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保健室は飴だらけ

 ( 短編集投稿城 )
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○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

短編です。

モノホンのグーな短編を書きたいです。

語彙力も国語力もありません。

よろしくお願いします。

温かい目で見てくれると嬉しいです。

あとほかの掲示板にある「保健室に雨が降る」もよろしくお願いします。

1年前 No.0
メモ2016/07/21 21:13 : ○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko★itt0KzJRs9_nHx

>>1

>>2

>>3 鳩時計奇譚

>>4 湖

>>5 野菜

>>6 生態系

>>7 花天月地

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ページ: 1


 
 

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

2.飴

ザーザーと雨が降る昼下がりだった。
私は保健室で眠っていた。
ゴロゴロと唸る雲から、白い光が堕ちるのを何度も見た。
それに飽きて布団に潜って眠っていたのだ。
なぜ保健室にいるのかというと、
5時間目、急な睡魔に襲われ、仮病という武器を使い、
上手く先生を騙してここに居るのだ。
幸い保健の先生もチョロいものですぐにベットインできた。
窓際のベットに私は体を寝かせて、ひっそりと持ってきた飴を舐めた。
少しずつ私の口の中で溶けていくピンクの飴。
甘いこと、固いことを味覚やいろんなものが拾っていき、感じる。
私は外を見た。イカヅチが空から落ちる、雫が垂れる窓。
丁度暖かいぐらいの保健室。
先生共はこんなに心地よい空間で生きているのか。
ずるいな。
飴もなくなったころ、私はついに睡魔に勝てなくなり、深い眠りにおちていった。

目覚める(私の感覚では)と、私は当たり前だが保健室に居た。
でも何か違う、靄のような、視界がはっきりしない。
サイケデリックな色が時々チラチラ目に映る。
窓を開けた。
外には飴が降っていた。
なんてひどいダジャレなんだ、そう思った。
飴雲は私に矛先を向けた。
すると、こちらに飴雲が入り込み、保健室中にひろがった。
まさか、そう思うとやはり雨ではなく飴、が降ってきた。
飴であふれる保健室。
パーテーションを開く。
すると何故か目の前に傘があったので雨で埋め尽くされる前に取り上げて、傘を開いた。
普通の雨が降るよりも、重い音がする。
私はそこにずっと立ち尽くした。
いつになったら止むのかな、ずっと降り続けるんじゃないのか?そんなまさか、なんて考えていると、
意識がだんだんと遠のき、完全に脳内映像が途絶えた。

バサッ
起き上がった。保健室、いつもの保健室だ。
なんの変哲もない、保健室だ。
あれは、夢だったんだな。そう落ち着かせた。
それにしても変な夢だったなと握られた手を開くと、
青い色の飴だまが握られていた。
変なアメの降る昼下がりだった。

1年前 No.1

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

2.蛙

雨上がりの午後。
僕が学校から帰っているときに、あるうす緑色の物体を見つけた。
なんだろう、としゃがみ込んで見てみると。
蛙だった。
これは何の蛙だろうか。
僕は近くに捨ててあったボロの瓶を拾って、そこに蛙を閉じ込めた。
父に聞こうと思ったのだ。
僕の父は学者、生物学者なのだ。
そうして、帰ってただいまも言わず父に真っすぐ向かった。
聞いたら、日本アマガエルだそうだ。
梅雨の今の時期によくいて、周りの色で色が変わるらしい。
目のあたりに黒い筋が入ってて、よく鳴く。、
皮膚から毒を出せるらしい。そこまで珍しくない。

僕は少しがっかりして庭に出て、カエルを放そうとしたが父が、
ここに捨てるな、増えたら困る、と顔を顰めて言われた。
そして僕はうんざりがっかり。
わざわざ近くの林まで行って放すことにした。
その蛙はまだ小さかった。
あぁなんだか悪いことしたな、と謝罪して僕は瓶のふたを開けた。
あいつはクワァっと鳴いた。
僕は瓶を捨てた。

