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正しい答えの探しかた

 ( SS投稿城 )
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ばでほり @17854 ★Android=qsa859gBhy

ちゃり〜ん、という虚しい音に気をとられ、食事中の君は思わず顔を上げてしまう。
すると、まだあどけない容姿の少女二人がカウンターにいることが分かる。対面にいるマスターの顔は苦り切っていて、なにやら揉めているようだ。

「……これで食べられるものって言われてもねぇ……豆のスープを一人前がやっとってとこかな。」

見ると、カウンターの上には銅貨が3枚置いてある。先ほどの音はこの銅貨のもののようだ。
少女達は店主の言葉を聞いて、二人で顔を見合わせる。

「……よかったね、お姉ちゃん。やっとご飯にできるよ。一人前だから、お姉ちゃん食べて。」

と、そのとき、きゅる〜っと、妹らしい方のお腹から小さな音が鳴る。

「ダメだよ、ミィちゃんお腹空いてるんでしょ? あたしは大丈夫だから、ミィちゃんが食べなよ。」

と、そこまで話したとき、今度は姉のお腹から、きゅるる〜っと、先程より少しだけ大きい音が鳴る。

「…………」
「…………」

君はそんな二人に対し見て見ぬふりをすることもできたが、自分がまだ駆け出しの貧しかった時代を思いだし、少しだけ親切をすることにした。

君はおもむろに立ち上がると、カウンターまで行き、姉妹の出した銅貨3枚に足すようにもう3枚を並べる。

驚く3人に対し君は、自分は銅貨6枚のミートパイが食べたいこと。ただし、もう軽く食事を済ませているため一枚はとても食べられないことを話し、姉妹に対し、自分もお金を出すので三等分しないかと提案する。

「ミートパイ!あたし大好き!ねぇミィちゃん、そうしようよ!」

と素直に喜ぶ姉と違い、妹の方はしばらく考え込んでいたが、ついに首を縦に振った。



姉妹(近くで見ると顔がそっくりだったので、双子かもしれない)を自分のテーブルに招いた君は、焼き上がったミートパイを一切れ手に取り、二人にも食べるよう促す。

しかし目の前の姉妹は、二人で何やらヒソヒソと話し合っていて、君のことは目に入っていないようだ。不審に思った君が声を掛けようとしたそのとき、姉妹は突然君に向き直ると、

「親切な冒険者さん、親切ついでに一つ私たちを助けてくれませんか?」

「私たち、この街には来たばかりで、ほかに頼れる人がいないんです!」

テーブルに身を乗り出すほどの勢いで懇願する姉妹に、君は力になれるかどうかは分からないけど話は聞くという約束をしてしまう。
それを聞いた姉妹は目を輝かせて喜び、感謝の言葉を口にする。
若干こそばゆくなった君が話を促すと、二人は目配せしたあと、妹の方が話し始める。

「それでは、私がお話ししましょう。始まりは今朝のことです……」

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ばでほり @17854 ★Android=qsa859gBhy

始まりは今朝のことです。
私とお姉ちゃんは仕事を探して、ここのような冒険者御用達の酒場を巡ってました。(お察しのことかと思いますが、私たちは駆け出しの冒険者なんです)

そうしてようやく見つけたお仕事は、ある遺跡に巣食う魔物の退治で、その魔物は通りかかる旅人に謎かけをして、答えられない人間を食べてしまうそうです。

謎解きに自信があるわけではなかったんですが、なにせ路銀が底をつきかけていましたので、私たちはすぐに噂の遺跡へと向かいました。

遺跡までは特に何もなく、遂に到着という段になって、事前の情報通り魔物が現れました。それは虎に似ていましたが、立派なたてがみを持ち、どことなく知的な印象を受けました。
その魔物は悠然と私たちの前に立ちはだかると、口を開いて次のような謎かけをしてきました。

「あるところに男がいた。男は世にも奇妙な生き物を飼っていて、その生き物は一つの声を持ちながら、朝は四本足、昼は二本足、夜には三本足になるという。
さて、次の日の朝、この男の足は何本になっているだろうか?」

この謎かけに答えられなかった私たちは命からがら街まで逃げ帰って来たというわけなんですが……。

冒険者さん、あなたならどう答えますか?

10ヶ月前 No.1

ばでほり @17854 ★Android=qsa859gBhy

答え:二本

聞かれているのはあくまで男の足の本数なので、奇妙な生き物は無関係。よって二本が正解です。

また、問題文には男の足の本数は明記されておりませんので、「不明」「2本か1本か0本」「(前の日から)変わらない」等の答えも正解とします。


*******************


君が上のように答えを教えると、二人の姉妹は「なるほど!」と手を打ち、尊敬の眼差しで君を見つめていたが、やがて意を決したように立ち上がると、

「よっし、ミィちゃん早速行こう!」
「うん!今ならまだ明るいうちに帰ってこれるし、今日の宿賃も手にはいるかもだよ、お姉ちゃん!」

と、早速支度を整える。
そんな二人に対し、君はテーブルの上のミートパイを指し、これから行くのなら残りは持って行っても構わないと告げる。

二人はさすがに躊躇していたようだが、結局は君の厚意に甘えることにし、ほとんど手付かずのミートパイを荷物に加えると、あわただしく店を出ていく。

「優しい冒険者さん、本当にありがとう!」

店中に聞こえるほどの大声で礼を言いながらぶんぶんと手を振る二人に対し、君は恥ずかしそうに小さく手を振り返すのだった。

10ヶ月前 No.2

ばでほり @17854 ★Android=qsa859gBhy

あほがき

知っている人は少ないと思いますが、富士見ドラゴンブックさんの書籍でファンタジーRPGクイズというシリーズがあり、子供の頃大好きでした。

そのリスペクトということで、今回はクイズ風味のSSという形にしてみましたが、楽しんでいただけたでしょうか。

クイズ自体はわりとよくある引っかけ問題なので、それほど難しくはなかったかと思います。
「簡単だった」「ちょっと考えてしまった」あるいは「この答えはおかしいんじゃないか」などなど、ご意見あれば是非お聞かせください。

二人称も含めて結構楽しかったので、できればまた挑戦したいですね。

ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!

10ヶ月前 No.3
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