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 詳細は取扱説明書をご覧下さい。

 ( 書き捨て!小説 )
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ぼっち。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★8cfd0izEyf_mgE








 ( 宴もたけなわと言うことで、 )



 ――!、

 ▽ 孤独をものともしない僕だけの書き捨てです。主に野郎共がキャッキャしてます。
 ▽ 閲覧は自由ですが荒らしや冷やかしさん達は左手の出口から全速力で去って行って下さい。チキンハートな僕に荒らしや冷やかしなどは結構堪えます。
 ▽ 同性愛要素やら何やらが入り乱れておりますので閲覧注意です。たまにグロ要素のものも含まれるかも知れません。
 ▽ パクリさんも荒らしさん達同様に左手の出口から全速力でお立ち去り下さい。
 ▽ 一代目が記念すべき2000レス行ったので二代目です。
 ▽ 文才なんてどっかに捨ててきました。しょーもないもんばっか書いて自給自足生活を満喫してます。






 「 孤独が嫌いだなんて、何と君はまあ、 」








 ( ――それでは皆さん、お手を拝借! )


4年前 No.0
メモ2018/05/20 23:28 : 躁田☆SKeWosbaJPA @myuu10★Android-pwXnxWHVkM

 ロンリー、ロンリー、ロンリー!→詳細は取扱説明書をご覧下さい。

 キャラ設定など/ http://mb2.jp/_sts/2876.html


 ――


 ぱち:40

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 さんくす!

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とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




大学編


いとし/19
みずき/20
あずさ/20
そうすけ/25
すずめ/25

ふぶき/20
うさぎ/20
ひろえ/20
てっしー/20
せんぱい/20

れな/20
れあ/20

みずほ/23
しきいろ/23
ちかげ/23
(しんじゅ/27)


7ヶ月前 No.1310

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




 甘やかなバッドエンドを迎えれば、彼は密やかに唇に弧を描かせた。ゆるりと釣り上がる口角に、どうしようもなく、欲情した。


7ヶ月前 No.1311

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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7ヶ月前 No.1312

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




青に還ろう/ぼくたちはあの青を知っている


7ヶ月前 No.1313

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「さあ、夢を見よう! どんな夢でもいい。世界征服、幸せな家庭を築く、動物になるだとか、どんな些細なものでも構わない。何たってボクは星さえ生み出す才能があるんだよ? キミたちの下らない夢を叶えることすら簡単さ。どんなことを願ったっていい、キミたちはただ、ボクの散らす星たちに見蕩れていれば良いだけ! ほら、だから。みんなで夢を見よう。……そのあと、今日、キミたちは奇跡を目撃する。──目を閉じて、夜空を思い浮かべて。煌めく星と共に、キミの夢を迎えに行こう。」




7ヶ月前 No.1314

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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7ヶ月前 No.1315

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




 あの子と逢う日には、たいてい雨が降っていた。


 * * *


 雨が降っている。
 窓に張り付く雨の音と、薄暗い部屋は随分と無機質で感情を持たない。やわらかな光もなく。冷えた床に足をつければ、少しだけ理性を取り戻した、気がする。荒い息を落ち着けるように目を伏せれば、より鮮明に甘音が聞こえて落ち着かない。わざわざ指先まで震えるオプション付き。全く笑えない。笑えないにも程がある。

 「随分、遅い起床ですね」

 声。振り向くのが先か、銃を手にするのが先か。この忌々しい声をオレは知っている。知っているからこそ、銃を向けた。怯えることなく銃口を見つめ鼻を鳴らせば、清潔なカソックを身につけた“いつもの”姿で歪な笑みを浮かべる。あまりにも神に仕える人間には不相応なその笑みが特徴的な神父は、手にしたタオルを今まで座っていたベッドに置いて背を向ける。撃ち殺すなら撃ち殺せばいい、という意思表示。いつも通り気に入らない。

 「あんた、人に世話されといてその態度ですか。なら、さっさとあの場で殺しとくべきでしたね。」

 クィンに助けてやれと言われたから、などと仕方なさげに語る神父に呆れて、銃をタオルの上に投げるように置いた。

 「クィンシーに言われなけりゃ殺してた、ってか」
 「ええ。一思いに、あんたが心底愛してるその銃で」

 あまりにも歪んでいる。



 (About me聞いてたんですけどそういや雨の日に彼女が死んだ奴居たな〜って思って(?)でも飽きた)


7ヶ月前 No.1316

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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7ヶ月前 No.1317

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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7ヶ月前 No.1318

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「センセイ、次はどこに連れて行ってくれますか? もーっと、もっともっと、もっと人間に近付きたい。たくさんの人間を知りたいなァ。はやく、センセイと“一緒”になりたいです!」


7ヶ月前 No.1319

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「ああ、ああ!」「何とお美しいのでしょう!」「何という巡り合わせでしょう!」「貴方に出逢えて、」「貴女を信仰することが出来て、何より幸福です!」「はやく、はやくぼくを救って、」「わたしを食べて、」「貴方が神として在る為ならば何だって致します。」「愛しています、深く崇拝しています。誰よりも、どんな人間よりも。」「これからもどうかぼくをお導き下さい」「わたしの全てをどうか貴女に取り込んで下さい」「ぼくの、」「わたしの、」


 (いとしいいとしい、/神様とか宗教とか怪物とか人間とか愛とか正義とかそういう概念的なものをとにかく愛しているので……(?)それはそうと三十九個目のいいねありがとうございました!!!!!!!!)


7ヶ月前 No.1320

削除済み @myuu10 ★Android=pwXnxWHVkM

【記事主より削除】 ( 2018/02/16 00:00 )

7ヶ月前 No.1321

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM








 「これはこれは。珍しいお客さんだ。──ご機嫌ようお嬢さん、それにしても、不用心ですねー?」「死ぬことにも、生きることにも意味は無いですよう。少なくとも私は、そう思いますし」「言葉の言に樹木の木、比喩はそのまま比喩です。言木比喩、お見知りおきを」「んん、あふ。……うう。私、あまり朝は得意ではないんですけどお」

 言木比喩、コトキヒユ。
 ふわりとやわらかな乳白色の髪、鮮やかで丸みのある冷えた藤紫の瞳。だらしない服装に気怠げに開いた瞳が特徴的。吸い込まれてしまいそうな瞳。/年齢不詳/170台後半/♂/




7ヶ月前 No.1322

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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6ヶ月前 No.1323

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




しずや


 間違いなく泣いていた。目を伏せて嗚咽すら漏らさず、あまりにも美しい瞳を揺らして、静かに鼻を啜る。背徳的、って言うんだっけ。どうしようもなくいけないことをしてる気持ちになる。甘酸っぱい恋が苦い失恋に終わる話を綴った原稿用紙にどんどん水滴が増えて、文字がじわりと滲んでいく。ああ、勿体ねえなって思って。でも、指先が白くなるくらい力を込めてカーディガンの裾を掴んで泣いてる真白があまりにも、綺麗で目を奪われた。

 「……なんで泣いてんの、ましろ」
 「しずや、が……なかない、……なかないからっ」

 随分と舌足らずに怒られた。宝石みたいにキラキラして見える涙を乱暴に拭って、強く、強く睨まれる。気迫も何もあったもんじゃないな、なんて息を漏らしながら笑って椅子に座る真白の前に跪いて、指で止まる様子がないそれを拭ってやれば、そのまま腕を真白に掴まれた。どうしたの、と聞いてみても応答がない。恨みをぶつけるみたいに強く強く掴まれた手首が痛い。感情的になると真白がすぐ泣くことを知っていたし、泣きながら怒る奴なのも知ってたけど、今回のはいつもよりキツい。真白は自分の感情との折り合いがちゃんとつけられる人間だったから。でも怒りっぽいし、真白はまだ子供だった。俺もまだまだ子供だけど。


