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ツギハギ短編集

 ( 短編集投稿城 )
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リラ ★Tablet=RKffCqhNN2

はじめまして

書きたい物を 書きたいように 書きたい所だけ 書こうと思います。

初心者なので 誤字 脱字などあると思いますが

生ぬるく見守ってください

一つ一つの物語は、繋がっていたり 無関係だったりします。


荒らしなどは、ご遠慮ください





1年前 No.0
関連リンク: 仄暗い青の底 
ページ: 1


 
 

リラ ★Tablet=RKffCqhNN2

(自傷癖)


俺は、誰からも必要とされていない

幼いころから  そう思わずには、いられなかった

いつからか そう云う思考に囚われてしまっていた

俺の両親は、 俺が まだ幼い頃から不仲で

喧嘩が絶えなかった

それなのに 世間体を気にして 今だに離婚しないでいる

その癖 お互いに向き合おうと努力もしないで

互いに歩み寄ることを半ば諦めたかの様に背を向け合ってしまっている

そんな状態だからか 家庭は、すっかり冷め切ってしまっていて

糸が軋む様な冷たい緊張感が張り詰めている

互いを意識しないことに必死になるあまり両親には、

俺と関わるだけの心の余裕なんて物はないのだろう そのため

俺のことなど 気にかけては、くれないし

俺の話しなんて物は、聞いてもくれない

俺は、 居ても居なくてもさして変わらないんじゃないだろうかと

そのたび思わせられる

だからだろうか

まるで自分が透明人間にでもなってしまったかの様な寂しさを覚える時がある

けれども時々 気まぐれなのか思い出したかの様に

両親は、俺に こんな言葉を囁きかける

「愛している」

贖罪の様な響きを持って その言葉は、俺に囁かれる

愛 それは、なんて軽い言葉なんだろうか

俺のことなど見えちゃいない癖に

俺の声など聞いてもいない癖に

そんな無責任な言葉なんて俺は、欲しちゃいないのに

愛している そう言えば全てが許されるとでも思っているのだろうか?

その言葉が囁かれるたび 俺の胸中は、僅かな苛立ちと不快感で

ジリジリと焦がされてゆく

結局のところ 愛などと云う免罪符は、何処にも存在し得ないのだ

だから 俺は、そんな言葉よりも

俺自身が確かに存在しているのだと云う確かな証明が欲しかったのだ

だが それは、何時まで経っても与えられることはなく

いつしか 待ち続けることも 期待することにも疲れ

心は、擦り切れてしまった

だからだろうか 最近酷く気分が沈む

そんな時は、

気分を紛らわすために ひっそりと手首の内側に剃刀を押し当て

サァっと真横に引いて浅い傷をつける

そこから じわり滲む 自分の血を見ていると何故だかとても安心することが出来た

自分自身が此処にちゃんと存在しているって実感することが出来るから

満足するまで それを繰り返す

もう何度目になるだろう? 何度も 何度も こんなことを繰り返している

その後 手首の傷には、簡単な手当を施して 服の袖を下ろした

その一連の動作を終えると

今度は どうしてか虚しくなるから

それを吐き出したくて 煙草に火をつけて肺の奥まで有害な煙りで

深く 深く 満たして

虚しさと一緒に それを吐き出す

そうしていると不意に誰かが俺の部屋のドアをノックした

『誰だ』

俺は、扉の向こうの相手に不機嫌さを滲ませた声で そう問いかけた

数秒して 扉の向こうの相手が俺の問いかけに呆れたような声で答えた

『直樹だけど』

俺は、 あぁ 直樹か そう言えば今日来るって連絡貰ってたなぁ なんて

考えながら 素っ気なく返事を返す

『鍵 開いてるから 勝手に入ってこい』

直樹は、近所に住んでる 俺より2歳年上の従兄弟だ

大方 世話焼きなこいつのことだから、俺のことが心配だとかで様子を見に来たんだろう

まったくお節介なことだ なんてことを考えていたら

徐に部屋のドアが開かれ 直樹が入って来た

『煙たい』

俺の部屋に入って来て そうそうに直樹は、そう言うと眉間に皺を寄せて
明らかに不満そうな表情を浮かべた

確かに換気もしていない部屋では、煙草の煙りが濃く漂っているが

俺は、特に それを気にすることもなく 手にしていた煙草に再び口をつけて

何でもないことのように冷めた目をして紫煙を吐き出した

それを見た直樹は、さらに眉間の皺を深くすると俺に こう言った

『煙草は、身体に悪いぞ 未成年』

その声は、少しばかり批難するような色を含ませていたけれど

俺は、悪びれることもなく 冷めた表情で それに反論する

『そんなの知ってるよ』

それに 俺だって 後二ヶ月もすれば未成年じゃなくなるし

そんなことを思っていたら、直樹が俺に落ち着いた声で問いかけてきた

『それ どうやって手に入れたんだ 』

それとは? おそらく俺が今手にしている煙草のことだろう

俺は 淡々とその問いに答えた

『最近知り合った 綺麗なお姉さんに貰った』

それを聞いた直樹は、呆れたようにため息を吐いてから
ぽつりと言葉を吐いた

『お前て奴は、相変わらずだなぁ』

そう言うと俺の方に歩み寄ってきた

俺は、どんな説教をされるのだろうかと内心身構えていたが

その予想は、呆気なく 崩れた

なぜなら、直樹がその大きくて温かい手で俺の頭をわしゃわしゃと撫で回したからだ

一見 雑そうな手つきではあるがそれは、どこか慰めにも似た優しさを含ん
でいるような気がした

直樹は、柔らかな表情を俺に向けると

俺を包むように抱きしめて

優しい響きを持った声で俺の名前を呼んで こう言った

『翼 お前は、確かに此処に存在しているよ だから なんにも不安になることなんてないんだ。』

温かな体温が 優しい声が 俺を肯定する

たった それだけのことなのに 何故だか 酷く満たされた心地がした

ずっと求めていた物が やっと得られたのだろうか?


















1年前 No.1
ページ: 1

 
 
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