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カルテットワールド【募集休止中】

 ( オリジナルなりきり )
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魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

私たちが暮らす次元から遥か遠い場所に【カルテットワールド】と呼ばれる次元がありました。

そこには4つの異なる世界が隣接して存在しており、それぞれの世界で独自の文明が築き上げられていました。

ある時、人々は世界間を移動する手段を得ました。
そして、それぞれの世界の知識、技術を交換し合いカルテットワールド全体の発展に努めたのです。

我々にはより良い未来が待っている。
誰もがそう信じていました。



しかし…




ある日、それは突然異次元より現れたのです。
恐るべき侵略者たちの根城【次元間移動要塞 聖・覇琉魔阿外道ん(じげんかんいどうようさい せいんと・はるまあげどうん】が…。

侵略者たちの王は【大魔王・大覇琉魔阿外道ん(だいまおう・だいはるまあげどうん)】と名乗り、配下の者達を4つの世界に差し向け侵略を始めたのです。

そして4つの世界全てが大魔王の手に堕ちていました…。




「もうすぐだ…。」
黒いローブを身に纏った金髪長髪の青年は不敵な笑みを浮かべながらそう呟く。


彼の目線の先には謎の巨大マシーンが…。


「異界の勇者たちが現れるのは。」


【えー、このスレは私めが昔建てたとあるスレの復刻版でございま〜す。
興味のある方はサブ記事へ!】

メモ2018/02/18 12:05 : 遂に登場!魔術師のヤロー @stlng★iPhone-rXlHEiipHP

募集休止中

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募集開始! @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

サブ記事でお待ちしておりま〜す。

3ヶ月前 No.1

本編開始! @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【中庭/ガディー】

よう!俺ガディー・タチバナ!
実は俺、スンゲェ目に遭っちまったんだ。
聞いてくれるか?いや聞け!(強制


「〜〜♪」

ふふふぅぅぅん!今日は久しぶりにこの俺が溺愛してやまない可愛いかわいいサリナに会えるぞーー!!

……と上機嫌なあたり思わずスキップしながら街中を更新していた時だった。

異変が起きたのは……


「うおっまぶし!」

突然謎の光が俺を包み込んでーー


………


「!?」

どすーん

デッカい花壇の上に落ちた。上半身から落ちた。そして刺さった。花壇に刺さって犬◯家みたいに土から俺の足が生えているというスンゲェ不気味な姿になっちまった……。

だ、誰か早く俺を引っこ抜いてくれ……。

い、息がッ……。

>ALL

【大浴場/煉花】

初めまして。ボクは煉花。
実はボク、とっても不思議な事に遭遇したんだ。良かったら聞いてくれるかな?

………



ここはとある場所に存在する大きな浴場。
そこの天井付近に突然、謎の光が出現した。

そしてーー



どぼーん

「!!?」

あれ……おかしいな。
ボクはさっきまで昼寝していたはずなのに、突然地面の感触が無くなったと思ったら……水の中に落っこちたよ!?

どうしてこんな事に……ん?

あれ……この水、なんかあったかいなぁ。



数分後



「スー……スー……zzz。」

そこには湯船に浸かりながら壁に寄りかかり、それはそれは気持ち良さそうに寝息をたてる鬼の姿が。
ちなみに服は着たままだ。

>ALL

【本編開始です!大浴場、中庭どちらからスタートしても構いませんので〜。】

3ヶ月前 No.2

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

【中庭/真磁】
お上様、聞こえるでしょうか。
とても天気が良かったので木陰で休憩をしていた所、何やら気配を感じ跳び起きたら謎の光に巻き込まれ、
見覚えのない…建物の…中庭?に飛ばされてしまいました。

転移かと思い、とりあえずたまたま持ってた刀を腰にかけて周囲を探索してみた所、
花壇に「人間の下半身のような見た目の変な植物」を見つけました。

敵なのかどうか分かりませんが、とりあえず観察してみようと思います。

>>ALL

3ヶ月前 No.3

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【中庭/贄川 八尋】

 今日もいつもと変わらない一日になる筈だった。しかし終業のチャイムと共にすたこらと家までの道のりを歩いていると、突如謎の光に身を覆われ気がつけば見ず知らずの中庭のような場所に突っ立っていた。

「え……?ここ何処?えっ、何これもしかして迷子?」

 17年間住んでいる家までの道を今更間違うのか。この歳で。
 己の認知機能に大きな不安を抱きながら辺りをきょろきょろと見回すと、視界の先にある大きな花壇から人間の下半身が生えている異様な光景が映った。

「ヒィィッ!!じ、地面から○ケキヨが!!」

 花壇に植えられた人間(?)はピクピクと足が震えており、顔は見えずとも苦しそうな様子が伺えた。何がどうなっているのか分からないまま、とりあえず救助しようと慌てて両足を掴み引っ張り出そうとした。しかし、どんなに雄々しい掛け声をあげて力を入れようが、女の腕力では助けきれずにズボンだけが救出されそうになるという危ない事態に陥りかける。

 このままじゃ埒が明かない。人を呼ぼう。そう思い周囲に人の気配が無いか探ると、少し距離のあいた場所に狐耳の生えた男の姿を捉えたため、挙動不審になりながらも声をかけた。この際狐耳が生えている事は後で気にしよう。

「あ、あのすみません!地面に、えっと、人……?のような何かが埋められているんです!どうか一緒に引っ張りあげてもらえませんか!?」

≫ALL、ガディー様、真磁様
【本編開始おめでとうございます!早速ですがガディー様と真磁様に絡ませて頂きました。これから宜しくお願いします】

3ヶ月前 No.4

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 大浴場 / 姫緋縅柴胡 】

 海の中にいたと思ったら湯の中にいた。文字にすると意味不明だが、柴胡の身を襲った現状はそうとしか表現しようが無い。海に浮かんだまま目を閉じて涼んでいたから、目の前が光ったことにさえ気付かなかった。なんだか海の温度が急に熱くなったな、潮の香りがしなくなったな、人の声がしなくなったな、と。不思議に感じて目を開けた瞬間、目に飛び込んできたのはたっぷりとした湯気に覆われた見知らぬ天井。真夏の燦々たる太陽ではない。鼻孔をくすぐるのも、温泉施設特有の匂い。
 咄嗟に思い浮かんだ可能性は、瞬間移動能力の使い手に通り魔的にテレポートさせられたというもの。なにせ柴胡の育った世界は全国民が異能力者。当然、犯罪者だって能力を使った犯罪をしてくる。一体どこの愉快犯の仕業だろうか、と頬をぷっくり膨らませながら身体を反転させた。ばしゃんっ。軽い水音が大浴場に響いて、柴胡の足の裏が浴槽の床につく。立ち上がって、周囲に視線を巡らせる。……随分と広い湯船だ。かなり大きめの有名旅館の温泉だろうか。天井と同じく、水面から立ち昇る大量の湯気に包まれていて見晴らしは悪い。ここにいるのがプロの殺し屋なら話は別だが、生憎、能力が使えるだけの会社勤めである柴胡に人の気配を読むなどという芸当はできなかった。
 それでもなんとか目なり耳なり凝らして、必死で誰かがいないか探ってみる。最終的には埒が明かないので湯船の中をざぶざぶと移動して行って――二分ほどまっすぐ前に進んだところで、やっと湯気の奥にぼんやりとした人型のシルエットが浮かび上がった。いや、人間だろうか。シルエットでも分かるくらいのサイズの角が生えているから、ひょっとしたら人間じゃないかもしれない。でも世界には角が生えるような異能力の持ち主もいたから、やはり人間だろう。そう結論付けて人影の傍まで近寄り、3メートルほど距離をとったところで立ち止まる。ここまで近付けば相手の全容も分かった。やっぱり角が生えていて、赤みがかったボサボサの髪を括るでもなく水気に晒した、浴場の中なのに何故か着物姿の少年。どうやら眠っているらしい。起こしても怒られないだろうか。

「あのぅ……坊や、お風呂で眠ってしまうと危ないわよ……?」

 とりあえず距離を置いたまま、恐る恐るといった風情で声をかけてみる。もしかしたら、この少年も柴胡をテレポートさせた犯人ではなく、謎の愉快犯にテレポートさせられてしまった側なのかもしれない。だとしたら、そのまま移動させられた先で寝るなどかなり豪胆な性格だ。少なくとも柴胡よりは肝も据わっていよう。
 声掛けだけでは足りないかもしれないから、と同時進行でお湯をちゃぷちゃぷと波立たせて振動を相手に送る。水を操る能力は、戦闘以外にこういう何気ない場面でもそこそこ使えるものだ。さすがに意識の無い相手、しかも異性に水着姿の女がいきなり肉体的接触をするというのは色々とマズい。だからこんな遠回しな手段で相手の覚醒を促している。
 ……それにしても、移動させられた時の服装が全裸でなく水着で良かった。なにせ見た感じこの和装の少年は未成年。そして柴胡は成人女性。仮に全裸だった場合は、その光景を誰かに見られたら完全に痴女が未成年を目の前に条例で禁止されているようなことをしようとしている不埒な案件である。ぶっちゃけ水着でもセーフかアウトかは怪しいが、布きれ二枚に半透明のカーディガンでも無いよりはマシだ。マシったらマシなのだ。

>煉花様&ALL様

【本編開始おめでとうございます。過密を避けるべく人の少ないほうに行きますね。あと大浴場をいくら何でも大きすぎる感じに描写してしまいすみません】

3ヶ月前 No.5

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

【中庭/真磁】
「変な植物」は時々痙攣しているので、よくいる「人食い草」とかそんな感じだと思い始めた頃。
敵意のない…どちらかと言えば不安そうな見た目の水兵の女の子がやって来た。
何をするのかと思ったが「変な植物」を引っこ抜こうとしているらしい。
多分、収穫祭とかそういうので収穫しに来たんだと思った。
面白そうなのでそのまま観察していると、水兵の女の子が行ったり来たりしながら
こっちにやって来た。

「あ、あのすみません!地面に、えっと、人……?のような何かが埋められているんです!どうか一緒に引っ張りあげてもらえませんか!?」

どうやらこっちの人もあの植物の事が…いやちょっと待った。
…あれ人か。通りで人の下半身っぽいなと思ったワケだ。

「分かった。えーっと、こっちの右足だか左足だか分からないけどこっちの足引っ張るからもう一つの方よろしく。」

花壇に上がり、相手がもう片足持つのを確認してから全力で引っこ抜いた。

>>ALL

3ヶ月前 No.6

林檎ぉ @lljin ★ujL4OEA3xp_8gk

【図書館、エルフ13】

異世界に呼ばれる。
常人ならまず理解が追い付かない状況の筈だが彼女は召喚者である魔術師が驚く程素早く状況を理解し、納得してみせた。そして「この世界について知りたいので書院の場所を教えろ」と言い残し、召喚者の下を去っていった。

10を超えてからは何度目の世界か数える事を辞めた。
文明と食事、歴史、インフラ、宗教観。それに世界情勢。この辺りが異世界を訪れた際に最初に学ぶべき基礎知識であると、彼女は経験から学んでいた。
手に取っているのはこの世界の歴史書である。四つの世界が混同し魔法や科学が相乗効果を得て高度に発展している事が伺えた。

「手持ちの火薬、爆薬だけでは少々心許ないな……」

魔法が生活を支える世界も、科学文明の発展した世界も経験した事がある彼女に言わせれば、余程の大規模な魔法でなければ魔法使いよりも科学技術の方が厄介な事が多い。
以前居た世界で使用していた情報端末で現在の装備を確認しながら、新しい本を取りに席を立つ。
動物図鑑、植物図鑑、鉱物図鑑と読み進め、概ね今まで経験した世界で見た事のある物だけで成り立つ世界である事を理解する。

「鶏と豚と牛が居てくれて良かった……それと毒草も今ある知識だけで事足りるな。間に合うか解らんが戻ったらすぐに栽培できる毒は栽培しておこう」

魔法や特殊な力は一切ない彼女だが、破壊と殺傷に関する知識と技術だけなら異界の勇者の中で誰よりも優れていた。持ち込む事の出来た武器や毒を実用する迄の準備の段階でさえ、彼女にとって油断の出来ない重要な時間だった。

「……そろそろ魔術師様の所に戻ろうか。敵方との戦闘方針について何か説明があるかも解らん」

図書館を出る。
彼女の通り名はエルフ13。破壊工作と暗殺、殺戮を思想ではなく利益に基づき行う職業としてのテロリストである。

【ロケーションは自由に作っていいのでしょうか?】

3ヶ月前 No.7

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

>>6 の改変…と言いますか、ラストの適当さを無くす為に直します。
消し方忘れた(というか消せなかった)のでレス >>6 は無視して下さい。

【中庭/真磁】
「変な植物」は時々痙攣しているから、よくいる「人食い草」とかそんな感じかなー的に思い始めた頃。
敵意のない…どちらかと言えばおどおどしている感じの水兵の服を着た女の子がやって来た。
その女の子は「変な植物」を引っこ抜こうとしているらしい。
しかし、力不足なのだろう。どんなに声をあげても「変な植物」は抜けなかった。
そんな話があったな〜とか思いながら見ているとやがて女の子がこっちにやって来た。

「あ、あのすみません!地面に、えっと、人……?のような何かが埋められているんです!どうか一緒に引っ張りあげてもらえませんか!?」

ここの人達は皆水兵みたいな服装なのか、それともそういう服を着る役職の方なのか、とかそんな事を考えていたせいでまったく話を聞いていなかったが、多分『一緒に引っ張って下さい』みたいな事を言っていたと勝手に解釈し、

「分かった。どこらへんを持てば良いんだ?この辺か?」

と言いながら、人間で言う『片足』の部分を掴んだ。

「それじゃ、タイミングはそっちに任せるから思いっきり引っ張ってくれ。」

>>八尋様orガディー様orALL

3ヶ月前 No.8

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【大丈夫ですよ〜。】>友禅様
【う〜ん、出来ればそれは無しでお願いしたいっス;】>林檎ぉ様

【中庭/ガディー】

な、なんか声が聞こえる……。
人が来てくれたのか!?

うぐっ!?

や、ヤバイ……MT5(マジで・窒息する・5秒前)だこれは……!
終わるのか、このガディー・タチバナの人生はこんなふざけたカタチで終わるのかーーッ!?

そう諦めかけた……その時!

