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TRPG風Oなり【翡翠の風の魔法使い-Aerial Magician-】

 ( オリジナルなりきり )
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GM@募集開始 @uqtosora ★Android=qDFNcxo2NA

彼は夢を見た。
世界の多くを目にし、仲間と歩く夢。
夢は何も語りはしない。
ただそこには、様々な経験があった。
出会いがあった。対立があった。
大切な者を失った。彼は叫んだ。
神々しいそれは表情一つ変えない。
彼は杖を手に神々しいそれを追い詰める。
しかし、彼にとどめは刺せなかった。
そして悲しみと平和が訪れた−−

「よし、旅にでよう。」

そして彼もまた、歩き出す。
そこに多くの困難と障害があろうとも。
夢に見る景色を求めて。

「翡翠の風=エアリアル」

呟くと、どこからともなく風が舞う。
そして次の瞬間。彼は、飛び降りた。
その広い世界へと−−

Welcome to the world of Mebius!!

1年前 No.0
メモ2016/02/12 18:28 : GM@募集開始 @uqtosora★Android-qDFNcxo2NA
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シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/トレーニングルーム】

間一髪。
シャルルを支えながら、シャーリィが休憩用のスペースにたどり着くのと、船が発進するのは、ほぼ同時の出来事だった。

唸るような音とともに船の速度が上がる。
やがて加速は止まり、代わりにふわりとした浮遊感を感じるようになった。

やがて「もう動いても問題ない」というソラの船内放送が流れ、シャーリィは肩の力を抜く。

「もう心配しなくてもよさそうですね。
……皆さん、どうせなら甲板に出てみませんか?シャルルさんの気分も良くなると思いますし。」


>>リーリエ、シャルル、阿久朗、ALL

1ヶ月前 No.353

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/トレーニングルーム】


アナウンスが入り、何とか何事もなく船は旅立つ。


船は未だに動いているが、この世界の乗り物は生命力による身体の補強だったり、結界による攻撃性の高い外部からの衝撃の防御だったりとなかなか安全だ。

ちなみにこんな高度の高いうちに、結界も無しに外に出れば、寒さもそうだが、風が激しく、吹っ飛ばされる様な、より強い強風が吹くこともままあるだろう。


早速、恐れもなく立ち上がったジャーリィが、シャルルという先の獣っ娘を連れて、風に当たろうと言う。『健気だ…。』と内心ほっこりする阿久朗。

実際、獣人種であれば、ここまで限界を超えた行動を取ったとしても、この船のように生命力の供給のある空間にあれば、元々の身体の強靱さもあるので、立ち直る事も通常よりは早いはずだ。


「悪いけど、俺は身体が軽いから遠慮しておく。吹っ飛ばされないだろうけど、船が動く間に甲板に出るのはちょっとな…」


恐いとは言いにくいが、彼は元は案山子。藁が飛ばされたり、脚が折れたり、帽子が飛んでったり、とりあえず風の強い場所は苦手だ。

妖石を内蔵し、結界や生命力による恩恵は誰よりも分かっては居るが、どうにも案山子としての本能が、潜在意識が、行ってはならないと警鐘を鳴らしている。

ちょこんと座ったまま、阿久朗は皆に言うのだった。


>>シャーリィ、All

1ヶ月前 No.354

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★iPhone=lse7wNe2bv

【リーリエ/トレーニングルーム】


短い船内放送の後に軽い揺れと衝撃。その後一瞬の浮遊感により、外の景色を見ずとも飛び立ったのだと分かる。
もう動いても問題ないという放送、そしてシャーリィの甲板の方に出てみませんか? という言葉を聞いて、リーリエはよし、と立ち上がった。

そのまま三人の準備が整うのを待っていたが、阿久朗の遠慮しておくという言葉にそちらを見る。

「わらわで良ければ手を貸すぞ? 流石にシャーリィのように抱え上げるのは難しいかもしれんが、わらわでも支えるくらいならできる」

人間、誰しも苦手なものはある。それは分かっているつもりだ。リーリエとしては皆一緒に行きたいけれども、本人が嫌がっているのに強制するのはよくないことも。
「勿論、無理にとは言わないが」と付け足すように言って、握手するかのように阿久朗に手を伸ばした。


