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月下のアスール【T】-『The God Delusion』

 ( オリジナルなりきり )
- アクセス(3375) - ●メイン記事(339) / サブ記事 (84) - いいね!(9)

語り部 @yuzuriha16 ★6kAHKhaN27_EP8

にぎわう夜の酒場で、あるいは街灯に照らされた石畳の上で、

はたまた夜風にさらされた荒野で、それとも木の爆ぜる音が響く焚き火の周りで、

まことしやかに囁かれるある一つの国家が存在した。

かの国家の名はアスール。

魔導具と呼ばれる未知の技術を用い、急速に発展する新興国家。

世界から疎まれた狭間の者達が築きあげたその国は、5人の建国者により均衡が保たれていた。



アミル・カーランドが統轄する娯楽区画ウォーティア

ディノアギスバルガエンズルドが統轄する流通区画エイルス

ヒルカ・ルドナルが統轄する工業区画アーティー

出雲 鶴羽が統轄する自然区画ガイアル

そして、アスール国家隊の総本山である中心区画ルナ。

水と遊戯を求める者はウォーティアに

空と発見を求める者はエイルスに

魔導具と情報を求める者はアーティーに

大地と交流を求める者はガイアルに



今日も様々な目的を持つ者達がこの国を訪れる。

純粋に他種族との調和を志す者、己が国を富ませんと仮面を被る密偵、

帰路に迷い流れ着いた者、はたまた想像もしえない願いを抱いた愚者。

そんな各々思惑でさえ、まるで取るに足らぬものと言いたげに、

かの国家は飲み込み、最初からそこに存在していたかのように彼らは国へ同化していく。

その渦中にあなたが飛び込んだ―――それがこの物語の幕開け。



【サブ記事にてルール説明、キャラ募集を行います。本編開始の合図はサブ記事にて行い、
本編は本スレ運営主の最初の書き込みを持ってスタートとさせていただきますので、ご了承願います】

1年前 No.0
メモ2017/03/15 21:36 : 語り部(スレ主) @yuzuriha16★tFmzu6z9Az_XWi

〜簡易キャラ表(★はスレ主操作キャラ)〜


キャラ多すぎて分からねぇでございますよ、という方はこちらをご覧下さい。

なお、僭越ながらスレ主が参加者様の各キャラ紹介文を書かせていただきましたが、

自キャラの紹介文に納得がいかなければ、スレ主の承諾なしで変更追加していただいて

全然構いませんので、ご一考くださいませ。

なお、各キャラの詳しいプロフについてはサブ記事にてご確認願います。


【男性のみなさん】


○ジョージ・イワモト http://mb2.jp/_subnro/15277.html-15#a

29歳。黒髪、黒瞳。身長180cm体重78kg

義理人情に厚いが冷静沈着。そんな熱さと冷たさを兼ね備えた改造人間の青年。

4年前からアスールにて生活しており、ガイアル区画で森林保護活動などをしていた。

何らかの原因で過去のメモリーのほとんどを失っている。


○エイドリアン・デューク http://mb2.jp/_subnro/15277.html-39#a

通称エドル。32歳(外見年齢20歳)。ブロンドの髪、蒼瞳(※隻眼)。身長247cm体重115kg

平和趣向だが、内に悪戯心を潜ませるハーフエルフの青年。

ハーフエルフなれど片方は純粋な人類種ではなく、エルフと龍人のハイブリットである。

過去の経緯からデュークの通称で呼ばれることを嫌っている。


○青崎 清一郎(あおざき せいいちろう) http://mb2.jp/_subnro/15277.html-21#a

18歳。青みがかった黒髪、吊り目気味の瞳。身長170p体重60s

感情の起伏のなさから誤解されがちだが、ただ口下手な人間の青年。

武門の名家に生まれ、自らを鍛える旅の途中でアスールに立ち寄る。

剛伸鉄棍と呼ばれる伸縮自在の金属棍を武器として扱う。


○ロシム・サンダーボルト http://mb2.jp/_subnro/15277.html-23#a

16歳。金髪、翡翠色の瞳。身長162cm推定体重80kg。

…続きを読む(151行)

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ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:実技試験会場】


シスメもヒルカも捕獲したのを確認した瞬間に
レイはセキアの体から魂を切り離し、水鉄砲から人の姿へ戻り、その場で倒れた。

この技にはそうとうの魔力と体力を要するからだ。

分離する瞬間、レイの思念のようなものが
セキアに流れ込む。


『異端の魔女が作った魔武器はすべて排除しろ!』
『逃げなさい!レイッ!キャァアアアア!』
『おかあさまぁあああああ!!』

周りにすごい形相で命令する国家隊の軍服をきた男の声
娘を逃がそうとする最中に、撃たれ倒れる母親の声
それを見て、絶叫をあげる幼い子供の声

その光景と声が、セキアの中に流れ込んでしまった。
レイも予想していなかったこと
そして、誰にも知られたくなかった過去


力を使いきったレイは先ほどと同じように
眠るように気を失ってしまった。外れだリングが床で砕けた。

>セキア ヒルカ シスメ イワモト エルト

1ヶ月前 No.290

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★3VFBa8Hd4C_XWi

【セキア&ヒルカ&シスメ/第一競技場内/入隊試験会場/実技試験会場】

皆が勝利に沸き立つ中、真っ先に騒ぎそうなセキアは黙したままだった。
その目は虚空のある一点を見つめたまま、微動だにしない。
意識が深く落ちていくのが分かる。自分ではなく、レイの中に。
これは現実、なのだろうか。幻にしては生々しすぎる。
低い視線の先には、軍服を着込んだ男の姿が見えた。レイの深層意識が拒んだのか、
彼女の記憶が朧げなのか分からないが、男の顔はもやがかかったように特徴が掴めない。
彼の腕には国家隊の証明である腕章がつけられ、そこに描かれた
アスールの旗に描かれたものと同じ狼と月のシルエットが重なったシンボルが見える。
セキアに伸ばせる腕はない。無常にも引き金は引かれ、そして――

『異端の魔女が作った魔武器はすべて排除しろ!』

『(待って!!)』

セキアの叫びも虚しく悲鳴の間を縫って、
機械的に、作業的に、銃を撃つ乾いた音が淡々と響く。
息が詰まる。
むせ返るような血の匂い。カラカラに渇いた喉の痛み。額を伝う冷たい汗。
彼女の恐怖までもがセキアに伝染する。
それはまさしく記憶の大洪水といって差し支えないものだった。
飲み下せないほどの感情の渦に、思わずセキアは口を押さえる。
レイの急激な魔力の消費が体を通して伝わり、ほどなくしてレイがセキアの意識を手放した。

「戻っ…た…? 今のは、もしかして……」

勝利の美酒に酔いしれる暇もない。
言葉の代わり、自分の腕の中に横たわるレイに視線を送る。
光景が過ぎ去った後も、頭の中にこびりついた記憶がセキアから言葉を奪い続けた。

>レイ、ALL

1ヶ月前 No.291

隊長機モルガン @type14 ★Android=KeKvbmnKtk

【ジョージ・イワモト/第一競技場内/入隊試験会場/実技試験会場】

「……?」
まるでマスターとパダワンのような会話にイワモトもなるほど、と頷いたときだった。
ずかずかと大股で近づいたヒルカがイワモトの頬を手で包んだ。その状況が理解出来ずにいたが、次の瞬間、絞り出すようなヒルカのツッコミと共に耳が引っ張られ……
「あだだだだだだ……よせよせ耳たぶは生身だ!」
なんだか真面目過ぎてグレた妹ができた気分だった。

その後離れた彼女により予定が発表される。ついに配属が決まるというのに、心は何かをうったえたいと言わんばかりの感情を覚えてしまう。
そう、最初の試験での鶴羽のヘッドハンティングが浮かんでしまうのだ。
迷いが吹っ切れた時に訪ねよ。しかし、その迷いは未だ吹っ切れない。傷だらけの左腕と、機械の右腕。その間に見えるのは朽ち果てた自分達と、唯一愛された―

「……ん?」
突然視界に花がぴょこん、と入ってきた。あのアルラウネ達がまた治療に来たのだ。なぜかまだ睨んでるヒルカに苦笑いを浮かべて座るとアルラウネに頭を下げた。
「お願いします。左腕だけでいいからね」
こうして治療が始まった矢先、セキアがレイと分離したが、何か様子がおかしい。

「セキア、レイ、大丈夫か?」
二人に声をかけ、一人のアルラウネにそっと話しかける。
「ごめん、倒れてるあの子を看てあげてくれる?俺は歯車のひとつ……じゃなくてマシーンだから後回しでも大丈夫だよ」

>>セキア、レイ、エルト、ALL

1ヶ月前 No.292

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【第一競技場内/入隊試験会場/実技試験会場】

「…そうだな…荒事になんて関わらないで済むに越した事はない」
ぼやくシスメに同意しながらそんな事を言い、つられるように周囲を見れば、またもや凄惨な現場となった会場の様子がよく把握でき…今回はそれの片棒を担ぐ事になった自覚も有り、少々の罪悪感を感じる。
(…少しばかり…いや結構…か?…やりすぎたな…まぁ仕方のない事か)
等と思いはしたものの、試験内容的に荒事になるのは想定できていたはずだろうしおそらくは主催側の想定内なのだろう、と考えて思考を打ち切る事にしたようだ…修繕費を払う事となる試験官=ヒルカの財布の中身の明日はどっちだろうか?

「…そうだな、ここで突っ立っててもしょうがない」
話がある、と言う事でありこんなところでぐずぐずする意味は無く…促されるままシスメに続こうと歩き始めた所で先程身だしなみを整えていた姿を思い起こす。
(…身だしなみに気を遣う女性があまり肌をさらすのはよろしくない…か?)
ふとそんな情報が頭の中に浮かび上がり…同時に、試験の名残で相当ボロボロになったシスメの衣服を思い起こす。
…少なくとも数ヶ所は穴が相手いたはずではあるし、終盤に至っては例の瓦礫から無理に引っ張ったのであろう影響からか少しばかり伸びてバランスが悪くなってしまった袖口もあったはずだ。
「…一々呼びにくいだろう?…エルトでいい…それからこいつはそのうち返してくれればいい」
そう言いつつ、先ほどまで羽織っていたクロークを脱ぎ、どういう原理か手早く2、3回織り込んでから両肩にかけてやれば不思議とずり落ちる事が無く、ほぼ全身を覆い隠せるだけの前開きのマントとなった。
(…直接的に手を出した以上これぐらいはせんとな…む!?)
やる事を終え、そう思いながら歩を勧めようとした矢先、急激な魔力の乱れのようなものを感じ、その直後に何かが倒れるような音が聞こえてそちらを見れば、セキアの隣で横たわっているレイが目につき、イワモトの方でもそれを確認したからか、何やら治療中の人花に指示を出そうとしているようだった。

>シスメ セキア レイ イワモト ALL

1ヶ月前 No.293

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★ITrxuH1qbO_XWi

【セキア&ヒルカ&シスメ&レイニア/第一競技場内/入隊試験会場/実技試験会場】

こちらの満身創痍な姿を見かねてか、タオルよりもずっと柔らかな感触が肩にかかる。
試験中、ステルス機能で自分を苦しめた見覚えのあるクロークが自分の身を包んでいた。
なおもポカンとシスメがその様を見送っていると、やんわりと呼び方を訂正するエルトの声が後に続く。

「………これは借りにしておきます。エルトさん」

ここまでされては、先輩の威厳とか、持たざる者の意地とか、色々と形無しだった。
なんだろうか、この感覚は。目の奥にじんわりと熱いものがこみ上げてくる。
来る日も来る日も、うず高く積みあがった書類と格闘する毎日。
彼にとっては何気ない行動なのだろうが、
久しく忘れかけていた人の温かさというものに触れた気がする。
彼が入隊すれば立場的に自分は先輩になるのだから、ここで無様な姿は見せられない。

「(机上の戦なら、もう少しマシなものを見せられたはずなのですが、ね)」

思わず、小さな呟きと共に苦笑がもれる。
試験中の言動から威厳などもはや皆無だろうに、シスメは言いようのない
不思議な満足感のある敗北感に浸りながらも、込み上げる涙をぐっと堪えたのだった。
そんな彼女の思考をさえぎるかのように、
背後から聞き覚えのない声が差し込まれたのはそのときだった。

「こうして彼の言葉に救われた彼女は、それを糧に、より一層仕事に励むようになり――」

>エルト、ALL


セキアの様子を不審に思ったイワモトが声をかけてくる。
エルトも訝しげとまではいかないが、こちらを気にしている様子だ。
そんな二人に対しセキアは――

「えっと、なんか合格したって実感がなくて、なはは…」

自然な笑顔で応じる。咄嗟にだが、あからさまに顔に出したり、
動揺して悟られるような失態は避けることが出来た。我ながら迫真の演技だったと思う。
これは、根の深い問題だ。先ほど自分が見たものがレイの過去ならば、
それは本来、彼女自身の口から語られるべきもので、
それを本人の意思も確認せず第三者がおおやけに吹聴していいわけがない。
何とか誤魔化せたが、この話題からどう話を繋げようか考えていると、
シスメとエルトのいる方から、今、この場にいるはずのない人物の声がして思わず振り返る。

「こうして彼の言葉に救われた彼女は、それを糧に、より一層仕事に励むようになり――」

まるで茶化すようなセリフと共に現れた声の主は、
セキアが先の獣化騒動で一時的に共闘した人物――
夜の闇を固めたかのような黒髪とマリンブルーの瞳を持つ一人の少女だった。

「勝手なナレーションをつけないで下さい! 不快です…って、貴方は…」

シスメの言葉をさえぎる形で、セキアの注意を引き付ける形で、
コツコツと杖の先が床を叩く単調な音が響く。
それとほぼ同じタイミングで顔を向けたヒルカは、
まるで彼女の登場を予想していたかのように、さして驚いた様子もなく一つ息をついた。

「……レイニア・ベルダー。しばらく顔を見なかったが、帰ってきてやがったか、ですよ」

くすんだマリンブルーの双眸を細めて笑みを形作った彼女は、
実技試験の攻防の激しさを物語る爪あとを残した荒涼とした試験場に
そぐわぬほど能天気な声でひらひらと手を振って見せた。

「やーやー、お久しぶりですねぇ 二人とも。
なにやら本部の近くで大きな音がしたので、気になって来ちゃいました。
ところで、ここにいる方々が今回の試験の合格者ですか?」

盲者であることを示す白杖を手にしながら、彼女はまるでこの場にいる
全員の姿が見えているような素振りでマイペースに視線を巡らせている。
その視線はシスメのいるところで止まった。

「ははぁ、なるほど。今年は豊作みたいですねぇ。ね、シスメちゃん」

「う、ぐ、何故、貴方がここに…?」

「あはは。えらく嫌われたもんですねぇ。
聖夜にわびしく二人で鍋をつつきあった仲じゃないですか〜」

「わー! わー! それ秘密にするって約束したじゃないですか!?
新入隊員のいるここでバラすとかバカなんですか!? バカなんですね!?
うわぁん!! だから嫌いなんですよ貴方のことが!! 今ここで積年の恨みを晴らして――」

「まーまー、積もる話は後にしましょう。それよりも」

どうやらシスメの口にした“彼女”とはレイニアのことだったらしい。
調子を狂わされ、今にも掴みかかってきそうな勢いのシスメをよそに、
レイニアは軽く両腕を広げた後、彼女の話を遮って親指で後ろを指し示す。
そこには既に白い腕章をつけた医療班と思わしき一団が控えていた。
いまだ水入りのペットボトルを前にした猫のように
姿勢を低くして身構えるシスメだったが、レイニアを横目にちらちら見ながらも転移魔術を行使し始める。

「ひとまず精密検査が必要な人を本部の医務室まで移送しましょうか。
シスメちゃんはヒルちゃんとイワモトさんの方に専念してください」

医療班の数名は、魔術の作用によるものと思われる一定感覚で空中に浮かぶ移動ベッドに
慣れた手つきでレイを横たえると、静かに宙を滑らせながら試験場を後にする。
そんな中、皆の追及を逃れるように「あ、あたしも!」とセキアが
細い三つ編みを揺らしながら足早に浮遊ベットの後に続いた。
どやどやと足音が遠ざかった後、シスメの行使した転移魔術の光に
イワモトとヒルカの二人が包まれる間際、薄く微笑んだレイニアは彼に一方的に問いを投げかける。

「答えは見つかりそうですか? ジョージ・イワモトさん」

レイニアがイワモトの返答を知る由はない。
彼が答えるより先に、転移魔術の光が二人の視界を埋め尽くした。

>イワモト、ALL

【information:これよりフリータイムに入ります。詳しくはサブ記事、メモ欄をご覧下さい】

1ヶ月前 No.294

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【レイ:実技試験会場>医務室】

試験が終わり、周りが一件落着ムードのなか、極限までの魔力の消費とさっきの技の反動で眠り続けているレイ。
眠っているレイはそのまま、医療班によって医務室へと運ばれることになった。武器になっていたため、目だった外傷はない。
魔力も供給され、目を覚ますのもそう遅いことではなかった。
医務室に運ばれて30分くらいたったころ、レイは静かに目を覚ました。