「むぐ……むぐむぐむぐーー!!」

足を引っ張られる感触!
た、助かる!?

取り敢えずなんか叫ぶも土に埋もれた状態なので叫びは奇声と化す。

>刀也、八尋

【大浴場/煉花】

「……ん?」

誰かに声をかけるられ、ようやく煉花は目を覚ました。
欠伸をしながら体を伸ばした後、視線を先ほどの声の主の方へ向ける。

「どちら様でしょうかぁ……ふぁぁ。」

そう呑気な声で言うと、また欠伸をする。
このままではまた夢の中へGOしそうな雰囲気だ……。
ちなみに起きたばかりで視界はぼやけ、さらには部屋は湯気で包まれているため相手の姿はあまりよく見えてはいない。

>柴胡

3ヶ月前 No.9

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

 勇気を振り絞って声に出した己の願いを、目の前の狐耳の男――真磁は了承したようであった。その事にほっと胸を撫で下ろしつつ、改めて花壇を怪しさ満点で彩る逆マンドラゴラ……もとい人間のような何かに向き合った。体格や引っ張った際の重量から、背丈の高い男であるに違いない。

「分かった。どこらへんを持てば良いんだ?この辺か?」

 真磁が、花壇から生えた右足の部分を掴みながら尋ねてきた。女一人でにっちもさっちも行かない状況だったため、男手が加わる事はとても有難い。男が持っている足とは反対の、左足を両腕で抱えながら己に向けられた質問に答える。

「ありがとうございます!えっと、それじゃせーので引っ張りますね!」

 しかし、いざ力を加え引っ張りあげ、土の中に埋もれた上半身が見えた瞬間、おぞましい奇声が発せられた。
 花壇の足を抱えたままヒッと短い悲鳴をあげる。声の出所を確認すると、それは右足を把持してくれている狐耳の男からではなく、花壇から生えた男からであると分かった。

「むぐ……むぐむぐむぐ――!!」
「ギィヤアアァァ喋ったァァァ!!何か言っているもうやだこれ本当にマンドラゴラじゃないの叫び聞いちゃったよ私死ぬじゃんうわぁぁぁお母さああああん!!」

 土の中から発せられるおぞましい声の持ち主が、二人分の力に従い土の中から顔を覗かせた。そして今度は八尋自身が奇声を上げる羽目になった。普通に考えれば、助けを求める声である筈だが、へタレにとっては不穏因子でしかない。ぎゃあぎゃあと騒ぎながら彼女は真磁の後ろへと隠れた。
 視界の先のさきほど掘りあげた男の姿を捉える。そこには黒髪につり目がちな青い瞳の男がいた。
 青い瞳が、真磁と八尋を映す。

 どうしよう。目が合っちゃったよ。

 その刹那、八尋は素早い動作で財布から二千円札(全額)を取り出し、土下座をしながら花壇から生えていた男――ガディーに嘆願した。

「すみません、今日はこれだけしか持ち合わせがありませんがどうか見逃してくださいお願いします!!」

≫ガディー様、真磁様
【勝手ながら引っ張り上げさせて頂きました!騒がしい奴ですみません汗】

3ヶ月前 No.10

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 大浴場 / 姫緋縅柴胡 】

 お湯を揺らして声を掛けて、とあの手この手で起こしにかかった少年はやっとこさ目を覚ましてくれた。かと思いきや、またすぐにでも眠りに落ちてしまいそうな雰囲気を纏ったままでいる。これだけのリラックス状態にあるということは、やはりこの少年は柴胡を大浴場に瞬間移動させた犯人ではなく、そして柴胡と同じく犯人に瞬間移動させられた者でもないのかもしれない。でなければ、どこの馬の骨とも分からない女相手にここまで気を抜いた態度は無理がある。彼が飛び抜けて肝の据わった少年なら話は別だが。

「お姉さんは、姫緋縅柴胡って名前だけど……あぁっ、眠っちゃ駄目よ坊や。日本だと年間何人もの人間が湯船で眠っちゃって溺れ死んでるんだからっ」

 眠気ゆえに虚ろな眼差しの少年の肩をやんわり掴み、緩慢な動作で前後にゆっさゆっさと揺する。さっきまでは水着姿で未成年に触るのは青少年保護法的にマズいと思っていたが、溺死の危険性を目の前にしてはそうも言っていられない。これで起きなければ、いっそ力づくで湯船からこの少年を上がらせて……あるかどうかは確認していないので不明だが、せめて脱衣所にでも寝かせよう。あそこならうっかり眠っても溺れて死んでしまう心配は無い。風邪はひくかもしれないけれど、それだってバスタオルをいっぱいかけてあげるとか、ドライヤーで濡れた衣服を乾かしてあげるとかすれば問題無いはず。こっちも脱衣所の存在と同じで、外に出たらちゃんとあると断言できないのが憂鬱な所だ。

「ナポレオンは確かお風呂の中で眠ってたって逸話もあるけど、でもやっぱりお布団で眠ったほうが良いと思うわ。だってお布団はそこで眠るための道具なんですもの。ねっ、坊や。動くの面倒臭いならお姉さんが手を貸してあげるから、眠たいのちょっと我慢して頑張りましょう?」

 親戚の小さい子をあやす時みたいな調子で、優しく声をかけ続ける。いくら大浴場が湯気で充満しているといっても、さすがにここまで近付けば相手の顔の造形とてよく見えた。背丈に反してちょっと童顔気味な子だ。衣装とか変えれば、ちょっとジャニーズ系っぽいかもしれない。目は半目気味で色が分かり辛いが、うっすらと白く曇った視界の中でも鮮やかに感じる赤が少しだけ覗いている。水に濡れているせいで身体にぴったりと着物が貼り付いていなければ、ちょっと背の高い少女と見間違えていた可能性もある容姿だ。お姉ちゃんとかいたら幼少期にいっぱい女装させられただろう。この状況とは全く関係のない発想が柴胡の脳裏をよぎった。

>煉花様&ALL様

【ありがとうございます!】

3ヶ月前 No.11

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

【中庭/真磁 刀也】
『変な植物』の痙攣がどんどん小さくなっていくのを『片足』を掴んでいる両腕で感じながら、
水兵みたいな服を着た女の子の返答を聞いた。

「ありがとうございます!えっと、それじゃせーので引っ張りますね!」

首を縦に振り、掛け声のタイミングで引っ張り上げる。徐々に土が剥がれていき、大体『上半身』が見えてきて(なんだこの植物…)と思っていたその時、植物が奇声のような音を上げた。横にいる女の子が「ヒッ」と小さな悲鳴を上げて、この音は女の子の声じゃないと判断するのとより強力な第二波が訪れたのはほとんど同じタイミングだった、と思う。

「むぐ……むぐむぐむぐ――!!」
「ギィヤアアァァ喋ったァァァ!!何か言っているもうやだこれ本当にマンドラゴラじゃないの叫び聞いちゃったよ私死ぬじゃんうわぁぁぁお母さああああん!!」

ここだけの話、俺は結構耳が良い方だ。なんか元動物がどうこうだとかで4つ耳なのが理由らしいが、よく覚えていない。ただ、「耳が良い」というのは「大音量に弱い」に直結する。叫び声と奇声を同時に喰らってほんの少しだけ臨死体験した気分になった。実際に後ろに倒れかけたらしいが、後ろで俺の事を盾にした水兵の服を着た女の子が支えていたようで、倒れずにすんだ。

『人間の下半身のような見た目の変な植物』を引っ張り上げるとその下は化け物だった…というわけではなく、普通に『変な植物』は人だった。というのはこの時に気づいた。体格的に男性だと気づいた。

男性の青い眼が俺と女の子を映す。残念な事に抜刀術しかロクに練習していなかったが、とりあえず敵意があるとまだ確定したワケではないので、腰を屈め刀をいつでも出せる『構え』をとった。

>>ガディー様or八尋様

3ヶ月前 No.12

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【中庭/ガディー】

抜けた、ようやく土から抜け出せた。





ヒャッハーーー空気だぁぁぁぁ!!

「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

命の恩人2人を余所にガディーは空気を吸う。とにかく吸う。貪る様に吸う。

「……ん?」

その後、ようやくその場にいる2人に気がつく。
片方はなんか土下座しているし、もう片方はーーんん?

「頭に耳生やしてる……?
あーそうか、まだ酸素足りないんだな……スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

どうやら頭に酸素がまだ行き届いて無くて幻覚を見たと判断したらしく、また大きく口を開けて空気を吸い始める……。

>真磁、八尋


【大浴場/煉花】

「姫緋縅柴胡……柴胡さんですかぁ……わかりました、うん、わかりましたよ〜。」

まだ寝ぼけているらしく、相変わらず呑気な声でそう言うとようやく煉花立ち上がった。
そしてバシャバシャと騒がしい音を立てながら風呂から上がると両手の平を合わせる。
やがて両手を離すと、その間に火の玉が出現した。
それはプカプカと床の上に浮遊する。
煉花はそれの前にしゃがむ。まるで焚き火みたいな感じだ。

「どれくらいで乾くかなぁ。」

多分かなりの時間を要するよぉ。着物すんごいお湯吸っちゃってるしねぇ。

>柴胡

3ヶ月前 No.13

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

【大浴場/D】

初めに思ったのは、やけに湿度が高いな、だった。先程まで歩いていた場所は昔、人が住んでいた街で彩り豊かな淡い色のタイルが美しい街だった。今もブーツを挟んだ地面の感触はタイルだが、明らかに景色も空気も異なる。

これは………なんだ?

蒸気による霧がかかった室内で、炭のように真っ黒の生物は首を傾げた。細くしなやかに長い手で軽く頭を掻いて辺りを見回すその姿は光さえ反射せずあまりに異質だ。
まさか異世界に飛ばされているなどと思いもせずに黒い生物はこの状況に目を細める。闇に浮かぶ月のようなその目が欠けてふと、訝しげに一点を見つめた。
その視線の先には湯気の立つ湯に浸かる二人組を捉えており、おや?、と今度は別の意味で黒い生物、Dは首を傾げた。あの手の形の生物を見るのはもう記憶もおぼろげな程昔だからだ。
僅かに声が聞こえ、それが通じる言葉だという事にも驚き、今度は考え込むように腕を組んだ。

俺はどうやらとんでもない事に巻き込まれているらしい。

案外冷静な思考回路はきっとあまりに長く生きすぎた故だろう。そしてその長すぎる時間でDは学んだ事があった。
大切なものはさよならが悲しいから作らない、だから物事に執着せずに何事も傍観者でいる事。その学んだ事に習ってDはこの時深く何も考えずにただただ静かに目の前の久方ぶりに見る意思疎通出来る生物を観察していた。

………駄目だ。

そして気付く。ただの傍観者で居るにはあまりにもDは寂しがり屋だった。
他者と関わったのは記憶もおぼろげなほど昔。最後の意思疎通出来るものが死んでからずっと、ずっと独りでDは過ごしていた。なのに今、目の前に意思疎通出来る生物がいる。

何事も楽しまなければ損損、とな。

傍観者で居る事を早々に諦めた孤独な黒い生物は短く息を吐いて、改めてその生物達を見た。
湯に深く浸かっていた方が何やら火の玉を創り出して暖を取り出した。驚きはしたが、やはり意思疎通の出来る生物だ、とギザギザの白い歯を覗かせてDがにんまりと笑う。

「やぁ、初めまして」

話しかける言葉にしばし迷い、口から出した言葉は何の変哲も無い『初めまして』という挨拶だった。幾分か柔く細めた白い瞳に、久々に会話をして居る、という喜びの色がにじむ。

「俺はDと言うんだが…何かお困りなら手を貸そうか?」

Dは長い足を使ってその生物達に近づいて三歩ほど離れた場所で立ち止まり、問いかける。その拍子に同じくらい黒いコートの裾がばさりと音を立てた。
Dの肌は真っ黒で何もかもが黒いその姿はそこだけ黒く抜かれたかの様だ。その黒に浮かぶ丸い月の様な目と、何でもばりばりと食べてしまいそうな鋭い歯はあまりに怪物じみて居た。
初めまして、と話しかけたDの次の問いかけは否が応でも、怪物が何かしらの契約を結ぼうとしている、という状況を連想させる。しかも何処か浮き足立つかの様にギザギザの歯を覗かせてにんまり笑っている。
その姿は雑に表すならば、怖い。

≫煉花様、姫緋縅柴胡様、all様

【初めて、雑な絡み方やも知れませんがよろしくお願いします】

3ヶ月前 No.14

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 大浴場 / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 揺さぶり続けた甲斐あって、少年はやっと立ち上がってくれた。そのままざぶざぶとお湯をかき分けて浴槽の外に行き、けれど脱衣所には向かわず、湿気がたっぷりの空間で焚火を開始。どう考えてもこんな水っぽい場所で焚火するより、もっとこう、からっとしていて風通しの良い場所のほうが服が乾くまでの時間も短縮できると思うのだが……。やはり完璧に覚醒したように見えて、まだ眠気が残っているのかもしれない。それにしても彼、火を操る能力者だったのか。ツノが生えているから、てっきり身体を変化させる能力者だと思っていた。

「お姉さん、単純に考えて物凄く時間がかかると思うわ。それでも出来る限り短縮しようと思うなら、せめて火に当たるだけじゃなく先に絞ったほうが良いんじゃないかしら。あと、場所も変えたほうが……」

 自身も湯船から上がりながら、焚火に当たる少年の後姿にそう声をかける。焚火の中に焼き芋を突っ込んで焼くのにだって一時間くらいかかるのだ、びっしょびっしょの衣服を焚火があるとはいえこんな湿気た空間で乾かすのにはもっと時間がかかるだろう。となると、やはり場所は変えたほうが良い。これだけ促しても外に出る気配が無いようなら、いっそ先に自分が上がって他の人間でも探した上でここに呼ぶべきか。静かに思案していると、それを妨害するようなタイミングでばしゃんっ、と大きな水飛沫が上がる。咄嗟に後ろを振り向いた。今、間違いなく湯船に何かが落下した。しかもかなりのサイズのものが。そう――たとえば人間くらいの。

「ん――んん、んんんんんんんん? おかしいですね。艾は確か、学校からの帰り道を読書しながら歩いていたはずなのですが。ここは何処でしょう。まさか真昼間から他の秘密結社の魔術師が攻撃を仕掛けて来た……にしては、追撃が来ません」

