せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
7ヶ月前 No.0
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7ヶ月前 No.0
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蒼太くん×郁ちゃん
いつからだろう__
隣のいるはずの郁が隣にいないのは
実際は隣にいる。でもいつも俺じゃなくて違う方を見てて。心ここに在らずって感じ
なあ、郁。俺はこっちだよ。
郁、そいつは__
「郁、俺たちやっぱ友達に戻んねー?」
「え?」
いつも通り俺は郁と一緒に帰っていた
俺はこの一本道が大好きだ
春は桜が咲いて夏は緑の葉でいっぱいになって
秋は紅葉で紅葉が綺麗でそして冬は木の枝に雪が積もる。それを郁と「綺麗だね」って。
笑い会うのが好きだった。でもそれも今日で最後
「やっぱなんか付き合って見て違うなって。やっぱ俺ら友達がいいと思うんだよな〜」
笑っていつもみたいにおどけて見せるけど本当はそんなこと思っていない。
1年間郁の隣に入れてすごく幸せだった
「お前全然女にみえねえーし。」
そんな事ない。郁はいつだって可愛くてすごく女の子。1年間ずっと隣で見てきたんだわかる。いや、そのずっと前から郁のこと見てきたんだ。だからわかるんだ
「ほら、やっぱ俺より佑の方があってるよ。お前には。俺とお前じゃやっぱどう頑張っても友達にしかなれねえよ」
お前があの日、あの日から。拓に振られたあの日から俺と付き合っても結局はずっと拓を忘れられないことを。
ずっと見てるからわかるんだ
郁と拓がお互いにやっぱり忘れられないってことを__
「なんでそんなこと言うの…?」
「なんでってそりゃ…ほら、彼氏と彼女じゃプロレス観戦付き合ってもらったりとかできねーだろ?な?」
「…」
「そんな顔すんなよ。前に戻るだけだ。郁と拓が付き合って、俺と郁はあの頃みたいに全力で楽しめてた友達に。なんも嫌なことはねえだろ」
「でも!でも…!」
「あ、お前まだ俺が自分のこと好きとか思ってんだろ〜?残念。俺の好きな子は隣のクラスのかほちゃんです〜。だからお前は拓んとこ行ってこいよ」
「ほら、俺が彼氏だったらお前相談相手いなくなるだろ。いくらでも惚気も愚痴も聞いてやるから。行ってこい」
「…ありがとう」
「あぁ。じゃあな」
そのまま俺は最後に郁の頭を撫でてその場を後にした___なんてかっこよく終わりたかったのに郁はそうはさせてくれない
「蒼太!」
「ぐぇ!」
郁はあろうかとか俺のマフラーを後ろから思いっきり引っ張りやがった。まんまと俺は情けない声を出した
「なんだよ!せっかく人がかっこよく立ち去ろうとしてんのに!」
「私!ちゃんと蒼太のことも好きだったよ!拓の代わりなんて思ったことないよ、」
「…あぁ、知ってるよ」
「本当にありがとう。ごめんね」
「何がだよ。ほら、はやく行けよ。俺もかほちゃんとか行こっと〜」
「蒼太!ありがとう!大好きだったよ」
今度こそ俺はかっこよく立ち去って後ろは振り向かずに手だけ降ってその場を去った
情けなくて後ろなんか振り返れない。
(今度こそ幸せにしてもらえよ__)
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
玲零くん×佑ちゃん
「お前いつまでもこうやって俺といるつもり?」
「え…」
いきなりのことに私は言葉をうまく出せない
「学校も行かず家にも帰らず、男の家に転がり込んでただただ毎日何をするわけでもなく…お前もわかってんだろ。こんな状況が続くわけでもないって」
「いきなりなんなの…」
「いきなりも何もお前もそろそろ元いた場所に帰れよ。俺んとこにいても俺はどうしてもやれねえぞ。」
「わかってるよ…そんなこと…でも、でも…」
「はぁ…泣くなよ。俺が泣かしたみてぇじゃん」
いきなりのことに頭が混乱して、その上玲零がすごく冷たくて嫌われたみたいで急に一人ぼっちの世界になったみたいで怖くて涙が止まらない
「そうじゃん!玲零が私をこっちの世界に呼んだのに!」
