Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼レス(5) >>

ひれ

 ( プロ詩投稿城 )
- アクセス(205) - いいね!(2)

沙織 ★HBnlTdLMi3_6Og

目が覚めたら、胸元にひれが生えていたの身体の付け根の先にも。代わりに腕も足もなくなって、私、ひとりぽっち でした。頭は、まるで空っぽで、何もわからない。何もみえない。ただ、私、ひらひらしたこれが、ひれだってことは知っていたの。まるで、宝物みたいに、私、ひれを傷つけないように、ひらひらひらひら、水にたわめかせるようにしながら。ひとりぽっち。

ぴるぴるぴる
ぴるぴるぴるぴる
ぴるぴるぴるぴるぴる

面白いのよ。私の可愛いひれに、細いきらきらの水滴が流水とともにあたると、そんな音がするの。私、それが一等うれしくて、うれしくて。まるで、私の可愛いひれと楽しい会話をしているみたいで。ひとりぽっちの私とひとりぽっちの私の宝物のひれが会話をするの。例えば、それは、その日の水中のぬるみのやわらかさや、例えば、それは、私の可愛いひれのやわしさのご機嫌うかがいや、例えば、それは、私が、どれだけ私の可愛らしいひれを愛しているかの、そんな会話なの。私の可愛らしいひれは、いつも、そういったとき、ご機嫌よく可愛らしく笑うわ。やわしいふるえを私に聴かせながら。ご機嫌に、可愛らしく微笑むの。


私、時折、ふと、思い出したみたいに、ひとりぽっちって何かしら。って、ぽんやり、思い出すの。何もわからない。何もみえない。たから、何かしら。って思うだけなの。頭は、まるで空っぽで、私、また、私の可愛い宝物のひれを、大事に大事に、ひらひらひらひら、水にたわめかせるようにするの。ひとりぽっち。


時折、思い出したみたいに、水面ちかくまで身体を浮き上がらせるの。光。は、もう、見えなかったの。いつもは、きっと眠くなるしかんたいなのに、私。眠くなかったの。

しんしんしんしん
しんしんしんしんしん
しんしんしんしんしんしん

耳おくで、きっと、そんな音がするの。上を見たら、呑み込まれそう。呑み込まれそうな、黄色のまるい、光。
私、急に、怖くなって、恐ろしくなって、慌てて、ちゃぽん。って可愛いひれをあげて、水中に顔をさしこんだの。
いきおいよくなにかがぱくんぱくん、いっているの。それが何かわからないのに、私は、それが、私のなかから響く音だってわかるの。
そうして、怖い気持ちもわかるの。これが恐ろしいことなのって、きちんと身体が知っていたの。




ページ: 1


 
 

三浦果実 ★aKeCGlndYD_gSB

モノローグの響きが文体にあって、擬音から安堵感を受けた。ひれとは淋しかったり、一生懸命であったり、情緒ある部位なわけで、タイトルが内容を上手く捉えている。

1ヶ月前 No.1

沙織 ★QDAnkjV15q_6Og


 三浦果実 様

 有り難う御座います。お言葉、嬉しいです。

 >『モノローグの響きが文体にあって、擬音から安堵感を受けた。ひれとは淋しかったり、一生懸命であったり、情緒ある部位なわけで、タイトルが内容を上手く捉えている』


 ひれを>『情緒ある部位』と、読んでくださったことが解って、本当に嬉しかったです。有り難う御座います。お言葉を目にして、気持ちがほわっとなりました。



 **


 詩を書こうとするとき、以前は、もう少し片意地を張っていたような気がするのです。……今は、そのようなところが薄れてきているように思います。何を書こう、とか、何をこうしよう、とか、そういった角をいつの間にか、削ってしまったみたい。拘りをなくしてしまったみたい。……そこが、ぽっかりと残念なような、それよりももっと大事なものがあるような、そんな、変な感じがします、


 ……ふと、こんなようなもので、良いのではないかしら、という気がしてしまったのです、……こんなようなもの、というのは、まるで、空っぽななんにも意味を持たない書き物のことなんです、


 なにも意味をもたないのですけれど、そこに空気はあるのです、そういった、上手く説明できそうにないのですけれど、、そう、三浦果実 様が仰った、情緒のようなもの、それは、そういったふわっとした空気感の中に含まれていくものだと思うのです、


 それは、……うまく説明できずに本当にもどかしいのですけれど、それが、そのものだということなのだと思うのです、


 ……うまく説明できず、申し訳ありません、


 タイトルを褒めて頂けて、本当に嬉しかったです。有り難う御座います。


 精進いたします。

1ヶ月前 No.2

くら @goburin ★iPhone=xMtA2CYZuX

こんばんは。

なるほど、そういう詩を後で見返すととても良く思えるときがあります。そのときから暫くは大して良く思われなくとも。良く思えるであろう、いつかの私のために書いてるような気もします。

1ヶ月前 No.3

沙織 ★yJVPyG0hDq_6Og


 くら 様


 今日はです。有り難う御座います。お言葉、嬉しいです。


 >『なるほど、そういう詩を後で見返すととても良く思えるときがあります。そのときから暫くは大して良く思われなくとも。良く思えるであろう、いつかの私のために書いてるような気もします』


 頂いたお言葉を、何度も読み返してはぐるぐると考え込んでしまいました。とても、不思議です。くら 様は、とても不思議なことを仰っているように思います。


 まるで、初めと終わりがひっくり返るような、ひっくり返すような。それは、とても面白い視点のように思いました。とても、面白い視座。


 >空っぽな何も意味を持たない書き物、と私が自作を評したとき、くら 様が、ひっくり返すような視座をくださったこと、それそのものの感覚がとても不思議で、とても嬉しい出来事のように思いました。


 つまり、1は0にもなるってことなのだと思います。

 ああ、語彙が少ないのがもどかしい。つまりは、ある、ってことなのだと思います。


 ……たとえば、手相や人相がありますよね、あれは、統計学と言われています。でも、それは無いも同じなように思いませんか?そういう風に統計的には出ているけれど、別にその子は、当たらないかもしれない、つまり、0に戻るんです。


 つまり、あるのにない という状況に置かれるわけです。その観測者は、そしてそれを受け取る側は。

 そして、日常は、大体、そのような曖昧な視座の上で回っているものだと思います。

 そう、この作品を書いた時の奇妙な現実の空気感はそこにあったのだと気づきました。


 他者の気持ちを完全に読むことはできないのだから、人の社会の日常など、予測と行動で回っているのだと思います。だから、バランス感覚が重要ですよね、大体の予測を正解にできるだけ近づけようと何度も予測を繰り返す。思考の中で。それは無意識のうちの取捨選択なのだと思います。

 そして、それは、当然、詩作をするときにも無意識に行っていることなのですけれど、それを、断定しているのだと錯覚して過ごしているのだと思います。

 本来は選択が正解なのに断定だと思い込み窮屈にしている、そんな風にぐるぐると、


 ぐるぐると、しました、


 ……いきなり、変な書き込み申し訳ありません。でも、素敵なお言葉を誠に有り難う御座いました。


 お言葉嬉しかったです。


 精進いたします。


 失礼いたします。



1ヶ月前 No.4

★Android=kScmMPGX3J

金魚を思い浮かべますと、
心臓ちかくにあり、細かく動く胸びれに
生々しい命を感じます。

金魚鉢の中にいるような孤独の中、
ただ自らの命に耳を澄まし慈しんでいる感じが
豊かに描かれているように思いました。

>時折、思い出したみたいに、
以降の文がないほうが、凝縮された作品になるような気がしました。

3日前 No.5
ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる