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 君が好き。(短編集)

 ( 恋愛小説投稿城 )
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千染。 @nuit00 ★iPad=vv7CQPK3zX





 「 君が好き。ただそれだけなんだ。 」


 ↓↓↓


 こんにちは。千染と申します。
 小説を書くのは久し振りです!昔はよく書いてたんですけどね、笑

 私は飽き性で小説を書くのを長くは続けられないので、一つの物語につき1から10以下のレスで完結する短編を沢山書いていこうと思います。

 成就した恋。その反対で叶えられなかった恋。身近な相手から手の届かない遠い相手への想い。

 自分のペースでゆったりゆったりいきます。暇つぶしにでも読んでいただけたらなーと思います!!
 よろしくお願いします。



7日前 No.0
メモ2017/02/17 18:16 : 千染。##history-off @nuit00★Android-bvfIDtteXu


 「 君が好き。ただそれだけなんだ。 」


 ▽ 私は脇役/>>1,2 ( 早見 瑞穂 )


関連リンク:  哀艶哀婉。 
切替: メイン記事(4) サブ記事 (3) ページ: 1


 
 

千染。 @nuit00 ★iPad=vv7CQPK3zX





 ▽ 私は脇役 / 一話目


 character :
 早見 瑞穂 / はやみ みずほ
 井野 宗紀 / いの そうき
 花木 かおり / はなき ***


 ↓↓↓


 「 そーき! 」


 澄んだ高い声。この声の持ち主は 花木かおり。名前と同じように容姿も整っていて、クラスの人気者。明るくて素直で少し天然なところ、そしてそれが素だということも人気な理由の一つだろう。
 映画のヒロインみたいな、本当に本当に可愛い子。

 そしてうちのクラスにはもう一人 花木さんと同じように、容姿端麗で映画の登場人物みたいな人気者がいる。
 それは………、


 「 なに?かおり 」


 黒髪で長身のイケメン。優しくて落ち着いていて、周りの男子よりも大人っぽくて。周りに人がいないときはない。
 映画の登場人物みたいなモテ男。誰にでも優しい、女子の理想。

 そして、私の好きな人。

 それがもう一人の人気者、井野宗紀。


 「 ね。今日 一緒に帰れる? 」
 「 帰れるよ 」
 「 やったー!クレープ食べに行こう? 」
 「 うん 」


 クラスの人気者二人の声が、教室に響く。二人をちら、と見るけど花木さんと井田くんは放課後どうするかという話を続けてる。

 ( …仲良いよなあ、羨ましい。 )

 会話からも分かるとおり、クラスの人気者二人は絶賛お付き合い中だ。
 周りからは 美男美女でお似合いだと言われているし、私もそう思う。本当に本当に映画の中から飛び出てきたような二人。

 私みたいな地味子とは 全然違う。告白も諦めることもできない臆病者。
 いつになったら諦められる?
 彼の横顔を見ながら 何度そう思ったことだろう。

 ( 何か行動しなきゃ、諦めることも出来ないんだろうな。 )

 ちらりと視界の端にうつったカレンダーを見る。今は 2/10。金曜日。
 あと4日でバレンタイン。

 ( …バレンタイン。告白して当たって砕けるのもありだよね。 )

 思うのは簡単だ。でも行動に移すのは難しいだろう。

 ( でも… )

 いつまでも叶わない恋を続けてずっと辛い思いをするのも、やりたいことをやれない弱気な自分も、もう卒業したい。きっぱり諦めて、次に進みたい。

 まだ話してる二人を見て、いつものように 胸がちくり、と痛んだ。
 その痛みと共に私はこっそりと決意した。

 ( バレンタイン。告白して、砕ける! )



7日前 No.1

千染。 @nuit00 ★Android=bvfIDtteXu





 ▽ 私は脇役 / 二話目


 ↓↓↓


 日曜日のお昼。

 ( 買い物もしたしレシピもちゃんとコピーしたし準備万端! )


 「 …頑張ろう。 」


 一人で ふんっ、とガッツポーズをして、レシピを手に取り 眺める。そこには「生チョコレシピ!」の文字。
 色々と検索して見つけたものだ。

 ( …受け取ってもらえるかも分からないけど。 )

