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12歳の少年が世界を変える

 ( 小説投稿城 )
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マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

「僕も借金してるの?」

「僕も借金を返さなきゃいけないの?」


この物語は

「国の借金は国民が返す」

「次の世代に借金を残さないように」

テレビの報道番組を見ていた
小学6年生の男の子の疑問から始まりました。


男の子は希望稔というごく普通の男の子。

父親は証券マンで転勤が多く単身赴任です。

お母さんは中学の教諭で妹は小学3年生。

庭付きの一戸建てで郊外に住んでいます。


稔は幼いころから父親の持論を聞いてきた。

「お金は社会を良くするためにあるんだ」と・・・


ところが

「まだ働いてもいない子供にも
借金のために苦しむなんて、
大人が言ってることは変じゃないか?」

心の中でモヤモヤしたものが湧いていました。


社会の時間では担任の先生に
「お金は社会が良くなるためにあるって
お父さんから聞いたのにどうしてお金で
苦しむ人が多いんですか?」
と聞いてみた。


「それはね、
国も国民もお金の使い方が良くないんだと思うよ」
と先生は言ったけど
稔の疑問は解けなかった。

むしろ、
これ以上聞いたところで自分を納得させて
くれる答えは期待できそうになかった。


とにかく借金をしたことのない借金を
返さなければいけないことに
憤慨をしていたのだ。


稔の頭の中には
借金の二文字が住み着いてしまった。

借金をどうすれば良いのか?

自分の将来が
どうなるのか考えるようになります。


「そうだ、お父さんに相談してみよう」
と心の中でつぶやいてみたものの

「どうせいつものようにお金の大切さを
力説するんだろうな〜」
と諦めてしまった。


とりあえずお母さんに聞いてみようと
思った稔は台所へ向かった。

「ねえ、お母さん
気になっていることがあるんだけどね」

「なあに」

「僕んちも国の借金を返してるの?」

「え〜!そんなこと考えたことないわよ」

「どうして?」

「家のローンなら我が家の借金だけどね」

「そうなの?」

「確かに税金を増やして国の借金を埋めるみたいね」

「あ!そっか〜」


稔は何かに気が付いたようです。

「消費税を上げるって言ってたけど国に
収めるお金を増やして借金を返すことなんだ」

「そうね、国の借金も家の借金も国民の
生活が苦しくなるのは確かね」


お金があれば行きたい所にも行けるし
欲しいものが自由に手に入るから
お金は便利なものなのに、
どうしてこんなに苦しまなきゃいけないのか
疑問は広がっていった。


「こんな難しいことはインターネットで
多くの人の意見を聞いてみたらどう?」

お母さんもどう説明すればいいのかわからず
稔に提案してみた。

稔の部屋には中古のパソコンが
インターネットに繋がれていたのだ。


学校の授業でパソコンを使うことがあり、
稔は中古でいいからと買ってもらっていた。

「インターネットで質問したら
多くの人の意見も聞けるよね」

さっそく自分の部屋に戻った。

机の前に座ってパソコンの電源を入れながら
「さあ、どんな所で何を質問したらいいんだろう?」

稔は不安だらけであった。

9日前 No.0
関連リンク: なぜ働くのか 
切替: メイン記事(14) サブ記事 (1) ページ: 1


 
 

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

稔は日本の未来について
ネットサーフィンをやってみた。

多くの人は悲観的に
未来を見つめているようだった。

ある掲示板を見ていると
「ここまで膨らんだ借金は返せるはずないよ」
「収入以上に支出が多い政策はいつまでも変わらないです」
「政府のお金の使い方が悪いんだよ」
国の政策批判の書き込みが目立つことにうんざり。

稔の頭の中ではいろんな言葉が頭の中で駆け巡っていた。
「大人が未来を悲観的に思うんだったら子供が不安になるのは当たり前だよ」
「やはり借金が原因なんだろうか?」
「今の大人がこの社会を良くすることが出来ないのに未来の大人が良くする
ことなんか出来ないよ」
「じゃあ、日本の未来を良くするために何をすれば良いんだろう?」
と思い検索してみた。

日本企業が世界との競争で勝つこと、
経済的に豊かになること、
経済成長を続けること。
なんだか恐ろしい気持ちが湧いてきた。

「競争を続けないといけない」
「奪い合いに負けてはいけない」

知ってはいたけど生きるために必要なことだと思うと身震いがしてきた。

「だから子供のころから競争を教えてきたんだ」
「自分が勝つためには相手が負けること、相手が失敗することが良いことと
教わってきた」
「お父さんもそういう世界で働いているんだ」

お父さんのことが可哀想に思えてきた。
お父さんが僕たち家族を養うために
競争に負けないように戦っている。
稔は涙が込み上げてきた。

お金は人をしあわせにしてくれると思っていた。
人はお金を求めて競争をしている。
競争で勝てばしあわせになれるけど、
競争で負ければ・・・・。

稔はこの社会が怖くなってきた。

家のローンの借金は返すために努力しているけど、
国の借金は誰も考えようとはしない。

稔は借金より大人の社会に不安になっていた。

稔は
「大人も子供も夢や希望の持てる世界は出来ないの?」
と思った。

そう言えばお父さんから
こんなことを言われたことがあった。
それは
「お金がないと何も出来ないからお金は大切にしなきゃいけないよ」と。

「やっぱりお金は希望や夢を叶えるために
必要なんだ、だから経済を活性化させて
みんなにお金が行き届くようにしているんだ」

それでも
「お金がないと何も出来ないって変じゃない?」
という疑問も湧いてくる。

その疑問を
インターネットで検索してみた
「お金がないと何も出来ないって変じゃない?」と。

そうすると
「はっきり言って世の中は金です」
「お金があれば大抵の事が出来ると言えますよ」
「物々交換や善意のみでは生活できないよ」
「お金が安心や信頼をもたらしてくれます」
「お金(仕事)がないと結婚もできません」

なんと
お金の大切さを力説するコメントが多い。
すごかったのは
「人間は動物と違ってお金というものを使って
文明社会を作ったんですよ」と。
お金を使う人間の素晴らしさを強調していた。


人間が動物より優れているって学校で聞いたことはあるけど、
「本当にそうなの?」と言いたくなった。
それは
「地球をこんなに壊して住みにくい環境を作ったじゃないか」
「お金がないと何も出来ないなんてやっぱり変だよ」と。

稔は
「大人の人でも僕と同じように疑問を
持ってる人はいるんじゃないかな〜?」
と期待しながらいろんな掲示板を捜し求めていると
「物々交換が無くなったらお金は無くなるよ」
というコメントが目に入った。

この世の中は
お金のおかげで物々交換から開放されて
便利な社会になったと教わってきたのに。
「物々交換が無くなったら」
と言うことは
「今の社会は物々交換の社会なの?」
と新たな疑問が湧いてきた。


9日前 No.1

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

「物々交換が無くなったら」
というフレーズが頭の中を占領してしまった。
稔は
「当たり前のこと」が揺らいでしまった。
世間では【常識】と言うが。


稔は頭の中を整理しないと前に進めないと思った。
「え〜っと、最初は何だっけ?」


国の借金は僕たちが大人になっても返さなきゃいけない。

借りた覚えのない借金をなぜ払わなきゃいけないの?