「………?こ、ここは………?」

今のレイには、自分が今何処にいるのか、今はどういう状況か、自分が合格したか不合格になったのか、そして、セキアに己の過去を見られてしまったということも
まだ頭がフワフワして、技の反動のせいか、身体を動かすことができないので、ただ目線を動かすことしかできなかった。


>all(勝手に医務室へと移動させてもらいました。)

1ヶ月前 No.295

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【第一競技場内/入隊試験会場/実技試験会場】

「大した事でも無いし気にする程の事でもないんじゃないか?」
なにやら感慨深く呟くシスメにそう返す…最もこちらは後方に位置するため完全に把握できたわけではなく、少々気負ったように感じられたのだったが…
(…単に感謝されているだけ…でいいんだよな?)
…彼にとってはそう大した事をしたつもりは無く、実際に傷つけた責任を取っただけと言う事である。
「…まぁ流石に紛失されたら困るが…そんな事にはならないだろう?」
それ以上考えても結論は出ぬと割り切り、空気を換えようとそんな事を口にする。
むろんこれは冗談のような物で…後半口にした通り、此方の把握している性格上余程の事が無い限り問題は起こらないだろう。

そんな事を話しているうちに、突如背後から声が聞こえ、同時にシスメが素晴らしい反応速度でこちらに…と言うより背後にいるであろう声の主に振り返ってきた。
「…あんたh」
いったい何者なのか?…そう問おうとした声は横合いから発せられた抗議の声によって中断される事となり…その最中、ヒルカの発言により、『レイニア・ベルダー』なる人物だと言う事が発覚した。
…同時にシスメの対応からおそらくはこのレイニアなる人物が『彼女』とやらなのだろう…確かに癖のありそうな雰囲気の人物である。
その人物は此方が話す言葉を考えているうちにレイとセキアを伴って転送陣の中に消え去っていった。

「…なんというか…台風のような人物だったな」
医療班の人物らも含めて、それなりの人数が一気に消えた結果ずいぶんと静かになった試験会場のなかで誰ともなくそう呟く。
現れるなり場を引っ?き回してそのまま去っていったレイニアにはそんな感想を抱かざるおえなかった。
(あれが茶飯事だっていうのなら苦労もするだろうな…)
げんなりした様な様子で語っていたシスメの様子を思い出し、確かにその通りだったと心の中で同意する
(…まぁそれはそれとしてだ…これからどうすべきか)
思ったよりも早く試験が終了したことにより、完全に暇な時間が出来てしまった…用意にしてももとより亜空間に収納している分だけで事足りるため、基本的に荷物なども無いわけで…
(…この場でやれる事もそう多くは無し…少し散策にでも出るべきか?)
今は数人の受験者…いや、もはや合格者か…それと関係者がいるがそれぞれ思い思いの行動に移ろうとしており、ある者は早々に会場を後にし、またある者は同じ合格者や関係者やらとの会話に興じているようで…
(…さて、どうしたものか)
考えを纏めるため、一度様子見をしながら周囲の様子を探る…特に焦るような事でもないしじっくり考えるの意もいいだろう…そんな結論に達したようで一時待機する事にしたようだ。

>シスメ ALL

【こちら側に再投稿です…申し訳ない…】

1ヶ月前 No.296

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★BWdPwVwAKo_XWi

血も凍るような実技試験から数時間後、空の朱も褪せうっすらと月が顔を見せ始めた頃、
セキアは本部内の廊下をひた走っていた。

「(飲み物買ってくるってメモ残しといたけど大丈夫かな、レイ)」

既に治療を終え、服も着替え終わったセキアは、しばらくレイの目覚めを待ったのだが、
一向に目覚める気配がないので、ならば起きたときに喉が渇いているであろうレイに
何か買ってこようかと外へ出たのである。一応、医務室の前にいた国家隊員に外出の旨は伝えたのだが、
目覚めたら知らない場所のベッドに寝かされていたなんて、誰であれ最初は混乱するものだろう。
幸い、長旅の経験から地図や建物の構造を覚えるのは慣れている。
レイが目覚めるよりも早く医務室に戻らねばと自然と足の早まるセキアだったが、
次の一歩を踏み込もうとした瞬間、ガクンと前のめりに膝を突いた。

「あ、…れ……?」

グニャリと目の前の景色があべこべに混ざる。水を吸ったスポンジのように体が重い。
体を支えようと壁についた手からも力が抜け、だらりと垂れ下がる。
疲労感とは違う。セキアを襲ったのは強烈な眠気だった。
間もなくしてセキアの意識は虚無の底へ反転した。
こうして、これから起こる一連の騒動が終わるその時まで
セキア・ルーブは誰にも発見されることなく、意識を失い続けることとなった。


【仮面の女/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

誰もいないはずの医務室の中に背景から浮き出るようにソレは現れた。
黒い女だった。白塗りの医務室とは対照的な黒ずくめ。
フードを目深に被り、そこから覗く仮面だけが白い。
彼女の手にする魔導書らしき薄汚れた本に巻きついた鎖が歩くたび、
錆び付いた鈴の音のようにチャリチャリと音を立てる。
仮面の覗き穴から海色の視線がレイへと降り注ぐ。
獲物を狙う蛇のように、しかし、獅子のような悠然さで、
じりじりとレイのベッドに近づいた仮面の女は、ゆっくりと口を開いた。

「こんばんは、白月 レイ」

>レイ、ALL



【レイニア&ヒルカ/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

今日の月はことさら青く感じる。伸びの姿勢を保ったままヒルカはそんなことを思った。
昼間は火事場のように怒号と魔導具の駆動音に溢れかえる工房も、
夜間の今はもう鳴りを潜めている。イワモトの修繕を終え、待つこと数時間。
作業台に寝かせた彼が目覚めるまでの間、外の空気でも吸ってこようかと
工房から出たはいいのだが、春に相当する季節とはいえ、まだ夜は少し肌寒い。
少ししたら戻ろうとう〜んと凝り固まった体を伸ばし、踵返したその直後だった。

「ヒ〜ルちゃん」

ぷにっと頬に人差し指が埋まる。
指を追って振り返ると、そこには微笑みを深くしたレイニアがいた。

「なにしやがるですよ、この昼行灯。火床の煮汁をすすりてぇか、ですよ」

「あはは、そこまで怒らなくてもいいじゃないですか〜。まぁでも相変わらずのようで安心しました」

「こっちのセリフですよ」

どこぞのスポーツマンよろしくパン!と二人の手が打ち合わさる。
先ほどの一連の流れは二人の間では日常茶飯事らしい。
常にべらんめぇ口調+悪舌な故にヒルカは誤解されがちだが、さして気分を害された様子もなくヒルカは話を続ける。

「で、こんな夜分に尋ねてくるってことは…」

「はい。ちょっと感想でも聞いておこうかな、と。今日の実技試験どうでしたか?」

一瞬の逡巡の後、ヒルカはいつもの不機嫌そうな顔に戻りつつ、
ぽつぽつと今日の実技試験の所感について語り始める。

「……どうも何も、ちっとは見込みのあるやつがいて安心した、ぐらいですよ」

実に区画統括管理官然とした予想できた模範解答。
それを聞いたレイニアは何に不満があるのか、顎に手を当てながらう〜んとうなり始める。
そんなレイニアを訝しげに見つめるヒルカ。しかし、彼女は知らない。
この瞬間を待っていたかのように、上空で大量の爆弾が待機していたという事実に。

「えー、私はアーティーの区画統括管理官としてではなく、ヒルちゃん自身の意見を期待したんですが〜。
ああっ、いつからこんな風になってしまったんですかねぇ。
まだヒルちゃんが入隊したてで右も左も分からなかった頃は、
ノイちゃんが妬くぐらい何をするにしても姉さま姉さまと慕ってくれて、かわいかっ――」

レイニアの言葉は続かなかった。ぐんと彼女の体が上へ持ち上がる。
瞬時にレイニアの襟首を掴んで持ち上げたヒルカは、慌てた顔で周りにキョロキョロと視線を巡らせ、
一方、レイニアはというと、そんな状態でもなお笑みを絶やそうとはしなかった。
やがて宙吊りの状態からレイニアを開放したヒルカは、搾り出すような声でこう言った。

「……次、その話しやがったら30m蹴り飛ばすですよ」

>ALL

【information:サブ記事&メモ欄にて仮面の女の情報が追加されました】

1ヶ月前 No.297

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:国家隊本部(医務室)】

現状を理解しようと、動かない身体に戸惑いながらぼーっと考えていると、ふと誰かの声がした。
それは、先程まで気配を感じさせず、まるで急に現れたようにも思えた。
普通ならここで驚いて飛び上がるところだが、今のレイは、口と目線以外の小指一本すら動かせない状況で、しかも、まだ少し頭がぼーっとしていて

「……誰……ですか………」

弱々しく目を細めて、いまにも消えそうな掠れた声で、尋ねた。
今のレイが、精一杯振り絞って出た言葉がそれだった。

>仮面の女

1ヶ月前 No.298

隊長機モルガン @type14 ★Android=KeKvbmnKtk

【ジョージ・イワモト/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房】

はっきりと覚えているのは、レイが倒れてから運ばれ、セキアが追いかけたこと。そして転送される直前のレイニアの問いかけ。マリンブルーの瞳が恨めしいくらいに懐かしくて……

懐かしくて……

ああ……

帰りたい……帰りたいよ……

寝ている私を見つめる瞳に、多くの自分が朽ち果てている闇に帰りたい。でも……自分は一人の存在に敵わない。
創造者(プレゼンス)が愛する使徒(コリガン)に敵わない。
彼女が手にした栄光に駆逐され、涙と絶望の代わりにただ、帰りたいと呟く人形。

そこに寄り添った魂があったけど、どうしてなのだろう。
肉体が繋がれたのに、魂が結び付いたのに……

どうして俺は、空っぽなんだ?
俺は一体誰なんだ……知りたい……知りたい

帰りたい

知りたい

そんな二つの魂が結び付いて、機械と人が溶け合って、彼女は尋ねたんだ。

『答えは見つかりましたか、ジョージ・イワモトさん』

【再起動確認】
【システム正常】
【指令回路起動】
【エネルギーコンバーター正常】
【生命維持システム異常無し】

【再起動】

まるでテレビをつけたように視界が戻り、意識が帰ってきた。薄暗い明かりの中作業台から起きてみた。医務室にしては医療器具が皆無だし、機械は全て作業用。つまりはラボだ。

「……どうやら直してもらえたようだ」

立ち上がり、黒いラバースーツのような体で部屋を出ると声が聞こえてきた。そこへ行けばヒルカと吊るされたレイニアがいた。二人のもとへたどり着くまでに拾った声を再生してみると……ヒルカの一面が伺えた。
「はっはーん……ヒルカさんにもそんな過去が……」
思いきり本人の背中に向かって言葉を放った。
「それはさておき……レイニアさん……先程は質問をどうも……あとは……またあなたに借りができたようだ……」
ヒルカにも言うと、人間の部分が本調子でないらしく、壁によりかかる。

>>レイニア、セキア

1ヶ月前 No.299

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★HDuKbgERSx_XWi

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1ヶ月前 No.300

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:国家本部:医務室】

鏡の仮面で顔を除かれ、自分のことを「叡智の絞りカス」だと称す謎の人物への謎が深まってしまった。だが、確実に言えるのは、この人は敵ではないが味方でもない、そう私の中の何かが訴える。

そして仮面の人物は、私について話す。
滅ぼされた哀れな一族の末裔。
そう、忘れてはいけない、忘れたいけど忘れられない…
私達は、この国家隊によって討伐され滅んだ。

仮面の人物の言葉にレイの瞳は曇った。
そして、彼女(?)は謎の道具を持ち出し、天井に映像を映し出した。

それは、見慣れないどこかの会議室。
そこに集まった、きっととても偉い人たち。

その人たちの議題は、最初、どうやら今回の入隊試験の最終決定についてだった。だが、すぐにその議題はかきけされた。
一人の屈強な国家隊の…軍服を………!?

「?!っ……ああ……っ…あぁ」

その男の姿をみた瞬間、過去の嫌な記憶が甦った。
紅蓮の炎で燃える故郷、母の叫び声、そしてあの軍服…
レイは、言葉にならない声をただ発した。

そうしている間にも、会議は続く。
その男の言葉に耳を疑った。
『かつて支援と保護を目的にこちらが送り込んだ調停官を手にかけ、アスールに反旗を翻した忌むべき魔武器の種族の者です。』
何を言っているの?手にかけた?違う…
そんなはずはない、だって
支援や保護なんて言葉、あの時来た国家隊からは一言も発せられることはなかった。
『異端の魔女が作った危険な兵器である魔武器を、他国に利用される前にすべて破壊することが、゛国によって決断された。゛よってこれより貴様らを全員排除する』
今でも鮮明に覚えている。忌々しいあの言葉によって全てが失われた。
この男の言葉はおかしいと、レイはそう思った。
嘘の情報で続けられそうだった会議室、だけど、鶴羽さんが手をあげ、私について弁解をしてくれた。

しかしそれでも、決断は出ず、そこに現れたのは
かなりの重ね着をして、見るからに重そうな装いをした人だった。
どうやらすべての決断はこの人に委ねられるようだ。

>仮面の女 all

1ヶ月前 No.301

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★QQQxhb8ew0_XWi

【レイニア&ヒルカ/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

砂を擦るような足音に振り返ると、そこにはイワモトがいた。
本調子ではないのだろう。彼の表情の中にそれは現れないが、
壁にもたれかかる姿は、彼の受けたダメージの大きさを物語っていた。

「やーやー、イワモトさん。あの騒動以来ですねぇ。その節はお世話になりました」

「い、イワモト!? い、いつからそこに…うなぁあああああああ!?」

右手を軽く上げて応じるレイニアに、そこにベッドがあったら今すぐにその上で
ごろごろと転がりながら悶絶しそうなほど狼狽するヒルカ。何とも対照的な二人だった。
俊敏な芋虫のような動きをするヒルカの反応に満足したのか、
今しがたフルマラソンを走り終えたランナーさながらの爽やかな達成感に満ちた顔で
レイニアはヒルカを後ろからそっと羽交い絞めにする。

「あはは。追い討ちをかけるなんて、イワモトさんも中々やりますねぇ」

「ところで…イワモト。
どれだけの衝撃をてめぇの頭部に加えれば今の記憶を抹消できる、ですよ?
このっ、放しやがれですよ!」

後ろからヒルカに抱きついた格好のまま、物騒なセリフと共にスパナを手にとった
ヒルカの腕をぐいぐいと押し戻しつつ、レイニアがイワモトの言葉に応じる。

「質問……おや、ちゃんと伝わってましたか」

「……借りなら今ここで見聞きしたことを全て記憶から抹消することで返せですよ」

空とぼけたレイニアの声に、ようやく抵抗を諦めたヒルカの怨嗟のこもった声が続く。
ふむ、と考え込む様子を見せたレイニアは、実にあっけらかんとした態度でこう続けた。

「ま、そういうのは哲学者にでも任せておきましょうか。自己の定義なんてものは
時間と共にどんどん勝手に更新されちゃうものですし、自分が何者かよりも
今の自分に何が出来るか、の方が重要ですよ……なーんていうのは駄目ですかねぇ?」

試験中の問いに深い思慮があったのかさえ、
今やレイニアお得意の二枚舌の上で転がされ、原型はあやふや。
今まさに彼の心に再び影を落とすきっかけを作ったのはレイニアだというのに、
問いを投げかけた本人がこれだった。気を取り直すように、
黒い尾を一振りしたレイニアがやわやわと両腕による拘束をときながらヒルカに問いかけた。

「ところで、ヒルちゃん。例のブツの解析は終わりましたか?」

レイニアの言葉を待たずして、ヒルカは透明なジッパー付きの袋を懐から引っ張り出す。
ちらりと横目でイワモトの存在を気にするそぶりを見せたが、
大丈夫だとばかりに片目を伏せるレイニアにため息を一つつくと、それを二人の目前に晒した。

「ふん。本題はそれか、ですよ。いちいち回りくどい奴ですよ」

ヒルカが取り出したのは、いつぞやの獣化騒動の原因を紐解く鍵となった
回転式拳銃(リボルバー)のシリンダーだった。

>イワモト、ALL



【仮面の女/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

会議室の映像は続く。映像と曇るレイの表情を交互に観察する女の表情は仮面で伺いしれない。
ただ、仮面の奥で光る海色の瞳だけが、無機質な光を湛えていた。
羨望と、それ以上の憎しみと、期待と、諦観と、そのどれもが混ざり合って濁った
海の底のような視線が映像の先にいるルナ区画統括管理官の位を冠する少女とレイを貫く。