 分厚い本を片手にきょろきょろと周囲を見回している、何者かのシルエット。小柄だ。声もボーイソプラノだし、小中学生くらいの少年に違いない。にしては、口にしている言葉の内容が随分と物々しい。秘密結社だの、魔術だの、追撃だの。常日頃からそういったものに親しんでいるのでなければ、咄嗟の状況でこういった言葉は出てこないはず。しかし魔術、魔術……異能力者は大量にいるが、魔術師なんて肩書の相手とは初めて会う。というか実在したのか。
 もちろん、この発言をした相手がただの中二病患者という可能性だって残っている。……残っていると思っていたのだが、それは次の瞬間、巨大な浴槽にたっぷりと入っている水がいきなり真っ二つに割れたことによってあえなく霧散した。柴胡はできるけどやってない。着物の少年はたぶん火を操る能力者だからこれはできない。となると、消去法でこれを行ったのは間違いなく新しく登場した少年のほうだ。
 モーセの十戒をテーマにした映画で見たことがあるような、場所が浴場でさえ無ければさぞ神秘的に映ったであろう光景。その中を颯爽と進んで来る少年の姿が、徐々にはっきりと見えてきた。年頃はやはり中学生くらいだ。銀髪で、どことなくエキゾチックかつ冷たげな雰囲気のある少年。着ている服は妙なデザインだが、向こうもそれを水着姿の柴胡には言われたくないだろう。手の平の上には、本の他に小さな石を置いてある。それが発する仄かな光が湯気に乱反射して、どことなく空気がキラキラしだす。向こうもこちらの存在に気付いたようで、緩慢な動きで首を傾げていた。水着姿の女に、水浸しの着物姿で焚火に当たっているツノの生えた男。そんなものを目の前にすれば、そりゃあ首くらい傾げもするだろう。

>煉花様&ALL様

3ヶ月前 No.15

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【中庭/贄川 八尋】

 有り金全てを黒髪の男――ガディーに差し出し土下座のまま相手の様子を伺うと、何やら大きく息を吸って呼吸を整えている姿が目に映った。

「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
「ヒィィィィィィィ…………!」

 彼の呼吸に合わせて己の口からも弱々しい悲鳴が漏れ、空気の中へ消えていく。
 酸素の無い土の中から救出されたばかりで、よほど苦しかったのだろう。八尋や真磁を他所にひたすら息を吸い込むガディーの肩は大きく上下している。思えば、あんな土の中に埋まっていて、よく助かったものだ。あと少し救助が遅れたら、今頃○ケキヨ科○ケキヨ属の植物が花壇にそびえ立っていたかもしれない。
 そう妙にズレた感想を持ったのも束の間。しばらくの間ガディーが深呼吸している姿を呆然と見ていた八尋であったが、彼があまりにも激しく息を吸っているのを観察していくうちに次第に引っ込みかけていたへタレ心が再び精神の扉を開けて舞い戻ってきた。

「い、息吸いすぎじゃない……??何なのコレMPでも溜めてんの」

 心で思ったことを小声でボソボソと呟く。そして土下座の体勢のまま器用にじりじりと後ずさった。今のヘタレモードの八尋には、この世のありとあらゆることが恐怖の対象である。そのままゆっくりと後ろへ移動し背後にいた真磁に軽くぶつかると同時に、ガディーがはじめて口を開いた。

「頭に耳生やしてる……?
 あーそうか、まだ酸素足りないんだな……スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

 ひときわ大きくガディーが息を吸う。……ん?頭に耳を生やしてる……?
 くるりと後ろを振り向き真磁の姿を見上げる。そこにはいつでも抜刀できるように構える狐耳の男の姿があった。先程まで八尋の悲鳴で危うく意識をとばしかけていた彼は、打って変わってガディーを警戒する雰囲気を醸し出していた。
 土下座の姿勢から後ろを振り向いていたため、真磁が構えようとしている刀が一層近く映る。八尋は刀の事など深くは知らない一般人であったが、真磁の持つ未だ鞘で覆われた刀が真剣であることは何となく察知した。
 すごい、真剣とか生で見るのはじめてかもしれない。……いや、ちょっと待て。何か見過ごしている気がする……。
 そして数秒後、八尋は再び奇声を上げながら真磁からも距離をとった。

「ヤヤヤヤバイヤバイ銃刀法的にヤバイ!!ああああの凄く今更なんですけど何で刀持っているんですか?げ、現代日本じゃ危ないんじゃ……。いやそれもあるけど何で頭から狐耳生えているんですか!?男の人って成人したら狐耳生えるんですか!?じゃあ女だったら何の耳ですかね!??」

 混乱しすぎて後半は何を言っているか自分でも分からない状態だったが、自分の発言よりも目の前の状況のほうが優先だ、と八尋は真磁と先程助けたばかりのガディーを交互に見た。
 よくよく考えてみたら、今の状況はどれもこれもが謎に包まれている。この場所も、この二人の人物も。そもそもはじめから抱いていた疑問を、ようやく八尋は口に出した。

「そ、そういえば此処はどこですか?ふ、ふふふ二人は誰なんですか?」

≫ガディー様、真磁様

3ヶ月前 No.16

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

【中庭/真磁 刀也】

元『変な植物』はひたすらに息を吸っていた。
土の中でロクに呼吸も出来なかったのだろう。ただ、それが終わった後何をするのか皆目検討がつかないので警戒の意味も込めて『構え』は解かなかった。

「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
「ヒィィィィィィィ…………!」

水兵の服を着た女の子は、元『変な植物』に怯えている様子。
呼吸に合わせて小さな悲鳴も聞こえてくる。
色々聞きたい事が有るのだが、聞いている途中に襲いかかられて人生…いや、狐生が終了するのはなんとなく嫌なので構えは解かないようにする。

「い、息吸いすぎじゃない……??何なのコレMPでも溜めてんの」

不意にそんな声を聞いた。多分水兵の服を着た女の子から発せられた言葉なのだろう。
…MPってなんだろうか。
Pは多分ポイント…なんかの値なのだという事は大体すぐに分かった。しかし、Mが全く予想がつかない。
後で女の子に名前のついでに聞こうと思った数秒後、今まで息を吸っていただけの元『変な植物』が言葉を話した。

「頭に耳生やしてる……?
 あーそうか、まだ酸素足りないんだな……スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

『頭に耳生やしてる』のは多分俺の狐耳の事だろう。ということはもしかすると獣人が存在しない場所とか、いたとしても頭に耳を生やしていない種族なのか。
というか、酸欠のせいにするな。俺のは本体にしっかりくっついてるし神経も普通に有るんだから。

「…一応言うけd「ヤヤヤヤバイヤバイ銃刀法的にヤバイ!!ああああの凄く今更なんですけど何で刀持っているんですか?げ、現代日本じゃ危ないんじゃ……。いやそれもあるけど何で頭から狐耳生えているんですか!?男の人って成人したら狐耳生えるんですか!?じゃあ女だったら何の耳ですかね!??」

なんてこったい。
この場所ではジュートーホー?なるものがあって刀を持つことが危ないとされているのか。
ゲンダイニホンってどこだよ。
みたいな事を距離をとった女の子に対して思った。とりあえず、言うべきことは…

「とりあえずお前ら落ち着けよ。狐耳は天然だから酸欠の幻覚扱いにするな。」
「そ、そういえば此処はどこですか?ふ、ふふふ二人は誰なんですか?」

話を聞け、と思ったが…そういえば自己紹介なんて全くやってないな、とも思った。
ここは自分から自己紹介を始めるのが良いだろう。と思ったので、とりあえず『構え』を解いて、多分今だに息を吸い続けている『変な植物』が襲いかかってきたとしても避けれるように、足場の悪い花壇から下りた。

「俺は真磁 刀也(シンジ トウヤ)、真磁が名字で刀也が名前だ。見ての通り種族は…えーっと…
『狐族』、『獣人』、『妖狐』、『狐人』から好きなのにしてくれ。多分意味は変わらないと思う。
ここが何処なのかはわからないから別のヤツに聞いてくれ。」

>>ガディー様or八尋様

3ヶ月前 No.17

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

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3ヶ月前 No.18

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【大浴場/煉花】

「……zzz。」

場所を変えるべきだと提案する柴胡と新たに現れたD と名乗る者。
しかし、それを余所にこの鬼はまた眠りについていた。
そう、しゃがんだ姿勢のままでだ。器用な奴。

しかし、そんな彼の眠りも遂に終わりを告げる時が来た。


""突然失礼します。誰か居られるのなら返事をお願いします。""

それは突如として大浴場全体に響き渡って来る。
それの正体は恐らくメガホンか何かで拡張された少女の声であった。

「うわっ!?」

昼寝大好きなこの鬼もこれには流石に飛び上がる様に夢から覚める。

「こちらに居られましたか。」

そして先ほどの声の主と思わしきメイド姿の少女がこの場に姿を現した。




沢山。
そう、沢山さんだ。全員が全く同じ顔をし、それに加えて無表情と来る。不気味にも程がある光景がこの大浴場に広がる事態となった。

>柴胡、D

【ガディー/中庭】

「えーと……お、俺はガディー・タチバナっス。」

しばらくしてようやく落ち着きを取り戻したガディーは真磁の自己紹介を受けて自分もとりあえずそうする事にした。
しかし落ち着いたとは言えこの事態を完全に飲み込んだ訳では当然なく、口調はどこかぎこちない。

「それと君、さっきから騒がしいぞ……。
いくら"紳士"なこの俺でもあんまり騒がしい子は……。」

そして八尋に自分の事を棚に上げて苦言を呈しようとしたーーその時。

「こちらに居られましたか。」
「失礼します。」

例のメイド軍団が大浴場に続いて中庭にも姿を現した。

>八尋、真磁

3ヶ月前 No.19

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 大浴場 / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 お湯を割って仰々しく登場した少年がいるかと思えば、次の瞬間にはどこからどう見ても人間ではない黒い生き物に話しかけられ、そこから息つく暇もなく全員が同じ顔をした謎のメイド軍団が大浴場に入って来た。ツッコミが追い付かない。メイド軍団を見た銀髪少年は「全員が同じ顔……まさか『錬金術倶楽部』の連中のホムンクルス? いや、『幻惑協会』の催眠術師にいつの間にか幻覚を見せられている可能性も……」と謎のワードを交えた呟きをぶつぶつこぼし始め、目の前でおーいもしもーしと手を振っても現実世界に帰ってくる様子が無い。着物の少年は今でこそ起きているがさっきまで二度寝を決め込んでいたくらいにマイペースだし、真っ黒な彼(?)はそもそも人間界の常識が通用するのか怪しい。となると、やはりここは自分が頑張らなくては。実はこいつもそこそこのイカレポンチなのだが、本人にその自覚が無いためぐっと拳を握り締めては決意する柴胡。そして威圧感の物凄いドッペルゲンガーなメイド軍団へと話しかける。

「あのぉ……君がお姉さんたちを瞬間移動させた犯人、って認識して大丈夫かな?」

 恐る恐る、といった表情になるのも無理は無い。現時点ではこのメイド軍団が敵か味方かも分からないのだ。話しかけたは良いもののいきなり襲い掛かられて乱戦になる、という状況まで想定したら自然とこういう態度にもなろう。どうやら銀髪少年も同じ気持ちなのか、独り言を切り上げていつの間にやら手に新しい石ころを握っている。綺麗な色だ。道端に転がっているものではなく、パワーストーンとか宝石とか呼ばれる類の価値ある石に違いない。そこに謎の文様が彫られている。もう一つの石のように物理的に発光はしていないが、少年が力を込めればあの石もピカピカ輝き出すのだろう。

(うぅ、胸がバクバク鳴ってるわぁ……)

 自身の心臓の辺りをぎゅっと抑える柴胡。けれど彼女はまだ知らない。その胸の高鳴りは、緊張や恐怖ゆえのものではないことを。むしろ真逆。歓迎。そして興奮。自覚が無いというだけで、姫緋縅柴胡は間違いなくこのシチュエーションにワクワクしている。その証拠に、唇には薄い笑みが刷かれていた。もっともそれは、鏡の無いこの空間では本人の目に映らぬものでしかないけれど。
 ――イかれた世界へようこそ。そう誰かが耳元で囁いた気がした。あるいはそれは、自分自身の秘められた本心だったのかもしれない。けれど柴胡には聞こえない。少なくとも、今はまだ。

>煉花様&D様&ALL様

【ご丁寧にありがとうございます……!】

3ヶ月前 No.20

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

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3ヶ月前 No.21

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【中庭/贄川 八尋】

 真磁とガディーの自己紹介を聞いて、いまいち状況が飲み込めていない頭の中は更に謎が飛び交った。
 まず、真磁と言う「種族」とは一体何なのだ。人間(哺乳類)以外にカテゴリを分けたりするものなのだろうか。そもそも妖狐と言われても日本昔話か漫画の中でしかお目にかかれない存在であるのだが……。
 そして次にガディー。背も高く青い瞳を持つ彼は見るからに外国人の容貌だ。真磁も浮世離れした印象を受けるが、ガディーも現代日本にはあまり見ることのない格好をしている。あと、さっき騒がしいとか言われたけど誰の事だろう。八尋はきょろきょろと辺りを見回したが自分達三人以外に誰の姿もなかったので、ガディーには見えない何かが見えているのかもしれないと勝手に怯えた。どう考えても八尋に向けられた言葉であるが、悪い意味で鈍い彼女には届かなかった。その代わり、

(最近の紳士って土に埋まるものなんだな。きっとガーデニングのような高尚な趣味を持っていて、それが高じて自らを植物と見立てていたのかな……)

と、非常にどうでもいい勘違いをしでかしていた。
暫くどうでもいい事に考えを巡らせていたが、自分自身が二人に自己紹介をしていなかった事を思い出し、慌てて口を開いた。

「あっ、え、えーと、私は贄川八尋(にえかわ やひろ)と申します!○×高校の二年生です。しゅ、種族……?は人間だと思います……」

 自己紹介を終えて、先程の真磁の発言を振り返る。真磁は八尋同様ここが何処なのか把握していない様子であった。ガディーもどこかぎこちない言動から、事の経緯を理解しきってはいないらしい。
 もしかして、私達三人は何者かに誘拐されたのでは……と一つの可能性が生じたとき、唐突に少女の声が聞こえてきた。

