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お天気ノート

 ( 詩集つむぎ城 )
- アクセス(901) - ●メイン記事(57) / サブ記事 (16) - いいね!(29)

そらし。ど ★TcPG79byYk_siw

晴れた日は好きですか?
曇りの日は静かですか?
雨の日は微笑みますか?

暖かな日には額が
暑い日には首筋が
涼しい日には髪が
寒い日には指先が

日差しを
風を
香りを
熱を

伝えてくれると思いませんか?

今日のあなたは
どんなお天気なのでしょう。

今日の私は少し静かで
喉がかすかに渇きを覚えるような

そんなお天気です。

4年前 No.0
メモ2012/10/29 15:04 : そらし。ど★TcPG79byYk_siw

はじめまして、「そらし。ど」と申します。


お天気のようにと言うより

それ以上にめまぐるしく、思いは変化しますが

感じたまま、書き綴っていけたらと考えています。


とてもつたない、綴り書きになるでしょうが

何か1つでも、感じて下さった時は

一言、頂けたら嬉しいです。


宜しくお願いいたします。

切替: メイン記事(57) サブ記事 (16) ページ: 1 2


 
 
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そらし。ど ★CjFkVLNa8I_siw

空が茜に染まる時
重なり合う雲の陰影は際立ち
またひとつ・・・
光の金糸を縦糸に
秋の模様を織り上げていく

大地はゆっくりと呼吸しながら
一日の熱をその懐に育み
疲れた太陽が身体を横たえる為の…

そんな支度をしているように見える

ただ声もなく
綺麗だなと見つめる私も
きっと同じ色に染まっているのだろう

そんな取り立てて何てない事が
特別に思えるなんて・・・


今日もいい1日だったに違いない

4年前 No.8

そらし。ど ★TfJ8qOPOsG_urC

ポカンと 良く晴れた空が
今日は間抜けに 見えてしまいます

張り詰めてなく
澄んでいる わけでもなく

様々な いわゆるアオが
憎らしいほど 微妙に溶け合い
ぼんやりと 無防備に
どこまでも満ち 広がっています

ただそれだけの
なんてことない 間抜けな空に
今日もどこかで そして誰かが
何かを想い 願っているのでしょうか?
それとも 何かにすがるように
届きもしない手を 伸ばしているのでしょうか?

バカみたいですね
くだらないと 言ってのけることもできそうです

思うだけでは 願うだけでは
そしてすがるためだけに 伸ばされた手など
ただ鬱陶しくて 振り払われるだけなのに

そうとわかっていても わからないふりして
そうと知っていても 知らないふりして
現実を 見つめることもなく
現実から 目を逸らし
現実から 逃げることもできず

呆けたように その場に立ち尽くし
間抜けな空にすら 見下ろされ 見下され


それでも 空を仰ぐ人は
痛々しいけど 可愛いですね

4年前 No.9

そらし。ど ★HM94qjhaTh_urC

生意気ね

と 呟きたくなるほど
今日のお天気は荒れ模様でした

昨日言われたことが 気に障ったのでしょうか?
それとも 自分の思い上がりに気づかず
思い通りにいかないと 地団駄踏んでたのでしょうか?

騒げば 誰かが気づいてくれる
泣き喚けば 誰かが慰めてくれる
嘯けば 誰かが目を留めてくれる
騙れば 誰かが共感してくれる

まるでたくさんの
甘ったれた 思い上がりが塊となり
傲慢な プライドの坂を転げ落ちながら
どんどん どんどん膨れあがって

終いには 自分ではどうすることもできず
現実の壁にぶつかり 粉みじんに砕け散る

といった とりあえずの勢いだけはある
そんな 荒れ方をしたお天気でした

そんな 荒れ模様の天気に呆れながら
じっと息を潜め 早く過ぎてしまえばいいのにと

震えていたのは まぎれもなく私でした

4年前 No.10

そらし。ど ★HM94qjhaTh_urC

今日は風もなく 穏やかで暖かなお天気です

困ったものですね

昨日 あれほど荒れ狂い
私を縮み上がらせたというのに
まるでそんなことなど なかったかのように
空も無責任に ケロリと晴れています


普段は電線に切り取られ
行儀良く 四角に収まっている空が
なんだか今日は はみ出して見えます

のびのびと トロトロと
思うさま手足を伸ばし 空が枠からはみ出しています

そこには 意味などありませんし
そこに 意味が存在するはずないけれど
良い意味で 心地よく はみ出しているように見えます


どうやら…
はみだすことは 悪い意味ばかりではないようです

ましてや…
意思も意味も 持つはずない空が
自分がはみ出していると 考えるはずもなく
はみ出していると 思う対象に対し
はみ出していると 思うのは
はみ出していると 思った者の主観でしかなく

それでも 枠の中にきちんと
自分なりの主観と共に収まるのは
居心地良く 安心感を覚えたりもするのです

たとえそれが 人が作ったように自分勝手に思い込み
その実 自分で勝手に作った枠であったとしても
居心地よければ 安心感を覚えられるのです

4年前 No.11

そらし。ど ★HM94qjhaTh_urC

急に冷えてきました
星も今夜は あまり見えないようです

そのためでしょうか
きゅっと固く 瞑ったまま
目蓋の内に 抱かれた瞳のように
空は鈍く 町灯りに浮かんでいます

昼間の暖かさは どこにいったのでしょう

幾らでも説明がつく 他愛ない疑問が
胸の内にふと 沈み込んできます

重くもなく 重さなどない疑問が
確かな比重をもって どこまでも沈み込みながら
明日は寒いよと 教えてくれています

暖かさも冷たさも 今日が見せたほんの一面です

わかりきったことですが そうだったのです




4年前 No.12

そらし。ど ★HM94qjhaTh_urC

嘘つき…

そう昨日の夜に 投げつけたくなるほど
今日は一日 暖かなお天気でした

だからでしょうか

街中の 遊歩道沿いに植えられた木々が
一回りほど 緩んでいるように見えました


そのためでしょうか

枝や幹に這わされた クリスマスイルミネーションが
日差しの中では 根を持たぬ蔦のように
とても獰猛で 恐ろしいほど残酷に見えました


だからなのです

知らず私の唇が グロテスクねと呟いたのは

泳ぐ私の瞳が 触手の先にある電極を探したのは

立ち去る私の足が 夜の明滅に心躍らせたのは


暗くなれば
暖かさに気を取られ だらしなく弛緩したことを
木々達はきっと 恥じることでしょう
そして枝を引き締め 幹を引き絞り
生身を晒される 点滅の隙間に備えることでしょう


