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双界両義

 ( オリジナルなりきり )
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スレ主 @vtyjf ★4gCE4td3c0_sxd

人間と異形が共に住まう箱庭世界
片や陽の性質を持つ、我々人と同じ姿を持つ白の民
片や陰の性質を持つ、我々と異なる姿を持つ黒の民

大河を対に向かい合う二つの国
こちらが昼ならあちらは夜、こちらが光ならあちらは闇、こちらが人ならあちらは異形
いつの時代も、どんな生き物も、争う理由はそれで十分。こちらとあちらは違うのだという、ただそれだけの理由。

殺し殺され、憎み憎まれ、不毛な争いを始めたのは半ば必然。
始まりのきっかけすら忘れるような、戦うために互いを憎み合う争いが続くこと幾星霜。千を超える季節が巡り、万を超える戦いがあった。

しかしそれは、突然現れた忌子によって終わりを告げることとなる。
忌子が与えた平等な滅び、白の民と黒の民を関係なく、容赦なく、全て滅ぼす破壊の災厄。

白と黒とに関わらず、気の遠くなるような数の人々が死に絶えた。二国を分つ大河は紅く染まり、野山は骸で溢れ返った。

滅びの危機に瀕し、そこで初めて白と黒は手を取った。皮肉なことに、災厄のおかげで終わりなき戦いは終わりを告げた。

白と黒とが手を結び、滅びの化身と戦って、そして多大な犠牲を払いながらも滅びの結末を回避して
――それから千年と少しの月日が経った

当時を知るほとんどの者が永きの眠りに就き、災厄の爪跡も伝説として語られる、遠いおとぎ話となった中、再び災厄が訪れる――



【クリックありがとうございます、もしも少しでも興味がお有りでしたらぜひサブ記事へおすすみください】

メモ2018/10/16 06:18 : スレ主 @vtyjf★4gCE4td3c0_sxd

【本スレ開始までレス禁止】


現在の募集状況

>>http://mb2.jp/_subnro/15776.html-59#RES


序章開始予定と概要

>>http://mb2.jp/_subnro/15776.html-60#RES


ロケーション一覧

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スレ主 @vtyjf ★4gCE4td3c0_sxd

【終の地/???/???】

>>なし


新暦0年


極光が辺りを支配する中、四つの人影があった。絶望的な状況、希望など欠片も存在しない、救いなど一つもない、そんな終わりに瀕した状況。
けれど、四つの影に悲哀はなく――その顔には決意と笑顔があった。

一人は言った。
オレ
『己はお前を守ってみせる』

一人は言った。
『それじゃあ、私は白も黒も関係なく、皆を守ってみせましょう』

一人は言った。
『なら、あたしはこの国の未来を守ってあげる!!』

そして、一人は――――――

1日前 No.1

院長おじさん @vtyjf ★4gCE4td3c0_sxd

【旧城/資料室/八幡武臣】

>>ALL

本があった。
古く、埃っぽい室内に、所狭しと並べられているそれらは資料だ。一つ一つ丁寧に綴じられた古い紙、その上に描かられた文字を一本の指が順に追う。

男だ。熟年の、深碧の着物を着た柳のような男性が本を読んでいる。青年というには歳を取り、老人と言うにはまだ早い。肌は張りを失いつつありながらも未だ活力を保っている。

その男が、ため息を一つ。本に落としていた視線を上げる。読み取った情報を噛み砕き、味わい、飲み込み、吸収する――本から知識を得るための過程、情報の反芻。

山食み。新暦232年、一晩にて村一つと十八名に及ぶ見廻り組隊士を消し去る。

泣き地蔵。新暦356年、当時の三本刀二人が重症を負いながらも討伐、その傷が原因で二人は三本刀を引退。

夜刀神。新暦537年、十年に渡り数百名を呪い殺し続けた災厄の最期の土地は、新暦1034年の今であっても植物一つ生えていない呪われた土地となっている。

続く、幾つもの名前と、そこに纏わる情報を瞑目して噛みしめる。灰の忌子、時折表れ、災厄を齎すもの達。この本に記されているのは、その一端、白の国に災厄を運んだ忌子達の記録だ。

そこに記されず、しかし、誰もが知る最悪の忌子。

閉じた瞼をゆっくりと開いた男の眼に、窓から広がる抜けるような青空が映る。澄んだ空気、春特有の暖かな陽気と少し肌寒い風。三つの太陽が照らす中、遥か遠くまで広がる景色に、その印はしっかりとそこに刻まれている。

――巨大な孔。それは双国の間にある霊峰の山腹を穿つように、遥か昔からそこに存在する。その傷を見るたびに、人は思い出す。最悪の忌子、灰が呪われた者たちであると決定づけた者。

