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この橋の向こうがわに

 ( 恋愛小説投稿城 )
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77 ★6pyahkUFaw_xSr

これは、私が高校で経験した、ある恋のお話。

私は、高校に入学をして、部活動の見学をしていた。

そのとき、近くにあなたはいました。

いつものようにニコニコと笑うあなたが。

そのときの私は、私があなたに恋をするなんて思っていなかった。

・・・ただの先輩だった。

そう、私は高校一年生のとき、部活動の先輩に恋をしてしまったのです。

ひとつ上の、明るく面白い、少し変な先輩に。

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77 ★JQFhhXi9W5_xSr

私は楽譜も読めないくせに、吹奏楽部に入った。
それは、中学で仲良くなった友達が、高校では吹奏楽部に入るといったからだ。
部活の初日、音楽室で先輩と新入生の顔合わせがあった。
そのとき、ある先輩が立ち上がってこう言った。
「おれはユーホニアムを吹いています。1年生の皆さん、ユーホニアム以外の楽器を選択してください」
ここの吹奏楽部は人数が驚くほど少なく、この人数で演奏できるのかすら怪しい。そのため、同じ楽器をやる人はいないほうがいいのだ。
もし1年生の誰かがユーホを吹きたいと言えば、その先輩はほかの楽器に移ることになるだろう。
「あ、そうだ、おれの名前はロイク・ペリエねー」
ペリエ先輩はそう言って席に着いた。
すると部活の部長であるアメリー・ゲラン先輩がペリエ先輩に
「ちょっとー、一年生困ってるじゃん。謝ってよ」
と、冗談っぽくいい、ペリエ先輩は頷いて「ごめんなさい」と言った。
それを見てほかの先輩たちは笑い出した。
13人しかいない吹奏楽部は、すごくいい雰囲気だった。

3ヶ月前 No.1

77 ★JQFhhXi9W5_xSr

翌日、初めて楽器を吹く私はドキドキして部活へ向かった。
音楽室のドアを開けると、ペリエ先輩がこっちを向いた。
「・・・入部届けもって来ました」
私がボソッと言うと、ペリエ先輩は楽器を置いて、来てくれた。
「わー、兼部とかしないの?吹奏楽にだけ入るの?」
そう聞かれて頷くと、先輩は嬉しそうに笑った。
「おーい、ゲラン。この子、吹奏楽だけだって!ありがたいねぇ」
私は「ありがたいねぇ」と言う先輩の言い方に吹き出した。この人、面白い。
すると、楽器庫のほうからゲラン部長の声が返ってきた。
「わーい!!」
私は、ほのぼのとした、少し個性が強いこの部活で青春することをこのときに誓った。

3ヶ月前 No.2

77 ★JQFhhXi9W5_xSr

「それじゃあ、何の楽器やろうかー?何やりたい?」
ペリエ先輩がニコニコと見てくるので、思わず目をそらして、「トロンボーン」と答えた。
すると、音楽室の隅っこにいた、三年生のユーグ・モデュイ先輩がぱっと立ち上がった。
「ちょ、ちょっと待っててね」
そう言って楽器庫に走っていった。
モデュイ先輩は、人と話すのが苦手なのか、少ししどろもどろしている。それでも、人のことを考えて行動しようとする姿は、かっこいい。
・・・それに比べてどうだろう。二年生のペリエ先輩は私を放っていってしまった。今は体を揺らしながら楽器を吹いている。
「えっと、おまたせ。えっと、昨日の自己紹介でも話したけど、おれ、ト、トロンボーンやってるんだよね」
パッとペリエ先輩から目をそらし、横にいるモデュイ先輩を見た。
モデュイ先輩は手に持っているトロンボーンのケースを突き出した。
「あー、これがトロンボーンね。吹いたことあるかな?」
「・・・ないです」
「そ、うか。そ、それじゃあ、組み立て方から教えるね」
モデュイ先輩はケースを開けて説明を始めた。

3ヶ月前 No.3

77 ★JQFhhXi9W5_xSr

私は、しどろもどろとしながら説明を始めたモデュイ先輩を観察する。
先輩はなぜか体育着を着ていて、少し筋肉のついた腕が袖からのぞいていた。
さすが高校三年生の男子は違うなと、中学のころの男子を思い出しながら、しみじみと思った。
「・・・ってことだけど、うーん、OKかな?わかったかな?」
私はハッとして先輩を見上げた。先輩は不安そうな顔をしていた。
「・・・わかりました、OKです」
私がそういうと先輩は少し嬉しそうに笑った。

3ヶ月前 No.4

77 ★JQFhhXi9W5_xSr

それから一週間後、私は、テナーサックスという楽器を吹いてみた。そして気に入った。
トロンボーンも好きだが、この楽器のほうがかっこよくて惹かれた。クロエ・アベールという、三年生の女の先輩が教えてくれた。
「吹けてるじゃん!あとは練習してなれるだけだよ」
「はいっ!」
人見知りで口数が少なかった私が、一週間でニコニコ女子になった。

3ヶ月前 No.5
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