 そこまで考えてそれ以上の想像をやめる。今からネガティヴになっても何も起きない。
 せめて、良い生チョコができるように。そして、チョコに想いを込めれるように。精一杯心を込めよう。

 ( …あー、なんか好きになったときのこと思い出すな。 )

 あれは去年の春頃。入学式に心踊らせていた日のことだった。


 ***


 『 これで、平成27年度、桜道高校卒業式をおわりにします。生徒は… 』


 ( あーっ。やっと終わった! )

 伸びをしてクラスの人達を見る。みんな新しい制服を着て、新しい校舎を見て、近くの人と話して。
 これからの生活が待ち遠しい。そんな表情をしている。

 ( 友達つくれるかな? )

 人見知りで少しだけ暗い面がある自分。
 少しでも変わって友達を一人でも多く作れれば良いな…と前を見た瞬間だった。


 『 お前ら!どけや! 』
 『 待ちなさい!校則違反です!いい加減にまもりなさい! 』

 『 えっ!? 』


 何やらTHE・不良の先輩…らしき人と見た目からして厳しそうな先生が追いかけっこをしている。
 しかもその二人は私がいる場所めがけて走ってくるではないか!

 ( このままじゃ、ぶつかっちゃうっ。こんなに全力で走ってる人とぶつかったら… )

 不良の先輩の必死な顔と、厳しそうな先生の鬼の形相と、二人のその早さにびっくりして動けないまま衝撃を覚悟してぎゅっと目を閉じた。

 そのとき。


 『 大丈夫? 』


 耳元でそう声がしたと思うと、自分の身体が後ろにふわっと動いた。

 ( え、何?何!? )

 唖然としている間にも先輩と先生は、自分がさっきまでいたところを通り過ぎ そのまま体育館の外まで走っていってしまった。

 ( 誰かが助けてくれた? )

 肩に誰かの手の感触を感じて、くるりと後ろを振り向くと そこには黒髪長身のイケメンが立っていた。


 『 ええあ、あの、ご、ごめんなさい!ありがとうございます〜〜っ… 』


 ぺこり、とお辞儀をすると どういたしまして、という声が上から聞こえてきた。
 助けたくれた彼を見ると 笑いながらこちらを見て『 大丈夫? 』と心配してくれている。


 『 あっ。は、はい!おかげさまで全然大丈夫です。本当にありがとうございます。 』
 『 そっか。良かった、すごい固まってたから…助けなきゃと思って。 』


 そして、その彼が優しく微笑んだその瞬間、心が今までにないふわふわとした気持ちになった。そして、

 とくん―――…。

 心臓が急にどきどきと脈を打ち始めて。

 ( なにこれ…。この人がかっこいいから?それとも緊張してるから? )

 どちらもあるかもしれないけれど、このどきどきはそれらとは何か違った。


 それから少し後になって、私はこの気持ちが「恋」というのだと知った。



6日前 No.2

千染。 @nuit00 ★Android=bvfIDtteXu






 ▽ 私は脇役 / 三話目


 ↓↓↓


 「 出来上がった!完成! 」


 ふう、とひとつ息を吐くと 出来上がった生チョコを見て よし、と微笑む。

 ( レシピ通りにできてるし!味見したけど味も良かったし!あとは、渡せる勇気があるかどうか、だよね )

 今から緊張で胸が痛い。もしかしたら渡すときに泣いてしまうかもしれない。
 ―――…でも 後悔はしたくないから。


 ***


 → バレンタイン当日。


 月曜日は特になにも無く、いつも通り井野くんを遠くから眺めて終わった。

 井野くんとは、あっちが話しかけてくれたら話せるけど、こっちから話しかけることなんて殆ど無い。ある、と言っても係の用事があるときだし。
 つまり、私からちゃんと話しかけるのは今日が初めてだ。

 ( えっと、放課後になったら昇降口で待って渡してそのまま… )

 さっきから頭のなかでそれを繰り返している。先生の話も全く聞こえない。


 「 えーでは、バレンタインだからといってはしゃぎすぎて帰りが遅くならないように!! 」


 先生が生徒達に注意する声も遠くに聞こえる。
 このあと、先生がさよならの挨拶をしたら 昇降口にいって井野くんを待つ!


