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ヤハウェの嘆き

 ( 短編集投稿城 )
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心中 @tukito ★rbQNRZ5KjS_hIJ



「なんということだ」


彼はポテトチップスを片手にテレビを見ながら嘆いた


「どうしてこうなってしまったのだろうか」


彼はコーラを一気に飲み干し涙を流した


「私は何故、この世を見なければいけないのだ」



そして神はテレビを消した

1年前 No.0
メモ2015/10/24 23:38 : 心中 @tukito★rbQNRZ5KjS_hIJ

ひたすら何かを嘆く短編


たまに明るいの書く

関連リンク: 熱湯をぶちまける。 
ページ: 1


 
 

削除済み @tukito ★rbQNRZ5KjS_hIJ

【記事主より削除】 ( 2015/10/25 00:10 )

1年前 No.1

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_iYt

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1年前 No.2

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_iYt


【2/3】



一つ一つの糸を大切にしながら、丁寧に編む。


私の想い人に捧げるマフラー。

これからきっと寒くなるから、マフラーがあれば冷たい北風が吹いても寒くない。


私が丁寧に、気持ちを込めて編むマフラーを彼はどのような顔で受け取ってくれるのだろうか。


きっと「ありがとう」とその柔らかな唇から澄んだ声を出し、柔らかな頬に小さなくぼみを浮かべて笑うのだ。


ああ、なんて美しいんだろう。


もうじき、もうじき完成する。


黒く滑らかな肌触りのそれに、私はとても満足していた。


もう夜も遅い。

後の少しは明日に回して、今日はもう寝よう。



1年前 No.3

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_iYt

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1年前 No.4

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_iYt


【さよならラヴレター】


わんつ、すりー、あん・どぅ・とろわ

なれない足取りでダンスを踊るおもちゃのバレリーナのように、おぼつかない足取りで階段を上がる。

向かう先は屋上。普通は立ち入り禁止で南京錠がかかっているが、いつの間にか壊れていたようだ。

今のところ、屋上に出入りしているのは私だけのようで誰とも会っていない。私も誰かに教えることはない。


重い扉を開けると冷たい風がびゅう、と吹いた。

今日はタイツを履いてくればよかったと後悔しつつ生と死を分けるフェンスに体をあずけると、少しさびたフェンスは小さな声でキィと喘ぐ。


このフェンスが老朽してバラバラ崩れたら、私は重力に逆らえず大地の藻屑へとなるんだろう。まあ、そんな終わりもアリかな。

授業の始まりを告げるチャイムが鳴る。これで4時間目サボり決定。私の安眠が約束されたというわけだ。


太陽の光でちょうどよく暖められた地面に寝そべって、冷たい風を仰ぎながらスカートのポケットからくしゃくしゃの封筒を取り出す。

淡いピンク色に黒い細ペンで書かれた住所のない4文字の宛名。

この4文字に私はこの封筒の色のような淡い期待を寄せていた。

自分でも気持ち悪いくらいに乙女思考で、馬鹿だった。


淡いものなんて最後はすべて消えるのにね。

体を重力に預けても沈むことは出来なくて、ただただ苦しかった。

今の私は、この酸素がただただ憎い魚だ。

海に帰りたい、そう切実に願う魚だ。



静かに目を閉じる。


再び封筒をポケットに押し込み、閉じた目の上に両腕をかぶせた。

相変わらず太陽は暖かいのに風は冷たい。


どうか次に目を覚ました時には海の中にいるよう願い、一粒の泡を流した。



【さよならラヴレター】

1年前 No.5

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_nHx


【手放した】


暗くはないけど、明るくもない。


映画館のような、あのオレンジの照明。

それだけをただじっと見つめていた。


横からは暑い暑いと言いながらパンフレットを団扇にして仰ぐ老婦人が、古臭い化粧の香りを汗のにおいと混ぜてよこしてくる。


大きな音は響くのに、小さな音は存在すら分からない会場。


舞台の上に並ぶ譜面たち。


下っ端らしい1年生たちが人々を誘導する中、照明は落とされる。


決していい音とは言えないブザー音と、女の声。

聞きなれた注意事項。


高校生にしてはよく作られたシナリオ。

昔は後輩だった女の子。


昔は同じ仲間だった友達。


指揮者がお辞儀をすれば、たちまち拍手が沸き起こる。


しんと静まった空間に集中すると、すぅ、と息を吸う音が管越しに聞こえる。


この静寂を文字通り切り刻むティンパニー。


重圧のある低音。

煩くないメロディー。

ユニゾン。



おいおい、やめてくれよ。

自分の選択が正しくなかったとは思わない。

まだ続けてたらなんて、思うはずないだろう。


なんでこんなに演奏が身に染みるのか。

どうしてこんなにまっすぐ前を向けないのか。


答えなんてすぐそこにある。

すぐそこにあるから、見えないふりして隠すのだ。



目を閉じてしまえ。

この空間に抗わず、深く、深く沈んで行け。


閉じたはずみで落ちた涙が、あいつらに見えないうちに





【手放した】

10ヶ月前 No.6

心中 @tukito ★yhahOpKQfw_nHx


【酩酊に沈む】


ごちゃごちゃ絡まるブラウン管に軽い舌打ちを漏らす。

頭が痛い。この形容しがたい痛みを無理やりに表すならば、脳のしわを一本に伸ばして、その長い長い一本をごちゃごちゃに、このブラウン管のように絡めたような痛み――やめよう、自分の語彙力・表現力のなさをじわじわと実感するだけだ。

