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妖と12人の怜悧な人々(空席多数!参加者募集)

 ( オリジナルなりきり )
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【妖怪×戦闘×青春×殺伐×日常】 @kino10 ★EHAKMvHTHQ_jmr

このお話の脇役、猫田是清は考えていた。


「そろそろ自分は殺されてしまうかもしれない」


……突然物騒な話で恐縮だが、彼がそう思うのには理由がある(彼がネガティブな性格であることとかとは関係なく)。

その理由は、彼が日夜『妖怪』と戦っているからだ。

じゃあ彼は妖怪に襲われて殺されることに怯えているのか?


違う。

彼は仕事に殺されようとしていた。


彼の仕事は税理士であり『霊理士』。

前者の説明はするまでもないが、後者の職業については説明が必要であろう。

霊理士とは、陰の世界で日常を脅かす妖怪達を倒し、制御する人々のことだ。


猫田是清は、朝昼夜は税理士として顧客の相談に乗り決算書とにらめっこする傍ら、深夜は妖怪を退治して回っている。

彼は度重なる過労に殺されようとしていた。



【興味がある方はサブ記事へどうぞ!】

メモ2017/11/16 01:04 : 主 @kino10★ccZgXX84ei_zRM

@お知らせ

 (1)参加希望者様へ(2017/10/14/03:46 更新)

   下記サブ記事参照の上、Bで募集キャラチェック後、参加申請をお願いします。

   http://mb2.jp/_subnro/15631.html-1

   http://mb2.jp/_subnro/15631.html-2

   http://mb2.jp/_subnro/15631.html-3

   http://mb2.jp/_subnro/15631.html-4

   http://mb2.jp/_subnro/15631.html-5

   上記参照後、Aで現段階までの簡単な流れやBのキャラクタープロフィールを把握していただけると参加しやすいと思います。何かご質問等あれば、遠慮なくサブ記事や主のマイページで仰ってください。


 (2)キャラリセ対象者の方へ(2017/11/02〜11/08実施の件)

   対象者の方(主にリセットの自己申告をした以外の方)は、再度参加の旨を伝えていただければ、元の枠に他の方が入っていない限り、再参加可能です。


Aメイン記事の流れ

 (1)第一章「選ばれし者達」

   概要:選ばれし者達が、そうとも知らず天上界主催・霊理士選抜のための合宿に参加。合宿中、妖との戦いに巻き込まれてしまう。彼らは無事霊理士となり、妖を退治することができるのか。


   第二章(coming soon...)


 (2)主が順次回すロル

   第一節「合宿所到着後の自由行動」→第二節「霊獣導きの元、選ばれし者達が霊理士面接会場体育館へ」→第三節「悪の組織・煉獄会が面接会場を急襲、戦闘」→第四節「戦闘収束」(今ここ)→第五節「合宿終了」


 (3)第三節(2017/11/11/22:05 更新)

   ・敵:煉獄会組員人型妖怪3体、ボス苦露川、妖具・怨玉から発生したプランクトン型妖怪。

   ・丑島、バフ・デバフによって味方に尽力。

   ・砂卯月、体育館の異変に気付き途中参加。怨玉停止に尽力。

   ・竜胆、選ばれし者達をサポートし人型と交戦。武器化して巳扇をサポート。

   ・巳扇、憑依した蟒と共に人型を撃破。武器化竜胆を携え苦露川・大型プランクトンの交戦。

   ・蟒、巳扇に憑依してサポート。人型撃破後に苦露川・大型プランクトンと交戦。

   ・酉ノ市、一時苦露川に捕らえられるも生還。是清や味方の傷を癒すことでサポート。

…続きを読む(30行)

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ぶり大根 @buridaikon ★4b4NVukaLH_8Xv

【火午桂/体育館】

「うわっ!!ちょっと!!」

竜胆に頭をワシャワシャと撫でられ、桂は驚きの声と微かに照れた表情を見せた。大家族の姉ということもあり、妹と弟の頭を同じように撫でる事は自分もある。しかし、考えてみると撫でられた経験は余り無い。子供扱いされているなと思うが、たまにはこういうのも悪くない。

『(火午さん、お疲れ様です。ナイスキックです。竜胆さん、サポート感謝します。パートナーではなく恐縮ですが、そのまま火午さんのサポートをよろしくお願いします。)』

次に、どこともなく声が聞こえる。それは聞き覚えのある男の声で、さっきまで霊理士の説明をしてくれた是清の物だった。

「あ、ありがと……、是清さん、竜胆さん」

桂は照れながら消え入りそうな声で礼を言う。からかわれる事はあるが、こうやって面と向かって褒められると、何というか痒くなるというか。こうして、自分を守ってくれた霊獣の名前が竜胆である事も初めて知る。

『(酉ノ市さん、こちらこそ間に合わなかったことをお詫びします。……そして先ほどの非礼も。……必ずそこから助け出します。)』

だが、次の瞬間不穏な言葉が聞こえる。詫びや比例の部分は分からないが、助け出すというのは尋常じゃない。桂はきょろきょろと、辺りを見回した。自分の苦境により、回りの事態は完全に視界の外だった。目に入ったのは、プランクトンに捕らえられた酉ノ市少年の姿。桂は驚き指を指す。

「竜胆さん!!あれ!!少年が捕まってる!!助けないと!!」

力を開放したばかりの自分に出来る事は無いかもしれない。だからといって、見捨てる何て選択肢は桂には無かった。困っている人がいたら助ける。それは、父との約束でもある。

桂は慌てて竜胆の顔を除き込む。だが、竜胆の鋭い視線は、全く別の方向を向いていた。いつの間にか撫でる手も止まっている。桂も釣られる様に視線をそちらに向けた。愕然とする。見れば先ほど自分が全力で蹴りを入れた、男が立ち上がり此方を睨んでいる。今は忙しいから後にしてね。そんな事は問答無用で聞いてくれそうにない雰囲気だった。先程までは興奮して、気づかなかったが、転げ落ちた際に打った体が悲鳴を上げている。
それでも、桂は気力を振り絞って構える。

『良い調子だな桂。是清の言うとおり筋も良い……ここはもう一働きして奴を仰天させるとしようか。吾が『守り』で汝が『攻め』だ。加減配慮は一切無用、汝ら流にいうのであれば『何も気にせず、とにかくブチかませ』』

興奮冷めやらぬ桂の肩を励ますように竜胆が叩く。その声で桂は落ち着きを取り戻していく。
少年の事は心配だ。しかし、この男を倒さなくては始まらない。正直、巨大なプラントンを自分がどうにか出来るとも、思えなかった。だったら、この男ぐらいは自分が倒す!!
桂は体をほぐす様にその場で小さく3回ジャンプし構える。お世辞かもしれないが、筋も良いとのお墨付きだ。

「了解!!じゃあ、是清さんの度肝を抜かしてやりますか!!全力でブチかますから、フォローお願いね、竜胆さん!!」

何も考えずに全力でブチかます。そういうノリは水に合う。

拳を掲げ男が、桂との距離を詰めるべく全力で走って来る。
血走ったその眼はもはや常人の物ではなかった。力を入れすぎた為か、腕の辺りには浮き上がった血管がはっきりと見える。むこうも全力の一撃になろう。

桂は同じ様に男に駆け出すと、助走の勢いをそのままに右足を振り上げた。出来るだけ高く、出来るだけ速く、威力を上げる事だけを考える。

男の拳が桂の顔面に迫って来る。太い腕から放たれる、渾身の一撃だった。しかし、桂はそれには一切目もくれない。

防御する事も考えない

回避する事も考えない

攻撃を食らったら何て一切無視

だって、守ってくれるって信頼しているから

桂の視線の先はただ一点、男の鳩尾。そこに全力の一撃を入れる事しか考えない。

そして、眼前に迫る男の拳と、しなった右足から放たれた渾身の蹴りが同時に放たれるのだった。

>>播磨竜胆様、体育館ALL

【超無茶振りすみません……(土下座)】

>>Doubt様

1ヶ月前 No.143

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】


3度も掴むことができなかった彼、酉ノ市の手。それは一瞬、是清にとって彼とけっして交わることのないような心の距離にも思えた。自分にそうしてくれた者がいるように、直属の後輩にあたる選ばれし者達を命を張って守る。理解者になってやる。それができない自分がただただ惨めにも思えた。……と、是清が腐っていたのはほんの数瞬。今までの人生で上手くいかずに腐った回数なら同年代で誰にも負けない自信のある彼は、心の中にある負債を抱えたままでも早々に立ち直る術を心得ていた。今は、この場のインチャージとして自分がやるべきことに頭を巡らすことが最善。是清独自の思考展開で是清はすぐに気持ちを切り替えた。


「(まずは現状把握。
選ばれし者達の気の解放によって、山手線の方陣が強化。東京の護封が保たれた。しかし未だ予断を許さないため更なる解放が必要。でもまずは、方陣が弱まるから選ばれし者達が死んだり連れ去られないようにする。利用される場合があるから連れ去られるのが一番まずい。
酉ノ市さん→苦露川と中プラクトンに捕えられている。中プランクトンは先程より脅威ではなさそうだが移動速度が増しているから捕らえるのは前よりも至難。形状の様子からまた混交可能か。他の霊理士達を捕えたり邪魔できるほど大きくない。となればまずは逃げられないように最善尽くし、気をうかがって奪還。
子上さん→説得に応じ胡庵さんと応戦してくれるか。中プランクトンを相手どってくれれば最高。
巳扇さん→明らかにさっきと纏う空気が違う。気も安定しているし蟒さんがいない。憑依に成功した……?マジか。霊気のコントロールなら既に霊理士中堅クラスか。兎に角問題なさそう。場合によってはこちらのサポートもしてくれるかな。
火午さん→さっきの蹴りの凄みと竜胆さんのサポートであの人型相手なら問題ないか。おお…さっきより霊力が高まってる。霊気のタンクもさることながら蛇口が相当デカいと見える。
戌井さん→傷が深い……。気の解放なしにあれだけやる潜在能力。気の解放さえすればあの人型程度なら瞬殺だろうけど……やはりパートナーとの協調は無理か。最優先で助けに向かうべきかも。
丑島さん→体育館内が戦いやすい。続けてもらえると助かる。
八咫さん→酉ノ市さんが連れ去られないよう動いてくれれば……。いざとなったら追従してほしい。)」


先程より少し小さくなったプランクトンの内部で、辺りの者達を視認しつつ現状把握。雑然とした思考で、時には感情的になりつつも自分のすべきことをまとめ上げていく。


「こいつが一番邪魔ですね。」


苦露川が抜けた後も、是清の生気を吸い、触手で辺りの人間を攻撃しようとする是清を覆うプランクトン。この場の敵として一番の脅威はこいつ。更に、是清自身が次に何を成すにもまずこいつから逃れる必要がある。
是清は瞳を閉じて気を集中させる。体内を巡る気を丹田に集めると、それを練りこみ、小さく小さく凝縮させる。


「破ッ!!」

目を見開き、掛け声とともに凝縮させた気を一気に体中から噴出。身を覆っていた巨大のプランクトンが一瞬にして体育館中をはじけ飛ぶ。
元の4/5ほどあったプランクトンは、さらにその半分が消失し、残りが多数の小さなプランクトンとなり宙を舞った。

「チッ……まだですか。」

残されたプランクトンは人型に癒着し、力を与えるものもあれば、単純に周囲の者を襲うものもある。先ほどまでの脅威よりはマシであるにしろ、これはこれで厄介だ。


>>ALL


【連投します。】

1ヶ月前 No.144

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/苦露川 】


「猫田の野郎……覚えてやがれ。」


再び捉えた酉ノ市を小脇に抱え、殴られた右頬を撫でる苦露川。巨大プランクトン内に残った是清同様、彼も敵のボスとして辺りを見回す。


「(チクショウ……ガキ拉致るのなんてあいつらで十分だと思ったが、想像以上にやりやがる。もし手下で無理でも俺様の可愛いプランクトンちゃんが隙をついて絡めとる予定だったが……猫田の野郎、ガラにもなく必死になりやがって。)」


一帯を見渡した後、先程たたきつけた怨玉と言われる妖具。その破片に目をやった苦露川はニヤリと笑う。


「(まあいい……あれさえ使っちまえばこっちのもんだ。そろそろ再起動させるとするか。)」


そう思考したのちに、怨玉に向かって手を翳す苦露川。すると、怨玉から分散して大量発生したプランクトンと同じくらいの数のプランクトンが破片から煙をあげて現れた。


「クックック……何度でも繰り返してやるぜぇ。ガキ共全員とっ掴まえるまでな!!!」


>>ALL


【小型プランクトン大量発生しましたので、対処お願いします。苦露川プランクトン以外各自好きに扱って構いません。人型より全然弱いですが、生気を吸うのと大量にいるのが厄介な敵です。
また追加・訂正事項がありますので、再度下記にイベント完了までのタスクを掲載します。

・プランクトン殲滅
・人型殲滅(できれば生け捕り)
・酉ノ市奪還(サブ記事参照)
・怨玉の動作停止

怨玉の動作停止は、手が空いた方よろしくお願いします。誰がどれに着手してもOKですが、怨玉の動作停止は今のところだと個人的に子上・胡庵ペアが有力だと思います。
また、先ほどの是清の「(→)」のセリフですが、あれは気功による通信ではありません。念のため報告しておきます。

それでは上記の方、よろしくお願いします。】


>>ALL

1ヶ月前 No.145

柚希 @maguromogu ★Android=Som717SoYg

【獅子丸/合宿所体育館】

獅子丸は戌井に憑依してから部下を打ちのめしたいのか、あまりこちらからは攻撃を仕掛けず淡々と部下の攻撃を交わしていた。と、戌井が了承の返事を返し近づいてきた。正直、もう少し頑固に独り身で戦うかと踏んでいた獅子丸としてはすこし驚きだったが、まあすんなり物事が運んでくれた方がありがたい。と獅子丸はここで気功の解放の方法に悩む。先ほど是清がほかの選ばれしものを握手をしていたから握手をすれば解放できるのか。とりあえずものは試しと獅子丸は戌井の手を握ろうと、右手を出しこんなもんかと自らの力を込めてみる。これで正しいかは知らないが、おそらく自分が特別なにかしなくても戌井は自分一人で気功の解放に成功することができそうな気がする。いざとなったら一人で解放させれば良いか、とかんがえながら近づいてきた戌井の手を握った。握ったとたん感じた強い気功に思わず目を見開き、小さく「ぐる…」を呻いて手を離す。やはり戌、自らと似たような匂いがしてくるのだ。気功を解放した戌井はやはり肉体強化のようで、獅子丸の予想は当たっていた。
(気功の解放は成功したよ。憑依させてくれるかはわかんないけど)
と是清に送れるかどうか分からないテレパシーを送ってみて、戌井の方を振り返り
「戌井の気功は解放できたよ。ただ、五感の強化は出来ていないんだ。おいらが憑依すればできるよ」
と、あくまでも強制はしないように、戌井に問いかけた。きっと今、彼の中では自分は是清側の人間(霊獣)、つまり彼から見たら悪の(霊獣)と捉えらているだろうから。

>>猫田是清、戌井狗哉、all

【気功の解放の仕方がこれであってるのかが不安ですが一応戌井の気功は解放しました。】

1ヶ月前 No.146

@eguro☆xzf5sj7VTG2 ★Android=C0cl8P1E9o

【子上静乃/合宿所:体育館】

『主様の名により私は今から一時的にですが、あなたを援護します。
あなたに戦う意思がおありなのでしたら、私は一時的にあなたに力を貸しましょう』

猫さんは淡々とした口調で事務的に話す。あくまでも、主催者さんに言われたから手を貸すのであるということを強調したいようだった。それでも今のわたしにとってはありがたく、とても助かる。

「よろしく、お願いいたします」

結局のところ一人ではなにも出来ない非力だから、ぺこりと頭を下げる。顔をあげると尻尾の1つがわたしの方へと伸ばされた。そのあと指の先にあらわれた鋭い爪のようなもの。少しだけ驚いたけれどこれもきっと猫さんの力。しかしながら戦況は、そのことを悠長にすごいと感心している場合ではない。

『私の背にお乗りください。……ご安心を…。我が主人からの命令により、あなたの命は私が保証します。』

かけられた頼もしい言葉に、ありがとうございますとお礼を述べる。向けられた背中を見て、わたしは一度深呼吸をすれば覚悟を決めてその背に身を預けた。あの男の子は中くらいになった物体に捕まったまま。辺りにはいつの間にか、気色悪い物体の小さいものが分裂したかのようにあらわれていた。

>>根倉胡菴様、all様

1ヶ月前 No.147

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_jG9

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1ヶ月前 No.148

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

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1ヶ月前 No.149

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

「茨新田葉巻。知れた名は『蛇女』『蛇姫』『蛇君』『蛇の道』『蛇の巣』『蛇使い』『蛇娘』……まあともかく、霊理士歴20年のそれなりのベテランや。もちろん今までぎょーさん妖怪“喰ろうて”来たで? アンタはんがどこの手の者かは知らんけど――そんなウチの首級上げられたら、アンタはんも一目置かれる妖怪になれるんとちゃう?」

 首筋をとんとんと人差し指で叩いて挑発するように虚空に笑いかければ、どこからともなく「――人間めが。調子に乗りおって」と掠れた女の声が聞こえてくる。女子大生に目配せをした。頷き返される。この声の主が女子大生と戦った妖怪で間違いない。葉巻はキャリーの中からトウビョウたちを周囲に散らばすと、そのまま余裕ぶった態度で目を閉じて相手のリアクションを待つ。「――どういうつもりだ?」と警戒する女の声に、内心「引っ掛かった」とほくそ笑みつつ、葉巻は思い上がった女の演技を続けた。

