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月恋 ―Getsu koi―

 ( 小説投稿城2世(大人風味) )
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ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

私には今好きな人がいる。

それは、月曜日に30分間しか一緒にいられない一つ上の先輩。

いつもちょっかい出してくるけど根は優しい。

笑っている顔が無邪気でどこか子供らしい先輩。

今、、、私の隣にいる先輩。

2年前 No.0
メモ2015/01/03 13:15 : ひゅ。★Te5OUvFesE_m9i

―目次―


*プロローグ* >>0

*先輩との出会い* >>1

*不思議な気持ち* >>2-7

*月曜日の事情* >>8


―登場人物―


*佐野 遥 Sano Haruka→明恭高校に通う高校2年生の女子。

*山城 煌 Yamashiro kou→最近明恭高校に転校してきた高校3年生のよく分からない美男子。

*瀬口 青空 Seguchi seia→明恭高校に通う遥と幼なじみの大親友。

*佐野 暁 Sano satoru→泉西中学校に通う中学2年生で、若菜という彼女がいる。遥の弟。

*?? 若菜 ???? Wakana→暁の彼女。詳しいことはまだ分からない。

*ポチ Pochi→佐野家で飼っているスコティッシュ・フォールドの子猫。

切替: メイン記事(8) サブ記事 (1) ページ: 1


 
 

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

*先輩との出会い*



急停車でつり革から手を離してしまい、隣の人の胸の中にすっぽりと入ってしまった。

「ごめんなさいっ!」

急いで離れて相手を見ると私と同じ学校の制服だった。

・・・あれ。一緒のバスに同じ学校の人いたっけ?

「あ、君、明恭高校の子でしょ?」

「え、は、はい。」

・・・それは、世間で言う、美男子。

「俺、今日から明恭高校に入るんだよ。まあ、バスには月曜日にしか乗らないけど。よろしくー。」

「ぇ。ぁ。。。」

「山城 煌(こう)。3年だよ。君は?」

「あ、、、えーと。。」

いきなり話しかけられて、話もどんどん進められて、さっきから固まっている私。

「ねーねー。教えてよ。」

彼は私の顔をのぞき込んでくる。私はたまらず叫ぶ。

「佐野 遥ですっ!」

「へー。で?何年?」

「2年・・・・です。」

「じゃあ、俺は遥ちゃんの先輩かー。あ、俺の事なんて呼んでも良いから。」

「え、じゃあ。。。“先輩”で」

「ふつーだなっ」

そう言って先輩は笑う。・・・なんか可愛いな。

『次は、明恭高校前。明恭高校前。』

―プシュー!―

「よし、降りるか。」

「はーい。」

2年生と3年生では階が違うから階段で分かれた。

「じゃあ、また帰りにな。」

先輩はそう言ってにっこり笑った。

2年前 No.1

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

*不思議な気持ち*



今日の授業はなんだか集中出来ないなー。でも、なんでだろ?

なんて思っていたら授業が終わってしまった。

「ねー遥。」

授業が終わってすぐ、親友の瀬口青空(せいあ)が私の所に駆け寄ってくる。

「ん?何?」

「授業中遥が何考えてたか当ててあげよっか?」

「いーよ?当ててみ?」

自分でも分からなかったのに、青空に当てられるわけがないから自信満々に答えた。

「好きな男の子の事考えてたでしょ−?」

青空に言われた瞬間、心の中の霧が一瞬で消えた。

「ひょぇ!?」

「なんちゅう声出してんの?図星?え?」

・・・図星かもしれない。え、でも。。。

「誰?」

「・・・分かんない。」

「分かんないって事は無いでしょ。おしえてよぉー。」

青空は私に顔を近づけて、ぐずってくる。

「え、でも私多分その人のこと好きじゃないよ。」

「いいから。その人誰?」

「3年生のね・・・」

私は青空に先輩とのことを全部話した。



2年前 No.2

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

「そっかー。確かに言ってたなー。転校生来るって。」

「え?聞いてたんだ。」

「うん。」

あれから、授業の合間合間に青空に説明した。

今はお昼休み。屋上のベンチで青空と2人っきり。

「じゃあ、帰りも会えるんだね。」

「そーだね。」

「ふーん。良かったじゃんっ」

「良いかどうかは分かんないけどね。」

2人同時に弁当のふたを閉め、ベンチから立ち上がる。

青空が、屋上の柵までダッシュで走って行く。

「えっ!?何?どーしたの!?青空−!」

・・・無視かい!

