Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(16) >>

 ( 恋愛小説投稿城 )
- アクセス(343) - ●メイン記事(16) / サブ記事 - いいね!(2)

see ★iPhone=TRl3wvXIKR


「菫は …のものだから___」


その言葉は、私をずっと縛り付けて苦しめて支配していた。 誰も助けてくれない。

そんな私に手を差し伸べてくれて私の世界を変えてくれたあなたを。あの日々を___

関連リンク: ふたりの話 海の向こうで 
ページ: 1


 
 

see ★iPhone=0iMpnrBRXk




毎日と言うほどではないが3日に1回。運がいい時は5日に1回。それが私の地獄




「菫。菫」

部屋には安っぽいスプリングが軋む音



何度も私の名を呼ぶこの人は___



「菫はお父さんのものだ」



そう言って私に欲望をぶちまけるこの男は、まぎれもなく私の父親______

4ヶ月前 No.1

see ★iPhone=0iMpnrBRXk




これが始まったのがいつだったか覚えていない。

ただ物心つく頃には日常の一つになっていた


1度、中学1年生の頃この行為がどういうものか知りひどく嫌悪感を覚え、初めて父に憎悪の気持ちを向けた。 初めて抵抗した。


そんな私を父は殴った。1発は2発の話じゃなくて、それはもう目一杯。死ぬなんて大袈裟と笑われるかもしれないけれど私は人生ではじめて私は死というものを身近に感じて、本当に殺されると思った。
それからは私は抵抗しても無駄ということを悟りされるがままでいる


別に抵抗しないから嫌じゃないわけがない。
嫌に決まっている。それでも私はあまりにも非力で誰も頼る人もいなくて、力ではねじ伏せられ、諦めるしかない。何よりあの日のことが頭から離れない。もう二度とあんな思いをしたくない。新しい命のための行為をしながら、殺されるだなんて思いたくない。

実の父親に汚されて死ぬなんてそんな惨めな思いはしたくない______

4ヶ月前 No.2

see ★iPhone=0iMpnrBRXk



次の日の朝にはリビングには日常がある

父は新聞を読みながら珈琲を飲み、母はお弁当を作っていて、兄は朝食をとっていて、まるで普通の家族みたいな何食わぬ顔をしている


それでも父は実の娘を汚し、母はその事実を知っていても自分に怒りの矛先が向くのが嫌で気づいてないふりをしていて、兄はそんな面倒な私に関わらないようにしている

蓋を開けてみればそれはとても汚くてみんな自分が1番可愛くて、家族なんて名ばかりで____







「菫、今日はパンにする?ごはんにする?」

「ううん。いらない。ごめんね、いってきます」



母は知っている。私があの行為の後に朝ごはんが食べないことを。正式には食べれなくなることを。それでも日常を壊すまいと、自分はなにも知らないといった顔で必ず聞いてくる




4ヶ月前 No.3

see ★iPhone=0iMpnrBRXk




重い足を引きづり通い慣れた道を行く。

別に学校にも友達はいなくて、行っても楽しくない。それでも家にいるよりはずっとマシだった







学校に着くといろんな生徒が騒いでいる

それもそのはず、今日は新学期。中学生活最後のクラス替えということもあり、みんな自分のクラスを見て喜んだり、悲しんだりしている。
友達のいない私には関係なく、自分の名前を探す





(葛西菫、葛西、葛西…あ、3年4組か)




自分の名前を見つけ、教室へ向かった。

黒板に席が貼り出されていて、どうやら私は1番後ろの窓側らしい



(窓側か。あったかいと眠たくなっちゃうな)

4ヶ月前 No.4

Lu ★iPhone=DjMWoAc9kd




担任の挨拶、始業式、新入生と顔合わせ。


どうも私はこの数日間が苦手だ

みんな学校が始まり、授業がはじまるまでのこの2日間ほどの時間を楽しく過ごすが友達のいない私にとっては面倒なだけで座ってただ話を聞いていればいいだけの授業の方が幾分もマシに思える。
だからといって友達がほしいわけでもない


同じ年頃の女の子はみんな恋愛やら芸能人に夢中でめっきり話についていけそうにもないし、何よりあの子たちと私は違うんだと嫌という程思い知らされるから_______



ただ、たまに。いや、私が今まで生きてきた中で唯一の変化球が現れる





「なーなー、葛西ってすげぇ年上の彼氏がいるってまじ?」




「はっ?」



「だーかーら。葛西ってすげぇ年上の彼氏いるってまじかって聞いてんの。てか、俺葛西の声初めて聞いた」


何が楽しいのか私の声を初めて聞いたといい笑うこの金髪の少年は_______



「俺、斗真。って言うんだけど知ってる?」



「…まあ一応」




「一応ってなんだよ。一応って」



そう言って犬のような大きな丸い目をクシャッとして笑う彼は九条斗真。

彼は入学当時からよく女の子に噂されていたから知っていた。学校にはあまり来ないみたいだけどたまに来ると女の子にも男の子にも囲まれていた。そんな姿をたまに見かけていた