1年前 No.2

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

3.鳩時計奇譚

花曇りの日。
念のために傘を持って出かけた。
目的地は図書館。
この中途半端に整備や開拓された街を歩く。
自然が垣間見えるまち、というのが売りらしいが、
ただ見っともないだけにしか見えない。
だが施設はしっかりしているので自分はだいぶ活用させてもらっている。
少し歩くと、時計屋があった。
気になって入ってみると、小柄なおばあさんと、幼い女の子がいた。
久しぶりの来客だ、買ってくれるなどと会話に花を咲かせていた。
入ってすぐに大きなふりこ時計があった。
大分古いらしく、時計のガラスにひびが入っていたり、ふりこが錆びていた。

見渡す限り時計だらけだった。
奇妙なもの、不気味なもの。そういう代物しかなかった。
いいのはないかと時計を睨むと、女の子がおばあさんに耳打ちをした。
とってきおきのあれをだせば買ってくれる、と。
おばあさんは裏手に回って、なにかとってきていた。
とってきおきのあれ、だろうか。
おばあさんはぼくにとっておきを見せてくれた。
幸い僕は財布を持っている。冷やかしに来たとはばれないだろう。
腕時計だった。唖然とした。
チッチッと音を鳴らす。もうそろそろ3時か。
少し大きめの時計だけど、これはいいかも。
少し軽めでこげ茶色をした家のような四角と三角のフォルム。なかなか良い。
そう感じる僕も僕だな。
チッチッチッチッ パカッ チーチー
丁度三時、時計の部分の上から鳩が出てきた。
からくり時計で、なんでも9時、12時、3時、6時に鳴るそうだ。
僕は気に入ったので買うことにした。
なかなかよさげなお値段だったのでピン札2枚で買った。
つまり2万円。
女の子とおばあさんはひどく嬉しそうな顔をして、僕の腕を握ってめちゃくちゃ握手した。
腕が痛いぐらい。
僕はそれを気に入ってつけて図書館へ行った。
良い買い物をしたな。久々に。
その後僕がそこを訪れることはなかったけれど、
噂によるとなくなったらしい。
そして最後の客が僕だったと聞いた。

1年前 No.3

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

4.湖

花時雨、桜の時期に降る雨の事。
ある小さな町のはずれにしょぼくれたトタンの小屋があった。
そこには作家志望の大学生がいた。
だが絶賛スランプ中で、誰にも会えないほど落ち込んでいた。
今日もうまくいかず、その小屋に閉じこもっていた。
ほとんど物置としてつかわれていたからなのか、
乳母車やら、蓄音機やら、高値が付きそうなものがごちゃごちゃとあった。
それより気になったのは雨漏りだ。
一か所から水がしたたり落ちている。
しかも自分が座るボロい椅子の上だ。
困ったものだ。
仕方がないので雨合羽を着て外に出た。
よさそうな板を見つけたので、屋根によじ登って、板を穴の上に置いた。
少しはしのげるだろう。と思った。
自分は今スランプ期だ。書きたいものを書けない、辛い状況だ。
家族とも友人ともうまくいかず、行き場もない。
そんな自分を支える小屋でさえもこのありさま。
一瞬絶望がよぎる。もう死んでしまおうかと。
かの有名なあの人のように、水に殺されて、消えていきたい。
泡となり、この大地となるのだ。
この雨の中、死んでしまおうかなどと、そのような馬鹿なこと考えた。
自分は考えたことをすぐ行動に移す様な、変に前向きな性格だったので、
気づくと一直線に近くにある誰もいない、冷たい、透明な湖に向かった。
そこは岩場で、人が来ようが来れまい、と言われた場所だった。
今じゃ整備されていてそうでもないのだが。
大分走ったころだ。
ついにみつけた。きれいな湖、濁りのない、美しい湖。
そっと触れれば体の細胞そのすべてが一瞬で凍ってしまうような冷たさが感じられた。
ずっと見つめていた。見つめるうちに飛び込む勇気も薄れてきた。
もう帰るか、そう思った。
こんな神秘的な、ロマンティックな場所もなかなかないというものの、
自分は未だ弱虫で未熟なのだ。
急いで小屋へ戻っていった。
空には虹が浮かんでいた。

