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魔女の【ヴァルトラウテ】

 ( オリジナルなりきり )
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Gothic×仄暗いファンタジー×剣と魔術の戦争 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

「 北東端の大地に魔女が巣食った日。200余年程前のあの夜。
 大魔術師の血が治める大地”ヴァルトラウテ"は呪われた戦線と化した。

 首都・主城内で突如発生した「始祖の魔女」は領主であった大魔術師を殺害。
 その後強大な悪魔を駆り、ヴァルトラウテの北東部に広がる都市”グリムローゼ”を焼却。壊滅したその地に常夜の深き森を生み、大悪魔と共に占領した。
 「始祖の魔女」は大悪魔との間に数多の子をもうけ、生まれた子達はグリムローゼの魔女となり、罪無きヴァルトラウテの民を喰らう。

 ーー”グリムローゼの暗き森”に近づいてはいけない。"ヴァルトラウテ"の民は魔女の贄、生命は全て魔女の物。ーー 」


 ヴァルトラウテとその周辺の地域に伝わる史実。「始祖の魔女」の現れた夜から数世代を経た、今に生きる民の持つ歴史。
全ての始まりである200余年前の夜。あの日あの夜から、魔女達は大魔術師の民を喰らい糧とし、眷属に貶める。大魔術師の子孫である領主は軍と魔術を用い、領民を喰らう悪い魔女を打ち倒す。
それがヴァルトラウテ、大魔術師の大地であったこの地で暮らす者の日常。魔女の支配する夜に怯え、呪われた永別を悼みながら、其れでも生きて朝を迎えられることを喜び合う人生。

領主たる王はいずれ「始祖の魔女」の住む北端の城を攻め落とし、呪われたグリムローゼの暗き森は焼き払われるだろう。
悪逆の「始祖の魔女」はヴァルトラウテによって滅ぼされる。……そんな未来が、勇者伝説に憧れるヴァルトラウテの子ども達、いや、領地に暮らす誰もが夢に見る幸せな結末。


だが、現実は違う。

真実のあの日は。魔女が生まれたあの夜は。

**


あの夜を、「始祖の魔女」の真実を知るのは唯ふたり。


**

語られぬあの夜の惨劇。主城のどこかに隠された、作者のない古びた書。

「 その”夜”までは、まだ一帯が全て大魔術師の支配下にあった。
 伝統的にヴァルトラウテの血縁の者達、特に貴族の間では、悪魔を召喚し使役する魔術の研究が行われていた。
 領主家である大魔術師XXXX・ヴァルトラウテの家も例外ではなく、彼は強力な魔術と膨大な魔力を駆使して、大悪魔XXXXXと呼ばれる高位の悪魔の召喚に成功する。
 大悪魔側から持ち掛けられた「領主家で次に生まれる”娘”が10歳の誕生日を迎えた際に悪魔に差し出す」ことを条件に、当時の領主でもあった大魔術師は大悪魔と契約し、長きに渡りこれを使い魔として使役した。

 その後大魔術師の家系はいくつかの代を数え、大悪魔との約束であった娘たる女の子が誕生し、10度目の誕生日を迎える。

 しかし、大悪魔との契約であるその夜、娘の引渡しは行われなかった。誕生日を祝う席の折、子孫を差し出すことを拒んだ大魔術師は、”娘”に手を出そうとした大悪魔をその魔術によって退け、強制的に大悪魔が元いた世界へ還してしまうことを試みる。怒った大悪魔は、娘の引渡しを拒否した裏切りの大魔術師を殺害、更に領主城にいた大魔術師の縁の者、招かれていた民すべてを惨殺する。

 そして誰もいなくなった城で、改めて大魔術師の血族の娘に襲い掛かり、彼女に呪いを掛け記憶を奪い、魔女に変えてしまった。
 大悪魔と魔女はグリムローゼを支配すると、その地の民を眷属に変え魔女を増やした。そして大魔術師の血族とヴァルトラウテの民に更なる報復を与える為、グリムローゼの魔女達に罪も無い領民を襲わせるようになった。

 大悪魔と魔女が去った後、ヴァルトラウテ主城に唯一人残されていたのはXXXXXXXXX 」 ーー(どこかの誰かの古い手記)


 あの夜に至るまでのこと、「始祖の魔女」の真実、あの夜の後領主として台頭した男の素姓、手記に遺された事実全ては隠された。

ヴァルトラウテは悪魔を使役する魔術によって繁栄した地であること。
大魔術師の裏切りによって悪魔に背反され、多くの者は魔術が使えなくなったこと。
グリムローゼの悪魔は、かつて大魔術師の同胞であったこと。魔女は全て、大魔術師の血を分けた娘達であること。

全ての答えの無い儘に。

或る者は魔女を殺した。或る者は魔女に祈った。また或る者は悪魔へ堕ちた。

“あの夜”を、主の思惑さえ、何一つ知り得ぬ儘に。



**


だが、人が知り得ぬのは過去のみに在らず。


**


亦同じく語られぬもう一つの頁。未来を記した過去からの遺物。


ーー「緋色の月が満ち、大地の全てを飲む夜。
数千の月日に唯一度訪れる魔の春。グリムローゼが迎える緋き黎明の日。

悪魔の祝宴の夜。
緋き月の力を得た六魔の呪いの手前、
魔術師の血”ヴァルトラウテ”でさえ、永久の宵闇と夜霧によって、全てを覆い尽くされるだろう」ーー(大魔術師の未来視による手記)


大悪魔が「始祖の魔女」と共に去りて後、ヴァルトラウテ城に遺された最期の紙片。
血で記された破滅の詩。その頁を詠む者は、あの夜を越えることが出来た彼の者ひとり。


**


緋色の月が満ちる夜、ヴァルトラウテは呪いに焼かれ、大地すら残さず夜に飲まれる。……男に残された時間はそう長くはない。


「悪魔の夜が来る前に、あの憎き……を……、そして愛しいあの娘を……。」



        ーー 緋の月が昇る夜まで後 五つ月









【あけましておめでとうございます。2017年もよろしくお願い致します。

 少し前のスレのリニューアル版です。魔女×人類の戦争、剣と魔術のファンタジーと退廃的な空気がメインのスレになるかと思います。なりたい。
 PC含むキャラクターの死、それに類するネタを含みます。好きな方、許容できる方のみ。
 あらすじその他詳細はサブ記事まで。とりあえず詳細説明が終わるまではレス禁でお願いします……。】

メモ2017/04/13 23:36 : 募集中 @nisemodoki★iPhone-6OBHeQDJR0

進行中 緋の月の夜まで…

★あと四つ月(http://mb2.jp/_nro/15494.html-104#a

基本方針 ヴァルトラウテ>> グリムローゼ>>

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春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城近郊の森】

「始祖ちゃんじゃなーいーっ!ミレーナだもん!」

近づいてくる眷属の一人、ゲーテにぷんすこ怒るミレーナ。ぷくーっと頬を膨らませる。

別に自身が始祖の魔女と呼ばれる分には別に構わないのだが、それをあたかも自分の名前であるかのように呼ばれるのが気に入らないのだ。まあ、いわゆる幼子のよく分からないわがままなのだ。

だが、自らの作った雪だるま(と呼ぶのを舌が拒否する程のオブジェ)が褒められた事にすぐに機嫌を直し、得意満面になる。

「ふふふ、ゲーテ、貴方にはものを見る才能があるわっ!さあ、一緒にこの森を私の芸術で埋め尽くすの!」

ゲーテが現れたことによって事態が好転すると考えていた二頭の狗は、「あ、コイツもダメなヤツや」とばかりに尻尾を下げて落ち込むが、気を良くしたミレーナは気にもとめない。

「それでね、ゲーテ。お願いがあるの、この頭をあそこにある雪だるまに重ねてほしいの」

ミレーナが差し出したのは、幼子では抱えるのが精一杯という程の頭らしき形をした何か。端的に言えばどこが上下で何処が左右かすら分からないもの。何故か目らしき部分には太い枝が突き刺さっている。

そして、ミレーナが指し示す先には2m程に積まれた雪のオブジェ。例の如く見事な逆三角で地面に突き立つもの。だが、2mもあるその胴体(であることを願う)部分はミレーナがフギンとムニンを踏み台にしても届かない高さだった。

「……ダメ?」

潤んだ目で首を傾げながらお願いをする。

≫ゲーテ

【暴走するセンスの塊(皮肉)。】

2ヶ月前 No.67

Nero @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

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2ヶ月前 No.68

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 広場】

住宅の建物、入り組む工場の町々を猛吹雪が強烈に吹き抜け、風の強さがさらに増していき、吹き抜ける轟音は街に響き渡り人々は建物の中で家族と身を寄せ合い、異常気象に対する寒さや不安と恐怖に晒されながらただただ耐え忍んでいる。
轟音を響かせる白い濁流の中雪道を悠々と歩いて行くイヴは路地を歩いて行くと、住宅や工場で行き交う町々の中で大きく開けた見渡しの良い広場へと到着すると、フードを脱ぎ白銀の髪を妖艶に靡かせ手櫛をするかのように己の髪を撫でた。
普段はここで商人達が露店を開き人々は買い物をしたり、祭があればとても賑わう活気のある場所であるが、この猛吹雪による悪天で真夜中の今では風による轟音以外では静けさしか残らない。しかしイヴはそれでも、猛吹雪の中でも薄っすらと顔を出す月と雪景色による幻想的な風景でもなく昔と変わらず繁栄する町や建物を眺めていた。

「…久しきかな…この地を訪るのも…、建物は変わろうとも…判る…人々が丹精を込め創造し様々な物を作り上げゆく姿が…。非力ながらも知恵を絞り…群れ…必死に万象に抗おうとせしめぬその生き様も…。愛する者の為に、動き支え合い、働く姿も…。人間どもの創造と想いは何とも美しきかな…何とも愛おしいことよ…何とも健気で愛らしいのか…嗚呼…汝達に全てを与えたいとも今も思えよう…。」

昔にも踏み入れたことのある地なのか、懐かしむ表情をしつつ繁栄しゆく町を見て、無表情と言えど人々に対して賞賛の言葉を呟く。城下町に次ぐ人口が多い町と言えど、活気があるのを直に感じ取れているのか、人々に感心の意を込めただ呟くと、広場の中央へと歩み続け、辺りを見渡した後、広場の中央に到着すれば足を止め薄っすらと顔を出す月に背を向け、雪よりも艶やかな白銀の髪を靡かせ腕をゆっくりと広げる。
しかし、先ほどの言葉から考えられないような冷たい無の表情且つ、輝きのない黄金の双眸を鷹のように鋭い眼光で見開き再び口を開く。

「…万象に抗う知恵も与えた…創造の発展をも与えた…愛おしい上力なき汝等に力を与えた…。…だが何故汝等は我を裏切った…、何故様々な物を欲し与えられた汝等は、一つのものを欲した我が罪深いのか…。…そして汝等は…何故我を差し置いて光に愛されるのか…。」

その言葉に同調するかのように、黒色の霧がイヴを覆い尽くすが白銀の長髪すらも覆う程の暗闇にも関わらず黄金の鋭い双眸のみが暗闇から覗かせていた。黒色の霧は増幅したのち凝縮すれば黄金の双眸が再び大きく開けば、暴発するかのように一つ一つ小さな球体となり、町や広場にある住宅の中へと霧散して行く。霧散して行く黒い霧は、眠りにつく人々に入り込み悪夢を与え、人々は悪夢による恐怖に包まれていく。イヴを包んでいた黒い霧は霧散していく霧により徐々に無くなり、イヴはその霧の中から姿を現せば鋭い眼光のまま自分を尾けてくる先程の男の方向を睨む。

「…我は憎む…光あるものを…全てを…。」

その憎悪に包まれゆく感情の矛先は、裏切ったこの地の人間に対してただならぬ憎悪を醸し出していたが、一つの雪片がイヴの片目付近に付着し溶けて水になり一滴の涙のように流れていた。


>>ヴァルカン様、ALL

2ヶ月前 No.69

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア】

猛吹雪を駆けたナイフは騎士の鎧を一気に貫き、分厚い装甲をしていた肩へと一直線にぶっ刺さった。ナイフからすればボロ雑巾を貫く感覚だっただろうが、向こうからすればが大砲からナイフを発射したようなもの。だがやはり、痛みを感じているような苦痛に満ちた表情はしていない。刺さった時の傷が浅かった、と言うよりは、向こうがわざと当たる場所を変えたと解釈するべきか。ならば、私の持つナイフをどうにかしようとしている…そんな不可能な行為をしようとでも言うのか?

しかし、構えていたナイフは敵騎士の持っていた剣の刀身によって弾き返された。自身の振りかぶった勢いと向こうの剣の勢い、それが一本のナイフへと重なるように収束し、痺れと痛みを私の手にもたらしながら雪の積もる地面へ向けて吹き飛んでしまった。そうして虚しく崩れて行く体勢から見えたのは、銀色の風の中で剣を振り下ろさんとする騎士の姿。身体の加速が止まっても、周りの景色は止まっているかのようにゆったりと過ぎて行く。


流石だ、今まで切り殺してきた人間や騎士とは比べものにならないぐらい、あなたは強い。咄嗟に動く判断能力とそれについていく身体の速度、やはり成長し続ける人間は素晴らしいものだなぁ…。

“だが、最後に笑うのは私だ”


冷たい剣は首の急所を確実に斬り裂くよう、精密な動きで振り下ろされていた。体勢も崩れて動けない、それがどうしたと言うのだ。足の動きを最大まで加速させ、積もった雪の中で一気に右脚を動かし身体の軸をズラす。そうすればどうだ、彼の剣は大動脈をギリギリ避ける形で通過した。喉元にできたデカイ傷から、吹き出すように出血が始まる、そしてその飛沫が向かったのは、他でもない、彼の目元だった。

>ミシャエル様

【小難しくて駄文ですけど、傷から吹き出た血で目潰ししてやるぜ、みたいな感じのことを書きたかっただけです】

2ヶ月前 No.70

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】

 思いがけずジルベルトは大悪魔の処理を此方に任せても良いと判断したようだ。冷淡な態度の裏には大悪魔への憎悪が燃え滾っている筈の彼にしてはしおらしい決断のようにも思えるが、どうしたって不利な状況よりも自身の怨嗟を優先する程短慮でもないという表れとも言えるか。
 しかし、何分任されたからには応えなければならないというのがこの神の持論であり哲学である。相手がこの全く敬神の欠けらもなく可愛げのない、眉間に皺の寄った男であろうとそれは同じこと。人の域を超えた彼の冷徹な闘志も今はさておき、召喚された者として報じなければならない。

「ええ、ええ! 言うも愚かです。此方ももとよりそのつもりですから。……では少し席を外しましょう。あれもこの地では一騎当千とはゆきません、此処に侵入する程愚かではないでしょうが……何かありましたら鐘でも鳴らせばすぐさま戻ります。ジルも手を抜かないで警戒して下さいね。」

 この男に最後の言葉は蛇足であるということはわかっているが、いちいち何かそしりたくなってしまう……というより、一応彼よりも更に永く生きている先輩として面倒を見なければ気が済まないようだ。
しかしうるさく言いながらも、暗い筈の彼の眼光が鋭く尖ったのを見て安心したようにニヤッと笑うと、いつも通りに唐突にその場から掻き消えてどこかに移動した。光輪から振る火の粉のようなちらちらとした光を一瞬だけ残して。



