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ためいきばかりな毎日がある日突然変わらなかった話

 ( 恋愛小説投稿城 )
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黒狐 @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

私、黒宮輝。♀。
毎日つまらなくて
ためいきばかりな毎日…

そんな私もとうとう高校生!
キラキラしている毎日が私を待っているッ!
…はずだった。


が、そこはガリ勉しか集まらない
超つまらない高校だったああああ!?



受験生の皆さん…
家が近いからという理由だけで
高校を選んではダメだよおおお!←
っていうのを、黒宮輝が身をもってお伝えしていく、めちゃめちゃなJKライフ!


ちょいラブちょいキュンちょい引きラブコメディ。

2年前 No.0
メモ2017/06/29 17:53 : 黒狐 @akb4813★Mh60uwbAZq_8yY

ここには登場人物を記載していきます!!


T。黒宮輝(くろみやてる)♀

腰丈の長い黒髪に、黒い瞳

まさに名前の通り。

だがそんな彼女も女の子なのだ!

過去に1度人生をリセットしている。

主人公


U。赤葦研(あかあしけん)♂

眼鏡系イケメン

輝と仲良しで席が前

背丈も高い

過去に最愛の姉を亡くしている。


V。堺杏里(さかいあんり)♀

ゆるふわ女子

周りの女子からは「ぶりっこ」と言われている

紗季たちからの酷い虐めにより転校。


W。後條紗季(ごじょうさき)♀

リーダー系女子

肩までのストレート黒髪で前髪はセンター分け

赤葦に好意を抱いており、(輝のおかげで)赤葦と仲がいい杏里を嫌っており

周りの子達を率いて杏里を転校にまで追い込んだ。


X.藤田優(ふじたゆう)♂

イケメン好青年ボーイ

小6まで家が隣だった幼馴染

輝のことを「輝ちゃん」と呼ぶ

…続きを読む(30行)

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黒狐 @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

「杏里!」
「輝ちゃん」

ハァハァ「あんた…なんで」
「輝ちゃん。わたしが苛められていたのは知っているでしょう?」
「でっ…でも…最近は「酷かった」
「え?」
「最近ますますひどかった
特に、私はお父さんを痴漢扱いされたわ」

「え?」

彼女はその後涙ながらに話してくれた

有り得なかった。

なぜなのだろうと思いながら私は聞いていた

2年前 No.11

黒狐 @akb4813 ★Qbr5V2e7R5_8yY

※今回は杏里が語り手です


私、何回も輝ちゃんに助けられてきた。嬉しかった。
だから、いじめも終わるだろうと思っていた
でも違った。
輝ちゃんが助けてくれるたびにひどくなった。

「まぢさぁ〜?いつまで来んの?学校」
キャハハハ!!

「うっ…なんで…」
「はぁ?」
「なんで‥あたしが…」

ガッ

胸ぐらを掴まれて
「あんたは紗季さんの好きな人とったからだよばーか!」

「…え?」

「とぼけても無駄よ。あなたはあたしの好きな人に近づいて」

ドン

「好きな人の好意を奪った」


理由はとても意味のわからないものだった
なんで?と何回も考えた
男子とも極力話さないようにした

なのに紗季ちゃんをはじめとする女子からのいじめは終わらなかった

輝ちゃんといるときは静かだったけど
一人になると水をかけられたり
かばんがなくなったり
ひどい時は暴力も振るってきた

「グス…」
「…杏里…ちゃん?」

はっ!

「っ!?」
「俺、赤葦だけど。。。」


「元気…ないの?」
「…」
「ほれ」

バッ

「あ」

「これのんで元気だしな」
「あ…」

「じゃ、俺行くわ」

赤葦くんはとても優しかった
嬉しかった


まさか話しているところを
紗季ちゃんに見られているなんて思いもしなかったから

2年前 No.12

黒狐 @akb4813 ★Qbr5V2e7R5_8yY

ドンッ

「んっ!?」

「あんたさぁ意味わかってた?」

「え…」

「さっき!赤葦くんと!」

「少し話してただけだよ…」

「あんたいい加減にしなよ」
「もうおしまいねえ」
「ふふふ…」

ガッ


そのあと
私はたくさん嫌なことをされたの

とてもここでは言えないこと…

でも、私は逃げなかった
というよりはにげれなかった

本当に一番いやだったなにもかも
その場にいる子達はみんな私を見て笑った。

笑われていることにも腹が立って
抵抗しようものならその度に殴られ蹴られ…

泣いても喚いても




そのうえ



さっきも言ったけど
紗季ちゃんたちによってお父さん痴漢扱いされて
仕事クビになっちゃって…


「杏里」
「ううん何も言わないで」
「でも」
「輝ちゃん。あたしこの学校楽しくなかったの(ニコ」
「…」
「でもこれだけは言えるわ」



「輝ちゃん‥ありがとう大好きだよっ」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後

あたしは結局杏里に何も言うことができなかった。

一番あたしを理解してくれていて

唯一の友達の杏里を

私は救えなかった

その事実だけが虚しくて悔しくて腹立たしくて
(木の陰で俯いて
「はぁ」

ためいきついたらまた赤葦に馬鹿にされちゃうね
やめなきゃ

「ううん杏里」


(勢いよく立ち上がり…



「杏里になんと言われても構わない
 あんたの分まで戦うわ」

2年前 No.13

黒狐 @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

あたしは 今まで 間違ってた

とても 。






「 赤葦 」
「 ん ? 」
「 付き合って 」



ざわっ




「 っ!? 」
「 好きなの 」
「 だからって こんな大勢の前で!? 」
「 私 焦れったい人 嫌い」


ハッ

赤葦はあることにきづく

「 おっけ 」

ざわっ
ガヤガヤガヤ

「やばい!生告白!」「赤葦君…(><)」「というか無償に羨ましいッッッ!」「魔女と仲良かったもんね〜」「魔女、顔は可愛いしね」


たちまちクラスメイトがざわつき、落ち着かなくなる

コソッ「 輝 どういう つもりだ? 」
「 宣戦布告 」

「 は? 」

「 まぁ 見てなって 」

ガタッ

「黒宮さん」
「なあに?」

「ちょっといい?」

「 ちょっ!てr「ごめん赤葦君」

タッタッタッタッ

「んで話って?」
「黒宮さんほんとに赤葦君のこと好きなの?」
「うん」
「あたしも好きなんだけど」

うっわー…ストレートな女っ!

「ここじゃ、まだ聞いてるバカたんがいるからトイレ行きましょ」

「…」

あの赤葦のばかたれ!
くそ!おたんこなす!


2年前 No.14

黒狐 @akb4813 ★Qbr5V2e7R5_8yY

「 で、話って? 」
あたしは紗季から目を離さない
離すわけ無い
…でもなんで後ろに手を組んでんだろ?

「 赤葦くんとのこと… 本気なの? 」

「 本気だったら何か悪いかしら? 」
すかさず答える
すると彼女の目から‥

「 うっ… 」

「 は? なんで泣く訳? 」
意味わかんないんだけど
「 黒宮さん… 知ってるでしょ? 」
「 なにを 」
「 私…赤葦くんのこと好きなの 」
「 あっそ 」
「 !? 普通心配とか 「 してほしいわけ? 」

そうあたしが冷たく返すと
彼女、まだ自分が愛おしく見えるような顔で

「 …別れて 」

は?

「 …そうすれば 私は幸せ 」
「 先に告らなかったあんたの落ち度でしょ!? 」
「 魔女 」
「 っ? 」
「 どうせ…どうせ赤葦くんに魔術でも使ったんでしょっっっ! 」

ガッ

突然あたしは紗季から殴られた





      ・・・
「 今から あんた(輝)は あたしに逆らえなくなる 」

「 あんたは 逆らえば また殴るわよ 」クス

2年前 No.15

ぼぶりー氏@以下VIP @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

そして
私は目が覚めた

目が覚めた場所は学校

だけど

あたりは真っ暗で
何も見えなくて
薄気味悪くて

「 …っ! 」

頭に激痛が走った

「 なっ…に…? 」
痛みのする方を触るとヌルッとした

すかさずポケットに入っている携帯を取り出す
充電は60%弱、9月14日と書いてあるロック画面が映し出される

「 …時刻は、。 8時 …か 」

「 はぁ 」
またためいきがもれる。


赤葦が聞いてたら怒るだろうな…

「 赤葦 ! 」

携帯で急いで赤葦に連絡する

LINEを開き

「 いや違うか 」

受話器のマークを押し
「赤葦研」の連絡先を押す

「 プルルルルルル…」

「 赤葦…出てよ ! 」
「 プツっ 」
「 あ、赤葦! 助けて !今ね 」
「 学校だろ 」
「 え 」
「 だいたいわかる 」

赤葦はもうそばまで来てくれていた
そして

「 輝 ! 」
「 …赤葦 」
「 おま 、冷たい 」

私はその時もう意識が遠のいていたらしい
自分でもよく覚えてないけど
赤葦曰く、私はこのあと返事をしなくなったらしい


次の日ーーーーーーー

「 輝 」
「 うぅん いいの」
「 でも 」
「 こんなんじゃ面白くない 」

私はわざと怪我をしたことを誰にも言わなかった。
家族と赤葦んちはしっているが、病院にも行ったほうがいい散々言われたが行かず、そのまま次の日を迎えた

「 黒宮 。、さん 」
「 ああ 」
「 赤葦 こいつだよ 昨日あたし殴ったやつ 」
「 」


その時の顔は忘れられない

まるで魔女のような紗季の顔

2年前 No.16

ぼぶりー氏@以下VIP @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

「 赤葦 、、くん 」

その時紗季は、その数秒前にしていた魔女のような顔とは裏腹に、子犬のような表情を浮かべ、

「 違うの。、 あたしじゃないのよ! 」

と。


信じらんない。この女。
どんだけ最悪なわけ?
あたしは呆れた。

「 赤葦くん 黒宮さんと別れて 」






そんなストレートに言うなんて思ってもなか
ガシャンッッッ!


へ?


「 あたし 好きなの フフ。、 赤葦くんッ! 」

紗季。、?

「 後條 。、さん ? 」

赤葦は驚いているというより、あたしも。
紗季は何なのかわからなかった
でもこれだけは言えた

「 悪魔 」

そして紗季は赤葦の首元を掴み

「 さあ早く 黒宮さんと別れて! 」
「 くっ ! 」

し、信じらんない

「 紗季! やめて! 」
「 輝。、 俺は大丈夫 」
「 バカ言わないで!? 」

ドサッ

「 黒宮さん 貴女が別れを告げて
赤葦くんからじゃダメ。 貴方からよ。」

「 … 」

「 やめ…げほっげほっ 俺はっ 」
「黙って」
また首を掴む

「 赤葦 」
「 輝っ…ゲホくっ…やめろ。、」
「 別れよう 」
「 輝ッッッ! 」

1年前 No.17

ぼぶりー氏@以下VIP @akb4813 ★iPhone=A61rWD26is

「 その言葉に嘘はないわね? 」

紗季のこの問いに彼女を睨みつける

「 えぇ 」

ニコ

「 。、輝、、」
赤葦はとても悲しんだ
ごめん赤葦

「 だって 」
グッ
拳を握りしめる

「 生きてれば何回でも付き合えるじゃん 」(ニコ

赤葦はその言葉に驚いていた
いや、紗季も。

「 何云ってるの! 赤葦君はあたしと付き合うのよ! 」
「 それは !」
「 それは赤葦がきめることじゃない ?」
プルプルプル

あたしは何故かムキになっていた。
なんでだろう
紗季を脅すために赤葦と付き合ったはず、、
なのに

「 だから … 」

目に熱いものが貯まる
なんだろう
なんでだろう
赤葦
あたしさ
赤葦のこと
いつの間にか

「 好き 」

ハッ

気づいたら涙と共に出ていた言葉
なに?
あたし、、
だっさ。、、、

「 ひ、卑怯よ! 泣くだなんて… 」

バッ
赤葦が隙を付いて駆け寄り

あたしを抱きしめた

「 輝 … 」


なんで…
好きになっちゃったんだろ


気がつくと紗季はもうそこにはいなかった。
ずっと抱きしめてくれている赤葦
そんな赤葦をあたしは

ドンッ

「 え ? 」

「 うっ…嫌だよ 嘘つき 」


赤葦はぽかんとした表情のまま立ち尽くしていた

「 え…?いや俺はお前のこと 」
「 違うの… 」

「 もうほっておいて 」


そのままツカツカとその場をあとにした。


「 何言ってんの 」
「 好きとか 」

「 馬鹿じゃないの 」

とか言ってる
あたしの目には大粒の雫が垂れていた

そして先までは早足だったのも
徐々にゆっくりになり
やがて止まってヘタってなってしまった。

「 うぅああああああああん !!!!!」

泣いた
泣いた
泣いた

あたし恋なんかしちゃいけないんだから


「 …はぁ 」
その日の放課後

今まで1番大きな
ため息が出た。

1年前 No.18

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

それから赤葦とは微妙な距離になってしまった

「 輝。今日だけどさ 」
「 一緒に帰るんでしょ わかってるから 」

ガタン

「 輝 … 」

そのまま席を立ったワタシは、トイレに駆け込んだ。

「 う… みっともない 」

その後、紗季は元気をなくしたは愚か、杏里のこともあり
周りの女子から嫌煙されるようになった

まぁ、これでよかったのかはわからないけど

うぅんこれでいいんだよね?杏里

「 … 」

たぶん、杏理はあたしがこんなことをして自分が病んでしまったことを知ったら
ものすごく怒り、逆に愛想つかすだろうな




それに…

「 輝… あのさ 」
「 赤葦 ちゃんと話そう 」
「 う、うん 」


そう。けじめ、つけなきゃ。


自分の心に正直に

そしてなんであんなことをしてしまったのか
赤葦に話さなきゃ






「 赤葦 あのね 」
「 …やっぱやーめーたっ w 」







「 は?! 」
「 でもこれだけは言える 」


チュッ


「 !? 」

「 好きだよ! 大好き! 」
「 これからも彼氏として よろしくねッ 」

この時ワタシは満面の笑みをしているように見せた。
いいや。
ほんとはそうなのかもしれない
でも、、、幸せになるたびに

あの時のことを思い出すんだよね…


_______________________________________

女ってほんとめんどくさいよね
強い者の下についとけばワタシがハブになることはない
ワタシの居場所ができる


そうなのだろうか


現にこの物語でお伝えした少女たちも
ドロドロで
もろく
簡単に壊れてしまった



強いものの下についているから?

