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メモ2017/09/17 17:52 : にな☆FTXhV/eLYAw @xxx39★kX8qVUjM91_mgE

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にな @xxx39☆ac5xGKREVv. ★uBBMJqPOQ3_mgE

【二千翔蛍/プール】

 ああ! 暑い。暑い、あつ、い、熱い、あつい、熱。
 葉月のはじめの木曜日。夏晴れ、最高気温は三十六度。湿度は六十五パーセント、不快指数は百パーセント。ああ、真夏日!
 真夏日。炎天下、あわれ男子高校生はひとり頭を抱えていた。スプーンでかき氷をすくうみたいに、紫外線に脳髄を削られている気がする。太陽のせいで、背が低くなった。気がするだけだ。やまない、やむことを知らない蝉時雨だけが、蛍の中でぐわりと反響する。耳がおかしくなりそうだ。回らない頭の一方で、ぐるぐると回る目で蛍は、反射するオリオンブルーを、栓の抜かれたプールの底を見つめていた。
 きっかけは終業式で、けれど本を正せばそれだけじゃない気がするし、そもそも日頃の行いの一言に尽きる気がする。来たるべく夏休みに、蛍はは大いにしゃいでいた。そのはしゃぎっぷりといったらなかった。それで、うっかり。廊下で友達を見るなり、ルンルンでじゃれついてしまって。その拍子に、うっかり、そう、うっかり窓ガラスを割ってしまったのだ。それを先生に、それもよりによって生徒指導の学年主任に見つかったのもよろしくなかった。それからはお察しの通り。問答無用で職員室に詰め込まれ、二時間まるまるお説教ウィズ正座。廊下は勿論教室まで掃除させられて、おまけに職員室の窓拭きまで言いつけられて。挙句の果てに、蛍を筆頭にした雑用係ご一行に、プール掃除がとんとん拍子に丸投げされてしまったのだった。だから、つまりは、みんな夏休みのせいなのだ。窓ガラスが割れたのも、プール掃除があるのも、夏が暑いのも、アイスが食べたいのも。あれもそれもこれもどれも、夏休みの、夏のせいなのだ。――なんて御涅(ごね)たって、プール掃除はなくならない。かくして待ちに待った登校日の放課後、蛍はミネラルウォーター片手にプール掃除へと乗り出したのだった。部活も引退した三年生は、有り体に言って暇なのだ。職員室から鍵を借りれば、野次馬さながらに教師に揶揄られた。
 つい先月までプールの授業を受けていたはずなのに、どうしてかひどくそこは懐かしかった。同時に、このプールを見るのも、これが最後なんだろうとも思った。仄かな塩素臭が鼻につく。蛍が一番乗りだったらしく、あるのは空っぽのプールと、水泳部のビーチサンダルだけだった。

 「あ゛っつ……。地球温暖化やばすぎるやろ……。ここ地獄? マジ、俺、これ、頭おかしくなりそうやわ……」

 午前だけとはいえ、久しぶりに授業を受けた蛍は、教室からプールへの道のりだけでヘロヘロだった。これでは今から二学期が思いやられる。そもそも夏休みのくせに、登校日とかいって学校があるのがいけないのだ。本当は今すぐ寮に逃げ帰って、ふかふかベッドにダイブして、エアコンのある部屋でアイスを食べたい。けれど、こればかりは小学二年生の蛍にだって分かっていた。ここで逃げたら殺される、と。きっとプール掃除では済まされない。一体全体なにをさせられることやら。まだ見ぬデスオアキルの地獄に、蛍は背筋を凍らせた。が、凍りついたはずの背中もすぐにでろりと溶けていった。
 ボタンの留められていなかったカッターシャツを脱いで、フェンスに引っ掛ける。アンダーシャツも一緒に脱ぎ捨てたかったけれど、通報されそうでやめた。真っ白なカッターは入道雲みたいにはためいて、今にも落ちそうなことにだって、頭の足りない蛍は気付かない。ついでに頭が弱いから、スイカシャツなんて着てしまうのだった。真っ赤な布地に西瓜≠ニプリントされただけの、通称スイカシャツ。スイカを始めとした、カキ氷シャツや冷やし中華シャツといった夏の漢字ティーシャツは蛍の夏のトレンドで、今日もクラスメイトに一昨日もそれだったよね、と正鵠を得られたばかりだ。三年生の青い上靴も、向日葵色の靴下も一緒くたにして、プールサイドにポイ捨てした。裸足の真夏のプールサイドは、些か熱い。暑い。熱過ぎる。このままじゃ火傷待ったなしだ。あちちと千鳥足でステップを踏みながら、プールへと飛び降りる。反射してきらめくオリオンブルーは目に涼しいくせに、そこはいやに生温(ぬる)かった。期待外れだ。スラックスをくるくる折り曲げてみても、ちっとも涼しくならない。どうしてこうもブレザーというのは、夏に向いていないのか。

 「あっつーい! ムリムリムリ! マジムリ! マジ俺げんかーい! スイカ食いたかー!」


 (大遅刻!(いつもの)これにて登校日イベントを開始とさせていただきます!よろしくおねがいします〜!)
 >>ALLさま

4ヶ月前 No.184

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【月冠実果 / 教室→図書室】

「こう暑いと、いくら眠くても寝る気が起きないよねー…」

本日は登校日。8月の第一木曜日。雲ひとつない空、実果の平熱ぐらいの気温、半分を余裕で超える湿気、花丸満点の不快指数。そんなこれ以上ない理想的な真夏日! 嬉しくない。
そんなこんなで登校日だろうがただの夏休みだろうが、宿題をちょっとしたらクーラーの効いた寮の自室で全てのゲームに時間を充てる実果としては、いつも以上に眠いのだが、クーラーのない教室や廊下では、暑くて汗やらが気になり、ぐっすり眠れないのだ。
……というわけで、図書委員という特権を使って、エアコンのある図書室で眠ることにした。
図書室で実果が眠るなど特別珍しいことではない。どのぐらい一般的なことかというと「図書室からみかんの匂いがしたら、当番の図書委員は眠り姫」という謎の噂が図書室によく行く生徒の間で噂される程度には。ちなみに「本を借りたいのに図書委員が眠っているときは普通に起こせば良い。眠り姫は優しいのだ」という対処法もセットで噂されているので、今日が実果の当番の日じゃないどころか図書室の開放日ではないことを除けば、実果が図書室でクーラーを効かせて眠るのは、珍しいことでも特筆することでもないのだ。

「うわぁっ…湿気すごいねぇ…やっぱり夏休みはしめきってるもんねぇ」

図書室の鍵を正規に使って扉を開けると、むわっとジメジメした不快な空気が溢れてきた。その暑さにびっくりしながら扉を閉め、クーラーをつける。
しかしそこそこ広い部屋なので、なかなか冷えそうにないので、風を強めに設定する。
それでも涼しくなるまでは寝ようと思えないので、カウンターで整理されずに山になっている本の一番上を手にとり、開いてみる。ちなみにこの山を整理する気は、この湿気しかないような図書室でやる気は一切ない。寝る方が楽だ。
ぼんやりとその本を読んでいると、涼しい風が実果の首筋を通り「ひゃっ」と驚いて声を上げる。だいぶ図書室が涼しくなったのに気付き、慌ててクーラーの風を通常の強さに設定しなおし、本を閉じて置く。

「じゃあおやすみなさーい…」

実果は静かに目を閉じ、机に伏せて眠りに落ちた。

>>all

【龍菜もすぐに投下します!】

4ヶ月前 No.185

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

【取金龍菜 / 演劇部部室】

「なんで高貴なドラゴン様が夏休みにもなって学校で授業を受けなきゃならないの…」

最高で最低の真夏日。午前授業を終えた龍菜は、溶けかけた頭で部室にやってきていた。これは本当に珍しいことだ。もう8月とこの学校に来てから4ヶ月の癖して、面倒くさがりで台本を読むだけで完璧な演技のできてしまう龍菜がこの部室へ訪れた回数は、まだ片手で数えられるだろう。じゃあなんで来たかって? ちょっとは涼しいと思ったのさ!
結果としては、企みは失敗した。ここも十分暑かった。でも完全に動く気力は全部この暑さで溶かされてしまい、教室と温度の変わらないこの部屋で、龍菜は目眩がして、ぶっ倒れた。
いつもきちんと結んでいるリボンもばーっと外して…というか、全部脱いでしまいたいぐらいには暑かった。

「なんて暑さなの…いっそ脱いじゃいたい……」

思わず声が漏れて、自分の汗が手に落ちた。
これ溶けて死ねるんじゃ…と思いながらも、部室の入り口近くで、でろっと暑さを纏いながら何もできずに寝転んでいた。もう動く気力もない。
そういえば、今日は学校に来てから何も飲んでいない気がする。水筒を忘れたのだ。どこかで飲み物を買わなくては…と思いつつも、授業を受けて、何も考えられず此処へ一直線に来て今こんなところで倒れてしまっているのだから、とっくの昔に喉はカラカラだった。
……というかこれ、熱中症じゃない? と気付いたときには少し遅かった。
ぐるぐるくらくら目眩がするし。顔もすごい熱いし。体がピクピク痙攣するし。体がだるくて動けないし。吐き気するし頭痛いし。汗が止まらないし。とにかく暑いし。ほら、こうしている間にも体がピクピクガタガタ上手く動かせないし。これ、死ぬんじゃ…?

「い、や…死んじゃう…」

目が勝手に閉じそうだ。だれか…たすけて。

>>all【熱中症で死にそうになってます。誰か助けて】

4ヶ月前 No.186

白鹿慶 @arthur ★iPhone=2Yqvw2ZAjZ

【白鹿慶/プール】

 登校日は平時のように夕方まで授業はしない。ホームルームや校内の清掃をする程度で、昼前に生徒たちは解放された。休暇中にも関わらず、大した用もなく登校させるのは、課題を放ったらかして、青春という耳障りの良い快楽に流される放蕩家たちに鞭を入れる意味もあるのだろう。さほど浮かれていない者でさえ、我が家から外に出ず、一日を寝転んで過ごす者も少なくないのだ。真夏日に登校させられる生徒の怨嗟がそのまま日頃の怠惰の証明になっていた。
 そんな彼らへの見せしめでもあるのだろう。そもそも夏休み前の終業式で浮かれた末に、窓ガラスを割って全校生徒の失笑を買った二千翔蛍は、酷暑の中を汗だくで清掃していた。直射日光と干からびたプールの底は熱量を蓄えて、容赦無く彼の体力と理性を削いでいく。それを大変だなと思う人物はいても、同情する者は多くはあるまい。自業自得であるし、そうした浮かれた心が時として、学校のレッテルすら貼り替えかねないのだ。真夏の太陽こそ暑いが、人の心は四季のいずれであれ、いくらか冷めているものである。
 金網越しに彼を見る白鹿慶も一般論の持ち主だ。やはり過酷な作業だとは思うが、バカをやった見ず知らずの他人に手を差し伸べるほど特別人が好い訳ではなかった。首筋から背中に流れていく汗に眉を顰めて、プールの入り口を目指す。もちろん、目的は彼を手伝うことではなく、倉庫にあるビート板である。新しい劇の小道具として、少し閃いたものがあったので、顧問の教師に話をして、帰り際に取りに来たのだ。

「お疲れ様です、先輩。いつ頃、終わりそうですか?」

 プールの底で叫び声を上げる蛍に、慶はそう声をかける。特別人が好い訳でもないが、自分の責任とは言え、過酷な作業をする相手を馬鹿にしたり、無視するほど彼女は悪い人間でもなかった。むしろ、気遣うぐらいには心優しいと言えるであろう。

【ちょっと強引な絡みになりましたが、お相手をして頂ければ!】

>>二千翔蛍

4ヶ月前 No.187

あさしま @apology ★krSnOvwCrI_Xgx

【 上野貴衣子 / プール 】

 暑い。暑い上に熱い。ここが地獄か? 地獄にオゾン層は存在しないのか? というかオゾン層ってなんだっけ?
 脳味噌は完全に回路を閉ざし、熱に浮かされてただの頭の重りと化した。その内真っ黒焦げになって口から溢れてくるんじゃないだろうか。少しでも頭が軽くなるならそれでもいいかもしれない。余分なことも考えずに済むし。早いところ無駄すぎる作業を終わらせて帰りたい、その一心なのに、脳味噌は働かないし手足は動かないし今にも頭からどろどろと溶け始めそうだ。焼けても溶けてもいいから最終的に寮に帰ることができれば万々歳である。それまでに生きていられたらの話だけれど。
 もとはと言えば全て、本当に全て彼奴が原因だ。貴衣子はあくまで巻き込まれた@ァ場であって、この件に関しては何一つ悪いことなど行っていないし、謝るような筋合いも皆無のはずだ。という旨を声高に主張したにもかかわらずその一切を却下され、全く関係のない廊下やら教室やら職員室やらの掃除を教師に苦笑されながら手伝わされ、挙げ句の果てにはプール掃除である。部活を円満に引退し、就職志望であるために勉強も必要に迫られず、いっそ清々しいほどに辞退する理由がないことが運の尽きだったと言っていい。
 そんな恨み節を爆発させながら、貴衣子はプールへと続く道を歩く。これで彼奴が来てなかったらぶん殴ってやる、いや来ててもぶん殴ってやる。たった数週間会わなかっただけでやたらと懐かしく見えた旧知の顔に一発入れてやる。
 覚悟を決めて拳を握った、その時だった。聞き馴染んだ少し低めの声。馬鹿みたいに叫んで、ああ本当に馬鹿だったな。早く来ていたことだけでも褒めてやるか。全く前に進もうとしなかった足が、その声を聞いただけで力いっぱい駆け出そうとする。

「うるっせーぞほたる! アイス奢れー!」

 プールに駆け込んで、オーバーヒートした頭で思いつく限りの悪態をついてやろうと思ったが、実際口に出してみればただの要求だった。しかしアイスくらい奢ってもらわないと釣り合いが取れない、いや寧ろアイスで勘弁してやるだけ感謝してほしいくらいである。ブラウスの前ボタンを開け放して黒のインナーを見せ、真っ赤なソックスも焦げ茶のローファーもぽいぽいとその辺に投げ捨てる。手首に通したヘアゴムで長い髪をひとまとめにしてやる。夏だしそろそろばっさりいってもいいかもな。
 ガラスを割った直後、「センセーキーコです! キーコがやれって言ったんです!」とその近くで腹を抱えて涙を流すほどに笑っていた貴衣子に唐突に責任を擦りつけだした、現在プールの中でアホみたいに叫ぶ同級生。乗りかかった船ならぬ巻き込まれた船だ、こうなったら文句もつけられないほど綺麗に掃除してとっとと帰って寝てやる。