怯えか、あるいは憎しみか、その名前すら記されることの無かった者。

「はぁ……面倒なことにならなきゃいいけどねぇ」

忌子と呼ばれる彼らに馳せていた思いを引き戻す。灰の忌子の増加、数年に一度の頻度で発見される灰の忌子達、それがここ十年だけで十人以上の発見報告がある。幾人かは経過観察を続けているが、その他の者達の動向は不明。

「おじさん、もういい加減に歳なんだからさぁ……事件とか、そういうのはやめてよね」

民に聞かれては拙いぼやきを独りごちる。無論、男の意思に関係なく物語は紡がれていく――望むとも、望まずとも。

【大変長らくお待たせいたしました、これにて本スレ解禁です。序章は交流や因縁の構築をメインに日常を謳歌して頂ければありがたいです。勿論、喧嘩や小競り合いも二つの国では日常茶飯事です。騒がしい日常も、静かで平和な日常も、皆様の思うようにお過ごしください。>>参加者ALL様】

1日前 No.2

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★YRuDhSwQ0p_rxQ

【 旧城 / 中庭 / 香花寺胡頽子 】

 手合せのための場として使われることが多い中庭。穏やかな陽光の照りつけるその端っこで、香花寺胡頽子は地面に筵を敷いてすやすやと眠っていた。言うまでもなくお昼寝だ。背中には桐平棺を背負ったまま己の腕を枕に右向きで眠りこける体勢は、正直なところかなり寝辛そうなのに本人の表情はそれを感じさせない。もはや慣れたもの、ということなのだろう。空飛ぶ小鳥らの囀りをBGMに、珍しく胡頽子しかいないのどかな中庭での安らぎの時間を享受すること数十分。「もう休息は充分」と判断した肉体は脳味噌に覚醒を促し、それに従うままに胡頽子の意識は夢の世界から現実へ戻って来た。ぱちり。瞬きを一つ。太陽の下で稀有なほど鮮明に白い細腕を「んー」と伸ばし、凝った身体を解した後で起き上がり筵を畳む。用の済んだソレを壁に立てかけ、また両腕を天に向け大きく伸びをした。

「……今日は平和だな。花椿。おかげで貴方と二人きり、こうして寛げる幸せな時間が得られた。ふふ。ずっとこうじゃ喰いっぱぐれて生きていけないが、たまにはこういう日があってくれないと困る。貴方となら何をしていても楽しいけれど、やはり戦いばかりでは睦み合えないからな――」

 桐平棺についた小窓を開け、中に入った花椿に……自身の恋人の骸から造られた禍魂器に、ちゅっと唇を落とす。声には並の男なら受け止めきれず溺れてしまいかねない恋情と愛情がたっぷり含まれており、注ぐ眼差しには赤とピンクのハートマークがこれでもかと密集して浮かんでいる。対象が物々しい銃器の形をしていなければ、それはまさしく蜜月の真っ只中にある甘ったるい恋人たちの姿だ。初心な人間なら視界に在るだけで落ち着けなくなる光景。とはいえ観るものが居ない今、彼女の行為は誰の迷惑にもなっていない。

「これからどうする? 一緒に花見にでも行こうか、団子でも食べに行こうか。胡頽子は貴方と共にいられるなら何でも良い。今日も世界一愛しているぞ、花椿」

 最後に桐平棺ごと花椿に熱烈な抱擁をしてから、キスのために外していた薄緑と白の縄を身体に巻き付け直す。もう昼寝が済んだ以上、無駄に長くここに居座る意味は無い。デートも兼ねて町に出て――そうだ、最近よく噂に聞くとっても美味しい黄金の団子とやらを探してみよう。同じく頻繁に耳にする『黒の国の銘酒』の噂も気になるけれど、胡頽子とて年頃の娘。酒か甘味なら甘味のほうを好んでいる。だから銘酒はまた今度。

「白の国の何処にあるか分からないんだ、案外大通りじゃなく花街で売っていたりするかもしれないね。黄金の団子なんて、如何にも金がかかっていそうな響きで遊女たちが好みそうだし。でも、普通に考えたなら売っている確率が高いのは大通りや桜通りの店だ。はてさて。一体どこから足を運んだものやら」

 まあ、胡頽子は花椿と一緒ならどこまでだって歩いて行けるけどね。なんて熱っぽさと惚気を孕んだ声で囁いて、くすくすという笑い声をその場に残し彼女は歩きだした。結局どこを一番乗りの場に選ぶかは、この古き城を出てから考えよう。乙女は気紛れを許される生き物なのだから。