「いやほら、ウチはこんなに強いのに、アンタはんは声でもそうと分かるくらい弱そうで……なんやお可哀想になってしもてなぁ。せやからほら、先に一発どうぞ。ウチは避けへんから。つまりハンデよハンデ」
「なっ!? 何言ってるんですか先輩!! さすがに余裕こきすぎですよ!?」
「くくっ――ふはははははは! 思い上がりの甚だしい馬鹿な人間め! 良かろう! 望み通りに一撃で殺してくれよう!」

 どこからともなく姿を現した女妖怪が、武器と思しき草刈り用の鎌を両手に葉巻に肉薄する。咄嗟に間に割って入ろうとした女子大生は、けれどいつの間にか己の四肢が何かに戒められていることに気付いた。彼女は預かり知らぬことだが、その正体は姿を消したトウビョウたちによる物理的な拘束。ともかく動くことは出来ないと判断した女子大生は、目の前にいる葉巻の無事を慮って「先輩ッ!!」と声を荒らげる。それでも葉巻は身じろがず、瞼も閉じたまま。能力によっていきなり葉巻の背後に現れる女妖怪。首筋に迫る鎌の刃。勝ちを確信した女妖怪の笑み。――その数瞬ほど後、女妖怪はいきなり鼓膜を破らんばかりの絶叫を上げたかと思えば、鎌を両手から取りこぼしてごろごろと路上にのたうち回った。「へ?」と不思議そうな顔でその光景を見遣る女子大生。静かに目を開く葉巻。状況が理解できぬままただただ叫びによって痛みを訴える女妖怪。敵と味方の双方を置き去りにして、葉巻は淡々と口を開く。

「『後神』。それがウチの判断した、この妖怪の正体や」
「うしろ、がみ?」
「せや。今昔百鬼拾遺曰く、『頭頂部に一つ目を頂く女性の幽霊のような姿』、『突然人間の背後に現れて後ろ髪を引く者』。ほぅら、見ての通りにお団子ほどいたらお目目がこんにちはや。アンタはんが瞬間移動や思った能力も、厳密には『背後に現れる能力』やろなぁ。せやから壁を背にしたアンタはんやのうて、ウチのほうを襲った。……まあ警戒してそのままトンズラされる可能性もあったから、そうならんようにアホっぽい挑発はしたけど」

 地面にしゃがみこんでするりと女妖怪の髪を解けば、確かにそこには痛みのあまり酷い充血を湛えた大きな瞳があった。髪型をお団子にすることで己の身体的特徴を隠し、正体を判断できなくさせたのだろう。妖怪の中には正体が知られれば能力の内容や弱点が露呈する者も一定数いる。それができる知能の持ち主だと判断したからこそ、葉巻は下手な芝居をしてまで相手が自分に襲い掛かってくれるよう仕向けた。最初ここに葉巻が来た時点で襲ってこなかったということは、この女妖怪は本来、慎重派なのだろうし。ちなみに後神がいきなり激痛を感じた原因は、ひとえにテレポートした先――すなわち葉巻の背後に、あらかじめ“姿を消した大量のトウビョウ”を配置していたからだ。既にトウビョウのいる空間に新しく誰かがやって来ればどうなるか。もちろん憑りつかれるしかない。そしてトウビョウは、たった一匹でも憑いた者に神経痛のような痛みを与える。それが数百匹ともなると……お察しだ。歯の神経にフッ酸レベルの痛みであろう。

「さて、後神はん。ウチ、アンタはんが攫(さろ)て行った旦那はんの捕まっとる場所探しとるんよ。教えてくれるやんなぁ?」
「あ゛っ、が……! だ、誰が貴様なんぞに゛……!!!!」
「――ウチのトウビョウはんら、人の皮と肉の間に入り込んで遊ぶんが大層お好きなんよ。でももっと奥の奥、肉を超えて内臓で遊ぶんも楽しんでくれはると思わん? 表皮や血肉はそのまんま、身体の内側から生きたまま踊り食いされるんって……どんな心地なんやろうね? 気持ちええかな?」

 うっそりと、薔薇色の笑みを口元に咲かせて、後神の放り捨てた鎌で後神の服を部分的に斬り裂く。そうして可視化したトウビョウを女の腹の皮と肉の間に十匹も侵入させれば、皮膚の下でトウビョウが蠢く様を目ではっきりと見てしまった後神は、そのおぞましさのあまりについに心を折った。涙をこぼしながら葉巻の足元に縋りつき、やめてください、やめてくださいと泣き叫ぶ。それでも無言で葉巻が後神の傍にトウビョウを嗾けると、彼女は嗚咽を漏らしながら震える指先で備え付けの大きなゴミ箱の中を指さした。中をトウビョウに探らせて確認すれば、確かに写真で見たのと同じ男が手足を縛られて口にガムテープを貼られた状態で詰め込まれている。脈拍はある。存命確認。保護完了。葉巻は指をパチンと弾いて、トウビョウたちに指示を下した。

「トウビョウはん、“喰ろうて”ええよ」
「いや、なんで――――いやぁ!! いやぁっっっっっ――――!!!!」

 ブシュッ、ブチュッ、ジュルッ、ズルルッ、ヌチャッ、グチャッ、ブチッ。いくつもの悍ましい効果音が後神の身体の内側から発生して、数十秒も経過した頃には、断末魔さえ聞こえなくなった。力なく地面に落ちる女の首。その口元から血と共に這い出してくる、心無し満足げな表情のトウビョウたち。それらを愛しげにするりと撫でては、葉巻は吐きそうな表情で口元を抑えている女子大生にレースのハンカチを渡した後、スマートフォンでメールを作成した。そして以下の内容を是清に送信する。

 “是清くんへ

 選ばれし者の身内やっちゅうおっちゃん、ちゃんと生きてる状態で保護したでー。最初に護衛役で傍におった霊理士の子もちゃんと生きとって、実行犯の妖怪のほうはきっちりウチのトウビョウはんらが始末つけてくれたわ。妖怪の血肉って死んでても多少は妖気残っててトウビョウはんらのええ餌になるさかい、これ全部この子らに食べさせてもうてもええ? 言うて中身はもう食べさせてしもたから、綺麗な状態で残しといてくれ言われても無理なんやけど……堪忍な!
 ところでもうショッピングに戻ってええ? 新宿駅に旦那と子供待たせてんのよー。

 葉巻より”

>(猫田是清様)&ALL様

【部下を倒して是清さんに連絡するだけで良いのに、どうしてこんなクソ長文に……なおルーマニアでは魔女が正式な職業なのは本当です(雑学)】

1ヶ月前 No.150

似非紳士 @baccano☆/.lpbIA2P7M ★J1SGpZKeln_PHR

【八咫雅/体育館】

おやおや、これは良くない。
霊理士候補の身内には監視を兼ねた護衛くらい付いていると思うのだけど。
まぁ、仕方がない。

それはそうと、少しばかり力が戻ってきた気がする。

あぁ、酉ノ市少年は気付いていないみたいだけど、あの時に少しだけ手が触れていたと見える。
これなら、雑魚くらいは何とでもなりそうかな。

半身に構えて、小さな妖どもに突きをくれてやる。
先ほどよりも切れが上がったそれは、連中を爆ぜさせる。

――突けば槍

周囲に群がるそれらを横薙ぎに薙ぎ払う。
ビュオンという風切り音と共に、私の周囲に小さくない空白が生まれる。

――払えば薙刀

払い終えたその瞬間に開いた体をめがけて、部下らしき人型が警棒を片手に打ちかかって来るのを即座に両手で構えて打ち倒す。
狙いはいいけれど、杖術を使う以上はその対処も理解している。
二の腕を打ち抜くと同時にバキリという乾いた音がして、呻き声と警棒が床に落ちる音が響く。
そのままの勢いで向う脛をひっかけて仰向けに転ばせ、眉間に杖の先端を打ち下ろす。
ゴンという鈍い音とともに後頭部を自重と杖の勢いで床へと叩きつけられた手下は脳が揺れたのか目の焦点が外れてしまっている。
うん、でもまだ油断はできないからね。
きっちりと意識を奪うために、そのノドボトケを杖で押しつぶす。
今度こそ泡を吹いて気を失ったのを見て取るとため息。
やっぱり、ある程度戻ったとはいってもまだまだ力が弱すぎる。

――持たば太刀

杖はかくにも外れざりけり。


うん、本調子とはいかないけれど、手下や雑魚相手ならこれでも十分に戦える。
そして、私の勘が言っている。
この事態は、此処から徐々に吉方に向かっていくと。

後は彼の父親が救われるまでこうして引き伸ばせばいいだろう。
いや、案外既に救われているかもしれない。

「さて、焼き払うには霊力が足りないから、とりあえず最初に謝っておくよ。死ぬほど痛いけど、多分今の私には滅せる程の力がないから、恐らく生き地獄って奴になるんだろうね。いやはや、本当にご愁傷様」

>>周辺ALL

1ヶ月前 No.151

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】

「……!」

戌井の気が解放されたことを目視し、安堵と、予想通りの戌井の身体強化の凄まじさに感心するのも束の間、ジャケットの右内ポケットに入っているケータイが振動した。
霊気とITシステムを連動した是清独自の霊功、メール自動読上。これは、メールや通話のように自分の意思を他者に伝えたり、他社の思念を受信したりする霊功と同様。IT端末に送られてきたメールや通話を目や耳で知覚せずとも感知できる霊功である。合宿中や戦闘中、選ばれし者達の親族の動向を常に把握するため全自動で是清は上記の霊功を発動させていた(任務の特質上、携帯の電源を入れておくのと同じように、常日頃是清がオートで発動させている霊功でもある)。
着信の相手は自分の先輩霊理士に該たる茨新田葉巻。どうやら酉ノ市の父親の奪還に成功したらしい。

「(葉巻さん。お疲れ様です。酉ノ市の父親の件、ご多用なところ対応いただきありがとうございます。敵方の妖怪に関しては煮るなり焼くなり好きにしちゃってください。後ほど今回の一連の詳細な情報をお送りしますのでお目通しください。巳の選ばれし者が気を解放した事項等、耳よりな情報満載です。それでは、引き続きご家族とのショッピングをお楽しみくださいませ。是清。)」

件のIT霊功でメール返信を行いつつも、既に是清は苦露川と、酉ノ市の元に跳んでいた。触手を撓らせ、体育館中を高速でバウンドして的を絞らせないようにしていた苦露川プランクトンに、是清は一瞬で間合いを詰めた。

『速ッッ!グウゥゥッ!!あ…りえ…ねえ……。』

「さっきまで相当余計なものに気を振られていましたからね。ただそろそろ僕の霊気も底が近い……。」

連日、選ばれし者達の候補者達を招集するために休みなく東京中を駆け巡った上での本日の合宿と戦闘。表情には一切出さないものの、先程の跳躍で是清の霊力は既に底をつきかけていた。苦露川の首を片手で搾り上げながら、是清は酉ノ市と目を合わせる。

「酉ノ市さん。あなたのお父さんですが、私たちが救出して保護しました。私としては、信頼してこの手をとって欲しい。」

尚も苦露川の首を強く絞り込むも、プランクトンの生気吸収のせいか、是清の手からは徐々に力が失せていく。

『猫田ァァァァ……ッ!』

「先ほどあなたが仰ったとおり、私たちからは今、何の証拠も、あなたが納得できる説明も、提示して差し上げることができない。私が今できることは、ただ再三手を差し伸べることだけです。」

気道が確保されつつある苦露川が、先ほどまでは是清の片手を両手で握りしめるだけで精一杯だった手を懐にいれ、力を振り絞り、ゆっくりと短刀を抜き出す……


[ブスッ……]


「酉ノ市さん。申し訳ありませんが、きっとこれが最後です。」

ハラワタを短刀で貫かれた是清は、再び酉ノ市に手を差し伸べた。


>>酉ノ市、ALL

1ヶ月前 No.152

柚希 @maguromogu ★Android=Som717SoYg

【獅子丸/合宿所体育館】

「ご機嫌ななめだなぁ」
とケラケラ笑いながら振り払われた手をブラブラと振る。と開放された気功を早速使っているのか、部下の顔面を攻撃している戌井を見ながら、
「あーあーあんなにはしゃいじゃって、はじめて気功を使ったんだからあの様子じゃあすぐにバテちゃうや。もともとそんなに長く持つ気功じゃないのになあ」
まあ、なにごとも経験経験、と笑い、まだ憑依はさせてくれないかと残念に思いながら部下を一人で戌井が相手にしているので獅子丸は手持ち無沙汰になり、そこらにいる小さいエビのような妖怪に牙を向き、食べちゃうぞお、と小さい妖怪をつまみ上げ、握り潰してしまった。その後も何匹か小さい妖怪を踏んだり握りつぶしたりしながら、戌井の体力が尽きたら今度は自分が部下の相手をしなくてはなあと思った。しかし、あの戌井の攻撃力。一撃で部下を倒してしまうかもしれない。と、そこで思い出したように一言、
「あ、痛みは普通に受けるからね、気をつけてね」

>>戌井 狗哉、all

※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
1ヶ月前 No.153

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

【 酉ノ市紫泥 / 合宿場・体育館 】

 何をすれば良いのかと聞いたものの、自分を捕えている男はよほど戦いに集中しているのか、特に返事は無かった。だからといって親父が捕まっている状態では無言を良いことに好き勝手できるはずもなく、紫泥は身じろぎもせず触手に身を任せきりにする。そうしている間にも戦いは進む。分裂したプランクトンがそこかしこに散らばってそれぞれなりに暴れだし、それに対応すべく霊獣や選ばれし者たちが頑張る。自分のように無力な者は一人もいない。こんなにも頑張っている人達を目の前にして、自分の心の天秤はそれでも親父の命の保証の側に傾いている。けれどそれは、決して目の前の人々をどうでもいいと思っているわけではないのだ。だから申し訳なくて、目を伏せる。視界が閉ざされれば、自分の口端から滲む血の味を強く舌の上に感じた。感情に味があるならば、今の紫泥の気持ちはこれと同じ味をしている。

(……親父。親父の命が助かるように出来る限り努めるけど、もしオレっちのせいで死んだらごめんな。地獄に堕ちても世話はしてやるよ。――死んでも、腐っても、親子だもんな)

 親父は地獄堕ち確定だし、自分も天国に行けるほど善良ではないし、というかそもそもどうせ親父の行くほうに世話のためについて行くのだから、やっぱり自分も地獄行きだ。死ねば同じ場所に行くなら、文句垂れで甘ったれの親父もなんだかんだ許してくれるだろう。……それともやっぱり、あの世でも変わらず元妻の名前を呼んでしくしくとヤケ酒を煽るのだろうか。自分は地獄でもそんな親父の世話を焼いて。なんだ。死んでもやることは大して変わらない。それならやはり死を恐れずに、粛々と我が身を魔の手に委ねよう。
 本格的に己が死出の旅路への心準備を始めていた紫泥だったが、けれどそれは無駄な準備となる。いきなり大きく揺れるプランクトン。連動してぐらつく触手の拘束。身を襲う揺れに咄嗟に閉じていた目を開き……触手の一本を足場代わりに自分と目線を同じくする、是清の姿が視界に入る。その片腕でギリギリと締め上げているのはチンピラのような男の首。そして彼の口から出た言葉に、紫泥は開いた目をさらに大きく開いた。
 親父が救出された。親父が保護された。――親父は無事だ。親父は生きている! 安堵と幸福がないまぜになって涙腺が緩み、ぽろぽろと静かに涙がこぼれる。良かった。たった一人の家族を失わずに済んだ。あの人を残して逝くことにならなくて良かった。あの人に残して逝かれなくて良かった。泣いているという事実に自分では気付かないまま、頬を伝い落ちた透明な雫が地面に落ちて行く。……床に着いたそれが珠のままカツンッと小さな音をたてて転がったことに、この状況で気付けた者がいただろうか。

「――信じます。信じたいから。――こんな理由で、ごめんなさい」

 信じられるから信じるのではなく、信じたいから信じる。結果は同じでも、過程が違えば相手に与えてしまう印象も違う。あるいは目の前の彼は立派な大人なのだから、自分が未熟な子供一人にどういう理由で信じられているかなど気にも留めないかもしれないが……それでも紫泥自身は、自分の理由が相手にとって喜ばしくないものである可能性を憂わずにいられない。申し訳なく思わずにいられない。そういう根性が染み着いてしまっている。律儀と言えば聞こえは良いが、要するにネガティブに近いのだ。
 差し出された手に己の手をそっと重ねて、男へのダメージゆえにか拘束の緩まった触手から落ちるように抜け出す。そのまま是清が立っているのと同じ触手にとんっと足を着かせ、己の中の『何か』に従うがまま、是清の腹に。短刀が突き刺さり血の滲み出たそこに、恭しく唇を落とした。手は繋いだまま、むしろ指を絡めるように深く握り返して。どうしてそんなことをしたのかなんて、そんなのは本人も理解できていない。けれどそれと同時に頬を伝う涙と口端を濡らす血が微量のダイヤモンドダストを纏ったように淡く光り輝き、半透明と真紅の丸くて小さな石としていくつもが宙に浮かび上がった。それらは是清の周囲をくるくると回った後、それぞれが己の向かうべき場所を見定めて是清の体内へと入ってゆく。血と涙から生まれた珠たちが一番多く向かっている場所は腹部だ。