いいえ

その強い人こそ

一番弱い人




貴女、気をつけなさいね

女って怖いのよ




「 女って生き物 」    ≪完≫

1年前 No.19

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

ワタシは黒宮輝。

周りからは「魔女」と言われ怖がられている。
なぜならこの長くて艶のあるなんとも透き通った腰丈の黒い髪。

これのせいだ。(ワタシが思うに)

自分でそう思っているのならなぜ切らない?
って思ったでしょ。

そう。切ることができればいいのだけれどね。

今回はそんなワタシのこの長い髪の正体を知るカギになるかもしれない、

そんなお話をしていくーーーー…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「 輝〜 ユウ君来てるわよ〜 」

「 はぁい! 」

黒宮輝、小6。

「 あ、ユウ君!おはよう!! 」
「 輝ちゃん 」

ワタシには昔、家が隣の仲のいい、いや幼馴染がいた。
名前は…漢字はうまく思い出せないけど、

「 藤田 ユウ 」

という名前だった。

ユウ君とは、幼稚園からずっと一緒で、
ずっと大好きだった
ワタシの初恋はユウ君だった。

「 ユウ君!私たちって中学生になっても一緒よね! 」
「 うん!もちろんだよ 輝ちゃん 」
「 そんなことより、今日の宿題した〜?? 」
「 まさか 輝ちゃんしてないの? w 」
「 むっ うっるさいなぁ! 」

私は昔。
こんな性格じゃなかった
友達も多くてみんなの人気者で。
魔女のひとかけらもなかった。

「 おっはよ〜!! 」

ユウ君と二人で勢いよく教室の戸を開き
大きな声でもう既に来ているクラスメイトに挨拶をする

「 おはよ〜! 輝(ちゃん)! 」

それぞれから輝やユウ君に挨拶が返ってくる

「 うふっ 今日もいい日になりそ! 」

そんな毎日がずっと続いていた。
それから先、私はいじめにあったとかそんな暗い話にはならない。
ずっとずっと幸せで、
その隣には必ずユウ君がいて…

「 あたし…早く中学生になりたいかも!! 」

なんてほざいていた。

そう。何もかも上手くいっていた、
この時期が私の最盛期かもしれない。











今の私の癖の、「ためいき」なんて全くしたことがなかった。

こんな私を知っていたら、赤葦はものすごく褒めてくれるだろうな。

1年前 No.20

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

毎日が何の変りもない、楽しい日々だった。
ユウ君とワタシはいつもと変わらず元気で。



元気で?



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガバッ
「 はぁはぁ… 」


夢。
昔の楽しかった日々の夢。
何さ…なんでこんな時に見るの?


「 楽しかった…夢‥なのになんでこんな… 」

汗かいてる。ワタシ。
昔の楽しい夢を見たはずなのに、ものすごく

「 ツライ 」


今日は日曜日の朝。
今日はゆっくり寝られる朝なのに
ベットの隣にある小さな木製の小さな机の上の
どの女の子も持っているような、いや
至って普通の目覚まし時計
その時計は現在≪6:15≫を指している

「 なんなの 」

仕方なく、そばにある水玉模様のカーテンを豪快に開ける

「 うっ眩しっ… 」

今日はいつになく晴れている

…イライラする

ふと
隣の家を見る


「 ん… 」

なんで今隣見たんだろ?


「 あ 」
「 輝何してんの? 」
「 え… いや何も‥てか起きるの早w 」
「 う、うっせえw 」

アハハハハ!


朝から他愛もない話で盛り上がり
さっきまで何で悩んでいたのか忘れてしまった

「 じゃ、また後で 」
「 おう 」

そう言ってお互いにお互いの部屋に戻った
ベットに坐ると古いせいか、ギシっとなった

「 考えすぎよね 」

そういうと、出かける支度をするため自分の部屋を後にした

1年前 No.21

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

重たい足取りの中、下へ降りると
母と父がもう既に起きていて朝食の支度をしていた。

「 おはよう 」

いつものように挨拶をすると

「 おはよう 」

いつものように返ってきた。

「 輝、今日は早いな 」
「 研君とデート?w 」

「 ゴフッ そんなんじゃないから! 」

なぜか知らないが、母はワタシが赤葦と付き合っていることを知っている様子だ
親って怖いな

「 じゃあ行ってくるから 」
「 いってらっしゃい 」

そう。今日は赤葦と初デート
足取りは軽いはずなのにさっきから足が重い

「 なんなの 」

ワタシは、高校に入ってから練習をした慣れないメイクの支度を始めた
洗面台の前に立つ
今ではもうパンパンになってしまった、化粧ポーチを取り出すと慣れた手つきで支度を始めた

「 はぁ 」いけないまた溜息

そしてBBクリーム、パウダーを淡々と塗っていく
デートというだけあり、いつもよりかわいく見られたいという思いから
友達(あまりいないが)と出かけるときよりも少し濃いめのチークを頬に足す
目にはラインにマスカラにやわらかめの赤を乗せている

「 あとは… 」

赤いティントリップを塗り、メイク完成。

「 いってきまーす 」
「 いってらっしゃい 」

さっきも言ったのに癖でもう一度言ってしまった‥

玄関を出て、すぐ赤葦がもう外で待っているのに気付いた

「 赤葦!待たせた? 」
「 ううん俺も今出たとk「 輝ちゃ〜ん!!!今日は研をよろしくねッ!! 」
「 あ、おばさん!おはようございます! 」
「 今出たとことかかっこつけちゃってるけど実はずいぶん前からここにこうしているのよ!! 」
「 おい! 」
「 ふふwまぁ楽しんで〜 」

おばさんに手を振った

赤葦楽しみにしてくれてたんだ‥
なんだか心がぽかぽかしたのがわかった


・・・・
「 …輝ちゃん‥」


ハッ!!


「 どした? 」
「 今なんか…名前を呼ばれた気が… 」
「 …許さない… 」


どさっ


ワタシはその場に鈍い音を響かせながら座り込んだ

「 …いや…なに… 」

確かに聞こえた
空耳なんかではない


足がすくんで暫く立てなかった

1年前 No.22

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

「 落ち着いた? 」
赤葦がジュースを差し出す

「 ごめん… 初デートなのに 」
「 ううん それより、大丈夫なの? 」

ワタシは首を縦に振ることができなかった。

「 そっか 」

少し俯いて

「 赤葦はなんでこんなんなのか聞かないの 」
ぽつりと呟いた

「 まぁ気になるよ でも聞かない 」

え?
なんでと口に出そうとした瞬間

「 輝が話してくれるまで俺は待つよ 」

雨が降ってきた…?
いや、違う
ワタシの目からだ
しかも大粒の


「 うぅ‥ 赤葦… 」

そのまま赤葦は優しく包み込んでくれた

静かにただ

お互いの体温だけを感じて




このまま時が過ぎればいいのに

あのことなんて思い出さなければいいのに



ユウくん…

「 ユウくん… ごめん…ね… 」

目が覚めると、なんと自室のベットだった

「 ん…? 」

おかしい
さっきまで赤葦とデートしていた
さっきまでしていた
そう
二人で公園にいた




「 え? 」

時計の針はありえなかった

≪SUYNDAY 6:15≫

をさしていた

1年前 No.23

ぼぶりー氏@以下VIPがお送りします @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

いやそんなのありえないだろ?
なんで?

「 ありない 」
そう思ってまた(自分では今日の朝だと思っている)今朝同じことをした

カーテンを豪快に開け、ふとためいきをつく

「 やっぱり晴れてる… 」

今朝と同じくイライラした

いや、時計がこわれているだけで実際は昼なのかもしれない
ううん
わかってた
そこまで馬鹿なほうではなかったから
太陽が東から上ってきたばかりなことくらい

でも望みをかけて
ギシギシと音を立てながら階段を駆け下りる

「 … 」
「 おはよう輝 」
「 おはよう 」

そこには両親がいて
今朝と同じように挨拶したきた

「 ‥おはよう 」

でも食事をとる気分ではなかったし
赤葦とデート…?

「 輝今日は早いな 」
「 ユウくんとデート?w 」
「 そんなんじゃないってば! 」

え?

ユウくん?


同時に頭がこんがらがった

1年前 No.24

ぼぶりー氏 @akb4813 ★iPhone=CJ5rp3k0fR

今週は主がテストがあるためお休みします

来週テスト終わったら書いてると思います

ではまた来週、、

〜番外編



ピンポーン


ガチャ
「 輝〜 ! 」
「 …なに 」
「 はい!これ! 」
※輝と赤葦は家が隣です(本編を呼んでください!)


はっ!まさか…今日はバレンタインだから!?
逆バレンタイン的な!?
やばい…嬉しい…//

「 これ、昨日落としてたって! 」






あたしのお気に入りの…!!!!!
う〇こT!?!?!?!?//////

嘘でしょ?!どこに…てか!

「 うっ… //////返してよ! 」
「 バカ!バカ!バカ!////// 」

バタンっ!

恥ずかしい…よりによって…隣の…

しかもカレシにこんな恥ずかしいTシャツ届けてもらうなんて!?
うぅ〜…//

「 輝…どうしたのかな? 」


ピンポーン


ガチャ

「 あ、輝 」
「…これ!チョコ!義理だから!(?!)」
「 あ、ありがとう? 」
「 あ、あと!さっきのTシャツのこと忘れてよね!! 」
「 Tシャツ? あぁ届けたやつ? なんかあった?」
「 !? 見て…ないの? 」
「 ? 」
「 …っ〜////// 」
「 ? 」
「 なっ…なんでもなっ((チュッ

チュッ?

「 可愛いすぎ// 」
「う、うっさいばか!//////」
「 家上がる?//」
「 …ん 「 やーらーしー (ニヤニヤニヤニヤ」

「「 (お)母さん!? 」」
「 やだぁ〜全くうちの子ったらぁ〜」
「 どうぞ!うちの輝でよければww」
「 ッッッッ////////////」
「 なっ!どっか行けよ! 」
「「はいはい邪魔者は消えますよぉ〜(ニヤニヤニヤニヤ」」

「 かっ…帰る… /// 」
「 お、おう 」

「「若いっていいわねぇ〜(ニヤニヤ 」」

「 っこのクソババア!///// 」
「 なに!?クソババア!? 」


皆さんにも良いバレンタインでありますよーに!
HappyValentine!!

1年前 No.25

ぼぶりー氏 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

今週から再開します。

-----------------------------------------------------------

「 ユウ君‥って? 」
「 あらやだ なに言ってんのこの子 」
「 え。隣の子じゃないか 」

「 赤葦じゃん隣って… 」

「 赤葦? 」
「 小学校の友達か何か? 」

嘘…でしょ?
赤葦がいない。
それよりもユウ君が…生きてる?

「 …いってくる 」
「 あらあら 」

ワタシは洗っただけの顔でとかしてないぼさぼさの腰丈の黒髪で
勢いよく玄関から飛び出した

「 ありえないありえないありえない! 」

自分が何をしているのかもわからない
自分が何がしたいのかもわからない。


でも


『ピンポーン』


「 はーい 」


ガチャッと音がしてドアが開く
開けたくない
開いてほしくない
という気持ちを胸に

「 あらぁ 輝ちゃん! 」

昔懐かしい声
聞き覚えのある声

「 …ユウママ 」
「 今日デートなんですってね〜楽しんでね 」

違う。今日は赤葦とデート。

「 あ、はい 」
「 ちょっと遅れるって…伝えといてもらえます? 」
「 わかったわ〜伝えとくわね 」

そのまま歩いて帰った
ありえなかったの
だから

家に帰って
自分の部屋に行って
ぎしっと音のなるベッドに寝ころんだ

なんで…?

このままあたしはユウ君とデートに向かわなければいけないの…?