3ヶ月前 No.5

Lu ★iPhone=DjMWoAc9kd



「それで、すげえ年上の彼氏がいるってまじ?」


「どうして?」



「いや、みんなが話してたんだよ。2年2組の葛西菫にはすげえ年上の彼氏がいるって。それで気になってたら3年なって同じクラスって知ったからこれは聞くしかねえと思って」


「ふーん」


「お前ずいぶん自分のことなのに興味なさそうだな」


「だってわたしにはみんなからどう思われてるかなんて興味ないし」


「お前、友達いねえだろ。綺麗なのにもったいねえな〜。」


彼は楽しそうに笑う



「あ、じゃあ俺と友達なる?友達第1号」



「私、話すの苦手だしつまんないよ」


「面白いか面白くねえかは俺が決める」




これが私の友達第1号こと、九条斗真との出会い

3ヶ月前 No.6

Lu ★iPhone=DjMWoAc9kd



それから斗真が学校にきた日は2人でお昼を食べたり、帰りにゲームセンターに寄り道したりした。
斗真は本当に私を友達として接してくれて、私もいつしか斗真に心を許すようになっていた



その日もいつも通り学校帰りにゲームセンターによっていた





「菫、これ終わったらアイス買いに行こうぜ」


「んー、わかった。あ、私あれ食べたい。新しいフレーバーのハニーレモンミルク」



斗真のゲームが終わるまで隣で待っている私はふと外へ目を向ける



本当にたまたま。いつもは外なんか見ないのに、今日に限って外を見てしまった




その時ある人と目があってしまった。
そこには憎しみに満ちた目をこちらに向ける父親がいた_______




3ヶ月前 No.7

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



それから私はどうしていたかわからない

ただ気がつくと斗真とアイスを食べていた



「おい、菫どうしたんだよ。さっきからずっと上の空だぞ。どっか痛いのか?」



「あ、いや大丈夫。ごめんね。ちょっと体調悪いからこれ食べたら帰る」


「大丈夫じゃねえだろ。送っていくわ。」



「いっいい!!大丈夫!大丈夫だから!」



私は慌ててその場を逃げるように立ち去った



「おい!菫!」



後ろからは斗真の声が聞こえてくるけれど私は無我夢中で走り、しばらくしてからその足をゆるめた



(斗真に変に思われちゃったかな…あ、アイスもう溶けてる…)



カップの中のアイスはドロドロに溶けていて、いっそ私もこのアイスのように溶けてしまいたいと思った

3ヶ月前 No.8

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd


うちへ帰ると父の靴が並べてあり、私はどうしようもない気持ちになる


音を立てずそのまま自室へ向かう
いつもなら、まずリビングに顔を出して帰ってきたことを知らせるのだが今日はできれば誰にも会いたくない
幸い、誰も私が帰ってきたことには気づいていないみたいでホッとした

今は何も考えずに寝ていたい
そう思い部屋へ入ると私のわずかな望みは打ち砕かれた



「おかえり、菫」

「たっ ただいま…」



そこにはいるはずのない父がいた



「どうして…私の部屋に」



3ヶ月前 No.9

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd


「どうして?菫の帰りを待っていたからだよ。それより菫あの男は誰なんだ?」


「別に」



その瞬間私はベットに投げ飛ばされ、その上に父が覆いかぶさってくる




「お前!まさか付き合っているのか!あんな男と!まさかもうしたのか!?!?」



父はそういうと私の制服を無理やり脱がせ、いつもの行為を始めようとする


「やめて!やめて!お父さん!やめて!」



「うるさい!だまれ!お前は!菫!お前は父さんのものだ!」


斗真と遊んだ後に、こんなことされたくなかった。ただの女子高生として遊んでいただけなのに。私はただの1日もただの女子高生として1日を終わることもできないのかと思い抵抗した