>ジルベルト【一旦回収しますね!ありがとうございました。】





【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】

 面倒な魔女だな、というのが所感だった。
ろくな魔術を持たないと言え、彼も徒らに騎士をやっているわけではない。むしろ”ちょっと広範囲が見えること”以外に得手がない癖に剣技だけでそれなりに健闘するし、故にこの領地の中での地位は上々である。たとえその武装が剣一本だけであろうが、大概の魔女であれば敵ではなかった。しかし今のところは、天候の不利があるとは言え、魔女一人を剣撃で捉えられないどころか逆にナイフを肩口にぶっ刺される羽目になっている。

 とは言えそれも流石に、この一撃でで斬り伏せてしまうだろう。と思ったのだったが、それは慢心で油断でしかなかった。寸前で魔女が体勢をずらした為に、銀の剣の切っ先だけが彼女の首を掠める。この状況からまだ抵抗する気があるのか、と驚きながらも間髪入れずに追い撃ちを掛けようと腕を振りかけたその時。

 彼女の傷が吐き出した血を、噴き出された飛沫をもろに顔に被った。今しがた魔女の体外に出されたばかりのそれは、夜の吹雪で冷えた肌にはあまりに熱い。
 目とは更に別の視界を持つ彼には、実のところ魔女が狙っていたような目を潰す効果は全く得られていないのだが、それにしても怯ませる程度には充分な威力があったようだ。目元どころか前髪や□や顎先からも熱い血を滴らせながら、彼女を避けるように数歩背後によろけた。

>ジュリアス【了解ですー。】

2ヶ月前 No.71

Nero @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】

彼女が元いた場所に散る光の粉が消え去るまで眺め、目線を上げる。手を抜くなと最後の最後までそれこそ子供を心配する親のように執拗い言葉だと内心溜息を漏らし、最早そこにはいないリューシェへと次の句を返す。

「要らない口を挟まなくていい。言わずともそれ位分かる。」

吐き捨てる様に呟いて踵を返して直近の兵に更なる指示を与える為歩みを止めた。あの神といえど広大なヴァルトラウテの土地で、挙句悪天候で一つの獲物を探し出す事など容易では無いだろう。一人で狩れとは言ったが探索程度なら手を貸してやろうと、立場も弁えない相変わらずの上からの態度である。

「際ほど分割した兵士を更に三部隊に分けろ。二部隊はこのまま城内警護に当たれ。一部隊は少数隊で悪魔の探索を。発見時は即座に他隊、またリューシェ・ヴァルトラウテへ連絡を寄越し、戦闘行為は極力控えて援護を待て。」

そうして立ち去った兵士の背から、窓の外へと視線を移して見据える。相変わらずの猛吹雪だ。探索隊が発見して連絡を取り付ける前に奴に飲み込まれる可能性はある。寧ろそちらの方が確率は上なのかもしれないが、ここはグリムローゼではない。いくら強大な力であっても神の防壁内にいる内は確実な力は発揮することは叶わないだろう。今回は寧ろチャンスとして受け取った方がいいのかもしれない。

確実に殺してしまわねば。今回ばかりは本格的な神頼みとなってしまったが神からの志願ならば仕方あるまい。こちらもやる事はやった。
そうして徐に自室へと歩の方向を変え、廊下の先の闇へと消えていった。

>リューシェ


【お相手ありがとうございました!】

2ヶ月前 No.72

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★SoNCRU4hPO_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/ ヴァルトラウテ領 広場】


 何処かへ歩む彼女に必死に自分の足を動かして、彼女についていこうとする。街を攻撃しようとしない、黒い霧を使った行為もしない今の彼女の行動に不可解に思う。今の彼女は隙だらけで、戦闘に関する腕が無い自分でも彼女を攻撃する事はやれるかもしれないが、これから彼女が何をするのかが気になった。光の壁を突き破ってまで此処に入ってきた理由が、人々を襲うという単純な理由だけで入ってくるのも思えない。別にこれは彼女を手助けしているつもりはない。単純な興味本位というだけしておく。彼女の歩いていく道の先は確か広場だったはず、雪で見慣れた光景がすっかり変わってしまったが彼女を後ろ姿だけ見逃さなかった。

 広場に辿り着くと、彼女はフードを取って白銀の髪を靡かせ手櫛をするかのように己の髪を撫でていた。吹雪の中で輝く白銀は際立って目立っており、感嘆の声を漏らした。自分の腕のみで創れるなら彼女の髪のような美しい剣を打ってみたいと思う。


「 ……おおぅ、悔しいくらいに綺麗だなその髪。いつかその髪のような剣でも打ってみたいと思うぜ。ってかき、急に変に褒めるなんて……さっきと態度変わり過ぎだろ……まあ、創る事に関しちゃ同意するけどよ。」


 無表情で人間に対する賞賛の言葉を並べる彼女に驚きを覚える。この広場の光景を随分と懐かしく見渡しているようだった。言葉の中にも久しいともあり、彼女は以前にも此処に住んでいたのだろうか。それはどれくらいの前の事だろうか。少なくても両親が健在だった頃や物心がついた頃には彼女の姿は見ていない。自分が生まれる前だとすると、どれくらい前だろうか。寒さで身震いしながらも、彼女の言葉に耳を傾けた。そして次の彼女の言葉が語り始めた時に、吹雪の寒さ以上に彼女の表情が更に凍りつくほどの無の表情に成っていた。


「 う、裏切った、だと?お前の言い分だとまるで、こっちが何か悪い事したような感じじゃねぇか。そんな話、聞いた事ねぇぞ。あれか、かなり昔、始祖の魔女と大悪魔が出てきた事件と関係があるのか。」


 まるで被害者のように語る彼女の言葉は本当に悲しそうに見えた。嘘ではないように思えるが、彼女をここまで憎悪を抱かせる理由はなんだろうか。そういえば昔、この国で大魔術師の血の者が多くが死に、「始祖の魔女」が大悪魔を連れヴァルトラウテ領の一部を支配した事件の事を思い出す。悪魔が領民を攫うようになった話はそこから始まったと聞く。鋭い眼光を彼女に向けられ、寒がりながらも強気な笑みを浮かべ返していた。黒い霧が彼女を周囲を暴発するかのように一つ一つ小さな球体となり、町や広場にある住宅の中へと霧散して行く。それを見て、相棒である金槌を振り上げた。


「 そうかい……そんな怖ぇ眼を向けても今は怖くもないぜ。そんな悲しそうな顔するなよ、美人がもったいない。―――それにしても此処は寒い。吹雪が邪魔だな。」


 金槌を思いっきり地面の雪に叩く。雪は氷の結晶、自分の力の対象内である。あらゆる雪が自分と彼女の周りにそびえ立つように壁が出来る。その壁は徐々に大きくなり、広場を包む半球体の建造物に変わった。一見すれば巨大なかまくらである。ここまで巨大な物を創る力は消耗が激しい、全力疾走でもしたかのように息が荒くなっていた。巨大なかまくらに包まれて、辺りは闇に包まれる。持てる力を振り絞って、かまくらの壁に移動して、もう一度金槌を叩きつけた。


「 ぜぇ……ぜぇ……ま、まだまだ、こんなもんじゃねぇぞッ!―――昔、何があったか知らねぇけど……美人には太陽や月のような光がお似合い、なんだぜ……最後の仕上げだおらぁッ!! 」


 すると雪で出来た巨大かまくらは、氷で出来たドーム状に変化する。月の光が氷の壁を通り抜け、宝石のように、氷の壁で夜空と青空を創った。太陽のような彫刻と雲の彫刻、反対には満月と数多の星の光景。氷の角度、厚さ等を考え、月の光を利用した光を彼女に見せた。武器でもない誰かのために魅せるものを創るのは非常に気持ちが良かった。小さく笑みを浮かべると、そのまま雪の中に倒れ込んだ。そういえば寒さで体力が削られてるのにここまでの物を創り、限界がきていた。これを見て彼女がどう思うかわからないが、笑顔になって欲しいと思い、意識を失った。


「 やれやれ、面倒なものだったけど……会心の出来だったかな、こりゃ……。」


>>イヴ


【一度回収させてただきます。このあとの行動はお任せします。連れ帰ったりしても構いません。】

2ヶ月前 No.73

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア川】

吹き出した血を受けて、彼が後ろへとよろけたのを見逃しはしなかった。仰け反っていた足に無理矢理力を入れ、後ろを向きながら距離を取るようにして一気に下がる。ある程度置いたところで正面を向くと、積もった雪には彼女の足跡がくっきりと残っていた。そして佇む彼の姿も。

この天候の中で、肌から一滴の汗が滲んでいることに気付いた。若干の焦り顔をしつつその汗を指で拭き取り、深くはないががっぽりと開いた首の傷口へ開いた手のひらをそのまま持ってくる。
状況を覆すためだったとは言え、ちょっと無理をしたとは後悔している。目潰しは成功したが、まだ何かしらの奥の手は隠しているだろう。


顔を動かすたびに首傷から血がちょっとずつ吹き出てくる。もう少しずれていたら本当に首が転がっていたかもしれないと思うとゾッとするが、血を吸えばこんな傷が回復してしまうことも不気味といえば不気味か。更に言えば足も酷い、無理矢理動かしたせいでこうして立っているだけでも激痛が襲ってくる。それは実質接近での加速は使えないということに他ならない。


「グゥ……人は常に成長するもの……そのために知性や理性を持っているのよ……天が授けた唯一無二の代物を生かす、肉体と精神の進化こそが真実であり理想……「成長こそ真理」なんだァァッ!」


何物にも遮られないよう、顔を天にかざし大声で叫んだ。ドロドロと流れ続けていた首からの血はピタッと止まり、寒さで冷えていた身体の熱が徐々に戻り始めた。

>ミシャエル

2ヶ月前 No.74

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城近郊の森】

ゲーテが雪玉をその謎のオブジェの上に乗せる。やはり、ゲーテはミレーナのセンスをわかっているのか、左右や上下を逆に設置することは無かった。

それを見て、爛々と目を輝かせてミレーナが手を掲げる。

「ゲーテよくやったわ!あとは仕上げよ!」

雪のオブジェの横から太い真っ黒な茨の棘が生える。血管のように張られた線は紅く、鼓動するようにドクンドクンと蠢いている。

黒棘。ミレーナの力によって生み出されたそれは、蛇のように雪のオブジェに巻き付くと、

躊躇無くオブジェを締め上げた。

見るも無惨な形のオブジェが更に残念な形になる。胴体部からはどうやって入ってたんだと言う量の石の破片が溢れだし、ひしゃげた頭部は苦悶の表情を浮かべる怪物そのものだった。

「破壊の芸術よっ!ちょっと前衛的になり過ぎちゃったかもだけど、初めてにしては上手くいったわ!」

手を叩いて小躍りするミレーナ。そのオブジェは森に散らばる禍々しい雪像群の親玉のような雰囲気を醸し出す。

「ふぅ、芸術を生み出すのは疲れるわ。お城に戻ってあったかい紅茶とクッキーを食べたいわ」

ようやく雪遊び(と言うには景観を壊しすぎた)に満足したのか、フギンに跨る。ムニンもその横に寄り添う。

「そうだわっ!フライア川で皆が戦っているのよね?ちょっとだけなら……見に行ってもいいかしら?」

ちょっといけないことをするような悪戯っぽい笑みでゲーテに問うた。

≫ゲーテ

2ヶ月前 No.75

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】


 目前にいた魔女は距離を取ったようで、その少しの合間に白い溜息を吐いた。唇を少し動かしただけで鉄の味が舌先に滲んだ。顔に被った血は肌に粘り付きながら重力に従って絶え間無く流れ落ちていくも、彼にとってはその肌を這うベタベタした感覚が不愉快、それだけだ。彼は血で赤色に曇った両眼でも、天を仰ぎ何か叫ぶ魔女をじっと見ている。僅かに湯気の立つ返り血に塗れても尚、仕留め損ねた仇を狙う様は最早どちらが狂気かもわからない。

「……は。まだ叫ぶのか……。」

 魔女を仕留め損ねたとは言え、あれだけの出血だ。事も無しに済んでいるとは信じがたい。しかしあの魔女は、相変わらず暴風のせいで何を言っているのか聞き取ることは出来ないにしろ、傷を受けて未だ叫ぶほどに覇気があるようだった。果敢かつ打たれ強い魔女の様に驚いて、たじろく。聞こえていないのはわかっているのに、それでも思わず呟いていた。言ってしまってから、喋ると口内に血が流れ込むのを思い出してげんなりする。

 彼は内心焦っていた。この猛吹雪の中で夜通し、肉体と剣だけで戦い続けるのは無理がある。表情こそ動かさないが、ナイフが刺さったままの傷口の痛みもずっと感じている。他の騎士達は尚更堪えているだろう。いや、そもそもどれだけの数が残っていると言うのか。厄介な天候の中厄介な魔女を相手にしていては、周囲を見渡すことが可能でもそちらまで気を回している程の余裕はない。そもそも自分が疲労で死にそうだ。主都の方から増援はあるようだが、このあらゆる苦渋の状況でそれが到着するまで持たせる自信が皆無だった。
 だから一体の魔女に固執する訳にいかないし、理由もない。しかし雪に足を取られるこの地形でさえ、先程あれだけの速度を見せた相手に不用意に彼女に背を向けることも出来なかった。更に言えばこの状況を打開するような芸当も無い。むしろ現状を見渡して絶望するばかり。本人もこう腑抜けたところが自分の弱点であると理解しているし、こんな吹雪の中で斃れるのは御免なのだが、それでもどうしても死が見えていた。

 死ぬにしてもあの魔女だけ倒してから死のう、と何とも後ろ向きな決意を固め、まだ何かしてきそうな彼女を警戒して剣を構える。



>ジュリアス

1ヶ月前 No.76

Nero @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

【ゲーテ/グリムローゼ城近郊の森】


柔らかい雪の上に無骨な石片が転がり落ち、若干の振動がグリムローゼの森に溶けた。傍から見れば何を作っているのか理解に苦しむレベルなのだろうが、ゲーテもミレーナと同じ様に目を輝かせて雪のオブジェを見上げている。
そうしてその製作者である魔女の王は満足したのか、己が従僕である忠犬2匹のうちの一匹に跨り玉座へ戻らんと宣言した。───が、振り返った彼女の目は悪戯っ子宛らの輝きを灯していた。

『フライア川で皆が戦っているのよね?ちょっとだけなら……見に行ってもいいかしら?』

その言葉に、ゲーテは表情を変えないまま思考を巡らせた。正直彼女がグリムローゼ城へと戻るのならば、自身も今話題に上がったフライア川で勃発している小規模戦争に向かおうとしていたところだ。そこでこのミレーナの提案。ほんの一時程無い頭を働かせて、同じく悪戯をする子供のようにニヤリと笑った。

