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Blood Grail 【新規追加募集】

 ( オリジナルなりきり )
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「聖杯」に血を満たす呪いの旅路 @nisemodoki ★hELxStGP5l_yJQ

「 君、どうか一歩 踏み出してみたまえ。聖杯に結ばれた善きヒトよ。
 勝ち取った貴方はまずは正しい道を選んだ。おめでとう。

 だが此処がようやく始まりの地だ。

 万能の杯も、餌が無ければ唯の器。
 尤も、アンティークの価値はヒトそれぞれだけれど。賢い君が其れを手に入れたのだから、まさかそんな使い道を考えている筈がないだろう。

 君の欲望を吐き出したければ。己が願望に従順になるつもりならば。今更言葉にする必要もない。



 より残虐にヤれば良い!
 従う者は首を狩れ!  抗する者は火で炙れ!

 毒を食ませ、
 首を縊り出し、
 鉛玉で吹き飛ばせ!
 大釜で煮立たせ
 石で滅多打ち、
 肺を冷たい水で満たして!

 或いは四肢の先から挽き潰し、
 暗い土中に閉じ込めろ!
 串刺しにして烏の餌に!


 そういえば、身体の内から破裂するヒトはまだ見たことがない。

 まあ少し脱線したけれど。とにかく凶器も手段も、どうか好きに選べばよい。
 もし君の愚鈍な頭には何も思い浮かばなければ、その時は我々聖杯教会が哀れな子羊を導こう!

 今日この善き日から。君の世界は君と聖杯。
 そして大人しく善い獲物と、逃げ抗う賢しい獲物。

 とても単純で明快だ。

 だが 覚えておきたまえ。
 君が血の狩人である限り、また生贄の血でもあるのだと。

 さあ、そろそろ行きたまえ。此処に生贄の血はない、長居など無用だろう。
 案ずることはない。その聖杯が血で満たされた時、再び此処に還る日を、また逢う日を楽しみに。


 君、隣人を恐れよ。 」








 快活な声に促され、また一人教会を出て行く者が居た。大扉を潜って外界へ往く者は、その経緯は様々あれど、ほぼ例外なく聖杯を手にした者。己の望みに執心し、それを行動に移し成就させんとする活力に満ちた者。
 漸く欲望を叶えようとする旅路に足を踏み出そうとする者に、あの人はいつも再会を仄めかして別れを告げる。旅出つ子羊達が、再び扉を潜ることはほとんど無いと知りながら。徒らに希望の火を魅せて見送った。傍らで私も共に。

 もう既にこの世界は荒れ廃れている。聖杯が現れるずっと昔から。打ち棄てられた都市と、徐々に理性を壊し狂っていく民衆。人類が文明という体裁を喪った荒れ狂った光景は、ひとつの時代の終焉を想わせる。倫理などあってないようなもの。此処にあっては生存の為の闘争と、見えぬ未来の身の振り方に心を砕かなければならない。
 トウキョウと呼ばれたこの大都会さえ例外では無い。大量の人類が此処で忙しなく、だが安穏と生活したあの日々は、二度と見込めない。それは私だけでなく、誰の目にも明らかだ。ならばこそ人類は繁栄の終焉に、己の望みを、理想を追い求めるのだろう。

その理想を実現する、今最も現実的な手段は、聖杯と呼ばれる遺物を手にすることだ。
 聖杯とは荒廃した世界に忽然として現れた、欲望を何でも叶える器、と伝わっている。其れはこの世界に幾つも存在し、大概は既に理想の成就に執心する者に所有されている。聖杯の所有者となれば自動的に不死を得て、例え何度死に堕ちても、肉体ごとこの世界に戻ることが出来るらしい。
だが多くの人類が求めた奇跡、聖杯の真髄はそんな呪いか加護かも分からぬような押し付けがましい不死性などにはない。あの人の言うように、「なんでも願いを叶える」と言われた器は唯手に入れるだけでは機能はしない。古来から無の内に有を生み出すには、それなりの厳しい対価が必要だ。

 聖杯の対価とは、生贄となる血を杯に集めること。己の聖杯を血で満たした者だけが、欲望を叶える権利を与えられる。しかも唯殺すだけでは全く駄目だ。無慈悲に、残酷に、生贄を苦しめ貶め殺した者が、言うなれば聖杯の心を奪い、欲望の成就に近付くことが出来る。

  ……だからこそ彼らは聖杯を共に、この教会を去って行く。
 凡人の感性を持っていたならば、永く苦しい旅路。他人を蹴落とし、痛め付け、そうまでして叶えたい何かが有るのだろうか。それが腹の内に抱えている闇にあるうちは、私には知覚することが出来ない。過去にあった彼らの例を挙げるならば、死に別れた伴侶との再会を求めた者、狂気に堕ちた肉親を取り返そうとした者、忠義を尽くしてくれる誰かを求めた者。……あまりに数が多過ぎて、凡庸な私の記憶に残る程の者はそうは居ないのだが。

 と言うのも、この世界は順調に年月を重ねた、トウキョウを中心とする近代国家の為だけの世界ではなくなった。聖杯を巡る闘争がが生んだ歪みは、凡ゆる時代、凡ゆる場所、果ては平行して存在する数多の世界、未知の土地さえ引き寄せた。そうして流れ着いたある筈のない地はトウキョウの至る所に接続され、最早想像し得るトウキョウの様相ではない。数刻も歩けば全く未知の異国、異風の情景が広がっている。そんな混沌とした世界に変わり果ててしまった。
 そんな状態では当然、未知の土地からやってきた異邦の者達も増えて行く。異邦人達にしてみれば見知らぬ土地で訳も分からぬ混沌に巻き込まれ、全く哀れという他ないが、飲み込みの良い者は帰還には聖杯の力を借りる他ないと、自らこの闘争に身を投じていった。……そうでなければ、此処ではば容赦無く生命も尊厳も全て奪われる。

 この間にも、外界では聖杯の所有者達が贄を狩り、血の収集に明け暮れている。彼らは時にか弱き衆目を虐殺し、所有された聖杯を奪い合い、己の器に血を満たすことに躍起になっている。その果てがどう有るかも知らぬまま。


私だけに見える、僅かな先、ずっと果てのない冷たく、そして甘い暗闇。

願いを叶える聖杯は、まさか神の慈悲などではない。

万能を手に入れた私にさえ見えぬ先。
それはつまるところ、この世、か、あ



……

…………

………………。……聖杯を、血で満たした、彼らはいず


あ、あ

…………ああああああ。ああああ。









「 この戦いが神の慈悲でないなんて、随分穿った見方をしたね。

 先に掴む灯が視えてこそ、悪夢の旅路も甘く報われるというものだ。例え結末が暗闇でしかなかったとしても。

 復活の見込めないこの廃墟にて、子羊どもは深い闇の前に破れ、その血は澱み、肉は腐り、いつか甘く朽ち果てる。
 我が教会、我が聖杯が、そんな僅かな猶予に観る小さなヒカリ、最期の夢を与えよう。……先に見える希望の前には、眼前に立ち塞がる痛みも、苦悩も、戦いさえ些細な誤差というものだろう?

 ほら、きっと我らこそ、救い手とも呼ばれるべきではないか……? 」









…………。………………。
………………何を考えていたのだったか。


ああ、そうだ。


私が、何を案ぜずとも。彼は殺すだろう。
初めこそ怯え竦んでも、結局誰も彼もがそうするのだから。

闇の中にあって尚叶えたい願い、理想と希望。
苦渋に軋む身体を突き動かす欲望というのは、

幸せな夢なのだろう。ああ、ならば殺して来るがいい。あの人が唆したように。

鳩尾を潰し、頭蓋を砕き、
十字に磔付け、喉を貫き。

白い四肢をもぎ取り、耳を奪い、舌を切り。か細い首を狩り落として。
或いは美しい顔を潰し、髪を黒く焼け焦がして。

残虐に無慈悲に他者を踏み付け、屍体の山を踏み荒らし、そしていつか戻ってくるといい。




血に満ちた聖杯が、最期の願いを叶えよう。









( だがやはり、聖杯を持つ者の考えることは皆同じのようだ。
  たった今出て行った彼の、襤褸切れのように擦れた遺骸が、見る影もなく歪み潰れた無残な顔が、私にはもう視えているのだから。 )









【夏休みも中盤に失礼します。終末の近い全てが寂れた黄昏の時代にて、各々の願いを叶える為、理想を現実にする聖杯を生贄の血を満たす為、欲に溺れた罪深い者どもが殺し合う脳筋専用スレ(の予定)です。
 既にお分かりでしょうが残酷・キャラクターの死に類する表現をやや盛っていますので苦手な方はご注意ください。お約束通り詳しくはサブ記事にて。もう少々レスはお待ちください。何かありましたらスレ主のアカウントまで。】

メモ2017/09/16 21:54 : 聖者 @nisemodoki★iPhone-6OBHeQDJR0

【聖杯教会付近】

櫻井菊、マーベリック、グラディオン、Nnel'wt、フラース、ヴラディア


【円形闘技場】

指宿日向、ヤヤ


【地下墓地】

メイヒュー、第二の聖杯


【山上の廃寺】

教会長


レス待ち

・美坂茉咲(キープ中)

・フレッド(キープ中)

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聖者 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【教会長 / 聖杯教会】

茶を飲みながら菊の話に付き合っている。彼はこのトウキョウと、聖杯を巡った虐殺の闘争について随分と熱の篭った想いを腹に抱えていたようだ。最早このトウキョウには狂気ばかり、傍観者の立場にあっても倫理など気付けば忘れ去ってしまいそうな無為な存在。菊はその最中でも道徳と善性を併せ心に刻み、自らが正義であろうとする奇特な不死のようだ。悪く言えば融通が効かないタイプではないかと装置は評価する。

彼の熱弁、この闘争への疑念、聖杯への不信、そして故郷を戦地に選ばれたという悲しみ。暫くの時間相変わらずにこにこした笑みを貼り付けた教会長と共に彼の質問攻めを聞いていた。彼の疑問は、此処トウキョウに縁のある者であれば、そして殺しを悪とする近世の倫理観を持ち合わせた者であれば至極真っ当な、だが単純な怒りだった。
彼の中に燻った唯の怒りは、彼自身にも止められない。随分と長い間彼の演説を聞いていたと錯覚したが、不意に彼が我に返り、申し訳無さそうに言葉を途切らせた時。
我らの主が、自称救い主がいつもの暢気な、だが どこか隙を許さない調子で声を挙げる。

「 おや、最初に言わなかったかな? それとも此処に来るのは初めて? 」

いつの間にか空になっているカップを指で弄び、青緑色の視線だけが菊の瞳をじっと見据えている。
何を考えているのかは知らない。しかしこの男が、教会の主が不死に手を貸したことなど無い。多少の助言こそすれど、この聖杯事件の核心に、菊の望む真相に辿り着けるような応え方をする筈がないのだ。それどころか過去この聖杯闘争を支配しようとした者、聖杯闘争の存在そのものを脅かそうとした者を自ら誅したことさえある。いずれも不死のものだったが、そこはこの混沌の裁定者。異能使いなど彼の敵ではなく、大した戦闘にもならずに聖杯を剥がされ葬られた。
もしかすると今回も菊を、このまま手に掛けようとしているのでは? そんな掌握するような、獣のような視線は、端から観ている此方に緊張感を齎すにも充分なほど冷たい、射抜くような恐怖を孕んでいた。
だがそう思っているうちに、ふとした瞬間にその表情は胡散臭い笑みに代わる。

「 君は此処トウキョウにあって、そして聖杯を手に入れた。聖杯が君の前に現れた。ああ、もしかすると聖杯の世界に君が現れただけではないか?だがなに、今はそれだけで充分さ!
君が何かを望むなら、それがもしこの血生臭い戦いの終わりであろうとも、君は叶えられる手段を既に知っている筈だ。ああ、幸運な君。知りたければ行きたまえ。君の願いが叶う時があれば、それが答えを知る時になるだろう。 」

>菊さん

【 やろうと思えばできなくはないのでしょうが(既にいるアイドルを映すだけでしょうけど)オリコンは崩壊しているでしょうね……】

2ヶ月前 No.46

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_vDC

【アドルフ・ギルプレス/崩壊した電波塔前】

チャージ弾を宣言した後、目の前の相手は不規則で細かい無色透明な雨音に染み込んだ瓦礫に刀を突き刺してセンゴクブショウについて語る。

「……センゴクブショウですか」

自動人形の様な人生を歩んできたアドルフにはその意味が理解出来なかった。百年の孤独の様な時間を過ごしたアドルフにとってセンゴクブショウと言う評価を下したのは彼が初めてであった。ある人物は彼を自動人形と。ある人物は彼を存在しない物と。ある人物は彼を人を辞めた化物と。そんな中で目の前の相手は無色か影の色、それとも歪んだ色にしか評価されなかったアドルフにちゃんとした色を初めて着色してくれた。
だが、アドルフはそれでも目の前の相手に対して終わりの無い終わりを黒紅色に飾らないといけない。
そして相手は地面を刺していた刀に力いっぱい、風切り音を鳴らしながら、雨音を斬り捨てながらこちらに向かって飛んでいく。それに対してアドルフは紙一重で身体を捻って頬に掠り傷を付けられながらもなんとか回避する。そして回避した際に捻った身体を相手に向けて戻しながらチャージ弾を発射する。威力はまさしく大筒。だがチャージ弾を撃った反動で彼は後ろに大きく飛されてしまう。そんなアドルフを戦闘準備していたゴーレムが自身の魔法を中断してゆっくりと受け止める。そして主人を受け止めたゴーレムはアドルフを地面に置いて両手を天に掲げる。さらに掌から出現した雷を鉛色の雨雲に貫き飛ばす。やがて貫いた雨雲からは落雷の様に音速を越えたスピードで雷鳴を轟かせながら崩壊した電波塔に落ちていく。それと同時にアドルフは相手の攻撃に備えて雷鳴が響く中、無言で相手に拳銃を向ける。地味に此処でアドルフは数分魔力を溜めて、二体目のゴーレムを召喚しようと企んでいた。
さあ、次はどんな手で攻撃を仕掛けるのか。それだけがアドルフの頭の中を満たし充実させていく。愛も名誉も聖杯に注ぐ夢でさえもただ空しいだけ。彼が望むのは強者。今この場で感じられる生きる喜び。それのみに尽きる。
永遠と言う言葉に身を焦がしながら、また永遠を持つ相手に手に持つ凶器と共に笑顔を向ける。