 *


 「落ち着いた?」


 「真白は、言葉に不誠実な人がきらいです」
 「恋はもっと、触れたら痛くて、痒くて、辛くて、苦しくて良いんです。恋は罪ですから、」
 「もっと不格好に縋って生きても良いんですよ、閑也」




6ヶ月前 No.1324

削除済み @myuu10 ★Android=pwXnxWHVkM

【記事主より削除】 ( 2018/03/04 12:15 )

6ヶ月前 No.1325

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「嘘をつきました」

 事を終えたあと、懺悔するように滑り出た言葉を受け止めるように唸り声を上げる。上手く声が出ない。彼はいつだって犯した筈もない罪の懺悔に勤しみ、身を滅ぼし、そうして死んでいくのだ。ありもしない罪を消せることは無い。面倒くさい。そう、まさにとんでもなく彼は面倒くさい。一度罪を振り返り始めると、彼の口は滝のように言葉を吐き出し続けて止まらない。エンドレス、エンドレス、そしてループ。被害者面ではなく加害者面のし過ぎだ。ただの人間ひとりがそう他人の人生に影響を及ぼせる訳もない。彼は面倒くさい物の塊だ。

 「ああ、そう。それより明日は早いからもう寝よう」
 「ああ、あの人にあんな嘘を吐いてしまった。どうしよう、どうしよう、どうしよう……」

 ぶつぶつと五月蝿い。前にそんなに罪を軽くしたいなら教会にでも行って教えを説かれて来いと言えば、彼は神は信じていないのだと真面目に答えた。面倒くさい。しかも、今回だってどうせ仕様もない嘘を吐いたに決まってる。こんな肝の小さな男がとてもじゃないが、他人へ大嘘を吐くようには思えない。


6ヶ月前 No.1326

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「おれはあなたの初恋すら知らないのに」



6ヶ月前 No.1327

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 消えないで、私のポラリス
 煌めいて、僕の一等星!



6ヶ月前 No.1328

削除済み @myuu10 ★Android=pwXnxWHVkM

【記事主より削除】 ( 2018/03/19 20:54 )

6ヶ月前 No.1329

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★g2l2NwnCpr_mgE





 「りつは恋愛が得意とか下手とかじゃなくてさ、そもそも人に興味が無いんでしょ。」

 ぷしゅ。500mlペットボトルのキャップが開き、控えめな鳴き声をあげた。気にしたふうもなく体に悪い色味をしたそれに、口をつけて胃へとゆっくり流し込む様がソローモーションに感じられるほど遅い。気付かぬ内に顔を歪めてしまっていたのか、ふ、と片頬を持ち上げて笑みとも呼べないそれを浮かべながら、鏡代わりに眉間を指差す。

 「それは……なくはない、けど」
 「なくはないじゃなくて、あるの。恋人出来たってデートもしない、連絡もマメじゃない、そもそも名前覚えてるかすら怪しいでしょ」





5ヶ月前 No.1330

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「運命です! 運命ですよね!? きっと運命なので! 運命でしょう!」
 「提出済ませたから帰、──誰?」
 「運命らしい」
 「運命ですよ」
 「お得意のストーカー?」
 「違います! ぼくはたまたま今この運命の人と目が合って、確信したのです! 間違いなく!! 僕のこの人が出逢ったのは、正に運命だと!」
 「怖っ。並のストーカーより怖ぇよ」
 「運命だからオレとどうしたいの?」
 「ゆくゆくは幸せな家庭を築きたいと!」
 「怖っ! 通報する?」
 「良いですけど今からここが真っ赤に染まりますよ。貴方の血でね!」
 「マジかぁ……」




 (いいね40個目メチャクチャハッピーですありがとうございま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す!!!!!!!!!!!!)


5ヶ月前 No.1331

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





(1)初恋



 恋とは。人に作られた、文明の利器が機械的な音声で読み上げる。

 『特定の異性に強くひかれること。また、切ないまでに深く思いを寄せること。恋愛。』

 思わず縁側で背中から倒れ込み、後頭部が敷居に直撃してか、はたまた違う理由からか少しだけ泣きそうになった。他に御用はありませんか、と告げる便利なだけの板の電源を落として鼻を啜った。同時にムズムズとどこからか痒みとも言えないそれが押し寄せ、咳をするより小さくくしゃみを零す。するとどこから現れたのか、自宅では嗅いだこともないような柔らかな何かの花の匂いを纏ったその人の声が降り注ぐ。

 「おや、花粉症かい? そうでなくともまだ肌寒い時期だからね、中へお入り」

 諭すように、あまりに優しく言われるものだから困る。全てを誤魔化すように乱暴な動作で、溢れそうになった涙を拭って立ち上がり、促されるまま優しいその人の待つ障子の内側へ入り込む。職員室でしか殆ど匂わないコーヒーの香り、鮮やかな色をしてささくれ立っていない畳の匂い、目の前に立つその人の着物から仄かに香る名前も知らない花の匂い。その全てに恋をしてしまっている。


 * * *


 枯れ専なのだろうか。しかし、どうにもこの人──おれは深山さんと呼んでいる──以外を魅力的に感じるなど断じてない。有り得ない、可能性は皆無だと言ってもいい。間違いではないのだから。いや違う違う、論点がズレてしまった。考え事をしている内にいつも論点が四方八方に飛び散るのも考えものだ。兎にも角にも、随分と前から自覚していた自分の気持ちがより明確になり、そろそろ隠せそうにもないから困った。最初は片想いでいいと納得して脳内一面お花畑のようなお気楽思考でいたが、どうにも欲深くなってしまった。若いからなのか、これが恋であるからなのか。最近、この恋心なるものをきちんと胸に押し留められていたかと言われれば怪しいところでもある。
 好きなものは仕方ない。優しく名前を呼ばれるのも、柔らかくもない大人の手が頬に触れることも、瞼を伏せて小さく笑う姿も、何かを考える時に皺の寄る眉間も全てを好きになってしまった。惚れたら負けだということを知っている、知ってしまっている。恋とは全く罪なものだ。

 「南君」
 「何ですか、深山さん」
 「いや。君が随分と、苦しそうにしていたものだから」

 心配したんだよ、穏やかな口調のまま唐突に制服のネクタイを緩められる。物理的にも、精神的にも息がしやすくなって随分と安堵してしまう。小さく息を漏らしたのを気付かれたのか、深山さんが頬を緩めて目尻を少し下げて頬に添えた手の平の親指を撫でるように動かした。いけない、それは。ドキリと胸が鳴るのが先か指が離れるのが先か、一瞬の内に右頬の熱が消えていく。はくはくといくら口の開閉を繰り返しても掠れた喘ぎ声しか捻じ込めずに、とろとろと溶かされてしまったかのように視界が潤んでいく。
 額に触れる冷えた手の平に瞼を伏せ、ふるりと背筋から上がってくる寒気に体を震わせる。いけない、いけない、これは。ズキリ、痛む頭が恨めしい。