「んふふー、バレぬ程度ならば良いのではないでしょうかァ?ミレーナ殿ォ。何で武士調なんだァ?いいんじゃないのォ偶には?」

怪しい口調を内なる悪魔共に突っ込まれつつ、彼女の提案を肯定して頷く。バレるも何も魔女達を管理するイヴからすれば筒抜けなのだが、この大悪天候である。離れた場所で上空から除く程度ならば問題無いだろう。万が一巻き込まれる事態が発生したならば自身が盾にでもなればいい。それに彼女は見た目こそはか弱そうな少女ではあるが何を隠そうかの魔女達の王、始祖の魔女ミレーナである。自分とは天地の差と言っていいほどの高等能力者の彼女ならばフライア川の兵士等軽く捻ってしまえるだろう。
だが確実に安全というわけではなく、褒められた行動ではないのだが。そんな事などお構い無しにゲーテは再び翼を引きずり出して、ミレーナを後ろから抱える様に持ち上げた。

「イヴ様に怒られちゃうからほんの少しだけだよォ?さっさと俺も人間共殺してぇからなァ!わァ物騒だわァ。物騒だねェ。」

>ミレーナ


【フライア川への移動はそちらでおまかせします!自由にゲーテを使ってください。】

1ヶ月前 No.77

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 広場】

広場には塞がれるものが無く、そのまま轟音と白い濁流を、凍てつく空気が容赦なく立つ者に叩きつけられる。黒い霧を霧散させながらも白銀の髪を靡かせ、雪景色や猛吹雪の中でも際立っていたのであろう、男は感嘆の声を漏らし、自身の髪のような美しい剣を作って見たいと呟く。また、自身が人々に対する裏切りや妬みに対し憎悪を込めた感情を醸し出しているのにも関わらず、一部の真実を知ったためなのか、それとも自身に対して哀れみを感じたのか、はたまた恐怖に抗い尚自身に対して対峙しようとせしむ男の様子を見てイヴは不思議な感覚に囚われる。

「…汝にはどう足掻こうが知り得ぬ事よ…しかし誠に不思議な男だ…、我に魅了され…畏怖していたのにも関わらず、尚我と関わろうとするか…変わった男よ…。…いや、そうか…だから我は汝を呪ったのか。……ぬ?」

今まで老若男女問わず、恐怖されつつも自身に魅了され心変わりし、色欲にまみれた人々を数え切れない程堕として来たが、この槌を持った男は何かが違っていた。先程の自身に対する哀れみや、髪を美しいと褒め称え、尚も自身に恐れを抱かず強気で佇んでいる様子を見て、一瞬不思議な感覚に囚われ少し呆然とし無表情でも一瞬隙が生じる。
すると男は槌を振り上げ、雪で降り積もった地面をそれで叩きつける。すると自身が吹き起こした猛吹雪が広場にかき集められ見る見るうちに形を成しながら降り積もっていき、高速で壁を作り広場を包み込むほどの大きな氷の壁、ドーム状へと形を成していく。自身が隙を見せていたのもあるがその能力は自身の物質を掌握する能力と似た力であったため、その予想外な事象に少し目を見開き、男が何かをしでかすのかすぐさま黒い霧を纏い転移をしようとするが、男は力を振り絞りこう発言した。

『ぜぇ……ぜぇ……ま、まだまだ、こんなもんじゃねぇぞッ!―――昔、何があったか知らねぇけど……美人には太陽や月のような光がお似合い、なんだぜ……最後の仕上げだおらぁッ!!』

この発言に敵意が全く感じられないと共に尚もこの状況でも自身に対して口説きの文句を垂れる男に対してイヴはピタリと止まり転移を辞め、ただただ男から起こりうる事象を眺め始める。
雪でできた巨大なかまくらは次第に宝石のように煌めき、太陽と雲の彫刻が施されていき、氷の壁が透き通り月の光がそれをさらに輝かせると蒼穹の如き青空を象る、いかにも神秘的な芸術的な空間へと様変わりした。この状況に流石のイヴも魅入られ大きく目を見開き揺らぎ始める。理由は作り物とは言えど青空に見立てたこの空間、人の可能性に驚きを感じ、さらに悪魔である己の笑顔のためにと抜かし、青空を届けようとする純粋な想いに対し少しばかり揺らいでいた。
男は自分の作りあげた傑作の巨大な芸術を満足気に眺めた後、体力の限界により、そのまま意識を失い地に伏してしまう。
青空に見立てたこの空間の月の光を浴び白銀の髪を輝かせながらイヴは辺りをゆっくりと見回した後、地に倒れる気を失った男に近付き、男に元に近寄ればゆっくりと屈み込み男の頬に手を添え口を開く。

「…やはり人の可能性というものは…侮れんな…、無力ながらもこうも美しい…そして魂を込めた創造ができようとは…。しかし汝も酔狂よな…呪いの元凶相手にこのような美しい物を届けるなど…、そこまでして我を放っておけなかったのか…?…それとも…その下手な口説きで我に振り向いて欲しかったのかえ?…だが無駄な事だ、我の笑顔は愛しい娘と家族のみ許されるものだ。…しかし…汝の届け物はありがたく受け取ろう…。」

と、気を失って届くはずもない己の言葉を相手に投げると共に頬を撫で穏やかな口調で相手に問いかけたのち相手の口説きに対して断りの返答をしつつも、満更ではない表情を見せるとフード服を脱ぎ捨て、己が羽織っていた金の装飾が施された黒いスヌードスカーフを男の体に優しく巻きつけると、美しこの空間は白銀に輝く氷の粒状へと変化していき、その氷の粒はイヴとは違う方向へと流れていき、広場を覆っていた巨大なかまくらは無くなってしまえばそのまま立ち上がる。


「…もし、我に会いたければ…その衣を返しに来るがいい…さて…。」


気を失った男に対してそう言葉を投げかければ、再び猛吹雪が吹き荒れると同時にイヴは鷹の目の如く鋭い眼差しを辺り中に向ける、その目線の先には突如引き起こった巨大なかまくらに引き寄せられた騎士達が、包囲するかのようにイヴを四方八方から包囲していた。

【ヴァルカン様、お相手ありがとうございました。少し口説き文が来てドキドキしちゃいましたけど精一杯の下手な返しでありますが、ご理解していただければ幸いです。ある理由で攫えないため、イヴの衣の一部であるスヌードスカーフを巻きつけて痕跡を残した感じで対応させていただきました。】

>>ヴァルカン様


【そろそろ発覚された感じで立ち回って行こうかと思います。宜しければヴァルトラウテ側の方でどなたかお相手お願いします。】

>>ALL

1ヶ月前 No.78

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア川】


「フッフッフッ…」

両腕を服のポケットへと突っ込む、胸から手のひらへ向けて直接伝わってくる温かさに若干の感動を覚える。そりゃこんなに寒けりゃ感動だって感じるだろうが、今はそんなものを感じ取っている場合ではないのは重々承知ではある。
「執念の加速」が発動したとはいえ、やっぱり接近して仕留めるのは無理がある。

向こうがあんな用心しているのであれば尚更、近づいたらまた大怪我をするのは目に見えている。まぁ、この執念の加速を目で捉えられるとも思えないが、今はまだこちらが有利だとして、近づくのは得策ではない。


「あなたに近づかずに仕留めるとっておきのアイデアがあるわ……」


胸から取り出した物、それはナイフ。しかし一本だけではない、左右の手に三本ずつ握られた計六本のナイフである。さて、投げナイフの速度は一投目の比ではないが、どう行動するか楽しみだ。


ニタァと悪童のような笑いを口に浮かべると同時に、両腕の筋肉がはち切れんばかりの勢いで振りかざす。その手からは果物を切るという本来の目的すら果たせずに、無慈悲にも人の命を切り裂こうとする六本のナイフが放たれた。この雪を物ともせず、弾丸と化したナイフは騎士を襲う。


>ミシャエル

1ヶ月前 No.79

代理です @persona ★iPhone=l8QroD8Fr4

【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】

再びナイフを取り出した魔女はあくまで遠距離からの投擲に徹するようだ。どうやっても雪に足を取られ駆け出すことすら儘ならない此方が攻めあぐねている為致し方ない。自分が逆の立場でもそうするだろう。既にあちらも相当量の出血を伴う一撃を食らって安全策を取らざるを得ないのならば尚更。
しかし、彼女が近付いて来ない限りは此方は全く手が出せず分が悪いのも確かではある。とは言え此方から近付けない以上は、投擲でとどめを刺せないのを理解した魔女が接近してくる瞬間を狙うくらいしかない。先程の一投と同じ動作ならば見切ることも難しくはない筈……そう思ってその投擲を処理しようとしたのだったが。

先程見たよりも遥かに速かった。

投げる瞬間から到達まで見るには見えたのだが、迫ったそれを全て撃ち落とすには剣の速度では間に合わない。暴風に紛れて金属のぶつかる甲高い音が何度か連続して響いた直後。

「ぐ……ぐあぁ……。」

取り零され剣撃を摺り抜けた2本が、白銀の鎧を穿って彼の肉に突き刺さっていた。吹雪にも衰えぬ弾丸の勢いのまま体内に到達したその衝撃は先程の一投の比ではなく、重い槍の一撃で突かれたかのような痛みに今度は顔を歪めて悲痛な呻き声を漏らす。
同時にそのうちの1本に貫かれた左腕が、剣の柄を離れてだらりと垂れ下がる。手甲の上を線のように赤い血が這って、白い雪の上に点々と雫を落とした。もう1本は腰辺りの鎧を穿ち突き刺さっている。唯の人間があの速度のナイフを半分以上落とし2本で済んだだけでも御の字なのかもしれない。

とりあえず即死こそしなかったものの、長く放置出来ないのは目に見えている。血を流し過ぎて動けなくなる前にあの魔女をどうにかしたかった。しかし片腕を潰された今、彼女が近付いて来たとしてもあの速さを受け止めるのは難しいだろう。

仕留めるにしても最早刺し違えるしかない。そもそも動けなくなる前に魔女が近付いて来るかどうか。
放置しても死に行く人間を魔女がわざわざ危険を冒してまでとどめを刺しに来るとも思えなかったが、そうするしか他に無さそうな彼は残った右腕だけで剣を構え、挑発するようにゆっくりとその切っ先を魔女に向ける。

>ジュリアス


【主です。申し訳ありませんがちょっと1週間ほど席外します、レスは見えますが返事(書き込み)ができませんので代理で失礼します。書き込めない関係でレス返と月替えがその後になります、すみません。

一応今あんまりストーリー的な区切りよくないので、このまま続けて頂いて大丈夫です。よろしくお願いします。】
>みなさん

1ヶ月前 No.80

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/→フライア川上空】

「きゃー!高ーい!速ーい!」

深い森と近づく結界を眼下にしながらミレーナはゲーテの腕の中で大はしゃぎしていた。確か、今まで読んできた御本の中にもこんな内容があった。なるほど、物語の主人公はこんな気持ちだったのかと思いを巡らせる。

「真っ白ね!ほんの少し先も見えないわ……あら?」

川らしきものが見える。そこにはまるでジオラマ劇の様に動き回る騎士と魔女。その両陣営が殺しあっていた。

「むー、面白くないわ!ええ、ちっとも!だって、英雄も悪い魔法使いもここには居ないじゃない!あ、悪い魔法使いは私達ね!ともかく面白くないわ!」

眼下に繰り広げられる命のやり取りをつまらないと一周し、手を前へ出す。すると、ミレーナの横の空間が裂け、中からフギンとムニンが顔を出す。

その風貌は、いつもの凛々しく黒い狗では無く、鎖と鎧に縛られ、目隠しをされて口輪を嵌められた、どこかの動物を大事にしよう的な団体が文句を言いそうな姿をしていた。

「眷属をお創りなさい?Go!」

ミレーナの掛け声とともに2匹は降下し雪に降り立つ。騎士たちは突然現れた狗に戸惑うが、直ぐに剣を構え、警戒する。

2匹は鼻を利かせる。嗅ぎ取るのは人間の、負の感情、意思。それが強いものほど、眷属へ変わり易い。

そして、走った。狙われたのは一人の騎士。その騎士は臆することなく剣を振るうが、鎧に弾かれ、鎖にいなされる。

そして、遂に背後に回ったフギンが彼の身体を貫く。その瞬間、騎士は身体を仰け反らせ、痙攣し、崩れ落ちる。

『おい!大丈夫か!?』

駆け寄る彼の上官らしき騎士は彼を庇うようにフギンに相対する。だが、フギンは動かない。それを訝しく思ったその上官は、次の瞬間、

背後から剣で胸を貫かれ絶命した。

「おめでとう騎士様?貴方もこれで私の眷属よ」

狂気を秘めた瞳を細め、子供のように微笑むミレーナが見つめる先には、フギンとムニンによって混乱した戦場。もはや誰が味方かもわからない状況で騎士達が殺し合う。

「ねぇゲーテ。これで誰も悲しまなくて済むわね!眷属になるのは幸せな事よ。私の眷属も死なないし、ほら!私達も行きましょ!」

ゲーテに降りましょ!と誘う。

「私達が悪い魔法使いよ!英雄とか正義の王子様はどこかしら?」

≫ゲーテ

1ヶ月前 No.81

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア川】


「……この音……まさか弾くなんて、ね……」


この吹雪の中、視界さえロクに確保できないこの天候でも音というのははっきりと聞こえる。特に鉄や鋼同士がぶつかる甲高い音は、どこまでも不快感を与えてくれるものだろう。しかし今はあの速度の刃が弾き落とされたという事実の方がずっと衝撃的だった。

自信満々、確実に殺す手っ取り早い方法と思ったナイフ投下、それ以上に執念の加速を使った攻撃が破られたことが何よりも心の底の憎悪や嫉妬の炎を煽る。これが「執念の加速」の見せる真意なのかはわからないが、一魔女としてヤツが危険だということはようやく本能で理解できた。


「…ちょうど一本だけ残ってるわね……弾いたとは言えあの速度なら腕が麻痺を起こすレベルよ…刺さろうが刺さっていなかろうが、動けないのは明白……そのツラを拝みながらこの白銀の世界で眠らせてあげるわ…」


胸ポケットから最後のナイフを取り出し、持ち手を逆手に変える。たかが一本を投げた所で死ぬことはないだろう、直接この手で切り裂く方が確実だ。接近すれば不利になるなんて考えは先ほどのナイフ投げの屈辱を前に、雪とともに身体から地面へと降り注いでいった。

呼吸が整った瞬間を見計らい、一気に身体を加速させる。地の雪が舞い上がるほどの速度で接近し、視界に捉えた、満身創痍の身体で剣を構える騎士に向けて、ナイフを振り下ろした。


>ミシャエル

1ヶ月前 No.82

Nero @nerokichi ★Android=hswo6GaRTv

【ゲーテ/グリムローゼ城近郊の森】

(あーらら、やァっぱり虫ケラ同然ねェ?)