わけのわからないまま支度をして家を出た


「 おはよう輝ちゃん 」
「 ユウ君‥・ 」
「 元気…ないね?大丈夫? 」
「 大丈夫だよ! うん! 」
「 よし。いつもの輝ちゃんだ(ニコ 」
「 うん。 」

それから、ユウ君に言われるままの場所に行った
いろんな場所に
楽しかった

「 輝ちゃん 最後はあそこいこっか 」

ユウ君の指さした場所は、

昔、ユウ君といった丘
虹の丘

「 …うん 」

そのままさっきまでと同じように会話をたくさんして
ワタシはわけのわからないまま。
でも昔に戻ったみたいに楽しかったのが一番

「 輝ちゃん 今日おかしいと思ったでしょ? 」

「 ん? 」


「 君、赤葦くんって子とデートだったでしょ? 」

「   …ん ?」

1年前 No.26

ぼぶりー氏 @akb4813 ★iPhone=eO9ci8HlMH

「 え どうしてその名前を、、? 」
「 僕が変えたんだこの世界を 」

何を言ってるのかわからない
ただユウ君は淡々と話していた
なにを話していたのか覚えていない
多分

「 僕は未練を残したまま旅に出たからだと思う 」
と言っていた気がする

「 ユウ君… ワタシをどうするの 」
「 どうもしないさ 直にもとの世界に戻る 」
「 …ユウ…君…は? 」
「 輝ちゃんが気にすることはないよ 」
ユウ君はにこやかに微笑んでワタシにそう話した
「 気にするよ…気にするよッッ 」
ワタシはユウ君の胸ぐらを掴み声を荒げた
「 ユウ君いきなりどっか行っちゃったし!
ワタシ…ユウ君好きだったんだからねっ!?
ずっと一緒って…言ったじゃん… 」
「 輝…ちゃん… 」

ユウ君の胸ぐらをそっと離した

「 ユウ君が…好きって言った長い髪…
ワタシあれから1度も切ってないの 」

髪をぎゅっと握った

「 ユウ君がどっかに行っちゃってからも!
赤葦が来てからもっ!…赤葦に恋してから も …」

その時、頬を冷たいものが伝った
なんでだろう
悲しいなんて思ってないのに
むしろ再開できて嬉しいはずなのに
その冷たいものはそのまま流れて
地面へと落ちた

「 輝ちゃん 僕がどこに行ったか知りたいのかい? 」
「 引っ越し…したんでしょ? 「 僕はこの地にはもういない遠い遠い世界の住民になったんだ 」
ユウ君はその時目は笑っていたのに
どこか強張っていたように感じた

「 それは… 」
「 その長い髪!とっても似合ってる 」
また、あの優しいほんわかとした顔に戻り
優しくワタシの頭を撫でた

「 時間だ… 楽しかったよ 」
遠ざかっていくユウ君
「 ま、待って!ユウ君!行かないで! 」
手を伸ばしても届かない
「 また…あ…え………る 」
語尾まで聞こえたかと思うとそこは自室のベッドの上だった

「 輝! 」
そこには赤葦がいた
ワタシが寝ている間ずっと傍にいてくれたようだった
そりゃそうだ
デートの途中に倒れてそのままずっと…だったんだから心配にするに決まってる

「 大丈夫か!?「」
言われるや否やそのまま赤葦に抱きついた
怖かった
悲しかった…から
今はそうやって言い訳させてください

1年前 No.27

ぼぶりー氏 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

そのままワタシは今まで通りの生活に戻った
赤葦との日常、魔女と呼ばれる日々。
前までは魔女と呼ばれるのが嫌だったのに、
今じゃ全然感じない。

「 ワタシ、まだユウ君と会って話さなければならない
  ユウ君のこと、もう少し知らなくちゃ 」

ワタシは、知らなくてはならない
まだ謎が多いユウ君のことを。

その日から、ワタシは探し始めた。
あの日どうして突然藤田一家は引っ越ししたのか、ユウ君の言う「遠い国」とはどこのことか、どこかは見当ついてるけど…

「 赤葦、週末付き合ってくれない? 」
「 あぁ。俺は別にいいが 」
「 少し遠出になると思うの 」
「 …そうか 」

赤葦は少し浮かばない顔のようにも見えた。
そりゃそうさ。

あのあと、
赤葦にユウ君のことを少し話した
ユウ君が元カレであること。
今、ユウ君にあったこと。
この黒髪ロングの理由・・・

納得はしてくれたが、よくわからないと言っていた。

-----------------------------------------------------------

そして、週末までの間に、母や父に藤田一家の引っ越し先など聞いた。
場所は教えてくれたが、なぜ引っ越ししたのかはわからないそう。
ただ、ユウ君が意味の分からないことを言っていたそう

『 僕、ここでの生活に慣れすぎたからそろそろ帰らなきゃ 』 と。



意味深だ。

・・
帰る?


そのあと、携帯の地図を頼りに、目的地まで向かうことにした。

そして、約束の週末になった。

1年前 No.28

ぼぶりー氏 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

赤葦は、定時に玄関に立っていた。

「 赤葦、おはよう 」
「 おはよう輝。 よく眠れたか? 」
「 まぁ、それなりに 」

それから、いつものように話しながら、でも空気は重たいまま
最寄りの駅まで歩いた。

「 赤葦 ワタシまだ怖いの 」
「 何が 」
「 もし、ユウ君のことをワタシが全部知ってしまったら、ユウ君のこともユウ君との思い出のこともすべて忘れてしまいそうで… 」

手が震えた。足も。そして少し寒くも感じた。

「 大丈夫 」

そう優しく呟いて、優しく手を握ってくれた。



ーーーー丸々駅

あっという間だった。ここからユウ君のいる、、、、町まで。

車内では、会話はほとんどなかった。
向かいの席なのに、双方終始携帯を弄ったり、窓から見える景色を眺めたり…

まぁ。今思い返してみれば、あの時どちらとも緊張と恐怖とで怯えていたんだと思う。

そして何駅も通り過ぎ、何回も乗り継ぎをして、もう何時間経っただろうか。
ユウ君のいるとされる、駅についた。






と思った。



「 嘘‥でしょ? 」

そう。そこはこの線の終点駅。
つまり、この先は、ない。
なのにそこに広がっていたのは、



「 何…?ここ 」








もはやそこは町ではない




荒地だった

1年前 No.29

ぼぶりー氏 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

降り立ってすぐに車掌さんに声をかけられた

「 あなたたち、ごみでも捨てに来たのですか? 」
その言葉に思わずワタシは息をのんでしまった。

その様子を見かねたのか、赤葦が
「 どうしてですか 」
と尋ねた。

「 どうしてって…見ればわかるではないですか この荒れ様。
  ワタシは長く車掌をしてますが、もう何年も此処の駅で降りたお客さんは見ませんからね 」
「 此処は前から荒地だったのですか? とてもそうは見えないのですが… 」
「 あぁ…前はこんまりした小さな村みたいなところでね。だが‥5年くらい前だったかなぁ
  いきなり人がいなくなってそして気づいたらこの有様さ 」

5年…か
丁度藤田一家が越していった時期と重なるじゃないか‥

「 すまないね もうそろそろ出なくちゃならないから
  ごみは捨てないようにね 」

そう言い残すと、車掌さんはまた元来たほうへ戻っていった

「 本当に人が住んでいたのかしら‥ 」
「 多分な あそこ見てみろ 民家の跡がある 」
「 あ。ほんとだ 」

それから駅を出て、少し散策してみることにした

「 立派な家ねぇ… 」
「 とても手入れがされていないようには見えないな 」
「 あ、川がある! 」
「 おい、あんまり近くに行くなよ 」

古びているけど立派な家々、マイナスイオン漂う綺麗な川、学校らしき建物・・・
いろいろなところにワタシ達は足を運んだ
一通り歩いたところである一つの家があった
周りにはたくさんあってだがその民家には見覚えのある‥


「 っ! 」
「 どうした? 」
「 っ… 」
ワタシは走った
「 輝!? 」
途中で赤葦に呼び止められたが、走らずにはいられなかった
「 ハァ‥ハァ‥ 」
ーガラガラ‥
玄関らしき扉を開けて中へ入る
「 お邪魔‥します 」
そして後に赤葦が遅れて入ってきた
「 っハァ。。ハァ‥輝!どうしたんだよ!! 」
「 …の家なの 」
「 ハァ‥ん? 」
「 ユウ君の家なの 」


家の前にあった名前は確かに


「 藤田 」だった

1年前 No.30

ぼぶりー氏 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

≪ ※本編ではありません ≫

今回、書いたことのない、考えたことのないミステリーに挑戦してます。

なんだかおかしいなとか意味わかんないと思うかもしれませんが、

この【輝の過去】編もよろしくお願いしますm(_ _"m)

1年前 No.31

ぼぶりー氏 @akb4813 ★iPhone=eO9ci8HlMH

中に進んだ

怖かったが、何も分からないままの方が怖いような気がしたから。

「 無茶はするなよ 」
「 …えぇ、わかってるわ。 」

茶の間となっていた場所であろうところは
机があり、そして何も無かった
TV等は、この街では通っていなかったんだろう
だが、机以外何も無いということがとても怖かった

更に奥へと進むとそこはキッチンとなっていた
蛇口を捻り
「 水は出ないのね 」
「 5年も経っていればそうなるだろうな 」

食器棚があるだけであとは何も無い
なんだろう。、

そして奥へと進むと
それぞれ部屋があった
藤田夫妻の部屋、、
そして
ユウ君の部屋…

「 ? 」
「 どうしたの? 」
「 なんかここおかしくねぇか? 」
「 何が? 」
「 っ! 」

ユウ君の部屋にあったのは、

無数の紙

下の畳をも埋め尽くす量の紙がそこにはあった

「 な、、なにこれ、、 」
赤葦が手に取り
「 …なにかの資料だな 」
「 資料…? 」
「 ほら見てみろ 」
そして赤葦が差し出してきた文書には



《ーへの行き方》
と書いてあった


ーの部分はもう古くなっていてよく読めない
中身も同じく読めない

「 …どこへの行き方なのかしらね 」
「 そこがまたこの一家と街の謎を解く鍵となってるんだろうな 」

その紙一枚一枚に目を通して
読めたものをその場から持ってその家を後にした

「 とりあえず、今日のところは近くの宿で休むか〜… 」
「 そうね、 もう暗くなったきたし、、この文書にしっかり目を通したいしね 」

また、電車を待ち、そして隣町へと向かった

「 はぁ 」
「 またため息ついて、、 」

「 ワタシ、夢の中で会ったことも関係してくると思うのよね 」
「 夢の中、、、 」
「 ユウ君に何があったかはまだわからない
でも、ユウ君が言った言葉とかその場の出来事とか… 」

思い返してみた

あの時、ユウ君が私に言ったこと。
その中でも心に疑問を抱かせた言葉。、、、、、

『 僕はこの地にはもういない遠い遠い世界の住民になったんだ 』


…遠い世界…ねぇ、、

「 遠い世界って。、どこだと思う? 」
「 ん〜…純粋にここからは遠い場所?とか? 」
「 …天国 」
「 …まぁ、そう暗くなるなよ 」
「 うん 」

ワタシは天国としか考えられなくなっていた
もうワタシの思考はそれ以外はありえないという結果を導き出していた

そう。、

ユウ君は死んだんじゃないかってー…

1年前 No.32

ぼぶりー氏 @akb4813 ★iPhone=eO9ci8HlMH

思い起こせば、

藤田一家が引っ越してから1度も藤田一家の話を聞かなくなった

父母の口からはもちろん、

学校の友達からも。

「 やっぱり…そうなのかな 」
「 … 」

そうこうしているうちに、駅についていて、
気づけばホームに立っていた

「 近くの宿空いてるかな 」
赤葦はつかつかと歩いていった
ワタシもその後をちょろちょろとついて行った

「 外で待ってな、 今聞いてくるから 」
赤葦が宿主に空きの確認をしにいった

「 綺麗な夕日… 」
そこには田舎の雰囲気漂う山々の間から顔を出す真っ赤な太陽があった
無論、直視はできないがその雄大さといい、真紅さといい、心を魅了するものがそこにはあった

「 ワタシ…いつから夕日見てないんだろ 」
そう、懐かしい久しぶりの感覚に囚われた


、、、、
懐かしい?