 「良いよ、力を抜いて。そう……いい子だね、南君」


 * * *


 「風邪を引いたみたいだね」

 どのくらいの時間が経ったのか、窓が赤い夕陽を映している。どうやらあの深山さんが看病をしてくれたらしく、額には濡れタオルが載せられている。今寝ているのは来客用の布団だろう。悪い事をした、小さな声で詫びれば髪を梳くように撫でられた。今日はよく触れられるなあと、熱が出た時特有のぼんやりとした思いが声に出てしまっていたのか、ひそかに眉を寄せて困ったように笑う顔が見えた。また困らせてしまったと、脳内の自分と反省会。これだからいけない。気持ちが先走りして、この人をつい独り占めしたくなってしまうから。罪だ、これは、きっと。子供じみた我が儘だと分かっていても、埋められない溝を少しでも少なく出来たらと考えてしまう。
 多分この人はとうに此方の気持ちなど気付いている。ひらひらと躱されて心地いいとは思わないが、このままが良いと願う気持ちも少ない訳では無い。傍に置いて貰えるだけでも感謝しなければ。くらくらとした頭は矛盾しか孕めない。恋なんてそんなもの、たったそれだけのもの。それでも心を揺さぶられて、苦しくて辛くて、幸せで美しい。愛おしいと思う気持ちに勝る感情なんて、きっとこの世には存在しない。

 「あの、……恋をしているんです」
 「どうやらそうみたいだ」

 肩を軽く震わせてくすくすと穏やかな笑いが枕元に落ちてくる。声に聞き入るように目を伏せれば、かさかさと着物と畳の擦れる音が微かに耳に届く。懐かしくもないその些細な音が、どうしようもなく胸を痛めつけるから。

 「南君、泣いているのかい」

 詩を諳んじるような声。嗚咽すら漏れない苦しみに溺れて、はらはらと目尻から雫が零れていく。涙の跡をなぞるみたいに添えられた手のひらに自分のそれを重ねて、声もなく、他に響く音は夕方を告げるカラスの鳴き声だけ。薄らと汗をかいた額から前髪を払うように頭を撫でられ、蛍光灯の光を遮るように影が覆い被さる。ほんの一瞬、たった数秒間だけ額に触れたそれは。それは。

 「ふ、……っ、う、……。おれ、は、……あなたに、──あなたに恋をしているんです。」

 このきもちは。この恋は、罪ですか。




5ヶ月前 No.1332

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




 「叔父さん、良いこと教えてあげる。この世に運命なんてないんだよ」
 「ねえ、あの人が死んでもカメラの前立てるの。母さんが死んだのは、テレビのネタにされる為なの? おれの母さん──あんたの奥さんは何だったの? おれが死んでも、あんたは喪服で沢山のフラッシュ浴びるんだろ。こんなことになるなら、……あの人と、母さんと一緒に死ねば良かった!」
 「あのなあ、君はこの俺の主人なんだぞ? ……なんだその湿気た面。また「だって」だの「でも」だのと言うなよ、君のそれにはもう飽きた。いつまでもウジウジと言い訳を続けて何になる? 誰だってそんなの浮かばれないね、勿論君だってな。普段の俺ならぶん殴ってるくらいのど〜〜〜〜〜しようもない主人である君がこうして穏便に、説教で済まされてるのは何故だと思う? 教えを請おうとするなよ。これは君が考えることで、考えなければいつまで経っても同じことを何回も俺に言わせるだろうことだ。」



 (ぽいぽーい!)


5ヶ月前 No.1333

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





 「ねえ知ってる?」「お前のこと以外はなんにも」「百点満点だなダーリン」「知ってる。愛してんぜハニー」「昨日プリン食ったのはもちろんオレだけど許してくれるよな」「勿論、それだけは許せねえ」


5ヶ月前 No.1334

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM





「おれは丁嵐。丁嵐、六良って言います。こんなだけど、一応、この部の部長だから。何かわからないことがあったら、おれに聞いてよ」「凡人? ……まあ、いいや。実際、おれに才能なんかがあるとは思えないし、それでいいよ。」「ボードゲームは得意なんだ。どうせ、おまえなら知ってるだろうけど?」

「私の名前を聞きたいのか? フン、まずは自分から名乗ったらどうだ。まあ、いい。私は一廼穂与作、副部長の片割れだ」「馬鹿騒ぎは、あいつらとやってくれよ。私は他人に馴れ馴れしくされるのが一番嫌いだ。」「本が、読書が、好きだ。特にミステリー。……私は、これでも探偵をしているからな。」

「ワルイコなヨイコちゃんでぇーっすぅ。あん? 今久留主よ、今久留主。今久留主良子、この部の副部長。ちゃあんと、覚えてね?」「女の涙は武器になるの。アタシが泣いたら、アンタだってイチコロなんだから覚えてなさいよ?」「……こんなデカイ女、好きじゃないでしょ。知ってるから、いいの。」

「(あいきゃんとすぴーくじゃぱにぃーず、です。ムツは采華無罪です。この部の会計・書記をしてるんです。)」「(ムツはあなたのお話がすきです。わからないならいいんですけど、わかるなら、それでいいんです。)」「……ぁ、あー…………おひ、がらも……よく、っ――あ、こ、こんにち、は……?」

「わたし? 久成だよ! 越湖久成、よろしくね! こっちは弟の久子ですっ。愛想はよくないけど、悪い子じゃないからなかよくしてあげて?」「にゃー? にゃにゃっ、にゃー! ふふっ……にゃにゃにゃ、にゃんにゃん!!」「戦略的大ッ勝利!! まっ、なんたって、わたしは魔法使いだからねー!」

「……越湖久子。は? 何で初対面のあんたに宜しくされなきゃいけねえの?」「姉さんは魔法使いなんだ。いつだっておれを救って、他のヤツらも救ってくれる。だって、きっとそうじゃなきゃ、おれは今まで姉さんが嘘をついて来たって思わなきゃいけない」「姉さん、おれは姉さんが居るだけでいいよ。」

「あん? ああ、オレは王子ななと! ナナくん、でいいぜ。ところでなんか用?」「正義とか悪とか関係なく、オレが救ってやるって言ってんだよ。大人しくヒロイン気取りで礼でも言っとけよ。ほら、返事は?」「ノーと言えないし、言わなさそうなオレにそれ頼むの、ずいぶんと賢いやり方ッスねえ?」

「杜若透子よ。トーコちゃんなんて呼んだら、その可愛いおめめくり抜いちゃうんだから」「嫌よ。私、男の人ってきらい。自分のことしか考えてなくて、私の気持ちを尊重する気なんて更々無いもの。平気で嘘もつくでしょう」「損得勘定を持ち込んでいいのは恋まで。損をしてもいいって思えるのが愛。」

「あ、ええと、日下田椎菜です。皆さん忙しいみたいですし、俺が話くらいならお聞きしますよ?」「せんぱい、泣いてる時の方が静かですもんね。涙がきらきらして綺麗ですよ。告白……? ふふっ。俺ね、せんぱいのことそんなに好きじゃないですよ」「うーん、と。とりあえず、ひみつってことで……?」

「コハクはコハクだよ。…………他に、言うことある?」「ベリーにナイスにデリシャスだけど、コハクは甘すぎると思うの。お砂糖をもう少しだけ減らして欲しいな。そうしたら、もっと……美味しくなる、と思うの。」「ふ、ぁあ。おはよう、じゃなくて。こんにちは? ……起こしてくれて、ありがとう」

「吾輩は恋中絲! 名前は、──あれっ?」「嗚呼、やつがれもそう思っていたところだ。それにしても、わざわざ此方まで来るなんて、さては君。案外マメだなぁ?」「とんだ社畜根性だね! いつまでそんな事をしているんだ。やつがれと一緒に来ると言ったのは、君だろう。早くしないと置いて行くよ!」