>蛍くん、慶ちゃん、周辺ALLさま
【絡み失礼いたします!\(^o^)/
 慶ちゃんに関しては、うまく絡むところを見つけられなかったため、慶ちゃんに気づいていない、という体で失礼します…(;_;)大変申し訳ないです…】

4ヶ月前 No.188

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★HBceeKwFWA_yFt

【地雷千里/1ーA教室】

「あっちぃ……つーかこの暑い中なんで反省文とか書かないといけねぇんだよ……」

千里は汗をかきながらふぅ、とため息を吐くと、窓越しに良く晴れ渡っている空を見上げる。
書かないと行けに理由は分かっている。もう何度も言われた制服についてと久々の学校で寝坊をしてしまったのだ。ダブルで反省文を書かされているのでそれなりに量もあった。

「あーめんどくせぇ……。いや、書かなきゃ行けねぇってのは分かってるけどさぁ……。うん、面倒なものは面倒だよなぁ」

一人なのを良いことにブチブチと文句を言いながら、シャープペンを慣れた手つきでいつも通りの文章を書上げる。千里はぐしゃりと髪を掻き上げると再びため息を吐く。この反省文も中学と含めたら何回目になるかなぁ、なんてのんきなことを考えながら書き綴る。それにしても中学の頃と比べたら大分反省文を書かされる頻度や種類というものは減った。

「うーん、遊学の頃と比べたら俺だって大分丸くはなったんだけど……」

一人でそんな風に話しながらすらすらと反省文を書いてると言うのに反省したそぶりは見せずに。どんどんと慣れた手つきで書いていくのだった。

>>all様
【教室で反省文を書きながら独り言言ってるちょっと頭おかしい子ですが、よろしくお願いします】

※警告に同意して書きこまれました (個人情報)
4ヶ月前 No.189

とみや。 @myuu10☆SKeWosbaJPA ★Android=pwXnxWHVkM

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4ヶ月前 No.190

独楽 @sbluexxx☆rx3sEFPR6z6 ★qxXpJAS7CZ_yoD


【 花三坂直 / 廊下→1-A教室内 】


 じいじいと鳴く蝉の声を尻目に、静かになってしまった廊下をひとり歩く。手にはつい先程買ったばかりの缶ジュースが二本。ぽたり、落ちる水滴は缶の表面に張り付いたものであった。まるで汗みたいだな、と廊下に水滴を残しながら向かうのは自分の教室――恐らく、同じクラスの彼女が反省文を書いているであろうその場所だ。
 何だか今日は朝から怒られている人をやたら見たような気がする。通りかかった職員室前では背の高い先輩たち(見知った顔もいたような気がする)が教師に怒られていたし、クラスメイトの彼女はと言えば、登校日に遅刻、おまけに当たり前のような風紀違反に、今反省文と向き合っている真っ最中だろう。溜息を吐く職員室の面々も目には新しく、朝早くに来て静かな教室で勉強しようと借りた鍵に、お前は安心だとおまけつきの手のひらが乗せられたのはよく覚えている。

 よくもまあ。直は、窓から吹き込んでくる風に一度足を止めた。よくもまあ、こんな暑い日にやるよなあ。
 その思いは果たして、登校日から怒られ辟易としていた生徒達に向けられたものか、それとも口煩く説教をする教師に向けられたものか。恐らく、両方だろう。当事者でもないのに疲れたと思ってしまうのは余計なことを考えているからだと、ふうと一度息を吐き出す。それにしても暑い。
 ふと、開いた窓から風とともに誰のものともわからない叫び声が聞こえてきて、思わずびくりと肩を揺らす。なんだ、誰だ一体。びっくりさせやがって!
 一度窓から顔を出す。下には誰もいない。だとすると、上。そんなに近くはなかったから、屋上か? プール? よくわからない。暑いのに、元気だなあ。聞いたことのあるような声だと思ったことには無視を決め込んで、何となく窓を閉めてから再び廊下を歩き出した。

 がらりと教室のドアを開けると、案の定。暑い教室内にひとり机に向き合って、かりかりとシャープペンシルを動かしている女子生徒の姿があった。勉強しているのなら良いけれど、いま彼女が熱心に書いているそれその内容が問題だ。反省文だなんて、あほらしくて反吐が出る。文面だけの薄っぺらい謝罪をして、一体誰が得すると言うんだ。利益なんて誰にもないはずなのに。

「ん」

 原稿用紙が広げられた机の端に、たった今買ってきた赤いフォルムの某炭酸飲料を置いて、彼女の席から右斜め二つ前に離れた自分の席に座る。少し勉強して帰ろうと思っていたが予定変更だ、暑くてたまらない。空調の効いている図書室にでも行くか、と荷物を纏めながら、自分のカフェオレの缶を開けてぐいと飲む。口をつけると思ったよりも喉が渇いていたらしいことに気が付いて、漸く口を離してからぷは、と酸素を取り込んだ。そこで漸く彼女の方に向き、相変わらず愛想のない言い方で言ったのは。

「早く、終わらせろよ。鍵、僕が返しに行くことになってるんだ」

 別に、誰が返しても同じなのだけれど。借りた人が返すっていうのは、まあ、当たり前のことだし。きっと先生もそう思っているから。だから。
 何故か言い訳のように続けてしまいそうになるのを堪えて、纏め終わった鞄を机の上に置き、椅子を引いてすとんと腰かける。横向きに座って、椅子の背もたれに腕を預けて。何となく暇だから、日直が消し忘れた黒板でも消そうかと、もう一度席を立つ。汚れた黒板消しをクリーナーにかけようと思い立って、スイッチを入れた。蝉の泣き声よりも煩いその音が空っぽの校舎に響いて、それでも蝉の泣き声よりは悪くないなと思ってしまう。煙たいそれに思わず咳き込みつつ、慌ててスイッチを消した。


>>地雷、ALL様

( 絡ませていただきますね! 生意気ですみません、お相手お願いいたします〜! )

4ヶ月前 No.191

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★HBceeKwFWA_yFt

【地雷千里/1ーA教室】

「ん……?直じゃん。え?何これお前のおごり?ごちそーさん」
千里が親権でもないが反省文に向き合いながら反省文を書いているとは視界の端に見覚えのある赤いフォルムの炭酸飲料が入った。少し司会をあげると机の端に置かれた赤いフォルムの炭酸飲料が目に入った。それを確認するやいなや反省文から顔を上げて誰なのかを確認をする。目の前にいたのはとあるきっかけから千里が気楽に話せて、友人と言ってもいい間柄の花三坂素直が立っていた。適当におごり?とかふざけて軽口を叩いているが、千里とて、おごられるつもりは全くない。この反省文が書き終わり次第後で料金は支払うつもりだ。再び反省文に目を落としながら、千里はごちそーさん、と言いながら片手をひらひらと振った。
花三坂も大変だろう。このような問題児に付き合って、千里の反省文が書き終わるのを待たないと行けないのだから。そもそもの話しこの教室は暑い。何か恩返しができないかと思ったが制服を直す気も無ければ校則を守るつもりもない。言われれば直すが、数時間後にはまた元通りだ。唯一できることと言えば、一緒に勉強をするぐらいだろう。そう思った千里はへらへらと笑いながら口を開く。
「いやぁ、直には頭上がんねぇなぁ。悪いねぇ、あっつい中、さっむい時とか、それも毎度毎度。終わったら一緒に勉強に付き合うからさー」

そんな風に話しながら先ほど机の上に置かれた缶に手を伸ばす。そういえば、高校に着いてから何も口につけていないのを思い出し、ちびっとのむ。それだけでも炭酸と甘ったるい味が口の中で広がる。久々にこのジュースものんだなぁなんて考えながら一つ息を吐いてから再び反省文へと向き直る。と言うより、花三坂枯らしたら悪いと思っているな良直せ、と言われそうだが、言われたら言われたらだなぁ、なんて思う。花三坂の『早く終わらせろ』の言葉にはたじたじになりながら口を開いた。

「えぇ……あとちょっとだよ……。全く相変わらずだねぇ。てかクーラつけらんないの?さすがに暑い」

千里の格好を見れば暑いのも当たり前だろうと突っ込みたくなるものだが、千里からすればこの格好は当たり前のようなもので直す気なんてない。千里はパーカーで軽く仰ぐと、鞄からハンカチを出すと、汗をぬぐった。そこまで汗はかいていなかったが、やはりどこか気持ちは良くない。ため息を一つ吐くとはれわたっている空へと目を向ける。自分で見といて思うのも何だが、ほんとうにここまで暑いと、いやになる。

纏め終わった荷物を直は机の上に置くと横向きに椅子の背もたれに腕を預けていたかと思えばいきなり立ち上がり、黒板を消し始める。“まじめな素直らしいな”そう思いながら千里は最後の意気込みだとでも言いたげに一気にさらさらとシャープペンを動かす。蝉の鳴き声も黒板消しのクリーナーの音もどこか遠くに感じながらなるべく早く終わらせてやらないと。そんな風に考えたからこそ集中して取り組むのだった。

>>花三坂直様、周辺all様
【いえいえ、大丈夫ですよ!こちらも生意気ですいません((】

4ヶ月前 No.192

冬野 @sweetcatsx☆e0aRNqDUyEM ★iPhone=VHGaT7ZbKj

《 二戸森迷 / プール 》

 暑い、暑すぎて溶けてしまいそうなぐらい暑い。なんでボクはこんな炎天下の中こんなところにいるんだろうか。悪いことなんかしていないのに、そんなことを考えながら地べたにごろりと寝転ぶ、だがしかし暑い、ころころと地べたを転がって冷たい所を探す。とりあえず日陰にいるからか、暑くはないが冷たくもない。
 思い返せば悪いのはどう考えてもボクじゃないのだ。ボクはただ寝ていただけなのに、ぽかぽか陽気があったかくて気持ちよく寝ていたらすぐ近くで窓ガラスが割れて、それで先生に寝ていたのがバレたのだ。つまり窓ガラスを割った奴らが悪いのだ。誰が割ったんだ、と思っていたらちぃたちだった。全くもう、ボクが悪くないのに一緒にプール掃除行きになってしまった。

「暑いぃー…………ちいもきーちゃんもうるさいよぉー……ボク溶けちゃうぅ…………」

 ころころ転がりながら、そんな泣き言を吐き出す。もちろん手伝う気はまったくないのだ、だってニコくん割ってないもん、寝てただけだもん。プール掃除なら水遊びがしたい、トレードマークのピンクのサマーカーディガンも脱いでワイシャツも脱いで、ニコちゃんマークのTシャツと本当は脱ぎたくて仕方がない膝までまくりあげたスラックス。暑いなあ暑いなあとぼそぼそ呟きながらプール内の友人を眺める。

「ちーいー、ボクねー、ハーゲンダッツたべたいー」

 みんなに負けじと精一杯叫ぶ。叫ぶことなんかあんまりないからちょっぴり噎せてしまった。

>> 蛍くん、キーコちゃん、慶ちゃん、周辺おーる


( まったくやる気がない二戸森ですが絡ませてください…! まず微妙に誰とも絡めてないのですがとりあえずプールサイドにいるかんじでお邪魔します…! )

4ヶ月前 No.193

リラ @thanatos ★iPhone=1Ya7qr8YRj

【 黒崎 歌 / 廊下 】

ジリジリと照りつける明るい太陽の光にも負けないほどキラキラと光る長い銀髪をポニーテールで纏めて廊下を歩く白いワイシャツに制服のスカートと実にシンプルな服装の少女。いつも自身の口元を覆っている黒マスクはあまりの暑さに今は御役御免となっており、ワイシャツの胸ポケットの中で息を潜めている。
見た目的には普通の生徒よりも幾分か涼しそうな彼女ではあるが、それは見た目だけのようでやはり夏に近づくにつれて高くなっている温度にはいつも無表情の彼女の表情も曇っていて。早くどこかで涼みたい。涼しいところはどこだ、とあたりを見回すも周りにいるのは皆自分と似た表情をしていたり暑さなんて微塵も感じさせずに恋人と手を繋いで歩いている生徒ばかりで涼し気な場所などひとつもない。


「……暑い、」

ぽつり、と小さな声で今の自分の心境を呟いてみるも状況が改善されるわけではなくただその状況を改めて認識するのみで。せめて太陽が雲に隠れてしまえばいいのにとは思うのだがあいにくながら空は雲一つない日本晴れで。
これではバンドの練習もする気にならない、というかバンドの練習なんてしようものなら普通にメンバーの誰かが熱中症で倒れてしまうような気がする。しかも現在CDを買ったせいでしっかりとした涼しい練習場も借りれない状況だ。困った。


と、ふとそこで気がついた。放送室ならどうだろう。
放送室ならば機器がたくさんあるおかげでしっかりとした冷房具があるし、何より自分は放送委員という肩書きを持っている。適当な理由をつけて放送室へ行こう。そう決意するが早いか歌は先程までダラダラと歩いていた歩を早め、まずは鍵を借りようと職員室へと歩き始めた。



>>all様




【お久しぶりになってすみません…!!!
もうすっかり季節が変わって夏……ほぼ夏ですよね!!!!これからも宜しくお願いします!!!!】

4ヶ月前 No.194

月岡 @ism10☆AdGNhPahu8vW ★iPhone=3b8fo2ymlo

【佐瀬恭成/保健室】

――――最、悪だ。そう強く思った。

 覚えているのは、やけに周りが騒いでいたこと、何時間かぶりに冷たい水が飲みたいと感じたこと、自分が廊下で座り込んだこと、そして、どこかの誰かに肩を貸して貰ってしまったこと。今の時刻はよく分からない、が、たぶん意識がブツリと途切れてから結構時間が経っているらしい。宿題があ、とか生徒指導があ、とか、まあ色々些細な原因で上げられていた悲痛な声がどこか遠くへ、それぞれに散らばったことを察した。意識を手放すまでの喧騒を忘れさせるような静寂は、それはもう、潮が急に引いていくかのようで。どこか怖さを覚えた。そんな自分がどうも信じられなかった、何にビビってんだ、って。あほらしい。しかし思えばそれは、小学生くらいのときに風邪で一人寝込んで、意味もなく不安に駆られるあの気分と似ていた。まさか熱中症なんて形で童心に返ることになるとは思わなかったが。
 どうでもいいことに思考を巡らせているうちに、意識がはっきりしてきたので、薄らと瞼を開けた。案の定、出来の悪いラクガキみたいな保健委員手描きのポスターがわざとらしく貼られた保健室の壁と、使い古されたベッドの白いシーツがぼんやりと視界に入ってくる。そこには誰もおらず、自分の規則的な呼吸音だけが耳についた。それを聞いていると、なんだか落ち着いてきて、そろそろ帰らなければという義務感が頭の中を駆け巡る。帰ってしなければならないことは沢山あった。したいことも。
 ゆっくりと上半身を起こすと、頭に鈍く重い痛みを感じ、咄嗟に手でそれを支えた。思ったより自分の手が火照っていることと、髪が嫌な汗で濡れていることに気付く。

「何やってんだろな、俺…………」

 苛々した。思い通りにならないことに。頭は今もずっと、割れるように痛いのが続いている。

 気を紛らわそうと、傍にあった机の上のペットボトルの中身を喉に流し込んだ。未開封の、ちょっとぬるい、ミネラルウォーター。ペットボトルに張り付いた水滴が腕をなぞるように流れていき、痒くて不快だ。誰もいないというのに、一人きりで苛立ちを顔に出してしまっていることを自覚する。…………あれ、これ、誰のだ。半分くらい減ってしまったペットボトルを横目に、口許に伝った滴を汗ばんだ手の甲で拭った。
 やはり思うように頭が回らなくて、思い出そうにもそれが出来ない。チカチカ、脳がまともに働いてくれない。誰かがくれた水なら、礼を言わなければならないし、そうじゃなければ、謝らないといけない。

 そもそも俺は、誰に連れてこられた?