「こちらに居られましたか」
「失礼します」

 全員同じ顔を持った紫髪の少女達が、三人の下へ姿を現す。ずらりと並ぶその光景に、八尋は声を出す余裕すら無くしポカンと口を開けて呆然とした。そして、ブンブン凄まじい速さで首を振り、メイド少女達とガディー・真磁の二人を交互に見る。その行動は、「これはどういう事だ」という気持ちの表れでもあった。

≫ガディー様、真磁様

3ヶ月前 No.22

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【中庭→書庫/ガディー】
【大浴場→書庫/煉花】

こちらのメイドへのあらゆる質問もーー

「それは着いて来ていただければ解ります。」

の一言で握り潰され、逆らえば絶対に良くない事が起こると直感した我々は仕方なくメイド軍団の指示に従う事となった。
全く同じ姿のメイド軍団に囲まれながら通路を行進する我々の姿はそれはそれはシュールであっただろう。
あっ、ちなみに体が濡れていた大浴場組の皆さんはメイドが持っていた小瓶から振りまかれた謎の光の粉に触れると同時に綺麗さっぱり乾きました。わぉ、ふぁんたすてぃぃく。

そして我々はオサレで高級な図書館といった感じの場所へ到着した。

「お待ちしておりました。」

そして我々を出迎えたのは、白いドレスに身を包んだ少女であった。
彼女は一礼すると我々に微笑みかける。メイドたちと違ってこの少女は表情を作れるようだ。

>ALL

3ヶ月前 No.23

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

【大浴場→書庫/D】

「それは着いて来ていただければ解ります。」

メイド集団への質問は全てそれで一刀両断されてしまった。服が濡れていた者達は何やら光る粉で一瞬にして服が乾き、その光景に少し驚いた。が、先程から訳の分からぬ事ばかりなのでさしてそうでも無いか、と大人しくメイド集団に従った。
有無を言わせず何処かに連れて行かれている間に道順を記憶していく。大浴場を出て明らかにどこかに連れて行かれており、そこに別のメイド集団が合流してきた。
Dは長身を生かしてその合流してきた者達の様子も見る。先程の面々と新たに見る者達が顔も姿も同じのメイドに囲われて連行されている。
なかなかにシュールな光景だ、とDは笑う。が、決して楽しくて笑っているわけではない。

「お待ちしておりました。」

着いた先、高級な図書館といった感じの場所で待っていたのはぱっと見儚げな金髪の少女だ。訳もわからず連行された先に居るのだから何かしらの情報を知っているのだろう、Dは連れて来られた面々をざっと見渡した。
メイド集団と金髪の少女以外はどうやら自分と同じ立場らしい、と認識したDは目の前の少女に向き直る。その顔にはギザギザの歯を覗かせながらにんまりとした笑みが浮かんでいるが、その白い目は一切笑っていない。

「俺は長生きし過ぎていてな、気も長く持つ方なんだが…いささか君らは勝手が過ぎるように思う。何かしらの訳があるのだろうが、せめて先に説明をくれないかな」

真っ黒の長身の細長い生物が飄々と話し出すがその声には静かな苛立ちが潜んでいる。Dは基本的に自分に対しての理不尽ならば受け入れるがこう周りまで巻き込まれて居るとありありと分かる現状は気に入らない。

「とりあえず、何事も自己紹介からだ。俺はDという。よろしくする事になるのかは分からないが…一先ず、よろしくと言っておこう」

演技がかった動きで、金髪の少女に向かって一礼する。その動きに合わせてDの肌と同じぐらい黒いコートの裾がばさり、と音を立てた。全身真っ黒の異様な生物が、白い少女に一礼するなどなかなかに面白い光景だ。

≫書庫オール様

【場所の移り変わりが早かったので道中の描写の書き方をしばし悩んだのですが…大丈夫でしょうか?一応、ロケーションに不都合ない様書いたつもりではあります】≫主様

3ヶ月前 No.24

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 大浴場→書庫 / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 質問の答えをロクに返さないメイド軍団に、さしもの柴胡も少しばかりイラッとした。銀髪の少年のほうなど苛立ちを隠す気もなく無表情のまま舌打ちしている。こちらへの態度が悪い面々からもたらされる謎の粉に触れることには抵抗があったので、押し付けられたそれをさりげなく断り、柴胡は自分の能力で水を操り身体や衣服から切り離すことで、銀髪の少年は謎の石の力によって乾かした。けれど粉を使った着物の少年に何の問題も生じてい無さそうな辺り、これは警戒しすぎだったかもしれない。まあ、乾けばどちらでも良いか。
 溜息を吐きたくなるのを抑え、無言でメイド軍団についていく。そうして辿り着いた先。そこに居たのは、あーこれポリエステルとか綿とかじゃなくサテンシルクとかオーガンジーとか使ってんだろうなー、と思わせる高級そうなドレスに身を包んだ幼い少女。話しかけて、頭を下げて、微笑みまで浮かべたのだ。どうやらこの少女は、先のメイド軍団と違いアンドロイド的な何かではないと見える。
 別の場所から連れられてきた謎の三人組も気になるが、ひとまずはこの少女への対応が先決か。意を決して話しかけようとするも、それより黒い木のような生物が同じことを実行するほうが早かった。彼の言い分に否は無い。こくこくと、柴胡も彼の後ろで無言で頷く。銀髪少年は相変わらず無表情のまま、メトロノームみたく定期的なペースで舌打ちかましながら手元で石をじゃらじゃらさせていた。見たところ中学生くらいだし、大人な柴胡や年齢はよく分からないけど大人っぽく感じる黒い生き物よりも、この銀髪少年の堪忍袋の緒は短いのだろう。これでまた少女やメイド軍団からまともな返事が帰って来なければ、そろそろ舌打ちのペースが8ビートから32ビートくらいにはなりそうだ。

「えっと、お姉さんは姫緋縅柴胡よぉ。どうしてこんなことになってるのか、ちっとも分からないんだけど……お互いの名前くらい知っていても損は無いわよね。良ければ覚えていて頂戴?」
「……新寺小路艾。秘密結社『宝石同盟』の末席を汚しております。冠する石の名は『ムーンストーン』。グレードはAAA+(トリプルエープラス)。学ぶものはルーン魔術。貴方は一体、どこの秘密結社の差し金ですか?」

 Dが自己紹介したのに続き、柴胡、そして銀髪少年こと新寺小路艾も流れに乗る。恰好こそ水着とはいえ特に可笑しいところは無い自己紹介をした柴胡はともかく、艾の自己紹介は秘密結社だの魔術だのやはりファンタジックな内容だ。薄々感じてはいたことだが、やはりこの場にいる全員、ひょっとしたらひょっとして元々いた世界が別物なのかもしれない。

>書庫ALL様

3ヶ月前 No.25

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

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3ヶ月前 No.26

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【図書館/贄川 八尋】

突如現れた同じ顔を持つメイド少女達が有無も言わさずに何処かへと三人を連れて行く。真磁や八尋達がこの場所や目的を尋ねても「着いて来て頂ければ解ります」の一点張りで要領を得ない。しかし、面と向かって反抗する勇気は八尋には無かったため、内心は恐慌状態にあるものの大人しく紫髪のメイド達に誘導されるまま歩いていった。

「何でも良いから早く帰して…………」

 誰に聞かせるでもない独り言が口から漏れた。先程まではガディーや真磁達を相手に騒いでいた彼女であったが、機械的で生を感じさせないメイド達の姿に、此処へ来てから何よりも強く抱いている心細さや不安が身体中を膜を張るように覆っていく。幸い、八尋の独り言はメイド達には聞こえていなかったのか(あるいは聞こえた上で反応しなかったのか)、ただひたすら目的地へと足を進めていた。
 そして暫く歩いていると、道の向かいから同じように紫色の髪を持つメイド集団がやって来た。まだ他にもメイドがいたという事にも驚いたが、その後ろの者達を見て驚きは一層強まる。合流してきたメイド集団は、こちら側と同様に四人の人間(らしくないのも居る)を連れて歩いてきた。角の生えた可愛らしい顔立ちの少年に、何やら黒い巨躯を持つ者、水着姿のエエ体をした女性(眼福だと思わず心の中で快哉を上げた)に、銀髪の少年。八尋達同様それぞれ見た目に共通性は薄く、至る場所から寄せ集めたかのような雰囲気であった。銀髪の少年と水着の女性は辛うじて人間の姿をしているが、角の少年と黒い者は明らかに「人間じゃないです」と言った容姿をしている。その異形に戸惑い失礼と思いながらもついまじまじ見つめていた八尋であったが、辿り着いた図書館の中に居た少女の声に、視線を外した。

「お待ちしておりました」

 白いドレスに身を包み笑顔で一礼する金髪の少女に向けて、他の者達が自らの名を名乗る(その中にルーン魔術という個人的にかなり気になる単語が聞こえた)。少女達の目的が分からず苛立ちを含ませた者もおり、自分達を呼び寄せた理由を尋ねている。それに続くように、八尋も自己紹介と質問を投げかけた。

「ええっと、私は贄川八尋(にえかわ やひろ)です。ふ、普通の人間です。あの、私も他の皆さんと同じように、貴方達の考えていることが知りたいんですけど……」

≫書庫ALL様

3ヶ月前 No.27

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【大丈夫です!】>黒い猫様

【書庫/レシーラ、ガディー、煉花】

「私はレシーラ・リーシラ、この次元間移動図書館の主の助手を務める者です。
以後お見知り置きを。」

次元間移動図書館ーー我々が今いるこの場所はそう呼ばれる場所のようだ。
だがしかし、そんな事はどうでも良い。我々が今一番知りたいのはこのレシーラを名乗る少女を始めとした彼女たちの目的なのだから。

「皆様が今置かれている状況ーーそれにつきましては我が主自らがご説明いたします。

ですが、その前にーー







貴方たちが"キセレスト様"に会うに相応しいか否かを試させていただきます♪」

穏やかな表情から一変、レシーラはクスリと不敵な笑みを浮かべた。

パチン

そして彼女が指を鳴らすと同時に書庫全体が眩い光に包まれる。

………



【バトルフィールド/ガディー、煉花】

「うっ……な、なんだここは!?」

ガディーが恐る恐る目を開くと、そこは先ほどまで我々がいたはずの場所とは全く違う景色が広がっていた。
天には綺麗な星空が広がり、床は真っ白なタイルだがそれはどこまでも、どこまでもーー無限にあるんじゃないかと思えるほど途方も広がっている。
煉花を始め、自分と同じ境遇であろう者たちも同じくこの謎の空間に立っていたが、レシーラとメイド軍団の姿は見えない。

「は〜い、皆さまー聞こえますでしょうかー?」

そんな時、どこからともなくレシーラの声が聞こえて来る。
しかし周囲を見渡しても、やはり彼女の姿はどこにも見当たらない。

「今、皆様が立っておられる場所は私が亜空間に作り上げた特設バトルフィールドでございま〜す♪」

なんか先ほどの落ち着きを払った雰囲気から一変、やけにテンションが高くなっているレシーラ。

「これから皆様にはこちらが用意した投影戦士(シルエットファイター)と戦っていただきま〜す!

では早速、投影戦士の入場でーす!!」

そして謎の歓声と共に投影戦士とやらが床下からせり上がって来た。

投影戦士の数は2。どちらも影が立体化したかの様な黒一色の姿をしている。

片方はワンピースに長髪の少女らしき姿。

もう片方は二本の角を生やした等身大ロボットといった感じだ。

「我が主が次元を巡る旅の中で出会った者を己が技術を結集して可能な限り再現した存在それが"投影戦士"ーーその一部がこのP2(ピーツー)&GKD(ジーケーディーンでございま〜す!

それでは熱いバトルを期待しております!

バトル開始ーーーーッ!!」

カンカンカーン!!

謎の歓声に続いて謎のゴングが鳴り響き、我々と投影戦士の戦いが始まる。

「…本気で戦わないとーー








死んじゃいますよ?クスッ。」

>ALL

3ヶ月前 No.28

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_D9v

【 書庫→バトルフィールド / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 レシーラ・リーシラ。そう名乗った少女の挙動を見て、最初こそは丁寧な子だなと思った。思ったのに。次の瞬間にはそれが間違いだと悟った。ふざけるな。声を大にして叫びたい気持ちが艾の心中を埋め尽くす。そのキセレスト様とやらに自分たちのほうから会いたいと申し出たならば、なるほど会うに相応しいかを試してやろうという傲慢な上から目線も仕方が無い。だが、自分たちは違う。そのキセレスト様に会いたいなどと一言も口にしておらず、また思ってもいない。だというのに、説明責任も果たさず、悪びれもせず、いきなり『これ』だ。

「あのクソアマ、美しいのは外側だけで中身は汚物ですね。女子高にいたらクラスメイト全員から嫌われるタイプですよ、ええ。艾が保証しましょう。日本語は通じているのに話は通じないとか、本当最悪です。意味が分かりません。幼稚園で同じ桃組だった田中くん(4歳)のほうがまだコミュニケーションが上手かったですよ」

 舌打ちの合間に隠しもしない暴言を吐き出す艾。彼は中学生だから、溜めたヘイトは素直に露呈させるほうだ。そして失礼な相手には失礼な態度をとって良いと考えるタイプでもあるので、レシーラが自分たちに失礼な態度をとった時点で、彼の中ではレシーラは『失礼なことをやったり言ったりしても良い相手』になった。相変わらずの無表情だが、中性的な造りのその顔に浮かぶ感情は冷ややかなものだ。海千山千の狸爺や女狐であれば取り繕えたかもしれない。が、こういう所はやっぱりまだまだ中学生なのである。嫌いな相手を好きな振りなんて、そんな器用な真似なんぞできやしない。皮肉や嫌味よりも直接的な文句のほうが得意なお年頃なのである。

「まあ、急に景色が変わったわねぇ。お姉さん驚いちゃった」

 対して柴胡のほうは、さすが社会人と言うべきだろう。年下の少女が多少アレな態度を取ってきたことへのストレスはすぐに無かったことにし、いち早く状況を飲み込もうと周囲に視線を巡らせている。とはいえ呑気さが滲み出てしまっているのは致し方あるまい。密かな過激嗜好のある彼女にとって、異常事態とは忌避すべきものではなく歓迎すべきものなのだ。警戒心よりも好奇心が、不快さよりも愉快さが勝ってしまう。生まれ持った性分はどうしようもない。たとえ本人がまだ無自覚だとしても。