「……足りない」

 熱に浮かされたような声でぼそりと呟いて、中途半端に膝を着いた状態からふらりと立ち上がった紫泥は、そこでやっと是清の手から己の手を離し……彼の腹部に突き刺された短刀を、素手でひっ掴んだ。柄の部分はチンピラが握っているので、そこしか掴むところが無かったのだろう。当然、柔らかな皮膚で思い切り刃を掴めばそこは裂けて流血し、その鮮血もまた珠となって空を舞い踊る。痛みに顔をしかめることさえなく渾身の力を込めて是清の腹部から短刀を抜き取った紫泥。それと同時に生まれたばかりの紅玉たちが傷を埋めるように是清の腹へと向かって、みるみる間に傷口を塞いでいった。
 本人は預かり知らぬことだが、現在、紫泥は気の完全な解放が成された衝撃でやや意識が朦朧としていた。ゆえに己の気が孕んだ『癒す』という本質に突き動かされるがまま、手当り次第に傷付いたものを治して回ろうとしている。是清の傷口にキスをしたのも、指を絡めたのも、邪魔な短刀を抜き取るためとはいえ自傷じみた行為をしたのも、全て教えられるまでもなく身体が「自分の気は『相手の身体に触れている状態』で『気が多く含まれた己の体液』を利用するのが最も効果的」だと知っていたからだ。紫泥の精神は知らなくても、紫泥の魂は知っている。

「怪我人……」

 是清の怪我が治ったのを確認するや否や、他に怪我人を探すようにぼんやりとした眼差しを周囲に巡らせる。先程ざっくりと切ったばかりの手のひらは、既に傷口が塞がっていた。それでも紫泥の周りをくるくると回る真っ赤な石たちは、紫泥がしっかりと出血していた事実を物語っている。真紅の珠たちもまた、自らが癒しに向かうべき負傷者を探し回っているのだろう。是清の周りを回っていた頃に比べて、そのスピードがやや忙(せわ)しなかった。

>猫田是清様&ALL様

【今更気付いたのですが、葉巻のロルで『家族』と『浅草』を間違えるとんでもねぇ誤字をやらかしてました。すみません! 原因は自分でも分からないです!】

1ヶ月前 No.154

Doubt @casebycase☆0c9nqQGSPbs ★lCAAWJgq5v_mgE

【播磨 竜胆/檜原村 合宿所 体育館】

『了解!!じゃあ、是清さんの度肝を抜かしてやりますか!!全力でブチかますから、フォローお願いね、竜胆さん!!』

「任せよ、汝には傷一つ付けさせぬよ」

一気呵成、怒涛の疾走を開始する桂に竜胆もまた武人の笑みを湛えながら追走する。自身の気を解放し霊理士としての力が発現しつつある少女の動きは最早常人のそれではない。紅蓮の火焔を帯びた健脚が地を捉え、焼き焦がしながらも更に前へ前へと加速させる。猛然と突撃する桂に対峙する男もまた座して待つほど気の長い方でもないらしい。その体格に見合った太い腕に全身の妖気を溜め込んで小賢しい小娘を叩き潰さんと鬼気迫る相貌で突進する。両者の戦術は共通して単純且つ明白自明。小細工なしにぶつかって正面から己が全力を相手に叩き込む。シンプルであるがゆえに地力が明確な結果となって現れるこの戦術は初級者たる桂にとっては本来下策となってしまうことが大半である。反面に彼女の類稀な才能、即ち土壇場での爆発力を最大限に発揮し尚且つ限られた刻限の内に障害を速やかに排除するという二点を同時に満たす択もまたこれ以外にはありえなかった。そしてもう一つ、問題として否が応にも挙がってくるのが人と妖怪のスペックの差である。気功も解放され攻撃面においては何ら難が無い桂ではあるが反面にその身は常人と比しても然程大差ないほどに脆く儚い。例え相手を討ち果たしたとしても自身が破れてしまっては此方の敗北にも等しい。そして相手も相討ち狙いの捨て身の特攻を仕掛ける程度には頭に血が上っているのだ。自身に深手の手傷を負わせた相手にこの身を滅ぼそうとも一矢報いろうとする怨念と嚇怒。それに晒される恐怖というのは如何ほどのものか。そしてこのままではその結果は覆らぬだろうという確信がある。が、それを黙って看過するつもりも此方としてはサラサラない。そうさせぬ為に我が身は存在するのだ

「……とはいっても流石に技を使わねば護り切れるものでは無いな」

先と同様に二人の間に割って入る。相手の憤怒の顔に困惑、ついで嘲笑の笑みが刻み込まれる。成程先の攻防を見知った者ならばそれも妥当な反応だろう。ただ身体能力に任せての技術の欠片も感じさせぬ防御は素人目に見ても実戦経験の不足が明白。ましてや一瞬の判断ミスが命取りとなる戦闘でそれは大きなディスアドバンテージとなる。男は高度な連携など不可能と瞬時に判断、強靭な防御力こそ目を見張るものがあるがアタッカーの射線に身を投じ盾になるなど言語道断。それでは唯一の勝機たる攻め手を失っているに等しい。一撃目で盾役の霊獣を弾き、続く二撃目を交差法に叩き込み霊理士の小娘を潰す。荒事に手慣れた男が組み立てた手筈は完璧、限られた情報を頼みに引き寄せるは必滅必勝の戦術。既に命運は決したと言えるだろう、男の敗北を終着点として。彼の手筈には非が無く、故にその敗因はその他に在る。それ即ち彼が知り得ぬ情報、竜胆が修める『戦技』はこの局面にこそその効果を発揮する。桂に先駆ける竜胆がその左右の腕を交差、拳を地へと向ける特異な構えは師より受け継いだ絶対の防御法。勢いをそのままに風を纏い男の脇を竜胆がすり抜ける。超速度に驚愕するもその身体には傷一つ見当たらない。ならば初撃を娘へと叩き込むのみ。人外の膂力を込めた一撃は風を巻き込み剛力のみで真空波を発生させるほどの破壊力。男の必殺の拳が炸裂する、桂の身体の直ぐ横で

『なん……だとぉお?!』

寸分の狂いなく繰り出されたストレートはその軌道を既に竜胆によって捻じ曲げられていたのだ。必殺故に全力の一撃は標的を見失ったことにより大きく空振り、その体勢は無惨に崩れる。空いた脇腹、明らかな隙へと先の炎を遥かに上回る紅蓮の烈火と共に桂の蹴撃が炸裂した。骨を砕く乾いた音と肉や衣服の焼ける焦げ臭さ、男の絶叫と共に桂の豪脚が振りぬかれる。冗談のように吹き飛び壁面に激突する轟音こそ戦闘の終結を謳う祝砲だ。降りしきる粉塵の中毅然と立つ勝者の背を眺め、眩い光を目にしたかのように竜胆の目が細められる。ああ彼女に関しては何ら心配ない。打ち寄せる困難もその激しくも温かい烈火が払い打ち砕く。彼女の中に一握りの人間、英雄と呼ばれる者たちが放つ眩く鋭い光を今確かに目撃したのだ。少女の確かな成長の軌跡と激闘を潜り抜けた安堵感、短く息を吐く竜の鼻先が濃密な血臭を感じ取る

[ブスッ……]

驚愕と共に振り向く視界、貫かれた腹部に広がる色は――――赤、紅、朱

「是清!!!」

>桂、是清、紫泥、体育館ALL

【返信遅くなり申し訳ないです……】

1ヶ月前 No.155

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【丑島亮介/合宿所体育館】


怒号、爆音、絶叫、咆哮。

先程まで穏やかとはいかずとも静寂であった体育館内が今や混沌の極みだ。伝わる殺意と怒気を尻目に、四方で人の形をした物の怪を相手取った霊理士や霊獣の姿を視認しながら指示通り発しているどす黒い気を止めること無く室内に満たしていく。
前方では確か酉の霊理士だったろう人の子が半透明の奇妙な生物から伸びる触手に捕らわれているだとか、狗のコンビや午の子と辰の青年、猫ちゃんや子上が上手くタッグを組んで闖入者の撃退を試みているだとか統制の使用がない。奇襲の対応としては仕方が無いが状況が良いかと言われれば首を捻る程度だろう。だがどいつもこいつも清々しい戦いぶりである故に、微々たるものだがこちらも支援のし甲斐があるというものだ。

だが彼処も簡単には落ちてくれはしないようだ。あの巨大な半透明生物が是清の気により破裂させられたと同時にその破片が再び極消化された生物としての形を取り、その一片が丑島の腕に付着した。瞬間、ゆっくりとだが己の気が外的な要因で吸収されていくような感覚が走る。どう考えてもこの視界に映る奇妙な物の怪の仕業であろう。寄生した生物から気を吸い取る特性を持つと見るのが正しいか。
丑島はそんな小型化した物の怪を血を吸い取る蚊を眺めるものと同等の冷静な視線を向けると、物の怪が吸い取っている気を室内を満たしていた気と同じものへ変換する。忽ち黒い煙のような気がその半透明の体の中に溜まる様子が確認でき、数秒経たずしてそれこそ蚊遣火に当てられた虫螻の如く地に落ちた。

(────耐性は無いのか)

気を吸い取る割には毒への耐久度は低いらしい。恐らくは小型化した事によって能力値も格段に下方しているのだろう。手緩いものだと、何処か期待外れとでも言うように丑島は目を伏せて地に落ちた矮小な物の怪を踏み潰し、地に向けていた掌を宙に翳して己の気の操作を試みた。四方八方に散っただろう物の怪が、現在あのチンピラと言っても過言ではない男達と対峙している霊理士や霊獣らの妨害をすれば非常に厄介だ。だが現在は誰も彼も手一杯、小さい物の怪に気を向けられるのは恐らく後方に下がっている自身くらいだろう、ならば仕事は果たさねば。

散らばった物の怪へと自身の気を直接操って送り、変わらずこの場にいる仲間の能力値を上方支援を続けていると、丁度視界から外れていた方向からやけに鼓膜へこびり付く水気を帯びた裂傷音が届く。丑島が振り返るのと、辰の叫びが体育館内にほぼ同時だった。

「……何やってんだ、是清」

腹に突き刺さる短刀。その刀身に伝う朱色の液体に、丑の目がすうっと鋭く細まった。そのまま素早く其方へ身体を向けて、遠目からでははっきり確認は出来ないが彼を刺したであろう苦露川の方向へと、指先を折り曲げた腕を下から何かを掬うように勢いよく振るう。その手から放られた凝縮された毒の如き気の煙はまさに地を這う火のように目にも留まらぬ機動で、獲物を仕留めんと苦露川へと這い寄った。

>体育館ALL



【丑島は小型プランクトンの処理に向かわせました。勝手に気で蚊の退治みたいにしてしまったんですけど設定的に都合が悪ければ修正します。すみません。
また苦露川に向けた気は攻撃ではなく一時的に行動を鈍化させるようなものだと思っていただければ…】

1ヶ月前 No.156

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_jG9

【戌井狗哉/合宿所体育館】

夜景と人が溢れ出す東京の一部にて星空と妖怪で滲む体育館の中、全身に怪我を負いながらも気功を開放した戌井は、下衆と見なした部下に渾身の鉄拳制裁を狙っていた個所とは違っていたが顔面に見事食らわせる。下衆はいとも簡単に羽を毟り取られた昆虫の様に抉られた顔面を手で覆いながらジタバタ動き始める。自身の怪我も同僚の人質も悪である主催者も記憶の片隅にすら無い彼は想像以上の肉体強化に驚きを隠せない。

「これが僕の妖力……いや実力と言う事だね。この力があれば、東京の選ばれし者って言うのも僕一人で十分かも……」

これまでも東京を守護する事に関しては流石に自分一人では無理であった。その為、自分一人程度があの誇り高い東京を守れる訳が無いと考えており、自分よりも東京を愛していない様な人物達の手を本心では無くむしろ心外ではありながらも仕方が無くだが借りていた。だがこの単純な全ての力が上がるであろう肉体強化ならば、まだまだ素晴らしき東京に比べれば身の丈は合っていないだろうが、この中ならば一番選ばれし者に相応しいと言う自負がある。もはや山手線周辺なら全ての害や悪を駆逐出来る。そんな根拠の無い自信が血塗れにより余計により不気味に、そして完全により表情に出ていた。だが戌井の意思に反して、身体のダメージと気功による反動も身体に出ていた。だがアドレナリンも出まくりの戌井はそんな事を一切考えず、部下の首根っこを掴み何度も体育館の壁に頭を減り込ませる。

「まあ……君は下衆の中でも一回は僕を血祭りに出来たんだから。それだけでも誇りに思うべきだよ」

そう言って、浴衣の少年自体の存在を忘れてしまう程に先程とは逆に部下をサンドバックの様に高速で殴り続ける。正直言えば視覚が普通の人間と変わらない戌井にも自分の拳がどうなっているのか、全然さっぱり分からない。また身体が丈夫へと変化したのか、大体は殴る方も殴り過ぎると拳を痛めてしまうが拳自体に怪我は見られなかった。ただし、腕はかなり激痛が走っているので身体による防御力が上がっているがそれでも痛み自体は通じていると思われる。
そして、苦露川の部下はもう完全に意識を失っていたが完全に調子に乗った戌井はまだ納得していない。

「あれれ? 君がこれまで愛するべき東京を汚した罪はまだまだこんな物じゃないよね? ほら、僕がちゃんと汚された東京の分の裁きが終わるまで死んで貰っちゃ困るよ……」

そう言って拳に妖力を重点的に集めようとして先程よりも拳の威力を上げようとしたが、此処で気力がはっきりしていながらも身体の疲労により倒れてしまう。

「な、なんで……これからって時に……このままじゃ……」

そう言って、意図的にでは無いが浴衣の少年が立つ元にゆっくり眠りに付く。
其処にはかつて見せた狂犬と言う揶揄に相応しい歪みまくった狂気も番犬と言う揶揄に相応しい歪みまくった正義も無く、ただの高校生が血だまりの中、静かに寝顔を見せていく。

>>獅子丸様、周辺ALL


【戌井、疲労によりこの状況の体育館で堂々と就寝です】

1ヶ月前 No.157

かしわぎ @kashiwa☆0JtkEMONf/hg ★AcwmdJQC8P_PHR

【巳扇京華/合宿所・体育館】

『「(見事だ、京華。)」』

 蟒の称賛の声が脳裏に響く。それから少しして憑依に成功した実感がふつふつと湧いてきた。これまで立場上何かと褒められがちだった私だが、彼の言葉は今までに聞いたどの誉め言葉よりも心地が良かった。無論、その誉め言葉の殆どはうわべだけの世辞だろうが。

「(そ、そうかしら……面と向かって言われると照れるわね……)」

 私たちがそんなやり取りを行っている間にも、敵は容赦なく攻撃をしてくる。しかし、それが私に当たる寸前で身軽にかわすためこちらにダメージはない。それにしても、普段よりも数倍動きが軽く感じる。これが蟒の云っていた「俊敏」の霊功の効力なのか。その後も蟒の操る私は大男の猛攻をひらりひらりとかわしていく。さらには奴の隙を突き、背負い投げをかます。これはあくまで蟒が操っている巳扇京華のしたことであり、自我のみの状態の私が何かしたわけではないのだが――成程、霊功を利用することによって自分よりもずっと大きな相手を倒すことができるのか。この背負い投げには大男も参ったらしく、白目を剥いて気絶している。できればもう当面起き上がってほしくないなぁと苦笑しつつ、彼の頑丈さに感服の意を示した。
 巨大プランクトン付近では未だに酉ノ市少年が拘束されていて、是清と苦露川が交戦中といったところか。先ほどよりも少年の瞳にかかる影が増えているような気がするが、如何せん距離があるため詳細は分からない。

『「(恐らくあのデカブツはコレで燃えるだろう。丁度良い機会だ、あいつで練習するぞ。貴女の能力は動くこと自体がポイントだが、俺の霊功はイメージこそ全てだ。紫を貸してやる、上手く扱ってくれよ。)」』

 そんな言葉とともに小さな音を立てて手のひらに炎が灯る。現実ではあり得ない紫色をしたソレは私の目の前でゆらゆらと輪郭を揺らしていた。これは蟒のもつ特殊能力なのか。炎が燃えているというのに、手のひらには全く暑さを感じないのだから不思議だ。次いで徐々に体に自由が戻ってくる。今までは私の体は完全に蟒に操られていたが、これからは自分で戦えというわけか。私がこれからどう動くかと考えていると、視界の端で何かが動いた。

(小さなプランクトン……?)

