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明日、転校する彼女。

 ( 小説投稿城 )
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rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

明日、転校する彼女は、人間じゃなかった―――――――


「明後日の金曜日、仏さんが、他校に行くことになりました。」
クラス中がざわめき、「本当!?」「転校すんの!?」という声が次々に上がる。
皆の視線の先には、黒髪で綺麗な瞳をした女生徒・仏 かよ(ほとけ かよ)。
「はい、静かに。寂しい気持ちはありますが、金曜日まで悔いのないよう、仲よくすること。以上。」
珍しい名字に美しい容姿、まさに名前にあった仏な性格。
彼女は学校全体の人気者なのだ。
僕を抜いて。
漫画やアニメの見すぎで自称が「僕」の超イタイ奴。それが周りから見た僕・池田 優(いけだ ゆう)。
そんな根暗な僕にとってクラスメイトのことなどどうでもいい存在で。
「今日からあいつが中心になるのか・・・」

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rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

予想通り金曜日までずっと仏タイム。
一人取り残された感じは、いつも通りだ。
本当に何もない時間を過ごし、放課後になった。
「最後だし、みんなで帰ろう!」「はーっ、さびしーなー。仏なホトケンが転校しちゃうなんて。」
昨日より騒がしい。
と思いつつもこっそり会話を聞く。
はいはい、皆仲良しこよしで帰ればいいじゃない。リア充め。
(ムッスゥ…)
「あ、あの、ごめんね。今日は最後だから一緒に帰りたいところなんだけど、どうしてもな用事があって」
「ええ!マジで?」
「どうしてもな用事って…タイミングわりぃな!おい!仏様との最後の日なのによぉ」
最後の最後にわがままか。その「どうしてもな用事」ってのは何なんだよ。納得出来るように説明してほしいわ。このクs・・・
「池田さん!」
丁度教室を出ようとした時。
仏に声をかけられ周りにいた生徒も視線を僕に移した。
同時に空気が冷める。
「え、何、もしかして、用事って池田?」

8ヶ月前 No.1

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

もう慣れてる。あのぐらい。
「なんかごめんなさい・・・」
好きにすればいい。
「本当に、その」
気にする程のものじゃないし。
「悪いことしちゃって…」
「僕は、気にしてなんかない。何回も言った。あのぐらい…」
冷めきった空気。自分のせいでこうなった。
それなのに、自業自得なものにいちいちしつこく謝ってくる。
「なんなの、本当に」
「・・・最後に、話したくて。いつも一人でいるから、その方が好きなのかなとか思ったけど、やっぱり、話してみたいなーって。」
「話しても得しない」
「池田さんなら、このこと言っても良いんじゃないか。ちょっと迷ったけど、言うことにした。モヤモヤが残るだろうから」
何の話をしているのかつかめない。
「つまり何を…」
「私ね、」
その瞬間、彼女の言葉をさえぎって、非現実が訪れた。

8ヶ月前 No.2

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

僕は夢でも見ているのか。
誰もがそう思うであろう目の前の光景。
僕たちを照らしていた夕日を遮るほどの、大きな翼を生やした、美しい青年。
黒い羽根が舞って、手で触れれば砂のように消えてしまう。
これは、まさか・・・

「悪魔・・・」

8ヶ月前 No.3

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

「あれぇ、分かっちゃった?」
細道のフェンスの上を器用に歩き、僕に近づく。
アニメでよく見る憧れの存在だった悪魔。本当に存在するのなら、会ってみたい。そう思っていたけど・・・怖い。
どうしよう。早く逃げないと…!
「ほ…仏さん、早く…逃げ…」
声が上手く出ない。体も動かない。
「ねえ、かよ。この子、貰ってもいい?」
しゃがみこんで僕を指さす。
(も、もらうって、いいわけないだろー!?てか、なんで名前知ってんの!?)
「やめて、その子は関係ないわ。何の用?お兄ちゃん」

8ヶ月前 No.4

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

「え、お、お兄ちゃんって・・・」
「関係ないなら尚更いいよねぇ?」
痛みも何も感じなかった。
本当に一瞬で、気付いたら僕を見下ろしていた悪魔は僕の横にいた。
数秒して右目に違和感を感じた。
ジワ…ジワジワ…ビリビリビリビリ…
「う、うああああああああぁぁっっぁ・・・」
鋭い痛みを感じてすぐに、僕は気を失った。