「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

青空はそう叫んだあと、こっちを向いてにこっと笑う。

「・・・・・・ど、どーした?」

「いや、私も好きな人作りたいなーって。」

“好きじゃないって。”って言おうとしたけど、やめた。

「大丈夫だよ!青空可愛いし!」

「ありがとね。」

「じゃあ、行こっかー。」

「うん。」

2年前 No.3

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

帰りのHRが終わった後、すぐにスクールバックを肩にかけ、教室を出た。

(なんたって今日はお父さんが帰ってくるんだから!)

お父さんは自分の会社で作っている新商品を海外へ勧める仕事をしている。

いつもは1つの国へ行って終わりだけど今回はフランス、イタリア、ドイツに行ったから久しぶりに会える!

だから今日は、早く帰ってお母さん達とケーキを作る事になっている。

昇降口を出て、小走りでバス停へ向かう。

少しだけ冷たい風が私の髪を揺らす。

バス停に着いてすぐ、手を自分の息で温める。

「さむ−。」

(って、えええええ!?)

びっくりして固まってしまう。

「っよ。はーるかちゃん。」

私の様子なんてお構いなしに軽ーく話しかけてきた先輩。

「え?な、、、なんでいるんですか?」

私はHRが終わってすぐに出てきたはず。それより早く来るなんて、先輩も何か急ぎの用事でもあるのかな?

「何だよーその反応は。『なんでいるんですか?』ってちょっと傷つくぅー。」

落ち込んだふりをしている先輩を見ていたら、なんだかおもしろくなって小さく吹いてしまった。

「あ、今笑ったでしょ。」

先輩は笑いながらこっちを見てくる。

夕日色に照らされた先輩の顔が、すごく、綺麗だった。

顔が、熱くなっていくのが分かる。私はマフラーを直すふりをして口元を隠した。でも・・・暑い。

「笑って・・・ないですよぉー。。。」

恥ずかしくて、私はつぶやくように言った。

(私、、、好きなのかな?いやいや、そんなはずはない。)

そんなことを考えていたら、丁度良いタイミングでバスが来た。

先輩と私はバスに乗る。

一番前の席にこれから買い物へ行くようなおばあちゃんがいるだけであとは誰もいない。

私は奥から2列目の席に座る。

先輩も私の近くの席に座・・・

(らない!?え?)

「ぇ?」

「何?」

先輩は私の隣に座った。私はびっくりしているのに、先輩は全く表情を変えずに言った。

(なんで?なんで私の隣に座るんだろ?)

「な、なんでもないっす。」

「よろしい。」

先輩はどこか満足げだ。

2年前 No.4

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

「・・・先輩。」

――初めて自分から話しかけた。

「ん?」

先輩は、軽く腕を組んで目をつむりながら答える。

「さっきの話なんですけど・・・」

なんでか知らないけど、ちょっと気になっていた話。

「さっきの話?」

目を少し開けて、首をかしげている。

「私より先にバス停に来てたなんて、何か用でもあるのかなぁ?・・・って。」

「俺が遥ちゃんより早く来てた理由?」

「あ、はい。」

「内緒。」

先輩は開けていた目を閉じながらそう言うとまた少し目を開けて言う。

「そーいえばさ。」

「何ですか?」

「遥ちゃんってどこで降りるの?」

「西泉です。」

私がそう言うと、先輩は運賃表を見て、「じゃあ俺より後か。」という。

(一応先輩が降りるところも聞いておこう。)

「先輩はどこで降りるんですか?」

「俺は、泉。」

(近っ!)

「隣じゃないですか。」

「だな。」

(軽っ!)

