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TRPG風Oなり【翡翠の風の魔法使い-Aerial Magician-】

 ( オリジナルなりきり )
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GM@募集開始 @uqtosora ★Android=qDFNcxo2NA

彼は夢を見た。
世界の多くを目にし、仲間と歩く夢。
夢は何も語りはしない。
ただそこには、様々な経験があった。
出会いがあった。対立があった。
大切な者を失った。彼は叫んだ。
神々しいそれは表情一つ変えない。
彼は杖を手に神々しいそれを追い詰める。
しかし、彼にとどめは刺せなかった。
そして悲しみと平和が訪れた−−

「よし、旅にでよう。」

そして彼もまた、歩き出す。
そこに多くの困難と障害があろうとも。
夢に見る景色を求めて。

「翡翠の風=エアリアル」

呟くと、どこからともなく風が舞う。
そして次の瞬間。彼は、飛び降りた。
その広い世界へと−−

Welcome to the world of Mebius!!

1年前 No.0
メモ2017/04/25 01:44 : GM@参加者募集 @uqtosora★Android-0XeFVlXF3K

募集板http://mb2.jp/_nrs/4138.html


現行シナリオ:第一章UG編(修行パート)


 無事、翡翠石の結晶(クリスタル)を手に入れて旅に出た【翡翠の風】の一行。

 船内にて色々なハプニングがあったが、なんとかリーリエの里帰りに立ち会う事ができた。

 結局、あまり良い結果にはならなかったが、旅の許可がもらえただけでも良しとする。


 切り替えるソラの一声で次の目的地へ向かう一行。

 そこは、UGの子ども達からは“怖い吸血鬼の館”と恐れられ、大人達には“吸血鬼の真祖の館”と畏れられる場所だった!

 ほとんど何も知らず中に入る一行。そこに待ち受ける“吸血鬼の真祖”とは…

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ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/ラウンジルーム】


端的に言って。

状況は刻一刻と―――否。そんな生易しい表現では到底物足りない。まさに急転直下、高速艇エメラルダも諸手を挙げて降参間違いなしの超スピードで泥沼へと向かっている。
ウェンディはこの場合、あくまで事態が前に進んだだけで、その先に待つ「解決」は考えたくもないものだろうと太鼓判を押した。
ここでようやく、彼女は今自身が置かれている立場がどれほど絶望的か、整理と確認をボイコットする脳を気合いでフル稼働させて思考する。

まず、やはりあの鍋に注がれた混沌は、正規の料理場で錬成されたものらしい。
いったい何を一緒くたに放り込めばあの様相を呈するのか皆目見当もつかないが、街を発ったばかりの艇に腐敗物その他が積んであるとは考えにくい。
とすると、あれは一般的な食材から生み出されたことになる。この時点でウェンディは盛大に考察を諦めたくなったが、歯を食い縛って堪えた。

更なる頭痛を呼ぶのは、こんな兵器めいた代物を何食わぬ顔で誕生させた張本人であるシャーリィには、どうやら善意しかなさそうだということである。

字面だけ並べれば、彼女は簡単な空腹を訴えた少女らの為に腕を振るったに過ぎない。
きっと、それを食した者が『美味しい』と舌鼓を打ってくれることを期待していたのであろうことは用意に想像がつく。
が、そんな良心の果てに出来上ったものがなぜ劇物と化すのか。

―――ヤミナベ? いったい何を意味して名付けられた呼称なのか?
当然のようにそう呼ぶシャーリィはいったい全体どういうつもりなのか。
そもそも、どうして自分の作った料理の味への評価が人伝に聞いた情報なのか。
目の前でぶっ倒れた相手をああも都合よく解釈してしまう回路はどこがどうなっている?

疑問は尽きることなく溢れてくるが、それらを突きつけてやろうとあらん限りに叫ぶ理性は、ソラの控え目かつ当然の指摘にさえ顔を曇らせるいたいけな少女の姿に押し込められる。
こんなときに限って繊細な一面を推しだして来るなんて卑怯だと頭を抱えずにはいられない。これではどう断ってもウェンディのほうが外道に映るだろう。


(………いえ。形振り構ってる場合じゃないわ)


ウェンディは冷静に、冷酷に判断のできる人間だ。結構じゃないか、外道がなんだ。名誉だとか信頼だとか、そんなものより命が大事に決まっている。
なんとか同情を打ち負かした理性がガッツポーズをかましているような錯覚を覚えながら、撤退のために一歩退いた。

―――だが、遅い! この場にて、唯一彼女より素早い存在がいることをすっかり失念していたのは、ウェンディ史上最大のミステイクと言えるだろう、こともないが、兎も角。
『しまった』、と口走るよりもなお疾く、幽鬼と化した猫娘は華麗な体捌きで以て躍動し、彼女らの退路を瞬く間に潰してみせたのだ。
最初から警戒していればやりようもあったろう。手段を選ばなければ、先程左手に集めていた冷気でシャルルの靴でも床に氷漬けする程度はできたろうが―――
その仮定に意味はない。何もかもがもう遅いのだ。あまりの急展開に思考がマヒする。ついに理性も匙を投げたのか、すべてを諦めてふて寝を決め込んでいるに違いない。


ああ、これは、もう。


逡巡して。


「………そ、そうね。貴重な食糧を無駄にするのは、誰であれ好ましくないわけだし? ええ、そう。そうよね」


緊張と絶望で上手く廻らない口を懸命に動かしながら、スプーンを鍋に差し込む。
ヒドイ。なんていうかもう、ヒドイ。金属製の食器を侵食するかのようにドロリと蓄えられた怪物質を前に、気の利いた感想なんぞ浮かぶものか!
何も考えてはいけない。先程とは打って変わってあらゆる思考をカットしたウェンディは―――しかし、それを口元に運ぶことなく、きっとまだ抗おうとしているソラの眼前へと差し出した。


「はい。―――あーん」


意訳、死なば諸共。
このような死地に、それをあろうことか善意から生み出す混沌の天使の元に、ずっとひとりだった自分を引き摺りこんでくれやがりました張本人を逃がす理由はどこにもない。
心配せずとも、きっと自分もすぐに後を追うことになるだろう。―――だから、気兼ねなく先に逝け。

傍から見れば平和的な言葉と行動とは裏腹に、そんな有無を言わせぬ執念を静かな瞳に滾らせながら、ウェンディはスプーンを彼へと近づけた。


>>All



【慈悲はなんてなかった。】

2ヶ月前 No.397

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/阿久朗/ラウンジルーム】


ソ「悪いな。」

『YAAAAAAAAAAAA!!!せーふ!せぇぇふ!』

ソラはなんとかシャーリィの諦めの台詞を引き出したことに内心で安堵する。表情は苦笑気味だが、ガッツポーズはとっていない程度には冷静だ。

結果、その標的がウェンディに向かったが、この手の展開には手を出さない方が身のためだ。どんな風に事が転ぶか分かったものではない。

『口での戦いには口を挟まない方がいいだろう。ウェンディもそういうタイプだし、なんとか乗り切ってくれると信じるしかないな…』

ソラはそうして苦笑を浮かべつつ、ウェンディにアイコンタクトを送って、ここは下手に動くべきではないと隣で待機する。

するとまだ意識があったのか、生気の無いシャルルが不気味に起き上がると阿久朗がラウンジルームに引きずり込まれ、シャルルはそこで事切れるのだった。


阿「…こんの猫娘」


阿久朗はシャルルに憤慨するが、そんな場合ではないとソファーの影に転がり込む。

《隠れる》判定:20/100
阿久朗:14(成功)

何とか隠れることに成功し、シャルルも事切れた為、外的要因によって発見されることは無いだろうと阿久朗は一息つく。
しかし、物音が立ったのはたしかであり、最奥で影になり、背丈も小さいとはいえ、発見されていない可能性は低い。
阿久朗は聞き耳を立てつつ、帽子を腹下に抱え込み、必死に隠れることを選択した。

《感知》判定70/100
シャーリィ:83(失敗)
ソラ:91(失敗)
ウェンディ:4(決定的成功)

>>All


【まず、確定ロルの注意を致したいと思いますが、これは言わずもがな分かっていると思います故、追及は避けます。この処置は、断じて責めるものではない。そう記させて頂きたい。
媚も押し付けもしません。ただ、私達はそんなことをするために此処を利用しているのではないと信じています。
故、このことに関して後からどうのこうのと書き連ねる事は、私に免じて皆様お控え願います。
このメビウスリング掲示板サイトにおいて、こんな何処にでも起こる因果で、こんなことを書く私は本当に、変な、変わった人間だと思います。
他のカテゴリーでもそうですが、皆々様に注意され、ご迷惑をお掛けする次第に面目なく思います。

ですが、どうか聞いて頂きたい。
私は単純に争いたくは無いのです。競うことは望みますが、何も生み出さない争いを起こしたいとは皆様も思わないと思いたい。

であれば、どうにかプラスの感情が生まれることを願い、問題を解決したい。
どうかそれに協力していただきたいのです。

だからといって何かを産むわけでもありません。手放すことは簡単ですし、大したものを浪費しないネットの投稿何ぞ、取るに足らないものかもしれません。そう言う人も居るでしょう。

ですが、掛ける思いを持つ人は必ず居るのです。
どうかそれを当たり前の知識としてではなく、経験として実感していただきたい。
そんな風に愚かながら思っております。

さて、こんな具合にして、今回の対処は上記のものを踏まえ、投稿の内容になります。
この値自体は操作していません。私の記載している値についても皆様の信用を頼るほかにありません。
長くなっていますので簡潔にまとめていきますが、まず、今回の問題の対処としてロールを振らせていただきました。

結果的に阿久朗は隠れ、気付けたのはシャルルを除いて一番近いウェンディのみです。しかも決定的成功になりますので、阿久朗が引きずり込まれソファーに隠れた事は完全に把握しています。
これに関してどのようにロールしていただいても構いません。またロールしなくても同じとします。

長くなりましたが、それだけのことです。毎度毎度申し訳ありませんが、これからも何卒よろしくお願いします。】

>>皆様

2ヶ月前 No.398

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/阿久朗/ラウンジルーム】


ソラはウェンディにアイコンタクトをとり、待機しようとした。

────しかし振り向いたそこには、およそ同一人物とは思い難い、とても素敵な光景が待っていた。所謂『はい、あーん』という奴だ。
ウェンディが何処でこんなことを学習し、実践する程の見聞と実力をつけたのかは分からないが、兎も角────


『こ、これが噂に聞くツンデレトイウヤツカ!それともギャップ萌トイウヤツカ!あー、これもうどうしよう!もう食べても良いんじゃないか?!ウェンディがこうまでしてるんだし、初めての年頃の異性へのあーんが俺なのはなかなか良いんじゃないか?!ぬあー!』


─────ソラは混乱した。

一団の長としてなんとも情けない限りだが、ウェンディは別に可愛くない訳ではない。小柄と言えばまあ小柄だが、人族と魔族の混血種にしては人間の恩恵が外見的には色濃く窺える。つまり、人族にしては少々小柄で色白だが、魔族にしては大きく、肌は強そうだ。となる。
髪もサラサラだし、立ち振る舞いなんかも全体的に見て綺麗系の女性に見える。小柄なのに綺麗に見えるのだから、リーリエの様なザ!可愛い系の小柄の女性と比較すれば、かなり魅惑的だろう。

リーリエにはリーリエの良さがあるのだが、これはまたの機会にしておこう。

兎も角だ。ソラにとって彼女ことウェンディは、不遇な環境の中この世界に産まれ、世界の残酷さ、現実を突き付けられながら、此処までなんとか辿り着いた奇跡と言っても過言ではない可能性を経た存在だ。

そんな彼女が仲間に加わるに当たり、今後守っていくというのは心の底から感じたことであり、そうしなければならないという衝動を肯定するに足る知見がある故のものだ。

では、現在の状況を振り返ってみよう。この差し出された《無慈悲なる絶対の黒》を食べることは、彼女を守ることを約束したソラの義務なのではなかろうか?


『なんとかシャーリィの諦めの言葉を引き出したが、賢いウェンディのことだ。きっとこの行為には、この状況を打開する秘策があるのかもしれない。でなければ彼女がこんなことをするなんて…。今のところは考え難い。』


ソラはこれを役得だと結論づける。どのみち、ウェンディが『はい、あーん』を実行し、ソラに食事を自ら率先して食べさせたと言う事実は残るのだ。彼女とそうした打ち解けた間柄になることは、悲願である彼女の普通への復帰にも繋がるかもしれない。


────実にこの間、10秒一寸。


ソ「…あーん」


結果的にソラは差し出されたソレを食べた。ウェンディの思い切った行為とそれによるギャップ萌を、ウェンディの全てを堪能するために。タダソレダケノタメニ…。

そうしてソラはゆっくりと倒れ、事切れるのだった。残念ながら余韻には浸れなかっただろう事は間違いない。が、あれほど嫌がっていたのにウェンディの「はい、あーん」によって、それを喜んで食べたという事実が残った。それが何かというのは最早詮無きことである。皆まで言うな。



新たな犠牲者が出たことを告げるドサッという落下音。ソファーに隠れる阿久朗はそれを聞いて肩をふるわせた。


『今見つかれば、絶対ヤラレル!』


阿久朗は見つからないことを願い、この事態が収まることをひたすらに祈った。下手を打てば、このまま旅が終わりを告げるかもしれないのだ。
新調した船はこの一回の乗船をもって、幽霊船(ゴーストシップ)へと変わることだろう。そんな結末を迎えるわけにはいかない。