「よく見ておくことだね……白月 レイ……この国家の選択を」

その言葉を最後に、仮面の女はレイから視線を外し、天井に映し出された映像へ向き直った。


【ルナ区画/国家隊本部/特別会議室】

水を打ったように会議室は静まり返っていた。
それは普段から軽口を十八番とする鶴羽とて例外ではない。

「私は――」

被告に判決を言い渡す裁判の長のように、
あるいは審議を害す喧騒を打ち消す木槌(ガベル)の音のように、
ルナ区画統括管理官を冠する彼女は口を開き――

「とりあえず、レモンティーをいただきたいです」

「「「――は?」」」

あまりにも予想外な彼女の要求に、会議室全体が凍りついた。
強行にレイの除隊を勧めていた、かのグレプスリー処断官もこのときばかりは
眉間の谷を緩やかなものへ変えて、ぽかんとした表情を浮かべている。
鶴羽だけがまるで笑いを堪えるかのように、袖先へ口を隠して小刻みに体を震わせているのが確認できた。
ほどなくしてルナ区画統括管理官の元へ湯気の立つ茶器一式が運び込まれると、
彼女は慣れた手つきでカップに茶を注ぎ、顔を覆う分厚いベールの下へ差し入れると、ようやく口を開いた。

「申し訳ありません。なにぶん久しぶりの会議でしたので緊張してしまいました。
さて、結論から申し上げますと、白月 レイの除隊は認められません」

「なっ…!? 失礼ながらルナ区画統括管理官は私の話を聞いて――」

「聞いておりましたよ、グレプスリー。貴方のアスールを思う気持ちは十分理解できました。
貴方のような慎重に物事を運ぶ者の慧眼があるからこそ、今のアスールは成り立っているのかもしれませんね」

「それでしたら――」

「ですが、今回の件に限って言えば、貴方の意見を通すわけにはまいりません。
アスールは国家であると同時に、異端とされ、迫害を受ける者達の受け皿であることをお忘れではありませんか?
求める者に付きの光を…それが我が国家の理念だったはずです」

ぐうの音もでないとはこのことか。
すっかりルナ区画統括管理官のペースに引き込まれたグレプスリー処断官は口をつぐむ。
まるでタバコの煙にそうするかのように、
鼻先にまとわり付く紅茶の香りを鬱陶しそうに払いのけるグレプスリーに気を害した様子もなく、
ルナ区画統括管理官は小さく頭を垂れると、促すようにヴェールに覆われた顔を鶴羽の方へ向ける。

「………」

「お主の負けじゃな、グレプスリー。
なに、心配なのであれば監視役――とまではいかぬまでも付き人をつければ良いじゃろ。
配属になる隊についても再検討すれば良い」

>レイ、ALL

1ヶ月前 No.302

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:国家本部:医務室】


会議の全容をじっとただ見るだけしかできないのがもどかしかった。
すぐにでも、この人たちの元に行って『違う』と叫びたい。でも、いま身体が自由になったとしても、この場にいくことは危険なことだろう。
それに

「こうなる予感はしていました……」

そう、国家の決定を聞いたあと、悲しげな顔でそういった。
本当のことを知りたかった、国家に入って誰かを護ることができれば、魔武器は決してこの国にとって敵ではないと証明したかった。
でも、こうなる覚悟はしていた。

「自分達の一族を滅ぼしたであろう国家、復讐のために入隊したと考えるのが妥当でしょう。
だから、此度の試験をクリアしたとしても、私はもしかしたら除隊、運が悪ければ、討伐対象の生き残りとして処刑されるかもしれない、そう思っていました。」

レイは、敵かも味方かも分からない謎の仮面を付けた人物に、心のうちを話す。

「だけど、それでも知りたかった。あの日、どうして皆が死ななくてはいけなかったのか……。
そして、誰かを護りたかった。ある人が私に教えてくれたから、私たち魔武器の本当の使命は誰かを護ること……それができるのは………ここしかなかった…」

そう語るレイの目からは涙が流れた。涙が医務室のベッドを濡らす。

>謎の仮面

30日前 No.303

隊長機モルガン @type14 ★Android=KeKvbmnKtk

【ジョージ・イワモト/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

彼の登場にレイニアは前回同様の笑みを見せてくれた。ヒルカはといえばやはり過去を聞かれて恥ずかしかったのか、狼狽が激しい。先程の試験の時とは違う彼女の様子に可愛さすら覚えて、このフレンズめいたロップイヤーちゃんを撫でたくなるが、試験が終わり国家隊員の肩書を拝命されることになる身としては区画統括管理官たる彼女には、本来は二等兵(ロッキー)がおいそれと話しができる相手ではないのでそんなことしたら上官侮辱で処罰されてしまうのは目に見える。
……弱味は握ったが。

「レイニアさんに会ったのは昨日のはずなのになんだか随分時間が過ぎた気分ですよ。シアンスロープの親子は落ち着きましたか?」

イワモトとしては前日の戦いのアフターが気がかりだった。セキアと共に暴れるシアンスロープを止めた戦いはレイニアや従者のノイと初めて顔を合わせた、忘れられないメモリー。ただイワモトには現状、新しい記憶は消える要素はない。
それはレイニアが暴露した恥ずかしい記憶を消したいと腕をふりあげるヒルカに容赦なく伝えられた。

「対衝撃は優秀。体に入れたマイクロチップと袖に入れた端末でバックアップは二重。完璧でしょう?」

つまりは見聞きしたことは忘れられないのが改造人間のさだめ。ヒルカとてわかっているのだろうから、壊すつもりがなくてこうするしかない。羽交い締めされる彼女が可愛くて手を伸ばそうとするがそこは堪える。
さて、そんな中でレイニアは先程の彼女がイワモトにした質問が、イワモトにとってまだ答えが出ていないと聞いて、自分が何者であるかよりも何ができるかが大切だと言ってくれた。

「……自分が何者かわかった時、青い瞳の自分はどこへ『帰りたい』のかわかれば……な……」

ぽつりと呟いた言葉だが、複雑としか言い様がない感情はヒルカが出したシリンダーの前に引っ込んだ。

「やはりそいつは……レダール弾頭を装填してたんですかね……」

>>レイニア、ヒルカ

29日前 No.304

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★gB0hGQVfzh_XWi

【レイニア&ヒルカ/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

事件の渦中にあったシアンスロープのその後の容態を聞かれたレイニアの表情がふっと和らぐ。

「あはは。シアンスロープのお二人でしたら、もう心配いりませんよ。
弾頭が固形であったことが幸い…と言うのは不謹慎ですが、
レダール弾を体内から摘出したら、すぐに獣化が解けましたので」

ふと思い出す。
倒れた父親が目を覚ましたとの一報を持っていったときのシアンスロープの少女の
泣き出しそうな安堵の顔を。その後、あの場にいた全員に何かお礼がしたいから
連絡先を教えてくれと詰め寄られ対応に困ったことも。
何を考えているか分からないと言われることの多いレイニアだが、
今回ばかりは付き合いの浅い人にも見破れるほど安らいだ表情を浮かべていた。

『対衝撃は優秀。体に入れたマイクロチップと
袖に入れた端末でバックアップは二重。完璧で――』

「イワモトぉ!」

イワモトの言葉に対して一喝。「もういい。静かにしろ」とヒルカの瞳が告げていた。
それ以上この話題を続けたら取って食うと言わんばかりの形相が彼を睨み付けている。
草食系の代表のようなうさぎの、その亜人であるヒルカが言うのもおかしな話だが。
今や試験中息一つ乱さなかったヒルカが、ぜぇぜぇと肩で息をするほどになっていた。
その顔がようやく渋い顔までに落ち着いた頃、レイニアが獣化騒動の話しについて切り出す。
咳払いをして無理やり体裁を整えたヒルカは、シリンダーを手に語りだした。

「ゴホン…ほぼ間違いなく、これが事件に使われたものとして見て間違いないですよ。
他に分かったことと言えば、このシリンダーは前装式のかなり古い型の銃――
パーカッションリボルバーのものであることくらいですよ。
シリンダーのレダールの粉末に混じって、ガンパウダーと拭き残しのグリスが
外側にこびりついてやがったですよ。あと、分かったことと言えば――」

該当する箇所をちょんちょんと指で示す。
そこまで言って、急にヒルカの歯切れが悪くなった。

「刻印や材質から特定はできませんでしたか?」

ここまでのヒルカの声色から察するに、結果は語らずとも予想できた。
分かりきったことを質問するのは気が引けたが、確認のため問う。

「それが…過去に作られたどのリボルバーの型にも当てはまりやがらねぇですよ。
どの部品一つとっても既存の型とは細部が違いやがるし、エングレーブもオリジナル。
恐らく金型から自作したか、限定生産の1点ものか…どちらにせよ、とんだマニアですよ」

ヒルカの面持ちは、目の不自由なレイニアの窺い知るところではない。
ただ、彼女の悲痛な表情は例え見えずとも容易に想像できた。
失態を認める。それはすなわち今回の騒動を起こした犯人への敗北宣言に等しい。
悔しさがないとは言い切れない。ただ、こんなときでも舌だけは滑らかに回る。
親族へ患者の病状を言い渡す医者のように、感情に流されず、ただ淡々と事実のみを述べる。
要するに、今回の結果を端的に言い表すならば“収穫なし”だった。

>イワモト、ALL



【仮面の女/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

仮面の女は再びレイの顔の横に手が伸ばし、天井に映像を投射していた装置を回収する。
映像が流れている間も感情の動きをまるで見せなかった彼女だったが、
涙するレイのある言葉を耳にした途端、
その根底にあるものの片鱗を、黒く濁ったソレをボトリとレイの眼前へ落として見せた。

「どうして…死ななければならなかったか……?
こんな醜く歪んだ世界に……キミはまだ答えを期待できるんだね」

嘲るでもなく、羨むでもなく、まるで遠い昔の自分を懐かしむような声だった。
いつまでも続くものだと思っていた。
何があってもこの時間は悠久のものであると思い込んでいた。
季節が変わっても、自らを取り巻く環境が変わっても、たとえ人格が変わっても、
ずっと一緒にいられると疑わなかった。その弱さを愚かとなじる者はいない。
しかし、それでも。あるいはだからこそ。
たった一つの世界が起こした不具合で、自己の世界はこうも容易く崩れ去る。
そのことを知っているかのような口調だった。

「……誰も彼もが凶器を手に……自分は清廉潔白ですって顔して歩いている――」

それは独白に近かった。
仮面の女が、溶けかけた意識の隅に抱く唯一の感情、それは

「どこかで誰かが傷ついて…」

悲しみでもない。

「どこかで誰かを傷つけて…」

憎しみでもない。

「この世界には……誰にも気付かれずに…ひっそりと終わりを迎えた
……そんな悲劇がごまんとある」

仮面の下に浮かぶ彼女の表情が形作るのは、歪んだ歓喜だった。
そんな、薬になりかけの毒のような感情を滲ませた海色の瞳がレイの顔を覗き込む。

「キミは……どっち…? キミの世界を壊した…あの男を憎む?
それとも……こんな運命をキミに強要した……この世界を憎む? もしキミが後者なら――」

濁ったそれらの感情は声という形で外へ出ると、

「こんな世界……さっさと滅んじゃえばいいのに――って思わない?」

泥のような言葉となってレイに流れ込んだ。

>レイ、ALL

29日前 No.305

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:国家本部:医務室】


どうして皆が死ななくてはいけなかったのか

その言葉に、仮面の人物は、その人なりの答えをくれた。
そして問いかけた。
『キミは……どっち…? キミの世界を壊した…あの男を憎む?
それとも……こんな運命をキミに強要した……この世界を憎む? もしキミが後者なら――』
『こんな世界……さっさと滅んじゃえばいいのに――って思わない?』

ああ、そうか。この人が最初から臭わせていた、敵でも味方でもない、何か特別な想いがあるんだ。そう、それは

「貴女は、世界が嫌いなんですね_」

今までの、その人の言葉は、すべてそれを思わせる。
そして私はその言葉を口にしたあと、目を閉じ、過去を思い出す

「確かに、一族を滅ぼされた後、この国を、この世界を恨みました、でも_」

レイの脳裏に浮かぶ、優しいおじいさんの顔と

『「世界はその人を苦しめるためだけにあるんじゃない。」』

あの言葉を思い出しながら、レイはその口からその言葉を発した。自分を見捨てずに育ててくれた。あの人の言葉を

「何かを護るのが、私たち魔武器の使命なら……私は、この悲しい世界を護る。」

>仮面の女

29日前 No.306

隊長機モルガン @type14 ★Android=KeKvbmnKtk

【ジョージ・イワモト/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

本当ならここいらで「完璧でしょう、んぁぁ仰らないで」とキャデラックめいた販売員なことを言いたかったが、そろそろロップイヤーちゃん(上官)をいじるのをやめておかないと、本当に低IQぜつめつフレンズに改造されてニッポノパークに廃棄されそうな勢いだ。
ヒルカも身なりこそはオシャレとはほど遠いが、やはり年頃の少女の可愛さがある。試験でリーダーシップをとってくれたこちらのゆるふわちゃんといい勝負とは口がスクラップになっても言えまい。
レイニアもレイニアで掴み所がない割には美女としか言えない。

ー但し、イワモトは「洒落たクッキー缶に並々とお好み焼きソースが満たされている」という言葉を未だ知らないー

こんな美女と美少女に囲まれてて、セキアやレイやエルドが見たらなんて言うだろうか。しかし、イワモトは三人の状況などまるで知らない。
ふと、レイニアから昨日のシアンスロープの親子が無事だったことを知らされた。ああ良かった。イワモトの中に残っている。人間の心が安堵の声をあげた。

「良かった……あの親子に二度と悲しい思いをさせない為にもこの事件はなにが何でも解決しなくては」

最重要指令コードに刻まれた亜人の命を守ることとは、この為にあるもんだとイワモトは思っていた。

さて、ヒルカが出したにっくきシリンダーだが……コルトに似ていると思ったら、パーカッションリボルバーのシリンダーだとわかった。なんというか……そんな古くさいものでなぜ……と思った時だった。

ーどのリボルバーも規格に合わず、間違いなく世界に一丁しかない銃と真実が明らかになったー

とはいえ、ヒルカの分析ですらもわからないのならお手上げに近い。ここはひとつの点として置いておき、線で結べる点を新たに見つけ出した方が良いだろう。

「もしかしたらあの親子は何か見ているかもしれません。にしても未知の技術の武器か……まるで……俺みたいだ」

ぽつりと呟けば小さな笑みがこぼれた。


>>レイニア、ヒルカ、ALL

27日前 No.307

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★AfjBo13Glf_XWi

【仮面の女/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

女が僅かに身じろぎする。
魔導書に巻きついた錆びた鎖が揺れてチャリチャリと音が鳴った。

「………」

レイの主張と呼ぶにはいささか優しすぎる決意を、仮面の女はただ黙って聞いていた。
終末願望なんて誰もがもっているものだ。
例えば、他者とのつまらない諍いから。
あるいは、思春期入りかけの多感な時期に。
あるいは、その場のノリと勢いで。咄嗟に願ってしまうこともあるだろう。
そんなふとした拍子に、自分を世界という大雑把な枠組みに当てはめて、
人は簡単に世界の終わりを願えてしまう。
その中にある何万、何億の有象無象など理解の外にして。
自分の目に映るもの、風景のみが、世界の全てだと傲慢にも思い込んで。
それは終末なんて来る筈がないという、安堵の上に成り立つ願望だ。
世界に対する無条件の信頼から来るものだ。だからこそ、気軽に、衝動的に願えてしまう。
だが、彼女は違う。どこで違えてしまったのか、どこで欠落してしまったのか、
普通の人にあるべきものが、仮面の女の瞳からは抜け落ちていた。

「引き込める……と思ったけど……そう……じゃあ……キミは私の敵だね…」

呟く言葉にしては残念がる様子もなく、仮面の女はレイに背を向ける。
あまりに静かすぎる敵対宣言だった。

「その幻想が…醒めないといいね」

やがて彼女は、現れたときと同じように、背景に溶けるようにしてその姿を消した。
消える間際、魔導書に巻きついた錆びた鎖がチャリチャリと鳴った。
世界の終末を知らせる笛の音のように。
レイの言葉に波立った仮面の女の心の内を示すかのように。




「ん…う……?」

その頃、同日同時刻、セキア・ルーブは
すっかり眠りから覚め、床からがばりと身を起こしたところだった。
床と接していた頬はすっかり熱を奪われ冷たくなっている。
先ほどの強烈な眠気は自然に引き起こされたものではなく、何やら作為的なものを感じた。
見渡す先には、先ほどの自分と同じように床に伏す国家隊員の姿。
連想するのは、敵、襲撃、仲間の安否、すなわち―――