「 …そういえばユウ君といつも見てたっけ 」


ーー…

「 輝ちゃん!早く早く! 」
「 んも〜!ユウ君早いー!!! 」
「 見て 」
「 うわぁ〜…きれ〜!! 」
「 たまに僕が父さんや母さんに怒られた時にくる秘密の場所なんだ 」
「 そうなんだ … 」
その時のワタシはその丘から見える夕日に見入っていて適当に返事したのを覚えている
「 虹の丘って言うんだよ 」
「 虹の丘…か 」
「 うん 」
「 でもね輝は虹じゃないとおもうなぁ 」
「 どうして? 」
「 こんなに夕日が綺麗なんですもの
虹じゃ足りない 」

そういった途端ユウ君が笑い出した

「 アハハハ!輝ちゃんって面白いねw 」
「 なっ! 」

「 此処は虹がたまに見えるからその名前になったらしいんだけど、輝ちゃんったら夕日の綺麗さの比が虹くらいだからって勘違いしちゃうんだもん!ww 」

「 ユウ君のバカ! 」
「 ん? w 」
「 …僕は昔から君みたいな子を待ってたかもしれないね 」

…ーーー


「 輝!空いてるって! 」
「 ほんとに! わかった今行く 」

赤葦と自分の荷物を手に歩き出す

ユウ君にもう一度会いたい
ユウ君が何なのかを確かめたい

その気持ちを胸に

宿の中へ入った

1年前 No.33

黒狐 @akb4813 ★iPhone=eO9ci8HlMH

宿の中に入ると暫くして
赤葦が先にお湯に浸かってくると言ったので
ワタシ一人になった。

「 ワタシ…おかしくなったんだろうか… ? 」
そう呟いて
古びた窓を豪快に開けた
少々壊れてしまわないか心配だったが。

そこにはもう夕日はなく、
真っ黒な闇が街を飲み込んでいた。

「 さっきまであんなに赤かったのに 」
そう言って、携帯の画面を見ると
時刻は19:30を示していた。

「 もうこんな時間か… 」

「 遅いな 赤葦 」

待っても待ってもまださほど時間はたっていないのに
もう1時間も待ったような気になる。

1人が怖い。



というよりは

この静けさが何かワタシを飲み込みそうで恐ろしかった


そうしているうちにワタシは寝てしまっていたみたいで目を覚ますと赤葦がワタシの目の前にいた

「 輝、大丈夫か? 疲れてるんじゃないか?


「 あ、えぇ。大丈夫平気だよ 」
そういうと、頭もあまり働いていないまま
浴場へと向かった

「 大きなお風呂… 」

長くゆっくりと浸かった
もちろん、しっかり洗ってから。

今までの疲れを取り除くように。

だが、まだ謎は解けていない。
解けていないどころか、ここに来てから深まるばかりだ。

「 僕は昔から君みたいな子を待っていたのかもしれないね 」

ユウ君の言葉がやたら頭を回る

昔から?
昔って、生まれてからってこと?

それとも…

いや、そんなわけない。
ユウ君は普通の人間だし、ワタシが生まれた時からの幼馴染なんだから。



…?

・・・・・・・
生まれた時から?


一緒なのだろうか?
わからない。
父母に聞かなくてはわからない

だけど…

遊んでいた記憶が全くない



ザバッ

ワタシは猛スピードで浴場を後にし、
服に着替え、
自分の部屋へと向かった

バン!

「 ただいま 」
「 あ、遅かったな 」

携帯でお母さんに連絡を入れる
(お母さん、いきなりごめん
ユウ君って小さい頃から隣人なの?)

「 ワタシ、ユウ君のこと少しずつ思い出してるみたいなの 」
「 ほう? 」

「 ユウ君、もしかしたら 」

ピンポン(通知)








「 この世界の人間じゃないのかもしれない 」

1年前 No.34

黒狐 @akb4813 ★QeOcB849Hk_Vjk

僕は輝ちゃんに嘘をついていた。

それも小さなウソから始まった大きなウソ。

初めて会った時はまだ輝ちゃんが3歳くらいだっただろうか

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「 ママァ〜! 」
「 あららみきちゃん楽しかった? 」
「 うん! 」
「 さぁご飯できてるから早く帰るわよ! 」
「 はぁ〜い! 」

公園内では5時のサイレンを知らせている

中ではママやパパと呼ばれる人たちが続々と押し寄せていて

子供たちの喜びの声や晩ご飯のいい匂い

まだ遊びたいと泣き叫ぶ声…

それぞれがそれぞれの世界に入り込んでいる

僕はそんな時間帯に来た。

暫く経つと、先ほどまでたくさんいた人ももうほとんどおらず、

カラスの鳴く声が響き始めていた。

「 ? 」
僕はそのときふと砂場で遊んでいる一人の女の子が目に入った。

「 なんで君は帰らないんだ? 」

気が付けば声をかけていた

「 ママがね‥ワタシはいらない子だって 」
「 ママ‥なぜそのようなくだらないことを 」



彼女の首元には青黒いあざがあるのが見て取れた

「 暴力‥ か 」
「 なぁ少女 」
「 なぁに? 」
「 名を何という 」
「 な?…なまえのことだね!輝だよ 黒宮輝 」
「 輝‥か いい名前だな 」
「 お兄ちゃんは? 」
「 俺‥僕は藤田優だ 」
「 優お兄ちゃんっていうんだね〜!いい名前だねぇ! 」
「 そうか? 」

そんな話をしているうちにだんだんと日は沈んでいき
気付けばあたりは暗くなったきはじめていた

「 輝 やはり家に帰ったほうがいい いくらそんなことを言われたからと言って心配しないわけないだろう 」
「 ちがう‥ 」
「 何がだ 」
「 お兄ちゃんならわかってくれる気がしたのに 」
「 ? 」
「 うぅん!なんでもない! じゃあね!お兄ちゃん! 」

そういうと、走ってこの公園を後にする少女

その後ろ姿はどこか悲しげだった

「 少し見てみるか 」

僕は、そのまま輝ちゃん後をつけた

「 ただいまぁ 」
「 … 」

返事はなかった

「 マ・・ママ今日もお迎えこれな「 うっさいな!あんたまだ帰ってきたの!?出てけっていっただろうが!!! 」


ガンッ□□□

「 ひぃ‥□ご・・ごめんないさい!ごめんなさい! 」
「 謝るくらいならあたしに顔見せんなってこのクソガキ□□ 」

ガンッ!


・・・

それから暫くの間僕はそれを聞いていた
恐ろしくて前に進めなかった
このようなことをする親もいるのかと。

だが、今彼女を救えるのは僕しかいない。


ガチャ


「 だれだ 」
「 夜分にすみません 外まで怒号が聞こえていましたので 」
「 あ?あぁすみませんね 」
「 勝手に入ってきたのは謝ります ですが入ってきてよかったみたいですね 」
「 はぁ? 」
「 奥さん 今なにを殴っていたのですか? 」

そう。
この女、僕が入ってきたと同時に
あの娘をどこかに隠した

「 何も殴ってなどいませんよ(ニコ
  勘違いじゃありませんか? 」
「 では、娘さんはどちらへ? 」
「 む、娘は‥あ、あの今日はお友達の家へ泊りに行ってるんです 」
「 それはそれは 」
「 今度からは声のボリュームに気を付けますね
  最近仕事がうまくいかなくて遂‥ 」

飲み散らかしたビールの缶、コンビニ弁当のごみ、いつから捨ててないのかわからないほどの量だ

「 では 今度から気を付けてくださいね 」
「 はい 」


1年前 No.35

黒狐 @akb4813 ★iPhone=4b8wGDDhU7

この女はきっと母親としての自覚のない親なのだろうなとすぐわかった。

出ていく際にチラッと見た台所は
いつから使っていないのか分からないほどに枯れていた

「 あの子はどうして 」

そう、どうしてこの家を出ないのだろう
出れば自由だあの女に暴力を振るわれることもない。

どうしてだ?

その時僕はまだ分かっていなかった
僕の世界では幼児でもしっかり自立しているものもいたし、僕はその中の1人だったから
何故この子が自分で生きていかないのか分からなかった

「 明日、出ていきなよあんた 」
「 えっ…でも 」
「 明日!ワタシの彼が来るの
貴女はいない事になってるの 」
「 ! 」
「 だから、いたらおかしいでしょ? 」
先ほど僕に声のことを指摘されたから彼女は普通の声で娘を脅した
'''出ていけ'''と

「 いくばしょが、、ないよ 」
「 行く場所?あぁ、そんなん適当に公園にでもいれば? 」
「 っ! 」
次の瞬間、彼女は自分の意思を初めて見せた

「 ワタシ!ママがすきよ!だから、でていかない! 」
なんて健気な子だろうと思った
こんなにも
「 っ!!!! 」

パチン!!!!!


好かれていないのに


「 ハァ…ハァ…ハァ…」

「 うっ…くっ… 」

「 生意気な口聞くからよ 」
「 … 」
「 あなたが出ていかないというなら私が出ていくわ 明日、私ここに帰ってこないから 」
「 ! ? 」
「 あなたを産んだのが間違いだったわ 」


娘は泣かなかった
いや、泣かなかったのではなく

泣く以上の悲しみを負った


次の日

朝目が覚めると、書き置きがあって
本当に女がいなくなっていたらしい
その書き置きには

( 2度と会うことは無いと思う
頑張って生きて 輝へ ママより )

そう書いてあったそうだ

僕は朝になるのと同時に娘の元へ向かった
彼女はその書き置きが読めなく、
ただ呆然と立っていた

「 ママ。帰ってくるって書いてあるの? 」

その時、僕は悟った

彼女の母親は母親としての自覚のない親ではなかった。
むしろ、逆だ
娘のことが大好きだから
わざと突き放したと

「 ママね、さいきんね、おむかえにこなくなったの まえまではずっとおむかえきてくれてたのに 」

それを聞いた時僕は涙が出た

「 輝ちゃんと言ったね? 」
「 うん! 」
「 ママに会いに行こう 」
「 え? 」
「 ママが会いたいって 」
「 うわぁ!やったぁ!!! 」

身支度をして家を後にし、
彼女の母親の元へ急いだ
なぜか分かるのだ
彼女の行く先が


「 叶さん! 」
「 ママ! 」
「 !? 」

そこには男の人と並んで歩く叶さん(来る途中で輝ちゃんに聞いた)の姿があった。

「 …すみません少し時間を頂けませんか? 」

叶さんは男に一つお辞儀した後走ってきた

「 輝! 」
「 ママぁ!! 」
「 輝…輝…ごめんなさい…輝…」
「 ママ…うぅっママぁ!!ワタシわかってたよ ママがうそついてるって! 」
「うわあああんんんっ」

その後、暫く2人の泣き声が響いた
そして少し経った後に僕の元へ叶さんが来た

「 輝、少し近くで遊んでて? 」
「 うん! 」
「 …その…どこからお話したらよいのか… 」
「 あ、ああ、僕の名前は藤田優です 」
「 優さん…あの、昨日から気づいてたんですか? 」
「 いいえ、失礼ですが昨日はただあなたが母親としての自覚のない親だと思っており、普通に娘さんのことを心配していたんです 」
「 …なら…どうして? 」
「 今朝の書き置きっとその前に、昨晩から盗聴していました。すみません。 」
「 あ、いえかまいませんよ 」
「 では、話を進めますね
まず、書置き、わざと漢字で書きましたよね?」
「 あ、ええ… 」

昨晩から、私はあなたのことを疑っていた
それを知っていたいや、勘づいていたあなたは明日の早朝にでも僕がこの家に来るだろう、そしたらこの書き置きに気づき、輝ちゃんを介抱してくれるだろう。そう思ったんでしょう。

ですが、僕はあなたの書き置きに疑問を抱いた。なぜ、嫌っている娘に対して、頑張って生きてなど書くのだろうか?そして何より、ママよりというのを書くことさえおかしい。
だから輝ちゃんとあなたの元へ向かった。

「 …そうですか、、 あ、でもなぜここが? 」
「 2度と会えない…という言葉に引っかかった!とでも伝えておきましょうか?ww 」
「 …フフ…おかしな人ね 」
「 よく言われますよ 」
「 でも、本当に私会えなくなるんです輝に 」
「 どうして? 」
「 輝の父親、 だった人とでも言っておきましょうか、そいつが借金したまま夜逃げしたんです 」
「 え 」
「 だから、昔の女である私に借金の返済が回ってきたんです
ですが、輝にそのことは知られたくない
ましてやまだこんなに小さいのに 」
「 娘さん思いなんですね 叶さんは 」
「 いえいえ…
この世界から抜け出したいです…輝と2人で… それか、別の人と結婚して輝を生み直したい! できるわけないですけどね… 」

「 できますよ 」

「 え? 」

「 だから、できますって!
是非ともお2人には幸せになってもらいたい! 」

「 いや、でも…そんなおとぎ話じゃあるまいし… 」

「 叶さんならぬ、叶えましょう!おとぎ話! 」

1年前 No.36

黒狐 @akb4813 ★iPhone=4b8wGDDhU7

「 な、何を言ってるんですか ! からかわないでくださいよ 」
「 僕は至って真面目ですよ 」

そういったかと思うと少年は母親の腕をつかみ
耳元で何かを囁いていた

「 え 」
「 僕は何故か君たち一家の事を気に入ってしまった 」
「 で、でも 」
「 大丈夫 僕の言うとおりにして 」

母親は少年が何を言っているのか訳が分からなかったが、
少年が嘘をついていないことはわかった

「 私のことはどうでもいいんですが 輝がこれで幸せになるのならやるしかありませんね 」
「 物分りの早い方で助かります 」

そして小さな少女の目の前で
母親は少年と反対側へ歩いていった

「 まま? 」
少女は慌てて叫ぶ

「 ママ、どこに行くの? 」
「 」
返事はない
無視をしているのか、聞こえていないのか
「 ママ ! ねぇママったら ! 」
何度呼んでも振り向きもしない

ああ、私はほんとに見捨てられてしまった
もう生きているのも疲れた

「 ママ… 」

小さく力なくそう呟いたかと思うと
小さな少女は力なく倒れ
そして力なく目を瞑った

「 静かにおやすみ 」

少女はその言葉が最後に聞こえた

それから目を覚ますと




そこはどこか温かい場所だったのは覚えている

でもそれからは









その時の小さな時の自分を忘れていて

新たな自分として生きているのに気付かずにいた


少女は隣の男の子と遊んだ
たくさん遊んだ
或る日突然隣の男の子は消えた
とてもとてもとても悲しかった

少女は彼に恋をしていた

その少女はー
前世の記憶を覚えていない

1年前 No.37

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

「 この世界の人間ではない‥? 」
「 ええ 何言ってんだ?とうとう頭おかしくなったのか?って顔してる 」
「 あ、いや‥ 」

実際に赤葦はほんとにワタシのことを心配している顔だった
そりゃそうよね
こんなの受け入れられるわけない

「 ワタシ、たまに何かがワタシの頭の中に流れ込んでくるの 」
「 ‥ 」
赤葦は完全にフリーズしている

そう昔の記憶
誰かに似ている今のワタシくらいの少年が一緒に遊んでくれている
そんな記憶
でも、昔幼少くらいの頃なんてユウ君と遊んでばっかりでそのほかの人と遊んだ記憶などない
ならいつのだろう
それをいつもその記憶が流れたときに考える