4ヶ月前 No.1335

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM




Call My Name


 罪だと言われた。言われた気がした。言われたことすら忘れてしまった。忘れたのだろうか。忘れられるのだろうか、一体何を。

 存在を否定されたのは小学校に上がる前だった。自らの血を恨むような声で、「気持ちが悪い」と、ただ一言そう言われたきり彼はこちらと目を合わせないまま。どれほどの年月が過ぎたか、または過ぎなかったのか。結局、彼は十年経とうと笑顔どころか、目尻に出来た皺すら見つめることすら許さなかった。ここまで来ると悲劇にすらなりはしない、安い賃金で雇われた脚本家ですらもう少しマシな台本を書くだろう。
 後悔はしていない、後悔をするほどのことは何も無い。生まれたことに懺悔するのが正しいというのか。


4ヶ月前 No.1336

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM



時売り/人の時間を仕入れて売る/非合法密売人/若い男とそれなりに歳をとった男/一人の少女/異能力世界


4ヶ月前 No.1337

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★g2l2NwnCpr_mgE





 部田(とりた)/臥龍岡(ながおか)/鶏冠井(かえで)/十(もぎき)/薬袋(みない)/舌(ぜつ)/華表(とりい)/唐桶(からおけ)/郷右近(ごうこん)/馬締(まじめ)/一円(いちえん)/傘(からかさ)/銅・鉄(あかがね・くろがね)/小粥(おかい/こがゆ)/昼間・晝間(ひるま)/東江(あがりえ)/審(あきら)/安居院(あぐい)/生明(あざみ)/安栖(あずまい)/馬酔木(あせび)/東奥(あちおく)/明父(あぢち)/旦来(あっそ)/流井(あらい)/行町(あるきまち)/雷(いかづち)/五百蔵(いおろい)/五十山田(いかいだ)/五十木(いかるぎ)/五老海(いさみ)/五十公野(いじみの)/飯領田(いろでん)/上門(うえじょう)/姓農(うじの)/雅楽代(うたしろ)/槍沢(うつ ぎさわ)/洞木(うつろぎ)/台(うてな)/善知鳥(うとう)/独活山(うどやま)/垂髪(うない)/雲丹亀(うにがめ)/東川(うのかわ)/祖母井(うばがい)/漆真下(うるしまっか)/粉間(うるま)/江井(えねい)/得可主(えべしゅ)/役(えん)/種田(おいだ)/御鱗(おいら)/網田(おうだ)/大炊御門(おおいみかど)/大平落(おおでらおとし)/正親町(おおぎまち)/君家(おおや)/王来王家(おくおか)/忍海辺(おしんべ)/愛宕(おたぎ)/何(が)/利部(かがぶ)/司辻(かさつじ)/京(かなどめ)/一尺八寸(かまつか)/狼谷(かみたに)/巨炊(からき)/杏(からもも)/狩集(かりあつまり)/唐牛(かろうじ)/口分田(くもで)/交告(こうけつ)/樹神(こだま)/東風平(こちんだ)/小番(こつが い)/七種(さいぐさ)/尺一(さかくに)/属増(さかんぞう)/九石(さざらし)/曲尺(さしがね)/貴家(さすが)/哘崎(さそざき)/眠目(さっか)/粟冠(さっか)/甘蔗生(さとうぶ)/直(じく)/倭文(しとり)/不死川(しなずがわ)/昌子(しょうじ)/定標(じょうぼんでん)/銀鏡(しろみ)/治部袋(じんば)/村主(すぐり)/魚生川(すけがわ)/瑞慶覧(ずけらん)/双畑(すごはた)/辻子(ずし)/漁(すなどり)/砂明利(すなめり)/後久保(せどくぼ)/谷利(せり)/直下(そそり)/輪地(そろじ)/都木(たかぎ)/天屯(たかみち)/瀑布川(たきがわ)/武弓(たきゅう)/大工廻(だくじゃく)/竹箇平(たけがなる)/七部(たなべ)/袋布(たふ)/集貝(ためがい)/田家(たんげ)/一寸木(ちょっき )/芥切(ちりきり)/九十三(つくみ)/二十八(つちや)/十九百(つづお)/紡車田(つむた)/湊元(つもと)/樋園(てぞの)/樋之口(てのくち)/手計(てばかり)/研岡(とぎおか)/筒口(どぐち)/野老山(ところやま)/栩内(とちない)/舎利弗(とどろき)/土定(どんじょう)/崩前(なぎまえ)/泥(なずみ)/長面川(なめかわ)/科木(ななめぎ)/南波佐間(なばさま)/西風館(ならいだて)/奈流芳(なるか)/下山(にぎやま)/生和(にゅうわ)/庭植(にわとこ)/明日(ぬくい)/大戸(ねぎ)/苗加(のうか)/南野(のうの)/吸山(のみやま)/外立(はしだて)/派谷(はたちや)/神服(はっとり)/吹留(ひいどめ)/鴻(びしゃご)/人首(ひとかべ)/生城山(ふきの)/五六(ふのぼり)/遍々古(べ べこ)/平安名(へんな)/面(ほほつき)/梅干野(ほやの)/麻殖生(まいお)/柵木(ませぎ)/真草嶺(まそれ)/真艸嶺(まどれ)/馬服(まばら)/卍山下(まんざんか)/京都(みやこ)/六平(むさか)/校條(めんじょう)/妻鳥(めんどり)/物袋(もって)/位高(やごと)/万木(ゆるき)/五十部(よべ)/上関(わせき)/弘原海(わだつみ)/分目(わんめ)/安楽(あんらく)/宇賀神(うがじん)/可児(かに)/喜納(きな)/畔柳(くろやなぎ)/興梠(こうろぎ)/寒河江(さがえ)/小路(しょうじ)/鷲見(すみ)/中鉢(ちゅうばち)/津曲(つまがり)/新家(にいのみ)/新納(にいろ)/与那覇(よなは)/与那嶺(よなみね)/蓬田(よもぎた)


