や妬みを捨てきれない。他人の視線に晒されることや世論に捕われることを嫌うくせ、そこから真に解き放たれることは出来ずにいる。表には出さないものの、かなりの愛されたがり。自分の好きな人には何よりも愛されていたい。そして自分が嫌う相手にも好意を抱かれていたいと願う。周囲に自分への好意に満ちた状態を望むが、それと同時にその状態を窮屈だと嫌悪している。
色々溜め込みがちだし我慢しがち。思い描く理想の自分と現実の自分に嫌気がさしては嘆いている。自分の生き様も価値観も所詮は誰かの模倣だと思っては虚しさに浸る。過去の些細な失敗を引きずるタイプで、嫌だったことや辛かったことを吐き出すという好意が苦手。自分の考えを言葉にすることは意識せずとも出来るのに、それを伝えることによって自分の本心が拒絶することを恐れる。そのせいで頭の中は言葉で埋め尽くされている。現実を知っているくせに理想を捨てきれずにいる隠れたロマンチスト。矛盾を繰り返し続けている。時折何てないことで純粋に希望を抱いてはそれが砕かれる様を見て絶望を覚える。そのせいで重要なことを考える時には希望(否、願望と呼ぶべきか)と同時に絶望が同居せずにはいられない。

独特な観点や思考を持つものの、それは自分の中で留めて、ひっそり息をしているつもり。しかし、その言動はどこか異端で捉えどころがない。
自由に生きていたいという願望はあるもののそれを実行することは出来ないので、せめて他人からは自由に生きていると思われたいと願っている。そして実際大抵の人からは自由気ままに生きていると思われる。
容姿:少し眠たげな二重。すべすべの白い肌。首に一つ黒子。掌は大きい方で、指はすらりと長い。上半身は細く、それに比べると下半身と頬周りに肉が偏りがちだが、全体的には健康的な体つきで、なんだかんだいいつつスタイルは良い方。



 *自分を残したまま願う姿になりたいと願う。でもきっとそうやって出来上がった自分を保つのは大変だろうから。
  全て、貴方に託すよ。貴方に、押し付けるよ。


1年前 No.83

ししくれ @kmnkha ★5ZJqsyRP6V_CBa


 終わりを迎えた筈だった。もう何もない筈だった。苦しみから解放された筈だった。けれど私の瞼は開き、瞳は色を捉えた。
 意識も自我も私の中にすっぽりとおさまり、私は人生の再演を迫られた。
 生きる事も死ぬことも許されず、永遠だけを与えられ、私は今存在している。


 〆Warning Bellの没

1年前 No.84

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_4CS




「父さんと母さんはお星様になっているのだと、そう、思っていたんですよ」



 〆

1年前 No.85

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_4CS



 小高い丘に一軒だけぽつんと建つ大きな館。私はそこに一人で住んでいた。
 一人で住むにはあまりに広かったが、古びていきながらも建築当初の高貴な佇まいを貫くその館を私は手放すことができなかった。

 丘の上にある私の館ではいつだって煌々と光を放つ星々を見ることができた。
 ある曇り空の日、星は雲に隠れてしまうだろうと思っていた。しかし、星々は強かった。雲の合間を縫って、空から空へと駆けていくのだ。その力強さと美しさに私は息を飲んだ。あの夜見た流星は一生色褪せない私の記憶の一つとなった。

 丘を下って少しのところには古本屋がある。そこの店主は若く綺麗な顔をした青年で、スレンダーな黒猫と一緒に生活をしていた。私は始め、店の品揃えに舌を巻いた。しかしいつからか読書家の彼との話を楽しみにするようになった。
 私は足繁くそこへ通った。そこでたくさんの本を読んだ。瑞々しい青年とたくさんの話をした。聡明な彼の話を聞くのはとても心地よかった。


 それだけの人生だった。しかし、確かに私は存在した。他の人からしてみれば取るに足らないことを積み重ね、私は生きた。
 管に繋がれ、幸か不幸か意識と聴覚だけを残され、このまま一生を終えるなんてなんと悍ましいことだろう。それならばいっそ死んでしまいたいというのに、この身体では自ら死を選ぶことさえ出来やしない。
 嗚呼、青年。君ならばもしかして、私を殺してくれやしないだろうか。