 気が付くと、重いため息が保健室の床を這っていった。登校日なんてサボっていればよかった、それならこんな面倒なことにならずに済んだのに。今朝の生真面目な自分を呪いながら、ラベルに隠れた水面が揺らめくペットボトルの蓋をぎりぎりとしめた。オーバーキル、次飲む時はちょっと力が要る。

【お久しぶりです……!(土下座) さぜゆきなり、熱中症でぶっ倒れております。保健室まで連れてきてくださった方と、現在のさぜに絡んでくれる方を募集しております。どうかどうか構ってください〜!】

>Allさま

4ヶ月前 No.195

リラ @thanatos ★iPhone=1Ya7qr8YRj

【 黒崎 歌 / 廊下⇒保健室 】

「……ぁ。」

痛い。そう認識した時には遅かった。歌の白い指からはたらりと真っ赤な鮮血が粒になって溢れ、そして手のひらへ伝った。…放送室へ入るために鍵を取ろうと職員室へ向かう最中、どうやら何かの尖っていたもので切ったのだろう。切ったという感触が無かったということは、かなり鋭利なものだったらしく痛みを認識した今はジンジンという鈍い痛みが存在を主張してくる。
職員室に行く前に保健室で絆創膏でも貰わなきゃ。面倒くさい気持ちを必死で抑えながら先程から血が止まらない指を口に咥えて、歌はまたぱたぱたと急ぎ足で保健室へと歩き始めた。


「……せんせ?いる?」

ガラガラと保健室の扉を開けてひょっこり中を覗いてみたものの、保険医である水樹文彦先生のいる気配は無く歌は思わずため息を吐いて保健室の中へと入り。絆創膏はどこだったっけな、といつものサボり場所として使っている為か勝手知ったる保健室をぺたぺたと足音を鳴らしながら探索して。

絆創膏を無事に見つけ、未だに血が出ていた指に巻き付けてさて先生を探さなきゃな──と、考えていたところ、誰かが居る気配。この人なら先生がどこに行ったか知っているだろうか、と生徒が眠るためのベッドがある仕切りをシャッ!と勢いよく開ける。

「……………………部長?」

そこに居たのは、歌が所属している軽音部の部長である佐瀬 恭成だった。彼の手にはペットボトルは握られており、顔色は明らかに悪い。さては熱中症か、と判断すれば相手の言葉を聞くことなく踵を返せば素早く氷と水を透明な袋に入れては戻ってきて「これ頭に載せて、寝て。」とずいずいとそれを相手に押し付けて。


(絡ませていただきます!!!!!!!)


>>佐瀬くん

4ヶ月前 No.196

月岡 @ism10☆AdGNhPahu8vW ★iPhone=3b8fo2ymlo

【佐瀬恭成/保健室】

 さて、困った。今すぐ帰りたいというのに、身体が思うように動いてくれない。頭痛と眩暈と、とんでもない気怠さで、天辺からつま先まで全身やられている。軟弱な自分が気に入らなくて仕方がない。そういう自分を甘やかしている自分にもいい気はしない。気分は最低だった。
 多少無理矢理にでも立ち上がろう、そう決めた瞬間に、人の気配を察する。自分の呼吸音と、それから舌打ちの他に、軽い足音が混じってきた。それは自分のいるこの保健室の前までやって来て、一度ぴたりと止んだ。誰か入ってくる、保健医なら助かるが――――下手に知人の生徒だとかなり嫌だ。こういう時に会いたくない奴なんて、嫌という程思い当たる。熱中症で寝ているだとか、見られていいものではない。確実に。
 出来るならば保健医、若しくは知らない奴であってくれ。そんな切実な思いはいとも容易く裏切られ、がらりとドアの開く音と同時に聞こえてきたのは、覚えのある女子の声だった。すぐに名前まで出てこないあたり、委員会だか部活だかの後輩なのだろう。彼女が吐き出したであろうため息と、がさがさ、何かを探すような物音に紛れ息を潜めつつ、朧気な記憶から顔と名前を手繰り寄せる。部長とかそんな役職を貰った割には、部員のことをちゃんと見ていなかったんだなあ、と罪悪感が唯でさえ痛い頭を刺激してきた。思い出せ、早く。特徴的な声だ、よく話すなんてこともない筈なのに、何故だかとても聞き覚えのある、………………確か、軽音部にいた。ボーカルやってる、後輩の女子生徒。印象深い黒いマスクと、それとは対照的な銀色の髪! そうだ、名前は。

 シャッ、と軽い音が鳴る。

 彼女――黒崎歌の青い目と、自分の見開かれた目があった。気がする。黒いマスクは、今日は付けていなかったようだ。

「…………よお、どうした。怪我か? 水樹は今いな、おい聞いてんのか」

 黒崎は返事をする前に、否、こちらの問いかけを聞く前に踵を返した。一体何なんだ、と眉を寄せていると、どういうわけだか彼女はすぐに戻ってきた。手には袋に入れられた氷水。嗚呼やられてしまった。やられた、やられた。後輩に気を遣わせてしまった、馬鹿野郎。かっこ悪いなあ、俺。
 ずい、とこちらに押し付けられたそれはひんやりと心地よく冷たかった。受け取った手の指先が、痺れるように痛い。脈打つのがわかる。

「………………悪い、黒崎。助かる」

 言葉は零れるように出た。らしくないのは百も承知だが、少し笑ってみせた。なんでそうしたのかは自分でもわからない。何せ頭が回らない。

「水樹は今いないけど、なんかあったか? そっちも熱中症ってことは無さそうだけど。怪我?」

 改めて聞き直した。ライブ中とかは別だが、彼女にあまり多弁な印象はないので、応えやすいよう言葉を組み立てたつもりだった。こんなこと考えてるのも、俺らしくねえなあなんて後から思った。必要なとこに頭が回らない分、変なとこに神経使ってるんだろうか。使えない脳味噌、と心の中で自分自身に毒づいた。


【絡みありがとうございます!】


>黒崎歌ちゃん

4ヶ月前 No.197

神波 @thousand00☆hyqkMkn9Rthi ★iPad=BENrHRNU7h

[太刀川 飛鳥/寮→プール入口]

「熱すぎだろこれは……」

 頭上からじりじりと光と熱を注ぐ太陽には負の感情しか向けることが出来ないでいる。額から滲み、頬を伝って顎から服へと染みを作る。日傘の一本でも持ってくるべきだったかと後悔している。だが右手から下がった網に入ったスイカ。左手に持った大きめのクーラーボックスがそれは出来ないと主張しているようだった。

 事の始まりは数時間前に遡る。
 いつも通りに早起きし、日が昇って気温が上がる前に汗をかくような仕事は先に終わらせてしまおうと寮の花壇の手入れと玄関周り掃除に取り掛かった。途中で寮の朝食を配膳するために食堂に戻った。今日は登校日であり、多くの生徒で賑わっていた。その中でプール掃除をしなければならない、とどこかの生徒が言っていた。窓ガラスが割れた事故があり、生徒指導の学年主任が雷が落ちたらしい。そのまま流れるようにプール掃除を押し付けられたようだ。
 事故とは言えど、窓ガラスを割ったことは見逃すわけにはいかない。怪我がなかったのが一番だが、過ちを犯したのは確かである。だがそれだけというのも理不尽を感じてしまう。朝食に使われた食器を洗いながらどうしたものかと悩んでいると、裏庭に育っていた夏の風物詩を思い出した。

「それにしても……軽率に動きすぎたか」

 荒れ放題だった裏庭を整備したのは去年からだったが、あまり期待せず蒔いたスイカが出来ているとは予想外だった。大きさは小ぶりではあるがスイカであることには変わりない。叩いてみたところ中身がスカスカという感じもしなかった。倉庫からビニール紐を長めに取り、十字にキツく縛って持ち上げた。食堂の大きな冷凍庫からは登校日の為に少しずつ買いためたアイスをこれでもかと詰め込んだ。
 生徒の喜ぶ顔を想像しては人知れず頬が緩んでしまう。最初はもし遠慮されたらどうしようと心配にもなったが、そんな自分も寮からプールまでの道のりの暑さで黙ってしまった。
クーラーボックスを一旦置いては首から下げていたタオルで汗を拭き取る。太陽はどんどん上へと上がっていくのを見上げるとまさに夏真っ盛りという言葉が似合う。三年生は進路に具体性を持たせなくてはいけないし、就職を考えているものは今が正念場であるのだろう。そんな夏の暑さよりも大変な思いをする者達が、罰を受けている際だとしても手を差し伸べてもバチは当たらないだろう。

 プールの扉を体で押し開け、入口にある水盤にスイカを置いては蛇口を開き水をかける。足元に置いたクーラーボックスを開けてアイスがまだ冷えていることに安心と笑顔を覗かせた。

(お久しぶりです。皆様に絡む勇気がなかったのでall文になります。どなたか空いていましたらよろしくお願い致します)

>周辺皆様

4ヶ月前 No.198

メロ @soofar☆vDjvdwlItTM ★WARScuJ0lm_jAc

【花厳由雨 / 非常階段】

 東京に出てきて今年で3年になる。

 進学先に順当に進むことができれば後3年この地で息ができる。
 東京は狭いようで意外と広い。広いと感じるのはきっと、東京は小さな国がキルトのように繋がっているように感じるからだ。却って地元のほうが面積は広いのに、隅から隅まで同じ文化と時間が流れているから東京よりも狭い。そしてその広くて狭い地元の磯の国から、一年に何度かしか顔を合わせない親が東京の、それも春瀬の土を踏んだ。
 久しぶりに見た父親の顔は息子の俺よりも日に焼けていて、料理人というよりも漁師という風貌だった。短い爪とガッシリした体格と目尻に皺が目立ってきたが大きくて冷静な眼が昔から何一つ変わらない。
 前を歩く午前中まで働いていたという父からはうっすらと磯と油のにおいがした。

『花厳君は来月入試を控えていますが、』

 専門学校に行く。だから入試時期は大学進学を控えているやつらよりも大分早い。
 受験先は料理学校の中では名門で本校はフランスにある。父親はパリの本校の卒業生で、定職屋なんかを始める前はどこぞやのホテルの厨房にいたらしい。
 それを聞いた去年の俺は大層驚いて薬指の背に深く切り込みをいれてしまった。何故あんな片田舎に引っ込んでいるのかは理解し難いが、何か思うことがあったのだろう。そんなレベルの父親の店を継ぐ(であろう)長男の俺も、当たり前のようにその名門校の門を叩く必要があった。そこに選択の意図などない。

 ギリギリになって白紙を埋めた進路希望表を出した俺に担任は文字通り飛び上がって、夏休みの一枠をとって急ぎで三者面談をすることになった。といっても内容は親子の意志確認と、入試の概要のみだった。評定も足りていて、学力も落ちはしない程度。実技も何とかなるでしょう。
 父親の錆びを帯びた声と担任の疲れの色が滲む声の会話を俺は眠たさ半分で聞いていた。低くて静かな二人の声よりも、高くて無遠慮に鳴いている蝉の声が煩くて気分が悪い。取り敢えずその場で大人しくすることに徹した俺は、焦点の合わない両目で担任の汗ばむ首を見つめながら自分の体からもじっとりと汗が体の内側から滲んで這い出ようとしている気配を感じていた。
 面談後、父親と飯を食べるでもなく明日起きたら忘れている程度の月次な会話をして、東京駅に帰る父親の広くて肉付きの良い背中を見送った。

 校舎の外についている申し訳程度の非常階段。
 どこかの誰かが換気の為に開けたからか、いつもは閉じている場所に上靴のまま躍り出ていた。あまりにも暑くて、口の中も気持ち悪くて、でも自販機まで行くのがダルかったからだ。開け放たれた出入り口に風に引き込まれるようにして扉をくぐっていた。
 階段の四隅には土埃といつかの雨が乾ききらずに残っていて、随分昔に修繕されたであろうヒビ割れには柔いグレーの緩衝材が入っていて、その隙間からどこから飛んできたのかタンポポが咲いていた。
 なるべく花を踏まないように気をつけながら墜落防止の柵に寄り掛かり東京駅の方向を眺め、そしてぐるりとグラウンドやプールの方向へと視線を写す。蜃気楼が立つグラウンドと、ニスで刷いたように白いプールがユラユラと信号を送るように光っている。
 かかとを踏んだ名残のある上靴が土埃を踏んで耳に高い音がして、今自分が立っている湿気の含んだ日陰から見た外はあまりにも眩しくて、俺は思わず両目を閉じた。

「暑すぎだろクソッ」



>>周辺ALL


【お久しぶりです(謝罪)取り敢えず、今も中々長文をワシワシと短いスパンで書く時間が取れないので、ソロールと生存報告だけ。
 完全なソロールは寂しい構って野郎なので、まったりペースに付き合ってくれる釈迦のようなお人はお付き合い頂ければ嬉しいです\(^o^)/】

4ヶ月前 No.199

独楽 @sbluexxx☆rx3sEFPR6z6 ★qxXpJAS7CZ_yoD


【 花三坂直 / 1-A教室 】

 良くも悪くもさっぱりとした性格をしている彼女が、ごちそーさんと言って手を振る。目下反省文を書いているとは思えないくらいの能天気さ、やはり反省の色だって見られない。ああ先生、多分だけど、こいつに反省文を書かせることで反省を促すだなんてきっと無理だろうから、別の手段を考えた方がいいですよ――なんて、思うだけで決して口にはしないけれども。いい加減、教師たちも反省文の無意味さをわかってもいい頃だと思うのだ。呆れた色を交えながらそう考え、やがて溜息を押し出した。