 体育館に大量発生した小型プランクトンの一匹が、先程気絶させた大男に癒着しようと彼に近寄っているのだ。詳しいことは分からないが、兎に角プランクトンを彼に近づけてしまったら碌なことにならない気がする。私はなんとかプランクトンの動きを止めようと駆け出した――のだが、途中で躓き体勢を崩してしまう。体が地面にたたきつけられる直前、ほぼ無意識に炎の灯った方の手をプランクトンに伸ばす。

 「え……?」

 瞬間、手のひら大の大きさだった炎が三メートルほどの大きさに巨大化し、鞭のようにプランクトンを薙ぎ払った。プランクトンは紫の炎に包まれて跡形もなく消滅する。これは炎をうまく扱えたと言えるのだろうか。未だに理解が追い付かないが、なんとか癒着は防げたようだ。安堵の息をつくと、炎も手のひらサイズに戻る。地面に打ち付けてしまったせいか片腕が少し痛むが大事には至らないだろう。
 是清たちはどうなったかと巨大プランクトンの方を見やると、私は思わず言葉を失ってしまった。腹部をナイフで貫かれた是清、その是清に首を絞められながらも下衆な笑みを浮かべる苦露川、そして何より異質だったのは周囲に紅い珠を浮かべながらぼんやりと立つ酉ノ市少年であった。

「(蟒、あれって……)」


>>加々知蟒様、体育館ALL様


【了解いたしました!
私的には小型プランクトンを相手にしつつ様子を見て苦露川の足止めにでも向かえればいいな〜と思っています】
>>巴様

1ヶ月前 No.158

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/苦露川 】


「どいつもこいつも役に立たねえ!!クソッタレ!!」

家族ごと手中に収めた酉ノ市。こいつをこれからどう利用してやろうかと思案していた苦露川であったが、そんな思いは一瞬にしてかき消された。
酉ノ市の親父が救出されたという旨。それが真実であろうがなかろうが、酉ノ市本人がそれを信じて気の解放を行ってしまえば元も子もない。それに、先ほどから視界にチラチラ映る自分の部下の苦戦。苦露川は苦虫を□み潰したような表情で、再生される是清の傷跡を目にする。

「ケッ!回復なんぞ好きにしやがれ。とりあえずこれで猫田、テメェは戦線離脱だなァ!」

苦露川にしてみれば、手中に収めた選ばれし者を手放してしまったのは大きな痛手ではあったが、この場を支配していた強敵・是清を戦線離脱に追い込んだのは大きい。それに、刺された是清自身も感付いていることであろうが、刀はただ相手の肉体にダメージを負わせるためのものではなかった。この時の攻撃が是清を長期の弱体化に追い込むとは、是清と苦露川…その他どの程度の人間が予想できただろうか。

「(ここで猫田にトドメ刺しちまうかぁ?……いや、しぶといこいつのことだ。たとえ殺れたとしても目一杯抵抗してくることだろうし、力をほぼ失ったこいつを相手に時間をロスする必要はねえ。手下は役に立たなかったが、怨玉の動作は良好。次デカイプランクトン作れば是清のいない今、コッチの勝利は確定。なんだ意外とまだまだイケるじゃねえか。)」

「猫田ァ!精々そこで這いつくばって見てろよ。結局最後は俺たちが勝つ!」

そう是清を詰る間も、丑島のドス黒い霊気を察知し、身を覆うプランクトンと共に飛翔して回避。
八咫に消滅させられたと思われた小型プランクトンは、際限なく怨玉からその姿を現す。それらは苦露川を覆うプランクトンに集まり、再度巨大なそれを形成しつつあった。


>>ALL


【と、いうことで再度巨大プランクトン&小型プランクトン多数が出現します。怨玉を停止しない限りは際限ないのでご了承ください。主個人の予想する流れとしては、「プランクトンと交戦班」「怨玉停止班」に分かれると思います。なお、苦露川の目的は選ばれし者達をできるだけ多くさらうor殺すことです。
是清は助けがくるまで待機させようかと考えています。できれば胡庵・子上ペアから。もし是清ピックアップしてもらえば、レスを待たずに怨玉停止に向かって結構です(>>ますたぁ様、百様)。話の流れにもよりますが、是清は怨玉停止班希望ですのでよろしくお願いします。】

1ヶ月前 No.159

ますたぁ @ritonetto ★iPhone=gWqlrtM9V5

【胡菴:合宿所 体育館】

子上さんと共闘してプランクトンを倒していると、背後から『是清!!』という荒い声が聞こえ嫌な予感がして振り返る。するとそこには腹から血を流している是清さまの姿

それをみた胡菴は、目を見開き足を止め背に乗せっていた子上さんを振り落とすようにして落として是清さまに駆け寄る。
怪我はすぐ回復されようとしていた。が、胡菴は困惑し、守れなかった自分を責め、理性をうしない

「おのれ……誰が…誰が是清さまをーーー!!!お前か!貴様かーー!!!」

ためていた気を一気に放出し、周りにいたプランクトンのような妖怪や他の妖怪たちに我を忘れて襲いかかる。
そして主犯格に見えた苦露川に敵意と殺意、憎悪をもって襲いかかっていく。

≫是清さま 子上さま 苦露川 体育館オールさま

1ヶ月前 No.160

@haru32 ★iPhone=EfdP0sdhfD

【 加々知蟒/合宿所 体育館 】


少なくとも他者からの評価に慣れていると思っていた巳扇だが、反応からすると違うのだろうか。彼女の柔らかな感情の機微が波のように淡くじわじわと己が胸の内にも広がるのが分かった。
これが憑依か、と今まで味わった事の無い感覚にぞわぞわと肌が粟立つ(ような気がする)。適合率の高い者との憑依はこれ程までに重なる部分が多いものなのだろうか。まさか感情の共有さえ可能にするとは恐ろしい術である。


「(___っ!怪我は…………無いな。………アレには触れるなよ、京華。)」


彼女が躓いた瞬間に走った焦燥が杞憂であったことに胸を撫で下ろし再び気を引き締めるべく、滅したプランクトンの親玉を睨む。減らしたと思えば増え、更に脅威は大きくなっていく。他者の霊力を糧に膨らむプランクトン。お世辞にも力の制御が上手いとは言えぬ自分がアレに取り込まれたらどうなるのだろう。何の足掻きも出来ぬまま骨の一欠片さえも余すこと無く食い尽くされ溶かされてしまいそうだ。蟒の核が巳扇の中に居る今、彼女がアレに取り込まれることは即ちそういう事が起こり得るということだ。
とは言え彼女が無意識でも自分の炎を操ることが出来たことには驚いた。自分が力の使い方を覚えたのは何時頃だっただろうか。少し、いやかなり悔しい。しかし、まだまだ荒削り故か霊力の消費が激しいのも事実。彼女の霊力が切れない様に自らの力を彼女に補填しては居るが、長時間の憑依は巳扇への負担が大きく、蟒個人としても彼女を潰すような真似はしたくない。

霊力を回す事に集中していたせいか少々周囲の様子に疎くなっていた。巳扇の声に顔を上げれば、嗚呼見えた。是清と酉ノ市、苦露川の方から臭う血潮の香り。それらに皆気付いたのだろう。各々が驚きの声を漏らしている。次いで感じるのは焦燥と怒り。胸のうちで湧き上がった焦りを抑え込めたのは猫の霊獣が放った狂おしい程の殺気のお陰だ。


「(よく見ておけ。これが貴女の踏み入れた世界だ。___燃やすぞ、京華。標的は一番大きいアレだ。思う存分華やかに、鮮やかにこの場を収めようか。)」


苦露川を包む最も大きなプランクトンを指し示す。そっと周りを見渡せば、火午桂は竜胆と、戌井狗哉は獅子丸と共に苦露川の部下を打ち倒し、八咫は「見事!」と叫びたくなる程鮮やかに小型のプランクトン達を滅している。戌井は霊力が切れたのか地に伏せているのが少し気になる所だが、各々良いチームワークで動けている。丑島は敵の弱体化と味方の強化を。根倉の背に乗っているであろう子上はふわり宙に浮いていた。


「(____京華ッ!!!)」


咄嗟に駆け出そうとするが、生憎身体の自由は巳扇に委ねてしまった為踏み出した足も伸ばした両手も全て空に消えていく。巳扇の霊功の目玉は何よりも俊敏さの付加にある。間に合ってくれと祈りながら足に霊力を込めた。


>>巳扇京華様、子上静乃様、体育館all様

【ご意見ありがとうございます。
上記では大型を倒す方向でしたが、大型を倒す前に群がる小型のプランクトンを倒す、という形でもよろしいでしょうか?】

1ヶ月前 No.161

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】

「(読みが当たって命拾いしました……が……)」

酉ノ市の潜在的な霊気が人を癒す性質が強いことには当初より是清も気づいていたことだが、これは読みがズレていたと考えるべきであろうか。その性質上、人を癒す効力『も』あると言ったところだ。ただ、今はそんな考察よりも現状、なんとか肉体的にでも回復できてたことと、不完全な形にしろ酉ノ市を奪還できたことを喜ぶべきだろう。酉ノ市は自分が意図する形とは違い、虚ろな目で自分の手から離れて行ってしまったが、八咫の様子から、パートナーとしてすぐに身柄を確保してサポートに徹してくれることだろう。

「あれがネックですね。それにしても。」

自分が大多数を消滅させ、無数の小型のプランクトンに分解することで、脅威度が下がっていたそれが、再度その巨躯を形成せんとしていた。その元凶はあの妖具『怨玉』。この体育館内で一際異彩を放っているあの物体は、破散した今も小型のプランクトンを無数に生み出し続けていた。
理想としては、現在マークされていない胡庵と子上を伴って怨玉の動作停止に向かうことであったが、胡庵は理性を失い苦露川や小型と交戦中。ならばとばかりに、病み上がりの身体を起こし、急いで振り落とされた子上の元に駆け寄る。霊力をほぼ失い、先ほどのように人知を超越した動きはできなくなっていた是清であったが、その基礎体力と他の敵がそれぞれ別の者に気を取られているお陰で、難なく子上と合流することができた。

「子上さん。ケガはありませんか?」

敵にマークされていないという理由以外で是清が子上に近づいた理由は2つ。現状、体育館内に彼女を守る者がいないこと。そして、彼女がその中で最も怨玉の動作停止に向いていると判断したからだ。


>>子上、ALL


【予定より投稿が遅れてしまい申し訳ありません。(>>ALL)
是清はとりあえず子上と怨玉停止に向かいたいと思います。(>>子上)
元の巨大プランクトンと小型が無数に飛び交う体育館で、子上と是清(他にも怨玉停止に動く方がいればその方も)がマークされないよう交戦を続けてくれれば幸いです。(>>ALL)
大型と苦露川は主が動かしていましたが、フリーにします。皆さま好きにお使いください。補足として、大型と苦露川の強さは相当なものなので、現状、弱っている是清も含めてまともに対抗できる相手はいませんが、力を合わせたり、覚醒して大ダメージを与えたりしても構いません。怨玉が動作停止しない以上、大型はすぐ再生してしまいますが。(>>ALL)】

1ヶ月前 No.162

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

【 酉ノ市紫泥 / 合宿場・体育館 】

 ふらふらと、覚束ない足取りで、躓きそうになりながら。それでも止まることなく、体育館中を徘徊するように紫泥の身体は歩き続ける。そのたびに体の周囲に浮く血の珠は自分たちが傍に赴くべき負傷者を見つけてはそちらに飛んでいき、珠が足りなくなったと感じれば、チンピラからくすねてきたままだったドスの刃を再び手の平で握りしめることで血を流す。そして周囲に浮かぶ血の珠を補給。自傷による傷はやはりすぐに治った。紫泥の体内を巡るのは癒しの気。熱に浮かされたような呆けた精神状態でも、己の怪我くらい無意識にだって治せる。歩いて、血を流して、治して、歩いて、血を流して、治して――それを数度ほど繰り返した後、やっと気の覚醒による衝撃が身体から抜け切ったのだろう。いきなり目に光を取り戻した。はっとした表情で周りを見回した後、自分の手に握られたドスを見て驚きの表情を浮かべる。ついでに自分の服の袖口が自分の血でビショビショになっていることにもビックリした。が、なにせ先程までの記憶が若干抜けているので、それが自分の血だとは気付いていないのだ。誰かの返り血を浴びたのだと思ってまた慌てて周囲に視線を配るが、状況がごちゃごちゃしていて誰が負傷者で誰が無傷なのかもよく分からない。あとは我が身を襲う軽度の貧血の原因も謎だ。周囲にすれば「そりゃお前めっちゃセルフで血ぃ流してたからな」といった感じだろうが、生憎本人に意識が曖昧だった時の記憶が無い。けれどいつまでも驚いて固まっているだけではいられないと、まずは戦っている人達の邪魔にならない立ち位置にまで移動。それにしても、先程から身体がポカポカしているというかホカホカしているというか、体内を流れる血が急に「つめた〜い」から「あったか〜い」に変わったような感覚に襲われている。これは何なのだろうか。普通の人間だったはずなのに急に戦えるようになっている子達もいるし、ひょっとして自分も、知らない内に彼女たちのようなことが出来るようになった可能性が……?

「……いや、そんな気は全くしないな。二重の意味で」

 知らないとはいえ自らの気の性質が『癒し』であることを感じ取った紫泥は、試してみるまでもなく己に攻撃力が無いことを悟った。となると、このいつの間にか手にしていたドスを思い切りぶん投げるとかして攻撃するしかない。でもあんな半透明のプランクトンもどきたちに、果たしてこういう物理攻撃は通用するのだろうか。他の子達が実践している物理攻撃は、あれたぶん気のパワーがあるからこそ相手に通用しているのだろうし……。
 逡巡の末、とにかく自分にやれるだけのことをやろうと、まずはドスに気を纏わせてみた。聖夜の月光を彷彿とさせる淡い輝きが血みどろのドスに纏わりつき、神秘的なんだかおどろおどろしいんだか、わりと形容に困る状態になる。それを槍投げの要領で思い切り、身近なプランクトンにぶん投げてみた。他の面々の戦いに気を取られていたプランクトンに、見事ドスはヒット。最初の内は何ともなさそうにしているプランクトンを見て、やっぱり自分の気は攻撃には役立たないのだと納得していたが……だんだんとそのプランクトンが苦しむように触手を痙攣させだしたのを見て、考えを改める。理由は謎だが、どうやら自分の気はあのプランクトンに一応効果が出るようだ。
 ――紫泥は知らないことだが。紫泥の気の性質たる『癒し』は、つまるところ怪我や病などを消し去る力。そしてあのプランクトンたちのような化物は、考えようによっては存在そのものが人の世にとっての病のようなもの。だからこそ、あれらに『癒しの気』を送り込むことは、世界を癒すこと、すなわちプランクトンたちを世界から除去するという結果に繋がった。とはいえ送り込む量がドスに込められた分だけでは足りなかったので、プランクトンは中途半端な癒しの力によってもたらされる苦しみに悶えるだけで消滅の気配は無い。近付いてもっと多量の気を送り込まなくては。

>ALL様

【怪我をしている方がいらっしゃれば、血の珠が飛んできて回復した描写を挟んで頂けるとありがたいです。よろしくお願い致します!】

1ヶ月前 No.163

@eguro☆xzf5sj7VTG2 ★Android=C0cl8P1E9o

【子上静乃/合宿所:体育館】

猫さんからの一時的な協力のもと、周囲に群がる物体を散らしていく。同時に複数のことをこなせるほど、わたしは器用ではないから他の人たちがどうとかいう状況把握は疎かになっていた。そんな最中、耳に届いた主催者さんの名前を呼ぶ声は、勿論わたしをおぶっている猫さんの耳にも届いたようで。大切なパートナーを傷つけられ、怒りの感情にのまれてしまったらしい猫さんはすごい早さで主催者さんのもとへと駆け寄っていった。わたしはそんなに必死につかまっていたわけではなかったし、簡単に猫さんの背中から放り出されてその様子を空中で、冷静に見ていた。

『おのれ……誰が…誰が是清さまをーーー!!!お前か!貴様かーー!!!』

地に体を打ち付けるというよりは勢いのまま転がる。多少膝を擦りむきはしたがそれだけ……猫さんの振り落としかたが上手かったから。転がった先に、すぐわたしに向かってくるような敵はいなくてこれも運が良かった。感情のまま敵に向かっていく猫さんはわたしというハンデがなくなって、動きが自由になったように見える。

『子上さん。ケガはありませんか?』

いつの間にか近くにいた主催者さんからかけられた声に吃驚しないほうがおかしいと思う。先ほどまで傷を負っていたのに……こんなところにいるなんて瞬間移動でもしたのかと錯覚してしまった。この人も霊理士だとかなんだとかいっていたけれど人間じゃないのではないか、なんて思わずにはいられない。そんなわたしの内心の考えなどはこの状況下には誰も興味なんてなくて、だから言葉にするのはちゃんとした返事。それから謝罪。

「……ケガは大丈夫です。わたしいろいろと、邪魔になってしまって、わたしがいなかったら猫さんはあなたのことを守れたのに。ごめんなさい……」

主催者さんがなんのためにここまで来たか、何を考えているかなど知るよしもなく、ただ他の人たちよりも遥かに劣って迷惑ばかりかけている事実に、現実から逃げるようにそっと目を伏せた。結局のところ、自身の気の性質を理解していないから、この状況で全うすべき役割がわからずにいる。他の人たちはきっと自分がどういったことに長けているのか、すぐにわかったのだろう。でも、わたしには難しかった。わたしは体で理解するようなタイプではない。かといってこの状況を頭で理解しようとしても正直キャパオーバーだった。自分で考えたり行動したりするような、能動的に動ける人間にはまだまだなれないらしい。それにしても、体育館内にはたくさん倒しているはずの敵が次から次へと際限なく現れる。どこから湧いて出ているのだろうかと、それが少し気になっていた。