 からり。氷が溶け、音がなる。
 誰が飲むために用意されたものなのだろう。
 その疑問に答えるかのように声が聞こえた。


「ーーさようなら、幸せになって」


 嗚呼! それは紛うことなき青年の声だ。
 氷のように意識が溶けていく。
 彼は本当に私を殺してくれているらしかった。

 あの病的なまでに白い手で私に繋がれた忌むべき管々を引きちぎってくれているのだろうか。
 それとも華奢なあの腕に力を込めてぎりぎりと私の首を絞めてくれているのだろうか。
 もしくはあのか弱い身体で私に鋭く尖ったナイフを振り上げてくれているかもしれない。

 なんにせよ、私はこれまでにないほど幸せだった。

 意識が水と化す寸前、私は青年の泣きながらも微笑をたたえる姿が見えたような気がした。
 その青年の顔は相も変わらず美しかった。
 私のために流した涙を拭ってやることができないことが酷く心残りだ。


【《診断メーカー.あなたが生きた世界》から】

1年前 No.86

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_ELg


 ナイフで浅く切りつけられた自分の腹部からは、血が垂れている。
 痛みは感じるけれど、それさえも愛だ。
 彼の唇を耳に近づけてそっと、囁く。

「いいよ、俺を殺しても。」

 彼は真面目で優しい良い人だ。加虐的嗜好は本能的なもので、たまたま生まれつき、それが備わっていただけにすぎない。
 だからこそ彼は自分の嗜好を恐れ、それを抑えられない自分をも恐れる。しかし一方で、自分を受け入れてくれる人に飢えている。
 彼は愛おしさ故に加虐的欲求を抱き、それは殺意へと育つ。
 けれど彼の理性がそうはさせない。
 俺の身体につけた傷をうっとりと見つめるけれど、情事が終わるとまるで何かに怯えたかのように謝りだす。
 それが無性に悲しいのだ。彼を苦しみから解放してあげたい。

「貴方の愛に殺されるっていうのなら、俺は幸せだよ。……大丈夫。俺が死んだって誰も気にする人はいないから、貴方が罪に問われることはないし、罪の意識を感じる必要もないよ。」

 哀れで愛しいその人は、いつもよりほんの少しだけ深く傷をつけただけで、俺を殺しはしなかった。それでも、これを繰り返せばいつかこの刃が俺の身体に深く沈むだろう。
 愛が果たされる日が、いつか来るだろうか。


 〆これ以上筆が進まなかったのでとりあえず。

11ヶ月前 No.87

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50



 夏が終わり、秋になった。涼しい風が吹いている。
 彼奴の残していったライターがこの部屋から奇妙なまでに浮いていて、俺たちはきっと交わらないんだろうなと思う。
 友人というにはあまりにも遠くて、しかし知人というには近くにいすぎた。



【最近おりなりばっかで書き捨てきてなかったのでとりあえず】

10ヶ月前 No.88

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50



「こんばんはー。……もしかしてこういう、飲み会みたいなの苦手? ……そっか、まあ確かにちょっとうるさいもんね。付き合いも大変だね。俺は結構こういうの好きなんだけど。でも、苦手なら無理しないで。気分悪くなったりしたらすぐに言ってね。」
「宇佐見はすごいなあ、俺は宇佐見みたいにはなれないよ……。」
石搗 奏(いしづき かなえ)・男
愛想がいい。いつでもニコニコ。優しくていい人。実はすごく頑張ってる。とにかく頑張り屋さん。両親の期待に応えたい。無理しがち。


「悪いね、俺なんかと一緒で。……楽しくないだろ? 俺と飲んだってさ。」
「俺はお前のようにはなれねえよ。だって、俺はそんなに強くないから。」
宇佐見 敬(うさみ たかし)・男
何事にも興味なさげであまり笑わない。単調で淡白。あっさりとしている。少し怖い。はっきりスッパリ言いたいことはある程度いう。ひねくれてるだけでネガティブではない。



