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集会

 ( プロ詩投稿城 )
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山人 @ookumo13 ★bDJoqEzcCB_Xrr

巨木に棲むのは武骨な大男だった
髪はゴワゴワとして肩まで伸びている
髭の真ん中に口があり、いつも少しだけ笑っている
深夜になると、男は洞を抜け出して森の中に分け入るのだった
たいていは、月の出た明るい夜だ
梟の声に招かれるように、男は大きな錫杖を持ち外に出る
丸い大きな月がいかにも白々と闇夜に立ち上がり
黒い空に浮かんでいる
下腹を突くように夜鷹が鳴けば、呼応するようにホホウと鳴くのは梟だった
草むらにはおびただしい虫が翅をすり合わせ、夜風を楽しんでいる
夜の粒が虫たちの翅に吸い付いて接吻しているのだ
木々の葉がさざなみ、風を生む
男の髪がふわりとし、汗臭い獣のようなにおいがした
なにかに急かされるでもなく、男は錫杖で蜘蛛の巣を払いながら峰を目指した
男の皮膚に葉が触れる
サリッ

峰筋の多くは岩稜で、腐葉土は少なくツツジ類が蔓延っている
藪は失われ、多くの獣たちの通り道となっており、歩きやすい
峰の一角は広くなり、そこに巨大なヒメコマツが立ち
各峰々から十人ほどの大男が集まり始めた
たがいに声を発するでもなく、視線すらも合わせることがない
かといって不自然さもなく、それぞれが他の存在を意識していないのだ
巨大な月のまわりをひしめく星たちは、その峰に向けて光を輝かせている
アーー
オーー
ムーー
と、一人の大男が唱え始めると、つられてそれぞれが声を発する
歌でもなく、呪文のようでもなく
静かな大地のうねりのように重低音が峰から生まれ出る
ちかちかと光る星々から閃光が走り出す
男たちの呻く重低音が峰を下り、四方八方に鋭くさがりはじめ
やがて山岳の裾野を伝い人家のある街々まで光とともに覆っていった

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二川湯ん太郎 ★cnc8MaZhsV_qxX

「錫杖」と言う単語が気に掛かります。自然が荒々しい相貌を見せているのに、この詩の主人公の大男はまるで宮廷の皇帝のように錫杖を振り翳す。其処にこの詩の妙味があると思いました。

10日前 No.1

山人 @ookumo13 ★bDJoqEzcCB_Xrr

劒岳 点の記、という映画の中で、でてきますよね。
山伏の錫杖が。
映画の観すぎですね、たぶん。
感想ありがとうございます。

9日前 No.2

FF ★uuRnqBXYvA_qxX

サリッのように擬音語をそのまま書くことを敬遠しています。そこは読者の頭の中の話だと思うので、固定されてしまう気がして嫌なのです。
ですがこの場合ではそこまで違和感はなく受けとめられました。理由としてサリッの役割がはっきりしているからだと思います。
それまでの説明的な描写から、大男たちのアクションを描写する段階に入るきっかけとして、サリッが良いキーになっている/なりうるのではないでしょうか。
私個人としては峰筋〜以下二行は前に移動させて、サリッのあとに大男たちの集結をすぐ書く方が良いのではないのかと思いました。
その方が詩全体に緩急が生まれるような気がします。
アーー
オーー
ムーー については少し戸惑いを感じます。他の部分では比喩を的確に使われていらっしゃるのであえて使わなかったのだと思います。
だからこそこのような表現をとった理由が気になります。エッジを強調させたかったということでしょうか。
抑制の効いた描写で夜の森林の緊張感と静けさがとても伝わってきました。またそのような表現は神秘的なイメージを想起させる事にも成功していると思います。

7日前 No.3

山人 @ookumo13 ★bDJoqEzcCB_Xrr

FFさん、こんばんは。
いろいろと御指導ありがとうございます。

私は何も文学的な知識も無く、ずっと私的な範疇で詩を描いてきました。
ですから、他者に向けての作品など到底レベル的に無理なので、ほぼ自己満的なものに終始しております。

御指摘のあった部分、考慮してみたいと思っております。
ありがとうございます。

3日前 No.4
ページ: 1

 
 
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