「俺はお前が路頭に迷い込んでたからうちに来るかって呼んだけど一回も手は出したことはねぇし店でも働かせたことはない。あくまで俺個人との関わりはあってもお前はこの世界には関係ないだろ。勘違いしてんじゃねえぞ。」
玲零は夜の世界の人。女の子のお店を経営している人で、路頭で迷っている私を助けてくれた。家に転がり込んでからただの一度も手を出されたことはない。もちろんお店で働かされたこともない。そんな状況に私は甘えてどんどん落ちて言った。そう、全部玲零の言う通り
「お前は何が不満なんだよ。家族だって友達だって金だってなんでもあっただろうが」
「その全部がいらないのよ!」
「贅沢言ってんじゃねえぞ」
「うるさい!勝手に私をおいていったくせに!何も言わないで勝手にどっかいって置いていかれた方の私の気持ちも考えてよ!」
そう、あの日。玲零の優しかったお父さんとお母さんは交通事故で亡くなった。それから優しかった玲零は笑わなくなって引き取ってくれた親戚の家も出ていって行方がわからなくなった。あの日から私はずっと玲零を探してたんだ。それでやっと玲零を見つけた。
ずっとずっと私は玲零だけをみてきた
玲零以外いらない。玲零がいない世界なんていらない
「お前のそれは依存って言うんだよ」
「そんなことない。好きだよ」
「違う。お前は俺がいないとダメだって思い込んでるだけ。」
「違う。違うよ…」
「違うことねえよ。お前だって思ってんだろ。どうにかしてくれって。本当はもうダメだって思ってんだろ?」
「わかってるんなら玲零、もうどうにかして…私たちもうあの頃みたいに戻れないの?」
「俺はもうあの頃には戻れないよ。親父もお袋も死んでから楽しそうなやつらなんて見てらんなかった。腫れ物触るみてえに俺に接してくるやつも許せなかった。そんな俺にこの世界はすげぇ居心地いいんだわ。でも佑お前はここじゃ無理だ。元いた場所に戻れ。俺とお前は今日で最後だ」
「わかった…さようなら」
「あぁ」
「今までありがとう」
あれから5年の月日が流れた
私は高校を卒業して今はOL5年目。
この5年でたくさんのことがあった
もうすぐ私は寿退社をする。大好きで愛おしい人との子供を授かった
「ただいま。もう帰ってたのか佑。」
「おかえりなさい_玲零」
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
蓮くん×桜ちゃん
「本当に行っちゃうの?」
「あぁ。そんな顔するなよ。行きにくくなっちまうじゃん」
本当は俺だって離れたくない。離れなくってすむんなら俺だってずっと一緒に桜といたい。
でもそんな事できねえし桜のために俺はこうするしかないんだ。桜がこれから笑って過ごすためには。だから必死に最後くらいは笑おうとしてるのに桜は大きな瞳から涙をたくさんこぼしていて__
「だったら私も連れて行ってよ!」
「だからそれはダメなんだって。な?」
俺だって本当は何もかも捨てて桜だけを大切にしたい。桜のためだったらなんだってできる。なんだってする。それくらい俺は昔からずっとずっと。ずっと桜だけを見てきたんだ__
なのに俺が桜を自ら手放さないといけないのは__
「どうして…どうして全部捨てて私を選んでくれないの…どうしてよ…お兄ちゃん!」
そう。俺たちは兄妹だから__
「俺が桜のお兄ちゃんだからだよ。兄妹じゃ普通の恋人のように愛しあえないんだよ」
「どうしてそんな事言うの!?私たちそれでもずっと一緒だったじゃない!?周りなんていいじゃない…私はお兄ちゃんがいればそれでいいの!お兄ちゃんだってそうでしょう?」
「それじゃあダメなんだって!俺は桜からいろんなものを奪うことしかできないんだよ!俺と来ちまったらお前は何もかもを失うんだよ!友達も!未来も!家族も!それでもいいのかよ!?」
「いいよ!全部全部!お兄ちゃんと一緒にいけるのだったらなんだって捨ててやる!」
「簡単に言うなよ!お前は絶対に父さんも母さんも友達も捨てられねえよ。夢だってどうするんだよ!?お前は夢も捨てられねえよ。結局は俺んとこ来ても泣いちまう。泣かせちまう」
「なんでそんなこと言うの!?信じて!?」
「お前から__ 大切な!1番愛した女から全てを奪うことしかできない俺の身にもなってくれよ__ 俺は… お前から100のものを奪って一緒に来させて泣かしちまうくらいなら1人でいい」
「どうしてそんなこと言うのよ__」
