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魔女の【ヴァルトラウテ】

 ( オリジナルなりきり )
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Gothic×仄暗いファンタジー×剣と魔術の戦争 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

「 北東端の大地に魔女が巣食った日。200余年程前のあの夜。
 大魔術師の血が治める大地”ヴァルトラウテ"は呪われた戦線と化した。

 首都・主城内で突如発生した「始祖の魔女」は領主であった大魔術師を殺害。
 その後強大な悪魔を駆り、ヴァルトラウテの北東部に広がる都市”グリムローゼ”を焼却。壊滅したその地に常夜の深き森を生み、大悪魔と共に占領した。
 「始祖の魔女」は大悪魔との間に数多の子をもうけ、生まれた子達はグリムローゼの魔女となり、罪無きヴァルトラウテの民を喰らう。

 ーー”グリムローゼの暗き森”に近づいてはいけない。"ヴァルトラウテ"の民は魔女の贄、生命は全て魔女の物。ーー 」


 ヴァルトラウテとその周辺の地域に伝わる史実。「始祖の魔女」の現れた夜から数世代を経た、今に生きる民の持つ歴史。
全ての始まりである200余年前の夜。あの日あの夜から、魔女達は大魔術師の民を喰らい糧とし、眷属に貶める。大魔術師の子孫である領主は軍と魔術を用い、領民を喰らう悪い魔女を打ち倒す。
それがヴァルトラウテ、大魔術師の大地であったこの地で暮らす者の日常。魔女の支配する夜に怯え、呪われた永別を悼みながら、其れでも生きて朝を迎えられることを喜び合う人生。

領主たる王はいずれ「始祖の魔女」の住む北端の城を攻め落とし、呪われたグリムローゼの暗き森は焼き払われるだろう。
悪逆の「始祖の魔女」はヴァルトラウテによって滅ぼされる。……そんな未来が、勇者伝説に憧れるヴァルトラウテの子ども達、いや、領地に暮らす誰もが夢に見る幸せな結末。


だが、現実は違う。

真実のあの日は。魔女が生まれたあの夜は。

**


あの夜を、「始祖の魔女」の真実を知るのは唯ふたり。


**

語られぬあの夜の惨劇。主城のどこかに隠された、作者のない古びた書。

「 その”夜”までは、まだ一帯が全て大魔術師の支配下にあった。
 伝統的にヴァルトラウテの血縁の者達、特に貴族の間では、悪魔を召喚し使役する魔術の研究が行われていた。
 領主家である大魔術師XXXX・ヴァルトラウテの家も例外ではなく、彼は強力な魔術と膨大な魔力を駆使して、大悪魔XXXXXと呼ばれる高位の悪魔の召喚に成功する。
 大悪魔側から持ち掛けられた「領主家で次に生まれる”娘”が10歳の誕生日を迎えた際に悪魔に差し出す」ことを条件に、当時の領主でもあった大魔術師は大悪魔と契約し、長きに渡りこれを使い魔として使役した。

 その後大魔術師の家系はいくつかの代を数え、大悪魔との約束であった娘たる女の子が誕生し、10度目の誕生日を迎える。

 しかし、大悪魔との契約であるその夜、娘の引渡しは行われなかった。誕生日を祝う席の折、子孫を差し出すことを拒んだ大魔術師は、”娘”に手を出そうとした大悪魔をその魔術によって退け、強制的に大悪魔が元いた世界へ還してしまうことを試みる。怒った大悪魔は、娘の引渡しを拒否した裏切りの大魔術師を殺害、更に領主城にいた大魔術師の縁の者、招かれていた民すべてを惨殺する。

 そして誰もいなくなった城で、改めて大魔術師の血族の娘に襲い掛かり、彼女に呪いを掛け記憶を奪い、魔女に変えてしまった。
 大悪魔と魔女はグリムローゼを支配すると、その地の民を眷属に変え魔女を増やした。そして大魔術師の血族とヴァルトラウテの民に更なる報復を与える為、グリムローゼの魔女達に罪も無い領民を襲わせるようになった。

 大悪魔と魔女が去った後、ヴァルトラウテ主城に唯一人残されていたのはXXXXXXXXX 」 ーー(どこかの誰かの古い手記)


 あの夜に至るまでのこと、「始祖の魔女」の真実、あの夜の後領主として台頭した男の素姓、手記に遺された事実全ては隠された。

ヴァルトラウテは悪魔を使役する魔術によって繁栄した地であること。
大魔術師の裏切りによって悪魔に背反され、多くの者は魔術が使えなくなったこと。
グリムローゼの悪魔は、かつて大魔術師の同胞であったこと。魔女は全て、大魔術師の血を分けた娘達であること。

全ての答えの無い儘に。

或る者は魔女を殺した。或る者は魔女に祈った。また或る者は悪魔へ堕ちた。

“あの夜”を、主の思惑さえ、何一つ知り得ぬ儘に。



**


だが、人が知り得ぬのは過去のみに在らず。


**


亦同じく語られぬもう一つの頁。未来を記した過去からの遺物。


ーー「緋色の月が満ち、大地の全てを飲む夜。
数千の月日に唯一度訪れる魔の春。グリムローゼが迎える緋き黎明の日。

悪魔の祝宴の夜。
緋き月の力を得た六魔の呪いの手前、
魔術師の血”ヴァルトラウテ”でさえ、永久の宵闇と夜霧によって、全てを覆い尽くされるだろう」ーー(大魔術師の未来視による手記)


大悪魔が「始祖の魔女」と共に去りて後、ヴァルトラウテ城に遺された最期の紙片。
血で記された破滅の詩。その頁を詠む者は、あの夜を越えることが出来た彼の者ひとり。


**


緋色の月が満ちる夜、ヴァルトラウテは呪いに焼かれ、大地すら残さず夜に飲まれる。……男に残された時間はそう長くはない。


「悪魔の夜が来る前に、あの憎き……を……、そして愛しいあの娘を……。」



        ーー 緋の月が昇る夜まで後 五つ月









【あけましておめでとうございます。2017年もよろしくお願い致します。

 少し前のスレのリニューアル版です。魔女×人類の戦争、剣と魔術のファンタジーと退廃的な空気がメインのスレになるかと思います。なりたい。
 PC含むキャラクターの死、それに類するネタを含みます。好きな方、許容できる方のみ。
 あらすじその他詳細はサブ記事まで。とりあえず詳細説明が終わるまではレス禁でお願いします……。】

メモ2017/02/02 21:02 : 募集中 @nisemodoki★iPhone-6OBHeQDJR0

進行中 緋の月の夜まで…

★あと五つ月(http://mb2.jp/_nro/15494.html-46#a

基本方針 ヴァルトラウテ>>47 グリムローゼ>>48

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沙穂 @persona ★iPhone=l8QroD8Fr4

【アラン・ショルチェネフ/ヴァルトラウテ城下街→郊外の森】


祭りでにぎやかな城下街とは打って変わって、そんな喧騒も届かない森の中を少女が走る。

走ることを止めれる筈がない、やめてしまえば自身を追いかけてくる見えない男に殺されてしまうからである
幻覚や妄想の類ではない、そうであったならどれほど幸福な事だろうか……しかしこれは現実の出来事
なぜなら、そう
命乞いをし、助けを求めた他の少女達は全員死んでしまっているのだ

何が起きたのかなど少女にはわからない……ただ轟音と共に1人、また1人と死んでいき
残された少女が3人になる頃には皆ここにいると殺されるという事だけを理解し、それぞれ散り散りに逃げ出したのだから

闇雲に少女が走り続けていると、やがて見覚えのある街が遠くに見えたような気がした
やっと帰れると、助かったんだと安堵した少女は走ることをやめてしまう
ここまで走っている最中ずっと[追いかけてくる人の気配などしなかった]と油断してしまった、きっと他の2人どちらかを追いかけて行ったのだろうと思ってしまった
瞬間、轟音
直後に脚に激痛がはしり立っていられなくなり崩れ落ちる
脚に空いた穴から血が噴き出し止まらない
いつの間にか目の前に立っていた男が何かをしたのだろうか、いやしたのだろう

「 少女よ、貴様もまだ生きていたかっただろう
恋をしてみたかっただろう……そのような些事、貴様等の血と肉を使って蘇った我が妻が代わりに行うであろう」

絶命する直前、少女が見たのはそう言って自分を殺害せんとする男の姿だった


その男の手には金属製の筒に弩の引き金がついたような装置……後の世に、銃と呼ばれる物が握られていた。

>>All


【遅ればせながら本編始動おめでとうございます、よくわからない文章になってしまいすみません】

1ヶ月前 No.22

フラム・サンドル @koki☆iOEaToagbI2 ★P24UIEe7ZZ_Q1n

【フラム・サンドル/グリムローゼ城 玉座の間】

 親子の微笑ましいやり取りを窓の反射越しに眺めていると奇妙な気持ちが浮かび上がってくる。不思議なことではあるが自分の幼少の頃の思い出が皆無といってもいい。気がついたらここにいたといってもいいだろうか。ある日瞳を開けるとグリムローゼ城の王座の間にいたのだ。それからは本能に従うかのように戦いを楽しみ人を殺めていた。どうして自分がここにいるのか分からなかったり少し寂しいところもあるが、今は自分の好きなことができているのでよしとしよう。いずれまた思い出すことがあるのかもしれない。

 「…いえ、これもあなたの頼みですし。あの子には話し相手が必要ですからね。それに仲良くもなれたよね。ミレーナちゃん」

 二人の様子を眺めながら考え事をしていると自分達が守るべきものである始祖の魔女のミレーナの警護というよりもお守りをしていたことを労いの言葉をかけてくる。イヴへと顔を向けて恐縮と伝えるかのように軽く会釈をすればイヴがいないときには誰かが傍にいるのは当然であるという旨を伝え、さすがに幼い女の子を一人にするほど人でなしではないというのと伝えていく。

 そして言葉の途中にミレーヌのほうへと視線を変えイヴがいない間に絵本や人形遊びである程度の信頼関係ができたであろうと判断し悪戯っぽい笑みと共にお互いに仲良くなれたという言葉を投げかけていけばジュリアスが運んできたアップルパイをみんなで取り分けないかと提案してくるイヴにその方が僕も嬉しいという旨を伝え座らないかと気を利かせてくれたことに応えるために窓から離れ椅子へと向かっていく

イヴ・メレーナ・ジュアリス

1ヶ月前 No.23

ゲーテ @nerokichi ★Android=dW04Pqrh6J

【ゲーテ/フライヤ川付近の森】


捕食者に怯える獲物が如く怯えて樹の後ろに隠れた男にケラケラと笑い声を上げながら、ぶら下がっている枝からふわりと降り立つ。骨の変形する様な少しグロテスクに思える音が響いて、ゲーテの両翼がその背に飲み込まれた。
そして我が物顔で周りを見渡し、樹の断片を見つけヴァルカンが真面目に仕事をしていた事を察してその健気さにクスリと目を細めて笑った。悪巧みをしているかの如く気味の悪い笑みだ。

「 あらァワタクシの真似ェ?かァわいい、似てるね!似てるかぁ?似てるんじゃなァい?そんなに焦らなくてもちょォっと遊んだら帰るからさァ。とりあえず手始めに少しだけ血くれない?ワタクシのペットが貧血だってぐったりしてるから飲めねェんだよ。優しくするからさァ、ハリー、ハリー! 」

そうして観念しろとでも言うように舌なめずりをする。その表情だけ見ればとても官能的な印象を受けるが、ゲーテの文字通り化物な全貌を含めるとただのホラーにしか見えない。
突然めちゃくちゃな三大欲求の一つをヴァルカンに強要しながら、何しに来たのかという彼の問いかけに首を傾げて口を開いた。

「 んー……そういえばなんで来たんだっけェ?一言で言えば暇つぶしなんだけどさァ。でもまぁ、こォんな偶然に会えるなんて、ワタクシの剥製ちゃんへの愛が証明されたも同然ネ。喜んでもよろしくてよォ? 」

理不尽な言い分を言い終わると同時に、さっさと捕まえて血を貰ってしまおうと痺れを切らしたか口が膨らんだかと思うと、そこから黒い霧のような麻痺作用を持つ神経毒が大量に吐き出され、樹木達を飲み込みながら、勢いよくヴァルカンへと襲いかかった。

>ヴァルカン

1ヶ月前 No.24

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

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1ヶ月前 No.25

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城 玉座の間】

「うん!みんなで食べた方が楽しいものっ」

母親であるイヴの提案に、否定する要素も理由もない。まあ、子供心に「たくさん食べたい」という願望はあるが、伊達に200年の月日を過ごしていないミレーナには、「自分の中にどのくらいの量が入るのか」位は分かっていた。席について取り分けられるアップルパイを目を輝かせながら追う。

悪戯っぽく笑いかけるフラムに対し、ミレーナはニッコリと微笑んで、

「楽しかったよ!」

警護と言うより、お守りに近い、本来の仕事とはかけ離れたものだった事だろう。グリムローゼ城内にはミレーナの眷属、つまりは魔女達が跋扈しており、易々と侵入できるものではなく、ミレーナ自身の戦闘力もかなり高い上、その周りにつく悪魔の寵児達は例え相手がかのロイヤルガードだとしても競り合うことが出来る。さらに加えるなら、イヴならばこの世界の何処に居ようとミレーナに降りかかる敵意を敏感に察知して瞬く間に城へ戻る事だろう。

そんな空間に在ることをミレーナは知覚こそしていないが、大きな「安心感」として感じていた。

「何で照れてるのー?変なのー」

聡いが疎いミレーナはジュリアスが照れ隠しをしているのは分かったが、その理由はよく分かっていない。ついでに言えばそれをダシにからかう程ひねくれてもいない。無邪気に「あはは」と笑って自分の前にアップルパイが出されるのを待つのだった。

≫イヴ、ジュリアス、フラム

【お気づきかと思いますが、ミレーナの設定の端々には北欧神話の主神、オーディンの設定を散りばめています。ガンバンテインとかフギン&ムニンですね。グングニールとかは流石に使う機会が無いかなぁ(笑)】

1ヶ月前 No.26

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=bRiENSUwuN

【ジュリアス・ペルラ/グリムローゼ城内 王座の間】


照れ隠しをしたことさえも彼女は一発で見抜いて来た、しかしそれをダシにからかったりバカにしたりしない辺りが良くも悪くも純粋だ。その直後の笑い声も自身よりはるかに年上なのに無邪気な少女そのものである。だからこそこの人を守りたい、この人に従っていたいという衝動を湧き立てるのだが。


アップルパイを食卓に置き、同じトレーで運んでいたケーキ用ナイフを手に持とうとした所でイヴは共に食べないかという提案を私と窓際の彼、フラムに対して持ちかけて来た。

窓際にいた彼は足を動かし、ミレーナのいるこちらの食卓へ向かっている。では彼の行動に便乗するとしよう、少しぐらい家族の輪に混ざってもバチは当たらないだろう。だがこの人達の団欒に私如き一魔女が混ざるのは狂信する他の魔女達を侮辱している様な気もして幾分後ろめたい気持ちにもなってしまう。


「ありがとうございます、ではお茶の用意をして参りますね…ナイフとトレーをここに置いておきますので、菓子はお好きな配分でどうぞ」


誘ってくれたことへの感謝の気持ちを抱え、彼女の提案に対して嬉しさが少し感じ取れるような口調で返答する。そのままケーキ用ナイフの乗ったトレーも食卓に降ろし、静かな足音を立てつつ扉の前へとその足は動いていた。

>王座の間All様

1ヶ月前 No.27

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン / グリムローゼ城 玉座の間】

フラムはイヴの詫びと労いに対して、当然の事をしたまでと舞い上がらずかつ謙虚に答えた。そのフラムの謙虚な態度を見てイヴは満足そうに喜びはするものの、己とミレーナのやり取りを見てぼんやりと少し意識が逸れていたように感じ取れた。何か考え事をしていたのだろうか、記憶でも辿っていたのだろうか?と、イヴは優しく微笑みながらも表情を一切崩さず思考を巡らせ僅かながらも記憶を辿っているかもしれないと結論に至り、愛する今のミレーナと己の居る今の世界を守るためにも、小さくとも不安要素は取り除くため、口を開き先程の会話のやり取りと繋げる。

「…そうは言うが、いつまでもお前のような才ある者を任せきりにするのもな…ミレーナに次ぐ宝であるお前達を宝の持ち腐れにするのも癪だな。だが喜べ、今まで盤石な守りと繁栄に徹した我等でも、近い内に猛者たちを含む多くの領民どもと好きに相見えれる機会がくるさ…楽しみにしておくといい。」

と、自然に逸れた意識を正すために今のフラムが喜びそうな、殺戮…人々の血と阿鼻叫喚を届けようとそう宣言する。些細とも言える不安要素をこの様に取り除くことで、始祖の魔女と己の世界を守ることができ、今の盤石なグリムローゼとなる。