「勉強は別に僕ひとりだって出来る。それはいいからせめてどっちかだけでもちゃんとしろ。風紀か、生活態度か」

 勉強に付き合うと言ってくれた彼女を、必要ないと突き放す。勉強はひとりでするものだ。……たぶん。たまに教えることはあっても、きくことはあまりないし。確かに数学は苦手だけど、時間を掛ければ出来るし。だから必要ない。必要ない、はずだ。どこか魅力的に感じられる、気がするだけのその言葉を頭から振り払って、次に彼女への指摘に移った。
 腕を組み、じとりと相手を半目で睨みながら告げた内容は、別段そう難しいものでもない。当たり前のことを当たり前に出来るようにしろ、これだけのことだ。それをしていないから彼女は今こうして、クソ暑い教室の中で机に向き合い、思ってもいないことをつらつらと書いているわけであって。これを時間の無駄と呼ばずに何と呼ぶのかわからない。人差し指を立て、次に中指を立ててふたつ挙げ、せめてどちらかだけでも――と、直には珍しく甘やかすようなことを言ってしまったのはほぼ無意識に近かった。

 黒板消しクリーナーからチョークの粉が舞い上がって、涙目になりながらその場から離れる。辛うじて綺麗になった黒板消しで、今度は黒板をまっさらに。――しようと思ったところで、反省文に向き合っている筈の彼女からクーラーつけられないの、との声があって、むっと眉を寄せながら身体を反転させ相手を睨みつけた。大体誰のせいで此処にいると思ってるんだ。暑いなんて此方の台詞だ、……まあ、本当は僕、此処にいなくてもいいんだけど。

「……クーラーつけたらだらだらするだろ。この暑さで反省しろ」

 反省の色が全く見られない彼女にぴしゃりと言い放ち、黒板に向きなおっては再び手を動かし始める。ああもう本当、何で付き合ってあげてるんだろ。部屋に戻ってすることもたくさんあるのに、勉強だって、したいことがたくさんあるのに。課題は既に終わらせたけれど、それでもまだしていないことが山積みだ。暑さのせいで頭がおかしくなってしまったのかもしれない。反省しない同級生なんか放っておいて、涼しい図書室なり部屋なりに戻ればいい。
 そうしない理由に何となく心当たりがありながら、いや面倒見の良い自分なんていてたまるか! きもちわるいだろ! なんていう自突っ込みを心の中で入れ、そんな葛藤も一緒に消えてしまえ、と言わんばかりにがしがしと黒板をこすった。ていうか日直誰だよ。

>>地雷、周辺ALL様

4ヶ月前 No.200

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★HBceeKwFWA_yFt

【地雷千里/1-A教室】

千里のごちそうさん、という言葉にはため息を吐かれる。そこまでかよ、とか思いつつ直の話を聞くなり勉強は一人でできるから、どうでもいいから風紀か、生活態度のどちらかせめて守れ。そういわれると、千里は少し苦笑をこぼしながら口を開く。
「いやぁ、まぁ―そうなんですけどねー。今日はたまったま寝坊しただけですー。でも……」

千里はそう言った後に考え込むように黙り込む。もちろんシャーペンを机の上に置いて。生活態度か、風紀。どちらかを守っている自分を想像する。風紀を守るという事はいわゆる制服をきちんと着ることだが、自分がきちんと制服を着ているところを想像する。……いや、ありえない。千里は風紀を守る自分が気味悪すぎて顔がかすかに青くなる。少し背筋も冷える。そんな自分が今目の前に現れたら間違いなくぶっ飛ばす――――。
そう思うとなら守るなら生活態度だなあ、なんて思う。それでも寝る時間を早くするのは勘弁だなぁ、なんて思う。自主トレの時間が減るのは千里としても勘弁だった。勉強だってそれなりにしないと千里だって点数はとれない。
「まず、俺が風紀を守ってきちんと制服を着ているとこ、想像してみ?怖くて背筋冷えると思うから。ううーん……それを踏まえて考えると……やっぱり直すなら生活態度かなぁ……。自主トレか勉強の時間削んねーと……」

千里は考えていたことをまとめながら口を開き始めるとシャーペンを動かし始める。
不意に顔を上げると黒板消しクリーナーから煙が上がっていた。今日の日直はそう言えば「カラオケいこーぜ」とか言いながらそそくさと帰っていったなー、なんて思いながらその様子を眺める。クーラーつけられないのか、という言葉には直は若干……いや、わざわざこちらを向いて眉を寄せながら睨みつけられる。クーラーをつけたらだらだらするだろう、と言われそう言われてしまえばそうなんだけどなぁ、と思いながら「そうだねぇ」なんて返す。

これでも中学のころと比べればおとなしくはなった方だ。中学の頃ならここに三枚ぐらい追加されててもおかしくはない。
「反省はしてるんだけどね、遅刻は」

付け足すかのように口を開く。先生もそろそろ制服についてはあきらめた方が早い気がする。何度言われようと直さないのだから。それでも遅刻は久しぶりだったのもあり、これでも反省をしているのだ。中学時代の彼女なら確実直にだってここまではしてもらえなかった、と思う。
「今の俺でよかったなぁ……」
千里は少し苦笑をこぼしながら、冷たいながらも気を使ってくれているのであろう直の態度に若干の感謝を覚えながら千里は最後の遅刻についての反省文に手を伸ばすのだった。

>>花三坂直様

4ヶ月前 No.201

にな @xxx39☆ac5xGKREVv. ★iO6DtV91V0_mgE

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4ヶ月前 No.202

リラ @thanatos ★iPhone=1Ya7qr8YRj

【 黒崎 歌 / 保健室】


いつもはどことなく不機嫌そうで、こちらには干渉をしてこない部長が笑った。
歌が目を丸くするのにそれは十分な理由だった。サファイアブルーの瞳をぱちぱちと数回瞬きしたあとに「部長って笑えるのね。」と何のためらいもなくポツリと呟く。失礼なことを告げている自覚がない訳では無いが、思わず呟かずにはいられなかった。笑えばもっと素敵なのに、と頭の中でぼんやりと思いながら目の前の青みを帯びた黒色の宝石を見つめる。普段自分がこの瞳に移ることが少ないためか思わずまじまじと見つめてしまう。


「水樹は今いないけど、なんかあったか? そっちも熱中症ってことは無さそうだけど。怪我?」
「何かで指を切ったの。血が止まらなかったから絆創膏をもらいに。……きた、です?」


なぜ切れたか、どこで切れたのかは分からないがとりあえず先程まで赤い血が流れていた指にはもう絆創膏がしっかりと貼られており、歌は手を開いてそれを証明するように相手に見せた。
そういえば敬語を使っていなかったな、と今更ながら思い出せば言葉そのまま、とってつけたような敬語を語尾に付け足す。普段自分があまり年上に敬語を使うことがないせいか如何せんスラスラと言葉が出てこない。日本語とは難しいな、と何故か日本人の両親の元に生まれ日本で育ったはずの歌は首をひねった。よくみんなあんなにスラスラと敬語が出てくるな。


「ええと…………部長、は…熱中症?です、か?」

ゆったりと相手の隣のベッドに腰を下ろしながらそう問い掛ける。夏に倒れていてなおかつ顔色も悪ければ原因は殆どそれしか無いだろうが、自分にはあまりコミュニケーション能力が無いためそんな在り来りな話題しか思いつかない。そしてやっぱり日本語が難しい。

いつもの黒マスクをしていないせいかいつもよりも幾分か呼吸がしやすい筈なのだが、どうしてか上手く口が回らなくて歌は思わず困ったように端麗な眉をハの時に下げた。外でジンジンと鳴きながら残り少ない命の灯火を揺らしているセミだけがやけに煩く、保健室で反響している。



>>佐瀬くん

4ヶ月前 No.203

月岡 @ism10 ★iPhone=3b8fo2ymlo

【小向朱璃/夏見神社周辺】

 折角のお祭りだっていうのに、全く、ツイてない。

 今日は一年に一度の向日葵祭の日だ。二駅くらい電車に揺られて、春瀬高校生の多くが夏見神社を訪れる。私だって例に漏れず、去年も一緒にここに来た友人と、たこ焼きとかクレープとか、焼きそばとかチョコバナナとか――まあ食べ物の話は取り敢えずここまでにして、兎に角お祭りを楽しむ気でいた。そのために、お気に入りのピンクの浴衣だって着てきたのだ。べつに特別見せたい相手がいるわけではなかったけど、かわいい服を着ると、それだけで嬉しくなるし、何よりお祭りらしい雰囲気が楽しめる。それくらい、楽しみにしていた一大イベントだったはずなのだが。

「ごめん朱璃……! あの」

 友人は、浴衣姿を見せたいような特別な相手がいたらしくて。元々その相手の男の子も別な友達と回る予定だと聞いていたのだが、何やら楽しげなお呼び出しを、彼女の携帯がポンと、可愛らしく報せた。甘くて、でも少し酸っぱくて、弾けるような刺激がある、私たちの大好物、「例のアレ」の気配に、全く気づけていなかったのがショックでならない。
 友人の顔は提灯で照らされたみたいに真っ赤で、いつもは気の強い彼女の、いつもは髪で見えない耳までもがその色に染まっていた。こちらに申し訳なさそうに八の字になった眉はとても愛らしくて、嗚呼これは仕方が無いなあ、なんて漠然と思った。りんご飴のひどく甘ったるい香りが鼻をくすぐる。この香りは、今の彼女の佇まいと似ている気がする。

「いいよいいよ気にしないで! がっちりあいつのハートを射止めておいで!!」

 私はそんなふうに言って、指でハートを作って戯けてみせた。少し吹き出した彼女は口角を上げて、唇を薄くして微笑む。

「…………ほんとごめん、ありがとう!」

 そしてくるりとこちらに背を向けて、呼び出しを受けた方――どこだか知らないけれど、おそらくそうなのだろう――に向かって小走りで駆けていく。まとめた髪が揺れるのも、無理して履いた下駄がからころと態とらしい音をたてるのも、さっき掬った金魚がゆらめいているのも、そんな全てを含めて、彼女は可愛かった。
 そういう経緯で、私という一人の乙女は、立派に「ヒロインの友達役」としての仕事を全うした。晴れやかな気分ではあるが、晴れてぼっちとなった寂しさと虚しさが消えるわけではないのだ。あまりの喧騒で忘れていた、夜が、私の足元を這っていくのを感じた。祭りの灯と濃くなった影が、ゆらりゆらり。
 下駄で、じり、と影と砂利を踏み躙る。さて、噛み潰すためのりんご飴でも買いにいこうか。勿論、彼女が向かった人気のない方向とは逆だ。私の心の柔らかい部分が、ぼたぼたと石畳の上に零れ落ちていく気がした。

 ふわりと纏めたはずの、頭の上のお団子が重たい。


>allさま



【イベントの移行でお返事できず申し訳ないです〜!!!!!! 絡んでくださってありがとうございました!!!!!! 楽しかっです!】

>リラさま

4ヶ月前 No.204

メロ @soofar☆vDjvdwlItTM ★WARScuJ0lm_VuR

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4ヶ月前 No.205

ふぁすね @yupihiko☆d.mPOva7Vfg ★mbjMynBHF3_OSy



【今泉 巴/夏見神社境内・カタヌキ屋台】


 人々の喧騒の合間を潜り抜け、夏の終わりの涼やかな夜風が肌を撫でる。人込みや食べ物系の屋台はそんな風を霞ませるほどの熱気を放ってはいるものの、祭りという雰囲気のせいだろうか。不思議と不快感はさほどなく、むしろどこか心地よい。

 リンゴ飴やたこ焼きなど、お祭りの主役と言えるような屋台の密集した区画からは少しはなれた一角に、小ぢんまりとした屋台が一つ、建っていた。古めかしい屋台の屋根にはところどころ塗装の剥げかけた色あせた字で"カタヌキ"と書かれている。今ではもうあまり見なくなった、昔ながらの屋台だ。其れは、花や動物などの模様が彫られた薄い砂糖菓子の板を針で削り、彫られた模様の通りにくりぬく、というものだ。形を崩さずにうまくくりぬくことができれば現金をもらえるのだが、もちろん難易度は相応に難しく、普通ならばきちんとしたものを完成させることさえ困難であり、賞金が高額になればなるほど現金を得られる可能性は低くなる。

 しかし、その常識が通用しない人物が一人、その屋台の片隅に居た。

 浴衣や甚平と言った和装が多い中、サングラスをひっかけた襟ぐりの広い半そでTシャツにスキニーといったラフな格好に身を包み、およそ高校生とは思えないような長身の体躯を折りたたんでカタヌキに熱中する青年がひとり。その傍らには大量の百円玉が小さな山を作っていた。いちご色の長い髪を邪魔にならないようにサイドで小さくお団子にまとめられており、長い前髪の隙間から垣間見えるみどりの双眸は普段のポーカーフェイスと比べると心なしか楽しそうに見える。赤いマニキュアやらシルバーリングやらでごてごてに彩られた手はマチ針のような細いピンを摘み、器用に一つ一つ型を抜いては傍らの小銭の山を増やしてゆく。店側からすれば逆に損のような感じもするけれど、逆にその手腕が本人も気づかないうちに客寄せ効果になっているらしい。

 青年――今泉 巴は、この神社特有の狛犬をモチーフをしたカタヌキを削りながら、めったに見せることのない笑みを無意識に浮かべた。


>>ALL




【久しぶりの参加になります……! よろしくおねがいします。】

4ヶ月前 No.206

冬野 @sweetcatsx☆e0aRNqDUyEM ★iPhone=VHGaT7ZbKj

《 二戸森迷、天津祝 / 夏見神社入り口 》

 からころからころ、と下駄を鳴らしながら歩くのは淡い桃色の浴衣を纏う小さな少女。浴衣はドット模様であるらしく明るく涼しげに見える。いつもはツインテールにしている長い髪は頭のてっぺんでお団子ヘアーにされていて桜の飾りが付いた簪がきらりと光る。そんな少女、天津祝の手を引くように右手を握り締め歩くのは、灰色のストライプ模様の浴衣を纏う男性。帯には紺色の扇子が刺さっており、怠そうに眠そうに息を吐く。

「ねむぅーい」
「うるさいわよ! ほらっ、早く行くのよ!」

 祝の手を引いているはずがいつの間にやら引かれているこの状況、解せぬ。といった様子の表情の二戸森迷。隣町の夏見町の夏祭り、向日葵祭に来ていた。十二歳の少女の手を引くピンク色の髪の十九歳というのはなかなかに犯罪的ではあるが二人ともあまり気にもとめていないようで、祝は楽しげに軽やかな足取りで神社の方へと向かっていった。

>> おーるさま


(両方いっぺんに投下しました…!よろしくお願いしますー(*´ω`*) )

4ヶ月前 No.207

@purple3ru ★iPad=o1RdeKbLL2

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4ヶ月前 No.208

にな @xxx39☆FTXhV/eLYAw ★kX8qVUjM91_mgE

【小刀称司/救護テント】


 戦犯はパン食い競争だ。あとパン食い競争を選んだ三週間前の自分。
 体育祭は苦手だ。運動音痴だから。運動会にいい思い出はない。かけっこは決まったように最下位だった。尻餅をついて、幼馴染に泣きついたのも一回や二回じゃない。だけど今年こそ大丈夫だと思った。だって高校生だし。だって女子高校生だし。大丈夫だと思っていた。果たして大丈夫じゃなかった。まさかゴールを目前に、足を滑らせようとは!
 スタートは順調だった。最難関のパンも、長身のおかげで造作もなかったりしちゃって。もしかして、なんて欲張ったのがいけなかった。ゴールまでおよそ五メートル。足を砂に取られたのが運の尽きで、あとは言うまでもない。結局今年も最下位だった。したたかにぶつけた鼻は真っ赤になっていた。
 実行委員の肩を借りて辿り着いた救護テントで、司は消毒液と睨めっこしていた。青いプラスチック容器はうんともすんとも言わない。擦り剥いた膝はじくじくと痛い。だけど司には分かる。こんなの――膝を擦り剥くより絶対に痛い! 水で洗っただけでも泣きそうだったのに、エタノールなんてとんでもない。痛くて死んじゃうかもしれない。傷口へ消毒液をぶちまけるなんて、とてもじゃないけど自分では出来なかった。容器を膝に置いて、一息つこうとパンを齧った。クリームパンのカスタードが傷心に沁みる。あ、涙出てきた。

 「もう消えちゃいたいよぉ……穴があったら入りたい……」

 よもや全校生徒の目の前であんな醜態を晒すなんて、誰が予想しただろうか。これからの学校生活をどう考えたってお先真っ暗だった。まだ高校生活の半分の半分の、そのまた半分くらいなのに。不幸中の最大の不幸は、春瀬が全寮制なことだった。明日から、ううん今日から、司はどうやって生きていこう? 自意識過剰な被害妄想に、司は頭を抱えた。


 >>ALLさま
 (これより体育祭イベントを開始させていただきます!よろしくおねがいします〜!)