阿久朗は使命感にも似た想いを胸に、存在意義を全うする覚悟を確かにするのだった。


>>All



【あれ?なんか、凄いことになってる?もうシャーリィの攻撃魔法とかこれでいいんじゃ…。ゴブリン肉よりヤバそうだよ?魔物も耐えられないよきっと。】

2ヶ月前 No.399

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

ウェンディが差し出したとたんにスプーンを口にしたソラを見て、シャーリィは笑顔を取り戻した。

「なぁんだ、ソラさんは食べさせてもらいたかったんですね。それならそうと言ってくれれば良かったのに。━━━はいソラさん、あ〜ん…………って、あれ?」

そのとき既にソラはテーブルに突っ伏していたが、シャーリィは動じることなく、ソラの頬をぺちぺちと軽く叩く。

「ソラさん?食べてすぐ寝るのはお行儀が悪いですよ〜。」

しかし起きる気配は無い。

「ずいぶんお疲れのようですね……。」

シャーリィは起こすのを諦め、行き場を失ったスプーンをウェンディに向ける。聖母のごとく穏やかな笑顔で。

「はいウェンディちゃん、あ〜ん」


>>ALL



【良いアイデアだと思ったので真似させてもらいました。
やはり「あーん」にはお返しがつきものですからね。笑】

2ヶ月前 No.400

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/ラウンジルーム】

刹那、されど永劫にも似た―――こともないような苦悩の末に、ソラは口に運ばれた名状しがたきソレを口に含んだ。
きっと今の凄惨たる状況は、彼のキャパシティを超えていたのだろう。なにしろ良心だと思っていた少女が諸悪の根源であり、仲間の約半数が既に倒れ、信じていた最後のひとりにも裏切られたのだ。
こう表現すると濃厚な絶望感しか漂ってこないが、実際に部屋を満たしているのは怪物質独特の鼻を突くような異臭である。それはもう、真面目に考えるのが馬鹿らしくなっても致し方ないというものだろう。
だとすれば、彼が思考の矛先をやや都合の良い方向に定め、せめてもの精神安定剤としてほんの少しの欲望を織り交ぜたことも無理からぬことであり、責められたものではないのである。

そこまで分かった上で、ウェンディは極々簡潔な感想を抱いた。


(本当に、食べたわね。………正気? 男って皆こうなのかしら)


それのなんと、にべもないことだろう! ウェンディにとってはソラの決死の行動も、色情にまかせたものとしか映っていないらしい。これでは彼も浮かばれまい。
無論、彼女ではソラが何を思って食べたのか、何を理由にして食べたのかを知るはずもないとはいえ、あんまりにもあんまりである。
そんなウェンディに心情を知ってか知らずか、ソラは約二名の先駆者の例にもれず、バッタリと倒れ伏すのであった。南無。
咥えたスプーンが喉に突き刺さらないようにウェンディがしっかりと引き抜いたのは、なけなしの彼女の気遣いだと思いたい。

ウェンディがソラの勇姿に呆れていると、背後からまたも見当違いも甚だしい言葉が飛び出してくる。
悪気がない、というのは実は最高に恐ろしいのではないかと頭痛を抱きながら元凶を見遣る。その表情を鑑みるに、ひとまずご機嫌は復調した様子だ。
更に追い打ちするかの如くソラにスプーンを差し出す姿には戦慄すら覚えるウェンディであったが、彼が目を醒ます気配がないと悟ったのか、少女はおもむろに振り向いた。


先ほどウェンディがしたように、そっと口元にスプーンを近づけて。


―――冗談でしょ? 彼女はそう思わずにはいられなかった。
別に、此処まで来て逃げ遂せることができるとは思っていない。ただ、目の前で今も蠢いているソレは、強い意思と覚悟なくして食せたものでは決してない!
だからこそ、せめて自分のタイミングでほんのひと舐め程度………と最低限の予防線を張ろうとしていたウェンディなのだが、このシャーリィのワンアクションで見事にご破算となったのだ。
思わずゴクリと喉が鳴る。無論、食欲をそそられたわけではなく、かつてない窮地に追い詰められたためである。あらゆる思考が万事休すだと平伏している。
………ここまでか。ついに口を開きかけたウェンディだが、ふと最後の抵抗が脳裏をよぎる。自分はここで終わるが、しかし、ただでは死なぬ! そう言わんばかりだ。誰ひとり死んではいないのだが。

ウェンディは左手でヤミナベの器に手を振れる。ちょうどよく生命力を溜め込んでいてくれたと、彼女は自身の行動を褒めた。
ほとんど気力だけで行使するのは《変温:低下》のエンチャント。対象から熱を吸収し、その温度を低下させる水属性の付与魔法のひとつだ。
ウェンディは忘れていない。シャーリィがヤミナベに口をつけることができないのは、彼女が極度の猫舌だからだ。であれば、その温度を下げてしまえば食べられない理由はない!
無意識にしたり顔になるのを懸命にこらえながら、ダメ押しに言葉を紡ぐ。


「ありがとう。でもあたし、あなただけ食べられないんじゃ可哀想だと思うの。そこで、すこしヤミナベの温度を下げてみたわ。これならあなたでも口に入れられるのではないかしら」


並みの感性を持つ者なら、ウェンディが感謝を述べた上に親切心で行動を起こすなど、よっぽどの裏があるか翌日は暴風雨ではないかと疑うところだが、相手はシャーリィだ。
押し切れる自信がウェンディにはあった。ここは自分の負けだ、大人しく倒れるとしよう。―――けれど、次も二の舞にならぬよう、ここに布石を置いて逝く。


「さて、それじゃあ………せっかくだし、先に頂くわね」


覚悟を決めるために深呼吸を挟み、それでも足りずぎゅっと目を瞑って、口をあけて………ソレを口に含む。
―――そこからのことは、よく覚えていない。後にウェンディはそう語る。
脳を直接シェイクされるような味覚の暴力。あまりの衝撃に並列化された思考も次々とシャットダウンする中で、ウェンディはヨロヨロと覚束無い足取りでソファに向かう。
それはなぜか。床に思い切り全身を打ち付けるのを避けるため? たしかに、それもある。あるが、もうひとつ。薄れゆく意識のなか、なんとか辿り着いた彼女は倒れるように腰掛けて。


「………後は、頼んだわよ―――」


ぼそり、と。きっと“ソファの周辺にしか届かない”ようなか細い声で告げたが最後。
内側での悲劇など露も知らぬエメラルダが順調に航路を終え、アンダーグラウンドに上陸を済ませるまで、彼女が意識を取り戻すことはなかった。


>>シャーリィ、阿久朗、(All)



【ヤミナベ、ふーふーして冷ます案もありましたが、もはやそんな余裕もねえと言わんばかりの強硬手段。シャーリィの動きはお任せシマス。】

2ヶ月前 No.401

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

シャーリィはもとから、冷めてきたら鍋を食べようと思っていたが、ウェンディがわざわざ魔法を使ってまで冷やしてくれたのが嬉しく、笑顔で礼を言う。

「ありがとう。やっぱりご飯は皆で食べた方が美味しいよね。」

実はその時点でもうウェンディの意識は希薄になっていたのだが、あくまでそれには気付かず。
自分の分を食器によそうと、シャーリィは「いただきます」と誰に向けるでもなく呟き、鍋の中身を口に入れる。

他のメンバーと違い全く無警戒のまま食べたシャーリィを襲ったのはまさに衝撃だった。
何かが身体を駆け巡り、後頭部を殴られたようなその感覚は、俗に感電と呼ばれる現象に酷似していたが、経験の無いシャーリィがそれを知るはずもなく。

シャーリィは笑顔のまま意識を失い、ゆっくりテーブルに倒れ伏した。


>>ALL



【そして誰もいなくなった。笑
打ち合わせ通り、UG到着までスキップしてもらってOKです。】

2ヶ月前 No.402

削除済み @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【記事主より削除】 ( 2017/04/01 13:18 )

1ヶ月前 No.403

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【???/マスターシーン】


男「それで?彼奴らは何処に行ったんだ?」


女「私にも見通せない事はある。特に妖人様の寵愛を色濃く受けた者達は、彼等に守られるが常。それは私達が一番よく分かっているはずだ。」


男「欠けたままになっている風のが居れば、ざっとそれらしいのを探せるんだがな。まあ、ないものを言っても仕方がないか。それじゃ、継続して頼む。俺は地道に近いところを当たってみるわ。」


女「それが我が家の役目だ。この眼を受け継いだ者としての責任は果たす。お前も余計なことばかりせず、たまには有言実行するんだな。」


男「へーい。まあ気楽にいこうや?世界が滅びるって決まったわけじゃないんだし。」


女「いい気なものだ。まあ、それは私の眼に映ったことではないが。ともかく、遂に現れた風の新しい担い手が、我らにとって友好的かそうでないかを確かめねばなるまい。」


男「過去の悪魔か、真の英雄か。歴史は面白いが、それが事実であった保証はない。俺達次世代は、せめてそれを間違わないように見極めなければならない。」


女「そう。もうあんな犠牲を出さないために…」


【キーファ/マスターシーン】


キ「無事、到着しました。後見の結果、少々不安も残りますが、まあなんとか保証できる程度には…」
?「洗練されてると?」


薄暗い洋館風の一室で報告をするキーファ。
しかし、この一室を支配するかのような雰囲気を纏った少女がその言葉を遮る。


?「お主が良く働いてくれているのは分かっておるが、こればかりは手を抜くわけにはいかぬ。その事、重々承知の上で言っておるのだろうな?」

キ「ええ。ただ、新米は新米。リーダーとなる彼自身も私のような一流にはまだほど遠く、新人にしてはという前提を必須とします。」
キ「それに…。貴女の仰っていた通り、彼の意向を十分に取り入れた結果となります。その上でこの結果に収まったのは、不幸中の幸いといえるのでは?」


少女の物言いにキーファはやれやれと呆れ顔を浮かべつつも、ある程度の礼儀と自身の義務を鑑みて、きちんと報告と説明の任を果たす。
そんなキーファの態度に少女は多少ムッとするが、それでも本来《黒杭》という一流を私用で利用するなど、重鎮だとしても滅多にできない事だ。


?「妾は問いに問いを返されるのは好まぬ。して、後にこちらに顔を出すのであろうな?万一来ないと言うことがあれば、飛空挺を縫いつけてでもここからは逃がさぬが…」
キ「その心配はありません。彼は顔を出すつもりで此処を最初の目的地としておりました。憂う必要はありません。」


次の質問には、キーファの方が食い気味に答えを返した。絶妙なタイミングだったが、少女の言の葉はピタリとそこで止まっていた。流石といえる。


?「ふむ、それでは後の手はずもよろしく頼む。」

キ「了解しました。」


そうして、キーファはその場を後にするのだった。

1ヶ月前 No.404

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/キーファ/阿久朗/アンダーグラウンド飛行場】


阿「それじゃ、気を付けて行ってこい!と言ってもあんまり無理はできなさそうだな。」


昨日の惨劇から一夜明け、ギルド【翡翠の風】の面々は新たな冒険に向け《エメラルダ》の前に集まっていた。
─────が、どうにも顔色が悪い。何とか動ける程度には回復したが、全員が全員あの《暗黒物質》を食べてしまったのだ。
昨日の夕飯は精の付くものや、身体に良いとされるものをひたすら食べた面々であったが、完全に本調子を取り戻したと言えないのは明らかだった。


ソ「───…お、おう。留守の間、船のことは頼んだぞ。それじゃ、行ってくる。」


そうして面々はすぐ近くというリーリエの実家を目指した。防音やら防風の為にある飛行場の丘を超えて、すぐの所にこじんまりとした洋風の家が見えてくる。
庭には木で造られた柵の囲いがあり、その内を綺麗な芝生と所々で小さく咲く花が彩り、家の前では白いシーツが風に揺れている。

UGでは《妖人:ヘイズ》の加護とされる小さな暗球が所々で宙に浮き、空へと上っていく。不思議な光景ではあるが、それらが外側から眺めるUGのドーム型の暗幕を作っているのだ。
そんな外側から見たUGからは考えられない程に、地上は明るい。暗球に触ってみれば分かるが、この暗球は色こそ黒いが、水のように柔らかく、指のあいだをすり抜けていく程だ。
例えるなら膜を持った生命力。しかもその膜は破れず、割れても小さく数を増やすのみとなる。重力があるにも関わらず、この暗球は何に惹かれるのか。常に遮られようと上へ上へと上っていく。
そんな不思議な景色が続き、皆も興味をそそられているであろう時にキーファが口を開いた。


キ「さて、まずは俺が先に入って、ロゼ。あー、妻に話を通そうと思う。お恥ずかしながら、なんというか、娘のこととなると少し過剰に反応してしまう性分なんだ。」


ナハハ…。と困り顔を浮かべ苦笑するキーファ。しかし、その顔には不思議と本当に困ってるようには思えないような心根が見てとれるだろう。


>>All



【お待たせしました。誤発信してしまったので投稿を削除しています。上陸までとしていましたが、結果的に進行の面を考えて移動を含めました。やりたいことがある人は事後的にロルを回して下さい。いつものように不安があることや他のキャラクターに行動を含ませる場合は相談板の方へお願いします。】

1ヶ月前 No.405

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/アンダーグラウンド飛行場】


「………手短に頼むわよ」


先導するキーファに対して言葉少なに返したウェンディは、自然と吐き出したくなる溜息を隠そうともせずに肩を落とした。
思えばこれが本日の第一声かも知れない、と。眼前に広がる未知に囲まれていながら、そんなとりとめもないことを頭の片隅でぼんやりと考えてしまうくらいには彼女は意気消沈していた。
原因はもはや語るまでもないだろう。素朴だが清涼な洋館を包む草花、吹き抜ける風、たなびく純白のシーツ。
水泡のように浮かんでは昇っていく暗球の幻想的な光景と相まって、本来ならば眺めているだけでも心身が安らぐことだろう。

―――この、今も腹の底で燻るような特上の違和感さえなければ。


ウェンディが朝から、もっと正確に言うなら昏睡から覚めて以来誰とも一言とて交わしていないのもそれが理由である。
元より人当たりの悪い彼女であるが、この日は殊更に剣呑な雰囲気を醸し出しており、他者との接触を断固として跳ね除けるピリピリとした気配を纏っている。
それは別に、今更シャーリィに怒っているとか、シャルルを恨んでいるとか、そういった直接的な負の感情ではないものの。


「………やっぱり、来なきゃよかったかしら」


忌々しいやら腹立たしいやら、それら以前に何をする気力も湧かないというのが実情だ。
いっそ布団に包まって安静に療養したい衝動に駆られて仕方がないが、それでは何も始まらないし変わらない。
何に急いでいるわけでもないが、悪戯に時間を貪れば焦りが生まれることもあるだろう。それはそれで、落ち着いて行動できず身が入らない。
結果としてこの鈍く重い不調を引き連れて動かざるを得ず、それがまた彼女の表情に陰を差すのだった。

