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鬼の宝

 ( 初心者のための小説投稿城 )
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御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

注意:特に面白くないです。小説の書き方をよく知りません。誤字脱字も多いです。不定期投稿です。

それでもよければ、どうぞ見ていってください。

切替: メイン記事(9) サブ記事 (2) ページ: 1


 
 

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

白尾 威風(しらお いふう)は双子の弟である、白尾 風威(しらお ふうい)と2人で蓮咲(れんざき)村という小規模な村に住んでいる。
蓮咲村では、12〜15歳までの双子が10年に一度、別の村に連れて行かれる。今年がその年。14歳で双子の威風と風威も別の村に行くことになっている。

17日前 No.1

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

「姉さん」

家の庭で遊んでいた風威が、家の中にいる威風を呼ぶ。

「なあに?」

窓から風威を覗いて様子を伺う。威風から見えたのは風威の背中。しゃがみ込んでいる。

「前に植えた花、枯れてる。」

少し前に、名も知らない黄色の花を2人で植えた。「綺麗だったから」といって風威が根っこごと持って帰って来たのだ。

「風威が水あげなかったからじゃないの?」

「違うよ。水はちゃんとあげてた。それに僕が水やり忘れた時は姉さんがあげていたじゃないか。」

「そうだったかな?じゃあ、水のあげすぎ?」

「違うよ。この花は僕たちが居なくなることを知って枯れて逝ったんだよ。」

「夢見るのもいいけど、風威も支度しな。今日は大晦日。私たちがこの村を出て行く日だよ。」

16日前 No.2

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

2人の家に生活感はない。村長には「凄く必要な物だけ持って行きなさい」と言われていた。2人に必要な物は互いのみ。家にあった家具やら日常品やらは全て捨てた。

「寒いよ、姉さん。」

風威の声は震えていた。時刻は夕方。辺りは真っ暗で冷たい風がびゅうびゅう吹きつける。

「本当。寒いね…」

威風も同等、声が震えている。2人は互いの冷たい手を繋いだ。決して暖かくはない。それでも、優しさは伝わってくる。

「紅葉(べには)君達は家を焼くんだって。僕らはこのままで良いの?」

北里 紅葉(きたざと べには)は、白尾姉弟と一緒に別の村へ行く15歳の双子の1人だ。

「私たちはこの家を焼く必要はないわ。この家は私たちの家ではないから。」

「それもそうだね。」

白尾姉弟の両親は2人がまだ嬰児(みどりこ)の時に何処かへ消えてしまった。なので、2人は村長の持ち物である森の中の家で生活していた。

16日前 No.3

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

村長の家に着くと、家の中から泣き声が聞こえてきた。家の外まで聞こえるその声は2つだった。
ドンドンとドアを叩く。すると村長が困り果てた顔で出迎えた。家の中では、村長の娘が少女を抱き締め、声をあげて嘆いていた。村長の孫、雨神 波雷(あまがみ はこ)と池雫(ちだ)も別の村に行くのだ。

「村長、なんで僕らは別の村に行かなくちゃいけないの?」

風威は泣く母親と地雫をただじっと見つめた。威風は俯いて、顔を上げない。

「前にも言っただろう。お前達の為だ。」

「そんなの嘘だ。両親と離れて俺たちは喜ばない。」

ギィと音を立てて紅葉と弟の双花(そうか)が入ってきた。
北里兄弟の両親は亡くなった。夫婦で心中したのだ。2人が生まれた三年後に。

「これで揃ったか。これは《お前達の為》であって、《お前達が喜ぶ為》のものではない。そして、お前さんら双子はこの運命に逆らえない。我らがどんなに愛され、愛していようが関係はない。腹を痛めて産んだ愛しい我が子も、血の繋がりはないが本物の家族以上だった子らも、な。」

村長は自分の娘に言い聞かせるようにして娘をなだめた。北里兄弟も雨神兄妹も、諦めかけていた白尾姉弟までも、村長に対して敵対心が芽生えた。村長の娘は壊れてしまったかのように、ただ頷き続けている。

15日前 No.4

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

「さあ、行くぞ。」

村長だけが持つ1つの提灯が、6人を照らす。みんな不満そうな顔をして村を出た。10分程だらだらと歩いていたら村長が足を止めて振り向く。

「…これから話すことを良く聴いておきなさい。」

呟くかのような声量で言うと、再び歩き出した。

「蓮咲村は、異能者の為の村。異能を持つ者だけが集う村だ。異能者と異能者の間には異能者が生まれる。つまり、全員が異能者と言うこと。ただし、物事には例外がある。異能を持たない子供が生まれてきた。双子の子供がな。どうやら、双子は異能を持っていないらしい。偶に生まれるのならば良かった。が、異能者と異能者の間に生まれる子供は双子が多かったのだ。我らの村は異能者以外を受け付けない。だから、お前さんらは村を出ることになったのだ。」

みんなは理解した。理解してしまった。自分達が存在してはならない者だったと言うことを。
池雫は再び泣き出した。その場にいた双子達の耳に、その声が警報の如く纏わりつく。威風が風威の手を強く握りしめて俯いている。風威が顔を覗き込むと、今にも泣きそうな顔をしていた。しゃくり上げそうなのを必死で我慢し、呼吸が荒く、不規則になってくる。