「 もう寝よっか 」
「 あ、ああ 」
「 ワタシが隣行くね〜 」
「 おう 」

そういうと、赤葦のいる居間を後にして
隣の自室へと移った

「 はぁ‥ 」
「 そんなに溜息ついてどうしたんだい? 」
「 赤葦、なんで来たn!??????? 」
「 輝ちゃん 」
「 ゆ‥ユウ君!? 」
「 久しぶり っというよりこの前会ったか 」
「 …あ‥ 」
「 僕のことをそんなに調べて、僕のことがそんなに好きなんだね 」
動けない
口も
呼吸さえも
できない

「 あ‥ 」
「 そうだね 僕は君に話す義務があるのかな 」
「 あ‥ 」

そして目の前に現れたユウ君は淡々としていた

「 まず、僕は死んでいない 生きているよ 」
そんなの信じられるはずがない‥
「 信じられないって顔してるね ほら 」
そしてユウ君は壁を思いっきり殴った
「 っ‥ どうだい?信じた? 」
ユウ君の手から赤黒い血が出ていた
「 あ‥!な、なにしてるの!!!? 」
「 輝ちゃんに真実を述べるのに十分なことをしたまでだよ 」
「 い、痛いよ何してるの‥!!
  い、今手当てするから待って! 」

私はそばに駆け寄り、手を持っていたハンカチで覆う
そして持ってきていた救急セットでユウ君の応急処置をした
そのあと、ユウ君の前に坐り話を聞いた
訳が分からなかった
私は一度人生をやり直している
私はユウ君と昔から知り合いだった
など、信じられないことばかりだった

「 …信じられるわけない でも、それが真実だとしたらなぜもっと早く! 」
「 理由はいろいろあるが大元は・・・君の母上に口止めされていたんだ 」
「 ワタシのお母さん‥・? 」
「 そう 君の 」
「 どうして… 」
「 僕と‥叶さんは‥君が人生をやり直すことになった時に出会ったんだ 」
「 ‥‥… 何を‥ ? 」
「 深くは言えない 」
「 は!? なんで深くは言えないのよ!!! 」
「 君の母上の威厳に関わるからだ 」
「 そんなの知ったこっちゃないわ!!! ワタシの人生をどうして二度させたのよ!!
  ワタシの人生よ!?母さんは関係ないわ! 」
「 輝ちゃん 少し落ち着いて 」
「 落ち着いていられると思う!? 母さんはあなたの今を知らないと言っていたわ!
  もしかしたらしってたんじゃないの!? 」
「 ‥ 」
「 もう、何も聞きたくない! 母さんの声も! あなたの声も!
  全部いや!! 」
そういって私は部屋を後にした

「 …ふぅ 」





「 … 時間がないんだ‥ 」

1年前 No.38

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

「 どうして‥? 理解しろっていうほうが無理よ‥ 落ち着けたらとっくに落ち着いてる‥ 」
ワタシは思考が堂々巡りしていた
辛くも悲しいワタシの本当の過去

「 信じられない 」
どの考えも最後にはこの答えにたどり着く
母さんもグルだったんでしょ・・・?
ふざけてる
知らないといったくせに
でも、本当にわからない
なら、ユウ君のお父さんとお母さんは?
偽物・・・?

「 部屋に戻れない… 」
部屋でじっくり考えたいものだが絶対にあいつがいる
いや、いたんだ
だから帰る気がしない

「 とりあえず館内ぶらつくか‥ 」
そういってワタシは歩き出した
館内はもう9時を回ってるのもあり、静まり返っていた
廊下には明かりが点々とついている
「 あ、ジュースでも買おうかな 」
ポケットに手を突っ込もうとする

「 あ、これ浴衣だった 」
所持金がないことに今はじめて気づく
とりあえず外に出た
外というよりは旅館の敷地内の庭みたいなところ
そこの椅子に腰かけた

「 あ 、 星 」
そこには満天の星空
何も知らない星空
ワタシを照らす星空

「 きれいよ‥ でも今は見たくなかった‥ 」

う・・・・
あれ?


「 うっっ…ひぐッ…うわぁぁぁぁぁん!!! 」

止まらない涙
どうすればいいのかわからない
止められない涙
嫌いだなこの自分

その夜、ワタシは泣き明かした
おそらく誰か気付いていただろう
でも

心が晴れると思っていたから




止められなかったから

1年前 No.39

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

冷たい朝露が頬を伝う


「 もう朝なの 」

寒い。部屋に戻らなきゃ
ワタシは重たい足を引きずって自室へと戻る

「 …
  誰もいないのね 」

昨日いたはずのユウ君の姿もない
あれは幻想だったのだろうかとさえ思ってしまう

「 そうか
  あれは‥ 」

幻想‥
深く考えてはいけない

「 あと少し寝ようかな 」

そして泥のように眠った
何時かも忘れて

「 る‥てる…輝!!! 」

「 ん 赤葦 」
「 今何時か知ってるか? 」
「 知らないわ 」「 5時だよ 」
「 え? 冗談やめてちょうだい 」「 ほんとさ 」
「 夕方の5時 」

は、え!?
わたしこんなに寝ていたの?!

「 か、帰らなきゃ! 」

ワタシがあたふたと支度をはじめようとすると
赤葦はふぅとためいきをついて畳に腰かけた

「 あ…赤葦? 帰らないの? 」
「 ああ。もう無理だ 」
「 無理って…まさかっ!! 」

大慌てで駅の時刻表を確認した
慌てていて、紙がどこに行ったか分からない
携帯を取り出し、GOOGRUで、検索をかけた

「 はっ… 帰れないってわけね 」「 田舎だからな 」

「 はぁ‥ ごめんなさいワタシのせいで 」
「 いや…お前が‥ 「 ? 」
「 …なんでもない 可愛かったからだよ 」
「 なっ////// 」

( 泣いてたからなんて言えるかよ 可愛そうだったなんて ‥ )
( 俺を見て俺の言葉に動揺している輝… )

「 一人で抱え込むな 」
そういってワタシの頭をわしゃわしゃしてきた

「 や!やめてよ!!!// 」

赤葦は笑っていた
でもどこか悲しげだった

「 赤葦… 好きだよ… 」

泣かないように
ぐっとこらえて
精一杯に赤葦を安心させようとした
でも

「 今は、そんな言葉うれしかねぇよ 」
「 えっ 」
「 ユウ君…だっけ? ちゃんと見つけような! 」

だめだ…
なんで赤葦はこんなに優しいんだろうか
また涙が出ちゃうじゃない

「 あ‥赤葦のばかぁ!!! うわぁぁぁぁぁん! 」

赤葦にギュッとしがみついて泣いた
昨日の夜泣いたよりも、暖かかった


ワタシ達はもう一泊することになった
所持金はまだあったので良かったが、明日学校に行けなくなってしまった
双方の親に連絡を取った後、ワタシの部屋でたくさん話した
何を話したかよく覚えてないくらい
昨日会ったことや、ユウ君への思い
そして、久しぶりに笑えた気がした


そのあとどうしたかは覚えていないが

気付けば朝だった

1年前 No.40

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

そこら辺の男子高校生が考えてるような展開などはないわ
変な期待はしないでね

ずっと話してたずっと
そして気づけば朝だったただそれだけの話よ

「 もう5時だ!どうする? 」
「 出よう!昨日のタイムロス稼がなきゃ 」
「 そうだな 」

そして三日目の朝ようやくユウ君の手がかり探しが再開した
朝日が昇り始めている

「 昨日の朝はこの時間に一度起きてそれから自室へといったの
  とっても寒かった〜! 」
「 俺起こせばよかったのに 」
「 そこまで頭回らなかったっていうかww 」

なんだか体が軽い
この二日間碌なことはなかった
だからかもしれないが。

「 待って いろいろありすぎてみるのを忘れていたけれども
  一昨日ユウ君の家から見つかった、書類!絶対あれにヒントがあるわ!! 」
「 あ、そうだった。見れるものを持ってきただけだったな 」

慌てて書類を取り出す

「 …? 」
「 どうした?早く出せよ 」
「 …ないの 」
「 は? 」
「 書類が一枚もないの!! 」

信じられなかった。確かに持って帰ってきたはずなのに…

「 !ユウ君だ 」
「 え? 」
「 一昨日の夜に来たって言ったじゃない 」

きっとあの時、ユウ君は書類を取りに来たんだ・・・
ワタシには見られてはまずいものでもあったのね

「 ‥ごめん ワタシの不注意で 」
「 いや、構わないよ 」

でも、もう宛などない

勢いよく飛び出してきたものの、こうなってしまっては仕方がない
渋々旅館へ戻り、女将さんに話を聞きに行くことにした

「 あの、すみません 」
「 ああ!さっきのお客さんじゃないですか どうかされました? 」
「 いえ、あの、隣町のことを聞きたくて 」
「 隣ってあのなくなった町のことかい? 」
「 はい 」
「 私もうわさで聞いただけだから詳しくは知らないよ?? 」

そういって女将さんは私たちに町のことを話してくれた

1年前 No.41

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

「 隣の町は昔、っていっても5年くらい前の話だけどね
  ここの町と同じくらい栄えていたんだよ
  でもね … 」

そこで爆発があったんだ

「 爆発? 」
「 そう。大規模な 」
「 でも、家や川、山などはとても爆発が起きたような感じはしませんでしたが‥ 」
「 まぁまぁ最後まで聞きなさいよ 」

その爆発は、なんといまだに原因不明、そして生還者は1名
でも、その生還者も今はもういなくなってしまったらしいんだがね
その町は、本当に豊かだった
綺麗だった町の住民も、自然も。
ただ、少しだけど話で聞いたにはあの町は神話が多いらしいのよ
その中で特にその爆発に関係してるんじゃないかって疑われているのが、

「 時の神 」

この神がここには存在したらしいんだよ昔
でも、そんなのただの伝説で誰も信じちゃいなかったけどね

「 私が知っているのはこれくらいだよ 」
「 ありがとうございます。 時の神… 」
「 何を探しているのか知らないけれども、知らなくていいこともこの世にはあるんだよ 」
「 … 」
「 さ、もう一度行っておいで 」

わたしたち二人は、女将さんに言われるがままにまたあの町へ戻った

「 わたし‥わかったかもしれない 」
「 え? 」
「 ユウ君‥ 時の神‥ 爆発‥ 生存者1名‥ いなくなった‥ 」
「 ユウ君は、」




・・・          ・・
この世のこの世界の住民ではない


「 未来から来たのよ 」

1年前 No.42

黒狐 @akb4813 ★iPhone=4b8wGDDhU7

「 冗談には聞こえないから、本音でおそらくそれを言ってるんだろうが、全くもって想像つかないな 」
「 ほんと、そう。 」

でも、そう考える他ない。
その時、後ろに気配を感じた。

「 やっぱり気付いちゃったか 」
「 !? 」
「 隠しきれなかったって言った方が先決かな 」
「 …ならやはりユウ君は… 」
「 時の神クロノスさ 」
「 クロノス…噂には聞いたことがあったが…」
「 僕は、一般的にはクロノスと呼ばれているようだが、実際はカイロスと言ったりもするよ 」か
「 昔、…その…お母さんとワタシを救ってくれたのは何故? 」
「 気まぐれさ 神は人を選ばずとも気まぐれに人を救う。 そんなものさ。 」
「 そんな… 」
胸が苦しくなった
「 ただ 」
「 ただ、輝ちゃんだけは違った 僕の中で 」

ユウ君…?