>>センゴク様、周辺ALL

2ヶ月前 No.47

雨上がり @koshou0602 ★iPhone=2cOS0Vk6Dl

【櫻井 菊/聖杯教会】

『おや、最初に言わなかったかな? それとも此処に来るのは初めて? 』

そう言う教会長のその目は、有無を言わさず黙らせるような凄味があり、ゾッとする。全てが彼の手のひらの上なんじゃないかと錯覚します。自分でも気付かぬ内に一歩下がっていたしまっていました。それほどの恐怖、それほどの威圧感。

しかしそれも束の間、すぐまた戯けた様な表情になり、彼は口を開く。
……やはり、教えてはくれませんか。知りたければ、聖杯に血を捧げろということでしょうね。

「……つまらぬ戯言に付き合って頂き、感謝します。お茶も美味しかったです、ありがとうございます。ゲイザーさんを有効活用させて頂くこともあるでしょうし、また来ると思いますが、出来ればこの聖杯に血を貯めたその時にお会いしたいものです」

雨も少し弱くなったでしょうか。結局彼以外の教会の方には会えませんでしたが、思っていたよりも報酬がありました。祖国の為には、何が何でもこの聖杯闘争を勝ち残るしかないという事実確認。それだけでも充分です。

「お邪魔しました。私は、必ず此処に聖杯を持って戻って来ます」

言霊みたいなものです。言えば、叶うでしょうし、叶えさせてみせます。

>>教会長様、ゲイザー様

2ヶ月前 No.48

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

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2ヶ月前 No.49

くら子 @kura003☆pak20/nYiv6 ★wyf4VWw0x0_Qks

【 マーべリック / 教会周辺 】

怒りに身を任せ魔女が放った火球は、大雨の中を真っ直ぐに駆け抜け、悪魔に直撃する。
黒い煙の中現れた悪魔は吼える。自身の姿を傷つけられた悪魔は今や余裕に溢れた女性の姿は無く、真の"悪魔"がそこにいた。
大気をも震わす咆哮ににぞぞぞと首筋をたてる。しかし魔女も負けていられない。悪魔がした赦されざる行為。ここで制裁を。

「遂にこちらに振り向きましたねこの悪魔が」
「"我が君"へのためのあたくしの努力を妨害したおまえの罪はぜっったい赦さない」

グラディオンはマーべリックに斬りかかる。マーべリックはそれを長杖で受け止める。憤激した悪魔の顔をぎりぎりと睨む。
激しくなる雨の中、周りは中々消えない炎に囲まれ、黒煙が立ち込めている。両者共々、新人不死人のことなど頭になく目の前の敵しか見ていない。

「まあ、貴女もそんな必死になるのですね。」

なんて煽り気味に口をするものの。正直160cmの華奢な女性が遥かに高い身長の者に力で勝てるはず無く。その顔は苦しいものであった。
両者の鎬を削り合う戦いは圧倒的に魔女が押され気味。力のみでは到底勝ち目はない。

ばきばきとコンテナが崩れる音と鎖が擦れ合う音が聞こえた途端、二人の頭上から漁夫の利のごとく仮面の者が落ちてくる。その手の持ったフレイルは無感情に振り下ろされる。
魔女は今とばかりに咄嗟に右側に身を反らす。フレイルからはぎりぎり躱せても、長杖に押さえられていた悪魔の剣が反動で素早く彼女の左肩を大きく斬ったが気にしてはいられない。白いローブがジワリと赤く滲む。
ふらりと二人から距離を取ると再度長杖を振るう。今度は左右に一つずつ頭上に一つと魔法陣を出す。そこから三本の赤い光線を放つが左肩の負傷と今までの疲れが来たのだろうか。光線は二人の不死者から外れ、後ろにある廃ビルの一階部分を破壊した。顔を顰め大きく舌打ちするとがらがらと下から傾き崩れ落ちる廃ビルを遠目に長杖をしっかり握りしめた。


>>Nnel'wt 、グラディオン、フラース、周辺ALL


【廃ビル壊したっかたんですごめんなさいえへえへ】

2ヶ月前 No.50

雨上がり @koshou0602 ★iPad=PJvYzvE0AC

【櫻井 菊/教会周辺】

ドアに手をかけ外に出る。そろそろ生きているヒトのために食料を調達し支給しなくてはならないな、と考えていると
、ものすごい轟音が轟く。周辺を見渡すと、近くの廃ビルが壊れていくのが目に入ります。

「……先ほどの不死人達の争いがまだ続いているということでしょうか」

丁度私が弓を射ったビルに近いです。
近くの廃アパートの屋上に出て、状況を確認する。

「新しい不死人さんは戦闘と少し離れていますね……あと、マーベリックさんと、グラディオンさんと、ね……ね……ねーると?さんでしたかね。んん、発音が難しいです。……あれ?」

どうやら壊れた廃ビルの方にも不死人がいたようです。あそこにずっと潜んでいたのでしょうか?となると、私が弓を射る間もそこにいたのでしょうか……生憎チラッとしか見えずに誰だかは分からなかったです。
視線を戦闘の方に移し、現状理解に努めます。

「……マーベリックさんが押されてますね……あぁ!左肩が怪我していますね、痛そうです……見た目2対1みたいになってません?マーベリックさんが不利ですね……というか、グラディオンさんの服、あちこち破れてて、その……破廉恥ですよ!目のやり場に困ります……!」

とりあえず、3人の間の位置に弓を射って行動を少しでも止めましょうか。
狙いを絞り、弓を射る。

3人の目が降ってきたその矢に集まった瞬間、飛び降ります。

「私は櫻井 菊と申します。戦闘中失礼でしたら無視して構わない、というか無視してくれたらありがたいんですけど、グラディオンさん、その格好は危ないですよ、よかったらどうぞ」

戦いは絶好の具合で行った方がいいはずです。そう思い、自分の上着を彼女に羽織らせる。身長高くて背伸びしましたけどなにか?
あ、彼女とてもおしゃれさんなんでしたっけ?それなら余計火に油かもしれません、こんな変な軍服を被らせられたら……。

「マーベリックさん、私はそこの新人さんとお話しようかと思いますが、微力でよろしければ加勢も致しますよ?いや、本当に微力なんですが……むしろ足手まといなんですが……」

>>マーベリック様、グラディオン様、Nnel'wt様、フラース様


【突然乱入ごめんなさい……新人さん誘拐したい】

2ヶ月前 No.51

似非紳士 @baccano☆/.lpbIA2P7M ★J1SGpZKeln_PHR

【ヴラディア・ツェペシュ・ドゥラキュリーア/ポエナリ城塞→教会周辺】

祈りの気配が、祈りの音が、祈りの香りが私に届く。
あらゆる場所が祈りに満ちたこの世界は、何と心地よいのだろうか。

であるならば、私も祈らねばなるまい。
誰よりも深く、長く、祈りを捧げ続けねばなるまい。

祈ろう。
そうすれば、きっと神は降りてくる。

祈りの気配が強いのは、闘技場と教会付近。

闘技場からは、この世界で唯一の宿敵の気配。
今ここで出向くのもいいが、私は好物を最後に残すのが好きだ。
あの存在を討ち果たすのは最後の最後と決めている。
今ここで争おうとも、燃え上がるような祈りは望めないだろう。

ならば、教会だろうか。
いや、違う。
すでに出来上がった戦場に後から突入するなど無粋の極みだろう。
ならば、眺めるというのも一興だろうか。
もしかすると、面白い存在でも見つかるかもしれない。

ズシリと重たい我が愛槍を手に、少々遠乗りとしゃれこむのも面白い。

私は愚か者の亡骸と骨肉を編んで、馬の姿を形作る。

死してもなお我が夢想のワラキアの為、馬車馬のように働くがいい。
それが、愚かな貴様たちへの最後の褒賞である。
ワラキアの栄誉の礎となれ。


私は赤と桃色と肌色と白が歪に組み合わさった馬にまたがると、それは断末魔の様に嘶き、地を蹴って走り出した。

目指すは教会付近の戦場、そうとも教会とは祈りの家、ならばそこで祈ることに何の悪があるだろう。


眼下に戦場が広がっている。
劣勢の側、優勢の側。
それはどこから見ても一目瞭然。
劣勢側は狩られて、消えるのだと思っていた。
しかし、その劣勢に一人の男が手を差し伸べる。
愚かしいとは思ったが、その男に少しばかり興味を持った。
あえて劣勢に味方し、優勢を敵とする。
戦術に照らし合わせれば価値がない、戦略においては未知数だ。

そのような茨の道を進もうとする奇妙な男に、僅かばかりの興味を惹かれた。

>>櫻井菊様、マーベリック様、グラディオン様、Nnel'wt様、フラース様

【賑やかそうなところにお邪魔します。竜の娘がログインしました。竜の娘は様子見中です。竜の娘は奇妙な男に興味を持ちました】

2ヶ月前 No.52

唐紅 @karakure ★WfkdFvXBLL_mgE


【センゴク/崩壊した電波塔前】


 迫り来る弾丸、そして相手の笑みに、センゴクは再度満面の笑みを浮かべた。

「青年よ――そうだ、それでいい。笑え、笑え、戦はそうあるべきだ」

 放たれた大筒サイズの弾丸は肉を抉って行く。いや、抉るというより削る、が表現として正しいだろうか。回避行動は行ったがそれでも腹部の真ん中から右側が存在しなくなった。あまりのその勢いに身体ごと後方へ吹っ飛びつつ、起動するはラストラスト。

 雨粒が今の位置から一寸でも下へ落ちる前に、センゴクという存在が消え、再度具現する。
 雷鳴が世界を一瞬照らす中、白き泥が垂れる。現れるはアドルフの背後。無から有を、具現する。再現する己、センゴクを世界に受肉させる。

 と、雷が落下したせいか、天から雨粒以外に数多の瓦礫が飛来する。それを悠長なまでに眺めつつ思うは。

 センゴクブショウは一人で戦をしない。
 数多の兵士を従え、謀議を重ね、策略を練り、それから戦場(いくさば)に往く。そしてその場所でその軍(むれ)は正面衝突、防衛、奇襲、蹂躙、静観、様々な面を見せる。速攻、緩慢、停止、戦場の速度も状況により異なる。今の戦場には2人、それ以外の障害物も益になる物も何も存在しない。

 違(たが)えるならば――、今ここにいる2人は刹那を生きる者同士ということ。

 具現するは『対の四の片割れ・シンゲン』。両手に握られるは鈍い赤を塗りこんだ人間ほどの大きさの槌。
 飛翔しその槌で降り注ぐ瓦礫を払いつつ、相手の脳天目掛け振り下ろす。

(そして――志を持つのだ。キミは“いきて”いるのだから)

>アドルフ様

2ヶ月前 No.53

洗濯蟻 @arinohito ★iPhone=n7Rebp7mCv

【Nnel'wt / 教会付近】


鎖に繋がれた鉄塊が地面を割り砕く。
雨は相変わらず降ってはいるが先ほどよりかは雨足を弱めていた。炎に当たった雨水がシュウシュウと音を立てて水蒸気と化し、薄ら煙る。

じゃららららっ

役目を果たした鎖が袖から抜け落ち地面に転がった。替わりに現れたのは青龍刀に似た形状の剣。長い袖越しに掴んだそれを振り払い、水平に構える。次の瞬間には既に動いていた。

戦いの匂いを嗅ぎつけて尚また無数の不死者が集まって来るのを感知し澱んだ空を一瞬だけ見上げるそれに向けて、一条の銀矢が飛来する。


バツンッ!


