Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼ページ下 >>
切替: メイン記事(91) サブ記事 (81) ページ: 1 2

 
 
霧の都に葬送曲No.45 だけを表示しています。

ジャック @fue☆dTW3Rdrh5/. ★iPhone=uYwUDyqtCB

【ジャック/6月13日/おさんぽ】

石畳に染み込んでいく霧雨は、傘の群れに隠れる人々の肩も、ジャックの着ているレインコートのフードも、静かにしっとりと濡らしていく。
「ふぅん、エスコート、ちょっとちがうんだ……?」
ジャックは女性を連れ歩けばなんでもエスコートだと思っているらしかった。むしろ、エスコートされているのは子どもである自分のほうであろうに。しばらく不思議そうに白雨とミリヤムの言葉を聞いていたが、ややあって、「うん、わかった!」と絶対にわかっていないであろうが満面の笑顔で力強く頷いたのだった。
ジャックは首から下をすっぽりとポンチョ型のレインコートに身を包み、頭にはフードを被って、まるで東洋で言う照る照る坊主のような格好でるんるんと歩いている。
どの店に入りたいのかと尋ねられ、まだ代わる代わる二人を見上げては、口元が跳ね上がるように弧を描く。
霧雨に曇る窓、その中に、キラキラと輝くキャンディやゼリービーンズやチョコレートの詰め込まれた瓶が並んでいるのが見えて、ジャックは「きゃーっ」と甲高い奇声を上げながら駆け出し、頬がぺたりと白くなるぐらい張り付いた。
「キャンディ!」
白雨とミリヤムを追い抜いてキャンディショップのショーウィンドウに張り付いたジャックは、二人を振り返り、店の前を跳ね回りながら指をさす。

「ん? おようふく? ミリヤムは、おようふくみるのがすき? じゃあ、おようふくみにいこうね! おかしは そのあと、だよ!」

そう言った矢先の事だった。その瞬間、ジャック達の横を通り過ぎようとした辻馬車が、運悪く大きな水溜りを跳ね上げた。さばんと激しい音を立てて、針山のような水柱が上がったかと思うと、ジャックはまだ低い頭の上からシャワーのような水を一身に被る。こうなってしまうともはやレインコートの意味なんて何も無い。
「うわぁぁぁぁん!!」
驚いたのか、怖かったのか、ジャックは泣き出してしまった。先日シャーロックが見繕った子供服も、雨だか泥水だか鼻水だかよくわからない液体でびしょ濡れになっている。

>白雨さん、ミリヤムさん

2018/06/24 22:30 No.45

霧の都に葬送曲No.45 だけを表示しています。
切替: メイン記事(91) サブ記事 (81) ページ: 1 2

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる
注…進行相談・設定はサブ記事をご利用ください(テスト中)。