>ALL様

【メイン解禁おめでとうございます!】

1日前 No.3

バカラ @bakara ★kanIEqkLWh_keJ

【柏/旧城 中庭】

 白の国、旧城。周囲を白い壁に囲まれ当時であれば荘厳な雰囲気すら放っていたであろう城内はその様相を変えていた。かつて長く続いたとされる戦争も終わり役目を果たしたとばかりに解放され、一般の人々も入ることができようになってからはこの国のシンボルとしての意味合いが大きくなったように感じられる。
 昼は人々が訪れて夜は静かに国を見下ろす。それが自身の目的だといわんばかりに城門は今日も開かれていた。
 そんな春のうららかな昼下がりの中庭に一人の少女がいた。

 「はッ! はッ!」

 春の陽気な日差しも相まって花見だ何だと人々が浮かれる中、一心不乱に木刀を振るう。
 舞い散る桜吹雪に目もくれずただひたすらに刀を振るう。振り下ろし薙ぎ払う。切り上げ突く。予備動作は最小限に、効果は最大限に。黒の着物を翻し軽やかに、そして何より鋭く稽古を行う姿は桜舞い散る下という状況も相まって剣舞のようであった。
 遠くで花見の余興として見られていることも気にならない。先日覚えた型を体になじませるように繰り返す。既に体に刻み込んだ型との繋ぎも忘れない。

(もっと早く、自然に、鋭く)

 少女、柏は気づかない。酒の肴として見られていることも近づいてくる人影も。

≫ALL

【メイン解禁おめでとうございます! そしてすいません。中庭に桜を植えてしまいました。絡み文として最後はしていますが、なんでしたら無視していただいても構いません!】≫ALL本体様

1日前 No.4

大嶽 @arthur ★sMTaXRmOG3_6UX

【黒の国/鬼族領・鬼族の屋敷/大嶽】

 羅業山の頂上にも春は訪れていた。
 積雪も溶け始め、日陰に小さな雪塊が冬の名残として見られる。ここ氏族長の屋敷の前庭にも、雲雀や目白がすでに散り始めた梅の木に留まり、軽やかに囀っていた。麓から羅業山を見れば赤茶けた山肌が露になっていることだろう。
 もう下では桜の季節であろうな。大嶽はまた一つ花弁を散らした梅を見ながら、ここ山頂と下界の季節の乖離を想像した。

 「黄昏の河原か、面倒なところだな」

 最も意識は安穏とした前庭の春のみに注がれているわけではない。
 先ほど隠密が持ち帰ってきた情報の一つに、聞き捨てならないものがあった。黄昏の河原における灰の忌子の目撃談が増えているらしい。
 もともと社会的弱者が集うような場所である。祖国に居場所のなくなった者がどちらのものとも言えぬ痩せた土地に集っているのだ。その中に灰の忌子が一定数いるのも当然と言えよう。
 問題はその吹き溜まりの中でさえ隠れていた連中がどうして人目につくようになったのか、という点だった。
 良からぬことを企んでいるのであれば今のうちに潰してしまいたかったが、国境という位置がなんとも面倒だった。白の国の了承を取らねばまたいらぬ小諍いで兵力を失いかねない。

 「雑種は雑種らしく枯草でも齧っておれば良いものを……」

 大嶽の独語は羽虫を煩わしく思うような、鋭く尖った冷徹な響きがあった。梅の木に留まっていた小鳥も逃げ出すように飛び立つ。
 一条大橋にも辻斬りが出ているとのことだったが、その対処もどちらの国が行うかで一悶着あってもおかしくはない。
 大々的に兵力を動かすのは龍の氏族とはいえ、今の氏族長は白の民に肩入れしすぎるきらいがある。独自に根を張るべきだった。
 使える駒が欲しい。優秀な隠密も多くはないし、育てるのにも時間がかかる。この際、流れ者でも腕の立つものは雇い入れたかった。

【本編開始おめでとうございます。大嶽は見ての通り求人を出しているので、自分を食客として売り込む形であったり、単に知り合いという体で絡んで頂いても結構です。改めてよろしくお願いします。】

>>ALL

1日前 No.5

E9-O3 @e9o3 ★iPhone=kpTHNMlOIW

【如何彁神社 / 拝殿 / 金磚焜炉】


「ヤー、木を隠すにャ森の中、ッてか?成る程確かに相違無ェやナ!……まァ好きなだけ居たら良い、お偉方も此処まで態々覗きに来る事ァ無ェしなァ?」


パチパチと焚き木が燻る音がする。
縁側に腰を据えて頬杖を突き、ニヤニヤと笑う
琥珀色の髪と琥珀色の目をした少女は右手で古銭を弄びつつ彼らを見遣るとピンッと銭を弾いた。

