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僕を救ってくれたのは。〜僕らの闘病生活〜

 ( 小説投稿城 )
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みわ ★Tablet=3J80qn7526

これは、以前私が書き捨て小説にて書いていた物語の続きです。
楽しんでいってください!!

登場人物

。中条新
わずか17才で白血病にかかった少年。高等学校では、陸上部に所属。
長距離を走るのが好き。

。桐谷笑心(旧姓:岡崎)
23才。新の骨髄ドナー。蛍光色のパーカーとジーンズパンツをいつも着ている。スカートが嫌い。

。医者
29才。顔はまぁまぁだが、冷静でほぼ無表情。そのせいで周りからは誤解されがちだが、根は優しい。

。その他、新の家族
母、父、兄の構成。

メモ2017/05/03 17:17 : みわ★Tablet-3J80qn7526

こんにちは。作者のみわです。このサイトにアクセスしてくださったかた。読んでくださったかた。本当に本当にありがとうございます。感謝でいっぱいです。

気軽にいいねを押してもらえると励みになります。読んでくださったかたは、下の方にあるサブ記事で、気軽に感想、コメント、アドバイスなどを書き込んでくれるとものすごく嬉しくて泣きそうになります。

もちろん、アクセスしてくださるだけでも読んでくださるだけでもものすごく嬉しいです。

尚、これらの物語は実話ですが、治療法やドナー登録者条件などは実際のものとは違うところがあります。

これからよろしくお願いします。

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杏花音 ★Android=ThUbojWoF7

頑張って。連載サボるなよ!
こういうの待ってた!
・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・

4ヶ月前 No.1

みわ ★Tablet=3J80qn7526

翌日。病室には、僕と母、父、兄、そして、あの無愛想な医者がいる。
まるで、ドナーがいないと言われた時のようだ。しかし、今、ここには、笑心がいる。いつものように目がチカチカするような蛍光色のパーカーとジーパンを着て、僕の隣にたっている。
今日は、いよいよ骨髄移植の日だ。自然と、脈が速くなっているのに気がつく。落ち着け...と自分に言い聞かせ、ちらっと隣にいる笑心を見た。
笑心。この人は不思議だ。一緒にいるだけで、僕の心もこの蛍光色のパーカーみたいに色づく気がする。初めて会ったときもそうだった。白血病の宣告、抗がん剤の副作用、ドナーがいないと言う知らせ...3つもの悪い知らせを受け、絶望のふちにたたずんでいた僕の心を、明るく、優しく、暖かくほぐしてくれた。ふと、笑心と目が合った。
「どした?(どうした?)」
そういうと笑心は、一昨日したみたいに白い歯を見せて笑った。
きゅっ。
きゅ?なんだ?一瞬、胸をぎゅっと掴まれたみたいな感覚があった。一昨日もそうだ。笑心がウインクをしたら、今みたいに胸がきゅっ。となった。これはなんだ...?まさか、新しい病気の症状か!?白血病の症状に、こんなのはなかったはずだ。医者に聞こうと思ったが、病気だったら嫌でやめた。
...!そういえば、以前、学校で彼女ができたと自慢していた奴が、
「あの子を見たとたん、胸がきゅっ。となったんだ...。これは恋だって、すぐにわかったよ〜。」
とか、言ってなかったか...?
え...えぇ?
ちらっ。今度は笑心にばれないようにチラ見する。
まさか。そんなこと。あるはずないだろ...。僕は、初恋だってまだだし...そう、ありえない。僕に限ってそんなことは、あるはずがないんだ。そう自分に言い聞かせた。そんなことより、まずは骨髄移植の説明を聞かなきゃ...僕は、今まで考えていたもしや僕は笑心に...?という考えを無理矢理頭蓋骨の外に放り出すと、説明を聞くため、真剣になった。
すると、笑心が
「またチラ見?もー、どした〜?(笑)」
と笑った。またもやばれていたのか。僕にはチラ見の才能がないらしい。
しかし、医師の眉がピクピクいっていたので、僕は黙って、笑いを無理矢理押さえ込んだ。笑心は、何かあった?みたいにしら〜っとしている。くっ...ものすごく表情づくりが上手いぞ、この人は。そして僕は、今度こそ...という気持ちで真剣になった。医師が説明を始める。
僕は、一言も聞き漏らさないぞ...と、医師の目をじっと見つめた。

4ヶ月前 No.2

みわ ★Tablet=3J80qn7526

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2ヶ月前 No.3

みわ ★Tablet=3J80qn7526

フィルタされて、見れない方のために、もう一度書きます。

2ヶ月前 No.4

みわ ★Tablet=3J80qn7526

「...以上が、移植についての詳しい説明となります。」
やっと話が終わった。長かった...。いろんな書類にサインをすると、ようやく手続きが完了した。
母さんたちが、
「じゃあ、また明後日に来るわね」
といって帰っていった。
母さんは、僕が病気になってから、すごく泣き虫になった。僕に隠れて、すごく泣いている。母さんは僕ら家族に、自分の弱いところを絶対に見せない。でも昨日、僕は聞いた。母さんが、隠れてトイレで泣いているのを。声を押し殺して泣いていた。きっと、声を出して泣いたら、僕に聞こえると思ったのだろう。どんな辛い状況であろうとも、我が子を思いやる気持ちを忘れない母さんを、僕は誇りに思った。そして、僕ら家族を、母さんを、ここまで追い詰めた病気を恨んだ。いろんな感情が混じり合い、それは涙となって僕のほほを濡らした。