>>根倉胡菴様、猫田是清様、all様


【相変わらずの受け身姿勢で大変申し訳ないです……。怨玉の動作停止に向かうという流れは把握いたしました】

1ヶ月前 No.164

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】


是清は笑顔を『作る』のが苦手だ。職務上の人付き合いにおいて、ともすれば相手を不快にさせかねないような分かりきった愛想笑いをしてしまうことが多々ある。霊理士としては13年目。社会人としては4年目。そろそろ下手な愛想笑いも卒業する時期ではないだろうかと是清は自分でも常々思ったりする。是清が心から笑顔になるのは、彼にあれこれ人の気持ちを考える余裕のない時か、完全に気を抜いている時くらいのものだろう。

「気にしないでください。あなたは守られるべき存在であり、きっとこれから僕を含めた皆を守れるはずです。」

余裕も霊力もほぼない是清は、落ち込む子上に微笑んでそう告げる。
消えてなくなりたいと思っている人間、実際そのほうが多数にとって都合の良い人間。そんな苦しくて仕方のない――死にたくなるような立場になったことが過去、是清には幾度もあった。そんな辛い時に一人でも近くで微笑んでくれる人がいたらどれだけ楽だったかと思うことも幾度もあった。是清は過去の自分と子上を重ね合わせて微笑んだのであろう。微笑みの所在どころか自分が微笑んでいるかどうかすらも彼は認識できていないし、そもそも子上はこの場に必要不可欠なキーパーソンであるのだが。

「先程から大量発生している不愉快な物体の発生源はあの粉々になった紫玉『怨玉』です。子上さん、あなたの気の性質があれの動作を停止させるためになくてはならないのです。子上さんの気の性質は恐らく他者の精神に影響を及ぼすものでしょう。つまりは、その力を発揮してあの怨玉を停止させていただきたい。大丈夫、僕が全力でサポートします。」

そう説明する間も、こちらの状況を察知して飛んでくる無数のプランクトンを薄い霊気を纏った両手で弾いていく。
怨玉の方向にプランクトンが集まらないよう、粗方を逆方向に弾き終えると、子上の抱えて粉々になった怨玉の元へと向かう。

「妖は人の怨念によって生まれるタイプのものもあり、この怨玉はそれを凝縮させた発生源そのものか、発生源とつながるパイプです。そのどちらにしても、今体育館に向けて発散させている怨念を反らして閉じ込めることがこれから行う作業です。初めてなので、子上さんはただ怨玉に向けて気を放ってくれれば大丈夫です。子上さんの霊気を利用して僕が方向修正し、閉じ込めます。できますか?」


>>子上、ALL


【怨玉制御に関して了解を得られたにしても、進行上だいぶ確定ロルを踏んでしまいました。申し訳ありません。もし意にそぐわない部分がありましたら、途中で切ってもらっても構いませんのでよろしくお願いします。>>百様
巨大プランクトン&苦露川はフリーにしましたが、自分も多少操らせていただきます。悪しからず。>>ALL】

1ヶ月前 No.165

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/苦露川 】


「ハッ!猫ちゃん単体で俺の相手しようってか!連日是清と働いて疲れてるんじゃねえか!?」

巨大プランクトンを再生し終わり、選ばれし者達や霊獣、どれを捕まえてやろうと吟味する束の間、突如襲い掛かってきた胡庵を相手取り、触手を縦横無尽に操り、捕獲にかかる。三本の触手はすべて胡庵の死角から獲物を捕えんと襲い掛かるのだった。

「さーて、猫ちゃん相手にしてたって始まらねえ。どいつから生け捕ろうか・・・な・・・ナッ!?なあにい!?」

胡庵を相手取りながら別の触手を形成し、再度獲物を吟味する中、子上と是清が怨玉付近でなにやら行動を起こしつつあることに気が付く苦露川。

「…っとぉ焦ったが、所詮てめえらじゃあそれの制御は無理無理って話だなぁ。……だが念には念をだ。猫田、てめえしつけえから殺す!!」

苦露川の怒号と共に、巨大プランクトンは新たに形成した触手を是清と子上に向かって放った。


>>胡庵、体育館ALL


【子上・是清ペアが怨玉制御に動きました(まだ確定ではないですが)が、まだ制御側に回る方がいらっしゃっても構いません。>>ALL
怨玉制御に移りますので、サブ記事で立てた計画通りに話を進めるのであれば、今が参加時かと思われます。よろしくお願いします。>>紫様
怨玉制御組以外は、巨大プランクトンから怨玉制御組を守っていただければ幸いです。また、制御組として是清たちを守っていただいても構いません。>>ALL】

1ヶ月前 No.166

ますたぁ @ritonetto ★iPhone=gWqlrtM9V5

【胡菴:体育館 合宿所】

胡菴の死角三方向から伸びるプランクトンの触手、あっさりとその触手に捕まり苦しそうにもがく胡菴。
しかし次の瞬間、触手に捕まっているはずの胡菴が苦露川の後ろに現れ、鋭く大きな爪で強烈な猫パンチを食らわす。

そう触手に捕まった胡菴は、胡菴の幻術により作られた虚像。幻の胡菴はシュルルルと霧のように消えて行った。

「疲れ?ふっ…あなたはバカですか?私にとって是清さまのおそばで共に働きともに戦うことこそが至福の癒し…。是清さまのおそばにいて疲れることなど、天地がひっくり返ってもありえません。 ……まあ今回は少々こたえましたが……。」

是清さまの前に立ち、苦露川から是清さまと子上さんを護る。
是清さまが傷ついた姿をみることこそ、胡菴にとってはストレスの元、先ほどの是清さまの血を見た瞬間に、会社で虐められたサラリーマンのストレス一年分くらいが、胡菴に与えられいっきに爆発したのだ。

「さて…たかが雑魚風情が…私の主に刃を向けたのですから…その報いとして死が待っているのは承知の沙汰ですよね………」

ものすごい形相で、目を光らせ、胡菴の周りに真っ黒い霊気が集まって来た。すでに今の胡菴は、まな板の上の鯉を見てどう料理してやろうか…と考えている鬼の顔だ。

>是清さま 子上さん 獅子丸さん 戌井さん 体育館All

1ヶ月前 No.167

ぶり大根 @buridaikon ★4b4NVukaLH_8Xv

【火午桂/体育館】

竜胆の技で逸らされた拳が、桂を掠めていく。大きく態勢を崩した、男のどてっ腹に、振りぬいた桂の渾身の一撃が炸裂した。壁まで吹き飛び、崩れ落ちる男。その姿は、蹴りによる衝撃はもちろんの事、自らが発した炎により、焼け焦げていた。その光景を荒い息をつきながら眺めていた桂だったが、男による傷が多かったせいか、それとも気力の限界か。その場にへたりこんだ。

「あり……がと、竜胆さん、さすが、霊獣ってすごいね……」

息もをつくのも大変そうに礼を言うと、床に崩れ落ちた。足に纏った炎も、すっかり消火している。かくして、火午桂の霊理士としての第一歩は、桂の辛勝に終わるのだった……。

しかし、物語はここで区切りを入れる程甘くは無かった。

『是清!!!』

一瞬気を失うが、竜胆の叫びを聞き、正気を取り戻す。顔だけ動かして桂は是清の方を見る。
短刀で指される是清。桂も声にならない声で叫ぼうとする。しかし、次の瞬間、酉ノ市少年の涙と血が是清を包み、傷を癒していった。どうやら彼の力も開花したらしい、自分の能力は『炎』だが、さしずめ彼の能力は『癒』と言ったところだろうか。

やがて、酉ノ市少年は、覚束ない様子で辺りを歩きながら血を振りまいている。その血の数滴が、まるで駆けつけるかの様に飛んでくると、自分の体の幹部を包み光を放つ。男に叩かれた頬の傷も、壇上から落ちた痛みも、男の渾身の一撃が掠めた切り傷も、痛みが和らんでいった。桂は生まれたての小鹿の様に、脚をぐらつかせながら、立ち上がる。

意識が朦朧としている間に、戦況は大きく変わった様だ。胡菴と呼ばれる霊獣が、苦露川と呼ばれる男と対峙していた。是清は、さっきの大人しそうな女の子を連れ何やら話している。単に庇っているだけかもしれない。ただ、何となくだが、あの子がキーポイントになっている気がする。是清が何かを話しかけ、女の子は神妙な顔でそれを聞いている。是清が事態を解決できるのならば、真っ先にそれを行うはずだ。それをしないという事は、あの女の子にも、何か特殊な力があるはず。桂は頭は悪いが、感は悪くない。

「竜胆さん……、よく…わかん…ないけど、あの子を守ればいいよね?」

桂は聞いておいて、答えが戻る前に、力を振り絞り、サッカーボールを蹴る様な動きで足を振りぬく。すると微かに、残った炎が放たれ、是清と子上に向かった触手を焼き尽くす。直感で試してみたが、上手くいったみたいだ。

「是清さん、そいつらは任せて……。そっちの子も巻き込んじゃってゴメンね、ただ何か力があったら今回だけお願い……」

巻き込まれたという点では、桂も一緒である。しかし、自分は霊理士の道を選んだ。困った人を守ると誓った。同じように巻き込まれ、しかも、戦闘向きではなさそうな普通の人である彼女だけは守りたい。それが、新米霊理士にできる、最低限の仕事だと思う。
もう一振り、今度はプランクトンを焼くと、桂は膝に手を当て荒い息をつく。だが、すぐに上を向き二人の方に顔を向けた。

「大丈夫!!守ってあげるから!!」

途切れそうな息を隠す様に、満面な笑顔を見せると、二人に向かってサムズアップするのだった。

>>竜胆様、酉ノ市様(?)、是清様、子上様、ALL

【どうしようかと思った挙句、無理やり絡んでみました(汗)。空気読めてなかったらすみません!!】

1ヶ月前 No.168

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】


「……!!胡庵さん!助かりました。油断しないでください。奴は今まで闘ってきた妖怪の中では中堅程度ですが、操る人間と周りの小型が厄介です。」

目前まで迫っていた苦露川の魔の手を見事防いだ胡庵に是清は律儀に礼をし、胡庵に注意を呼びかける。



【苦露川】


『ハッハァ!!猫ちゃん一人でどうにかなるほどアマかねえぜ。』

突如目の前に現れた胡庵に同様もせず、余裕の笑みでそう告げる。それもそのはず、閉ざされた空間に大量発生する小型と大型の組み合わせ、これこそが苦露川にとって本作戦の真骨頂。大型はそれだけでも脅威であるが、周りを飛来する小型は大型のサポートとして、大型が倒されそうになれば、元の形を形成するための糧となる。また、飛来する小型を瞬時につなぎ合わせ、瞬間的に間合いを詰めるように触手を形成することも可能。大型と交戦する相手にとって、ただ単純に小型が霊気を吸い取りに群がるだけでも鬱陶しく厄介であるが、大型と小型の群れは上記のようなコンビネーションも携えていた。そこに、倒しても倒してもその都度怨玉から小型が発生するおまけ付きだ。

『どっちに死が待っているか。まあ試してみようじゃねえか!子猫ちゃん!!』

苦露川の胡庵への挑発を合図に、子上・是清以外の者達の目の前に瞬時に中型のプランクトンが形成される。その間も、大型の触手は当てもなく体育館内で振るわれ続ける。


【前に申し上げた通り、主も操作しますが、基本大型並びに小型までのプランクトン、苦露川の操作は自由です。対応する方は、主の苦露川やプランクトンに関する書き込みを参考にしていただければと思います。>>ALL
苦露川・プランクトンペアは強キャラなので、瞬殺しない程度にお楽しみいただければと思います。差し出がましいようで恐縮ですが、よろしくお願いします。>>ますたぁ様】

1ヶ月前 No.169

似非紳士 @baccano☆/.lpbIA2P7M ★J1SGpZKeln_PHR

【八咫雅/体育館】

ちっぽけな微生物を思わせるそれらを滅している内に、どうやら酉ノ市少年は完全に霊力を解放したらしい。
私も本来ほどではなくとも十全な力を取り戻せた。

ただ、まぁ、焼き払うには場所が悪すぎる。
流石にこの程度の事態で人間界に迷惑をかけたとなればお伊勢様の御心は安らかではないだろう。

「それにしても、すぐにそんなにもえげつない霊功の応用を思いつくとは、なんというか末恐ろしい子だよ、全く」

癒すとは「その根源を滅する」という意味合いを含むという拡大解釈。
霊功とは言えども結局は気の持ちようによっていくらでも工夫や応用が可能。

これは、なかなかの素質持ちに出会えたらしい。

その巧みさこそが、酉ノ市紫泥という少年の一番の強みなのだろう。
ただし、その要領の良さを対人関係に、否、もっと限定的に言えば家族関係に活かせないのが難儀なところだ。

さて、大勢は既に決した。
闘いにおいて逆転というものはほとんど起こりえない。
しかし、今回、彼らはそれを成し遂げて見せようとしている。

奇襲による劣勢からの逆転。

これを果たせば、その時の心持はいかがなものだろう。
それだけでも、今回高天原から降りて来た意味はあるというものだ。

幾らか、小さなそれらが苦しみ、私から離れたあたりで思う。
そろそろ、この人の姿も窮屈だ、しばらく羽根を伸ばさせてもらおう。

轟と炎が燃え上がり、私の姿を包む。
それが消えたのちには、三本の足を持つ、私本来の烏の姿。
僅かながらに赤い燐光を纏う。

周囲からは「無駄に神々しい」「お伊勢様を意識しすぎてウケる」などと散々に言われた子の姿だが、お伊勢様の威光を世に知らしめるための姿の何が悪いというのだろう。
人が歩むは無明の旅路、その道先を照らし導くならば、やはり日輪を意識せざるを得ないではないか。

さて、猫田ちゃんと子の娘の方へと放たれた触手。
そして、誰彼構わずに群がっていく小型共。
けれど、その程度では私の導く吉は崩せない。


『高天原に神溜り坐す、天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)に畏み畏み奉る。諸々の凶事、罪、穢れを祓へ賜ひ清め賜へ。惟神霊幸倍坐世(かむながらたまちはえませ)』

神道の基礎であり全てである「祓い」の意志を奉る祝詞。
穢れたる妖を祓い滅す力を求める。

三本目の足へと集中した赤い燐光が、猫田ちゃんたちを狙う小型の連中を引き裂き焼き祓う。


「我は熊野の八咫烏、神先触れの霊鳥也。神武東征の先導たる我が身に、刃向はば臆せずして参れ」

>>猫田様、子上様、酉ノ市様、周辺ALL


【さて、一応このような描写を取らせていただきました。こいつは酉ノ市少年がピンチに陥らない限りは怨玉制御組のサポートに回ります。よろしくお願いします】

1ヶ月前 No.170

ますたぁ @ritonetto ★iPhone=gWqlrtM9V5

【胡菴:体育館】

『…!!胡庵さん!助かりました。油断しないでください。奴は今まで闘ってきた妖怪の中では中堅程度ですが、操る人間と周りの小型が厄介です。』

後ろから聞こえた声に静かに頷き苦露川を睨みつける。霊気を高め、攻撃体制になる。苦露川が叫ぶと同時に周囲にいたプランクトンが一斉に増えて触手の動きも活発になった。

「鬱陶しい!!」

鋭い爪で大型のプランクトンを一匹をぐしゃりと切り裂いた。しかしその一匹に小型のプランクトンが集まり大型の形成をしていく。その形成に巻き込まれ、胡菴はプランクトンに飲み込まれたようなじょうたいになる

「くっ…この程度…っ霊力が……(しまった…霊力を使いすぎた…反撃する霊力も吸い取られて……動けない)」

気功のために霊力を使いすぎてしまい、本来なら多少吸い取られても反撃できるほどの霊力が、全くなくただ力を吸い取られるだけの状態になってしまった。

苦露川「はっ、威勢がいいのは口だけかよ。やっぱお前、しばらく人間に飼われて力が落ちたんじゃねーか?まあいいや。全部終わるまでそこで大人しくしてろ。……さーて、次は猫田だ…てめえをぶっ殺す!!」

あっさりと捕まった胡菴をみて少しがっかりしたようにため息を吐き、是清のほうに向き直り、再び攻撃を仕掛ける。


「…ぬし……さま…」

胡菴は完全に霊力を奪われ、小さな子猫になり、プランクトンの体内で是清さまを見つめ気を失った。

≫子上 是清さま 体育館All

1ヶ月前 No.171

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

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1ヶ月前 No.172

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【砂卯月空瑠璃 / 合宿場・自室→体育館】

なんかおかしい。
気まぐれで参加した林間合宿。その合宿場の自室のベッドの中で、空瑠璃はそう思った。何がおかしいか、と言われればわからないけれど、何だか穏やかじゃない感じを、どこかから感じる。なんとも曖昧な感覚だ。なんていうか…おばけを見てしまったときに似ている。その変な感じに胸騒ぎして、空瑠璃は起き上がり、ベッドをおりる。ヘアピンをつけて、パジャマ代わりに着ているTシャツの上からもこもこのついたパーカーを羽織り、何かあったときの護身用に筆箱の中からカッターナイフを取り出してショートパンツのポケットに突っ込み、自室を出る。
その不穏な何かの方へ歩いて行く。曖昧な感覚を頼りに行くわけだから、言ってしまえばこれは勘だ。行った先に何があるとは限らない。ただの気のせいかもしれない。そんなことを考えながらテクテクと歩いて行くと、そこは体育館だった。仄かに明かりはあるっぽい。