成る程此れが白にも黒にもなり切れない奴等かと独り言ちる。焚き火の周りには雑多な我楽多が捨て置かれて腰を降ろせる様になっていて襤褸を纏った爺や眼の焦点の合わない女、筋骨隆々の男などが火に当たり、じっと動かない。

「此処は二つの国の境目ヨ。ちッとばかし白の国に近いッてだけでサ。彼方の田圃をスイと行くと川に出る。黄昏の河原ッて呼ばれてる所だが……」

少女は銭を弄びつつながら少し思案し、そして呟くように言い遣る。

「彼処に灰色の輩が集まッてル。盟友等も受け容れてはくれるだろウ……近頃物騒だ、安全だとは言い切れネ。でもまあ其処等で野垂れ死んで犬畜生共の餌に成るよか余程マシさ」

少女の目の前に立つ彼らは世間じゃ『灰の忌子』って言われてるらしい。白と黒が交ざって灰。何れにも成り切れない悲しい連中だ。

「おッと、情報をくれてやッたンだ、盟友等もこっちに何か還元してくれヨ。……此地人等も生き難い世の中だ、何に付けても先ず一番は……」


少女は一層大きく銭を上へ弾き、落ちて来た其れを左手で掴み取って右手の甲へ叩きつける。

「金だろウ?……ほら、表か裏、何方だい?我々の内じャアこれで罷り通ッてるンだ。何、当たればこの金銭はくれて遣る。外れても別に何も取りやしないがナ」

少女はニヤニヤと笑いながら目の前の忌子に腕を突き付けた。忌子達は途惑いの表情でその腕を見て固まった。少女の行動に裏が無いか悩んでいるのだろう。

だが無論裏はある。金貨と同じだ。


「さア、如何だイ?……我々の名は『金磚焜炉』。地べたを這い摺り回る愚者の財宝ヨ。全ては時の運、この身体も泡末の様相だゼ?」


>>周辺ALL

【スレ開始という事でよろしくお願いいたします】

1日前 No.6

バカラ @bakara ★iPhone=g4kr7k5UOl

【馬酔木/黒の国 鬼族領 鬼族の屋敷】

 黒の国、鬼族領。春の日差しが雪を溶かし小川に流れ元来の山肌が露わになり始めた頃、一人の人物が屋敷の前に立っていた。
 赤い桜模様の着物に身を包み髪には梅の花の髪飾り。左手には包帯を巻き着物の上からでも分かる筋肉は隆起したというよりは鍛え抜かれた一振りの刀を連想させ遠目からでも相当の実力者であることを認識される風格を放っていた。そんな男≠セった。
 男は屋敷の塀を見上げると顎に手を当て呟く。

「…流石に高いか。かと言って壊しにきたわけじゃないしね。壊して入るのは論外。
かと言って正門からだと通してはくれないだろうし。…仕方ないね」

 身をかがめるとその直後、黒い風が男≠フ足を包む。近くの木々の枝を軽く揺らしながら足の裏に収束していくと、その場で跳躍。
 そして角度をつけて落下。更には風を操り壊さないよう塀の上に着地するとちょうど目の前に屋敷の主がいる。

(こりゃ都合がいい。探す手間が省けて何よりだ)

 笑みがこぼれそうになるのを堪えこの屋敷の主を見据える。相手からすればこちらは不法侵入者。下手な言動をして敵対されると厄介だ。
 一呼吸入れて表情を引き締める。

「あんたが龍の氏族長様だね。私は怪しいもんじゃない。馬酔木(あせび)ってもんだ。見ての通りしがない風来坊さ。
 ちょいとあんたに用があってね。それで来させてもらった」

 再度跳躍。同様に男の前に着地。今度は庭を荒れさせないよう細心の注意を払う。
 不敵な笑みを浮かべて続ける。

「まどろっこしい話はなしだ。あんた、自由に使える駒が欲しくはないかい?」

 黄昏の河原の灰の忌子と一条大橋の辻斬り。どちらもこの男にとっては看過できない事案のはずだ。かと言って彼の立場では国境付近で大々的に兵は動員させられないだろう。
 無論、こちらにも思惑はある。