 ホモさん

9ヶ月前 No.89

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50


「ねえ、俺たち別れようか」

 その言葉を必死で絞り出したことはよくわかった。どうせ、膝の上で拳を握ったりしてるんだろう。俺のため、とかなんとかくだらねえこと考えて。でも、どんなにくだらないことでも、此奴があれこれ思い悩んで出した答えなら、受け止めてやるしかない。そっけなく、ぶっきらぼうに、承諾の返事をしてやるのだ。
 要らんこと考えずに俺のことを選ぶお前は、きっとお前じゃないし、これでお前は俺から解放される。
 大丈夫さ、お前ならいつか幸せな道を見つけられる。



【一ヶ月弱ぶりの書き捨て。言葉がまとまらない】

8ヶ月前 No.90

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50



 深夜。飲みに飲んで、おぼつかない足取りで私はどこへともなく歩いていた。入り組んだ薄暗い路地を歩いたことだけは覚えている。気づけば雑居ビルが立ち並ぶ通りに立っていた。今思い出せば、そこは薄気味悪く怪しげな雰囲気を発していたようにも思える。しかし酒のせいで意識が混濁し、妙に気分の高揚していた私はそんなことなど微塵も感じることなく、その通りを歩き始めた。
 その時だ。ある雑居ビルのテナント欄に“愛売り”という言葉を見つけたのは。普段ならば詐欺の類のものだと鼻で笑い飛ばしていただろう。しかし正気を失いかけていたあの時の私は、好奇心と興味を掻き立てられ、ビルの中の一角、“愛売り”と記載されていた部屋の扉を開けてしまったのだ。
 そこは扉を開けるとすぐに半透明な机とそれを挟む形で二つの黒革のソファーが置かれているだけの、簡素な応接間のような場所だった。奥にあるソファーに座ると入口から顔が見えるようになっていて、そこに男が腰かけているのがわかった。はっきりとした顔は思い出せないが、肌は白く、細すぎないが適度に痩せた、整った顔をした男だった。その男は私の姿を見て立ち上がると、「いらっしゃいませ」と言って、微笑んだ。私は「やあ」とか、「よお」とか言ったかもしれないし、或いは何も言わなかったかもしれない。どちらにせよ私は、男が座っていた方とは別のソファーに倒れこむように座った。


【『偽りランデブー』っていうのが仮題。センスの欠片もないのは気にしない。】

8ヶ月前 No.91

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50



愛の行く先が分からない。涙はどこかへ消えていって、温もりはもう思い出せない。恋は力尽き果て、今は掃き溜めの中。なんでか無性に悲しくて、許せなくて、やるせなくて。愛おしいあなたの全てが嫌い。……私の愛はどこへ行くの。

8ヶ月前 No.92

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「ぼくは多分ね、すこしおかしいんだよ。寂しいとか悲しいとか怖いとか、そういうのがよく分からないし、命が大切とかそういうのもよく分からない。でもね、それがどうしてなのかとか、そういうのは聞いちゃいけないんだろうなってのだけは分かるよ。それだから僕は今日もよく分からないまま、分かってるふりをして笑うんだ。」
「知ってる? 人を傷つけちゃ、だめなんだよ。そういうことをするとね、誰かが悲しんで、嫌な思いをするんだって。先生が言ってたの。……でも、僕にはそんな気持ちないから、僕はやっぱり変な子なのかな。」