22日前 No.209

メロ @soofar☆vDjvdwlItTM ★iPhone=EiqahOBmV1

【栗田真美子 / 救護テント】

「栗田真美子!ただいま戻りましたぁーん!どうだぁこのハチマキ!上手く上で結べたと思うんだけどー……ってありゃ、一年? どーしたの?」

栗田真美子は上機嫌だった。
頭頂部でくるりと巻いた白のハチマキはヘッドリボンの形をしており、キャラメルのようなグレージュの柔らかな髪の中でウサギの耳のように立っていた。いつもはお下げにしている髪型も体育祭ということで緩く三つ編みにしている分、彼女が飛び跳ねる度に笑うようにフワフワと揺れている。カラーコンタクトでグレーに染まった両目を弓なりにしならせて、軽やかに宙をヒラリと泳いだしなやかな手は白魚のように白くきめ細かい。
「どうだ」と言いながらクルリと回って周囲に見せびらかしていた真美子は、120度回転したところで救護テント内に保健委員以外の人間が紛れ込んでいるところを発見してピタリと止った。

彼女は間違うことなく一年生のジャージに身を包み、救護セットを膝に乗せてビー玉のような涙をポタポタと落としている。
モグモグと湿らせた頬を膨らませているのは先程までやっていたパン食い競争の戦利品だろう。
真美子は思わず「一年?どったの?」と同じ保健委員に聞くと「小刀称司さん。泣いちゃってて」と小声で返答が返ってきた。泣いちゃっている彼女に声を掛ける者はまだおらず、どうやら奥から恐る恐る彼女を見守っているようだった。
栗田真美子は詰まらなさそうに「ふーん」と鼻で返事をするとパイプ椅子を引きずりながら小刀称司の前にやってくると正面を陣取ってドカりと乱暴に腰を下ろした。
女の子らしさのかけらもなく両脚をパカンと力なく開き、両腕はゆるりと組んでいる。

「だーーーいじょぶだよ司っち!!マミも一年の頃コケたもん!皆の前で!ちょー恥ずかしかったし痛かったけど大丈夫!!皆結局忘れちゃうもん!」

ウンウンと深く頷きながら柔くニコリと笑った後、栗田真美子は笑窪の浮かぶ笑顔で「だからだいじょおぶ」と語尾にハートを付けて「ね?」と小首を傾げた。
司っち、と軽々しく呼んではいるが、栗田真美子と小刀称司は初対面である。そのことを思い出したのか、栗田真美子はゆるりと両手の指を組ませて両腿に挟むと恥ずかしそうに「あっ!マミは栗田真美子ってゆーの。よろしく!」とはにかんだ。

》小刀称司ちゃん、周辺all

【体育祭に浮き足立っております…!
早速絡みにまいりました!よろしくお願いいたします(*´`*)】

22日前 No.210

なかの @dolce0105☆EIJm993bXx5T ★Android=8lNXrRa8U4

【早乙女トーマ/グラウンド】

 時、長月。もとい、九月下旬。暦上は秋が訪れたと豪語して良さそうなものだが、照りつける太陽はまだ夏を連想させる。種目決めや我等風紀委員に課された仕事のシフト割など紆余曲折あったが、こうして春瀬高校第三回体育祭は無事に開催を迎えていた。雲一つ無い青空が生徒達を見下ろしている。既に競技が始まっている最中、早乙女トーマは早速委員会の雑務を請け負っていた。

「1、2、3、4……――こらテメーらゴチャゴチャ混ざるな今だけじっとしてろ!」

 そんな風にちょくちょく生徒を小突きつつトーマは点呼をとっていく。このお祭り空気に浮き足立っているのか、生徒達はいつにも増して落ち着きがない。それに加えて、時たま数えた人数を惑わせるような突拍子もない数字が聞き慣れた声で茶々を入れるようにどこからか叫ばれたりもするが、それらを耳に入れないようにしてトーマはやっとのこと仕事を終わらせた。担当の教師に全員揃っていたことを報告すると、トーマは友人達の待つ自分の席へ戻る――前に、先程茶々を入れてきたクラスメイトの元へ行かんと列へ割り込みべチンと彼の頭を軽くはたく。アホ、というおまけ文句も付けてやったが、悪ィ悪ィと友人は快活に笑うばかりであった。特に本気で怒っていた訳でもないトーマもそれにつられて笑みが漏れる。彼もまた、この非日常的空気に浮かされている一人であることに違いはない。
 三年目九月ともなって彼の性格がある程度知れ渡ってきたせいか、それとも顔見知りが多いせいか。トーマのやや乱雑な言葉遣いが顰蹙を買うことも少なくなってきた。……勿論まだ彼を苦手とする人間は居るだろうが。それはそれで風紀委員長としてどうなのだろうという微かな疑問が脳裏を掠め、そしてそれは直ぐに応援の声に掻き消される。

 自分も席へ戻るか、と列を少し離れたあたりで、トーマはグラウンドに何かが落ちていることに気付く。上半身だけ折り曲げて手に取ってみると、それはハチマキだった。くるくると辺りを見回してみるが、頭にハチマキが巻かれていない生徒は見当たらない。これの落とし主はハチマキを落としたことに気付かず、この場を去ってしまったのだろうか。席へ戻ろうとしていた脚は全く逆の方向へ向く。本部テントの方か、それとも放送委員に呼びかけをしてもらえばいいのか。それは分からないが、とにかくテントの方へ向かえば間違いは無いだろう。まして、そこに辿り着く前に持ち主に会えればそれはそれで万々歳だ。
 弟妹の落とし物を探しているような、そんな兄心が少し揺れ動く。しょーがねえなあ、と呟きつつ、トーマは歩き出した。

>>ALL


【再始動、イベント開催おめでとうございます!ハチマキの色はレス内で指定しておりませんので、どちらの組の方でも通用するのではないかな、と思っております!これからよろしくお願いします□!】

22日前 No.211

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★Android=W1VemU3zJF

【地雷千里/屋上】

「あっついしかったるいし……。あー、体育祭とか、参加しない科目以外は暇じゃね?つーかやる意味あるのかよ……めんどくせー」

屋上でころりと寝転びながら、空を見上げ、あくびを一つ零した。
少しだけ起き上がり、近くにあったカバンを手繰り寄せ、プログラムを取り出した。この先確か自分が参加する種目がないことを確認してから再び横になると心地の良い風が吹いてくる。確か、この後は係の仕事も後片付けの時間までなかったような気もする。

さっき少し起き上がった時に見えたグラウンドではきちんと参加している生徒ばかりで、内心「お疲れ様ー」なんて考えながら、再び体を起こす。
若干冷めた目で見つめながら屋上のフェンスに寄りかかりながら、体育祭の行く末を見つめる。かかりの仕事があれば、誰かが声をかけてくれる、そんなふうに考えながら、あくびを一つ零した。

>>all様

【イベント開催&再始動おめでとうございます!!待ってました!!久しぶりのくせに何サボってんだてめぇ!!ということで、お久しぶりです、よろしくお願いします!!誰かこの子を叱咤してください((】

21日前 No.212

六花 @firefly11☆EKQhUiXcMD6 ★Android=lm40plGUFw

【桔梗雫/グラウンド】


 今年もこの一大イベントがやって来た。小学生の頃からずうっと、雫にとってはあまり気が進まないイベント。
 本日は春瀬高校の体育祭である。

 毎年、この時期が訪れると運動を苦手とする雫と、そして同じ悩みを持つ雫の幼馴染みは揃って憂鬱な気持ちを抱える。体育祭が間近に迫るとお互いを励まし合うのは二人の中では恒例なのだが、そのとき幼馴染みの背を撫でる雫の瞳が死んでいるのもまた恒例だ。
 体育祭は苦手なのだ。だって、面倒だから。汗をかくのは好きではないし、運動も好きではない。何故なら運動神経が悪いからだ。自慢ではないが体力だって無いのだ。故に雫は、体育祭という本来ならばドキドキワクワクの楽しい筈のイベントに心を躍らせる訳でもなく、むしろその時期が近付いて来ると溜息が増える。
 とはいえ、雫は別に体育祭が嫌いな訳でも、全くやる気が無い訳でもなかった。やるからにはきちんとやるつもりだ。勝利へのこだわりはあまり無いが。ただ、自分の運動神経の悪さがチームの成績に悪影響を及ぼすかもしれないことは申し訳なく思っている。そこも体育祭が憂鬱になるポイントだ。
 そんな雫は、今まさに競技を終えたところだった。いつもは下ろしている銀色の髪は高い位置でポニーテールにされており、順位を表す旗を握りながらそわそわと落ち着かない様子だった。その結果は最下位。それは別に良いのだ。いつも最下位か、下から数えて二番目かのどちらだから。そんなことよりも、今の雫が問題とするのは。

「あの子は大丈夫なのかしら……」

 そう、先程のパン食い競争にて転倒してしまった幼馴染みの様子が気になって仕方がないのだ。本当は実行委員に連れられて救護テントへと入っていく時に雫も向かいたかったのだが、雫の参加する障害物競争の開始はパン食い競争のすぐあとだったためそれは叶わなかった。
 今度こそ救護テントへ向かおうとして、少しして足を止めた。救護テントの中にいる幼馴染みの側には誰かがいて、何やら会話をしている様子が見えたから。ならば自分がついていなくても大丈夫だろうと判断しクラスメイトの元へ戻ろうとしたのだが、その前に競技を終えた際は気にする余裕もなかった髪を整えようと頭部に手を伸ばして――違和感。どうやら巻いていた筈のハチマキが無くなっているようだ。競技中に外れてしまったのだろうか、それともそれ以前から?
 いつ頃から外れていたのかが分からず、もしかしたら誰かがテントに届けてくれているかもしれない、との判断でとりあえずテントを目指して歩き出すと、前方に人の姿。その掌中からひらひらとなびく白いそれはもしかすると。

「……あ、……あの!」


>>早乙女トーマくん、周辺ALL様


【再始動と体育祭イベント開始おめでとうございます〜!!
そしてトーマくん本体様、絡ませていただいたつもりなのです、が……全然絡めていませんごめんなさい!!よろしければお相手お願い致します…!】

21日前 No.213

冬野 @sweetcatsx☆e0aRNqDUyEM ★iPhone=VHGaT7ZbKj

【 二戸森迷 / 放送テント 】


「はいはーい、パン食い競争じゃ可愛いハプニングあったけどまあよくある話だよねぇー、ニコくんも去年ずっこけたから分かるぅー、頑張った一年生にはあとでニコくんからペロキャンのプレゼントがあるよぉー」

 スピーカーから聞こえてくる間の抜けたような喋り声、真面目にやれ、なんていう教員のツッコミも右から左に受け流しながら放送委員会委員長である二戸森迷は先ほどのパン食い競争で転んでしまった司のフォローをいれる、いれているつもりだ。長袖の体操服の袖を捲りジャージも膝あたりまで捲りあげながら、組の証である真っ白なハチマキをヘッドリボンのように結ぶその姿は異様ではあるものの違和感はない。ちなみにだが自分でできるわけもなく他人にやってもらったようだ。

「えー……次はぁー……なに? えっ、あー、えっとおー……障害物競争? らしいから参加者の子は頑張ってねぇー」

 カンペという名の種目リストを読んでいなかったようできょろきょろと手元を見ながら首を捻る。たどたどしいというよりは適当。読みあげつつもふぁ、と欠伸を一つ。暑いなあ焼けるなあなんてそんなことを考えていた。

>>おーる



(短い上にとても適当な放送申しわけない…!司ちゃんのフォローを二戸森なりに頑張ってみました! 体育祭開始おめでとうございますー!よろしくお願いします!)