そんな取りとめないことを 歩きながら思うほど
今日は暖かな一日でした


嘘つきねと笑みを含み 優しく囁けるほど
今日は暖かな一日でした

4年前 No.13

そらし。ど ★HM94qjhaTh_urC

朝まで 雨が降っていました
朝には 雨が上がりました

ペシミストとオプティミストの
表現の違いのようでいて そうでないことを
私が一番 よくわかっている

昨日はそんなお天気でした

夏の頃は 雨に濡れるたび
色と艶を 増したように見えた景色が
今はどこか色あせて暗く 頑なに見えます

不思議ですね

木々の枝には まだ色づいた葉が残り
常緑樹との対比が 彩を描いているというのに


あぁ… そうか

それは多分 濡れ落ちた病葉と枯葉の違いであり
それはおそらく 照りつける日差しと伸びる影の対比であり
それはきっと かきあげた髪と襟足をなぞる髪の長さであり

そうして少しずつ 冬に包み込まれていくのだと
声を持たず 告げているのでしょう


そう一人合点し 目をやった今日の空は
カラスに撃ち抜かれたのでしょうか

黒々と残る弾痕が まるで泣き黒子のようです

4年前 No.14

そらし。ど ★xRugZM5np5_urC

寒気団のせいでしょうか?

空さえも きゅっと
寒さに 縮こまっているようです

乾燥という言葉は どこか熱を感じるのに
冬によく使われるのが 子供の頃から不思議でした

なぜ? どうして?

漠然とした疑問には 不確かな答えすら
見つからないようです


kissをした

あなたの唇が
12月の風の中
所在なげに
乾いていたから

軽く舌先でつつき
そっと湿し

束の間
もつれるような
kissをした


はっきりとした疑問には 明確な答えすら
必要ないようです

答えなど要らない

今夜の空が 私を見透かしています

4年前 No.15

そらし。ど ★fCgJvtKPtz_urC

私はお前たちを見下ろしている

…とでも 言いたげに
今日の空はひどく重く 辛そうに見えました

やめてよ もうそのくらいでいいじゃない

抗いようのない 自然にさらされた時
届くはずも 聞こえるはずも
ましてや 聞き入れてもらえるはずのない
願いにも似た呟きを
コクッ …と飲むことがあります

おさだまり
そう言ってのけられるほど おさだまりなのですが


生き死にを語る言葉は 薄っぺらいですね

安っぽいケーキの ベタベタしたアイシングのように
人肌の温もりを知る前に 室温で溶けてしまう

その程度の甘さだけは 持ち合わせているのでしょう

だから尚更 薄っぺらいと思わせているとも気づかず
ベタベタに汚れた手を あちこちに擦りつける

その繰り返しを 興味もなく眺めている私は
傍観者気取りの 甘ったれの一人

…なのかもしれません

なのです と言い切れるほど
誰かを見下ろしていない事に 今は

安堵する

今日は そんなお天気でした




4年前 No.16

そらし。ど ★N26sKTvOCx_urC

灰色の空は、どこまでも灰色で
そこに濃淡を見出したとしても
結局は灰色という、くくりからは抜け出せず。

あの空に合う、美しいものは何なのでしょう?

強い風に身をよじり、引きちぎられ
ただ、流されるだけの雲は
輪郭をあいまいに、空の灰色に滲ませて。


電柱の突端に止まるカラスが
しわがれるままの喉で一声、二声。

そして、空へ・・・

カラスよ。
お前は飛び立った勢いのまま
灰色の空に穴を穿ち
私の乾いたこの瞳へと
光を届けることができるのか?
雲よりも貧弱で、ただ風に煽られるお前に
そんなことができるのか?


いいえ、お前にそんなことはできはしない。


お前にできるのは、私の指が模る上下二連のライフルに
今、撃ち抜かれ
灰色の空に、黒と朱を撒き散らすことだけだ。


それはそれで、美しいのだろうか?

空の灰に散る、黒と朱のコントラスト。
ちっぽなカラスが描く、虚構の残像。


今日はこんなことをふと思う、お天気でした。

3年前 No.17

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★SwwqpiY6XK_dbX

秋の空は高いそうです。

本当に?

昔からそう言われているのですから
おそらく、そうなのでしょう。

その事に疑いを持つ必要はなく
その事に不満を感じる事もなく

今日はそんなお天気でした。

七ヶ月…

ほったらかしにされたのは
拙い言葉たちでしょうか?

それとも…


やめましょう、そんな詮索は。
仕方ないでしょう、こんな自問自答は。

そう思い、そう思える。

今日はそんなお天気だったのです。

3年前 No.18

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

綿の打ち直しでもしているのでしょうか。

空いっぱい、柔らかそうな雲が
伸ばされ、かたまり、重なりながら広がっています。

綿の打ち直し?

実際に見たことはありません。
でも、そんなイメージを抱いたのは
乳白色の中に、湿り気を帯びた灰色。
・・・が、見えたせいかもしれません。

雲の隙間。
いまだ熱を帯び、火照る太陽は
沈むまで、その姿を保ってくれるでしょうか?

夕焼けは雲のある方が
そして雲は、白よりも灰色の方が
きっと空を鮮やかに彩ってくれる。

私に淡い期待を抱かせる。
今はそんなお天気です。


3年前 No.19

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

期待が淡くてよかった。

少しだけ、悔しさを滲ませ見上げた夕空は
灰色の雲の分だけ、夜の訪れが早まったようです。

こんな事もありますね。
こんな事ばかり、あるのかもしれません。


≪秋詩譜≫

百重山 並ぶ琴柱(ことじ)に秋の風
 侘びてひと葉の 桐の爪音

山入端に 浮かぶ月影誰の影
 夏は梢に散りゆきて
  濡つ袂の 恋時雨

出汐の 夜半の枕辺浜千鳥
 寄する想いの満ち潮に
  求む貝の名 恋忘れ

独り寝の 夜は切なし虫の声
 千草八千草花の路に
  秋の桜ぞ いじらしき


夕焼けが見たかったのでしょうか。
昔、綴った言葉が思い出されるような…


今日はそんなお天気でした。

3年前 No.20

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

動いていないのか、動けないのか

重たそうな雲がたくさん、そこに有るというのに
ぎゅうぎゅうとか、パンパンに見えないのは
空の広さゆえ?