再びの溜息と共に、本音半分当てつけ半分の悪態をついて、ウェンディはキーファが戻るのを待つようにその場で膝を抱えて座り込んだ。


>>All

1ヶ月前 No.406

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/アンダーグラウンド飛行場】


先に入って母上に話を通してくるという父上を見送り、はあ、と小さく溜息をつく。
いつもは子供のように無邪気に燥いで明るいはずのリーリエも、流石に気が滅入る。昨日のシャーリィの料理(?)による不調もそうだが、なにせ家出して数日で戻ってきて、これから母上相手に旅の許可を貰えるように話をしなければならないのだ。
それがどんなに難しいことか。生まれて20年、一緒に暮らしてきて分からないリーリエではない。そもそもそれができるならば、最初から黙って出てくるなんてことはしなかっただろう。

『母上、怒ってるかなぁ……怒ってるだろうなぁ……』

どこか遠くを見るように、空を仰ぐ。後ろめたさに押し潰されそうだ。
暗球がふわふわ、ふわふわと空に上っていく今は見慣れた光景をぼんやりと眺めつつ、いや、と。ぐっと手に力を込める。

『説得できるかどうか、ではなく説得するのだ。これは避けられぬ事だし、避けてはならぬ事。いい加減、覚悟を決めねば』

まだ会って短い時間しか経っていないが、わらわはこの皆と旅をしたい。こっそり姿を晦ますのではなく、ちゃんと母上に許しを貰って応援してほしい。
リーリエは母上が好きだ。大好きだ。だからこそ黙って家出したことに対して、深い罪悪感、申し訳無さを感じていた。
ぺちぺちと頬を叩いて気合を入れ直すと、ソラの方へと徐に近付いて行く。そしてちょんちょん、と相手の袖を軽く引っ張り

「ソラ、少しの間でいいのだが…………その、頭を撫でてはくれんか?」

ん、と撫でやすいように軽く頭を差し出した。
父上とも母上とも違う心地よさを持つソラの手。今はその手に、少しでも勇気を貰いたくて。


>>ソラ、ALL

1ヶ月前 No.407

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/→アルテーン家:庭先】


家が見えてきた所で話を切り出したキーファにウェンディから声があがり、ソラはこれ以上は野暮だと思い、その目を見て頷く。
それを見たキーファは「悪いな」と短く苦笑しながら言うと、少し先に着くように駆け、家の中へと入っていく。

そうしてリーリエの実家の庭先に到着する。
庭先と言っても中々広い。キーファかロゼという奥さんかは置いておいても、この家はそれなりの稼ぎがある事が分かるだろう。

家は平屋だがそこそこ広い。四人が暮らすには十分な大きさがあり、煙突が延びている。造りは煉瓦と木。ゴシック様式ではないが、所謂西洋建築に見る事ができる。

到着後、ウェンディはその場に座り、ソラも近くの柵に腰を預けてキーファが戻ってくるのを待った。
すると、リーリエがおずおずとローブの袖を引っ張り、頭を撫でてくれと言ってくる。

ソラは『無理もないか』と思い、元気づけようとしてわしゃわしゃと頭撫でた。


「大丈夫だ。キーファは口でお母さんに負けたことはないって自慢してたし、俺達も付いてるから、ちゃんと想いを伝えて一緒に旅をしような。」


ソラはリーリエに笑顔でそう言うのだった。


>>All



【害はないのですが、この後、リーリエに対して強制ロルを行おうと思います。
いや、ダイスの眼が奇数出る、偶数出ないの二択で2/6だったんです。その前のロゼの聞き耳も26/100でどう足掻いても家を飛び出さないにならなかったorz
この後の七篠未様のの返しの後でロゼが、くーるーきっとくるーきっとくるー((((゜д゜;))))】

>>皆様

1ヶ月前 No.408

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/アルテーン家:庭先】


わしゃわしゃ、わしゃわしゃ。
一見乱暴にも見えるが強引さはない、不安を拭い勇気を与える勢いのある手。
そして俺達もついていると、一緒に旅をしようというソラの言葉に、リーリエも笑顔を浮かべる。

「うむ。ちゃんと話し合えば、母上もきっと分かってくれる……よな!」

不安はもうなかった。
不安はもうなかったが、それはそれとして。ソラの手の心地よさに溺れ、暫くの間撫でられ続けた。


>>ソラ、ALL



【設定板の方確認しましたー。母上の突撃は面白そうだったのですが、ダイスの女神様がお望みでなかったなら仕方ないですね】

1ヶ月前 No.409

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/キーファ/ロゼ/アルテーン家:庭先→リビング】


ソラはリーリエの言葉を聞くと、止めた手を再び戻す際に今度は優しく撫でる。
いつまでもわっしゃわっしゃと撫でていては髪が乱れてしまう。それは、過保護なお母さんに会うには好ましくないと判断できるだろう。

一応、安心するまで撫でて居たのだが、少々長かった様な気がして、ウェンディの言葉を思い出した。

そんなところでキーファが玄関を開ける。


キ「お待たせした。どうぞ中に。」


そう短く言うとキーファは今一度中へ戻っていく。
口調は変わらないが、キーファがいつもと違う雰囲気を纏っているような気がした。

『ロゼという人はそんなに過保護なお母さんなのか?キーファが手を焼くって、結構マズいんじゃないか…?』

ソラは一抹の不安を覚えたが、今は迷う時間がない。そんな可能性を持った人を待たせる事は得策ではないだろう。


ソ「よし。それじゃ、いこうか。」


目の前のリーリエに笑顔を見せると「皆も行くぞー」と呼びかける。先頭はリーリエがいいだろう。後ろに隠れていては説得もなにもない。

そうして、面々は中へと入っていくのだった。

通されたのはリビングダイニング。
中央に用意された対談用と思われる対となるソファーとテーブル。その周りには、闇魔法で作られたと思われる黒い椅子がまばらに置いてある。


キ「皆てきと…」
ロ「リーリエ!ぁ…ん、ん!よぉうこそいらっしゃいました!皆様どうぞ、ご自由にお座り下さいませ。無論、そちらのマスターと妾の娘はこちらへお掛け下さい。」


キーファの言葉を遮る様にして、ソファーの片方に座っていた女性が声を上げた。つまり、彼女が母親ということなのだろう。
キーファは笑顔を崩していないが、口元が引き笑い気味になっている。苦労してそうだ。


>>All



【はい。ソラの代わりにキーファの胃がダメージを受けています。あれ、結局皆胃にダメージ受けてる?】

1ヶ月前 No.410

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/アルテーン家/リビング】

 積極的に関与するつもりはない。それが、今回のお宅訪問に対するウェンディの素直なスタンスだった。
 なぜかと言えば無論、彼女はほぼほぼ部外者だからである。面識こそあれ、リーリエとの立場上の繋がりは「同じギルドの構成員」以上では有り得ない。
 そしてそれは、概ね赤の他人と言って相違ない。協力関係ではあるし、悪からず思っていることも事実だが、それはそれとしてお家事情まで踏み込める道理はどこにもないと彼女は判断した。
 故に本来はアルテーン家に足を踏み入れる理由もまたないのだが、ギルドの方針として此処へ滞在する以上は同行くらいなら甘んじる、というだけに過ぎない。

 つまるところ、こういった込み入った事情には不干渉を貫き、当人であるリーリエとそれを連れ出すと決めたギルドマスターに丸投げするというのがウェンディの基本方針なのである。
 ここで両親を説得できず別れるもよし、強引に喧嘩別れするもよし、紆余曲折あって和解するもよし。あえて悪質な言い回しをするなら………“どうだっていい”のだ、この結末は。

 何か願うことがあるとするなら、それは最初に告げている。要するに―――『どうか手短に』、といった話だ。


「失礼するわ。積もる話もあるでしょう、あたしのことはひとまずいないものと扱ってくれて構わない。余計な口を挟まれるほうが面倒でしょうし」


 簡潔に、要件だけを単刀直入に突きつけて、輪から外れた最も遠い位置にある椅子に腰かけたウェンディは沈黙する。
 こうなっては最早、自分から口を開きはすまい。少なくとも、直接彼女に対して何らかの返答を求められる以外では。


>>All


【コミュ力? そんなものはない。】

1ヶ月前 No.411

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/アルテーン家/リビング】

案内に従ってアルテーン家のリビングに入ると、リーリエを一回り大きくしたような姿の女性が姿を現した。
その顔はまだ幼く、先に娘という発言さえなければ親子ではなく姉妹かと思ったであろう。

そんな彼女から自由に座っていいとは言われたが、何をおいても挨拶は済ませておこうと、シャーリィは姿勢を正して一礼する。

「リーリエさんのお母様ですね。はじめまして、光神イニス様の下で神官見習いを勤めております、シャーリィと申します。
アルテーン家の皆様に、イニス様の御加護がありますように。」

そう言って、シャーリィは再び頭を下げると、「失礼します」と断って手近な席に座ろうとする。


>>ALL



【イニス様の名前出しちゃうのはまずかったかな?でもシャーリィとしては名乗る以上はそう言わざるをえないんですよね。。
そして過去のレス読み返して気付いてしまったんですが、シャーリィはリーリエが家出同然に旅に出たことを知らないんですよね。
なので、ただの帰省だと思ってここではのほほんとしてます。】

1ヶ月前 No.412

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/アルテーン家/リビング】


父上の案内で、皆の先頭を歩き数日ぶりの実家に足を踏み入れる。どうやら話し合いはリビングの方で行うようだ。
先程のソラのなでなでによって不安はないものの、少々緊張した面持ちで部屋へと入っていった。

部屋の中央に置かれたテーブル。それを挟むように置かれたソファの片側に、母上は座っていた。
父上が事前に説明しに行ってくれたおかげだろうか。一見すると、あまり怒っているようには見えないが……?
少々顔色を伺いつつも、母上に言われた通りソファの方へと腰をかける。と、その時だった。

『シャーリィに説明するのを忘れていた……。イニス教に気をつけろと教えてくれたのは、母上なのだが』

唐突に自己紹介を始めたシャーリィに、内心、しまったと思うリーリエ。
魔族にとってイニス教は天敵のようなものであり、散々注意するようにと言っていたのは母上なのだ。魔族迫害のこともその際に少し聞いていたし、母上自身がされたとは言っていなかったが、リーリエは母上はイニス教を嫌いなのだろうなと思っている。その相手に対し、堂々とイニス教徒ですと言うのは、もしかして不味いのではないのだろうか。まあ、そもそも修道服だから一目で分かってしまうのだが。
「えーっと……」とどうしようかと迷いつつ、それはもう仕方がない。と口を開く。

「取り敢えず……ただいま、母上。勝手に家を出てごめんなさい」

ぺこり、と座ったまま頭を下げる。
話さなければいけないことは多いが、まずは家出したことを謝らなければならない。これについては、本当に、心から申し訳ないと思っている。リーリエのことをよく知り、並々ならぬ愛情を持って接している両親であるからこそ、そのことがリーリエの様子から分かるだろう。
そして同時に、それでも黙って飛び出したということ。これがどういうことか。それだけ強い決意を持っているのだと言外に感じることが出来るだろう。


>>ALL

1ヶ月前 No.413

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/キーファ/ロゼ/アルテーン家:リビング】


リーリエの母親である女性は、まず始めのウェンディの物言いに返答することはなかった。それでいいと言うのだから、別に反応する必要は無いと践んだのだろう。
別に、そう前置きを置かれているのだから、追求する必要は皆無であるし、返答しないとして、此方の伝える事は既に伝えている。
話を正しく理解していれば、実に潤滑で順当な話だ。目的の邪魔をしないのだから、それはそれで双方にとって良い事だろう。

そうして次に始めたシャーリィの自己紹介に彼女は眉をひそめ、顔を覗き込んだり、離れて視たりしては怪訝な顔をして見せた。


ロ「あらぁ、紹介どうもありがとう。でもぉ、この土地でそれは言わない方が身の為よぉ?妾のように眼が良くなかったら、今頃貴女の心臓(むね)は突き刺されているわぁ。」


彼女は眼を指さして、口元に笑みを浮かべてそう言うと、さあどうぞと黒い椅子へ座る様に手を差し出す。
その間にソファーに座るリーリエに続いて、ソラもソファーに座った。ソラとしては、これに関して向こうにどうこうと適当言われない限り、口を出すつもりはない。

そうした後、唐突に謝ったリーリエの言葉を無視したまま、彼女は反対側のソファーへ優雅に座る。キーファはそれを見るとサッとそこへ紅茶を並べ、椅子組には皿とティーカップを渡して回る。

彼女は紅茶を一口静かに飲むと、カップを置いて皆の方を真っ直ぐに見据えた。


ロ「皆様、この通り妾の娘がご迷惑をかけ、大変申し訳ありません。妾の名はローゼリア。ローゼリア=マグナ=ルルスと申します。長いので是非、ロゼとお呼び下さい。」


ロゼは、一旦場の空気を改めてから、自己紹介を始めた。皆を一瞥すると、ソラを真っ直ぐに見据える。


ロ「貴方がマスターさんねぇ。確かにうちの夫の言うとおりぃ、ただのルーキーというわけではなさそう。どうせ、貴方にも視えているんでしょぉう?」

ソ「さて、何のことでしょう。私はソラ。ソラ=エインディアと申します。今回は娘さんたっての望みでしたので、この様に大勢で押し掛けた事をお許し下さい。」

ロ「あらぁいいのよぉ?妾の娘が箱入りで色々足りないせいでもあるんだしぃ。さて、前置きはこの位でいいかしらねぇ。」


そう言うと彼女は瞳を閉じ、もう一度静かにカップに口をつけ、一口だけ紅茶のむ。
「ふぅ」と艶やかに艶っぽい息を漏らすとゆっくりと瞳を開き、カップをテーブルに戻した。


ロ「リーリエ────…そぉんなことはどうでも良いのよぉう!貴女が、ただ謝るだけのためにここへ来たって言うなら、ご来賓の皆様を嬲ってでも、妾は貴女を渡さないわぁ!」


一言名を呼んだ彼女は、次の瞬間、目を見ひらき、確かな怒気を十分に含ませて一喝して見せた。しかし、すぐに静けさを取り戻し、ゆったりと構え直すも、そこには先程と打って変わった威圧的な雰囲気が含まれている。


ロ「貴女が外の世界に興味を持っていたのは知っていたわぁ。でも、貴女には経験が足りないのよぉ。こんな場所のせいでもあるけど、それでも不自由はないはずよぉ?それでも外を歩きたいって言うならぁ、貴女が語るのはそこでなくてはならないはずよぉ?」