一方のジュリアスは、先程の悶えた心を懸命に隠した足掻きが、ミレーナに照れ隠しだとすぐ様に見破られかつ純粋で無邪気に聞かれてまたそれに悶える様子があからさまで完全に彼女に手玉に取られている状態だった。その微笑ましい様子を見ては、不安要素のかけらもないと判断したが、普段冷静なジュリアスがこうも弄りがいのある人物なのかと把握すれば、後で自分も少し弄ってみようかとイヴは何やら悪巧みをするかのように彼女にニヤリと笑いかける。

食卓に座ると共に、ミレーナはイヴの提案に快く承諾し、それを元にフラムとジュリアスは皆と菓子を食すことに賛同すると、ジュリアスは気を利かせて早速茶の用意をするためそそくさとキッチンへと向かう様を見送った後、菓子を切り分けるためのナイフとトレーを手に取り、ミレーナの方へ歩み寄り移動すればそれをミレーナの前に置けば彼女の背後に回り込み、切り分け用のナイフを持たせて彼女の手に自分の手を当て口を開く。

「頂点立つレディたる共、皆を喜ばせるのもこれもまた仕事だ。時にはこう言った気遣いも重要だぞミレーナよ…、初めてだろうから母と一緒に切り分けようか。」

包丁を初めて持つ子の料理を手伝う母親の様に、後ろから優しく囁き諭すかの様にミレーナに言いそっと手を握りジュリアスが作ってくれたアップルパイを切り分けていく。

>>ミレーナ、フラム、ジュリアス



【一応私もアダムとイヴのイヴをモチーフに悪堕ちさせた感じで(ry】

1ヶ月前 No.28

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【ミシャエル/城下】

黒い霧の彼女が去って数日後。湖はもうすっかり白い霧と冷たい空気に覆われ、元通りの様相を取り戻していた。フライアの辺りで彼女に殺害された騎士達も仲間に回収され弔いが終わった頃だろう。前線は何事も無かったかのように、普段通りの緊迫しながらもどこか型にはまったような日常へ戻っていた。
とは言え未だに”彼女”の出現を引き摺っている者もいる。その日観えたあの悪魔が、此方を見るあの金色の双眸が、数日経ってもミシャエルの脳裏に焼き付いて離れなかった。いつもなら湖の周囲を彷徨いたり泳いでみたりするのだが、あの日からなぜだかその金の目で此方を睨む彼女が度々脳裏に現れて何をする気にもなれない。
加虐の権化のようなその殺気にあてられたのか、単に睨まれたことに竦んでしまったのか彼自身にも全く理解は出来ない。もしかしたら次にアレが襲って来た時に自分には何も出来ないだろうという事実に恐怖しているだけなのかもしれないが、とにかく彼女の姿に思考が乱されているのは明白だった。

という訳で結局職務へ集中する気が全く起こらなくなってしまった彼は、湖の番を若い騎士達に任せて、もとい強引に押し付けて城下町まで戻ってきた。流石に睨まれただけで怖くなって逃げて来たとは説明出来ないので理由までは言えなかったが、激務どころか閑寂として魔女どころか人間も来ないような場所の警備である。それほど仕事熱心でない者達はあっさりと引き受けてくれた。


とりあえず彼女が何なのか、領主か神様に確認するだけで良い。城下町まで来たところで他に何かするべきこともないし、終わったらまた戻ればいい。
そう思って城下までやって来たのだが、なかなか主城まで足を向ける気にもなれなかった。先程から溜息を吐きながら城門と大通りを行ったり来たりして、30分程が経過している。格好が騎士でなければ唯の不審人物である。

「はぁ……。」

なぜかと言えばそもそも彼は自分の主君たる領主が苦手だからだ。理由は多々あるが一番は領主が此方を信用していない、というところだろうか。同じようにミシャエルにも領主に信を置けない部分があるということもあり、上司でありながらいつの間にかなるべく関わりたくない人物になっていた。
立場上彼に仕える騎士としては仕事をしない訳にもいかない。いかないのだが、やはり直ぐに領主と顔を合わせる気にもなれず、しばらく大通りを行き交う人に紛れて道の端に立ち尽くしていた。



【絡みにくいので日付変えてしまいましたが、今進行してるところはそのまま続けてもらって大丈夫です。
とりあえず来やすいところに置いておきましたので絡めてない方いましたらお気軽にお願いします。

それちしても皆さんモチーフとか細かく考えていて凄いですね……。】

1ヶ月前 No.29

ケツァル @no2banshee☆ylmxxzXWIaEq ★O9rqKzVmq6_lqq


【ケツァル=ルルム/ヴァルトラウテ城下】


大通りをぶらつくケツァルの目に留まったのは、騎士の格好をしながら発条の壊れたおもちゃのように幾度も幾度も同じ場所を行ったり来たりを繰り返す男だった。それも城門とその手前の大通りと来たものだ、きっとあの騎士は何か報告しにくいことを腹の中に隠しているにちがいないと感じ取った彼はしばらく路地から様子を見ることに決めた。大通りを行き来する騎士様もそうであるが、丸坊主の巨漢が路地から一歩も動かず、行ったり来たりする男をじっと眺めているその光景も不審者極まりない。


「結局城門をくぐることなく様子見……と」


十数分ほど先の行動を繰り返して結局騎士は城門をくぐることをしなかった。その結果を見届けたケツァルは騎士にコネクションを持つのも危険ではあるが悪くはないと、起こりうる害と自分に返ってくる利益を慎重に考えつつも声をかけてみることにした。とは言え、魔女を信仰している手前、騎士の前でうっかりと口が滑ろうものなら待っているのは言わなくても想像に難くない非情な現実。一言一言に最大限の注意を払うことを自らの心に釘さし、大通りに繰り出していった。

……そもそもそのようなリスクを考えつくのであれば騎士に関わらなければ良い話。だが、好奇心が強いというか面白いことに首を突っ込みたがる節のある彼には少しのリスクであれば躊躇いなく突っ込むようだ。まぁ城下に魔女教会を作り上げる怖いもの知らずには今更の話だ。


「何か迷われているようですな騎士様。あぁ突然のお声がけ失礼。私はケツァル=ルルム。遠方からはるばる我が故郷の教えを布教しに来た者です。先にも聞きましたが何かお悩みのご様子ですが、僕らの神にその全てを話してみる気はございませんか?」


設定に穴しかないが、深く聞かれない分にはこの程度の大雑把な設定でも案外なんとかなるという謎の自信が彼にはあった。ひとまずは目の前の騎士様に自分を売り込むことから事をなしていかねばなるまい、そう気持ち新たに営業スマイル全開で返答を待つ宣教師であった。


>>ミシャエル



【絡ませてもらいました。あと勝手に他国の人間に設定にしましたが大丈夫でしょうか?】

1ヶ月前 No.30

ゲーテ @nerokichi ★Android=dW04Pqrh6J

【ゲーテ/フライヤ川付近の森】

自身にも吐き気という若干のダメージを受けながら毒煙を吐き終えると、ゲーテは大袈裟にオエッと口元を抑えた。

「 あ゙ー……便利だけどさァ、毎度毎度気持ち悪いよねェコレ。ハイハイ助かってる助かってる。分かってるっつのォ、分かってんのかよ、分かってるわよネェ 」

いつも通りの癖を独りごちながら、黒霧晴れた視線の先を見つめる。予想通り、自身がエサとしようとしている男がうつ伏せで倒れている姿が目に入って思わず悪い笑みが浮かび上がった。
焦ることなくゆっくりとその近くへ歩み寄り、改めて品定めをする様な目付きでジロリと背中を見る。そして徐ろにヴァルカンの襟を左手で持ち上げ、右手で彼の右腕を掴んだ。そのまま襟の隙間から見える肌色を蛇の如く長い舌でひと舐めして見せる。

「 そォんな警戒しなくていいからさァ。もう少し力抜けばァ?ま、皮膚が破れる時はすこーし痛いかもしれないけどネ、少しかァ?少しじゃない?……じゃ、頂きまァす 」


ブチリ、ととても耳に入れなたくはない痛々しい音を立てながらゲーテの鮫の様な歯がヴァルカンの皮膚に食い込んでいく。液体を吸い取る音が何度か響いて漸く彼女は顔を上げた。久々に適量の血を摂取することができ、至極満足そうに笑顔を浮かべるその顔は、今その被害を被った彼の血でべったりと赤くなり、宛らホラーを超えて唯のシリアルキラーそのものである。
未だに左手に掴んでいるヴァルカンを引き摺って近くの樹に縋らせ、その前にしゃがみ込んでべろりと舌を出した。

「 ご馳走様ァ。生きてる?剥製ちゃん。やっぱり全然怠いからさァ、今日は剥製にしちゃわないけど。これはワタクシのお友達の悪魔が配慮してくれたみたいで、多分方の噛み傷はさっきの神経毒が塞ぐんだってよォ。余計な真似してくれたね?って思ったんだけどさァ?さ?このまま死なれたらアナタを剥製に出来ない所だったから、まぁ感謝してあげるよ、感謝するのかァ?すればいいんじゃない?たまにはさァ 」

相変わらず悪魔に話しているのやらヴァルカンに話しているのかわからない口振りでそのまま彼の顔を覗き込み続け、弱っている表情を堪能するかのように笑顔を絶やさず見つめるのを止める事をしなかった。

>ヴァルカン


【この滅茶苦茶な行為への対応助かります…。そして返信が遅くなりました、申し訳ないです;】

1ヶ月前 No.31

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【ミシャエル/ヴァルトラウテ城下町】

大通りと城門の前を所在無さげに彷徨い始めてからかなりの時間が経っている。いくらなんでもそろそろ心を固めるべきかと思いながらも結局足が止まったまましばらくそこに立ち尽くしていると、思わぬ声が掛かった。考え事をしていた為不意打ちではあるが、そもそも自分はどう見ても騎士である。
街中で領民に声を掛けられるなんてそれほど珍しくもない……先程からチラチラとガタイの良い男が視野の端に入っていたし、何か用でもあるのだろうと考え直しながら声の主の方を振り返った。

「…………。」

振り返って言葉を詰まらせる。其処には鉄戦車のような男が立っていた。

目の前にするとミシャエルよりも背が高く、肩幅の厚い、坊主頭に髭の男。何よりもその恵まれた体格にカソックを着ているというちぐはぐさからくる異様と、そんなガタイの良い男に眼前に立たれているという謎の威圧感が一瞬でミシャエルを竦ませた。
しかし、男は笑顔だ。どうやら悪気がある訳ではないらしい。その笑顔がどこか胡散臭く感じるのも、急にこんな異様な格好のゴ……男が現れたから驚いているだけで、多分気の所為だ。ガタイの良いカソックの男に不意に話しかけられた驚愕を押し殺したミシャエルは、とりあえず男の話にきちんと耳を傾けることにした。

男はケツァル=ルルムと名乗り、どうやら宗教活動に執心しているようだ。宗教家ならばカソック姿であるのも合点が行くが、魔女から民を守る神……リューシェの信仰者が殆どを占めるこの城下町で、異国の神を広めようとしているというのは珍しい話である。
しかし他の領民ほど信仰熱心でもないミシャエルは、ケツァルの話の途中から、そもそもこの体格の良い男はどこの出身なのか?というどうでもいい疑問について考えていた。この大きさにまで成長するのだから余程食糧資源の豊富な場所なのだろう……と思った辺りで本題の神の話について思考を戻す。

「…………あ。申し訳ないけど神とか信仰とかそういうのに疎くてね、興味も無いっていうか……私がフラフラしてるから気にされちゃったのかな?」

良くも悪くも愚直なこの騎士様は、殆ど今まで主君に命じられたことをこなしてきただけの人生である。つまり自分の思想がどうとか信仰がどうとか、そういった話題に滅茶苦茶疎かった。

>ケツァル

【外国人でも大丈夫ですよー、絡みありがとうございます。】
>ケツァル本体さん

1ヶ月前 No.32

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/フライヤ川付近の森】


 体を動かそうにも身動きは全く取れない。全身の神経がまるで機能しておらず、感覚も感じられなかった。背後から迫る足音、それは化物女の足音が聞こえる。逃げられない恐怖に包まれ、彼女に襟を掴まれる。そして子供のように持ち上げられ、彼女にこれから血を吸われるという危機に面する。成人男性も片手で軽々と持ち上げ、彼女は人外の生物だと改めて思い知らされる。恐怖で表情は歪んでいたが、一息をはいて覚悟を決める。決して彼女の言った力を抜けとかで、余計な力を抜いた訳じゃない。今日は抗えない運命だと思い、彼女に吸血を許した。彼女の歯が自分の皮膚に触れる。
次の瞬間、自分の皮膚に彼女の歯が食い込んでいく。だが不思議とそんなに痛くは感じなかった、毒のせいで感覚も麻痺してるのかもしれないし、本当に少しの痛みで済む話だったのかもしれない。死なないのであれば、早く彼女の食事を終わらせて欲しいと願った。


「 ……っ……!? 」


 彼女は食事を終えると、自分を樹木の前に座らせた。血を吸わせたせいか、頭に血が登らなくて、元気を吸われたようで非常に怠く感じる。血を吸われながらも、右手に持つ金槌だけは離さなかった。目の前には口元を赤く染めて、至極上機嫌に見える彼女の顔がいた。一発殴ってやろうかと思ったが、殴る気分でもないし、凡人の自分が殴っても何となく効かなそうであると判断した。血を吸われて、感覚が戻りつつも怠そうな眼差し、優れない顔色で彼女と目を合わせた。


「 クソ可愛い笑顔を浮かべやがって……ぉ、俺の血は美味かったか、コノヤロ……。
ならその悪魔様とやらに感謝、しないといけないな……けど、お前は変わった生活してるよ、な……血を吸って、剥製作って……それ以外なんかしてね?してるのか?してないだろ?―――悪魔ってこんな口癖、毎回言ってるのか?面倒だなぁ……語尾が毎回違う気がするぞ。」


 よくわからないが、噛まれた傷は毒によって塞がるそうだ。どうせなら綺麗に治して欲しい所だが、食い殺されるよりかはマシなので黙っておく事にする。彼女とは二度目の会合だが、悪魔の生き方についてよく分からない。人を襲う化物として小さい頃から聞かされていたが、目の前の悪魔は血を吸う事と剥製を造る事が好き、あと毒を吐くといった事。生きるために彼女は血を吸うし、楽しむために剥製を造る点では人間とそんなには変わらない気がする。欲望のままに、彼女は忠実なのだ。彼女の口癖を真似して返すが、どうも毎回彼女の言ってる口癖の語尾は違うような気がする。そもそも化物というのは、こんな変わった口癖があるのかと疑問を感じた。


>>ゲーテ

1ヶ月前 No.33

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城 玉座の間】

「うん!私、立派なレディになりたい!……ところで、れでぃって何?お母様はれでぃなの?」

彼女200年もの間愛読していたのは様々な世界で少年少女が活躍する童話や、魔法を扱う者ですら理解に苦しむ事がある難解な魔導書など。レベルの高低差が大き過ぎて、中がすっぽり抜け落ちるという変な知識の偏在が起きているのだ。

(お母様の手、あったかい……)

母親の手の動きに合わせて拙いながらもナイフを動かしてアップルパイを切っていく。ミレーナの小さな体では大きなナイフでアップルパイを4等分するだけで結構な仕事。苦戦しつつも何とか8等分にする事に成功する。

「大変。お皿とフォークが無いわ」

取ってくる、と言って壁際の棚へ向かう。が、扉の取っ手に届かない。

「むうぅ……フギン、ムニン、手伝って」

その声でミレーナの影の中から2匹の黒狗が現れる。ミレーナはその2頭の背中に乗り、何とかドアを開け、人数分の皿とフォークを取り出す。
一つミッションを成功させ、ふっ、と気を抜いた直後、つるーん、と絵に描いたような滑り方。右足をフギンに、左足をムニンに乗せており、そのムニン側の足を滑らせ、ミレーナの身体はそのまま90度傾いていく。地面と水平になったところでそのまま、重力に従って落下を開始。

「きゃっ………ふえ?」

そのまま床へと落ちるかと思いきや、咄嗟に主人を守ろうとしたムニンが庇って見事に受け止め。その先ではミレーナの手を離れた皿とフォーク達をフギンが器用に鼻先で受け止め、器用にバランスをとっていた。

