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愛してる。 (性的表現有)

 ( 書き捨て!小説 )
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めぐみ ★vh2EzQP0Ggc

こんちわ、めぐみです。
中途半端だけど読んでくれる人、
ありがとうございます!!



「好き…なんだけど」

一瞬、言われた意味が分からなかった。

「付き合って欲しいンだけど…」

真っ直ぐな目。
この人は、いつもそう。

アタシのこと、見透かすみたいに…。

2008/02/16 16:54 No.0
ページ: 1

 
 

Memory ★.itYgqIGJNI

失った記憶…。
あなたはあたしの過去を記憶を知っていますか…?

∞拾われ

朝、いつものように目を覚ます。
そしていつも思う事
 “あたしって誰なんだろう?”
あたしには1ヶ月前以前の記憶が無い。

今から1ヶ月前

目が覚めたらホテルに居た。
自分がなぜそこに居るのかも分からなくて、そしてまず今までの記憶がなかった…
自分の事で分かる事は、名前は林檎で、17歳って事だけ。
後は何も分からない…覚えてない…
自分には家族がいたのか、とか
どんな人生を今まで歩んできたのか、とか
何も覚えてなかった…
誰か自分の事を知ってる人が来るんじゃないかと、
しばらくホテルで待っていたが結局誰も来なくて夜の街へと出てみた。
あてもなく歩き続けて、閉店した店の前の階段に座ってただぼーっと過ぎ行く人を眺めてたら
「なぁ。」
話しかけられた。

目の前には綺麗な顔立ちをしていて、華奢な体型のちょっと小柄な男の人が立っている。
「何してるん?」
関西弁?
「さぁ?何してるのかはあたしが聞きたい。」
何となく話しをする
「なんやそれ。笑」
あたしの隣にその人は座った。
「自分でも全くわかんないの。さっき起きたら自分の記憶が無くなってたから。」
「じゃお前、記憶喪失なん?」
「簡単に言えばそうだね。」
ポケットからタバコを出して、その人は吸い始めた。
「自分の名前は覚えてるんか?」
「名前は林檎で17歳。あたしが覚えてるのはそれだけ。」
「林檎か…。で、帰る所はあるんか?」
「ない。」
するとその人はタバコを足で踏み潰し立ち上がる
「俺がお前を拾うわ。」

と、意味の分からない事を言い出した。
「は?」
「言ってる意味分からへん?俺ん家に来いって言ってんの。」
「つまり泊めてくれるの?」
「というより、住んでえぇよ。」
そう歩きだす。
あたしがまだ階段に座ったままでいると
「俺の事が怖いか?」
と聞いてきた。
「全然怖くない。」
「だったら着いて来いや。それとも一人でこのまま過ごすか?」
それだけ言うと、その人はまた歩きだす。
この人になら着いて行っても大丈夫。よく分からないけど、漠然とそう思った。
そしてあたしはその人の後ろに着いて行った…

その時拾われた事で記憶のないあたしはちゃん生活が出来ていて


今もちゃんと生きていけている。
「なんやもう起きてたん?」

―渋谷すばる

あの時、あたしを拾った人。
同じベッドで寝てて、今起きたようだ。
「おはよう、すばる。」
「はよ。」
チュッと触れるだけのキスをして、そしてあたしを引き寄せて抱きしめた。
「すばる」
「ん?」
「あの時、拾ってくれてありがとう。」
すばるの胸に顔を埋めながら言う。
「なんや今日は甘えたさんか?笑」
頭を撫でながら、さっきと変わらず優しく抱きしめてくれる。
「ちょっとね。甘えたい気分かも。」
「えぇよ。たくさん甘えてや。お前やったら、いくらでも甘えてえぇで。」
「ありがとう。」

すばるの優しさに拾われた時からずっと甘えてる。
すばるしかあたしには頼る人がいないから、すばるをたくさん頼ってしまっている。
拾われてから1ヶ月、すばるの家にずっと一緒に住ませてもらっている。
すばるは服とか、靴、生活に必要な物とかアクセサリーとか、
色んな物を買ってくれて、とても良くしてくれる。
すばるに拾われて良かった。
「ご飯作るね。」
すばるの腕からすり抜け、ベッドから出て服を着た。
すばるも起き上がり服を着る。
ご飯を作ってすばると一緒にご飯を食べる。
この生活があたしには普通になっている。
たまに、記憶が無くなる前の生活もこんな風にすばると一緒に過ごしてたんじゃないかと
思う事がある。
すばると一緒に居ると、たまに懐かしさを感じる事がある…。
それと同時に思う事。
「ねぇ、すばる」
「どした?」