時折、雲間から射す光が
どんよりとした熱を伝える

今はそんなお天気です


私は「見る」
私に「見える」

短い時間なら「見る」
長い時間なら「見つめる」

今は「見る」
過去は「見た」

意識を伴い、いまだ私は「見ている」
意識はそがれ、さっきまで私は「見ていた」

あなたは「見る」
私を「見て」

私は「見ない」
あなたは「見ていない」

どれだけのものが「見え」
どれだけのものが「見えず」
どれほどのものを「見ず」
どれほどのものを「見たい」のか


面白いですね

言葉は時間や意識
状況や心情によってメイクし、着替え、髪を整え。

最先端を気取っただけのファッションより
落ち着いて、清潔感のある定番ファッションの方が
着こなしは難しい。

誰にともなく、呟きたくなるような
今はそんなお天気です。

3年前 No.21

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

静かな夜です。

それに比べ、近頃の私はおしゃべりですね。
そう、少ししゃべりすぎです。

だから戒めるように、唇に指を当て
しぃ・・・


どこかで起こり、誰かに起きた災いを
画面越しにただ眺めている。
他人事と、片付けるだけの勇気もないのに。

こんな私は傲慢かしら?

ふと浮かんだ疑問も、訪れる眠気に輪郭をぼかし
静かな夜であることの、幸いすらどうでもよくて。

今日はそんなお天気でした。








3年前 No.22

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

雨と曇りの間で、太陽が肩をすくめている。

今日はそんなお天気でした。


≪千 鳥≫

忘れじの浜を
あてもなく  ...ただ
流離う小鳥

チリチリと
震える心
千の鈴の音に変え
そっと...
そっと啼いてごらん

お前を縛るのは
お前を閉じ込めるのは

薄い瞼の向こう
朔の闇

遠く
凍土の大地から降る
狭霧より柔らかな
光のしじま

降りるすべを忘れ
ただ
今はその身体を横たえ
脆弱な光を零す
偽りの星


小さな小鳥
寂しさに震えたら
そっと
羽を広げてごらん

忘却の海に
滴り落ちる月の光
小さな欠片
噛み砕き
飲み干したなら

哀しみに膨れた胸
細く 鋭い棘が

穴をあける


サラサラ
  サラサラ
    サラサラ
      サラサラ

すべて零れるまで
啼きなさい


哀しい
浜千鳥よ

小さな
魂よ

安らぎの海に
お帰りなさい



私、本当は優しいのよ。
窓を開けない夜に、そっと言い訳したくなる。
今日はそんなお天気でした。

3年前 No.23

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

前から、横から
南から、西から。
季節外れの台風は、人だけでなく
空までも、辟易させたようです。

「オレンジ」

眠れぬ夜の窓辺…
静かに腰掛け まわりの家々から零れる
オレンジの灯りに そっと手をかざしてみる

仄かに掌に暖かいのは
小さな子どもの安らかな寝息
微かに感じる冷たさは
人知れず誰かが洩らした溜息

朝のリレーではないけれど
おやすみと 告げる言葉の向こう側で
おはようと 交わす笑顔が輝き
こんにちはと 微笑む唇の陰で
さよならと 目尻を伝う泪が光る

ありがとうと 差し伸べられる手があれば
許すものかと かたく握られた拳は震え
愛しいと 抱きしめる胸の中
切ないと 嗚咽に震える背中

眠れぬ夜の窓辺…
眠られぬ意味を知る私と
眠らぬ私を見守る空がいて…


風が荒れれば荒れるほど
吹きすぎた後の、空は静かで広く。

今日はそんなお天気でした。

3年前 No.24

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

予想がつかないでしょ・・・と、クスッと笑い
予測なんて無駄でしょ・・・と、フンッとそっぽ。
起き抜けに、くしゃみが一つはぜるような。
今日はそんなお天気でした。

昼間、暖かくて
夜が寒いと赤くなるもの、なぁんだ?

あなたでしょと、いまだ色づかない紅葉の
幹を、人差し指で小突いたら
急な風に煽られた、一枝に頭をコツン。

仕返し?
それとも、仕方ないでしょの
抗議?


-紅葉 こうよう-

色づく用意はあるけれど
足りないものが・・・ あるの

見上げた空は硬く
伸ばした掌をすげなくはじく
それでもと尚 伸ばす指から
欠けた爪は 地面にこぼれ・・・
流れる私を 小さな泉に変えていく

紅い水を吸いこんで
月が薄目を開けた晩に
一枚 二枚と 葉が染まる
私の泉を 紅から藍へ
色を奪って 葉が染まる

無望の花は咲くこともなく
実る夢すらないくせに
それでも・・・
地面はどこまでも柔らかで

いだかれながら 私が染まる


紅葉とのやり取りに
そうそう思うようにはいかないの。
・・・と
いまだ香れぬ金木犀も
拗ねて、肩をすくめたような。


今日はそんなお天気でした。

3年前 No.25

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

出かける時は、わくわく。
帰る時は、しくしく。

でも、そのしくしくした寂しさの隅っこに
小さく頷く安堵が一つ。

退屈と洩らす溜息は、体温くらいの温さ。
適度に湿り、私の唇はまだ乾かない。

今日はそんなお天気でした。

≪赤い実≫

誰かが見つけた山の秋
赤い実ひとつ くださいな
私の小さな掌に
零れるほどの想い出を・・・

誰かが見つけた里の秋
赤い実ひとつ くださいな
白いお部屋の窓飾る
色とりどりの毎日を・・・

あなたが見つけた日々の秋
赤い実ひとつ くださいな
細い小指の爪の先
透かし溢れる優しさを・・・


ねぇ・・・
もっとたくさん くださいな



あまり欲張ると、掌に乗るより
零れるほうが、多くなるよ。

近づく台風の予感を、隠そうともしない空が
親切ぶって教えてくれる。

今日はそんなお天気でした。

3年前 No.26

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★9HNp5Wn71K_dbX

たあぁけ・・・のあとに
カモメの翼ひとつ、くっついて

「たあぁけ〜」

今日はどっちかなぁ?