「ふえっ、ふうぅぅ……うえぇぇん、お母様〜」

目立った怪我はないものの、やはり浮遊感と落下が怖かったのか自分のやり出した仕事も放り出して走って母親の元へ向かう。

━━ちなみに、皿とフォークはフギンとムニンが協力して食卓に並べましたとさ。

≫イヴ、ジュリアス、フラム

【フギンとムニンマジ忠犬。】

1ヶ月前 No.34

ケツァル @no2banshee☆ylmxxzXWIaEq ★ZzB90z16Ws_lqq

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1ヶ月前 No.35

フラム・サンドル @koki☆iOEaToagbI2 ★P24UIEe7ZZ_Q1n

【フラム・サンドル/グリムローゼ城 玉座の間】

 ミレーナの母親でもあるイヴが帰って来るまでの遊び相手としていてただ暇を潰すだけではなくある程度の信頼関係を構築できたのではないかと言葉を投げかけると素直に顔を縦に振り同意を示すミレーナにこちらも自然と笑みが浮かんでくる。自分達が守るべきものであると同時にかけがえのない存在であるから守るのは当たり前といえるが、こちらも守りたいと思う意思が強いほうがいいだろう。

 「…今度どこか遊びにいけたらいいね。この戦いが終わったらピクニックにでもいきたいな」

 楽しかったと伝えてくるミレーナに笑顔を浮かべたまま人間との戦いが終わり自分達が望む世界になったらなにかとグリムローゼ城に篭りがちなミレーナとイブと共に気晴らしにピクニックに行こうかと誘ってみた。そんな微笑ましい光景に浸っているとイヴから嬉しい知らせがきた。どうやらこうしてグリムローゼ城から外に出て戦いができるとのこと。優しい笑みから闘争の予感に沸き立つ戦士のような笑みと変貌した。

 「…それは楽しみですね。そのときは僕も全力を注いで人間達をこの手に…」

 戦いを待ちきれないといった具合に人間達をこの手にかけ猛者たちとの戦いを楽しみにしているとあふれ出る闘争心を孕んだ言葉を紡いでいくと瞳の端でナイフとフォークに取り分ける皿がないミレーナが椅子から離れ取りに行ったのはいいもののバランスを崩し転びそうになりそうなのを瞳に映し転倒を避けるため据わった状態から腹筋だけで飛び彼女を受け止めようとするも忠実な使い魔二匹がミレーナを受け止めるのを確認すると椅子に凭れ掛かり涙を浮かべながらイヴの元へと戻ってくるミレーナに"怪我はなかった?"と問いかけていく

 イヴ・メレーナ・ジュアリス

1ヶ月前 No.36

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【ミシャエル/ヴァルトラウテ城下】

ケツァルが言うには、リューシェの信仰者ばかりのこの城下町で、自分のような信教とは無縁の者が存在することに安心するらしい。ミシャエルとしてはそれが安心するところなのか?とも思ったが、宗教家からすれば他の教徒とは競合せざるを得ないということなのだろう。先程から薄々どころではないほど気が付いていたのだが、ケツァルは自分のような中立の存在に、彼の信教を布教することに躍起になっているようだ。平たく言えばいい獲物か。
しかしミシャエルが信仰心に疎いというのも確かである。領主という主人の命の侭に動けば良い立場に長く甘んじてきた、というのもあるが、そもそも他の領民や人類とは異なる視界を持って生まれたというのも大きな理由である。違うものを視ているという隔たりは大きく、それは最早違う世界で生きているようなもので、故に彼は信心であれ何であれ他人と感覚を共有するのが苦手だった。敬虔な祈りも戒律を破る悪行も、転がる顛末の前では全く無意味と知ってしまっているからだ。
そういう理由から、ケツァルが布教の為にこうして色々と弁じていてもやはり興味が湧かなかった。とは言え彼と話すまでは領主と顔を合わせなければならないという事実だけでとにかく落ち着かなかったので、気分転換という面ではそれなりに意味はあるのだが。
半分惰性でケツァルの話を聞いていると、彼が突然”魔女を信仰する団体”について気にする素振りを見せる。宗教家としては神だけでなくそちらのことも興味があるのか……と、ミシャエルは彼自身がその団体の頂点であるなどとは全く気付いていなかった。ケツァルが教会内にいればともかく、少なくとも今彼の目の前に立っているうちは。

「ああ……本当だよ。私は会ったことが無いし、活動しているところもあんまり見たことがないけど……。あ、でも場所なら知ってるから、見学したいなら教えるよ? 責任は取れないけどね。」

そう言っておきながら、見学で済むのかどうかは知らない。地下にある魔女教会の場所や行き方、その実は信徒以外の領民を生贄のように魔女に引き渡すような輩だと言うことも、ミシャエルは見えているから知っている。しかし逆に一般的な領民達にどれほど知れ渡っているかどうか彼には判別出来ず、とりあえず言葉を濁した。魔女教会も表立っては活動していない、というより出来ないはずだが、ケツァルの言う通りならば領民の間でも噂話程度にはなっているのだろうか……。
ぼんやり考えながらそれだけ返答すると、ケツァルが自分の胸辺りを見ているのに気が付く。勲章が気になるのだろうか。そういえばまだこちらは名乗ってもいなかったことに気が付いて、もう一度口を開いた。

「失礼、ミスター。どうやら名乗り遅れたね……此方はミシャエル・ドーガルマンだ。階級だけで言えばこの領地の中ではそこそこかな? まあ、でも基本的には役立たずだからあんまり気にしないでくれ。」


>ケツァル

1ヶ月前 No.37

Nero @nerokichi ★Android=dW04Pqrh6J

【ゲーテ/フライヤ川付近の森】


人を殺すのも厭わないような存在に血を吸われた直後だというのに、苦しそうながらも不敵な顔で自分の真似をしてくるヴァルカンを見て常に弧を描いていたゲーテの顔がほんの少しだけ真顔に変わった。その目は彼の双方を除いて外さない。探るような目付きを向けた後、またすぐにいつものタチの悪そうな笑顔に戻る。
肝が据わっているのか、はたまた諦めているのか。今まで手にかけてきた人間とは何となく違う雰囲気を感じて、ゲーテがヴァルカンに向ける興味は更に深くなっていく。

「……剥製ちゃんってさァ、変わってるよねェ。こォんな状況で魔女と会話できちゃうなんて肝が据わっているとか通り越してるんじゃなァい?据わっちゃってる?据わってるんじゃねぇの?───あ、因みに全部ワタクシの言葉じゃないのよォ?ワタクシが剥製ちゃんと楽しい楽しいお話がしたいのに邪魔してくるのさ。邪魔してねぇよ、邪魔してるんじゃなァい?……ほらネェ」

同意を求めるような発言をするが、全てゲーテの声である為に傍から見れば彼女が唯独り言を言っているだけにしか見えないのだが。大袈裟に肩を竦めてみせて、ゆっくりとした動作で立ち上がった。そのまま体が変形するグロテスクな音を立てて、その背からキメラの翼が顔を出した。鷲とドラゴンを片翼ずつなど歪な形状を保持しながらヴァルカンの方へと顔を向ける。

「そろそろ戻ろうかなァ、太陽鬱陶しいし。じゃあねェ、剥製ちゃん。今度は確実に剥製にしてあげるから楽しみに待っておけよ。楽しみ過ぎて寝れなくて、目の下に隈なんか作ったら駄目。ちゃーんと綺麗なお顔を維持してないとワタクシが怒っちゃうわァ。怒るのかァ?怒るんじゃない?……じゃ、また逢いましょウ、」

少し屈んで勢いよく飛び上がったと思えば、既にゲーテの姿はヴァルカンの真上の空へとある。最後に彼の方へ笑いかけて、鳥の如く風に乗りグリムローゼの方向へと飛び去った。彼女らしいいつも通りの迷惑な到来と終結をヴァルカンへ齎したのに満足したのか、とても気分が良い。
帰ったら思いっきりペットと遊んでやろうと鮫の歯を出して笑うその顔は物騒そのものだったのだが。ペットからすれば遊んでもらうのではなく被害者と呼んでも足りない程酷い目に遭うものなのだろう。そんな配慮など彼女に存在する筈もなく、意気揚々と棲家への帰路を翔けた。

>ヴァルカン


【一旦退散致します。お相手ありがとうございました…!】

1ヶ月前 No.38

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/フライヤ川付近の森】



 吸血後の怠さはまだ続く。この体の倦怠感は、血の気の多い肉でも食べれば治るだろう。三十路前に近づくにつれて、食べる量も減ってはきている。悲しいが、ずっと若く生きていく事は無理なのだろう。目の前の化物女は外見こそ自分より若く見えるが、生きている年数は果たしてどれくらいか。歳が上だからって、敬う気持ちは全くないが。
一瞬、彼女の表情がタチの悪い笑みから真顔になったのは気のせいだろうか。何を考えているかは知らないが、自分には理解出来ない事の方だと思う。まあ意地悪そうな性格をしてるのは、端から見れば分かる。ただ、じっと見つめられると気恥ずかしく思ってしまう。


「 そりゃどうも。流石に二度も三度も、お前みたいなのと会ってみると怖ぇが驚かなくなるもんさ。見た目からしてお前の方が人外だけどよ……お前の仲間かは知らないが、お前より怖い奴と会ったからなぁ……今んとこ、お前よりそいつの方が夢によく出てくる。―――滅茶苦茶な身体してるなぁ……まあ、色々混ざっててお前らしいんじゃねぇの?面倒そうだけど。 」


 自分がそれなりに魔女や化物のような存在と何度か会ってしまったから、慣れてしまったのだろう。彼女に問いかけられ、そう思った。怖くないと嘘だが、慣れてしまうと初めて会った時より刺激は少なくなる。彼女も最初は見て驚いたが、黒い霧を操る銀髪の髪の女性の方が怖いと思う。まるで恐怖の質そのものが違うのだが、口で説明するのは難しい。遠い記憶のように語った。
彼女の背中からまるで統一性の無い翼を出し、空へと飛翔する。去り際に見た彼女の笑顔をはやけに印象に残ってしまった。魔女と恐れられた存在だが、感情もある。人間とそう変わらないなと改めて思う。



「 ……行ったか。ふぅ……綺麗な顔、ねぇ…次は捕まらないように色んな手を考えておくか。やれやれ、やっぱり面倒くせぇ奴に目を付けられたもんだぜ……さて、帰るか。」


 彼女が完全にいなくなって、張り詰めてた気が緩み、安堵の表情を浮かべる。次会った時は確実に剥製にされてしまうだろう、顔はまあ人並みに綺麗にしておくが、捕まらないような手段を考えなくてはならない。改めて面倒な相手だと思いつつ、ゆっくりと立ち上がる。逃げて置いてしまった籠をもう一度背負い、街の方へ歩き始める。吸血後の怠い体には、帰り道が行きよりもきつかった。


>>ゲーテ


【了解です、お相手感謝です。】

1ヶ月前 No.39

ケツァル @no2banshee☆ylmxxzXWIaEq ★azOPhO0aMD_lqq


【ケツァル/城下】


「いえいえそれには及びませんよ、ミシャエル殿。……ただ噂が真実かどうかを確かめたいという、ただの好奇心から出た質問ですので」


場所なら知っている、そう確かに目の前のミシャエルという騎士は言った。
信仰心がない騎士に浮かれていた内心の温度が一気に冷める。冷たい汗が背中に流れるのをひしひしと感じ取りながらも、動揺している事を悟られないように胡散臭さ全開の営業スマイルの維持に徹する。自分の正体を知っていてなおカマをかけにきているのか、一介の宣教師である「ケツァル」にただ善意で情報を提供しているだけなのか見分けがつかない。それよりも所在がばれていることのほうが問題であると問題意識をそちらに向ける。情報統制並びにスパイの警戒だけはチャラけることなく、抜かりなく行っていたはずなのだがどこから漏れたのか。彼が魔眼持ちという情報がないが故の誤解。
ここで教会内の居もしないスパイのあぶり出しが決定したことなどミシャエルは知るはずもない。


「位の高い騎士様を一介の宣教師が足止めしているわけにもいきませんので、某はこれにて退散させていただきます。有益な情報のご提供誠に有難うございました」


もう少し話していたいような気もしたが、内通者の存在が出てくるとなるとここで油を売っているわけにもいかない。それに他の騎士をすでに呼んでおり、この会話自体時間稼ぎでしかない可能性もないとは言えない。ここで捕まるわけにもいかないのでそれらしい理由をつけて話を切り上げる。ついでに恭しく頭を下げ情報提供に感謝の言葉を述べ、その後足早に路地裏へと入り込み一直線に教会に向けて歩き出す。

路地裏を全力で進む彼の表情はミシャエルと楽しげに話していた時とは打って変わり、悪鬼を連想させるものだった。目には怒りの炎が灯りその足取りは地面に足跡を残さんばかりに力強いものであった。


「あの騎士は非常にヤバイ。関わってしまったのが運の尽きか……。僕としたことが一利はあったけど十にも二十にもなる害を抱え込んでしまったな」


好奇心からミシャエルに声をかけたあの時の自分を脳内で殺しつつ、これからの運営方法について早急な議論の必要性を再確認したところで、自分の身の振り方についても考える。便宜上異国の宗教を布教させようとしている設定をとったが、いささか目立ちすぎる設定にしてしまったとこれまた自身を殺害。結局たどり着いた結論は……。


「まぁなるようになるか」


>>ミシャエル



【返信が遅れました; ここらで撤退しますねー。絡みありがとうございました】

>>ミシャエル本体様

1ヶ月前 No.40

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン /グリムローゼ城 玉座の間】

後ろから己の娘を包み込むように優しく諭すようにナイフとフォークを使い切り分けていると、ミレーナは無邪気に返事して素直に従おうとすれば、突然イヴにレディとは何かと疑問を投げかけるとイヴは少し止まってしまう。ミレーナはただの疑問として投げかけただけであるが、そう言えば彼女に対しては欲しいものを全て与えたり、愛情を注いで来たつもりだが、人に対してのやりとりや常識など一部欠如していることを改めて思い直すが、すぐ様に微笑み返し、ミレーナの耳元で静かに口を開き。

「立派なレディと言うものは、しとやかで…美しく…皆の感情を読め…そして何よりも皆から尊く想われる女のことだ…。…そうだな、我を愛しているならば、我のような女になるのも良いかもしれんぞ?まだお前は子供だが…時が経てばいつかお前も大人になり、我よりも美しく皆からも讃えられる存在になるだろう…我が言うのだ…間違いない。おっと…そう、上手だ…」

女性と言うものはそう言う者であると少し躾を教え諭しながら、ミレーナの手に自分の手を上手に添えながらアップルパイを切り分けていく。皿とフォークがないと、即座に気付きそれを取りに行くと伝え、食器棚の方へ向かうミレーナ。レディと言う言葉を知らずとも何となく気を察せるミレーナに感心しながらも娘の行動を見守り、その背中を眺める。当然小さな体であるためぎりぎりの所で手が届かず、使い魔である黒狗のフギンとムニンが現れそれを踏み台にして懸命に食器棚にある皿とフォークを取りだす、何ともいかにも子供らしいその横着な取り方には危なっかしくも見えるも、それも教訓とし、母は見守る。そしてその直後案の定ミレーナはバランスを崩し、フラムはすかさず助けようとするが、それ以前にムニンがミレーナを受け止めフギンは器用に食器を受け止める、その可愛らしく微笑ましい様子を見てイヴはクスリと微笑む。すると慣れぬ浮遊感と落下に驚いたのか、自分のやる事を放りだして子供のようにイヴに泣きついて来る。一見いくら子供の姿とはいえ人よりも遥かに長く生きているミレーナは年相応の思考があるはずだが、イヴに呪われイヴが彼女を愛でるため、イヴの望むまま精神がそのまま止まってしまっており、欲しいものを全てを与えられている。イヴからの愛情もそれに含まれるため、イヴはミレーナに対して特に呆れた表情もせず、寧ろ待っていたと言わんばかりに彼女が泣きつく前にすぐにゆっくりと立ち上がり腕を広げて優しく微笑み彼女を抱き止めてあげ後頭部を優しく撫でる。

「よしよし…、我らのために気を使ってくれたのだな…慣れぬ事をして怖かったであろう…大丈夫だ…母がここに居るぞ…。フギンもムニンもご苦労だな…そして…。」

包み込むようにミレーナを優しく抱きしめながら主人に対する忠実さに感心しつつフギンとムギンに労いの言葉をかけてあげると、流れるようにフラムの方に目線を移す。そこには頼もしい姿が見えていた。先程戦いが終われば家族のように綺麗な場所に一緒にピクニックに行こうと言っていた穏やかな表情をしていた好青年と打って変わり、血に飢えた獣の如く且つ猛々しい闘争心を露わにしてい歪んだ表情を見せていたのにも関わらず、主人の微量な危険でさえ敏感に反応し瞬時に冷静に反応に切り替えられる頼もしい姿を目の当たりにし、イヴはそれに悦び口を開けば、目を大きく見開き周りに居る者を含め、グリムローゼ全域がフッと黒い霧を微量に発せられば、イヴの呪いの能力でもあるグリムローゼ全域にいる魔女…そして魔女の他にも呪われている者に対して脳内に不気味な己の声を響き渡らせる。