「レイ!」

当初の目的も忘れ、もと来た道をひた走る。
セキアの相棒である魔導書ネムレスはここへ入る前に受付へ預け入れたままだ。
よって武器は現地調達するしかない。

「ふんぬがっ!」

走るすがら通路に備え付けてあった消火器をむしるように手に取り、肩に担ぐ。
こんなもので襲撃者に敵うかどうか疑問だが、ないよりはマシだ。
医務室前に倒れている見張りと思しき国家隊員を一足で飛び越えたセキアは、
勢いよく扉に手をかけ押し開いた。


【セキア・ルーブ/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

「銀河を逆流する以下略! 勇者セキア参上! レイ! 大丈夫……って、あれ?」

緊急事態のため前口上を大幅に端折ったセキアは
マフラーをなびかせ、声も高々にそう宣言し――たはいいものの、
しんと静まり返る医務室と無事なレイの姿に、ぼけっと言葉もなく立ち尽くしたのだった。

>レイ、ALL

【文字数が多い為、二つに分けて返信させていただきます】

26日前 No.308

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★YdmDnvCvy5_XWi

【レイニア&ヒルカ/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

こちらとレイニアを見比べるようなイワモトの視線に気付いたのか、ヒルカは僅かに眉を吊り上げる。
彼の表情に変化はなく、ターレットレンズにも動きはない。
だからこそ、彼が何を考えているかは容易に想像が付いた。
本人は気付いていないだろうが、イワモトは何気に感情表現がストレートなところがある。

「何じろじろ見てやがるですよ」

腰に手をあて威圧のポーズ。声にも若干だが不機嫌な響きが混ざる。
彼女に他意はない。鍛冶場気質というか、親方の気性というか、
機嫌の良い悪いに関係なく、これが彼女の平常なのだ。
レイニアにとっては慣れたものだが、いくら気性が穏やかでもイワモトがそうであるとは限らない。
すかさずレイニアは、助け舟という名を騙った、お節介という名の茶々を入れた。

「おや、ひょっとしてイワモトさん…ヒルちゃんに惚れちゃいましたか?
ヒルちゃん、男前ですもんねぇ。この間なんて違う隊の女の子に――」

新たな爆弾投下予定地を見つけたレイニアは、たーのしー!
とばかりに饒舌に話しはじめるも、今度はそう長く続かなかった。

「うるさい黙れですよ。だいたいてめぇはなんで知ってやがるですよ」

ヒルカが言い切るより先に、フォンと風を切る音がする。

「あはは。別にいいじゃないですかー、そんな細かいことは〜」

レイニアを口を物理的に閉じようと下から掬い上げるように放たれたヒルカのアッパーを
ゆるやかなターンを決めることでのらりくらりと回避したレイニアは、ヒルカの言葉も同じく
のらりくらりとかわしつつ、イワモトにだけ分かるように片目を伏せて見せた。
声には出さず、口の動きだけで伝える。

「(彼女もいろいろと抱え込んでますので、オフのときは構ってあげて下さいね)」

ようやく追撃を諦めたヒルカが拳を収めると、イワモトの安堵のセリフと共に、
普段は歯車の海に阻まれて見えない――実は割りとお見通しな――
シアンスロープの親子に対する彼の胸中が語られた。
ふむ、と彼の言葉を首肯してからレイニアは再びニマニマと口を緩ませながら告げた。

「そう思うのでしたら、まずは自分の体調を万全にしないとですねぇ。
犯人を追い詰めたあと一歩のところで体に不調がー、なんてことにでもなったら
目も当てらないでしょうし。分かったかね、ミスター?」

「全くですよ」

レイニアの冗談めかした警告に、彼の無茶を間近で見たヒルカの重い同意が続く。
どうやら彼の実技試験の様子はヒルカや鶴羽の口を通じてレイニアにも伝わっていたらしい。
ヒルカが当て付けの様に、ゲシッと軽く肘でイワモトを小突く。

「未知の武器に、姿の見えない敵…というところが今回の事件の不気味なところなんですよ。
目撃情報も全くありませんし、あそこはそれなりに人の多い場所ですから
逆に何もないというのが不自然なんですよねぇ」

そこで言葉が終わっていればよかったのだが、レイニアは耳ざとくイワモトの呟きを聞いていた。
くすんだマリンブルーの瞳が、静かに疑問を投げかける。

「ところでイワモトさん。俺みたい、とは?」

>イワモト、ALL

25日前 No.309

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【生存報告!!…と思ったら無意味に長くなってしまったので読み飛ばしを推奨…『なんか角天堂で飯食ってるやつがいたんだな』とか流していただければと…】

【ガイアル区画/某所】

(…来たか)
イワモトがレイニアやヒルカと工房で、レイやセキアが病室内でシリアスな会話をしている一方…彼は俗に言うゲンドウスタイルで静かに待っていた。
…それは数十分にも満たない短い時間ではあったが…ただ待つだけという行為は非情にもどかしく、無為だと分かっていても行動を起こしたくなるものだ。
だがそんな状況下で研ぎ澄まされていた五感は此方へと歩を進める気配を察知して、遂にこの時が来たのだと確信し…やがて歩を止めたその人物からの言葉を平静を装った状態で今か今かと若干焦れつつも紡がれる言葉を唯々待ち続け…
『お待たせしました』

【ガイアル区画/和食・甘味処『角天堂』】

『こちらが『3色団子』になります』
「…うむ」
『ごゆっくりどうぞ』
そう静かに告げ、軽く頷く以外には微動だにせず、注文の品を持ってきた給仕の娘に反応をしたのみであり、傍から見れば少々不気味に見られる可能性すらあるやり取りではあったが…対する娘も素人ではなく、素朴ながらもどこか安心感を抱かせるような笑顔浮かべてそう言い、その場を後にしつつも、途中で他の客らに呼び止められ注文などを受け取っているようだ。
…まだ若いのに働き者だ…と感心するも、多種多様な種族が雑多に入り交じるこの国ではこれぐらいは出来て当然なのかもしれない。
(…まぁ見た目通りの年齢とも限らない訳ではあるが…それよりもだ)
余計な思考に走りそうになった所で軌道を即座に修正…テーブルの上に置かれた皿に意識を戻し、隠された口端の一角を吊り上げる。
(さて、『意欲作』に関しては人を選ぶらしいが…こういった物に関しては正に王道だな)
…その意欲作も考えているほどぶっ飛んだ内容では無い…とは思うのだが、ここは人種の坩堝、アスールなのだ…軽い気持ちで地雷原に突っ込むほど愚かではない…石橋は叩いて渡る物なのだ…無論、実際に叩こうとは思わないが。
(さて、噂通りであれば味は確かなはずだが…いざ!!)
またも、それかけた思考を戻しつつ、見目鮮やかな3色の団子の串を手に取し、1つ口にする。
(…ふむ…この絶妙な歯ごたえ…くどくなく、しっかりとした上品な甘さ…これは…良いものだ!!)

などと静かに評価しているうちにも自然と手と口は手早く食事を進めあっという間に皿は空となる。
「ご馳走様」
…少々物足りない気もするが…今回は下見が目的だったのでこのぐらいで十分だろう…本来の目的は別にあるのだ。
『お済のお皿おさげしますね』
「ああ…ついでに一ついいか?」
その声を聞きつけてか、先ほどの給仕が空になった皿を下げるためにやってきたのでついでとばかりにそう声をかければ『何でしょう?』と返事を返されたので本来の目的を告げるとする。
「土産用に軽く…30人分ほど包んでもらえるか?」
『さんっ!?…しょ…少々お待ちください!!』
…これにはさしもの給仕も驚いたようで少々慌てた様子で厨房奥へと向かって行ったのだが、その後姿を最後まで見る事すらなく、先ほど追加で置かれたお茶をのんびりとすする。
(…バレても見舞いの品とでも言えばいいしな…さて、後は落ち着いて食べる場所をどこで確保すべきか)
実際の所、偏見なのだが…大の男が甘味を貪るように大量に食すのには社会的にどうなのか…等と言うどうでもいい考えがあるようで…変な処で小心者なのである。
…それに付き合わされる厨房は軽い修羅場になっているのだが…久しぶりの上等な甘味に思考を走らせる彼にはそんな事は届かないのであった。

>ALL

25日前 No.310

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:国家本部:医務室】

私の答えを聞いた仮面の人物は、残念そうな゛言葉゛をいって、姿を消した。
引き込めようとしていたらしい。ひょっとしたら、もしかしたら、そっちの世界に行っていたのかもしれないと、答えた後に想った。

謎の人物が姿を消した直後、勢いよくセキアさんが飛び込んできた。どうやら、さっきの仮面の人物の魔法かなにかで足止めをされていたようだ。
セキアさんのほうをむいて、微笑み

「セキアさん、どうしたんですか?そんなに慌てて。私なら大丈夫ですよ。身体も少しですが動かせるようになってきました。」

さっきまでのことがなかったかのように、笑顔で、慌てていたセキアさんを宥める。さっきの仮面の人物についても、見せられた会議のことも、言えない。言ったらきっと…

>セキアさん

25日前 No.311

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

 『何じろじろ見てやがるですよ』

 『おや、ひょっとしてイワモトさん…ヒルちゃんに惚れちゃいましたか?
ヒルちゃん、男前ですもんねぇ。この間なんて違う隊の女の子に――』

 『うるさい黙れですよ。だいたいてめぇはなんで知ってやがるですよ』

 二人のあじんフレンズのやり取りに僅かながら頬が自然と緩んでいた。不機嫌な顔をしていても、正直に暴露してしまえばヒルカも可愛い部類に入る。しかし、それを告げたら最後、ここまで職人気質とその地位を揺るがさない努力をしていた彼女にとって、プライド的にも素直にありがとうとは言わないだろう。この世界ではまだまだ新人の自分が上官にそういうことをしちゃいけない。
 すると、レイニアがこちらに唇の動きだけで何かを伝えてきた。
 ヴィジョンに口の形がプレイバックされ、その動きから伝えている言葉を判別。複数の候補から現状の関係性から最も近いものをピックアップする。

 【彼女もいろいろと抱え込んでますので、オフのときは構ってあげて下さいね】

 判別できたその言葉に小さく頷くイワモト。さて、オフならばいいんだよな?
 いや、今はやめるべきだ。そう思うと、ヒルカの頭のてっぺんへ伸ばされた生身の左手をそっと引っ込めておいた。それよりも今はシアンスロープを怪物化させた事件のことを考えるのに集中するべきだろう。

 『そう思うのでしたら、まずは自分の体調を万全にしないとですねぇ。
犯人を追い詰めたあと一歩のところで体に不調がー、なんてことにでもなったら
目も当てらないでしょうし。分かったかね、ミスター?』

 『全くですよ』

 「ま、まあ普通の人間よりは壊れにくいっちゃ壊れにくいですが……まあ、確かに故障を抱えたまま犯人にあたるのはいけませんね。ガラクタにならないようにこっちも気をつけておきますよ、ねえさ……レイニアさん」

 肘で小突いてきたヒルカに対して再び悪戯心が湧いたのか、先ほどのレイニアの発言を真似して『ねえさま』とでも呼んでみようか画策したが、これ以上ヒルカが不機嫌になったら修理してもらえないかもしれないというのが頭をよぎり、すんでのところでやめておいた。八割アウトなんだけど……
 しかし目撃者もいなければ、敵の正体も不明。パーカッション式のリボルバーなら、構造上消音機などつけられないのかもしれない。おまけにあの人間がごった返した中で一体どうやって誰にも見られずに銃弾を撃ちこめたというのだろうか。
 何か見落としはないだろうか。そう思ってあの日のメモリーをプレイバックしていると、それはつぶやきを聞いたレイニアから返されてきた。

 『ところでイワモトさん。俺みたい、とは?』

 その言葉にプレイバックをやめてレイニアの方を見るが、くすんだマリンブルーの瞳からそっと視線を逸らした。

 「俺の身体だって、正体不明なんですよ。機械の身体は誰が作って、生身の身体は誰だったのか。いつ、誰が、なんの目的で正体不明の技術で出来たガイノイドと生身のななしのごんべえをくっつけたのか……そんな不明だらけの自分の身体は、そのシリンダーとなんだか似ている……そう思っただけですよ」

>>レイニア、ヒルカ、ALL

24日前 No.312

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★MTjB5T1BDu_XWi

【セキア・ルーブ/ルナ区画/国家隊本部/第三医務室】

けたたましい来訪は、穏やかな微笑をもって受け止められた。
しばし消火器を肩に担いだ格好のまま静止するセキア。
焦燥、安堵、混乱、喜び、一瞬のうちに様々な感情が入れ替わり立ち代り、
めまぐるしく頭の中を駆け回り、やがて一つの感情へ収束する。
みっともないほど乱れた息、大きく上下する肩。消火器を担いだ自分の姿。
早とちりが招いた勇み足。それすなわち恥へと。

「そ、そっか。無事なら良かった、なはは…」

一人消化器片手に騒いでいた自分の姿は、槍を携え風車に挑んだ かの有名な喜劇の騎士のようだ。
頬にさした紅潮は、数秒とたたず耳まで達しそうになっていた。
そんな自分の無様な姿を誤魔化すように、へなへなと地に沈む。
そこでふと、気付いた。
あっさり羞恥の沼から抜け出したセキアは、赤褐色の瞳をじっとレイの顔に向ける。

「本当に、大丈夫?」

もう一度確認するように問う。まだレイとは出会って数日の間柄だ。
彼女の表情の変化や感情の機微など、まだ分からない部分のほうが多い。
しかし、“あの映像”を見てしまった後だからこそ、彼女の嘘が克明に浮かび上がってしまう。
見ているこっちのほうが安心していまいそうなほど柔らかい微笑みを浮かべるレイ。
ただ、今のセキアにはその表情には出ない“陰り”が見て取れた。

(余計なお世話かもしれないけど…このまま見過ごすなんてできないし、
わざとじゃないとはいえ、勝手に過去を見ちゃったことは謝らないと)

「レイ、あのさ…」

セキアが言いかけたそのときだった。ガラッと勢いよく医務室のドアが開く。

『白月候補官! ルーブ候補官! 両名ともご無事ですか!?』

蜂の巣をつついたというよりも、蹴り飛ばしたかのような騒々しさだった。
とっさに身構えてしまうも、袖につけた国家隊の腕章から本部の隊員であることが分かる。
肩の力を抜いたセキアは胸の辺りまで持ち上げた即席の鈍器をそっと下ろした。

「び、びっくりしたぁ…敵襲かと思った」

『失礼。とにかく、ご両名には本部内の安全が確認できるまで
ここで待機願います。けっして外には出ないように。ところで、あの…何故消火器をお持ちなので?」

「へ…?」

国家隊員の疑問にしばし放心するセキア。だが、次の瞬間、気まずさを誤魔化すかのように、
おもむろセキアが立ち上がったかと思えば、次いでバン!と扉が跳ねる音が聞こえた。

「あ、いや、これは自衛用に! ちょっと戻してくる!」

退路を見失った羞恥は、医務室の出入り口へと向かう。
上手い言い訳を思いつけなかったセキアの選択は、この場所からの離脱だった。
気付いた頃には、飛び出した彼女の後を追うように
なびくマフラーの端が扉の向こう側へ消えていくところだった。

『………は!? ルーブ候補官!?
危険だから外に出ないようにとさっき言ったばかりではありませんか!
待ちなさい! 待て! 待ってって言ってるでしょうが! 待てゴルァ!!』

それだけの言葉を言い残して、名も知らぬ国家隊員は医務室を去っていく。
ブレーキの壊れた車のように廊下を走り抜けていくセキアは、
追っ手を振り切ったことを確認すると、一つだけ息をつき手元へ視線を落とす。

(レイ、笑った顔で泣いてるみたいだった……あたしに何が出来る?)