桜はその場に泣き崩れて声にならないほどの叫びで雪を溶かしていた
そんな桜をもう2度と俺は抱きしめてやることもできないし、名前を呼ぶことすら、愛おしいその姿を映すことすら許されない
「桜、幸せにな__」
「待って!蓮!」
「本城!頼む!!」
桜は本城に後ろから引きとめられて俺へと伸ばした手は届かなくて__
絶対に桜は泣いちまうから。
きっと、動けなくなるから。
1人じゃ立てなくなるから
だから俺は1番信頼している、本城に頼んでいた。きっと桜は俺と離れないから。無理矢理にでも追いかけようとしてくるから止めてくれって__ もし桜に抱きつかれでもしたら俺は決心が鈍っちまう…
本当は何も言わずに去ろうと思った。
父さんと母さんにばれたあの日から。
桜にだけは何も知られたくなくて。
桜には何も知らないあの純粋な綺麗な顔で笑っていてほしくて__
「桜、元気でな」
「蓮!!蓮!」
「愛してるよ__」
電車のドアは閉まり発車しどんどん桜が小さくなっていく。どんどん俺と桜の距離は離れていて最後には見えなくなった
俺は涙が止まらなかった
それでもこれからの桜の人生にとって俺は確実に足枷になってしまう
そんなくらいなら俺は桜から身を引く
それで桜が幸せになるなら俺はそれでいい
ただ桜と家庭を持ってあわよくば子供なんて授かって。桜に似たかわいい女の子がほしいな〜なんて考えて見たり。
一生叶わない夢を見ながら俺は今日も桜を思う
桜は夢を叶えたみたいだ。
今じゃ桜をテレビで見ない日はない
どこに行っても桜の歌声が響いていて__
たくさんの人がその魅力に足を止め魅了され__
そういえばこの前、ポストに一枚のチケットが届いていた。
『everlasting true love』
桜のバンドの初ライブが東京ドームで行われるみたいだ。
きっと泣いちゃうななんて考えながら俺はチケットに大きなシミを作っていた__
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
蓮くん×桜ちゃん
桜side
あの日、私は1番何よりも大切なものを失った
それはあまりに大きすぎて__
しばらく何もできなくて動けなかった
そんな状態が1ヶ月ほど続いた
食事も喉を通らなくて、母が毎日作ってくれる大好きだった料理も食べれなくて__
いつしか私は日にちの感覚すらわからなくなっていた
そんな私のために毎日のように本城くんが家に来てくれるけれど私は変わらなかった
そんな私を本城くんは苦しそうに見ていた
本城くんや見ていると悲しいの。私の1番大切な人を思い出して__
「桜…いい加減にしろ。ちょっとは食べろ。お前痩せすぎてもう自分の足で立つことすら難しくなってんだろ!?」
「無理だよ…何も食べる気になれないの…もういいの」
「何言ってんだよ!蓮が心配すんだ…」
本城くんはそこでハッとしてすぐに口を閉じた
「私だってもうどうすればいいかわかんないんだよ〜」
蓮という名前を聞いて…
私の中で何かが崩れた音がした
今まで張り詰めていた糸がぷつっと切れた音がした__
「私だって!本当は笑いたい!話したい!歌いたい!それでももうできないの!私にはもういないの__蓮が!蓮がいないの…!!」
コロン__
そう言って振り上げた手から_
蓮にもらった、蓮と私を繋ぐ唯一の指輪が落ちていった__
「指輪が落ちちまうほどお前は痩せちまったんだよ…お願いだから食ってくれよ…お願いだから笑ってくれよ…桜!!これじゃああいつに俺は顔向けできねえよ」
「もうお兄ちゃんは__蓮は私なんて忘れてるよ…」
「…そんなことねえよ」
「だったらどうして!?どうして蓮は私1人を置いていっちゃったのよ!」
「それは…!!」
そういって本城くんは黙ってしまった
「それは、何?」
「…言うなって言われてたけどお前がここまでなったらあいつが独りの道を選んでまでお前を守った意味がなくなっちまう… 蓮は__」
私はその事実を知った瞬間、涙がとまらなかった
どうして私を置いていってしまったんだって、何度も何度も責めていた
本当は全部全部私を守るためなんだって今頃知って、私のために蓮は全てを捨てた独りになる道を選んだ
私はただ守られて何も知らないままで__
