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Dance!!

 ( 恋愛小説投稿城 )
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まなみん @nanamana ★Tablet=c8NTRhH1Bq

「お前がさつだなぁ。そんなだからモテないんだよ」

「別にいいし!つーか、モテたいとか思ったことねぇ」


こんなにがさつで男子みたいで、なんでか女子からよくモテる私。

だけど、恥ずかしいなんて思ったこともなかった。

跳ねた寝癖も気にしない。
スカートがめくれてたってどうでもいい。



そんな私が、まさかあんなに一瞬で一目惚れするなんて、、、。

思っても見なかった。

関連リンク: 初恋の人、また 
ページ: 1


 
 

まなみん @nanamana ★Android=RodaMh6b4M

ハラハラと散る薄ピンクの中を走り抜ける。
春の温かい風が長く伸びた髪を揺らした。

「おせーよ!おいてくぞー」

慣れないセーラー服に身を包み、真新しい気分で春真っ盛りを駆け抜ければ隣を歩いていた二人はあっという間に小さくなった。

「もー、かりんはやいなぁ」

なんて言ってふわりと笑うふみや。

「中学三年陸上部の足をナメんなよ!」

って、すぐに追いかけてくるゆうき。

二人はいわゆる幼馴染ってやつだ。

「言っとくけど私だってサッカーやってたからね」

「いや、俺のほうがはえーし!」

「それはどうかなー」

くるりと後ろを向いてフェイクをかける。

そして、一気に方向転換してダッシュ!

