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邪道アイドル

 ( 小説投稿城 )
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asahi @banana2 ★SKhHm1cSFv_PHR

いきなりですが。

私は可愛いです。
幼稚園児のときから出会う大人には全員「可愛いね〜」、「お人形さんみたいだね〜」などと言われて育ってきた。

それが普通だと思ってずっと過ごしてきた。
だけど小学生高学年、物事の分別が少しできるようになってきてから、気付いた。

『私は特別なんだ』と。

少し都会を歩けば、モデルにスカウトされる。
実際、本格的ではないにしろモデル活動をしたこともある。


そんな私も中学3年生になった。
高校はどういう学校に進学しようかな。

適当に地元の学校に進学しよう。そして適当に大学に進学して、適当に就職して、結婚して……。

そんな「普通」の生き方が悪いとは思わないし、くだらないとは思わない。
むしろすごく素敵だと思う。

だけど、そういう生き方をする自分を想像して違和感を覚えた。


―――私は普通の生き方をしたくない……!

そんな時に偶然私の目に写ったもの。それが、『アイドルオーディション』だった。

関連リンク: 罰ゲームから。 
ページ: 1


 
 

asahi @banana2 ★SKhHm1cSFv_PHR

ボーッと窓の外を眺めていた。
カリカリ、とシャーペンの芯がノートに触れる音が教室中に響いている。

中学3年生の11月。去年まではこの時期はただ、『肌寒くなってきたなぁ』なんてことだけを考えていただろう。
しかし今年は違った。
それは高校受験を控えているから。
この時期になるともうみんな勉強のスイッチが入っていて、ほとんどの人は毎日夜遅くまで塾に通って受験勉強をしている。

そして今のような自習の時間に、私のようにボーッと窓の外を眺めているような人なんて、圧倒的少数派。
というかバカなんだろう。

でも勉強する気にならないんだよね。
親や先生は『勉強していい高校に入っていい大学に入った方が幸せになれるよ』なんて言うけど、本当にそうなんだろうか?

いつも通学時間中にすれ違うサラリーマンやOLさんの表情を見ていて、そんな風に思えない。
むしろ毎日毎日そんな姿を見て、真面目に勉強に取り組める同級生たちを本当にすごいと思う。

こんな風に考えてやるべきことに集中できない自分は、まだ周りに比べて子どもだからなんだろうか。


「ねぇ、桜」

そんなことを考えていると、前の席の女子がクルッと振り向いて私の名前を呼んだ。
少し笑いながら私に話しかけるその様子を見て、大体どんなことを言うのが想像できた。

「2組の山下っているじゃん?」

「山下……? うちの学年に3人くらいいるじゃん。山下」

「あーね。ほら、あのサッカー部の……背高い方の山下」

サッカー部の背高い方の山下……。あぁ、あの色が黒くて髪が長い、モテそうな方の山下か。
ちなみにもう一人のサッカー部の山下は特筆すべき事項はない。そんな人。

「あぁ、いるね」

「あの山下がさ、桜のこと好きらしいよ。竜太郎が言ってたから確実」

竜太郎っていうのは私と今話している女子……優菜の彼氏。この竜太郎ってやつと優菜は派手どうしでお似合いのカップルだ。
そして竜太郎と私のことが好きらしい山下は結構仲がいいらしい。

「あー……。興味ないわ。『脈ナシらしいよー』って竜太郎くんに伝えといてよ」

表情と声のトーンを一切変えることなく優菜にそう伝えると、彼女はぷぷっと笑った。

「相変わらず男子に興味ないねー。わかった、伝えとく!」

「よろしくー」

9ヶ月前 No.1
ページ: 1

 
 
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