2ヶ月前 No.5

みわ ★Tablet=3J80qn7526

母さんたちが帰ると、やがてあの無愛想な医者も帰っていった。病室には、僕と笑心の二人だけになった。気づけば、紅く燃えた夕日が、僕らの病室を明るく照らしている。その夕日を見ていると、いろんな感情が頭の中を高速で通りすぎていった。
そっと、笑心がハンカチを差し出してきた。
「涙。こぼれてるよ。」
笑心にそういわれ、顔を触ってみると、確かに濡れていた。悔しくて悔しくてしょうがなかった。こんな病気に侵されてしまった僕や、母さんたちを悲しませてしまった事実、笑心への罪悪感。全てが悔しくて、自分の無力さを恨んだ。
ふと、笑心が僕をぎゅっと抱きしめた。そして、
「大丈夫。絶対なおる。大丈夫。」
と言いながら、僕の背中を優しく撫でた。恥ずかしいのに、なぜか安心した。笑心は、過剰に慰めもせず、放っておくこともせず、ただただ背中を優しく撫で続けてくれた。それがなんだか嬉しかった。
...僕は、少しだけ声を出して泣いた。いつの間にか、夕日は沈み、僕の心とは正反対の、きれいな星が、漆黒の夜空に輝いていた。

2ヶ月前 No.6

みわ ★Tablet=3J80qn7526

翌日。とうとう、骨髄移植をする日がやって来た。手術担当医は、あの無愛想な医者だと聞いた。個人的には少し不安なのだが、この前僕の病室に来た30才前半だという看護師が、あの医者は全国トップレベルの骨髄移植の腕を持つ、結構凄い医者だと言っていた。あと、趣味はお菓子作りだとも。
...やっぱり、人は見かけによらない。僕はそう痛感した。ちなみに、得意なお菓子はラング・ド・シャという、見たことも聞いたこともないようなお菓子だそうだ。
乙女かっ!っとツッコミたくなるのは、果たして僕だけなのだろうか...
いや、そんなことはあるまい。そんなことを考えていたら、移植の部屋に行く直前になっていた。母さん、父さん、お兄ちゃん、笑心、あの無愛想な医者...みんながベッドの周りに立っている。
母さんが、涙ぐみながら
「新、頑張ってね...」
と言った。いつもなら、
「どう頑張ればいいのさ〜」
と言う僕だが、この空気に水を差したら悪いよなぁと思い、
「うん。」
とだけ言っておいた。
父さんとお兄ちゃん(皆には子供っぽい呼び名だと言われるけど、僕はお兄ちゃんという呼び方の方が好きだ。)
は、全く同じことを言っていた。
「終わったら、ゲームしような!!」
...これから手術をしようとしている人に対してのコメントが、ゲームである。まぁ、これも我が家らしいといえばそうなのだが。
笑心は、もう手術に必要な骨髄液を採り終わったようで、車椅子姿で僕のそばにいる。昨日、笑心に対してあんな態度を取ったことを思い出すと、我ながら恥ずかしくなってくるが、その分、前よりも笑心との距離が近くなった気がする。笑心は、
「大丈夫。何も心配する事ないから、安心して行っておいで。」
と、笑顔で言った。それが何よりも心強かった。
しかし、なんだか今日は、笑心の顔色がよくない気がする。
それを笑心に言ったら、何でもないと笑われた。だが、それを言ったとき、あの無愛想な医者が顔を曇らせたのを、僕は見逃さなかった。
何だか嫌な予感がする。僕は強くそう思った。

1ヶ月前 No.7

みわ ★Tablet=3J80qn7526

手術の開始時刻になった。皆が僕の周りに立っている。
「それでは、麻酔を行います。眠くなります...」
あの無愛想な医者により、麻酔が施された。母さんが、父さんが、お兄ちゃんが、不安な顔で見守るなか、ただ一人、笑心だけが優しい笑顔で僕を見ていた。笑心のその顔を見たら、何だか安心して、眠くなってきた。
不意に、笑心と出会ったあの日のことを思い出した。あのとき、笑心は、僕の心を優しくほぐしてくれたっけ...そういえば、笑心って、結婚してるんだっけ。旦那さんってどんな人なんだろう。
ん?なんだこのもやもや感。いや、きっと気のせいだろう。そうに違いない。うん。絶対にそうだ。
色々考えていたら、本当にもう眠りの世界に入る寸前だった。
眠りに落ちる直前に聞こえたのは、僕を手術室に運ぶためのベッドのガラガラという音、そして、誰が発したのかは分からない、
“大丈夫”
という声だった。