>>シャーリィ、阿久朗、シャルル、ALL

1ヶ月前 No.355

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/トレーニングルーム→】


手を貸すというリーリエにどうするべきか少し悩んだが、なんだか娘っ子に「どうしたほれほれ」と挑発されている様で、勢いでその手を取った。


「べ、別に無理してないからな!その…ありがとう」


何だかんだ目線を逸らしながら、感謝する。

阿久朗の起源は、動物除け、魔物除けの為に生命力による生を得た。所謂、ゴーレムの様なものだ。
来る日も来る日も魔物の多い地域を監視する様な日々を過ごした。故に少し生意気な命令口調だったりするのだろうが、彼が“そういうもの”である以上、感謝されることは少なかった。

だからだろうか、こういう厚意にあまり耐性がない。

手を取り立ち上がると、とんがり帽子を被る。
こうしてリーリエと並ぶと背丈が全く変わらない年の近い兄妹の様な絵になるだろう。
そうして、阿久朗は皆についていくのだった。

>>リーリエ、All



【先の投稿のシャーリィがジャーリィになってました。すみません(;´Д`)】

1ヶ月前 No.356

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/トレーニングルーム→】

「うにゃあ……そーするにゃあ……」

飛行船の離陸に伴い、シャーリィ支えられて立ち上がるシャルル。まだ足がカクカクして膝が笑っている。

半ばシャーリィに凭れ掛かるようにヨロヨロとトレーニングルームを出る。

甲板に出るまでの間に、シャルルの体調は回復していく。恐らく、豊富な生命力の供給によるものだろうか。

「ん……多分もう大丈夫にゃ。ありがと、シャーリィちゃん」

もう少しシャーリィの匂いを嗅いでいたかった、という本音を押し殺しながら「んーっ」と伸びをする。

≫シャーリィ、all

1ヶ月前 No.357

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/三階/展望室】


「そう。………この雰囲気は嫌いではないけれど、まだ慣れないわね」


嘘偽りのない、素直な感想だった。
しっとりとした空気で満たされたこの空間への正当な評価でもある。
借りてきた猫―――というわけでもないが、如何に気質にあった部屋だとはいえ、一息に受け入れることは難しい。
無論、つい先程まで椅子に座って夢うつつだったことは黙っておいた。
どう取り繕って聞かせても弄ばれる材料にしかならないと断じての選択である。他意はない。ないのである。

わざわざ彼女の―――人間で言えば年頃の子供くらいの――――身長に合わせて腰を屈めたソラに、直視するのも憚られて目線を外す。
照れ臭いとか、恥ずかしいとか、そういった感情以前に誰かと視線を交えることに慣れていないのだ。どうしたって気まずさに支配される。
無理に身の丈に合わない努力をしても仕方がない、というのも言い訳ではあるだろうが、それで閉口してしまっては元も子もない。目だけで通じ合う間柄でもあるまいし。

こうして距離を詰めてきたということは、何か言いたいことでもあるのだろう、と。
であれば聴いてやるくらいは吝かではない、くらいの心持ちだ。無闇に拒絶する理由もない。

いや、そう。なかったのだが、しかし。


「―――っ!?」


不意に悪戯っぽく茶目っ気たっぷりに笑うものだから、何事かとそちらを見遣れば。
目に映ったのは彼の手のひら。自分の手との大きさの比較とか、何故そこに―――自分の目の前にそれが在るのかとか、諸々の思考を抜きにして、とにかく身体が先行した。
結論を言えば無意識の回避行動。咄嗟に目的の知れぬ掌から逃れようと、勢いよく身体を逸らせる。

―――逸らせたがゆえに。
偶然にも窓際に位置取っていたウェンディは、その後頭部を不運にも強か打ち付けることとなった。


「〜〜〜〜〜〜ッ………! 痛ぅ―――な、なんなのよ、急に………!」


こればかりはさしもの彼女も堪らない。
荒事もこなす者が何をとも思えるが、不意を打ったダメージは存外に響くものなのだ。
思わず身体を折って両手で後頭部を押さえながら、精一杯の抗議を瞳に込めるウェンディなのであった。


>>ソラ


【まだ不用意に触られたくはない様子デス……(←】

1ヶ月前 No.358

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/甲板】

「……壮観、の一言ですね!」

皆と共に甲板に移動したシャーリィは、その感動を一言で、しかし万感の想いを込めて語る。

目の前に広がる空は雲一つなく、吸い込まれそうなほどに青く、美しい。遥か遠くに見える雷雲は、ヴァラクラッドのものだろうか。黒いもやの中を走る稲光さえも、自然の生み出す芸術品に見える。