手の中にある朱塗りの無機物に問いかけてみる。
当然、返す口のないソレからは何も答えは返ってこなかった。
こうしてアスールの夜は、流れた時間の長さに反してあまりにも慌しく、早くふけていったのだった。

>レイ



【レイニア&ヒルカ/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

全身が生身の肉体ではない改造人間とて、普通の人間より耐久性はあれど、
それは一時的なものに過ぎない。
継続的なメンテナンスを怠れば、ガタがくるし計器に狂いもでる。
まして、全身機械の機械人形(オートマタ)とは違い、イワモトは生身と機械の混合体だ。
いくら生身に似せようが、鉄と肉は完全には溶け合わない。
イワモトもそれを知っているからこそ、こう返したのだろう。

『ま、まあ普通の人間よりは壊れにくいっちゃ壊れにくいですが……
まあ、確かに故障を抱えたまま犯人にあたるのはいけませんね。
ガラクタにならないようにこっちも気をつけておきますよ、ねえさ……レイニアさん』

ただ、レイニアの欲していた言葉とは、彼の捉え方から少し異なっていたようだ。
悲しみが、隠しようもなく声と顔に出る。
あははとレイニア・ベルダーは言葉だけの笑い声を響かせる。
いつもの本音を隠す笑い声からは大きく外れたものだった。

「おや、そういう捉え方しちゃいますか。心配だと言ったつもりだったんですけどねぇ。
私はもう貴方のことを友人くらいには思っていたんですがー、そう思ってたのは私だけだったわけですかー、
この寒さは夜風だけのものではなかったんですねぇ…と、まぁ、冗談はこのくらいにして、
少なくとも、貴方がこしょ――怪我をすることで悲しむ人がここに二人いますよ」

拗ねたような口調でそう言い、一転して声を落とす。故障という言葉を使うのは憚られた。
いくら自分でそう口にしたからといって、他人から言われるのとではまた違うだろう。
すんでのところで言い直したレイニアは気を取り直したかのように、交互に指先を差し向けた。
まぁ、いちいち指ささなくても、この場にいる人数的に対象は分かりきっているのだが。
指されたもう一人が眉を吊り上げる。

「勝手に数に入れるな、ですよ。
まぁ、でも……修理の手間を考えるなら……そういうことにしといてやってもいいですよ」

再びニマニマとした笑みを浮かべるレイニアと、不承不承を取り繕いながらも彼女の意見に同意するヒルカ。
一見して和やかな雰囲気のまま終わるかに見えたこの会話だが、
言葉を言い終えた途端、むんずとヒルカの両手がイワモトの耳を捉える。
どうやら彼の言葉は、兎系亜人種のその耳の良さ故にばっちりヒルカまで届いていたようだ。

「一言、余計、なのは、別に、して、ですよ」

そのままぎりぎりと左右に引っ張った。敵の弱いところを狙う。兵法の定石だ。
ヒルカの容赦のない行いにほう、と関心しかけたレイニアだが、
このままではイワモトの耳と頭部が永遠にさよならしかねないので、すかさず仲裁に入る。

「まーまー、別にいいじゃないですかー。
誰かと親密になるには、まず互いの秘密を暴露し合うところからですよ」

「ふん。今度私の前でその単語を口走りやがったら、腕をわたがしメーカーに改造して――イワモト?」

そこまで言いかけてヒルカは、ようやくイワモトの声のトーンが下がったことに気付く。
何とかヒルカの手を開かせ、イワモトから放すことに成功したレイニアも何やら考え込む様子を見せた。

「ふむ……真実を知ることが常に幸せに繋がるとは限りません――
と、まぁ、こういうそれらしいことを言ったとしても本人からしたら納得できませんよねぇ。
分かりました、イワモトさん。なら、私のほうで、貴方の正体について勝手に調べさせてもらうことにします。
さっき友人宣言もしちゃったことですし」

視線の青と月の青がイワモトを覗き込む。
イワモトの言葉を待たずして、レイニアはくるりと踵を返す。
どうやら勝手に調べるという言葉通り、
彼女は最初からイワモトの許可などとりつける予定はなかったと見える。なんとも勝手だった。

「あはは、長居しすぎちゃいました。
聞きたいことは聞けたので、私はそろそろ失礼しますねー。では〜」

短い言葉を返すと、そう一方的に告げレイニアは手を振り去っていく。
「まだ自分に人を気遣う余裕があったなんて」と、
そんなどうでもいいことを口に出しつつ感心しながら。
そんな彼女の呟きを知るのは、上空の月だけだった。

>イワモト、ALL


【これにてサブイベント、フリータイムを終了します。お付き合いいただきありがとうございました!
レス数の都合上絡めなかった人はすみません;
次回よりメインストーリーに入りますので、最終調整が終了するまで、もうしばらくお待ち下さい】

18日前 No.313

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:ルナ区画:アスール国家本部:医務室】


自分の言葉で我にかえったセキアさんは、安心したあと消火器を振り上げていることが恥ずかしくなったのか顔が真っ赤だ。

「フフフッ 本当にだいじょう………?」

最後までいいかけると、セキアさんがまた何かをしゃべろうとして、さらに重なるようにして部屋に入ってきた人の言葉にかきけされた。

突然入ってきた本部の隊員らしき人は、本部の安全が確認されるまで部屋から出るなと、警告にきたみたいだった。しかし、そのあとの言葉で、さらに恥ずかしさが増したセキアさんが、部屋を飛び出してしまい、隊員らしき人はその後を追って出ていってしまった。

部屋に一人残されたレイは、ただポカーンとするしかなかった。

「………泣き顔見られずにすんだかな………だといいな……」
誰もいない部屋で、一人つぶやいた

>セキア、国家隊員の人?

17日前 No.314

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/アーティー区画/センターブロック/トリニッジ工房前】

 その時イワモトは、ターレットレンズを回していなかった。つまりは蒼ではなく、通常の黒い瞳のままだった。
 長らくセンサーと映像分析で相手の表情を読み取っていたはずの自分の癖は消えて、人間らしい目でレイニアを見た時、自分の発言が間違いだったと気が付いたのだ。どこかしら胡散臭い笑いを浮かべていたはずのレイニアが、分析装置を使っていないイワモトですらわかるくらいに悲しい顔をしていたのを。すぐに「すみません」と小さく返すも、それはレイニアの笑い声にかき消されてしまった。人間だった頃を覚えていないイワモトは、知っていても思い出せなかった罪悪感を覚えてしまった。

 『おや、そういう捉え方しちゃいますか。心配だと言ったつもりだったんですけどねぇ。
私はもう貴方のことを友人くらいには思っていたんですがー、そう思ってたのは私だけだったわけですかー、
この寒さは夜風だけのものではなかったんですねぇ…と、まぁ、冗談はこのくらいにして、
少なくとも、貴方がこしょ――怪我をすることで悲しむ人がここに二人いますよ』

 『勝手に数に入れるな、ですよ。
まぁ、でも……修理の手間を考えるなら……そういうことにしといてやってもいいですよ』

 目覚めて数年程の人生だが、これほど喜びを感じた瞬間はなかった。上司として、だけではなく友人という言葉まで使ってくれた。セキア達といい、レイニアにヒルカといい、どうしてこう優しい者が集まってきてくれるのか。しかし、これだけ嬉しいのに、感動的なことなのに……イワモトの目には、涙を流すという機能がついていなかった。これが現実だ。
 溶け合うはずが溶け合いきれぬ鉄と肉。肉は機械の代わりになれず、鉄は生身の代わりにならない。足りないところを埋め合わせるはずの身体は、二つの存在という矛盾を抱えて立ち尽くす。それがあまりに悲しくて、涙が出ない代わりに、口許にだけ笑みを浮かべた時だった。

 『一言、余計、なのは、別に、して、ですよ』

 「いたたたたたたた!!! すみません、すみません!!」

 これは痛かったよロップイヤーちゃん……レイニアが止めてくれなかったらさすがにヤバかった……

 『ふん。今度私の前でその単語を口走りやがったら、腕をわたがしメーカーに改造して――イワモト?』

 『ふむ……真実を知ることが常に幸せに繋がるとは限りません――
と、まぁ、こういうそれらしいことを言ったとしても本人からしたら納得できませんよねぇ。
分かりました、イワモトさん。なら、私のほうで、貴方の正体について勝手に調べさせてもらうことにします。
さっき友人宣言もしちゃったことですし』

 こちらのつぶやきにそれぞれの反応を見せる二人。レイニアは返事を待たずに踵を返す。

 「お願いします。上官である貴女も、そして自分も知らなきゃならないことなんだと思います。機械の身体については」

 『あはは、長居しすぎちゃいました。
聞きたいことは聞けたので、私はそろそろ失礼しますねー。では〜』

 背を向けて帰る彼女を見送れば、大きなため息がこぼれてしまった。レイニアの背中を見れば、手を伸ばして止めて見たかった。
 ヒルカの視線も気にすることなく、蒼い夜空とは違い、人工的な光を纏い、ターレットレンズは青く輝いていた。

>>レイニア、ヒルカ


【サブイベントお疲れさまでした!! 本編でもまたよろしくお願いします!】

17日前 No.315

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★EI3f56DUT1_XWi

【セキア・ルーブ/ルナ区画/国家隊本部敷地内/本部前広場】

天へ向かって伸びる白く巨大な柱。それが国家隊本部を始めて目にしたときに
浮かんだセキアの印象だ。そしてそれは今になっても変わらない。
まるで巨大な大理石から削り取ったものをそこへポンと置いたかのような見た目。
今から自分は、その一部分となるのだ。
感傷に浸るのもほどほどに、広場の真ん中に立てられたホワイトボードに目を向ける。
これもうちょっとどうにかならなかったのだろうか。あふれ出るミスマッチ感。
景観台無しである…と、どうでもいい感想を抱きつつ、隊分け表に目を滑らせる。

「えーっと…セキア・ルーブ…セキア・ルーブ……さしすせ…あった!」

まさか、この歳になって学生の真似事をすることになるとは思わなかった、なんて言えば、
その歳で何を言うかと窘められるだろうな、と思わず口元がほころぶ。
思い当たる人物がちらほら。その該当する人たちの名前も、
自分と同じ隊のところに振り分けられているのが確認できた。
顔を合わせたら、まずどんな言葉でかけようかと浮き足立ちながらも、
セキアは事前に届いていた経路図を片手に国家隊本部の入り口を跨ぐ。

【セキア・ルーブ&???/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「たのもー!」

開口一番勢いよく教室のドアを開ける。しかし、そんなセキアを迎えたのは静寂だった。
よく教室内に目を凝らしてみるも、カーテンにくるまって隠れている不届き者や、
用具入れに隠れる猛者もいない。仕方なく、教室を見回してみる。
備え付けられているのが黒板ではなくホワイトボード(?)のような白版、
木製の椅子ではなく、白い彫刻のような机と椅子であることを除けば、よく見る典型的な教室だった。
その椅子の背もたれに指を這わせてみる。サラリとした感触が返って来た。
石材とプラスチックの中間物質のような不思議な感触だった。
そうして教室内に備え付けられているものを興味深げに観察するセキア。
しかし、彼女は知らない。その背後に人知れず魔の手が忍び寄っていることに。

「うっしろっからー……どーん♪」

「ぎゃああああああああああああ!?」

何者かに後ろから抱きしめられたセキアは、
その日一番と思える大きな声で本部内に響き渡るような色気のない悲鳴を上げた。

【長らくお待たせしました。それでは次のメインストーリーを開始します】>ALL

16日前 No.316

狐鈴 @korin29 ★dqv1e4o9J5_mwG

【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/本部前広場】
金属音を立てて歩く一人の女性がその大きな広場に現れる
数日前に行われた試験で無事に降格した新人団員、名はデウス…
っというのは大きな嘘っぱちで本名を隠しこの町で暮らす者、暮らすと言えど生まれはここではなく
また故郷のことなども他人に語れず身分がはっきりとしないため家の購入から商売の一切まで許可が取れず結果として入隊せざるを得なくなったという事もあり
今のところは少々乗り気ではなさそうな様子で歩きおもむろに見かけた自分の指名手配書をさりげなく引き剥がしゴミ箱へと捨てる

果たして指定された場所にホワイトボードがあり各班ごとに分かれた名簿と思われるものを見つける

「私は…っと」
大量に並ぶ名前を目で追い見つけたのか懐から小型の端末を取り出しそちらのボタンを何やらぽちぽちといじる
どうやら彼女にとってはそれがメモ帳のようなものらしく
一応自分以外の班員と思われる人の名前もメモしているようだ
数分ほど立ち止まっていたがしばらくすると端末を再び懐へとしまい歩き出す
メモを終えて自分の教室へと向かっているらしい


【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】
教室の前まで来るとこちらであっているのかと一応地図を何度も見直して確認する
しかしそんな確認をしている中

『ぎゃああああああああああああ!?』

教室ないから騒がしい悲鳴が聞こえ早くも不安を感じる
いや自分は新人だしここにはここのルールや雰囲気というものがあるのかもしれないがと考えるも不安は払拭できずそのまま入室

教室内に入るとある程度予想通りというか2名ほどがじゃれあっている姿がうかがえる
案の定というべきなのか不安がやや的中して小さくため息をつきつつその周囲をやや迂回するように周りてきとーにめぼしをつけた席に座る

>ALL

【メインストーリー開始ということではいらさせていただきましたこんな感じでよろしいでしょうか】

16日前 No.317

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【ルナ区画/国家隊本部敷地内/通路】

「さて、そろそろのはずだが…」
先程、広場前にて所属先の記載されていたホワイトボードを確認し、手元の経路図に従って本部内の目的地の場所を目指し移動していた所でそう呟く。
…あらかじめそれなりの規模の建物だという予想は付いていたが…想像以上に内部は広く、経路図無しで目的にたどり着くには少々時間がかかると思われるほどであった。
(…まぁだからこそこういった書類が送られるんだろうが…変に迷って畑違いの部署に突っ込まれても困るだろうからな)
…あらかじめ収集していた情報によると…声を大にしては言われていないようだが…如何せん変わった人物が多いと聞く…そんな人物に限って優秀な事が多いと言うのは世の常と言うべきだろうか。
(…振り回される側にとっては勘弁してほしいだろうが…まぁこちらには関係ない事か…っと、ここだな)
などと余計な事を考えながらも目的地に着いたようで…扉の前で一度足を止め、軽く確認がてら周囲の様子を確認する。
(表札は第七教室で間違いないな…現状では中には数人…刻限まではまだ少し時間があるしこんなものか…っ!?)
どうやら間違いはないと確認して中に入ろうとしたところで…突如悲鳴が聞こえ、思わず後ずさって身構える。
(なんだ今の悲鳴は!?…聞いたことがあるような声だったが…まさかセキアか!?)
数瞬の考察の中で悲鳴の主をそう推測すれば…体は即座に扉を開け放ち、飛び込むような勢いで室内へと入り、そこで見たものは…

【ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】
「だいじょうぶか!?セキ…ア…?」
そこでは何者かに抱き着かれているセキアが振り払おうとしているのか、のたうち回っているという奇妙な光景であり、思わずフリーズしてしまった。
(…いったいどういう状況なんだ…?)
…何とか状況を把握しようにもそれを聞けるような相手は今はおらず…唯々困惑したまま状況が動くのを待たざるおえない状態となってしまった。

>ALL

【メイン再開了解ですー…皆さん今後ともよろしくお願いします】

15日前 No.318

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:アスール国家の路地>候補官用第七教室】

自分の部屋で、大きな鏡を前に自分の髪を整える。
今日は…

この日を待っていた。今日から私は、この国の国家隊!誰かを守るため訓練を受けて強くなる努力ができる。
でも、本当は不安で仕方がない。何故なら、あの部屋で起きたこと、見たもののことがあるからだ。

「私を入隊させるのは……きっと」

髪を整え終わると少し浮かない顔をする。
実力で入れたのか、それとも入隊させて監視するためなのか

「ううん、考えてたって始まらない!いってきます!」

誰もいない部屋に挨拶をして、国家隊本部へと走る。
期待に胸を膨らませて!と、その時
レイの前に少し大柄な男が立ち道を塞ぐ。
それをみてレイは立ち止まり
「すいませんが、そこをどいてくれませんか。急いでいるんです」

男「悪いが嬢ちゃんをここからさき行かせるわけにはいかないんだよ。さっさと帰りな」

と、男がレイの肩を掴もうとした、が

「っ………!!」

レイは一瞬の隙を見て、しゃがみ男の脇の下を素早く走り抜けた。男は慌ててレイを追いかけてくる。
レイは走り、途中通りかかった馬車に掴まりなんとか逃げおおす。

そうしてなんとか広場に到着し、自分の教室がどこか調べて、教室へ向かう。その時、聞き覚えのある声が悲鳴をあげていた。

「セキアさん!?………セキアさん!大丈夫ですか?!」

悲鳴を聞いて急いで駆けつける。そこにはエルトさんや、他の新入隊員と………


>>セキア エルト デウス
(レイの入隊を良しとしない人達の妨害の影をちらつかせてみました。勝手でしたでしょうか)

15日前 No.319

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/ルナ区画/国家隊本部敷地内/本部前広場】

 イワモトが修理を終えてガイアルに戻ってきたのは、実に三日ぶりだった。
 レイニアの屋敷へ泊まり、試験を受けて、その日のうちに故障してヒルカに直してもらった一日があまりに長く感じたのだ。

 ただ、ひとつ困ったのが全裸で戻るしかなかったことだ。あの夜ヒルカにスーツを返してほしいと頼んだら、
『あんなボロキレで町中を歩けば浮浪者確定になるじゃねえかですよ。国家隊へ入隊が決まった奴がそんなみっともないことするなですよ』と言われ……実際は試験での戦いでほぼ焼けてしまったのが原因で破棄するしかなかったとのいうのだ。
 仕方なく黒タイツマンという名前の全裸でガイアルへ帰ることとなったのだ。
 スーツは一帳羅だが、何も着るものがないわけではない。イワモトは出勤日ということもあり、フィールドワーク用のタートルネックシャツに、ダブルジーンズで決めてからルナ区画へと出かけていった。