3ヶ月前 No.1338

躁田 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★g2l2NwnCpr_mgE




 都 凛太郎(みやこ りんたろう)
 黒瀬 鏡花(くろせ きょうか)、一条寺 敦(いちじょうじ あつし) 、芥川 瑠璃子(あくたがわ るりこ)、獅子堂 紅葉(ししどう こうよう)
 雨音 妃(あまね きさき)
 矢桐 真貴(やぎり まき)、矢桐 真宙(やぎり まそら)、矢桐 真未(やぎり まみ)
 菅谷 みちる(すがや みちる)
 鷲羽 狗々人(わしば くくり)、晴山 犬斗(はやま けんと)
 久凪 統(くなぎ すばる)
 鬼束 羨(きつか あまり)、鬼束 珠季(きつか たまき)
 東条 都月(とうじょう つづき)、霧生 総二郎(きりう そうじろう)、冴島 伊織(さえじま いおり)
 八起 外町(やぎ とまち)
 澪崎 静佳(みおさき しずか)
 狛田 一葉(こまだ ひとは)
 調 陽炎(しらべ ようえん)、弓庭 由(ゆば ゆかり)
 新垣 京平(にいがき きょうへい)
 間宮 薫(まみや かおる)、間宮 梓(まみや あずさ)、間宮 紫苑(まみや しおん)
 椿井 宗佑(つばい そうすけ)、花菱 雀(はなびし すずめ)
 静間 立木(しずま たき)
 鷹央 愛(たかひさ あみ)
 真桜 みく(まざくら みく)、行桜 みゆ(ゆきざくら みゆ)、世桜 澄(よざくら とおる)、世桜 透生(よざくら とうき)
 若王子 白都(わかおうじ はくと)
 伊勢尾 まりあ(いせお まりあ)
 春日部 春(かすかべ あずま)
 空閑 染(くが そまり)、空閑 氷麗(くが つらら)
 夏尚 御国(なつなお みくに)
 志木 夏菜(しき なつな)、志木 春嗣(しき はるつぐ)
 初守 幸春(はつもり ゆきはる)、三門明 夕沫(みかどめ ゆうつばき)、明日 眠々(あけひ ねね)
 狛太 祇社(こまだ かみやしろ)、運命(めぐみ)、徒然(ただなり)
 三ヶ木 喰(みかぎ くらう)、八馬 修真(やば しゅうま)/河瀬井 呑(かわせい のまれ)
 水野辺 紫(みずのべ ゆかり)、海神 磯鴫(わだつみ いそしぎ)
 伊吹 夏(いぶき なつ)、夢見 輝(ゆめみ ゆかる)
 尺梅 入夏(あだめ いるか)、穂月 みろく(ほおづき みろく)
 綾瀬 雛方(あやせ ひなかた)、水花 航平(すいか こうへい)
 白雪 雪白(しらゆき ゆきしら)、鍵屋 秋雨(かぎや あきさめ)
 九条 立貴(くじょう りつき)、終夜 彩(よすが みどり)
 橋内 和(はしうち なごむ)、大刀掛 千慧(たちかけ ちさと)
 潜木 冥鳴(くぐるぎ めいな)、春岡 七晴(はるおか ななせ)/リンネ(りんね)
 貴槻 月咲(たかつき つきみ)
 兎田谷 なゆた(とたたに なゆた)、十六沢 睦(いさざわ むつ)
 左野原 一鷹(さのはら いちたか)
 御園 十屋(みその とおや)
 黒綴 葉加瀬(くろつづ はかせ)
 夏之 緑(なつの みどり)
 四十九院 鳴世(つるしいん なるせ)
 八朔 雛(ほずみ ひな)、日尾 真誉(ひのお まほろ)、遠方 憂楽(おちかた ゆうらく)
 祝 良(ほうり すなお)、祝 云(ほうり いわれ)、祝 鳳(はふり おおとり)
 鳴島 幻十(なきしま げんし)、生宮 現(ありみや うつつ)
 字 言葉(あざな ことのは)、小説家 一徹(こごとのや いってつ)
 蝦那 のの香(えびな ののか)
 野宮 卓士(ののみや たくし)、子白 紀福(ねしろ ゆきさき)
 久々津 与太郎(くぐつ よたろう)
 番田 柿助(ばんた かきすけ)
 餌木 令奈(えぎ れいな)、餌木 令存(えぎ れいあ)、星水 瑞貴(ほしみず みずき)、宇佐美 兎(うさみ うさぎ)、萬谷 不吹(みつや ふぶき)、如月 梢(きさらぎ あずさ)、存 永久(たもつ とわ)、白夜 銀(はくや ぎん)
 仄宮 璃杜(ほのみや りと)
 黄桜 七寧(きざくら ななね)
 中谷 健伸(なかたに けんしん)
 田口 澄登(たぐち すみと)
 月寄 方戸(つきより みちと)、大宮 涼真(おおみや りょうま)
 紫香楽 真生(しがらき まなみ)
 常降 羽月(つねふり はつき)、常降 仄琉(つねふり しきる)
 赤木久 彗星(あかぎく すいせい)、青蒼 仔虎(せいそう ことら)、黄王 皇之(きのおう きみの)、黒香 エリナ(こっこう えりな)、白華 仙谷(はっか せんごく)、無色 色鳥(むしき いろどり)、茶戸宇 まりも(さとう まりも)、燈乃咲 灯嗣(ひのさき ひつぐ)、紫呉 大海(しぐれ おうみ)、緑水 萬里(りょくすい ばんり)
 ヤジロウ(やじろう)
 海野原 飛河(うのはら ひょうが)
 不知火 愛(しらぬい いとし)、卯月 愛(うづき ちか)、暮戸 実怜(くれど みさと)、鈴燈 彼岸(りんどう ひがん)、鈴燈 月下(りんどう げっか)、柚木 余田(ゆうき はぐり)、蛍衣 真寿(ほたるい しんじゅ)、雁初 一成(かりぞめ いっせい)、弍里 祈(ふたり いのる)、弍里 生(ふたり いずる)
 卯月 千景(うづき ちかげ)、積木 瑞穂(つみき みずほ)、密 色色(ひそか しきいろ)
 鮮羽 桐野(あざば とうや)、井邑 洛吾(いむら らくご)、鳥実 助久(とりみ たすく)、米津 翅(めず つばさ)、龍玄寺 若夏(りゅうげんじ わかな)、樫谷 千陽(かしや ちはる)、水澄 糸子(みずみ いとこ)


3ヶ月前 No.1339

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 いつから愛より憎しみの方が勝り始めたのだろうか。思えば、ずっとずっと昔からだったような、またはとても最近のことなのかも知れない。いつの間にか失ったものはそれほど価値のあるものだっただろうか。まあ、今となってはどうでもいいことだけど、と締めくくりストローを噛み潰した。

 「ツヅキはどう?」
 「あ? ソウジのオツムの記憶容量は2バイトなんかなって思てるところ」

 問題集に散らばる文字列や数字を見始めると、途端にやる気を失くすのだから仕方ない。整った顔を歪めるソウジの機嫌をとるように笑みを浮かべれば、仕方ないとでもいうふうに目を伏せた。美人だと、怒っても憂いていても綺麗なことを知ったのはツヅキに出会ってからだった。


3ヶ月前 No.1340

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 傍に居なくていいよ。
 何も無くてもいいよ。
 生きてくれたらいいよ。


3ヶ月前 No.1341

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 「僕は君を知っているよ。君を覚えているよ。君が僕を大嫌いだったことも、僕がそんな君を愛おしく思っていたことも」
 「好きだよ、好きだったよ、今でも好きだよ。嘘、大嫌い。もう嫌い、嗚呼、嫌いだったかも知れない。まだ好きだよ。全部嘘、君のための嘘」
 「許してあげない、君だけは。特別でいたいから、特別にしたいから。」


 (神様と恋する一ヶ月/神様またね)


3ヶ月前 No.1342

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 「人を殺したことは?」
 カウンセリングをするみたいに彼が尋ねるから、僕は素直に肯定してあげた。


 (わたしはOLとhpmi辺りに殺されていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか)