 「 ではーさよなら!女子は先生にチョコくれても良いんだぞー? 」


 ( …よし! )

 鞄をぱっと掴んで全速力で階段をかけ降りると、昇降口に待機する。

 胸が痛いし泣きそうだ。緊張しすぎだなあ、と苦笑しそうになる。
 井野くんは今日は部活休みだと花木さんに言ってた気がするから昇降口で良いだろう。

 ( 遅いな…まさか部活あった!? )

 そう思って教室に戻ろうとしたときだった。


 「 ねえ、美味しい? 」
 「 ん。めっちゃ美味い、ありがとう 」


 クラスのお似合いカップル、花木さんと井野くんの声がした。
 その瞬間、私は何故か反射的に隠れてしまった。

 ( え、ど、どうしよう声かけなきゃ… )

 そう思うのに身体は言うことを聞いてくれない。


 「 … 」


 今になって迷惑じゃないかな、とか 私のチョコなんて要らないよね、なんてネガティヴな感情が湧き上がる。
 そんなことをしている間にも二人は靴を履いて、帰ってしまった。


 「 ………相変わらずお似合いだ 」


 二人の後ろ姿を見ていると自然と涙が出てきた。

 結局渡せなかった。
 私は弱いままだ。


 「 …うー 」


 泣くなと自分に言い聞かせる度に涙は溢れてくる。

 ( …とにかく帰ろ )

 そう思い、下駄箱の扉を開けたのと同じタイミングで誰かに肩を掴まれた。


 「 えっ!? 」


 突然のことで思わず声が出てしまう。くるり、と振り返るとそこには…


 「 …に、入学式の……… 」


 入学式で私の場所に突っ込んできた不良の先輩が立っていた。





2日前 No.3

千染。 @nuit00 ★Android=bvfIDtteXu






 ▽ 私は脇役 / 四話目


 ↓↓↓


 「 あの………な、何か? 」


 何かしてしまっただろうか。考えを巡らせるも思いあたることはない。
 入学式で不快にすることをしたかと考えるが、もし していたとしても二年前の話だ。

 びくびく、と震えるが相手は押し黙っている。

 ( 何もないなら早く離して〜っっ )

 もう力任せに肩を離してそのまま帰ってしまおうか、なんて考えに至ったときだった。


 「 …な、泣いとったから 」


 どうしたのかと思って、と不良の先輩が言った。
 入学式のときとは打って変わって、ごにゃごにょとした やけに覇気のない声だ。

 ( え?それって… )


 「 し、心配してくれた…んですか? 」


 首を傾げて訊ねると、その先輩は何故か一回「 うっ 」と声を出してから こくり、と頷き「 そうや 」と答えた。

 ( ………見かけで怖い人だと思ってたけど、優しい人なんだな )

 そう思うと、口許が自然と緩んだ。


 「 ありがとうございますっ 」


 ぺこりとお辞儀をすると、何やら相手は慌てたようで「 えっ 」だの「 いやっ 」だのと言っている。

 その様子がなんだかおかしくてくすくす笑っていると、安堵したように息を吐く音が聞こえた。


 「 元気になったなら 良かったわ 」


 そう言われ 咄嗟に何て言えば良いか判断できずに狼狽えていると、先輩は昇降口の壁にかかっている時計を見て「 あ 」と呟いた。


 「 そろそろバイトの時間や、ほな、またな 」


 そう言うと 手を一回ひらりとあげて、そのまま玄関から出ていってしまった。

 ( ………良い人だった… )

 今まで怖い怖いと思ってきたけれど、実際には泣いてる人を心配して声をかけれる、優しい人だ。そして同時に強い人だな、とも思った。

 ( 私は泣いてる人を見ても、声なんか かけれないよ… )

 今度会ったら再度お礼を言おう、と決めて 私は帰り道へと歩を進み始めた。





12時間前 No.4
切替: メイン記事(4) サブ記事 (3) ページ: 1

 
 
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