 幼い頃の観察型殺人鬼くん。ぬいぐるみとかに語りかけていてほしい。
 周囲と違うことに気づいてはいるけど、別に傷つきはしないイメージ。

8ヶ月前 No.93

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_H50

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8ヶ月前 No.94

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「龍ちゃん、僕は龍ちゃんに何かしてあげたいのに、考えれば考えるほど僕が何もしないことが龍ちゃんのためのことのように思えて、どうしたらいいか分からなくなるよ」
 僕らしくいることがどういうことなのか、そんなことさえ分からなくなってしまうくらい、僕は龍ちゃんのことばかり考えている。
「何も気にしなくて良いさ。鈴のしたいようにしてくれたら、俺はそれで良いんだから」
「ふふふっ、やっぱり龍ちゃんは優しいね。いつだって、ずっとずっと。そんなんじゃ、いつかきっと痛い目を見るよ」
「それでも良いよ。鈴が幸せだっていうんなら」
 どこまでも優しい底抜けの愛が僕を雁字搦めにして離さない。僕も決して離れたくはないけど、あまりの愛の深さに僕はいつか溺れ死んでしまいそうだ。
「本当にばかだね。……そういうところが好きなんだけど」
 ああ、君の愛で死ねるというのなら本望だな。


7ヶ月前 No.95

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「数多の人を救うために少しの人を殺すのはいけないことだと、君は言いたいのだね。一人の命も、大切だと。どんな理由であれ、人を殺すことは大罪で、何人もの命を奪った私を許さないと。……もしかしたら、君のいう通りなのかもしれない。誰も殺さずに人を救えるというのなら私だってその道を選ぶさ。けれど、私にはそんな道は見つけられなかった。私は何も自分を正しいとは思っていないが、しかしね、何かを得ようというのならば犠牲が必要だ。一人の命で何千という人々が救える。それはつまり、君が私の手から一人を守ったならば、君は何千という人々を見殺しにしているに等しいのだよ。君がそのことを理解した上で私にそう言ったというのなら、君には今目前にいる人が何より大切で、自分に関わることのない人間の命などどうでもいいのだということになるではないのかい。」


【頭が悪いのでオチとかまとまりとかない。一人の命と引き換えに数千人の特効薬作れるみたいなイメージ】

7ヶ月前 No.96

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「生きることに飽きても、俺は死ぬことなどできない」
 煙草の煙が私の顔にかかる。美しい横顔は、もうずっと老いるということを知らない。
「彼奴はもういない。俺に生きる意味などあると思うかい?」
 この人はずっと彼を愛し続けている。これほどまでに重い呪いをかけたあの男を。
 ああ、あの男はなんて酷なんだろう。



5ヶ月前 No.97

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_FFF


 ナイロン製の黒いバックが放り投げられ、鈍い音を立てて転がってくる。
 見慣れた顔の男はいつも通り愛想の欠片もない。

「人形だ。上手く使えよ。」

 その言葉に頷いたのを確認して、男は外へ出ていった。鍵のかかる音がした。
 チャックを開けると、男の言った通り新しい人形が姿を現した。

「はろー、俺のお人形サン」

 広い部屋に、俺の声だけが虚しく吸い取られる。人形は当然のごとく何も喋らない。仕方がないので、小瓶に入れていた血を一滴垂らす。すると、人形はバックに入ったまま、「初めまして」と、流暢にそう話した。俺は設置された防犯カメラに向かってピースサインをしてみせる。どうせ誰かが、俺を見張っているであろうろことくらいは分かっている。

「よろしくね」

 広い部屋に二つの声が聞こえようとも、結局その声たちが虚しいことに変わりはない。だって、人形に話しかけることは自分に話しかけることと大して変わらないのだから。
 −−”魔術”。それによって俺は人形を操る。正確には、人の形をした命なきもの全てを。しかし魔術は本来エルフや竜たちの持つもの。人が持つことは許されていない。人工的にそれを手にした俺は、この世に存在するだけで罪なのだ。
 本当は今持っている人形であの男を殺すことなんて容易い。ご主人サマの命を奪うことだって出来るだろう。だけど、俺はそうしない。そんなことをしたって俺は自由になれやしないということを、よく分かっているからだ。俺たち魔術者は外を歩けば捕らえられる。人殺しが発覚したのならば罪は更に重くこの身に課せられ、仕方がなかったなどと言う言葉は世論に掻き消され、魔術者は今以上にヒールへと追いやられるだろう。まったく、よく考えられたシステムだ。
 十分な教育を受けさせ、今この状況こそが俺の持ちうる最高級の自由だと理解させる。人を殺し、命令通り動くのが最善の選択だと思い知らせる。幼い頃からの刷り込みのせいで、人殺しに抵抗は感じない。善悪を判断するほど出来た人間はきっと育たない。この、俺のように。