3ヶ月前 No.1343

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「俺は妃だよ、雨音妃」「うん。俺に教えられることなら、何でも。君が知りたいなら教えてあげる」「どうして? どうしてだろうね。俺は死が怖いんだよね、だからかな? ふふ、どうだろうね?」「いいよ、俺のためのお姫様。愛して、愛して、愛してあげる。」
「キミに羽が生えたら□(も)いであげる。鋭い牙が生えたら抜いてあげる。賢い頭になったらとことん馬鹿にしてあげる。」「ッ、は。……ぞくぞくする。降りたての雪に足跡をつけるみたいな、もしくは墨零してるみたいな背徳感、──さいっこう」「殺しても面白くないよね。殺さなくても面白くないけど、」「殺してあげようか、オレが。キミのその気持ちに紳士的に、真摯的に報いてあげる。……あッは、すっごい興奮する。人をころすって、こんなきもちなんだ?」
「っ、おい、人の眼鏡で遊ぶな! ったく。お前は本当にいつまで経っても子供だな、ちょっとは成長しろよバカめ」「はい。此方、赤木久古本──あ? 店の方にかけるなって言っただろうが。忙しいから切るぞ。」「外でその呼び方はすんな! 何でって、恥ずかしいからに決まってるだろ……」
「──erstaunlich! ワタシ、こんなに美味しいもの食べたのはじめてっ! ねえ、もっと、もっともっと食べていい?」「ワタシね、空が好きよ? ワタシの産まれたところも、ここも、空は繋がってるから!」「大丈夫。ワタシがついてるんだから! 胸を張って、前を見て?」
「何? 聞こえない。……いや、近すぎ。鬱陶しいし、暑いから離れて。で、用件は手短によろしく。」「人のモンに触るなって言ったはずだけど。……あんたってさ、ホントおれの話聞かないよね?」「嘘泣きはいいから、早く注文したもの取って来い。じゃないと、またおじさんにチクるぞバカ」
「センゴクって呼ばないでっていつも言ってるでしょ!? 何回言ったら分かるのよ!」「サト! ねぇ、今度の日曜日クレープ食べに行こうよ。うわ、何でアンタが居んのよ……。ホラ、邪魔だから早く帰って。邪魔だから!」「ヒールは履かないって決めてるの。身長、高く見られるの嫌だから」
「ひつって呼んでいーぜ? あっ、ひーちゃんでもよし!」「みんなもっと楽に生きりゃあいーのになぁ? 三大欲求に素直に生きて、そんで死ねればオレは幸せ。がんばらないってステキ!」「はぁ? 夢ばっか見てんなよって、言ってんだろ。夢だけで生きてけるほど、子供じゃねーんだよ」
「アタシ、25なんだけど? 四捨五入で30なんだけど?」「いらっしゃいませ! 少々お待ち──ッて、なんだ。アンタか。冷やかしならさっさと帰りな、アタシだって忙しいんだからさァ」「いつまでも女だからどうこうって、アンタも大概、しつこいねェ。アタシはアタシ、それでいいだろうに」
「お茶の茶、戸棚の戸、宇宙の宇でサトウです。あ、えっ、と。茶戸宇、まりもです。ヘンな名前、……ですよね」「ヒーロー、昔好きだったんです。周りのお友達はそうじゃなくて、ビックリされたんですけど……あはは……。」「シロちゃんはいつも優しくて、一生懸命な、私の親友です!」
「まァたメンドーゴトに引ッ掛かってンのかよ。オニーサン、いつでもオマエを護りに来れるような、ヒーローサマじゃねェんですけどねー?」「はーい、息吸ってェ。そ、イイコ。ゆッくり吐いて。……そーね、ゆぅッくり、落ち着いて」「キィクンでェーッす。こう見えてもハタチこえてまァす」
「だーかーら! つまみ食いすんなって言ってんだろうが! 今日のおかず抜きにすんぞコラ」「これ、オレに? ……ふ、ふーん。けっこうイイヤツじゃね、これ。う、れしくないわけじゃ、……──あ、あり、がと」「あん? うるせーぞクソメガネ! オマエのメガネ素揚げにしてやろーか?」
「こーら、また喧嘩して。親父さんに叱られるぞ?」「夢なんてないよ。昔からこの店を継ぐと思ってたし、今だって選んだ道を間違ったと思ってない。これでいいんだ、……これでいい。」「迷子? 参ったな、……お母さんかお父さんのお名前言えるかな? オレ、子供に好かれないんだよな……」
「…………遠方、憂楽。」「この弁償代ってのは? いつも通りに窓を割ったと、ほお〜?」「悪ィなクソガキ! 残念でした。おれはサイッテーなクズなので、テメェらの尻拭いなんかするか! 自分のケツは自分で拭けバーカバーカ!」「通知表ォ? ンなもん見ても5しかねーよ。寧ろ5以外取る奴居んの?」
「おれは松尾です! 貴方のお名前なんですか?」「勉強は嫌いです。……んん、でも新しいことを知るのは好きですよ?」「おれは誰も恨んだりしないよ。いまさら怒っても、誰も救われない。それなら、松尾が我慢しますから。……我慢、出来ますから」
「僕は菊一巡、他に質問は?」「なんたって僕は万能だからね。君の知らないことだって知ってるに決まってる」「っ、ちがう! ちがう、これは褒められて照れてるとかじゃなくて! な、──違うって言ってるだろ!」「小さいって言うな! 可愛いは許す!」
「真宮紫帆、です。よろしくお願いしますね……?」「あ、勉強してるの? えらいねぇ。分からないとこあったら、教えられる所は教えてあげるよ」「これは貰い物だし、……これも、あとこれも……? あれ、自分で買った物ってどれだっけ……」
「気持ち悪いなあ、とにかく気持ち悪い。血を見ることすら気持ち悪いから、どうか勝手に死んでくれたら良いのだけど、そうもいかないらしい。」「許しを乞っているの? 僕はあんたに何もされてないだろ。謝らなくてもいい、大人しく殺されろ。」「僕は君の嘘、僕は君の裏切り。君は僕の何になる?」


3ヶ月前 No.1344

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 「優しさで君を殺すなら、僕は悪に堕ちてでも君を救うよ。君が僕に助けを求めるなら、求めてくれるなら、思想を丸ごと変えることだって吝かじゃない。だって、君は僕だから手を伸ばしたんだろう? 僕だから、そうして泣いてくれたんだろう? だったら僕は君を救う義務がある、使命がある、意味がある。ヒーローじゃなくてもいい、救われたいと手を伸ばした君を僕は救いたい。マントも、何かの魔法も使えるわけじゃないから、駆け付けるのが少し遅いのはご愛嬌だ!」



2ヶ月前 No.1345

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 「どうして君はヒーローにならなかった? そこで救われる人は幾らでも居たのに」
 「オマエさあ、一人の犠牲の上で多くの人が救われるとか。そんなコト、マジで思ってんならお門違いも甚だしいぜ」
 「救われる、救われるさ! 僕はそれを証明したくて、証明するためにヒーローに……誰かを救う人になりたかった! だけど、世界はそれを許してくれなかった。でも違う! 君はっ、君は……ヒーローに、誰か救う人になれたじゃないか……!」
 「ハハッ、結局自分から夢を手放したショーシンモノがよく吠えてくれるなァ? ……なれねーよ、オマエじゃあ。他人のコト背負うつもりもないヤツがグダグダ説教垂れてんじゃねえぞ?」
 「君だって自分を手放したじゃないかッ! 端から自分すら背負うつもりなんて無かった!」
 「そ。だからオレはヒーローにはなれません。良い顔して擦り寄って来た挙句、都合が悪くなりゃコッチに縋り付いてくるバカ共が嫌いだから。オレはオレ自信が嫌いだから。全てが正しい選択だろ? オレはオレを救うために死ぬ、そして死んだ。文句ある?」



 (思った5551681025倍ギスギスした)



2ヶ月前 No.1346

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 「は、ッぁ……ハ、ふ、」

 苦しい、苦しい、苦しい。息も絶え絶え走る。走らなければ命は無い、明日は無い、君は。君は無いのか。もう、無いのか。
 ああもうどうだっていいのだ、こんな世界守る必要もなくなってしまった。唯一の世界が壊れてしまった。家族が、仲間が、友人が、顔見知りが、赤の他人が、ムカつくあいつも。ああ、ああもう、なんでもいい。許して、赦してゆるして許して、