「おい、かりんフライングだぞっ!」

そんなこと言ったって、ゆうきはぐんぐんと距離を追い詰めてくる。


最近は、走りも身長も勝てなくなってきちゃったな。
なんて、当たり前のことを私はわかっていなかった。

学校につけば、入学式。
それが終わればクラス発表。

貼り付けられた白黒の紙に自分の名前を探すも、人が多くてよく見えない。

「んんーみえねぇ」

なんて私が言っている間にも、ゆうきは長身を活かしてすでに自分のクラスを把握していたみたいだった。

ゆうきが勝ち誇ったような顔で私を見る。

「かりん、クラス知りたい?」

なんて、意地悪な笑顔で聞いてくるもんだから私だって意地を張ってしまった。

「ゆうきに教えてもらわなくても自分で見えるから!」

そうは言ったものの、やっぱり自分の身長には勝てないようだ。

背伸びをしてふるふると震える足がそろそろ痛い。

そんな時、

ドンッ。

後ろから人にぶつかられた。

「ちょっうわぁ!」

背伸びの状態からぐらついた体。

転けそうになったその先には、ゆうきの胸板があった。

「っぶねぇ」

そう言いながら受け止めてくれる。
ゆうきを間近に感じて、慌てて立ち直した。

「だから、俺が教えてやるって言ったのに」

「…何組だよ」

「二組。俺と一緒」

「ふーん、あっそ」

今素直になったら負けな気がして、お礼も言わずにそっけない態度を取った。

私も、変わんないな。

「かりんと一緒とか、まじついてねぇー」

なんて、笑いながら全然嫌そうじゃないゆうき。

「どういう意味だよっ」

むしろ、どこか嬉しそうなゆうきに笑って返した。

1ヶ月前 No.1

まなみん @nanamana ★Android=RodaMh6b4M

「またふみやと席前後かよー」

「そりゃそうだよ、高橋と高畑じゃなぁ」

高橋ふみやと高畑かりんでは席が毎回前後になるのは毎年の恒例行事だ。
その前に何度も連続で同じクラスになれていることがすごいと思うけれど。

「…よかった。またかりんと一緒で」

「え?」

「いや…何にもないよ」

ニコニコと笑っているふみやをみているとこっちまで笑顔になる。

そんな時、

「なぁなぁ、あの子めっちゃ可愛くね!?」

「うわっ、ホントだ!どこ中から来たのかな」

これだから初対面の男子は…。
と、呆れてしまう。

気づけば私の周りに男子の輪ができていた。

「あのっ、名前なんていうんですか?」

「んー?あぁ、高畑かりん」

一言口にするだけでざわざわと騒ぐ。
…こういうの、苦手だな。

「どこの中学から来たんですか?」

「部活は入るんですか?」

「好きな人はいますか?」

すぐに質問攻めに合う。

…顔だけで決めつけてんじゃねーよ。

中学に入学するときもこういう事があった。

だけど、あの時はゆうきが助けてくれたっけ。
そのときは、ちょっとだけ不覚にもかっこいい、なんで思ったっけな。

そんなことを思っていたとき。

「お前ら!」

「…へっ…」

弾かれたように振り返れば、そこにはゆうきの姿。

「かりんが困ってんだろ」

「ゆうき…」

いつだってそうだ。
こうしてゆうきはいつもいつも助けてくれる。

ありがとう、心の中で呟いた。

…口にしたことはあまりないけど。

すぐに男子の輪は散っていき、そこには私とゆうきとふみやだけが残った。

「お前、気をつけろよ。可愛いんだから」

そう言って頭をポンポンとなでてくるゆうき。

「え…?」

可愛い…?
とか、ゆうきに初めて言われたんだけど。

「あっ…!違っ!」

すると、自分が何を言ったか今更気づいたのか顔を真っ赤にして袖で覆った。

「ちげーから!顔な!顔だけなっ!」

「え、あ、うん」

「…あぁ…今のナシ…」

謎に赤面しまくるゆうき。

それを見て、ふみやが一言つぶやいた。

「助けたかったなぁ…僕が」

29日前 No.2

まなみん @nanamana ★Android=RodaMh6b4M

「部活どこはいるー?」

両隣にいるふみやとゆうきに問いかける。

「僕はかりんと一緒がいいなぁ」

「ふみやー!一緒に入ろーぜ!」

「うっわ…キモ!」

「あぁ?」

いつものように男みたいな口調で二人と話していたその時だった。

「君たち、まだ部活決めてないの?」

「え?」

目の前に現れたのは長身で少し肌の焼けた男子だった。

「…誰…?」

「あぁ、ごめんごめん。俺は3年2組の神谷です。
あの…ダンス部、覗いてみない?」

ふみやと顔を見合わせる。
ふみやは一瞬で目を輝かせた。

「行こうよかりん!ダンス部!」

「おう!じゃ、行きます!」

「じゃあ、放課後体育館で」

そう言って笑ってくれた神谷先輩はどこかキラキラしたオーラをまとっていた。

「うぉぉ…イケメンだなぁ」

そうこぼしたゆうき。

「なるほど、ああいうのをイケメンというのか」

「惚れんなよ!?」

「は?惚れねーよ。つか、なんで?」

「な、べ、別に…?」

ゆうきの顔が心なしか赤く見えるのは気のせいだろうか。

…気のせいか。

深く考えずに歩いていると、ふみやが急に立ち止まった。

「ふみや?」

「ごめんゆうき。話あるんだけど」

「ん?何…?」

「あとで二人で話そ」

ふみやの声はなぜかいつもより低くて冷めた声だった。
鈍感な私でもわかるくらい。

28日前 No.3

まなみん @nanamana ★Android=RodaMh6b4M

ゆうきside

「…んだよふみや。で?話って何?」

次の休み時間、俺はなぜかふみやに呼び出されていた。
告白じゃね?笑
そんなわけ無いか、と思っていると…。

「僕、好きなんだ」

「えぇ!?やっぱ告白!?」

「ゆうきじゃないよ」

「だよなー」

なんてケラケラ笑ってみせる。
いや、ビビったわ。

え、ちょっと待った。
好き…?

誰を!?
聞き流せないワードが入っていたことに、時間差で気づく。

「え!誰を!?」

「ゆうきと同じ人」

「え…?俺と、同じ人?」

俺には好きな人なんていない。
それに、いたら真っ先にふみやに報告する。

「俺、いないけど?」

「わかってないなぁ」

ふみやは少し笑った。

「じゃあ、かりんのことどう思ってるの?」

「んー、幼馴染?ただのうざいやつ!」

「ホントに?」

ふみやの真っ直ぐな目に見つめられて、自分に自信が持てなくなった。
どういうことだ…?
俺がかりんのこと好きだとか思ってんのかこいつ。

「じゃあ、質問を変えるよ。
俺が、もしかりんと付き合うって言ったら応援してくれる?」

「おう!そんなのもちろんす…」

ズキン。
一つ胸が悲しい音を立てた。

付き合う。
それは、恋人同士になるってこと。

そんなの、嫌だ。
なぜかわからないけど。

「かりんが他の誰かと手を繋いだり、キスしたり、そんなの耐えられるの?」

ふみやはさらに畳み掛けてくる。

「かりんは女の子なんだよ?」

息を呑んだ。
今まで想像もできなかったかりんの恋する姿が脳裏に浮かぶ。

「…嫌だ」

そんなの、絶対に…。

「その気持ちが何か、ちゃんと考えること。ちなみに…」

すでに教室を出ようとドアに手をかけていたふみやが振り返る。

「僕はかりんが好きだよ」

「えぇっ!?マジかよ!」

好き、の意味。
今ならはっきりとわかる気がした。

28日前 No.4
ページ: 1

 
 
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