「クク…クカカカ…実に良い…我が始祖の魔女の子らは何とも頼もしきかな…、我らの願いにも難なく応え…我らに降りかかる些細な火の粉をも振り払う…お前たちの我らに対する忠誠心…何とも頼もしきかな…。お前達の忠誠心に対して…我はこう宣言しよう…我が家族達よ…必ずやお前達にヴァルトラウテの血と阿鼻叫喚を捧げようぞ…そしてグリムローゼの更なる永劫と繁栄を約束しよう…。」

僕達の些細な気遣いでも評価するに留まらず、呪いを駆使してまでここまでもご満悦なのは言うまでもなく先程の人間達の哀れな平穏に入り浸っていた姿を見てご機嫌であったからであるが、当然無意味に呪いを駆使してまで全域に己の言葉を響き渡らせたわけではない。魔女を高揚させる他、呪われている人間に対してそして些細に関わった人間達にも何かしらの恐怖を与えるためでもある。
その声に応えるべく森林が畝り、獣達は遠吠えを始め、夜を迎えるのに待ち遠しそうに激り始める魔女達は静かすぎるグリムローゼを不気味にも活気づけていた。その賑やかな様を感じ取ればイヴはミレーナを優しく抱きしめつつ、月を眺めながら亀裂の笑みを浮かべていた。

>>フラム、ミレーナ、グリムローゼ内に居る魔女、イヴに呪われている人全員


【お返事が遅れてしまい申し訳ありません。本編がもう直ぐ開始されると言うわけで、少しばかり呪いを使用してグリムローゼ内に居る魔女や呪われて居る人たちに対して話しかけて見ました。勿論反応をしていただく必要はありませんがそれに対して何かしら反応をしていただければ嬉し(ry 駄文失礼しました。】

>>ALL

1ヶ月前 No.41

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【ミシャエル/ヴァルトラウテ城下】


退散すると言って頭を下げるケツァル。諦めたのか、初めからそれほど強い意図はなく、唯なんとなく声を掛けてきただけなのか。彼の思惑が何にせよ、外面は常に胡散臭い、大袈裟なくらいにこやかな笑顔がこちらに向けられている。頭を上げたケツァルに、ミシャエルはこの時ようやく初めてニッと笑い掛けて返した。顔立ちのせいか精神年齢の幼さのせいか、その笑顔からは高位の騎士という雰囲気は全く感じられない。
少年のような表情で笑うミシャエルには何かまずいことを言ったという自覚はないし、ケツァルを追い詰めるどころか、そもそも彼に何か後ろめたいことがあるなどとは微塵も思い至ってはいなかった。ミシャエルの言葉にこの自称宣教師が内心どれだけ焦り、自らの組織の統制について思考を巡らせていても、彼がそれを察知できるほどは態度に変化が無かったのも一因である。

「何かあったらいつでも……という訳にはいかないが、私を見掛けたら声を掛けて貰っても結構だ。ではミスター、破落戸と魔女には気を付けて。」

故に足早にその場から立ち去っていくその後ろ姿にも、彼は何の疑問も抱かず銀色のガントレットに包まれた右手をひらひらと振りながら見送るだけだった。

最も、それもその一時までである。
彼はケツァル=ルルムという男の存在を認識してしまった。そしてその魔眼はあの男が進んで行く薄暗い路地裏に、ケツァルの脚取りにしばらく気を取られていた。というよりその規格外の視野の中から、無意識に注視してしまう人間が一人増えたと言った方が正しいか。
そうなればケツァルが真っ直ぐに向かっている行き先から、彼自身の立場と彼が先程まで腹の奥に隠していた企みに嫌でも勘付いてしまう。

「……………………なるほどね。」

とは言えそれに気が付いたミシャエルの脳内はは、先程まで何の疑いもないまま僭称宣教師に騙されていた自分を反省するばかりで、彼の情報を他の騎士と共有しようだとか、次見掛けたら捕らえようだとかいう閃きは皆無だった。
基本的に誰のあらゆる悪業も見えているのが自然な状態である彼は、何をどこまで告発すべきかという基準が他人のそれより相当緩い。眼前で殺人でも起こればともかく、宗教として魔女を崇拝しているという程度では全く問題にならなかったようである。

その後行われる魔女教会内での存在しない間者の摘発騒動には、ちょっとだけ罪悪感を感じないでもなかったのだが。




>ケツァル
【問題ないですよ、お相手ありがとうございました。なんかいきなり素性に気が付いてて申し訳ないですが……。】

1ヶ月前 No.42

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=RneeBXOn4A

【ジュリアス・ペルラ / グリムローゼ城内 キッチン】


王座の間を出た瞬間に、自身の得意とする魔法たる『加速』を使用させてもらった。ほんの一瞬…では語弊があるな、数秒ほどでキッチンまで辿り着き、そこからまた手早く紅茶を淹れる準備にとりかかる。

綺麗に手入れされた白く輝くポットには温められたお湯が、まるで飲まれる運命にあったことを悟っていたかのように既にある程度の量が入っていた。お次は砂糖、自分でもキッチンの構造を恐ろしいほどまでに熟知していることに改めて驚きつつ、近くの棚を探る。あぁ、あった、これだ。
最後はカップと皿、顔を上げて辺りを見回すがそれらしい物は確認できない。用意していないことに対して怒りを買うかもしれないが、王座の間で3セット借りさせて頂こう。


刹那、脳に走る狂気。


阿鼻叫喚の声と敵国の血、そして永劫と繁栄。
あの人が普段は発することのない不気味な声が脳内を駆け巡る、おかしくなるのではないかと常人は泣き叫ぶかもしれない。
だがここへ来て歯車の狂った、いや、産まれた瞬間から狂った歯車を運命として生きて来た自身に対しては、尚のこと忠誠を誓わせる唯の号令に過ぎなかった。ただ永劫にも繁栄にも興味はなかったが、あの人達に永遠の時を従い続けるのも悪くはない。
そうしてティーバッグをポットへと投入し、紅く甘そうに仕上がった紅茶を盆に乗せ、たった一言だけ呟いた。

「あなた様の仰せのままに…ですよ」


そのままキッチンを後にした。文字通り足音一つ立てずに、スゥッと抜け出したのだ。誰もいなくなったキッチンは静かに扉を閉じた

>All様

29日前 No.43

Doubt @casebycase☆4REdEufY1pNl ★lCAAWJgq5v_mgE

【アルドレド/ヴァルトラウテ城内→城下】

蒼天に高く昇った太陽は眩く、暖かな陽光が城内にも差し込んでいる。穏やかな天候に釣られた穏やかな雰囲気が流れる……という訳にもいかず本日の城内は一入の活気と慌ただしさ、それに加え一種の歓喜のようなものが満ち満ちている。年に一度、ヴァルトラウテ領土全域を挙げて催される国父、大魔術師の生誕を祝う祭事の運営に神官をはじめ文官さらには門外漢たる騎士の面々までもが駆り出される。
仰々しい大荷物を担ぎ走り回る甲冑姿の守衛、眼前を防ぐほどの紙束を抱え挙句には自らの帯刀に足を絡ませる軍服の将校。そしてここにも一人、苛立ち気に銀の長髪を掻き上げ足早に歩を進める男こそこの祭事の最大の犠牲者であろう。岩石から削り出したような、まさに巌と形容できる風貌とそれに見合った屈強な肉体。厚い胸板を包んだ軍服を覆うはこの男が打ち立てた武功を讃える勲章の数々。腰に長剣を帯びながらも、それを悟らせない静かすぎる立ち振る舞いは歴戦故の嗜みか。かの大領主ジルベルトに次ぐもう一人のヴァルトラウテ、2世紀前の虐殺を逃れ残った魔術師の系譜に連なるその男こそアルドレド・ヴァルトラウテだった

根本的な人員不足に加え大魔術師の裔たるアルドレドは当然ながら祭事の準備、さらには運営にまで駆り出され朝から寸暇も惜しむほどの激務をこなしていた。どうにか大まかな儀礼までを滞りなく終わらせ、いざ祝会というところで漸く御役御免と解放され現在に至るわけである。未だ熱気冷めやらぬ祝場を後にさっさと自邸へと脚を進める男を、それでも咎め止める者はいない。表面上こそ平時と変わり映えしないものの、その双眸には明らかな怒気、下手をすれば殺気ともとられる異質な眼光を湛えている。苛立つ獅子を徒に刺激しようとする愚者はこの城下にはいない。そうでなくとも強面の大男が不機嫌となっていれば避けたくなるのが人としての道理だろう。それと同様にこの男の苛立ちの原因を察し理解した者もまた皆無であろう。いつもの珍妙な化粧を施し、豪奢に過ぎる装束を着込む時間が取れないぐらいに多忙だった。だから腹を立てている……何人にも理解されず、また理解したくもない程にくだらない

主城から大城門を抜け、敬礼する守衛を背に城下へと抜ける。年に一度の祝祭からか、将又すでに酒精が入っているのか、どこか浮足立った民衆をすり抜けながら自邸への道を進んでいると何処か見慣れた人影が目に留まる。過剰なまでの防寒具……は流石に脱いできたようではあるが、目に眩しいオレンジの頭髪と実年齢よりも幾分か幼い顔立ちには憶えがあった。フラフラと何処か躊躇しているかのような足取りの意図は不明だが、彼が持ち場を離れる旨の報告は自身にも届いていた。ただの経過報告か、祝祭に合わせた休暇申請なのか、将又何らかの不備があったか。なによりも本人の言に聞くのが手っ取り早い

「あら、誰かと思えばミーシャじゃあないノ?」

>ミシャエル、城下ALL

【本編への投稿遅くなり大変申し訳ないです。不束者ではありますが宜しくお願いします】

28日前 No.44

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【ミシャエル/ヴァルトラウテ城下(すみませんが、とりあえずお祭り設定だけ蹴らせてもらいます……)】


  城下をフラフラしていると、聞き慣れた声が掛けられる。一度耳に入れば紛うことはない、声音と口調の全く噛み合わない不気味な喋り。不意打ちとは言え、彼と面識のある者なら間違えることはないだろう。これ程特徴のある異様な話し方をする者は早々居ない。
 普段ならば彼には向こうがこちらを認識する前に先に挨拶すべき立場なのだが、声が掛かるまで全く気が付かなかったことを反省して頭の後ろ辺りを掻く。先程のケツァルという男に気を取られていた為なのだが、何かやらかした訳でもなし、とりあえずは火急の問題でも無いだろうと一旦彼のことは脳内から追いやって、やって来た男の方に向き直った。

「あ、先輩。お久しぶりです。……失礼しました、先に顔を見せるべきでしたね……。」

 常日頃高飛車な言動が目立つ男だが、この日は一段と機嫌が悪いように見受けられる。そんな”先輩”の様子を察知してか無意識か、ミシャエルは申し訳なさそうな顔をして、今日は一枚の外套の襟をずいと口の辺りまで引き上げる。どちらかといえば軽薄で軟派なミシャエルがやたら畏まった態度を取るのもこのヴァルトラウテ内では数人程度。その中の一人であるこの男は、地位的には近しいとは言え騎士としては先輩、もっと言えば上司に当たる。更に言うならばこの上司、数少ないヴァルトラウテ姓を持つ家系の御貴族様である。庶民どころか移民の出身であるミシャエルにはそれがこの領内においてどれほど名誉なことまでかは理解できないのだが、とにかく機嫌を損ねれば首が飛ぶどころの話ではなさそうな予感がするので、この男には顔を合わせればなるべく気を使っていた。

 そもそも自尊心が高く自己陶酔の激しい"御貴族の先輩”であるアルドレド・ヴァルトラウテがどれ程、末席に連なる後輩のことを気に掛けているのかもよく分からないのだが。

>アルドレド

27日前 No.45

あと五つ月 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

領地と魔女の国との決別の日から幾度目かの冬。

今年の冬も、空を鈍色に染める雪の日が続く。白い路では往来も少なくなる重い深雪の月。
夜になれば雪の白が闇を仄かに照らし、天頂には白銀に輝く月影が冴えている。

だが、この雪が全て解ける頃には月は最早白銀ではなくなるだろう。

実のところ既にそれはほんの僅かながら魔性を露わにし始めている。魔女が湛える呪いは魔の月に喚起され、緩々とだが確実に増長していた。
尤も、今はまだ特別勘の鋭い者のみが感知出来る程度の変化でしかない。呪詛が全てを焼き尽くすまでには、まだ時間がある。






        ーー 緋の月が昇る夜まで後 五つ月





【お待たせしました。これより本筋始めましょう。
 両陣営の間でも絡んで欲しいので、ばんばん攻め込んだり攻め込まれたりしちゃってください。
 各陣営の方針や指揮は統治者(大悪魔・「始祖の魔女」・領主あたり)の方々にお任せします。(ヴァルトラウテは特に)立場的に上下関係があると統治者からの命令がなければ動けない場合があると思うので、上の方はガンガン部下に指示出してあげてください。勿論無視したり、勝手に行動したりも自由です。
 とりあえず最初の月なので、敵側の動向を探ったり様子を見たり出方を伺ったり(全部一緒か……?)するのも良いと思います。本格的な戦闘や殺害も可です。
 では改めてよろしくお願いします。】

24日前 No.46

ジルベルト @nerokichi ★Android=dW04Pqrh6J

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】



窓から漏れる月明かりは辺りの影を退かせて屋敷内を我が物顔で照らしている。
絶えず降雪する分厚い雲から顔を出した月は酷く幻想的で、太陽のように主張の激しくないその姿は慈愛を象徴するかの様に佇んでいた。ヴァルトラウテの領民は魔女の夜に恐怖しながらもこの月光を求めているのだろう。人間は魔女とは違い太陽も月も手放せない生き物なのだから。

五ヶ月後にはこれが狂気の夜への源となるのだが。

僅か五つの月を跨げばヴァルトラウテの滅亡の夜に全てが崩壊していく。誰も知る由もない、既に一度崩壊した古城の中で、過去の遺物はそう嘆くのだ。未だ本性を見せる事の無い青白い月は、紅の片鱗を示して残り少ない平穏を嘲笑うが如く輝いた。
その静寂な雰囲気を遠慮無く壊していく低い靴音が響く。薄暗い廊下に並ぶ伸びた窓型の光に一瞬、姿を現し消えるを繰り返して進む影が、肩にかけたコートの先を尾のように引いて通った。その影の主、ヴァルトラウテの王、ジルベルト=ヴァルトラウテは悪魔の夜の根源に目もくれず自身の執務室へ足を運ぶ。彼にとって予言など目的の猶予を決められるだけの出来事に過ぎない。元より始祖の魔女である兄妹を誑かした大悪魔を抹殺する事には変わりはないのだから。
無駄のない動作で自室の中へ入り、コートを適当にスタンドへ掛けて机の前に腰をかける。昼の間に本棚から取っておいたまだ目を通してない魔術書の一つを手に取って、背後の窓から漏れる月の光で目を通し始めた。

一つ目の月で無駄に焦り攻め立て兵を浪費することもない。襲撃をかけるなら次の月だ。自らの領民にも、忠誠を誓わせた兵士にも、格上の存在である神にさえ明かすこと無い、暗闇で目を光らせる己の冀求を腹の奥に潜ませながら、暗い瞳を誰もいない扉へ向けた。

>all



【本編開始おめでとうございます。文章能力の無さで分かりにくくなってしまったのですがこの月ではグリムローゼ襲撃はせず、次の月の襲撃に向けた情報収集、準備を指示として落とします。セリフも無い上絡みにくい文ですがもしよければ誰か絡みに来てくだされば嬉しいです…。また時刻が夜であっているのか分からず結局夜中としてしまいましたが、間違ってましたらどなたかの文で朝もしくは昼に戻していただけると嬉しいです。】

23日前 No.47

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ グリムローゼ城 屋根→グリムローゼの森(ヴァルトラウテ領付近)】


深雪の月、この大地において過酷な季節とも言えよう極寒の季節がやって来た。
ヴァルトラウテでは分厚い雲に覆われ雪が降り積もり、都市の建築物や街路までもが雪で覆われ純白の大地と豹変させる。寒さと積もる雪の不自由さゆえ街路は暗く静粛に包まれているが、分厚い雲にも関わらずすり抜けそれらを照らす月は街を白銀の世界へと何とも幻想的な風景を生み出している。
そして、普段はじめじめとした霧に包まれた不気味な程に静かなグリムローゼでも雪が多く降り積もり純白と白銀の世界を彩っており、また不快なあの霧も氷霧となり月光により美しく輝かせ神秘的な風景を魅せていた。
常闇の闇夜を照らす白銀の大地にて佇むグリムローゼ城。その中で最も高い塔のアンバランスな屋根上にも関わらず、分厚い雲の上に顕現する月を背に、悠々と立った状態でイヴはそこに居た。いずれ力の源となりうる月の光を浴び辺りの空気を静かに感じ取り、冬の夜独特の澄んだ空気を小さく吸い呼吸を止めると降り注いでいた雪が急に止み始める。その後金色の瞳をゆっくりと開き、辺りの景色を眺め、風で靡く雪のような白銀の髪を手櫛をするようにゆっくりと掻き分け妖艶さを醸し出しながら静かに笑い口を開く。