21日前 No.214

神波 @thousand00☆hyqkMkn9Rthi ★iPad=BENrHRNU7h

[太刀川飛鳥/体育祭運営本部テント]

 体育祭という言葉を聞くとどうも胸が高鳴る。生徒達からは不満の声が聞こえてくることは理解しているが、自分が体育教師だということを除いても不思議とついつい待ち遠しく感じてしまう。だいぶ前になってしまうが、学生の頃から体を動かすことが好きであり、体育祭となればクラス内での交流も自然と増える。自分の運動神経をかってくれることや褒められることは素直に嬉しかった。そのような思い出が強く、色濃い為か太刀川は体育祭は好きだった。
 だが、運動神経、好き嫌い、思い出。人にはそれぞれの考えがある。太刀川のように自身の運動神経から活躍出来ることや、注目されるという理由から好きな者。 一つの目標に向かって努力出来るから好きな者。単純にイベント事が好きな者。
 体を動かすことがそもそも嫌いな者。あまり仲良くないクラスメイトと嫌でも協力しなければならないことが嫌いな者。この暑い季節に屋外で長時間いなければならないことだって楽なことでは決してない。考えるほどに生徒達が体育祭を嫌う理由に納得がいってしまうのは教師失格だろうか。

「……嫌なこととどう付き合うか。それを考えるべきだと言うが、それは教師の、大人の言い訳でしかないのだよな」

 誰に言うでもなく呟くと、食堂で体育祭に対する愚痴を吐いていた生徒を無意識に探してしまう。職業上、生徒達の考えは最大限尊重していきたいと思っている。だが、間違っていることを注意するのも仕事ではあるが、それもまた押し付けてはいけない。 体育祭のリレー用に引かれたトラックの白線のように、問題を解こうと走り出しても戻ってきてしまっていた。思考を切り替えるようにグラウンド全体を見渡した。競技が終わり、他の生徒と喜ぶ生徒や全身で悔しさを表現している生徒もいる。次の競技の準備のためか何人かの生徒が固まって動いていくのを目で追っていくと、少し違和感を感じた。ゆっくりと視線を戻していくと一人の生徒で止まった。
 体育座りをして膝の間に顔入れて挟んでいる。単純に疲れているようにしてはあまりにも力が入っておらず、溶けそうにさえ見える両腕が怪しい。ジャージの色を見ると二年生であることが分かった。脳と胸が同時に警鐘を響かせる。慌てて立ち上がり、後ろに倒れたパイプ椅子を起こすことなく生徒の元へ一直線の走り出した。何人かの驚いた生徒を避けて体育座りをしている生徒の前に膝を曲げて顔を近づけた。

「大丈夫か?」

 生徒の頬を両手で挟んで顔を上げた。太刀川の予想は悪い方で当たった。生徒は若干ではあるが目の焦点が合っていなかった。頬から首に手を移動させるが異常に暑い。近くに来て分かったが体が少し痙攣を起こしていた。典型的な熱中症の症状だとすぐに判断すると、体育座りしていた生徒の膝裏に腕を通し、反対の腕を首の後ろに回してそのまま持ち上げた。
 このまま救護テントまで運ぼうかと思ったが思ったより距離があることに気づき、先程まで自分がいたテントに運び寝かせ、他の先生に頼み、タオルと氷を持ってきてもらった。氷をタオルで包み、首、脇の下、足の付け根に当てたところでとりあえず自身に出来ることは終わったとどっと疲れたようにパイプ椅子に腰を下ろし、ぬるくなったペットボトル飲料に口を付けた。

「……これは気が抜けないな」


(ハイティーン再始動及びイベント開始おめでとうございます。返信が不安定なのでall文で投下させて頂きました。よろしくお願いします)

>皆様

21日前 No.215

メロ @soofar☆vDjvdwlItTM ★iPhone=EiqahOBmV1

【花厳由雨 / グラウンド】

実は体育祭があまり好きではない、というと笑うだろうか。

花厳由雨は高校生活最後の体育祭の今日、グラウンドで頭にタオルを被せて汗を流していた。軍手を履き、横顔を伝う汗をTシャツの袖で拭う様は季節外れそのものだ。
夏も終わり秋に沈んでいるというのに、太陽はジリジリと己の皮膚を焦がしている気がする。体育祭の準備から本番まで、用具搬入を手伝ったりテントを建てたりと外にいた花厳は両手首から下以外を薄っすらと日焼けしていた。
部活では主に体育館で行うからか、紫外線知らずの生白い肌は綺麗に日焼けをして薄く健康的な肌色になっている。
結局3年間何かしらの実行委員に携わって来たような気がする。受験の推薦に使えるネタとして二割、誰もやらないから七割、囃し立てられて一割。大体いつもこうだった。

「あっコケた。大丈夫かなあの一年……」
『えー……次はぁー……なに? えっ、あー、えっとおー……障害物競争? らしいから参加者の子は頑張ってねぇー』
「ニコも大丈夫か」

使い終わり飼育委員たちが戻して来た用具の確認作業を終えると、グルリと日陰を探してグラウンドを見渡した。熱い。暑いではなく、熱い。
動き通しだったからだろうか、体の中に熱した鉄棒が刺さったような、そんな熱さを感じていた。
競技が終わった生徒はある程度散っていたが、やはり日陰に集まろうとする人間も多く寧ろそちらの方が熱が篭っているように見える。花厳はしばらく閉口したまま、次の競技が始まるまでの止まり木を探すように川のように流れていく人々に視線を向ける。

何なら友人の元でも行こうか。
八馬トーマの何時もの気合が入った声が聞こえるのでそちらを向けば、何やら可愛らしい女子に話しかけられているし。水を差すのもなぁ、なんて思いながら花厳はゆっくりと遠ざかる。
青春だなぁ、なんて他人事のように鼻歌混じりにグラウンド端の芝生を突き進む。脳裏でチラつく意中の相手はおそらく近くにはいない。
だけど流れる喧騒と行き交う人の波の中で、耳は勝手に太刀川先生の声を探し、目は無意識のうちにあの美しい白銀の髪を探す。
きっと誰よりも喜んでいるのではないか、そんな姿を一目でも見ようと目線を流しても彼女の姿は目に見えなかった。

余所見をしながらだったからか、トンと誰かと肩がぶつかりようやく現実に引き戻された。ハッと息を飲んで数秒、花厳は打つかった相手の方へと目を向ける。

「悪ぃ、大丈夫か」

そう打つかった先の相手に声を掛けたのだった。

》all

【なんだか確定ロル気味になってしまいすみません(;_;)!!なるべく全員拾えたらなーと思って書きましたが、屋上の千里ちゃんは拾えませんでした(;_;)(;_;)申し訳ないです……。繋いでくれる方がいらっしゃいましたらゆるりと繋いでくだされば嬉しいです!】
》皆様

20日前 No.216

なかの @dolce0105☆EIJm993bXx5T ★Android=8lNXrRa8U4

【早乙女トーマ/グラウンド】

 前方のテント横にあるスピーカーから聞こえてくるのは見知った友人のスローテンポ……というよりはひどくゴーイングマイウェイ、マイペースな放送。スピーカーから流れ出る気だるげな二古森の声の背後からうっすらと教師の叱責する声が聞こえる。しかし、その後に続いた競技招集の声を聞く限り、態度を改める気はさらさら無いようであった。相も変わらず自分の道を気ままに行く男に、トーマは思わず「あいつは何やってるんだ……」と一つ言葉を落とす。
 それに加えて、トーマが生徒の点呼をとっている間に転倒してしまった一年生がいるらしい。実際にこの目で現場を見ていないため詳細は分からないが、災難なことに変わりはない。トーマが二古森の声に、転倒してしまった不幸な一年生の情報に耳を傾けていたその時、背後から可愛らしい声が聞こえた。

 トーマは振り返る。一瞬、係仕事で何かトラブルを請け負ってしまった委員会の後輩が話しかけてきたのかと思ったがどうやらそうではないらしい。目の前の少女が一つに括った銀色が風に揺れた。やや呼吸を乱し、肩が上下しているのは彼女がほんの少し前に競技に参加していたからであろうか。何か心配事でもあったのか、やや愁いを秘めた瞳がトーマの手元に視線を注いでいる。
 男は軽く首を捻った。間違いなく彼女は三年生ではない。そして委員会、部活、共に後輩の位置にあたる訳でもない。そんな彼女がどうして自分に話しかけてきたのか――――と、そこまで考えてトーマはとあることに気付いた。よくよく見れば、彼女の頭にあるべきものが見当たらない。おう、成程そういうことか。そんな塩梅にトーマは一人納得を覚える。
 そして、トーマは改めて少女に向き直った。騒がしくも気の良い悪友達と比べると幾分か背の低いトーマであるが、それでも女子生徒とはある程度の身長差が確立される。彼は、風にはためく白いハチマキを少女の前にずいっと差し出した。

「もしかしてこれ、アンタのか?」

 初対面であるからといって、そこに気をつかったような言い回しや柔らかな声色は生まれ持った性格ゆえか全くと言っていいほどに見られない。いつもの調子と全く変わらない早乙女トーマが、そこにはいた。

>>桔梗、周辺ALL


【絡みありがとうございます〜!!とっても可愛らしい雫ちゃんとお話出来てとても嬉しいです。こちらこそ愛想の返しで非常に申し訳ないのですが、どうかお相手してくださったら嬉しいです!】

20日前 No.217

リラ @thanatos ★iPhone=1Ya7qr8YRj

【 桃井 さくら / グランド 】

体育祭。ここぞとばかりに自分の実力を発揮しチームを引っ張っていく生徒もいれば、運動が得意ではなく今にも死んでしまいそうな顔をしている生徒もちらほらと。その楽しみ方は実に多種多様で興味深い。その中でも桃井さくらは割と体育祭を楽しんでいる方である。
いつもハーフアップにしている淡い桃色をした髪を高い位置でポニーテールにして惜しげも無く少女らしい白い項を顕にして、自らのチームの色のハチマキを珍しく普通に巻いている。だが彼女曰く普通に巻くのがポイントらしい。体育祭ではいつもよりも可愛くしようと結び方のアレンジをする女子が多く、現に今まですれ違った女子の殆どがリボンなどの可愛らしいアレンジで頭上を彩っていた。が。その中で敢えて普通の結び方+王道ポニーテール。無論無駄な装飾品やTシャツへ手を加えることもしていないことで清楚が際立ち、競技中や終わったあとのジメジメした汗も煌びやかなスポーツ少女の汗に早変わりという訳だ。

今日のコロンは柑橘系の爽やかなコロンにしたし、日焼け対策もバッチリ。メイクする前に冷水に顔を浸して顔の汗対策も完璧だし!さくらってば天才!
とまぁ自分のことを自画自賛しつつ、勿論完璧に計算され尽くした微笑を浮かべながら楽しげに体育祭を眺める女子生徒を演出していた最中。次の障害物競走に向けて慌ただしく準備をしている体育委員を眺めていて前を見ていなかったせいか、肩に軽い衝撃を受けてさくらは思わず二、三歩よろけて。
もー、危ないなぁ!なんて余所見をしていた自分を棚に上げつつ衝撃のあった方向を見ると、自分より背の高い──180はある男子生徒がこちらへと謝罪をしており。頭にタオルを被せた栗皮色の髪の爽やか系男子生徒。ふわりと鼻腔を掠めたのは制汗剤の匂いだろうか、正に男子高校生といった風貌の彼は、自分の学年では見たことがないし年下でも無さそうなので恐らく3年生で。

「大丈夫です。こちらこそごめんなさい、さくらったらぼーっとしちゃってて。」

へらり、と気の抜けた……しかしばっちり計算された笑顔を浮かべればひらひらと両手を振りながら自分が無事なことを伝えて。「ええと、先輩……ですよね?大丈夫でした?」と少し顎を引いて上目を使うように彼を見上げれば桃色のポニーテールを揺らしながら軽く首をかしげて。


>>花厳先輩、周辺all様


【うわーい!ようやく絡み文が書けました…!ずっと絡みたかった…!!!
と、言うわけで相も変わらず計算系女子のさくらですが絡ませていただきます〜〜〜!!】

20日前 No.218

独楽 @sbluexxx☆rx3sEFPR6z6 ★rqRPsSgCf7_PHR

【 花三坂直 / 集合テント 】


 容赦なく照り付ける太陽光が、色素の薄い髪を輝かせている。それからまだ日焼けしていない肌が薄く発光するような気がして、自身の体の一部から照り返しを受けているような錯覚に思わず辟易とした花三坂直は、じとりとした目で小さく息を吐いた。
 これで本日n回目の溜息である。nを求めよという問いは見慣れたが、このnばかりは求めたくないものだ。方程式を立てるとするならば、体育祭が始まってからの経過時間マイナス、自身が暑さを忘れて熱くなっていた時間、マイナス、太陽が雲に隠れていた時間、イコールn……うん? 何か違うな。どれだけ溜息を吐いているんだという別の問題が生じてしまう。ああだめだ、苦手な数学のことなんて考えるもんじゃない。
 混雑、渋滞。思考回路がそうなってしまうのは珍しいことではなく、ふう、と今度は少しスピードの速い息が唇から吐き出されて、直はようやく周囲の声を拾い始めた。相変わらず放送委員会はフリーダムだな。また体調不良者が出たんだって。パン食い競争で同じクラスのあの子が盛大に転んだ。――その話題に、ぐいと強く思考が引っ張られる。救護テントにいるはずの彼女と、それから、その彼女のことが大切で仕方のない幼馴染の彼女の顔がセットで浮かぶ。ううん、心配だ。……自分はああならないように気を付けないと。こういうところで直は、割と薄情者であって、利己的である。
 見知った顔の先輩達がグラウンドを駆けたり飛んだり跳ねたりし、時折大丈夫かと心配になりそうなことをしているのを見ても、直はあくまで傍観者であった。その時点までは。

 わーわーと煩いクラスメイトの声を聴きながら、溜息を吐いて立ち上がる。それは自身の出場する競技の招集がアナウンスされたからだ。即ち、二人三脚。
 正直、直はあまり乗り気ではなかった。走るのは好きだし、体を動かすのも、勉強よりは何倍も何千倍も好きだ。そう言えば、クラスメイトには意外そうな顔をされたけれど。乗り気でない理由は、別にある。言うと悔しいから、絶対に言ってあげないけれど。


「…………行くか」

 やるからには、一位をとりたい。それは相方――二人三脚でのもうひとりの走者も、きっと同じだろうから。
 スタンドを降り、招集テントまで歩く途中、直は頭に巻かれたハチマキをきゅっと締め直す。靴紐は降りる前に確認済みだ。日焼けすると後がものすごく痛いから、日焼け止めもこまめに塗り直してある。その度にわざわざトイレまで行ってこっそり塗ることに面倒臭さを感じなくもないが、致し方なしだ。だって、女子みたいで恥ずかしい。恥ずかしいんだ! 僕だって健康的にこんがり焼けてみたいという気持ちはあるんだからな!
 準備万端。無論、心の方も、やる気は十分である。
 集合場所に着いたはいいが、肝心の相方が見当たらない。きょろきょろと周囲を見回し、どこか落ち着かないそわそわした心を落ち着けるように、直はまた大きく息を吸って、ゆっくりと吐き出した。


>>ALL様

( 体育祭開催おめでとうございます〜! 遅ればせながら、あと流れをぶった切るようで申し訳ないのですが二人三脚の絡みを出させていただきますね。宜しければお付き合いくださいませ! )