1年前 No.4

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

5.野菜

五月雨、暗い雲。
夕食に、嫌いなものが出た。
トマトだ。
味はまぁまぁ、青臭くなければいける。
でも触感だ。あのねっとりした、ぐちゃっとした触感。
あれがどうしてもだめで、眺めるのでさえつらかった。
母や父は、それは家でとれたものなのだから、大事に食べなさい。と言った。
何処で作ろうがどこで加工しようが同じなのだ。
どんなブランド品でもトマトはトマト。
それ以外に変わりはないのだ。
青臭さはとれても感触やらなんやらが残るだろう。
だからどんなものでもトマトというグループにあるものは嫌いだ。
ミニトマトも、トマトゼリーも、ジュースも。
食べないともったいない、というが、それなら人に食べさせればいいじゃないか。
十分に栄養がとれない、味を知っておいた方がいい。
そりゃそうだろうが今の時代は他の物でも栄養は補えるし、
いつか食べれるようになるのかもしれないのだ。
日本人の昔ながらのもったいない精神とやらがとても身に染みているようだ。
もったいない、もったいないなんて繰り返す。
私はわからなくもないのだが、それでも苦手は苦手。
やっぱり変わらないのだ。
品種改良でなんとかなる問題じゃない。
世界規模の問題だ。
人によって好き嫌いは違う。
嫌いなものがないなんて人はそうそういないし、
ましてやすべてが大好き、なんて人もいるとは限らない。
でもそんなこと言ったってただの屁理屈であるわけなので、
言い訳なんて言わないで食べなさい、と言われるのがベタな、現実的な答えだ。
実際私もそうだったから。

1年前 No.5

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

6.生態系

その日は、血雨が降った。
ふしぎな日だった。
その日の前の日に、伯父が死んだ。
そしてその日に、甥が生まれた。
その子は多指症だった。
両親ともに特にこういった症状はないのだが、
死んだ伯父は小指が二本あった。
老いの両親は、きっと伯父さんに似たのね、などと、
呑気な事この上ない戯言を呟いていた。
伯父さんに甥が似る、というのは自分にとって不都合なことだった。
伯父さんは自分に対して厳しく、辛く、そして酷く接した。
そのDNA、即ち完璧な伯父の遺伝子が甥に伝わってしまっていたのなら、
自分はきっと二度もあんな目にあうのかもしれない、と恐怖した。
自分は特にコミュニケ―ションが取れるような器用な人間ではなかった。
だから伯父の事も誰も言えなかったし、言いたくもなかった。
それを伯父も知っているし、それを使ってひどく当たったのだろう。
だが自分もされるがままなど恥ずべきことで終わらせず、反発することもあった。
六本指のまぬけやろう!と叫んでアッパーを喰らわせたのだ。
そのあとやり返されたのは別の話。
それはいいとして、甥が伯父の性格や顔を引き継がないかが心配だ。
この幼子の寝顔が鬼の形相に変わらぬかが当時の自分にとっての最大の不安だった。
だが甥は自分の心配も知らずに、すやすやと鼾をかいて寝ていただけだった。

