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雲の住む所

 ( プロ詩投稿城 )
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一輪車 ★I1wpISAuQ2_YD6

日の陰が、
静かに傾きつつある午後
町は、
流れゆく雲のようなものにすぎない

すたれてしまった商品の
琺瑯看板だけが
地に残され
もう何百年も昔から
パントマイムの老人たちが
ゆっくりと定型の挨拶を交わし
人形劇のように動く

水に流されたリリーチューイングガム
神経痛リュウマチに
瓦礫に埋もれたイルガピリン
砂をほれば未亡人の遺品
失われた商品のタイトルがあらわれ
仁丹                
コーリン鉛筆
福助
カブトビール
オルガンを奏でる
女殺しの水原弘が強力殺虫剤ハイアースをもって凄みのある笑みを
浮かべる砂浜の、錆びた琺瑯、

地をほれば忘れられた地名がおまえを指さしあらわれる
それはいつも流れ行く雲が名付けた雲の居場所だ
招又 マネキマタ
大船沢 オオブネザワ
残谷 ノコリヤ
越路 コエズ
マネキマタ、オオブネザワ、ノコリヤ、コエズ
マネキ、マタ、オオブネザワノ、コリヤコエズ
ちの物語を隠して







メモ2018/04/10 09:01 : 一輪車★I1wpISAuQ2_YD6

参考文献


『地名は知っ ていた』(河北新報出版センター刊)。

震災で津波に遭った同県沿岸部を歩き、地名の由来を探った本。

関連リンク: なみだ 
ページ: 1

 
 
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