「あたしってここに居ていいの?」
すばるの家にずっと住んでてもいいのかって事。
「なんやいきなり。どした?」
「ここに住ませてもらって1ヶ月経つけど、すばるは迷惑じゃない?
 見知らぬ記憶喪失の女が一緒に住んでんだよ?」
「そんな事心配してたん?」
と呆れ口調のすばる。
「だってあたしがここに住んでたら、すばる女出来ないじゃん。」
「お前どんな心配してんねん。笑」
ケラケラと笑い、あたしの頭を小突く。
「すばちゃんは男前やから、そんな心配せんでも勝手に女は寄ってくるから、
 心配なんていりませーん。笑」
「あらそうですか。それは失礼しました。笑」
「はいそうですわ。笑」
お互い顔を見合わせてちょっと笑った。
「迷惑やったらとっくに追い出してるわ。林檎は何も心配せんでえぇ。
 林檎が望むんやったらいつまでもここに居ってえぇから。」

そう言うすばるの言葉にまたあたしは甘えてく。
「すばるはほんと優しいね。」
「お前だから優しいんや。それに、女は林檎だけで十分や。」
そんなすばるの言葉が嬉しくて、自然と笑みがこぼれる。
でも、あたしの記憶が戻ったらいつかはここから出ていかなくちゃいけない。
それは自分でも十分すぎるほど分かってる。

だから今はこのすばるの優しさに甘えさせて?

一人で寂しいから。
自分で自分がわからなくて、不安で不安で仕方ないから…。
このすばるの優しさに温もりに今は、今だけは甘えさせて下さい。
あたしの記憶が戻るその時まで…。

2008/09/23 16:23 No.1

Memory ★.itYgqIGJNI

∞闇世界

夜、すばるの仕事が始まる。
「勝手に上がんで。」
部屋に入って来た二人の男。
「林檎〜、会いたかったで〜。」
なんて言って抱きついて来る男。

―横山裕

「何してんねん!」
と言いドついてる男

―村上信五

この二人はすばるの親友であり、仕事仲間。
二人はほぼ毎日のようにすばるの家に来るので、あたしも毎日のように会っている。
だから二人とは凄く仲良くなった。
「ヒナ、今日の仕事は?」
すばるは真剣な目付きで言う。
「今日は山下ん所潰しに行く事。最近悪さが目立つからな、一回シバいとかな。」
あたしに抱きついたまま
「仕事料はいくらなん?」
と聞くヨコ。
「巻き上げた金を三人で別けろってボスが言うたからいくらになるか分からへんけど、
 億単位はあるとちゃう?」

すばる達の仕事は、ヤクザ。
ヤクザといってもただのヤクザでは無い。
すばるの父親がヤクザのボスらしく、すばるは将来その後を継ぐ身らしい。
その修行といってはなんだけど、
不正行為や、邪魔な暴走族や組を潰すのがすばる達の仕事なんだとか。
そして今日は山下って所を潰すらしい。
「ヨコお前、いつまで林檎に抱きついてんねん。」
ちょっと怒った口調なすばる。
「別にえぇやん。林檎はすばるの彼女やないんやし。」
そう言うとあたしの耳元で、「今度は俺とヤらへん?」と言う。
「ばーか。笑」
あたしはそう言いヨコの腕からすり抜けた。
「ほらヨコ、仕事やで。」
ヒナの言葉に「へーい」とダルそうにヨコは返事をして玄関へと歩いていく。

「じゃ、行ってくるわ。留守番頼むな。」
すばるはあたしの頭を撫でながら
「留守番出来るか?」と子供に言うようにいう。
「バカにしないで。そんぐらい出来るし!」
すばるのほっぺをつねってやった。
「ハハハ。笑」
軽く笑い、「ほな行ってくるな。」
「またな林檎〜。」

そう三人は仕事へと行った。
部屋は一気に静かになる。
寂しい…。
さっきすばるには「バカにしないで。」なんて言ったけど、
本当は留守番なんてしたく無い。
誰もいない寂しさが一人になったら一気に押し寄せてくる。
寂しさを紛らわしすようにお風呂に入る。
汚い身体…。

身体には至るところに傷痕…。
左手の甲にタバコを押し当てた火傷の痕が二つ
右の太ももにはナイフみたいなので切ったような痕
左肩の裏には火傷の痕

そして胸元にも一つ撃たれた痕がある。

こんなに傷跡がたくさんあって、汚い身体…。
一体どうしてこんなに自分の身体は傷だらけなのかも良く分からないし、
こんな自分の身体が気持ち悪い…
最初にこの身体を自分で見た時、吃驚し過ぎて言葉が出てこなかった。

あたしは一体、どんな人生を送ってきたんだろう…?