ロゼはやれやれと高圧的にリーリエに問う。


>>リーリエ、All



【はい。ということで、なりきりの醍醐味タイム。なりきってなりきってーヾ(o´∀`o)ノウェーイ】

1ヶ月前 No.414

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_Xgx

【リーリエ/アルテーン家/リビング】


シャーリィを怪訝そうな表情で見る母上に、少々心配になるがどうやら何事もなく済んだようだ。
しかし、母上の言う眼が良くなかったらとはどういう意味なんだろうか。そして、ソラに対する言葉。まるで何か、普通では見えないものが見えているかのような……。
リーリエは父上が用意してくれた紅茶を飲みながら、二人の会話を聞いてそんなことを考えていると――――びくっっ。
それまで落ち着いていた母上が激昂を露わにし、一喝され思わず肩を震わせる。といってもリーリエの表情に怯えの色はなく、単純に大きな声に驚いただけのようだ。
そっとカップを戻し、母上の方を向いてゆっくりと口を開く。

「うむ、勿論そのためだけに帰ってきたわけではない。だが、本題に入る前に、どうしても一言、謝っておきたかったのだ」

今までに母上に怒られたことはそれなりにあるが、しかしここまでの圧を感じるほどの事はなかった。
普段のリーリエであれば、ここまで堂々と落ち着いてはいられなかっただろう。それでもこうして臆することなく話せるのは、周りに仲間がいることが大きいのかもしれない。

「確かにわらわは外の世界に興味がある。様々な場所、様々な文化、それらをこの目で見て回りたい」

父上も勘付いていたようだしなんとなく予想はしていたが、やはり母上にもバレていたのか。
外の世界に興味はあることは、できるだけ隠すようにしてきたつもりなのだが……と、そんなことは今はどうでもいい。
自分の思いを、どう伝えれば良いのか。考えつつなため、少々ゆっくりだったり間が空きつつも、自分の言葉で喋っていく。

「母上は経験が足りないと言うが、足りないからこそ、旅を認めて欲しい。わらわ達は昨日、風の祠にクリスタルを採取しに行ってきた。母上とする訓練とは違う、ゴブリンと実戦をした。祠の奥で鬼に好かれるという者と会い、暖かな光溢れる幻想的な光景を見た。たった数日であるが、どれも今までにない経験だ」

「何の不自由なく育ててくれたこと。そのことは母上にも、父上にも感謝している。しかし……多少不自由でもいいと思ってしまう。困難があれば、共に乗り越えたいと思える、良い仲間と出会ってしまった。だからどうか、"世界を冒険する"ことを認めて下さい」

"世界を冒険してみないか?"。このギルドのメンバー募集のチラシに書かれていた大雑把なキャッチコピー。リーリエはそれを気に入って、翡翠の風に決めたのだ。
母上は知らないだろうが、その言葉を使わせてもらって。お願いします、と再び頭を下げた。


>>ロゼ、ALL

1ヶ月前 No.415

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/キーファ/ロゼ/アルテーン家:リビング】


リーリエが言葉を終えて、静寂がその場を満たす。
ロゼは、娘の言葉にぐぬぬと歯噛みしているような、苦虫をかみつぶしたような険しい表情を見せる。

ソ『まあ、無理もない。リーリエが言葉の意味を正確に捉えているかと言えばそうではないが、ここでそんなことを持ち出しても有効ではない。どのみち彼女は自己の非を認め、そのうえで願っているんだ。これをどう防いだとしてもそれは自分のエゴになるだろう。』

ロ「妾の言いたいことは、貴女の考えるような事では無いのよぅ!んもぉ!妾は!妾は…ッ」
キ「もういいだろう。」


八方ふさがりなロゼが困惑し、取り乱し始める頃、狙ったかのようにキーファが口を開いた。
ロゼは、不意の夫の言葉にハッと彼の方を向き、縋るような目と今にも崩れそうな、崩れかけた顔を見せる。
言葉の出ない彼女にキーファは近付くと、その顔を隠すように座ったまま彼女の肩を抱く。


キ「皆もすまないな。うちのゴタゴタに巻き込んでしまって。リーリエ?父さんは今回のお前の言葉は少しずるかったと思う。母さんは、お前自身の決意が聞きたかったんだと思う。でも、お前の答えは仲間ができたことだった。おっと、これ以上はもう無駄だぞ。次の機会にして、とりあえず旅を続けると良い。」


そうして真面目に話すキーファは最後に笑顔を見せた。
ロゼはキーファに縋り付きはしてないものの、服の裾を握りしめ、声をかみ殺してすすり泣く様な音を出していた。


キ「後はこちらで済ませる故、皆は先を急がれよ。」


そう言うキーファの目は有無を言わせないというような強く決意を滲ませるものであり、急で話の腰を折る様な形にはなったが、退かざるを得ない雰囲気だ。


ソ「その方が良さそうだな。皆、撤収だ。次の目的地に向かおう。」

キ「ろくに時間を取れず、すまんな。近くに来たら、また娘を連れて寄ってくれ。次は歓迎できるはずだ。」


立ち上がって皆を先導するソラは、キーファの言葉に皆まで言うなと言うように笑顔を返すと真っ先にその場を後にした。

理由は、まずは最初にリーダーが動かなくてはならないからだ。この状況ではどのみち話は先に進まない。
要点をまとめると、結果的に旅の許可は出たが、リーリエ自身には宿題を出されたということでいいだろう。


>>All

1ヶ月前 No.416

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_Xgx

【リーリエ/アルテーン家/リビング】


自分の気持ちを一通り伝えて、母上の答えを待つ。
束の間の静寂の後、険しい表情だった母上が困惑し、取り乱し始めようとした時、父上のもういいだろうという言葉がそれを遮った。

「わらわの、決意」

決意を聞きたかったのだろうという言葉に、何かを返そうとして。それより先にこれ以上は無駄だと言われてしまい、開いた口を閉ざす。
理由ではなく、決意。何が何でも旅に出たいという意志。それを問われていたと言うならば確かに、リーリエの言葉は少々ずれた、ずるい言い方だろう。
しかし、言い訳をするならば――リーリエの中では無意識だが――最初に母上が言った"ご来賓の皆様を嬲ってでも、妾は貴女を渡さない"という言葉に対する反抗のようなものがあったのだ。
自分にとってこのギルドの仲間とは、それだけ大切な者であり。
そんなことしないだろうと信じてはいても、もし母上が言葉通りのことをするならば、その時は――"翡翠の風"の一員として皆を守る。
という無意識下の強い意思によって、リーリエは先程の言葉を考え選び、それを回答とした。

父上から旅を続けることの一応の許可は得たものの、声を噛み殺してすすり泣く母上の姿に胸を締め付けられるような気持ちになって。
ソラに続いて皆が撤収していく中、リーリエの足取りは重く、一番最後を歩いていく。そして部屋の出入り口で一旦止まり、二人の方を向いて。

「…………行ってきます」

ぺこりとお辞儀をして、その場を後にした。


>>ALL

1ヶ月前 No.417

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/アルテーン家:リビング】

「ん、終わったにゃ?」

皆が一様にシリアスだったり不干渉だったりする中、シャルルという猫はと言うと。のんびりと言うか、ぐったりとしていた。

思い返せば昨日は酷い体調の状態だった。朝から二日酔い、船に乗ってからはランニングマシーンに転がされ、極めつけに闇鍋(物理)が胃袋にダイレクトアタックしている。

無論、普段通りのテンションはどこにも無く、大人しく状況を見守っていた次第である。

そして、リーリエの里帰りを見てのシャルルの感想は、「世界って広いんだにゃー」である。簡単に言えば、シャルルの故郷とアルテーン家(主に母親のロゼ)の方針が真逆な事に驚いている。

シャルルの故郷は何処かで書いた通り、10歳になると一旦外の世界を見に旅に出るという風習がある。その期間は様々だが、長くても2年程。だが、シャルルは8歳に外へ旅に出てから10年間1度も家に帰っていない。

つまり、娘を傍に置いておきたいロゼの事を珍しく思っているのだ。

そうこうしてる内にソラから撤退の号令がかかる。

「了解にゃー。ばいばいロゼちゃん〜」

ゆるゆると手を振りながらアルテーン家へ別れを告げる。

そして、後ろを歩くリーリエにくるりと振り返る。

「何を言うべきか、何が言いたいかはゆっくり考えればいいにゃー。誰も望まない結果にだけはならないにゃ、たぶん」

たぶん、というのは単純な直感だからである。アルテーン家は家族を大事にしている。でなければあんな会話はしないからだ。

「パパとママ、今何してるかにゃ……絶対老けてると思うけど」

10年も経てば人の見た目くらい変わるだろう。シャルルだって見た目は随分と変わった。中身はあんまり変わってないが。

≫all

【借りてきた猫のようにキョロキョロしていたシャルルです。】

1ヶ月前 No.418

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/アルテーン家/リビング】

仲間に続くように、シャーリィも席を立つ。

「ロゼ様、キーファ様、お茶ごちそうさまでした。ご忠告も心に留めておきたいと思います。」

そう言って深く頭を下げ、おとなしく部屋を出ようとする。しかし、後ろから聞こえてくるすすり泣きのような声に我慢できず、シャーリィは思わず振り返る。

「━━安心してください、リーリエさんは私が守ります。……絶対に。」

差し出がましいことをしたのは分かっている。世の中を知らないという意味ではリーリエと同レベルの自分が言っても説得力は皆無だろう。
━━━それでも、言わなければきっと後悔するだろうから。

シャーリィは再び頭を下げると、二人の返事を待つことなく部屋をあとにする。


>>ALL

1ヶ月前 No.419

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/アルテーン家:庭先→】


「さて、それじゃあ次の目的地にいこうか。」


 翡翠の風一行が外に出てきたのを確認すると、ソラは気さくに話し出した。

『実際、気にした所で仕方がない。家族間の問題にとやかく口を出すべきではないのは言わずとしれた事だし、そうしたとしてもキーファ達は納得しないだろう。なら俺達は俺達の目的の為に先ずは行動しないとな。』

 これに皆が賛同するかはさておき、次の目的地はすぐ近くの街の中にある屋敷だ。
 幼少の頃にソラが過ごした屋敷であり、魔法の師匠で育ての親でもある人がそこには居る筈だ。

『旅する仲間ができたら、一度顔を出しに来るのだぞ!妾はここでずっと待っておるからな!』

 そう言って涙ながらに送り出してくれた師匠の事は、一日たりとも忘れたことはなかった。
 旅に出るに際し、後見人として面倒を見てくれて、冒険者のノウハウを教えてくれたのがキーファになる。故にキーファは2人目の師匠である。
 どちらかといえばフレンドリーなキーファは、師匠というより兄貴分的な感じなんだけど。偉ぶらないし、やるべき事、教えるべきことはちゃんと教えてくれた。先輩というのが的確かもしれない。

 そうして、ソラは皆の賛同を待つのだった。


>>All



【ちょっと思うところがあって、自分なりに文面を調整していますが、合わせる必要はありません。気を遣わず、楽しく自由に投稿を行って下さい。
 さて、連絡ですが、キーファ達への投稿は返ってくることはなかったと受け取って下さい。キーファとロゼは聞いては居ても反応することはありませんでした。いや、反応できなかったと言いましょうか。
 キーファは笑顔くらい返してくれたかもしれませんが、彼も親ですからね。後見人として、皆を新人としては認めては居ますが、シャルルは相変わらず軽いし、シャーリィは経験不足ですから、かけた言葉に心配自体は拭えなかったと思ってください。
 以上をふまえていただいて、よろしければ次に進もうかと思います。ここでやりたいことがあればどうぞ。正しいかはさておき、結果的にキーファ達と話せる様になるかもしれません。
 ただ、危険なことは間違いないでしょう。いわば仮承諾を得た程度ですから、下手を打てばキーファ達との関係は悪くなるかもしれません。
 ここで事を大きくする事は得策ではないでしょう。が、皆さんのキャラクター達がどうしたいかは別ですから、やりたいことがあれば是非ともお願いします。
 不安があれば、いつものように相談板へどうぞー。】

>>皆様

1ヶ月前 No.420

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/アルテーン家/庭先→】

 ウェンディのスタンスは終始一貫していた。頑なだったと言ってもいい。それほどに、彼女の反応はどこまでも淡白なものだった。
 いや―――むしろ。その瞳に宿っていたのは一種の敵意であり憎悪だ。冷め切った態度で上手く紛れさせているが、その裏に潜む怨恨と失望が僅かに覗いていたのを、キーファくらいは気付いていたはずだ。
 その要因は間違いなく彼女の過去にしかなく、この場の誰に関わりがあるわけでも、ましてや責任なぞあるはずもないが、それでもウェンディは魔族を前に平静を装うので精一杯だった。
 ローゼリアが一喝した際には、その内容も相まって思わず銃に手を伸ばしたほどだ。自分の出る幕ではないと努めてささくれ立った感情を押し殺したが、彼女の目が据わるのは避けようもないことであった。
 ソラから退室の声が掛かるや否や、彼女は一礼もせずにそそくさと立ち去る。それぞれが思い思いに別れを告げる中、振り返りもせずに。

 やや圧迫された、詰まるような緊張感があった室内から抜けて、ウェンディは漸く肩に入った力を解すように溜息を吐いた。
 他者なんぞどうでもいいと高を括っていたが、存外心の底では恨み辛みが根を張っていたいたようだ。我ながら大人げないと首を振る。
 そこで、ふと。………或いは、それは妬みだったのかもしれないと、唐突に思い至った。
 ―――いったい何に? 彼女は自問する。敵愾心すら抱きかねないような相手の、いったいどこに嫉妬するというのか。
 そう考えて辿り着いた答えは、思いの外素直に胸に落ちた。浮かんだ疑問の通り、別にローゼリアやキーファを妬んだつもりはない。
 ただ、単純に―――この一連の出来事に、それでも強いて挙げるなら他でもないリーリエに、彼女は僅かばかりの羨ましさを感じたのだ。

 何故と言えば、無論。彼女は、ずっと独りだったから。家族など、それを疎ましがったり案じたりする感情など、一時も味わったことがなかったから。
 だから、そう。なおさら、何を言う権利もないのだけれど。気を取り直すように言葉を掛けるソラから視線を外して、まだ足取りの重いリーリエを流し見た。