「へえ、亜空間の独力形成ですか。中国から来たフリーの仙人モドキと戦った時のことを思い出しますね。壺の中に自分好みの別世界を作り相手を引きずり込む法術『壺中之天』、あれを破るのは至難の業でした」

 先程までの苛立ちはどこへやら。空から響いて来たレシーラの亜空間云々の説明を聞き、過去の戦いに思いを馳せる艾。その隣では、柴胡はしきりに小首を傾げて「仙人……? 法術……?」と頭上に疑問符を飛ばしている。そろそろ彼女は、この場の全員がそれぞれ異なる世界から呼び出されたのだという事実に気付くべきだ。
 さてと。相手の思惑がイマイチ分からないままそれに流されるのは多少業腹だが、それでも戦いを挑まれた以上は戦わねばならない。ロボットみたいな名前のシルエット二人に向けて、艾はついと視線を移す。鳴り響くゴング。耳元で囁くようなレシーラの笑い。それらの響きが余韻として掻き消える前に、艾の足元の地面が――爆ぜた。
 柴胡の視点では何が起こったか分からなかったが、それでも反射的に横に飛び退く。体勢を崩して地面にあおむけに倒れそうになった時、柴胡は見た。空中に浮かび、天使の輪のごとく頭上にいくつもの光る石を戴く艾の姿を。そして彼の周囲を取り巻くエネルギーの奔流を。

「U(ウル)、H(ハガル)、N(ニード)、T(ティール)。即ち『速さ』『限界と崩壊』『打破する力』『勝利の剣』」

 飛び散る火花。発射による余波が風となって柴胡の顔面を襲う。咄嗟に目を瞑った。時速数百キロでF1カー同士が衝突したような炸裂音が響く。金色と真紅の光帯が、剣と剣との衝突によって絡み合う。いやでも目に焼き付く、あまりにも美しいコントラスト。尻餅をついたままでそれらを唖然と見上げる。

「複合ルーン魔術g\。――どうぞご堪能、なさいませ?」

 どんなルーンの効果なのか、空中に我が物顔で居座る銀髪の少年は年に似合わぬ妖艶な囁きをこぼす。同時に、虚空にて荒れ狂っていた何本もの剣が、それに付随する光の帯が、まさしく電光石火の攻撃として二体の敵へと降り注いだ。柴胡から見たそれは一発で決着がつきかねないとんでもない威力の攻撃だった。が、艾はそうは思っていないらしい。これは小手調べ、反撃はあって当たり前、くらいの心構えでいるのか、空に浮かんだまま懐から新たな石を取り出してぶつぶつと何かを呟いている。よくよく目を凝らせば、艾の周囲には薄い半透明の膜のようなものがいつの間にやら張られていた。結界、というやつだろうか。何はともあれ、これで戦いは始まってしまった。自分も立ち上がって準備しなくては、と柴胡はやっと尻餅をつくのを辞めた。――自身の唇に笑みが刷かれていることに、やはりまだ気付かぬままに。

>バトルフィールドALL様

3ヶ月前 No.29

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

【書庫→バトルフィールド/D】

レシーラ・リーシラと名乗ったその少女はどうやら主がいる様でその名は、キセレスト、というらしい。その話を聞きながら全員の顔と名前を一致させていく。
すると何やら不穏な方向に話が傾いた。と、思った時にはすでにバトルフィールドなる場所に飛ばされていた。指パッチンの音が変に耳に残ったまま辺りをとりあえず見回す。どこまでも星空と真っ白のタイルが続く空間で正直何が何やら分からない。
その間もレシーラの声が何処からか響いていて、Dは何処から話しているんだと空まで見回したがあの白を見つけれない。代わりに自分の様な黒を見つけた。
その黒い生物(?)は二体。片方はワンピースに長髪の少女らしき姿をしておりもう片方は二本の角を生やしたやけに機械じみたシルエットだ。

「我が主が次元を巡る旅の中で出会った者を己が技術を結集して可能な限り再現した存在それが"投影戦士"ーーその一部がこのP2(ピーツー)&GKD(ジーケーディーンでございま〜す!」

まさかの同種?、と混乱していたDの耳にテンション高めなレシーラの声が響く。どうやら同種では無い様だが似通った容姿なのには間違いない、とその投影戦士から距離を取るために大股で二、三歩下がる。顔に似合わず暴言を吐いていた少年、新寺小路艾の横を通りその後ろに下がった。
正直なところ、Dはあまり戦闘が得意では無い。Dの、植物を急激に成長させる異能は、この様に地面がタイルの場合は何の意味もない。他にあるならば四肢をちょん切られてもくっつくとか切断系以外の打撃や衝撃や刺さるなどの攻撃に強いなど痛みを感じないぐらいだ。

「それでは熱いバトルを期待しております!

バトル開始ーーーーッ!!」

カンカンカーン!!と謎の歓声と共に鳴り響くゴングに眉を潜めていたら突然視界の端で床が爆ぜた。ぱらぱらと飛んでくる破片をさして気にすることもなく何が起きたのかとそちらを見ると艾が宙に浮いている。
何やら頭の上に輪っかの様に石を浮かし側から見ても明らかに戦闘能力が高い様に思う。間違えて攻撃されない様にしよう、と固く心に誓ってふと視線を落とすと水着の女性、姫緋縅柴胡が尻餅をついていた。
大丈夫か話しかけようとしたら自力で起き上がり何やら口元に笑みを浮かべている柴胡を見て、ひょっとしてこの子も戦う気満々?、と察する。出来たら無駄な戦闘は避けたい、と何やら艾の繰り出す攻撃を眺めつつDは現状を分析し始めた。
おそらく、あの投影戦士二体がこちらの敵なのだろう。ならば頭数を数えるなら圧倒的にこちらが有利だ。
だが、今までの横暴さやレシーラが去り際に小さな笑いと共に残した、死んじゃいますよ、の一言を考えると二体でこちらと互角かそれ以上にやりあえる相手、という事なんだろう。つい先程まで、初めまして、の関係だった者達との共闘に加えてこの様な強力な敵を前にDは早速傍観者に回りたくなった。
しかもこれはあくまで現状だ。初めにレシーラはこの二体の事を、投影戦士の一部、と言った。つまりこの様なのが他にも居るという事で、それは途中で増える可能性が捨てきれないという事だ。

厄介な事になった。

Dは深くため息をついてさして緊張感もなくがりがりと後頭部を掻く。先程は同類が現れたのかと驚いたが違う様だし、自分は攻撃能力があの投影戦士二体に敵うほど無いので、せいぜい若人の邪魔しない程度に立ち回るかな、と半ば諦めの様な心境で再びため息を吐いた。

「俺は投影戦士じゃないから攻撃してくれるなよ」

おそらくこの中で一番長生きのDは何処か他人事の様にそう言って一つ伸びをした。側から見たら呑気な光景だがDなりに何かしらの攻撃が来たら動ける様には構えている。

≫バトルフィールドオール様

3ヶ月前 No.30

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【バトルフィールド/ガディー、煉花、投影戦士】

降り注ぐ剣に対し、P2はその見かけ通りのトリッキーな動きでそれを回避してみせた。
一方GKDの方は身動きもせず小路艾の攻撃をままともに受ける。

「やったか!?」

ガディーがそう実にありふれた台詞を放ち、所謂フラグとか言う奴を建てる。
お約束通り、GKDはピンピンしていた。
そのロボット然とした外見通りの硬さをしている様で。

「超合金KH製のGKDのボディは生半可な攻撃では傷一つ付きません♪」
「ちっ、変身!」

舌打ちと共にクリスタル状の物体をガディーは取り出し、そう叫ぶ。
彼の全身が光に包まれ、それが晴れるとロボットの様なアーマーを装着したガディーが姿を現わす。

「闇あるところに光では無くこの俺様あり!
悪党切り裂く翠翼の隼イムソンッ!!
あっ、すいさぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

と、名乗り口上と共にポーズを決めるガディー改めイムソン。正直ダサい。

「PAEパイルバンカッッ!!」

イムソンの雄叫びと共に現れるは巨大な杭打ち機。
それを手に取ると、ブースターを拭かせP2へと突進した。
そのスピードは凄まじく、瞬く間に敵との距離を詰めーー

「パァァァイルバンカァァァァァァ!!」

P2の土手っ腹に渾身の一撃を叩き込む!

「決まったぜ……。」

敵の土手っ腹に風穴を開けたガディーは勝利を確信してドヤ顔を浮かべる。

しかしーー

P2は何事もなかったかの様に動き出しガディーを蹴り飛ばした。

「な……にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッッッ!!?」

その細い脚からは想像もつかない馬鹿力で蹴り飛ばされたガディーは勢いよくぶっ飛んで言った。
一方P2の腹は瞬時に再生してしまう。

「その子は"核"を破壊しない限り無限に再生しますよ。
あっ……弱点教えちゃった。レシーラちゃんウッカリ☆」

>ALL

3ヶ月前 No.31

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_0D6

【 バトルフィールド / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 ギリギリと互いの得物を押し付け合いつつ、まっすぐ敵に向かって行った光の帯たち。が、予想していた通りそれらは決定打にはならなかった。片方には避けられ、片方には耐えられる。全く、はっきりとした意思の無い敵との争いは遣り甲斐の無いことこの上無い。もっとこう、互いが互いを敵と見做して、溢れんばかりの殺意と、相手が今まで積み上げてきたであろう魔術に対する努力量への敬意に満ちた、そういう戦いのほうが艾には好ましい。そんな願い、敵が魔術師じゃなさそうな時点で無理に決まっているけれど。
 超合金KH製って何でしょう、と小首を傾げつつ、艾はルーン魔術による浮遊を切り上げすとんと地面に着地する。そうしている間に日曜の朝のアニメみたいな変身シーンを遂げたお兄さん、悪党切り裂く翠翼の隼イムソンさんがP2のほうへと突撃をかます。一見ヒットしたように見えた攻撃は、事実ヒットしていた。にも関わらず、すぐに復活した敵に変身ヒーローのお兄さんは盛大に蹴り飛ばされてしまった。
 咄嗟に柴胡が飛ばされた変身ヒーローのお兄さんを受け止めようとするも、あまりにも大きいし堅そうだしで「こんなの生身の女が受け止めるとか無理」と判断。申し訳なさそうな表情で、飛んでくるお兄さんの身体をすっと避けた。巨大なビニールでもあれば即席ウォータークッションを作って受け止められたのに、今この場にそんな便利なものは無い。よって彼を受け止める役目は、壁か床か、あるいはここにいる他の面々に任せることにしよう。

「核を破壊しない限り……なるほど、そういう感じの敵ですか。それならチマチマするより大技ぶっぱのほうが良いですね。すみません皆々様。艾、今からちょっと『準備』のために一時的な戦線離脱をするので。戦いのほうお願いします」
「えぇっ?」

 天からの声を受けた艾があっさり前線から退くことを宣言して踵を返し、バトルフィールドの端っこのほうへとスタスタ歩いて行く。すれ違い様に肩をポンッと叩かれた柴胡は軽いパニック状態だ。もっとも、パニック状態は本人がそう思い込んでいるだけで、実際にはテンションが上がってさえいる。生まれ持った性とは根深いものだ。

「うぅっ、お姉さんこんな水気の無い場所だとあんまり役に立たないんだけどな……!」

 任された以上、仕事は果たす。……果たすつもりでいるが、果たせるかどうかははっきり言って怪しい。だってここ、川も海も湖も、お情け程度の水たまりも、何なら水道やマンホールだって無いのだ。空気が乾燥していないだけ砂漠よりはマシだが、こんな空間では水使いたる柴胡の性能は半分だって発揮できない。できることなら他の人に戦って欲しいのが本音だ。炎使いっぽいツノの生えた少年とか、あと戦う力があるのならセーラー服の少女にも。

「あの、自分は戦いにめちゃくちゃ自信がある、っていう子いないかしら? お姉さんもね、海の中とかならすっごく自信あるのよ。でもほら、ここどれだけ目の悪い人が見たって海じゃないじゃない? あれ一人で相手するの、ちょっと荷が重いわぁ……ちょっとっていうかかなりね……」

 お情け程度に手元に水の弾丸をいくつか形成した状態で、Dを初めとした仲間の面々に視線と質問を配る。一方その頃、バトルフィールドの端っこまで到達した艾はというと、地面にお行儀良くちょこんと星座をして、何やら手元でこそこそと作業を進めていた。口にした通り、大技ぶっぱの準備とやらが整うまでは完全に戦いを他の面子に任せる気でいるらしい。マイペースな中学生魔術師だ。

>バトルフィールドALL様

3ヶ月前 No.32

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【バトルフィールド/贄川 八尋】

「…本気で戦わないと――死んじゃいますよ?クスッ」

 広い書庫から一転、さらに広い空間が目の前に広がる。上方へと顔をあげれば書庫の天井は消え去り、変わりに広大で美しい星空が映し出された。唐突な展開に頭がついていかず一瞬思考が停止するものの、先程の少女の声と共に二体の戦士の登場によって意識は改めて現実に戻ってきた。衝撃的な話の流れに記憶が曖昧であるが、少女曰く、我々が“キセレスト様”とやらにお目通りするに相応しい器であるかを見極めるために投影戦士なるものを倒さなければならないらしい。しかし、生まれてこの方現代日本という平和な世界で生きてきた八尋は抗う術もなくただただ泣き喚き、逃げ回るしかなかった。

「ギィヤアアア!むむ無理ですムリ!チェンジ、チェンジ!バリア!!」

 ヤケクソになって鬼ごっこで不利になった時の小学生のような技を叫んでいるが、二体の投影戦士は本当に八尋達を殺す勢いで攻めてきている為相手にもされない。びいびいと喧しく泣きべそをかきながらも他のメンバーを見る。するとそこには宙を舞いながら光を纏った剣を敵に向ける艾や、美しい微笑を浮かべながら今にも攻撃を繰り出しそうな柴胡、そしてP2に吹っ飛ばされていたものの応戦するガディーの姿があった。そんな馬鹿な、どうして皆当たり前のように対処できているのだろう。未だ動かぬDを見ても八尋と違い動揺する様子はみられない。命の危機が迫る中、自分だけが置いてけぼりになったような孤独感が身を包む。