「本城くん…私、私明日から頑張るから。ちゃんとするから。だから、だから__ 夢を叶えてもっと大きくなったら蓮を…蓮を迎えに行ってもいいかなぁ…?」
「あぁ、そん時は蓮の居場所教えてやるよ。だからもう泣くなよ」
「うん…」
あれから5年__
16歳だった私は21歳になった。
あれから私は夢に向かって全力で駆け抜けた。
2年後の18の冬、私はメジャーデビューを果たした。それでも満足できなくて__
3年後の今日やっと夢が叶った。東京ドーム
今日、私は蓮をライブに呼んだ。席はもちろん最前列のVIP席。ちょうど私の前
来てくれるかな… なんてちょっと不安もあったけど絶対に来てくれる。そう私は信じてる
きっと私は涙が止まらないんだとおもう。それでも私は歌い続ける。 だってこの曲は蓮のために…蓮だけを想ってかいたから__
「今日は本当にありがとうございました!それじゃあ最後になってしまうけど… 大切な人のために作りました。それでは聞いてください!『everlasting true love』」
コンコン__
ライブも無事に終わり、楽屋でゆっくりしているとノックの音が聞こえその後に本城くんがドアから現れた
「お疲れ様。よかったよ」
「ありがとう。最前列はどうだった?」
「あぁ。最高だったよ」
蓮がいるはずの席には本城くんがいて。拍子抜けで私は少し笑ってしまった
「あの、その…蓮のことなんだけど…」
「本城くんチケットは渡してくれたんでしょう?最前列じゃなかったけど来てくれたのは知ってるよ」
「どうして…」
「だってわかるもん。どこにいたって私はすぐに蓮を見つけられるよ」
「ねえ、蓮。だからはやく出てきてよ」
「入って…いいのかよ」
キィ__
久しぶりに会った蓮は少しまた背が伸びていてさらにかっこよくなってて、それでもあの私を見つめる目は変わっていなくて__
「ねえ、私たち仲直りしようよ…蓮、大好きだよ」
「桜」
久しぶりに感じる蓮の体温は暖かくて、昔から変わらないシトラスの香りに私は安心して涙が止まらない
「全部、全部聞いたよ。私のために独りになる道を選んだことも。私が傷つかないように何も知らせないで行ってしまったことも…私たちが本当の兄妹じゃないことも__」
私と蓮は兄妹じゃなかった
私は…あの家の子じゃなかった
本当の私の両親は私を産んですぐに2人とも事故で亡くなっていた。そんな私を2人の親友の蓮のお父さんとお母さんが。育ててくれた
蓮はそのことを小学生の頃から知っていたらしい
それでも私のために、私を本当の子供として育ててくれていた父と母のために打ち明けられなかった
その事実を知った時、私は喜んだ。だって蓮と結婚できるのもそうだけど私は親を亡くしても新しい家族がいて、大切に育ててくれた。私には大切なお父さんとお母さんが2人ずついるんだ。それってとても珍しくて奇跡だと思う
血は繋がっていないとしても私にとっては2人が両親なことには変わりない
「ごめんね、ごめんね。蓮に全部背負わせてしまって。ごめんね私のせいで何もかもを捨てさせてしまって。お父さんとお母さんと離しちゃってごめんね__ 独りにしてごめんね__
今度こそ私たちは幸せになろうよ__
ねえ、蓮私たちもう幸せになってもいいんだよ。今も昔も蓮愛してるよ__」
「俺も愛してるよ、桜」
久しぶりに私たちは唇を交わした
あの頃と変わらず蓮からはたくさんの愛を感じた
たくさんの方があったけど私は幸せだ
私を産んでくれた、父と母
私を育ててくれた、父と母
私を愛してくれた、蓮
私はこんなにもたくさんの人に大切にされて来たんだ。すごく幸せだ
「桜、はやく。父さんと母さんがもう駅ついてるって!」
「えー!?嘘!急がなきゃ!」
「母さんがディズニーランド行きたいって」
「じゃあ今日は久しぶりに家族でランドだ!何年ぶりだろう?」
「あの頃からずっと好きだよ」
「ふふっ、なに急に??…私もだよ」
「愛してるよ__桜」
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
逞くん×凛ちゃん
あの夏から私はずっと止まっていて
あの夏が忘れられなくて
貴方だけを忘れられなくて__
「見て見て!また成瀬くん新聞に載ってる!!『成瀬逞!またもや大活躍!』だって!!」
「えー!本当だ!すごいよね成瀬くん。」
「しかもあのルックスだしね〜。」