「………いるだけマシなものよ、家族と思える相手っていうのは。嫌うのも、束縛するのも、赦すのも悩むのも何もかも………そこに誰かがいないと、出来ないものだから。
 だけど、所詮は別の存在。同じ思考は持ち得ない。お互いに納得しきれないことが普通なのよ。それで―――いや、分かりにくいかしら。まあ、つまり。感情的になるのは家族だと認めている証左ってこと。
 さっきのを直に見ても自分の家族に対してなんの感慨も湧かない、そも想うべき家族を持たないあたしよりあなたは余程優れているわ。いい、今は哀しいでしょうけど良く聞いて。

 ―――“誰にも見つめてもらえなくなった時”こそがあたし達知性体の死だと、そう覚えておきなさい。だとすれば、あなたはこれ以上ないほどに生きている。いまはまだ、それでいいと………あたしは思うわ」


 少々、長くなった。ウェンディはひとつ咳払いを挟むと、ソラに先を行くように促す。もう、此処に留まる意味はないとでも言いたげだ。
 別に励ましたつもりはない。ただ思ったコトを、思ったように言ったまでで。―――その中に交えた小さな嘘は、きっとリーリエに気取られることはあるまい。
 それは即ち、彼女が自身の家族に対して思うところがないということ。そんなことはない、ウェンディは確かに存在したはずの両親に対して消えない疑問を抱え続けている。
 ………なぜ、自分のような存在を産み落としてしまったのか。どうして、自我を獲得する前に殺してくれなかったのか。どうして―――その顔も思い出せず、この手を握ってくれた記憶もないのか。
 それに比べれば、リーリエの抱く感情はずっと健全だ。それはあるべきモラトリアム。誰しもが経験したはずの、自立に向かう猶予期間なのだから。


「さあ、先を急ぎましょう。もう少し歩くんでしょう、マスターさん? 時間は有限よ。悠長に浪費するのは避けたいの」


>>All


【長文マジレスお姉さん。】

1ヶ月前 No.421

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/アルテーン家:庭先】


 リーリエに声をかけた後の珍しく勇み足のような感覚を覚えるウェンディの物言いに、ソラは近付いてきた彼女の顔をじーっと見つめるが、それはほんの数秒でまた皆の方を向き直す。


「それじゃあ、出発しよう!」


 こうして、皆にひと声かける。
 各々準備する中、ソラはちょっとしたつぶやきも聞こえるであろう距離のウェンディを確認し、その顔も見ずに────他のメンバーに内容悟られぬよう、また姿を悟られても良いように────語りかける。


「お前ももう独りじゃない。あまり無理をするなよ。」


 ソラは彼女にそれだけ言って、返答を聞く間もなく皆の先を歩き出した。


【UG“唯一都市”コルーポ/真祖の館】


 リーリエの家から、飛行場の音を遮る丘に沿って歩くこと三十分といったところで一行は街へ入った。
 街の入り口は城砦と言える程度に堅固で高く、立派な鉄扉の門には“吸血鬼の女性が輝く石を眺めている”ような装飾が施されている。

 街はそれなりに賑わいがあり、石畳の舗装された道端には露天商が並び、様々な物が売られている。
 建物は木造、煉瓦造、またはそれらの混同した造りが多く見られる。

 不思議なことに高い建物の横に並ぶ露天商達の道は、それ程暗くない。
 脇道を見ても建物の影が伸びず、見通しが良いような印象が残るだろう。

 道行く人は、ほとんどが魔人だと思える。
 巻き角を生やした眼鏡男子や青白い肌を顕わにした刺激的な黒衣を身に纏う女の子。鳥の翼を腕にもつ魅惑的な身体つきの女性。下半身が蛇で筋肉質な上半裸を晒す男性。どこか違うような雰囲気がある人族等々…。
 所謂、魔物にもある種の人々が和気藹々として、平和な日常生活を送っているように見えるだろう。

 そんな道を抜けて、突き当たりに出ると急に人が少なくなる。突き当たりなのだから当然かもしれないが、そこからはT字に道が続いているし、少し戻れば先の賑わいが帰ってくるような場所だ。

 そこには赤い屋根の立派な屋敷が建っており、少しどんよりとした空気が立ち込め、暗く見通しが悪い様な気がするだろう。


「さて、ここが目的地だ。この屋敷に住む俺の師匠に話を通して、皆にはちょっとした試練を乗り越えてもらおうと思う。まあ、今後も冒険を続けられるように修行をするとでも思ってもらえたらいいと思う。」


「どのみち、この体調じゃ今は冒険できないしな」と後付けて苦笑しつつ、ソラは鉄格子の門を開く。
 そうして皆と玄関前まで来ると呼び鈴をカランカランと鳴らして、中の人が来るのを待つのだった。


>>All



【リーリエはこの館が“怖い吸血鬼の館”だと知っていて構いません。また、両親に話を聞いたことにして、子どもの頃は怖いものとして躾の際に用いられるが、それは本来、真祖の威厳と権威に対する敬意であることを聞かされていてもいいです。】

1ヶ月前 No.422

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【“唯一都市”コルーポ/真祖の館】

 アンダーグラウンド、ひいてはそこにある街を訪れること。それ自体は、ウェンディにとって初めての体験だった。
 だから、相応に好奇心も刺激されていたはずなのだが………彼女は重厚な鉄扉を潜ってからというもの、鍔の広い帽子で表情を隠すように俯いたままだった。
 理由ならば言わずもがな、道行く見知らぬ人々ら―――けれど、一目で魔人族であることが伺える―――の視線を避けるために他ならなかった。
 過去に拒絶された結果、彼女自身にも根強い苦手意識が芽生えている。これから歩み寄るためには厄介な障害でしかないのだが、だからと割り切れるものでもなかった。

 その反動なのか、或いは先ほど言い置かれた言葉に思うところがあったのか。それとも、もっと他に要因があったのか。
 兎も角、住人達から距離を取りたがったウェンディは、必然的にギルドの面々に近しいところを歩いていた。
 翡翠の祠を目指していたときは露骨に最後尾を、それも数歩分も間を空けて維持していたことに比べれば、その距離は格段に縮まって見えた。
 無論、それを指摘すれば本人は否定した挙句にまた離れてしまうのだろうが。無意識的な行動だからこそ、という部分もきっとあるのだろう。


「ふうん………随分と陰気なところに住んでいるのね。あまりあなたとはイメージが結びつかないけれど」


 大層な屋敷であるのに、同時に暗くどんよりとした纏わりつくような空気に眉を顰めて、率直な感想を述べる。
 歯に衣着せぬのはいつものこと。どうも、ソラが漂わせる雰囲気とこの先に待ち受けているだろう何者かが住む屋敷がうまくかみ合わないようだ。
 彼の師匠であるというのなら、それなりに交流はあるはずでここまで乖離した印象を抱くこともイマイチ釈然としないのだが―――。
 ウェンディは人気が薄れたせいか漸く顔を上げ、ソラの斜め後方に控えるようにして館の主の応答を待つ。

 ―――しかし、まあ。彼の師匠か。
 内心で呟くように思案する。今更ながら、このソラという人物の背景が如何様なものなのか、未だに判然としていない。
 もしかしたら、この邂逅は彼の内情を推察する手掛かりのひとつくらいにはなる可能性もある。そう思うと、初対面の他人との顔合わせとは言えど、あまり忌諱すべきでもないだろう。


>>All

1ヶ月前 No.423

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

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1ヶ月前 No.424

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_Xgx

【リーリエ/"唯一都市"コルーポ/真祖の館】


シャルルとウェンディに励まされたこともあって、家を出発した直後よりは幾分足取りが軽くなったリーリエだが、だからといってぱっと切り替えられるほど利口でも、単純でもなかった。今は落ち着いているものの持ち前の明るさはなく、いつも通りならアンダーグラウンドで育つも殆ど訪れたことがないコルーポの街並みや、すれ違う様々な容姿の魔人に興味津々とばかりにきょろきょろ見回していただろうが、それもない。リーリエという人物を知っている者が見れば元気が無いのは明白だろう。

そんな様子で皆の後ろを歩くこと暫く。
ここが目的地だというソラの言葉で、街に入って初めて周囲の景色に目を向ける。『ここは……!?』と、思わずぱちくりと瞬いた。
アンダーグラウンドに唯一存在する都市コルーポに存在する、赤い屋根が特徴的な"怖い吸血鬼の館"。子供をしつける際によく親が口にする話だが、リーリエも昔、叱られたわけではないがこんな話があるよと母上に聞かされたことがある。当時は怖いと思いつつもまさかそんなのあるわけ……と思っていたが、話はともかく屋敷は実在すると知り、好奇心旺盛なリーリエはちょっと見てこようと家を抜け出そうとして、母上に止められたのは懐かしい記憶だ。

目の前にあるのは、まさしくその"怖い吸血鬼の館"だった。
いや、実際は吸血種の真祖という凄い偉い人の館……らしいが、どちらにしても。ソラの目的地は本当にここで間違いないのだろうか。
ということは、つまり、ソラの師匠とは――

玄関から現れた背の高い女性とソラが短くやり取りをした後、屋敷の中へと案内される。
部屋も外観と違わぬ立派な造りで、シャンデリア? というのだろうか。蝋燭の火が灯る天井近くにあるそれを綺麗だなーっと見上げていたため、屋敷の主。ソラの師匠の存在に、高笑いが聞こえてきて始めて気づいた。
第一印象はリーリエが言うのも何だが子供っぽい、だろうか。魔族であるため実年齢は分からないが、椅子の上に立って腰に手を当てている様はまさにそんな感じだ。

「えっと、じゃあ、失礼する」

ソラの指示を受けて一言断ってから、手近な空いている席に腰をかける。
『しかし本当にこの者が怖い吸血鬼、吸血種の真祖……なのだろうか?』聞いていた話のイメージと実際の姿がどうにも合わず、うーん、と少し困惑しながらもシニルの方を見ていた。


>>ALL




【七篠未、復活しました。
質問ですが桜牙の時に魔眼で鬼の力が見えたみたいに、シニルを見たら何か見えたりしませんか?
判定が必要ならお願いします】

>>主様

1ヶ月前 No.425

シャーリィ @17854 ★Android=1LdIuPUifH

【シャーリィ/"唯一都市"コルーポ/真祖の館】

コルーポの街は、シャーリィが思い描いていたよりも、ずっと明るく、賑やかだった。
道行く人々はみな人間とは異なった特徴を備えていて、昔のシャーリィであればそれだけでも大騒ぎしただろう。
しかし、リーリエやその家族を知った今では、彼らにも家族がいて、生活があるという当たり前のことに気付くことができた。

『どちらかというと、私達の方が街から浮いてしまってますね……』

服装のせいもあるのだろうが、なんとなく視線を集めているような気がするまま、歩みを進める。


やがて、今日の目的地である突き当たりの屋敷へ辿り着き、少女が出迎えてくれる。まだ幼く見えるが、ソラの師匠だという。リーリエといい、ロゼといい、吸血種の女性は皆そうなのだろうか。

とにかく、「失礼します」と頭を下げ、シャーリィは指し示された席に腰を下ろす。


>>ALL

1ヶ月前 No.426

ウェンディ @mistnack ★Android=GSNUYecoxY

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1ヶ月前 No.427

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/シニル/真祖の館:謁見の間】


 ソラは皆が席についたのを確認して、立ったままシニルのことを皆に紹介しようとする。
 しかし、それは未だに椅子の上に立つ当人の差し出した手によって阻まれる。


シ「妾が名乗る故、お前様は座って茶でも飲んでおれ」


 ソラはそれに肩をすくめ、なし崩し的に了承の意を示して席についた。
 その間にダークなメイドのルナが、皆に紅茶を差し出す。菓子にはパウンドケーキやマカロンが並べられており、ほのかに甘い香りが室内を漂う。


シ「さて!皆、遠路はるばるよくぞ来た!妾はこの館の主、シィニルティア=S=オブシウス───愛着をもってシニルと呼ぶがよいぞ!」


 椅子に立ったまま両手を広げ、ニカッと活発な笑顔を見せて皆を歓迎するシニル。
 すると何かに気づいた様にピタッと動きを止めると、リーリエの方を心配そうに見つめた。


ソ「…どうした?」

シ「いやあ?───お主、あまり目を凝らさぬ方がよいぞ。さて、自己紹介がてら皆も聞いて欲しい。妾はこれでも巷で“真祖”などと呼ばれて久しい身だ。そうだな…不本意だが、だいたい《ヘイズ》の次ぐらいの強さがあると思って相違ないぞ」


 そんな突拍子もないことをシニルは堂々と、そしてすんなりと皆に告げるのだった。

 そんな中、ただひとり分かっているソラは『いきなりだなあ』と思いつつも、釘を刺された以上、下手に手を出すと危ないため、おとなしく目の前のマカロンを口にほうるのだった。


>>All



【ソラ…(ぇ)】

1ヶ月前 No.428

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_wL2

【リーリエ/真祖の館:謁見の間】


そういえば、と。
風の祠でオーガと会ったときのことを思い出す。魔眼を使って彼を見た時、それまでは見えなかった鬼の角が見えるようになった。
もしかしてこのシニルという女性も、魔眼を通してなら普通では見えない何かが見えるのではないか?