1ヶ月前 No.8

みわ ★Tablet=3J80qn7526

声がする。誰かが、僕を呼んでいる。
誰の声だろう。聞き覚えがあるが、どうしても思い出せない。
風に似ていると思った。スッと横を通りすぎていくような、美しい声だ。
・・・分かった。手術直前に聞こえた、あの“大丈夫”という声だ。
結局、あの声の主は誰だったんだろう。



1ヶ月前 No.9

みわ ★Tablet=3J80qn7526

夢を見た。笑心の夢だ。夢だと分かったのは、笑心がベッドに横たわっていたからだ。青白い顔だ。笑心が横たわっているベッドの横には、笑心の心拍数を示す機械が、ピッ、ピッという安定した音を出している。
僕は泣いていた。
なぜか、泣いていた。理由は、分からない。でも泣いていた。
「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!!」
急に、笑心の心拍数を示す機械が、けたたましい音を響かせた。
僕は、勢いよく顔を笑心の方に向けた。僕は何もしなかった。いや、何もできなかった。このままじゃ、笑心が死んでしまうことぐらい、分かっていた。何も出来ない僕を嘲笑うかのように、笑心の心拍数を告げる機械は、もうずっと音が途切れていなかった。僕は、これが夢だということを忘れ、叫んでいた。自分でも、何を言っているか分からなかった。でも叫んでいた。
笑心が、笑心の身体が、透けている。
あり得ない。こんなの、現実じゃない。
早く、早く。夢よ、覚めろ!!
焦る僕を安心させてくれようとしてるみたいに、夢の中でベッドに横たわる笑心がふっと、僕に笑いかけたような気がした。
僕の夢が、覚めようとしていた。

1ヶ月前 No.10

みわ ★Tablet=3J80qn7526

痛い 苦しい ここは・・・どこだ?
急に、世界が明るくなった。いきなり、真っ白な明かりが僕の目を容赦なく突き刺してくる。すっごくまぶしい。よし、後であの無愛想な医者に、電気の配置を変えてくれるよう、訴えるとしよう。僕は密かに心に決める。
おや、人の足音が、何だかうるさくなってきた気がするのは、僕の気のせいだろうか。
「・・・らた、あらた、新!!」
あぁ、母さんが、呼んでいる。また泣いて・・・僕のせいで、ごめんね、母さん。
声を出そうとするが、全然出ない。あぁ、この酸素マスクのせいか。今気づいた。次酸素マスクをするときは、きっと死ぬときだろうな〜とか、どうでもいいことしか頭に浮かばない。
母さんを慰めようと、僕は必死に声を絞り出す。
「な、に・・・泣いて・・・んの・・・」
・・・我ながら、情けなすぎる声だ。これじゃあ、逆に僕が慰められる形になってしまう。
「!!新!!あぁ、新なのね!!あぁ、よかった。本当によかった!!死んでたかも知れないのに。よく、よく耐えたわ・・・あぁ、新・・・!!」
本当なら、ここで感動の再開・・・と、そこら辺の某ドラマなら、そういう展開になるだろう。しかし、僕の耳は、それを上回る言葉を拾っていた。
・・・死んでいたかもしれない?僕が?何で?
移植の説明の時に、そんな事は言われなかったはずだ。
またもやたどたどしい口調で僕が母さんに聞くと、初め、母さんは口を開かなかった。でも、僕がしつこく聞くと、母さんは、その重い口を、ゆっくりと開き、話始めてくれた。

27日前 No.11

みわ ★Tablet=3J80qn7526

「...ということなのよ・・・」
僕は、驚きを隠せなかった。
母さんの話によれば、僕の手術は医療関係者の予想を遥かに越えるものだったらしい。
普通、移植術はだいたい一時間程で終わるらしい。しかし、僕の場合は、・・・三時間半に及んだそうだ。何でも、血がなかなか止まらず、一時はショック状態に陥ったそうで、本当なら、今ごろ死んでいるはずだったんだとか。母さんも、医師からもう助からないかもしれないという説明を受けたらしく、
「本当によかった、新、あぁ、本当によかった」
と、さっきからずっといっている。
そういう年頃なせいもあって、ちょっとウザイなって思った。でも、どんなにひねくれていても、ここまで自分か生きてることに対して喜ばれると、やっぱり、どこか嬉しい。我ながら、矛盾してるなぁって思うが、年頃の人っていうのは、だいたいこんなもんだということを、理解してほしい。(笑)
僕は少しだけ、自分がいなくなった世界に想いを馳せた。
何人の人が、僕の死を悲しんでくれるだろう。
三人以上いるかな...と、少し不安になる。
僕は、今生きているんだということをじっくりと心に染み込ませた。あの、長距離を走るときとはちょっと違う想いは、まるでトーストに染み込んでいくバターのように、ゆっくりと僕の心に浸透していく。しかし、そう長くは、和んでいられなかった。母さんが、衝撃の一言を口にしたのだ。それを聞いたとたん、身体中の血液が凍りつき、固いアスファルトに叩きつけられたような気がした。

12日前 No.12
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