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霧の都に葬送曲No.37 だけを表示しています。

ジャック @fue☆dTW3Rdrh5/. ★iPhone=uYwUDyqtCB

【ジャック/6月10日/スイーツ専門店-happy apples-】

この日のジャックは丁度、新しい家族と買い物に出掛けた帰り道だった。天気は優しい曇り空。穏やかな風の吹き抜ける森の小径を、団栗を拾ったり野花を摘んだりしながらジャックは愉しげに進んだ。
背後から「おおーい、ジャックちゃん、泥濘(ぬかるみ)に気を付けてくださいよ、新しいお洋服でスリップしないで」と草臥れたような中年男性のなさけない声が息を切らして追いかけてくる。彼の保護者は、両腕に山のような紙袋を提げ、更に胸の前には塔のようにうず高く積んだプレゼントボックスを抱えている。紙袋にもリボン飾りの箱にも、霧の都の百貨店に看板を連ねる子供服店や子供用品店のロゴが入っていた。自分の店のホールで培った給仕の腕前も大して活きなかったらしく(そもそもあの洋食店で、盆の上に溢れかえる料理を曲芸のように運ばなければならぬほどの盛況は見たことがなかった)、溢れかえる愛情の塔は今にも倒壊寸前だった。品の良いスーツも台無しで、僅か三、四歳ばかりの子供に振り回される中年紳士を、一体誰が殺人鬼を仕留める殺人鬼の古株と思うだろう。

二人は、ハンデのありすぎる鬼ごっこを繰り返しながら、赤い屋根の可愛らしい家の前に辿りついた。
森の中に突如現れたドールハウスのような可愛い家は、まるで絵本の世界から飛び出してきたよう。その門前に立ち止まったジャックを、シャーロックがようやく捕まえた。
ゆらりと立ち昇る黒煙のような、高い影が少年の隣に並び、しかし柄に似合わず優しい笑みを向ける。付いてくるように促すと、塞がった手を差し伸べられずともジャックはその背後に続いて甘い甘い世界への扉をくぐった。カランカランと、陽気なベルが鳴る。

ジャックの鼻孔を擽るのは、焼きたてのお菓子の、今まで嗅いだこともないような甘くて美味しい匂い。丁度目の前を通り過ぎて行ったアップルパイとコーヒーを、背伸びをして覗き込もうとし、鮮やかなアクアマリンの目はすっかり未知の食べ物に釘付けだった。

「此処は、私の知り合いがやっているスイーツのお店です」
「すいーつ?」
「甘くて美味しいもののことです。スワンの買い物が終わるまで少し待っていましょう…………ああ、こんにちは。アル」

ジャックを四人がけテーブルの、窓の外がよく見える席に座らせながら優しく教えてやるシャーロックの眼差しは、まるで父親のようだ。突然増えた家族の為に必要な物資を買いに、妻スワンとジャックと三人で出掛けていた。傍目にはまるで家族のように映った事だろう。だがその実は、殺人鬼と、妻のように暮らす仮初の恋人と、全く別の家族から誘拐してきた他所の子供が仲良くショッピングをして帰りにお洒落なスイーツ店に寄っている図だ。そんな事情を知る由も無いジャックは、大人しく座ってなどおらず、ショーケースに張り付くようにしてケーキを不思議そうに見つめている。そしてそんな事情を深く考える気も無いのかシャーロックは、日頃から懇意にしている若い店主の姿を見つけると、にこにことして帽子を取りながら挨拶をした。何せ、妻やジャックには悪いが、このhappy appleの店主アルこと、アルトは、シャーロックの大の大の大のお気に入り殺人鬼なのである。つまりは、ショタコン的な意味合いで。目の中に入れても痛く無い、と言わんばかりの緩みようで、ジャックが来る前からアルトのことは甘やかし続けている。彼の店に来るのも、果たしてスイーツが目的なのか、アルトを応援するのが目的なのか、わかったものではない。

>アルトさん、all


【ジャックでアルトさんに絡ませていただきました。スイーツ店までの足はシャーロックで……。宜しければお願い致します。ジャックとはこの時が初対面という設定でも、最初の夜に一度会っている設定でも構いませんよ〜】

2018/06/17 21:41 No.37

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