8ヶ月前 No.5

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

「っ!池田さん!いや、大変、どうして…!お兄ちゃん…右目を返して!早く返して!どうしよう」
奪った眼球をペロリと舐め、丸呑みする。
それを目の当たりにし、絶望的になる、かよ。
怒りが込み上げる。
でも、かよの敵うような相手ではない兄に怒りをぶつけている暇はない。
「そうだ、私の右目を…」
私の右目を彼女に与えるしかない。
右目を自分で抉り取って。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ…ふっ!」
「やめろ、かよ」
右目に突き立てた手を止めたのは、かよの兄。
「え・・・」
「オレのをやるよ」
何の躊躇いもなく、自らの右目を抉り取った。
そして、優の右目へと、移したのだ。

8ヶ月前 No.6

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

目を覚ましたのは、かよの家のソファ。
少し体がだるいけど、記憶はしっかりしていた。
全て…覚えてる。
仏が兄と呼ぶ悪魔に、右目を取られ、そのまま気を失ってしまった。
僕の右目は、もうないはず。
触ってみると、コットンのようなものがテープで貼られていた。
仏に申し訳なさそうな顔で事情を説明され、半信半疑で鏡の前でコットンを外した。
一瞬言葉を失った。
しっかり両方の目で景色を見ているのに、右目だけ、真っ赤だ。
あの悪魔と同じ色。
目尻には、かすり傷。
不慮の事故で片目が赤色になるなんて、よく聞く話で(アニオタでは)、悪魔同様に憧れだった。
実際になってみると、そう楽しくもないが。
楽しくないなんてもんじゃない、ショックで仕方がない。戻りたい。普通の人間に戻りたい。

8ヶ月前 No.7

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

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8ヶ月前 No.8

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

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8ヶ月前 No.9

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

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7ヶ月前 No.10

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

フィルタされるので同じ文章を三回も書き込んだのにまたフィルタされた・・・
フィルタされるようなこと書いてないけどなー

7ヶ月前 No.11

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

あ、これはフィルタされないんだw

7ヶ月前 No.12

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

「やめろ、かよ」

暫く会っていなかった兄との久しぶりの再会。
最悪な再会だったけど、最後には私の手を止めてくれた。
頭に手を置いて、「悪かったな」って言ってくれた。
あの時の兄が、本当の兄だと信じたい。
ちゃんと血の繋がった、兄だと。




7ヶ月前 No.13

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

オレの正しい生き方って、何なんだ?

天使族の小鳥の母から生まれたにもかかわらず、翼と髪は黒く、瞳は赤かった。
「優しくしたい」という本心からの行動も、後から「何かが違う」と、悪さをしていた。
けど、やっぱり違う。何かが引っ掛かる。
正しい行動、正しくない行動、どちらもオレには、正しいと思えなかった。
そんなある日、母のお腹に子供ができた。
兄妹ができたら、きっと、分かるかもしれない。
少し歪んだ期待で、いっぱいだった。
数か月後。ついに妹が産まれた。
ふわふわでクリーム色の髪、小さな白い翼、黒くてつぶらな瞳。
自分とは、正反対だ。
ああ、そうか。オレは「悪」だ。
だって、見てごらん?この可愛らしい赤子を。
どう見たって天使じゃないか。
その正反対ならば、「悪」しかないだろう。

7ヶ月前 No.14

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

あの日からオレは悪い行動を繰り返し、13歳で家を出た。
モヤモヤはまだ無くなっていないけど、これが正しい行動なんだと自分に言い聞かせて。
そして今に至るのだが・・・
「ねえ、聞いてるぅ?早く欲しいんだけどぉ、血」
「ぁ?ああ、わる…」
「ガブッ」
「っ・・・いってぇ・・・」
オレの首筋に噛み付いているこいつは、ヴィネア。
13歳の時にオレと契約した悪魔だ。
いつもボーッとしてるし、かなりの変わり者で全く悪魔らしくないが、あまり油断すると死ぬ。

7ヶ月前 No.15

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

「池田さん…本当に、大丈夫…?何かあったら、私のところに来てもいいから…」
「いい。看病ありがと…」
「・・・」
もう、僕の目は、元に戻らない。
これからずっと眼帯をつけて生活して…
家族にはなんて説明しよう。病気とか怪我とかコスプレとか言っても、絶対にバレる。
片目の色が変わるだけで、こんなにも絶望的になるなんて。
これでもしおかしな能力まで使えるようになったら、僕はもう生きていけない。
人間じゃないから。
「ただいま・・・」
「おかえり。どうしたの、その眼帯?」
やっぱり。
でもまだ、怪しまれてないようだ。
「いや、ちょっと薬局によって、コスプレみたいな…はは、」
ぎこちない言い訳をして自室に閉じこもる。
「優、ご飯できたから出てきなさいねー」
「・・・うん」