借金を返すために重税を課せられて生活が苦しむなんて許せない。

お金は人を幸せにしてくれると思っていたのに、
お金のために苦しむのは変。


お金の大切さはお金がないと何も出来ない社会だからと言うことは
お父さんの教えでわかった。
親から教わったことが当たり前だと思っていた。


学校で習ったことは
「お金が出来たおかげで物々交換をしなくなり、
お金はいつまでも保存が出来る便利な道具です」
と。

だから物々交換はしなくてもお金さえあれば何でも交換できると
思っていた。

それなのに
「物々交換が無くなったら」
と言っている。

そのコメントを書いた人に聞いてみようと思い
「今の社会は物々交換じゃないでしょ?」
と書き込んでみた。


しばらくして返事が返ってきた。

「お金は物々交換を便利にするために作られたものですよ。
物と物を交換するには不便だから
信用のあるお金と言うものが交換するモノに変わったんです」

たしかに
人間社会では自分が欲しいものは自分が持っているものを手放して
他人のものと交換しなければ何も手に入れることが出来ない。

お父さんに教わった
「お金がないと何も出来ない」
ってことは
「お金がないと何も得ることができないってことなんだ」
稔は納得した。

そして稔は改めて聞いてみた
「物々交換が無くなったらなぜお金は
無くなるんですか?」と。

「物々交換を便利にするためにお金があるでしょ?
物々交換が無くなればお金は必要ないんですよ」

「じゃあ、
お金のない社会が出来るんですか?」

「ええ、そうですよ」

稔は衝撃を受けた。
「そんな、この世からお金が無くなるなんて」
そして
「お父さんの仕事はどうなるの?」

稔は12年の短い人生でも
世の中の常識はわかっているつもり。
お父さんが家族を養っていること。
お金があるから生きていける安心感。

今までになかったお金のない社会。
いや、
「お金が存在しない原始的時代に戻ってしまうの?」
稔の頭の中はまた混乱してしまった。

「すみません、僕の頭の中が混乱してよくわからないんです。
よくわかるように教えてください。
お金のない社会ってどんな社会ですか?」

「そうねえ、君は家庭の中でお金のやり取りをしないでしょ?」
「はい、しません」
「なぜお金のやり取りをしないの?」
「それは家族だからです」
「家族は何人いるの?」
「家族は両親と妹と4人です」
「地球が一つの家族だったら?」
「あ!」稔は何かに気がついた。

稔は宇宙に興味を持った時期があった。

地球は太陽の周りを回る青色の惑星であることも知っていたし、
地球は【宇宙船地球号」という名前も好きだった。

稔は続けて質問をした。
「地球の上に住んでいる地球人を一つの家族として考えるんですか?」
「そうね、そのように考えたほうがわかりやすいわね」
「70億人以上の家族って一度も思ったことがないです」
「宇宙空間から見ると地球って小さな惑星よ」
「そうですよね」
稔はなんだかワクワクしてきた。

それは
夏休みの一人旅行を夢見ていたのだ。
「一人でも旅行できるじゃないか」と。

「ねえ、旅行だって自由に出来るんでしょ?」
「そうよ、運賃も食事も泊まる所もみんなタダだからね、
 ただし両親のお許しは要るわね(笑)」
「わーい!いろんな冒険だってできるんだ」

稔は国の借金のことなんかすっかり忘れていた。

そのとき
「すみません、突然割り込んでしまいました、
 お二人の会話をしばらく傍観していたんですが、
 僕も興味があるので参加させてください」

「いいですよ、僕は稔と言います、小学6年生で12歳です、
 よろしくお願いします」

「僕はお金を稼ぐことに疲れた23歳のサラリーマン栄治(えいじ)です、
 よろしくお願いします」

「申し遅れましたね、私は60歳の主婦素子(もとこ)です、
 よろしくね」

稔はなんだか仲間が増えてきたことで不安から解消された。

8日前 No.2

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

稔は新しく参加した栄治のコメントに興味があって聞いてみた。

「栄治さんはお金を稼ぐことに疲れたって言われましたけど、
 どう言うことですか?」

「僕は大学を卒業して大手の会社に就職したんだけどね、
 売り上げを上げるために働かされているって感じで、
 なんだか自分らしくない仕事をしている違和感を感じたんだよ」

そこで主婦の素子が
「そうよね、会社に入れば会社が儲かるための労働が義務付けられるからね、
 この社会の当たり前のことなんですね」

「そうなんですよ、僕の先輩なんか売り上げが少ないからって、
 あたかも仕事をしていないかのようにイヤミを言われて転職を考えているんです」

「こんなに景気が悪いと転職するにも希望の仕事は見つかりにくいわね」

稔は素子に聞いてみた。
「お金のない社会だったらお金を稼がなくても良いんでしょ?」
「そうよ」
「だったら、働かなくても良いってことですか?」
「働きたくない人は働かなくてもいいけど、働きたくなる社会になるのよ」
「どういうことですか?」

またまた稔は疑問が増えてきました。
働いても働かなくても良いなんて。

「稔君はお家の中で働いたことがあるでしょ?」
「え?子供は働かないでしょう?」
「誤解しないでね、稔君はお家の中でお父さんやお母さんのお手伝いを
 するでしょ?」
「はい、それなら毎日やってますよ」
「自分の周りの人の役に立つことを働くって言うんですよ」

稔は働くことはお金を稼ぐことだと思っていた。
お金を稼ぐためには仕事を探して働くことだと思っていたのだ。

「あの〜、僕のことで言われたらよく分かったんですけど、
栄治さんのように大人の人はどうなるんですか?」
「以前にも言ったけど、世界が一つの家族として考えれば
 分かりやすいかも知れないわね」
「あ、そうでした」

稔の頭の中では理解が半分不安が半分あるようです。

「あの〜、さっき働かなくてもいいって言われましたよね、
 働かない人が多かったら困るんじゃないかって思うんですけど」
「ぜんぜん困らないわよ」
「どうしてですか?」
「生活に必要なものを生産して生活に必要なサービスがあればいいんでしょ?」

稔はわかったようなわからないような気分です。

「あの〜もうチョットわかりやすいようにお願いします」
「では、電気・ガス・水道・着る服や野菜や魚などの食料、
 車や電気製品、学校や病院、遊園地公園など
 いつでも使うことができれば良いわよね」
「はい、それならわかります」
「いま、稔君は生活するのに困ってることはあるの?」
「いえ、無いです」

この話題は何を意味するのか?
生産って何だろう?
売り上げって何だろう?
稔はもうチョット聞いてみたくなった。

「生産って必要とする人がいるから作るんでしょ?」
と素子に質問を書いてみた。
「そうよ」
「日本では物があふれていっぱい余ってるって聞いたことがあるよ」
「でもね工場は作り続けないとお金が入ってこないのよ」
「余ってるのに作り続けるの?」
「それはね外国に輸出して売ってるの」
「そうなんだ」

稔は納得したけど世界が一つの家族と考えれば疑問が起きた。

「あの〜もう一つ質問して良いですか?」
「どうぞ」
「社会勉強で輸出する車の船積みを見に行ったことがあるんです、
 すごいなーって思ったけどこれだけたくさん運ぶのなら現地で作れば
 良いのにって思ったんです」
「自動車会社が世界に一つしかないのならすべて現地生産するでしょうね」

そこへ栄治がコメントをはさんだ
「会社がいっぱいあって競争するから仕方がないんだと思うよ」

稔は栄治に聞いたみた
「栄治さんは売り上げを上げるために働いているんでしょ?」
「そうだよ」
「売り上げを上げないとどうなるんですか?」
「給料泥棒と言われたくないから辞めるだろうね」
「給料泥棒ですか?」
「会社で働くためには会社が儲かるために働かなきゃいけなんだよ、
 会社が儲かっていないのに給料だけもらうのはつらいよね」

稔はお金の要る社会での大人の大変さが分かったような気がした。
稔はお金の要る資本主義社会という言葉を検索してみた。

<資本主義社会は、
まず第一に商品生産者の社会である。
各人は生産手段を私的に所有し、
私的労働の産物である商品を相互に
等価で交換する。>

「僕調べてみたんです、
 お金の要る日本では資本主義社会って言うんですよね、
 やっぱり交換って書いてありました」
「そう?よく調べたわね」
「物々交換がなくなればお金もなくなるって言ったよね?」
「そうよ」
「じゃあ、働くという意味が変わるの?」
「そうね、変わるわねお金を稼がなくても良いんだからね」
「僕、学校でボランティアというのに参加したことがあるんです、
 ゴミ拾いとか老人ホームでの演奏会とか、それを思い出しました」
「そう、えらいわね、ご褒美はお金ではなく誰かが喜んでくれることでしょうね」
「はい、それを思い出したんです」