まぁ、この傷だらけの身体からして普通の女子高生、普通の人生を送ってこなかった事だけは、
十分にわかる。
こんな身体をしてるあたしは、
記憶が無くなる前はすばる達みたいなヤクザ関係の人だったんじゃないかなって思う。
すばるがヤクザだと知った時、全然驚きはしなかった。
むしろ自分に近いような感じがした。

闇世界に生きる男、渋谷すばる。
その男に拾われた記憶喪失の女である、あたし。
あたしが記憶喪失になった事は自分にとって良い事だったのか、
すばるに拾われた事は良い事だったのか、
そんなの分からない。
けど、今確実に言える事は、すばるのお陰で今生きていられるって事。
今のあたしは、すばる無しでは生きていけない。
それだけ今のあたしにはすばるが必要だ。
だからすばる、あたしの傍にいて…?

2008/09/23 16:35 No.2

Memory ★.itYgqIGJNI

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2008/09/23 16:47 No.3

Memory ★.itYgqIGJNI

∞アイツ

「林檎〜!!」
すばると一緒に寝てたらあたしを呼ぶ声がし、バン!と勢いよく寝室のドアが開き目を覚ました。
「林檎〜。」
またあたしの名前を呼びながら抱きついてきたのは、ヨコ。
「ちょっとヨコ、何!?」
ヨコを引き離そうとするが、強く抱きついてるので中々離れてくれない。
しかもあたし、裸なんですけど;
「うっさいねん!!」
すばるも起きた。
「何しに来てん?」
すばるはヨコを睨んだ。
「そんや怒んなや。ただ暇やったから林檎に会いに来てん。
 でも来たら来たで、部屋ん中は静かやし、
 もう夕方なんに何時まで寝てんねや思って起こしに来ただけや。」
そう言うとヨコはやっとあたしから離れた。
「シャワー浴びて来るね。」
バスローブを羽織って寝室を出た。
林檎が風呂場に入ったの確認して俺はヨコに言った。
「ほんまは暇やから来たわけちゃうやろ?」

「なんやバレてたん?笑」
「当たり前や。俺らどんだけ付き合い長いと思ってんねん。」
俺は煙草を取り出し吸う。
「なぁ、すばる。」
「あ?」

「林檎の記憶、戻らん方がえぇんちゃう?」

そうヨコは何処か遠くを見てるような表情で言った。
「記憶が戻ったらまた悲しむのは林檎やで?」
「そんなん分かってるわ。」
そんなん十分過ぎるほど分かってる。
記憶が戻らん今が林檎にとって一番幸せなんやって…。

「俺が林檎を拾った事は良かった事なんかなぁ?」

誰かに聞いてるわけでもなく、独り言のように呟く。
「良かったんちゃう?すばるが拾わんかったらきっと林檎はのたれ死んでたやろうし。
 今の林檎は絶対におらんで。」
そうやんな…、拾って間違いじゃないよな。

「ただこれから先、ちょっとめんどい事になる事は確かやけど。」

ヨコが言ったその言葉は、これから起こる事の大きさを十分に予測させた。
「林檎の体の傷、酷いな。」
「あーせやな。…ほんま、あそこまで傷が酷いとは思わへんかったわ。」
林檎の体にあるたくさんの傷跡。
あの傷跡に、俺とヨコ、そしてヒナも心当たりがある。
俺が付けた傷跡もあるから…。
「まさかこんな形で、林檎と一緒に暮らすとは思わへんかったけどな。」
俺の言葉に、
「そらそうやろ。」と言うヨコ。
「本来なら、俺らと林檎が一緒に居る事なんて許されへんし、ありえへん事やんか。」
1ヶ月前に、林檎を見つけて拾った事も全て偶然。
まさか拾う事になるなんて思わへんかった。
そして第一に、記憶喪失だなんて…。
あの時、記憶喪失って聞いて、ちょうどえぇって思った。