「フフ…常闇と霧に包まれたこの大地も、何とも美しくかろうな…今宵もまた一段と美しい…。が、この芸術的な白銀も今年で終わり…次はこの大地も緋色となり得るだろう…」

静かな口調で呟けば、ここから見えはしない筈のヴァルトラウテのある方角へゆっくり視線を向けると先程妖艶さを見せていた小さな笑顔は徐々に不気味な笑顔へと変貌して行き、金色の目は鷹の如く鋭い眼光へと様変わりし、風が急に吹き付け先程止んだ雪が猛吹雪と変貌し、森からヴァルトラウテへと吹き付け始める。

「…それにしても…未だに彼奴らは仮初めの平穏に浸っているのか…はたまた我らの様子を伺っているのか…?…まぁよい…事はなりようだ…あの壁もいい加減目障りだしな…。しかし…ふむ…」

あの壁、果てしなく蒼空まで聳え立つ様にヴァルトラウテとグリムローゼを隔てる暁光の壁、200年前に抹殺した大魔術師の血族の憎き生き残りが領を守るために神を召喚し、それにより顕現した結界であるが少しイヴは思考を巡らし考え込み始める。あの壁により殺戮が出来ず、魔女達は危険を承知で川から侵入を試みそこから領民や弱った騎士を攫うか、稀に森に訪れた領民を攫うなどお零れに縋る状態だ。それに緋色の月を迎えるまでにヴァルトラウテの連中が攻め込んでくるのも時間の問題である、その為にも始祖の魔女は勿論魔女達の力を蓄える必要もある、さてどうしたものかと首を少し傾げるが直ぐに決断が下りたのか考えるのを止め口を開く。

「…仕方あるまい…我が直に動き動向を伺うか…。敵地に入り込むなど…魔女達には少々荷が重すぎる。しかし、それなりに働いて貰わねばな…。」

視線だけを向けていたが、そのまま決断した後体ごとヴァルトラウテの方角を向ければ黒い霧状となり雪が多く降り積もり猛吹雪が押し寄せているヴァルトラウテ付近の森に姿を現せば、目を見開き呪われた各地に潜む魔女達の脳内に呼びかける。

『家族達よ…緋色の月を迎えるために我らの王始祖の魔女にできるだけ多くの贄を捧げよ…、森に居る者はフライヤ川にて派手に暴れ領民…騎士達を攫え…。城に居る者は適宜の判断に任せる…。しかし決して深追いはするな、あくまで…フライヤ川付近で止め目的を終えるか、危険と判断すればすぐ様に撤退せよ。』

決断の内容は魔女達は己が敵地に入り込む時に目立たぬための陽動にすることだった、少々危険を挟むため結果は期待してはいない、派手に暴れれば確実に敵はそちらに目を奪われるだろう、領民を攫えれば尚良し、そう判断すれば命令を下した後呪いの力を弱めて遮断し再び暁光の壁が聳え立つヴァルトラウテを無表情で見上げると同時に猛吹雪が森から吹き付け始めヴァルトラウテを覆い始める。


>>ALL


【ジルベルト様に併せて私も時間を夜として行動させていただきます。こちらは暁光の壁に阻まれているため、魔女達は陽動でフライヤ川で騎士達と交戦させ、イヴは制限されつつも単身でヴァルトラウテに侵入して悪事や敵の視察を兼ねるつもりですが、ダメ出し覚悟で書き込んだため駄目であれば問答無用でダメ出し書き直しを要請してください。】

>>主様

22日前 No.48

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】


外は雪灯りのおかげで陽が沈んだにしては眩しい夜中だが、最低限の照明のみが灯った城内の廊下は仄暗い。点々と蝋燭の火が揺れる長い通路を、眠らない神リューシェは橙色の光輪の輝きで天上かのように照らしながら歩いて行く。
こんな未明にまで活動している者といえば睡眠の必要がない人外達か昼夜の区別の無い警備兵共、または寝る間も惜しんで魔術で誤魔化し今夜も何かしら読み耽っている領主様くらい。そうなれば夜の間、彼女は常に暇を持て余していた。職務時間である城の騎士達を邪魔するのもあまり趣味ではないし、陽のないグリムローゼを一人で彷徨くのは無謀が過ぎる。この夜も、リューシェは勤勉な領主様にちょっかいを掛けに彼の執務室に赴くのだった。

「ジル! 茶を淹れましたよ! 大方今夜も徹夜する気でしょう、その修業ぶりには常常称賛せざるを得ませんね。」

ノックも礼もなしに、執務室の扉を開け放つ。彼は魔術書を読んでいるだけと決め付けて掛かっている為だ。然して彼は大概、リューシェの予想通り魔術書を読んでいるだけであった。尤も彼にしてみればそれこそ大義の為の奔走の一部であり、邪魔が入るのを良くは思わないということなど明らかなのだが。
しかし、特に腹の中だけの人心など理解出来ず、人外故の人類への不遜を貫くリューシェは彼の許可も無しにズカズカ部屋に入り込み、持ってきた何やら湯気の立つ液体の入った陶器の杯を机の上に置きなから、いつもの調子で語り始める。

「……小間使いの職分に私が手を出すのは本意ではありませんが、折角日中に茶の淹れ方をご教授頂きましたので。微量大麦の蒸留酒を混ぜておいたのでこの冷温にも少しは機能しましょう。」

>ジルベルト
【絡ませて頂きました…!鬱陶しい奴でスミマセン。」




【グリムローゼ側辺りにミシャエル置けるので万が一絡みに来たい方いましたら対応しますね。】
>みなさん

18日前 No.49

ジルベルト @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】


豪快に扉の開く音と共に少女の明るく可愛らしい声が部屋に響く。突然の来訪に対してジルベルトの表情が変わることは無かったが、内心では相変わらず騒がしい奴だと溜息を吐き出していた。姿を見た訳では無いがこの時間にこの様な入室の仕方をするのは一人しか居ない。明らかにこちらの行動を予測しきった食い気味な発言に、書物から顔を上げることもなく返事を返す。

「本意でないのなら行動に移す必要も無いだろう。茶など家僕が用意する。貴様が行うべき職務では無い。」

彼女が暇だとか、少々の気を使った上での行動だとかの配慮などある筈もなく。抑揚のない機械じみた言葉をリューシェに投げかけながら魔術書を捲った。
自身が200余年前に起きた一族大虐殺の生き残りであるという事を知る存在は目の前の神を除いてあの深き森に君臨する悪魔のみであり、それを隠す必要の無いリューシェは他の輩と比べれば対応が楽な方だ。無駄に気を使わせられることもない。しかし彼女には余暇を手に入れた途端ジルベルトを標的とした暇潰しを行ってくるという難点があるが。
そんな戯れ好きな神が直々に淹れたという茶の入った陶器の杯が机の上に置かれ、書物に向かう視線がついに上がった。いつもの如く頭上の光輪により輝いたリューシェの姿に自然と眉間に皺が入ると同時に細められた双眸を彼女へと向ける。
そのまま一言一言を冷淡に回収して、「悴せている状態ではない。喉を潤す行為は現時点で優先するべきとは思えないが、」などと返していたところで、"冷温に機能する"という発言への悪目が思い当たらず言葉に詰まった。人の身体というのは非常に面倒で、体温が過剰な寒暑に晒されると途端に性能が落ちる。リューシェの淹れたという微量の蒸留酒を含んだ茶がその一つである集中力の維持という点で効力を発揮する事は否定することの出来ない事実だ。

「……貴様の行動は理解しかねる。」

目を閉じて一つ溜息を吐き出し、怪訝な表情で杯に手を伸ばした。


>リューシェ



【絡み文ありがとうございます。こんな無愛想な輩に構ってあげるリューシェちゃんが可愛くて仕方が無い。いえ失礼大好きです。】

18日前 No.50

募集中 @nisemodoki ★iPhone=6OBHeQDJR0

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】


「凡百の人間如きに理解できる筈など有りませんからね。……但し測ろうとする心意気は愚劣ながら嫌いでもないですよ。」

相変わらず色々と理屈を並べ立てながらも、最終的には杯に手を伸ばすジルベルトを見てニタリと口角を上げながら彼の言葉に答える。何の事はない、その選択が彼にとって有益と判断されただけである。事実、気まぐれとは言え茶を淹れて部屋まで運んで来たことについて彼の口からは礼さえ無い。
しかし、しのごの言いながらも素直に篤志を受けるジルベルトにリューシェは気を良くしたらしかった。200を超える歳月を生きているとは言え、神霊であるリューシェから見ればジルベルトでさえその他大勢の人類と大差はない。彼に喉を潤すモノを与える、という行為を動物でも世話するかのように楽しんでいた。

そして彼の性格についてもよく知っている。杯に手を出しながら、内心は既に魔術書の方に思考が移りつつあるだろう。そうなれば問答無用で部屋から追い出されるだろうという予想も付いていた。それを見越してか、礼も言わないジルベルトへのささやかな意地悪なのか、彼が今格別な憎悪を向けながらも興味の対象としては最も効力のあるであろう女の名前を持ち出してみる。

「例の女悪魔めが動いていますね……結界に魔女が幾つも纏わり付いているようですよ?」

と言っても、離れたこの土地からの感知では彼女であってもその程度しか解らない。いの一番に報告しなかったのは、それだけではいまいち大悪魔の目的を図り切れなかったというのもある。勿論魔術書の虫であるジルベルトの気をどうやって他に逸らすか、という暇潰しの挑戦的な意味の方が大きいのだが……。

>ジルベルト
【ヒエーありがとうございます。基本にあまり感想的なコメントしてなくて申し訳ないですがジル様すごく領主のイメージに合ったキャラだと思います……カッコイイ……】




【ミシャエル/湖畔→グリムローゼ境界フライア川】

川付近の湖の畔。本来ならば夜には澄んだ上空に煌く数多の星を映し、霧に沈む森と共に幻想的な青い偉観が見られる筈の鏡の湖面。
そんな湖畔も、湖畔だけではなく、北一帯が今夜は天候が最悪だ。少し前から急激に吹き荒び始めた猛吹雪のおかげである。当然ヴァルトラウテの中でも北の地である此処では冬になればそれなりに雪も降り積もるのだが、視界全てが真っ白に覆われるどころか、碌に前も向けないほどの猛吹雪となれば話は別だ。誰かの魔術か、何かしらの特異な要因で生まれた異常気象と判断せざるを得ない。

全てがホワイトアウトした荒天の中、ミシャエルはいつものやたら着込んだ防寒具の外套に着いたフードを相当目深に被り、森の木を利用して風を避けながら雪の中を川の方に向かって進んでいた。彼にとっては最悪目視の視界は無くとも困る事はない。吹雪の中であっても雪の奥の景色を見失う事も無い。防寒具のせいで顔が全て覆われ、雪のせいで脚取りも悪く、更に真夜中の森の中に一人でいる男という魔女に引けを取らないくらい気味の悪い状態になっている事は自分でも理解できるが、それに構っている余裕もない。


平時の吹雪ならば大人しく屋内に引き篭もっているのだが、今日は最早何もかもが異様だった。彼が引き篭もっていられなかったのは、猛吹雪の中わざわざグリムローゼの魔女達がヴァルトラウテに進行して来た為である。そのタイミングの良さから言ってこの猛吹雪がグリムローゼ側によって起こされたものは確実だろう。

何にせよ、境界に常駐している並の騎士達では悪天の中戦うどころか攻撃を受ける前にその存在を察知することさえ儘ならない。雪だろうととりあえず視界だけは邪魔されないミシャエルは、魔女の群が境界に到達する前に騎士達に迎撃の体制を整えさせる為に仕方なく湖から徒歩でこちらの野営までやって来たという訳だ。
到着するや否や小屋の中で仮眠を取っている騎士達をも叩き起こして、間も無く吹雪の中から波のようにやってきた魔女達と交戦を始める。

「流石にちょっと寒いなあ……。」

ごく近いとは言え徒歩ではそれなりに時間が掛かった上この天候なので実は相当疲弊している。しかしそこは一応騎士の中の精鋭、それだけの条件でも、少しだけ弱音を吐きながらも、間合いに入る魔女達を整然と斬り伏せていった。

>all 【結局置きました。わかりにくいですがイヴ様がけしかけた魔女を迎撃する為の境界の騎士隊です。グリムローゼ側の方々良かったらどうぞ。】



【さて1週間経ちましたがなぜかほとんどの方がいらっしゃらないという……。
あまりダラダラやりたくなかったのですが1ヶ月の期間かなり延ばさないと話進まなさそうですね……;】

16日前 No.51

ジルベルト @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】


自身が茶を飲む姿を至極愉しそうに眺めてくるリューシェから目線を外し、杯を片手に魔術書へと戻した。彼女の予想通りこのやり取りが終われば即座に書物へ意識を戻して、他に用がないのなら立ち去ればいいと退室を促そうともしようとしていた。しかし二の次に出たリューシェの注進に再び意識を持っていかれる事となる。

『例の女悪魔めが動いていますね……結界に魔女が幾つも纏わり付いているようですよ?』

ピクリと分かりやすい反応を示して自身の背後にある窓へ振り返り、静かにその先を見据えた。
大悪魔は何を考えているのか、そんなもの予想の容易い事である。僅か五つ月後に迫った"悪魔の月"までの延命、こちらからの襲撃に対する妨害、そして防衛。唯、闇雲に手下である魔女を向かわせようがリューシェの結界によって弱体化を施され駆逐されるのみ。こんなものは作戦という言葉を知らぬ獣の如き襲撃である。だがあの悪魔が愚かではない事など承知の上だ。その程度の輩ならここまで手こずってはいない。どう考えても陽動。本隊、もしくは大将自身は好奇を狙って潜んでいるのだろう。しかしどちらにしろ魔女の群れを境界防衛兵のみで凌げというのは酷である上不可能、いずれ尽きる。目論見がどうであれそれなりの対応が必要なのは確実だ。
暫く窓外へ目線を置いて直ぐに、しかし余裕のある動作で立ち上がった。近くのコートへと手を伸ばして腕を通さずに羽織る。

「下らん、分かりやすい陽動だ。こちらの干渉に狼狽したか。……リューシェ、貴様も闘争に備えておけ、本命は恐らく別だ。内部に入り込んでくる可能性は十二分にある。もしあの悪魔が来るのなら最悪私も出なければならないが、」

少し足早に歩きつつも冷静な口振りでリューシェへ、また城内警備の兵士へ他の駐屯兵も含めた招集、その内の半分をフライア川へ向かわせるよう指示を出した。どういう目的であれ人間より格上の戦闘能力を誇る魔女からの襲撃というのは軽く見積もれるものではない。深刻な損害を被る可能性も視野に入れながら、自身が先程組み始めていた計策の修正を模索し始めた。
その濁った瞳で、恐らくグリムローゼの深淵に囚われた兄妹を見据えながら。

>リューシェ


【ヒェ、勿体ないお言葉です。とりあえず勝手ながら騎士達を動かしましたのでヴァルトラウテ騎士団の方々はフライア川への援護に行くのも、そのまま残って来たる本命へ備えるのも自由にどうぞ。】

16日前 No.52

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ グリムローゼの森(ヴァルトラウテ領付近)→ヴァルトラウテ領 町】

白い大河が氾濫するかの如く大きく畝り、ヴァルトラウテを呑み込み始める猛吹雪の中にも関わらず、雪片一つ着かずに己の顔を隠すかのように黒いフード服を着ているイヴが佇んでいた。此処から離れたフライヤ川付近にて、イヴの命令に従い騎士や領民達を攫いに来た魔女達とそれを迎え撃つヴァルトラウテの騎士達が交戦し始める。聳え立つ暁光の壁の正面にて、目を閉じ両腕を広げながらそれらの力の流れを感じ取る。すると、すぐ様に目を見開き暁光の壁に手を差し伸べ、当然それに反発するかのように暁光の壁はバチバチと唸り始め貫かれていくと同時にイヴの手が少しずつ焼けていくかのように白い煙が立ち上るーーしかし。