 「許し……ッ、ゲホ……ゆ、──許し給え。どうか許し給、え。……ハ、……救い給え、」

 我を、我々を、地獄(このせかい)から。どうか許し給え。贄を受け取ればいい、とびきり美味い物を用意した。喰らい尽くし、食らい、喰らって、暴れてみせろ。許す、ぼくが、主であるぼくがきみを許そう。もうこんな小さな身体からおさらばして良いよ、きみもせいせいしたろ。



2ヶ月前 No.1347

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2ヶ月前 No.1348

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 「浮気か?」開口一番がこれだからどうしようもない。長年一緒に過ごしすぎた幼馴染間では最近、圧倒的に主語も接続語も足りていない。人殺しを見るような目で見られても困る、と降参するように手を上げれば、持っていたアイスの包装を腹立ち紛れに思い切り破いて隣にドカリと座ってくる。これは不吹くん問答無用モードだ!「てか浮気ってなあに?」「何組だっけ? あれだよ、存?」「…………あ〜、」閉口。それだけは触れないでくれ、と思っていたのが顔に出ていたのか軽蔑と哀れみの眼差しを同時に向けられた。





 「れーあ」「何、あず」「寝ていい?」「だめって言ったらどうする?」「ふ、……それのほうがだめ。だって寝ちゃうもん」「すぐかわいこぶるー」「れあにだけだよ」「うそつき」「……せーかい」





 「やけ気ぃつけろ言うたやろ馬鹿」「ご、めん……」怒られた後の犬のようだった。可愛らしいというか、何というか。濡れた髪を拭け、という言葉と共に頭にタオルをかけてやればまた小さな声で謝罪をするも、僅かに口角を上げているのが目に入る。「調子乗んなや」と厳しい言葉を吐くも、それすら嬉しいとでもいう風にまた笑みを深めた。相変わらず能天気な奴、






2ヶ月前 No.1349

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 る(ゆ)
 ゆ(自)
 ひ(こ)
 こ(他)
 ら(れ)
 れ(ら)



2ヶ月前 No.1350

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 「今はおまえだけでいいよ」
 「俺だけ“が”じゃなくて?」
 「……ふっ、ふふ。そんなん一生言わねえよ、ばーか」


1ヶ月前 No.1351

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 「死んでしまいそうなくらい寂しい夜は、どうかそばにいて」


1ヶ月前 No.1352

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 「ふぅくんあのね、」「ん?」「みぃくんの指輪と、あずの指輪ってお揃いなのかな?」「ッ、んぐ──っぶね、炭酸吐くとこだった。あー、……何だ。指輪?」「うん。同じ時期くらいに指輪してて、薬指に。でも、ふたりともなんにも言わないし。ふぅくんなら知ってるかなー、って」「いや、俺も何となく察してるくらいでさ、直接は聞いてねェよ。まあ、瑞貴がうさぎにそこまで言い寄らなくなったことも、関係してんじゃねえのかな」「そっかぁ。でもね、えっと。何だろ、ふたりが幸せならいいなあって思うな。ぼくらが知らない間も、いろいろあったのかな。だから、ふたりが幸せならそれでいいの」「相変わらず、うさぎは俺らに甘いよな」「そう、かな。ちゃんと、みんなに幸せでいて欲しいから。だからね、ふぅくんも幸せになって欲しいよ」「ん、……ありがと」「えっとね。今はまだ、あきらめなくていいから、嘘でもいいから、みぃくんとあずのこと、お祝いしてあげようね。」「うん。分かってる。ちゃんと、ちゃんとする、から……今だけは、」「だいじょうぶ。今だけはね、泣いてもいいんだよ」


 (もう結婚して三年が経つらしいです。今年こそお祝いの話を書きたい。それから不吹もちゃんと幸せになろうな!)


1ヶ月前 No.1353

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1ヶ月前 No.1354

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 「……後悔、していますか」「後悔だらけです。ああしておけば、こうすれば、って。どうやっても死人を蘇らせることなんて出来ませんが、それでも、と願った日もありました」「あなたは懺悔で生きているのですか。それとも、希望?」「私は、──どちらだと思いますか。貴方には分かるのでしょう、そういう事が」「いいえ、いいえ。神父さま、おれにはそんな力ないのですよ? あるのは人を殺す能力だけ、他に何もありません。でも、赦してもらおうだなんて思いません。きっと、おれは復讐と憎悪の炎に焼かれて地獄に送られます。それでいいんです。自分が良い人間だと、善い行いをしていると思ったことなんて、ありません。」

 「ザックは後悔していますか?」「……いいえ、全く。私が後悔することはありません。私には神への信仰心しかございませんので」「ふふっ。そうですか、そうですか! 素敵ですね、神父さま!」「ええ。ありがとうございます。ひとりの天使様に救われたのですよ」「なるほど。今度その天使さまのお話も、おれに聞かせてくださいねっ?」「良いですよ。甘いコーヒーとお菓子を用意して、いつでも貴方をお待ちしております」



 (悪魔みたいな天使みたいな殺人鬼と神父。組み合わせ的にめっちゃ好きなんだけど、やることやら言うことが非人道的なので……)


1ヶ月前 No.1355

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マーキングする:噛み跡、キスマーク、匂い
みく、京平、不知火愛、紫苑、黒瀬、ゆばゆかり、初守

独占欲が強い:めんどくせ〜〜〜〜
京平、黒瀬、梓、薫、ハクト、ゆーつばき

外堀から埋めていく:賢い
都月、田口、陽炎、ねね



 (らしいよ〜〜〜重〜〜〜〜〜〜)



1ヶ月前 No.1356

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 「おれを悪魔だと思いますか」

 可愛らしい天使は頬についた血を乱暴に拭い、手にした斧を手放した。不快感の募らせるような音に眉を顰めれば、死した人間を天国へと連れ帰るための存在はいっとう美しく微笑むのだ。羽根すら生えていないのに。呻き声もあげない骸の頭部に、まるで愛おしさを込めたような眼差しを送り、やわらかな掌を添えて髪を梳くように撫ぜる。トレンドマークだと言っていた真白のコートすら赤に染まり、



1ヶ月前 No.1357

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 黒瀬
 敦くん:いじめ甲斐がある。遊び相手。
 芥川ちゃん:変な子。違う出会い方をしてたら嫌いだった。
 紅葉さん:ビジネスライク。

 敦
 黒瀬さん:クソ上司。頭おかしい。
 芥川:理解不能。仕事しろ。
 獅子堂さん:魔性の人。目を合わせられない。

 芥川
 所長:変な人。あんまり好かれてない自覚がある。
 センパイ:普通の人。いじり甲斐がある。
 姉御:綺麗な人。慕ってる。

 紅葉
 黒瀬くん:ビジネスライク。
 敦くん:カワイイ子。弄んでる。
 瑠璃子ちゃん:カワイイ子。可愛がってる。


1ヶ月前 No.1358

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おやすみ、マイハニー




 「おめでとうって言え」
 「えっ、おめでとう」
 「……許さない」

 あまりにも会話が成り立たない。ふてくされた顔のまま人のベッドに無断で寝転がり、見せつけるように左手の薬指に嵌めた指輪を外して、俺に投げ付けた。ああ、そういえば、そうだったか。なるほど、思い出した。