稔はお金のない世界はボランティアの世界だと思った。
でも、
「ボランティアだけの社会なんて出来るのか?」なぞは深まる。

7日前 No.3

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

稔はボランティアの素晴らしさや大切さは体験して理解していた。
しかし、
ボランティアしか存在しない社会なんてあり得るのか疑問だった。
人生経験豊富の素子に質問してみた。

「素子さん、僕は経験不足でよくわらないんですけど、
 ボランティアだけで大丈夫ですか?」
「人生経験は稔君より多いけどボランティア社会はいままでなかったからね、
 私なりの意見だけど大丈夫だと思うよ」
「どうしてそう思うんですか?」
「それはね、私の実家が農家なの、野菜やお米を作っているのよ」

そこでコメントが終わっていた。
稔は「どうしたんですか?」とコメントを書いて心配していたら・・

「ごめんなさいね、主人が帰ってきてご飯の支度をしなきゃならないの、
出来たらインターネットで農家の働く年齢を検索してみてね」
「はい、わかりました」稔は安心した。

稔は農家の働く人たちの年齢を調べれば何かが分かるんだと思って検索してみた。
農林水産省のHPで調べると平均年齢が67歳とあった。

稔は小学5年生のとき社会科で食料自給率や農家の高齢化の話は
習っていたがあまり記憶に残ってはいなかった。

学校の宿題を済ませお風呂からあがってパソコンのスイッチを入れてみたら、
すでに素子がコメントを入れていた。

「さっきはごめんなさいね、主婦の仕事もしなくちゃいけないから(笑)、
 ところで検索してみましたか?」

「はい、僕も宿題とお風呂を済ませてきました、
 農家の年齢は平均で67歳と書いてありました」
「農家の高齢化は知ってるよね?」
「はい、5年生のとき習いました」
「農家のお年寄りはお金を稼ぐという気持ちはないのよ、
 野菜やお米が出来るように働いているの、
 自分たちや他のみなさんに食べてもらえるようにね」
「そうなんですか?」

「でもね、お金の要る社会でしょ?
 損してまで作りたくない農家が増えてきたの、
 だから作らなくなった田んぼや畑が増えているの」
「そっか〜、お金が儲からないと作れないんですね?」
「そうなの、お金儲けのために作る人が増えてきたの」

稔はチョット考えてみた。
お金のない世界になったら農家の人も安心してお米や野菜を作ることが
出来るんじゃないか?
日本の食糧は平均年齢67歳のお年寄りが作っているという現実。
67歳といえばお金儲けの労働社会から卒業した人たちである。
稔は働くことの意味がわからなくなった。

あらためて稔は聞いてみた。
「やっぱりお金が儲からないと農業もやっていけないんですね」
「そうよ、生活費が要るからね、だから兼業農家が多いの」
「兼業農家って?」
「家族の中で農業以外のお仕事をしてお金を稼いでいる農家のことよ」

「あ!そっか〜、お年寄りは生活費を稼がなくても良いから安心して
 農作業をしているんですね」
「そうね、年金収入もあるからね」

生活費を稼がなくても安定した生活が出来るのならボランティアでも
良いじゃないか?
稔は自分がボランティアをしたことを思い出した。
「僕だってお金を稼がなくても良いから安心してボランティアが出来たんだ」と。

お金を稼がなくても生活が出来るのならお金のない世界は出来ると思って、
稔は栄治のことを思い出した。
「栄治さん見てますか?」
「見てるよ」
「栄治さんはお金の要る世界とお金のない世界とどっちが良いですか?」

「もちろんお金のない世界だよ、でもねまだお金のない世界が
 想像できないから怖いよ(笑)」
「僕はなんだかワクワクするよ(笑)」

栄治は稔に聞いてみた
「どんなことを想像するの?」
「お金のない世界ってなんでもタダでしょ?」
「そうだね」
「欲しくても買ってもらえなかったおもちゃやゲームのソフトも
 自由に使えるよ」
「そこなんだよね〜、怖いのが」
「どういうことですか?」
「なんでも努力しないで欲しいものが手に入ることとたくさん作って
 資源が無駄に使われないかってことね」

そこへ素子がコメントを入れた。
「たしかに欲しいものが簡単に手に入れると努力をしないようになるだろうけど、物への執着がなくなって良い面があると思うわ」
「あ〜、そういう面も考えられますね、納得です」
「そういう考え方もあるんですね」
 と稔も納得してコメントを入れた。

「あと、資源が無駄に使われないようにしないとね、
 なんでもタダだったら使い捨てが当たり前のようになってしまう気がするよ」
 と栄治は不安を語った。

 そこへ一つのコメントが入ってきた。
「こんにちは幸夫(ゆきお)と言います、お邪魔して良いですか?」

7日前 No.4

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

「こんにちは、よろしいですよ、私は60歳の主婦素子です、
 よろしくお願いしますね」
「僕は23歳の会社員栄治です、よろしくお願いします」
「僕は小学6年生の稔です、わからないことが多いので
 参加しています、いろいろ教えてください」

「丁寧な紹介ありがとうございます、僕は40歳です、
 いろんな仕事をしていま契約社員です、よろしくお願いします」


掲示板に幸夫という男性が入ってきて少し緊張気味だけど、
「いろんな仕事をして」という文言に興味を持った栄治が尋ねてみた。

「幸夫さんはどんな仕事をされたんですか?」
「金融業や運送業や他にもいろいろですよ」
「僕は社会人になったばかりだけどなんだかお金儲けがイヤになって
 転職を考えているんです」
「僕も同じ気持ちでいろいろ転職してきましたよ」

「それで何かわかったんですか?」
「お金がないと生きていけないってこと、それに・・・」
幸夫は続けて答えた。
「お金儲けをしない社会なら仕事が楽しくなるってね」

「へ〜、仕事が楽しくなるんですか?」
「そうですよ、罪悪感が無くなることが大きいかもしれませんね」
「罪悪感ですか?」
「いろんな罪悪感がありましたね」
「そう言えば『お金儲けが悪いんですか?』という
 言葉を思い出しましたよ(笑)」

「お金儲けのために心を痛めることは多いですよ」
「そうなんですか」
「保険会社のことを書きたいけど、いまは資源の無駄という話題に
 参加しようと思って参加しました」

稔も幸夫の「仕事が楽しい」というコメントに興味を持った。
栄治が「仕事がつらい」と言ってたからだ。
そこで稔は幸夫に尋ねた。

「幸夫さん、資源が無駄にならない方法があるんですか?」
「ありますよ、お金の要る社会では難しいことだけどね」
「それはなんですか?」
「完全循環型システムを作ることなんです」
「完全循環型システムですか?僕はよくわかりません」
「インターネットで検索してみてごらん」
「はい、さっそく見てみます」

稔は聞きなれた「循環型社会」で調べてみた。

ウィキペディアでは
「循環型社会とは、
有限である資源を効率的に利用とするとともに再生産を行って、
持続可能な形で循環させながら利用していく社会のこと」
とあった。

「あの〜循環って同じ資源を何度も使うってことですか?」
「簡単に言うと、そうですよ」
「すごいじゃないですか」
「それがいまのお金の要る世界では難しいんですか?」
「そうですね、すべてはお金が原因だからね」
「でもお金を使えば出来ることなんでしょ?」
「ところが誰もお金を使うことを嫌がるんですよ」