「いくら敵に居場所を気付かれぬ為とは言え、力を使わずして生身で入り込むなど少々応えるか…。…ククク…しかし幾百年かぶりに感ずるこの痛みもまた心地よい…」


痛みは魔女達にしてみれば尋常な痛みではない上、下手をすれば身を滅ぼすほどであるが、イヴは無表情から歪んだ笑顔を見せて、壁に溶け込むかのようにそのまま静かに壁を全身で貫けばジューッと焼けたような音を白い煙を立たせながら、壁に隔たれたヴァルトラウテへと足を踏み入れヴァルトラウテの大地を踏みしめると、貫いた壁は瞬時に修復される。
多くの建物が目に入ると黒い霧を纏いその場へと瞬時に移動する。
城や城下町から少し離れたこの町は、城下町程ではないが産業が盛んなため工場や働く者達の住まいなどの多くの建物が建ち並んでいる。その広々とした道なりは多くの働き者達が行き交うが、夜中の大雪にて降り積もったその道は今では静かで美しい白銀の道へと変貌している。
その美しい白銀の道のど真ん中にて、黒い霧が立ち上りその中から黒いフード服を纏ったイヴが現れる。

「ここへ降り立つのも久方ぶりか…相変わらずの美しさだ…。」

その場に悠然と立つイヴは白銀に染まる建物と白銀の道を見てそのような事を口走る。
そして先程侵入した際に焼け爛れた己の両手を眺め、月に向かって手をかざすと、微かにゆっくりと焼け爛れた両手が回復していくが、その様子に満足そうではないイヴは口を開く。

「…ふむ、まだこの程度か…仕方あるまい…。」

と呟いた瞬間、鷹のように鋭く恐ろしい眼差しで背後に顔を向ければ、そこには若く可愛らしい女性がカゴを落として恐怖に震えて固まっていた。女性は突然現れた不気味な女に恐ろしい眼差しで睨まれて恐怖のあまり体が言うことがきかないのだろう、叫ぶことすら逃げる事すら出来ず脂汗をかきながら息苦しそうに震えていた。その様子を見てイヴは、亀裂の入った笑みを見せてゆっくりと女性に振り向き近付いていく。

「さぁ…喰らわせておくれ。」

と女性に対してそう口を開けば、最後の力を振り絞り女性は大声を出そうとした瞬間、先程ヴァルトラウテを呑み込み始めた視界五メートルにも満たない猛吹雪が、虚しくも女性の声をかき消し猛吹雪の中漆黒の霧が微かに見える。暫くすると若干猛吹雪の視界が広がると、そこには女性の姿はなく、傷を完全に回復したイヴは無表情のまま黒いフードを深く被り静かに歩いて行った。

猛吹雪に覆われその白銀の道端に虚しく、先程の女性の落としたカゴが雪にあっという間に包まれて行った。


【大変お待たせして申し訳ありませんでした、グリムローゼ側の人達の書き込みがあってから書き込んで行くつもりでありましたが、いかんせん期間が長引いてしまいましたね…。恐らく自分の分かりにくい書き込みで書き込みしづらくなってしまったのかなと…。それはそうと、私の分かりにくい書き込みで対応していただきありがとうございます。あと、暁光の壁を】

>>主様、All


【場所的にヴァルトラウテ側のみとなっしまいましたがヴァルトラウテ側の方でよろしければ絡んで頂けると幸いです。】

>>All

15日前 No.53

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/ヴァルトラウテ領 町】


 今日の店の中は寒い。昨日の夜に激しい吹雪があったようで、外は一面白銀の世界になっていた。子供なら外に出て、遊んでいる所だが今はそういう時ではないらしい。なんでも向こうの魔女達がこちらに攻め込んでいるとかそんな話になっているらしい。街の中の騎士達がフライヤ川に向かっている噂を聞いたので、納得はした。今日はうちの武器や防具を買っていく騎士もいつもより、多かった気がする。しかし、それでも暇になってしまった。徐々に眠気も襲って来る。ドアの開いた音で起きれば良いとそのまま瞼が閉じる。小さく寝息を立て始めると、そのまま意識を手放す。


「 ……―――ッ!? 」


 だが何かを感じたかのように目を覚ます。嫌な胸騒ぎを感じて、少し苦しそうに胸に手を当てる。何か怖いものが近くにやってきたような、気持ち悪い感覚が苦しませる。こんな時に面倒くさい事が起きてしまう、心底嫌そうな顔を浮かべると愛用の金槌を持って、外を出た。表の看板を「closed」と置き換えて、雪の道を歩く。


「 はぁ……はぁ……クソッ、まさか此処に入ってきたのか……なんとかの壁もアテになんねぇな……。」


 胸の苦しみが強くなる場所へ向かう。魔女は光の壁だったかそんな名前でこちらには入れない話だったはず。それは神様が造った障壁らしいが、そんな古臭い壁で守られてるなら、この苦しみはなんだと心の中で吐き捨てる。きっといる、黒い霧を操る白銀の髪を持つ女性が。きっとあれは普通の魔女じゃないのだろう。やはり自分は本当に女性に関する事には災難がよく起きる。歩き続けると、それはいた。吹雪く白銀の世界の中で暗黒に輝く黒いフードの存在。あれだ、フード越しでもわかる。あの異様な存在と恐怖を。初めて会った時の記憶が蘇る。


「 ハハ……マジでいやがった。面倒、くさいなぁ……。」


 その場にどさっと座り込む。額には冷や汗が流れ、冷たい風が身体を冷やす。恐怖より自分に降りかかる災難の存在の一つがこんなにもまた会えた事と、面倒な事が起きるという様々な感情が渦巻いている。何でこんな寒い外を歩き、あれを探した理由がわからない。ただ、苦しんだまま店の中で閉じこもるのが嫌だったかもしれない。そういう事にしておこうと思った。


>>イヴ


【こんばんは。早速ですが、絡みます。戦闘するかどうかは、お任せします。もし戦闘の場合は、全速力で逃げるかもしれませんが(苦笑)】

14日前 No.54

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城近郊の森】

猛吹雪の中、ヴァトラウテの兵士とグリムローゼの魔女達が戦い、大悪魔たるイヴが結界内へ侵入した頃。

グリムローゼ城近郊の森は銀世界に包まれていた。月明かりに照らされ、普段は暗い森も、月の光の反射を受け、銀色に輝いていた。

「雪だー!」

コートに耳まで隠れる帽子、ミトンの手袋を付けてブーツではしゃぐミレーナもまた、そこに居た。雪により所々白くなったフギンとムニンも足取り軽やかだ。「犬は喜び庭駆け回る」のだ。

さて、まずミレーナが取り掛かったのは雪だるま作り。手頃な枝から雪をとり、それを丸めて核にする。それを地面に溜まる雪の表面だけをこそぎ取るようにそっと転がす。

目指すはこの景色と同じ、濁りの無い白。ヴァトラウテに住まう10歳の少年少女は、雪が降っただけではしゃぎ、それが積もったとなると目も当てられない狂乱っぷりを見せる。そこで作られる雪だるまは大きさばかりを求めて土やら枝やら葉っぱやらが混じり、形も悪い。

そうなるのは仕方がない。雪だって有限なのだ。平和な取り合いの中で「綺麗な雪」など選んでられないのだ。

この場所に踏み入れる者は敵意を持った騎士か、自らの眷属くらい。今はそのどちらもフライヤ川に居る。つまり、雪を独り占め出来るミレーナはいわゆる「勝ち組」なのだ。

綺麗な雪を求めて歩き回っても競合する相手がいない。子供にとってそれほど都合の良い雪遊びはないのだ。

「出来たぁ!」

落ちていた枝を手に、小石を使って顔のパーツ、そして、城から持ってきたバケツを被せて完成したのは━━


━━雪玉を幾つか重ね、簡単な装飾を施したとは思えない、異形のモンスターだった。


湾曲した胴体はどうやって重力に抗って居るのかと疑いたくなるほどぐにゃぐにゃと捻じ曲がり、頭には何故か正中線に沿って大きなヒビが入り、地面との接地面はこれでもかという程に小さい。

例えるなら、ミノタウロスとスライムの不快な部分を合わせ、案山子の骨組みに貼り付けた様な、そんなモノだ。

「会心の出来ね!稀代の芸術家と言われても疑わないレベルだわ!」

流石の忠狗達もこれは理解しかねるのか顔を見合わせ、「くぅーん」と困ったような声を出す。

「さあ、どんどん作るわ!この世に芸術を残すのよ!」

もうお分かりかと思うが。ミレーナには絵を描いたりものを作ったりする才能が致命的に独特なのだ。

この森を異形の雪像の展覧会にされないよう、そろそろ誰かが止めなくてはならない。

≫all

【皆さんが物騒な雰囲気になっている中、雪遊びに勤しむ始祖の魔女ちゃんです。呪い渦巻くグリムローゼですから、その内雪像達が動き出すかも……(無いです)】

14日前 No.55

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nHvdad0K0Z

【 ジュリアス/ グリムローゼ境界フライア川】


全てが白く染まる、感極まった永遠の世界。その穢れなき純白の中には何物も存在しない。突如として吹いてきた異常な猛吹雪を前にして、ただゆっくりと静かに流れるこの川を見てそう実感する。歩きながら下を見ると足跡がくっきりと付いていた、こういう日もたまにはいいかもしれない。


…寝起きのせいであの人の言葉は全く理解できなかったが、言いたいことはある程度脳で判断が付いた。何よりこの吹雪、全ての命に生を実感させるこの綺麗で冷酷な風がその火照った身体を冷まし、持ち前の冷静さに再び輝きを与えてくれる。生きるというのは、やはりこの上ない幸福であり素晴らしい事なのだ。


だが、ここに来て生を邪魔する断罪人が1人。


この白銀の世界の中に、まるで他の何かを存在させまいと魔女達を切り捨てていく者の姿が確かにこの目に映り込んだ。恐らくこの川の境界付近を守る騎士、以前から鉄壁の防御とは聞いていたが本当に堅牢強固なヤツがいるとは正直予想していなかった。だがコイツは周りの他の騎士達とは比べものにならない圧倒的な脅威、魔女達が無闇に特攻ぜす、尚且つ切り捨てられた魔女達を回収するために囮にでもなってやるか。


「…まずは一手…」


ここまで来たらもう止まらない、腰から取り出した一本のナイフを相手めがけて全力で放り投げる。腕の振りを加速させることで猛烈な速さと威力を実現させ、もはや猛獣の牙と言っても過言ではないナイフは白き世界で剣を振るう騎士めがけて綺麗な直線を描き飛んでいった。

>ミシャエル様

【絡ませていただきました】

14日前 No.56

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 町】

猛吹雪はいつしか町全体を呑み込み、風雪が高速で多くの建物の間を吹き抜けて行き、嵐のように物凄い轟音を立て建物の中で身を潜め、人々は凍てつく寒さと猛吹雪により軋む建物、この異常な気象に対して恐怖と不安を募らせ無力ながら身を寄せ合っていた。
町中に広がった猛吹雪も城の方へ目掛けて流れて行き、猛吹雪はヴァルトラウテを次第に呑み込んでいく。
轟音と白銀に埋もれる道を悠々と歩くイヴは、更に拡大していく猛吹雪により、町中の人々の恐怖と不安を直に感じ取り、それら負の感情は黒い霧へと変貌して行きイヴの方へと集まっていく。

「他者の恐怖は何たる美味か…、これは礼だ…汝等に良いものをやろう…」

無表情でかき集められた霧を己の体に取り込んだ後、ニタァっと口角を上げ醜い笑顔へと変貌させれば先程かき集められた霧とはまた別の霧が小さな球状になり、その球状の黒い塊は各建物へと霧散して行き眠っている人々の中へと入り込んでいく。が、その行為を暫く続けようとした矢先、背後からどさっと雪の大地に落ちたような物音が聞こえたため拡散させていた霧を一旦中断しゆっくりとその方向へと顔を向けると、そこには極寒の猛吹雪の中にも関わらず恐怖で冷や汗を流し、槌を握りながらも座り込んでしまっている男性の姿が目に入る。
その男性は見覚えがある、たまたま出くわして大悪魔である己に呪われた挙句他の魔女にも獲物として狙われている不運な男性である。イヴはその様子を見て、未だに男性は己に対して恐怖に感じている模様で神の加護の力があるにも関わら呪いが解けていない様子を見て、不気味な笑みを見せた後、ゆっくりと威圧するかのように男性へと歩み寄る。

「誰かと思えば汝であったか…、酔狂よなぁ…身を潜め隠れていればよいものの…我がそんなに恋しかったか…?…それとも…そのちっぽけな槌で我を殺しにきたのか…?」

ゆっくりと歩み寄り、相手の正面にまで近付けば一歩も動けない相手に対して目線を合わせるかのように身を低くした後顔を正面に近付け金色の目で相手を見つめながら、相手の顎をそっと撫で、口を開く。

「ククク…汝がどう思おうが結末は同じだ…無理であろ…?汝は何もできない玩具だ…ただただ絶対なる者に身を委ね…強者の興次第でされるがままの玩具でしかならぬのだ…可哀想に…このまま汝は何も抗うことができず…このまま朽ち果てるのだな…。…だが案ずるな…我は今非常に気分が良いのだ…。」

ねっとりと獲物を締め付ける蛇のように、獲物に対して顎や頬を撫でながら妖艶な手つきと声で相手に恐怖をさらに植え付けていくが、最後に助け綱とも言えない、気分が良いと先の見えぬセリフで相手に選択肢を奪って行き、その後に相手の耳元に顔を近づけて口を開く。

「…一つ…頼みたい事がある…とても簡単な事だ。」

男性の取り扱いを知り尽くしているイヴは、相手の死角で不気味に微笑んだ状態で、妖艶さを放ちゆったりとした誘惑するような心地よい声で相手に頼みたい事があると問い始める。


【あぁ、絡みありがとうございます!戦闘は状況によりますがイヴは悪事を働きにきたのでただ戦闘するだけのような単純な事ではなく、狡猾な感じで立ち回って行こうかと思うので普通の戦闘は多分しないと思います。この後ですが、イヴになすがままにされるのもいいですし、全速力で逃げて頂いても構いません。】

>>ヴァルカン様

13日前 No.57

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/ ヴァルトラウテ領 町】

 舞い散る雪が強くなり、吹雪と成る。白銀の世界は獣のように荒れ狂い、その身を冷たく包む。口から出る白い息は激しくなる、強ばった身体に見知らぬ恐怖の対象がそこにいるからだ。落ち着け、呼吸を整えられない面倒な事にはなりたくないと呼吸を整える。視界には球状になった黒い塊があちこちに出て行った。何をしたかはわからないが、ロクでもない事が起きるのは確かである。自分のように悪夢を見させられるか、それ以上の事か。
そしてこの恐怖の元凶である彼女に見つかる。恐怖は最初の時より、慣れた気もするが気を許してはならない。それより、フードを深く被ってて顔はよく見えないが、綺麗な女性であるのは確かであると思う。一息、吸って吐いて彼女と目を合わせた。


「 お、覚えてたのは意外だ、な……てっきり忘れていると思ってたぜ。あれ以来、お前に会ってからたまに夢に出て忘れられないだが?この前の化物女と交互で夢に出るから、こっちはほぼ睡眠不足だバカ野郎……ッ!!あぁ?こんなんで殴ったくらいじゃ死なないだろう、お前。俺の槌はな、誰かを殴り殺すもんじゃねぇ、何かを創るためにあるんだよ。」


 面と向かうと、威圧感を感じる。正面に近付け金色の目がこちらを見つめる、自分の顎をそっと撫でられ、まるで心臓でも掴まられた気分になる。だが自分の想い、その生き方を捻じ曲げない覚悟くらいは持っている。この際だ、言いたい事は此処で言ってしまおう。恐怖に立ち向かうように、言葉の槌を相手に叩きだす。こっちは、数回も人外な存在に会っているのだから。


「 おう、確かにこれじゃ何も出来ねぇ。ただこれだけは言える、普通のしがない鍛冶師がお前のような絶世の美女にこんなに撫でてもらえるなんて、こ褒美か?お前の上機嫌さには感謝しかねぇ。あとはそんな怖い感しまって、普通に撫でてももらえる方が、俺的には好ましい。ついでにこの雪も止めてもらえるとありがたいがな。フゥ…まあなんだ、一生の内に一回ぐらいこんな面倒な事、なかなか起きないからな。 」


 自分の人生は生か死か、どちらに転ぶのかわからないが我ながら言いたい事は言い切った。近くに寄って見えた顔は確かに綺麗であった。その威圧感さえなければ、こんなに身体は強ばったりはしない。開き直りに近い事をやったかもしれないが、割と悔いはない。言い終えると、自分の耳元に彼女の顔が近寄ってきた。一瞬だけ強ばると、誘惑するような心地よい声が響いた。


「 ……ただの鍛冶師じゃ、出来る事は限られるけど、なんだ?」


 自分の命は彼女によって掴まされている。心地の良い声に得を感じつつも、やれやれと呆れ顔を浮かべてその頼み事を聞き返した。どうせ面倒な事だろう、それしか思い浮かばなかった。