5ヶ月前 No.98

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_FFF

 ぽつんと佇む一軒家。その家の周りには蔦の這った廃墟と空き地以外に何もない。
 敷地は無機質な塀に囲まれているが、家自体はたいしたものではない。表札には青という文字の彫られた隣に、殴り書きのような字で“黒”と書かれた紙が貼られている。
 そんな家のインターホンが音を鳴らし、客人の訪問を知らせた。
 しばらくして家主の声がインターホンを通じて客人の元へと届く。

「誰かと思ったよ。鍵はかかってないからさ、入って来てくれる?」

 客人は「分かった」と言って、敷地の中へ足を踏み入れた。
 扉に手をかけ、玄関へと入る。



(中略。※諦めたとも言う)



「やあ、千歳(ちとせ)。久しぶりだね。今日は何の用?」
「仕事を頼みたい」
「さては、人手が足りないんだろう?」
「まあな。……頼めるか?」
「まあ、やってもいいんだけど」
「だけど、何だ」
「一つ伝えておかなくちゃならないことがあってさ。ちょっと待っててくれるかな」
「ああ。分かった」

 千歳のその言葉を聞いて、アオは二階へ向かう階段の前で、上へ向いて大きく声を出す。すぐに扉の開く音が聞こえ、誰かが階段を降りてくるのが分かった。
 現れたのは一人の男だった。男はアオの隣に並ぶと、ちらりと千歳の方に目をやったが、何を言うわけでもない。

「此奴はクロって言うんだ。もし仕事を請けるんなら此奴も一緒に動くことになるけど、良いか?」
「誰だ。信用できるのか?」
「大丈夫さ。クロが自分から話すことはないし、情報を引き出そうにも会話にならないしね」

 千歳はどういうことだといった風に怪訝そうに顔を顰める。

「短気だから話にならないんだよ。ね、クロ?」
「うっせえな、短気じゃねえし」
「ああ、そうだった。でも、ムカつくやつたくさんいるもんね」
「は? ムカつくじゃなくて殺してやりたいって言うんだよ。ああ、今思い出すだけでも殺してやりてえ。もう十回くらい殺し足りねえ。でも彼奴らが生き返るとか考えただけでも鳥肌もンだわ。ああ、胸糞悪ィ」
「……なるほどな」



【本当はただアオに懐いてるクロのお話が書きたかっただけなのに迷走した……】

4ヶ月前 No.99

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_FFF




 高校の同級生から檜佐木が亡くなったという連絡を受けた時は、一体なんの冗談だろうかと思った。いいや、今しがたまできっと何かの悪ふざけだと自分に言い聞かせていた。だってそれは甘遊楽にとって、あまりにも現実味がないものだったのだ。ーーけれど、見てしまった。安らかに眠る檜佐木の姿を。久しぶりに見た彼に魂は宿っていなかった。そして骨だけになった檜佐木の身体は無情にも砕かれ、壺へ納められた。


  ◇


「ユウ」

 聞き慣れた声に思わず顔を上げる。冴えた声の先には、数時間前に骨と化した男が立っていた。
 まるで時が止まったかのように、男から目を離せずにいた遊楽だったが、しばらくしてまた俯いた。体の深くから息を吐き出す。

「……彼奴が見えるなんて、相当疲れてるな」

 両の手で顔を覆う。今までのくだらない事を思い出すと、その時間のあまりの愛おしさに口元が緩みそうになる。そしてその瞬間思い知るのだ。もうその時間が繰り返されることはない、と。知らぬ間に涙が溢れていた。別れの挨拶もないまま、この世から去った友人を思うと、悲しくてたまらない。