林檎を救い出せって事なんやないかって…。
「アイツが探してるみたいやで。」
「分かってる。」
煙草の煙りを吐きながら俺は答えた。
「いつか俺らが林檎と一緒に居る事、気づくんやろーな。」とヨコは言う。
「林檎をあんまり外に出さない方がえぇな。」
外に出て、アイツが林檎を見つけて奪われたりでもしたらまた林檎は悲しい思いをする。
林檎の悲しむ顔はもう見たくない…。
やっと林檎を救い出すチャンスが巡ってきたんや。
「今、ヤスがアイツの事探ってる。」

ヤス―安田章大

俺らの後輩ヤクザ。
頭が良くて、探りが抜群に上手くて情報を手に入れるのが速い。
林檎を探してるアイツの出方をヤスが探ってるみたいや。

「はぁー。」
俺はため息をつく。
「ため息つくと幸せが逃げんで〜。」
「うっさいわ…」
俺はどうすればいい…?
林檎が探してる記憶を、俺は俺達は知ってる。
でもその記憶は過去は、簡単に言えるようなモノじゃない…。
林檎が探してる記憶は、決して良いモノではないから…。
記憶がなくなって、今じゃ普通の17歳となった林檎に、
そう簡単に抱えられるような過去ではないから…。
林檎の記憶がなくなった事は良かった事なのか。
それとも悪かった事なのか。
そんなの俺には分からへん。
けど林檎を助けられるのはもうこのチャンスしかない様な気がすんねん。
アイツが探してる…。
林檎の悲しむ姿なんてもう二度と見たくないから、アイツから…、
大倉から守らなかアカンねん…。

2008/09/23 16:58 No.4

Memory ★.itYgqIGJNI

∞だれ?

「帰りいつぐらい?」
仕事へ行く準備をする、すばるに言う。
「朝には帰ってくるわ。」
ギュッとあたしを抱きしめ、「できるだけ早く帰ってくるな。」と耳元で言う。
「別に早くなくていいよ。生きて帰って来てくれるだけでいいから。」
ちょっと強がってみた。
本当は、早く帰って来て欲しいのに…。
けどそれもすばるには見透かされてるみたいで、
「できるだけ早く帰って来るな。」そうもう一度言い、玄関へと行く。
「それと、絶対に外には出るんやないで。」
「外?そんな子供じゃないんだから。笑」
軽く笑うと、

「絶対に外に出るな。俺が帰って来るまで絶対やで!」

念をおすように、鋭い目であたしを見ながら言う。
「わかった。」
「わかったならそれでえぇ。」
もうさっきみたいな鋭い目なんてしてなくて、次は優しい目であたしを見てくれた。

「行ってくるな。」
そしてすばるは仕事へと出かけて行った。
どうして外に出るなと強く言ったのかは分からない。
けどあたしを心配してくれてるんだろうな、と思うと嬉しかった。
すばるの居ないこの部屋は、独りで寂しくなる…。
寂しさを消すように、あたしはベットに入って眠りへとついた…。

ガチャ。

部屋のドアが開き、誰かが部屋に入って来る音で目が覚めた。
「すばる…?」
目を擦りながら起き上がる。
でもあたしの目に映ったのはすばるではなかった。
背の高い男の人…。
ドアの前に立っていて、あたしを見下ろしている。

「だれ…?」

その人は全く見覚えのない人。
怖い…。
けどこの気持ちは何?
その男の人は、あたしを凄く不思議な気持ちにさせた…。

例えようがない、複雑な不思議な気持ち…
「ほんまに記憶、ないんやな。」
ポツリとその人は呟いた。
あたしを知ってる…?
その人はベットに座り、じっと見つめてくる。その目が怖い…。
凄く冷たい目をしてる…。
この人はだれ…?
「怖いん?」
「…怖いよ。いきなり知らない人が来たんだから。」
その人は、フッと笑った。
「怖いか(笑。まぁえぇわ。今日は帰るわ。」
良かった…。
帰るって言葉に安心してると、
「けど次来る時は林檎、お前を連れて帰るわ。」と言い、
あたしの顎を持ってキスしてきた…。
そのキスはなぜかあたしを悲しい気持ちにさせた…。
背を向けて帰ろうとするその人を、「待って。」とひき止める。

