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沙織 ★keBoFeAXXi_6Og


今晩はです。

 きちんとした状態になったとき、作品に向き合いたかった為、遅くなりました。拝読させて下さり、有難う御座います。

 この作品を目にして、一番初めに思い浮かべたイメージの絵は、ジャン=フランソワ・ミレーの落ち穂拾いでした。

 >〇1

>『降るまでは、
生まれ、きつ、笛、灰色の、
目くらの乳を吸入する、
カスミの味がある。

刈り取るために鍬を振るう。
ぬくもるためではない。

女たちの手に種子が集まって、
来たる春のために小屋へと消えていく。

種が選別されて、
芽吹くものは街へ輸送される。
枯れたものは堆肥に混ぜられる。
春には、いらない種子たちの
熱量が土をあたためる。

誰のために
誰かのために』


 ため息が出るほど、美しいです。作品の選ばれたことばたちのゆくえが、収束していくのがみえるようです

 まるで祈りのような厳かな収束

 >『誰のために
  >誰かのために』


>〇2

>『おりた霜を丁寧に拭って
子どもの指からぽつりと種子。
眠ったまま生え代わる、
また嵐のくる春に等分にして。

月の中頃、
冷え切った鋼を背負う友人が
昔々から凱旋する。
熊か何かを殺して持ち帰って。

獣頭を括り付けた縄から、
したたる、
金色の血がじゅうじゅうと土を焼いて、
たれ流れて、
種子たちを焦がしていく。

僕は酒とすりばちで鎮火する。
同じように、雨と風が舐めとっていく。
しゅ、灰が、ら、渦を、
しゅら、僕らの修羅。
鍬までも腐食している。
それが、似ている。

金色の血は、
明くる日には冷え固まっている』


 >『金色の血は、
明くる日には冷え固まっている』


 金色の血、私は命そのものと読みました。ぐるぐると詩作品に惑っているものが静かに静かにやきついて、鎮火して沈下し明くる日には冷え固まる。その惑っているぐるぐるしたものが、私のちっぽけな読みでは掬いきれない、それが修羅というものなら腐食というのなら、それが似ているというのならそれはなんなのかという渦に巻き込まれて それは、獣なのかというと、獣はそのようなことを考えるかということ、それでは、神なのか、いえ、これは人なのだと、背筋が冷えて


 >〇3

>『吹雪いている。
夕暮れがいつの間にか、ない。
影とともに夜がいて、
木々の穴孔がうぉぅんと啼く。

這いずり回る獣はいない。
子どもが種子を隠れて食べていると
夕飯どきに誰かが言いだして、
使用人たちが冷製のリゾットを振る舞う。
僕も食べて、みんな食べている。

隅では種子が運ばれていき、
這いずり回る獣はいない。

その代わりに、冬が立ちのぼる。
洞という虚にふたをして、
隙間かぜが頭を冷やさないようにする。
ぬくもるためではない。
守ってきたのか、殺しているのか、
だが、その唯一の方法しか知らない。

小屋には生温かい鍬がある。
誰かが使っていて、それを僕が使う。
いつもどおり明くる日がくる、
街道には、ひとつも足跡がない。
凍てついた、種子もない』

 凍てついた食事のなかで、そこには生温かい鍬があり、足跡もなく、種子もない この生温かな小屋の中には、獣などおらず、人がいる

 >『這いずり回る獣はいない。
子どもが種子を隠れて食べていると
夕飯どきに誰かが言いだして、
使用人たちが冷製のリゾットを振る舞う。
僕も食べて、みんな食べている』


 なんて、繊細な描写 >『夕飯どきに誰かが言いだして、
             使用人たちが冷製のリゾットを振る舞う。
             僕も食べて、みんな食べている』


 そこに広がるのはよくわからない異質なもの そこの小屋は冷たい手で撫でられたように病が蔓延しているのではないかとそんな想像すらしてしまう そこに漂う異質さ、その空気感 、首筋を冷たい手で撫でられたように思います。


 ここで私は、人という存在の不安定さを読み込んだように思います。人は弱く、獣にもなり切れず、病も簡単に蔓延されてしまう そこが温かな小屋であろうとも 内と外の不穏な空気感から、隔絶を感じます。埋めようも無いほどの冷たさ、人と人の間の温かさを感じ取れない それはまるで表面上だけの生温かな満足


 **


 イメージする世界そのものがぶわっと胸に迫ってきて、一度に消化するには最初の印象とおり複雑で美しい為、何度も潜りに来て良いでしょうか……?本当に素敵な作品を読み込ませて下さり有難う御座います!

 今の時点で、私なりの解釈しか出来ていないくせに、胸がいっぱいです。


 また、続きを潜りに来させてくださいませ。m(__)m


 一端、失礼致します。

2018/12/15 03:00 No.6

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