先輩は大きなあくびをした後、眠そうに「あとバス停何個?」と聞く。

(え〜っと・・・今は土佐野だから・・・)

「12個です。」

「あんがと。眠いからちょっと寝るわ。」

そう言った後、先輩はすぐ寝た。

先輩の寝顔が可愛かったから青空に見せようとこっそりスマホで撮ってしまった。

“悪い事をしたなー”と思いつつも撮った写真を見て思わず口元が綻ぶ。

(ふふ。かわいー。って、これじゃ変態じゃないか。ま、いっか。)

しばらく音楽を聴いていると、私の肩に何か重いものがコツンとのし掛かった。

(ちょっとーーーー。恥ずかしいんですけどー。)

そう思いつつも、“起こしちゃいけない”という気持ちもあり、そのまま寄り掛からしておいた。



『次・・・東・・・東泉ー・・・・お降りの方はー・・・さい。』



いつの間にか寝ていた。そしていつの間にか私も先輩の頭に自分の頭をくっつけていた。

(良かったーばれてない。)

「せんぱーい。先輩。次ですよー。おーい。」

先輩は薄目を開けて、「はーい」と言う。

そして、すぐ寝る。

「起きてくださいよー。次ですって。」

もう一回目を開けた先輩は私の肩に頭を乗せていることに気づき、慌てて起きる。

「わー。ごっめーん。嫌じゃなかった?ホントごめん。」

「別に良いですよ?それより、熟睡でしたねー。」

そう言って笑うと、先輩も「ごめんごめん」と言いながら私につられて笑った。



先輩が降りた後はなんだか寂しかった。

(いつもは寂しくないのにな。)

2年前 No.5

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

「ただいまー。」

玄関のドアを開けると、弟の暁(さとる)が腕を組んでいかにも不機嫌そうな顔をしていた。

「ねーちゃん遅い!もうスポンジ作ったし生クリーム塗ったし俺、嫌々やってたんだぜ?」

「ごめんごめん。これでも急いだ方なんだから。」

「ふん!」

中2の弟は、反抗期が一向に来る気配もなく、いつもぎゃーぎゃー騒いでいる。

そんな弟にも、先月、彼女が出来た。

家に帰ってくるなり、「彼女が出来たー!」って叫ぶもんだから、色んな意味でびっくり!

「そんなに怒らないのー。若菜ちゃんっ」

「う、うううっせーな。黙れぃ!くそばばー!」

「く、くそばばあ?くそばばあとは何だ!くそばばあとは!」

暁の頭をぐしゃぐしゃにする。

「わっはっはー。」

「こーら。喧嘩はやめなさーい。」

お母さんはエプロン姿のまま玄関に出てきた。

「お母さんただいまー。」

「おかえり。遥。後はトッピングだけだからやってくれない?」

「いーよー。」

「ありがと遥。よし!暁の出番はもう終わりっ!」

「よっっっしゃあーーーー!!!」

暁は床に倒れ込み、大の字になって喜んだ。



「よし、やるかー。」

わたしは腕まくりをして、ケーキの本を見ながら丁寧にトッピングをしていく。

チョコペン、アラザン、トッピングシュガー、ナッツ、、、

(ぬあーー難しい!!でも・・・頑張るぞー!)



「でっきたーーーー!」

「わぁ、すごいじゃない遥−。暁−来て来て!」

「うわ!すっげー。」

(そんなにすごいかな?なんかちょっと照れちゃうかも。)

「よし!これで準備OK。お父さんはいつ帰ってきても大丈夫だね。」

お母さんは元気に言った。

「うん!」

2年前 No.6

ひゅ。 ★bs4BWdP6mu_m9i

「遥ー。お風呂先に入っちゃいなさい。」

「はーい。」

私は先にお風呂に入って、頭を乾かした。

「あー。さっぱりー。」

「何CMみたいなこと言ってんの?ねーちゃん笑えるー。」

「黙れー。小僧。」

――ガチャ。

「帰ったぞー。」

(おとうさんだー!)

「おやじーーーー!」

暁が私より先にお父さんの所に行って発した言葉はこれ。

「おやじ。俺、彼女が出来たんだー!」

いきなりそれかいっ!