「あなたはあたしの事を知ってるの?」
「知ってるで。隅々までよぉ知ってるわ。」
それだけ言うとその人は部屋から出て行った。
あたしの過去を知ってる人…。
あの人は一体だれ…?
唇に触れてみる。
まだ残っている、あのキスの悲しさ…。
そのキスの悲しさはあたしとあの男の人の関係が物語られているような気がした…。

2008/09/23 17:08 No.5

Memory ★.itYgqIGJNI

∞守り抜く

「ヤス、どうやった?」
仕事も一段落して、人気のないところに車を止め、俺とヒナ、ヨコ、ヤスは話しをする。
林檎の話しを…、大倉の話しを…。
「完璧に動き出してるわ。そろそろ林檎ちゃんが僕らと一緒居るって事に気づくと思うで。」
「そうやんなぁ…。どないする、すばる?」
ヨコは俺に聞く。
「林檎を大倉の元には絶対に帰させん。」
絶対に大倉に林檎を渡さん…
「そんなん俺も同じや。今林檎を大倉の元に帰したって前と何にも変わらへん。
 むしろマイナスやわ。」
「この先どうする?大倉が林檎を連れ戻しに来るの黙って待っとく訳にもいかんしな。」
ヒナの言葉は十分すぎるほど分かってる。
このまま大倉が来るのを黙って待ってる訳には絶対にアカン。
どうすればいい?
どうする事が林檎にとって一番えぇ事なんや…?

「とりあえず大倉の動きを気ぃ抜かずに探っといてや。」
そう言い俺は車から降りる。
「渋やんどこ行くん?」
ヤスが心配そうな表情をしながら言う。
「頭冷やしてくるわ。」
ドアを閉め、俺は歩き出した。
朝やな、太陽が見え始めている。
林檎に会いたい…。
林檎の顔を無性に見たい…。
大倉…、お前もこんな気持ちだったん?
どうしていいのか分からなくなった時、寂しくなった時、辛くなった時、
林檎の笑顔見て、温もり感じて安心してたん?
もし大倉が同じ気持ちだったなら、今林檎が隣に居ない事は凄く辛い事なんやろな…。
けど俺は、お前がそんな気持ちだからって、簡単に林檎を渡すほど優しいヤツちゃうで?
それは大倉、お前も知ってるやろ?
俺には林檎が必要や…。

でも林檎は、記憶が戻ったら大倉の元に帰るって言うはずや…。
今までもそうやったもんな。
辛くても大倉の元から逃げずに、一人で全部背負って大倉を助けようとしてた…。
だから俺らは、そんな林檎を助けられへんかった…。
お前は俺らが助けようと手を伸ばしても、その手を掴もうとせぇへんやろ?
俺らの手を振りほどこうとするやろ?
だから林檎の記憶がない今のうちに俺らがなんとかせなアカンねん…。
今の大倉は昔の大倉とは全然違う…、ただ林檎を傷つけるだけ。
だから大倉、俺はお前から林檎を守る。
お前がもう林檎を傷つけないようになるまで。
昔に戻るまで…、もう、林檎を助ける事に迷いなんてあらへん。

朝6時過ぎ、家に帰り着く。
寝室に行くと、林檎が可愛い寝顔をして眠っていた。
林檎の髪に触れる。サラサラしてる綺麗な髪。
次はほっぺたをつついてみた。ぷにぷにしてて気持ちいい。
可愛い…と思う、愛しくなる瞬間。
その時、どこか違和感を感じた。
ベットに残る微かな匂い…。
大倉の匂い…。
忘れる事なんて出来ない、今一番俺を苛立たせる匂い…。
そして不安が俺を襲う。

「林檎!起きろや!」

不安を掻き消すように林檎を起こす。
林檎は、「んー。」と目を擦りながら起きた。
「おかえり。」
微笑みかけてくる可愛い顔。
そんな林檎に俺は抱きついた。

「どーしたの?」
背中に手を回しながら優しく言ってくる。
「誰かここに来たか?」
静かに俺は聞く。
「誰か?」
まだ眠いのか、目をちょっと擦り
「あ、男の人が一人来た。あたしを知ってるって言ってた。」
大倉…、やっぱりお前、来たんやな。
「何もされてへんか?」
「キス、されたぐらい。」
キス…。
「誰なのかな?すばるの知り合い?背の高い茶髪の人だったけど。」
俺の知り合いやで…。
そして林檎も切る事の出来ない鎖で繋がられている…。
「キスされた時、なんだか悲しかった。」
そう言う林檎の表情はどこか物儚げやった。
「あの人は誰?あたしは誰?…すばる、何か知ってるの?」