「体温計?」それとも、「おひさまのご本?」


どっちでも、いいの。
ママの差し出す方を、私も指差し
ママの選んだものを、私も選び
ママが喜べば、私も笑う。


ママにしか、わからないのよね・・・の後に
カモメの翼ひとつ、くっつけて

「ママにしか、わからないのよね〜」


対の翼、揃えてカモメが飛ぶ。
柔かな日差しの中
揺れる、モビール。
ゆらゆら、ゆ〜ら、ゆ〜ら。
幼い日の思い出。


急に冷え、途端に暑く。
今日はそんなお天気です。

だから・・・とは言い切れないけれど
風邪をひいてしまいました。
だから・・・なのでしょう。
熱を測りながら、思い出に耽ってみたのは。

体温計は、あの頃と機能も形も変え
おひさまの絵本は、天体百科に変わり。
窓辺で揺れていたモビールは・・・

モビールは・・・


まぁ、いいか。

またひとつ。
諦めが良くなることに、何の不満も感じない。

今日はそんなお天気でした。

3年前 No.27

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

「寝ていなさい」には、反発し
「寝ていたら」には、耳を貸さず
「寝ていた方がいいよ」には・・・

具合が悪いのに、無理している風を装う。


「あざといね」
広がる雲の間、片目だけのぞかせた青空に
チクッと、言われた気がしたから

「あざといではなく、小賢しいのよ」
まだ少し、微熱の残る頬に手を当て
言い返してみる。

今日はそんなお天気でした。


≪ゆうつくよ…折り句≫

 弓張りに 打ち鳴らしたる 弦の風
         雲返す如 黄泉を祓いぬ

 由比ケ浜 浮かぶ白帆に 月落ちて
        帰す方なしの 世は無情なり

 行き暮れて 憂月もけぶる 露時雨
        きれぬ縁は 世々人の常

 ゆかしがる うたはちまたに つきねども
        くげんにまさる よいどめはなし



「ほらね、小賢しいでしょ」・・・上目遣いの私に
「そうだね」と、笑みを含んだ夜が応える。


今夜はそんなお天気です。

3年前 No.28

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

赤 花 咲く

赤い 花が 咲く
赤い 花ぞ 咲く
赤い 花は 咲く
赤い 花と 咲く
赤い 花に 咲く
赤い 花も 咲く

終わりの近い、赤い彼岸花。
雨に潮たれ、息も絶え絶え。

今が盛りの、黄色い木犀。
雨に漲り、におひ芳し。


数日前から、急に香り始めた金木犀の
少し、手前・・・
わずかに、赤を留めた彼岸花。

潔さとか、思い切り。

そういうものも、大事だけれど
そういうものの、時を図ることは
とても、難しいのでしょうね。


傘を外し、見上げた雨空。
いつにも増して、雲の色は濃く、鈍く
疲れた私の目でも、しばらくは眺めていられる。

遠くにいる台風達が、ニヤリ・・・
メクバセシテ ホクソエンダ。

今は、そんなお天気です。

3年前 No.29

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

男の黒と、女の黒。
藍下は男、紅下は女。

日本語の「色」は、美しいですね。

<色 手本>

朝のお空はなんの色

きのうの夜にさよなら告げる

あまつ乙女の頬のこる

露を透かした乙女色


昼のお空はなんの色

きのうの夜にこぼした吐息

ひらりひとひら紫陽花の

花びら浮かぶ水はなだ


夕のお空はなんの色

きのうの夜に灯した明り

いまだ染まらぬもみじの葉

焦れてかざした茜色


夜のお空はなんの色

きのうの夜はなにしてた

つぐむ口元やさしく突つき

かき抱く藍下かちがえし



今夜の君はどっち?
そらし。ど? それとも、どしら。そ?

背中から尋ねる夜に

二面しかない人など、いないのよ。
と、軽く肘鉄。

軽くついたため息が、まだ十分に湿り気を残す。


今夜はそんなお天気です。

3年前 No.30

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

空ノ痛ミヲ 誰モ知ラナイ
空ノ涙ヲ 誰モ見ナイ


空虚でいい 空虚がいい

自分も誰かも ・・・何もかも
全てを無にしてしまえる
空虚でありたい

自分の感情も 誰かの感情も
その中に含まれる様々なモノ

どろどろと汚く
キリキリと痛み
きらきらと輝き
ふわふわと軽く

失うモノなど何もないし
得ることも放棄して

全てを呑みこみ
全てを昇華する

自分の涙 誰かの涙
自分の痛み 誰かの哀しみ

全てを・・・

全てを呑みこめる
空虚になれたら

見つめた先に見えた夜
私の涙は
それでも隠せない

空ハ痛ミヲ 誰ニモ教エナイ
空ハ涙ヲ 誰ニモ見セナイ



どしら。そって誰?