「ごめん。ごめんね、風威。私、知ってたの。村を出なきゃいけない理由も、…これからどこに連れて行かれるかも。」

風威は困った表情で威風に肩をぴったりくっ付けた。

「謝らなくていいよ。怒ってないし、不満もない。僕は姉さんが良ければそれで良いから。」

15日前 No.5

御鴇 ★iPad=ZxB1LQckD4

呼吸を整えて、みんなについて行く。

「今から向かう村は《縁(えにし)村》。鬼の住む村だ。」

「待ってよ、お祖父ちゃん!なんでわざわざ鬼のいる村に行かなくちゃいけないの!?お祖父ちゃん達が何考えてるか分かんないよ!!」

池雫が劈く様な声で叫ぶ。全員が足を止め、村長も振り向く。村長は池雫を睨む様に見つめたが、無言で前に向き直して歩き出そうとした。

「なんで何も言わないんだよ村長!!」

紅葉が村長の元までズンズン進み、物凄い剣幕で胸ぐらを掴む。

「それは言え「それは私達が生け贄だから」

村長が「それは言えない」と言うのを威風が遮った。全員の視線が威風に集まる。

「蓮咲村は縁村と《生け贄を捧げる替わりに物資を送る》っていう約束をしていて、10年に一度要らない子供、異能者じゃない私たちを捧げるの。」

「威風!?何故お前さんが知っている!!」

「どういうこと威風ちゃん!?生け贄って…私たちどうなるの!?」

池雫が威風に抱きつく様にして縋り付いてきた。

「ごめん。私も良くは知らないの。でも、私達はどうしたって縁村に行くし、入ったら出れない。そうさせるのが村長の異能力。」

14日前 No.6

御鴇 ★iPad=egXVDyOJIa

「私達、逃げられないんだよ。」

威風が目を閉じて、はっきり伝える。静寂が訪れる中、風威はこれからも威風に寄り添うことだけを考えていた。威風と風威は《普通の双子ではない》から少し特殊な人生を9年間過ごしてきた。だから、この程度の不幸はなんともない。

「村の為と思って、我慢してくれ。」

その一言にカチンときた紅葉は村長の胸ぐらを再び掴んだまま殴り掛かろうとする。と、双花が呟くように「やめなよ」となだめた。

「どうせ逃げられないのだ。」

村長が紅葉の手を振り払って歩き出す。どうする事も出来ない双子達は不満と不安を抱えてついて行く。

「ここが縁村。鬼の住む村だ。」

そこは、蓮咲村とあまり変わらない普通の村だった。





第1話「双子の運命」 END

12日前 No.7

御鴇 ★iPad=egXVDyOJIa

第2話

村に入り、一番最初に連れてこられたのは縁村村長、花村 幸玉(はなむら こうぎょく)の家。幸玉は穏やかな表情で蓮咲村村長と双子達を家に迎え入れた。

「花村、今回の双子達だ。」

「今回は3組か。少ないなぁ。」

「次回が多い。6組だ。」

「それは多いね。10年後が楽しみだよ。で、今回の双子は………」

幸玉は6人を品定めするかの如くじぃっと見る。白尾姉弟以外の4人は目を合わせないように俯いていた。白尾姉弟は目を合わせてはいないが、逸らそうとしているわけでもなかった。

「…そこの兄弟、仲が悪いのかい?」

最初に目を付けたのは北里兄弟。

「そうだな…喧嘩は見たことないが、仲良くしているところも見たことない。」

「生け贄に向いているな…。そっちの兄妹と姉弟は仲が良さそうだが?」

「あぁ、両方共仲が良い。…そろそろ年が明けてしまう。帰らせて貰うよ。~~~~~~~」

村長がぶつぶつと何かを呟くと6人の左足首に足枷が現れた。
幸玉に一礼して村長は帰って行く。今にも倒れそうな池雫を波雷が支える。

「…生け贄は嘘だから安心してほしいな。」

2日前 No.8

御鴇 ★iPad=egXVDyOJIa

村長の姿が見えなくなると、幸玉が波雷の肩をポンと叩いた。

「それってどういう…」

「縁村は《存在を認められなかった人々の為の村》なんだよ。君たちみたいなね。蓮咲村以外からも来るけど、来る人は滅多に居ない。だから、蓮咲村の人は2人しかいないけどね。」

「良かったぁ…良かったぁ…」

池雫が安堵のあまり、地面にへたり込んだ。波雷も頬を緩めて池雫の頭を撫でる。
紅葉と威風もホッとして微笑む。

「ちょっと待って、おかしい。」

喜ぶ4人に水を差したのは双花。

「10年前に出て行った双子は4組だったはず。なのになんで2人しかいないの?」

「理由は簡単。縁村の村民は他所者が好ましくなくてね、もう一人の村長が気に入った人しか入れないようにしているんだ。それ以外の人は出て行ってもらっている。」

「それも変。村長にかけられたコレがある。」

風威は足枷を指差す。

「あぁ、それね。それ、死ねば消えるから。」

そこに居た誰もが寒気を感じた。もう一人の村長に気に入られなかった人は殺されるのだ。

「さ、今日はもう寝ると良いよ。明日、もう一人の村長凸守 白刻(でこもり はっこく)のところに連れて行くから。」

3組共家に案内されて、《寝るように言われた》。

「風威、まだ私と一緒に居てね。」

「うん。あと少しだもんね。」

「愛してるよ、風威。」

「僕もだよ、姉さん。」

20時間前 No.9
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