 ホワイトボードを見れば、同じグループに見知らぬ名前と、見知った名前。なんだみんな一緒じゃないか、と言わんばかりに笑みを浮かべていると、対人レーダーのテストで自らの視界ことヴィジョンが左側の反応を示した。振り向いてみると、若い女の人が同じようにホワイトボードを見ていた。どうやら同じ隊に入るようだ。
 分析装置のテストも兼ねて瞳のレンズがスライドし、蒼い瞳になって彼女を見る。人間の確率が高いが、所々にブラックボックス的な何かがあり、それはイワモトの電子頭脳でも答えを導き出すことができなかった。まさか自分と同じ改造人間……かもしれないということも考え、声をかけてみた。

 「……どうやら同じ隊になるみたいだね。俺もこの名簿に載ってる」

 自己紹介代わりに、『George Iwamoto』と書かれた部分を指さしながら笑っていると、聞き覚えのあるとんでもない悲鳴が聞こえてきた。

 「ありゃセキアか……!」

 気がつけば二人で飛び出していた。駆けつけると懐かしい面々に、凄い絵面のセキアがいる。

 「(これどう理解すりゃいいんだよ……)」

>>デウス、ALL


【機械持ちということでデウスさんに絡んでみました。こちらでもよろしくお願いします!】

15日前 No.320

森羅ジン @humanmind ★Android=TzPsizjVSW

【エイドリアン・デューク/ルナ区画/国家隊本部敷地内/本部前広場】
初めての場所や場面に出くわすと困惑するのは人としてごく当たり前の事だと自分は思う。
隊分け表たるものに目を走らせ、自分の所属する隊員らを確認しておく。
勿論の事だがほとんど知らない面子だったが、その中に自分の知り合いが幾人か居ることに気がついた。同郷の人物と久し振りに会うというのは、こういう感覚なのだろうかと勝手な想像をしながらも、その教室へと歩みを進める。

【エイドリアン・デューク/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】
その教室に辿り着くと既に何やら騒がしかった、いや厳密に言えばある一人がとても騒がしかった。
その一人とは、騒ぐ声を聞けば一聴瞭然(?)セキア・ルーブだった。
何やら見たことない誰か(何か?)に背後から抱きつかれている。
悪意がないのはどちらからもよ〜く分かるが、騒がしい事に変わりはない。
ジョージさんやレイさんの脇を通り、騒ぎの元凶へと近づく(やはり入り口は少しかがんだ)
「セキアさん、だいぶ騒がしいですがどうしました?」
念のため言っておくが、エドルの身長は247cm。しかも隻眼という、怖いと感じるには十分すぎる条件が揃っている。


>>ALL様

【皆様、お久し振りです。
受験が終わり志望校に無事合格できました。
なので、まだ完全復活とまではいきませんが少しずつ復活していきたいと思っております。
質も量も以前より劣るかも知れませんが、また宜しくお願い致しますm(__)m】

14日前 No.321

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★tFmzu6z9Az_XWi

【セキア&レイニア&ノイ/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「う、うるさくしてごめん…ぎゅぅ……な、何とか平気…みたい…」

口々にセキアの身の安全を問いかけるレイ、エルト、イワモト、エドル。
対してセキアはそれしか言葉を返すことが出来なかった。
飛びかかる前のおちゃらけ全開のセリフに反して、技は完璧に決まっているのか、体が、口でさえ満足に動かせない。
こんなことをする人物といえば、すでにもう目星が付いている。
セキアが思い当たる人物の名前を口にするより先に、彼女の背後から声がした。

「やーやー、皆さん。はじめまして人は初めまして。お久しぶりの人はお久しぶりですねぇ」

後ろからセキアを羽交い絞めにした不届き者の正体が明らかになる。
黒い獣の耳、それと同じくらい黒い髪、続いてくすんだマリンブリーの瞳がひょっこりセキアの後ろから顔を出す。
右袖の腕章に書かれた『候補教育官』の文字を確認したセキアは驚きの声を上げた。

「レイニアおねーさん!?」

「はい。今日から私が貴方達の監視役…もとい、このクラスの教官です」

にっこり微笑んだ彼女は、皆にも聞こえるような声でそういった。
セキアの肩から力が抜ける。昨晩の件も含め、この国に着てからというもの何かと
荒事に巻き込まれるので、つい警戒しまった。
そんなセキアの胸中を知ってかしらずか、悪びれた様子もなくレイニアは続ける。

「では〜、まずは賛辞から。皆さん、合格おめでとうございます。
やー、今年は合格者が激減したと聞いたので、どうなることかと思いましたが、
ちゃんと私の隊にも人が集ってくれたようで何よりです。皆さんさすがですねぇ。
あ、申し遅れましたが、私はレイニー。レイニア・ベルダー候補教育官です」

腕の中からセキアを開放しつつ、レイニアは皆に微笑みかけた。
その彼女の後ろを追って、小さな影が一つミレニアの前に進み出る。

「騒音、謝罪。レイニー、注意、後で、しておく」

長い前髪に隠れた赤い瞳が髪の隙間からミレニアを覗き見る。
レイニアと同じく、黒い髪に、獣の耳と尾。
首から下げたプラカードには『候補教育官特別補佐(臨時)』の文字。
切った貼ったの単語形成文で話す少女はそう口にすると、深々とミレニアに頭を下げたのだった。
要するに「うるさくしてごめんなさい。主人には後できつく言っておく」と言いたかったらしい。
そのやりとりに気付いたのか、レイニアもミレニアに小さく頭を下げる。
気を取り直すように、パンパンと手を叩いて自分に注意を惹きつけたレイニアは、再び皆に呼びかけた。

「とりあえず、この後のことを説明したいので、皆さんにはひとまず席についてもらうとしましょうか〜。
あ、自由席なので好きなところに座ってくれていいですよ」

>ミレニア、レイ、エルト、イワモト、エドル、ALL


【問題ありませんよー、初スレ主ということで
至らぬところばかりですが今後ともよろしくお願いします^^】>狐鈴様

【その程度でしたら大丈夫ですよ^^ また何かあればご相談下さい】>ますたあ様

【復活おめでとうございます! 今後とも当スレをよろしくお願いします!】>森羅ジン様

14日前 No.322

狐鈴 @korin29 ★dqv1e4o9J5_mwG

【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

突然話しかけられギョッとするもそこには一人の男が立っていた
しかし何か違和感がある、しかし今のところはその違和感を認められなくぎこちなく返事をする
「あ、はいっよろしくお願いします。ジョージさん…でよろしいでしょうか」
久しぶりに話す敬語に少しどぎまぎとしながら言葉を選んで話す
そんな話をしている途中で先ほど悲鳴を上げた人のほうへとジョージは向かっていってしまう

ふと気がつくとそのセキアと呼ばれる人の周りにかなりの人が集まっている
どうやらあの人たちはみんな知人や友人のようだと傍から見て感じた

そしてじゃれついてたものの一名が名乗っている様子を眺めているとどうやら『候補教育官』という腕章からここの教官なのだろうとわかる
っと考えているまもなく本人からの名乗りがありこちらも少し深めに頭を下げて挨拶をする
ふと頭を上げると見慣れない人が、そして目立つプラカードに『候補教育官特別補佐(臨時)』の文字が見えあわててこちらも席から立ち上がり頭を下げる

「い、いえ。とてもにぎやかで良いなぁとおもっていただけですので!」
短文の言葉ではあったが意味はすぐにわかりあわててこちらもその言葉に返す
そしてレイニアのほうに目線を向けるとこちらも頭を下げていることに気がつきあわてて深々ともう一度礼をする

相手は教官なのである過去の地位などをなくして今はただの一般兵、それも新人である
むしろこちらのほうが恐縮であるといわんばかりに緊張した面持ちでできる限り節度のある態度に勤める
今の立場的には問題を起こしたり変な目で見られるわけには行かない
ある程度認めてもらえれば身分の保証も出来るだろうし、そうすれば自分の店も出せるだろうからそれまではおかしな行動をしないようにしなければと

そしてこちらもこの町では気づかれないようにしないとと
先ほど引き剥がした自分の指名手配書をポケットの奥にねじ込む
写っている写真はもう50年以上前の自分の写真、今の自分よりやや若い見た目をしているが50年以上経っているためおばあさんになっていると思われているのか
少なくともこの待ちでは今のところバレてはいない、ともいえやはり気づかれるのが怖くついつい引き剥がしてしまうのももはや手癖である

そんなことを考えているとレイニア教官が手をたたきどうやら話が始まるらしいと再び自分の座っていた席に着く

>レイニア・ジョージ・ALL


【絡んでいただきありがとうございます。こちらでもよろしくお願いします】>モルガン様

【ありがとうございます。こちらこそ久しぶりのなりオリな不届きモノですがよろしければ今後ともお願いします】>スレ主様

14日前 No.323

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

(…殺意どころか敵意も無い…となると…これは…スキンシップという物なのか?)
混沌とした状況下でもなおどうにか状況を理解しようと、辛うじて平常な思考を強引に軌道修正し…どうにか持ち得ていた知識を総動員してみればそんな考えが浮かび上がった。
なるほど、確かにスキンシップと言えばしっくりくる物が無いと言えない事も無い…おかしい部分があるような気はするがそれがすぐに出ないと言う事はそういう事なのだろう。
…当の被害者たるセキアはそんな安易な納得の仕方をされたのだと知れば抗議の声を上げる事だろうが…人の思考を読めるほど鋭くも無ければその余裕もない彼女には難しい事だろう。
そんな事を考えているうちに、レイやイワモトをはじめとして…見知らぬ数人の人物らが騒ぎを聞きつけてやってきたようだった…状況が状況だけに大半があっけにとられている様子だったが。

「…いや…こっちも早とちりした…まぁ無事で何より」
…どう見ても無事ではない…と言うツッコミが来そうなものだが…少なくとも外見上では怪我らしいけがをしたわけも無く…ややグロッキーになっている以外には何の問題もないようだった。
そんな返事をしている最中、セキアの後方から声が上がり…そちらに意識を向けてみれば、先日の試験の終盤に顔を合わせる事となった人物、『レイニア・ベルダー』が室内の合格者たちに挨拶がてら声をかけてきた。

そんな彼女に促されるまま、空いていた手近な席に腰を落ち着けようとした所で、先ほどレイニアの陰から歩を進めていた一人の少女が目につき…その行き先を追ってみれば、件の見知らぬ人物の一人であるミレニアの元へ向かって何やら謝罪と思わしき言葉を述べているようで…それを受けた彼女の方も何やら慌てた様子で返答して頭を下げているようだった。
(…少し慌て過ぎだな…まぁ悪い人物ではなさそうだし…後で挨拶ぐらいはしておこうか)
そんなどことなく微笑ましさを感じるやり取りを少しばかり眺めた所で、手近な席に着席し、次なる状況を待つとする。

>セキア、レイ、ミレニア、ALL

14日前 No.324

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:国家本部敷地内:候補官用第七教室】

駆けつけると、セキアさんが誰かに抱きつかれていて、それは、誰でもないレイニアさんだった。よかった、さっきみたいなことがあるから、もしかしたらと思ったけど、無事でよかった。

ホッと胸を撫で下ろし
セキアさんのほうへ歩いていく

「おはようございます。今日からまたよろしくお願いします!」

と、元気に挨拶をする。
そんなレイの額には、さっきまで走っていたせいか、少し汗が流れていた。

そして、レイニアさんのさっきの言葉を気にかける
¨監視役¨とはいったい…
教官ならともかく、監視というのは何かを警戒しての言葉だと受けとるほかできない。

そして、レイにはその心当たりが1つあるのでさらに気になった。

>セキア レイニア ミレニア イワモト エルト

13日前 No.325

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

 「そう。ジョージ・イワモト。一割人間で後は機械で出来てるけど、心はちゃんとあるのでよろしく」

 して、君の名は……と聞こうとすれば先ほどのセキアの悲鳴。二人で駆けつけてみると、完全に羽交い絞めが決められていたセキアの姿だった。この光景にみんなそろって唖然としていたが、どうやれあセキアは無事だった。そしてレイニア・ベルダーの顔を見れば、少し気まずそうに視線を逸らした。どうやら試験の後のヒルカとの楽しい騒動の時に悲しい想いをさせてしまったのを未だ気にしているようだ。そんな気分も吹っ飛ばすように、レイニアはこちらの直属上官でもあり教官であることをしめしていた。
 だが、気になるのは監視役という言葉だ。そういえば、鶴羽が自分をヘッドハンティングしようとしていたな、とイワモトはふと思い出した。それだけではない。ヒルカやレイニアには心配される程だし、レイニアはこちらを友人と言ってくれた。親切心なら照れくさいで済むが、執務官にそこまで初日から気に入られているようなことを、ここにいる半数以上が経験していることだろう。
 それだけ考えれば、このチームはかなり特異点的なものが多い。

 その一方でレイの目つきがちょっとかわったのを見過ごさない。一旦近づくと、そっと囁いた。

 「何を思っているのかわからないが、力は抜くんだよ」

 レイにそう言うと、イワモトもまた席につく。
 そして隣にいたミレニアの表情を見て、優しく微笑んだ。

 「これからもよろしく頼むよ。改めて君の名前は? 俺はイワモト・ジョージ。好きなように呼んでくれよ」

 改めて彼女に自己紹介しつつ、レイニアの話を待つ。

>>ミレニア様、ALL様

13日前 No.326

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★5WvzOOV45h_XWi

【セキア&レイニア&ノイ/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

年下のノイの言葉に対し、恐縮した態度を見せるミレニア。
彼女が立ち上がったことにより、二人の身長差が歴然となる。
ノイヴィディラエンゴシア、12歳。
12年という短い生涯を送ってきたが、ここまで畏まった対応をされた経験は過去にない。
そんな彼女の人となりには好感が持てた。普段はあまり出ない微笑みがうっすらと顔に出る。

「名前、ノイ。本名、長いから、ノイでいい。
困りごと、常時、相談、可。いつでも、ウェルカム」

若干の身振りを加えながら、たどたどしくもそう告げた。
どうやら年下ながらも頼れる先輩路線でいくことに決めたらしい。
年齢相応の平たい体躯で胸を張り、心配ないとばかりに軽く胸を叩いて見せる。
その一方で、いまだ騒々しさ冷めやらぬエリアがあった。その中心は、言わずもがなセキアだった。

「おはよ、レイ! バラバラにならないか失敗だったけど、
みんな一緒の隊で良かった。これからも一緒に頑張ろ。目指すは区画統括管理官だ!」

思わぬ再会に、セキアのテンションは燃料の搭載量を間違えたロケットのようにだだ上がる。
その笑顔の裏で、セキアは注意深くレイの表情を観察した。
うっすらと汗をかいていることを除いて、さしたる変化はなく、
昨晩レイの中に見た何かを引きずっている様子もない。
問題を先送りにしている自覚はある。そしてそれは時間を経るごとに言いづらくなることも。
ただ、人が大勢いる今、あの映像のことを口にすることははばかられた。
ちからこぶをつくるジェスチャーをして、一方的にてっぺん目指す宣言をしたセキアは、
気を取り直すように近くにいたエルトにも声をかける。

「エルトもおはよ。…んん? なんかエルトいい匂いするね。
これは…何だろ? 甘い匂いだっていうのは分かるけど、
もっと上品な甘さの匂いっていうか…ちょっと馴染みのない匂いが…」

セキアの鼻がエルトの体に僅かに残った団子の匂いに反応する。
魔術に甘味を使用するだけあって、菓子類の匂いには人一倍敏感だ。
しかも、それが嗅いだことないものとなればなおさらだ。自然と興味もわく。
犬系亜人種がそうするように、ふんふんと鼻をひくつかせたセキアは興味深げにエルトに顔を近づける。
普段は頭のネジの抜けたような言動ばかりしているのに、妙なところで鋭い女だった。

「あ、イワモトのおにーさんもモーニン!
そういえば渡しそびれてたんだけど、はいコレ! …と、コレも!
サンドイッチとネクタイのお礼! あたしのイチオシさぁ」

イワモトの姿を確認したセキアは開口一番元気ハツラツとばかりに
オーバー挙動で挨拶した後、突然思い出したかのように自分の懐を弄る。
そして、取り出したるは、セキアの手の止血に使われたイワモトのネクタイと、
白い包装紙の口を青いリボンで結んだマカロンの包み。
お礼というのは、アスールに入国したばかりの頃と実技試験中のことを言っているらしい。
そんなセキア達の私語を咎める様子もなく、レイニアは静まった頃を見計らうと話し始めた。

「さて、最初に言っておきますが、皆さんは入隊試験に合格しましたが、まだ正式な国家隊員ではありません。
候補官の間は、このルナ区画にある隊員専用寮に住み込みで働いてもらうことになります」

レイニアの言葉を引き金としたかのように、教室の前に設置された白板がボォ…っと光をともす。
そこには、独りでに文字が書きこまれ、様々な図形が浮かび上がった。

「正式な国家隊員になるには、ここでの活動実績記録、
四位尉官以上の国家隊員の推薦、教官が出す課題全ての終了証明が必要になります」

目の不自由なレイニアの代わりに横に控えたノイが
白板の上に表示された文字を指差し棒で示していく。
と、ここでレイニアが突然言葉を切った。
レイニアの補助をしていたノイも動きを止めた主人に訝しげな視線を送る。