17日前 No.219

六花 @firefly11☆EKQhUiXcMD6 ★Android=lm40plGUFw

【桔梗雫/グラウンド】


 まだ完全に息が整っていない状態で声を掛けたから、それは少し裏返ってしまっていたかもしれない。暑さのせいだけではない理由で雫の頬に赤みがさす。そんな羞恥心は一先ず気にしないことにして、雫の声を拾って振り返ってくれた彼を見る。……? 何となく、彼のことをどこかで見たことがあるような気がした。
 ワックスを使用しているのであろう、雫の髪と違って動いても揺れたりはしないオールバックのヘアースタイルに、色は綺麗なアッシュブロンド。それでいて整った顔立ちの――――あ。もしかして、雫の所属する放送委員会の先輩、日下部律太と二戸森迷がよくつるんでいるグループの一人ではなかっただろうか。
 彼らは学校内ではわりと目立つ存在で、雫も幾度かその姿を見かけたことがあった。クラスメイトの女子数人が騒いでいた覚えがある。しかし、いくら雫が記憶力には自信を持っていても全員の顔を記憶している訳ではないのだ。それでも朧気ながらも目の前の彼のことを認識していた理由は、高身長の人の割合が高いあの集団の中で彼は放送委員長と同じくそれに当てはまらなかったから、というもの。流石に失礼すぎる理由だとは自覚しているので内心で二人に謝罪をする。

 けれど、こうして近付いてみると背が低いなんて印象は抱かなくて。恐らくあの集団の中にいるとそう見えるだけなのだろう、少なくとも雫との身長差は10cm以上あるように見える。
 知らず知らずの内に彼のことをじいっと観察するように見つめ、思考に耽っていた雫であったが、彼の発した声に意識が引き戻される。気付けば彼は此方へ向き直っていて、手にしていたハチマキを雫の前に差し出していた。そうだ、此方から声をかけたくせして思考の海へと沈んでいて、用件を伝え損ねていた。なのにも関わらず向こうは此方の用件を察してくれたらしい。雫は有り難さと共に申し訳の無さを抱きながら、投げかけられた問いに一つ頷いた。

「あ、はい、名前の刺繍を入れるだとか、そういった工夫はしていませんから何とも言えませんが……恐らくは私のものだと思います」

 相手に近付いて、そっと両手でハチマキを受け取る。それを裏返したりしながら注意深く見てみるが刺繍はどこにも見当たらなかった。雫は緩く握った右手を口許に当てて、ふむ、と思案する。まあ、丁度良くこの周辺で、しかも白組の誰かが雫と同じようにハチマキを落としている可能性は低いだろうから雫のものだと考えて問題は無いだろう。

「あの、すみません、拾ってくださってありがとうございます。……解けて落としてしまうなんて、結び方が悪かったのかしら」

 雫は拾い主である彼に向かいお礼を告げて頭を下げると、手にしたハチマキに視線を落として独り言のようにぼそりと呟いた。


>>早乙女トーマくん、周辺ALL様


【返信がこんなに遅れてしまって申し訳ありません;;
嬉しいお言葉をありがとうございます。私こそかっこいいトーマくんとお話できて、すごく嬉しいです!遅筆ですがよろしくお願いします…!】

13日前 No.220

にな @xxx39☆FTXhV/eLYAw ★kX8qVUjM91_mgE

【小刀称司/救護テント】


 キャラメルグレージュにウサ耳リボン。……ウサギさん? 第一印象はそれだった。
 ぼやける視界に飛び込んだのはパイプ椅子。それから、白くすべらかな脚。反射的に顔を上げれば、そこにいたのはウサギさんだった。ミルクキャラメルみたいなグレージュの、ゆるふわのふわふわの三つ編み。ヘッドリボン結びのハチマキに、頬を緩ませると出来る笑窪。緑色のジャージだから、多分、二年生。ハチマキが白色ってことは、Aクラス。アーモンド形のグレーの瞳は、とろけるように弓なりにしなる。ピンと背筋は伸びて、だけど司よりちょこっと小さい。組まれた腕の先、爪はきらりとつやめく。あれはきっとトレンチコートだ。……違う。トレンチコートじゃなくて、えっと……と……と……なんだっけ? じゃなくて。
 司の夢見る女の子の、理想像がそこにいた。
 ウサギさんみたい。
 思わず見惚れる司を置いて、彼女はそのチェリーピンクの口を開いた。司を励まそうとしてくれているらしい彼女は、ウンウンと深く頷いている。女子高校生の必殺奥義、超特急マシンガントークに司はその青い瞳を白黒させた。

 「あ、ぅ、え……? ま……まみこ先輩……? あっ、は、はい……?」

 人見知りの司とは正反対で、お星さまみたいにキラキラした女の子。ウサギさんは真美子先輩というらしい。綿菓子みたいに、舌に乗せると溶けていきそうな名前。彼女にピッタリだと思った。だからだいじょおぶ。真美子は司の張り詰めた糸を解くように、やわらかに甘くそう言った。ね、と小首を傾げられて、一緒に司も四十五度に傾く。司の肩からポニーテールに結わえたブロンドがはらりと落ちる。真美子に照れたようにはにかまれると、司の頬もふわりと緩んだ。

 「あ、司は小刀称司っていいます。……あれ、なんで司の名前」

 そこでようやく気付いた。そういえば、司は彼女に自己紹介なんてしていない。全寮制で全校生徒の少ない春高は極めて小さなコミュニティだが、人付き合いが苦手な司は交友関係が狭い。それも二年生なんて尚更だ。もしかして……スパイ? だってこれは体育祭だ。きっと白組は、司のような下級生から籠絡しようとしているのだ! 思い込みの激しい司は、途端警戒心に体を強張らせた。妄想力、こと被害妄想にかけては人一倍だった。司の細い指はクリームパンの形を変え、カスタードクリームが零れた。



 >>真美子ちゃん、周辺ALL
 (返事が遅くなってしまい申し訳ありません!絡んでいただきありがとうございます、よろしくおねがいします〜!)

13日前 No.221

にな @xxx39☆FTXhV/eLYAw ★Android=yrSOrRWBo7

【二千翔蛍/集合テント】


 体を動かすのが好きだ。それだけを思って生きてきた。汗をかくのも空が青いのも、勝つのも好きだ。バレーが好きだった。それしかなかった。
 陽射しは柔らかく、巻積雲は白い。首を回すと骨が鳴って、上を向けば直射日光で目が潰れた。こういうの、クラなんとか……っていうらしい。蛍の項を焦がした夏は、一方的に鳴りを潜めた。日焼け止めを知らない蛍の肌は、まだ夏の面影を残しているのに。そういえば、蝉の鳴き声がしない。
 高校生活最後の、人生最後の体育祭。なんてことないと思っていた。離れたくない理由は増えていくだけだ。
 見つけるのは簡単だ。ピンと伸びた背筋はそれだけで目を引くし、アイスブルーの瞳が蛍はいっとう好きだった。一ヶ月とちょっとだけでも、二十四時間隣にいれば、その背中だって分かるのだ。二人三脚に一緒に出場する、これから蛍の二分の一になる、花三坂直その人。陽に反射して、麦穂のような金色の髪が煌く。秋の色だ。蛍のすぐ目の前で、キョロキョロとあたりを見回す彼がなんだかかわいい。音がポケットに入れた手を出して、蛍より薄っぺたい肩に腕を回した。

 「なーおちゃん」

 待った〜? なんて頬を緩ませれば、きっとクレームが飛んでくる。僕はナオちゃんじゃなくて〜って。それがどうしようもなくいじらしいって言いたくて、形のいい頭を撫でた。蛍と違って、直の髪は細くて柔らかいと気付いたのはいつだっけ。蛍の手のひらに馴染む、まろい頭に結ばれたハチマキは白色。肩にかけた蛍のハチマキは赤色だけど。今だけは、ううん、今だけじゃなくて。そんなのに囚われないくらいに結ばれてるから、だから肩を組んでゴールテープを切っちゃうのだ。物理的にも精神的にも。たかが二人三脚、されど二人三脚。赤も白もどうだっていい。これは、こればかりは俺たちのレース。そう、言わば俺たちは間をとってピンクなんだ! ……なんちゃって。


 >>直くん、周辺ALL
 (イベント終了直前ですが絡ませていただきます;_; よろしくおねがいします〜!)

10日前 No.222

にな @xxx39☆FTXhV/eLYAw ★kX8qVUjM91_mgE

【二千翔蛍/レクリエーションルーム】


 本当は悪霊や魔女をやっつけちゃう、ケルトっていう人たちのお祭りなんだけど、日本もついでに浮き足立っちゃう、以上ウィキペディア調べのハロウィン――の二日前。ジャック・オー・ランタンの魂は抜けていた。
 蛍がハロウィンパーティーのことを思い出したのは、深夜二時のことだった。体育祭を終えてからというもの、三年生は受験モードフルスロットルだった。それは推薦の決まった蛍も同じことで、大学へ送る書類や連絡に来る日も来る日も追いかけられていた。それで使えない頭を使ったからか、蛍としたことがハロウィンの、ましてパーティーのことなんて頭からまるっと落っこちていたのだ。午前二時五分、目を覚ましてカレンダーの日付を見るが否や、蛍は部屋を飛び出した。副寮長の鍵で勝手口を開けるなんて、職権乱用もいいところだった。引っ張り出されて愚図る直を後ろに乗せて、ド○キまで自転車を漕いだのが二時半。二人乗りなんて! と頬を膨らませる直を突き回して、結局戻ったのは四時とか五時とかで、彼には大目玉を食らった。自分だってはしゃいでたくせに、って言うとまた雷落とされそうだから言わなかった。
 深夜のド○キで蛍が選んだのは、プラスチック製のカボチャ頭だった。理由はただ一つ、可愛かったから。だけど背高のっぽのジャック・オー・ランタンなんて、ハロウィンパーティーでは格好の餌食で。折角デスクワークから逃れたと思いきや、今度は後輩に菓子にイタズラにと、日がな一日追いかけ回されていた。あれは追い剥ぎだった、やつらは盗賊だったと蛍は言う。お決まりの謳い文句も、いまの蛍には呪文にしか聞こえない。おまけに寝不足の蛍はへとへとのくたくただった。彼がようやく一息つけたのは、カボチャだらけの夕食を終えてからだった。パーティーもいよいよ終盤戦、蛍はレクリエーションルームの隅っこで、ロリポップ片手に片膝を立てていた。

 「やっぱカボチャうめ〜。俺カボチャになる〜……。」


 >>all
 (これよりイベントを開始します!よろしくおねがいします!)

8日前 No.223

冬野 @sweetcatsx☆e0aRNqDUyEM ★iPhone=VHGaT7ZbKj

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8日前 No.224

@anzu00☆Z8uplvJ.Fz2 ★iPhone=KGhEBc25IF

【 夏木 灯弓 / レクリエーションルーム 】




「うっふふー、私ってばめちゃ可愛いー。さっすがなっちゃんって感じだよねん!」

ご機嫌そうに、誰にいうわけでもなくそう呟いて、灯弓はにっこりと満足げに笑みを浮かべた。そんな彼女の頭には白い豹柄猫耳のカチューシャが付いていて、普段のようなポニーテールではなく、その明るく染められた髪はハーフアップにされている。豹柄の白縁メガネ、白い尻尾と、"猫か豹かわからないけどとりあえずネコ科の動物"の仮装。やる気元気100パーセント、夏木ことなっちゃんです!!!!
元来イタズラもイベントも大好きかつ大得意、甘いものと可愛いものは正義とする彼女的に、この寮で開かれるハロウィンパーティーは、大好きなイベントの一つだ。といっても、灯弓にとって嫌いなイベントなど存在しないも同じなのだが。お菓子はもちろん食べれるし、多少のイタズラも許される。それだけでも灯弓にとってメリットしかないのに、一番素敵なのは何と言ってもこの仮装である。

「どーれどれ、今年もみんな可愛いのう! いやー本当眼福。かわいい!KAWAII! 最高だよ誰が始めたかわかんないけどマジ何してくれてるんですか。あーもう心の底からありがとうございまんもす!! ただでさえ普段見られない私服が見られたら私は満足というのに、仮装とか.......いやあ灯弓にはレベル高すぎ? ハードル上げまくり? でもいいよ!本当ごちそうさまです!!」

爛々と目を輝かせてブツブツとそんなことをつぶやく彼女は一言で言うとだいぶ変質的だ。しかしそれを抑えられないのにも理由がある。黒猫?魔女?フランケンシュタイン?最高。可愛い子は何着ても可愛い。可愛いは正義。つまるところ目の前の可愛いを前にして爆発、抑えきれなくなったわけだ。敵わない........。ごめんなさい白猫程度で自分めちゃかわ最高とか言って。土下座するってかさせて。
あーなんにせよ尊い、と一言つぶやいて、そういえば折角なんだからお菓子も食べなきゃー、と後輩ちゃんからいただいたクッキーを開封。うふ、うふふ。最高じゃないですかよくわかってるね彼女! 先輩に悪戯されるのだけは嫌ですからとかなんとか言いながらも私が大好きなスノーボールではないか! え、え、しかも手作り!さくほろとしたクッキーに塗された粉砂糖!ああああお口の中で革命が起きているわ!
わけのわからない実況を脳内で続けながら、幸せそうに笑う彼女は、改めて参加して良かったと心から思った。

>>おーるさま



【 イベント開始!おめでとうございます!!全開イベントでは全く書き込めなかったので今回は是非楽しませていただきたいと思います!
最初の方とかだいぶ気持ち悪いですけど気軽に話しかけていただければと思います!それではどうぞよろしくお願いします〜 】

7日前 No.225

はいせりひと @bloodycat☆T3u8MhS.e3A ★iPhone=VP4MQKiD6u



【皇マチカ/レクリエーションルーム】


 ――身の丈ほどある、銀の鉈。もちろん歯が潰れた出費千円のおもちゃである。しかし刃の部分にこびり付いた茶色い血痕がやけにリアルだった。

 ずるずると鉈を引きずってレクリエーションルームを歩き、クッキーやケーキを見て回る彼女の顔のおよそ右半分を覆うのは薄汚れたホッケーマスク。よく見れば表面にもまた血痕がペイントされている。マスクの影からは珊瑚色の瞳が覗き、ひとつひとつスウィーツを検分するかのように眺め、瑞々しいマスカットを見つけては赤い舌で唇を舐めた。