7ヶ月前 No.16

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

中二病なんていう病気がある。
(以前の僕も少しその気配があったのだが…)
「邪気眼」という第三の目を持っているらしく、そのもう一人の人格が暴れ出しそうになる度に、一般人には理解しきれない気持ちになる。らしい。
しかしそれはあくまで中二病患者の妄想。
本当にこんな目に遭ってしまったら、人生全て狂うだろう。
ここまで絶望的になったのは久しぶりで、どう対処すればいいのかわからない。
「生きていけない」だけが脳内を埋め尽くす。

7ヶ月前 No.17

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

コンコン コンコン

「優!出て来なさ…」
ドアを開けるが中は真っ暗。
電気を点け中に入ると、カーペットが湿っていた。
「やだ、水?こぼしたのかしら。優ー?」
布団をめくってもいない。
さすがに夕飯も冷めるので家中を探し回るがいない。
「もしや」と玄関の靴を見る。
優の靴だけがない。
「外…?」
外に出て近くを見回すが気配はない。
「ジュースでも買いに行ったのかな」
その時は、近所に買い物に行ってると思って、心配なんてしてなかった。

7ヶ月前 No.18

rrrr ★2wEkr8Zp7b_M0e

ガラララッ
「優?帰ってきたのかしら…なんだお父さんか。ねぇお父さん、優が帰ってこないの」
「?どっかに出掛けてんのか?」
「部屋にいないから、近くの店まで行ってるのかと思ったけど…ずっと帰ってこないのよ」
「ん〜…高校生だしな。10時までに帰ってこなかったら、だな」
「・・・そうね」



「池田さん。ホットココアいる?夕飯もこれから作るんだけど」
「・・・うん。ありがと」
8時すぎ。親に黙って出てきた。
説明もできないし、家出ぐらい皆やっているだろう。
帰った時の説教は怖い、けど。仕方ないし、戻る予定もない。
しばらくは仏に頼ろう。

7ヶ月前 No.19

rrrr ★htjInmQRCR_M0e

仏の作った料理は、シンプルなのに想像以上の味だった。
炊き込みご飯、焼き魚、漬物、味噌汁。自分好みの薄味で、家みたいに量も多くなくて、久しぶりに食事が楽しく思えた。
特に話すこともなく黙々と夕食を食べ終えた時、仏が口を開いた。
「池田さんは、これからどうするつもりとか、ある?」
先のことなんて考えていない。あの場にいるのが怖くて、衝動でここへ来たんだから。
しばらくは仏の家に居候させてもらうけど、ずっといるわけにもいかない。家にも帰れない。
となると、やはりそこらの路上で野垂れ死ぬことになるだろう。
「居場所がなくなれば、即行死んでやるよ…」
「それなら、池田さん。一緒に、来ませんか」

「私の故郷に」

6ヶ月前 No.20

rrrr ★htjInmQRCR_M0e

ソファをどかすと、小さめの隠し扉が。
かよは扉にノックをして遠慮気味にゆっくり開き、足をぶら下げた。
身支度も何も、返事すらしていないのに、かよは手を差し出した。
少し躊躇いつつその手を取る。
その瞬間、グッと扉の中に引き込まれた。
急な重力に腰が抜け転びそうになったのを、かよの手を握っていたおかげで転ばずにすんだ。
「ここ、は、」
一見市役所のようにも見える場所。
部屋に置いてきてしまった物は、と上を見上げる。
滝のように扉から流れ込んでくる物はもはや原型を留めていなかった。
最後には扉も巻き込みトランクとなり、かよが軽々と手に持った。
いつのまにか身についた上着とバック。説明を求む視線をかよに送る。
「今のでもう私の存在はないものとなったわ。皆の記憶から消え去った。なんだか…寂しい」
目を潤ませたかよは、深呼吸をして気持ちを切り替えた。
「私の実家はもっと田舎なんだけど、未成年者は都会にあるこの役所で手続きをしないと空間移動できないの。だから、そう簡単には戻れない」

5ヶ月前 No.21

rrrr @potechi40 ★htjInmQRCR_M0e

この世界にも都会と田舎があるらしく、かよの故郷は離れた田舎にあるそうだ。
空間移動は手続き無しでも出来るが、未成年者は手続きをしないと違法になる。だから、成人するまで元の世界には簡単に帰れない。

かよは「せっかく都会にいるし、今から故郷に向かうには時間がかかる」と、予約していたホテルに向かった。
途中気になった店に寄ったりしてお菓子等の食べ物を買ったりした。
慣れない土地で、数年帰ることはできない。多少引っかかりつつもあったが、かよと一緒にいることに満足していた。
(友達って、こういうことなのか)

3ヶ月前 No.22
ページ: 1

 
 
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