昨日の夜の迂闊さに
肘鉄以上、延髄未満。


今夜はそんなお天気です。

3年前 No.31

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

汽車に乗る。
今日はそう、決意しました。

決意、と書かなければ汽車に乗れない。
そんなはずないのは、自分が一番知っています。

知っているから、汽車に乗る。
と、決意しました。

することが、たくさんあると
することの、事だけを考えていればいいから
することが、たくさんあるのも
たまにはいいなと、思います。


今日、汽車に乗りました。


普段汽車なんて、ほとんど乗らないから
珍しくて、 珍しくて。

瞬きのうちに、過ぎる短いトンネルも
珍しくて、 珍しくて。


私の乗った汽車は、西へ向う汽車だったので
西のことを考え、そこですることを考え。

このままずーっと

家が遠くなっても、線路がなくなっても
山が見えなくなっても、空が切れてしまっても
西へ、 西へ、 汽車が走りつづけたら…


くるんと回って 
やっぱり、私はお家に戻るのでしょうか。

それとも
水平線から、落っこちるのでしょうか。
地球から、はみでるのでしょうか。

それとも、それとも…

知らない、誰かに拾われて
ポケットにすとん、 と 眠るのでしょうか。


今日、汽車に乗りました。

私は
この冬一番の、木枯らしが待つ
三つ、手前の駅で降りました。


半分黒くて、三分の二がまだら雲の空の下
残りわずかの、日差しに温むお天気が
私を迎えてくれました。

戻りの汽車まで、あと一時間と四十分。

汽車に乗った意味と、途中で戻る言い訳は
ホームの、ゴミ箱に捨ててしまいましょう。


今日は二回、汽車に乗りました。

3年前 No.32

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

誰かの弱さを

理解しようとか、受けとめよう
なんてのは、どうでもいいから

あなたが身近な人の
弱音を聞いたり
弱さを見たなら

さっさと、忘れてしまいなさいな。


そうでしょ?と、目で尋ねたら
たぶんね、と
空の返事は、今日のお天気同様で曖昧。

そんなだから、もこもこした雲がわき
明日のお天気も、はっきりしないのよ。

曖昧模糊、もこ、もこもこ。


いばってみたり、茶化したり
おどけたふりを、してみたり。

今夜はそんなお天気です。

3年前 No.33

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

<影縫い>

たとえば
鬱蒼と繁る木々が 枝を伸ばし
日も 月明かりさえも届かぬ闇の中

足元は無論 見えるはずもなく
手をさし伸ばしても 触れる幹は遠く
ひとつ所で 堂々巡り
やがて疲れて 蹲り・・・

そんな人を 見かけたとて
無暗に灯りを 差し出してはいけません

暗闇に慣れた 眼には
微笑む姿さえ 時には妖しく
映ることが あるのだから

また
その足元に潜み 幹の肌に蠢く
更なる恐ろしき モノの姿を
相手に知らしめる 事にもなりかねない

そして何より
暗闇に蹲り 哀れを誘う影が
なぜ同じ暗闇に いる者に見えるのか

その不可思議に 先ず
あなたは 気づかなければならない

たとえ
その影が 自分が作り出した
さかしまな 己の影であったとしても

行き過ぎよ 行き過ぎよ今は
やり過ごせ やり過ごせこれからも

影を縫われ 動けなくなるまえに

止めるな 歩みを
止まるな その場所に



雲の流れの、そのままに
薄く、濃く
影は蹂躙され、行き場なくウロウロ。

明日は今日より、冷えそうなお天気です。

3年前 No.34

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

ほぅっと、吐く息が
白くならない程度。

今日の天気は、昨日より冷えています。
明らかに、そして明確に。


<<毎度あり>>

箱の中で繰り広げられる
瑣末な日常
オモチャの歩兵連隊

入れ替わり 立ち代わり
匍匐前進の葬送は
靴跡の塹壕を越えられず
集団自決を正義と叫ぶ

勅語は読んだか
覚悟はいいか
アナーキストは喉を裂き
薄汚れた演説を
同胞への愛と締めくくる

やんやの喝采
湧きあがる足元の 更に下
石の裏
盲いた蚯蚓はもがけども
立つことはなく 立てるはずもなく


ブリキの兵隊さんなら
マーチを歌い
鉛の兵隊さんなら
ロマンスが歌えるのに

傀儡の木偶廻し

にやけたゼペットは
いまだ暗い 鯨の腹の中
無呼吸症候群らしく
高いびきをかいております


邂逅を呼ぶジンタの先頭
道化師はペテンのビラをまき
サーカス団ごと
くたびれ果てた歩兵を売り飛ばす

その見返りは なんなんだい?

「下足番の名声ですよ」
答えて山猫は アイパッチを直しつつ
恭しくも 靴べらを差し出す

毎度あり ―――赤い舌出して
またのお越しを ―――唇を舐め上げて



吐く息が白く、ならない程度に温む。
今はそんなお天気です。

3年前 No.35

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

ふり幅が大きい。
グィーンと振れて、あちら。
ズィーンと戻って、向こう。

目線はより高く、景色はより広く
見えるもの、見られるもの・・・だけれど。

気をつけないと、酔いますね。
クラクラっと、眩暈がして
グラグラっと、体が揺れて。

それはそれで楽しい、けれどね。

ふり幅が大きい。
幅なのに、「大きい」?
振れだから、「大きい」

私のふり幅は、どんなでしょう?

大きかろうが、小さかろうが
酔わない程度、眩暈がしない程度。
自分が、ぐらつかない程度。
・・・が、望ましい。


明日のお天気は、今日よりも冷えるそうです。
少し頑なで、緊張した面持ちの夜が
そっと教えてくれました。

3年前 No.36

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

今日のお天気は雨。

静かに、音もなく
いつ降り出したのか、気づかないほど
静かに、音もなく、雨が降っています。

もう少し降れば
かさかさだった、アスファルトにも沁み
沁み込めなければ、表面に広がり
晴れの日とは、違う
タイヤの音を、聞かせてくれることでしょう。


折り紙を、見つけました。
ん? 少しニュアンスが違うかな。
折り紙を探したら、ありました。

同じ形(の、はず)、同じ大きさ(の、はず)
1色折り紙なので、みんな同じ色(の、はず)

同じ赤色(の、はず)を、5枚取り出し
紙飛行機を折り、飛ばしてみました。

同じ折り方(の、はず)、同じ力加減(の、はず)
同じ構え(の、はず)、同じ方向(の、はず)
そして、これだけは断言できる同じ部屋。

私という、同じ滑走路から飛び立った紙飛行機は
5機がそれぞれ、それぞれの場所を目指し
中には、不時着?・・・してしまった機もありました。

管制塔の指示ミス?
それとも、整備不良?
それとも、それとも、燃料切れ?

形も、色も、大きさも
同じはずであったろう、5枚から折り出された紙飛行機。
折り方も、力加減も、構えも、方向も
同じはずであったろう、5機の離陸した紙飛行機。

それなのに
着地体勢はそれぞれで、着地場所もそれぞれ。
それなのに
それぞれの飛行は、それぞれに私を楽しませ。

『みんな違って、みんないい』?