稔はこんなに良いことがなぜ難しいんだろうと疑問に思った。
稔はどうしても聞いてみたくなった。

「幸夫さん、僕はどうしても大人の社会がわかりません、
 良いと思うことがなぜ出来ないのか」
「それはね、お金をもうけなきゃいけないからですよ」
「やっぱりそうなるんですか?」
「すこし話が長くなるけど良いですか?」
「はい、かまいません、知りたいです」

幸夫は語り始めた。
「この社会は大人も子供もお金がないと何も出来ないことは
 わかっているよね?」
「それはわかってます」
「だからすべての仕事はお金を得るためにします、
 だから損することは出来ないんです」
「はい」

幸夫は続けてコメントを書き始めた。
「産業廃棄物の運搬をしてたときの話です。
 住宅リフォームや建築会社の廃棄物を山間部の産業廃棄物処分場へ
 持って行くんですけどね、まだ使える新品や
 『これを埋めたら土壌汚染になるんじゃないか?』
 と言うような物まで埋めて土をかぶせるんです。
 小さな末端の運送屋は分別する経費を浮かせるために運ぶんです」

「しっかり分別する会社もあるんでしょ?」
と素子が気になって聞いてみた。
「従業員が多くて経営が安定している企業はそんな事はしないと思いますよ」
「それなら安心ね」
「問題なのは産業廃棄物の不法投棄です」

「テレビでかなり取り上げていましたね、芸能人が不法投棄を近所の人たちと
 片付けるボランティア活動」
「僕も見ましたよ」
と稔もコメントを入れた。

幸夫は続けて
「自然の立場から見たら不法投棄も産業廃棄物処分場も無くして欲しいと
 思ったんです。
 『捨てるならここに捨ててください』
 という場所を作ったら良いのにってね」

「それなら不法投棄が無くなるじゃないですか、
 私の実家の近所の山間部も不法投棄で悩んでましたよ」
と素子が喜んだ。

「それでね、産業廃棄物処分場はそのまま埋められてしまうけど、
 一箇所に集められた産業廃棄物をすべてリサイクル出来るように
 大規模リサイクルセンターの建設を考えたんです」

「僕学校で習ったことがあります、リサイクルは大切だって、
 でもいまの社会はやっているんじゃないんですか?」
「すべてを回収して分別したり、再利用するには
 お金がかかりすぎるんですよ」
「そうですよね」

栄治が気になってコメントを書いた。
「リサイクルが当たり前になってくるといままで作ってきた会社の仕事が
 減ってくるじゃないですか?」
「そうなんです、たくさん作ることで経営が成り立っていたから
 リサイクルが増えると経営が出来なくなるんです」
「それならリサイクルと生産と両立させれば良いじゃないですか」
「そうなんですよね、それを簡単に実現してくれるのがお金のない世界なんです。大規模リサイクルセンターの実現が解決してくれるんです」

そこでみんなは納得した。
お金の要る世界では出来なかったことが
お金のない世界では簡単なことなんだと。

6日前 No.5

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

稔はお金のない世界がますます好きになってきた。
罪悪感のない生き方にも興味を持ち始めた。

稔は質問をしてみた
「幸夫さん、その大規模リサイクルセンターってどんな所ですか?」

幸夫は
お金の要る社会で大規模リサイクルセンターを作るとしたら、
こんな大規模リサイクルセンターを作りたいと
自分のブログで提案していた内容をコピペした。
「こんな内容で提案しています」と。

「大規模リサイクルセンターはすべての要らない物を回収する所です。

そこでは
・回収・持ちこみ全て無料
・すぐ使える物は買取、その他は無料
・修理できる物は修理して各商店にて販売
・修理できない物は部品としてメーカーに安く卸す
・その他は溶解して原料として再利用
・再利用出来ない物は微生物で無害化して埋める
・外食産業や家庭生ゴミ下水処理のヘドロについては
 すべて善玉微生物で発酵処理して肥料として再利用」

★大規模リサイクルセンターの建設理由は?
・雇用の場を作り失業者を無くすことです。
・資源を無駄なく有効に使うことです。
・企業間の情報交換を促進することで発明率を上げることです。
・必要な生産物や生産の必要量などを把握しやすい環境を作ることです。」

「以上が概略ですが、お金のない世界になれば
 物の流通がスムースになると思いますよ」

「お金の要る世界では難しいと言われたのは企業の事情があるんですか?」
栄治が質問した。

「そうなんです、お金の要る世界では競争の世界です。
 競争に負けると売り上げが落ちて利益を上げることが出来なくなり
 給料も払えない倒産状態です」

「競争をやめてみんなが成功する社会にすればいいのに」
「それを嫌う人たちが多いんです」
「どうしてですか?」
「共産主義とか社会主義とか言われて
『過去の歴史を見ればすべて失敗したじゃないか』ってね」

「資本主義社会も限界に来ているんじゃないでか?」
「もう一つ個人主義と全体主義の考え方があるんですよ」
「それはどんな考え方ですか?」
「一人ひとりの人権を尊重することと、社会全体を大切にする考え方なんです」

「そういえば資本主義社会が民主主義のような気がします」
「人の考え方は人それぞれですからね」
「お金のない世界では解決できるんですか?」
「はい、出来ますよ」
「言い切りましたけど、どうしてですか?」

「それはね、お金のない世界では個人と社会全体と両方大切にしないと
 成り立たないんです」
「そうなんですか、いいですね」
「競争をやめるといろんな良いことがあるんですよ」

競争をやめると良いことが起きるとは?
競争は人や社会の成長に必要なものだと信じていた。
世の中から競争が無くなるなんて考えられない。
競争の種類が変わるのだろうか?

競争することで人間は成長する。
誰もがそれを信じているから競争は必要だと思っている。
栄治は質問をしてみた

「競争をやめたら人間は怠惰になり社会は衰退に向かうんじゃないですか?」
「たしかに、より良くなるためには競争が便利ですね。
 大規模リサイクルセンターの仕組みを考えていたとき思ったんですよ」
「仕組みと競争になにか関係があるんですか?」
「そうなんです」

幸夫は続けてコメントした。
「大規模リサイクルセンターではすべての製品が持ち込まれます、
 センターでは再利用を基本に考えますから製品の規格が同じで
 あることが便利なんです。
 早い話が企業間で部品が融通できれば『より良い』ことなんです」

「あ!思い出した、ビデオテープがベータとVHSがありましたよね、
 あれも二台のデッキを買うのがもったいないって父親も言ってましたよ」
 と栄治が思い出したようにコメントした。

「メーカーによっていろんな部品を作るから資源がもったいないしね、
 車の部品も電気製品の部品も企業間で同じ規格のものを作れば良いのにって
 思ったんです」

「それで競争はやめたほうがいいって思ったんですか?」
 稔は少しわかったような気がした。

幸夫は続けて
「そうなんです、さっき栄治さんが怠惰とか衰退とか書かれていたけど、
 僕はこう思うんです。
 競争は共走と協走に変わり、共に走る共走と協力しながら走る協走が
 成長を促せてくれると」

「おもしろい発想ですね、競争と言う言葉が無くなるんですか?」
「いえ、違った競争があるんですよ」
「え?どんな」
栄治も稔も思いつかなかった。

「稔君は学校でテストの成績とか運動会の徒競走の順位が気になる
 ことがあるでしょ?」
「はい、成績は進学に影響あるし、徒競走でビリになると恥ずかしいです」
「それは他人との競争なんだよね」
「はい、そうです」

「僕は他人との競争より自分との競争に興味を持ったんです」
「どういうことですか?」
「栄治さんが言ったように競争が無くなると怠惰や衰退とか言ったよね、
 ところで怠惰とか衰退の意味わかりますか?」

「はい、さっきインターネットで検索してわかりまた」
「便利よね〜♪」
 と久しぶりに素子がコメントを入れた。

「素子さんありがとう♪、
 自分との競争についてだけどね、昨日のテストの成績より今日のテストの
 成績が良かったら嬉しいよね、しかも先生や友達から褒めてもらえたら」
「はい、嬉しいです」
「徒競走も友達より早く走る努力より今までより一秒早く走れたほうが
 楽しいという教育に変えたほうが良いと思ったんです」