――そんな、危険な状況で今考えても仕方の無い事に思考を費やしていたせいだろうか。ガディーを吹っ飛ばしたP2が、何やらかぼちゃの様な物体から噴出させた霧状のものを、八尋は回避できずに全身に被ってしまった。

「うげええっ!何これ冷たっ!何でもするから本当にやめてぇぇ……!!」

 着用していた制服もろとも濡れた全身が、不快感からぶるぶると震えた。しかし一拍遅れてから、それが不快感だけによるものではないと悟った。霧で濡れた全身から違和感が生じる。気のせいかと思っていたその違和感は急速に強まり、息をつく暇も無く凄まじい痛みへと変化し、八尋を苛んでいった。思わずぐっと唸り身体がよろめく。
 皮膚から吸収された霧は何かしらの毒があったのだろう。
 いきなり異変を起こした身体を見下ろすと、霧を浴びた皮膚が黒く不気味に変色していた。避ける余裕も無く喰らった八尋の手足は激しい痛みと共に痺れて緊急時であると言うのに十分に動かすことができない。毒の影響で立っていられず、その場に大きな音を立てて座り込んだ。
 気力を振り絞り他方を向く。先程宙に浮かびながら投影戦士を攻撃していた艾は遠くに離れ何か作業をし始めていた。一方、柴胡は水の弾丸を形成し的を迎撃するつもりのようだが、一人で対処するのは難しいと判断したらしく、他のメンバーに協力を求めている。もし、今自分が助けてと叫んだら、彼女達へ更なる負担を強いることになってしまう。
 再び意識をすぐ目の前に戻す。すると先程毒を繰り出したP2が八尋へと近づいているのが分かった。
 -―まずい!そう思うものの身体はその場から動かない。おまけに毒が回りだしてきているのか目も霞みがかかったように映り、呼吸も荒くなる。
 やめて、と口を開いたが呂律が回らず呻いてる様な声が漏れる。しかし、そんな非力な八尋を構う事無く、P2は攻撃の手を振り下ろした。

≫バトルフィールドALL様、スレ主様
【このバトルで能力覚醒につなげたいと思い、勝手ながらサブ記事にあったP2ちゃんの能力(毒)を受けたという設定で書かせて頂いたのですが大丈夫でしょうか?
もし変更が必要であれば書き直します!】

3ヶ月前 No.33

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

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3ヶ月前 No.34

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

【バトルフィールド/D】

のんびりと艾の攻撃が通じなかった様を眺めてDは、やはりか、と頷く。どうやら敵はとても強いらしい。
その後に何か変身したガディーを見て、あの子も戦える系かぁ、と眺めているとその攻撃は通じず、というよりも風穴が空いていたのに全く動じていない敵の攻撃により蹴り飛ばされた。その飛ばされた先にいた柴胡が受け止めようとしてやめたのを見てDは思わず笑いそうになったが、彼女の体躯や服装を考えるならば仕方ない事だな、と駆け出した。
Dは身長が高い上に少々アンバランスなほど手足が長い、そのタッパで翔ければなかなかの速度が出る。あっという間に弾き飛ばされたガディーに追い付き衝撃を殺しながら抱き止める。

「ええと、ガディーさんだったかな?うん、大事なさそうだ。先程の変身はなかなかに驚いたよ」

すとん、とその体を下ろしてDはギザギザの白い歯を見せて笑う。変身についての感想を伝えた後、ガディーを蹴り飛ばしたP2を見ると何やら贄川 八尋という少女に向かって歩いている。

様子がおかしいな。

先程まで逃げ惑い、バリア、と叫んでいたのでその様な能力なのかと思っていた八尋は力なく地面にへたり込んでいる。そこでDは彼女が自己紹介の時に、普通の人間、と言っていたことを思い出した。
つまり彼女は戦えないのだ。そう分かった瞬間、Dはガディーに向き直り口を開けた。

「どうやらゆっくり話す暇は無いようだ」

ガディーにそう残してすぐさま座り込んでいる八尋の元へと駆け出したDはその間にざっと状況を確認する。先程まで空を飛んでいた艾は今はフィールドの端の方でちょこんと行儀よく座って何かをしている。柴胡も水球を作っているがもし水を使う能力ならばここは不利だ。

兎にも角にも今は彼女だな。

P2の手が振り下ろされる瞬間、真磁 刀也がその腕を切り落とした。切断系に弱いDからしたら、ひょえ、と思う光景で勘違いされない様に両手を上げた状態で八尋のすぐ後ろでしゃがむ。
すぐさま再生した腕を見てそう言えばガディーを受け止めた時に何かレシーラが、核を破壊しない限り、と言っていたのを思い出す。

「慌てるな、守りきって見せる」

そう言ってP2に向き直る刀也を見て、確かこの様な相手の事をイケメンと呼んでいたっけな?、と古い記憶が呼び起こされた。そんな事を考えながらDは八尋の視界の隅からひょい、と顔を覗かせる。
背後から見ていた時も思ったがやはり服が濡れており何やら非常に寒そうで、手足の一部が変色し呼吸も荒く焦点も安定していない。これは毒だ、と判断したDは本来なら動かさない方が良いが前線は八尋の目と鼻の先という状況をどうにかすべく座り込む彼女に近づいた。

「此処は刀也さんに任せようか。と言うわけで少し失礼するよ、八尋さん」

問答無用でDは自分が着ていたノースリーブのコートを八尋の体に巻き付けて背中と膝裏に手を回し事もなげにゆっくりと抱き上げた。生身の人間でしかも女性に触れるのは久々過ぎて力加減が思い出せずおっかなびっくり抱き上げたが、案外安定して抱き上げる事が出来ていた。
コートを脱いだらDは上半身裸になるので内心変態の様に扱われないか不安になったが他から見たら真っ黒な生物が着ていたのがノースリーブのコートだという事すら分からないほど継ぎ目の無い黒なのだ。更に細身になった黒い生物、という程度にしか認識されない。

「問答無用で抱き上げてすまない。俺はあんな不躾な真っ黒とは違ってちゃんとした真っ黒だから安心してくれると嬉しいよ」

出来るだけ揺らさぬ様に刀也の背中を見ながら下がりつつ八尋に向かって話す。彼の手に持つ武器が黒く変色し少し長くなるのを見て、見た目からも彼も何かしらの能力持ちなのだろうとDは判断する。あの様な容姿を持つ者には会った事がないDはとても不思議なものだ、と改めてこの状況を思った。

「さて、これくらい離れたら大丈夫かな」

ゆっくりと前線から退いたDは抱き上げた時同様に本当にゆっくりと八尋の体を地に下ろす。少し水気を吸った自分のコートを八尋から剥ぎ取ってギチギチと水気を容赦無く絞りとり今度は彼女の背中を包む様にかけた。
前線からは退いたがあまり移動させて毒が回るとそちらの方が事なので本当にぎりぎりの位置で八尋を下ろしたDはそのすぐ横に片膝を立てて跪いた。もし八尋が倒れそうになっても受け止めれる様にだ。

解毒…解毒…この手の毒はどうしたら良い、皮膚から吸収されている…既にだいぶ回っている、どうしたら良い?何もないこの状況で、何が出来る?俺には何も出来ない。

あまり八尋を不安にさせたく無いが確実に今の彼女は毒と言う名の死に蝕まれている。それに対してDは自分に打つ手が無いと判断して首を巡らせてその他の面々を見た。
ルーン云々と言っていた艾は遠い、同じく柴胡も遠いし彼女の能力は見た感じ水だ、煉花は風呂場で見た感じだと能力は火だ、刀也は今P2と戦ってくれている。本当に何も出来ないのか?、と再び思考するがやはり打つ手が思い付かない。

そもそも戦う事を目的に集められたなら何故戦えない者がいるんだ。いや、何故戦えない者を戦場に放り込む。

再びDの中に苛立ちが生まれた。ギリリ、と歯が鳴るほど噛み締めて鋭く目を細め、空を睨む。空からレシーラやレシーラの主であるキセレストとやらが観ているかは分からないが腹が立ったのだ。
自分なら良いのだ、長く生きて生き過ぎている自分ならば。だが、明らかにまだ年端もいかぬ少女がこの様な理由で死に直面している状況がどうしてもDには解せなかった。

「本当に、気に食わないな」

Dは苛立つままに思わず小さく呟いていた。それは何も出来ない自分に対してと高みの見物を決め込んでいるレシーラやキセレストに対しての言葉だった。

≫バトルフィールドオール様

【サブにて許可を頂き誠に勝手ながらお姫様抱っこでひょいなと八尋様を前線から移動させて頂きました。上半身裸ですがぱっと見分からないので変態感は薄いです】

3ヶ月前 No.35

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【バトルフィールド/ガディー、煉花、投影戦士】

(お?柴胡の姐さん……ひょっとして俺受け止めてくれるのか!?
あのないすnaばでぇde!!?
蹴り飛ばされてよかったわー。)

危機的状況にも関わらず、いくら思春期でも程があるわ!な下心を表情から読み取れるレベルで曝け出すこのガディーとか言う奴。

しかし、現実は甘くはなかったのでした。

「!?
ぬぁぜだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

柴胡の姐さんに華麗に避けられた思春期真っ盛りの青年はそう絶望に満ちた雄叫びを上げる。
そんな最中Dに受け止められるも、当のガディーはその瞳から光が消え失せた状態で俯きながら何かをブツブツと呟くだけで。
そんなにナイスバディハグを逃したのがショックか。

一方で贄川八尋と言うご馳走を得たP2は彼女に歩み寄り舌舐めずりをすると、カボチャの口を大きく大きく開きそのままガブっと頂こうとしていた。

その時

ーーーザン!

「!」

真磁に腕を切り落とされたP2は怯み、その隙にDが八尋を運び彼女を取り逃がしてしまう。
せっかくのご馳走を取り逃がしてご立腹の様で、P2は腕を組み頬を膨らます。
そして今度は真磁に毒の霧を浴びせに掛かる!

さらにその一方、GKDは背中のブースターを吹かして天高く飛び上がり胸部の狼の顔の口が大きく開かれる。
そしてそこへと膨大な量のエネルギーが集まって行く。

「うわっ、なんかヤバそう。
なんか強い衝撃を与えるなりして技キャンさせるべきかな?」

そう呟いたのは煉花。その昔の日本、或いはそれに近しい世界から来たのかと思われるその身なりに反して現代の若者が使いそうな単語を口に出すがーーまあ、気にしない気にしない。

>ALL

3ヶ月前 No.36

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_0D6

【 バトルフィールド / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

「I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)、I(イス)――『氷』の上に『氷』を重ねて『氷』で包み『氷』で覆い『氷』を施し『氷』に浸し『氷』を纏わせ『氷』が囲い『氷』で固めて『氷』を生やし『氷』が漲り『氷』が続き――」

 バトルフィールドの端っこに正座したまま手元に石を並べ、ぶつぶつと詠唱らしきものを続ける艾。その都度、彼の頭上には大きな氷の塊が現れ、並べられる石の個数と唱えられるルーンの名前が増えるたびにサイズを増して行く。最初はにぎりこぶし大でしかなかった氷塊は、今や直径50メートル以上にもなっている。学校のプールよりデカい。が、これではまだ敵を打倒するには足りないと考えている艾は、さらに石と詠唱を重ねていく。詠唱はともかく石のほうはあらかじめ用意していたものが有限なので、途中からは制服のポケットに突っ込んでいたインクと羽ペンでタイル上にルーンを描く方向に切り替えた。血で描いても良いが、注射器が無いのでいちいち指の肉を噛みちぎって血を流さなくてはならない。それが面倒だった。

「Z(エオロー)、Z(エオロー)、Z(エオロー)。即ち『保護』に『結界』に『防御』。氷塊が目標サイズに達するまでは上空にバリアを張って地上から氷塊に対する攻撃を阻害、続けてI(イス)の重ね掛けを実行――」

 地上の面々と上空の氷塊との間に、三重もの薄い皮膜のようなバリアが張られる。もちろんやったのは艾だ。任せると言った以上は本当に大技の準備が済むまでの間戦う気は無いらしく、背後の面々が何をやっていようと振り返ろうともしない。それだけ集中しているのだろう。さすがに瀕死の重傷かつ絶対絶命な人間でもいれば話は別だが、今のところ、今すぐどうにかしないと次の瞬間には死んでしまいそうな状態のものはいないし。

「うぅっ、ごめんなさいねぇ……。でもお姉さん、生身の女でしかも水着なの。能力もただの水使いなの。凄い勢いで飛んでくる君を抱き留めるの、とてもじゃないけど無理だったわぁ……」

 再び申し訳なさそうに変身ヒーローにそう言って、罪悪感からか視線を落とす柴胡。実際、あそこで柴胡が変身ヒーローを受け止めようとしても受け止めきれず、一緒に飛ばされるかその場で潰れるかして終わりだっただろう。体格差と重量差というものは中々にえげつない。まして柴胡は、その肉感的なボディラインからお察しの通りに鍛えに鍛えたアスリートというわけでもないのだから。

「艾くん……の大技は、本人が正座したままだしたぶんまだ未完成なのよね? あれ、どうしましょう。とりあえず威嚇程度にお水飛ばすわね」

 天高く跳び上がった敵からビームとかレーザー的な何かが発射される気配に、とりあえず形成しておいた水の弾丸十個を発射して軽い牽制をしてみる柴胡。ぶっちゃけ大した威力じゃないので、本当にただの威嚇で牽制だ。海の中なら「私こそがポセイドン!」みたいなテンションで大津波みたいな技のぶっぱも余裕だが、何度も言うようにここは水気が無い空間。そんなごり押しや力任せは出来そうにない。
 こっちは早速体調に異常を来している者も現れてしまったし、いよいよピンチかもしれない。が、この状況でもやはり艾は大技の準備に勤しんでおり手を出して来ないから、柴胡も半ばヤケクソな気持ちで次々と大した威力の無い水の弾丸をこさえては敵に飛ばしまくった。人間相手なら普通の石を投げたのと同じくらいの威力はある、たぶん。でもあの敵、あきらかに人間じゃないのだ。上手いことぶつかったところでかすり傷になるかも怪しい。

