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霧の都に葬送曲No.56 だけを表示しています。

シャーロック @fue☆dTW3Rdrh5/. ★iPhone=uYwUDyqtCB

【シャーロック/6月8日/西洋料理店Wildcat】

エディの連れてきたFrog(エディ訳:「可愛いペット」)(シャーロック訳:「超危険生物」)≠巡ってジャックとシャーロックが攻防戦を繰り広げていると、カランカランと扉のベルが鳴る。
慣れ親しんだ理知的で澄ました声が、久しぶりにこの店内に響く。子供にうつつを抜かしていた店主シャーロックが片眉を上げると、戸の前に良く知る人物、けれど意外な人物の影を見る。雨に濡れたサイドテールの髪が、洒落たベストの肩に垂れている。優しげな目を細め、店主は帰宅した仲間を頭から爪先まで眺めてその変わらず達者な様子に微笑した。

「いらっしゃい。……おかえりなさい、サマエル」

それまでは黄色い蛙のケースを掴んで離さないジャックを制止しようと躍起になっていたが、久しぶりの仲間の再来にすっかり気を取られ、子守をお留守して出迎える。
雨に降られたのは一目瞭然なのに、彼はよくいるならず者と違って店主のうるさい注文通りに髪をきちんとして、それから履物の泥も落としている、非常に善良な客人だ。……もっとも、入口で置いてくることになっている武器は彼の腕の延長にあるためそのまま店内持ち込みになっているが。もとより、店内での乱闘を避けるためのあの注文どおりに彼処に武器を置いて入店する殺人鬼など、カエルを堂々と持ち込んでいるエディも然り、皆無である。

「今夜は何を飲まれますか? おなかは、空いていますか?」

食べかけの賄いシェパードパイを三分の一ほど置き去りにして、シャーロックは空いている椅子をサマエルの為に引く。カウンターへの奥へと戻り、店主の顔になって甲斐甲斐しく客人をもてなす。相手の答えを待つより早く、料理人はすっかりその気で、カウンター奥の厨房に足を運んでは、油を張った鍋を火にかけている。

エプロンの背中で紐を結びなおしながら、彼は漸くサマエルの視線が何となく落ち着き無い事に気付く。
ああ、そうか、無理もない。サマエルは可愛いジャックのことを何も知らないのだった……ーー
一方、ジャックはジャックで、シャーロックやエディの馴染みのようで自分の知らない新たな登場人物を、「だぁれだろう?」と問いたげな不思議そうな顔で見つめている。
面白い光景に、シャーロックは「ふふ、」と控えめに笑いを零した。

「そのお人形のようにキュートなマイエンジェルのことですか? いえいえ、彼は預かったのではありません。うちの子ですよ。可愛いでしょう?」

誘拐二日目にしてこの親馬鹿は、さっき芽を抉っていた馬鈴薯を棒状に切って手際よく熱した油に放り込みながらも、デレデレとだらしなく目尻からすっかり表情が溶けている。殺人鬼の気迫も店主の雰囲気も何も其処にはまるであったものではない。

>サマエルさん、エディさん、all


【サマエルさん霧の都と西洋料理店Wildcatへようこそ!】

2018/07/03 21:38 No.56

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