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  365分の1 .

 ( 恋愛小説投稿城 )
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りり汰 @xxx26 ★kLNybCCrrN_xfO




  ずっと一緒だと思っていた幼なじみが、遠くへ行ってしまいました。







  会えるのは、年に1回です。







  想いは─────加速しました。










  もがいても もがいても届かない、苦しくて切ない恋のお話 .

  りり汰 : 2o16.12.22.







--

メモ2017/03/02 05:52 : 架虹。##history-off @pill★kLNybCCrrN_kBh

 

  

 

  Prologue >>1

  Episode1 永遠 >>2-5

 

  

  

  いいね感謝です!\(・.・`。)/

  

 

 

  

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りり汰 @xxx26 ★kLNybCCrrN_xfO





  --Prologue--



  カション。
  乾いた冬の朝、一人の少女が郵便ポストの蓋を開ける。
  ─────すると、一枚の小さな手紙が、ゆるりと風に舞って地面へと落ちた。
  少女はそれを拾い、送り主を確認し─────頬を緩ませた。
  便箋を抜き出し、達筆で書かれた文章を目で追う。


  > 七瀬都羽様へ。

  お元気ですか? ぼくは今、あなたに会えなくてさみしいです。
  来月、そちらに戻ることになりました。
  これでもう、さみしい思いをしなくて済みますね。


  白の罫線だけのシンプルな便箋と、質素な文章を読み、少女は
  ───あの人らしいな。
  と笑みを零した。

  ─────と、便箋の一番下に、何かの文章を消したような形跡があった。
  目を凝らして読んでみる。

  「 ─────あ 」

  その文字を理解すると、少女は手紙を握り締め家の中へと入っていった。




--

6ヶ月前 No.1

りり汰 @xxx26 ★kLNybCCrrN_xfO





  --Episode1 永遠--




  『 とわちゃん! こっちも焼けてるよ! 』

  瞼を閉じると思い出す、あの頃の記憶。
  あの人の声。

  『 んん〜! 美味しいねっ 』

  こんな幸せな時が、永遠に続くと思っていたあの頃。






  幼なじみ───柴石瀬名が、遠くへいなくなった。



  **



  確か、小学低学年の頃。
  家が隣同士で、生まれたときから一緒にいたわたしたち。
  このまま、大人になってもずーっと一緒にいるって信じてたわたしは、


  瀬名に突然別れを告げられた。


  「 おとうさんの仕事のつごうなんだって 」

  そう放つ瀬名は、俯いていて表情がわからなかった。
  わたしはただ、その場に立ち尽くすことしかできなかった。

  もう会えないの? 一緒に遊べないの?
  家に帰ったわたしは、ベッドに顔を押し付け、声をあげてわんわん泣いた。
  今までずっと一緒にいた幼なじみが、いなくなるという真実を受け止められなくて。

  お別れの日、瀬名のお父さんに言われた。

  「 毎年夏休みはこっちに戻ってくるからね。また一緒に、バーベキューしよう 」

  そう言い、俯いている瀬名の肩に手をおき、空港の改札へと消えていった。


  翌年から、年に一度だけ、瀬名の家族と一緒にバーベキューをした。
  会うたびに瀬名の体、声、性格が成長していた。




  そしてわたしは───瀬名のことが好きだと気づいた。





--

6ヶ月前 No.2

ねお。 @xxx26 ★Smart=5RGOmlqucI


  『 失ってから気づく大切さ 』って言葉、わたしは小さいなりに理解していたのかもしれない。

 瀬名が言っていた1つひとつの言葉、顔をくしゃってして笑う顔、小さい子どもみたいに耳まで真っ赤にして怒る顔、全部、全部、全部────…

  好きだった。

  あの時もっと目に焼き付けておけばよかった。あの時、もっと話しておけばよかった。後悔ばかりが募って───。


  思い返せば、今でもまだ涙が溢れてくる。なんで溢れてくるのか、自分でもわからないけど。



  「 とわー! もう明日の準備できたの? 」

  母の声ではっとなる。

  「 ──ごめん、まだ! 今からやるね 」

  ───そう、明日は8月19日。瀬名がこっちに帰ってきて、一緒にバーベキューをする日。




  ───一年に一度、とても大切な日。






--

6ヶ月前 No.3

ねお。 @xxx26 ★Smart=5RGOmlqucI





 「 おやすみなさい 」

 ひとりでそう呟き、ベッドに入る。
 明日は一年に一度、とても大切な日。早く寝て、明日に備えなきゃ。


 ───ああ、明日は本当に楽しみだな───……。

 明日の期待を胸に膨らまし、いつもより早く眠りについた。




 ───ん、ここは──……?

 サア────ッ………
 柔らかな、夏の風が吹く。
 ゆっくりと瞼を開けると、目の前には夏草と果てしなく続く湖が広がっていた。
 上を向いてみる。太陽が目に刺さって、眩しい。

 そして、ここは────………、



 毎年瀬名と過ごす、バーベキューの場所。



 ────ああ、そうか、夢を見ているのか。


 現実と夢の境目をうとうとと感じながら、周りを少し散策してみる。

 ───あ。

 奥に、人影が見えた。後ろを向いていて、柔らかそうなシャツが風に揺れている。




--

6ヶ月前 No.4

架虹。 @pill ★kLNybCCrrN_kBh




 ───もしかして。いや、絶対に…………




 あの人だ。


 風を突きぬけ、無性に、無性に、追いかける。
 ───待って、待って、待って。
 今会えなかったら、もう一生会えない気がするの。
 根拠のない焦燥感が、胸を痛ます。

 ───もう少し。もうちょっとで───……

 追いつける。

 ───ああ、でも。

 その人は行ってしまう。
 わたしの姿に気づかず、反対方向へと歩き始めた。

 いろんな感情が押しかけ、わたしは叫ぶ。

 「 瀬名! 」

 力いっぱい、君の心に届くように。



 でも君は。
 置いていってしまうんだね、わたしを。

 苦しくて、切なくて、悔しくて。
 大粒の涙が溢れ出した。
 小さくなっていく君を見ながら、へたりと座り込む。
 野原の風に揺られ、君は消えていった。




--

4ヶ月前 No.5
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