>ALL様

3ヶ月前 No.37

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【バトルフィールド/贄川 八尋】

 地面に蹲ったまま目を瞑り、これからくるであろうP2の攻撃に身構える。しかし、いくら時間が経とうが八尋の想像する衝撃は襲ってこない。どういう事だと恐る恐る目を開けると、そこにはP2の腕を斬りおとし刀を構えなおす真磁の姿があった。対するP2はと言うと、核の破壊には至らなかったため、狐耳の男によって切断された腕はみるみる再生し、再び襲いかかってきた。

「慌てるな、守りきって見せる。」

 一拍遅れて、真磁の言葉が自分に向けられたものであると理解する。そして彼は自身の持つ磁力を操る能力を発動させ、手にしていた日本刀を変化させた。どうやら自分は危機一髪のところで真磁に助けられたらしい。呂律が回らなくなりつつあるものの、P2と対峙する彼に向かって「あああありがとうございますぅ……!」と泣きべそをかきながら感謝した。
 九死に一生とはこういう事か。無事に帰れたらお礼に稲荷寿司を贈ろう。真磁の狐耳を見ながら『狐耳だし稲荷が好きだろう』と安直な発想を巡らせ、頓珍漢な思考を展開する。こういう点が贄川八尋の残念さを際立たせる所以である事を彼女は知らない。
 そして真磁の攻撃の邪魔にならないよう移動しようと、麻痺しかかっている手足をどうにか動かそうと四苦八苦する。先程は真磁に助けてもらった事への安堵で一瞬忘れかけていたが、未だ解毒は出来ていない為身体への痛みは依然残っている上、満足には動かせない。しかし、思うようにいかない状況に焦燥していると、いきなり視界に黒い何かが入ってきた。

「此処は刀也さんに任せようか。と言うわけで少し失礼するよ、八尋さん」

 言うが否や、丁寧な動作で自身のコートを八尋に巻きつけた黒い何か――確かDと名乗っていた――は、事も無げに彼女を抱き上げた。図書室ではその人外っぷりにまじまじと見ていた存在は、落ち着いた様子で語りかけてくる。急に現れた黒い者に悲鳴が喉元まで上がりかけたが、どうやら自分を安全な場所へ運ぼうとしている事を察し、どうにか悲鳴を飲み込んだ。歩きながら、Dはいきなり八尋を抱き上げた事に対して謝罪の言葉を述べた。現代社会ではお目にかかれないような外見についつい恐ろしさを抱いていたが、それとは裏腹に内面は穏やかであることが伺える。

「ありがとうございますぅぅぅ……!あとすいませんコート汚しちゃいました……ク、クリーニングして返しますぅぅ……!」

 八尋を安全な場所で降ろし、彼女の背中にコートをかけるDにびいびいと泣きながら礼を言う。毒によって体力を奪われている筈が、泣くだけの余力は残っているようだ。
 恐らく八尋が倒れても大丈夫なように片膝をついて待機する黒い男のすぐ横で、ずきずきと痛む身体をぎこちなく動かして投影戦士と戦っている者達を見る。P2を相手にしている真磁の他にも、柴胡のナイスバディハグを逃し悲嘆の叫びを上げているガディーがいた。なんて自分に正直な男なんだろうか。柴胡のほうは、そもそもこのバトルフィールドと彼女の能力の相性が悪いらしく、半ばヤケクソで水の弾丸をとばしている。頑強な身体を持つGKDの攻撃を彼女がほぼ一人で凌ぐのは苦しいだろう。その近くでGKDの動きに警戒している様子の煉花の姿も見られた。そして艾は未だ正座をして技の準備を進めている。大掛かりな技であるため、まだまだ時間を要するようだ。
 他の者と違い、能力を発動するどころか毒を喰らって足を引っ張っている自分の存在に心が苦しくなる。せめて何かこう……怪力を発揮したり、カッコイイ召喚獣とか呼び出す力があれば状況が変わっていたかもしれない。しかし、そんな力も無い八尋はDにコートを借りたにも関わらず、先刻受けた毒霧の水滴が蒸発し、その寒さにくしゃみをするばかりであった。寒い、いやそれよりも痛い。ありのままの感想を心の中で呟きながら、「へっくしゅん!」と一際大きなくしゃみをする。

 その瞬間だった。くしゃみをすると同時に突如八尋の体が緑色の光に包まれ、眩く辺り一面を照らしだす。間抜けな声を上げながら唐突に起きた超常現象に身体が固まる。八尋の身を包んだ光は彼女の四肢の末端まで到達し全身を覆ったと思いきや、やがて消えてなくなった。
 何が起きたか分からずに光に包まれていた自身の体を見つめる。先程まで毒によって黒く変色していた皮膚は元通りの色に戻り、手足の痺れや体中を駆け巡っていた激痛もいつの間にか消失していた。

「く……くしゃみって、解毒効果があったの!??知らなかった…………」

 そんな効果はない。

≫バトルフィールドALL様
【これより、八尋の回復と解毒の能力の覚醒とさせて頂きます。当人はくしゃみってスゲー!となっていますが能力発動には関係ありません】

3ヶ月前 No.38

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

【バトルフィールド/D】

クリーニングがどうこうと言って泣いている八尋にDは高みの見物を決め込んでいる二名の事を頭から追い出して彼女に向き直る事にした。毒に蝕まれている様だが泣く程度の余力はあるようで少し安心する。それになんやかんやと心に正直なガディーや半ばやけくその様にGKDに水球を飛ばしている柴胡を見ていると案外全員緊張してないな、と変に安心してしまった。
クリーニングとは確か服を洗う事を言うんだったっけな?、と首を傾げながら八尋を見るとやはり寒いのか肩を震わせている。Dのコートはノースリーブだし防寒には薄いかもしれない。

「服は構わないよ、むしろすまない。そんなぺらぺらのコートだと大した防寒にもならんな」

何か温めるものも他にはないのでDは八尋の背をさすって摩擦で温めようかと手を伸ばす。
その時、彼女が耐え切れぬ様にくしゃみを一つこぼした。と、その体が緑の光に包まれ眩しいほど辺りを照らす。Dは堪らず目を閉じて肌を撫でる光の温かな熱を感じながら八尋に羽織らせたコートの裾を掴んだ。見失わない様に、という半ば反射の様な行為で掴んだコートはその光が収まった後も手の中に感触があり、そろり、と瞳を開けたDは驚きによりさらに瞳を開いた。
なんと八尋の変色していた肌の色が元の肌色に戻っている。ひょっとしてこれが彼女の能力なのか?、と首を傾げていると八尋自身も驚いた様子で「く……くしゃみって、解毒効果があったの!??知らなかった…………」と言う。

「…ふっ、あはは!くしゃみで解毒か!なかなか無いな!はははっ、はぁ、発動条件はくしゃみなのかどうなのかは分からんがそれが君の能力か!…ふふっ」

最初こそ豪快に笑ってしまったがなんとかその笑いを噛み殺して話す。が、やはり笑いが残ってしまって最後の最後で少し笑ってしまった。決して馬鹿にしているわけではないが笑い過ぎている自覚はDにはある。
白くギザギザとした歯を覗かせて笑う黒い生物など怪物でしかないのであまり怯えさせたくないが、何やら八尋の、くしゃみって解毒効果があったの?、という発言がDにとってはなかなかに面白く思わず笑ってしまった。

「すまない、馬鹿にしている訳じゃないんだ。今日は本当に久々に人と話してな、少し浮かれている」

にんまりと再び歯を見せて笑いながら謝罪を述べたDはのそりと八尋の目線に合わせる様に背を丸めてその顔を除き見る。先程よりもマシな顔色をしている事に少し安堵して目を細めた。

「ふむ、随分楽になった様だが……大丈夫かい?」

大丈夫かどうか聞くのもこの状況でおかしな気もしたが他の言葉が上手く思い付かず少し悩んだ末に結局大丈夫かどうか聞いてしまう。やはり言葉を使わずに長い事過ごすと忘れていていかんな、と姿勢を元に直したDは乱雑に後頭部を掻いた。

≫バトルフィールドオール様

3ヶ月前 No.39

魔神シャ・パードG @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【バトルフィールド/ガディー、煉花、投影戦士】

「もしもーし。」
「ブツブツ……。」
「はぁ……。ちょっとごめん、ね!」
「!?」

正座しながら相変わらず俯きながら何かをブツブツと呟き続けるガディーに話しかける煉花だった、様子は変わらず。
業を煮やした煉花は強硬手段に打って出た。
アーマーを纏って結構な重さがあるであろガディーをひょいっと持ち上げ、その場でクルクルと大回転しーー

「そぉぉれーーー!!」
「ぬわぁぁぁああ!?」

ガディー君をGKD目掛けてぶん投げました。
突然投げられて混乱していた彼だが最後はヤケクソになり、ブースターを最大で拭かせGKDに突撃した。
投擲とブースターによって発生した運動エネルギーが合わさり、凄まじい速度を生む。それに乗せたパイルバンカーの一撃がGKDに叩き込まんとする。
GKDは迎撃せんとするも、柴胡の水の弾丸に視界を奪われて失敗に終わる。


ズガァァァァァァァァァァァァン!!!


爆音がバトルフィールド全域にこだまする。
ガディーのヤケクソの一撃を受けたGKDの超合金KH製のボディーにヒビ割れが生じる。
しかし、奴はまだ動けるようだ。
あと一撃、あと一撃強力なのをお見舞いすればもしかしたら……!

その一方でご馳走を諦め切れないらしいP2は八尋とDの元へと突撃を開始する。

「させないよ!」

そんな敵の前に口から吐き出した炎で壁を作る煉花。
かなりのスピードを出していたP2はブレーキし切れず炎の壁の中に突っ込んでしまった。
無残にも全身が炎に包まれるP2。しかしそれでもまだ動き続ける。

「うっわ、すんごい生命力……。
ん?」

ドン引きしていた煉花であったが、彼は確かに見た。
P2の額の奥に真紅の不気味な光を放つ小さな球体の姿を。
もしかしたらアレがレシーラが言った"核"かもしれない!

>ALL

3ヶ月前 No.40

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_0D6

【 バトルフィールド / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 無表情に徹していた艾の目元が、一度だけぴくりと痙攣する。後方で毒に犯されるセーラー服の少女の存在に気付き、大技の準備を切り上げて彼女の様子を見に行くべきかと迷ったのだ。が、逡巡する暇も無く、彼女は謎のくしゃみパワーによって自身の毒を浄化せしめることに成功。いや、本当にくしゃみのおかげなのかは定かではないのだが……とにもかくにも、これで大技の準備を続行することができる。
 ――そして、ガディーが煉花にぶん投げられてGKDに一撃見舞った刹那。艾はその一瞬の隙を見逃さなかった。指を弾いて瞬時に上空で展開させていたルーンの三重結界を消し、直径100メートルにも及ぼうかという巨大氷塊を地上の人間に披露することに成功。だが、これは見せるためのものでも魅せるためのものでもない。霰のごときもの。雹のごときもの。霙のごときもの。つまり降り注いでこその攻撃だ。

「両手両足の指では足りないほどのI(イス)のルーンを込めた氷塊です。こちらを喰らって、極楽往生なさいませ」

 にっこりと。正座の状態から立ち上がった艾は心の中でだけ笑みを浮かべて、表面上はクールな無表情のままに巨大氷塊をGKDへと落とす。自然落下といえども、100メートル大の氷ともなるとその落下スピードは洒落にならない。ちょっと前まで「お姉さんのやけっぱち水攻撃が、視界を奪うだけとはいえ役に立つなんて……」と喜んでいた柴胡も、いきなり天高くから陽光を遮りつつ降って来た巨大氷塊に慌ててバトルフィールドの端っこへ避難を開始した。艾がルーンで上手いこと仲間にはダメージが及ばないよう調整してある氷塊なのだが、口にしなければそんな事情周囲は知ったこっちゃない。危ない、ぶつかる、と思えば避難するのは当然の行いだ。

「と、とりあえず、あっちはガディーくんや艾くんたちに任せて、お姉さんはこっちを手伝うわ!」

 避難しつつも戦闘にはしっかりと精を出す柴胡。氷塊が地面と接触する音をたてたのは、柴胡が水の弾丸をP2に飛ばしたのと同時だった。今さらながら、煉花が炎攻撃で柴胡が水攻撃となると、この二人は共闘しないほうが己の性能を発揮しやすいかもしれない。でもこちらに柴胡が来てしまった以上はしょうがない。それにゴツいGKDよりは、まだこちらの華奢なP2のほうが柴胡の能力が役に立ちそうなのだ。

「核? あれ核? どうしましょう、お姉さんの攻撃で壊れるかしら……」

 煉花が見つけた核らしきものを、こちらも目ざとく発見する。口では気弱なことを言いながら、柴胡の眼差しには「多少無理をしてでもここで奴を仕留める」という意思が見え隠れしたいた。ゆえに、柴胡の手元で形成された新たな水の武器は今までのものとは段違い。放たれる際の響きは、銃声というより砲声。弾丸というよりは砲弾。発射された三つの巨大な水弾は、空気と水蒸気を渦巻かせて疾走。まるで竜巻のように回転する弾丸がP2の額と両足とに迫った。
 水場の無い場所でかなり頑張って作った攻撃力の高い水攻撃だ。当然、柴胡の体力も結構削られた。これで相手に避けられて戦闘続行となってしまえば、申し訳ないが柴胡はそれなりのグロッキー状態であまり戦闘に役立たなくなるだろう。

>ALL様

3ヶ月前 No.41

真磁 刀也(味噌汁) @abbbb ★iPad=W6XwDnMf56

【バトルフィールド/真磁 刀也】

「…そこまでしてアイツを食べたいのかよ…一目惚れか?」

食人植物もどきは意外と頭が良いようだ。
毒ガスを吹き出そうとするのを察知した(というより吹き出す時の予備動作が八尋の時とほぼ同じだった)俺は相手の側面に全力で跳んだ。後方に撒き散らされるガス。上手い具合に回避出来た、所までは良かった。
回避方向(つまり今立っている場所)と反対側…でぃーと八尋の方向へ走っていった。…大きく口を開けて。
で、今少し愚痴りながら食人植物もどきを追いかけている。
速さ的には植物もどきの方が速い。というか気分的には2倍位の速さがある気もしてくる。1vs1の真っ向勝負が得意な理由は昔から足が遅かった分、剣術と武術に力を注いだから追いかけるとか逃げるとかもかなり苦手だから、という理由もある。そんなわけで結構ユルユルのスピードでも追い付けない。無駄に体力はあるので息切れは全く起こしていないが。