なんて、好奇心がいけなかったのかもしれない。

他者を魅了する蠱惑的な光は宿さずに、ちょっと目を凝らす程度の力で魔眼を発動させると、思った通り。シニルの側に浮かぶ物が見えてきた。
――――鎌。一切の無駄を省いたようにシンプルで飾り気のなく、彼女の背丈には似合わないほど大きな鎌。

それを見た瞬間、ぞわり、と。リーリエは全身に鳥肌が立つような感覚を覚えた。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。
例えるならば……身を、心を、魂を。自分の全てをその鎌に切り刻まれ、刈り取られ、一つ残らず奪われるような恐怖感。
これが真祖たる彼女の力の本質か、それとも一端なのかは分からないが、まさしく死神の象徴のようなそれに抗うことさえ諦めて震えることしか出来ない。

そんな状態で動けずに居ると、心配そうにこちらを向くシニルと目があった。
あまり目を凝らさないほうがいいという彼女の言葉で、はっと意識を戻したリーリエはコクコクと勢い良く頷いて魔眼を解除する。
ぷるぷると残る両手の微かな震えを、押さえつけるように膝の上でぎゅっと拳を握り、話に耳を傾ける。

「《ヘイズ》……闇の妖人様の次くらい、か。そんな凄い人に稽古をつけてもらえるなんて光栄だな!」

第一印象だけではそんなまさかと信じはしなかったかもしれない。
が、今となっては疑う余地もない。そうなんだろうなと納得してしまえるだけのものを見てしまったので、リーリエはその言葉を真剣に受け止めた。


>>ALL

1ヶ月前 No.429

ウェンディ @mistnack ★Android=GSNUYecoxY

【ウェンディ/真祖の館:謁見の間】

 シィニルティア=S=オブシウス。それが、彼女の名前らしかった。館の外観から漂う陰鬱とした雰囲気に反して快活に破顔する彼女は、見るからに翡翠の風の面々を歓迎してくれている。
 かといって、初対面ですぐに愛着など湧くわけもなかろうに―――と努めて冷淡な感想を抱いたウェンディは、当分『シニル』と呼び掛けることはないだろうと内心頷いていた。
 別に、いまさら警戒心を剥き出しにしているわけではない。ソラの師であるなら相応に信用すべきだし、歓待を無下にすべきでもない。
 ないが、それと何もかも気を許すのは別の話だというのがウェンディの持論だ。かつて自衛のために築き上げた価値観の一端でもある以上、早々に変化は望めまい。

 まあ、それはそれとして、彼女の世話になること自体には依存ない。暫くは聞き役に徹しようとして、ふと視線を横に走らせる。
 ………すると、だ。どうしたことか、リーリエが虚空に目を釘付けられたようにして小さく身を震わせているではないか。その瞳が映しているのは―――察するに恐怖。なぜに? その感情の行方まではようとして知れない。
 視線の先には相変わらず友好的な態度を示すシィニルティアがいるだけだ。彼女の奥に何を見出だしたのか、ウェンディでは目を凝らしても掴めなかった。


(同じ魔族として感じるものがあるというの? 或いはアンダーグラウンド出身だから? どれも想像の域を出ないわね―――)


 そのまま視線をソラに滑らせる。彼は気づいているだろうか、という確認だったのだが、どうもその様子はなく進行をシィニルティアに一任している。
 もしかしたら、彼にとっては身内に当たる彼女を警戒、ないし恐怖する理由がないから目を配る必要を感じていないのかもしれない。
 だとするなら、助け船も期待できまい。ここはひとこと挟んでやるべきか―――そんな刹那の俊巡を遮るように、他でもないシィニルティアが事も無げにリーリエへ声をかけた。
 その結果、リーリエもやや落ち着きを取り戻した以上は言うこともないのだが………それでもウェンディは自然と目付きが鋭くなるのを止められなかった。


(………妖人の次点? そんなもの、文字通りの規格外じゃない。あたし達なんて吹けば飛ぶ程度の存在ね。リーリエの反応を見るに虚言でもない)


 なにせ、そう。それは、いまの面々に比してあまりにも強大にすぎるが故に。
 圧倒的に大きい力を前にしたとき、諸説はあれど人はおよそ二手に分かれる。そこに憧憬を抱くか、畏怖を覚えるかだ。
 嫉妬心だとか対抗心だとか敵愾心だとか、或いは信仰心なんてものはそのあとからくる感情であって………この時、ウェンディは恐れを覚えた。それだけのことだ。
 同時に、それほどまでの存在を師と仰ぐソラに対しても、言い知れない不安が過る。結局のところ、彼はいったい何者なのか―――


(―――だめね。馬鹿みたいにひとりで考え込むのはあたしの悪癖だわ。近いうちに改めないと)


 そこで、思考を打ち切った。あれこれと理屈をつけなければ安心できない自分自身にため息を禁じ得ない。
 ………そう、きっと不安なのだ。何もかもが不安で、信じられなくて、だからその全てにかくあれかしと根拠や理由を求めてしまう。
 だが、それでは前に進めない。誰より自分がスタートラインに立つまでもなく足踏みしていてどうする。
 ウェンディは意識して巡りめぐる思考を放り投げると、シィニルティアの続く言葉を待った。

>>All

1ヶ月前 No.430

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/シニル/真祖の館:謁見の間】


 シニルの言葉に激しく同意を示したリーリエを見て、ソラは彼女にも“あれ”が見えているのかと疑問を感じた。

『桜牙の時にも角が見えていたような事を言っていたし、生命力の形が見えているのは間違いないみたいだな。後でどんな具合か聞いておくか…』

 考えを巡らせて、とりあえず今は───とマカロンをまた一つ口に放りこむ。ほんのり甘くサクサクとした食感は口当たりも良く、今だけは余計なことを忘れさせてくれる気がした。

 堂々と胸を張り、ふふんとどや顔の仁王立ちを決める椅子の上の彼女。シニルは、リーリエの言葉に満足そうにうんうんと頷いた。

シ「知っての通り、妾は皆のリーダーの師であり、幼少の頃から面倒を見てきた後見人でもある。それ故、仲間を募った頃に顔を出すよう伝えておったのだ」

 そうしてシニルは、今一度その紅き瞳にて皆を一瞥する。流した軌跡は燃えるように揺らめき、妖艶な雰囲気を醸し出している。

シ「此度は皆に付き合わせてしまった故、滞在の間はできる限りのもてなしをさせてもらおうと思う。さて、妾からはこんなところだ。皆にも自己紹介を頼めるかのう?」

 仁王立ちしていた腕を解き、人差し指を立ててあれこれ説明した彼女は、その手を開いてどうぞと催促して見せた。

 そんな彼女の仕草を見て、ソラは一度皆の方に目を向ける。もし、自ら紹介することが難しいなら、リーダーとして軽い紹介ぐらいはやらねばなるまい。
 そうして、皆の反応を待ちつつ、様子を見ることにした。

 その際にウェンディの視線に気づき、何故かいつもより“険しい”気がしたのだが、今は考えても仕方ないので頭に浮かんだ?マークはそのままにして、笑顔を見せておくソラなのであった。

>>All


【ソラぁ…(ぇ)】

1ヶ月前 No.431

シャーリィ @17854 ★Android=1LdIuPUifH

【シャーリィ/真祖の館:謁見の間】

自己紹介を促された途端、待ってましたとばかりにシャーリィは立ち上がり、一礼する。

「はじめまして、シニル様。私の名前はシャーリィ。光神イニス様の下で働く神官見習い━━━というのは嘘で、趣味でこのような格好をしています。以後、お見知りおきくださいますよう、お願いします。」

ロゼから忠告してもらったばかりだというのに、危うく口を滑らせるところだった。

『これからお世話になる方に嘘をついてしまうのは心苦しいですが、郷に入れば郷に従えという言葉もありますし、仕方ないことですね。』

誰が聞いても全く誤魔化しきれていない状態だが、当のシャーリィだけは「ふぅ、危なかったです……」などと呟きつつ、安堵の表情を浮かべる。


>>ALL



【嘘がつけない子なんです、許してあげてください。笑】

28日前 No.432

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/シニル/真祖の館:謁見の間】


 シニルは一旦、話の主導権を【翡翠の風】の面々に渡すと「よっこいしょ」という具合に腕を組み直す。
 ちなみに未だ椅子の上に直立していらっしゃいますが、もうこれが彼女のデフォルトだと思ってほしい。

 そうした後、真っ先に自己紹介をはじめたのはシャーリィだった。
 シャーリィは、初っぱなから盛大に口を滑らせ、もうほとんど言ってしまったような事をわざわざ誤魔化すように言い直した。
 彼女は満足げに「どうやらなんとかなった!」と思っているようだが、ソラは動揺で動かしていた口が固まってるし、ルナは口に手を当て「え?何この子、大丈夫?」的な具合でおののいている。

 つまり────まったく隠せてない!

 そんななか、この采配を決するシニルがゆっくりと口を開く。

シ「カカッ!嘘をつかずとも良い。妾は確かに闇の眷属だが、妾を騙していた《ヘイズ》が嫌いなのだ。それに────」

 シニルはその紅い瞳を煌めかせ、彼女をのぞき込むように数秒見つめると牙(人間の八重歯にあたる)を剥いてニッと笑顔を見せる。

シ「お主には光の力を強くは感じない。どちらかというと懐かしい水の力を感じる。妾の友達に似た優しい力だ。」

 そうしてシニルは少し朗らかな笑顔になった。昔を懐かしむような、少し哀しいような、そんな儚げで柔らかい笑顔だった。
 ところで、われらがソラは問題なかった事に大きく胸をなで下ろした。どうやらソラもシニルとイニスの間に明確な確執があるかはわかっていなかったようだ。

シ「カカッ!それにしても、趣味でその格好は無理があろう?外の魔族には、もう少しマシな言い訳を用意しなければな。プッ───」

 そして彼女には意外とウケた。


>>All



【自己紹介タイム。皆でわいわい口を挟んでもおけ。一応様子見はしてるけど、リアクションとりたい!って思ったら、募集板に書いといてもらえると助かります。】

27日前 No.433

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_wL2

【リーリエ/真祖の館:謁見の間】


シニルの話が一段落付くと、自己紹介を頼めるかと促された。真っ先に立ち上がったシャーリィを横目に、先程の恐怖で口が乾いていたため、まずはそれを潤すべく紅茶へと手を伸ばす。――――香りも良く、味も良い。茶葉が良いのもあるだろうが、それ以上にこれを用意してくれた人……ルナといっただろうか? その女性の腕が良いのだろう。紅茶は淹れ方次第で味が全く変わるらしい。母上も凄い拘っていたのを憶えている。
ほっと一息ついて気分も落ち着いてきた……のだが、シャーリィの衝撃的な自己紹介の内容に、えっ、とそちらを向いて固まった。

『シャーリィ、流石にそれは……』

リーリエも人のことを言えたものではないが、それでも流石に今のは酷いと思ってしまった。
当然、シニルにも簡単に見抜かれているようだが、イニス教であるということを特別嫌っているわけではなさそうだ。それよりも気になる言葉が。

――――妾を騙していた《ヘイズ》が嫌いなのだ。

ちらっと、自分の胸元に視線を向ける。バラの花を象った《黒曜石》、その花弁一枚一枚が別々の方向に光を反射し、綺麗に輝いている。

『父上が確か、これには妖人様の力を使った術式が組み込まれてて、これを通して妖人様が見ていると言っていたような?』

もしかして、こっちのほうがバレたらまずいのでは?
あわあわとペンダントを服の中に押し込んで隠すと、いかにも"何もしてません"といった雰囲気で姿勢を正した。
…………と、本人は思っているが無意識に視線はきょろきょろと動いているし、どこかもじもじとしていて落ち着きの無さが出ているのだが。
シャーリィの自己紹介が終わったところで一度深呼吸し、「じゃあ次はわらわが」と立ち上がった。

「わらわの名はリーリエ。リーリエ・ワラキア・アルテーンという。吸血種の魔族だ」

にっ、と笑った口の端に、小さいけれども鋭い牙が覗く。
そこまで言って、そういえば自己紹介とは名前以外に何を言えば良いのだろう。と、少々迷う。今までしたことなんて殆どなかったし。ソラにした時は緊張してて何を言ったかあまり憶えていないし。

「えっと、魔法が得意で……本を読むのが好きで……いろんな世界を、ものを見たくてソラのギルドに入れてもらった」

こんな感じで良いのだろうかと思いながら「これから宜しく頼む」と締めくくった。
…………ペンダントのことは、大丈夫なはず。シャーリィのように口は滑らせなかったしな!


>>ALL

27日前 No.434

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/真祖の館:謁見の間】

 自己紹介はとにかく苦手だ。それが、ウェンディの自身に対する正当な評価である。
 翡翠の風の面接時を思い返してみても、やはり上手くなかったと断ずる他にない。しかしながら、その原因自体には大凡の見当がついている。
 それは相手の心情を推し測る経験の欠如。つまるところ、相手はどう思うかをまともに気に掛けてこなかったウェンディにとって、相手に好印象を抱かせることが基本目的の自己紹介は不得手の極みだ。
 必要な最低限の情報を見繕って言い聞かせるくらいワケはないが、それではどうしても機械的に、そして性急になってしまう。
 今回の場合で語れば、大枠としてシィニルティアはソラの師であり、ウェンディらにとっては鍛錬の指導者ということになる。
 であれば、伝えなければ不具合を起こすようなものはせいぜいが名前と戦闘能力、そして役割分担程度のものではないだろうか。それ以外のものは概ね些事といえば些事だ。
 故に、普段であればそれらをなんの飾り気も持たせずに告げて口を噤むところなのだが―――。


(………なにやってるのかしら、この娘たちは)


 たまらず溜息を零し、どう見ても呆れていると分かるほど額に掌を添えて苦々しげに眉を寄せる。およそ頭痛でも堪えているのだろう。
 それも致し方のないところではある。なにせ、いの一番に立ちあがったシャーリィが開幕早々ド派手に爆弾を落としていったのだから。
 ローゼリアの忠告を既に忘れているのか、あるいはまだ浸透していないのか。恐らくは後者だろうが、その発言はこのアンダーグラウンドにおいて禁句にも等しい。
 対するシィニルティアは快活に笑ってくれているようだが、それはまったくの幸運な偶然だ。たまたま落とした爆弾が、踏み抜いた地雷が、奇跡的に破裂しなかっただけに過ぎない。
 その証左として、呑気なツラでのうのうと茶菓子をパクついていた(ウェンディ主観)ソラでさえこれには動揺を顕わにし、瀟洒という単語が服を着て歩いているようなルナさえも目に見えるほど狼狽えていた。
 それがシャーリィの境遇に対する驚愕なのか、バレバレもいいところの嘘に呆れているのかは兎も角として………無論、ウェンディとて嘆息を禁じ得ない。