彼女の眷属が派手に暴れ周り戦線が慌ただしく狼狽える様に、まるで雨の洪水に抗う蟻を観るかのような気分になる。憐れな人間共、その脆弱な体で夜を駆る魔女に抗おう等言語道断。

このまま戦火を眺めているのもまた一興だとは思うが、肝心のミレーナは下に降りたいと所望する。ふむ、と普段あまり使われることのない頭を働かせた。ここまで連れてきてしまってアレだが、本当は王をこんな最前戦まで連れてくるなど褒められた行為ではない。増してはあの戦場に突っ込ませるなど。などと正常な魔女ははっきり断るだろうが、頭のネジが吹き飛んだゲーテには残念ながらそのような選択肢を掴める常識はなかったようで。

「んー、じゃあちょっとだけよォ始祖ちゃん!本当はすゥっごく怒られそうなんだけどそんな可愛い顔で頼まれちゃったら断れないしィ?出来ねぇな、できないのォ?───でもこれは約束、降りてもワタクシの前に出ない事。攻撃が来たら必ず俺を盾にすること。守れるかァ?守れるよねェ?」

両翼を大きく動かすと近くの大樹の枝へ降り立つ。そうして腕の中で愉しそうに笑う始祖の魔女へ、まるで先生との決め事とでも言いたいかのようなお約束を彼女に語りかけた。

>ミレーナ、フライア川all

1ヶ月前 No.83

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

目前の魔女に気を取られている間に、此方の戦線は致命的な程に混乱させられていた。どうやら領主からの増援よりも彼方の新手の方が遥かに早く姿を見せたようだ。唯でさえ地の不利を強いられた脆弱な人類の部隊如き、新手など無くとも直ぐに殲滅できようというのに、今更新手の投入など過剰であろう。
加虐好きな魔女達に叩きのめされた騎士達の残骸がそこら中に転がった雪原を眺めて辟易する。戦場と言うにはあまりに一方的な蹂躙に遭った様は最早、墓地と表現しても大袈裟ではない。もしくは地獄と言ったところか。
だが彼がいくら内心地獄のような惨状に打ちのめされようと、ミシャエルより上の階級の者が此処には存在しない以上、未だ残っている僅かな騎士達の指揮を取らなければならない。しかし既に崩壊した戦線に何をどう言ったものか……、結局その時は何も言わずに、一瞬だけ雪原に向けていた目を目前の魔女に戻す。

何にせよ今はあの魔女を無視できない。彼方も殺気立っているのか、先程彼が危惧したように瀕死のおいしそうな(?)人間を無視する気など全く無かったようだ。つまり今度こそとどめを刺してくるつもりに違いなかった。確かに彼女があの速度で突っ込んできた一撃を喰らえば、たかが果物ナイフとは言え致命的な傷を負うだろう。
しかし間合いは此方の剣の方が長い。それは彼女も承知の上の筈だが、それも顧みず突っ込んで来るということは実は刺し違えても生き延びる算段があるのかもしれない……最早無駄な抵抗だっま可能性も充分にあるという一抹の不安が過るが、それでも彼には魔女の一撃を迎撃するしか他に無かったのだ。背を向けようが諦めようが、その結果が死であることに違いはないのだから。

右に握った剣を構え、魔女が雪を蹴る瞬間に一歩前に踏み込む。動いたと思えば既に此方に到達しているような人外など今まで相手にしたことは無かったが、そう承知した上で相応の間合を図る。少しでもズレれば剣が空を切った上で果物ナイフが彼の急所を切り裂くだろう。

一歩踏み込んだとほとんど同時に、ナイフを振り上げガラ空きになった彼女の胸部を穿とうと銀色の剣が真っ直ぐに突き出される。しかしその一撃と共に自然と姿勢の低くなったミシャエルの背に魔女のナイフが突き立てられ、血飛沫と共に息の抜けるような低い唸り声を挙げた。

>ジュリアス、フライア川all


【戻りました。やっぱり30日前後だとあんまり進みませんね;】

1ヶ月前 No.84

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア川】


『後悔先に立たず』なんて言葉がどこかの国にあるらしい。「あの時あぁすればよかった」だとか「こうしたからこうなった」だとか、そんな後悔しても遅かった時に使う言葉のようだ。実のところ、今まで散々馬鹿にしてきた。恥や後悔のために死んでいく人間なんぞは所詮は愚か者でしかない、と。
しかし今、ようやくその意味を理解した、ナイフを突き立てようと、天高く振り上げた無防備の一瞬を狙い、敵方は腰を低く構え一気に剣で貫いてきたのだ。


「……まさかッ…」


こちらのナイフが振り下ろされ、彼の急所を確実射抜くように突き刺さる。血飛沫と低い唸り声、どうやら本当に消えかけの灯だったみたいだ。一時の怒りと執念に任せて接近戦に持ち込んだのが運の尽きというのか、あのままナイフを投げるだけでも簡単に決着はついた。慢心だ怒りだとか言い訳を並べるつもりも無かったが、後悔しても遅かった時とはこんは場面のことを言うのだろう。

胸元から背中側に向けて一直線に貫かれた剣、その剣の柄へと自身の血がゆっくりと垂れていくのをまじまじと見つめるのはなんとも言えない気持ちになりそうだったが、全身を巡る鋭い痛みが平常の感覚に戻してくれた。
そんな痛みに耐えかねると、胸元にぶっ刺さった剣をゆっくり抜き取るに後ずさりした所で、糸が切れた操り人形のように膝の力が抜け、地面へと突っ伏してしまった。


「こんな痛みに耐えて…刺し違えようとしてたなんて…あなた……魔女よりタフじゃないの……」


口から出たのは自身の痛みを訴えるものではなく、相手を賞賛するような言葉だった。


>ミシャエル、All

1ヶ月前 No.85

沙穂 @persona ★iPhone=l8QroD8Fr4

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下町】

多数の少女を攫い、殺害した事により捜査の手が自身に及んだ為に身を隠していたアランだったが、突然の猛吹雪により街中に姿を現す

「異常気象に乗じた魔女の侵攻とは……はてさて、それとも魔女のがこの吹雪を起こしているのか。
まあ、どちらにしろこの混乱に紛れて殺しや誘拐を行なったとしても魔女のせいになるというのは極めて僥倖と言えるな」

などと独り言を呟きながらあらかじめ目星をつけていた家屋の扉を片端から蹴破り、浸入し、一家を殺害
そうして殺害した人の血液を採取し、また次の家へと向かう

彼には目的があった、その目的を達する為ならば倫理などとうの彼方へと捨て去れる程にそれは彼にとって重要なのだ

「やはり、魔女の秘術に頼る他ないということか……?」

(長らく放置していて申し訳ございません!)

>>ALL

1ヶ月前 No.86

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 広場→城下町】

白い濁流は町の隅々まで飲み込み、降り積もる雪は大地に凍てつきを与え、凍えるような吹き荒れる風は極度な冷却によりレンガ石でできた建物の壁を徐々に凍らせて行き、凍り付いていく石は色が劣化していく。その建物の中で身を寄せ合う人々は猛烈な風による轟音、吹雪によって凍えていく空気、そして未知の事象による不安と恐怖に支配されていく。
白い濁流のような猛吹雪が最も吹き付ける広場にて、凍えるようなこの大地に、細身の女性であるイヴが極寒の大地にも関わらず、ゴシック製の漆黒のドレスを身に纏い、雪のような白銀の長髪を靡かせながら何の表情を介さず悠々と佇むその姿は、たとえ先程の光り輝く巨大なドームが無くとも、1人の女性がその様な状態でその場にいると言うことでさえ不自然この言えない。
…あれが領主の言っていたこの惨状の元凶であるのかと、喉を鳴らしながら固唾を飲み込み、交戦を避けつつも離れた距離でイヴを包囲するかの様に一定の距離で身を隠し常にイヴの動向に警戒しつつ監視をする騎士達。しかしイヴが本当に悪魔か判断しきれないためなのか、ただただイヴの動向を伺っている。
イヴは騎士達の気配を感じつつも、向こうのこちらの動向を伺って監視をしているだけだと認識はするが…、遠くからふと邪な感情の入り乱れを感じ取る。
それはまさに今、魔女達によるフライヤ川付近の奇襲により、血と殺戮や生け捕りによる狂気な惨状を繰り広げられ、人間達の阿鼻叫喚の叫びを感じ取ったのである。その邪な力により叫ばざるを得ない環境はきっと心地よいのだろう、イヴは風に乗って運ばれる人々の感情を直に感じ取れば、快楽に感じたのか口角を上げ、狂気をも感じさせる不気味な歪んだ笑顔でその空気を堪能し、気分が高揚し口を開く。

「あぁ…心地良し…我が愛しの家族が我らが王の為に力を捧げる想いも…、そして軟弱な生身で万象に抗う事すら叶わず…蹂躙され逝く人間達の悲鳴も…なんと心地良いのだろうか…出来れば…」

吹雪で視界が定まらなくとも、広場の真ん中で白銀の髪を靡かせ佇むイヴは目立つ上、不気味な囁きが騎士達の耳に流れ込み、その存在感は騎士達の五感に焼きついていた、そして身体が吹雪によって冷え込んだのもあるがそれとは違う重くゾッとする空気に騎士達は身震いする。ーーーその刹那、最も広場の近くに居た二人の騎士の背後から、暗闇から女性の両腕が現れそれが2人の肩にそっと手を置くと、二人の騎士達は慌てて背後を振り向けば、巨大なツララのような氷の棘が雪の中から高速で突出し、二人の腹を鎧ごと貫き持ち上げる。巨大な氷の棘に貫かれ持ち上げられた二人の騎士は、激痛と呼吸もできぬ上、吐血し、苦しみ悶えながらもその肩に手を置いた女性の正体を見るとーーー広場にいる筈のイヴが、亀裂が入ったような笑顔で見上げていた。

「我も直に血と阿鼻叫喚を浴びたいものよ…ククク…クカカカ…。良い出来であろ…、彼処に居る我は…。」

苦しみ悶える騎士達は驚きと苦しみにより、広場に佇むイヴと背後に現れたイヴを目で追いやりながら声にもならない呻き声を吐血しながら上げ、背後に現れたイヴが広場にいるイヴを作りものかと言うような事を話すと不覚を取られた騎士達は絶望の中意識が徐々に薄れていく。
騎士達の背後から現れたイヴはその騎士達を楽しそうな表情で眺めた後、黄金の瞳の瞳孔を開き周りで広場に居るイヴを監視する残りの騎士達8割程、先程の氷の棘で同じように貫き、満足そうに亀裂の入った笑顔で

「…おっと…泳がせるつもりが楽しさ故つい手を出してしまったか…。…まぁ良い…、我の爪痕として…汝等はこの町の芸術となっておくれ…ククク…クカカカ…」

騎士達の背後から現れたイヴは、不気味な亀裂のような笑顔と笑い声を上げながら黒い霧で己の身体を取り巻き、姿を消す。
被害を免れた騎士達は突然地面から突出した巨大な氷の棘が仲間を貫いた何が起こったのか理解できずとも強大な現象を見て、危険だと判断し、すぐ様撤退し始める
取り残された広場に佇むイヴは、近くで氷の棘で貫かれ力尽きた騎士達を眺めると無表情に戻り、吹雪で見えぬ筈のヴァルトラウテの城のある方向に顔を向け

「ここも飽いたな…、…ならばあそこに前進してみるか…ゆっくりと…じわじわとな…。」

広場の真ん中に佇むイヴは猛吹雪の中、白銀の髪と黒いドレスを靡かせ、先程相手をした鍛冶屋の男を放置し、ゆっくりと城へと歩み始める。

ーーー暫くして、城下の町へと到着すると、猛吹雪はイヴを中心に更に荒れ始め、町を飲み込んでいく。
イヴは歩みを続けながら小さく笑い再び口を開く

「また…会えれば良いですわね…坊ちゃん…」

その呟きは、かつて皆殺しにした筈の大魔術師の息子である領主に対しての呼称であった。


【暫く絡みを待機しておりましたが、長引いてしまうと言うこともありますが、いかんせん絡みがしづらい状況だと判断し、再度書き込ませていただきました。】

>>ALL

1ヶ月前 No.87

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/フライア川】

「はーい!」

先生の支持に元気よく従う生徒の如く、手を挙げて返事をする。つまりは、ゲーテより前に出ないなら好き放題やっていい訳だ。

「ムニン、C'mon」

ミレーナがそう発音すると、ムニンだけが木の幹から現れる。ミレーナはそれを「いい子」と撫でてから背に乗り、木の枝から飛び降りる。

先程戦場を混乱させた狗の出現に、周囲の騎士は警戒を強める。だが、同時に、背に乗って現れた幼子に呆然とする。

「遊びましょ?」

黒棘が発動し、騎士の足元から黒い茨が現れる。無論、騎士達は混乱。だが、逃走の暇も剣を構え直す隙など与えない。

バシュ、という音と共に茨の棘が急速に伸びる。茨に囲まれた騎士達は為す術もなく茨に串刺しにされる。呻き声など、もちろんある訳が無い。

呻くのは、茨の外側に居た者達だ。茨の棘に腕、目、足などを飛ばされ、蹲っている。幾人かはまだ戦意を維持しているようで、剣を構えてこちらへ向かってくる。

「きゃあ怖いわ!ゲーテ、お願いね?」

演技っぽい声で騎士を嘲笑うと、木の上のゲーテに声を掛ける。無論、向かってくる騎士の処理と、まだ死んでいない騎士の掃除を兼ねて。

≫ゲーテ

1ヶ月前 No.88

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_k1j

【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】

 剣が刀身が魔女を貫き、傷口から赤い血が銀色の刃を流れ落ちてくる。魔女がどれ程傷を追えば絶命するのか人類には正確なところの見当など付かず、彼自身の経験則でしかないのだが、とりあえず痛手であることに間違いはないと判断した。然して、彼女は胸元に刺さった剣を抜くや否や、雪上に膝から崩れて、今や倒れ伏している。
 普段なら魔女と会話を交わすことなど無いが、己も長く立ってはいられないという観念か同情か、ようやく沈めた彼女に気まぐれに言葉を返した。

「……私はそんなに人外染みてなどいないけど。しかしキミ一人倒しても結果は変わらないようだ……残念だけどね……。」

 事実ナイフが刺さった身体はこの雪の中だというのに焼け付くように熱かった。それは彼女の言った通り酷い”痛み"なのだが、最早神経を直接燃やし尽くされるような感覚としか感じられない。その癖血を失った手先や足先は冷え切って震えている。

 まさか魔女一人に此処まで追い詰められるとは全く想定しておらず、その辺りは完全に彼の油断であり誤算だった。いくら何でももう少しマシな働きが出来るかと思ったのだが、この雪と魔女相手ではどうにもならなかった。しかし追い詰められているのは彼だけではなく、フライアの傍では相変わらず魔女とその眷属による陵轢と虐待が行われている。
 魔女一人にかまけて痛手を負った自分の体たらくを反省する。更に魔女側の蹂躙の手際の良さへの絶望を感じながらも、震える舌先と崩れそうな身体を何とか律し、暴風が一瞬落ち着いた隙を見て、最早気休め程度にしかならない言葉としても何か言っておくかと声を張り上げる。

「ようし、聞くがいいジルベルト・ヴァルトラウテの騎士達!動ける者は後退して増援と合流しろ、傷兵は私と残って犬のエサにでもなるがいい!ま、チョットくらいなら時間稼ぎにもなるだろう!……最早これは敗軍の些細な悪足掻きだ、気楽に行こうか!」