「……はあっ? これは、一体…」

体育館の中を覗いて、空瑠璃は間抜けな声を発した。戦っているたくさんの人。たくさんのプランクトンっぽい生き物。それを生み出している玉。あれ…もしかして、くるりが参加したのは、ただの林間合宿ではなく、ホラー映画か何かの撮影だったってことかい? にしたって、今ここにあるこれはCGじゃ無さそうだしなぁ…。見た目がおばけっぽくない化け物に対してはビビらない、とよくわからない神経をお持ちの空瑠璃は、冷静に難しい顔をして、とりあえず体育館の中へ入ってから、腕を組んでそんな考察をする。おばけは見えるけど、このモンスターとファンタジーな人間の戦いみたいなのが現実のものとは考えにくい。はてさて、くるりはどうしようか。目を細めて更に表情を険しくしながら、体育館内を観察する。何を行っているのかはよくわからないけれど、この入り口の近くにあるプランクトンっぽい生物を生成してる玉っぽいものをどうにかしなきゃいけないっぽい。自分で言っといてなんだけど、随分と曖昧な文章だなぁ。

「……あの! くるりに、何かできることがあれば、手伝わせてください!」

自分より明らかに年上の大人が多いので敬語を使って、とりあえず近くのサラリーマンっぽい男性に声をかける。なんとなく、その人がリーダーっぽかったから。それに、優しかったお兄ちゃんも弟も、きっと、困難に立ち向かおうとしているように見える人がいれば、手助けをしていたから。

>>猫田是清さま、allさま

1ヶ月前 No.173

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】

今回の合宿が行われるにあたり、様々な下準備が行われたが、選ばれし者達候補生選定のためのミーティングも下準備のうちの一つであった。会議資料の一部を抜粋した大まかな内容が以下である。

『本合宿において気の解放を最優先される方角は、鬼門に位置する「丑」「寅」。個人としての資質を鑑み、特に霊理士に着任することが望まれる者は「戌井狗哉」「巳扇京華」』

具体的な選定は現地の霊獣と霊理士に任されていた訳だが、是清は現地で一人一人を具にチェックするようなことはしなかった(それでも目に入った才能ある若者はある程度ピックアップしていたが)。今回の合宿で行われる気の解放という『儀式』。霊気の質が一定の者であれば、誰に誘導されることもなく自然とそこに至ることを是清は予想していた。しかし、まさかこんなタイミングで『選ばれる』者がいるとは……。

「砂卯月空瑠璃さんですね。ご助力を申して出ていただきありがとうございます。」

動揺している暇などない。先刻と同じ過ちを犯すまいと、やや乱暴に砂卯月の無造作に垂れた手をとって握手する。

「ご覧の通り、だいぶ切迫した状況に置かれているので詳しい話はできませんが……僕と彼女、子上さんでは如何せん霊気が足りない。どうかあなたのそれを分けてください。」

『霊気』という言葉を発すると同時に、説明の代わりに砂卯月の目からも見て取れるように可視化した霊気を片手からゆらゆらと出して見せる。『あなたのそれ』と指示された砂卯月の身体からは、同じように解放された霊気が発散されていた。

>>砂卯月


【メイン記事参加ありがとうございます。ではとりあえず怨玉制御組としてよろしくお願いします。>>紫様
新規様への対応ということで、皆さまへのレスは後日別途対応したいと考えていますので、よろしくお願いします。>>ALL】

1ヶ月前 No.174

かしわぎ @kashiwa☆0JtkEMONf/hg ★AcwmdJQC8P_PHR

【巳扇京華/合宿所・体育館】


 脳裏に響く蟒の声とともに、突如として両脚に熱い何かが流れ込んでくる。――これが「気」というものなのか。流れ込んでくる気に半ば引っ張られるようにして壇上のふちを強くけりだす。向かうは体育館中央の少女、子上静乃。今まで背に乗っていた霊獣に振り落とされバランスを崩してしまった彼女の元へ駆け出す。憑依によるものなのか、言葉は交わさずとも蟒の「間に合ってくれ」という焦燥がひしひしと伝わってくる。道中、行く手を阻む小型のプランクトンを踏みつけながら私は走った。しかし、憑依と先ほどの炎の術により霊力が消費されてしまったせいか残り数メートルで大きく失速してしまう。

「(間に合わない――!)」

 ごめんなさい、と固く目を瞑る。そして数秒後、恐る恐る目を開けた。眼前に見えるのは謙遜するように話す静乃と彼女に何やら提案をしている是清であった。盗み聞きをしているようで悪いのだが、会話の内容は「自分と一緒に『怨玉』の動作停止をしてくれないか」というものである。『怨玉』――恐らく、小型のプランクトンの発生源であるあの禍々しい物体のことか。周りを見れば溌溂そうな少女や竜胆も彼らのサポートに回るようだ。それならば私がするべきなのは……

「貴方の相手、ってとこかしら。チンピラさん」

 挑発的な笑みを浮かべそう云い放ち大型プランクトンに向き直る。先ほどまで奴と交戦していた是清のパートナーの霊獣も今はプランクトンの内部に捉えられてしまっている。さらに、苦露川の拘束から逃れられたばかりの酉ノ市少年も今度は自分の意志でプランクトンの中へと飛び込んでしまった。きっとあの霊獣を助けるために行動を起こしたのだろう。大丈夫だ、聡明な彼なら木乃伊取りが木乃伊になるようなことにはならないはずだ。

「なンだぁ、子猫ちゃんの次はいいとこのお嬢ちゃんかぁ?幾ら力を解放されたからといって、今まで親の脛をかじっていた苦労知らずのお嬢様に負けるほど俺はヤワじゃねぇんだよ!」

 苦露川はその挑発に分かり易く激高し複数本の触手を私の元へ向かわせる。狙い通り、これで少しは是清たちも動きやすくなったはずだ。――しかし、今の彼の言葉には一つだけ解せない点がある。

「私が苦労知らずのお嬢様……?笑わせないで頂戴……!」

 触手の猛攻を間一髪で避けながら苦露川にそう返す。決して面には出さないが先ほどの彼の言葉に静かな怒りがふつふつと湧いて出てくるのを感じる。とは言っても、今の私には惜しいことに大型プランクトンを倒せるほどの霊力は残っていない。ただ、ほんの少しだけ苦露川を足止めできれば、酉ノ市少年たちも逃げられて是清たちは怨玉の動作を停止させられるはずだ。挑発をしつつもこちらからは攻撃を仕掛けずに敵の触手を避けることのみに徹する。しかし、今も着々と霊力は減り続けていることを忘れてはいけない。

「(蟒、私の独断で行動してしまいごめんなさい。そして、貴方には私の霊力面でのサポートをお願いしたいのだけれど……いいかしら。このままでは霊力切れで倒れてしまいそうだもの)」


>>加々知蟒様、猫田是清様、体育館ALL様

【ということで、京華は苦露川との交戦状態に突入しました。どなたかお手すきの方がおられましたら苦露川の足止めに回ってもらえると助かります】

29日前 No.175

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【砂卯月空瑠璃 / 檜原村・合宿所・体育館】

何故か自分を名前を知っている男性に、手をとられる。――あ、男の人の手だ。くるりの手とは違って、筋張っててゴツゴツしている。お兄ちゃんの手もこれに近い感じだったんだ。お兄ちゃんはクラスでも背が高くて成長期がはやかったらしく、もうほとんど大人みたいだったからね。弟の手はくるりよりもすべすべで羨ましかったけど――と、そこまで考えて頭を左右に振り相手の男の話に集中する。どうしてこの人はくるりの名前を知っているのだろう、とは思ったけど…スーツ着てるし、きっとこの林間合宿の主催者側の人間なんだろう。
そう自分の中で疑問を解決していると、聞き慣れない言葉が。『霊気』? なんだいそれは…と微かに眉をひそめていると、男性の手から『何か』がゆるやかに揺れた。見慣れないものに目を丸くして凝視していると、『あなたのそれ』と指される。くるりの何だって言うんだい…? そう目をぱちくりさせながら自分の身体を見てみる――

「ふぇっ!? え、あ…な、なんだい、これ!?」

自分では何もしていない。なのに、男性の手から出てるのと同じ『何か』が、ゆったりゆっくりと揺らめいている。自分に起きた異常事態に、動揺を隠せず頓狂な声を出す。目はさっきよりも見開かれ、信じられないものを見るかのようだ。もしかして、くるりは寝ぼけているのか? だから、こんな意味不明なあまりにも非現実的なことが起こっているのか? 試しに頬に爪を食い込ませてみる。夢かどうか確認するなら普通引っ張るだろうが、こっちの方が痛いし…と空瑠璃は考えている。痛い。結構痛い。爪切らなきゃ。つまりこれは夢じゃ無い。現実…現実か。うん、まだあんまり信じられないけど、おばけや化け物なら散々見てきたもの。ありえなくない。

「くるりなんかの『これ』がキミたちの役に立つのなら、いくらでも分けちゃいます! どうぞ自由に使ってくださいっ!」

何とか『自分の身に起こっていることだ』と認識した空瑠璃は、いつも通りににっこり笑って両手を広げた。この…霊気、だっけ? が全部取られてくるりが死んでしまったって構わない。だってくるりってそういう存在だし。いらない子だし。だから、思う存分、敵を倒すことに費やして欲しいんだ。正直なことを言ってしまうと、これの使い方や分け方がくるりにはわからないんだ。でも、きっとこの場にいる人はくるり以外みんな知ってる。だからいいんだ。まぁ霊気とやらの性質をくるりは一切知らないから何にもできない、っていうことの言い訳に過ぎないんだけどさ、全部。

>>猫田是清さま、allさま

29日前 No.176

Doubt @casebycase☆0c9nqQGSPbs ★lCAAWJgq5v_mgE

【播磨 竜胆/檜原村 合宿所 体育館】

「是清!!!」

知らず知らず口からこぼれたのは自分の物とは思えない悲鳴に近い怒声。短刀が引き抜かれ、崩れ落ちる是清の虚ろな表情にかつて師と仰いだ老人の顔が、次の世代に後を託すと決意した友の顔が重なっていく。ああ、まただ。自分の中に湧き上がる幾度目かの理解不能の感情に憤怒の色が上塗りされていく。我を忘れ、この身と引き換えにしてでも万象を消し飛ばす規模の雷を招来させる。すんでのところでこの暴挙を押し留められたのは自身以上の確度と殺意、激情に駆られ襲撃する胡菴が視界に映ったから。そして傍らで激戦を潜り抜けたはずの桂が飛び出していったから。制止する間もなく、咄嗟に伸ばした右腕をすり抜けてゆく

『大丈夫!!守ってあげるから!!』

満身創痍、吐く息も絶え絶えに、されどその表情には死地に向かう陰鬱さは微塵もない。否、彼女に自己犠牲などという後ろ向きな考えは絶無。満面の笑みの如くに彼女の炎は遍く全てを照らすだろう。見ると先程まで囚われていた『酉』の少年も気功の解放に成功したようだ。致命にまで届く是清の深手を瞬時に回復させた能力は治癒に類してまず間違いないだろうが、それだけで片付けられるほど穏やかなものではない。分裂し小型化した妖魔をかき抱きそこの口づけを落とす紫泥。攻性の欠片もないその行動に妖魔は癒されるどころかその身体を弱らせ力尽き果てていく。人間、つまり「正」の存在にとって薬として働く彼の気功は「負」たる妖怪にとっては毒としてその効果を発揮するのだ。まだまだ使い方に粗が目立つが攻防揃って隙が少ない。そして相方たる候補者の覚醒はまた霊獣を本来の姿に立ち戻らせる。三本の脚と黒い翼、八咫雅の真なる姿がここに顕現する。太陽の化身、導きの霊鳥、示された神威は有象無象の邪悪を祓う。まだ完全でないとはいえ彼女がこの姿を見せたのであれば事態の収束は近い。力を解き放った『酉』の二人、加え『丑』と『午』の霊理士。彼らが居るのであれば露払いに問題はないだろう。事の発端、未だ際限なく醜悪な妖魔を発生させる根源『怨玉』を沈黙させることこそが勝利ならば、その役目は『子』の少女、そしてそれを補佐する是清と介入してきたもう一人の候補者に任せよう。残る障害は一、最後にしてもっとも強大なそれを片付けることにこそ加勢が必要だろう
視線を向けると襲撃者の首魁たる苦露川、それと渡り合う少女の姿を捉える。『巳』の候補者の少女、巳扇京華の纏う気が先のそれとは比べ物にならないぐらいに膨れ上がっている。彼女が振るう神秘の焔、そして内包する気の質。どうやら蟒は彼女への憑依に成功したらしい。普段ならば褒めちぎり天晴と撫で回したいところだが今は時間が惜しい。候補者が未だ見つからない自身には敵を滅するほどの力を行使することは出来ない。かといって身体の頑健さのみを頼りに加勢したところで大きな戦果を期待するのもまた無理な話だろう。先の男もかなりの手練れだったがあれらを統べる苦露川はまた格が二つは違ってくる。付け焼刃の連携程度が通用する相手ではないのは百も承知だ。ならばとれる手は一つ。本来ならば霊理士として完成している万能型の是清こそが最適なのだが現状では消耗が激しい。『巳』に選ばれた京華であればその分適性だけで言えば是清よりは数段上なのだ

「京華、蟒……『吾』を使え」

弾幕もかくやという触手の群の合間を縫い、時に身に受けながらも強引に進む。人の域を遥か超越した敏捷さで触手を捌く少女へと腕を伸ばす

>体育館ALL

【竜胆は苦露川の足止めに当てたいと思います】

28日前 No.177

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】


子上・砂卯月両名に説明を続ける間も、是清は大型プランクトンと苦露川から背を向け続けていた。怨玉の動作を阻止せんとする彼らは、勿論苦露川の標的になることは必至であり、そんな相手に背を向ける是清の行為は自殺行為である。
是清が敵から背を向け続ける理由は、最早巨大な敵を相手にするほど力が残されていたなかったこと以上に、分業として、是清たちを守ってくれるであろう背後の仲間たちの霊力の高まりを信頼していた。途中、己のパートナーであるところの胡庵が捕えられたことを背後で察知し、動揺から子上と砂卯月への説明が途絶えかけたが、それでも歯噛みしながら説明を続けた。
是清の信頼に応えるよう、信頼する「仲間」達は是清たちを全力で守った。


『大丈夫!!守ってあげるから!!』

『我は熊野の八咫烏、神先触れの霊鳥也。神武東征の先導たる我が身に、刃向はば臆せずして参れ』

『…ぬし……さま…』

『――先程は、ご迷惑をお掛け致しました! 怪我をなさった方がいれば仰って下さい! 微力ながら治させて頂きます!』

『私が苦労知らずのお嬢様……?笑わせないで頂戴……!』

『京華、蟒……『吾』を使え』


先程霊気を解放されたばかりの少年少女が八面六臂の活躍。自分の時はただ逃げ惑うのが精いっぱいだったことを是清は思い出す。

「(こんな時に余計なこと……走馬燈ってこれのことかな。)」

自己犠牲の精神がそうさせるのか、魂を燃やすような危険な出力で砂卯月から溢れ出る霊力を子上の力に転嫁し、子上の能力を最大限、怨玉の動作停止に下方修正する。自分の霊力は微量にしか使わないで済むが、体力気力十分でも骨の折れる霊気のコントロールを満身創痍の身体で行いつつ、霞がかったような自らの思考の中で、そんな余計なことを是清は考えていた。


>>ALL


【長いこと投稿ができずすみませんでした。そろそろイベントフィニッシュしたいと思います。
各々好きに苦露川に攻撃等加えてもらって構いません。皆さんの苦露川・プランクトンへの攻撃等に、恐縮ですがまとめてレスを返しますので、多分ラストの攻撃になると思います。>>苦露川・プランクトン足止め班
怨玉停止させに掛かってください。申し訳ありませんが、こちらもまとめてレスさせていただきます。左記のレスで怨玉動作停止班もフィニッシュです。>>怨玉停止班
上記の通り、それぞれへのまとめレスでイベントを収束させます。その他の方々も何かしら行動を起こしていただいても構いません。まとめてのレスはだいたい全員の投稿があり次第(またはそれに準ずるくらいの数の投稿があり次第)させていただきたいと思っていますので、それまでは一人何回投稿していただいても構いません。>>その他班・ALL】

26日前 No.178

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【丑島亮介/合宿所「体育館」】


「ったく、早々楽な流れにはさせてくれねえのな」

本来の魔力を大幅に制限された状態であるからか、この体育館内に支援も妨害も混ぜ込んだ気を放出し続けるという行為だけで疲弊の二文字が脳裏に過ぎる。否、恐らく周囲に蔓延っている小型の物の怪のせいもあるやも知れないが、己の身体も随分訛ったものだ。そんな下らない思想に、蟀谷から伝い落ちる汗を拭う気も失せる中で丑島は自嘲的な笑みを浮かべた。ここで弱音を吐くようではそれこそ霊獣面汚しだ。それだけは絶対に許さない。許されない。目の前では人の子や同格らが、文字通り命を燃やして闘っているのだから。
各々、善戦とは言い難い。だが誰も折れていない、眼には確かな闘志が揺らめいている。ならばその意気を買わせてもらおうか。

一ついつも通りの食えない笑みを浮かべて、地に翳していた掌と同様にもう片方の手も下へと向ける。その行為を皮切りに黒煙のように漂っていた丑島の気が更に濁りを深め、濃緑の色を帯び始めた。
本来丑島の気というものは圧倒的な陰の性質から成るものだ。生とは真逆に位置する、万物を朽ち果てさせる死を象徴するようなものだ。現在それに小細工を施す事で若干無理矢理に味方の能力の上方修正として使用している状況だった。
つまり、最大限に気を使用するという事は。