分厚いゴム板にパンチ穴を開けた時の様に粘着質な貫徹音。振り返ったそれの身体が痙攣し硬直する。矢は呆気無くその身体の肩口の右後ろから左胸に向かって貫通した。胸元から飛び出す鏃。その傷口から紅く噴き出す血液は、無かった。

「警告。攻撃感知。損害軽微。」

ただ、貫通しているだけ。丁度動いた途端に三人の間に収まる様に飛んできた矢がヒットした形になったのは意図した物では無いだろうが……、その結果は言わずとも知れる。


カランッ


鐘の音と共に動いた其れが真っ先に狙ったのは近場に降り立った男。不死人の一人に着ていた上着を着せ、新人不死者の方を気に掛けたその瞬間を突いての事である。

鈍く光る刃が弧を描きながら地面を削り、下方から男の顎下に向けて攻め行った。


>>周辺ALL

【人が多くなってきたので周辺ALLに纏めます 密度凄風味でたのしい】

【新人くんが人気過ぎてこれはもうネームドモブ化した方が良いのではと思案中 一応誰でも好きな様に動かしてどうぞなのだが】

2ヶ月前 No.54

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【ケイオス/荒廃した遊園地】



それなりの質量を持ち、しかし水分を含んでいるのであろう物体が咀嚼される醜悪な音を立てながら獣のように死体を貪り喰らう"何か"を前に、ケイオスは目を細める。目の前の少年はこれを姉さんと呼び親しんでいる様だが、其れの身体を構成する部位に統一性は無く、人も人成らざるものも等しく歪に織り交ぜられて蠢いている様子は、周囲から見れば只の怪物だ。

そんな化け物を慈しむ彼も、十二分に狂っている。
だが外聞など歯牙にも掛けぬであろう少年は、顔を笑みへと歪ませて願いを認る。傍から見れば純粋な子供が星に願うような可愛らしい光景と言えよう。只管に見当違いなのだが。

「────いやァ実に素晴らしいな、少年。君が狂王になる前に逢わなかった事を後悔するくらいにはね」

狂気を前にケイオスは、隠す事の無い愉悦を彼の紡いだ夢の礼として語る。そして心から悔やましく思う。狂王となる前、不死者として澱む血で杯を満たす為に剣を振るっていたであろう過去の彼を知らない事に。
血族を想うその顔は延々と聳える虚栄しか写してないのだ。少年を否定する言葉など本人に届くはずもないだろう。発した者など、今頃詰められた化物の腹の中に違いない。

ケイオスはコフィンの前から数歩下がると、まるで手品のそれのように一瞬で男性を模した人型へと姿を変えた。灰色の髪色に黒いコートで身を包んだ、教会に顔を見せる時と同じ様相である。人間では無いからか生物に有るまじき蒼白に染まった、しかし黒猫の姿をしていた時と全く変わらない笑みを少年に向けて、恭しく一礼して見せた。

「数多の徒を喰らい、冀求を成し遂げた君に敬意を払おう。だがニンゲンというものは一つ願いを叶えた所で歩を止める事が出来る程保守的な存在じゃない。例外無く君もその内に数えるべき者だ。君の語る"家族"へ手を伸ばしたければ、欲望のままに、数多と言わず全てを喰らってしまえ」

少年の背の低さ故に少しだけ頭を傾け、酷く低い声でつらつらと宣う。嘲笑か、将又慈しみの覗くものか、その弧を描いた目は幼子の後ろで蠢く安息さえ許されない屍の群れに向けられていた。


>コフィン、ALL

2ヶ月前 No.55

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_zI8

【アドルフ・ギルプレス/崩壊した電波塔前】

雨を巻き込みながら回転するチャージ弾は水飛沫を上げながら同時に相手の肉や血を骨を身体ごと削り飛ばす。だが油断は禁物。相手は先程も不死とは違う方法で不可思議な蘇生を行っていた。ならばと、稲妻が天から相手に向かって貫こうと刹那の速度で駆け抜ける。しかしその前に相手は一瞬にして消えてしまった。

「また消えましたか……どこかにだけは行って欲しく無いのですが……」

折角期待出来そうな敵が現れただけにこの最高の機会を逃す訳にはいかない。まだまだ自身を楽しませる事が出来るはずとアドルフは胸を高ぶらせて相手からの攻撃をじっと待つ。次はどんな攻撃を仕掛けてくるから楽しみでしょうがない。そんな事を考えていると瓦礫が飛んでくる礫と化して水溜りや周りの電波塔に弾け飛ぶ中、彼は精神を集中させ警戒を怠らない。途端にアドルフの後ろに突如として跳びながら現れるのは消えたはずの相手。持っているのは巨大な大槌。彼は再びルビーの指輪を相手に見せ巨大な盾を持ったゴーレムが召喚される。しかしそのゴーレムは大槌の強さに押し負けてしまい装備していた盾は壊れ通常のゴーレムに劣化してしまう。ただその間にアドルフはゴーレムの隙間から相手に向かって魔弾を乱射。しかしゴーレムの隙間から撃ったので当たっている確率は低いと思われる。

(ちゃんと魔力を補給させないとゴーレムが弱体化してしまうんですよね……)

実際盾を壊されたゴーレムは大槌のダメージで雨に当たったまま動かず戦闘不能に。アドルフは直ぐに相手から距離を稼ぎ黄色のゴーレムを自身の元へ呼び寄せ体制を立て直す。

「では次はこちらから行きますね」

彼がそう言った後にゴーレムが後ろから自分の腕をアドルフに乗せ、ゴーレムの掌からは細かい雷の波動を生み出した後に散弾の様に相手に向かって放つ。またアドルフも魔弾を細かくした散弾に変えて相手を迎え撃つ。

>>センゴク様

2ヶ月前 No.56

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/教会付近】
マーベリックに斬りかかると、相手は長杖で受け止めた。身長では明らかに此方が勝っている。このまま押しきってしまおうと力を込めた。
『貴女もそんなに必死になるのですね』と、マーベリックは煽ってくる。強がりを。
「当たり前だ。私は美しく在るために生き続けて来た。故郷の者は皆、私の美しさを誉め称えた。貴様は今、私を赦さないと言ったな。私とてそれは同じ」
と、頭上からいきなりNnel'wtが降ってきた。
舌打ちして身をかわした拍子に、フルンティングがマーベリックの肩を切り裂いた。
「…ふん、様ありませんね。」
とその時。一条の矢が三人の不死人の間に突き刺さった。マーベリックの我が君、櫻井の矢が。
櫻井は狂人揃いの不死人の中で、かなりまともな方だ。トウキョウ出身の日本男児らしい。
現れた櫻井は、背伸びしてグラディオンに軍服を羽織らせた。グラディオンは一瞬だけ目を見開く。
ていうかマーベリックが滅茶苦茶睨んでる怖い。
「…ありがとうございます。後日きちんと洗濯して返しますので」
突然の乱入により、少し落ち着きを取り戻したらしい。
敬語に戻り、独り言のように呟いた。
「…全く…君のそういうところ、『あの子』にそっくりですよ。…ああ、何でもありません。」
元の調子に戻ったグラディオンは、ふとニヤリとした。
仕返しとばかりにマーベリックを指差す。
「というかですね櫻井君。私がこんなにボロボロになったのも全てはお宅のマーベリックのせいなんですよ!あの娘が水属性の私に火球ぶちこんで来たんですよ!酷いですよね!」
他人を揶揄うのはグラディオンの十八番である。
櫻井は苦笑していたが、やがて新人不死人の方へと向かっていった。
(あれー?櫻井君は新人君に興味がおありで?あ、Nnel 'wtが不意打ちしようとしてますね抜け目のない)
…軍服とはいえ、私に親切にしてくれましたからね。
誰かに気遣いされたのは何百年ぶりでしょう。
「…恩を借りたままなのは、私の美学に反します」
そう言ってグラディオンは、フルンティングを振るい、Nnel'wtの行く手を斬撃による突風で阻んだ。

《周辺ALL

【人数が増えてきて楽しい。なんか櫻井君とグラディオン相性良さそうですね。しかし軍服被せるなどマーベリックが嫉妬しそうで怖いですね…】

2ヶ月前 No.57

唐紅 @karakure ★WfkdFvXBLL_mgE


【センゴク/崩壊した電波塔前】


 いつの時代もそうだ。
 いかなる機知に富んだ名将だろうが、いかなる屈強な猛将だろうが、生きている以上ヒトは死ぬ。それも、たった一発の――標準の定まっていない流れ弾に命を奪われることさえ。

 センゴクでは然程珍しくも無い光景であった。
 ジョウラクを目指す兄を支えた優しきヨシカタも、タケダ騎馬隊で最強と謳われたマサカゲも、狂気に身を投じたナガヨシも、それで死んでいった。

 振り下ろされた槌は盾と衝突し、打ち勝った。そのまま槌は勢いをそのままにゴーレムへと落とされるが、その隙間に彼の影を見た。ゴーレムの表面に接触した槌を軸とし、宙にて身を捩る。迫り来る無数の弾丸を出来る限り避けようとするが――。

(――――ッ!!)

 三度、身体の部位を抉っていく。握っていた大槌ごと右腕が肩から吹き飛び、腹部も先ほどと同じように半分失い、無くなった箇所は致命に値する。
 しかし――しかし、既に活動不可の領域に達した肉体に対し白き泥は発生しない。その理由は即座に理解(わか)った。自身も理解しきっていなかった己の能力。これに限界があるということ。
 幾多のヒトが培った歴史、ヒトの身体に関してそれが導く先は誤らない。ラストラストが起動しないという事は、この身体は瓦解する。故にここが、これが終着点。

(天に心あるならば、そのヒトを生かす。ならば、この結果は――我は、この世界に不要という回答(こたえ)なのか)

 視界だけ安定している。雨で濡れた世界で、乱反射する様に彼が瞳に映った。返すは場に合わない満面の笑み。それは矜持でも意地でも何でもない。彼に対する感謝。
 眩い光に目を瞑る。放たれた散弾が残った肉を喰らって行き、


(――武運、拙いものよ)


 錐揉み回転してながら吹き飛び、瓦礫の山を砕きその中へと肉体は埋もれていった。
 そして、濡れた地面を瓦礫から漏れた血が伝っていく。

>アドルフ様


【早いですが、センゴク退場させていただきます。絡んでいただき、ありがとうございました!】

2ヶ月前 No.58

軽トラ @bondance☆yWhlpHEg7eBD ★7YCQetBhrb_15y

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2ヶ月前 No.59

酢橘 @karasu1010☆TyGLtXpsS1g ★0gkYBdXyN1_zI8

【アドルフ・ギルプレス/崩壊した電波塔前】

アドルフは相手の攻撃にゴーレムを犠牲にして回避した後、即座に体制を立て直しゴーレムと共に散弾による追撃を行おうとしていたが目の前の相手は身体に穴を開く程の致命傷を浴びて雨の中、静かに倒れようとしていた。アドルフは状況を全く理解出来ず攻撃の手さえ止めて拳銃を降ろしてしまう。未だにゴーレムが相手の方向に散弾を撃ち放とうとする中、彼が襲った感情は落胆。

「……まだ逝くな……逝くな……。もっと俺を楽しませてくださいよ。まだ俺は――」

そして姿も消えずに眠って行く彼は吹き飛びながら確かに笑った。同時にゴーレムの腕から雷の魔法を込めた散弾が相手を無情に撃ち抜いていく。相手を倒したはずのアドルフは眠った相手に対して叫びにもならない乾いた声で呼びかける。彼を突き動かすはもっと戦いたいと言う感情が一つ。

やがて落ち着いてきた彼は落ち込みながらも黄色のゴーレムと共に崩壊した電波塔に戻り雨の当たらない所でゆっくり休む。

(ちゃんと実力で倒したかったんですけどね……次回こそ……)

まぐれ当たりの勝利等アドルフは望んでいなかった。聖杯には既に血がいくらか溜まっていたがそんなのに興味は無い。

(しかしあの笑顔は……)

同時に相手の笑顔の意味がさっぱり分からなかった。生きている実感や戦闘時以外に笑える程の感情があるのか。ひたすら彼は雨に濡れる電波塔の中で自問自答し続けるしか無かった。

>>センゴク様


【こちらこそ絡んで下さりありがとうございました!またご機会があれば是非宜しくお願い致します!】

2ヶ月前 No.60

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

【 指宿 日向 / 円形闘技場 】

弾き飛ばした男の腕が起点になり、強烈な火柱を噴き上げる。炎はまるで意思を持っているかのようにうねり狂い、闘技場一体が火焔の熱と光に包まれる。まるで炎天下にいるように感じる程の光量を持った炎は動きを変え、日向の方へと向かう。
日向は眩しそうに腕を掲げて顔に影を作り、男を見据える。

「ほう、これは中々――」

覆うように来るもの、貫かんとするもの。様々な方向から迫り来る無数の炎。状況は悪い。
それでも尚、日向は王者然とした笑みを浮かべる。それは余裕と貫禄のある、少女の顔では到底出し得ないであろうもので、見るものを威圧し畏怖を与え戦慄させる雰囲気を持つ。この状況で笑える十代の少女など何処にいようか。まだ精神の成長しきっていないはずの年齢で迫る火の手を前にして堂々と立っていられる生娘が何処にいようか。
――此処に在り。
燃え上がる炎の音にかき消されたが、少女の口から発せられた言葉は確かに「面白い」であった。口から真っ白い歯が見える程に口角を上げ、しかしその目に笑いの感情は無い。伏した様な目のままに、男と炎の様子をじっと観察している。宿るのは敵に対するそれではない。彼女の双眸が孕むのは、獲物を見る獅子の如きオーラ。

「受けよう」

そう呟いた日向を中心に竜巻が発生する。周囲の細かな物は片っ端から巻き込まれていき、風の渦が可視化する。日向は腕を組み仁王立ちした。まるで避ける気の無い姿勢である。先程の発言に、この姿勢。これが意味する日向の意図は。
正真正銘、真っ向から受けて立つというもの。
暴風が一層激しさを増す。向かって来ていた炎は日向に当たるよりも先に竜巻に巻き込まれて、その回転と共に巻き上がっていく。火炎の嵐。闘技場がより一層明るくなる。
そして、突如として竜巻が分散する。まるで散りゆく桜の花の様に周囲に火が撒き散らされ、ひらひらと落ちながら鎮火していく。
散った竜巻の中心に少女がいた。能力の代償に与えられる疲労に大きめの呼吸をしつつ、額を流れる一筋の汗を拭う事もしない。ただ男を見据えて嗤うと、両腕を解き、まるで散歩でもするかの様に歩き出した。ただ、民の様子を一目見ようと街へ繰り出した王の如く闊歩する。その両足に強烈な風を纏いながら。
一瞬少女の姿がブレて、そこにいたはずの影が掻き消える。風による高速移動。少女が踏み込んだのは男の目前だった。
右拳に再び暴風を発生。口から息が漏れる。先程の連打の手応えから、体を貫通させるのに必要な風量を考えて手に纏った。
そして日向は吠え、その拳を相手の胸に向かって振り抜いた。

>>ヤヤ(炎の男)