 現在、甘い物の虜になっている皇マチカが選んだハロウィンパーティーの仮装は、殺人鬼とも怪物とも称されるジェイソンである。薄紅藤色の柔く波打つ髪はポニーテールにされており、ご丁寧なこと細い首を囲むように「Friday of 13th」というタトゥーシールが貼られていた。胸元を隠す黒のチューブトップにモスグリーンのつなぎを着ている。そのつなぎは右肩から腰までざっくりと鋭利な刃物によって着られたようなデザインで、血痕も飛び散っているのが鉈と同様リアルで完成度が高い出来だった。足元は黒のゴム長靴、手には黒の手袋をつけている。蛇足ではあるが、どうせなら珍しい仮装がしたいとネットショッピングを漁っていたところ、身につけているものすべてセットで四千円という値段で売られていた。製作者いわく、茶の絵の具が散ってしまったので値下げをするとのことだったが、マチカはこの茶の絵の具こそ、乾いた血のようだと気に入ってポチリと購入ボタンを押したのだ。恐ろしい中に、きちんと「仮装らしい」可愛らしさもあって、良いのでは? と本人は満足そうである。本当はホッケーマスクを真正面に付けたい思いがあるのだが、並べられたスウィーツの見定めには少し邪魔だった。
 そして、邪魔な部分はもうひとつ。

「もう、いやだ。ほんのちょっぴり、ほんのちょおっとだけ、私が小柄だからって。こんなにぶかぶかじゃお皿もフォークも持てないじゃないの」

 眉間に僅かに皺を寄せ、拗ねたように唇を尖らせながら手を完全に覆う袖を揺らす。皇マチカ、十七歳。彼女の現在の身長は百四十八センチである。対して、現在着用している衣装は百六十センチのモデルに合わせて作られていた。その部分の情報もきちんと確認した上で、けれどまあ大きな問題はないだろうと思い購入したのだ。それは大きな問題であったと、今となって痛感する。

「袖をまくるのって、苦手なのよねえ……。私だけじゃなくて、みいんな、自分の袖をまくるのって苦手なのだろうけれど」

 謎の負けず嫌いを発揮しながらもテーブルから離れ、片手に持っていた鉈を壁際に立てかけては背中を壁に預ける。ホッケーマスクを大きく右側に寄せて両目できちんと袖を見ながら、考える。

 とりあえず腕を上にあげて揺らしてみるが、手が完全に出るほど重力や振動では袖が降りてはくれない。袖に隠れた手で袖をまくろうとするも、そんなことは無謀で失敗に終わる。指先から十五センチ程度は袖が垂れているのである。小柄な殺人鬼、拗ねたような困ったような表情をした怪物は辺りを見回すも、今のところ頼れるような相手は見当たらない。目の前に美味しそうなマスカットを目にして食べられないなんて、なんて拷問。

「――……別に、そこまでして食べたいわけじゃないから良いのだけれど」

 と、誰に言うでもなく意地を張って、唇を再度尖らせた。


>>all



【ハッピーハロウィン! イベント開始おめでとうございます、十七歳二年A組、皇マチカ。仮装はジェイソンで参加させていただいております。気軽に声をかけてくださると嬉しく思います。ぜひ仲良くしてください!】

7日前 No.226

日向月。 @kafune☆01.vmkBoVYY ★iPhone=du88B0l0fw



【 琴平夕乃 / レクリエーションルーム 】


 カボチャのランタンが怪しい影を映し出す。それはこの世のものではないものの影であると小さな頃に聞いたことがあったっけ。
 勿論、此処には人しかいないはずだけど、今宵は十月最後の日曜日。所謂ハロウィンと言われる日だ。人すらも人の姿ではなく、怖いお化けの皮を被ってお菓子を強請ることが許される日なのだから、本物のお化けが何処に隠れていても可笑しくはないよね――なんて有りもしないことを考える琴平夕乃だって、その例外ではない。
 左目の周りの皮膚を継ぎ接ぎのゾンビようにしたメイクに、高さが同じなツインテールやわ三つ編みにして結び目の部分に入れ込み、輪っか状にした髪型という普段とは全く違う装いをした上に、黒と青と紺色を基調としたキョンシーの衣装に身を包んだ彼女もまた、お菓子欲しさに他人に悪戯を仕掛けようかと企んでいた。どうやって驚かせよう、なんて思いつつも未だ行動に移せていないことひらの手持ちのお菓子は残念ながら売れ残りになってしまいそう。と思っていた傍ら、ことひらの耳に届いた言葉に対して、明るい思考が反射的に「たのしーい!」という元気なお返事を返してしまったあとに『悪い子』だとか『悪戯』という言葉を聞こえてきて、やっぱり返事しないほうがよかったかな、と思ったのはここだけの話。


「ま、魔女さんっ、ことひらはお菓子をいっぱいあげる……! だから、悪戯はだめ……!」


 これはもう自己申告をしてしまった方が良さそう。ことひらは先の読めない不安感と、ちょっとの好奇心を胸にそっと魔女の目の前に姿を現しながら、そんなことを言った。
 ちょっと小刻みに震えながら色々な種類のお菓子の入った籠を差し出す姿はまるで狼に食べられる前の兎のように弱々しい。目の前のゆるゆるとした話し方なのに怖いことを言う魔女に、小さな身体を更に小さくしてどうにか悪戯だけは免れようとするキョンシー。はたから見たらなかなかに面白い画になるのではないだろうか。


>>二戸森迷くん、おーるさま



【こんばんは! 素敵な素敵な悪い魔女さんに興味津々だけど怖がってるキョンシーこと、一年生の琴平夕乃で絡ませて頂きました。拙い文章で大変申し訳ありませんが宜しくお願い致します!】

5日前 No.227

ひなしろいと @brillante ★iPhone=EF69E5PEgC

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5日前 No.228

独楽 @sbluexxx☆rx3sEFPR6z6 ★rqRPsSgCf7_PHR

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5日前 No.229

千里 @matunogirl☆JygYpuYd4vU ★X2zrn8dq8e_PHR

【地雷千里/レクリエーションルーム】

少しだけ口元に笑みを浮かべながら軽い足取りでレクリエーションルームへと向かう。
中に入っていくと、少しだけ口元の笑みは崩れた者の、再びいつも通りの笑顔を顔に貼り付けた。

狼のコスプレ。一度はしてみたかったなよなー、なんて思いながら狼の耳を触りながらあたりをきょろきょろと見渡す。その中に数少ない友人、直の姿を認めた。
「やーやー、直!ねにお前ねみぃの?つーか……またこりゃ可愛いコスプレしてんじゃん。俺のは怖いだけじゃん」

彼に駆け寄り、声をかけるなり頭の上に乗っている猫耳カチューシャが眼に入る。懐かしい者で確かこれは文化祭の時にも似たような者をつけていたような気がする。

「あ、アップルパイじゃん。……これ作った人に聞きたいな〜、俺も料理するし、お菓子の作り方。お菓子はあんま作んねーかあ、クッキーくらいなら作れるけどね」

彼が食べていたものが眼に入るなり、同じものに手を伸ばしながら口に入れるなり「あ、うまい」と呟いた後にぼそりと呟いたかのように口を開く。

>>花三坂直様、all様

4日前 No.230

冬野 @sweetcatsx☆e0aRNqDUyEM ★iPhone=VHGaT7ZbKj

【 二戸森迷 / レクリエーションルーム 】

 二戸森迷は辺りを見渡す。みんなみんな仮装していて楽しそうだ。そういえば同じクラスであり友人である彼は何故か西瓜のTシャツを着ていたなあなんて、悪友である友人達のことを思い出しながら駄菓子のマイクをくるくると回す。次は誰からお菓子を強奪して悪戯をしよう。

「うーん? かっわいいキョンシーちゃんはっけーん。……お菓子いーっぱいくれるのねえ、魔女さんうれしいなぁー」

 二戸森だけににこーと満面の笑みを浮かべる。籠いっぱいのお菓子を差し出す可愛らしいキョンシーはまるで子兎だ。胸の奥でうずうずと燻る加虐心。

「んんー、でもねぇー? 悪い魔女さんはとりっくあんどとりーとなの、お菓子も欲しいし悪戯もしたいんだよねぇー? ふふん、可愛いキョンシーちゃんにどーんな悪戯しよっかなぁー」

 にこにこと笑う魔女の姿は側から見れば狼だろうか。

>> ことひらちゃん、周辺おーる


(可愛らしい絡みをありがとうございますー! どうみても怪しい悪い魔女ですがよろしくお願いします逃げてください!)

3日前 No.231

にな @xxx39☆FTXhV/eLYAw ★kX8qVUjM91_mgE

【二千翔蛍/レクリエーションルーム】


 パンプキン味のロリポップを齧る蛍の視界に、飛び込んできたのはヴァンパイア。……の、仮装をしたほふりだった。
 くるくるでふわふわのツインテールに、キラリと尖る二本の牙(多分玩具だ)。ホラーチックな真っ黒のワンピースもマントも、ほふりが身に着けるとその愛くるしさを際立たせる、キュートなアイテムでしかない。蛍よりずっと背が低く、彼の視界に入らないほふりに見下ろされるのは初めてで、なんだか蛍の表情は柔らかくなる。

 「おわ、ほふりちゃん! それ……吸血鬼? かわいーね」

 ほふりちゃんこと天津祝とのファーストコンタクトは桜咲祭だった。あの日蛍はたまげたことにセーラー服で、ほふりは吸血鬼じゃなくて縁日の少女だった。かつて警戒心フルスロットルのほふりだったが、こうして彼女から声をかけてくれるようになったのはそれなりに感慨深い。全身でハロウィンを満喫する彼女に、蛍は思わず頬を緩めて笑った。あの日と同じように蛍を指差すほふりに、座る? と自分の隣を手のひらで示して。

 「あっ、気付いてくれた? 聞いてよ、俺ずっとツッコミ待ちだったのに、超スルーなの! つかスイカって読めんだ、すげえな」

 蛍の今日のシャツは、季節外れ極まりないスイカシャツだった。真っ赤な布地に西瓜≠ニ黒字(しかも太字の明朝体で)プリントされた、あのプール掃除の。
 そう、それは西瓜(スイカ)≠ニ南瓜(カボチャ)≠かけた、盛大な親父ギャグだった。
 こんなのハロウィンにしか出来ることではない。今日の蛍は一味違ったのだ。というのに、なんて由々しき事態。誰一人、そう、誰一人として、蛍の捨て身のギャグに気付いてくれなかったのだ。口を揃えて言うのはトリックとかトリートとかで、シャツなんて総スルー。わざとらしく「今日の俺なんか赤いな〜!」なんてアピールしても、誰もが蛍の首から下なんてアウトオブ眼中。首から上だって、物理的にも精神的にも視界に入っていない。
 ついにツッコんでくれたほふりに、蛍は向日葵の咲く瞳を煌かせた。彼女に西瓜って漢字が読めるなんて。蛍よりもずっと小さい頭に、一体全体なにが詰まっているんだろう。蛍が西瓜を読めるようになったのは、つい先月のことだ。彼はおよそ半年も、読めない漢字のシャツを着ていたことになる。
 彼の頭にはカボチャが詰まっているに違いない。
 そこで不意に蛍は、隣の祀と目が合う。ほふりに気を取られて、ちっとも彼女に気が付かなかった。蛍のスイカシャツに負けるとも劣らない真っ赤なミニワンピースに、ぴょこりと動く黒い耳と尻尾。……小悪魔? 蛍は顎に手を添え、名探偵顔をした。いま俺はホームズだと、蛍は思った。
 彼女はほふりの友達だろうか。それにしては、雰囲気が似過ぎてるような。灰色の脳細胞はゴマプリンだろうか。ほふりは猫のような目をしているけれど、彼女は垂れ目だ。だけどほふりとお揃いのツインテールの髪飾りのうさぎは、どこかほふりを彷彿とさせるような。似ているような、似ていないような……似ているような。


 「ほふりちゃんの……お友達? 俺、二千翔っていうの。二千翔蛍。よろしく! それは吸血鬼……じゃないよな?」



 >>祝ちゃん、祀ちゃん、周辺all
 (絡んでいただきありがとうございます!お返事が遅くなってごめんなさい!よろしくおねがいします〜!)

2日前 No.232

崎山 @caim ★Vxqs1Pnm4y_mgE


【六鹿 千秋/調理室→レクリエーションルーム】


 所々にサイケデリックな色彩の染みがついたメモ用紙の一行ずつに、赤ペンで横線を引いていく。本日はハロウィンパーティー。調理部顧問としてハロウィンに因んだ洋菓子を作ろうと三週間前から計画を練っていたつもりだったが、思いの外会場の盛り上がりが良く、減りの早いものについては追加をしようと既に何度もレクリエーションルームと調理室を往復していた。かぼちゃとコウモリの型抜きクッキー、かぼちゃ味とビターチョコのガトーショコラ、赤や緑その他サイケデリックな色のグミに、生クリームたっぷりのカップケーキ、その他色々。普段、洋菓子を作ることは滅多になかったが、調理部の生徒から教わったり自宅で練習を重ねたりで、今日までになんとか人に渡すことができるレベルには達した、はずだ。まだ材料には余裕があるから、要望があれば追加はもう少し作れそうではある。ただ、一つ。ハロウィンに必要であろうものを作り忘れていた。メモ用紙の一番下、ジャック・オ・ランタン。

 急ぎで作り上げた手製のジャック・オ・ランタン。よく見れば、歪な箇所も少なからずあるけれども。完成した嬉しさと、早く設置したい気持ちから、さっそく中にキャンディーやロリポップをつめてから、調理室を出てレクリエーションルームへと向かう。
 そしてふと、違和感を覚えて足を止めた。視界の端で捉えた廊下の窓に映る自分の姿に、思わずはっとする。普段通りのシャツの上から着たエプロンは、赤黒い染みでいっぱいになっており、おまけに右手にハンマー、左手にジャック・オ・ランタンという出で立ちだ。すっかり忘れていた。赤黒い染みは、食紅とココアパウダー。ハンマーはかぼちゃの穴を開ける際に使っていたものをそのまま持ってきてしまった、という次第で。

 もう一度調理室に戻るか否かに頭を悩ませる。しかしせっかくの行事ごとを楽しみたいという好奇心が勝って、一見凶器とも捉えられかねないハンマーは美術室へ返し、ランタンを小脇に抱えてレクリエーションルームへ入ろうとした矢先、――少し先に、見知った背中が見えた。

「トリックオアブラッド、って感じだな。片喰、仮装似合ってるぞ」

 小さく聞こえたお決まりのフレーズに、そう声をかける。漆黒のやや長い丈のマントに、吸血鬼を連想した。ふと周囲を見渡すと、皆思い思いの仮装に身を包みながら、談笑している姿が見えた。思わず、口元が緩む。あ、そうそう、とランタンの中のロリポップを探り出して、片喰の目の前に差し出した。自信作の一つ、かぼちゃの形の片抜きキャンディーだ。

「トリックオアトリート」

 交換をしようと、そういうつもりで。


>雅玖くん、ALL
【こんばんは! 丈長めの吸血鬼衣装の雅玖くんが可愛すぎて……!殺人鬼(?)仮装の六鹿で絡ませていただきました。よろしくお願いいたします!】

18時間前 No.233
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