「どちらもうちの馬鹿弟子にはまだちょいと荷が重すぎる。だから私が動こうって訳だ」

 どうだい。悪い話じゃないだろ。そう閉めると屋敷の主、大嶽の返答を待つ。

》大嶽、周辺ALL

【なんかもうすいません。うちのゴリラがご迷惑をおかけしてしまっています】

23時間前 No.7

大嶽 @arthur ★sMTaXRmOG3_6UX

【黒の国/鬼族領・鬼族の屋敷/大嶽】

 ふと春風とは異なる、鋭く逆巻くような風の音を大嶽は聞き留めた。
 先程から山中に異質な気配は感じていたが、この至近距離にもなればもはや何者かまで分かる。
 事実、塀の上に降り立ったその人物は風聞通りの容貌をしていた。筋骨隆々とした肉体には不釣り合いな女物の着物、そして何より腰に帯びた禍魂器からは尋常でない存在感が漂う。元・三本刀の葛切十狼佐。馬酔木の名でも知られてる白の民だった。

 「知っている。貴様に殺された同族もおるゆえな」

 皮肉な口ぶりではあったが、怨恨の色は滲んでいない。大嶽にとって戦場での死とは単なる摂理に過ぎず、それを非難するつもりはなかった。強いて言えば、黒の民との交渉で禍魂器を帯びるような無作法を犯してしまう考えの浅さを嘲笑っている風である。
 もっともそれに顔を赤くして激昂するほど、大嶽は血の通った人物ではなかった。ただ禍魂器なしでは戦えぬ弱者として、これまで何人もの白の民に投げつけてきた視線で射貫く。

 「儂に仕えるということはお主は己の家族、友人をも斬るということだ。そこまでして何故儂に取り入ろうとする?」

 隻腕になったとはいえ、馬酔木の剣腕は三本刀に次ぐほどの境地にまだある。白の国でもその力を買おうとする人物はいくらでもいるはずだ。
 それがなぜ良好とは言えない関係の隣国に、それも白の民への差別意識を最も強く持っているであろう大嶽に与しようとするのか。
 目的や信念、欲望の類の動機が掴めなくては駒としては使えない。むしろ向き合っている敵以上に厄介な存在ですらあろう。
 弱き者には弱き者なりの使い道がある。だが、火薬の扱いを知悉しなくてはならないように人もまた使う以上はその為人をよく知る必要があるのだ。

【絡みありがとうございます。サブ記事での提案通り、特にツッコミは入れずに返させて頂きました。】

>>馬酔木 ALL

19時間前 No.8

バカラ @bakara ★kanIEqkLWh_keJ

【馬酔木/黒の国 鬼族領 鬼族の屋敷】

『儂に仕えるということはお主は己の家族、友人をも斬るということだ。そこまでして何故儂に取り入ろうとする?』

 この一言を聞いて馬酔木は自身の過ちを悟る。そう。間違えたのだ。
 …ちゃんと順を追って話すべきだったと。
 面倒そうに頭を掻き話し始める。

「あー、悪い。こりゃ私が悪いね。端折りすぎたわ。
 まず最初の訂正な。私は完全にあんたの駒になろうって言ってんじゃない。あくまで利害が一致≠キる時は手を組みましょうって話さ。私は切りたくないもんは切らないし、切りたいなら昔の仲間だって切るよ」

 声音は軽いものの嘘偽りは感じられない。つまりは本気で言っているのだ。かつての仲間さえ必要なら切ってみせると。
 話は続く。

「次に何で私があんたに与するかだね。そりゃ簡単だよ、」

 そこまで言って笑みを再び浮かべる。今度は不敵な笑みではない。鬼種以上に鬼らしい。獰猛な笑みを。

「あんたとあたしの種族観が近いと思ったからさ。白も黒もどうでもいい。強けりゃそれで十分。邪魔するなら排除する。そんなとこだろ。尤も、私の場合は面白いやつは生かすけどね。
 そんでもって私には馬鹿弟子を一人前にする≠チて目標がある。そのためには邪魔なものも多くてね。最近じゃ辻斬りと灰の忌子。どっちもあんたにとって面白くないだろ」