「確かに!あれは反則!かっこよすぎ!!」
「でも月城さんもすごいよね」
「同じ女とは思えないよね。あんなに綺麗なのに男だらけの中で負けず劣らず、むしろあそこで成瀬くんと二本柱なんだもんね」
「…だってさ」
「へ〜。俺ってモテるんだ。そういうお前も言われてんじゃん」
「…所詮わたしは2番よ…」
隣で呑気にタバコの煙を空に向かって吐き出しまるで人ごとかのように話すこいつこそが今話題となっていた成瀬くん____ 成瀬逞
「いいじゃん。別に俺の次にすげえんだから」
「あんたのそういうとこがムカつくの!」
「はは、凛は本当に男みたいだな」
「うっさいわね!これくらい強気じゃないと生き残れないわよ!」
そう私たちは「特殊部隊」 SAT、新聞などで見かけたことがあるかもしれないいわゆる「特殊奇襲部隊」
いつ死ぬかわからないそんな中で死と隣り合わせの中で私たちは働いている
「成瀬先輩!月城先輩!はやく会議始まっちゃいますよ!」
警察学校時代からの後輩の蒔田はいつもこうしてサボっている私たちを呼びに来る
「もう!先輩たちとしっかりしてくださいよ!先輩たちはSATの二本柱なんですから!会議もちゃんと出てください!」
「やだよ、めんどくせえ。会議なんかでても意味ねえよ。現場のことわかってねえ奴と話しても無駄だ」
「逞はまた…そういうこと言わないの!」
「そういう凛だってさっきまで『上の奴らは何も知らねえくせに頭ばっかりでかくて嫌になっちまう』って言ってたじゃねえか」
「バカ!それは言うな!」
「もー!先輩たち!大事な会議の前に喧嘩しないでください!!今日は上との話し合いじゃなくて特殊捜査課です!」
「「本当か!?それ!?」」
「先輩たちそんなことも知らなかったんですか?」
「もっとはやく言えよ!ほら、凛走れ!」
「わかってるわよそんなこと!あんたこそもっと走りなさいよ!」
特殊捜査課と聞いた私たちは全力疾走で会議室へと向かった
バンッ!
私たち2人は思いっきりドアを開けるとそこの中にいた人はみんな何事かとこっちを見ていた
そんな中に何をやっていたんだ__ 遅かったなと言ったか顔をしたあいつが笑っていた
「「護!!!!」」
「遅かったな、お前ら」
そう言って私たちの方は歩み寄って来る彼、山口護。私たちの警察学校時代の同期であり、私と逞と肩を並べる実力
「久しぶりだな!護!相変わらずシケタ面してんな!」
「うるっせえよ、ばか逞。お前の悪い噂はこっちまで回ってきてるよ。女とっかえひっかえだって?」
「うっせー、ばーか」
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
「爆破予告が14:30。なので今日の時点からもう渋谷は立ち入り禁止にしています。特殊部隊のみなさんはもしものために厳重警備をお願いします」
上が意味のない説明をしている中ある疑問が浮かびそれは確信へと変わった
横を見ると逞も同じことを考えているらしい
「ってことは俺らが明日メインか」
「そうね、乱射戦になりそうだから民間人は避難させておいて、任せた特殊捜査課のみなさん」
いきなりそう言い始めた私たちに周りは意味がわからないと言った困惑の声をあげた
「あくまで予想だけど__ 明日は爆発はただの序章。本格的な全面戦争の始まり」
「なぜわか「だって考えてみて?なぜわざわざ明るい時間にそんなことをするのか。相手は素人。銃の扱いには慣れていない。だからきっと夜は避けて来るはず。素人にいきなり夜の射撃戦は厳しいわ。何よりあの過激派集団がただの爆発で終わらせるとは思えない」
せい @layla1117 ★iPhone=r9BWRA7WmC
「だから私たち特殊奇襲部隊は明日は500人体制で警備につきます。きっと激しい戦いになるのでここは私たちに任せてください」
「捜査課のみなさんは民間人の保護、もしも人質が出た時の保護などをよろしく頼みたい」
「明日の現場の指揮は私と成瀬で取らせていただきます。なのでそちらの指揮官は山口にお願いします」
「…わかった。その代わり明日もし何かあれば責任は…「「私たちが取らせていただきます」」
こうして明日の戦いは逞と私が指揮をとることに決まった。私たちは久しぶりの実戦に心を躍らせていた。まさかあんなことになるなんて想像もできなかった__