 殺伐とした戦場には相応しくない平然とした彼の言葉が辺りに響く。実のところこの絶望的な状況を把握し、どうあっても覆せない戦力差と判断を付け、一番恐怖しているのは彼自身なのだが、そこは指揮官としては無駄に絶望を煽るわけにもいかない。とは言え、鼓舞の言葉としてはいまいちズレている辺りから彼にも余裕がないのは見え透いている。
 実際先ほどから既に相当朦朧としている彼はそう言い終わった後、へたり込むようにその場に頽れた。

>ジュリアス、ALL




【誰もいらっしゃらないようでしたらリューシェでイヴ様迎えに行きますね。】

1ヶ月前 No.89

沙穂 @persona ★iPhone=l8QroD8Fr4

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下町】

粗方周囲の家屋を荒らしたアランだったが、ふと吹雪の向こう側から複数人が走ってくる気配を感じ、自身の追っ手かと思い身を隠して様子を伺うと
走ってきた数人は確かに騎士のようであったが、どうやらアランを探しに来た訳ではなく”何か”から逃げてきたかのような必死さと表情を見ることができた。

「ここで見逃せばいずれ私の事を捜査する集団に加わる可能性がある、な……」

そう呟いて逃げる集団の先頭で統制している騎士に照準を合わせて撃つ、見事その頭部に命中し粉砕すると後続の騎士達は途端にパニックに陥った
混乱した集団が1人、また1人と撃ち斃されていく様はまるでカモ撃ちの様相を呈し
そうして、新たな死体を量産したアランは騎士達が来た方へと足を運んでゆき、しばらく歩くと、やがて辿り着いた場所ではアランが先程殺戮したよりも多い騎士達があちこちで死んでいた。

魔女の仕業だろうか?
そう思いあわてて周囲を見渡すと、死体の中心に背筋が凍りつきそうなほど美しい女性が居た
何者だろうか、問うまでもなく魔女に関する存在であろう

「恐ろしい程の美貌を持つ貴女にあえて問う無礼を許していただきたい……貴女はグリムローゼの魔女、だろうか?」

高貴なるその佇まいに、できる限り最大限の敬意を表する
まあ、ヴァルトラウテの領民だった場合は殺してしまえば良いだけだとタカをくくってはいるが

(雑な文章で申し訳ございません!絡ませていただきます)

>>イヴ、All

1ヶ月前 No.90

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

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1ヶ月前 No.91

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=47c3b5qoOk

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア川】


「ははっ……だいぶ勢いは削がれたけどね…」

笑っちゃうぐらい足に力が入らない。心臓の横端を上手い具合に貫かれている、このまま何もしなければ死は免れないだろうが、このやたらと頑丈な身体のお陰でしばらく痛みに耐えなければならない。まさに生き地獄、身体を捻り、うつ伏せの状態から仰向けへと変化させる。少しでも楽な姿勢になればいざとなった時にも安心できる。

魔女達は……こちらを見る様子はない。そりゃそうだ、たかが1人仲間が死んだ程度で助けにくるわけもない。だが目の前の騎士も雪の積もる大地にようやくぶっ倒れた。敵を仕留めておくという目的は達成できたし少なからずあの人達には貢献できた、かな? 全く、下っ端のクセによく頑張ったと褒めてもらいたいモンだ。


「昔は何度も挫折したよ……」


唐突に口から出た言葉、自分でもこれから盛大な独り言が始まるんだろうとは薄々予想できた。そうして案の定はじまる。


「前もね……こんな感じで私はあっさり死んだのよ……その時は1人だったけど、今回は道連れにできる人間が……もう1人いるってことが…嬉しいわ……フゥ……ねぇ、アナタ意識はまだあるの?…あるならちょっと耳を貸して頂戴…」


死にかけのわりに流暢に話せた自分に感心しつつ、一呼吸置く。死への恐怖から一時的に免れるために言い出したわけではない。どうせ死ぬだけなら賭けてもバチは当たらないだろうという考えしか無かった。それにまだ“死ぬとき”じゃあない、私も、コイツも。そう思い再び口を開く。


「死にたくないなら……私に協力しなさい……」

>ミシャエル

【遅れてしまい申し訳ありません】

1ヶ月前 No.92

Nero @nerokichi ★Android=hswo6GaRTv

【ゲーテ/グリムローゼ城近郊の森】

「はァい、仰せの通りにするわ。やるのかァ?やるわよねェ。」

強大な魔術を操る姿を尻目に、まるで可愛らしい小動物のようにミレーナが背後に下がった事を確認してこちらに切りかかってきた騎士の一振りを鱗で覆われた腕で掴む。自身の能力を考慮するとまるで赤子のそれだ。口角を大きくつり上げ一つ踏み出して距離を詰める、同時にその首へと鮫の如き牙を突き立てた。騎士の悲鳴が響く。そして血走らせた目を見開いて痙攣しながら崩れていった。
血を吸った訳では無い。己の毒を騎士の体内に直接流し込んだのだ。泡を吹く男の姿を道端の石でも見るような目で見下ろしながら、口から紫の混じった体液を吐き出す。

「不味い。まずい。マズいんですけどォ。血も毒もまっずい。仕方ないけどさァ。もうちょっと改善出来ないわけ?…あーはいはい、感謝してますゥ。」

相変わらずの独り言を呟きながら長い舌を渋々といった表情で垂れ下げた。そうして会話を切り上げ、辺りを見渡す。戦況はこちらが押していると思っていたがそうでもないようだ。先程より騎士の数が増えている。増援の姿を見て面倒臭そうな視線を彷徨わせて、後ろの主へと首だけを振り向いた。

「うーん…始祖ちゃん。遊び足りないかも知んないけどちょォっと数が面倒になってきちゃったから適当なところでお城に戻っちゃってェ。イヴ様も心配になっちゃうだろうし。まともな判断だなァ。意外ねェ」

ごめんねェ。と緩い謝罪を向けつつ、戦場へと目線を戻した。流れ弾がミレーナにでも当たってみれば大変な事である。可愛い我王に怪我など言語道断である。自身の能力では混沌とした戦況か彼女を守れる保証が出来ない。頭のおかしいゲーテにしては真面な判断ではあった。

>ミレーナ、フライア川all

1ヶ月前 No.93

沙穂 @persona ★iPhone=l8QroD8Fr4

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下街】

吹雪の中、近く存在に気づいたであろうこちらを向いた彼女のその顔を見て息を飲む。さきほど軽々しく美しいと言ってしまったが、それ以上の……言葉では形容することができないほどに美しい顔をしていた
が、しかし。こちらの問いを聞いた目の前の女性が表情を歪ませる。
恐らく笑っているのだろうが……しかしアランは彼女から自身に注がれる視線がいっそう鋭くなっている事を認識し、少しでも対応を間違えればそこいらの騎士の様に容易く殺されるであろうといった緊張感に支配されていた

「名乗らずにいた無礼にどうかお許しを、私はアラン・ショルチェネフ……ヴァルトラウテの民にして、魔女を崇拝せし教団に所属するものです」

敬意を示さなければならない、と頭を垂れて自身の身の上を明かすアランはこの吹雪の中、ツ……と背中を垂れる汗に若干の恐怖を感じていた

「私にはとある目的がございます、現世では倫理的に不可能だとされ、神などは聞き入れてもくれないであろう願いでございます。
ですから、私には魔女の秘術が必要なのです……その為ならば、倫理や理性を捨てることなどどうとも思いません」

まるで挑発するかのように色気のあるその体を見せつける目前の女性を、視界に入っていても見てはおらず
彼女の問いかけにも具体的に答えずにいるのは、やはり『死者を蘇らせる禁断の秘法』を求める事を知る人は少ない方がいいという判断だろうか

(いえいえ、こちらこそ大分遅筆ですみません!)

>>イヴ、ALL

1ヶ月前 No.94

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【ミシャエル/グリムローゼ境界】

結局気が付けば冷たい雪に抱かれて身体を横たえていた。ナイフで穿たれた傷は呼吸と鼓動の度に熱いような痛みを伴い、彼の下に敷かれた白い雪にじわじわと赤い血が拡がっている。全身から血の気が引いて、青白い顔をしているのが自分でも認識出来た。危機を感じる程の嫌な寒気も吹雪のせいだけではないだろう。
当たる箇所を調整出来た何本かのナイフはすぐにどうにかなる程の傷ではなかったが、魔女の手で背中に突き立てられたものは致命的だった。いっそ即死であったら魔女相手に雪の中に倒れるという無様な気持ちになることもなかっただろうが、どうやらそれは魔女の方も同じらしかった。お互い即死でなかった事が幸運だったにせよそうでないにしろ、このまま放っておかれたら極寒の中で力尽きるのは明白だ。

「…………。」

唐突に始まった魔女の語り、それに対する彼の反応は無かった。聞こえていないわけではない。既に口を開くのも憚られるほど弱っているだけだ。
実は内心では道連れが出来たと喜ぶ彼女に対して、此方はこんな所で魔女一人程度の伴侶にされたくはなかったと最悪な気分になっている。可能ならば雪の中に落ちている先程まで振るっていた剣を取り直して、つらつらと独り言のように言葉を並べる魔女に引導を渡していただろう。しかし雪原に斃れた身ではそれも許されない。

意識はあるのか、と言う彼女の問い掛けに対し、一応起き上がろうと試みるが、やはり上体がほんの少し浮いて被っていたフードがズレただけだった。最早伏して漸く呼吸と共に身体を上下させることしかできないが、夕陽色の髪は吹雪に激しく煽られている。
こんな様子では、「死にたくないなら協力しろ」などと言われても、選んでいる余裕などある訳がなかった。此処で彼女と共に朽ち果てるのが騎士の矜持であり、ヴァルトラウテの駒でありながら魔女に協力するというのがどれ程馬鹿げた行為であるか、それすら理解できないほど、既にまともな思考能力など残っていなかったのである。

死の淵にある恐怖と寒気、更に刺し違えなければならない程に追い詰められておきながら魔女を仕留め損ねたという未熟にとっくに心を折られていた彼は、返事が出来ない代わりに血で汚れた手甲に覆われた腕を彼女の方へ漸く伸ばす。血を失い過ぎた指先が、金属の手甲越しにも分かるほどに震えていた。

>ジュリアス
【大丈夫ですよー。】

1ヶ月前 No.95

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 城下町】

猛吹雪は彼女らを中心に白濁と遍き尚、勢力を衰える事なく白の化粧で包んでいく。その凍える程の猛吹雪の中で、黄金の輝きのない双眸が鷹の如く鋭い眼差しに対し男は屈しこの寒さよりも恐怖が勝り汗を滴らさせる。男はイヴに対して最大限の敬意を表して己の名を名乗り頭を垂れる。
イヴは恐怖による緊張感に支配されながらも誠意を見せたその男の人間らしい様子をみて、鷹のような鋭い眼光と亀裂の笑みから、乾いた眼差しながらも穏やかな表情と元に戻して男の言葉に耳を傾ける。男の名はアラン、魔女達を崇拝する教団に所属し現世の倫理に反する願いを持つため、あるもわからない秘術とやらの存在を信じ、ただこのような殺戮などの倫理に反する行為を繰り返しているらしい。
イヴはその男の行為と願望による理由でこちらの接触を試み、絶対的な力の差をすぐさま理解する賢明さに対して、満足そうな表情をした後、先程とは考えられないような軽く慈しむようなしかしどこか見透かした目をしつつ穏やかな表情に変え、相手に近寄り頬に手を当て口を開く。

「…賢明な判断だ…そう…その素直さこそが人があるべき姿だ…。アラン…と言ったか?頭を垂れる必要はなし、汝の目的はあい判った…。…神々からの意に反し、倫理に背く程の願いとはさぞ重い願いなのであろう…。」

心地良い静かな穏やかな口調でゆっくりと誘惑するかのように話しかけ、男の頬に手を当て頬を撫で始め、顎を指でなぞると手を止めると、黄金の双眸で相手の顔を見つめた後、男の首から下げられてる小袋に眼差しを向けゆっくりと空気を吸うように呼吸をした後再び男の顔に視線を向け。


「…成る程…、倫理に背く程の願いか…。人智を超越し神々から賜った物は天の理り地の自明である…人の物とせしむのは烏滸がましい…と、…その様な現を抜かす現世ではさぞ叶えられぬわなあ…“死した愛しき者の蘇り”など…。…しかし魔女如きではそれは難しかろうな…だが汝は運がいい…。」


何もその様な発言していないのにも関わらず、輝きの無い乾いた黄金の双眸は相手の心中に悟りをかけるかの如く、慈しみの表情の奥深くに移る闇よりも深い暗黒がその全てを見透かし、男の願いを無下にする事はなく淡々と語っていくと、黒い霧が背中から充満する。


「…真名と正体を晒すのは我らが道理に反すが、汝の想いに応えよう…、…我が名はイヴ=ティフォン…。…この地の者らの脅威であり、我らが王始祖の魔女と共にある者と言えば…判るか…?」


己の名と正体晒すと同時に、黄金の眼差しを見開けば、充満した黒い霧は暴発し街でばら撒いた黒い霧の様に、城下町の各住宅に霧散していく。霧散させた黒い霧を眺めた後、笑みをこぼしながら再びその黄金の双眸で男を見つめていた。



>>アラン、ALL

1ヶ月前 No.96

沙穂 @persona ★iPhone=ivBmoGTXZF

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下街】

名を呼ばれて頭を上げたアランは、イヴと名乗った目の前の女性の表情が先刻見たモノとはまるで違っていることに気がついた。それは、聖母だと名乗られれば信じてしまいそうなほどに穏やかで
しかし、その瞳はアランの内に渦巻く闇よりも昏い闇を孕んでいて再び背筋を凍らせる。

「倫理など、妻が死んだ時に共に死んだのだろう……であれば、それに背いた罪の重さなどなんとも思いません」

頬に触れ、撫でるその指ひとつひとつに自然と意識を集中させてしまい、思わず秘匿していた心情を吐露してしまう
彼にとって妻こそが世界の全てであった。ならば、この罪こそが彼と妻を繋ぐ絆なのだと……そう言わんとするかのように断言する

「始祖の魔女に連なる存在……この国のお伽話にある『突如魔女を伴って現れた悪魔』でしょうか、それならば私の願いを知っているのも無理はないです」

自身の願望を言い当てられ、更に古くから親しんできたお伽話の存在が目の前に現れてなお、さして驚いた表情を見せないアラン。驚く間もなかったのだろうか

正体を明かしたイヴが発したであろう黒く深い霧の中で輝く金の瞳に、アランはまるで吸い込まれそうな感覚を覚えていた。

>>イヴ、ALL

28日前 No.97

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 城下町】

白濁の嵐に呑まれた町は、闇に棲みつく者らには格好の狩場でもある、現に魔女達は今まさに騎士達に牙を向け、主の命により狩りを始めている。光に生きる者達にしてみれば、凍てつきや暗闇に潜む敵に視界を奪われ蹂躙される恐怖に怯えるが、騎士達は果敢にも諦めてはおらず、対策を練り撤退し、そしてヴァルトラウテの中に居るこの吹雪の元凶である悪魔を突き止め、神に報告しに行く。
ただし騎士達は、今まさに重大な事を見落としてしまうことになる。