【大丈夫ですよ〜!!】

2ヶ月前 No.61

ふぁすね @yupihiko☆d.mPOva7Vfg ★mbjMynBHF3_OSy

【コフィン/荒廃した遊園地】




 自身の吐露した目的と、願い。いままで会ったことのあるほとんどの人間はこの時点で生命を弄び死者を冒涜するコフィンを断罪しようと刃を向けたものだが、この猫は違った。チェシャ猫にも似た三日月のような笑みを一層ゆがめ、愉悦という以外に例えようもない表情を浮かべる。変わったねこさん。しかしまぁ喋り笑う時点で普通のねこさんではないのだが。


「ほめことばだと、受け取っておきます。」


 目の前の猫の狂気を孕む人間を好まずにはいられない性質などつゆ知らず、コフィンは猫の"素晴らしい"という言葉を素直に受け取ってこくりと頷く。察しがよく聡明であるコフィンだが、酷く世間知らずである彼は誰しもが抱く敵意や悪意、さらにそれを超えた欲望などと言った複雑なことはあまり考えずに生きてきたからだ。そしてコフィンはふいと興味を失ったかのように猫から目をそむけ、姉を愛でることに集中し始めたが、不意にぞわりと周囲の空気の感覚が変わり、コフィンは緩慢に振り向く。其処に立っていたのは、灰の髪を持つ黒い男。先ほどの黒猫とは打って変わった姿だが、にぃ、と歪むその口元がこの男と猫とのつながりをにおわせる。


「ふしぎ」


 かくりと首をかしげたコフィンは、男の紡ぐ言葉の意味について逡巡した。逡巡した結果、コフィンのとった行動は男の抹殺だった。コフィンがほんの少し視線を動かした瞬間、鞄から零れ出ていた触手の一本が動き、男の首を刈り取らんと動く。


「ふしぎで、すてきなねこさん。僕の"家族"になりませんか?」


 花が咲くような笑みをたたえ、虚空からしろかねの剣を呼び出すコフィン。コフィンはその男の助言を忠実に聞き入れ、今まさにそれを実行しようとしていた。




>>ケイオス、ALL

2ヶ月前 No.62

くら子 @kura003☆pak20/nYiv6 ★wyf4VWw0x0_Qks

【 マーべリック / 教会周辺 】

「っち。」

美しい顔を鬼のように歪め、一歩二歩程バックステップで距離を取る。二人の間に割って入った仮面の者に突如矢が突き刺さる。本日二度目の見覚えのある矢に魔女は顔を輝かしたのは束の間。地面に降り立った白い軍服の男性は悪魔に自身の軍服をかけた。
よ、よかったらどうぞ じゃないですわよ我が君!?
と思ったのも束の間。日本男児は魔女に謙虚に微力だが加勢を申し出たことに魔女は心掴まれくらりとする。
ああなんて謙虚でお優しい方なのでしょう!!敵に肩を貸すもちゃあんとあたくしのこと見ていてくださる。簡単にあたくしの物にならないなんて、なんて焦らすことがお上手なのかしら…!

「というかですね櫻井君。私がこんなにボロボロになったのも全てはお宅のマーベリックのせいなんですよ!あの娘が水属性の私に火球ぶちこんで来たんですよ!酷いですよね!」

「なんてまあ!先にあたくしの邪魔をしてきた貴女様が悪いのですのよ!ねえ我が君、その悪魔なんかに慈悲なんてかけなくてよろしいのですのよ!ほら悪魔!さっさと脱ぎなさいな!」

くらりとした感情とにやけた顔を必死に片手で隠し一応抗議をする。悪魔の「"お宅の"マーべリック」が予想以上に心に響いたようだ。

そんな少しばかり緊張が解けた場に風のごとく駆け抜けその鋭い切っ先を男性の顎下に向ける仮面の者。
悪魔と魔女はみすみす見逃すはずがなく。悪魔は斬撃による突風を魔女は火球を。突風と火球はぶつかり大きな炎の壁となり仮面の者の切っ先を阻む。

魔女は勢いよく走りだし、仮面の者の顔を目掛け長杖を下から顔へ向けて弧を描いて殴りつける。
それは仮面の者のとんぼ返りによって盛大に空振りになったが、弧を描いた動きを利用し魔法陣を展開。炎の矢が数本勢いよく飛び出しNnel'wtを狙い撃たれた。

「さっきからちょこまかと…。お次のお相手は貴女でして?」


>>周辺ALL


【まさかの物理 Nnel'wtちゃん殴っちゃうぞ(はぁと)】
【軍服着せられたけど加勢してくれる菊さまは焦らし上手】

2ヶ月前 No.63

洗濯蟻 @arinohito ★iPhone=n7Rebp7mCv

【Nnel'wt / 教会付近】


「攻撃感知。」


ヒュオッ カカカカカッ


襲い来る無数の風圧の刃に足を止め掛け、つんのめる様にして振るい掛けた剣を引き戻す。発生した炎の壁に阻まれた事で攻撃は寸での位置で中断。


ゴッ!


振り抜き、一閃。翻った長杖が眼前に迫る。殆どノーモーションの後方宙返りで躱したその攻撃は顔面ギリギリの位置を掠めて行った。地に足を突き顔を上げたその瞬間、その目の前に立つ魔女の周囲に文字や線が円上に複雑に重なり魔法陣が顕現。炎が収束し矢の形に凝固。然る後放たれた無数の矢はそれの顔面、右肩、左胸、腹部、右大腿部付近に相次いで被弾。衝撃で後方に大きく吹き飛ばされた。


ゴシャンッ!


途中炎の壁にぶつかって跳ね返り、ヒビ割れた石畳の地面に衝突。歪な形状のボールが跳ねる様にバウンドしながら転がり、その先の廃墟の壁面に全身を強く打ってやっと静止した。

「…………。」


壁際で逆様の状態で四肢を投げ出したまま動かないそれの身体には被弾箇所が小さく爆散した無数の抉れた傷跡。関節が無数に出来た様にぐしゃぐしゃに折れ曲がった手脚に泥水になりかけた雨水と黒っぽい金属光沢を持った粘性の液体が混ざったモノが伝い滴り落ちた。無機質な仮面は尚も魔女の方に向けられ続けている。

「さっきからちょこまかと…。お次のお相手は貴女でして?」

目を細めて嘲笑う様な睨み付ける様な表情を見せる魔女に対しそれは起き上がって相対すると言う動作で答えた。

ぎちぎちぎちぎちっ!

先ず左腕が蛇が鎌首を擡げる様に空に蠢き地面に突き降ろされ、弛んだ袖口から飛び出した鉤爪が地を掴み、そのまま体を支える。金属同士を布で締め付け固定する様な軋む音。更に振られた右腕の袖が廃墟の壁に突き刺さりピンと張り詰める。

両腕の二点を支えに起き上がったそれは壁の方を向いて立つ。重心が定まって居ないのか若干傾いだ姿勢。壁面から袖を引き抜き、地に着いていた鉤爪が地面に落ちる。身体に開いた被弾痕は既に小さくなっていた。


「緊急事変。警告。警告。警告。重度脅威確認。警告。警告。警告。当該目標は外敵性挙動体として扱う。優先攻撃対象と断定。直ちに排除。了解。優先攻撃目標確認。受理。受理。受理。コマンド?」


ジャキキキキキンッ!
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャッ


左右に大きく広げた両腕。地に向かって垂れた袖が激しく脈動。古今東西、国も時代も様々な近接戦闘に使われる、夥しい数の多種多様な武器を地面に吐き出した。明らかに元の体積よりも多きい。

「『Nnel'wt』余剰外敵性挙動体を剿滅。」

最後に振り返ったその手から出現したのは、長さ4~5mは在ろうかと言う長大過ぎるほど長大な『槍』だった。一般的に『パイク』と呼ばれる対騎兵、対歩兵戦闘で使われる迎撃用の武器。それを両手でバトンの様に振り廻し、前方に突き出して構え接近して来る魔女に相対。範囲内にあった廃墟の壁は呆気無く打ち崩され、地面は抉れ、地面に落ちていた武器達も飛び散っていく。

この場にいる全てが攻撃対象と成り得る、つまり完全に一対多数の戦闘行動としての『剿滅』なのだ。



「コマンド。当機に迎撃の用意あり。あなたにさちあれ。」



>>周辺ALL

【覚悟完了。当方に迎撃の用意あり!】

2ヶ月前 No.64

雨上がり @koshou0602 ★iPhone=2cOS0Vk6Dl

【櫻井 菊/教会付近】

「お宅のマーベリック、と言われましてもマーベリックさんは私の所有物でもなんでもありません故……そんな烏滸がましいこと、あり得ませんよ」

そう言いながら苦笑いをする。やはりマーベリックさんの我が君呼びが皆さんに誤解を招いているのでしょうか……何故私だけ我が君と呼ぶんでしょうか、未だ謎です。
それにしてもグラディオンさんとマーベリックさん、すごく仲がよろしいようでして。見ているだけで微笑ましくなってくるような言い合いです。少し入りたくなってきます。

そんなことを悠長に考えていたところを、何者かに狙われたようです。顎下……と、思った時は既に遅し。一手を入らせることを許してしまった……というところで、グラディオンさんとマーベリックさんが迎え打ってくれました。なんと!マーベリックさんは何度かこういうことがありましたが、グラディオンさんまで……貸しは許さないという体でしょうか?確かに、そのような考え方は我が祖国にもありますね。

ネ……ね?ねーると(本当に言いづらいです)、さんはマーベリックさんの攻撃を攻撃をもろに受けて、壁に飛ばされてしまいました。……見た目ぐちゃぐちゃになっています。

「あ、あの、あれ大丈夫なんでしょうか……いや、不死なのは分かっていますけど……って、なんですかね?ゴミのポイ捨てはよくないんですが……」

たくさんの何か、を出して、最後に取り出したのは……

「槍?ですかね……え、振り回してますよ!ピザ職人のような腕裁きです……!じゃなくて、どうしましょうかね……」

あなたにさちあれ、ですか。私の幸せを願ってるくれているのでしょうか?ちょっとキリスト教っぽいですが……。

「ありがとうございます。ねーるとさんも、お身体にお気をつけて」

充分な助走をつけて駆け出し、飛ぶ。
ーー今。
丁度目の前に槍が来た時に、槍の上に飛び乗ります。

>>周辺All様

【槍の上に乗るとか出来るんでしょうか……振り落としたりもしくは乗れなかったとかでも大丈夫です。】
【焦らしてるつもりはないです!!(菊は)マーベリックちゃん可愛い!!】
【グラディオン様の弟さん気になります……相性良さそうだなんてありがとうございます!それにしても洗濯して返そうとしてくれるとこすごく可愛いです】

2ヶ月前 No.65

軽トラ @bondance☆yWhlpHEg7eBD ★7YCQetBhrb_qEA

【ヤヤ/円形闘技場】

 煌々と黄金に燃え盛る空間で、夥しい数の炎の槍を向けられて尚、少女は嗤う。
その様子を静観していたヤヤは場の異常性――このトウキョウでは既に見慣れた風景だと思ったが、少し違う。
しかし直ぐに少女から支配するものの特有のカリスマ性を感じ取り、「なるほど」と納得した風に頭の中でひとりごちた。

 瞬間、少女の居る空間が歪んだかと思うと、テレポーテーションさながらの速度で男の懐へと転位し、咆哮をあげながら強烈な一撃を放つ。
とうに頭のヒューズが焼き切れていた男は少女の爆発的な速さに完全に対処しきれず、男の真芯は少女の拳に穿たれ、弾けるような音と共に文字通り風穴が開いた。
途端に、男の体が電源を落としたかのように崩壊する。輪郭が緩やかに変形していき、あれほどまでに熱く燃え盛って周囲を照らしていた炎は散り散りに消え、活発にぐつぐつと煮えたぎっていたマグマは勢いを無くし急速に冷え、男が居た場所は歪な岩場と化していった。

>指宿日向

2ヶ月前 No.66

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/教会付近】
「お言葉ですがマーベリック?先に此処に居たのは私ですから、邪魔したのは貴女では?どう思いますよ櫻井君」
他人を巻き込むグラディオン。櫻井は苦笑し、
「お宅のマーベリック、と言われましてもマーベリックさんは私の所有物でもなんでもありません故…そんな烏滸がましいこと、あり得ませんよ」
「…は???」
え、本気ですかこの人?焦らしというよりは鈍感というか何というか。
そんなこんなしていると、マーベリックの攻撃でNnel'wtは吹っ飛び、ぐちゃぐちゃになっていた。
「あらー…グロテスクですねー…」
てか櫻井君ピザ職人て。少しのほほんしてますよねこの子。と思ったのも束の間。櫻井はNnel'wtが振り回した槍に飛び乗った。
「おー、なかなかやりますね。しかし…Nnel'wtの標的はこの場にいる全員でしょう。…仕方ありませんね」
グラディオンはマーベリックと新人不死人に向かって声を張りあげた。
「マーベリック!新人君!このままではNnel'wtの槍で全員御陀仏です。先程の事は水に流して共闘してあげてもいいですが…どうしますか?」

《周辺ALL
【こちらこそありがとうございます!グラディオンの弟についてはもう少し後で少しずつ明かしていきます。】

2ヶ月前 No.67

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【ケイオス/荒廃した遊園地】


少年の、光景に対しての安直に零れ落ちた言葉と共にその背後で蠢いていた触手の一端がケイオスの首元へ目にも留まらぬ速さで喰らい付いた。表情を変えぬまま動かないケイオスに、関係無いと言わんばかりに触手はその肩から上を抉りとっていった。
刹那の出来事だった。まるで千切られたかのように断面の歪んだ男の首は、平和な世であったなら非現実であったろう自身の有様に対しても全く変化の訪れない笑みで面相を塗りたくって少年を讃える。

「君の選択は正しい」

まるで教え子を褒める師のように、しかし何処か他人事と同様に冷淡な低音が場を撫ぜた途端ケイオスの別れた首と身体がブラウン管に映る砂嵐の如く朧気に消え去った。
死んで消滅したのか。傍から見ればそう思っただろうが、この男は腐ってもあの狂った教会の教区長に居座る存在だった。少年が作り上げた無残な肉塊が手品みたく消え去ったと同時に、それは未だ雨が疎らに落ちる空の下へ元通りとなって再度姿を現した。

「だが悪いな。君の夢の一部と成るも一興だが私はまだこの世を満喫していないんでね」

雨さえ慈しむような大袈裟な身振りで両腕を肘が伸びきらない程度に軽く広げてみせる。過去の世で飽きる程有象無象を消滅させてきた己ではあるが、トウキョウという未知の地に降り立ってからはそう時が経っていない。様子を見る限り終末など秒読みに思える世界であるが、ならば其れをこの眼で見届けてしまいたい。大魔道士の邪魔さえなければ前の世で見れたであろう其れを。

「次に君を見つけた時、変わらぬ狂気で居てくれ。では少年────良い闘争を」

言い終わらない内に黒い外套に包んだ身体がすう、と朧気に透けていく。肢体を通して背景が徐々に主張し始める中で、弧を描いて顔に張り付く目と口だけが伝承通りに残ってケタケタと鮮明に映える笑みも、体に引き摺られるように何もかも消え去った。

>コフィン、ALL



【退散させていただきました!ありがとうございました…!】

2ヶ月前 No.68

洗濯蟻 @arinohito ★iPhone=n7Rebp7mCv

【Nnel'wt / 教会付近】


魔女を差し置き先ず最初に掛かってきたのは炎の壁が収まった向こうから一足飛びに踏み込んできた男だった。翳す大槍を足場に接近を試みる。

「脅威予測。迎撃。」

Nnel'wtは槍を片手持ちに切り替え、ぐい、と壁に向けて振り回した。

バァンッ!