「────キツいところ悪いが、物の怪共の負荷付与に集中させてもらうぞ。ここからはお前ら自身に支援は送られない。まあらしくない事を言うなら……その分気合いで補え、若人共!」

気合いなどという根拠も無い活力剤に頼れなどどうにかしているとは思うが、ここからは根気比べ。発言通り本当にらしくない事を口走ってしまった自覚はあるが見当違いな事を言ったとは思わない。
宣言通り、室内中を満たす気が苦露川ら妖怪に伸し掛る呪いとして本来の性質へその身を変える。"支援"へと変換する過程が無い為に殊更と威力を増す呪いだ。先程言った通り此方か彼処か、どちらが先に倒れるかの勝負である。
多量の気の放出からか、犬歯が元の姿である獣の時のような尖ったものへと戻っている事など構わず、目の前で繰り広げられる呼ぶに相応しい死闘を己の据わった深緑の瞳に写した。



>体育館ALL



【遅くなりました……。皆さんが頑張ってるのにひたすら支援続けるのもあれだったのでラストスパートらしく(?)してみました。バフデバフ→重いデバフになっただけです】

24日前 No.179

ますたぁ @ritonetto ★iPhone=gWqlrtM9V5

【胡菴:合宿所 体育館】

プランクトンの体内で手放した意識の中で、そっと訪れる暖かい何か。それは口の中に入って来た。その違和感に意識を取り戻し、そっと目を覚ます。すると紫泥さんが、口移しで胡菴に自分の血液を飲ませていたのだ。

その状況に目を見開く。しかしすぐに状況は理解し、霊力も戻った。
次の瞬間、真っ青な炎が胡菴と胡菴の周辺を多い、自分たちを捕らえていたプランクトンや周りにいたプランクトンを一斉浄化させた。もちろんこの炎は味方にはほんの少し暖かく感じるだけで焼け死んだりはしない。

「はあ…はあ…あまり驚きに奥の手を使ってしまったじゃないですか…まったく
……しかし助かりました。ありがとう」

再び巨大な猫の姿となり紫泥さんの前に現れ、そっぽを向きながらお礼を言う。

≫紫泥さん All

24日前 No.180

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

【 酉ノ市紫泥 / 合宿場・体育館 】

 子猫に口付けで血を送り込み続ける。子猫の意識が戻るまで、何度も、何度でも。視界の端には新たに体育館に入って来た少女の姿が映っている。とはいえプランクトン越しで、ぼんやりとしか見えない。こんな所に入って来てしまうなんて、と不安になったが、けれどその少女が是清に駆け寄っているのを見て安心した。彼が一緒ならば、あの少女もさほど危ない目には遭わないだろう。……などと考えている内に、腕の中の子猫が目を覚ました。最初はぼんやりとした眼差しの子猫だったが、状況を察すると一気に目を見開く。起き抜けに自分に唇越しに血を飲ませてくる子供を見れば、誰だってそんな反応をするだろう。紫泥とて、逆の立場なら頭上に『!』と『?』の二文字を浮かべる。
 ある程度まで相手の気が回復したので、そっと口を離し、腕の中から子猫を解放。すると子猫の身体から青色の炎が立ち昇り、自分たちを体内に仕舞い込んでいたプランクトンを瞬く間に消し去った。いや、それだけではない。よくよく見れば周辺にいたプランクトンの数も減っている。結構な広範囲攻撃だったのだろう。幸い、敵にのみ効く炎のようで、紫泥にとってはほんのりと温かいだけである。遠赤外線ヒーターの30cmくらい前に手を翳した時と同じくらいの温度だ。つまり丁度良いぬくもり。ポカポカする。
 プランクトンから解放されたので、空中から軽い足音をたてて地面に着地。1メートルほどの高さで良かった。先程までは負傷により気管に血をせり上げ続けていた内臓も、もう血を送る必要が無いと悟ってか自己治癒を開始しだしている。とはいえ治した分の気は消費しているし、そもそも今しがた目の前の子猫に多量の気を分け与えたばかり。ゆえに多少のふらつきは仕方がない。すぐさま卒倒するほどではないのが幸いだ。

「オレっちのほうこそ、ありがとうございます。貴方を助けさせてくれて。……人の不幸なんて、好んで見たいものじゃありませんから」

 いきなり大きくなった元子猫に対し、そうこぼして軽く頭を下げる。歌舞伎町に住んでいるくせに、紫泥は人が不当に騙されるのを見るのも殴られるのを見るのも苦手だ。自分が絡まれる分には構わない。その程度のことを、今さら不幸だとか思わないから。でも、不幸を素直に不幸だと感じられる素直な生き物が害されているのを見るのは嫌だ。自分が見たくない光景を目の前から消すために身体を張ったのだから、この身を襲う倦怠感も疲労も、そういう意味では単なる自業自得でしかない。ゆえに礼を言われるのは、なんだか申し訳なかった。自分が助けたくて助けたのだから、むしろ礼を言うべきはこちらのほうである。
 艶冶とも言える仕草で口元に付着した己が血を拭い、指の腹に擦られた赤が、まるで紅を刷いたように唇に色をつけた。元から色の薄い肌がもはや純白の域に達しているのは、言うまでもなく貧血が原因だ。その血の気の失せた様相が、意図せずして施された血化粧で誤魔化される。さて、懈怠している暇は無い。身体はそろそろ休憩の要求をしてきているが……周りにまだ頑張っている者が大勢いるのだ、最も若造な自分がへたるのは失礼すぎる。とはいえ立っているだけで眩暈に苛まれているようでは、下手にプランクトンに突っ込めばまた捕まって誰かの迷惑になる可能性が高い。と、なると。

「……オレっちの残りの気、ギリギリまで持って行く気はありませんか? まだ役に立ちたいけど、現段階でふらついてるようじゃそれも厳しそうなので。貴方にとっても悪い話じゃないと思います。――どうぞ。これを飲んで、貴方が力になりたい人の所に行ってあげて下さい」

 ギチギチと、爪を己の手首に突きたてて無理やり肌を引き裂き。そこから流れ出る血を猫のほうに差し出しながら、紫泥は蒼褪めた顔に笑みを乗せる。自分は大丈夫なのでお構いなく、というアピールだ。成功しているかはともかく。訴えかけてくる痛みを無視して刃物でもないもので無理やり動脈を抉ったのだから、もちろん未だ嫌な痛みが尾を引いている。されどこの身は霊理士。痛いから、苦しいから、辛いから、怠いから、しんどいから。そんなものはやれることをやらなくて良い理由にならない。今は血を介して目の前の猫に気を預けるのが最も役に立てる道だと判断した。けど手頃な刃物が無かったから、余計な苦痛を味わうのは承知の上で力づくで血管を裂いた。ただそれだけのことだ。理由ありきの自傷なのだ、誰にも咎められることは無いはず。

>胡菴様&ALL様

24日前 No.181

@eguro☆xzf5sj7VTG2 ★Android=C0cl8P1E9o

【子上静乃/合宿所:体育館】

気にしないで……と、話し微笑む主催者さんにありがとうございますと言葉を返して、続けられた説明を静かに聞いていた。そしてそれが終わると、主催者さんに抱えられながらその怨玉の側まで連れてこられた。

『妖は人の怨念によって生まれるタイプのものもあり、この怨玉はそれを凝縮させた発生源そのものか、発生源とつながるパイプです。そのどちらにしても、今体育館に向けて発散させている怨念を反らして閉じ込めることがこれから行う作業です。初めてなので、子上さんはただ怨玉に向けて気を放ってくれれば大丈夫です。子上さんの霊気を利用して僕が方向修正し、閉じ込めます。できますか?』

ずっと疑問だったわたしの力を主催者さんは他者の精神に影響を及ぼすもの、と言っていた。本来は、相手の話に耳を傾けてそれを認めてあげることに特化した力である。しかし、まだ力を解放してもらって間もないわたしはそんなことを知るよしもない。ただ一度、頷いて言われたことをそのまま行動に移した。コントロールするような器用さも技量も持ち合わせてなどおらず、それでも主催者さんが何とかしてくれるから気を放つ。わたしの持つ気の性質とやらがこの場の役に立ってほしいという思いで。そばでは体育館に先ほどやって来た女の子がわたしのように力を貸している。主催者さんはさっき怪我もしていたし、とても疲れているだろうに、それを表に出すことなく……未熟なわたしたちの力を正しく、怨玉の動作停止へと導く。その間だって敵はもちろん容赦がなかった。でも、それらからわたしたちを守ってくれる人たちがいた。強い見方がいるという希望は力になる。主催者さんが変化を加えた力によって、怨玉はその力を失っていく。体育館内に次々と出現していた小型の敵たちが、数を徐々に減らしているのが目に見える変化としてわかる。わたしの気の性質が、少しは役に立てているようでよかった。

「……目の前の敵を全て倒す」

周りの者から感じられる感情の中に、共通する思い。人に聞こえるかどうか、そのくらい声は小さかったが、言葉をぽつりと口にする。大丈夫……だなんて、根拠のない自信でしかないのかもしれないけれど皆さんなら出来ると、そう思うから。信じることもまた、力になるのだ。隣から放たれ続ける力のなかに、ちょっとだけわたしを邪魔する感情が感じられるのが気がかりだが、それをどうこうするような余裕は今は当たり前だけどなくて。再び、意識を目の前のことだけに集中させる。この妖具が機能しなくなれば勝機はわたしたちにあるのだから……。怨玉はその力をほぼ失い、小型の敵はほとんど新しく生まれてこなくなっていた。


【なかなか書き込めず、失礼いたしました……。一応、動作停止班こんな感じでよろしかったでしょうか? 問題あれば書き直しますのでご指摘くださいませ。また、完全停止まで回すのは静乃では力不足でしょうから是清さんにパスいたします。よろしくお願いいたします】

22日前 No.182

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【砂卯月空瑠璃 / 檜原村・合宿所・体育館】

くるりの『霊気』を、スーツの男性はどうにかして、一緒にいる黒髪の少女に与えたように見えた。あれ、これだけでいいんだ。てっきりもっとふらふらしてしまうぐらいにごっそり持っていかれると思っていたよ。そんなことを考えながら、空瑠璃は広げていた腕を下ろす。この黒髪の少女の力を使って、この禍々しい玉を止めるらしい。この子のサポートを男性はしているようだけれど、くるりが見るに怪我をしていて疲れている。大丈夫なんだろうか? なんて、さっき会ったばかりの大人を心配するなんて、上から目線かな。
頭の中でも自虐しながら、そっと体育館の中の方を見てみる。たくさんの人が…人以外もいるけど、とにかく味方と思われる人が、くるりたちを守ってくれていた。否、くるりたちを、じゃ無い。この男性と少女を全力で敵から守っている。きっと此処にいる人はくるりのことには気付いていない。だからくるりは守られていないんだ、思い上がるんじゃ無いぞ。

「……すごい、玉が弱っている。くるりにはできないことだよ、流石だね」

ぽつりと少女が呟いた。その言葉は多分、今戦ってくれている味方全員が思ってくれていることなのだろう。だから、聞こえないフリをして随分と弱った玉を見上げたあと、少女を見て褒め称え笑った。くるりより背が低いから年下か同い年って考えているけれど、これでもし年上だったら誠心誠意謝って、国語の授業で習った尊敬語と謙譲語を駆使して接させてもらおう。言ったことに、嘘はない。すごいと思ったことも玉が弱っていることもくるりにできないということも流石ということも全部本心だ。でも、いきなりやってきたポッと出の女に褒められたくなんてないかもしれない。そのときも謝って、くるりは無言で霊気を与え続けるとしよう。よくわかんないけどまだ体から出てるし。勢いはだいぶ弱まってるけど。それにくるりはくるりの力の性質も知らないから本当に貸し続けることしかできないけれど。

>>猫田是清さま、子上静乃さま、allさま

【マジな駄文でごめんなさい…!! 駄目でしたら書き直しますっ】

22日前 No.183

@haru32 ★iPhone=EfdP0sdhfD

【 加々知蟒/合宿所 体育館 】


矢張り消耗が激しいのだろう。一寸前までは彼女の触れる空気の僅かな揺らぎでさえ手に取る様に分かったのだが、今はそれが時折鈍くなっているようだ。虚空を抱いた両手を最後に目を瞑った先にあったのは猫田に抱かれた子上の姿だった。「嗚呼良かった」と安堵する反面、自分の力不足が恨めしかった。
猫田の言葉と巳扇の思考の一部を拝借すれば、これから行うのは諸悪の根源であろう「怨玉」という呪具の破壊らしい。眼前で蠢く醜悪極まるプランクトンもこいつが原因の様だ。
かの呪具の持ち主である苦露川の言葉に肌がざわつく。否、彼の言葉に反応した巳扇の感情に驚いたのだ。今まで凪いだ水面の様に静かだった巳扇の感情は湯を沸かすが如く熱を帯び、これが『怒り』であると理解したのは彼女がこちらに話しかけた時だった。


「(そう弱気になるな。荒削りだが、貴女は俺を上手く使えている。)」


嘘だ。正直今まで他者に主導権を渡した経験など無く、彼女が自分を上手く使えているかどうかも比較対象がいない為に分からない。ただ、いつもよりも力が出しやすいのは本当で、普段ならば窮屈な身体に有り余る霊力を緻密にコントロールすることで実体を保っていたことが嘘のようだ。


「(俺は霊獣だぞ?京華が全力を出しても使い切れん程度の力は持っている。好きに持っていけ。)」


身体に留めておくことが苦手なだけで、生きている限りは自らの核から湧き出る霊力が止まることはない。それ故に霊力の行き場を見つけた現状は大変心地良い。勿論蟒の個人的な意見であって、幾ら心地良いからと言って長居はできないのだが。
シャン、と鈴が鳴るように清らかな空気が一本流れ込む。思わず頭を垂れ仰ぎたくなるようなこの『気』は辰の霊獣、播磨竜胆のものだった。纒わり付く煙を払うように小型のプランクトンを軽々と退ける様はまるで踊っているようだ。


「(余り表には出たくないのだがな……京華!兄様の手を!!)」


叫ぶと同時に彼女の身体が壊れない程度に、気を発する。巳扇の体表を蟒の気が包み込んだ。柔らかな熱を帯びたそれは徐々に彼女の白い肌と馴染み、やがて薄布のような鱗が表れた。年頃の女の肌を濁らせる様な真似はしたくなかったが、近親種とは言え竜胆の気質は『嵐』、上手く馴染むとは限らない。修行を積んでいない蟒と彼女の憑依がここまで上手くいったのも奇跡に等しいのだ。彼女の身体が拒否反応を示さないよう、せめてもの防衛線といったところだろう。


>>巳扇京華様、播磨竜胆様、周辺all

【上手く文章中で表現できなくて恐縮なのですが、蟒の気の量について一言…
よろしかったら参考までに…

普段の蟒の霊力は正直大して多くありません!器が小さいですからね!普段は霊力を留めておくことができないので、廃棄に回すこともあります。
ただ、今現在巳扇ちゃんに憑依していることで器の影響を受けていない状態なんです。普段廃棄に回す分がそのまま使えるので、蟒個人としてはかなりやりやすい状況かと……。
炎の使用やら憑依中に消費する分等を考慮すれば全量10としたら今は6くらいだと思って頂ければ幸いです。

大して重要でもないのに申し訳ございません…!
乱文失礼しました!】

21日前 No.184

かしわぎ @kashiwa☆0JtkEMONf/hg ★AcwmdJQC8P_PHR

【巳扇京華/合宿所・体育館】

 頭がくらくらしてきた。目に映る景色は貧血のときに見るあの白々とした光景とよく似ている。そんな中でも、大型プランクトンの攻撃はやむことを知らない。今までは俊敏の霊功でなんとか触手をさばけてきていたが、もう自身の霊力は底をつきかけていた。もうだめかもしれないと諦めかけていた私の脳内に、ふと蟒の声が響く。

『「(俺は霊獣だぞ?京華が全力を出しても使い切れん程度の力は持っている。好きに持っていけ。)」』

 瞬間、視界が開け頭がとても軽くなる。さっきまでの霊力不足が嘘のように回復してしまった。いや、実際には回復などしておらず、私自身のもつ元来の霊力はとっくに尽きてしまったのだろう。つまり、今使っている霊力は私のものではなく蟒のものということだ。憑依は互いの霊力の共有まで可能にしてしまうのか。それにしても、彼はあの小さい体にこれほどの量の霊力を持っていて大丈夫なのだろうか。もしかしたら、人間に擬態しているとき身に着けている装飾品の数々は、彼の持つ霊力のポテンシャルの高さに由来しているのかもしれない。

「(ありがとう蟒!おかげで助かったわ。やっぱり、霊獣ってすごいのね……!)」

 彼等霊獣の強さや能力の高さは「すごい」なんて稚拙な言葉では表しきれないのは重々承知している。けれども、そういった云々よりも先に言葉が口をついて出てしまったのだ。実際に声に出して言っていたら恐らく豪奢なドレスを見て感嘆の声を漏らす少女のような声色だったであろう。
 そんなやり取りをしていると、場の空気がさざ波を立てたように揺らいだ。私でも蟒でもない、第三者の気だ。次いで発せられた声の主は、私を体育館まで導いてくれた霊獣、播磨竜胆であった。蟒に促されるまま、竜胆の手を取ろうと身を乗り出す。腕を見れば、目を凝らさないと見えないほど薄い鱗が私の肌の表面を覆っていた。蟒がやってくれたのだろう。何から何まで私は彼に助けられっぱなしだ。触手の合間をくぐり、時には邪魔するものを紫の炎で焼きながら竜胆に自分の腕を伸ばした。