栄治が思いついたようにコメントを入れた。
「大規模リサイクルセンターの役割を考えたら企業のあり方や人間の生き方が
 変わるってことですか?」
「そうなんです、お金のない世界だったら人も社会も成長するんじゃないかって
 思ったんです。
 それと、大規模リサイクルセンターは地震や台風などの自然災害に対しても
 即効果があるんです。
 すぐに回収できること、すぐに使えるものを提供できることですね」

稔はワクワクしながら
「そんな大規模リサイクルセンターが出来たら見学したいです」
とコメントした。

そうすると栄治が
「いっそのこと義務教育の一環で体験学習したらどうでしょう?」
と意見を述べた。

幸夫は
「僕もそれを考えましたよ、体験することで資源の大切さもゴミ分別の必要性も
 自然と理解するようになりますからね」

お金の要る世界では「得るための競争」が必要でした。
そのための奪い合いや騙し合いが心を痛めていたんです。

6日前 No.6

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

稔も栄治も幸夫の提案に感動してしばらくコメントを書くのを忘れていたが、

栄治が
「これって日本だけでいいの?」
と疑問を書いた。

「私も聞いてみたかったことなんだけどね、循環って資源に
 限ったことではないですよね。
 空気や水も世界中で循環してるから汚染されないように
 世界中が循環型システムを取り入れないとね」
と素子が意見を書いた。

しばらくして幸夫がコメントした。
「世界中が大規模リサイクルセンターを作ったらどうなるのか、
 温暖化も海洋汚染も大気汚染も貧困も飢餓も格差も無くなるんじゃないか、
 もしかして
 世界平和が実現するんじゃないか、そこまでイメージしたことがあるんです」

「それはチョット考え過ぎじゃないですか?(笑)」
すぐ突っ込みを入れたのは栄治だった。

「私は60年生きてきて実家の農業の手伝いをしていると
 幸夫さんのイメージがわかるような気がするんですよ」
素子がそうコメントすると


稔も
「僕は12歳だから社会経験がないけど大規模リサイクルセンターと
 お金のない世界が出来るような気がします」
と書いた。

それでも栄治は
「宗教や文化や風習が違う外国の人に賛同を得るのは難しいんじゃないですか?」
と疑問を持ちかけた。
「とりあえず日本だけ世界のお手本を作ったらどうでしょう?」
と追加コメントした。

幸夫はいままでのいきさつを書いた。
「世界中に広げる前に日本だけ作ったらどうだろうって、
 多くの人と意見交換してみたんです」
「どんな意見が多かったですか?」

「日本はすでに循環型社会になってると言う人がいたり、
 企業の利益を優先するいまのシステムには向かないと言う
 意見も多かったです」

「やっぱりね、世界同時が良いんでしょうか?」

「そうなんですよね、いまのようにグローバル化で世界中がつながっていると
一部だけシステムを変えるより一緒に変えたほうが良いみたいです」

「それで世界平和も実現できると言うことですね?」
「そうなんですよ」

「世界中に提案したらどんな反響が起きると思いますか?」
という幸夫の質問に

「経済大国でもお金を出したがらないし、戦争や紛争が絶えない国は
 お金に余裕がないから提案は賛同するだろうけど
 行動までは無理だろうって思います」
と栄治は答えた。

「無理と思えることを出来ると思えるように知恵を出し合うのはどうですか?」
「いままで幸夫さんの提案を聞いているだけで希望が持てるようになりましたね」
「僕も出来ることを考えてみます」
栄治も稔も前向きな気持ちになったようです。

みんなは現実を変えることは難しいと知っているし、
戦争も紛争も貧困も格差も自分たちが考えてもどうにもならないことも知ってる。

稔はしばらくインターネットで検索してみた。
世界が平和になるために何をすれば良いのか?。
国連の活動、日本の平和活動、稔にとっては難しすぎた。

「僕には難しすぎてどうすれば良いのかよくわからないんですけど、
いくら良いことでも世界を変えるのは難しいです、
だから僕が考えた方法ですけど書きますね、
もう一つの世界を作ったらどうだろうってことです」

稔は精一杯考えてコメントしてみた。

これには誰もがビックリです。
「まさかもう一つの地球が要るって事なの?」
一つの地球に二つの世界をイメージすることは出来なかった。

「もう少しわかりやすく書いてもらえるかしら」
と素子がコメントした。

「お金の要る世界が大人の世界だとしたらお金のない世界は子供の世界と
 考えてみたんです」

「ほう、良いじゃないの」
「おもしろそうだね」
栄治も幸夫も興味を持った。

「子供の世界はどんな世界なんだろう?」
素子も興味を持って質問してみた。

「大人の人も子供の頃を思い出してもらいたいんだけど、
僕たち子供は友達同士でお金のやり取りをしないで
勉強したり遊んだりしています。
空き地で遊ぶのも山や小川で遊ぶのもお金は要りません」

みんなは子供の頃を思い出して
「そうだよね」と懐かしんでいます。

子供ならではの発想だけど、大人は仕事をするけど子供は仕事をしない。
そういう視点から子供は見ていないようです。

「どんなことをすれば子供のような世界が作れるんだろう?」
と栄治が聞いてみた。

「インターネットでいろいろ検索して興味のある活動があったんです、
 『国境なき医師団』とか『国際NGО』とか『ユニセフ』とかです。
 ほかにもいっぱいあるんですけどね、
 これらが自由に活動できる世界を作ったら良いのにな〜って」

「いま現在やっているよ」
と水を差すようにコメントをはさんだ。
「それなのに世界はますます悪くなっているのが変だと思ったんです」
「たしかに」
これには誰もが納得です。

「それを自由に活動できれば良いってことなのね?」
「そうなんです、そこまではひらめいたんですけど・・・」

稔のひらめきにはみんなが驚いたが未知なる世界のイメージが
すぐに湧いてこなかった。

「チョット考える時間が必要ですね(笑)。
なにか思いついたらいつでも書き込むのはどうでしょう?」
幸夫は思考の限界を感じて提案した。

2,3日だれも書き込みはなかった。

そして4日後

「こんにちは、お邪魔してよろしいでしょうか?
 美佐枝と申します、26歳会社員です」

新しい人が参加しました。

5日前 No.7

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

「おや、珍しいわね若い女性じゃないですか、
 よろしいですよ。
 私は60歳の主婦です、素子(もとこ)と言います。
 よろしくお願いしますね」

「はじめまして、美佐枝と申します。
 初めから読んでるわけじゃないけど、ユニセフで検索してみたら
 世界平和の話題のようなので私も参加したくて来ました。
 よろしくお願いします」

「よろしくね」

素子は女性の参加で少し嬉しくなった。
「ほかの男性たちはまだ思案中なのかしら、しばらく二人でお話しましょうか」
「ありがとうございます」
「ところで美佐枝さんはユニセフと関係がおありなんですか?」

「一時期、飢餓や貧困を無くす活動をしていてユニセフにも募金をしていました」
「素晴らしいわね、いまも続けていらっしゃるの?」
「残念ながらいまはやっていないんです」
「そうですの?いろいろ訳ありのようですね」

「世界中で募金活動も支援活動も多くの人が頑張っているんですけど、
 世界が平和にならないのが辛いんです」
「そうよね、温暖化も戦争も貧困も解決しないのが不思議に思っていたわ」

「こんにちは、新しい人が参加されているんですね。
 僕は稔と言います、12歳の6年生です。
ここでいろいろ勉強しています。よろしくお願いします」

「26歳のOLで美佐枝と言います。こちらこそよろしくお願いします」
「みさえさんですか?どこかで聞いた名前ですね」
「はい、時々『おい、みさえ』と呼ばれます(笑)」
「クレヨンしんちゃんじゃないですか♪」