男を乗せた大槍は廃墟の壁にぶち当たってそれを打ち壊し、鋒は跳ね返って地面へ。其処でも跳ね返り二度の衝撃が男を襲うがそれでも上手く槍上を飛び伝い、Nnel'wtに一撃を入れる。しかし衝撃に吹き飛ばされる事も体勢を崩す事も無く、地面に垂れた右腕がその場にあった幅広のクレイモアを拾い上げ、巻き取る様に保持したそれを男に向かって放った。

再び両手持ちに切り替え、新人達に協力を呼び掛ける女性等に鋒を向ける。それが動き出す前に、Nnel'wtの上方に黄色く光る魔法陣が三つ重なった。


ズオンッ!!!


頭上から強烈な音圧が圧し掛かる。地を揺るがす重低音。新人不死者が呼び掛けに呼応して放った攻撃はNnel'wtの動きを一瞬竦ませて鈍らせた。

「…………軌道修正完了。穿て。」

魔法陣が消え去り、よろりと槍を擡げたNnel'wtはその鋒付近を持って雄々しく身体を撓らせた。ギチギチと音を立て限界まで引き伸ばされた身体が弾ける様に弧を描き、携えた槍は投槍の如く放り出された。
狙いは近場に居た男、菊。飛んでいく槍の石突付近に袖を絡ませ掴んで引き戻す。再び手元に戻ってきた槍を再び放り、次はマーベリックに向けて同様に放る。
更に連続してグラディオン、新人に向けて連続で槍を繰り出す様は宛ら杭打ち機の様。射程距離は5mを越える。相手が接近している今ならばこの場所でも有効だ。

「全挙動体に通達。警告。警告。重度領域侵犯。全目標は排除される。優先度2。当該目標を其々『甲』『乙』『丙』『丁』に分類。受理。受理。受理。」

引き戻した槍をくるくると頭上で回して構え直し、事の結果を確認。次の攻撃に備える。


>>周辺ALL

【もっとこうなぐるけるしてもいいんですよ】

『甲』マーベリック
『乙』グラディオン
『丙』菊
『丁』新人君

2ヶ月前 No.69

くら子 @kura003☆pak20/nYiv6 ★wyf4VWw0x0_Qks

【 マーべリック / 教会周辺 】

「マーベリック!新人君!このままではNnel'wtの槍で全員御陀仏です。先程の事は水に流して共闘してあげてもいいですが…どうしますか?」

「上から目線がとっても癪に障りますが、良いでしょう。あたくしの邪魔にならない程度に頑張りなさいな!」

先ほどの悪魔の戦闘に少し根を持っているのか未だに突っかかる魔女。
仮面の者は放った火矢をその身体にしかと受け、後ろに吹き飛んでいく。四肢がぐちゃり折れ曲がり潰れても尚も立ち上がる姿は不気味さを感じる。
仮面の者がその懐から長さ4、5mもあるだろう長槍を抜く。その裾からは様々な各種武器がばらけ落ちる。

先に愛しき"我が君"が走り、槍に飛び乗る。振られた槍の上で一撃を与えても体制を崩すことなくクレイモアを引き寄せ魔女の愛しき君に放つ。敏感な魔女は長杖を片手に持ち替え、柄の部分でクレイモアを掬い払う。払われたクレイモアは地面にがらんと音を立て落ちた。

仮面の者が向けようとした鋒先がこちらに向く前に新人不死人によって鳴らされた爆音。揺らされた大気に圧され怯んだすきに魔女は長杖の石突き部分で突き飛ばす。体制を崩した仮面の者は脚を踏ん張り長く伸びきった両腕を引きずるように後ろに飛ばされる。ずるるるるる。

魔女は一息。愛しの君に身体は何ともないかと問いかけようと後ろに振り返る。
刹那。
その君に向かって彼女背後から鋒が閃く。魔女は槍の出所に顔を向けるとそれは魔女の顔の前まで来ていた。
詠唱、長杖を振る、魔法陣を展開する間がない。彼女はすんでのところで長杖を持っていない自身の左腕で庇う。左の前腕にさくりと刺さった鋒は瞬時に引き抜かれ、悪魔、新人不死人へと次々に放たれる。

魔女は両手に持ち替えると左前腕を気にせず頭上でくるくると回し、強く地面に突き刺す。
突き刺された地面は長杖を中心に蜘蛛の巣のように亀裂が奔る。その中でも一等大きな亀裂がNnel'wtの足元に伸びその間から激しい炎が噴き出した。


>>周辺ALL


【対な所をだそうと思って書いたら、文を真似ちゃった…ごめんなさい。あ、痛。石投げないで。】

2ヶ月前 No.70

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

【 指宿 日向 / 円形闘技場 】

日向の拳が男の心臓部を捉えたらしい。その燃え盛る体を打ち抜いた彼女はそのままの姿勢で静止し、男を見据えたままに肩で息をしている。
男の体がやっと岩へと化し切る程までの間長らく拳を打ち出したままの姿勢を維持していたが、やがて周りの雰囲気が一気に緩むのと同時に再び仁王立ちの姿勢に戻った。
日向は口を小さく開け肩で呼吸をしている。ふと脚に目をやれば、膝が震えを帯びているのが理解る。先程見せた特殊な歩法は、風により極限まで速度を高めただけの踏み込みだ。シンプルな理由に裏付けられる高性能を持った移動ではあるものの、そこには決定的な欠点がある。速度は常に威力を大きくするが、それは即ち、速ければ速い程日向の体にかかる負担も大きくなる事を意味する。事実、表面上毅然とした態度を貫いている彼女の体は、強引に動かされた事による筋繊維や関節の損傷、比較的長い無酸素運動による酸素欠乏等と、正常な状態からはかけ離れた状態になっている。無論聖杯を持つ不死人の身である以上、それが直接死に至るだのといった不都合は起こらない。しかし、一時的に身体の機能が著しく低下する事によって生まれる隙は大きなものへとなり、一瞬の気の緩みですらが命取りとなりかねない戦場においてそれは致命的な弱点となり得る。兎にも角にも、疲労の蓄積が少ないうちに仕留められたのは何よりだったと言えるだろう。流石に相手との相性が悪かった。それも一つの正解ではあるが、それでもなお苦戦とまでは行かずとも安全なる蹂躙を出来なかったのは満足がいかないらしい。頬の傷を撫でる日向の口が悔しそうにへの字に固く結ばれる。
眉間に皺を寄せたままの目が少女の方へと向く。戦いの音に釣られてこうして馳せ参じたものの、そもそも彼らは何故このような場所で戦っていた? そして何故教会の人間が立ち会っていた? 疑問が次々に思い浮かぶが、それを全て一度飲み込む。浮かんだ疑問符を嵐にかけたかのように払い去ると、暫くして口を開いた。

「――解し難いな。何故教会の人間が?」

>>ヤヤ

2ヶ月前 No.71

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/教会付近】
「上から目線?当たり前でしょう!私は年上!そして不死人歴も長い!先輩ですよ先輩!!」
グラディオンは堂々と言ってのけた。だがその表情はふざけていない。不死人といえども、再生するといえども死は死。ここで殺られれば自分達の血は奪われる。
…そんなことは、させませんよ。
グラディオンの呼び掛けに、新人が爆音を放つ。Nnel'wtが僅かに体勢を崩した隙に疾走する。
「はあああ!!」
フルンティングを掲げ、Nnel'wtの槍を受け流す。
そのまま跳躍し、上から一気に降り下ろした。
女性とはいえグラディオンは悪魔。力は人間の比ではない。ギチギチと嫌な音が響く。
「…美しく散りなさい。仮面の道化師よ」
そして、グラディオンが後退するとマーベリックが長杖を地面に突き刺し、大きな亀裂が走った。
あんなに腕を振り回して大丈夫でしょうか。私がザックリ斬っちゃいましたからね…。
亀裂から炎が噴き出してNnel'wtを襲う。
業火を受けてもなお、Nnel'wtは倒れない。
流石、不死人といったところか。
「…そろそろ片付けましょうか。皆さん。」
フルンティングを構え、一同に告げる。
マーベリックが何故お前が仕切るんだと言いたげに睨んできた。
四人の不死人が共闘している。それは、未だ嘗て有り得ない光景だった。
グラディオンは深い翠色の瞳をカッと見開いた。その瞳が一瞬深紅に煌めく。そう、彼女は悪魔。
「……Nnel'wt。その魂と血、頂きましょう」
グラディオンは高らかに声を張り上げた。
「【海の悪意(ナヴァル.マリス)】!!」
ナヴァル.マリス。美しい娘の魂と生き血で美しさを保つグラディオンの技。グラディオンは認めた。何度も立ち上がるNnel'wtの魂の美しさを。

《周辺ALL

【Nnel'wtちゃん斬りつけちゃったごめんなさい!
なんだかんだマーベリックとグラディオン仲良しか?】

2ヶ月前 No.72

雨上がり @koshou0602 ★Tablet=EYpdcRmtYp

【櫻井 菊/教会付近】

ねーるとさんに一撃を入れてみますが止まる様子はありません。ねーるとさんは落ちていた剣を拾い、私に投げてきます。
……刀で打ち返す……には時間が足りません。仕方ありません、手で受け止めますか。
そこまで考え、手を伸ばしたところでマーベリックさんが先にその剣を落としてくれました。……マーベリックさんには助けてもらうばかりですね、どうして助けてくれるんでしょうか……。

「ありがとうございます、マーベリックさん……って、左腕、お怪我なさってますよ!?……もしかして、私のせいで……駄目ですよ!!女性が身体を張って私のようなものを守るなど!治るからといって、軽率な真似はお止めください……ごめんなさい……」

マーベリックさんはそのまま(腕は既に再生し始めている)長杖による異能力で地面を轟かせ、グラディオンさんが声高々に何かを叫ぶ。

あぁ、これではグラディオンさんがねーるとさんの聖杯を奪うことになってしまう。聖杯の血を分けることはできない。だからこそ、不死人達は共闘をよしとしない。つまり、このままではさらに争いになってしまう可能性がある。
ーーそれは止めなくては。

「お待ちくださいませ!!……ねーるとさん、貴方の聖杯の願いはなんですか?貴方は、一体何人殺してきたのですか。……ねーるとさんって意思疎通可能なんですかね……答えてください。返答によっては、貴方を生かそうとする努力をするのも忍ばれません。答えたくなければそれでもいいんですよ、グラディオンさんが貴方を殺すだけです」

>>周辺ALL様


【グラディオンちゃんとマーベリックちゃんは喧嘩するほど仲がいいんですねいいぞもっとやれ】
【四対一で黙ってる菊じゃないと思ったなどと供述しており】

2ヶ月前 No.73

聖者 @nisemodoki ★hELxStGP5l_KKm

【第二の聖杯・教会長/地下墓地】




Freude,


Freude,


Freude ……




 歌声が反響している。埃臭い闇に響く、虚ろな囁きの歌。深く優しき、だが哀れな歓喜の歌。
 それに併せて、水滴の滴るぽとりぽとりと一定のリズムを刻む音。土に滲み出す地下水か、それとも搾り取られた誰かの血液か。鼻腔を擽る噎せ返るような甘い香りによって、その正体は明白だった。
 地下墓地に拘束されたその存在に届いた、旋律に乗った男の低い声。強い血の香りに遅れて、暗く湿った石畳の隙間を流れていく赤い一筋。”それ”は上下逆さになった身体で、床に溢れる血を眼下に眺めている。

 やがて呼応するようにガツン、と重く響く金属音。

 戒められた身体を強引に捩った。それを天井に繋ぎ止めていた鎖が弾けた音。似たような音が二、三度破裂。甲高い音を立て、鉄の残骸が地面に転がり落ちる。
 吊るされた体を宙で捻る鈍い動作。そしてコトリという踵が石を叩く静かな響きと共に、白い肢体が地下墓の床に降り立った。