とんでもない。
「みんなそれぞれ、みんな楽しい」

楽しむのは、私。
楽しめたのも、私。
楽しみ方を、知っていたのは私。


「その傲慢さは、雨雲でも隠せないなぁ。」

空が、苦笑混じりに話しかけるから
鼻越しにねめつけ
「カーテンを引いてしまえば、見えないわ。」

フーンだ、のお返し。

雨だけど、心うかれるお天気です。

3年前 No.37

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★iVY8fP47ho_uFZ

雨が降っているのに
遠くに建つ、ビルとビルの間。
亀裂のような、青空がのぞく曖昧さ。

今日はそんなお天気でした。

非常用に買った、手回し発電の懐中電灯。
私の記憶は、軽薄らしく
いまだに疼く、畏れとは裏腹に
点くかどうかも、試していません。

その事に、奥歯が少し痛んだから
レバーを起こし、くるくるくる。
切り替えを間違え
指が探り当てたのは、ラジオのスイッチ。


< ノイズ >

・・・ツツ・・ピ・・
ピピ・・ ジジジ ・・・

息も絶え絶えなノイズから
時々 知らない言葉が聞える
耳障りなパルスに混じり
異国の鼓動が流れてくる

目を凝らし見つめる蜃気楼
「現」という名の 砂漠の果てに
陽炎が 今 立ち昇っている

あそこには泉があるらしい

旅に疲れたキャラバンを
誘うだけ誘い 尚 さまよわせ
シルクロードの物語よろしく
流離う泉があるらしい

放射線の幻燈機
磁気の砂嵐に浮かぶ
ゲノムの二重螺旋

楼蘭のシンデレラは
小さな足に 豪奢な刺繍沓
くるくる舞いながら
軽やかに階段を駆け登り


そして  飛んだ

砂漠を吹きぬける風の唄
カオスの泉の物語
博士の感傷が残した
アンドロイドの鉱石ラジオ

チューナーの指が探す
・・・ノ ・・イズ・・・


手回し発電なのに、電池もセットできる。
ついさっき、知りました。

今日のお天気より、曖昧なのは私です。

3年前 No.38

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_uFZ

明りも、水も
映像も、音も
声も、指も

触れるもの、全てが
昨日より硬い。

今日はそんなお天気です。

冷たい空気が、上空に流れ込み
寒さは、足元からやって来る。

わかりきった事を、その通り
感じられる事に、感謝。
そう思えるだけの余白が
私にはまだ、あるようです。


内面が、熱いか、冷たいか。
どうでもいいです。

それは
外から見えるものでなく
そのくせ
外が感じるもので
それなら
外に委ねましょう。

見えるものは、たかがしれ
見えないものは、あてにならない。

基準も、定義も、境界も
自分で決めたら、それだけで
人に任せたら、それぞれで
たかはしれるし、あてにもならない。


ひとさし指の、温度を基準に
身体の、あちこちを触ってみたら
耳たぶよりも、鼻の頭が冷たい。

今日はなかなかに、冷えたお天気です。





3年前 No.39

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_uFZ

寒くなると
堪えようと、するのでしょうか。
それとも
抗おうと、するのでしょうか。

いずれにしても
不必要に込め、貯めた力を
コントロール、することができず
カクカクッ、カクカクッ。
強張った身体で
ぎこちなく歩く人を
よく見かけます。

今日も、よく冷えたお天気です。

ビールなら、泡が立ちすぎ
玉露なら、香りが立たない。
その程度に、よく冷えています。


私の中へと、冷気が忍び込み
ゾクッと、身震いがひとつ。
私の中から、熱が流れ出し
ブルッブルッと、身震いがふたつ。

ひとつ目の身震いは、浸透圧。
ふたつ続いた身震いは、科学ポテンシャル。

私の圧は弱く、私のポテンシャルは低く。

それでも
「私」という半透膜のおかげで
形を保っていられる。

幸いなるかな、幸いあれ。

お風呂の温度は、どうしましょうか。
この冷えに合わせたら
浸透圧で、私が流れ出す前に
風邪を、ひいてしまうでしょう
から
から
から・・・

風邪をひかないよう
流れ出し、形を失ってしまわぬよう
デジタルの表示、だけに任せず
カランの目盛りも、要チェック。

今日のお天気は、少しだけ
私を用心深く、させたようです。

3年前 No.40

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

雨を
/// /// こんな風に
最初に描いたのは、誰でしょう。

拙い頭で、思い巡らし
拙いなりに、たどり着いたのは
広重の浮世絵でした。

旅姿には、雨がよく似合う。

雨中嵐山
は、周恩来だったかしら。

描けるほど、詠めるほど
に、降る雨は好ましく
ほど、ほど
に、誰の上にも降ってくれよ
と、ふと願う。

今日の天気は
/// /// な雨のち、夕焼け空。


氷雨とは いまだ呼べず
春雨とは とうに言えぬ

花散らす 雨の中
佇めば 肌冷えて

髪つたふ しらがねの
遊ぶまま 弄うまま

花ならば 声はなく
言葉なく 笑顔なく

ただそこに 咲き開き
ただそれで 意味を知る


切れ間なく、降る雨の
重みに、耐えかねたのでしょうか。
バラの花びらが一枚、二枚。
溜まった雫を、流しそこね
夕焼けを待たずに、散りました。

片付けるのは・・・ 明日にしましょう。

3年前 No.41

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

昨日まで、無口だったラ・フランスが
今日は雄弁に、存在を主張しています。

「食べられる」、とも知らずに。


暖かな時は、雨の日ほど
寒い時は、晴れているほど
香りの伝達回路が、機能するようです。

色は、どこかくすみ
肌は、ところどころしみが浮き
体は、あちこち凸凹で不恰好
な、ラ・フランスは香り高い。

皮は、剥きづらく
身は、とても滑りやすく
種は、大きく切り分けにくい
のに、ラ・フランスは美味しい。

つるり、滑るような柔らかさ。
とろり、溶け崩れるような甘さ。
ぺろり、舌なめずりを誘う美味さ。

フォークを手に、襲いかかり
逃れようとする、抗いをものともせず
(フォークの)腹で押さえ込み
(フォークの)先をあてがい
一気に刺し貫く、その瞬間の恍惚。

オレンジのように
迂闊に、飛ばすことなく
桃のように
はしたなく、垂らすこともなく

慎ましく、それでいて大胆に
汁気を、たっぷり含んだ果肉は
口腔を犯し、満たし
溢れることなく、広がり・・・

篭絡された者
だけが知る、束の間の至福。

こっだなにおいしいものが
「みだぐなす」と呼ばれつたっけなんて
ずいぶんひどええわれかたよね。


ほんて、わだすもそう思うわ。

暖かで、日差しもたっぷりなダイニング。
そこに鎮座まします、ラ・フランスの
遠く離れた故郷へ、思いを馳せる。

今日はよく晴れ、のどかなお天気です。

3年前 No.42

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

雨の日は猫
出窓にあがり 硝子に額を寄せる

空は綺麗な銀色
前足でこする真似したら
ぴかっ  輝きが増した

蝶番を外し
そのままおでこで押し開く

雨は
いろんなモノに触れながら
秘密の歌を唄ってる

風が
濡れた衣の裾を気にして
ためらいながら通りすぎた

雨の日は猫
だから  眠いんだ



熱がいったり、きたり。
私の平熱は、迷子になったまま
連絡ひとつ、よこさずに
どこでどうしているのでしょう。

それに比べて血圧は
三歩下がって、主の影を踏むまいと
お行儀よく、ちょこん。
奢り高ぶることなく
今日も今日とて、低姿勢。

眩めいて、ぐらぐら。
目眩で、くらくら。
目が回る、くるくる。

不安定なお天気より
定まらないのは、私の体調です。

3年前 No.43

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

寒いから、誰かに優しくしたい。

今日は、こう思うほど
いっそう冷えた、お天気でした。

風の唸り声に目を覚まし
それが、どこから聞こえるのか
さっきから、悩んでいます。

些細で他愛ない
もう一度、横になり
目を閉じ、眠ってしまえば
朝には忘れているでしょう。

そんな悩みです。


-敬虔なる-

ただ一心に 迷いも感じないのは
敬虔と言わないのです
すべてのものに対し
目を
心を
開いている などというのは
まさにその目が 盲目であり
その心が 閉ざされているのと変らない