そんな私の両手首を父はひとつにまとめ、キツく押さえつけた





「お前、俺のものだ。誰にも渡さない。お前は、お前は___」






そのまま父は狂ったように一晩中私を抱き続けた__

3ヶ月前 No.10

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



それから私はしばらく学校へもいかせてもらえなかった。

やっと学校へいけるようになった頃にはもう私の心はすり減っていた




「菫、パンにする?ご飯にする?」



今日もまた父は何食わぬ顔で新聞を読みながら珈琲を飲み、母はお弁当の支度をし、兄は朝食を食べている


まるで昨日までの私の地獄がなかったかのように。そんな態度に無性に腹が立つ




「…いらない。いってきます」




一刻も早く逃げ出したくて私は家を後にした

2ヶ月前 No.11

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



久しぶりの学校へ向かうと担任やクラスメイトに体調は大丈夫かと声をかけられた。どうやら私は体調を崩していたことになっているらしい


適当にありがとうと返し私は机に突っ伏した




2限目の途中に斗真が学校にやってきた




「九条、遅いぞ」

「寝てた」


先生の問いかけに素っ気なく返事をする斗真は私だけを見ていた

そのまま斗真は何も話さずに私の隣の席へと腰を下ろした

普段の斗真とは全く違っていてどこか怒っているような、話しかけづらい雰囲気で誰もが動揺していた。それは私も同じで




「おはよう」



ぎこちなく声をかけた私を斗真はチラッと横目で見ると

「はよ」

そう言ってぶっきらぼうに返しすぐに窓の外へ視線を向けた__

2ヶ月前 No.12

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



それから斗真はずっと黙っていて、休み時間もどこへも行かずにずっと座ったままでいる


いつもなら遊びに行ってすぐに廊下からは斗真を呼ぶ声が聞こえる。
それなのに今日はそんな様子を見せない


授業中も必ずちょっかいをかけてくるのに今日はただの一度も私を見ようとしない


そんな状況は昼休みで変わった


いつもなら外でお昼を一緒に食べるのだがなにやら斗真は怒っているみたいだから今日は一人で食べようと思っていると斗真に声をかけられた



「菫、今日は屋上いくぞ」



そういってスタスタ歩いていく斗真の後ろを私は慌てて追いかけた

屋上へつくまでもついてからも斗真は何も話さない

2ヶ月前 No.13

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



あまりの沈黙に私は耐えられなくなった


「…斗真何怒ってるの。この前私が勝手に帰ったこと?」


「違えよ。そんなことで怒んねえよ」


「じゃあなに?」



「…お前こそ俺に話すことあるんじゃねえの?」



「ないよ。そんな…の」



私は訳がわからないと言った感じで答えた。正確に言うと答えようとした。

それでも斗真の真っ直ぐな瞳で見つめられたわかった。斗真はすべてを悟ってるって_



「本当にねえのか?」



「ないってば…」




「じゃあお前のその手首の痣はなんだよ」




「…!!!」



咄嗟に私は手首を隠してしまった。


あの日、あの日から父親に強く捕まれてできたこの痣を_

私が父親に抱かれてる証。
私が汚い人間だと言う証__



2ヶ月前 No.14

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd



これで確信に変わり、私は下手な嘘をつけなくなった。


「菫の家に行った。」


「え…?」



「菫が休んで3日くらいたったとき、担任に家教えてもらって行った。その時、母親に頑なに菫に会うことをこばまれた。絶対におかしいって思った。前から可笑しいなって思うところはあったけど、その時に感じた違和感で間違いじゃないってわかった。それで今日お前の腕の痣見て確信した」




私はなにも言えず地面を見ることしかできない




「お前、俺に言うことねえのかよ?」



「…なにを言えばいいのよ」



「助けて。だろ?」



「助けてなんて、そんな簡単に言えない。」

「なんでだよ!助けてって言えよ!じゃあ俺が助けてやるか「そんな簡単な話じゃないの!」


「はっ?」


「だから、斗真も知ってるでしょう。私は実の母親にまで捨てられてるの。実の父親に犯されて汚されて、実の母親はそれを知ってても自分の保身のために見て見ぬ振り。兄は自分が巻き込まれたくないから関わろうとせず汚いものを見る目で私を見てくるの。頼れる友達もいない、大人もいない。助けてなんて簡単に言えない。ずっと誰も助けてくれなかった。ずっと1人だった__」

2ヶ月前 No.15

せい @layla1117 ★iPhone=DjMWoAc9kd




「だから俺が助けてやるって!」


「私、疲れたの__ 斗真にはわからない。斗真みたいなキラキラしてる人には私みたいな底辺の気持ちなんて__」




私はそれ以上なにも言わなくなった斗真を置いて屋上を後にした。


どうもこのまま斗真がいる、幸せな人だらけの空間に戻るのが嫌で私は早退することにした

2ヶ月前 No.16
ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる
注…感想・コメントはこの記事ではなく、サブ記事に書き込んでください。(小説カテゴリでは必須です)