Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(2) >>

女子高生は羽ばたく

 ( 初心者のための小説投稿城 )
- アクセス(104) - ●メイン記事(2) / サブ記事 - いいね!(2)

すずり @suzuri0213 ★Android=nMqLjsjQcP

━━━━自由になりたい。

ある少女はそう思っていた。縛られた己の生き方に疑問を抱かずにはいられなかった。自分だけではない、周りの親しい者の運命すら定められていることが理解できなかった。どう足掻いてもどうにもならない運命とやらに歯向かってみたかった。

━━━━自由になりたい。

ある少女はそう思っていた。自分という存在に後ろ指を差されるのが嫌だった。自分は自分だ、それなのにどうしてああだこうだと言われなくてはならないのだろうか。楽になりたかった。なにも自分を傷つけるもののないところに行きたかった。


この二人の少女は自由になりたかった。


果たして二人は同じなのだろうか。二人にとっての自由は本当に両方の望む自由なのだろうか。ただ自由を望んだ少女たちは羽ばたいた。


一人は空へ。
一人は穹へ。


メモ2017/01/08 13:51 : すずり @suzuri0213★Android-nMqLjsjQcP

はじめまして、すずりと申します。

初めての小説ゆえに拙い部分だらけかと思いますが精一杯書いていく所存です。

完結を目指して進んでいこうと思います。よろしくお願いします。

いいねを2つもありがとうございます。

ページ: 1


 
 

すずり @suzuri0213 ★Android=nMqLjsjQcP

【序章:女子高生は飛ぶ】

とある高校の、普段は誰も立ち入らないはずの屋上。そこのドアが開いていた。ひゅうひゅうと風が吹き付ける屋上は少し肌寒い。そんなところに用がある生徒はそうそういないだろう。
しかし、屋上には一人の女子生徒がいた。長い黒髪をたなびかせた、眼鏡をかけた女子生徒が。彼女は上履きを脱ぐと、屋上の柵をよいしょと乗り越えた。

「……もう、たくさんだよ……」

女子生徒のかすれた声は風にかき消された。風がなくとも他の生徒が聞くことはなかっただろう。女子生徒は泣きそうな、しかし笑っているようにも見える表情を浮かべた。

「ばいばい」

それは誰に発せられた言葉だったのだろうか。女子生徒は一度空を見上げてから、屋上の床を蹴った。


「待ってぇぇぇ!!」


そんな女子生徒を猛然と追いかける気配があった。彼女は女子生徒が屋上に入ってきたときからずっとここにいた。女子生徒が今飛び下りようとするのを止めようと声もかけた。
しかし彼女の声は届くはずがなかったのだ。いや、はじめから届かないと彼女もわかっていた。すでに生を終えた人間の声なんて、余程の者でなければ聞こえない。


彼女はいわゆる幽霊だった。


幽霊は飛び下りた女子生徒のあとを追って勢いよく屋上から飛んだ。そして、今度こそ屋上は無人となった。

10ヶ月前 No.1

すずり @suzuri0213 ★Android=nMqLjsjQcP

【第1章:女子高生は醒める】

とある文豪の代表作の出だしのように言ってみると、彼女は幽霊である。名前はまだ……ないわけではなく、彼女は名前を梅子といった。三姉妹の末っ子ゆえに梅子と名付けられたというが、姉が松子と竹子だったわけではない。まあ名前について梅子は文句があるわけではなかった。
梅子が生まれたのは大正時代後期だ。モダンな文化が広く馴染んできた頃、と言えばわかりやすいだろうか。梅子は末っ子特有の愛嬌があり、両親や姉二人に可愛がられて生きてきた。
が、姉二人が寮生活を送っていたり両親が共働きだったりして、一人でいることが多かった。そんな梅子がよくいっしょに遊んでいたのが近所に住むお姉ちゃんだった。そのお姉ちゃんには梅子より一歳年上の弟がいて、彼にはよくいじめられた。
梅子はあまり學校に通えなかった。戦時中でそれどころではなかったのだ。だから梅子は學校に憧れていた。しかし梅子は終戦の数日前、22歳で死ぬまで、學校で授業を受けたのは数えるくらいであった。

そんな未練ゆえだろうか、彼女はとある高校に幽霊として存在することになった。

最初は戸惑ったし、パニックにもなった。しかし慣れというのは不思議なもので、いつしか地縛霊でいることにも慣れてしまった。
そんなある日のこと、梅子が屋上で昼寝でもしようかと思っていると、いきなり屋上から飛び下りようとする女子生徒が現れた。梅子からしたらなにをしているんだと言いたいところである。女子生徒を追いかけたところ、梅子もいっしょに落ちてしまった、ということだ。

「う……」

梅子が目を覚ましたとき、彼女の目にいちばんに映ったのは━━━━。


「……………えっ?」


病院の真っ白な壁だった。

10ヶ月前 No.2
ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる
注…感想・コメントはこの記事ではなく、サブ記事に書き込んでください。(小説カテゴリでは必須です)