勇敢なだけで 畏れを知らぬものは
見えていない 足元の
小さな蠍に噛まれ

倒れる…

だからあなたは
距離があっても 聞こえる耳と
声は出さなくても
誰かの為に 泣きはらした赤い目の
臆病なうさぎであればいいのです



寒いから、誰かに優しくされたい。
こう思える、お天気の日が
いつか、私に来るのでしょうか。

そんなお天気の日が来たら
いっそう、私は凍えてしまいそうです。

悩みすら持たず、そう言ってのけられる。
今は、そんなお天気です。

3年前 No.44

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

画面の中に降る雨が
否応もなく、お前はただの傍観者だと告げる。
何ができるわけでもない。
かといって、目を逸すこともできない。

日差しの明るさに、救いを求め
再び、暗い雨の降る画面を見つめる。

≪Spiccato≫

カタカタと
発条を巻きすぎて 中々動き出せない
歯車同士がぶつかる音と振動が指先に伝わり
身体の周りに
青白いスパークが飛んでいたのが判る

その瞬間 髪が
髪がたっぷり 2cmは顔の周りから
浮いたから

知らないところで起こる日常は
情報の伝達が生み出す幻想
私は相手の日常に存在せず
相手は私の日常を束の間かすめる記憶

それでも怒りとも憤りともつかぬ現実が
左胸の下から沸きあがり
閉じた唇に阻まれた末に
出口はここと教え 瞳の色を変えた


今は
何もできない己の 矮小さに酔い痴れ
とるに足りない嘆きの涙を流すのでなく
その瞬間に
あなたを襲った事柄全て
想像のアクセルを思いきり踏み込み
縦横無尽に蹴散らしてやる

私もあなたも
互いの幻想という 否応ない日常の中
毎日を過すのだから

あぁ また今日という幻想が始まる
昨日を過去という 澱に変えて



感情の抑制が、行き届いている
ことを
退屈どころか、何とも思わない
と、いう
感覚の鈍化より、ずっと重くて深い何かが
私の中に、厳然とあるようです。

その事に、ため息をつくことなく
頭をニ・三度振っただけで
元に戻ることができたのは
適度に冷えた
今日の天気のおかげです。

3年前 No.45

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

 星あかり
   枝に燈して
    枯れ葉散る


少し 話を聞いてくれるかい

昨日の帰り道 何となく星を眺めながら
いつのまにか数を数えてたんだ

ひとつ ふたつと数えながら
その数が100を越した時
多くを知ってると言うことは 果たして幸福なのかどうか
と ふと考えた

いつつまでしか 数えられなかった幼い頃は
星を5個見つけ 数えられただけで
満ち足りた気持ちになったのに
今はそれ以上の星を探し 数えようとしてしまう

持ち物は
なるべく少なくしているはずだったけど
どうやらそれは
「はず」や「つもり」だけだったらしい
それでも
木々が葉を落としてくれたお蔭で
随分とたくさんの星を
11月の夜空に見ることが出来た

山の中腹から見渡した
街の灯りは なかなかに綺麗で
家々の窓から零れる光りは
その温かさを胸に抱いたまま
空に昇り
いつのまにか星と指きりしている

内緒の約束はあまりに小さく ゆえに尊く
そして眩しいほど 愛しいから
星は 瞬くのかもしれない



温かな飲み物が恋しい・・・
今夜はそんなお天気です。

3年前 No.46

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

なまなかに
  残る枯葉の
    哀れかな


秋の陽に 染め上げられし紅も
風に吹かれて褪せたなら
いつか枯葉となりにけり

つれなし枝はその様に
艶の切れ目は縁の断ち目
賎のそなたに用は無し
身震いひとつで舞い散す

よよと泣けぬが落ち葉の定め
ひそりかさりと忍び声
洩らす涙に身も朽ちる

朽葉の身には辛かろう
冬の凍てつく空っ風
土に抱かれてせめてその
土に戻りし夢を見る

腐葉の大地に季は巡り
花咲く桜に若葉吹き
薄紅に青が散る

青葉和らぎ陽を浴びて
命謳歌の五月晴れ
枯立つ紅葉を見下ろすは
甍に泳ぐ竜の子ら

巡る巡るは季のならい
自ず然りの理と
白き柔肌横たえし
わくら葉ひとつ咳をする


言葉とは裏腹に
心が心地よく乾いていく。
今日はそんなお天気でした。

3年前 No.47

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★pzYLd2VlwP_6a3

凍て窓を
  咬み裂く夜の
      回遊魚

夜の鼓膜を震わせ、爆音が吠え立てている。
走り去って、尚
黒く沈んだ道路に、撒き散らされた残響音が
回遊魚の血合いを思わせ、やけに生臭い。

もって行き場の無い、不満や不安
なのか
いきがりたい年頃
なのか
単純に、考えなしのヤケッパチ
なのか。

そのどれであろうと、どうにもならず
そのどれであっても、どうでもよく。

その程度では、眉すら動かないことの方が
本当はあやういのかもしれない。

泳ぎ続けなければ、呼吸ができない回遊魚。
呼吸するために、泳ぎ続ける回遊魚。

舗装された平坦な黒潮を
どこまでも
何回でも
いつまでも
好きなだけ
飽きるまで

泳ぎ続けたいのなら、泳げ。
泳ぎ続けられるなら、泳げ。

泳げなくなる日まで、泳ぎ続けろ回遊魚。


本当は、迷惑なんじゃないの?

顔色を窺う夜空に
明日は朝から晴れるかしら?