「竜胆さんっ……!」

 竜胆の華奢ながらも温かな手をしっかりと掴む。


>>加々知蟒様、播磨竜胆様、ALL様


【ご丁寧にありがとうございます。とても参考になりました!】
>巴様

17日前 No.185

Doubt @casebycase☆0c9nqQGSPbs ★bqIJj3tDmH_mgE

【播磨 竜胆/檜原村 合宿所 体育館】

既に視界を覆うまでに増殖した水魔の群を掻き分けるように薙ぎ潰し押しとおる
例え人の身に姿を近づけようとも竜の強靭な鱗は低級妖魔程度の攻撃を寄せ付けない。細分化の影響か吸精の能力が著しく弱体化していることも追い風となっていることは確かだ。だが、その反面にこれだけの好条件が揃って尚膠着状態に陥っているのもまた揺るぎない事実である。人海戦術とはよく言ったもので、例え貧弱な個体であっても一定の数を揃えてぶつければそれは立派な戦術として成立する
呪具「怨玉」が稼働している限り半永久的に生み出される水魔の群。人間界での代行者である候補者の霊理士を得られずに己が力の大半を封じられた竜胆にとってこれほど脅威になるものも無いだろう。竜固有の強靭な肉体と先代譲りの体術、一対一でこそ真価を発揮するものが現状に対応し切れてはいない

「――――もっとも、力を使えたとて相手だけを屠れるほど吾は器用ではないのだが」

『竜胆さんっ……!』

誰に向けるでもない自嘲と共に正面から迫る妖魔の一団に振るわれる右腕。三匹を視界外まで弾き飛ばすがその他にまでは文字通り手が回らない。また距離を離されるか――反撃に身構えたところで眼前に弾けるは紫焔。地獄の釜の如くに渦巻き滾る業火はされど不浄のみを焼き払う清めの浄火。半透明の身体を蒸発させ魂魄までも焼き尽くされただ悶えるだけの水魔の一団。焼け落ちるそれらの向こう側から躍り出る京華の姿を確認し、此方も手を差し伸べる。彼女の手を薄く覆うは白蛇の鱗。恐らくは彼女に憑依している蟒の計らいだろう。父の背中に隠れるだけだった稚児に気を使われるとは、と苦笑する半面その成長が素直に嬉しい。無論無茶が無いよう心掛けるつもりであったが此処まで御膳立てされれたのならば死力を尽くすのが筋という物だろう。伸ばした腕、京華の手をしっかと掴む。彼女とそのうちに宿る彼の霊力に同調し、それと同時に人を模った輪郭が解けるように崩れていく
纏った羽織と帯が大気に溶け、露わになった白い裸体はさらに白く白く漂白される。滑らかな肌は鱗に、白銀の髪は夜気に踊る鬣へと変容する。彫像の如き相貌が崩れ、吻と耳を獣のそれへと作り変える。顕現するは京華を中心とし蜷局を巻く白銀の竜。ただ一つ変わらぬ翡翠の瞳が少女の顔を覗き込む。表情の起伏が乏しい爬虫類の貌、それでも微笑んでいるのが分かるのは面影残す瞳の色が柔らかだからだろう
遥か高所、擡げた鎌首を折り少女の目線に合わせて恭しく首を垂れる。人化が解け離れた手を惜しむように鼻先が少女の指先と触れ合う。発光はほんの一瞬。天衝くほどの竜の巨体は瞬時に霧散し、代わりに少女の手に握られていたのは一振りの長柄。柄は少女の身長を優に超え2mに迫る。白地の表面には竜鱗を象る拵えが施された流麗な拵えだ。先端の刀身は竜角の如き強い反りをもった片刃。照明を跳ね返す白刃は蟒の浄化の紫焔を纏っていた

「(流石に憑依では身体が持たぬと踏んだのでな……手っ取り早く武器化してみた。生憎と吾の力を貸すことは出来ぬが気の調整は引き受けよう。汝らは眼前の相手の打倒を考えておればよい)」

>京華、蟒、体育館ALL

【竜胆は武器化しての巳ペアの援護に回したいと思います。苦露川戦の決着レスはお二方にお任せしたい所存です】

15日前 No.186

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/猫田是清 】

「気がついてあげられなくてごめん。ちゃんと見つけたよ。」

体育館中に花びらが舞った。桜、薔薇、紫陽花……洋の東西、木の花・野の花を問わず多種多様な花々。
先程までいた歪な形の妖怪達は文字通り花と散り、怨玉は浄化されるとともに妖の代わりに多量の花びらを巻き上げた。苦露川を纏っていた巨大なプランクトンも同様、その姿を花びらに変え体育館中を彩った。花々に包まれた是清はポツリと独り言ち、目を伏せた。

是清が当初、砂卯月の霊力を借りて怨玉に仕掛けたのは『制御』であった。怨玉から溢れ出る妖の源である怨念を制御し閉じ込めること。その作業に力を注ぎ、直にその怨念と向き合う中で、是清はその怨念の本質と繋がった。それはある人間の思いと、その者の見ていた風景。

枯れ果てた木々、花々、鬱蒼と茂る雑草。何年も整備がされていないであろう広大な庭の中心に建つ古びれた大きな家。気味が悪いと誰も立ち寄ることのなかったその家に、怨念の主はたった一人住んでいた。

人の怨念というものは死後強まり、幾多の人間に害を与え殺すほどの毒の如き力を持つ。この怨玉はそれを具体化させたものと言えよう。
任務のための合理的な判断か、怨念の向こうにいる誰かに感化された故の私情か……どちらが行動原理になっているか判然としないまま是清はその毒を『制御』することから『傾聴』、受け止めることにシフトしていた。

砂卯月の、自らの命をも捨てかねない文字通り捨て身の助力のお陰か、それとも是清の奥底に眠る何かのせいか、はたまた怨玉の放つ情念に是清が応えたためか……何に起因してそうなったかはわからなかったが、怨玉は姿を消し、体育館は花々に彩られていった。

>>ALL


【連投します】

12日前 No.187

@kino10 ★ccZgXX84ei_zRM

【 檜原村,合宿所,体育館/苦露川 】

「馬鹿な!なんだってんだこりゃあっ!!」

突如己を包んでいた巨大な妖と、周りを飛び交っていた小型が花びらとなり消え失せたことに信じられないといった面持ちの苦露川。巳扇を中心とする邪魔者を相手している間に全く手隙になっていた怨玉の方を振り返る。そこには既に怨玉はなく、是清と先程体育館に入ってきた選ばれし者であろう少女が佇んでいるのみとなっていた。

「(畜生。特別怨念のつええ奴を持ってきたつもりがとんだハズレだったみてえだな。……それにしてもこの状況。敵方主戦力の猫田の野郎がもうカラッキシみてえだが、目の前のお嬢ちゃんが厄介だ……。さっきまでただのガキだったアマちゃんが憑依と武器化した霊獣まで携えてやがるとは。)」

「ッチ…!今回は当てがハズレてばっかりだぜこの野郎!」


そう捨て台詞を吐いた苦露川の周辺を突然の闇が覆い、コンマ何秒もたたぬ内に姿を消してしまった。

>>ALL


【長らくお待たせしました。第一章のイベント終了です。これから収束に向かいます。イベント終了に対して各々の投稿の流れを確認次第、第一章終了のフェーズに移り、第一章を終わらせたいと思います。ちなみに第一章は宴会落ちにしようと思っていますが、各々好きに行動していただいて構いません。また、第二章についての説明も近いうちにアップします。

今回のキャラリセで主と多く絡みのあった方とのつじつま合わせを掲載します(キャラリセ対象者の掲載とメモ更新もこの後行います)。
・子上静乃→怨玉の制御は砂卯月と共に行った。
・根倉胡庵→是清のみで招集や面談、戦闘を行った。後にパートナーとなってくれる人がいた場合擦り合わせしたいと思います。

他の参加者様もキャラリセ対処で苦慮する面、あると思いますが、「なかったこと」にしてしまっても一切構いません。よろしくお願いします。】

12日前 No.188

友禅 @yuuzenn☆fXqsD0VZIxk ★DoaFJQIlTR_WcJ

【 酉ノ市紫泥 / 合宿場・体育館 】

 とにかく自分にできることをしよう。そう決めて小型のプランクトンばかり狙って気を送り込み、衰弱死の要領で殺して殺して殺して殺す。その繰り返し。第一の葛藤は既に済ませた。第二以降の葛藤は、無くなりはしないが足や手を止める枷のようなものではない。集まった子供たちの中でも特に子供の自分だが、それでも贅疣と謗られぬよう活躍はしなくては。……活躍。妖怪の命を奪うことをそう呼んで良いのだろうか。葛藤は済ませたと思った傍からそんな揚げ足取りじみた感情が追いすがって来て、それでも、そこから目を逸らさないまま動き続ける。
 何体目かの小型プランクトンを昇天させた折、不意に視界の端を花弁が掠めた。釣られて顔を向ける。渺渺たる花園を強風が過ぎ去っていくつもの花弁を舞い上がらせたような、そんな色取り取りの華やかな光景が在った。紫泥が名前を知っている有名な花から、テレビでさえ見たこともないような花まで多種多様。紫泥が殺した小型プランクトンたちの死体も、目を凝らせば花弁の集合体と化しているのが見えた。死んだ人間の魂は蝶々になる、という逸話がどこかの国にはあったはず。それを初めて聞いた時、紫泥は素直に美しいと感じた。花でも同じことだ。視界を埋め尽くす百花繚乱は、例え元が妖怪の魂だったとしても眩しいくらい綺麗だった。
 はらり、と頭の上に落ちて来た一枚の花弁を手に取る。薄紫のスミレ。皇妃も愛した花の色。自分の名にも紫という字は入っているが、紫泥というのは無釉陶器を指す言葉だ。この花のように鮮やかな色はしていない。……それが妖だったことを承知で、なんとなく、口の中に含んでみる。当然、甘みは無い。砂糖漬けにすればハプスブルク王家で好まれていたという例の味になるのだろうが、さすがに素材そのままでは香りが良いだけだ。それを噛みもせず、舌の上で転がした後で嚥下する。自分が殺した妖怪だった花弁の塊にとてとてと小走りで駆け寄って、そこからも一枚だけ手に取って唇に寄せた。火葬された親の骨を、無性に離れがたくてつい口にしてしまった、という経験がある人間は一定数いると聞く。今の紫泥の心情は恐らくそれに近い。自分が殺した命を忘れたくなくて、咄嗟にそんな行動に出た。この花の香りと共に、味と共に、自分が奪った彼らの生命を記憶へ刻印する。

「――――」

 自分が殺した最後の命を飲み干して、小さく囁く。何を囁いたかは、口にした自分にさえ聞こえなかった。

「……ひとまず、危機は去ったってことで良いのかな。皆さん、お疲れ様です」

 周囲の面々を見渡してぺこりと頭を下げる。傷は塞がっているものの服はあちこち自分の血にまみれていて、もはやクリーニングに出して店員さんに受け取って貰えるかも怪しい所だ。部屋に戻ったら、替えの服を鞄から引っ張り出してこよう。

>ALL様

【がっつり絡んでいた相手とパートナーがキャラリセになったので、辻褄を合わせるために今までの行動とか部分的に改変してます。すみません!】

12日前 No.189

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【砂卯月空瑠璃 / 檜原村・合宿所・体育館】

ぶわっ、と花びらが舞った。一面の花、花、花。

「わぁ…」

色とりどりの花弁達に、空瑠璃は目を輝かせる。綺麗だ。これがさっきまでみなさんが戦っていたプランクトンだとは思えない。とっても、とっても、綺麗だ。これを見るための助力に、自分が少しでもなれたならそれはとても嬉しいことだ。けれど、きっと自分じゃなくて他の誰かでもできることだったはずだ。くるりじゃ無くても良かったのだ。くるりは、たまたま体育館にやってきてしまっただけだから。いつも通りの自己否定をしながらも、今回はたまたま自分が少しでも力になれたことは素直に喜ぶ。うんうん、久し振りに誰かの役に立った気がするよ。なんて思っていると、敵っぽかった人が、舌打ちして消えてしまった。どうやら本当に勝ったらしい。

「みなさんお疲れ様でした! くるりと違って、みなさんそれぞれ誰かの役に立ってて素敵だったよ」

オッドアイの少年――身長はくるりと大体一緒で、男の子だからたぶん同い年か年下――に便乗して、くるりも満面の笑みで挨拶をする。名前も知らない自分の力を使いこなしていた人たちに、丁寧に曲げた右手を体の前にやって左足を後ろに下げてお辞儀をする。3秒ほど頭を下げたあと、さっと体を起こして手足を元に戻す。別に自分を卑下することは空瑠璃にとって特別なことではない。むしろ普通のことだ。いつも通りの通常運転。何の意味のない日常茶飯事。だがしかし、突然体育館にやってきた挙句霊力を貸して怨玉を止めることに協力した少女が、まるで『自分は誰の役にも立たなかった』とでも言う風にその場にいる自分以外を褒めれば、「いや今さっき大仕事したのはお前だろ」と突っ込みたくなるかもしれない。もしくは「くるりはすごい役目を果たしたけどキミたちも、まぁ『誰か』の役には立ってたんじゃない?」という上から目線な煽りに聞こえてしまったかもしれない。でも空瑠璃は全く何の意図もなく、当たり前に自分を下げて相手を心から褒めているだけだ。

>>allさま

11日前 No.190

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_jG9

【戌井狗哉/合宿所体育館】

血の付いた足跡が見えるステージ、鮮血に塗られた窓ガラス、壁に空いた幾つもの穴、それぞれが所持している霊力までも血生臭く感じる体育館全体であったが癒しの香りと共に大量の花びらがとてつもなく手も届かなそうな高い天井から見事に降り注ぐ。
そんな世にも美しい戦場の中、戌井はと言うと今まで蓄積されたダメージと霊力の使い過ぎで疲労してしまい人知れず、血だまりの生温い体育館の床にて熟睡。そして彼はどこか夢心地を感じる別世界へ一人だけで歩いていく。限り無くどこまでも腐敗してしまった東京の中、ずっと一人きりで進む道。誰も止めてくれる者も付いて来る者もおらず、本人も自身の道は険し過ぎて誰も付いて来れないのならば、いっそこのままで良いとも感じていた。そんな所までは血まみれの体育館に見せる現実に然程何も変わらない。だが夢の中で歩く自分の顔は何故か今まで見せた事の無いとても単純な疑問に満ちた表情を見せる。

「誰もが僕から離れ、去って行くと言うのに……。君はどうして僕の元にずっと残ってくれるんだ?」

しかし戌井はこの言葉を夢の中で傍にいたはずのぼやけた隣人に対して発した瞬間、突然現れた謎の喪失感や空虚感に苛まれる。一人には変わらないはずなのに強烈な歪みが夢心地な戌井を襲い、もはや遠い残響であろう孤独な現実に連れ戻される。

「……あれれ? 僕は一体何をしていたんだろ……?」

そう横に寝ながら呟く彼は少し呆れ笑いを含めながら、眠ってしまった自身の身体をゆっくり見つめる。傷だらけと思っていた身体は夢の中と同じで無傷。力尽きた霊力はいつの間にか回復されており元通りに戻っていた。そしてまず考えたのは自分がどうやって霊力を発現したのか、では無く何故駆除するべき東京における害の前で呑気に眠ってしまったのか。その矛盾を解消するべく彼は寝起きながら瞬時に考えて咄嗟に造り物の解答を導き出す。

「あの程度の敵は僕にとって害や下衆以下、邪魔な埃程度の存在だね。ほら、その証拠に僕が眠っていても埃は勝手に散った」

自身よりも東京を愛していない者だけで消せる程度の存在等、わざわざ自分が出る幕さえも無い。そういう風に思い込み、頭の中に起こったどうでも良い矛盾を応急処置で次々と記憶を修正していく。

「それじゃ、僕は選ばれし者として東京のパトロールを行うとしようかな」

そう言って血で汚れて乱れた髪を軽く整えながら何事も無かったかの様に身体を起き上がる。

(それに悪人の猫田が率いるとてもじゃないけど厄介で小賢しい霊理士もいずれは内部崩壊させないとね。でも今持っている僕の霊力なら正面で対峙しても……)

そんな事を密かに考えながら戌井は人を嘲笑う様な笑顔で一人、自分が住んでいる愛すべき東京を守るべく気合いを十分に入れて動き出す。

>>周辺ALL

9日前 No.191

ますたぁ @ritonetto ★iPhone=gWqlrtM9V5

【胡菴:体育館 】


「ひとまず片付いたようですね。」

プランクトン妖怪たちは消え去り花びらが舞う。それをみて安堵し、是清さまの元へ向かう。先ほどの怪我などが心配だったから。

「是清さま、ご無事ですか?…」

また小さな子猫の姿になり是清さまに擦り寄る。任務だったとはいえ、少しでも是清さまから離れていて寂しかったらしく、思いっきり甘える。

「申し訳ございません…胡菴は…」

先ほどの、是清が刺された光景を思い出し、護れなかったことを悔い、涙を流す。

≫是清 紫泥 All
(返信遅れて申し訳ございません。すいませんが少しレス蹴りさせてもらいます)

7日前 No.192
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