 「あず。結婚記念日、おめでとう」
 「……もう遅い」

 高校三年生、あの夏も暑かった。きっと過去最高とか、例年以上の気温とか言われていた。あの夏に俺達は口約束の結婚をして、誰にも言ってはいないけど、その約束は破られていない。今だって二人して左手の薬指に指輪だって嵌めて。嵌めてしまっていて。あの夏から俺は、俺達はそんなに変わっていないのに。変われもしないから、こうして臆病なまま寄り添って生きている。愛に怯えて、別離を恐れている。それでもいい、だから傍にいる。
 しかし。記憶力が悪いとは思ったことはないけど、そういうことに関してはドライな方かと思ってたし。いや、まあ、梢は俺のこと大好きだもんなあ。なんて、自惚れるのも結婚してからの特権なのか。とにかく、こうして拗ねた梢はメンドクサイ。素直に寝て、機嫌が回復してくれれば良いけど今日ばかりはそうもいかないらしい。まだ俺を睨んでくる元気があるくらいだしな。どうしたものか、ぐるぐると考えを巡らせてる内に目を逸らされた。本格的なお怒りモードらしい。不吹なら殴り合いの喧嘩で解決出来るけど、なんて。梢は武力行使して、仮に俺が梢を沈めても絶縁されるだけだと思う。一度決めたら負けないとこ、誰に似たんだかね。

 「ねぇ、どうしたら許してくれる?」

 こんな時は素直に聞くといいって、プレイボーイ時代色んな女の子を怒らせてきた瑞貴くんが言ってる。なんたって百戦錬磨で無敗の瑞貴くんですよ。それがこの捻くれまくりの拗らせすぎた幼馴染に通じるかと言われれば、まあ、よく分かんないけど。
 手渡された(投げ寄越された)指輪を弄りながら、ふてくされたままの梢の返答を待ってあげる。この指輪を買ったのはいつだったっけ、梢の誕生日かな。そうだとしたら。ああ、うさぎに恋をした日と同じだ。ずっとずっと好きで、今でももちろん好きだし、幸せでいて欲しい子。幸せにしたかったのかって聞かれたら、どうだったかな。とにかく梢とお揃いのこの指輪を嵌めてから、考えなくなったし。考えないようにしてた、が正しいのか。なんて、今更どうだっていい。残酷なあの子のことを嫌いになんかなれないし、いつまでも思い出と一緒に引き摺ってやる覚悟はある。

 「……ゆるされたいの」
 「許して欲しいよ、梢になら」
 「うさぎには許されなくてもいいの?」

 これは仮定というか、そうなった時の話。多分。うさぎはもちろん俺を許さないことも、梢を許さないことも絶対にない。うさぎは俺が知る中で一番残酷な博愛主義者で、みんなが大好きだから何をされたって許してあげる。許すしか術を知らない可愛い子だから。梢だってそのことを知ってるに決まってる。というか、梢の方がよく知ってると思うんだけどなあ。何だかんだ梢とうさぎは近くに居たし、仲も良かった。不吹は過保護だったけど、梢は対等な人間として接してたからかな。悔しいけど、俺よりずっとうさぎのことを知ってる。なのに、何でそんな質問をするのかって言ったらもう一つしかない。

 「まだうさぎに嫉妬してる?」
 「まだ、って。おまえ、……おまえが、まだ引きずってるから」

 語尾がどんどん沈んでいく。可愛いというか、めんどくさいというか。いや、まあ、それでも好きなのは認めるけど。認めてあげる。何年も知らないフリして目を逸らし続けて、都合良く約束なんかしちゃって、でもうさぎのことは忘れないで。不安にさせてるのも分かってる。ずっと隠してた気持ちが報われて嬉しいのに、ってのも分かる。だって俺って最低で最悪の男だから、とか開き直ってみるのも悪くない。悪いけど。

 「俺は最低だから言うけど」
 「それは知ってる、昔から」
 「それはありがと。……まあ、多分、これからもずっとうさぎのことは好きだよ。十年経ってもだいすき。」
 「うん」

 背中を向けられたまま話し掛けて、梢もそのままを返事をするから表情は分からない。

 「うさぎにはさ、許されなくてもいいの。もう沢山許されたから。嫌われてもいい、……多分」
 「……ん」
 「でもさ、梢には許されたいよ。これからも傍に居るから。許されるようにしたいって思うから、さ」

 なかなか上手い言葉が出てこない。うさぎには幸せになって欲しいの好きで、梢には幸せにしたいの好きってことで。もちろん許されたいし、あんまり裏切りたくはないし、これ以上捻くれられても困るし。気持ちを言葉にするのって難しい。本当は泣かせたくなくても、そう上手くはいかないし。昔からフッたり、慰めたりするのは苦手なんだよ瑞貴くんは。
 上の空でもごもごしてる隙に梢はゴソゴソ音を立てながらこっちを向いて、軽く腕を伸ばす。丁度いい気温のせいか、俺のベッドがそんなに心地いいのか心なしか眠そうではある。いつも眠そうな顔してるけど、外に居る時よりぽやぽやしている。その顔のまま腕を伸ばして、手のひらを下にして、視線でアピールをされたので。ベッドへ近付いて、投げつけられた指輪を大人しく嵌めてやる。

 「教えてあげるけど、」
 「はい」
 「それってさ、おれを「愛してる」ってことじゃない?」

 眠そうな瞳がとろりと溶けるように歪む。ふ、と頬を緩ませて指輪を嵌めたあとの俺の指に自分の指を絡めて、どうにも上機嫌なご様子。さっきまでの機嫌の悪さはどこへやら、と言おうとした時口にした言葉に、暫しの思考停止。

 「損をしてでも好きでいようとするのは、恋じゃないよ」

 諭すような口調に、呆れるみたいにため息を吐いて、絡められた指先に力を込めて手を握る。損をしてでも好きでいようとしたのは梢だし、梢は自分でそれを「恋じゃない」って言うなら、きっとそうだから。俺も今、そうなんだと思うから。初めの約束は歪んだものでも、俺は梢に許されたいと思うし、傍に居たいとも思う。
 結局、俺はうさぎを自分が損をしてまで愛せないと知ってしまったから。だから、諦めたんだと思う。高校三年の、十八歳が恋を諦めるにはそんな簡単な理由だけで十分だった。もちろん俺は最低の中途半端男だから、結局今でもうさぎのことは好きだけど、これは恋じゃない。幸せにしたかったのは確かだけど、俺じゃできないって分かってた。ずっと昔から。これでも察しはいい方なんだよね。
 梢様はといえば、勝ち誇るとまではいかないけどご機嫌にゆるりと笑みを浮かべて、心底安心したように睡魔に打ち勝とうともせず、眠る幸せを享受しかけている。

 「幾らでも損してあげるから、許してくれる?」
 「んん……ケーキ、たべたい」
 「うん、分かった。明日、とびきり美味しいケーキ買ってくる」

 閉じた目蓋をそのままに、ふわふわした口調で何とも可愛らしいお願いをされてしまった。俺が小さく頷けば、それから、と付け足すように繋いだ手のひらを弱い力で引かれる。

 「結婚記念日、さあ……。「おめでとう」じゃ、ないでしょ……?」

 ワガママなくせに、本当にして欲しいことはこんな時にしか言えない。俺よりずっと強いくせに、ずっと脆い。めんどくさくて、すぐ寝るし、小言が多くて、最近は煙草も吸い始めて。なのに一途で嫉妬深い、俺のことが大好きで仕方ないらしいあずはいつも通り夢の世界へ連れ去られてしまう。引き止めるように額に口付けを落として、頬を緩める。

 「結婚記念日、一緒に迎えられて嬉しいよ。ありがと、あーちゃん」

 そう伝えれば、「よくできました」と微笑んで眠りについた。おやすみ、マイハニー。



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 結婚おめでとう!!!!!!!!!!!!記念日らしい。
 めちゃくちゃギリギリまで書いてたから推敲とかしてないけど頼むわ。




1ヶ月前 No.1359
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