 頭痛の種はそれだけに留まらない。同じく衝撃の発言に当てられて静止していたリーリエが、一転して大慌てで胸元に煌めくペンダントを服の中に仕舞い込んだ。
 それもシィニルティアの発言の直後に、だ。これもまたあからさまで、そして不思議と誤魔化し切った自信に満ちている様までそっくりそのままだ。頭痛は増していくばかりである。
 もう少しこう、間を空けて自然なタイミングと所作で懐に隠すとか、他の誰かが自己紹介をして皆の意識が向く隙を狙うとか、他にもやりようはなかったものだろうか。
 そもそもからして相手は全員を俯瞰できる位置にいるのだ。よほど目を盗まないかぎり、平静を装うのは無理があるとなぜ気が付かない?
 きっと本人にその気はないのだろうが、指摘を受けないかと不安なのか視線は宙を泳いでいる。目は口ほどにモノを言う、という言葉をよくよく教え込む必要があるとウェンディは内心で覚悟していた。

 ―――ともかく。今後、なんらかの機会で秘密を共有しなければならなかった場合、この二人にはよほどの事情でもない限り教えるべきではないと頭を抱える。
 無垢なのは愛らしいし、純心は美徳だがそれもケースバイケースである。さも当然のように嘘をつく自分のようになってほしいわけでもないが、これはこれで危険だと思うには十分過ぎる一幕であった。

 さて、そうと決まったところでそろそろ腰を上げねばなるまい。リーリエの詳しい事情は知らないが、下手に突っ込まれて館の主に剣呑な雰囲気を持たれても困る。
 ソラはシィニルティアを全面的に信頼しているようだが………ウェンディにとってみればまだまだ未知の存在である以上は、何で反感を買ってしまうか分かったものではないのだから。


「じゃあ次ね。あたしはウェンディ。正式にはウェンディ=ウィン=ブランサージュ………だけど、別にフルネームで覚えてもらわなくても結構よ。
 出生に関しては語ることもない、どこぞの馬の骨と思ってもらえばいいわ。役割としては中衛寄りのオールラウンダー、前衛での撹乱も後衛での支援も孤立しての遊撃も求められればこなすつもり。
 要するに、適当な位置で扱い易い手頃な駒って解釈で問題ないはずよ。得手不得手はあってもこだわりはないから、好きなように使ってくれて構わないと言ってあるわ。他に何か質問があるならどうぞ」


 ここまでほとんど一息に言ってのけて、いつも通りの澄ました顔で着席する。さっきまでの呆れ顔もどこへやらといった調子だ。
 やや荒れ始めた場をほんのり冷めさせるには適した、頭から先まで事務的な自己紹介だった。冒頭であれこれと考えた割には素っ気なさ満点である。
 が、今回の場合は意識してやったことだ。どうにも浮ついた雰囲気をある程度は締めておく必要があると感じたウェンディは、努めて面白味のない言葉だけを選んだのだった。


>>All

27日前 No.435

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/シニル/真祖の館:謁見の間】


 妙なツボにはまり「カッカッカ!」とキレの良い渇いた笑い声を上げること数秒。シニルは目尻に溜まった涙を拭きながら、次の紹介を耳にする。

 そうしてリーリエの「よろしく頼む」との締めに「うむ」と短くも機嫌良く、了解の返事を出す。
 どうやらリーリエの懸念は、シャーリィの天然ギャグによって、うまいこと回避されたようだ。

 自然な間をおいて、シィニルティアが“最初から”目をつけていたウェンディが紹介を始める。

 シィニルティアの瞳には生命力がはっきり見える。
 個人の経験や知識量によって理解は異なるが、肉体に宿る生命力を見る場合、それは様々な情報を持つことになる。
 どんな色でどんな属性を現しているか。種族による特徴を踏まえ、どんなことが得意か。またそのパターン分け。長所と短所の判別等々────
 持つべき者が持てば、それだけでも大きなアドバンテージになるだろう。

 彼女はウェンディが稀有な肉体を持っている事に興味を惹かれていた。魔族のような、そうでないような。あまり“見ない”パターンの生命力を持っているのだ。
 誰しも珍しいモノには目を惹かれるだろう。例えそれが他に理解されないことであっても、理解できるが故に目を奪われてしまう。

 しかし、彼女は簡単ではなかった。

 シニルにウェンディの鬼のような言葉のラッシュは荷が重く、途中から「ん?」また「ん?」と?マークを浮かべてしまっていた。
 要約の部分を聞いて、ようやく理解したが、彼女の物言いはあまり誉められたものではなかった。

『なんじゃ?ソラが連れてきたにしては、随分危険な奴よな。余程のことがなければこうはなるまい。しかし、実力はルーキー…戦争や紛争に身を投じてきた年齢にも見えん。さて────』

 シニルはチラリとソラを見る。
 理由は色々あるが、彼が“それ”について知っているのか。“それ”を認めた上で仲間に加えたのか。また“これ”を許しているのか。が主になるだろう。
 チラリと目配せした先の彼は、すでに『しょうがないなー』というような渇いた笑いをウェンディに向けており、シニルの視線に気づいても『ごめんなさい』というように掌を立てて頭を下げるのみだった。
 顔を上げて、アハハと上目遣いをする彼に気持ちが高揚したが、今はダメだと平静を装った。

シ「…まあ、お主が認めているなら────しかし、ウェンディとやら。此奴は好きに使うなどとは思えん性分じゃろ。あまり困らせてやるなよ?」

 シニルは「カカッ!」と最後に笑みを浮かべてみせた。

シ「さて諸君、準備が良ければ早速修行を始めようじゃないか。質問やお願いすることはあるかの?」


>>All


【回答がなければ全員同じ空間にまとめます。
 分担しない方向になれば、ひとまず様々なパターンの戦闘シミュレーションを修行内容とします。結果的に特化した際のような追加点はありませんが、レベルは上がると思ってください。
 それとパーティーの役割を上手く確認してもらえるいい機会かと思います。フォーメーションを決める材料にもなりますし、余裕もあるので色々試すのもいいと思います。】

>>皆様

25日前 No.436

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/シニル/謁見の間→】


 変わらず、堂々たる物言いで皆に問う彼女。
 皆の決意や覚悟がしっかりしているかを言葉で確認する事はできないが、この数秒の静寂にソラが口を開く。

ソ「では、まず最初は全員で挑む形にしてもらえるかい? 俺達は余計な不安がなくなるし、シニルにも都合がいい筈だよ」

シ「うむ、よかろう。して、他には?」

ソ「今回は単独ネームドを想定した通常戦闘をお願いしたいかな。搦め手や極端なステータスを想定した戦闘はまた今度でいいと思う」

シ「承知した。では、そろそろ良いかの?」

 問いにソラが頷くとシニルはにんまりと悪戯な笑みを浮かべ、手を前に突き出して、何らかの魔法を発動させた。

シ「《転移:私の箱庭(オブシウスガーデン─────


【転移→黒曜石の箱庭】


 次の瞬間、ギルドの面々は皆平原に立っていた。

 そこは障害物もなく、戦闘するには十分な広さがあり、群青色の空が世界を覆っているが、暗くなく、視界は確保されている。

シ「ようこそ、妾の“仮想世界(にわ)”へ。歓迎するわぁ」

 急なことに驚いているであろう皆の前に、先程より成長したシニルがパタパタと翼をはばたかせて現れる。
 身長はソラより少し小さい160pくらいあり、先程のおこちゃまボディからはだいぶ成長したと思える程度には女性らしい体付きを得ている。

シ「このぐらいの大きさが丁度良いと思って調整してみたのだが、どうであろうお前様よ?」

ソ「ん、ばっちりだな。それじゃ、よろしく頼む」

 そうしてソラは皆に目配せして杖を構えた。


>>All


【戦闘開始です。
 ロールプレイをはさみたい方は是非どうぞ。
 行動順はシャルル→ウェンディ→ソラ→シャーリィ&リーリエです。
 シャーリィとリーリエはどちらが先にロールプレイをしても構いません。
 また、特別何かしたい場合は相談して下さい。ロールプレイのでき次第では判定にプラス補正がかかったりしますので、存分に楽しんで下さい。

 敵は《シィニルティア(成長期)》です。
 武器は特に持っていませんが、闇の眷属なので闇魔法の手練れであることを皆様のキャラクターは理解していると思います。
 服装は袖なし白ロリータに裸足。蝙蝠のような翼膜を張る翼を腰の辺りにもっています。
 本来の素早さはシャルルを凌ぎますが、とりあえず最初のターンは実力を見るためにも様子見する気でいるようです。
 質問がある方は是非設定板にお願いします。】

>>皆様

18日前 No.437

シャルル @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

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15日前 No.438

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/黒曜石の箱庭/fate2】

HP:42/42
SP:120/120→105/120
弾丸:6/6


 ―――あまり困らせてやるなよ、と。そう忠告めいた言葉を残したシィニルティアに、ウェンディはいささか機嫌を損ねていた。
 ソラの性分がどうあれ、自由に扱える駒として如何様にでも動いてやるとわざわざ宣言したのに何が不満だというのか。
 勿論、あえて突っ掛かるほどのことでもないので大人しく着席したままだったウェンディであるが、まるで自身をフォローするように掌を立てる彼に少々剣呑な視線を送る。
 彼まで謝罪の意を示しては、まるで自分が粗相を働いたようではないか。特に問題発言をしたつもりのない彼女にしてみれば面白いものではなかった。

 その後はとんとん拍子に話が進み、あっという間に実戦形式の戦闘訓練を行うらしいことが判明する。
 具体的な内容についてはソラに一任した形だが、そちらの判断については彼女としても異論はなかったらしい。
 まあ、そうなるでしょうね―――とでも言うようにひとつ頷く。なにせ、まだ翡翠の風の面々は万全を期していないのだから。
 このなかに余程消化能力に飛び抜けた自信のある丈夫な胃の持ち主がいれば話は別だが、それぞれの顔色を窺うにそういうこともあるまいし。
 そんな状況で各自単独での訓練を始めても目立った効果は現れまい。その意味では、不調をカバーできる―――ないし、万全でない状況でも互いに協力して乗り越えられる連携力を鍛えるにはもってこいだ。
 そして、それはウェンディが最も苦手とするところでもある。身体は重くとも手を抜くつもりはないと、彼女は強い意思を込めた瞳でシィニルティアを見据えていた。


 というのも、束の間のことだったのだが。突然の周囲の変化に、さしもの仏頂面も驚愕するように目を見開き、ついで呆れるように細めた。
 当人曰く『仮想世界』だそうだが、この規模の領域転換を事も無げにやってのける時点で実力の程は推して知れようというものである。
 それが世界を構成する情報の一時的な塗り替えなのか、異空間の創造なのか、各自の意識に干渉した認識変更なのか………或いはその何れでもないのかは定かでないが、どの道生半可なレベルではない。
 さきほどリーリエが何を見たのかは知れずとも、シィニルティアの力の一片を垣間見たというなら頷ける。それほどの規格外だとウェンディはここに来てよくよく理解するに至った。


(そんなヤツと、正面きっての戦闘ね………訓練とはいえ、生きた心地がしないわね。今回ばかりはあの能天気な性格が羨ましいくらいだわ)


 じっとりと汗ばむ背中を自覚して、ウェンディはせめて精神を落ち着かせようと溜息を吐く。
 対して、眼前の猫娘はそんなものどこ吹く風と普段の調子を崩さない。それを一概に精神力が強いとは言えまいが、強敵を前に怯えて竦むよりは何倍もマシと言える。
 後方にいるだろう後衛二人の様子まで窺う余裕はないが、隣のソラを横目に見ても動揺している様子はない。それも当然、彼にしてみればもはや慣れたものなのだろう。
 であれば、自身が情けなく狼狽えるわけにはいかないではないか。最後に息を大きく吸い込むと、それに呼応させるようにウェンディは体内の生命力を練り上げる。


「そこの猫さん、あなたは好きに動きなさい。フォローとカバーはあたしとソラでどうにでもする。
 その代わり、彼女を自由にさせないで。あなたの機動力で地面に釘づけにするのよ。自由に飛び回られたら対処しきれない可能性が高い」


 ウェンディの周囲に漂う大気が冷えていく。その間にも、彼女はシャルルにひとつ声を掛けた。
 やや命令的な物言いなのはご愛嬌、その辺りはこれから最適化していくものだろう。そのための訓練でもある。
 無論それにシャルルが応えるかどうかも別の話であり、そこも含めて発展途上というわけだ。

 ―――兎も角。


「来なさい―――《スライドブルー》、“セット”」


 大気中の生命力、そして彼女が練り上げたそれが混ざり合うようにして生まれた、涙のごとき雫が集って彼女の“左右”に水溜りを作り、そこから鋭利な刃を模った水剣が立ち昇る。
 それらが瞬く間に氷結してその場に鎮座すると、周囲にひんやりとした冷気が流れては平原を緩やかに駆ける風に溶けていく。


「身体が重くても思考能力さえ無事なら戦えそうね。ある意味ではいい勉強になったわ、あの鍋」


 そんな皮肉めいた冗談を誰かに向けて飛ばして、ウェンディは愛銃を太腿のホルスターから抜き取ると気を引き締めるのだった。


>>All

8日前 No.439

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/黒曜石の箱庭/fate:3】

HP:55/55
MP:130/130→118/130


『────さて、どうしたものか。』

 ソラは、相っ変わらずひたすらに考えていた。
 このPTで唯一シィニルティアの“やり方”を知っている彼は、まず自らが先んじて動き、戦いの流れを掴むべきではないかと考えた。
 しかし、PTの中で最もレベルが高い事を相手に予測されている以上、下手に動いて対応レベルを変えられてもマズい気がした。

『彼女の性格なら────先ずは余裕を見せ、俺が旅立つ以前に訓練したレベルで“様子見”をする筈だ。だったら、まだ動いてないシャルルのスピードを破るレベルじゃないはず…』

 そこで一旦思考を止め、隣のウェンディに意見を求めようと横目で視線を送ろうとする────が、当のウェンディその人に何やらジト目気味で見られており、向けようとした視線は交わる前に引っ込んでしまった。

『なにやら…怒って、らっしゃる? そういえば、シニルと話す間もずっと険しい表情でこっちを見てた様な気がするし…と、とりあえず!それは今置いておこう』

 訓練とはいえ、今は戦闘に集中しなければ!と、なにやら裏では苦しい言い訳だの、現実逃避を別の現実にだの言われそうな言い訳を自らに言い聞かせ、ソラは行動を開始した。

「───《マテリアライズ:フルングニル》」

 位置的にはPTの中心に立ち、自らの杖にエンチャント系の魔法を発動する。
 通常のエンチャント魔法の上位に当たるこの魔法によって、木の杖は黒色の槍へと姿を変えた。

 この《マテリアライズウェポン》は、武具のイメージを現実の物に付加する夢のような魔法だ。
 勿論、誰にでも扱えるわけではない。イメージは形状を含め、具体的な内容でなければならないし、媒介もそれに似た形状のものが必要となる。
 ソラの場合、この槍は子供の頃から夢に見る男性が持つ物であり、男性の顔はぼんやりしているのに槍に関してはくっきりはっきりと見えていた不思議なものだ。