「 僕は神なのに君のことに好意を抱いてしまった 致命的なミスだよ 」
「 え 」
「 これ以上一緒にいてしまっては君にハマってしまう。そうすると、ゼウスのお怒りだよ それだけは避けなければならないし、君にとってもいい事ではない。だから、、 身を潜めた。 」
「 で…でもっ!たまに現れてはワタシにヒントを残して… 」
「 …君には未練しかないからね 好きなんだよ君のこと。 」
「 うっ…ふっ… 」
ワタシはその場で崩れた
我慢してた緊張がその一言で一気に解けた
「 赤葦…くん?だね? 」
「 はい、」
「 輝ちゃんを頼んだよ 」
「 … 」
「 おっと…そろそろ父上が見える また会いに行くから! 輝ちゃん!叶さんにもよろしく言っといてね 」
「 じゃあ、さよなら 」

別れはあっけなかった。
時の神…神様に会ったとは思えないほど普通にすっと日常へ帰った。
もう、ユウ君には会えない
そして、最後にユウ君…クロノスからの告白はやはり胸にくる。

「 忘れ…られないよぉ… 」

赤葦に泣きつくこともできない。
赤葦も、ただ呆然と立ち尽くし今起きた出来事を噛み締めてる風だった。
泣いた。
この3日でどれほどの体内の水を絞り出したのかわからない。
時の神…クロノス…

「 ユウ君… 会いたいよ 」

そうして、ワタシ達のユウ君探しの旅は終わった。

1年前 No.43

黒狐 @akb4813 ★iPhone=4b8wGDDhU7

帰ってきて、赤葦の両親からは何故か謝られた。私が赤葦を連れ回したのに。
「 違うんです。ワタシが赤葦くんを連れ出したんです。ですから、謝らないでください」
静かに微笑んだ。
赤葦は、いなかった
それはそうだろう。これから、いや明日からどんな顔をして会えば良いのか分からない。
でも、赤葦は普通に話しかけてくるのだろう、きっと。

赤葦よりも口を聞くことが出来なかったのは、母だ。
「 輝… 」
「 … 」
「 輝、どうして母さんを無視するんだ 母さんも心配してたんだぞ 」
「 秘密がバレることをでしょ 」冷たく当たってしまう
「 っ!! 」
「 ? 何のことだ? 」
「 輝!話を聞いて! 」
「 無理。今は到底受け入れられない 」
父は、何のことか2人に何があったのか全く分かっていない、いや、分からなくて当然だろう。
自室に戻り、ワタシは物思いに耽った。
何をしてもすべてさっきのことを思い出してしまう。
未だに夢であったと思っている自分がいる。
神様?意味わかんない。
ユウ君は、ユウ君
嗚呼。会いたい

コンコン

「 …なに 」
「 父さんだ 」

ガチャ

父が中へ入ってくるなり、ワタシが座っていたベッドの隣へ座った。
ギシッとワタシが座る時より鈍い音がした。
「 おまえ、母さんにあの口の聞き方は芳しくないな 」
「 …お母さんはそれ相応のことをワタシにしたの。何がいけないっていうの! 」
「 母さんはお前を深く傷付けたようだな。だが、親は親だ。お前の母親は叶、あいつしかいない。だから、ぶつかるのはいい事だと思うが、付け上がってはいけない。わかるな?輝 」
わかってる。でも
「 …お父さんは、何も知らないのよ 」
「 あゝ、お前達の間に何があったかは知らない 」
「 …知りたく…ないの? 」
「 母子のいざこざだろ? 父親の俺の突っ込むところではない。 」
は?何言ってんの
「 無責任ね 」
「 いや、俺が突っ込まれてお前は気が済むのか?逆に言うと 」
お父さんが、突っ込む?
「 めんどくさいわね 」
「 なら、俺は、こうやってお前に話を聞いてやることしか出来ない 」
「 上手くまとめたものね 」
「 生意気な娘だ 」
「 …母さんと…話してみる。 」
「 あゝ、そうしてくれ 辛気臭い空気は嫌いなんだ。 」

そう言ったかと思うと、立ち上がり静かに部屋を後にした。

「 …はぁ 」
父さんは、自慢の父だ。
ダメな時はダメとしっかりはっきり言ってくれる、とても頼りがいのある父だ。≠ダメな時はしっかり言ってくれるがはっきりは言ってくれない、とても難しい父だ。
父とは長い付き合いだが、最近になってやっと会話ができるようになった。
なんせ、父は小説家なため、頭が切れる。
独自の世界観を持っているから、と言い訳をしておけばそれで楽だった。

母は…________

昔からおっちょこちょいで、何かしら失敗をしていつも家の中が騒がしくなる。気難しい性格で気軽に話しかけることなど出来ないが、父とのタイプとは全くの別タイプの会話ができない母だ。≠家事万能、ワタシが手伝うことなど何も無いほど完璧、天真爛漫な性格でよく話を聞いてくれる、そんな母だからこそ父と会話することが出来るのだろう。そんな母だ。

母だ…

「 輝、外にいるの分かってるわよ 」
「 … 」
「 長いお話をしましょう その前に
騙してきてごめんね 」

母は、ほんとに申し訳なさそうな顔で精一杯のごめんねを絞り出してくれた。
今にも、泣きそうなそんな目で。

ユウ君にも、教えてもらえなかった第2の長い昔の話。
ワタシは一時も聞き逃さないように耳を貸した。

1年前 No.44

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

「 輝、ワタシに怒っているということは、ユウ君からはある程度話を聞いたようね 」
「 ええ 」
「 先に、貴方に話をしなかったことは謝るわ。でも、相手は、神様だったのよ 黙っておけと言われてることを話してしまったらどうなるのか分からなくて…怖くて… 」
「 母さん、どうして人生をやり直したの 」
ワタシは、母さんの言い訳など聞きたくなかった
「 そ、それは 昔の旦那といざこざがあってね 」
「 父さんね 」
「 えっ? 」
「 昔の旦那は、今の旦那と変わらない、 父さんよ。 」
「 輝? な、何を言い出すのよ 」
「 では、なぜ動揺してるの? 」
「 っ… 」
「 今とは違い、父さんは、氏がない小説家だった。違う?」
「 …何を…言ってるの? 」
「 ワタシ、たくさん考えた。人生をやり直す程の理由はそのひとつしか当てはまらなかった。」
「 … 」
「 父さんは、氏がないてものじゃなかったわ 全くもって売れない、面白くない、そんなあの人と一緒にいるワタシは、いつになったら幸せになるの!!!!!!? …そんなことを考えてた。そうしてる内に、いつの日かあの人とは離婚、そして抱えたたくさんの借金…残ったあなたを育てる勇気なんてない。 」
母さんの、本音…
「 でも、…ならどうして、やり直してからも父さんを選んだの? 」
「 あの人…最低なところもあるけれど、やっぱり好きなのよね…気づいてしまったらもうそれ以外なんて選べないわ(ニコッ」
「 ワタシを巻き込んだのも…簡単に言うと… 」
「 夫婦喧嘩ね 」
「 うちの親ったら…」

母さんは、ユウ君のことは知らなかったという。
最近になって連絡が来て
昔の少年と明かされたそう。

「 ユウ君がねぇ… 輝をお嫁にもらうと言ってた頃が懐かしいわね 」
「 神様のくせに…生意気ね 」
「 ほんとねー 」
「 でも、母さんにはわかるわ 」
「 何が? 」
「 ユウ君、近くにここに来ると思うわ 」
「 えっ?! 」
「 女の勘ね (クスッ」

ユウ君に会って
ユウ君と…

11ヶ月前 No.45

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

母との話が終わって、母が部屋を後にした後、
どんどんユウ君に会いたくなった。
でも、相手は神様だ
そんな簡単に会える相手ではない。
ただ、すべてわかってしまった自分は、ユウ君に会うことで少しでも気が安らぐんではないか。と思ってるだけに過ぎなかった。
赤葦には気の毒だが、今は、ユウ君のことが好きだ。

ああ。
自分は人間の屑だ。

「 会いたい 」

その感情を押し殺して。

「 恋って、わからないものね
  相手がいざ、自分のものでなくならないと気付かない
  でも、別に赤葦が嫌いってわけではない
  ただ、今はユウ君への気持ちが大きいってだけであって‥ 」

昔、ユウ君は私に毎日のように好きと言ってくれていた
その当時、それは少し気持ち悪いとさえ感じてしまっていた。
でも、なくなってから気付くというのはこういうことである
なくなって、言われなくなって、
ああ、今まで好きと言われていたことは日常ではなかったんだと気付く。
未熟で、愚かな自分にいやになる。
そして、あるネットの記事で見たことがあるんだけど、
男って、女より「好き」が募るのが早いというが、本当にそのとおりである。
そして、あとから当人に「好き」を求めても、
もう、その本人から聞くことは何らかの理由で亡くなる。
例えば、新しい彼女ができていたり、好きな人ができていたり、もうこの場にいなかったり‥
そのもどかしさがある、イライラもある、ムズムズもある、キュンキュンもある、
それが「 恋 」だと思う。

11ヶ月前 No.46

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

そして日常に戻る。
今まで通り何事もなかったあの時へ。
あの時のことを忘れないようにしていたはずなのに。



そしていつしか、



ワタシはユウ君のことを忘れてしまった。


思い出すことさえできない。


ただ、1つだけ、覚えていることがある。





「 藤田ユウ 」



聞いたことがある程度だが、



そして、今でも、あの、「 虹の丘 」へ行くと涙が出てきてしまう。



ただ、それがなぜなのかだけは思い出せない。




         ・・・
そうして、ワタシとユウ君という人の話は終わった。


















クロノスの魔法にでもかけられてしまったよう。

10ヶ月前 No.47

黒狐 @akb4813 ★YuEnsKQqzv_8yY

ワタシ、黒宮輝。
長い黒髪のせいで、魔女と呼ばれている。

「 おはよう 」
後ろから声をかけてきたのは、彼氏の赤葦。

「 おはよう〜 」
「 そういえばさ、ものすごくどうでもいい話なんだけどさ、」
「 どした? 」
「 俺たちこの間、2人そろって学校休んでたらしいじゃん? 」
「 え〜ww嘘w 」


他愛もない話。
周りの人から見ても、ただの仲のいいカップル。
ただ、
赤葦の過去にはワタシも度肝を抜くものがある。

そんな、赤葦の過去の話を今回はしようと思う。

長く、ツライ、

赤葦も半分は忘れてしまっているようだった。

ワタシは、忘れたくても忘れられない。

そんな過去、

9ヶ月前 No.48

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

赤葦には、5つ上のお姉さんがいた。

お姉さんは、赤葦にとてもよく似て綺麗な顔をしていた。
私たちが小学生の時にもうすでに高校生だった赤葦のお姉さんは、小学生の私たちと毎日のように遊んでくれていた

今、自分が高校生になってわかるが、
よく高校生のこの忙しさで毎日遊んでくれていたと思う。


「 雪ちゃん! 」
「 あら、輝ちゃん!じゃあ、また明日ね〜 」

ある日のことを鮮明に覚えている。
そう、お姉さんと学校帰りが一緒になって、お姉さんの友達とさよならしたあとのこと。



「  雪ちゃん、雪ちゃんは好きな人いるのぉ? 」
「 ん?w急だなぁ〜www 」
「 だってね、研くん、お姉ちゃんのこと大好きって言ってた 」
「 ふふ、うれしいね 」
「 うぅん、お姉ちゃんとしてじゃなくて、コイビトとして好きだって言ってた 」
「 え … でも、お姉さん、カレシいるからね〜 」
「 えぇ〜研くんかわいそう〜 」

「 じゃあ、輝ちゃんが研のカノジョになってあげたら!
  そしたら、お姉さんうれしいなぁ〜 」

お姉さんは、満面の笑みで、小さいくて薄い唇に手を当てて

その表情を見て、ワタシはお姉さんには勝てない、と悟った。




そして、赤葦は変わった

ワタシはまだ小学生
なんでも口にしてしまう
そしてこの日のことを翌日、赤葦に話してしまう

「 姉ちゃん、カレシいたんだ 」
「 うん! とっても幸せそうだった! 」
「 そう‥ 」
「 ? 」

赤葦のお姉さんと遊ばなくなった
ワタシには理由が分からなかった
赤葦の家に行っても、お姉さんはいないといわれた

「 研くん、お姉さんは?雪ちゃんは? 」
「 知らない 」
「 そう‥遊ぶ? 」
「 もう帰って 」

ガチャ


赤葦は暗くなった
前まで毎日自分の話ばかりしてたのに
「 研くん!あのね! 」
「 そう 」
ワタシが話すことのほうが多くなった


ある日、私たちは中学生になった

「 あ 」
「 ‥輝ちゃん、久しぶり 」

お姉さんと、本当に久しぶりに会った

8ヶ月前 No.49

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

「 お姉さん 」
「 輝ちゃん、言いたいことたくさんあると思うわ
  でも、ここでは話せない、どこかゆっくり話しましょう? 」

そういうと、お姉さんはワタシと一緒に、公園へ行った。
公園は、もう人はだれもおらず、2人だけだった

「 さてと 待たせました 」
「 お姉さん、いいですか? 」
「 私が話すわ。簡単なこと 」
「 赤葦君、お姉さんの一件があってからですよね? 」
「 ええ 」

(ここからはお姉さん目線)

輝ちゃんに話した後から、まぁ、輝ちゃんが話したんでしょう?
怒ってはないわ。話したんだから、覚悟はしてたの。

そして突然、研が冷たくなった

「 研? 」
「 ・・・ 」


「 研ったら 」
「 うるせぇ 」

「 え? 」

今までは口答えなんてしたことなかったのに。と思った。
最初は、反抗期かな?なんて思ったりもしたけど、
長く続いて、しまいには口もきいてくれなくなった、

でも、口火を切らして私が聞いたの

「 研、怒ってるの?私が何か気に障ることをしたのなら言ってちょうだい? 」
「 ! 」
反応した?
「 何かあるのね? 」

でも、少し反応したかと思ったら、また、何も反応しなくなって…

そして、今に至るわ



8ヶ月前 No.50

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

「 赤葦君… 研君は、今? 」
「 ちょうど、出かけてていなかった。 いつか、輝ちゃんに話さなきゃっておもってたんだけど…ね 」
「 このことですか? 」
「 いや、ごめんねって 」


ワタシは、何を返すこともできなかった。


お姉さんは謝ってきている。
いいですよとか、大丈夫です、とか言えることはたくさんあったはず。
でも、悪いのはワタシであって、


どうして謝るんだろう



「 …帰ります 」

なぜか強がってしまった
謝るべきなのはワタシなのに
ここで「 ワタシのほうこそごめんなさい 」と一言言えれば。


「 そう…また、話そうね 二人でゆっくり 」

「 はい 」

そう伝えたのが、最後。



お姉さんはこの日に亡くなった。

8ヶ月前 No.51

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

「 輝、今からお隣さんのところへ行くわよ 」
「 どうして?こんな時間に? 」

そう。今は23時
ワタシは、宿題を終わらせて寝ようとしているときだった。

「 輝、落ち着いて聞いて 」

「 … 」

そこから先の話は頭に入ってきていない
脳内に入ってきた情報は、ただ一つだけ

『 お姉さんが死んだ 』

信じられなかった
家に帰る前に、ワタシは確かにお姉さんと話した。

どうして?

