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魔法の使えない魔女

 ( 小説投稿城 )
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カエル ★lHTAVJRzbq_Fqb

「マヤちゃんと和希、ゴムつけずにナカダシしたんだって。」

そう言い言い、彼女は席に着いた。
授業開始のチャイムとさっき知った事実が頭の中で衝突して爆発した。
金田涼子、15歳。男を知らない彼女にとって仲の良い女友達が自分の見知れない世界に一歩も百歩も足を踏み出していたことは尋常でない事実だった。
処女のままでは絶対に越えることができない目に見えぬ壁が立ちはだかっているようだった。もはやそれは同じ人間とは思えないほどの壮絶な壁だった。
しかし、彼女もまたそれは大人ならば日常茶飯事のごとく当たり前に行われることとも知っていた。よって、自分に、これは普通のことなんだ、といい聞かせてはいたがちらりとマヤの方を見ると可愛くて清潔感があって柔らかそうで…。そんな子がそんなケモノのような行為をしていると思うとどうしても恥ずかしくなった。涼子にとてプライドがあり、同年齢の友達に後れを取りたくはなかった。何も知らないマヤに対して心の中で「ふーん、今そんな感じなんだ〜。」と強がって話しかけてみたが余計自分が空しくなるばかりだった。

授業が終わり、なおボーっとしていると奥本マサミが話しかけてきた。先程涼子を悩ませる原因を知らせた張本人である。
「で、さっきの話の続きなんだけどマヤちゃんずっと生理がきてないらしいの。やばくない?和希も、焦ってるって。」
不謹慎にもうずうずニヤニヤした顔で彼女は話した。先程の話のインパクトさからするとこちらの話は大したことはない。今聞いた話は先程の話から想像できる事実だからである。
「うそ。それって和希が無責任すぎると思う。」
涼子はこの一言で自分を守った。この言葉で自分が大人な彼らと対等な立場に立っている人間になっているような気がした。
しかし彼女も気づいている通り、それは全くのお門違いに過ぎなかった。

マヤをまたちらりと見た。他のクラスメイトとなんら変わりない。しかし、涼子には彼女がエイリアンかUMAのようなものにしか見えなくなっていたのである。

関連リンク: 髪を切る合図 
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カエル ★lHTAVJRzbq_Fqb

また、涼子は極度に男に不慣れであった。
空手で優勝した選手を見て自分も空手を習っていれば自分もいつかそうなりたい、そうなれる可能性がある、と優勝した選手が一種のお手本のようなものになりうるが、空手を習っていないものからすれば、すごいなあー、これだけである。空手で優勝した選手を見た相撲取りは自分に置き換えお手本にすることもできるが涼子の場合そのようにはいかなかった。つまり、後れを取りたくないというプライドはあるものの太刀打ちするすべがなく途方に暮れるしかないという現実なのであった。もし涼子にボーイフレンドがいたらマヤの噂が火付け役となり涼子もそれなりに踏ん張っただろう。ボーイフレンドさえいなくとも、そのような関係を築ける男性を探したことだろう。しかし涼子は本当に男に対する免疫がないビギナー中のビギナーだった。英語力に置き換えると自分の名前が言えないレベルだった。
こうなるともうシンパシーを感じることのできる仲間を見つけるしかなかった。

「さっきからずっとボーっとしてるけど大丈夫?」

マサミかと思い振り向くとマヤだった。マヤと顔を合わせる心の準備すらできていなかったのにいきなり話しかけられてしまった。涼子にとってエイリアンになってしまったマヤと男は同じようなものである。
マヤの目を見ることもできず、何と言っていいのかもわからず、

「してない。」

そう答えた。涼子なりには頑張ったほうだったが案の定マヤを不快にさせてしまった。
「アッ、ごめんねなんか。」

マヤはそそくさと自分の席に戻った。涼子は今のは自分の負けだと思った。
マヤが自分よりも大人になっていることを知って明らかに動揺している素振りを見せてしまったからである。
マヤは涼子がマヤの性事情を知っていることを知らないが、もし知っていたらさっきの涼子の素振りに納得するだろう。

涼子にとってマヤは大切な友達だった。しかし、マヤがエイリアンなかぎりもう二度ともとのような関係には戻れないことをすでに悟っていたのである。

13日前 No.1

カエル ★lHTAVJRzbq_Fqb

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13日前 No.2

カエル @cyoms ★lHTAVJRzbq_Fqb

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13日前 No.3
ページ: 1

 
 
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