 この世界には、所謂“伝説的武具”なんかとして伝わるものもこの魔法ではないかと言われる事がある。
 実存する武具もたしかにあるが、古ぼけた劔等ではその真偽は確かめられない。
 故に、それを媒介に為すのでは?等とよく魔導士や賢者の間で取り上げられるのだ。

 だが、真なる姿が分からない以上、イメージは本当にそれと為せるか?という疑念が尽きない。
 実際に効果も不安定なものが多く、ソラの様に常に実用化するレベルまでの性能になることは稀である。

 ソラは黒色の槍───フルングニルの矛先をシニルに向けて、しっかりと構えをとった。

>>All


【さり気なく伏線を張るわし(いままでもせやったわし)

現在のエリア配置
遠│シニル│近│シャルル│ウェンディ&ソラ│遠】

8日前 No.440

シャーリィ @17854 ★Android=1LdIuPUifH

【シャーリィ/黒曜石の箱庭/fate2】

HP:50/50
MP:120/120→112/120

お茶を飲んでのんびりしていたのも束の間、いきなり別の場所へ移動しての訓練が始まってしまった。
シャーリィはわたわたと慌ててハンマーを拾い上げる。などとしている間に、自分とリーリエ以外のメンバーは皆戦闘準備を整えていることが分かる。

『ちょっと緊張感に欠けてましたね……』

シャーリィはちょっぴり反省しつつ、今や定位置となった後列に移動すると、精神を集中させ、呪文とともに解放する。

「アクアリウム!」

魔法の発動とともにシャーリィの周囲がキラキラと輝きだす。
それは空気中に浮遊している水の精霊たちが放つ光で、何百という光点が互いに結び付き、神秘的な光景を生み出している。

やがてその光は各メンバーへと飛んでいき、身体に吸い込まれるようにして消えていく。これで生命力の消耗は多少抑えられるはずだ。

「援護は任せてください!」


【というわけで、シャーリィは後列に移動したうえでアクアリウムを宣言します。】


>>ALL

7日前 No.441

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_jCr

【リーリエ/黒曜石の箱庭/fate:2】

HP:45/45
MP:145/140


「転移魔法!?」

シニルが何かの魔法を発動したと気付いた時には、目の前の景色は既に全く異なるものへと一変していた。先程彼女の力の一片を垣間見たリーリエでさえ、この出来事には驚くほか無い。
人はどこかへ移動する場合、徒歩や飛行など方法はともかく出発地から目的地まで線で繋いだ移動が普通だ。
しかし今、彼女がやってみせたのは違う。点から点へ、出発地と到着地の空間座標を重ね合わせ、移動する過程をすっ飛ばした所謂転移魔法と呼ばれる物。
リーリエも《暗闇倉庫》という異空間へ繋ぐ魔法を持ってこそいるが、そんなものとは全く比べ物にならない。まさしく別格。

そんな凄い魔法を目の当たりにしてしまった衝撃のせいだろうか。他のメンバーが次々に戦闘準備を整えていく中、リーリエは暫く動けずにいた。
気付いた時には、シャーリィが既に後ろの方に移動し、水属性の補助魔法を使ってくれているところだった。

『いかんいかん、集中せねば。……しかし、会ってから驚かされてばかりだな』

黒十字の杖を手に取り、シャーリィと同じくらい後ろにまで小走りで下がりながら、リーリエは面白くなさそうにぷくっと頬を膨らませる。
やられたままでは何となく気に食わない。そんな負けず嫌いな性格が発揮されてしまい、一つシニルを驚かせることができないかと企んでいた。

『攻撃魔法以外はあまり得意ではないが、あの魔法を使ってみるか』

「大地の果てに住まう、大いなる生命の息吹を感じよ――《砂竜の息吹》!」

移動しながら他の人には聞こえない程度に小声で詠唱を済ませ、後退し終えると同時。ばっとシニルの方に振り向き、杖を持つ方とは逆の手を彼女に向ける。

瞬間――――ぼんっ。

小さな爆発音、何かが急に現れたことにより、空気が押しのけられたことで起きた微かな風とともに、シニルが立つ場所に小規模な砂煙が発生する。
この翡翠の風のメンバーの前では初めて使う、戦闘中の攻撃以外の魔法。砂煙により視界を遮り、砂による目潰しを狙う妨害魔法。
そう長くは続かない魔法だが、少々驚かせることができればいい。一泡吹かせることができれば……そして、皆が攻める隙を作ることができれば。


【予定通り後衛に移動後、砂竜の息吹宣言で】


>>ALL

6日前 No.442

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【シィニルティア(成長期)/黒曜石の箱庭】

HP:800/???
MP:???/???

 ソラと言葉を交わした後、翼を羽ばたかせ、ふわりと浮く様にして距離を取る。

『────まあ、格上の敵に挑むなら、それなりの準備をするものだし、少しくらいは猶予を与えてやろうかの。どれどれ…』

《飛行》をやめ、小気味よくトンと着地すると、その紅い瞳で【翡翠の風(敵)】を余裕たっぷりの表情で見据える。

 本当に吸血種(人間)と戦う場合は、こんな風に表情も変われば、言葉も通じる中での戦闘になるだろう。
 今回は、シニル独自の見解によって「ネームドってこんなものじゃろ?」とでも言うように表情を浮かべているが、本来の吸血鬼の思考性は低い。
 上位種であっても魔物としての思考性が向上した結果────人型に近ければ、せいぜい表情を変える事ができる様になる程度だ。
 つまり、本当にシニルが思うレベルのネームドが実在する事は、ほぼほぼあり得ないということだが、レベルが低く設定されているわけじゃないので、訓練としては有用(?)だろう。

生命力感知(魔眼):90/100
 1,シャルル(91/100)=失敗
 2,ウェンディ(17/100)=成功
 3,シャーリィ(18/100)=成功

砂竜の息吹:60/100
 シィニルティア(49/100)=成功
 付加:盲目(2/3)ターン


『ふむ、猫娘の謎エンチャント以外はだいたい理解できたが…』

 チッ、とシィニルティアは小さく舌打ちした。
 小さな炸裂音と共に、吸血種の小娘────リーリエの発動した魔法がその視界を奪ったのだ。

『視界が───まさか、いや、あやつは誰とも言葉は交わしてはいなかった。つまり、あの娘の独断か? …忘れておったわ。流石、あの小僧の愛娘ということか』

 リーリエのセンスに少々感心したシィニルティアは、この魔法を機に行動を開始することを決めた。
 まずは、バサッ!と翼を強くはためかせ、周囲に発生していた邪魔な土煙を払う。

「なかなか小賢しい真似をする!だが、悪くはない!───どれ、遊んでやろう」


>>All



【そうしてシィニルティアは、盲目(目がかすむ程度に演出中)を「ハンディがあるくらいで丁度よかろう」程度に捉え、対複数人戦では常套手段となる初手全体火力ぶっぱで、PT全体に負荷を与えて、数的優位を一気にそごうとしたのですが…


 なんと、ここで重要なお知らせがあります。


 ここで口上というか、自信たっぷりにシィニルティアのターンテーブルへの参入が始まるわけなのですが、シィニルティアの素早さは32となります。


 あるぇ?猫ぉさんよりも遅いんじゃぬぇ?


 ちなみに猫さんの素早さは、この世界の同レベル(恩恵)帯で最速。上のレベルにもちょっといないものです。
 そしてその情報は、とある意地の悪い旦那のおかげ?で検知されていても発信されていません。

 シィニルティアの素早さは現在、この世界に公開されているステータスより、すこーし高い値となっています。それを知る当の本人は、もう余裕たっぷりです。

 さあ、行くのだシャルル!ここでやらねば、猫ではない!(?)
 その自慢のネコ耳で世界を流行の渦へ巻き込むのだ!


ということで行動順をば
 シャルル=サン!→シニル→ウェンディ→ソラ→シャーリィ&リーリエ(どちらが先でもOK)

 なので、春宮様の猫に見せ場が回ってきました!ということだ!w

 ちなみに感知ロルを行ってますが、これは皆様の準備ターンにやってたものですので、ターンテーブルとは別のものになります。】

>>皆様

6日前 No.443

シャルル @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/黒曜石の箱庭/fate2】

「んと、つまりシニルちゃんが上に飛ばないようにすればいいってことかにゃ?やったことないけどやってみるにゃー」

この猫には確証も経験も計算も何もあったもんじゃないが、何となく求められていることは分かった。今まで何となく生きてきたのだ、これからも何とかはなるだろう。

そのくらい能天気なのがこの猫の取り柄なのだ。

銃を構えるウェンディを背に、姿勢を低くし、突撃準備をする。と、後方から風を感じた。

「この視界は……ふふ、リーリエちゃん、ありがとにゃあ。んじゃ、早速……」

しゃがみ込むような体勢になり、脚のスプリングに力を込める。

「━━にゃ」

掛け声と共に、シャルルは文字通り風となった。砂塵を撒き散らした痕跡を残しながらシャルルは駆ける。そして、さすが猫と言うべきか、この一連の動作にほとんど音が生じていない。

砂塵を掻き分け、シャルルの身体は跳ねる。と、同時に砂塵の層が途切れ、シニルの領域へ達する。

「どーん!やっほぅシニルちゃん!」

綺麗な曲線を描きながら低空ジャンプにて接近。そして、この猫はそれだけでは終わらない。

「んで、ファーストヒット、頂くにゃあー!」

右腕を大きく振りかぶり、牽制の意味合い強めで「キャットスパーリング」を放つ。大技を撃って躱されカウンターは避けたい為、隙の大きい技を避けたのだ。

シャルルの高速猫パンチがシニルへ迫る。

≫all

【水を得た魚のように元気な猫が帰ってきました。シニルにエンゲージし、「キャットスパーリング」を発動です。】

5日前 No.444

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【シィニルティア(成長期)/黒曜石の箱庭】

HP800/???→720/???
MP???/???
《盲目》2ターン→1ターン


 ─────どれ、遊んでやろう!」


 シニルは、そうして真紅の瞳を爛々と輝かせた。

 単刀直入にだが、彼女は攻める方が好きだ。
 それにこれまで自分の思い通りにならなかった事など、三百超えても片方の指で足りる程度にしかない。

 圧倒的な“生命力の量(エネルギー)”に圧倒的“肉体(フィジカル)”、そして“才能(ポテンシャル)”を持つ彼女が、そうなるのも無理はない。

 ────が、今日この日この時、その指を一本増やさなければならなくなった。そして、それは「にゃ」と正面きってやってきた。

「どーん!やっほぅシニルちゃん!」という声に「なっ?!」と驚きの声を上げ、シニルは攻めるに細めた大きな瞳を再び見開いた。

 その素早さは────初見には制限をかけたシニルでさえ────霞む魔眼の力がなければ、反応できたかも分からない程の速さであり、反応できたとしても、なんとか身を固めるくらいが良いところだった。

 当然、そんな驚きの声を上げる暇もなく拳が突き出される。
 シニルは慢心の不意を突かれるも、驚きに硬直する身体をその意地で動かして回避を試みるが、そんな素早い者の動体視力から逃れる事はかなわず、ましてやリーリエの魔法の回復を怠った状態では、完全に捉えられるのも仕方がなかった。(設定板にて回避失敗)

《キャットスパーリング》消費4
 シニル:(1,4+65)-防御点=30


「カッ!…今度こそは」

 シュッと突き出された拳を受けつつ、そのまま少し距離を取ると、シニルはもう一度先の手順で魔法を発動させようとする────が、これもにもまた思わぬ追撃が待っていた。
 先程、無愛想な娘が設置した遅延型の魔法が、この猫娘の突撃と同時に解放されていたのだ。
 これでは、魔法の発動などしている場合ではない。これに回避を試みるが、攻撃を受けつつ離れた矢先の追撃に体勢を整えることはかなわず、シニルは被弾してしまう。(設定板にて回避失敗)

《スライドブルーA,B》
 シニル:A(6,5,6+50)+B(5,2,6+50)-防御点=50


「──────ッ!」
『───初手で1割…確かに小僧の言っておったとおり、なかなか骨のある“新人(ルーキー)”を見つけてきたようじゃな』

 防御せず、これらを受けきったシニルは受け身をとりながら体勢を立て直すと直立し、スッと目を閉じる。

《黒き癒し(ダークヒール)》消費?
 盲目2ターン(40/100):(51)=失敗(1ターン回復)


「チッ、こんな時に!」

 黒い輝きが眼の辺りを覆うが、その光は儚げに消えてしまう。
 リーリエの魔法の回復に失敗したシニルはそれを隠しもせず、皆に憤りを見せた。

『防御魔法など使いたくはなかったが、このままでは仕方があるまい。簡単に、そう簡単に削らせてなるものか!』

 シィニルティアは先程までとうって変わって、ギロリと皆を睨みつけるのだった。


>>All



【遅れてすいません。
 デバフを回復して、色々やりたかったシニルは回復できなかったので今のまま防御に徹する覚悟のようです。
 リーリエのデバフの回復は段階式で1ターンなら60、2ターンなら40、3ターンなら20といった具合で成功します。
 今回は51なので2ターンの回復には失敗、1ターンだけ回復しました。元々ターン経過で回復するので、複数設置は悩みましたが、回復魔法が一定のレベルで働いて無意味なのも変かと思って設置しました。
 ばでほり様には、シャーリィのフィルター使用時の参考にして頂けたらと思います。

 前から進言して頂いてる状態異常の一覧についてはもう少しお待ち下さい。
 回復方法を考えているのですが、試行回数が少ないので上げても変更があることを考慮していただかなくてはいけないものになると思います。
 待たせてしまっているのに申し訳ない。

 水を差しました。投稿をお楽しみ下さいませ。】

>>皆様

3日前 No.445

ウェンディ @mistnack ★Android=GSNUYecoxY

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12時間前 No.446
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