 暗闇の中に正位に戻った頭部を隠す白銀色の鉄仮面と、その身を覆う白い衣装が鋭く煌めく。同じように白く輝く乱れた長い髪が最後にふわりと背に舞い降りた。その身全てが白い屍体。それは鈍い緩やかな動作で背に収められた巨大な剣を抜き、鐵兜に遮られたくぐもった唸り声を一つ。
 そして血の河を流した主を辿るように、あたりを見渡し……続く闇の洞、その先へと顔を向ける。やがて虚ろ気な歌声に誘われるように、石畳に足音を響かせながらのろのろと歩き始めた。




 墓標の陰で、黒い男が満足気にその様子を眺めている。






観測装置からの入電

『 教会のの隠し財産が逃げた。
  だがあれは神の施しだ。本当は君達が見えることさえ稀有な存在。幸運にも出会えたのなら、神に感謝して拝領すると良い。
        聖杯教会 』


> メイヒュー、ALL




【殴る聖杯投下しました。概要はサブ記事の通りです、おヒマな方はどうぞ。
 メイヒューさんのレスを汲んでますが反応はあってもなくても構いません。】

2ヶ月前 No.74

洗濯蟻 @arinohito ★iPhone=n7Rebp7mCv

【Nnel'wt / 教会付近】


燃える。


猛る業火が身体を覆い、舐め回す。炎の中で痙攣した風に地面に片膝を突きながらも仮面は冷たく前を見据える。

「損傷度過大。可動領域に。微細な異常を検知。行動に支障。」

炎が収まり、燻るヒトガタが立ち上がる。焼け焦げ、所々赤熱して融解しながらもまだ其れはヒトの姿を保っていた。長く翻る袖も、地面に突き立てた長槍も、全てが暴力的な損傷を受けている。

「応急措置。」

身を苛む炎熱から一転。その場に向けられた冷たく鋭い闘気に充てられながらもNnel'wtは傍の槍に右腕を伸ばし、袖を巻き付けて地面から引き抜いた。連れ動いた身体に水銀めいた粘性の液体が傷口から滲み、地面に滴り落ちる。

「出力上昇。反撃。」

目の前では美しくも激烈なる海の悪意が牙を剥き、飢えた獣の如く今にも飛びかかろうとしていた。

「最大出力。」


ガチンッ。


硬い物が打ち合う音が聞こえた。何かの留め金が外れた様な、歯車が噛みあった様な、大凡生物の体から聴こえる事のない音が。


バカンッ!!


槍の鋒を真っ直ぐ前に向けて保持した右腕を振り払い構えたと同時に額の生え際を軸に顔を覆っていた仮面が、上に開いた。

その仮面の裏側に存在した物。それは年端も行かぬ少女の顔では無かった。そこには白く巨大な歯が並んでいた。顔の輪郭に沿って歯列が連なっているその様は大きく開いた大顎門。見たまま上顎と下顎のそれであり、当に顔面が巨大な口腔になっていた。



《ヂリリリリリリリリリリリリリリリッ!!!》



発せられた大音響、咆哮する赤と青の口腔。その中央に縦に裂けたもう一つの巨大な口。更にその中に横に裂けた口。口の中の口。最後の口の向こうは暗黒、ヒトガタの存在だがヒトでは無い異形の様相。

この戦争で繋がった世界。
世界は限り無く多種多様で、分岐は無限。
その世界の全てが基世界に忠実かつ従順であるとは限らない。Nnel'wtの存在は当にその表れだ。

連続して鳴り響く金属音の最中Nnel'wtは近場にいた菊の呼び掛けに反応し、ガチリと仮面を閉じた。

「目標丙に対し当該する質問への応答。……『"Thw'qlroa"を倒す為の力』。『其方の今現在迄の拍動数及び呼吸数若しくは歩数と同等』。以上回答終了。目標乙への攻撃続行。コマンド?」

返答は端的に、一部不明瞭かつ不明確のまま終わった。槍を手にゆっくりとグラディオンへと距離を詰めて行くNnel'wt。頑なにも和平は在り得無いと言う意思の表れにも見て取れる。この中の何れかを殺すか、殺されるか。或いはもしかすると他に優先して対処すべき事項が生じれば止まる事は在るかも知れないが。


>>周辺ALL

【"Thw'qlroa"の読みの例は敢えて此処では上げないす。】
【顔面開閉描写を 書きたかったんだよね……】

※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
2ヶ月前 No.75

軽トラ @bondance☆yWhlpHEg7eBD ★7YCQetBhrb_qEA

【ヤヤ/円形闘技場】

 勝敗が決したのを見て、ヤヤは座席から立ち上がりどこからともなくシンプルなビニール傘を取り出すと、ぱちんと留め具を外して傘を開いて歩きだす。周辺に活発な不死人の様子も無いので、今日はここまで。

「お疲れ様でございました。」

 傘を差したままと少々不躾ではあるが、恭しく一礼しながら少女の居る岩場へと近づいていく。
ほぼ損傷なしに勝利したというのに、少女の表情は何やらはっきりとしておらず、どこか不満気で、わずかだが苛立ちを感知する。
何故か、と考えようとすると、雨粒がビニールに当たるくぐもった音の降り注ぐ中でも良く通る少女の声が発せられた。
内容は独り言のようにも捉えられる疑問。あるいは猜疑的な投げかけ。

 ヤヤは「はて。」と空いている方の手を頬に当て、少し考える、フリをする。正確には待機状態。
先ほどまでの行動データを送信、処理、処理、得たデータからの推測、出力。

「度し難い、と仰られますのは──あのお二人のことでしょうか? それとも、教区長(わたくし)がここに居ることでしょうか?」

 傘の柄を両の手で持ち直すと、桃の髪と紺のウィンプルを揺らし首を傾げる。
彼女の返答を待つ間に連絡が入電(はい)ったが、今のヤヤにはさして関わりようのない事だったので、一瞥したのち削除した。

>指宿日向

2ヶ月前 No.76

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

【 指宿 日向 / 円形闘技場 】

曇天から降り注ぎ、叩き付けるように日向を濡らしていく雨。風による雨避けをする程の気力は無く、自然に体がじっとりと濡れていくのに任せる。長い金髪からは水が滴り、額や頬にいくつかの房が張り付いている。日向はまどろっこしそうにそれらを手で払う。少女の容姿と体躯にはやや不釣り合いな真紅のロングコートの下で、色を濃くしたシャツとパンツが華奢な体のラインををあらわにしている。お世辞にも女性らしさをそこに見出すことは出来ないシルエットではあったが、それでも何処か官能的なモノを感じさせる雰囲気があった。
汗と雨の混じった水滴が何本も頬を伝い細くなっていく輪郭に沿って進み、顎の先で纏まって地面に落ちる。その間に呼吸が徐々に整っていき、しばらくすればいつも通りに堂々たる姿で仁王立ちする彼女が戻ってきた。

問えば、返ってくる言葉は、また問い。
日向は片眉をわざとらしく上げ、首を傾げて見せる。王たる者の問い掛けに対し問にて返すとは中々、とでも考えているのだろうか。傍目からにもあからさまにわかる傲慢さが表情に現れている。とはいえ半ば巫山戯たように言っているらしく、わざとらしい演技がかった動作はさながら舞台女優のようだった。王が王を演じながら、仰々しく口を開いた。

「答は『どちらも』だ。その二つの問いの答えをどちらも要求しよう。――この者達は一体何故立ち会いを? そして何故教区長がこのような場所に?」

ふと思い出したように転がる二つの死骸の方を見る。日向自身も積極的に活動をしていないせいもあるが、故に苦戦させられた炎の男は言わずもがな、どちらの不死人にも見覚えはなかった。日向は接敵した相手を必ず討ち取るわけではない。牽制程度に小競り合いを済ませて去っていくこともしばしばなのだ。つまり相当悪運が強く日向と一度も遭遇していないのでなければ、この二人は比較的新しい不死人だったのだろうと推測する。
――。声に出しかけたその声でない声は鉄仮面にギリギリ押し留められたようだ。一瞬ピクリと体が動き、眉が少しひそめられる。日向は先程の新人が入ったという通知を見た時に自身が考えた事を思い出す。あの時確かに「弱者を一方的に蹂躙するのは王に相応しい行為とは言えん」と独りごちたのだった。ならば炎の彼を倒した事は、あるいは王として相応しいと言えない行為だったのではないか?答えは、結論は、否だ。一体どれ程の年月此処にいたにせよ、この日向に届かないのであれば派遣を握る事すらできないのであろう。死ぬのが早いか遅いかという違いでしか無いはずだ。そう考えれば、自身の行いに対する理由付けにもなるだろうか。
そんな事を一人考えつつ、返答を待った。

>>ヤヤ

2ヶ月前 No.77

くら子 @kura003☆pak20/nYiv6 ★wyf4VWw0x0_Qks

【 マーべリック / 教会周辺 】

仮面の道化師は業火の中を物ともせず、その冷たい仮面は前を見据える。
魔女の激しい『愛』が具現化された炎でも燃え尽きないのは流石としか言いようがない。
普通の者出会ったら消し炭になる炎。道化師の激しく爛れた傷口からは赤い血液ではなく冷たい色をした水銀が滴り落ちる。この時点で彼女は人間でないことが分かる。

「…そろそろ片付けましょうか。皆さん。」

悪魔がそう告げる。新人不死人は小さく頷き、魔女はむすっとする。なぜお前が仕切るんです?と言いたげな目で睨む。解せぬ。

悪魔はその剣「フルンティング」を構え斬りかかる。海の悪魔が襲いかかる時、
道化師も動いた。

何かが外れる金属音。がばりとその不気味な仮面が開く。
そこには冒涜的でおぞましい口腔。"顔"なんて呼べるものが無い。
口と口が咆哮する。耳を塞ぎたくなる騒音。

はて。あれが「美しい」と呼べるものだろうか。否、十人が十人「醜い」と答えるだろう。もしかすると「恐ろしい」と答えるかも。
それでも悪魔の剣は止まらない。海は勢いを殺さず、むしろどんどん両者の間を詰める。
悪魔の言う「美しい」とは外見ではなくその中身の事なのかもしれない。

愛しき方の問いには答えたが、だからと言って争いをやめる様な事はない。
お互い不死人。血を求める者。どちらかが倒れれば、沢山の血が手に入るのである。やめる理由がない。
魔女は突き進む悪魔の背後で杖を構え、次の行動を考える。


ローブの中に入っていた通称「スマートフォン」が小さく鳴るが、彼女はそれに気付くことはなかった。


>>周辺ALL



【何も進んでいない…】

2ヶ月前 No.78

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/教会付近】
Nnel'wtの仮面がバカンッ!!と音を立てて上に開いた。そこに在ったのは、『顔』であり顔でない異形。
他の不死人達は少し引いている様だが、グラディオンは其れを醜いとは思わなかった。
「おやおや!それが貴女の素顔ですか!なかなか個性的な顔ですね、嫌いじゃありませんよ」
恐らく、Nnel'wt以外のその場にいる全員が思った。
こいつ、どんな美的センスしてるんだ、と。
しかし彼女は悪魔である。悪魔にとっての美しさとは人間の言う美しいと違う…かもしれない。
フルンティングとナヴァル.マリスの猛攻がNnel'wtを襲う。獲物を見付けたナヴァル.マリスは荒れ狂う波となり、みるみるうちに間合いを詰める。

ーー刹那、荒波はNnel'wtを飲み込んだ。
「フフ、ハハハ!さて、出てこられますかね?久々に楽しいですねぇ!退屈は嫌いなんですよ!」
グラディオンは恍惚とした笑みを浮かべている。
もう逃げられない。彼女の魂と生き血は私の物。
「チェックメイトですよ、Nnel'wt」

と、グラディオンの端末が鳴った。

《周辺ALL
【そろそろ終わらせないといけないとの事なのでいきなりですがNnel'wtに仕掛けました。倒さない方が良ければ打ち破ってください。】

2ヶ月前 No.79

メイヒュー @september9☆l2RtaxPLX0X6 ★gXyGHSaxw7_M0e

【メイヒュー・ループレヒト/地下墓地】


「…………Ahnest du den Sch□pfer――(創造主を感じるか――)」

 歪な歓喜の歌が止み、メイヒューの手が止まった。狂気に堕ちた吸血鬼は、静かに耳を澄ます。かすかな金属音が、彼の耳に届いた。ガツン、ガツン、という鉛玉が弾けるような、金属音が数回、静かな地下墓地に響く。続いて、くぐもった呻き声。
 メイヒューは目を細めた。
 そのまま流れるような手つきで、地面においた鞄の中へ手にしていた器具をしまう。棺の上に横たわらせていた、まだ「未完成」の彼女を抱き上げれば、空間の一番奥にある大きな墓標へもたれかけさせた。メイヒューの手によって彼の望む「彼女」の顔へ変貌させられている過程にある少女の、血肉があらわになった顔が、墓標の周囲に置かれた蝋燭の火によってぼんやりと薄暗がりの中に浮き上がっている。

 石畳の上をゆっくりと歩く足音が、徐々に近づいてくるのがわかる。メイヒューは立ち上がり、薄汚れたシルクハットを被り直せば、棺の形をした武器、葬者を背負う。彼の背から垂れた銀色の鎖がぶつかり合い、しゃらしゃらと音を立てた。