ワタシは、涙が出なかった
訳が分からな過ぎて

8ヶ月前 No.52

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

「 通り魔に刺されたんですってよ… 」
「 あら… 」

通り魔?
なにそれ
でも、本当に死んだの?
うそ



赤葦くん!!!!

「 研くんは!!! 」
「 部屋から出てこないのよ… 」

赤葦!!!!!!

わたしは、急いで赤葦の部屋へ向かった。
昔、何回も足を運んでた部屋…

バン!!
「 研くん 」
「 … 」
「 お姉さんが…雪ちゃんが死んだんだよ 」
「 … 」
「 なにしてるの 」
「 …うるせぇ 」
「 なにしてるのって言ってんの!!! 」
わたしは、赤葦の胸ぐらを掴んだ
「 離せよ 」
「 あんたが話すまでわたしは離さない 」
「 ……なんの話だよ 」
わたしは、赤葦の胸ぐらを掴んでいた手を更に強めた
「 とぼけないで 」
「 あなたがやったんでしょう 」
「 研!!! 」
「 … なにいってんだよ」
「 なに? 」
わたしの胸ぐらを掴み返された
「 なんで俺がするんだよって聞いてんだよ!!! 」
わたしの胸ぐらを掴んでいる手が強まり、首が閉まる
「 ならなんで!!!なんで雪ちゃんと距離を置いた!? 」
「 … うるせぇ!!! 」

わたしは、赤葦の胸ぐらを掴んでいた手を緩め、そして振りほどいた
それと同時に、拳に力が入った

「 あんたさ…ふざけないでくれる? 」
「 は?」
「 自分が雪ちゃんのこと好きだからって!なんで雪ちゃんが苦しまなきゃなんないの!?!?あんたの気持ちなんか知ったこたないわよ!! 」

バコッ

「 いってぇ!!なにすんだてめぇ!! 」
「 殴りたきゃ殴りなさいよ 」

バコッ

「 っ…それで気が済んだんならそれでいいわよ 」
「 てめぇ! 」

ドサッ


赤葦はわたしを押し倒した
首を握り、今にも潰してしまいそうな勢いで。
「 俺は…俺は… 」
雫が落ちて来た
わたしの頬の傷をしみらせた
「 なによ 」
「 …くっ… 」

そのまま、わたしを抱きしめた
やましい気持ちなどないのはわかった
ただ、ただ、安心感が欲しかったのだ
自分の一番大事なものをなくした
そして、更にわたしまでなくすのかどうか不安だったと

「 わたしは、雪ちゃんじゃない 」
「 …うるせぇ 」
「 泣いてるの 」
「 …うるせぇ 」
「 泣いていいのよ 」
「 …うるせぇ… 」
「 わたしだって…泣きたいんだから 」
「 … 」

わたしはまだ泣けなかった
まだ、なにが起こってるのかがわからない

実は、生きてるんじゃないかとも思っていた

「 なにが…どうなってんのよ 」
「 …? 」
「 ほっぺがいたい 」
「 ごめん 」
「 わたしも…ごめん 」


それからの記憶は無くなった

8ヶ月前 No.53

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

目がさめると、隣で赤葦が寝ていた

「 あぁ、あのまま寝たんだ 」

目が覚めても、まだお姉さんが死んだというのは受け止められていない
重たい体を起こして隣で呑気に寝てるやつを起こそうとした
「 赤葦、起き 」
そこまで言いかけたところで私はあることに気づいた
「 泣いてる… 」
確かに寝ている赤葦の頬には泪らしきものがあった
起こしてお母さんたちのところに行かなくてはならない事は分かっているのに、

「 … 」

そっと涙を拭って、自分だけで下へ降りた

「 輝ちゃん、おはよう 」
「 お早うございます 」
「 昨夜は研と一緒に寝たのね 」
「 はい 」
「 … 研、暴れたでしょう 」
「 え 」
「 あの子、なんだかんだ言って雪が大好きだったからね … 」
「 はい、、 」
「 あら、その頬は… 」
「 ちょっと、喧嘩しちゃって 」
「 まるで、兄妹のようね…ごめんなさいね 」

なんて話をしていると、うちの両親が来た
そして、おばさんは私と話しているときは強がっていたのかわからないが、私の母の顔を見るなり、わんわん泣きだした
全ての感情を出して
赤葦くんの父は、黙っていたが、私には確かに光るものが見えた


「 雪ちゃん…死んだのか… 」

研を起こしに行かなきゃと思ったが、
足が動かない
そのまま崩れた

どうして






固まっていたわたしの肩をダレかが叩いた
「 輝、外、出よう 」

研だった

うんとも言わないわたしの肩を抱え、2人で外に出た

暫く振りの、会話だった

8ヶ月前 No.54

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

もう昼間だというのに、空は重たかった

暫く歩いて、暫く…無言だった。
沈黙に耐えられなくなって、ついにわたしから声を出した
「 あ、赤葦くん 」
「 研、って呼んでてただろ 」
すかさず赤葦が反論してきた
「 そ、そうだけど 」
「 そう、俺が悪いんだよな 」
突然だった
「 俺は、姉さんを救えたかもしれない 」
「 いや、俺のせいで姉さんは死んだ 」
「 違う 」
「 俺が姉さんを追い詰めたんだ 」
「 違うったら 」
「 俺のくだらない…くだらない… 」
赤葦は、下を向いて頭を垂れた

「 違うんだよ…研くん、 」
「 …何がだよ 」
頭を抱えて掠れている声で聞いた

「 通り魔が殺したんだよ 」

「 でも違う 」

「わたしは、優しいことはもう言わない 」




「 貴方が殺したんだよ 」



赤葦の体がピクッと反応した

「 ほんとのことを話して 」

赤葦は、何かを隠していた
そして、観念したかのように話を始めた

「 … そう 俺は…

ある日、姉さんの事を好きな奴がいるのを聞いて、その人が俺の友達の先輩だったこともあり、仲良くなった

「 勝治さん、今日はどうしたんですか? 」
「 おう、聞けよ研!今度、雪菜ちゃん、一緒に遊んでくれるっていうんだぜ?!デートだぜ?! 」
…姉さん、彼氏がいたんじゃなかったのか?
「 2人で、ですか?」
「 そうなんだよ!あー楽しみだわ! 」
「 それは、よかったです 」
…姉さんが、こいつと?

「 勝治さん、呉々も、変なことしないでくださいよ? 」
「 わーってる、わーってる。 お前の大事なねーさんだもんな! 」
「 …そんな大事じゃないっすけど 」
「 素直じゃねーなーお前も! 」
「 … はぁ 」

そして、俺は、また勝治さんに呼び出された
どうせ、デートの感想か何かだろう

「 こんちゃっす 」
「 今日は、どうしたんすか? 」

それを聞く前に、どんな内容かわかってしまうくらいこの前とは人相が違かった

「 雪菜ちゃん、俺とデートした約束なんて覚えてねーって断られたよ 」

そして、すぐに本題に入った。
ネチネチしているよりはマシだが、あまりに急でこちらがびっくりした
「 姉さんが? 」
「 ああ、まぁ、それならもう一度誘えばいいと思って再度誘ったわけよ 」
「 そしたら 」

「 "昔、嫌なことがあって、それからは男の人と2人で遊んだり、お付き合いしたりはしてないんです、ごめんなさい"って 」
「 … 」
それって、と思ったが、考えるのをやめた
ここでは無駄なことだ

「 …そうですか 」
「 だからよ 」
「 お前の姉さん、殺しちゃおっかな〜〜 」

!?!?

は?

「 え、勝治さん?! 」

俺は、背筋が凍った

なぜなら、

その男の言葉と顔は完全に一致していた
冗談だろとなんか微塵も感じなかった

「 フハハ、冗談だよ 」

ホッとはしたが、気は休まらなかった

「 そう、ですよね 」
「 俺は、そんな一回くれーじゃ、諦めねーよww 」
「 ハハ… 」

冗談に、は聞こえなくて。

その日以来、勝治さんのことを少しずつ避けるようになった
でも、避け続けていても、姉さんが危ないと思い、たまには話を聞いてやっていた

「 まじ、全く振り向いてくれねーなんなんだよあの女 」
「 まぁ、、勝治さんそう言わずに 」
「 ごめんな? 」
「 ? 」

「 いや、なんでもねーよ 」

怖くなったが、詮索するのはやめようと思い、そこで別れた

そして、その晩、姉さんに久しぶりに話しかけられた

「 研?怒ってるの?私が何か気に触ることをしたんなら言ってちょうだい? 」

その時はもう、怒ってなんかいなかった。
むしろ、昔の蟠りのせいであり、なかなか前みたいに話せなかった自分がいただけであったから。

でも、この時はタイミングが最悪であったように思った
少し反応してしまった

姉さんは、なぜ、今…

「 何かあるのね? 」
その時、言いたかった

" 勝治さんには気をつけろ "と

そして、黙り込んでしまい…

それから、数日経ちいや、昨日のことだ

「 勝治さん…どうしましたか? 」
「 俺さ、もう雪菜ちゃんのことどうでもよくなったんだ 」
「 え!? 」
突然だな、
「 だから、雪菜ちゃんとは今日で会うのを最後にするつもり 」
「 そ、そうですか 」
「 俺さ、タイプじゃなかったのかも 」
「 そうですか 」
「 もしかしたら、かも 」
「 そうですか 」
「 殺したいほど愛した女 」
「 !? 」
「 て、映画があるだろ? 」
なんだ、映画の話か
「 あ、ああ ありますね 」
「 あれ、すっげぇ共感できるわ 」
「 ! そ、うですね 」
「 じゃ、またな 」
「 はい 」

そして、勝治さんと別れた
そして、姉さんが死んだ

これって

とは思ったが… 」


私は、話を聞いていて悍ましくなった

「 俺が、殺したんだよ… 」
「 間違ってる ? 」
「 勝治さんのところに行かなきゃ 」

今すぐ!!!

7ヶ月前 No.55

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

ワタシは、いや、ワタシたちは、急いでカツジさんという人のところへ向かった。
赤葦の憶測だと、おそらく家にいるだろうと。

「 ほんとに家にいるの? 」
「 ああ、多分な 」
「 多分?ふざけないで 連絡して 」

赤葦は、急いで自分のパンツのポケットから携帯を取り出し、
” カツジ ”の連絡先にかけた

「 … 」
「 出る? 」

もちろん、わたしたちはこのとき走っていた

突然赤葦が立ち止まるまでは。


「 … 」
「 研 ? 」

「 …勝治さん‥ 」
「 …あ… 」

ところどころで何も聞こえない

「 急に電話してすみません あ、いや用てほどでもないんですが 」
「 はい‥ そうです 」

暫く、赤葦はカツジと話していた。

「 わかりました。伺います 」

あ、電話が終わった


「 どこにいるって? 」
「 … 」
「 ? 」
「 いや。。 」
「 なに? 」
「 勝治さん、家にいた 」
「 そう、なら 」

ワタシは腕をつかまれた

「 なんなの? 」
「 俺一人で来いって 」

「 あんた一人で連れていけるわけないでしょ!話し聞いてる限りだと、だいぶ危ないみたいだし!!!!! 」

「 …お前、行きたいのか? 」
「 当たり前よ!!!!! 」


赤葦は、目で訴えてきた
行くな、と

「 どうして‥ 」
「 俺がけじめをつけなきゃいけない。 」

「 だから、お前は来るな 」

「 ま、待って! 」


わたしの言葉もむなしく、赤葦はすぐに走っていった。
もう、わたしが追い付けないくらい先に行ったあと、わたしははっとした。

「 来るなって‥どうして‥? 」

わたしは、元来た道を戻っていった。
そして、話をした公園で待つことにした。
赤葦が帰ってくるのを。

もし。もし帰ってこなかったら、わたしが助けに行く。そう考えて。
その当時のわたしはバカだったのだろうか?
今となっては思う。
カツジの家も知らないくせに。



しかし、赤葦は、わたしの思いとは裏腹に一向に帰ってこなかった。
一時間、二時間、、、いや、もっと経っただろうか。


「 …る 」
「 てる 」

!!!

