Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(5) >>

  嘘つきガール。

 ( 恋愛小説投稿城 )
- アクセス(274) - ●メイン記事(5) / サブ記事 - いいね!(3)

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5








 「 ほんとは好きじゃないの 」

 「 飽きちゃった 」

 「 もう顔も見たくないから 」










 ごめんね。全部全部、嘘だった。










:     嘘つきガール。

ページ: 1


 
 

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5








 「 なあ、 」

 「 … 俺と、付き合ってください 」



 始まりはそんな言葉だった。

 高校に入学して3ヶ月。周りもそろそろ恋人をつくり出して、少し羨ましさを感じていたとき、知佐くんから告げられた言葉。


 知佐くんは同じクラスで、結構仲の良かった男の子。

 いい人〜とは思ってたけど、付き合うとか意識したことなくて、まさか知佐くんに告白されるとも思ってなくて。

 それでも勝手に熱を帯びていく頬を見て、知佐くんは小さく笑った。


 「 だめ? 」

 「 … だめじゃ、ない 」


 単純なわたしは知佐くんの笑みに溶かされて、告白に頷いてしまった。








7ヶ月前 No.1

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5









 「 とうこ、大丈夫なの? 」


 友だちのあかりに付き合うことになったと報告すると、いちばんにそんなことを言われた。

 いやいや、あかりさん。ここはまずおめでとうって言うとこじゃないのかい?
 心の中でツッコみながらも尋ねる。


 「 大丈夫って、なにが? 」


 「 知佐くんって隠れてめっちゃモテてるんだよ? とうこは知らなさそうだけど。 」


 「 え、そうなの!? 」


 今の今までぜんっぜん知らなかった。だって知佐くん、女子と話すとこなんてあんまり見たことないし … 。


 「 話さなくても、あのビジュアルだとモテるに決まってるでしょ 」


 そのとき、廊下で悲鳴のような声が響いた。
 続いて女の子たちの大きな声。



 「 知佐くん、彼女できたのぉ!?!? 」



 そのセリフを聞いた瞬間、ガッターンと椅子から立ち上がり、机の下に隠れる。


 「 … なにしてんの? 」

 「 いやあ、本能的に体が動いちゃって 」


 漫画とかだと、このあと女の子たちが彼女の顔を確認しにくる。
 わたしはその厳しいチェックに合格しそうにないので … 。

 でもいつまで経っても、誰もうちのクラスにやってこない。


 「 あれ … ? 」


 恐る恐る顔を出すと、目の前にはなぜかニヤニヤしてるあかりがいるだけ。








7ヶ月前 No.2

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5









 いろいろ不思議だけど、まずなんであかりはニヤニヤしてるんだろう?
 わたしが混乱してるのに気が付いたのか、わたしの後ろを指さす。

 しゃがんだまま振り返ると、


 「 うわあああっ! 」

 「 ははっ、なんでそんな驚くの 」

 「 ち、知佐くん。いつのまに … 」

 「 ついさっき。で、何してたの? 」


 知佐くんがわたしを見て首を傾げる。

 しゃがみっぱなしだったわたしは、慌てて立ち上がって 何でもない、と首を振ったけど。


 「 女の子たちから隠れてたんだよねぇ?呼び出しくらうのが怖くて 」

 「 あ、あ、あかり〜っ! 」

 それは言っちゃダメなことおおおっ!!

 「 そうなの? 」

 「 あはは、いや、まあ。… はい 」

 逃げてました、なんて恥ずかしい。知佐くんには迷惑かけたくないし。

 「 たぶん大丈夫。女子には彼女に手出すなって言っておいたし。それに、 」

 「 とうこのこと、俺が守るから。 」


 「 __ はい 」


 朝から爆弾発言と突然の名前呼びを残して、知佐くんは自分の席に戻って行った。



 「 とうこ。あんたの彼氏、結構すごいやつじゃん? 」

 「 … わたしも思った。 」



 好きかはわからない、なんて思ってたけど。付き合って知った知佐くんの一面にどんどん惹かれてる気がします。







7ヶ月前 No.3

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5






 それから二週間くらい経っても、女の子たちからの呼び出しなんて全然なかった。

 ああいうのって漫画の中だけなのかな。

 でも今のように一緒に帰ってるのを見てもみんなが騒がないでいてくれるのは、知佐くんが釘を刺しておいてくれたおかげ。

 ほんとにわたしと付き合ってていいんだろうかってくらい知佐くんはいいひと。


 「 … うこ、とうこ!聞いてる? 」

 「 え、あ、ごめん。何? 」


 となりを歩く知佐くんがいつのまにかわたしの顔を覗き込んでいて、慌てて我に返る。


 「 だからー。再来週から夏休みだし、遊ぶ計画立てとかねぇ? って話 」

 「 あー、なるほど。いいよ 」


 そこまで言って、はてと考え込む。

 夏休みの、遊ぶ計画? … 夏休みに遊ぶ?
 それってつまり、わたしの憧れていた __



 「 な、な、夏休みでえとおおお!? 」



 確かめるようにパッと知佐くんの方を向くと、にっこり笑って「 うん 」と頷かれた。


 どうしましょう。助けて、あかりさん。わたしの人生初の夏休みデートです。










 浮かれていたわたしはまだ知らなかった。この会話を聞かれていたことを。











7ヶ月前 No.4

チロロ . @cheat ★iPhone=ufW4tNPWA5









 「 ちょっと柳瀬さん。あんた調子乗ってんじゃねーよ 」


 「 … っ、はは。 」



 知佐くんから夏休みデートに誘われて浮かれていた翌日。わたしは隣のクラスの安藤さんたちに体育館裏へ呼び出されていた。

 いやぁ、すっかり気抜いてたわ。


 自分に呆れて思わず笑ってしまう。すると勘違いした安藤さんがキッと睨んだ。


 「 何笑ってんのよ 」

 「 いやべつに。安藤さんを笑ったわけじゃないし 」

 「 腹立つ。大体なんであんたみたいなのが知佐くんの彼女になれるわけ!? 」


 … それはわたしが聞きたいよ。

 なんて心の中でツッコんでから、わたしって意外と神経図太いんだなぁって思った。


 その後も安藤さんがぐちぐちわたしに文句を言ってきて、それをぼーっと聞き流す。



 「 ちょっと! 聞いてんの!? 」



 安藤さんが怒鳴ると同時にわたしを突き飛ばした。

 わたしは壁で思いっきり背中をぶつけて、うう … と呻く。いくら腹立っても突き飛ばすのはダメだよ。


 それでスッキリしたのか、安藤さんは取り巻きを引き連れて去って行った。


 残されたわたしはズルズルとその場にしゃがみ込んでしまった。

 神経図太いかもとか思ったけど、やっぱり怖かったな。

 はああぁと息を吐いたとき、頭上から誰かの声が降ってきた。



 「 うわー、やっぱ女子って怖えな。 」









7ヶ月前 No.5
ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる
注…感想・コメントはこの記事ではなく、サブ記事に書き込んでください。(小説カテゴリでは必須です)