「貴方達の日々の動向は、他の隊員に観察されていることを忘れないで下さい。
それこそ、期待と疑惑の半々の目で。まぁ、もちろん私は100%期待の目ですが」

声の質ががらりと切り変わる。
前半は一言ずつ確認するようにゆっくりと。後半は冗談めかした陽気な口調で。
三日月の切れ込みを入れたかのような笑みを口元に称えながらも、
一瞬のうちにそれはいつもの微笑みの中に溶けて消えた。

「では〜、就任早々駆け足ですが、皆さんには早速一つ、腕試しがてら課題を受けてもらいましょうか。
ちょうど手頃なのを一つ、投書箱から選んでおきました」

驚く暇もなくとんとん拍子で話は進んでいく。
セキアは喉元まで出かかった疑問を飲み込み、レイニアの言葉を待った。

「皆さんの記念すべき最初のお仕事は――」

ごくりとセキアの喉が鳴る。
しかし、あの前置きからは想像も付かないような言葉が
レイニアの口から発せられることになろうとは、
セキアには、ひょっとしたら他の候補官にも想像がつかなかったのではないだろうか。

「幽霊退治です」

思わずセキアは椅子からずり落ちそうになり、
代わりに机の脚にしこたま脛を打ちつけたのだった。

>ミレニア、エルト、レイ、イワモト、ALL

12日前 No.327

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:国家本部敷地内:候補官用第七教室】

セキアさんが挨拶を返したあと、自分の席に座る。
するとイワモトさんが、声をかけてきた。きっと自分が険しい顔を無意識にしてしまっていたのだろう。

「はい、そうですね。すいませんちょっと緊張しちゃって、もう大丈夫です。」

と、にっこりと微笑む。
そしてレイニアさんの説明を真剣に聞く
自分達はまだ正式な国家隊ではなく、候補生なのだと
そこから成長するには、与えられた任務をこなしていくしかない。

そして記念すべき最初の任務は
幽霊退治

「ゆうれい……ですか?えっと死んだ方がまだこの世に未練を残していて、魂とか形のない状態でさ迷っているという……で、あってますよね?」


自分の知っている情報を確認するが、自分はそれにであったことがないため、あまり自信がなかった。

「あれ?セキアさん?」


>セキア イワモト エルト ミレニア レイニア

12日前 No.328

狐鈴 @korin29 ★dqv1e4o9J5_mwG

【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「機械…そうですか」

感じた違和感に納得がいき小さくうなずきながら答える
どおりで自分の目がジョージから図形的なもの、つまり設計図的な何かを解析しようとしていたのか
無意識ながら行っていた行動が違和感となっていたのだが今の一言で答えが出た
しかしここまで精巧なロボットというのも初めて見るなぁと思う

そして先ほど謝罪をしてくれた少女からも名乗りがありノイという名前だと理解する
同時にジョージから名前を尋ねられたためちょうどいい機会とこちらも名乗る

「私はデウス、デウス・ミレニアと申します。女性らしくない名前だといわれますがデウスで結構です」

名乗ると再び深々と頭を下げて挨拶をする
っといってもこの名前は偽名、それもこの町に着てから名乗る名前だ、自分自身でもまだなじんでいない
しかし元の名前も女性らしくない名前だと昔からよく言われていたのでなんとなく懐かしさを感じる

そんな話をしてるうちにレイニアの話は着々と進んでおり
その中にある監視という言葉に少しびくっとする
一瞬自分の存在に気づかれているのではと不安になるがそんなわけは無いと改めて考え
しかしながら一瞬真剣な口調になった教官の様子にこちらもまじめな表情になりしっかりと職務をこなすこと
それを考え強くうなずきながら聞き入る

そして最初の仕事を言い渡すということでその言葉にしっかり耳を傾けていると

『幽霊退治です』

「…え?」

少しの間のあと思わず素っ頓狂な声が出た
非科学的なといおうとしたが幽霊というものが存在するのはわかっているし長い旅路でそういったものも幾度となく見てきた
しかしこの街においてそのような都市伝説じみたものを一応この街の軍隊ともいえるこの隊が行うというのが以外だったようで仰天である

さきほどノイと呼ばれる少女から『相談、可』といわれていたので折角なのでたずねる

「え、えっと…教育官特別補佐殿、これはどういう…」

すこしてんぱった様子でぎこちない声色をしてたずねる
やれといわれれば落し物探しから魔物退治までなんでもするつもりではあったが思わぬ任務にまだ動揺が抜け切らない様子

> イワモト・ノイ・ALL

12日前 No.329

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「あ…ああ、おはよう…まぁ…観光…と言うよりも散策がてらにちょっとな(な…なぜわかる!?)」
と、セキアに挨拶を返しつつも、此方が何かしらかの甘味を堪能していたという事実を察したセキアに軽く戦慄する。
あの後、引き払う予定の宿に戻り、荷造りを終えて一服がてらに1/3強の12箱ほどを平らげた…ちなみに3分持たなかった模様…のは間違いないのだが…
(亜人でもない普通の人種のはずだよな…適応した魔術の影響なのか?…なんにせよ侮れないな…)
先日、数度に渡って彼女の魔術を見ていたが故に、当たりをつけられたが…そうでもなければ大いに動揺していたことだろう。
…もっとも勘のいい人物であれば最初の挨拶の時点で勘づいたかもしれないのだが…若干ながら焦っていた彼にはそれに気が付くはずも無いようで…

そうしている間にもイワモトに気が付いたセキアは何かしら用事があったのか、そちらへと向かい…こちらへの意識が向かなくなった事にひっそりと安堵のため息をつく、
そうこうしているうちにいつの間にか周囲に静けさが広がっていき…頃合いと判断したのかレイニアがその口を開き現在の自分達の立場と、これからすべき課題について軽く説明をした。
「観察…ね…まぁ立場上仕方ない事だが…」
良くも悪くも注目されている…と言う事には少々気にかかる所ではあるが…そう悪目立ちはしなければすぐに話半分に聞き流されるような些細な物になるだろう。
ひっそりとぼやきながらもそう考えて自信を納得させた所でレイニアから今回の課題の発表が行われる。
(話が早いのは結構だが…さて、蛇が出るか蛇が出るか…)
少なくとも仏が出る、なんてことは無いだろう…そんな心構えで言葉を待っていると…告げられたのは予想の斜め上。
「…それは聖職者の仕事なのでは…それともその護衛と取っていい…のですか?」
思わずそんなタメ口を聞きそうになってしまいギリギリになって口調を継ぎ足してそう問いかける…いくらなんでも『幽霊退治』とは思いもよらなかったようで…周囲からも困惑の声が次々と上がってきているようだ。

>セキア、レイニア、ミレニア、イワモト、ALL

10日前 No.330

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

 「正確にはサイボーグ。親切なのか悪趣味なのかわからない誰かさんが記憶喪失の人間と女性型ロボットを繋いで無理矢理男性の姿にしたのが俺。一応男性型という認識でよろしく、デウス」
 機械の右手を見せながらにんまりと笑っていれば、そこへセキアが元気いっぱいにやってきた。久々に見た我らが勇者の笑みがキュートなもんだから、手を伸ばしたら、彼女から小包が手渡された。

 『あ、イワモトのおにーさんもモーニン!
そういえば渡しそびれてたんだけど、はいコレ! …と、コレも!
サンドイッチとネクタイのお礼! あたしのイチオシさぁ』

 「おはよう、セキア。プレゼント? ありがとう。おお、これはこれは……マカロンと……ネクタイか。もう手は大丈夫みたいだね。本当によかった。入り口で会ったんだが、彼女はデウス。試験は別に受けたみたいだけど俺達の仲間さ。デウス、彼女はセキア。ゆるふわ勇者だがガッツは本物さ」

 小包を右手で受け取り、生身の左手で優しく頭を撫でてみる。お互いに心配したことがあの試験であったからこそ、無事が嬉しい。しかし、イワモトは試験の後、セキアが倒れていたことを知らない。一方でイワモトも伸ばした左手の具合から、ヒルカによる修復が完璧であるということを確信した。実はわたがしメーカーに改造されてないかちょろっとチェックしたのだが、現代用のパーツがグレードアップしていたのには驚いてしまった。これで彼女にも頭が上がらないだろう。
 デウスにもセキアを紹介して、セキアはその後一通り既存メンバーに挨拶を交わした。その間、イワモトが気にかけたことにレイが気が付いたようで、イワモトは笑みを返しておく。

 『はい、そうですね。すいませんちょっと緊張しちゃって、もう大丈夫です』

 「レイ、俺達は一蓮托生なんだ。緊張するより、気楽に行こう。なあに、何かあっても助け合えばいいんだから」

 どうやら休日の間にみんな色々とあったようだが……エルトの様子が……その……コメントしがたいのだが……
 ターレットレンズを回して様子を見れば、カロリーの摂取配分にちょっと面白いものが見える。血糖値が高めなのだ。これはつまり、炭水化物や多糖類を摂取したのと同じような……

 「……エルト、朝飯はまさかスイーツとか言わないよな?」

 硬派なエルトがそんなキュートな趣味があるとは……とても思えないような顔をしていたイワモトだった。

 さて、我ら第七候補隊はレイニア隊長の指示のもと、今後の予定と、現在の配置の意義を説明される。観察というワードにはみんな思い思いの反応をしていた。でも、レイニアの様子には何か引っかかりを覚える。お洒落なクッキー缶に溜まるソースに手を突っ込んでみるべきか。それは後にしておこう。早速かのじょから最初の任務として幽霊退治の依頼が入った。

 「……幽霊?」

 記憶を失っている関係か、イワモトには幽霊の概念が無い。

>>ALL

10日前 No.331

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★N1Szekboyf_XWi

【セキア&レイニア&ノイ/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「スイーツ!? へー、やっぱりお菓子なんだ!
良かったら今度どこの店か紹介してほしいな、時間合ったら今度みんなで食べに行こうぜぃ!」

スイーツという単語を耳にした途端、イワモトに逸れかけていたセキアの意識が再びエルトの方を向く。
強引ぐマイウェイここに極まる。勝手に約束をとりつけたセキアは子供のように一人はしゃぐ。
その様はまるで放課後、寄り道先についての話に花を咲かせる学生のようである。
一度大気圏外にまで打ちあがったロケットはそう簡単に地表へは戻れない。
それを体現するかのような身のこなしの早さだった。
そのままエルトから匂いの出先を聞き出そうと詰め寄らんばかりのセキアだったが、
ゆっくりとした動作で頭を撫でられていることに気付き手の主へ向き直る。

「なはは、くすぐったい…でも、ちょっと猫の気持ちが分かるかも。
これはいいものだ… すごく和む、さすがアスール住人。
亜人種の子で撫で慣れてるってことだね。ツボを心得てらっしゃる」

心の声が駄々漏れだった。
したり顔で食リポならぬ撫でリポを始めるセキア。
緩慢な手の動作に立場も任務のことも忘れて、しばし目を細める。
しかし、そんな気分も長くは続かない。
ふと視線を感じて顔を上げると、赤い瞳と目が合った。
続いて肩に流れる白銀の髪が目に付く。思わず見入ってしまう。
見た感じはセキアと同じ人間だが、その髪色のせいか、彼女のことをより一層非人間めかしていた。
イワモトから紹介されると、先ほど間抜けな姿を見られていた手前、
彼のゆるふわ発言に反論することも忘れて照れくさそうに鼻の頭をかきつつ応じる。

「あたしはセキア、セキア・ルーブ。セキアって呼んで!
きれーな髪だね! 羨ましい!」

自己紹介の後、何の脈絡もなくそんな言葉が口を付いて出た。
そればかりか身を乗り出さんばかりにミレニアの顔を覗き込んだ。
先の試験でも人花族の少女相手に一件やらかして
エルトに注意されたばかりだというのに、全く懲りていない様子だった。
そんな私語の世界にうつつを抜かしているうちに、レイニアの口から最初の課題について語られる。

『幽霊退治です』

「うづっ」

脛を机の脚にしこたま打ちつけたセキアの口から耐え切れず短い悲鳴がもれ出る。
そんなセキアを見かねてか、こちらの奇行を目の当たりにしたレイから声がかかった。
いや、うん。想像していなかったわけじゃない。
所属する隊によっては奉仕活動を延々とやる隊もあると聞いたし、退役するまで荒事と無縁の隊もある。
どの仕事にも言えることだが、最初は理想と現実とのギャップに打ちのめされることもあるものだ。
ただ、最初の任務が幽霊退治だとは予想の斜め上すぎた。
思わず、東洋の島国伝統だというショーワギャグみたいな反応をしてしまった。
精一杯平静を装ったセキアは涙目になりながらもレイに言葉を返す。

「いや、うん。想像してた任務の内容とだいぶ違ったから、うん」

痛む脛をさすりながら、何とかそれだけは伝えられた。
レイはさすがというか驚いた様子すらない。
いや、もしかすると事態が飲み込めなくて、どう反応していいか分からないのではないだろうか。
ミレニアの疑問を受けたノイが、レイニアに咎めるような視線を送る。

「陳謝。レイニー、大幅、端折るの、茶飯事。詳細、説明」

小さなため息と共に、小脇に抱えた書類の中から
何枚かの文書を引っ張り出したノイは、それを読み上げ始めた。


『夜な夜なガイアルの遺跡からうめき声が聞こえてくるんだけど! 怖い!
夜は眠れないわ、女房には馬鹿にされるわで散々だ!
このままだと引越ししないといけなくなる何とかして!』

『べーわ、マジベーわ、俺見ちゃったもんガイアルの遺跡でさ、
赤い髪の人影、アレ絶対幽霊っしょ。血の気なかったし、
俺呪われちゃったんじゃね? バリやばいんだけど。俺様投了の予感』

『あのソエリス遺跡は歴史的に見ても価値が高い。ワシのお気に入りだったんじゃが、
最近幽霊が出るとかで興味本位に立ち入った若いもんが怪我して帰ってきてから
危険だという理由で立ち入り禁止にされてしもうた。早うなんとかしてくれんかのう』


ノイは、いそいそと書類をしまいなおすと言った。

「以上、最近の、投稿」

時々つっかえたり、言葉を細かく区切りながらも
ノイは住民が国家隊に送りつけた投書と思わしき書類を読み終える。
ようやく話の全容を掴むことができたセキアは任務の内容を纏めにかかった。

「えっと、つまり任務って…噂の真偽を確かめるための実地調査ってこと?」

「肯定」

「まぁ、まだ噂の域を出ないので、幽霊と断定されたわけではありませんが〜、
もしモノホンで、しかも住民に害なす存在だった場合、早急な対処が必要になります。
本人の不注意による軽い捻挫ということですが、実際、けが人もでてることですし。
いわゆる建物調査というやつですね、これも立派な仕事なわけです」

ノイの肯定とレイニアの話で、ようやく得心がいく。
少なくとも、どこぞのバスターズな会社のように、
レーザー装置片手に幽霊を相手取るなんて
荒唐無稽な任務にはならなそうだと、セキアは胸を撫で下ろしたのだった。

>レイ、ミレニア、エルト、イワモト、ALL

7日前 No.332

狐鈴 @korin29 ★dqv1e4o9J5_mwG

【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「サイボーグ…ええ、わかりました」
ジョージから軽く自己紹介を受けたがにわかに信じがたい、人の心を宿らせたロボットのようなもの
少なくとも過去自分が作ったロボットの数々にはAIはあれど人間ではなかった
無論義手や義足という形で人の一部を機械化させたことはあったがと考えるが実際実物が目の前にあるのだ
改めて世界の広さを感じる

そんなことを考えていたら先ほどの騒ぎの中心となっていた人をジョージから紹介されてあわてる
こちらが驚いている間に向こうから自己紹介をしてくれたようでなんだか親しみやすい印象を受けた

髪のことを褒めてくれたのがうれしかったのか少し口元が緩み笑みを見せるがそちらの活発な様子のほうが正直うらやましいとも思った

「セキアさん…ですね。わかりました、繰り返しになりますが私はデウス。髪のことを褒めてもらえたのは初めてです、よろしくお願いしますね」

髪についてはおそらく自分の成長が止まってしまったことで痛むこともなくなったためと考えるが
流石にそんなことを言い出すことも出来ず素直に受け止めこちらも自己紹介を返すが
やはり敬語になかなか慣れない

そんな話を進めているうちにどうやら以来の話は先にいっているようで
先ほど投げかけた質問に対してノイがどうやらレイニアに言伝してくれたようで
もう少し込み入った話の内容がわかる

依頼の内容を一通り聞く限りどうやら『幽霊と思われるもの』の原因を確かめることが任務であるとはわかった
最初は得体の知れないものの討伐任務かと思い少々ひやひやとしたが
自警団のような仕事の内容でほっとする
っといいつつも寄せられてる以来の中にえらいチャラかったりするものなどが混じっていて思わず苦笑いになる