「 研!!! 」

ワタシは思わず抱き着いてしまった

「 あ、ごめん‥ 」

我に返って、引きはがそうとすると、

「 いや、暫くそのままでいて 」

赤葦はさらに強く、抱きしめ返してきた。


わたしは、何かあったのか?何かされたのか?何があったのか?
聞きたいことは山ほどあった。

でも、今は、赤葦を抱きしめておくことが
懸命だと思った。

7ヶ月前 No.56

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

赤葦は、帰ってからも何も話さなかった
いや
わたしが聞けばよかったのかもしれないが、なんとなく体が、「聞くな」と言っているいる気がした
そして、わたしは何もなかったかのようにお姉さんの通夜、葬式を済ますと、また日常へと戻っていった
しかし、赤葦だけは日常へと戻らなかった

赤葦は、通夜、葬式までは普通に話していた
わたしとも普通に。
他愛もない話も少しはできた
なのに、

「 黒宮さん、また赤葦くん来てないんだって 」
「 そっか… 」

学校に来なくなった
まだ中学なのに、不登校だなんて。
いけない、まだ立ち直れていなんだ
なんていう憶測を勝手にして、わたしは毎日赤葦の家に足を運んでいた

「 輝ちゃん、おはよう 」
「 おはようございます、栞菜さん 」
「 …今日も行きたくないみたいなの いつも来てもらってるのに、悪いわねぇ… 」
「 いいえ、辛いのはわかってますから 」
「 辛いといっても…もう、半年も前の話なのよ?… 」
「 … 」

半年

半年経っても、赤葦は学校に来なかった
辞めてしまうんではないかとさえ思った
もう、赤葦は家から、あのお姉さんの余韻が残る家から一歩も、ほんの一足でも外に出たくないんだ。
それくらい、、カツジさんとの話が…

そんなことを毎日思って、思いすぎてパンクしそうになって。


それは、突然に来た

「 黒宮さん!!赤葦くんが!! 」
「 え? 」
「 赤葦くんが学校に来てるんだって!! 」

クラスが違かったので、わたしは隣のクラスへと走った


「 よお 」

それは、突然話した
それは、普通の顔をしていた
それは、変わっていた




「 何がよおよ 」
「 あのさー数学のノート見してくんね?」
「 メガネ、似合ってない 」
「 あー数学だけじゃねぇ、全部だわ 」
「 それ、雪ちゃんのでしょ 」

ピクッ

赤葦は、今までわたしの話など聞かずに、自分のどうでもいい、ノートを見せてなど言っていたくせにいきなり動きが止まった

「 俺のだけど 」
「 そう、勝手にして 」
「 ノートは 」
「 友達にでも見せて貰えば? わたしは見せない 」

そういうと、わたしは教室を後にした


赤葦は、突然話した
赤葦は、普通の顔になっていた
赤葦は、変わっていた

今まで、スポーツマン狩りの、とても好青年だった。
スポーツ大好き、でもほんとは全くできない、そんな少年のような奴だった。
それが、今は大人びた、そして似合わないメガネをかけて、

「 雪ちゃんみたい… 」

まるで、自分が雪ちゃんに取って代わったように。
赤葦は、その日から容姿、喋り方、性格、全て変わった。

でも、またわたしは何があったのか聞かなかった


「 弱いのは、誰だろうか 」
そんな道徳の授業をした覚えがある。




自分だ

7ヶ月前 No.57

黒狐 @akb4813 ★iPhone=wPaJQgEm3C

聞かずにはいられないとはいっても、自分の口が動こうとしない

「 あ赤葦くん 」
「 ん? どうした? 」

「 弱い自分が嫌だから 」
「 ? 」

「 絶対答えて 」
「 ?うん 」

「 なんで? なんでそんなんなっちゃったの 」


そう聴けるはずもなく。
聞いたって誑かされるだけだ。
寧ろ聞いたらもう、口を聞いてくれなくなるかもしれない
いや、そうなる
昔みたいになりたくない
またあの頃みたいに



あの頃…?


「 黒宮さん 」
「 ハッ、あっ、赤葦くん? 」
「 今から、ちょっと屋上来れるかな? 」
「 えっ、あ、うん 」
驚きすぎてたどたどしくなっしまう

2人で歩いたことは初めてではない
なのに、この教室から屋上までの時間がものすごく長く感じて、幸せだった
何を聞かれることもない
何を聞くこともない
久々のこの感覚


嗚呼


「 赤葦くん、話って? 」

「 よそよそしい言い方はよせよ 」
「 研… 」
「 お前、ココ最近、ずっと何か考えてただろ 」
「 あ、いやそれは… 」
「 俺のことだろ? 」
「 … 」
「 どうして!いきなり!って 」
「 …きけな ... 」
「 ? 」
「 聞けなかった!!!わたしずっと聞きたかった!!!でも、聞けなかったのはなぜ?!!! 」
「 知るかよ… 」
「 キッ!! 」

私は、あの時のように半年前のようにあの日のように
胸ぐらを掴んだ

「 ふざけないで 」
低く、興奮を抑えた声色でそう言った

「 あなたに何があったかなんて知らない、知りたくもない、あの男の先輩とも何があったかなんかどうでもいい! 」
掴んでいる手に力が入る

「 …ただ1つ…なんで、なんでそんなんなっちゃったの… 」

今までで無抵抗でただ無言だった赤葦が口を開いた

「 …俺かて… 」
「 ッ! 」
いつもなら、前と同じなら、胸ぐらを掴み返して来るはず
わたしは少し気を張っていた

なのに

「 …俺だってこんなんなりたくてなったわけじゃねぇんだよ 」
今にも消えそうな声で
冷たいものが、胸ぐらを掴んでいる私の手に、落ちた

それはあまりに冷たく、私の心を一瞬で冷やした

ああ、聞いたらいけないと身体中が叫んでいた理由は

これか

6ヶ月前 No.58

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY

「 研…君 もういい 」
ワタシはそっと胸ぐらを離した

「 話さなくていい 私が悩まないから 」
そっとそばを離れた

「 別に、聞きたいわけじゃないって言ったら嘘になるけど… 」
さらに距離をとる

「 ごめん… 」
ワタシは、その場を後にした

廊下を暫く走ってふと立ち止まって
「 泣きたいのはどっちよ 」
ふと呟いた
誰も聞いていなかったと思う
泣きはしなかった
ただひたすら物思いにふけった
そして教室に戻った
そのあとのことはあまり、覚えていない。
でも普通に生活を送ったと思う。

赤葦は教室には帰ってこなかった
話を聞くと、途中で帰っていったとのこと
ワタシには何も言わないで。

赤葦はまた学校に来なくなった
また?とみんな思っていた
ワタシはなんとなく理由はわかっていたが
ワタシには何も言わないで。


そして私はその後普通に中学を卒業した。
もちろん、高校入試を受けて、近くの学校に受かって
でも赤葦はいなかった。
高校入試にも、中学の卒業式にも。
もう、赤葦と会うことなんてないのか、とさえ思った
まだ赤葦はワタシに何も言わない。

だが
彼は突然目の前にいた。

「 輝 」
「 ?! 」
「 ただいま 」
赤葦は“普通”に戻ってきた
容姿はもちろん、お姉さんを意識しているあの格好だが
赤葦は戻ってきた
ワタシは、おかえりとは言わなかった
「 あんた、何考えてんの 」
「 いや〜立ち直るのに思いのほか時間かかってよ 」
「 今、高校よ? 」
というか、高校此処受けたんだ‥
「 何年たったんだろ 」
「 2年よ 」雪ちゃんが死んでから。
「 そんな経ったか〜? 」
「 よく卒業できたわね 」
「 そりゃー頭わなwww 」
「 黙ればシスコン 」
「 なっ!そんな言わなくたっていいだろ‥ 」
「 うッ‥フッ‥ン‥ 」
「 っど、どうした!? 」
「 止めようと‥思っても!止まんないの!!‥ウッ‥ずっと待ってたんだからあ‥ 」
ワタシはあふれ出す何かが止まらなかった
感情任せになっていた
「 ありがとう 」
赤葦のこの一言で私ははっとした。
ありがとうと言って私の頭をポンポンした赤葦は、昔とは違っていた、
何かが。

でも、そんな赤葦も

好きだった

「 うわあああああああああああおかえりいいいい!!!! 」
「 ちょっ! 」
泣きじゃくって赤葦に飛びついた
「 ごめんな 」
私の耳元で確かにそう聞こえた

これは赤葦と私がある高校の入学式へと向かう直前の話

そしてーーーー今

ワタシは赤葦と学校に通えて幸せだ
でも、お姉さんがいたら‥と思うと、至極ツラい。
それに未だに赤葦と勝治さんの話は分からないまま。
いつか聞けるといいと思っているけど。
やはり、聞くのは怖い。
もういなくならないで、と願うばかりで


聞けないでいる。

5ヶ月前 No.59

黒狐 @akb4813 ★Mh60uwbAZq_8yY



ワタシは、最近ため息をつかなくなった。
理由はわからないが、彼氏の赤葦とは仲良くやってるし、友達は…まぁ、相変わらずいないけど…
たのしくやってるからかなぁ…なんて

でも、そんな楽しい日常は1秒で消え失せる

「 輝ちゃん、久しぶり 」

その元凶である、このにこやかハンサムイケメンボーイはだれ!????

「 あ…あの誰‥ですか? 」

周りは、時すでに遅し。
てんやわんやとざわざわと

「 あれ、転校生? 」「 魔女と仲良しとか‥ 」
「 でも、めっちゃイケメン〜! 」


「 あ、覚えてないか〜‥ 」
と、にこやかハンサムイケメンボーイ

すると、どこかで、
「 藤田〜!!!お前はまだ教室に行っちゃいけんよ!!! 」
「 あ、先生、すみません。もう行っていいのかと思ってました 」ニコ
ハンサムがにこやかと笑うと、
「 あ、ああそうか。先生も言ってなかったな、すまんな 」

って!!

はぁぁぁっ?!


「 さーて、もうみんなはあったかもしれないが、転校生を紹介する。」
「 藤田優です。みんなよろしくね 」

「 ? 」

ザワ


「 きゃあああああ!!!!!!!!/////////  」
女子からの黄色い歓声
まぁ、わかってたことだけど、凄いものだ。

その、わたしの知り合いと名乗る怪しい男は、またこっちを見て微笑んでくる。
“藤田優”
その名前を聞いたとき、少し胸がざわついた。
何かが、ワタシをざわつかせる。
でも、その何かが思い出せずにいた。


転校生で、ワタシの知り合いと名乗る男でましてやイケメン。
こんなできすぎた設定、少女漫画の主人公じゃないんだから。
これで、席も隣になったら…

「 席は、成瀬の隣だ。 」

まあ、そうですよね。。。


そんな私の甘い考えを真にするかのように、転校生はいつも私の隣にやってきた。
「 輝ちゃん〜 」
「 な、なんですか ていうか、馴れ馴れしくしないでください… 」
ほんとは嬉しいのが勝っているが、周りの女子からの視線が痛すぎて嫌だった。
何しろ友達がいないもんで。
「 まぁ、仕方ないし、はじめまして。僕は君の運「 あの!ちょっといいですか!!! 」
ワタシは、なんとなく彼が次に何と発するのかが読めた。
そしてこれ以上にない、彼女たちの視線と鋭く尖った彼女たちの聞き耳からして、
その言葉は恐ろしい意外何物でもなかった。


「 はぁ 」

とりあえずワタシは、転校生を屋上まで案内した。

「 ほんとに…なんなんですかあなた。何がしたいんですか!!!! 」
「 僕は、君の運命の人 」
「 そんなこと今は…!今は聞いてません!!ワタシは何がしたいのか聞いてるんです 」
「 …ややこしいな 」
「 え 」
彼は、ワタシの額に手を当てた
すると

「 え‥‥! 」
いつの日の記憶だろう
いやなんの記憶だろう
頭の中に入ってきた

「 ユウ…君? 」
「 輝ちゃん 」
「 クロノス…って言ったほうがいいの? 」
「 ユウ君でいいよw 」
「 こっちに来ていいの? 」
「 輝ちゃんと一緒にいたいからね 」
「 …久しぶり 」

ワタシは、彼の記憶を思い出した。
なぜ忘れていたのかはどうでもよかった

「 ただいま。輝ちゃん 」
彼はワタシを優しく抱きしめた


「 っ! 」

ワタシは涙が出てくるのが分かった













「 …なんなんだよ、クソ! 」
きになって見に来た赤葦は、何が起こっているのかわからない、何もすることのできない自分と、
いきなり出てきて輝を抱きしめる転校生とこの二つにに対する怒りをただただ壁にぶつけることしかできなかった。

5ヶ月前 No.60
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