「こんにちは、にぎやかですね。美佐枝さんこんにちは、僕は23歳の会社員で
 栄治と言います、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」

「みなさんこんにちは、久しぶりです。美佐枝さんこんにちは、
 僕は40歳契約社員している幸夫と言います、よろしくお願いします」
「みなさんご丁寧にありがとうございます、よろしくお願いします」

不思議と意気投合して何かが始まりました。
それは
世界平和という共通のキーワードがあるようです。

稔が新しく参加した美佐枝に興味を持って聞いてみた
「飢餓や貧困を無くすために募金活動をされていたんですか?」

「そうです、いくら募金をしても解決しないから違う方法が良いんじゃないかって思うようになったんです」

「それで思い出したんですけど、夏休みに愛は地球を救うというテレビ番組で
 募金活動をしているのに温暖化で地球が苦しんでいるんですよね」
「稔君は的確に見てるね」
幸夫が感心してコメントを入れた。

「僕が生まれる前から続けているのに地球が救われていないのはなぜなんだろう?」
栄治も疑問を書いた。

そこへ素子が
「それはいまの経済活動が問題だと思うわね」
とお金の要る世界の欠点を書いた。

幸夫が大規模リサイクルセンターの提案をした時思ったことを書いた。
「お金の要る世界ではお金をいくら使っても問題が解決することが
 出来ないんだと思うよ」

「やっぱり、もう一つの世界を作るほうが良いかもしれないわね、
 ところで2〜3日休憩があったけどどなたか案は出ましたか?」
素子が進行役になった。

美佐枝がさっそくコメントを入れた。
「やはり先日稔君が提案したもう一つの世界を考えたほうがいいと思います」
「美佐枝さんはなぜそう思うの?」
「現実を知れば知るほど難しいことを感じるんです」

美佐枝は現実の中に潜む何かを感じているようです。
美佐枝は思ったことを書き続けた。

「もう一つの世界を作るという稔君の提案に共感するんです。
 なぜそう思うのかというと数年前ある記事を見たんです。
 それは善意の井戸が壊されるという記事でした。
 みなさんもテレビ番組で善意の井戸を見たことがありますか?」

「僕見たよ、でも井戸が壊されるなんて知らなかった」
と稔が答えた。

美佐枝が伝えたかったのは
「貧困国に作った
『善意の井戸』を巡り大虐殺も...マスコミが伝えない人道支援の闇」
という記事で、
「日本人が善意で行った支援活動が、現地では殺し合いのキッカケになってしまったのである。」という内容であった。

美佐枝は続けて
「多くの支援活動が素晴らしい結果を出していることは間違いのないことですが、この記事にもあるように一時的に部分的な支援より全体を同時に支援活動をしたほうが良いことに気付いたんです」

「本当に悲しいことですね」
素子がつぶやいた。

栄治が思い出したように
「だから国連の活動を疑問視する人が多いのかな〜?」
と書くと
美佐枝が
「国連は大切な機関だと思うんです。それを有効に生かすためには
 稔さんが提案したようにもう一つの世界を作る必要があると思いました」

たしかに現実の裏に潜んでいる現実は多くの人に知らされていない。

「もう少し真剣に情報を収集してみませんか?」
「そうですね」
幸夫の提案にみんなは賛同した。

「もう一つの世界を作るという思いを強くするためにもいろんな立場の意見を
 知っておくことは良いことだと思いますね」
素子は心からそう思ってコメントした。

そして、
それぞれがインターネットを活用して世界の現実を知り、
もう一つの世界を作るヒントを探すことになった。

翌日、稔が
「おもしろいのを見つけました」
とコメントを入れた。
「あれ?誰もいないの?」
稔は残念そうにコメントだけ残そうと書いた。

「ベーシック・インカムというのを見たんです。
 これなら誰もお金で苦しむことは無くなるって。こんなのはどうですか?」

しばらくして幸夫が返事を書いた。
「稔君こんにちは、僕も以前から知っていたけどね、
 お金の要る世界を続けるには良いアイデアだと思ったよ。
 稔君が提案したようなもう一つの世界を作る過程としてなら
 このベーシック・インカムは一時的な効果はあると思うよ」

「でしょ?
 とりあえずお金で苦しむ人がいなくなればお金のない世界をイメージする人が
 増えると思ったんです」
という稔の意見に
美佐枝がコメントを入れた。
「私も興味があった時期があって調べてみたんですけどね、
 スイスではベーシック・インカムを導入するかを国民投票をしたら否決されたって、主な反対意見は膨大な原資が必要だということ、労働意欲がなくなり経済的混乱が起きる、資本主義社会にマルクス主義の思想はそぐわないって」

「やっぱりね、
 お金の要る世界ではお金ですべてを解決するなんて不可能ですよね」
栄治も参加してコメントを入れた。

「せめて日本だけでもこのベーシック・インカムをやって欲しいわ、年金だけでは生活費が足らないのよ」
素子が深刻なコメントを入れた。

国民年金は20歳から60歳までまじめに納入しても
年額80万円しかもらえないのだ。
月額7万円以下で生活しなければならない。
これも現実の一つです。

4日前 No.8

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

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4日前 No.9

マー坊 ★18NbNZF3b4_LoN

世界平和が実現したらどんな世界なのか?
インターネットを活用して多くの人の意見を聞いてみることにした。

ところが
本当の世界平和を体験していないのに、
世界平和はお金のない世界だということを知ると
なおさらイメージが出来ないようだった。

そして
「平和な世界は助け合いの社会ですと言えば嫌いな人は助けたくない」
と言い。

「みんなが食べたいだけ食べれば食料はいくらあっても足らないよ」
と批判的なことも言われた。

助け合いの世界は困ったとき助け合うのは当たり前だが、
すべてが無料の社会が助け合いの社会になっている。

「僕のブログではイメージできる人のコメントは無かったけど
 みなさんの所ではどうでしたか?」
と栄治がコメントした。

「僕は学校で友だちに話したら早くお金のない世界にして欲しいって
言ってました」

「私のブログでは世界平和はあこがれの世界だから早く実現して欲しいという
 意見が多かったです」
と稔と美佐枝がコメントを書いた。


そこへ素子が参加した。
「私のところも世界平和とお金のない世界の実現は急いで欲しいという
 要望が多かったですよ、皆さんの急ぐ理由は何でしょうね?」

「それは僕も気になりますね」
と栄治が書いた。

「チョットいいですか?」
と久しぶりに幸夫が参加した。
「いま演説の原稿を考えている最中なんですけどね、いきなりお金のない世界を
 強調するのではなく世界平和の実現を訴えて補足的に
 お金の流通をしないお金のない世界を提案しようと思っているんです」

栄治が
「そのほうが穏便に行きそうな気がしますね」
とコメント。

幸夫は
「でもね、お金のない世界になればいまの社会問題がどれくらい解決するの
 かも多くの人に知ってもらいたいですね」
と補足した。

「そうですよね、
 いまの社会問題なら誰もがわかる話だからお金のない世界の良さが
 わかってもらえますね」


お金のない世界になれば
お金の要る世界の悪いところがどれくらい解決できるのか?
そちらのほうも気になりはじめたようです。
稔も自分の知らない大人の世界に興味を持ち始めた。

お金の要る世界での問題点は何なのか?
お金のない世界になったら解決できるのか?
とりあえず
自分たちが思っていたことやそれぞれのブログで意見を聞いたことを
書き出すことにした。