2008/09/23 17:20 No.6

Memory ★.itYgqIGJNI

∞誓い

「ねぇ、知ってるの?」
真剣な眼差しで俺に聞く。
その眼差しは本当の事を言って欲しいと強く望む眼差し。
その眼差しに、その瞳に耐えられへん…。
「林檎。」
静かに名前を呼ぶ。
「ごめんやけど、話す事は出来へん。」
「どうして?」
「今はまだ知らなくてえぇ事やねん。知ったって、どうにもならへん。」
今知ったってお前が傷つくだけやから…。
「……でもすばる」
「ん?」
「すばるの言う通り、知ったってどうにもならない事かもしれない。…けど、あたしの事だよ?」
「………」
「あたしの過去だよ?あたしに教えずに、すばるだけ知ってるなんて可笑しいよ。」
林檎の言ってる事は間違いじゃない。
俺が隠してる事は、林檎の記憶、過去…当然、林檎が知る権利はある。

けどな、権利とかそんなんどーでもえぇねん。
知る事で林檎が幸せになるわけやない。
逆に悲しい思いをするだけ…、悲しい記憶を引き戻させるだけや…。
「分かってる。林檎に知る権利があるのも十分に分かってるで。」
相変わらず、真剣な眼差しで俺を見る。
その眼差しに負けないように、俺も真っ直ぐに見つめる。
「俺はお前の事が大事や。一番大切や。やから言わへん。」
そっと林檎を抱きしめた。
「何も教えられへんくてごめん。やけど、今は何も聞かへんで。その時がきたら必ず言うから…」
いずれ嫌でも言わなアカン日が必ずくる。
その時がきたら、全部話すから…、だから今は聞くな…。
「分かった。これ以上は聞かない。」
「ありがとう。」
「けど、その時がきたら絶対に教えてね?」
「おん。」
「一つだけ。一つだけ聞いてもいい?」

「ん?」
「すばるとあたしは、1ヶ月前のあの日、あたしを拾う前からの知り合いだったの…?」
その質問に答えようか、答えないか迷った。
けど俺は、「知り合いやったで。」と真実を告げた。
それだけなら、知っても大丈夫やと思った。
真実を知りたいと思ってる林檎に唯一教えられる真実だった…。
「林檎…」
そっとキスをした。
強く強く林檎を抱きしめる。
「今めっちゃ、林檎が欲しい…。えぇ?」
「うん…」
林檎の返事を聞くと、すぐにまたキスをする。
さっきとは違って、何度も角度を変えて激しいキス…。
「んっ……すばッ」

苦しいのか、林檎は俺の服の裾を掴む。

俺は、林檎を激しく抱く……。

まだ息もお互い整っていなく、隣に寝転ぶ林檎をそっと抱きしめる…。

「さっき、すばるとあたしは前からの知り合いだったって教えてくれたでしょ。」
俺の腕の中で林檎は静かに話す。
「それ聞いて、あぁやっぱりって納得出来たんだ。」
「………」
「あの時、すばるに会った時、どこか懐かしい雰囲気があったから。」
「………」
「だからあたしは、すばるには着いて行って大丈夫って思って、あの日拾われたんだと思う。」
記憶を失ってても、やっぱりどこかで俺らは繋がってる。
林檎の言葉はそう物語っていた。
「なぁ、林檎。」
「んー?」
眠たいのか林檎の目はトロンとしていた。
「俺の傍にずっとおってや…」
「うん。」
「これから先何があっても、絶対にお前を守るから。やから、俺を信じて…。離れんといてや…」
「うん…」
そう頷くと林檎はまた眠ってしまった。
そんな林檎をギュッと更に強く抱きしめ、何があっても離さない、守り抜いて林檎の笑顔を、
幸せを取り戻す事を誓った…。

2008/09/24 18:40 No.7

★7WkJeqbcwFo

失礼します。
性的な表現に関するガイドラインはよくお読みになりましたか?
そのような表現を含む作品を書く場合、題名と>>0には注意書きが必要です。
またその際、>>0はすべてを100字以上の注意書きに使わなければならず、
他のことは一切書いてはいけません。
詳しくは創作ガイドライン内「性的な表現」をご覧ください。

よってこの記事は削除対象となります。
もう一度ガイドラインをよくお読みくださいね。

2008/09/24 23:47 No.8
ページ: 1

 
 
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