 ここまで言って大きく息を吐く。

「そこで取引だ。私は邪魔なもんを切る。手柄は全部あんたにやる。都合が悪けりゃいつでも縁切りゃいい。報酬はあんたが好きにしな。
 …どうだい。悪い話じゃないだろ」

 条件付きとはいえ実質無条件で私兵になってやると。そういっているのだこのオカマは。

》大嶽、周辺ALL

【こちらこそありがとうございます!】

18時間前 No.9

ぴーぴーけー @ppkppk☆ErEBsPNY5g.j ★iUcwHsnoGa_rxQ

【旧城/鍛冶場→鍛冶場裏/墨目 霧刃】

「…うむ、良い出来だ。さすがだな。」

槌を打つ甲高い金属音がリズムよく響く。
刀工や鞘師など、名だたる匠が集うこの鍛冶場は、白竜の牙の隊員が用いる武器を修繕・補強する、言わば武器の施療院である。
茅葺屋根のその建物は、火の色を見るために外の光が入りにくい構造となっている。しかし、煌々と燃える炉の光がその熱とともに建物の中を照らしていた。そこには幾人もの筋骨隆々な職人達が、文字通り汗水垂らして自らの職務に励んでいた。そんな中、場違いとも言えるほどの細腕と白い肌の少女が、たった今研ぎ師に渡された数本のクナイの刃を、数秒ごとに代わる代わる炉の光に透かして研ぎ具合を確認する。それらのクナイは、前回の任務終了時に研ぎ直しを頼んでおいたものだった。無論、彼女の場合はその役職故、一切の油断は禁物である。そのため、任務が終われば常に研ぎに回しているのだった。
やはり常に頼んでいる職人なだけはあり、その技は確かであった。炉の光に刃を透かせば、普通に見れば刃は歪みのない完全な直刃。しかし目を細めて刃によく目を凝らして見てみれば、刃に対し垂直方向に極小の溝が掘られ、所謂「鋸刃」となっている。切断において最適な量の摩擦を生じさせる微細な抵抗。これこそが彼女のクナイが持つ圧倒的な切れ味の秘訣である。

「世話になった、礼を言う。良い仕事をしてくれてありがとう。…また今度も頼む。」

クナイを袖や腰につけた革製の鞘にしまいながら、淡々とした口調で礼を述べる。軽く手で礼を示したあと、そのまま建物の外に出た。さっきまでの暗さと熱気が嘘のように、やや涼しい柔らかな風と明るい日差しにわずかに目を細め、静かに歩き出そうとすれば、その周囲には自主鍛練をしている見廻り組の隊員の姿がいくつか見えた。隊員は彼女の姿を見ると、自分達で少しざわついた後に規律正しい礼をする。彼女は少し驚くも、わずかにぎこちない動きで手を挙げて礼を返した。いつもと同じ冷徹な雰囲気を帯びたままそこを通過し、静かに鍛冶場の裏手に回る。



「…………はあ…………き、緊張した……。」

彼女は隠密御庭番衆の頭領にして見廻り組三本刀の一刀、墨目 霧刃。
白竜の牙の中でも一部の者しか知りえない真実。

そう、彼女は「コミュ症」である。



【本編開始おめでとうございます。しばらく置いておきますので、よければ絡んでやって下さいませ!!】

>>周辺ALL

17時間前 No.10

灰色の魂 @kaizelkai ★VwxWcbHAbI_mgE

【一条大橋/灰兼 奏司】



 灰色の着物を着た剣客が一人、一条大橋の端に背を預けて周囲を見渡す。その剣客、十代後半、頭を手ぬぐいで覆っており、まるで自分の髪を隠しているように見える。農民が着るような小袖や袴、腰には刀を指しているが、あまり剣客には見えない。刀を持った農民にしか見えない。彼が一条大橋に現れる辻斬りだというのであれば、それは否である。辻斬りがずっとその場で堂々といるわけがない。むしろその逆、かの辻斬りが現れるのを待っているのだ。
 つまりは狩る側、奴が現れるのを待っているのだ。辻斬りを退治すれば、褒美がもらえるかもしれない。生きるためには金はいる、なのでたまにこうして自分の刀の腕を使って路銀を稼いでたりするわけでだ。しかし、現れないと退屈で仕方がない。




「 ――ふぁ……。 」




 大きく口を開け、緩そうに欠伸をかく。一人でいると退屈で仕方がない。かといって、こんな橋の上で鍛錬など誰かに通報されかねない。こうして無駄な時間が過ぎていくと、勿体無いと感じてしまう。早く現れてくれないものか。



>>ALL


【本編開始おめでとうございますー。】

16時間前 No.11

葛城霊夜 @koki☆iOEaToagbI2 ★P24UIEe7ZZ_rxQ

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14時間前 No.12

大嶽 @arthur ★sMTaXRmOG3_6UX

【黒の国/鬼族領・鬼族の屋敷/大嶽】

 「それでよく自由に使える駒と言ったものだな」

 早くも前言を撤回した上、まるで対等の立場だとでも言わんばかりに話を進める馬酔木に大嶽は眉を顰める。
 もっともこの風来坊の言う事も本質ではあながち外れてはいないのだ。大嶽にとって辻斬りはともかくとして、灰の忌子の活性化は捨て置ける問題ではない。千年前の惨劇を若者は軽視しがちであるが、大嶽はその惨劇から比較的近しい時代に生まれ、己の半生の中でも嫡男を灰の忌子によって失っている。蔑むべき存在ではあるが、決して軽視すべき存在ではないと認識していた。
 だが、馬酔木の条件をそのまま呑めば駒としてあまりに頼りない。ここぞという時に王を取れぬ駒など、たとえ竜王であってもお払い箱である。
 しばし思案した末に、大嶽は結論を出した。この決断の速さが彼をここまで生かしてきたと言っても過言ではない。