「招かれざる客か、それとも祝福すべき客か」

 独り言つ彼の声は、不思議と愉しげであった。
 色の違うメイヒューの双眸、その先の闇に、白い影がぼんやりと浮かぶ。

>第二の聖杯、ALL 【とりあえず反応させて頂きました……!】

2ヶ月前 No.80

聖者 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【教会長 / 教会付近・山上の廃寺】



廃ビル街そばの小高な山に建立された小さな寺。かつて人類の生活があった頃から、廃寺となった現在も変わらない。山を覆う深緑の広葉樹と共に、永く下界を見下ろしていた。廃寺とは言え、随分長い階段を昇り切らなければ辿り着けない本堂には賊さえも寄り付かず、ところどころ朽ちかけ埃が溜まってはいるが、人の営みが無いとは思えぬ程小綺麗なままに保存されている。こうしたトウキョウにおける宗教施設は聖杯教会以外にも転々と、人が残っているかどうかは別にして未だ存在はしているらしい。
教会の面々は装置も含めてトウキョウの文化に特段詳しい訳ではない。興味がある筈もない。しかし、どういうわけかあの教会長だけは、教会から程近いこのささやかな寺に、散歩の度に寄り付くくらいにはお気に召しているようだった。

「ああ、たまには外を散歩するのも悪くない! こうして彼らの励みを直接観ることが出来たのだから! 」

だが一言、何か言わせてもらえるのならば、その男の風貌は書院造の仏殿にはどう見ても似付かわしくない。畳の縁側に腰掛け、山門を通して、廃ビル街で今も行われている不死人達の小競り合いを眼下に眺める。両手に抱えた湯呑みは寺に残っていたものを勝手に持って来た。相変わらずしとしとと雨が降り、足元の縁石に跳ねた雫がカソックの裾を汚しているが、不死達の闘争に高揚する彼にとっては気に留める程の事でもないらしい。

「 もっとも、教会の壁の中の生活が嫌だと思ったことなんてないけれど。君も身体を動かさないと、引きこもっているばかりでは腹が出るぞ。観測者よ。」

『 私には出る腹などありません。残念ですが……。 』

いつもの趣味の悪い教会長の軽口に、縁側に置かれた彼のスマートフォンに入電する形で返す。どうせ大した意味があって喋っている訳ではない。ならば無視してしまえばいいのだが、そうすると彼が安全地帯から喧嘩を眺め、一人で元気良く語る可哀想な存在になってしまい居た堪れなかったのだ。

そうすると教会長はそのスマートフォンを手に取り、手袋に覆われたままの指先で今度は文面で装置に指示を送り付けてくる。装置は彼の意向通りに、彼に指定された宛先に再びメッセージを送信した。




観測装置より入電 TO:教区長たち
『 ピクニックしよ。教会近くのお寺にて待つ。
急がなくていいから、お弁当を持ってくるといい!
教会長 』





確実にふざけているな、と装置は密かに考えていた。


>all,ケイオス、ヤヤ


【教区長たちに送ってますが無視してもらっても来てもらっても構いません。誰も来なくても彼は楽しくピクニックするので……。
メイヒューさんへのレスはまた後ほど返させていただきます、お待たせいたします。】

2ヶ月前 No.81

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【ケイオス/都市内→教会付近・山上の廃寺】



コフィンとの邂逅を経て彼の元を去ったケイオスは、廃れた遊園地からトウキョウに聳える何の特色もない高層ビルの屋上にて、媒体物の映すような砂嵐を撒き散らしてふわりと足を地につけた。未だ降り止まぬ雨で湿った無機質なセメントに革靴が触れる小気味良い音が鳴る。
つい先程濃厚な狂気に触れたからか、澱んだ気質は少年に別れを告げた現在も高揚の声を上げているようだ。だが同時に盛大な祭典が終了した後に首を擡げる物悲しさに似た静けさも鬱々と居座っているようで、若干面倒な鬩ぎ合いが発生しているらしい。
何にせよ表れないだけで興奮状態である事には変わりない。戦闘を行っている不死者の観測に行こうかと周囲の状況を確認しようとしたところで、外套に仕舞っていたスマートフォンが短い機械音を数回鳴らした。教会からの新たな司令、もしくは情報だろうか。ポケットを探り手に収まるサイズの通信機器の感触を認めて、スクリーンを起動させる。

観測装置より入電 TO:教区長たち
『 ピクニックしよ。教会近くのお寺にて待つ。
急がなくていいから、お弁当を持ってくるといい!
教会長 』

表示された文字列を前に、普段の笑みは変わらずとも片眉のみを釣り上げて数秒立ち尽くした。この文面を送るよう指示した彼が一体どういう状況かは知らないが、分かっているのは彼が至極暇だという事だろう。確かに教会長という立場からか大体は教会に身を置き、自身ら教区長とは違い戦闘を観測する機会は少ない。身近に観測装置が存在するとはいえ、彼等はそれはそれは楽しい会話を交わすような生温い関係でもないのだから。というか寧ろあまり良い間柄とは言えなさそうだ。
疎らな雨の影響で画面に占めていく水滴を指で適当に払い除けながら、ふむ、と顎元に手を当てて周囲を見渡す。そうして視界に写った不死者の一人であろうニンゲンに焦点を当てて、更に笑みを深めた。








「────やあ、相変わらずなようで何よりだ教会長殿。観測者も苦笑いをしてしまいそうな招待状だったが、茶目っ気があるとでも評すればいいのかな? ……何にせよ有難く参加させてもらうよ」

若干皮肉の篭った言葉と共に、戦場を見下ろす教会長の背後へ先程屋上に現れた時と同様の登場を果たした。
眼下で起きた命の取り合いに興奮している彼が何故こんな廃れた寺院を選んだのかだとか、突然ピクニックなんて驚く程に似合わない内輪イベントを始めたのだとか疑問は少なからず存在するだろうが正直聞いても答えには興味が無い。ならば適当に身を任せるだけである。
そんなケイオスの真横に擦れる、長い胴体を巻くこともなく晒す黒い蛇に擬態した"断頭台の主"がその口に咥えた鮮血の滴る袋を主人に渡した。

弁当をとは言われたが、喰えれば何でもいいだろう。


>教会長、ALL



【ケイオス参上しました。お弁当は見つからなかったのでその辺にいたモブ不死者から頂戴(直喩)しました】

2ヶ月前 No.82

軽トラ @bondance☆yWhlpHEg7eBD ★7YCQetBhrb_qEA

【ヤヤ/円形闘技場】

 少女の反応から察するに、返答を間違えたようだ。クオリティの向上のため、問題点をベースに送る。傘の柄を両手に持ち替え、気を取り直して彼女の疑問に答え始める。

「なるほど、そうですね。此処にいらっしゃられたばかりですのし、そのような疑問を持たれるのも無理ありません。では、順を追ってお答えさせていただきます。」

 閉じた瞳の裏から視るように、転がる煤けた人間の屍と只の岩場と化したものの方を向くと、

「わたくしはあのお二人に、決闘の裁定を申し込まれたのでございます。」

「お二人の関係と決闘をする事になった経緯はわたくしには解りませんが、きっとトウキョウでお過ごしになられる内になにか叶えたい“願い”をお決めになられたのでしょう。」
「“願い”に近づこうとする者を、教会は拒みません。この舞台は、僭越ながらわたくしがあのお二人の為にご用意させて頂いた場所なのでございます。」

すらすらと喋りながら、闘技場について語る際には大仰に腕を広げて誇らしげな表情をする。

「わたくしは以来通りお二人の決闘を見届けるため、そしてこの舞台の後片付けをするためここにおりました。」

「以上が事の顛末になりますが、まだご不明な点等ありましたらお申し付けください。わたくしでよろしければお答え致します。」

 濡れない程度に深々と頭を下げ、先ほどまで雨を弾いていたはずの少女のその身体髪膚と外套全てがひたひたに濡れている事に気づくと、わたくしとしたことが、と慌てたように呟いて自分の持っているものとまったく同じビニール傘と真っ白なフェイスタオルを差し出す。

 再度の入電、今度は教区長のみに届いているらしく、目の前の少女が持つ端末からは着信音が発せられた様子はない。入電の内容を読めば、彼も教会の中に籠ってばかりでは気が滅入るのだろうな、と思わせられるものだった。

『それは楽しそうですね、今取り掛かっている案件が終わり次第向かわせて頂きます―ヤヤ』

 楽しそう――などと打ち込んでおきながらあくまで業務的な返信を送った。

>指宿日向、教会長

2ヶ月前 No.83

聖者 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【第二の聖杯 / 地下墓地】



どこかフラフラと覚束無い歩みを進める度に、甘い血の香りが濃厚になり徐々に肺を、気道を満たしてゆく。最早噎せ返る程の濃い香りに冒されていない空気の味を想い出すことも難しくなって来た頃、白い鎧の騎士は唐突に足を止めた。この地下墓地に血の河を流した主に、ようやく見えたのだ。

待っていたのは小煩い鎖の音を背負い、ぼそりぼそりと不気味に何か呟く男。その声音からして、先程から虚ろな唄を地下墓地中に響かせていた男の筈だ。人型に詰め込まれた聖杯は、彼の歌声と、彼が溢した血の匂いに惹かれていた。その男と何か因縁があった筈ではない。此処に閉じ込められ、人の身体を戒められ、ようやくその枷が綻んだかと思えば聴こえてきたのは優しい歌声だった、という唯それだけの縁。とは言えどの言語も分からない呪われた聖杯を引き寄せたのだから、甘い囁きのような男の歌が、それを聴く者達に狂気的に響いたことは疑いようもない。

「…………ゥゥ。」

だが人の姿を騙るだけの呻く獣に彼の哀しみ、虚ろげな歌の真意など理解出来よう筈もない。
その男が腹に隠し持つ禍根と怨嗟、憎悪、何より彼を狂王足らしめた呪いと狂気だけを敏感に嗅ぎ取った。そしてそれが己の仇、復讐すべき咎を抱えた邪悪な罪人であるとだけ理解した。
そして幾許かの対峙、睨み合っての硬直の後、白騎士の身体は徐ろに前傾の姿勢になり、右手に掴んでいた大剣の先を男に向けて構え持つ。暗い筈の地下墓地を照らす夥しい数の蝋燭の小さな灯火に照らされた銀の剣がちらちらと輝いた。


>メイヒュー

【ありがとうございます。】

2ヶ月前 No.84

聖者 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【 教会長 / 山上の廃寺】



教会長から多忙な教区長達に向けて、巫山戯たとしか思えない招待状を送り付けしばらくの後、廃寺に二番手でやって来たのはケイオスだった。教区長の片割れとして、不死達に忠言と呼んで良いものかわからぬ煽動をして回っている彼も教会の面々の例に漏れず、奇特な趣味と性分を持った不気味な怪物。教会に現れる際は今のような男の姿を取っていることが多いように思うが、ある時は儚い少女、また別の時は小憎たらしいが愛らしい猫の姿に変じて不死人達を唆している。称する単語が「彼」で良いのかどうかも分からない。
とにかくその男は姿を見せるなり、同時に教会長の背後を取って皮肉交じりの言葉をその背中に投げ掛けた。教会長の抱えた湯呑みに湯気がまだ立っているところを見ると、先程の招待状からそれほど時間は経っていない。理解不能な突然の催しの誘いにも飛んで駆け付けてくる、この教区長の内心も装置には全く理解出来なかった。

「 ようこそ教区長殿。私は全く期待などしていなかったが、こうして顔を見せてくれたのは大変喜ばしい! そこに座りたまえよ。 そして如何かな、茶でも一杯。 それとも猫の教区長殿はやはり猫舌かな……? 」

茶目っ気がどう、というケイオスの皮肉を清々しい程に無視し、腰掛けた縁側の、自分の隣を開けながら背後に立ったケイオスを振り返る教会長。教区長の隣には既に巨大な闇のような蛇が現れ、”お弁当”らしき袋を主たる男に献上していた。その袋の中身が何であるか、出来れば言語にしたくはないのだが、滴る新鮮な血液を見れば誰にも想像は付くだろう。奇特な教会長はその様子を目前に見ていながら、特に触れることもなく新しい湯呑みに茶を注ぎ始めているが。

よく手に馴染みそうな陶器の湯呑みが熱い茶で満たされた頃、彼らの仕舞い込んだ端末が機械染みた着信音を吠え立てた。

『 それは楽しそうですね、今取り掛かっている案件が終わり次第向かわせて頂きます―ヤヤ 』

離れていたもう一人の教区長からの入電。彼女も間もなくやって来るようだ。教会の者達が仲睦まじそうにしている場面など見たことがない筈だが、こうして唐突な誘いにも関わらず律儀に集まって来るところを見ると奇人は奇人同士存外気が合っているところがあるのかもしれない、と装置は勝手に推測していた。

>ケイオス、ヤヤ

【ちゃんと来てくれるのかわいいですね……】

2ヶ月前 No.85

雨上がり @koshou0602 ★iPhone=2cOS0Vk6Dl

【櫻井 菊】

ねーるとさんの仮面が外れたと思った瞬間、聞くに耐えない大音量が響きます。目覚まし時計のような金属音。本能的に嫌な音に思わず目を閉じ耳を塞ぎます。
音の発せられた原因を探るべく、目を開くと、おぞましい光景が視界に入ります。
ねーるとさんの仮面の下。そこには、あるべきはず顔ではなく、恐ろしい物体のようなものが存在していました。
ひゅっ、と息を吸い込む音が聞こえます。それが自分の出した音だと気付くのに数秒かかりました。
先程飲んだお茶が食道を逆流しているのが分かります。涙目になりながら、その吐き気をなんとか堪え、仮面を閉じた彼女の声を聞き取ろうとします。

『目標丙に対し当該する質問への応答。……『ーーーーを倒す為の力』。『其方の今現在迄の拍動数及び呼吸数若しくは歩数と同等』。以上回答終了。目標乙への攻撃続行。コマンド?』

……何を倒す為の力と仰いました……?聞き取れませんでした…。わんもあぷりーずですよ……。

そのタイミングの悪い瞬間にスマホの震える音に気づきます。こっそり取り出し確認すると、やはり観測装置からのメールです。いや、観測装置以外にメールが来るはずないので当然といえば当然ですが。