「ユウ」

 また声が聞こえたが、遊楽はもう顔を上げようとはしなかった。

「ユウ、泣くなよ。俺だ、檜佐木だ」

 その言葉に、遊楽は躊躇った。自分の精神状態を疑いながらも、心の隅で期待が芽吹いた。困惑しながらも、恐る恐る顔を上げる。そこには、さっきと同様男がいた。見慣れた面で笑う姿があった。あまりの驚きに、遊楽は自分の声がどんなものだったか忘れた。そっと口を開き、掠れた声で男の名を呼ぶ。

「檜佐木? ……本当に、檜佐木なのか? お前、死んだんじゃなかったのかよ。どうしてこんなところにいるんだ。どうして、俺にお前が見えるんだ」



「俺は死んだよ、確かに死んだ。今の俺はお前にしか見えない」
「は?」
「いわば俺は幽霊なんだよ。お前だけの幽霊なんだ」

 檜佐木は腕をあげ、遊楽の体へと掌をあてる。檜佐木の掌は遊楽の体の中へとずぶずぶと入り、消えていく。と同時に、遊楽は脊髄を何かが這ったような気分になった。心地悪さと心地良さが混在し、遊楽の体は口では表せない奇妙な感覚を得た。しかしたったのそれだけで、遊楽には檜佐木の体に触れることも、体温を知ることもできなかった。
 それは檜佐木の言葉を信じるに十分すぎたのだ。それに、信じたいと思った。これが自分の幻覚などとは思いたくなかった。遊楽は変に冷静になって檜佐木へ尋ねた。「どうして俺のとこなんかに来たんだ」、と。檜佐木は真剣な面持ちになると、こう言った。

「お前に頼みがあるんだ。お前にしか頼めないことなんだ」

 檜佐木は遊楽の言葉を待たずに続ける。

「俺には嘗て愛し、一生をかけて幸せにすると誓った妻がいる。だが今、妻とは別に、心から愛する女がいるんだ。俺と妻とはうまくいっていた。俺なりに彼女を幸せにした。彼女との誓いは果たせたはずだ。だが、俺の恋人はどうだ。優しく、心も姿も美しく、妻のことを慮ってさえくれた。俺が死んだ後も、俺と付き合っていたと名乗ることもなく、誰にも言えぬ悲しみに、途方もなく暮れている。俺には彼女が気がかりで仕方がないんだよ。だから、彼奴を幸せにしてやりたい。誰かと幸せになって欲しい。……こんなこと、お前にしか言えない。お前にしか頼めない。お前ならきっと、彼女を幸せにしてやれる。……なあ、頼む。最期の我儘だ、俺の何よりの願いだ」

 遊楽は檜佐木の話に口を挟まず聞いていた。
 不倫していたことには驚いたが、昔からそういう嫌いのある奴だった。同時期に二人の女性を愛してしまうということも、珍しくなかった。何方かに飽きたわけでも、不満があるわけでもなく、ただただ同じように二人を愛していた。遊楽の知る限り、アプローチをかけた片方の女性と上手くいけば、それで終わり、その人だけを見ていた。けれど、結婚ともなれば色々と事情も変わってくるのだろう。そのことを責める気はない。
 檜佐木が自分勝手な優しさを突き通すのも、今に始まったことではなかった。

「最後だと思って、聞いてくれないか?」
「もちろんだ」

 遊楽は直ぐにそう答えた。話の全貌を理解などできていないし、自分の置かれた状況を上手く飲み込めてもいないが、もし断ったら時のことを思うと怖かった。檜佐木の魂は宙ぶらりんのまま彷徨うのではないかと危惧した。それに、折角自分の元に現れてくれた檜佐木の思いを無下にすることはできなかった。しかし何より、檜佐木が自分の元から消えて無くなるのが恐ろしかったのだ。大切な友と少しでも共に過ごせるのなら、何であろうと構わなかった。
 檜佐木はありがとう、ありがとう、と何度も言った。

「俺にどうして欲しい? 俺はどうしたらいい?」
「彼女に会って、話をして、恋をして、愛し合って、幸せになって欲しい」

 それはあやふやで、なんとも難しい話だった。好きになってもらうだけでも難しいというのに、俺にも彼女のことを好きになれという。一体そんなことができるだろうかと遊楽は思ったが、口に出しはしなかった。