>>イヴ


【というわけでなすがままにさせて頂きましたー。逃走については了解しました】

12日前 No.58

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】

 リューシェの目論見通り、ジルベルトは魔女の襲撃と聞いて即座に反応し、外の様子に目を引かれていた。常に陰鬱で淡々とした態度の彼を苦手とする領民や官吏は多々いるが、リューシェにしてみれば彼の興味に対する動向は非常にわかりやすく、扱いには困らない。彼に招かれた身でありながら、逆に手綱を取っているくらいの気持ちでいる。彼女としても単独で悪魔たちに勝ち目がない以上、ジルベルトを何とかして焚き付け、あの悪魔に嗾けることが上策なのである。その為、来たるかもしれない悪魔との対峙に備えろとの命にはひどく上機嫌に、快活な少女そのもののような声音で即答した。

「ええ、ええ。承知しましたとも! 私もあの雌狐には久しく挨拶を出来ていないと思っていたところなのです。……と言っても彼女の居場所の特定までは私では不可能ですね……。」

 ジルベルトの背後を早足で歩きながら、自分がどこへ向かうべきか思案する。

 廊下の窓に流れる景色に目を向けても、流石に南端の都である此処からグリムローゼの様子は見えない。ただ降り着ける雪は先程から一段と激しくなっていた。このまま勢いを増すのであれば視界が確保出来ないという可能性もそう遠くはない。この吹雪があの大女悪魔の仕業であることに違いないのだが、それを覆す程の手立てはない。況してや夜中である。リューシェの権能も万全ではない。騎士達もその半数が出払っている以上、ジルベルトを外に放るのは不安しかなかった。

「……あの獰悪相手に、更に此の悪天です。大した数の護衛も無い夜戦にジルは戦力外でしょう。慎ましやかに玉座で縮こまって震えていた方が賢明ですよ。」

 最悪自分が出て行くという彼を、先程とは打って変わって冷淡な声でそう諌めた。

>ジルベルト【すみません遅くなりました;】





【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】

 猛吹雪の中だというのに、一頻りの間どれだけかの魔女を狩っていた身体は火照り、外套とフードの中に熱が溜まって暑い。近寄ってくる魔女は悉く斬って捨てた。この灰色の中で視界を邪魔されない彼がそうでもしなければ此方に与える損害、具体的には兵の死傷は考えるだけで恐ろしい。

 まあでも無理だ。多くの魔女を屠り足元に仰臥させて尚、ミシャエルは内心は観念していた。何体かの相手はできても、一掃する程の力はない。真向に戦えるかどうかという人間如きが一人くらいいたところで、結果はそう変わらないだろう。こんな数の魔女が集って来ることなど、其れなりに前線を観続けている彼でもそう見るものではないのだから。

 相変わらず騎士とは思えない程に弱気ながらも冷徹で矛盾のない予測を立てながら、それでも課せられた役として魔女は殺す。作業のような仕事にもちょっとだけうんざりして来た頃、彼の目前に一人の魔女の姿がいた。少し距離を取った所から、此方を観ていると思った矢先。


 彼女の腕が動き始めてからそれが振り下ろされるまで、異様な速度だった。

「…………!……」

 その一振りで投げられた刃物は当然の如く勢いが付く。咄嗟に剣を構え弾くが、これだけ吹雪いているのに真っ直ぐに飛んで来た一撃は、小型のナイフとは思えない程に重かった。
 飛び道具である以上距離を取っていても不利なのだが、あの動きをする相手が早々剣の間合いにまで此方を近寄せるとも思えず、とりあえずそのまま防御する姿勢で様子を見る。

>ジュリアス【ありがとうございます。】

12日前 No.59

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 町】


猛吹雪の凍てつく冷気により恐怖と寒さで強張った体を懸命に呼吸を整えて落ち着かせようとする、そして空元気にもこちらの威圧に気圧されまいと言いたいことを己に訴えかけてくる。その恐怖に抗おうとする様子を見てイヴは滑稽に感じ取り、愉快そうな顔をして口角を静かに上げた後、相手の顎を指で撫で回しながら相手の目線に合うようにこちらを向かせると。

「ククク…カカカカカカカカ……面白い男だ…そこまで言うのであれば…我の美貌を堪能するといい…。しかしそうか…それは気の毒で申し訳ないことをしてしまったな…。詫びに汝を夜通しで愛でてやっても構わんが…汝はゲーテの物だ、些かそこまで愛してやる事はできんな…。」

相手が恐怖に抗おうとするものの、同時に己の誘惑による魅了が邪魔をし、抗うにも抗えずただされるがままの状態になる。しかしそれでも健気なまでに覚悟をしているのか威圧をするのをやめてくれと訴えかける相手に対して、両手を相手の双方の頬に手を当て顔を近づける。

「…汝等は食事を妥協するのか?…無理であろ…?我の血となり肉となるのは恐怖のような因子だ…、…よって汝の願いなど聞くに値せず…。知っているか…?人の血と言うものは…生きたまま死の淵に立ち、恐怖と絶望にのたうつ頃が一番美味なのだよ…、我が家族らも恐怖を望んでいるのだ…。まぁ今はそんな事はどうでもよい…」

相手の要望など全く聞き入れる事なく、真逆の内容で、ぶれる事なく淡々とおっかない物言いをしながら静かに返答をし、相手の耳元にまた顔を近付けて囁き、今はただ恐怖を食らう事を目的にしているわけではないと訴える。

「なに…単純な話だ…。…汝等の信じる神とやらに祈り…見苦しく助けを乞うてみよ…。」

心地よい声の中に暗闇のように暗い不気味な感情を発しながら、神に祈れなど助けを乞うて見せろと悪魔らしからぬ事を囁きかける、しかしそれは明らかな企みを秘めながら只々相手に己の願いを訴えかける。

>>ヴァルカン様

12日前 No.60

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/ ヴァルトラウテ領 町】


 吸っては吐いての呼吸を繰り返す。こうして呼吸を整えないと、息苦しくて死んでしまいそうに感じる。寒さや彼女の発する威圧感に耐えてはいるが、限界というものは自分にもある。逃げるのにヘマをしたら、それこそまさしく人生の終わり。対する彼女の様子は至極楽しそうに見える。この寒い中でも彼女にとっては寒さも感じないように見える。それもそうか、自分で起こした気象で自分を傷つける真似はしないだろう。自分には考えられない体をしているという事にしておこう。女性にとっても、化物にとっても。大人しく撫でられて、彼女の手の柔肌の感触を楽しんでいる。こんな極寒の中、彼女の言葉に聞き逃せない単語があった。ゲーテ、自分はいつの間にかそれのものになったらしい。


「 ああ、是非とも堪能させてもらう。この街の娼館の女以上に、お前は綺麗に見える……娼館の女と比べたら、それは失礼か。夜通しか、まあ俺は受けでもOKだ、うん。ん?ゲーテ?ちょ、ちょっと待てッ!ゲーテってあれか?色んな生き物の体をくっつけたあの化物女の事か?!俺はッ!あんな女のものになった覚えはねぇよ!!別に俺フリーだから!変な気遣い止めてくれねぇかなぁッ!」


 頭の中にあの女の表情が蘇る。至極楽しそうに、蛇のような舌を出して喜んでいる彼女の表情が。手でブンブンと否定する意味で振り、寒さや恐怖、魅了されてた事が頭の中で吹っ飛ぶ。何故自分はあの女のものになってたのか、吹雪に負けないくらいに焦り混じりに怒鳴るように言い放つ。目の間の彼女とは違う意味で、別の恐怖が蘇る。向こうでは俺はそんな立ち位置でいたのか、というか何故彼女は自分がゲーテに狙われてるのを知っているのか。言い終わると、白い息を疲れながら吐いた。


「 はぁ……はぁ……。そ、そりゃあ妥協はしないけどよ……恐怖と絶望、ねぇ。お前らって―――ってか、近くで見ると綺麗だな。」


 視線を落として不便な生き物だよな、と言おうとしたが止めた。自分に怖がられないと、生きてはいけない存在なのだろう。哀れみを感じたが、それはそれで彼女の逆鱗に触れるかもしれないので寒がっている苦悶の表情の奥に隠した。ちなみに彼女の顔を近くで見れたので、褒めといた。そして彼女の頼み、それは神に助けを乞う事をしろであった。何故そんな事をするのか、思考する。恐怖と絶望する自分の血でも飲むつもりか、そんな答えが頭によぎる。もう逃げられる状況ではない。彼女が何をするにしよ、大人しく従う事にした。


「 ―――…… 」


 金槌を持ったまま、胸元で手を組む。そして目を閉じて、神に助けを乞うつもりで祈りを捧げる。頭を垂れ、表情は強張り、恐怖に包まれる。このまま死んでしまうかもしれないと、更に恐怖を加速させる。吹雪で雪が服の上から積もり、じっとその場から動かない。血を飲むなり、煮るのも焼くのも好きにしろという事にしか頭になかった。


>>イヴ

11日前 No.61

Nero @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

【ジルベルト/ヴァルトラウテ城内】

妙に意気盛んなリューシェに対していつも通り特に反応を示す事無く、騎士達がフライア川へ向かったという伝令からの報告に軽く返事をして窓の外に顔を向けた。
先程の静寂な降雪が嘘の様な猛吹雪である。恐らくあの大悪魔の仕業だろうが、状況要因としては騎士達に重い枷が掛かっているようなものだ。魔女達からすれば主人からの追い風、尚更不利な現状に変わりない。兎に角親玉を探して撒くか首を取ってしまわない限りは湧いて出てくるだろう数多の眷属の存在を考慮し、思うよりも面倒な状況に思わず眉間に皺が寄る。

「吹雪が障壁を超えた。軌道が不自然過ぎるな。あれは奴の手の内のようだがいくらあの悪魔でも障壁外から気候を操作する事など不可能だろう。……既に奴の侵入を許してしまっている。」

だからといってこの広大なヴァルトラウテ領内からピンポイントで大悪魔の居場所を突き止めるなど出来るわけが無い。勿論あちら側も領地の端で餌を取りに来るなど悠長な輩ではないことも承知の上だ。いずれは此処に直接攻撃を加える可能性も拭えない。
そんな厄介な大悪魔と唯一対等に渡り合える神が、背後で先程とは打って変わった冷淡な口調で自身を咎める。その言葉は図ってか考え無しなのか妙に挑発的で高圧的だったが、表情を崩す事なく彼女の方へ身体を向けた。長い付き合いのリューシェならば、この反応など考えずとも予測出来ただろう。

「……障壁の領域内とはいえ夜陰だが、一人であの悪魔を確実に相手取る確証が貴様にはあるのか」

傍から見れば対抗するような煽りと感じる発言であるが、決して挑発などではない。元よりジルベルトが挑発等と言う器用な真似が出来る訳が無い。それは単純に彼女が大悪魔イヴに対等な闘争を出来るのか、その確実性を確かめているに過ぎない。こちらの過信で最も重点的な戦力を失うということは即ちヴァルトラウテの敗北と滅亡を意味する。慎重にならざるを得ないのだ。
ジルベルトの暗い瞳が、然し真直にリューシェを見据えた。


>リューシェ


【大丈夫です、私も大概遅いので…;】


【ゲーテ/グリムローゼ城近郊の森】


パチリと左右黒白の双眸が開く。空を見ると、大きい月が一つ、爛々と輝いていた。呆ける頭で考えて、あ、と分かりやすい単声を一つ。

「……だぁいぶ寝過ごしちゃったァ。寝過ごしたなァ、寝過ごしちゃったわねぇ。」

襲撃の刻は今である。恐らくフライア川の国境では仲間達が悪魔様の命令で人間共に奇襲を仕掛けている所だろう。その脳内に響く命令さえ、完全に眠りに塗り潰してしまった事にあららーと軽い声を上げた。
まぁいい、これから行っても間に合うのは間に合うだろう。騎士の一人や二人首を取ってしまって遅刻のマイナス分も補ってしまえと適当な思考回路をこねくり回しながら、自身の寝そべっていた大樹の枝から軽やかに降り立った。
ストン、と流れる様な音を立てて少量の雪を弾き飛ばしながら着地する。飛んだ雪を簡単に払いつつ、顔を上げたその先には奇妙な姿をした雪の群れがまるでお祭りの如く並んでいた。

「……わぁーお、可愛いぃ□。そうかァ?そうなんじゃねぇのぉ?」

さっきの挽回策は何処へやら。並ぶ雪像の群れを見渡しながら先へと足を進める先、そこにはグリムローゼの長、魔女達の崇拝が、その忠犬達と共に積雪と戯れる姿があった。なるほど、異形のモンスター達を作っていたのは彼女であったのか。たがその抽象的なデザインはゲーテのドストライクな好みであったらしく、彼女もまた目を輝かせながら始祖の魔女の元へ歩む。

「始祖ちゃーん!何しているのォ?してんだァ?こぉんな可愛い雪だるまちゃん達作っちゃってさァ。天才かしら!天才かよ?天才じゃないのォ?」

>ミレーナ


【絡ませていただきます!】

10日前 No.62

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

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10日前 No.63

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 町→広場】

呼吸を整えるも、寒さと恐怖により息苦しさを訴えるも、逃げることもさえも叶わず、ただただなされるがままの状態でその場を耐え忍びながらも誘惑に飲まれつつある、感情の起伏により踊らされている相手を楽しみながらも観察する。凍える中に恐怖して、誘惑されつつもそれらの負の感情に対する抗いは、いつしか体力が奪われる毎に薄れつつはある。一方、凍えるはずの猛吹雪に対して寒さも感じる様子もなく、服には雪片一つも付着しないイヴに疑問を感じているようだ、それを踏まえて相手の反応に答え始める。

「ククク…それは…褒めの言葉として受け取ろう、我は対峙した者は勿論、万象をも魅了しているのだ…、…一つを除いてな…。」

人は勿論、殆どの現象も掌握しているイヴではあるが。一つを除く…それは己自身も美しく思える光という存在、その光は己の持たないたった一つの美しい存在、それから拒まれた尚美しく感じ妬ましく憎い存在。
光という存在を思い浮かべれば、先程からゲーテの愛情を真っ向に否定する相手を無視して少し何か思い詰め、相手と顔を合わせた状態で無表情で呆然とし始める。
しかしその思い詰めた表情から、恐怖と凍えによる体力の低下により死の淵に近付いて行く絶望感と顔に魅了される感情の起伏にふと、苦悶の表情の奥深くに何か感じ取り難い想いを感じ取り、意識を再び相手の方へと振り返る。

「…ほぅ…伏して尚、我に哀れみを感じるか。」

色々な人間を観察し、魅了し、絶望させ、恐怖や憎しみの沼に陥れてきたイヴは感情を感じ取る事は造作もない事であったが、自身が哀れと思われたのは今まで生きてきた中で久しい感情であった。先程の願いを耳に入れ、死を覚悟して言うがままに健気に神に祈りを始める彼に対して頬に手を添えたまま無意識にもクスリと柔らかく笑みをこぼしながらそう小声でつぶやき、猛吹雪により見えぬ筈のヴァルトラウテ城へと視線を向ければ笑みは消えそのまま無表情でゆっくりと立ち上がる。

(さて…汝はどう動くか…神の端くれよ)

祈りをさせる事でここに奴らが駆けつけてくるのか、そもそも間違えではあっても幾人か相手取れば何れ奴も駆けつけてくるだろうと判断すれば、神に祈りを捧げている男に何もせず静かに猛吹雪の中、広場へと歩き始めて行く。


【遅くなってしまった上、下手な言い回しと短くてすみません。そのままイヴについて行くか、ここで回収するかは判断を任せます】


>>ヴァルカン様、ALL

9日前 No.64

錆色の鍛冶師 @kaizelkai ★kdFzi0ED3j_mgE

【ヴァルカン・マエスティラ/ ヴァルトラウテ領 町→広場】


 襲いかかる極寒の風は徐々に強くなっているような気がする。呼吸を整えてないと、体も満足には動けない。こんな目の前に美女がいるのに、寒い、苦しい、怖いの三連発に流石に、驚く気にもなれない。妙に観察されてるように見られるのを感じており、自分の反応でも楽しんでいるのかと思う。どうやら彼女の前では、自分は玩具当然の扱いである。強大な力を前にして、自分がまだ生きているのは運が良いと思うしかない。


「 ふぅ……そ、そうかい。まあそれだけ美人なら納得、だな。んあ?魅了されねぇのもいるのか……。な、なんだよ……俺にだって選ぶ権利くらいあるだろう?確か、ゲーテだったか?確かに体つきは良いし、顔も悪くはないし、愛想もまあ明るいから良いけどよ……俺の事を剥製にしたがるからなぁ。それだったらまだ血を吸われた方がマシだと思う。 」