『 教会の隠し財産が逃げた。
 だがあれは神の施しだ。本当は君達が見えることさえ稀有な存在。幸運にも出会えたのなら、神に感謝して拝領すると良い。
聖杯教会』

「隠し……財産?神の施しって……聖杯に関することでしょうか?」

【コピーを上書きじゃなくて3つくらいストックほしい】

2ヶ月前 No.86

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

【 指宿 日向 / 円形闘技場 】

「ふむ」

少女の話を黙って聞いている。しかめ面のまま睨むような様子ではいるものの、敵対心だとかの類の感情によるものではなく単にそういう態度なのだろう。
その説明に対して全く表情を動かさずに、気怠そうに髪を弄ぶ。
彼女が闘技場について自慢気に言った時だけは軽く眉を上げてみせる。これだけの物を用意できるのは流石教区長という肩書を持つだけあるということか。彼女が仰々しく諸手を広げて見せるのに合わせて、周囲を見渡してみる。
廃墟と化したビル群の中に静かに鎮座するこの場所は時代立地その他諸々全てが周囲に対して明らかに異質で、しかし同時に元からそこにあったかのような錯覚を感じさせられる。もはや様々な世界が入り交じったこの地ではこのような光景は決して珍しいものではないのだが、それらとは何処か違う存在感がある。
少女はこちらに対し恭しく礼をする。そしてこちらを見て慌てたように傘とタオルを手渡してくる。日向は少し戸惑うがすぐにそれらを受け取り、すまない、と短く礼を述べた。タオルで顔周りの水を拭いてから頭の上にかけておく。傘は少女の持つものと同じらしい。風をおこせない今は有難かった。
少女は入電に対応し始める。日向は頃合いかと小さく頷き、くるりと踵を返した。此処に長く留まれば、それこそ先程の炎の男と同じ立場に立たされてしまう可能性も大いにありえる。ハイエナとは得てして油断している時にこそ来るものだ。これ以上此処に居座る理由も無くなった。丁度良いタイミングだろう。

「良き時間だった。またいずれ逢うだろうな」

そう言い残すと少女の方を振り向く事なく、展開したビニール傘を上機嫌に回転させつつ闘技場を出て行くのだった。

>>ヤヤ

【絡みありがとうございましたm(_ _)m】

2ヶ月前 No.87

メイヒュー @september9☆l2RtaxPLX0X6 ★gXyGHSaxw7_M0e

【メイヒュー・ループレヒト/地下墓地】

 にたり、と男の顔に笑みが浮かべられる。
 青みがかった灰色の腕、棺を抱くその指先にわずかに力が入った。メイヒューはそのまま、深淵の如き地下墓地の闇より浮かび上がった白亜の狂戦士を一瞥する。ゆらゆらと闇の底から現れた白騎士は、一目でわかるほどの凄まじい狂気と怨念と、この世に存在しえるすべての負の感情を内に孕んでいるように見えた。狂王となりはてた自身と、同じ匂いを感じる。
 メイヒューは目を細めたまま、暫し白騎士と対峙した。おびただしい数の蝋燭の灯にのみ照らされたふたつの影が、地下墓地の壁にゆらゆらと不気味に揺れる。白騎士の発する小さな呻き声と、メイヒューの背後にある少女の屍、その髪から赤が滴る水音、その音だけがあたりに響いていた。
 先に動いたのは白騎士の方だった。蝋燭の灯を受けてちらちらと輝く銀の大剣が、メイヒューの方へ向けられる。くく、と、押し殺した笑い声がメイヒューの喉から漏れた。

「哀れ、狂気に取り憑かれた君よ」

 ぐ、と、メイヒューが指先にいっそう力を入れる。両目が見開かれ、爛々と輝く縦長の赤が蝋燭の灯を受けて輝く。

『伝染せよ』

 けたたましい音を立てて、彼が手の中に抱いていた黒の棺がその形状を変える。一瞬にして、彼の右手には天を貫かんばかりの、十字架状のメイスが存在していた。光沢のある黒色は淡いオレンジ色の光を受け、ちらちらと輝く。これがメイヒューの所持する武器、名を【葬者】という。
 葬者の先端、わずかに尖った、重量感のあるそれを白騎士の方へ向け、メイヒューは再度さも愉しげにその口角を釣り上げた。尖った歯が彼の口から覗く。濃厚な血の匂いがあたりに漂っている。少女の屍から発されるものか、それとも白騎士から発されるものか。
 答えはどちらでも良い。

「愉しませて、くれるかい?」

 なあ。
 目を見開き、葬者(メイス)を白騎士の方へ、勢い良く振り下ろした。

>第二の聖杯 【お返事が遅くなり申し訳有りません】

1ヶ月前 No.88

美坂茉咲 @railgun230 ★iPhone=z0FNsBzA5m

【円形闘技場/美坂茉咲】
彼女、美坂茉咲は、円形闘技場にふらふらと何も行く宛のないホームレスのような雰囲気を漂わせなら来ていた。すると、何名かの人を見かけたのでこの人たちも自身と同じで何となく来た感じかな?と、少し思い、なんの警戒心もなく
「ってか、ここ、来てたんだ。誰もいないと思った」
そう、そんなとこに誰かいたんだ。みたいな。感じで2人にそう言って見ては
日向の『よき時間だった。いずれ会おう』というフレーズになんだ。もう、別れるんかいと心で突っ込んでたりし
→日向、円形闘技場all

1ヶ月前 No.89

革迷家カーリー @fromsign☆Tzz8anAJCsGV ★iPad=BfSnDq1JcU

【 指宿 日向 / 円形闘技場 】

闘技場を出ようと歩き出せば、不意に新たな人間が現れた。
黒茶のショートボブにジャージ上下と中々にやる気のなさそうな出で立ちではあるが、この闘技場の有り様と日向を見て尚警戒心を抱いていない様子に常人とは違う大きな違和感を持つ。この状況で平然としている、即ち余程の恐れ知らずの馬鹿な一般人で無い限りは、つまりはこの様な場に多少なりとも慣れている不死人であろうと推測する。
その女の姿を双眸に捉えるなり、日向は面倒臭そうに舌打ちを放つ。

「――やはり、蟲が寄ったか」

戦いの疲労の後の会敵。予想の範囲内だが、最悪の事態でもある。
これが迷い込んできただけの人間ならいざ知らず、不死人とまともにやり合うのは骨が折れそうだ。しかしやらなければ、それ以外に退路は無い。それ以前に、頂点に君臨せし不屈なる王には退路など元より存在しないのだ。
貰ったばかりのビニール傘を再び折り畳み、近くの地面に投げやる。首を鳴らし、大仰に溜息をついてみせると、

「貴様も我が糧と成れ」

周囲の空気の流れが一変した。
その右手に風が収束していき、拳を中心に球状の暴風を形成していく。周囲の地面から細かな粒子が吹き飛ばされていき、羽織ったコートは風を孕んで大きくなびく。
しかし、自分からは動かない。相手の実力が未知数である以上は下手な攻勢には出られないのだ。軽く腰を落とし、相手の動きを待つ。

>>美坂茉咲、周辺ALL

1ヶ月前 No.90

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/教会付近→地下墓地付近】

 Nnel'wtの血(と呼べるのかはわからないが)を手に入れ、他の不死人達に「またお逢いしましょう」と告げるとグラディオンは満足して教会付近を後にした。
久々に楽しめた。いい退屈しのぎになったとグラディオンはご満悦である。Nnel'wtにもいつか再会したいものだ。
「さて、気になるのが教会からの通知ですが…」
何やら逃げ出したらしい。事件の香りがする。
グラディオンだけに留まらず、悪魔と云うのは己の興味のままに行動し、自らが楽しめる事を探し求める生き物。だからその直感のままに歩けば、おのずと事態の起こった場所へ向かうことになる。


「…地下墓地、ですか。」
そうして彷徨した挙げ句辿り着いたのは、暗い地下墓地だった。中からは虚ろな歌声が聴こえてくる。声音からして男。この声の主をグラディオンは記憶している。
「この声…確か…メイヒュー……メイヒュー.ループレヒト、でしたかね。狂王でしたよね。」
昔どこかで会った気がしないでもないがグラディオンは興味の沸かないことは忘れる質である。
その時、地下墓地からヒュンッ、と何かの降り下ろされる音がした。やはりここに教会の隠し財産とやらがいるのだろう。
「今日はなんだかついてますね〜♪」
鼻唄混じりに地下へと降りていく。
地下墓地に、悪魔が降り立った。

》メイヒュー、第二の聖杯

【すみません絡ませてもらいました。】

1ヶ月前 No.91

Nero @nerokichi ★Android=ibuMTFvydU

【ケイオス/教会付近・山上の廃寺】



「先程可愛らしい少年と少々立ち話をしていたのだがね、彼と別れた直後に君から連絡が来たのだよ。タイミングが随分と良かったが、監視でもされていたのだろうかなァ。兎も角歓迎、感謝する教会長。私は熱いものは平気な猫ちゃんだから安心したまえ」


聞く方によれば誰がこんな気持ちの悪い存在に監視など置くかと嫌悪的に捉えられそうな冗談を返しながら、茶を注がれ湯気をあげるおそらく自分用であろう杯を尻目に彼の横まで歩を進めた。
眼下では未だ不死者達が刃を交え、血腥い闘争に身を投じているというのに不釣り合いな程穏やかな状況だ。いや、得体の知れない聖杯教会の教会長と教区長が揃う場をその様な言葉を表現する事自体不適切だろう。兎も角ピクニックをとは言ったが空は曇天、空気は湿り、開催場は若草の生い茂る草原等ではなく朽ち果てた寺の中。挙句招待されたケイオスの手持ちの弁当とやらは強い鉄の臭いを放つ不快感しか抱かないであろう死骸であるが、まあこの状況に違和感を持ち合わせる常識的な輩などこの場に……いやこの世界に存在するとは思えない。
彼の端末から入電を知らせる電子音が鳴り響いたのを聞きながら、先程"断頭台の主"に手渡された袋から中身の一部である第三関節までしか無い指先を一つ漁り出して己の口に放り込んだ。
固い何かが無慈悲に砕かれる不快な咀嚼音が場に響く。締めに嚥下音を鳴らせて、未だに血の滴る袋を上司たる彼の方に軽く差し出して笑みを深める。


「君も食べるか? 中々美味だと思うがね」



>教会長、ALL



【教会長へのうざ絡みもいい所なんですが遅くなりました】

1ヶ月前 No.92

軽トラ @bondance☆yWhlpHEg7eBD ★7YCQetBhrb_2mP

【ヤヤ/円形闘技場→山上の廃寺】

 寺院までの経路の検索をかけていると、結果表示と同じくして一人の少女が現れた。身長体躯は指宿日向とさほど変わりない、けれど纏う雰囲気は反対か、未知という点では紙一重にも感じられる。データを参照――茶髪の少女、名前は美坂 茉咲。両者の年齢は近く興味深い展開ではあるのだが。
 依頼された不死人がもう二人とも斃されてしまっているし、連絡した手前待たせるわけにもいかないので、ヤヤがこれ以上ここにいる意味は無くなった。これにて案件は終了、内容と結果を纏めたレポートを送信すると、

「わたくしは所用のためここで失礼させていただきます。」

 再度戦闘状態に入った日向に、おそらく場の状況を把握し切れていない茉咲。その二人に聞こえようと聞こえまいと声を発し、ぺこりとお辞儀をしてから円形闘技場を後にする。ここを処分する必要はないだろう、と記憶しておきながら。



 寺院付近にあった電子機器から能力を使用して現れると、麓から山上までの道すがら、ピクニックで見られるシーンやよくあるイメージなどを調べてそこに推測を加えて「お弁当」を用意する。数分して寂れた寺院に到着すると、既にもう一人の教区長が居たことに気が付く。

「遅くなってしまい申し訳ございません、教会長さま。本日はお招きいただきありがとうございます。」

手には枝編み細工の可愛らしいピクニックバスケットを持ち、謝罪の意を表す深々とした一礼をした。

>円形闘技場・山上の廃寺周辺ALL

【返信が遅くなりご迷惑おかけしました。大変申し訳ありません。】

1ヶ月前 No.93

聖者 @nisemodoki ★hELxStGP5l_SHF

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1ヶ月前 No.94

闇月 @warabimoti ★Android=xdCufVxL3h

【グラディオン/地下墓地】

 「♪あの月はどうしてあんなにも美しいのでしょう
あの星はどうしてあんなにも輝くのでしょう」
鼻歌はいつしか歌声へと変わり、地下に反響して谺した。どこで覚えたのかはわからない。誰から教わったのかもわからない。ただいつの間にか記憶にあった歌。
 グラディオンが階段を下りきって中に入ると、そこには異形の光景。まず、血塗れた少女。生きてはいない。
そして予想した通りの人物、メイヒュー。もう一人は、
純白の白騎士。不死人ではない。コレが第二の聖杯か。
白騎士は今まさに、そのメイスをメイヒューに降り下ろした所だった。
「…おや、ずいぶんと派手にやりましたねぇ。もしかして水を差しましたか?もしそうなら謝りましょう」
白騎士は何も言わずにこちらを見る。
グラディオンは優雅に会釈した。
「わたくしはグラディオン・グラジオラス・オルシエル・デモンズロード。不死人の中で最も美しい悪魔…あ、自分で言ってしまいました」
周りに合わない笑顔でぺらぺらと言葉を紡ぐ。
白騎士はその笑顔に流される事なく警戒心と殺気を向けてくる。グラディオンもまた、微笑の中に不気味なものを垣間見せつつ愛用の剣フルンティングを抜いた。
「…次の遊び相手は貴方に決めました。」

》メイヒュー、第二の聖杯

1ヶ月前 No.95
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