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霧の都に葬送曲No.64 だけを表示しています。

狼谷 @anima1997☆PMqTzZiUwVg ★0q9IsWx1bF_8gk

【メロウ/11月1日/ベイカーストリート】

 夕飯の食材と聞いて、ぱっと表情を明るくさせた。夫婦(内縁だそうだけれど、夫婦と言い表していいと思っている)仲がいいようで、スワンの嬉しそうな表情を見るとつい自分まで嬉しくなってしまう。
 紙袋の中身はマドレーヌだそうだ。貝の形のかわいらしい焼き菓子を想像する。焼き菓子の中ではフィナンシェが一番好きなのだが、マドレーヌも紅茶に良く合うので好きである。というか焼き菓子は見るのも食べるのも楽しくて飽きない。編みかごから顔を上げる。

「僕らはいつでもシャーロックの料理を食べられるけれど、スワンさんの料理を食べられるのはシャーロックくらいだから、いいなあ。」

 今でこそ食事は全てほとんど外で済ましているメロウだが、かつては料理を作ろうとしていたこともある。だが、ことごとく失敗し、連敗記録が30に突入しようとした頃には、人間誰しも向き不向きがあると結論づけて自炊するのを諦めたのだった。薬の調合などの実験なら得意なのに、この差は何なのかは自分にも他人にも分からない。だが、大切な人と食卓を囲むことへの憧れは今でも持っている。また寒い日にシチューでも作ってみようかなと考える。幸いにも自分の周りには料理に携わる人間が多いので、次は誰かをキッチンに連れ込んで監修してもらえばいいのだ。

 得意げに見せたストームグラスに、こんなに素敵な反応をしてもらえるとは思っていなかった。想像以上に反響があって、うれしさでいっぱいになる。彼女ほど興味を持ってくれる人は他にはいないのではないだろうか。えっへんと誇らしげに背筋を伸ばす。

「……! そーだね、お天気博士になります! ほんと、雪が降るのが楽しみなんだ。降った後の星空も綺麗だから。」

 雪が降る前のガラスの中は、一足先に銀世界のようになるらしい。小さな世界に雪が降る様子を早く見てみたいのだった。冬の訪れが待ち遠しい。ふと空を見上げて微笑む。それに、雪が降った後の空はいつもより明るく澄んでいる気がして好きなのだ。星がいっとうハッキリと、綺麗に、見えるそんな夜は窓際に座って、つい時間を忘れて夜空を眺めてしまう。

「そーだ、お買い物のお供にメロウはいかがですかー?」

 ストームグラスを箱に戻しながら、提案を投げかけた。夕飯の食材を探しているということなので、自分もお菓子を探したい。これから会う洋食店の坊やに、お菓子の詰め合わせを手土産として持っていこうという突然の思いつきだ。

【とても返事が遅くなってしまって申し訳ありません……。】

>スワン、ALL

2018/07/06 23:22 No.64

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