4ヶ月前 No.100

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「どうしたら私の気持ちを信じてくれる? 私のことを受け入れてくれる?」

 その子は思いつめた様子で彼にそう言うと、鞄からナイフを取り出した。それは小さくて手の中にすっぽりと収まってしまいそうだったけれど、当然のごとく鋭く尖っていて、危険で、まるで彼女の覚悟を表しているようだ。

「死んじゃえば、忘れないでいてくれる? いつまでも私を覚えていてくれる?」

 その姿はとても必死で可愛かったけれど、その願いが叶うことはないだろう。
 ーーだって、彼はぼくのものなんだよ。ぜんぶ、全部ぼくのものだから、彼の声も思考も記憶も、ずっとずっとぼくだけのものなんだ。彼がぼくのもとにやってくる頃にはもう、君の狂った誠実さなんて忘れ去っているんだから、君はとてもかわいそうだね。滑稽だね。ああ、ざまあないよ。例え何があったって、彼はあげないよ。君にだけは、絶対に。君のその唇がどろどろに溶けてしまってあの時のキスの記憶が腐ってしまっても、ふくよかな身体がひしゃげてしまってただの肉になってしまっても、決してぼくは君を許さない。……ねえ、どうしてぼくを選んでくれなかったの。ぼくはあんなにも君を愛していたのに。どうして。ぼくは彼じゃなくて君が欲しかった。



4ヶ月前 No.101

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「嘘でいいから、ね。好きだと言ってよ。そうしたら私、きっとあなたの前から消えてしまえる」
「私がいなくなったら、嬉しいでしょう? だからね、ほら、早く嘘の愛を囁いて」

 彼女はそう言ったきり姿を眩ました。ある日彼女のことを思い出した誰かが、かわいそうな子だったよ、と言うのだろう。けれどあの子はいつだって、かわいそうを装っていただけだ。そうやったら誰かの記憶にとどまり続けることが出来ると信じていたのだ。それこそが何よりもかわいそうな行為だということは、彼女は未だに気づいていないのだろう。そうして彼女は今この瞬間もきっとどこかで、僕らに振る舞ったのと同じことをそっくりそのまま繰り返しているのだ。それはなんて哀れなんだろう。あの時僕が囁いた愛の言葉が本心からのものだったことを、君は一生気付かずに生きるんだろうね。ああ、僕の愛らしい人。そのまま生きて、そのまま死んでいっておくれ。ら君の不幸を心か祈っているよ。



4ヶ月前 No.102

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「眠れば全てが終わるような気がしたの。だからね、おやすみなさい。世界の果てで貴方を待つわ」
 私にはイバラの城を建てることさえ出来ないけれど。



4ヶ月前 No.103

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「誰もが死なない世界で、僕は死んでしまいたい。そうしたらこの僕の魂はきっと優越を知って死ねると思うんだ」
 君はこの言葉を戯言だと思うのだろうね。




3ヶ月前 No.104

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_scn





「君のその心が愛おしいよ、いつだって輝いて見える(愛おしいお前からぜんぶ、ぜんぶ奪ってしまいたい)」「君はいつだって眩い(どうしてぼくなんかを好きになったの)」「無理なんかしなくていいんだよ(全部曝け出して壊れてしまえ)」「ごめん、ぼくは君を傷つけてしまう(君も一緒に傷ついて)」「どうせお前も離れていく(俺の本性を暴くな)」「好きなんだ、どうしようもないほどに(俺たちはきっと幸せになれない)」「何があっても離さない(地獄の果てさえも共に)」「どうしてお前なんか好きになってしまったんだろう(こんな気持ち、知りたくなかった)」


 →在りし日の想ひ出

2ヶ月前 No.105

ししくれ @kmnkha☆/pH2qpQf7L2 ★ieluDUuGrE_ds4




美しい嘘がつけたのなら、君は僕をもう一度愛してくれるだろうか。
いつかの言葉は戯言だと笑われた。



1ヶ月前 No.106
ページ: 1 2

 
 
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