 「良かろう。しかし、こちらにも条件はある。まず当然のこととして我ら黒の民を欺かず、力を振るわぬこと。危機にあっても儂のことは話さぬこと。得た情報は全て開示すること。そして……任務に一つだけ条件を付けさせてもらう」

 追加の条件としては任務に少し条件付けをするくらいは妥当なところであろう。むろん、まだ雇うと決めていない以上は具体的なことは話さない。だが、その条件さえ守れば、斬る相手は選べせてやるということである。

 「そして、お主の馬鹿弟子とやらも名と特徴くらいは教えてもらおう。儂もお主だけを雇っている訳ではないゆえな」

 そして、あくまで馬酔木の為という体を取って、その弟子の情報も最低限得ようとしているあたり、この男の強かなところだろう。事実、彼の弟子ともなれば白竜の牙に所属していてもおかしくない。流れ者の類でも巻き込まれぬとは限らない以上、情報の共有は必要と言える。

 「それが呑めぬならこの話はなしだ」

 これは言外に断ろうものなら、狼藉者としてここで始末すると言っている。仮に逃げられようとも、かつての三本刀が氏族長の屋敷に侵入したとなれば、それはそれで白の国に貸しが作れるというものだった。
 とはいえ、それは杞憂に終わりそうである。彼とてそんな危険は承知の上でここに立っているはずだ。大嶽も破格の条件を突き付けている訳ではない以上、断る道理もないだろう。縁側に腰掛けながらも彼は風来坊の返答を待った。

>>馬酔木 ALL

13時間前 No.13

バカラ @bakara ★kanIEqkLWh_keJ

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12時間前 No.14

大嶽 @arthur ★sMTaXRmOG3_6UX

【黒の国/鬼族領・鬼族の屋敷/大嶽】

 基本的な条件であろう三つに、追加の一つもまた馬酔木は呑んだ。譲歩という言葉からはさすがに警戒の色が見て取れたが、元より全くの無理を押し付けるつもりはない。
 人間を使い潰すにはまず追い詰めなくてはならないのだ。そして、この風来坊は袋小路に追い詰めようものなら間違いなく窮鼠と化すに違いなく、噛まれるような愚を犯すつもりは大嶽になかった。この男はそうした使い方をすべきではない。

 「覚えておこう」

 性別などが知れればすぐに見つけられるであろうが、名前と所属、刀の拵え、そして馬酔木の弟子という経歴の四つがあれば十分に限定される。
 覚えておこうという言葉には、裏を返せばこちらも任務と自衛の為であれば始末するという意味にも捉えられよう。大嶽自身は特別意識してやっている事ではないが故に、間合いの知れぬ剣のような薄気味の悪さを鋭い者は感じ取るかも知れない。

 「その非人どもに探りを入れてもらう」

 馬酔木が土産として渡した情報はつい先程に他の隠密が知らせてきたことだ。それを知ったからこそ、腕の立つ者を増やしたいと考えたのである。
 もっとも白の民をあくまで弱者として認識している大嶽にとって、同族の戦士のような期待を馬酔木にはかけていなかったが、何も目的を達する為の過程は一つとは限らない。持ち駒で手を講じれば良いだけの事である。

 「奴らが集って何をしようとしているか探れ。必要があれば斬り捨てて構わん」

 袖から取り出した金子を馬酔木に投げつけながら、簡潔に任務を託す。巷で話題になっている銘酒を甕一つくらいは買えるだろう。
 腕に覚えがありながらも私生活において横柄で乱れがある人間はしばしばいるが、その裏返しなのか仕事となれば妙な責任感を背負うきらいがある。馬酔木という男も単身でこの屋敷に乗り込んでくるあたり、そうした己の腕にある種の誇りを持っているのではないか。そう見込んでの前金だった。

 「下がれ」

 用は済んだとばかりに衣を翻すと、そのまま障子を開けて屋敷内へと消えていく。
 ひとまずは情報を集めるよりない。せっかく馬酔木に持たせた追加の条件はもう少し材料が揃ってから使うことにした。