まして、ただの二日酔いに形容する必要などないであろう。


「雪が降りそう」

「どうりで最近冷えてきたはずだ」

「ホットコーヒーでも淹れようか?」

「ありがたいけれど、お茶にしてもらってもいいかな」


妻は「そんなことを言うのは呑んできた時くらいだわ、どうせ昨日も残業じゃなくて呑んでたんでしょ」と笑いながらキッチンへと向かった。どうも妻にはかなわない。

本当に雪が降りそうだ、と窓の外を眺める。雪を孕んだあの独特の形をした雲。今にも消えそうな雲は今日の午後から力を振り絞って地上に白い羽を落とし、自身ははかなくも消えていく。――やはりだめだ、どうにもくさい。歳をとったせいか最近どうも詩人ぶってしまう。恥ずかしくて妻にも言えやしない。

「はい、お決まりのほうじ茶」

「はは、どうもありがとう。次は一緒に呑もうか?」

「二日酔いに懲りてそろそろお酒は断ってくださいませ」


そして、嫌なことをお酒で忘れようとする癖もね、と付け足し笑いながらお茶をすすった。いやはや、本当にお前にはかなわないよ。


「……同期の本島、いただろう?今は他の企業に移った、器量がよくて、よく笑って、誰からも好かれている奴だ。もちろん俺も好きだったさ。……ただ、どうも隣に並ぶと自己嫌悪に陥ってしまってね。この歳ながら恥ずかしいんだが、彼に嫉妬してしまう自分も居たんだ。他の企業ってったって、引き抜きにあってね。それほどアイツは、他からも認められる奴なんだよ。アイツはいなくなっても自己嫌悪は治まらない。」

妻はただ黙ってお茶を飲んでいた。

「ただ、最近耳にした噂だと、その才を見込まれて働いた結果過労死したらしくてな。どうもブラックだったらしい。それ聞いたときにさ、俺は気付かなかったんだが笑ってたらしいんだよ。アイツが死んだって聞いてほくそ笑んでいた。あー俺は良かった、アイツみたいに出来る奴じゃなくて、俺は正解だったってな。……それに気づいた時にはまた自己嫌悪の繰り返しだ。これは一生消えることない、恥じるべき自己嫌悪だ。」


気付けば自分は、反抗期に喚きだす高校生のように泣いていた。話しても楽にはならない、頭の中は依然としてぐちゃぐちゃしたままだった。

「あなた、それはたとえ恥ずべきことでも、それがあなたの本心なの。思ったことは否定しても消えないわ。そのままのあなたを受け止めてあげて頂戴。」

ほうじ茶を包んだ湯呑からゆらゆらと湯気が揺れる。年甲斐もなく涙でぐちゃぐちゃになった視界から見た妻の顔は優しい穏やかな顔だった。

妻はいつもそうだ。決して俺を否定しない。

「でもね、あなたにはずっとその本心を抱えて生きていくことになるわ。だってそんなに泣くくらい思い悩んでいるものなんですもの、簡単に消えるわけがないでしょう?でもいいのよ。私はあなたを否定する気もないし、あなたもあなたを責めないであげて。ほら、鼻水ふいて。涙腺が弱いのも年のせいかしらねぇ。」

「ありがとう……俺はいつもお前に……救われるよ」

「救われてなんかいないわ、きっとまたいつか、ぶり返して思い悩む時がくると思うの。その時になったらまた呼んで頂戴」

「もう俺も、そろそろお前の所に行ってもいいかなぁ」

「馬鹿な事言わないでちょうだい。そうねぇ、あと20年は頑張って」


そろそろ帰る時間よ、と妻は椅子から立ち上がる。ちょっと待ってくれ、まだお茶を飲み終わっていない。

ああ、帰りたくないなぁ。

妻とずっといたい。一緒に居たいんだよ。









「ほら早く、お父ちゃん。もう起きる時間でしょう?」

ああ、今回も駄目だったか。

「おはよう、毎朝すまないね」

次はいつ会えるんだい?

「はやくお母さんに手を合わせて顔洗ってきて。朝食が出来ているから」

遺影越しの君なんて、いないのも同然じゃあないか。




【酩酊に沈む】

1ヶ月前 No.7
ページ: 1

 
 
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