近くの者ですら視界を遮る吹雪は、通路の真中にいる2人の男女の影を隠しており、轟音のおかげで何者にも悟られぬほどであった。
呪いを使うまでもなく、全てを見透かされ、逆らえぬ絶対的存在に畏怖しながらも、男は尚も冷静に言葉を選び包み隠さず目的を正直に話す。
その様子を見てイヴは満足そうに軽く笑みを零せば、慈愛に満ちた少し哀れんだ表情をして相手の耳元に顔を近づけると、優しく抱擁し囁くように口を開く。

「…嗚呼悲しかろうな、その愛しの者は汝に取って此の世の全てだったのであろう…。恐らく汝は愛しの者から現世で生きて欲しいと願われたのか…?それならば尚悲しかろうな…、此の世の全てであるその者が居らぬ生き地獄の日々を味わったのであろう。願わくばまた逢いたい…蘇ってほしい…ただそれだけを望んだのであろう…。だが神は力を有しても尚…傲慢にも汝の妻を返さず…人々は汝を倫理に背くと抜かしたのか…?…嗚呼…なんとも悲しかろうな。」

些細な希望を旨に生きゆく男に対し、ただ哀れみ優しく慈愛に満ちた女神の様に男を抱擁し、心地よい口調で言葉を巧みに操り、最大限の愛情で接した後、抱擁を解き男から離れれば、先程己の存在の質問に対して黄金の双眸で男を見つめ、白銀の髪を靡かせながら応える。


「…突如魔女を伴った悪魔…か…、クカカ…光に生ける者らは随分と都合の良い語りを作るのだな…。…おっと…すまない、それはどうでも良いことか…。…汝がどう思おうが汝次第だが、我は光ある物全てを闇に返す者…、そして神に捨てられし者達と共に理想を叶え創り上げる者だ…。…今一度問おう…悲しき者よ…、汝は闇に生ける我に何を望むか…?」


ただ先行く望みの薄い暗闇に行き彷徨う弱者をイヴは決して見落としはしない、不気味な黄金の双眸とは相反して慈愛に満ちた妖艶な表情で、男の望みを叶えようと言わんばかりに手を差し伸べる様な言い振る舞いをする。其れもその筈、手を差し伸べる者に対しては決して嘘を抜かすことはない、彼女には絶対的な自信があった。


【ちょっと見透かしすぎでやりにくいかなー…と思いましたら遠慮なく言ってくださいませ。】

>>アラン、ALL

27日前 No.98

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=oEFHNYSczy

【ジュリアス/グリムローゼ境界】


返事は…ないか、向こうはどれだけ強がろうとも所詮人間。常軌を逸する生命力を持つ魔女が少しおかしいだけだ。彼は間も無く死ぬ、それ以前に自身がようやく殺した魔女の手を借りて生き返るなんて騎士としてはまっぴらごめんなハズ、少なくともさっきまでの私なら死ぬことを選んでいただろう。

でも多少勢いを削げたし、少しぐらい贅沢してもバチは当たらないだろう? それに好奇心というやつか、ちょいとばかり興味が湧いた。その生き様を最後まで見届けてやりたい、精神がボロボロに朽ち果てる瞬間を嗤ってやりたいという「願い」と共に。それに私ばかりが助かってもフェアじゃない、人間だろうと魔女だろうと全てにおいて平等でなければならない。まぁ今考えた言い訳なんだがね。


「何か」が近くにあると感じ伏した彼向けて顔をゆっくりと回転させる。やっとこさ動かしているような震える手、やはり予想以上に衰弱している。

「協力…ということで……ハァ…受け取らせて……もらう……けど…その身なりじゃ…声すら…上げられそうも…ない…ね……ちょっと……計算が…狂った…わ」

口を開いた反動で口内からビシャァっという音と共に生暖かい血液が勢いよく飛び出し、顔面を覆うように降り注いできた。貫かれた胸傷からも盛大に血が吹き出し、あらぬ方向へと飛び散って行く。後少し、後ほんの数メートルだけでいい、を見向きもしない他の魔女達がこちらに近づいてくるだけでいい。


いや待て、まだあるではないか。原始的だがとっておきの方法が。しかしやれば大出血は免れない、痛みを感じないほど麻痺も強くなってきているし時間との勝負になるだろう。
だから頼む、誰か来てくれ!


「ウゥグッ…ハァ…ハァ……誰かァァ! 助けてェ!まだ生きてる兵士がいるわ!た、助けてェェェッ!…」


我ながら恥ずかしい、しかし雪を踏む足音がこちらへ向けて聞こえてくる。ナイフが丸ごと使い物にならなくなったこと、そして彼が予想以上に弱っていたようで多少戸惑ったが、ようやくツキが回ってきたぞ。

>ミシャエル、All

27日前 No.99

沙穂 @persona ★iPhone=ivBmoGTXZF

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下街】

「そうだ、私は悲しい……なぜ妻だけが死なねばいけなかったのか!なぜ!なぜ!……そんな私の疑問に応えてくれる者などおらず、ただ平凡に生きている他人を妬ましく思う日々でした」

まるで娘ほど若く見える女性に抱きしめられ、自身の本心を自覚するような事を話し始める
他人を妬み、世界を恨んだ男は……ただ妻を愛していただけだと
そうしてアランの短い独白が終わる。

話の流れがこの国特有の昔話へと移るとイヴの目つきが変わる。「都合良く話を作る」その発言から察するに、恐らく事実とは違うのだろう……出会って間もない為、真偽は不明であるが
などと考えていたが、その後に話された内容によって先程の考えなど浅慮であると思い知らされる
イヴは「神に捨てられし者達」と言った、複数形ということは。いるのだ、アランと同じく世界を恨む者が
それも複数、しかもなんと言っていた……?彼女は出来るのだ「理想を叶え創り上げる」事が。

「私は、死んだ妻を生き返らせたい……その為に、私は何をすればいい……?」

アランにとっては罪を被ってまで渇望したものが手に入るのだと、そう確信できた。それならば、迷う事など無い

【いえいえ、だいぶ助かっておりますー、むしろ結構滅茶苦茶な文章になってしまってすみません】

>>イヴ、ALL

26日前 No.100

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_k1j

【ミシャエル/グリムローゼ境界】


『その身なりじゃ…声すら…上げられそうも…ない…ね…』

 もうこんな様では悪足掻きするよりも、さっさと昏倒してしまった方が楽だ。心の底では薄々気が付いていた事実を、彼女に言われて漸く理解した。端から見ても、この有様はあまりに酷いのだと。たとえ幾らかの偶然で今この雪を生き延びたとして、主の居る城下まで戻ることは叶わないだろう。もはや雪中に骨となって埋もれるか、魔女の糧となるしか道はないらしい。

 騎士として撃合いで負けるのは悔しくないわけでもなかったが、かといって彼女を怨む気にもなれない。戦場に在っては殺害に罪などない。魔女であれ悪天であれ、何に身を滅ぼされようが仕方のないこと。時折現れるあの黒霧の傾城の殺戮を見ていれば、それだけは嫌でも理解していた。だがそれは魔女だけでなく騎士兵士であっても同じで、むしろ今まで斬り捨ててきた数に比べれば、彼一人の命など魔女達には軽過ぎるかもしれない。戦場に、此処に現れた時点で、心を決しておくべきだったのだ。

 ヴァルトラウテの血統に奉仕する誓いを立てたのはいつだったか。その頃には身命を賭することを覚えていたのに、いつの間にかヴァルトラウテの当主を、ジルベルトを訝しんだせいで忘れていた。何にしても、こうして斃死する淵になってから漸く思い出したところで遅過ぎる。

「…………。」

 とっくに混濁した不明瞭な思考の中にあってさえ、意識のあるうちでは目を閉じて暗い安息に落ちることも出来なかった。身体が動かなくとも、声が挙げられなくとも、まだ彼の目は機能している。
 燃えるように緋い色の月と、血の滲んだかの如き赤黒く濁った虚空、黒く澱んだ呪い沈む土地。何処の景色かはもう判らない。在りもしない幻想かもしれない。血が回らなくなって幻覚を見ていないとも言い切れない。

 だが夢のようなそれも、すぐ側で耳を劈く魔女の叫びと共に現実に帰され、不意に見えなくなってしまった。歩みと声を失い、身体の感覚を失くし、ついに視覚さえ暗闇に消えた。何もないところに傍らの魔女の大声と、誰かが雪を踏んで此方に近づく足音だけが響いていた。ほとんど声にならない声でふと呟いて、彼は動かなくなる。


「やっぱりちょっと、寒過ぎるな…………。」


 雪に顔を伏せた彼の体の上に、白い雪が溜まっていく。おそらく触れれば氷の如く冷たいだろう。


>ジュリアス【すみません、ちょっとリアルが多忙になるのもあって一旦回収します。そのまま転がしといても仕留めても、というか何してもいいのでお任せします。

 ありがとうございました。】

25日前 No.101

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ フライア川付近】

「流石ねゲーテ。残忍で猟奇的よ」

ミレーナのお願いに答えたゲーテへ恍惚の表情でそれを見る。ミレーナの一存で再び黒棘が蠢き、鞭のように近くの騎士を薙ぎ倒す。ミレーナの隣には一仕事終えたフギンとムニンが守護をする様に守っている。

そして、ゲーテは周囲の状況を鑑みてミレーナを帰すことを決めたようだ。だが、それにミレーナはご不満らしい。

「むー、まあ、いいわ。充分お外で遊んだし、フギンとムニンもいい運動になったでしょ?」

ミレーナの問に2匹は「わふ」と答える。主の行く先が自分達の行く先なので、拒否する理由はどこにも無かったりする。

「それじゃゲーテ、また遊びましょ?傷ついた子がいたら連れて帰ってあげてね?」

ムニンに跨ると、風のような速さで城の方へ走って行った。

≫ゲーテ

25日前 No.102

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 城下町】


「この世は総じてそれが運命と言う…、己らの無力さを棚に上げ…汝のような悲しき者の心を抉るかのように…傲慢にも…偽善を振り翳すのであろう…さぞ憎かろうな…。嗚呼…できれば汝にはさらなる力を与えてやりたい…。」


男が己のうちに秘めている憎しみと本心を曝け出せば、その様子を見てイヴは憎悪と悲しみをもつその男の表情に対して慈愛に満ちた表情で崩さぬまま、男の願いを聞き入れると、吹雪により白銀の髪を靡かせながら再び口を開く。


「…我らは時期この地を闇へと誘う…、さすれば汝の願いも叶えられよう…。だが…平穏に入り浸るこの地の者共らに我の存在を知り、恐怖を与え、神の加護を奪わねばなるまい…、その為にも…我らに協力する光にも生きることが可能な人間が必要なのだ…。」

今は月光が際立ち、太陽の光が入らぬためここまで侵入する事は可能だが、昼になればこの地は光の加護が強くなり自分はまだしも闇で生きる他の魔女達だけではかなりの危険を被る事になる、その為にも昼にでも活動できる人間の協力者は必要なのである。
イヴはこの地の領民達に、大悪魔がこの地に顕現したという恐怖を与えるべく男にさらなる指示を与える。

「…汝はこの地に残れ…、これから光の者達の動向を伺い我らに知らせよ、無辜の民をこれからも派手に殺戮し…恐怖を与え我らの存在を知らしめよ…、または捕らえてフライヤ川で贄を捧げるのだ…」

そう男に命じれば、纏っていた黒い霧を各建物へと霧散させれば、男から背を向けて雪道をゆっくり歩み始めていく。

【取り敢えずここで別れるか付いてくるかは判断を任せますねー。】


>>アラン、ALL

24日前 No.103

あと四つ月 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

雪解けと共に薄っすらと緑が顔を出す筈の初春の月。この年は未だ雪がヴァルトラウテの地を覆っている。

然して、それは名残の雪などではなく、魔女達が遺した傷痕に他ならない。グリムローゼから噴き付けた魔性の豪雪はヴァルトラウテの民を襲い、またその地の多くを深い雪景色へと変貌させた。いずれ全てが溶け行く頃には、雪原の下から多くの遺骸が顔を出すだろう。
多くの人命と尊厳を魔女に狩られたヴァルトラウテでは、民達の間に重く陰鬱な空気が漂っている。




……しかし、凍える夜の月は未だ白銀の色を保っていた。




 ーー 緋の月が昇る夜まで後 四つ月



【お待たせしました! 合宿中ですので簡潔に失礼致します;申し訳ございません。
作戦タイム(?)ですので前月と同じようにお願い致します。そろそろ本格的にぶつかっても良いかなと個人的には思います。
前月の分キリの良いところまで進める、は可です。後でリューシェのミネルヴァさん宛ぶん書いておきますね;】

17日前 No.104

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=oEFHNYSczy

【ジュリアス / グリムローゼ境界】

来た、近づいて来た。ノコノコと私を捨てた魔女が来た。雪の上を歩くこの足音と小幅、間違いなく1人だけ。そして今、私を軸とした射程範囲にソイツはゆっくりと突入してきた。

「フフッ…フ……いま感じた…成長は、最終段階だ…わ…」

貫かれ、流血が治らなかったほどに深くえぐられていた胸傷がゆっくりと修復を開始する。一旦発動してしまえば自分に降りかかっていた怪我や呪いを吹き飛ばし、ほぼ全快で復活することができる。更に言えばあらゆる概念を「加速」させることで呪いだろうが加護だろうが問答無用で脆くしてしまう。だがここまで強大な力を発動させるためにはそれだけ多くの手順を踏むという想像に難しくないだろう。特に魔女が近くにいるという最大の条件は伊達ではなく、一騎打ちではまずこの状態に到達することすらないと言い切れるレベルだ。
丁度体温が戻ってくるのを感じた、拳を握れるぐらいの力も戻ってきている。そうして徐々に身体全体が再機能し始めた頃合いに上半身を起こし、隣にいた魔女を確認する。その渋い顔、どうやら嘘に騙されたと悟ったらしい。
そのままアイコンタクトを交わし、魔女が雪の中へ消えたことを確認し、動く気配のない“彼”の方向へと顔を動かした。そこにあったのは血さえ流れなくなり、冷たく固い“もの”だけだった。

「…道連れだ何だとか言ってたけど、結局見捨てる形になっちゃったわね…」

一度道連れと言い放った以上、彼も死にかけから助ける算段だった。始めは殺すつもりだったし、結果オーライとは言うが、情というのはここまで大きく作用するものだろうか。私には何もできない。

…2度と会うことはないけど、どこまでも諦めなかったその顔、覚えておくわ…さようなら。

そう思った瞬間には既に彼の姿が見えなくなるほど、グリムローゼ向けて遠ざかっていた。


>All様

【投稿が遅れてしまい申し訳ありません、一応ミシャエルさんには全く手を出しませんでした、時系列的には四つ月の手前辺りです】

16日前 No.105

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ グリムローゼ城 庭】

白銀で覆われた雪が解け、白の化粧に覆われた緑も合わせて顔を出し、この大地では春の始まりが訪れる。心地よい暖かさと空気が風に乗って、動植物や人々に繁栄をもたらしていく季節である。
雪雲に覆われた街々も、季節の移り変わりにより雪雲が散在し、暖かさを含んだ天からの陽射しが雪の化粧で覆われた建物をゆっくりと露わにし、暖かい風を運んで来る。雪が吹き付けたため、ひっそり篭り続けたヴァルトラウテの人々は、これを期に盛んに活発に働き、働いて得た収入で食料を売り買いしたり物々交換をし、家族を養い、時には互いに支え合ってそれぞれの生きる道を歩んでいる。
そしてこのような平和を迎えられるのも、我らを闇から守ってくださる神と屈強な騎士達が居るからだと日々感謝をしつつ人々はそれを旨に平和に生き始める。
しかし、人々はいつしかその人類悪の脅威に対する恐怖心も、時が経つにつれお伽話の存在だと謳い、神に対する感謝はしつつも、盤石で厚い信仰心は次第に薄れつつもあるであろう。