【話の内容からしてこれ以上も続けられそうになかったので、ひとまずここで区切らせて頂きます!お相手ありがとうございました!】

>>馬酔木

10時間前 No.15

浮雲 @akuta ★Android=8Sr3SxYeQ0

【スレ開幕おめでとうございます!】
【如何彁神社/拝殿/浮雲】

 閏年に稲光がごろりと走れば。
 生み落とされるは、大鼬。

 ここは白の国に近いある神社。
 もう少し歩けば、白と黒の境目となる『黄昏の河原』に辿り着く、そんな立地に浮雲は、境内の松の木で相変わらず惰眠を貪っていた。
 白の民に悪戯をするという一族の性質上、特にこの浮雲という牝鼬は白の民のように働き、黒の民のように戦う事は性に合わなかった。
 ふらりふらりと、二つに隔てた国を渡り歩き、白の国で悪戯する標的を探し、飽きたら黒の国に帰る。
 それが浮雲の日常だった。
 雷獣は閏年の雷によって生まれる、その為数は少なく、千年前から禍魂器にされる為に大量に狩られ始め、このまま行くと絶滅の一途を辿るが危機感なんてまったくないし、本人は「また雷さんに生んでもらえるしな」と他人事である。
 禍魂器以外の事は、そうしてけろりと淑やかに返すのが彼女の短所でありそして、白の民と一線を越えた超常の存在だと思わせる。
 厳のような硬い幹の上で、気持ち良さそうに、金色の尻尾を丸めて寝ている。
 昨日の悪戯は夜中で行い、帰る途中丁度良さそうな寝床があったので拝借しているのだが、焚き火の焦げ臭い匂いが鼻腔を刺激し、飛び上がるかのように起き上がった。
(なんやの、火事?)
 訝しげに首を傾げると松の葉に潜んで、つぶらな褐色の目を凝らすと、継ぎ接ぎの体に琥珀を染めたような髪が印象的な少女がいた。
 取り囲む者達を灰の忌み子だと言って、咄家の如く話を進めていく。
(一体、何してるんやろうか)
 すると銭を取り出して、指で弾く少女。
(鉄火場は行ったことあらへんけど、こういう遊びがあると白さん達が言っていたな)
 男二人が鉄火場で10両すられたと、談笑していたのを思い出す。
 自分にとって、お金とは好きなお酒と焼鳥が自分で買える代物としか認識していない。
 食べ物は基本的自分で狩ればいいというスタンスなので、金に対しての興味が薄い。
 興味があるとすれば。
「なあ、黒さん。それの遊び、うちにも混ぜてくれへん?」
 どういう遊びかという事だった。
 松の木から飛んで降り立ち、変化すると稲穂を彷彿させる、黄金の髪をもつ妙齢の女性がゆっくりと近寄り、集団を押し退けて金磚焜炉の前に立つと、柔く微笑んで首を傾げて問いた。
>金磚焜炉

9時間前 No.16

E9-O3 @e9o3 ★iPhone=kpTHNMlOIW

【如何彁神社 / 拝殿 / 金磚焜炉】

「ヤー、飛び入りですねェ?それはもう歓迎するとシテ!」

忌子は押し退かされながらも裏、と言い、金磚焜炉は恭しく手を退ける。手の甲に乗った古銭の向きはまさに『裏』、御目出度うと言ってその銭を彼らに持たせてさて次は。

……一見、上手く化けた黒の民に見えようか。最もこの地にはこう言う輩も決して少なくない。この神社にも何人か居た筈だ。

「応とも盟友!この遊びは実に簡単なンだ、我々のこの手を見てみな、そらッ」


パチンッ


金磚焜炉が右腕を翳して袖から手を出し、指を鳴らすと、次の瞬間その指の間に銀貨が一枚挟まっている。その銀貨を弄びつつ、『遊び』の説明をした。曰く、

「自分等が繰り出したこの銀貨。まァ難しいモノでも無ェや、子供でも遣ッてる事だァね。一つは『表か裏か当てる』、今演ッたのと同じで。もう一つは『右か左か当てる』、コイツは握ッた両手の何方にモノが有るか、ッテな按配やンな。何方で遊ぶも楽しいが、何かを賭ければ尚楽しい!」

銀貨は金磚焜炉の掌の上でコロコロキラキラと回り輝く。
「常是」「寳」「新暦仟ト卅肆年」と文字極印が打たれた方が表。
大黒様を模した極印の打たれた方が裏である。
最もこの乱世で金銭の造りはコロコロ変わり、白の国、黒の国のそれぞれの国だけで流通するものから共用金銭まで含めれば実に多種多様。この銀貨は今年の造りだが果たして何処の物やら。まぁ本物なのは間違いない。

「さァ如何仕て遊ぼうか、盟友?」

>>浮雲さん、周辺ALL

【絡み有難うございます!早速遊びましょう。『右か左か』、『表か裏か』の何方でも構いません。何か賭けるかも御自由にどうぞ】

【銀貨のモデルは豆板銀です】

2時間前 No.17
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