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霧の都に葬送曲No.38 だけを表示しています。

ジャック @fue☆dTW3Rdrh5/. ★iPhone=uYwUDyqtCB

【ジャック/8月16日/ロンドン橋→聖アンダーソン教会】

ジャックが霧の都に誘拐されてきて、二ヶ月半近く過ぎた。霧の都の短い夏が、終わろうとしている。
此処での生活に慣れてきたジャックは、自宅付近でなら一人で遊ぶこともあった。この日は保護者たち≠ェ同伴で、ダニエラのところの美味しいパンを使ってシャーロックが作った、あまり美味しくないサンドイッチ≠手にテムズ河の畔でピクニックをするはずだった。
珍しく、霧の都に僅かな晴れ間が見えた。川は水底に今まで宝石を隠していたかのようにきらきらと輝いている。しかし遠くには、既に厚い鉛色の雨雲が迫っており、この天気もそう長くは続かないことを暗示している。大人達が雨雲に追いつかれる前にいそいそと帰り支度を始めると、ジャックは暇になってしまって、橋の上からテムズ河に石を投げて遊び始めた。

「London Bridge is broken down,Broken down, broken down……」

殺人鬼の一人が教えてくれたマザーグースの歌を、ジャックはあまり意味も知らずに口遊む。手元の石は次々にロンドン橋の上から身投げして、テムズ河の底へと沈んでいった。

「あっ」

それにも飽きてきたのであろうジャックは、思い出したように顔を上げた。ポツーーーーと降り出した雨が、袖に淡いシミを作り、ついで、欄干へ、肩の上へ、頭の上へ。河から立ち上る霧の向こう、古びた教会のとんがり屋根が見えた。

「ドールホーンの きょうかい」

今迄に何度か訪れた事のある、シスター服の彼女の家を、如何やらジャックはちゃんと教会と認識しているようだった。ジャックが誘拐されてきたばかりの頃はなかなか顔を合わすことがなく(もちろん彼はその時の彼女の心境など知る由も無い)、出会ったのは最近のこと。けれど、おはなしを かく おしごと≠しているという彼女の部屋には沢山の本というものと、沢山の歌と、美味しいお茶とコテージパイがあった。ジャックは相手が子供好きであろうとそうでなかろうと、顧みず、興味を持ったものや楽しいものがあるところには直ぐに駆け足で向かうのだった。この日も。

ひび割れた石畳を踏み、雑草だらけの庭を通って、色褪せたステンドグラスを臨む錆びた鉄の門の前にジャックは立って声を上げた。手をメガホンのようにあて、身体をくの字に折り曲げて。

「おーい」

>ドールホーン、周辺all


【予告(?)の待ち合わせレスです。宜しければ絡みましょう! 初対面がどんな風だったかは御想像にお任せし、何度か会ったことがある設定で日常を切り取ってみました。ピクニック引率の大人の方、どなたかやってくだされば迎えにきてくださるのも美味しい……】

2018/06/17 22:20 No.38

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