「させないよ!」

突然植物もどきの姿が炎の中に入った。当然炎を少し大きく回って回避。遠目に見ると角が生えた女の人…というより女の子が口から炎を吐いてた。多分『火吹き芸』みたいな技だろう。普段から炎を使う能力者(狐?)と(監視対象なので)一緒にいる事が多いのであまり炎に関しては驚かなかった。炎を植物もどきが耐えた事もあまり驚かなかった。それよりも、赤色の球体が目に入った。

「…なんだありゃ。」
「核? あれ核? どうしましょう、お姉さんの攻撃で壊れるかしら……」

そんな事を闘志満々で言った柴胡の言葉を聞いて「そんな事言ってたなあ」と思い出す。あの時はいじめられてた(異論は認めない)八尋を咄嗟に助けようとして多分すっぱりと抜け落ちてたんだろう、きっと。
みたいなそんなどうでもいいことは瞬時に頭の中から消し去り、目の前の状況に専念する。
まだ植物もどきは動いてるにしろ前ほど速くはない。柴胡は水の…砲弾?か何かを植物もどき目掛けて打っている。俺ではまだ追いつけない…つまり、あの砲弾にかけるしかない訳だ。が、そんな風に決まった所で指を咥えて待つようには育てられてない。『ちょっとした応用』などではなく『完全に応用』の技を展開した。
電磁誘導。磁界を利用して電気を作る技。水は電気を通しやすい、能力で作られた水が電気を通す事を信じて。
俺は前方…植物もどきの方向に磁界を展開。この磁界の周りに電気が発生するはず。範囲に植物もどきは確定で入っている。つまり、水の砲弾が当たった時、電気の追加攻撃も乗るようにした。

「…当たってくれよ。」

そう小声で呟きながら俺は植物もどきに突っ込んだ。

>>バトルフィールドALL様

3ヶ月前 No.42

遂に登場!魔術師のヤロー @stlng ★iPhone=rXlHEiipHP

【バトルフィールド/ガディー、煉花、投影戦士、レシーラ、ハルマー (キャラ多いなぁ!?】

「!!!」

ガディーの渾身の一撃の後に叩き込まれた巨大氷塊。それの前には超合金KHとやらも耐え切れずGKDは押し潰されてしまった。
2体の投影戦士の片割れを撃破。そう喜ばしい状態にも関わらずガディーの表情は怒りに染まっていた。

「あー……死ぬかと思った……。あの野郎(煉花)後で絶対文句言ってやるぅ!
ガル、ガルルルゥ!!」

犬かお前は。

一方、P2の核らしき物を発見した煉花はそこへ攻撃を加えようとするも相手は2本の蔓を凄まじい速度で鞭の様に振り回してとても近づけそうにない。
そうしている間にもP2の傷は再生して行き、核は再び覆い隠されようとしていた。

「!」

その時、柴胡と真磁の攻撃がP2に命中する。
残念ながら核への攻撃は蔓で防がれてしまったが、両足には命中した。
大きくバランスを崩しP2。煉花はその隙を逃さなかった。
敵の懐へ飛び込んだ彼はちょっと可哀想と思いつつも額に手を突っ込み核を力任せに引き抜いた。
そして渾身の力で核を握りつぶす!

「!!!」

核を失ったP2の体は泥の様に溶け消えて行った。

2体の投影戦士が撃破された瞬間、バトルフィールド全体が眩い光に包まれる。

……

そして我々は次元間移動図書館の書庫へと戻って来た。

「お見事です。そして数々の無礼、深くお詫び申し上げます。」

我々の前に立っていたレシーラは最初にあった時の落ち着きを払った雰囲気へ戻っており、そう言うと我々へ深々と頭を下げる。

「全ては皆様が異界の勇者としての素質があるかをーー。」
「レシィ、ここから先は僕が説明するよ。」

異界の勇者ーー

その意味深な単語を交えての説明を始めたレシーラであったが突然聞こえて来た声によりそれは中断する。
そして彼女の隣の床下から突然謎の筒状物体がせり上がって来た。
それには自動ドアが付いており、それが開かれると同時に聞こえ来たのはーー

パチパチパチ

「ブラボーブラボー、素晴らしい戦いぶりだったよ。」

拍手と我々を賞賛する言葉。
そして中から姿を現したのは1人の青年であった。

「この方こそ、この次元間移動図書館の主人"キセレスト・ハルマー"様でございます。」
「フフ……よろしく。」

レシーラの紹介と共に瞳を閉じーー

ファサァ

と片手で前髪をたくし上げる仕草をしニヤリ不敵な笑みを浮かべる。この男ーー




絶対キザだ。

…もとい我々をこの場所へと呼び寄せた張本人なのであろう、多分。

>ALL

3ヶ月前 No.43

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_0D6

【 バトルフィールド / 姫緋縅柴胡&新寺小路艾 】

 丹精込めてすくすくと育てられた100メートル氷塊はものの見事にGKDを押しつぶした。無表情のまま、それでも嬉しそうにガッツポーズを決める艾。さっきの攻撃と違い、今回の攻撃はこれくらいすれば勝てるはず、という自信があった。だからこそ、もしもこれでGKDが無傷を貫くような事態になれば艾の機嫌は急降下していたことだろう。そういう所がまだまだ普通に中学生のメンタルなのだ。
 フィールド中に響き渡る氷塊落下の轟音。パラパラと舞い散る氷の欠片は、かつて雪国で観たダイヤモンドダストを思わせた。トドメを刺したら残していても邪魔になるだけなので、指パッチン一つでルーンの効力を解除して氷塊をバラけさせる。たちまち出来上がるのは小さな氷の積み上がった小山。あの下には、きっと潰れてぐっちゃぐちゃになったGKDの死体(?)が眠っている。そう考えると、この氷の集合体は小山ではなく墓場と見做したほうが適切かもしれない。

「……向こうも終わったみたいですね」

 P2たちのほうを眺めて独り言をこぼす。水場の無い場所で強引に威力のある技を繰り出したばかりに、柴胡はゼーハーゼーハー肩で息をしている状態だった。が、それでも怪我はしていない。ツノの生えた青年やら獣耳の青年やら、青年と呼んで良いのか分からない謎の生き物やらも大丈夫そうだ。変身ヒーローは、なんとなく身体が頑丈そうな雰囲気だし彼もたぶん大事無い。毒に蝕まれていた少女は、自分で自分を救うだけのスキルを持っていた。自分も大技の準備に神経は使ったが負傷はしていない。……うん。中々善戦したのではないだろうか。
 さて、労いの言葉をかけにいこう。そう決めて一歩を踏み出したところで、ここに送られる時にも感じた光がまたしても空間全体を包み込む。また転移か。小さく溜息を吐いて、大人しく瞼を閉じる。三秒ほどで目を開ければ、見える景色はやはりバトルフィールドのものとは異なっていた。具体的に言うと元々いた部屋だ。柴胡は目を閉じるのが遅れたのか、目元を抑えてちょっと目をパチパチさせている。光が染みたに違いない。

(ここでまた上から目線をされたら、腹いせにルーン魔術で嫌がらせを試みるつもりでしたが……謝られるとそうしづらいですね)

 ぺこりと頭を下げるレシーラを見て、心の中で嫌がらせの予定を破却する。艾がもう少しズルい性格をしていたなら、ここで許さず相手の非をどういう風に有効活用できるかと考えていたはずだ。が、さすがに中学生なのでまだそこまで狡猾な思考回路には至らない。中学生とは思えないような無表情だとか不思議な雰囲気だとかを持っていても、中身は部分的にわりと中学生なのである。
 それにしても異界の勇者とは気になるキーワードだ。そもそも艾は魔術師であって勇者ではない。RPG的には別のジョブだ。聖剣より杖を握りたい。いや、自分の武器はルーンなので杖はいらないけれども。
 とか適当なことを考えている内に、またしても新たな登場人物がお目見えした。マリオの土管を思い出すな、と現代っ子らしい感想と共にその登場シーンを凝視する艾。目をパチクリさせて、同じことを考えているのか「マリオみたいだわ……」と小さく呟いている柴胡。けれど上からにゅっと飛び出すのではなく、扉を開いて登場する辺りにオリジナリティを感じさせた。柴胡はそれを見てちょっとしょんぼりした表情になる。上から飛び出してマンマミーアして欲しかったのかもしれない。

「キセレスト・ハルマー……キセレストさんで良いですよね。さっそくですけど、艾は喉乾いたのでお茶とか出して貰って良いですか? あと座りたいので椅子も用意して下さい。話はそれから聞きます。あ、紅茶はアッサムのミルクティーが良いです。使用するのは低温殺菌牛乳にして下さいね」

 魔法使いのようなローブを着た出で立ちの青年――キセレスト・ハルマーの気取った仕草に対し、気にした風も無くいきなり己の要求を突き付ける艾。要するに、そっちから招いた以上こちらは客なのだから茶の一杯は出せ、おもてなしをしろ、ということだ。日本人は自己主張の薄い民族とされるが、こと艾に関してはそれに当てはまらない。むしろ開放的ファッションの柴胡のほうが、そういった点では日本人らしい。現にいきなり接待を要求しだした艾を見てちょっとオロオロしている。それでも話を聞く気はあるあたり、優しい部類ではあるのだが。

>ALL様

3ヶ月前 No.44

ろずに @tamtg ★PnMbNaCcXY_M0e

【バトルフィールド→書庫/贄川 八尋】

 突如出現した謎の緑色の光によってP2から受けた毒からすっかり回復した八尋は、いきなり笑い出したDに驚き目を丸くした。何故Dが笑い出したか見当もつかない彼女であったが、彼の口から出た「能力」という単語が気になった。もしかして、今もGKDとP2と戦っている他の者と同様に、自分にも何らかの能力があらわれたということなのか。現代日本でごく平凡に暮らしてきた、強いて言えば人よりビビリでヘタレな自分に、先程の非日常な力とは全く縁は無い。しかし、対抗する力が無いよりあるほうが良いと考え直し、今も尚自分を気遣ってくれるDに向かった。

「あ、あの、おかげ様で体調も良くなりました、ありがとうございます。でもどうしよう、私の力は戦闘向きじゃないみたいなんです……。皆さんのところへ行って加勢するのは難しいかも……」

 そう言って他の召喚者達へと視線を移す。解毒や怪我を治療する事は可能だが、攻撃に適した能力でないため、後方からの支援に回るほうが正しいだろう。尤も、攻撃に特化した力を身につけたからと言って、彼らのようにうまく立ち回れる自身は無いが。そうこうして彼らの戦いを見守っていると、途中真磁と交戦していたP2が、ぐるりと方向を変えて再び八尋の元へと足を勧めた。至近距離にD2がいるにも関わらず、「オギャアァァァァ!!」と悲鳴を上げたが、煉花の炎に加えて真磁と柴胡の合わせ技によって事無きを得た。真磁の磁力を生み出し電気を作る技と、柴胡の水を操る能力は相性が良いのかもしれない。
 間一髪の自体を免れ、今度はGKDの方を見る。超合金でできた頑強な身体は、ガディーの渾身の一撃に、艾が直前まで形作っていた巨大な氷塊によって無事に撃破された様子であった。ルーン魔術を司る少年の実力と、ガディーの技に思わず拍手を送る。P2も、その身体を再生する半ば、煉花によって核を引っ張り出され、破壊された。植物のようにくねらせていた四肢や胴体が泥のようになり、最後には消えてなくなった。
 全員無事にこの状況を切り抜けたことに安堵の溜め息を漏らす。だが、二体とも倒れたが、次は何が起きるのだろう。もしや、三体目が満を持して登場なんてことはないだろうか。不安で隣にいるDをちらりと見上げたが、全身が墨を垂らしたかのように黒い彼の表情は、八尋は読む事ができなかった。
 ようやく投影戦士が倒れたと思った瞬間、眩い光が辺りを覆う。耐え切れず目を瞑り、光が収まる気配を感じ、そこでようやく目を開けると、バトルフィールドに送られる直前まで居た書庫があった。もしかして、という期待が胸にこみ上げてくる。二体の戦士を倒し、書庫まで戻ってきた。これはつまり――――

「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛生きてるうぅぅ!!生きてる!私生きてる!息してる!うわあああありがとうございます皆さんは命の恩人ですうぅぅ!!!」

 安堵の涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃに汚しながら、バトルフィールドに居た者達一人ひとりに手を握りながら感謝の雄叫びをあげた。さながら戦地から帰還した兵士のような気分である。しかし、話は未だ終わってはいない。レシーラを見ると、こちらへ深々と頭を下げる彼女がいた。

「お見事です。そして数々の無礼、深くお詫び申し上げます」

 バトルフィールドでノリノリな声で投影戦士を差し向けた彼女であったが、打って変わって真摯に謝罪するレシーラに、それまで他の者達に感謝の雄叫びを上げていた八尋は驚き、昂ぶっていたテンションも幾分か冷静さを取り戻した。そして、投影戦士と自分達を戦わせた理由をレシーラが明かそうとした瞬間、それを制し、床下の摩訶不思議な装置から一人の男が現れた。地面から登場したその男に、ポカンと口を開いて呆然とする。金と銀のグラデーションの髪を優雅に揺らし、レシーラの主であるらしい彼は先程の召喚者達の戦いぶりを賞賛した。

「この方こそ、この次元間移動図書館の主人“キセレスト・ハルマー”様でございます」
「フフ……よろしく」

 レシーラから紹介を受けたキセレスト。彼女の主は気障ったらしく前髪をたくし上げ、微笑を見せた。端正な容姿から、気障なもののさまになった仕草であったが……

「へっくしょい!……あっ、床に転んだ時の怪我が治った」

 八尋は自分のくしゃみと治癒されていく己の怪我に意識が行き、キセレストの動きをあまり見ていなかった。一方、艾はキセレストに茶の要求をし、それにオロオロする柴胡の姿があった。投影戦士を上回る力を秘めた召喚者達は、皆どこかにフリーダムさも内包しているのかもしれない。

≫ALL様

3ヶ月前 No.45

黒い猫 @sinikake ★iPhone=DznCbfnqH0

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3ヶ月前 No.46
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