・やりたい仕事はお金が儲からないからお金が儲かるやりたくない仕事をしなけ
 ればいけない。
・震災で壊れかけた実家に住んでいるけどお金がないから建て直しも引越しも
 できない。
・結婚したいけど共稼ぎしないと生活できないし、子育てにお金がかかることが
 不安だから結婚できない。
・いまの職場を辞めたいけど給料が下がると生活できないので転職がしにくい。
・子供に塾に行かせたいけど生活費を削れないので塾に行かせることができない。
・離婚したいけど離婚後の生活費の保証がないから離婚できない。
・単身赴任を命じられて家族と離れて生活をしなければいけない。単身赴任を
 断ると会社に居づらくなる。
・社員が少ないから休みたいときに休むことが難しい。
・ホームレスの老人が軽犯罪を犯してまで安定した生活ができる刑務所に入り
 たがる。

・お金欲しさに強盗や空き巣や詐欺が無くならない。
・保険の営業のときに長年かけた積み立て型の保険を高額保障の掛け捨て型
 の保険に転換を薦めるとき罪悪感を感じました。
・取引先によって販売価格を変えることが正しいと言われたけど相手をだまして
 いるようで心苦しい。
・お米を作るよりお米を買ったほうが安いので山間部の田んぼは荒地になって
 しまった。
・市街地の田んぼは農家が高額で土地を売ってマンションやホームセンターが
 出来てしまった。
・森林は手入れをしたいけど人を雇うお金がないので荒れてしまい山崩れもたく
 さん起きている。

・空き家や空きビルが多いのにまだマンションやビルが建てられる。
・学校も病院も介護施設もお金が儲からないと閉鎖されてしまう。
・病気だと思っていてもお金がないからできるだけ我慢して病院に行かないよう
 にしている。
・原発は要らないと言っているのに補助金がもらえるから原発賛成と言っている。
・経済優先だから原発は必要だと言われる。
・電化生活は理想だと思うけど、発電方法が悪いのに節電を強要される。
 クリーンエネルギー発電が普及して欲しい。
・発明や実用新案などで、いくら良いものでも利益の上がらないものは無視さ
 れる。
・企業や国は新しい資源を求めて自然が破壊されていく。
・資源の奪い合いで領土問題を起こして紛争や戦争が起きる。
・世界的な経済格差で移民が増えて生活風習の違いで困窮する人が増える。


「けっこうあるもんですね(笑)とりあえずこれくらいにして、
 これから発言する人たちの意見も交えて紹介したいですね」
素子が区切りを入れた。

稔は学校では教えてくれないいろんな社会問題に驚いていた。

3日前 No.10

マー坊 ★18NbNZF3b4_yO9

身近な問題は自分が我慢したり注意すればなんとかそれなりに
解決はできるが、国際問題になると自分たちで何とかなるはずもない。

「先日は身近な問題について書いてもらったけど世界に目を向けて
お金の要る世界の問題点を考えてみませんか?」
美佐枝が提案した。

「そうですね、いろんな人から身近な問題点を書いてもらったけど、
 すでに出ている問題点と同じようなものでした、
 気になったのが世界の問題点が日本に影響があるってことでした」

そこへ栄治が追記として
「それに、急を要するって多くの人が言ってましたよ。
 グローバル化した世界だから身近な問題として考えたほうが良いって」
とコメントした。


「それでは、すぐにでも日本に影響を与えるような
 外国の問題点を考えてみましょうか?」
美佐枝が提案した。

そのとき稔がコメントを入れた
「学校で先生が言ってたよ
 『難民の人たちを助けるために何をすれば良いか考えてみよう』って、
 僕はどうすれば良いかわからないから
 『難民にならないようにすれば良いじゃないですか?』
 って言ったんです」

「そうなの?
 先生は個人的にできることを考えてみようって言ってたんでしょうね。
 そして稔君は根本的なところに視点が行ったんですね。素晴らしいと思うわ」
美佐枝が感心して褒めた。

「ありがとうございます」

ここで美佐枝と栄治の会話が始まりました
「稔君が言ったように難民を受け入れることより難民にならないように
 支援していく方が大切かもしれませんね。
 ほかに何か急を要する問題はあるかしら?」

「原発事故が気になるという意見がありましたよ」
「それはどの国も言える話ですよね」
「日本から見ると中国や韓国の原発が気になるという意見でした」
「それはどういうことでしょう?」

「中国や韓国で原発事故が起きたら放射能が黄砂と同じように偏西風に
 乗って飛んでくるということです」

「以前中国で起きた高速鉄道の事故処理のように
 原発事故が起きたときの事故処理がずさんだったら放射能汚染も
 避けられないでしょうね」

「困ったことになりますね」
稔が真剣にコメントした。

これ以上難民が増えて日本が数万人レベルで受け入れるとしたらどうなるのか?
中国や韓国で原発事故が起きたら放射能汚染はどのくらい広がるのか?
外国の問題が日本の問題として考えなければならない。

近隣諸国の問題はこの程度ではないです。
日本の未来を考えると
「早くなんとかしなければ」
と思う話題が持ち上がってきます。

難民問題も中国の原発問題もどうにもならい。
そこへ稔が
「中国漁船が日本の周りで魚をいっぱい獲って困るって言ってました。
 それと尖閣諸島が取られるって」

「領土問題もあるわね」

栄治がこれに続けてコメントを書いた。
「中国の計画を検索したんだけどね、2050年までに日本を含む
 東南アジアは中国の管理下に、
 そして日本をチベット自治区のように日本自治区にするそうです」

「それは私も見たことがあるわ、これを実現するために南沙諸島に
 軍事基地を作ったり、経済的に権限を握ったり国連での
 発言権を持ったりしているんでしょうね」

「あの〜、
こういうことはよくわからないんですけど戦争がおきるんですか?」
稔が不安そうにコメントした。

「自国の都合の良いように経済を発展させようと思えば軍隊を大きくしたり
 核を持ったりして他国を服従させることに力を注ぐでしょうね」

「だから
お金の要る経済をやめさせないといけないってことなんですか?」

「そうね、早く世界平和の実現が求められるのは
 自分たちのためでもあるんですよ」

「戦争をしないという平和条約を結んでも本当の世界平和にはなれないんですね?」

「そうよ、平和条約って軍隊を持っても良いけど
 お互いに戦争をしませんという約束ですからね」

「約束っていつまでも守られる保証なんてないですよね」

「平和条約のように
 直接戦争や暴力をしない平和を消極的平和主義って言うんだそうですよ」

「と言うと、
 積極的平和主義ってあるんですか?」

「はい、
 貧困や飢餓、政治的抑圧、格差や差別などのない穏やかな生活ができる状態を
 積極的平和主義と言うんです」

「なんだか、以前総理大臣が言っていた積極的平和主義と違いますね」

「武力を強化して平和を守ることを言っていたようですね」

参加者は誰も戦争を体験したことはないけどニュースで戦争や紛争で
殺し合いをしていること難民にならざるを得ない状況を見ていると
日本も巻き込まれるのではないかと不安が募るのでした。

「核を無くそうとか、原発を無くそうとかいろんな無くす活動をしなくても
 世界平和とお金のない世界が解決してくれるんですね?」

「そうなのよ」

稔はこれで世界平和とお金のない世界の必要性をひしひしと感じた。
そして早く実現しないと取り返しのつかないことになるのではないかと。

素子が
「中国と言えば中国経済の危機問題が話題になってるわね」

「考えてみれば
 これだけ世界がグローバル化したんだから世界同時の経済危機は
 免れないんでしょうね」
美佐枝も同じ意見を書いた。

「ますますお金のない世界を実現させたいです」
稔がポツリとコメントした。

そこへ素子が切り出した
「個人レベルで考えて答えが出せる話じゃないですね。
 稔君が言ったように
 もう一つの世界を作るために急がなきゃいけないってことですね」

2日前 No.11

マー坊 ★18NbNZF3b4_yO9

頭の中が混乱した状況の中で美佐枝がコメントした。

「お金のない世界は世界平和とともに実現すると思うけど
稔君が言ったようにもう一つの世界をイメージしてみませんか?」


「はい、僕が提案したことなのにイメージがまだはっきり湧いていないです」


「まず世界が平和になったときのイメージを書いてみませんか?」


「そうですね、世界平和は今とどう違うのかを知っておくのも良いですね」
栄治も平和な世界について知りたくなった。


インターネットは便利なもので検索すればすぐわかる。
国語辞典で「平和」とは?