「仕事の内容は理解できました。教育官特別補佐殿ありがとうございます」

ノイがこちらの意図を汲み取り伝えてくれたことに感謝してノイに向かい小さく敬礼をし笑みを浮かべる

>ジョージ・セキア&ノイ・ALL

7日前 No.333

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:国家本部敷地内:候補官用第七教室】

ガイアルの遺跡、ソエリスの遺跡
この二つに夜な夜な幽霊らしき人影が現れるのだという
だがその真意はわからないので調査、本物ならそれなりに対処せよ、とのことだった。

「あのー、私幽霊に関してよくわからないのですが……対処って具体的には何をすればいいのですか?」

自分が知る限り、幽霊というのは実体がない、実体がないものとどうやって接すればいいのだろうか
冷静に物事を熟知しようとしているかのようにもおもえるが、レイはただ、幽霊という存在じたいが、怖いものだったり、怪談話という話題にされるものであることを知らないのである。

>セキア エルト デウス イワモト レイニア

6日前 No.334

エルト @absoryut ★XSc0by2j7f_dB9

【ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

「…ははは…そんな訳ないじゃないか…朝は一般的な朝食だったとも」
…などと言ってはいるが…出だしで少々目が泳いでおり、これではイワモトでなくとも嘘だと分かるだろう。
「引き払った宿で出されたパンにスープ、それと一杯のコーヒーだ」
そして何となく疑われているような雰囲気を感じ取り、豪華とは言わないまでもそれなりには整っていた朝食のメニューを述べる。
…これらは本当の事であり、嘘は決して言っていない…言っていないが…その後にはデザート代わりにまた団子を平らげた訳だが。

「さ…さて、どこだったかな…?ガイアルの方だったとは思うんだけど…」
イワモトに説明している中で、突如横合いからセキアに声をかけられ、やや焦りながらもそう返す。
実際の所場所はしっかりと記憶しており、アスールの対角線上からでも迷わずたどり着ける自信が有ったりもするのだが…
…スイーツを食べるときは誰にも(以下略)…などとまで言う気はないが…流石に常軌を逸するペースで平らげている自覚はあり、それを知人に見られる…と言うのは流石に勘弁願いたい処である。
(大の男が嬉々としてスイーツに飛び突く様子など誰が得するのだと小一…なんだこの思考は?)
焦っていたが故かまったくもって身に覚えのない思考までも飛び出てきたのに若干驚きながらも、そのおかげか辛うじて冷静さを取り戻したようで…
「まぁ、そうだな…機会があればそれもいいかもしれないな」
何の因果か同じ隊に…まだ候補官と言う立場ではあるが…所属する事になったのだ。
ならば今後の事も考えてある程度親睦を深めるのも必要な事かも知れない…そう考えて返事をした所で先程の任務に関しての捕捉が伝えられてきた。

「…つまるところ実地調査ってわけか」
何やら市民の声的な調書箱の中身を発表されて、その内容が文字通りに棒読みであったためいささか緊張感に欠けたが…
(まぁ…生還者が出たと言う事なら悪くても下位死霊や怨霊のような物だろう)
万が一にでも『死霊王(リッチ)』クラスのアンデッドが潜んでいたりしたら大惨事だが…得物を易々と逃すような甘い存在ではないだろうし無用な心配だろう。
…そう考えていると部屋の中の数人は幽霊などの知識が無い…もしくは半信半疑なようで…疑問の声が複数上がってきたようだ。
「…居ると仮定しての話だが…塩や聖水を用意していた方が良いかもしれないな…誰か持ち歩いてるか?」
…最低限の知識を共有するべきと思い、呼び水とすべく、有効と思われる手段の一つを提示する。
塩はともかく聖水を常備している人物などほとんどいないとは思うが…まああくまで手段の提示が目的なのでそこは気にしない。

>>イワモト、セキア、レイニア、ミレニア、レイ、ALL

4日前 No.335

隊長機モルガン @type14 ★BUzhF4mm8n_yFt

【ジョージ・イワモト/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

 目を細めて微笑みながらこちらの左手の感触を堪能するセキアの姿は可愛い。これは人間を残した左手だからこそ出来る。機械と鉄でできた右手ではこの芸当は出来ない。とはいえ、もはや自分には生きた血液など流れてはいない。生きているように見せかけた液体と、死にぞこないの肉塊にスクラップ寸前のオーパーツを組み合わせた、ヴーギーに過ぎないのだ。それでもセキアや仲間たちと一緒にいる間は自分が人間としていられることを強く自覚できる。とはいえ、自分がどこまで人間としていられるかというと、オミットされた部分があまりに多すぎてどうにもならないのだ。それを考えても仕方ないのだが……

 「この手がなぜ残っているのかはわからないが……きっとこうして優しいことをするためにある。残してくれた者には感謝しないとな」

 セキアにそう言うも、彼女はエルトが食べたスイーツの正体は何なのかということに夢中になって詰め寄っていた。ここぞとばかりに自分のルーターを最大限活用して情報を集めたいのだが、アスールには大小様々なスイーツ店がある。その中のひとつを選ぶとすればやはりエルトの証言が必要だろう。しかしそんなエルトはあくまで普通のブレックファーストの話しかしない。正直になればいいのになぜ恥ずかしがるのかイワモトには理解が出来ない。
 それもそのはず、現状の見た目のまま人生を再スタートしてしまったイワモトには一般的な常識における男らしさや女らしさというものを知らないのである。

 「パンとスープにコーヒー? 人間が必要な摂取カロリーを考えると食わなさすぎは問題だぞ。俺みたいにサイボーグじゃないんだから。飽食は愚かかもしれないが、たくさん食べることは俺にとって羨ましいし、カロリー摂取は大切なんだから、遠慮はする必要ないんだぜ?」

 イワモトも間違いは言ってない。実際エルトは団子をたらふく食べてきたのだから……

 「……と、まあ……こんな風ににぎやかな面々と一緒に頑張ってると、人間らしさはしっかりと保てるもんさ。機械だけのロボットじゃなくて、ちゃんと生身も入った改造人間。それが俺。これで後はメモリーさえ戻れば完璧だが、あんまり固執しちゃうのはよくないかな。さて、そろそろボスの話を聞かないと……」

 デウスにそう言ってから幽霊退治の話に戻ったのだが、イワモトは幽霊という存在について検索を始める。多くの情報が電子頭脳に集められ、最適な情報を割り出していく。その中にはプラズマ現象やらなにやら報告されたが、やはりイワモトの頭脳では幽霊というものの概要がつかめないでいた。


『夜な夜なガイアルの遺跡からうめき声が聞こえてくるんだけど! 怖い!
夜は眠れないわ、女房には馬鹿にされるわで散々だ!
このままだと引越ししないといけなくなる何とかして!』

『べーわ、マジベーわ、俺見ちゃったもんガイアルの遺跡でさ、
赤い髪の人影、アレ絶対幽霊っしょ。血の気なかったし、
俺呪われちゃったんじゃね? バリやばいんだけど。俺様投了の予感』

『あのソエリス遺跡は歴史的に見ても価値が高い。ワシのお気に入りだったんじゃが、
最近幽霊が出るとかで興味本位に立ち入った若いもんが怪我して帰ってきてから
危険だという理由で立ち入り禁止にされてしもうた。早うなんとかしてくれんかのう』

 ノイが読み上げた投書から正体を推測すれば、赤い髪の人影というものが気になってきた。どうやら場所はソエリス遺跡で間違いない。ガイアルで生活していた自分としても、なじみのある遺跡だ。そこがまさかあんな状況になっているとは思わなかった。ただ、投書の通り、あの遺跡は歴史的価値が高いとされているが故、重火器を用いた戦闘は控えたい。そうなればV1アームのみが頼りになる。しかし、正体不明の敵に物理攻撃しかない自分が戦えるのだろうか。

 「調査かつ、状況次第においては排除、ですか……ミス・ベルダー、幽霊と存在についての情報を求めたいのですが。人間だった頃の記憶が抜け落ちているせいで、幽霊の概要がよくわからないのです」

 先日のレイニアの気遣いを考えれば他人行儀は良くないかもしれないが、ここは上官として接することにしたイワモトであった。

>>セキア、レイニア、エルト、デウス、ALL

3日前 No.336

語り部(スレ主) @yuzuriha16 ★0oZtROG5X1_XWi

【セキア&レイニア&ノイ/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

実地調査とその理由について話を進めていると、幽霊の対処法について問われる。
当然のことだ。幽霊なんて普通に生活していればまず遭遇することはない。
霊感が強いとか、たまたま不幸な条件が重なって、
そういうものに出くわしてしまったなんてレアなケースがほとんどだろう。
ましてや除霊となると、今しがたエルトが口にしたような、
眉唾物のおとぎばなしに出てくるような対処法くらいしか一般人には想像できないのではないだろうか。
一端、私語を中断したセキアは、ごめんねと他の国家隊の面々に
目で合図してからレイニアのほうへ向き直ると、その声に耳を傾け始めた。

「やーやー、皆さんさすがですねぇ。常に最悪の事態を想定しておくことは大事ですよ」

皆の質問を受けたレイニアは、
大正解と言わんばかりに相好を崩しパチパチと控えめに手を叩く。
少しばかり皆を試すような真似をしてしまったが、それも杞憂だったようだ。
緊張が判断を鈍らせることもある。だが、ここにいる皆はそうではなかった。
早くも国家隊の一員として自覚が出てきているようで、皆の成長を一人心の中で喜ぶ。

「幽霊とは何か。全部話すと夜が明けてしまうので、ザックリ説明しますね」

イワモトの質問を受けたレイニアは、そう前置きをした後、
ペンを手に取ると慣れた手つきで白版に図形を書き記していく。
なんで目が見えないのに字が書けるのか気になったが、
それを聞くと脱線しそうになるので、今は堪えておく。

「人体は、体(ソーマ)、魂(プシュケー)、霊(プネウマ)の三つで構成されたものです。
まぁ、真偽諸説ありますが、そこはそういうものだとひとまず受け取ってください」

額に『体(ソーマ)』と書かれた人型と、その中に
魂(プシュケー)、霊(プネウマ)と書かれた二つの円を書き入れながら、レイニアは続ける。

「幽霊とは、人体から体(ソーマ)だけを取り去ったものです。
つまり魂(プシュケー)と霊(プネウマ)だけの存在ですね。
大雑把に括るなら幽霊は、精神体だけで構成された存在ということになります」

そして、説明を続けながら、レイニアは
額に『体(ソーマ)』と書かれた人型の枠線を指でなぞって消し、
残った『魂(プシュケー)』と『霊(プネウマ)』を一つの円で囲んで見せた。
一呼吸置いてさらに続ける。

「通常、幽霊には物理攻撃は効きません。あはは、まぁ当然ですよねぇ。
傷つけられる体(ソーマ)がないのに、物質である剣や槍が通るはずないですし。
それに、肉体から解き放たれた影響か
他者の肉体へ憑依して操ったり、念動力に近い異能を持っていたりと厄介な相手です」

雑談していたときとは打って変わって真剣な表情のセキア。
普段の突飛な言動ばかり繰り返している彼女には、
似つかわしくない神妙な表情で唸って見せると、手を上げてレイニアに質問する。

「むぅ…じゃあ、どうすればいいの?」

「そこはあれですよ〜、目には目を歯には歯をです。
精神に揺さぶりをかけて弱らせてあげればいいだけです。
あはは。実はある方から、ちょうどこんなものを預かってまして〜」

セキアの疑問に、にっこりと天使のような混じりけのない微笑を浮かべるレイニア。
無論、黙示録に出てくるような、という注釈は入るが。
そう言って、取り出したるは一枚の呪札。やたらおどろおどろしいくすんだ錆色の本体に、
これまた何か巨大な魔を封印する用途に使われるようなフォントの黒文字がところ狭しと並んでいる。

「そ、それは…?」

ごくり、とセキアの喉が鳴った。
良くない予感がする。というか、悪い予感しかしない。
たったこの数分の間でだが、教官であるレイニアがこの微笑み方をするときは、
大抵、何かいわくのある話をするときだけだと学習した。
思わず、後ずさったセキアにレイニアはさらに笑みを深くすると、言った。

「これはですねぇ、製作者さんの話によると〜一度見たら忘れられないような心に深く
刺さるトラウマや、聞くだけで恥ずかしさのあまりベッドで一日中ゴロゴロして
しまいそうな恥ずかしい記憶、そんな諸々のよろしくない感情を
詰め込んで濃縮120%くらいにした特性ブレンドの転写札だそうです」

「え、えぐい…
と、ところでこれ間違った使い方したら自分にそういう記憶が流れ込んでくるとかないよね?」

「あはは。ちょうど人数分ありますので、
これを武器に貼り付けて幽霊に当てるか、直接投げつけるかして下さい」

セキアの疑問をレイニアは曖昧に笑って流すと、手の中の呪札の束を皆に向かって投げ放った。
空中でバラバラに広がった呪布は、
投げられた速度に反して、ゆっくりと音も立てずそれぞれの机の上に着地する。
まるで棘の鋭いイガ栗に触るかのようにしながらも、セキアは何とかそれを両手でキャッチした。

「まぁ穏便に済めばそれに越したことはありませんが〜、
意思疎通が困難な場合や、どーしてもいうことを聞いてもらえそうにない場合は、
これを使って弱らせてから拘束してしまう方向で。
ちょうど幽霊専用の拘束具も ある方から預かってることですし」

「第一、目標、あくまで、身柄、拘束。これ、絶対」

レイニアの言葉にノイが追従する。
幽霊と決まったわけではない。まだこの呪札を使うと決まったわけでもない。
だが、どうも腹の底がきりきりと痛むこの感じは、嫌な予感がしてならない。
セキアはただ、幽霊が出ないことを祈るばかりだった。

>ミレニア、エルト、レイ、イワモト、ALL

1日前 No.337

ますたあ @ritonetto ★Android=yDqhBiviYT

【白月レイ:国家本部敷地内:候補官用第七教室】


レイニアさんとノイさんの幽霊についての説明を真剣に聞いているレイの顔は、だんだん青ざめていった。
幽霊には物理攻撃、剣や銃は聞かない、つまり私の攻撃は効かない。
そして、そのあとレイニアさんが取り出した物騒なお札と言葉。
張り付けると恥ずかしい記憶やトラウマな記憶が120%甦るという、それをこの人なんていった、『武器に貼りつけて幽霊に当てる』
もしそれを、武器に変身した私に貼りつけた場合…
ああ、恐ろしい

「あ、ああ、わ、私、今回の任務、あんまりお役に立てそうにありませんね…アハ、アハハ…」

すっごいひきつった顔で苦笑いをした。
いや、とくに後ろめたいことはないし、これも任務なので、行きたくないというわがままを言うつもりはないが

>セキア、エルト、イワモト、デウス

1日前 No.338

狐鈴 @korin29 ★dqv1e4o9J5_mwG

【デウス=ミレニア/ルナ区画/国家隊本部敷地内/候補官用第七教室】

にぎやかな人たちだというジョージにくすくすと笑いながら周囲の人たちの顔を見回し
少し小さくため息をつく、残念といった様子より少し後悔している様な…そんな含みのあるため息を

「いいことだと思います、こういった環境にはあまりなれていませんが」

ここではいえないと少し口ごもるが少し寂しげな笑顔を浮かべる
40年以上ほぼ独り身だったのだこうして和気藹々と話すのも久しぶりであるが
この平和がいつ崩れてしまうのかというそんな不安も心にはあり
自分の正体が知れればすぐにでも壊れるそんな砂の塔のような平和なのだと、納得はしているがやはりまたこの暖かさを感じると
恋しくなるものもありレイニアの任務に関する話を聞きながら複雑な表情を浮かべる

レイニアの話の中でいろいろと専門的な用語が出てきた
『体(ソーマ)』と『魂(プシュケー)』と『霊(プネウマ)』

専門用語だとは思ってはいたが詳しく解説をしてくれたおかげで幽霊についての内容はおおよそ理解できた
とりあえず物理攻撃が効かないとなると自分の持っている武器は軒並み役にはたたなさそうではあるが

さすがそこは教育官といったところか対策用のものは用意してくれているようで
だがやはりというべきかセキアが『え、えぐい…』と声を上げるほどの代物
思わずこちらも引きつった苦笑いを浮かべてしまう

肉体を持たない精神体の様な物には効果的なのかもしれないが
『よろしくない感情を詰め込んで濃縮120%くらいにした特性ブレンドの転写札』とのことで
少々やりすぎなのではと思いつつこちらに飛んできたお札を受け取る

「と…とりあえず任務については了解しました。」

こちらとしては異存はなくあとはレイニアやノイたちの指示に従うことになるだろう
一応説明されたことを一通り端末のほうにメモを取り
その例のお札をしげしげと見つめる

>レイニア&ノイ・ジョージ・ALL

9時間前 No.339
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