「おお!良かったなー。今度家に連れてこい。」

「え!?いーの!?じゃ、今度連れてくる!」

お父さんは暁の頭をつかんで笑いかけている。

「お、遥。ただいま。」

私に気づいたお父さんはこちらを向いて私に笑いかけた。

「おかえり。お父さん、夕飯出来てるよ。」

「俺も!俺も作ったんだぜぇ〜?」

暁はピースを作ってお父さんに見せている。

「じゃあ、手洗ってくるよ。」

お父さんは洗面所の方に向かっていった。



「お、うまそうじゃないか−。」

洗面所から帰ってきたおとうさんはハンカチで手を拭きながらテーブルの上に並んだおかずを見て言う。

「だろ?だろ?」

「これはお母さんが作ったヤツでしょ?もー。」

「バレたか!」

家族が笑いに包まれた。

(あー。好きだなぁ。こーゆーの。)

台所からお母さんが戻ってきて、全員そろった。



「「「「いただきまーす。」」」」



「お、これうまいじゃないかー。」

「それ、俺が作ったの。」

「だから、それはお母さんが作ったんでしょ?」

「バレたか!」


「おとうさーん、それ、おいしい?」

「ん。これ、遥が作ったのか?おいしいぞ。」

「やったー!」

「これでいつでも嫁に行けるな。遥。」

「ちょっと〜やめてよー。」

「お姉ちゃん、その前に結婚できるのぉ?」

「うるさいわね!もーーー。」



そんな楽しい時間も過ぎて、もう10時だ。

私は自分の部屋に入って布団に潜り込んだ。

(やっぱりかわいいなー。)

今日バスの中でこっそり撮った先輩の寝顔。

「でも好きじゃないもん。」

スマホを切って、机の上に置いた。

2年前 No.7

ひゅ。 ★Te5OUvFesE_m9i

*月曜日の事情*



――ガサガサッ

「ん?」

「ニャー」

「あ。ポチ?なんでここにいるの?」

ドアが少しだけ開いていた。

(昨日ちゃんと閉めてなかったかなー。まあ、私も暖かいし、いっか。)

うちの猫の名前はポチ。暁が付けた名前だ。猫なのに・・・。

自分も、この名前は気に入っている。おもしろいし。

「「「ピピピッピピピッ」」」

「う〜。よしっ!起きるかー。」

「ウニャ!!」

私が立ち上がると、ポチは布団から飛び出して部屋から出て行ってしまった。

「ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・ざぶいぃぃぃ・・・」

制服に着替えるのも、寒くて辛い。

(あー。冬はなんて嫌な季節だ・・・。)



「おはよ−。」

「おはよう。」

新聞を読みながら朝食を食べているお父さん。ごく普通の平凡な家族の絵だ。

今日の朝食は昨日の夕飯の余りだった。

(まあ、おいしかったし。いっか。)

「いただきまーす。」

(うん。うまい!)

と、お母さんが台所から手を拭きながら出てきた。

「遥。昨日手袋買ってきたのよ。使う?」

「え?使う使う!!」

お母さんがくれた手袋は、フリース系のオフホワイトのかわいい手袋だった。手首のところにはリボンが付いていた。

「お母さん・・・超かわいいじゃん!」

「そう?気に入ってくれて良かった。」

「ありがとう。」

「それより、早く食べちゃいなさい。」

「うん。」

――ダッダッダッダッダッダ ガチャ。

「おいー!誰か起こしてくれよ!!もー!」

暁は怒りながらも、朝食を見た瞬間、うわー!と言って騒いでいる。

遥は、こうした状況でも幸せを感じてしまう。長い間父親がいなかっただろうか。

支度をして、家を出た。

何故がいつもよりテンションが高い。



(それにしてもかわいいなー。この手袋。)

バス停に着いてから、手袋もずーと見つめていた。

朝のバスは席が1つも空いていない。通勤の男の人や女の人で埋まってしまう程だ。

朝は立ってバスに乗る。

『次はー泉。泉。お降りの方はボタンでお知らせ下さい。』

―ブシュー!

サラリーマンとOLが何人か降りていく。それにかわって何人かのサラリーマンが乗り込む。

(あれ?)

『発車致します。おつかまり下さい。』

先輩が乗り降りする泉で、先輩はバスに乗らなかった。

遥は、先輩がバスに乗らなかった理由が、風邪か何かだと思っていた。

(先輩、大丈夫かな。)

2年前 No.8
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