ーーそれを深淵に潜む闇は見逃すことはなく、突如牙を向けた。

暖かい陽射しや風が運ばれ、緑を迎える筈のこの季節、未だ嘗て深雪の月にて観測されたことのないほどの豪雪により、緑や建物の屋根も顔を出すことなく真冬の雪景色を未だに象っている。
しかし、このような豪雪でも人々は異常気象だけで済ませ、前向きに生きて来られるはずであるが違っていた。真夜中に建物で身を潜めながら眠りについていた人々は、黒霧に呑まれ、恐ろしい悪夢を見た、うなされ恐怖した日が続いた。豪雪も弱まったその次の日、城下町の広場にて、多くの人々が青ざめ、虚ろな目であるものを見上げていた。
人間の所業とは思えないほど巨大な氷の棘に貫かれ、串刺しの状態の騎士達の骸がそこにあった。
建物の屋根の上で群がる鴉達はギャアギャア鳴き、さらなる不気味な光景を彩り、更にはフライヤ川付近にて魔女の群れが奇襲をかけ騎士達に損害が出たとの噂が耳に入り、人々は確信した上で絶望に近い恐怖を植え付けられていた。

ーー悪魔が壁を破り入ってきたと。

人々は騎士達の骸を虚ろな目で呆然と見上げてそのまま突っ伏していた。


ここは常闇の国、グリムローゼの北端に佇むグリムローゼ城、此方も街のように、否、それ以上に森林やこの城も、雪の化粧に覆われた大地が未だに真冬の景色として健在している。
その世界を白銀に照らす明るい月は、幻想的な風景を映し出している。
しかし、その幻想的な景色とは裏腹に、城内や森の中では生きたまま攫われた騎士達が叫び声を上げ、腹を空かせた魔女達により血を啜られ魔女の力の素となり、始祖の魔女への献上のための生贄として地下牢に閉じ込められていたりなど、多くの醜い混沌とした光景を映し出していた。

その中、グリムローゼの庭にて、以前ヴァルトラウテで一人の不思議な力を持った鍛冶屋の男によって顕現していた筈の大きなドーム状のかまくらが、この庭に佇んでいた。イヴの能力により、そのかまくらは此方にまで移動させたのであろう、そのドーム状のかまくらはグリムローゼの広い庭に顕現していた。
すると、ドーム状のかまくらの中から弦楽器を弾くような美しい音色がグリムローゼ城中に響き渡っている。
ドームの中は、月の光が氷の壁を通り抜け、宝石のように煌めいており、蒼穹の如き美しい太陽と雲のような彫刻が施された青空と、反対には満月と数多の星の光景が施された夜空の天井のある、心地よい月の光に包まれた神秘的な美しい空間にて、その光を吸収するかのように艶のある白銀の髪をした女性、大悪魔イヴが椅子に座った状態で目を閉じながらチェロを弾き、美しい音色を奏でていた。

「………。」

無言で弾き続け、暫くして美しい音色を奏でた後、演奏が終わったのかゆっくりと黄金の瞳を持つ眼を開き、光り輝く天井を見上げて口を開く。

「我の願いを聞き…そのまま命を絶った家族達よ…これはお前達のレクイエムだ…安らかに眠れ…。」

先程奏でていたのは、命を絶った魔女達に対する鎮魂歌であった。仲間の命を慈しみ、それを讃えるかのように捧げた後、テーブルにチェロを立てた状態で置き、ゆっくりと立ち上がれば再び目を閉じ空気をゆっくり吸い込み、ニタァと口角を上げ口を開く。

「……嗚呼、感じる…。愛する人間どもの恐怖と不安に包まれる陰鬱な空気を…。何れ訪れるかもしれぬ暗黒の脅威はうぬらの心を崩壊させゆくであろう…クククカカカ…さあ、どうする人間ども…?神の加護の不安から早とちりし、我らに襲撃をかけるか?…ならば応えよう…我らはその歯牙を報い盤石な態勢で迎え討とう…。それとも未だに恐怖と不安に包まれ弱まりつつある壁の中に篭り続けるか…?ならば応えよう…我が更に汝等の心を抉り…壁を駆逐してやろうぞ…。神よ…汝は人間の弱さに対する厄介さを甘く見過ぎていた…。」

その黄金の双眸は、ドームの美しい装飾ではなく、ドームの天井を透き通って見える月を見つめていた。


【新しい月を迎え、主様から先に書いておいてほしいとの事で、グリムローゼ側の方針として長ったらしい文を書かせていただきましたが、簡単に言えばヴァルトラウテの動きに応じて行動するという感じで行こうかと思います。時間に関しては、日が出ている時間帯で書いているようにも思えますが、あくまで大悪魔の存在を認識させるような書き方で書いたため、実質の時間帯はジルベルト様に委ねようと思います。では、よろしくお願いします。】


>>ALL

12日前 No.106

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★OoN6oNoyDt_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/フライヤ川付近の森】


 先月の魔女の襲撃から少しだけ時間が経った。本来なら暖かい春の季節を迎えるはずだったか、先の異常な豪雪によってその景色にはまだ雪化粧が残っていた。外気もまだ肌寒く、少しも春の訪れを感じられない。雪の白と森の緑が混じり合い、二つの色が交わる景色にもなっているが、少しも綺麗だとは思わなかった。あれから街の様子は酷く荒れていた。
眠りについていた人々は、黒霧に呑まれ、恐ろしい悪夢を見た、うなされ恐怖した日が続いたという話でもちきりで、騎士も串刺しという酷い殺され方だそうだ。

だがそれでも、鍛冶師の仕事に休みはない。皮肉ながら、それでも武器や防具は求められているのは事実である。お上からの仕事が入ってきた以上、鍛冶師としてその腕は振るわねばならない。今日もフライヤ川付近の森に入り、自分の魔術で樹木を木材に変えて、背中の編み籠へ入れていった。ふと歩いていると、何か鴉の鳴き声が聞こえる。気になったので、近くに寄ってみるとそこには魔女によって殺された騎士の死体と、騎士によって殺された魔女の死体が転がっていた。恐らくこの辺で戦闘があったのだろう。雪の冷たさが、腐食の進行が鈍い。だがそれでも辺りの腐臭が漂い、鼻が曲がりそうだ。周囲を見回す、近くには誰もいない事を確かめると愛用の金槌を手にし、戦闘が起きたと思われる端に向かった。


「 はぁ……面倒くせぇ。お代はタダでしてやる。―――そっちの魔女達もな。 」


 意識を集中し、迷いなく金槌を地面に叩きつける。周囲の地面が動き、魔女や騎士関係なく死体を飲み込むように埋まっていく。埋まっていた場所から、騎士の死体の上に、墓標のつもりで地面に刺さった剣が現れる。騎士達の武具で作り出した剣であるが、武器として使い道はない。魔女の方には石や鉄を混ぜて、薔薇のような造型花を添えた。小さく一息をつき、剣と花しかない光景を見回す。手を合わして、全ての死者達に祈った。


「 魔女が死んだら何を贈るのか知らないが、とりあえず花にした。まあ、皆死んだら同じだ。ゆっくり眠りな……―ー―さて、こいつをどうしたものか。 」


 祈り終わると、一枚のスカーフを取り出す。信じられない話だが、あの女が自分に巻いたのだろう。捨てるわけにもいかないし、こういうものは返すのが道理なのだが、あの魔女の国に行くという事になる。そう考えると更に面倒くさそうに表情が曇る。都合よく彼女に会えればいいのだが、偶然に信じるしかない。あとは他の魔女に頼んで、返してもらうかだが人間の話を聞く物分りの良い魔女は、そういないと確信する。


>>対象者無し


【遅くなりましたが、待機しますー】

11日前 No.107

Nero @nerokichi ★Android=hswo6GaRTv

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】

深い冬が明けて初春へと姿を変える月が巡ってきた。本来ならば大地を覆う雪は孟春の齎す陽光により溶け消えて多少の緑が地色を彩る筈なのだが、視界に広がる領地は未だに白銀に覆われている。悪魔の吹雪による傷跡は今後暫く残りそうだ、民衆の気も澱んでいるだろう。そんな人間の苦悩など意にも介さず、常と変わることのない日輪が昇っていた。

昼中であるというのに日の高さを問わず薄暗い書斎の一角で本棚に書物を仕舞う一つの人影。それは踵を返し、人程ある大窓に近付いた。陰りの掛かった顔に外から漏れる光が差して薄い表情が現れる。慣れぬ光に若干目を細めながらその男、ジルベルト=ヴァルトラウテは冷淡な双眸で眼下に映る城下を見渡した。
随分と手酷くやられたものだと抑揚のない思考が流れる。帰還した兵によれば領域内での襲撃は単独、容姿また能力を含めて考慮すると大悪魔のみであった。魔女に関してはフライア川の境界だけ。相手が相手だがたったの一匹に随分狩られてしまったのだ。加えて暫く平穏に浸かっていた所を嘲笑うかのような襲撃に民からの不安の声は大きい。
だが時期としては悪くない頃合ではあった。今回の事で兵士民衆ともに殺気立っているだろう、闘志は十分だ。最近あちら側から手を出さない為に刺激となるような挙兵を良しとしない風潮が領地内で広がっていたのだ。所々声の大きい厄介な輩も騒いでいたがこれで大人しくなるだろう。これで何の障害もなく進軍する事が出来る。

「……今度こそ仕留めなければ」

誰に聞かれることもなく聞かせることもなく、唯々機械のような思い声が落ちた。先に蔓延る魔女の森の方向へと視線を向けて椅子へと静かに腰を下ろした。


>all


【何かと忙しく顔が出せませんでした…遅くなりすみません。こちらの方針はグリムローゼへと挙兵する、としました。認識としては先月の襲撃から時が経って怪我を負った兵士も大分復帰する時期だと捉えています。勘違いならばすみません。因みに時刻は昼頃とさせて頂きました】

10日前 No.108

新規募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_k1j

【まさかの誤爆……はずかしい……。
 サブ記事  http://mb2.jp/_subnro/15494.html-108#a イヴさん(ミネルヴァさん)宛です。
 二重投稿になってしまって此方にレスし直せないのでリンクで失礼します……。】

10日前 No.109

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ城下 /※前月の続きです】

白の濁流の如くヴァルトラウテの町中に、豪雪は相変わらず未だに建物をたたくように吹き付けている。その嵐とも言える大雪は悪魔によるもので、夜の暗闇の中で吹き付けるため、人々にさらなる不安を与えている。
その吹雪の元凶であるイヴは、先程の男と別れ、今のこの状況で不相応とも言える漆黒のゴシック製のドレス服の姿で雪片一つつける事なく1人で城に向かってゆく、本来の目的でもある神が現れぬなら直にこの町を己の黒炎で蹂躙するか…しかしただの破壊は詰まらぬ、ならば領主と相見えるのも悪くはない、直に今どのような反応をするのか想像するだけでも愉快である。
しかし、このヴァルトラウテに来て数刻程経ったのであろう、吹雪が吹き付ける中で見えていた光は月の光だけではなく、いつしか東の空が薄い青色の光を映し出し始める。その光に気付いたをイヴは顔を向け立ち止まると、先程の愉快そうな顔から一変し、何かを思い詰めるような表情で、その光から顔を逸らし考え込み始める。

「…朝を迎えるか…。この地にて幾年ぶりの朝の陽射しを眺めるのも悪くはあるまい。万象に愛されし我が身とも、あの美しさは我が手の内にあらずか…。」

光を持たぬ黄金の双眸は見惚れるような、または羨ましそうに吹雪で霞む日が昇る前の白んでくる空の遥か彼方へを見つめようとするーーーすると。

『漸く姿が見られましたね……! 探しましたとも、森の妖婆!』

思いつめていたイヴだが、先程目を逸らした方向から突如可愛らしい元気な少女の声が響きわたる。己とした事が、敵地真っ只中であるこの地にて空に見惚れ、少しとも言えど目的を忘れ隙を見せるとは、とそう思いながらも特に驚いた表情を見せず、白銀の髪を靡かせ無表情のまま背後にいる彼女に対面するよう上品にゆっくりと身体を向ければ、黄金の瞳を向ければ淡く神々しい光の粒子が降り注ぐ光輪の冠を頭上に浮かべる可憐な少女がその場に顕現していた。この少女こそ、目的としていたヴァルトラウテを護る神であるが、表情を崩す事なく淡々とした状態で口を開く。

「…これはこれは…可憐な神よ、見た目の通りの荒肝で感窮まる。…そのまま我を屠れば良かったろうに…。」

聖杖を携えるリューシェとは裏腹に、リューシェの祝福の光により、体から黒い霧が霧散していくように漏れ出しているのにも関わらず、手ぶらで何も構えずに悠々とした態度で対面し吹雪で靡く白銀の髪を手櫛で一度整えて振り払った後、クスリと笑みをこぼしながら、冷たい眼差しで口を開く。

「可愛い可愛い愛しの坊っちゃんは…元気かえ…?」

と、領主の様子を伺うような口ぶりで話すが、その表情と発せられた言葉の抑揚は、この凍てつく吹雪よりも冷たい感情と憎悪に捻じ曲げられた感情そのものであった。

【誤爆した時のどうしようもない心境…わかります…!(ぁ
お忙しいのにわざわざありがとうございます、成る可く短く早く終わらせるつもりですが、よろしくお願いします。】

>>リューシェ

9日前 No.110

点呼中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_k1j

【リューシェ/ヴァルトラウテ城下 /※前月の続きです】


 彼女の言葉にはたと思う。小賢しく狡猾な彼女が事もあろうに、陽を見つめて惚けていた。それは不意打ちで一撃くらい食らわせられそうな程の油断だったようだ。そのまま屠ればよかった、と悪魔は言うが、既に声を掛けてしまっているのだから元も子もない。

「うむ……そうですね。貴方が相手であれば奇襲に徹する外道が私にも必要でしょうか……。」

 残念そうな表情を浮かべる愚直な神だった。そもそも正面切って堂々と対峙しようが痛い目を見たことがないのだから当然と言えば当然だ。実際顔と口ではしょんぼりしたような空気を醸しているが内心では全く反省などしていなかった。わざわざ背後を取らずとも、決闘ならば後れを取ることはない。普段ならば小癪な悪魔が正攻法で挑んでくる訳はないのだが、此処は既に早朝のヴァルトラウテ。奴にとっては悪計も謀略もない敵陣の筈で、ならばこの陽光の神に怖れる必要などありはしなかった。