1年前 No.6

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

7.花天月地

花を見ていた。時雨が降る。
私はスケッチをしていた。いつの間にか眠っていた。
そしたらここに居た。
どこだろう、まるで天国のような情景が広がっていた。
美しい花が歌い、太陽が笑う、そして月明かりが私を照らす。
まるで子供の書いた理想の世界。
私もこんな夢を見れたのか。
こんな夢を、見ていたのか。そう思った。
私は今、常世にいるのだろうか。わからない、わからない。
だれか声をかけてくれないのだろうか。
誰か来てくれないのだろうか。
理想はあまりにも空っぽで、あまりにも空虚だ。
どうも頭の中で考えられたハリボテに過ぎないらしい。
しばらくすると、悪魔のような風情の奴が出てきた。
如何にも悪役、ヴィランらしい。
そいつは私に金が欲しいか、と聞いた。
私はいらないと言った。
悪魔は驚いた。
チャンスなんだ、たった一度の、君はそれを自ら手放すのか。
悪魔はそう言った。
私は、ここは現実じゃないからな。そう言った。
悪魔は笑った。
君より哀れな男は見たことがない、そうだ。富や栄誉はいるか?
私はいった。
富は金だ。栄誉も結局は金だ。
悪魔はまた驚いた。
本当にバカな男だ。金だから、要らないというのかね。
なんと、なんと馬鹿なのだ。
私はどういわれても要りません。願い事があるならば、ただ一つ。
悪魔は笑った。
なんだい?
私は息を吸って、こぶしを握り締めた。
この世界から出たい。
そういった。悪魔はまたニタニタと、一番気味の悪い笑いをした。
そいつは簡単な話だ。
なら、勝手にしろ、お前はもう外にいる。

私は起き上がった。
ごみ溜めの山だった。
花など、太陽など当たるわけもない場所にいた。
それが現実というのだろうか。

1年前 No.7

○。りりぃ+海月。○ @nazunaneko ★itt0KzJRs9_nHx

8.理科の実験

夕立が降る。この理科室。
さぁ理科の実験を始めようじゃないか。
天井に小さな穴が開いているので 雨が漏れるように降り注ぐ。
なるほど、だから雨漏りなのか。
では続けようじゃないか。
そう独り言を言って自分は人体模型の手を引いて歩いた。
そりゃそいつは無機物なわけで、なにも言わずに引きずられていた。
人体模型を隣に立たせて自分はつづけた。
生きた験用鼠をもってきてハンマーでたたいて潰した。
見て気持ちのいいようなものではなかった。
だか自分は違った。快楽を得た様な顔でなんども叩く。
とにかく。何回も。
また、自分はそういう趣味があったのだ、そういうやつだったのだ。
それが終ると自分は電気を通す、まるで映画などで出てくる大袈裟な実験台を持ってきた。
そうして鼠を迷いなくそこにセットして電流を流した。
そこで理科室のドアからノックが聞こえた。
美人の先生だった。
自分は女好きで惚れっぽく、シャイなところがあった。
人でない怪物の自分にもそういうところがあったのだ。
彼女に近づくと、彼女はハンマーを振りかぶって自分に叩きつけた。
理解ができなかった。
何故自分を、己じしんを木っ端微塵に叩き潰そうとするのか?
兎に角、理解ができなかった。

1年前 No.8

銀魚のりりぃ @nazunaneko ★OVUUO2QJ4B_yFt

9.微生物

灰色の雲が広がり、地雨が降っていた。
都会の交差点はどうしてもだめだ。
どこであっても目眩が、頭痛が、立ちくらみが。
微生物のように蠢く大量の人間は、
せっせと働くサラリーマンや、だらだら歩く量産型ガール、
ぺっと痰を吐く爺さん、テレビの取材団、煩い観光客と種類は様々。
自分はその中に入ろうとは思えないので、2階にあるカフェから交差点を見つめる。
まるで顕微鏡をのぞくように。
傘を差してたり差していなかったり。
時々変な人もいるもんで、半そで短パンだったりもする。
それが面白くてたまらない。人を見るのがひどく滑稽で大好きだった。
そして自分もその中の一員になってしまうとなると虚しくなる。
そんな昼下がり。
未開の地や秘境を眺めるのもいいけど、
視界に入る卑怯者を見つめてみるのも楽しい。
友だちは人間観察が好きで、ひねくれた趣味を持っていた。
自分は人を見るのがそんな楽しいのかとおもい、変な奴なのではと嫌煙していた。

そういう自分もひねくれもんであることがいま、わかった。

10ヶ月前 No.9
ページ: 1

 
 
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