1、戦争もなく世の中が穏やかであること(さま)。
2、争いや心配事もなく穏やかであること(さま)。


「稔君、平和の意味はわかりましたか?」

「はい、なんとなくわかりました」

「では、世界中が平和になったらどんな状態なのかをみんなで考えましょう」
と素子が提案した。


それぞれがブログで意見を聞いた内容や自分たちが思いついたことを書き出した。


・生活に必要な衣食住が足りている。

・民族の文化や風習が守られている。

・すべての子供たちに教育が行き渡っている。

・水や空気がきれいである。

・生活用品の資源が完全循環型システムである。

・「人が喜ぶことをしよう」が教育の基本。

・支え合うために必要な教育をしている。

・働くことが楽しい社会。

・生まれて良かった生きていて良かったと思える。

・食べ物は健康に良いものしか作らない。

・エンジンからモーターの車に変わってる。

・発電はすべて害のない自然エネルギーで作る。

・世界中どこにも自由に安心して旅行が出来る。

・どんな製品もどこの国で作っても品質が高い。

・世界中が行ってみたい観光地になる。



そこで素子が
「まだまだあるみたいですが、おもしろいコメントがあれば
また追加することにして、世界中の人たちがこれらの生活が出来るために
何をどのようにしたら良いのかを考えてみたいですね」


「それが一番大切なことかもしれませんね」


「国連で演説するための原稿を書いている幸夫さんの支えにもなりそうですよ」
美佐枝と栄治がコメントを入れた。


「稔君も考えてみてね」

「はい、考えてみます」

1日前 No.12

マー坊 ★18NbNZF3b4_yO9

国連で演説するための提案書は幸夫が原稿を書くことになっていたが・・・。

「ところで幸夫さんはどうされていますか?」
素子が幸夫に参加して欲しくて
コメントを書いた。


しばらくして幸夫が
「皆さんの会話は時々チェックしていますよ」

「提案書の原稿は進んでいますか?」

「概略は書き終わっているんですけどね、書いている時
『これで良いのか?』
という不安が湧いてくるんです」

「それなら皆さんで原稿を見ながら考えてみましょうよ」

「それなら僕も安心です。少しずつ書きますからよろしくお願いします」


〜〜〜提案書原稿(1)〜〜〜

私たちは世界平和の実現を提案します。

いままで私たちは
軍隊を無くせば平和になれると思っていました。

なぜ軍隊が無くならないのか?
軍隊を必要とする世界だからです。
奪い合いや騙し合いの世界だからです。

世界平和になれば軍隊は要りません。
軍隊や核を無くすための努力より
世界平和の実現に努力を傾けたほうが良い。
そう思うのです。

世界平和は
「支え合い」「分かち合い」の世界です。
互いが互いを必要とし助け合っているのです。
それが実現するための提案をします。

一つ目の提案ですが、国連を中心とした
国際支援団(International support group)の
設立をお願いします。

「国際支援団(ISG)」とは
「国境なき医師団」を参考にして
世界中の国と地域が参加して作られますが
国際支援団(ISG)は常時活動する団体です。

設立の目的は
世界の貧困や差別を無くすことです。

世界のあらゆる地域が独自の文化が守られ
安心して生活できるお手伝いをすることです。

世界中の技術と資源を無駄なく有効活用します。

国際支援団の仕事は
それぞれの国の代表が
「自分の国が出来ること、出来ないこと」
「自分の国に足るもの、足らないもの」
「自分の国が必要なもの、して欲しいこと」
シェアをし合います。

そして
農業生産が出来る所
工業生産が出来る所
科学技術が得意な所
世界中で生産と技術を分かち合うのです。

たとえば

「私たちの国は土地は広いけど砂漠が多いです」
「私たちは砂漠を農地に変える技術を提供します」

「海に面しているけど水不足で困っています」
「私たちは海水淡水化の技術を提供しますよ」

「水はいっぱいあるのに汚染がひどいです」
「私たちは汚泥浄水装置を提供しましょう」

「広大な農地はあるけど生産能力が低いです」
「私たちが生産能率の高い技術を提供しましょう」

「きれいな海に面しているので養殖技術が欲しい」
「私たちが養殖の技術を提供しましょう」

などなど
もっとたくさんの協力関係が出来上がります。

〜〜〜提案書原稿(1)以上〜〜〜


「とりあえずここまでを(1)として皆さんで
検討していただきませんか?」

「ありがとうございます、私はこれでよいと思いますが
皆さんの意見も聞いてみたいですね」

「国際支援団っておもしろそうですね」
と稔が興味深くコメントした。

23時間前 No.13

マー坊 ★18NbNZF3b4_yO9

「幸夫さんが書かれた原稿を読んでの感想を皆さんに
書いていただきたいのですが」
と素子が提案した。

「国際支援団というのは良いと思いますが、今までの国連にある団体とは
どう違うんですか?」
と美佐枝が聞いた。

「今までの団体の活動はお金という制約の中でしか活動できなかったから
一部の地域しか支援できなかったんです。
だから
今回考えたのは世界中の国と地域が参加することで地域に合った支援が
出来ると思うんです」

「そうすると支援団の人数はかなりの数になりますね」

「そうですね、できれば100万人くらいが良いですね」

「そんなに必要ですか?」

「世界の国は約200ヶ国ですけどね、一つの国の中にも民族の違いや
文化の違いで差別されている環境が多いからすべての民族の人たちが
恩恵を受けられるようにしたいと思ったんです」

「それなら先日美佐枝さんが言っていた『善意の井戸での悲劇』は
起こらないでしょうね」

「どこの地域でも安心安全な水が供給されて、取り残される人たちが
出ないようにしなければと思ったんです」

「そう言うことですか、納得しました。みんなが同じ仲間意識が持てれば
いいですね」

「文化や宗教の違いで他国民が入ると拒絶反応をする人たちも
いるんじゃないですか?」

「それをスムースにするためには国や地域の地元の人たちをリーダーとして
国際支援団の組み合わせを作ったらトラブルはないと思いますよ」

「なるほど、地域の人たちの都合に合わせて組織を作るんですね」

「そうです」

稔も疑問を書いてみた
「それらの人にボランティアで働いてもらうんですか?」

「それは無理ですね、いま働いている人たちや無職の人たちも
生活費は要りますからね、生活するための人件費は必要ですね」

「そのお金は誰が払うんですか?」

「これが最大の悩みだったんだけどね、世界平和のための活動だから
世界中の軍事費の一部を活用してもらおうとお願いするんです」

「こういう内容も提案書に書いたらいいですね」

この提案にはみんなが「良いですね♪」
と賛同した。

ちなみに
世界の軍事費は
2015年一年間で185兆円。
185000000000000円です。

「一人当たりの人件費の金額はどうなるんですか?」

「国や地域の状況に応じて支払えばよいと思いますよ」

「そうですよね、生活費は地域によって違いますからね」

「もう一つの世界を作ると言っても
お金の要る世界ではお金がないと何も出来ませんからね」

「人や人件費が確保されればあとは企業の協力が要りますね」

「技術や資源は企業の協力がないと得ることが出来ませんからね」

「企業も利益を求めないで損をしない程度に参加してもらえれば
良いんじゃないですか?」

「そうですね、損しなければ企業も協力してくれるでしょう」

稔にとっては知らない世界の話だけど
夢の実現には必要な知識を理解しなければと感じていました。

それを気遣ってか素子が
「稔君、難しいかもしれないけど稔君の未来のためにも頑張ってね♪」

「はい!頑張ります♪」

9時間前 No.14
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