 彼女の威勢を示すように、橙の輪から放たれた光が、呪いに塗れていた城下の街に爆風のように広がり輝く。浄化の光は呪いを照らし、朝日と共に吹雪の夜を消し去った。

「我が領主様ならば貴方に案じられる必要もないくらい元気ですとも!……しかし可愛げはありませんね……。」

 大悪魔の狙いはやはり領主なのか、彼の身を案じるようなイヴに向かって大真面目にそう応えた。

>イヴ

【今度は誤爆らなかった……筈……。
 大丈夫です!人こなさそうなのでもう一人悪魔でもやろうかと思ってるぐらいです……。】

8日前 No.111

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ城下 /※前月の続きです】

白の濁流は朝日を迎えると同時に、目前に顕現せしむ可憐な神の、橙に光り輝く美しき光輪の爆風の如く光り輝く極光により、終わりを告げる。その極光は、先程眠りつく人々に不安と恐怖を与え続けていた猛吹雪をかき消しただけではなく、劣悪に塗れた呪いを孕む微量の黒霧をもかき消した。剰え、朝日は顔を出し、白む空から溢れ出す陽光により、焼くようにイヴの身体から白い煙が溢れ出し、消散するように黒い霧も溢れ出す。
そして可憐な神は力を駆使しつつも勝ち誇った様子で、悪魔の領主に対する身の案じの問いに対し素直に応える。それもそうだ、もはやこの光の地に佇む巨悪は最早誰から見ても、籠の中の鳥にしか見えない。

しかし、身体から焼けるように白い煙と消散して黒霧が溢れ、力を奪われ行く筈のイヴは尚も無表情で悠々とした状態で佇み、そして愉快そうな笑顔で神の眼差しを黄金の双眸で見つめ口を開く。

「人はそれを慢心と言う、愚直な神よ…。我は知っている…、陰の泥濘に塗れ…無我の淵に陥った愚者を…。…まあ良い…さあ神よ、…我を滅ぼしに来たのであろ…?…ならばその美しき光を以って我を貫いて見せよ…。」

極光により呪いが振り払われ、白色に染まる空から朝陽が溢れ身を焼かれ最早相手の怖れる物は無いと言う結果になりつつも尚、相手の攻撃を煽るかのようにイヴは笑い腕を広げ、輝きのない黄金の双眸で彼女を見つめていた。

【と、リューシェちゃんの次の行動次第で次回のイヴの先月分の絡みが終わりになるかもしれません(ぁ】

>>リューシェ

7日前 No.112

点呼中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_k1j

【リューシェ/ ヴァルトラウテ城下 /※前月の続きです】

「ハ、慢心しているのはどちらだか……此方の懐まで侵入し、この朝の光に私と会い見えてあの陰鬱な森に逃げ帰ることが出来るとでも?」

 太陽の光と、リューシェの祝福の光。両者に灼かれ、大悪魔の体から黒い靄のような呪いが浄されていく。既に眩いその光の中に溶けゆく黒い靄が異様な光景だった。この状況は悪魔にとっては四面楚歌どころか、その身の孕んだ呪いさえ霧散し、力を奪われ続ける筈なのに、彼女は妙に余裕ありげな不気味な笑顔を溢している。
 あの悪魔が敵陣に丸腰で入り込むような無謀で単純な女でないことはリューシェとて重々承知している。狡猾で悪辣だからこそ、かのジルベルトさえ時には翻弄され何年と攻めあぐねているのだ。此処で易々と灯りに消し去られるつもりなど更々ないだろう。しかしそれを判って尚も、リューシェの方も横柄な堂々たる態度を崩さなかった。

 片腕で杖を地に突き、仁王立ちのまま悪魔の視線に答えるようにニヤッとした笑いを浮かべる。煽るように両腕を広げた悪魔としばらく睨み合ったが、やがて彼女の挑発に応えて吠えたて、十字の杖を天に掲げた。

「うむ!良いでしょう、貴方が此処で無鉄砲にも死ぬなどと驕った訳ではありませんが、その扇動に応えましょう!」

 真っ白の長髪が光に晒され、陽光色に輝いた。と同時に朝日の青空に黄金に輝く聖剣の刀身が無数に煌めく。虚構の聖剣はそのままイヴに射掛けられ、槍の雨のように城下の地に降り注いだ。

>イヴさん

【とりあえず攻撃してみましたが……】

6日前 No.113

点呼中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【魔女食らい/ヴァルトラウテ内グリムローゼ付近の街】


名残の雪が白く煌めくヴァルトラウテ北部の街。いつもならば季節は初春を迎えようとする時期であるが、この年は先月の異常な豪雪の為に、未だに花は顔を出せずにいた。
尤も、今は地べたを這う草木に目を落とす者など全く居ない。誰も彼もが串刺しされ天に縫い付けられたまま腐った遺骸の森を仰ぎ、憔悴した顔で虚ろな視線を何もない虚空に向けている。グリムローゼに近いこの街では大雪と共に現れた大悪魔の蹂躙を簡単に許し、住む者達は呪いを貰い、更に夜明けと一緒にこの串刺しの惨状を見せ付けられる絶望を与えられていた。既に住民の多くは街から逃げ出してしまっただろうか。残ったのは最早逃げ出す気も削がれた無気力な人間達と、葬送されずに腐った早贄、更にそれに群がる無数のカラス達。
荒廃し切ったこの土地に最早街としての機能は無く、あれだけ領民を護っていた騎士の数も少なくなった。ヴァルトラウテは昼下りと言えど、こんな状態の場所では、例え魔女や悪魔が壁を越えやって来ても侵入を遮るものは、暫くは現れないだろう。

……そう考えた訳ではない。その獣に其れ程の狡猾は無い。唯この地に与えられた黒い霧の香りを嗅ぎ付け、その呪いに惹かれてやって来たに過ぎない。
それでも実際に彼は何の障害もなく、ヴァルトラウテの街の広場まで堂々と地を歩いて来た。土と混ざった黒い雪を踏み荒らす、四本の脚が泥を蹴る足音が辺りに響く。その音はゆっくりと街の広場まで近付いて来て、群れていたカラスが一斉に飛び立つ羽音が、より一層不穏な気配を漂わせた。ようやく足音に気が付いた住民達の幾らかが、慌てて腰を上げ、蜘蛛の子を散らすように広場の端へと走り出す。

しかし既に遅過ぎた。
もう間近まで迫っていたそれは、その場に立ち止まったかと思えばその鼻先を天に向けて不気味な遠吠えを一つ挙げる。グリムローゼはおろかそれなりに距離のあるヴァルトラウテの城にいる者にまで届きそうなそれは、生身の人間にとっては耳を塞ぎたくなるような不愉快な悲鳴にも似た咆哮だった。声はその場を逃げ出した者達の思考を恐怖で満たし、その身体さえ精神の錘のように支配する。

再びへたり込み動けなくなった住民の一人に、その獣はやはり堂々とした緩慢な動作で、彼の前まで歩いていく。恐怖に震えるくらいしか許されないヴァルトラウテの憐れな子らは、蛇に睨まれた蛙に陥って、初めてその不気味な咆哮の主の姿を見た。首元まで裂けた赤い口の、黒い大きな犬の顔を。

だがそれも一瞬。次の瞬間には眼前に迫った、生え揃って並んだ凶悪な鋭い牙が、彼の頭部を噛み潰した。そしてそのまま残った首から下をも一口で食らってから、同じように次々と、広場で恐怖に拘束された民達を一人一人丁寧に平らげた。

最後の一人を飲み下した犬はとりあえず満足したのか血に濡れた口を開け大きな欠伸を一つ漏らすと、広場の真ん中を陣取って、四本の脚を投げ出しだらしなく横になる。
いつの間にか群れたカラスはどこかに逃げ去り、広場に残ったのはそこに居た筈の住民達を骨一つ残らず腹の中に収めた巨大な獣だけだった。

>all(待機します)


【月変わってからちょっと時間が経ってしまってすみません。ヴァルトラウテもグリムローゼも大丈夫です、お二方ありがとうございました。
ヴァルトラウテ主導のようですが、問題はどうやら今のところヴァルトラウテ側で動けそうなキャラがジルベルトさんとリューシェしかいないことでしょうか……。ちょっとやり難いですが、先月あまり動いてないですしジルベルトさんにガンガン動いて貰うしかないかと思うので大丈夫でしたらよろしくお願いします……リューシェも出来るだけ頑張ります故……。
ヴァルトラウテ側で動いてる方が殆どいないので待機はヴァルトラウテ内でやりました。絡みたい方いましたらよろしくお願いします。

あとなんだか使ってる端末からだと改行ができない(のかな?)みたいで読み辛くて申し訳ないです。】

3日前 No.114

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ城下→フライヤ川 →グリムローゼの森 /※前月の続きです】

朝の陽射しが顔を出す、その陽射しはヴァルトラウテを闇の脅威から護る神聖な光の祖とも言えよう、邪悪な気をも討ち払わん…可憐な神はその光を以ってして祝福の光にて闇の邪な気を消し去り行く。しかし、その邪な気の中心である筈の黄金の瞳を持つ悪魔は、身を焼かれながらも尚も不気味な笑顔で、そして髪を煽るかのように腕を広げて貫いて見せよと抜かす。
だが神は、例え悪魔が何を企もうがイヴの不可解な行動と態度に警戒の意志を解かなかったが、それらは恵まれた力により恐るる事は断じてないと判断したのか、そのままイヴの言動に対して望み通りの応えに応じる。
可憐な神は白く輝く髪を美しい陽光色に染め、朝日の青空と共に黄金色と輝く剣が無数の流星の用に光り輝く槍の雨の如く地に降り注ごうとする。

しかし、その力が顕現する中消散する黒い霧も早まると同時にイヴは亀裂の入ったような笑みを零す。そして、フライヤ川の方面から大気がキィィィッ…と振動するかのように街を通過する。すると二人の近くを取り囲む各住宅の扉が勢いよく開き始める。
ーーその各住宅の中からは、居るはずの領民達ではなく白銀の髪と黒いドレス、そして黄金色の双眸の特徴であるイヴが、朝日により身を焼きながら各建物から二人を眺めるかのように佇んでいた。
そして、可憐な神と対面しているイヴは腕を広げたまま無数に降り注ぐ光の雨を受け入れるかのように腕を広げ眼を閉じると口を開く。

「…娘よ、身の内で願う汝の願いは此処で叶えられたり…良かったな…汝の信ずる神からの手で汝は救われた…クカカ…汝の死を以ってな。」

強力な極光を纏う光の雨が近付くにつれ、神に対面するイヴは消散する黒い霧に包まれると光の雨が降り注ぐ、そして離れた位置にある住宅から覗くイヴ達も光の雨が降り注ぐと同時に黒い霧となり消散し始める。
すると、黒い霧が消散しきるとその中からは虚ろな眼をした領民達が姿を現した。祝福の光により領民達は目の輝きを取り戻すと光の雨が突如降り注ぐのを目撃すれば唖然とした表情でそれを眼に焼き付ける。

悪魔の言う"娘"と言う言伝は神に対してではない、その宣言を表すかのように神と対面していたイヴを包み込んだ黒い霧が消散する、その中から姿を現したのはーーイヴを最初に目撃し、イヴの餌食になった工場街に住んでいる若い娘であった。
長い間イヴの黒い霧に取り込まれ、高濃度の呪いを纏ったその娘は、無数の極光の光の槍の雨に貫かれる。光の槍が降り注ぎ終わると、娘は目を大きく見開いたまま佇む。濃い深淵の闇から神聖な極光のその僅差の波は激しく、その反動により娘の衣から血が大量に滲み出ると、娘は深淵の闇から解放され安堵した様子で神に対して感謝の眼差しを向け、膝をつきそのまま雪道に倒れこむ。
その一部始終の様子を領民達は凍える程の寒さをも忘れ呆然と眺めると、領民達の脳内からは掠れるようにイヴの妖艶な囁き声が領民達の思考と錯覚するかのように響き始めると、少量の黒い霧が消散しきる。

『あの無辜の民に手を掛けた光は…誰ぞ…?あの神々しく…慈愛に満ちた光は…?』
ーーと。



ここはヴァルトラウテとグリムローゼの境目のフライヤ川、川は凍える吹雪の気温により凍り付き白い大地を模しているが、神により吹雪は抹消され騎士達と魔女達が奮闘していた。
朝日と吹雪が抹消され生きた手負いの騎士の脚を掴み引き摺るかのように森へと撤退し始める魔女達。
そして、このような酷く無惨な蹂躙により怒りが頂点になった騎士達は朝日に苦しみ逃げ遅れた魔女、怪我をしている魔女達を斬り付けていた。また同じように1人の騎士が怪我をし朝日に苦しむ幼い魔女を怒りにより斬り付けようとするが、後方から他の騎士達が悲鳴を上げる。
その騎士は後方の悲鳴に振り向くと、そこには黒のドレスと騎士達の脚を跡形もなく焼き払った黒い獄炎を身に纏い、白銀の髪を靡かせ、輝きのない黄金の双眸をしたイヴが漆黒の細身の剣を抜いた状態で歩み寄っていたのを目にすると、黄金の双眸はこちらを向く、騎士も恐怖ながらも剣を向けるがイヴは黒い霧状になり瞬時に騎士の後方に現れ漆黒の細身の剣、ダーインスレイヴで騎士の両脚を布を切り裂くかの如く切断する。
その騎士は同じく悲鳴を上げ、地面に倒れこむとイヴは騎士に眼もくれず怪我と朝日に苦しむ幼い魔女を黒い霧で霧散させて優しく包み込みながら、優しく抱き上げる。
そして黄金の眼を見開き手負いで歩けない生きている魔女達を1人残らず足元に降り積もった雪をベッド状にして魔女達は森へと流れるように運ばれていくと、生存している手負いの騎士達には身動きを取れぬよう雪を固めて包み込み、魔女達と同じく森へと流して行く、騎士達は恐怖による悲鳴をあげながら森奥へと連れて行かれてしまった。
イヴは幼い魔女を朝日から護りながら、体で影となり優しく抱え込み頭を撫で、撫でられイヴの愛情に幸せそうな幼い魔女は心地よさそうな顔をしてそのまま眠ってしまう、イヴはその様子を見て口を開く。

「さて、帰ろうか…グリムローゼの子達よ…」

イヴは幼い魔女を慈愛に満ちた表情をしてグリムローゼへと歩みを進めグリムローゼの森奥へと姿を消していった。
先程まで阿鼻叫喚の戦場と化していたフライヤ川は騎士と魔女達の骸を残し、耳が痛くなるほど静かになり、朝日はその無惨な荒廃した大地を照らしていた。

【大変遅くなった上長ったらしい文で申し訳ありません…。因みに悪魔の狙いは、神が住民に手を掛けるように仕向けるために領民を呪いや悪夢以外の力を振るえない分身で包み込んで、他の民達にその状況を目に焼き付ける感じで力を振るえる本体は騎士や領民達を蹂躙して攫っていく感じです、わかりにくかったらすみません…。先月の分を終わらせるため駆け足で終わらせる形になっちゃいましたが、お相手ありがとうございました。】

>>リューシェ、All

2日前 No.115

シャムの瞳 @kitten☆DcIyrGCyXF5j ★t7k5JuSYRN_Xgx

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5時間前 No.116
切替: メイン記事(116) サブ記事 (117) ページ: 1 2

 
 
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