金漁はぷわん。
欠伸ひとつ、オマケにつけて。

3年前 No.48

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★crCnapPOD8_6a3

嵌め殺しとか、吊るす(ハング)とか。

物騒な気配を漂わせる
―――窓は不穏だ。

明り取りとか、雪見とか。

如何にもな風情を匂わせる。
―――窓は不穏だ。

シングルハングに吊るされたのは
「てるてる坊主」という名の、奇妙な果実。
ビリー・ホリディが歌ったように
焼かれることはないけれど
明日、晴れなければ
お前の首は、お前は首を刎ねられる。

そこに差別は存在せず
それを野蛮と非難する声もなく

シングルハングの断頭台から
ご丁寧にも下ろされて
無慈悲で、おぼつかない
稚き者の手により、刎ねられるのだ。


「明日はおそらく晴れないよ」

あてずっぽうの遺言は
先物取引への呪詛。

が、おすすめ。

3年前 No.49

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★vFqBeWQTWp_Oqu

足元に
  漣寄せる
   落ち葉かな

ほぅと吐いた 白い息のような雲が
今日の青空に ほんのり

両手を伸ばし 手のひらで包めば
すぅ・・・
たちまち 消えてしまいそう

良かった・・・
私の背が 空を突くほど高くなくて
良かった・・・
私の手が 空に届くほど長くなくて

良かった・・・
私の心が 空を包むほど広くなくて


まだ少し 葉を残したままの街路樹は
今年も変わらず
巻きつけられた電飾を 白昼に晒している

夜を彩るため
だけではない
ゆえの 木々の屈辱

ひそひそ かさかさ
 ひそひそ かさかさ

風に 吹き寄せられたび
落ち葉たちが 足元で囁く

ひそひそ かさかさ
 ひそひそ かさかさ


漣が 私を夜へさらって行く

3年前 No.50

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★XpEYw30na8_Oqu

とふとふ と
濁音の混ざらない咳は
喉に それほどの負担はなく
代わりに 左胸骨の内側が痛む

喉か それとも肺か

どちらかを選べと言うなら
謹んで左肺を 盆に載せ差し出そう

理由は簡単
そして単純 ゆえの内緒ごと




クリスマス、までには
家に戻りたいなぁ。

冷える夜の答えは、赤信号の明滅。

ウィンク、ではない
ただの明滅。

朝が来るまで、いつまでも。
赤信号は、明滅する。

3年前 No.51

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★XpEYw30na8_Oqu

<おまじない>

 朝の空へと手を伸ばし
  軽くつまんでごらんなさい
   残りの月の微笑みが
    あなたの指を薔薇色に

 昼の空へと手を伸ばし
  軽く回してごらんなさい
   雲に絡まる金の糸
    あなたの手首飾るでしょう

 夕の空へと手を伸ばし
  軽くさわってごらんなさい
   大地に休む太陽が
    あなたの掌あたためる

 夜の空へと手を伸ばし
  軽く握ってごらんなさい
   星のこぼした溜息が
    あなたのこぶし濡らすから

 いつも窓から手を伸ばし
  大きく振ってごらんなさい
   天が目覚めるつむじ風
    私の声を届けましょう

3年前 No.52

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★Bb8FsbdeYG_Oqu

≪明日 晴れ≫

辻の地蔵は優しいお方
いつも笑って見てござる

学び舎急ぐ童らの
小さな足元目を凝らし
まろぶ石などあっちいけ
優しい風だけこっちこい

務めに励む男衆(おとこし)も
厨を守る女衆(おんなし)も
ほっこりお顔をゆるませて
今日もいち日お疲れさん


辻の地蔵は優しいお方
いつも坐って見てござる

朝(あした)我が家を出たならば
必ず夕は戻っておいで
温き燈灯る膳囲みゃ
何より馳走皆の笑み

行き交う人にお手合わせ
くる日も皆の無事願い
照日曇る日雨の日と
今日も笑って見てござる

3年前 No.53

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★Bb8FsbdeYG_Oqu

冬日の温もりに 春の暖かさを想い
いずれ咲く その日待ちわぶ

待つままに 春日の眩しさに焦がれ
想い膨らむ 萌える芽の愛しさよ


あなたへの想いは…
真夜中過ぎ
月がよそみする時間

星が居眠りしたら届けます

3年前 No.54

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★Bb8FsbdeYG_Oqu

びゃうびゃう 北風吹けば
どよどよ 雲はざわめき
ぎゅうぎゅう 空の隅でおしくらまんじゅう

アカ・アオ・キイロ
お空でまぜたら光になる
(ひかりは とうめい)

アカ・アオ・キイロ
パレットでまぜたら夜になる
(よるは くらいろ)

透明の反対が昏色なら
(しろはどこから)
透明と昏色をまぜたら やっぱり昏色
(はいいろはどこへ)

産まれてこない 白のいろ
(ひとりぽっち)
特別と思うしかない 白のいろ
(たったひとつきり)

白色は 他の色を曖昧にする色?
それとも 和ませる色?

どーっちだ?

3年前 No.55

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★e51fhO4AZb_Oqu

奥の間の日めくりは
私を 日々に疎くする

四日もめくり忘れた
なんてことない言い訳も
久しぶりの我が家には
なぜか似つかわしい

ぎりぎり と言えなくもなく
かろうじて とは言いがたい
そんな日々を 今年に残せた

今は そのことのみに満足

薄日の作る陽だまりに
そっと足先を伸ばし
床板の暖かさを しばらく確かめ
影と 光の作るこの境界線は
スタートなのか ゴールなのか

欠伸 ひとつにも満たない疑問を
視線の先 窓越しに繋がる空へ

今日はいいお天気ね
私が 穏やかでいられるほどに

3年前 No.56

そらし。ど☆5hmA4N3E8T2 ★e51fhO4AZb_Oqu

≪寿つなぎ≫
あらたまに
めでためでたの寿つなぎ

千尋舞いたる末広に
常盤久しく栄しは
うら若竹や姫小松
千歳契りていもとせの
かたき結びの珠すだれ
枝垂れ柳か白梅か
雪は白銀若水と
澄みし初音の調べにて
馥郁香る未開紅
千代にさかえむ御世の春

鶴は丹頂紅染めて
亀万年の長歳を
とも白髪なる花かつみ
波よす浜は金銀の
砂子さざめく小松原
若葉双葉も睦まじく
相生繁る長しなえ
雲井かかりし花にしき
富士の白妙千尋なる
苔生す御代に栄あれ

やれ めでたやの


-----------------------------------------------
今年初めての投稿は、六日ほど過ぎましたが
新しい年を迎えましたので、おめでたいものを。

この年がどなたさまにとっても
良き年となりますように。

3年前 No.57
切替: メイン記事(57) サブ記事 (16) ページ: 1 2

 
 
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