 彼女の魅了を持ってしても、心を奪われない相手がいる。男性の同性好き、最初にそれが一瞬で浮かんだが口には出さない事にした。毎日彼女と顔を合わせるのは嫌な気もするが、美女は三日で飽きるという言葉がある。三日連続に彼女と会っていれば、これに飽きるのではないかと思うがそれはないと思った。ゲーテとの愛を否定すると、彼女の表情が無表情で呆然とする。何か気に障る事でも言ったかたと焦るが、女性くらい選びたい権利もある。しかし、異様な姿を除けばゲーテも美人の部類には入ると思う。だが自分を剥製にしたがるあの欲望にだけはどうしても素直に頷けない。はぁと、白い息のため息を吐きながら、ゲーテとの記憶を振り返っていた。


「 ―――……面倒くせぇな。 」


 見よう見まねの祈りの格好からまだ動かない。流石に何もしてこないので、ゆっくりと目を開くと彼女は目の前にいなかった。だが耳元に彼女の言葉だけは聞こえた。哀れみ、確かに彼女達の事を可哀想で面倒だと思っていたが、今まで口には出してはいない。まるで心を読まれたような、本当に自分の心を読まれたかもしれない。色々思う事はあるが、心を読まれる事に呟きながら面倒だと思った。
祈る事を止めて、何処かへ向かおうとする彼女の姿を追う。吹雪の中で走る事は不可能、寒さで身体が上手く動かせない。だがそれでも追いかけるのは止めない。


「 結局、俺に何させたかったんだこのヤロウッ!は、ックションッ!!あぁ……さ、寒い……。」


 祈らせておいてなにもしなかった。吹雪の中でじっとしてたのは身体に堪えるものである。吹雪の轟音でかき消されそうになっても、寒がりながらも叫ぶ。思わずくしゃみをして、両手を擦り合わせる。


>>イヴ


【了解しました。いける所までいこうと思います。】

7日前 No.65

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】

「私を誰だと心得ますか!悪天と言えど我が権能は狐狸一匹程度、訳なく転がして馳せ戻りましょう。」

 妙に訝しげに確認してくるジルベルトに得意げにそう答える。一切揺れない彼の鉄紺の瞳を賢しらに見つめ返し、歯を見せて笑った。
 淡白ながら迫力のある彼と会話していると、尊大な態度を崩さないリューシェでは常に険悪そうな空気になってしまう。但しそれは端から見た様子の話で、彼女自身は彼にそれほど嫌悪を抱いている訳でもなかった。冷徹であるが明晰な分、話が早い。しかしその透徹は既に人間の域ではないのも確か。今のところは完全な主人とは言え、情のない統治者はいずれ敬遠されて足元を掬われるだろうと彼女は実は予想している。彼に伝えたことはないのだが。
 そんな論理の一点張りな彼を知り尽くしているリューシェは、威厳を示すだけの威勢と共に冷静に続ける。

「とは言え、威勢だけでは納得しませんからね、ジルは。……そもそも私だけを狙って此方に侵入すること自体愚策でしょう。夜とは言え奴らも我が光を忽せには出来ません。地の利を得たあの暗夜の森に引き篭もって誘き出す方が確実ですからね。」

 と説明していても、やはり彼が聞き分けのない男だと言うことは重々承知している。あの大悪魔に対峙するのだから尚更頑固になるだろう。どうしても着いてくると言うのであれば、それ以上は止めないつもりでもあった。

>ジルベルト




【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア】

 魔女の方も、既に何人かの同輩を斬って捨てた此方をそれなりに警戒しているのだろう。互いに距離を取ったまま膠着していると、彼女の方が他の魔女たちを後ろへ匿った。魔女たちに指図でき従えさせることが可能と言うことは、それなりに高位の魔女なのか。そうであれば向こうから此方を狙ってきた理由も何となく察しは付くが、どうせ斬ってしまうので彼としては何でも良かった。何にせよ、此方としても同時に複数の敵に目を付けられるのは都合が悪い。平時でさえそうなれば分が悪いと言うのに、今は積もった雪に嫌でも足を取られる。滅多打ちにされない方が難しいというものだ。

「……?」

 一対一となればどうとでもなるか……などと思いながら様子を伺っていると、雪の向こう側で彼女がどうやらぱくぱく口を動かしていた。見ようによっては何か喋っているようだが、生憎豪雪の吹き荒ぶ音で此方まで声は届かなかった。
 その様子を見て、そもそも魔女たちはこの中でどうやって視界を確保しているのか、という疑問がふと思い立つ。身体能力は高いとは言え、もしかすると五感やその辺りの条件はそれほど変わらないのかもしれない。向こうも警戒しているのならば、少々強引にこじ開けることも不可能ではない。

 些か早計かもしれないが、どの道このまま距離が開いていても彼方の益でしかない。そう思いながら好機を見計らっていると、彼女の腕がもう一度動く。2本目のナイフが、吹雪の間を一筋に此方へ向かってくる。しかし先程のような不意の一投ではない。この豪風に衰えないくらいの勢いで投げる彼女の腕の強度がどうなっているのかを気にするほど余裕があった。

「……!?」

 ……直後にナイフを持った彼女がものの一息で眼前に接近してくるまでは。
 更に今度は聞き取れた。投げたナイフと突っ込んでくる自分と、同時に襲いかかることで何方かを犠牲にさせるのが彼女の狙いらしい。確かに両方を処理するには、彼女の接近はあまりにも速すぎた。危険性からして彼女の握ったナイフをどうにかするとしても、飛んで来た方のナイフはせいぜい当たるところを選ぶくらいか。

 少し体を傾けて、外套が幾重か重なっている肩口辺りでナイフを受ける。分厚いとは言え勢いに乗って飛んで来たそれは鎧を貫通して肉にまで浅く刺さったが仕方ない。呻き声一つも挙げず、接近して来た彼女のナイフを、両手で掴んでいた剣の刀身で弾き返し、一瞬体制の崩れるであろう彼女の首を狙ってそのまま剣を振る。

 あの接近を一瞬でここまで処理したのだから誰かに褒めて欲しかったが、そもそもこの猛吹雪の中では誰にも見えていなかった。

>ジュリアス

7日前 No.66

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【ミレーナ/グリムローゼ城近郊の森】

「始祖ちゃんじゃなーいーっ!ミレーナだもん!」

近づいてくる眷属の一人、ゲーテにぷんすこ怒るミレーナ。ぷくーっと頬を膨らませる。

別に自身が始祖の魔女と呼ばれる分には別に構わないのだが、それをあたかも自分の名前であるかのように呼ばれるのが気に入らないのだ。まあ、いわゆる幼子のよく分からないわがままなのだ。

だが、自らの作った雪だるま(と呼ぶのを舌が拒否する程のオブジェ)が褒められた事にすぐに機嫌を直し、得意満面になる。

「ふふふ、ゲーテ、貴方にはものを見る才能があるわっ!さあ、一緒にこの森を私の芸術で埋め尽くすの!」

ゲーテが現れたことによって事態が好転すると考えていた二頭の狗は、「あ、コイツもダメなヤツや」とばかりに尻尾を下げて落ち込むが、気を良くしたミレーナは気にもとめない。

「それでね、ゲーテ。お願いがあるの、この頭をあそこにある雪だるまに重ねてほしいの」

ミレーナが差し出したのは、幼子では抱えるのが精一杯という程の頭らしき形をした何か。端的に言えばどこが上下で何処が左右かすら分からないもの。何故か目らしき部分には太い枝が突き刺さっている。

そして、ミレーナが指し示す先には2m程に積まれた雪のオブジェ。例の如く見事な逆三角で地面に突き立つもの。だが、2mもあるその胴体(であることを願う)部分はミレーナがフギンとムニンを踏み台にしても届かない高さだった。

「……ダメ?」

潤んだ目で首を傾げながらお願いをする。

≫ゲーテ

【暴走するセンスの塊(皮肉)。】

7日前 No.67

Nero @nerokichi ★Android=twULkCgnJm

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4日前 No.68

ミネルヴァ @metropia23☆rhQo82JcU2ig ★iPhone=hpAHaaYwlW

【イヴ=ティフォン/ ヴァルトラウテ領 広場】

住宅の建物、入り組む工場の町々を猛吹雪が強烈に吹き抜け、風の強さがさらに増していき、吹き抜ける轟音は街に響き渡り人々は建物の中で家族と身を寄せ合い、異常気象に対する寒さや不安と恐怖に晒されながらただただ耐え忍んでいる。
轟音を響かせる白い濁流の中雪道を悠々と歩いて行くイヴは路地を歩いて行くと、住宅や工場で行き交う町々の中で大きく開けた見渡しの良い広場へと到着すると、フードを脱ぎ白銀の髪を妖艶に靡かせ手櫛をするかのように己の髪を撫でた。
普段はここで商人達が露店を開き人々は買い物をしたり、祭があればとても賑わう活気のある場所であるが、この猛吹雪による悪天で真夜中の今では風による轟音以外では静けさしか残らない。しかしイヴはそれでも、猛吹雪の中でも薄っすらと顔を出す月と雪景色による幻想的な風景でもなく昔と変わらず繁栄する町や建物を眺めていた。

「…久しきかな…この地を訪るのも…、建物は変わろうとも…判る…人々が丹精を込め創造し様々な物を作り上げゆく姿が…。非力ながらも知恵を絞り…群れ…必死に万象に抗おうとせしめぬその生き様も…。愛する者の為に、動き支え合い、働く姿も…。人間どもの創造と想いは何とも美しきかな…何とも愛おしいことよ…何とも健気で愛らしいのか…嗚呼…汝達に全てを与えたいとも今も思えよう…。」

昔にも踏み入れたことのある地なのか、懐かしむ表情をしつつ繁栄しゆく町を見て、無表情と言えど人々に対して賞賛の言葉を呟く。城下町に次ぐ人口が多い町と言えど、活気があるのを直に感じ取れているのか、人々に感心の意を込めただ呟くと、広場の中央へと歩み続け、辺りを見渡した後、広場の中央に到着すれば足を止め薄っすらと顔を出す月に背を向け、雪よりも艶やかな白銀の髪を靡かせ腕をゆっくりと広げる。
しかし、先ほどの言葉から考えられないような冷たい無の表情且つ、輝きのない黄金の双眸を鷹のように鋭い眼光で見開き再び口を開く。

「…万象に抗う知恵も与えた…創造の発展をも与えた…愛おしい上力なき汝等に力を与えた…。…だが何故汝等は我を裏切った…、何故様々な物を欲し与えられた汝等は、一つのものを欲した我が罪深いのか…。…そして汝等は…何故我を差し置いて光に愛されるのか…。」

その言葉に同調するかのように、黒色の霧がイヴを覆い尽くすが白銀の長髪すらも覆う程の暗闇にも関わらず黄金の鋭い双眸のみが暗闇から覗かせていた。黒色の霧は増幅したのち凝縮すれば黄金の双眸が再び大きく開けば、暴発するかのように一つ一つ小さな球体となり、町や広場にある住宅の中へと霧散して行く。霧散して行く黒い霧は、眠りにつく人々に入り込み悪夢を与え、人々は悪夢による恐怖に包まれていく。イヴを包んでいた黒い霧は霧散していく霧により徐々に無くなり、イヴはその霧の中から姿を現せば鋭い眼光のまま自分を尾けてくる先程の男の方向を睨む。

「…我は憎む…光あるものを…全てを…。」

その憎悪に包まれゆく感情の矛先は、裏切ったこの地の人間に対してただならぬ憎悪を醸し出していたが、一つの雪片がイヴの片目付近に付着し溶けて水になり一滴の涙のように流れていた。


>>ヴァルカン様、ALL

4日前 No.69

スサ男くん @kodai4370 ★iPhone=nXMEXuDZqQ

【ジュリアス/グリムローゼ境界フライア】

猛吹雪を駆けたナイフは騎士の鎧を一気に貫き、分厚い装甲をしていた肩へと一直線にぶっ刺さった。ナイフからすればボロ雑巾を貫く感覚だっただろうが、向こうからすればが大砲からナイフを発射したようなもの。だがやはり、痛みを感じているような苦痛に満ちた表情はしていない。刺さった時の傷が浅かった、と言うよりは、向こうがわざと当たる場所を変えたと解釈するべきか。ならば、私の持つナイフをどうにかしようとしている…そんな不可能な行為をしようとでも言うのか?

しかし、構えていたナイフは敵騎士の持っていた剣の刀身によって弾き返された。自身の振りかぶった勢いと向こうの剣の勢い、それが一本のナイフへと重なるように収束し、痺れと痛みを私の手にもたらしながら雪の積もる地面へ向けて吹き飛んでしまった。そうして虚しく崩れて行く体勢から見えたのは、銀色の風の中で剣を振り下ろさんとする騎士の姿。身体の加速が止まっても、周りの景色は止まっているかのようにゆったりと過ぎて行く。


流石だ、今まで切り殺してきた人間や騎士とは比べものにならないぐらい、あなたは強い。咄嗟に動く判断能力とそれについていく身体の速度、やはり成長し続ける人間は素晴らしいものだなぁ…。

“だが、最後に笑うのは私だ”


冷たい剣は首の急所を確実に斬り裂くよう、精密な動きで振り下ろされていた。体勢も崩れて動けない、それがどうしたと言うのだ。足の動きを最大まで加速させ、積もった雪の中で一気に右脚を動かし身体の軸をズラす。そうすればどうだ、彼の剣は大動脈をギリギリ避ける形で通過した。喉元にできたデカイ傷から、吹き出すように出血が始まる、そしてその飛沫が向かったのは、他でもない、彼の目元だった。

>ミシャエル様

【小難しくて駄文ですけど、傷から吹き出た血で目潰ししてやるぜ、みたいな感じのことを書きたかっただけです】

4日前 No.70

募集中 @nisemodoki ★hELxStGP5l_8ER

【リューシェ/ヴァルトラウテ城内】

 思いがけずジルベルトは大悪魔の処理を此方に任せても良いと判断したようだ。冷淡な態度の裏には大悪魔への憎悪が燃え滾っている筈の彼にしてはしおらしい決断のようにも思えるが、どうしたって不利な状況よりも自身の怨嗟を優先する程短慮でもないという表れとも言えるか。
 しかし、何分任されたからには応えなければならないというのがこの神の持論であり哲学である。相手がこの全く敬神の欠けらもなく可愛げのない、眉間に皺の寄った男であろうとそれは同じこと。人の域を超えた彼の冷徹な闘志も今はさておき、召喚された者として報じなければならない。

「ええ、ええ! 言うも愚かです。此方ももとよりそのつもりですから。……では少し席を外しましょう。あれもこの地では一騎当千とはゆきません、此処に侵入する程愚かではないでしょうが……何かありましたら鐘でも鳴らせばすぐさま戻ります。ジルも手を抜かないで警戒して下さいね。」

 この男に最後の言葉は蛇足であるということはわかっているが、いちいち何かそしりたくなってしまう……というより、一応彼よりも更に永く生きている先輩として面倒を見なければ気が済まないようだ。
しかしうるさく言いながらも、暗い筈の彼の眼光が鋭く尖ったのを見て安心したようにニヤッと笑うと、いつも通りに唐突にその場から掻き消えてどこかに移動した。光輪から振る火の粉のようなちらちらとした光を一瞬だけ残して。



>ジルベルト【一旦回収しますね!ありがとうございました。】





【ミシャエル/グリムローゼ境界フライア川】

 面倒な魔女だな、というのが所感だった。
ろくな魔術を持たないと言え、彼も徒らに騎士をやっているわけではない。むしろ”ちょっと広範囲が見えること”以外に得手がない癖に剣技だけでそれなりに健闘するし、故にこの領地の中での地位は上々である。たとえその武装が剣一本だけであろうが、大概の魔女であれば敵ではなかった。しかし今のところは、天候の不利があるとは言え、魔女一人を剣撃で捉えられないどころか逆にナイフを肩口にぶっ刺される羽目になっている。

 とは言えそれも流石に、この一撃でで斬り伏せてしまうだろう。と思ったのだったが、それは慢心で油断でしかなかった。寸前で魔女が体勢をずらした為に、銀の剣の切っ先だけが彼女の首を掠める。この状況からまだ抵抗する気があるのか、と驚きながらも間髪入れずに追い撃ちを掛けようと腕を振りかけたその時。

 彼女の傷が吐き出した血を、噴き出された飛沫をもろに顔に被った。今しがた魔女の体外に出されたばかりのそれは、夜の吹雪で冷えた肌にはあまりに熱い。
 目とは更に別の視界を持つ彼には、実のところ魔女が狙っていたような目を潰す効果は全く得られていないのだが、それにしても怯ませる程度には充分な威力があったようだ。目元どころか前髪や□や顎先からも熱い血を滴らせながら、彼女を避けるように数歩背後によろけた。

>ジュリアス【了解ですー。】

21時間前 No.71
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