【世界を冒険してみないか?】

つい数日前に目にした文句が、シャーリィの頭の中に響く。

ーーーそう、今まさに自分は世界に旅立ったのだ。
そう思うと、シャーリィの胸はどうしようもなく高鳴るのだった。

「私達の冒険が、これから始まるんですね!」

リーリエ達の方を振り向きながら、シャーリィは興奮を隠そうともせず、無邪気にはしゃぐ。


>>リーリエ、シャルル、阿久朗、ALL

1ヶ月前 No.359

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/三階展望室】


手を伸ばした結果、彼女は始めこそ予想した様にそこから動かなかったが、伸ばした手には過剰に反応をしめした。
しかし、やはりこちらに気を取られていたのか、彼女に普段の意図的に回避した時のような華麗さはなく、無理矢理に行ったそれは、普段では思えぬ程不格好で、ゴン!という鈍い音と共に床に転がるだけだった。

少しあっけにとられ、ソラはキョトンとしてしまった。

僅かな沈黙を破ったのはウェンディその人であり、珍しく感情を顕わにして抗議する彼女に、ソラは噴き出すように笑った。


「───────あっはっはっは!…ひ〜ッ」


恨めしい様な視線をものともせず、痛みで目尻に涙を浮かべる彼女に堪えられぬ面白さを感じて涙を浮かべる。
元々近いのでその場にしゃがむと、目尻を指で拭いながら、右手を差し伸べる。


「いやーごめんごめんw ほら、大丈夫か?w」


そうして未だ苦痛に悶える彼女が手を取るのを待つ。
これで握った手を離すような事があれば、ギャグでもなければ、許されないだろう。

>>ウェンディ



【把握。】

1ヶ月前 No.360

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/一階/ラウンジルーム】


扉を開け、飛び出したシャーリィを見るも、阿久朗は動けぬまま、リーリエの手を握るばかりだった。
振り向いてはしゃぐ彼女は確かに綺麗だが、その場所自体には、言い知れぬおぞましさを感じるのだ。

扉から吹く風は強風とは全く言えない様な優しいものである。阿久朗もそのくらいは十二分に分かっている。
妖石の恩恵がどれ程のものかは、その恩恵で生きている自分が分からないわけがない。
だが、このそよぐ風が髪を撫で、帽子の鍔をゆらす度に言い知れぬ恐怖を感じるのだ。

過去の自分は、確かに多くのものと戦ってきた。


『私の役目は防衛線を妖石の力で守ること。』


それに従い、向こうからやって来る敵を片っ端から追い返した。守って守って、向こうが疲れるのをひたすらに待ち続けた。

だが、自分から乗り込んだことはない。

案山子として生まれ、道具としての根本たる潜在意識が、得た経験によって、危険信号を発しているのだ。

阿久朗は、手をぎゅっと握り、リーリエが歩き出すのをひたすらに待っていた。それはこの短い時間をどれ程長く感じたか分からないほどだった。

>>シャーリィ、リーリエ、シャルル、All

1ヶ月前 No.361

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★iPhone=lse7wNe2bv

【リーリエ/ラウンジルーム】


ラウンジルームから甲板へ続く扉の前。リーリエは、先に出て行ったシャーリィがはしゃいでいる様子を見ていた。
何故ここで立ち止まっているのか。その理由は、隣にいる阿久朗である。

『やはり怖いのか……』

ぎゅっと握られた手、そして表情。あまり他人と関わりの無かった箱入り娘のリーリエでも分かる。明確な恐怖の感情。
支える。とは言ったものの、ここからどうすべきか。どうしてやるべきかが、今のリーリエには分からなかった。

『こんな時、母上や父上ならどうするだろう』

怖かった時、母上はどうしてくれた?
困った時、父上はどうしてくれた?
対人関係も人生経験も豊富ではない。しかし、生まれて20年。何も得ずに過ごして来たわけではない。

「阿久朗」

隣にいる彼の名を呼ぶ。
先程までの快活な明るい声とはまた違う。優しく落ち着きのある、まるで母性さえ感じさせるような声。浮かべる表情も元気そうとは少し違う柔和な笑顔。
そしてぎゅっと手に力を込める。痛くはならない程度に、しかし隣に自分がいると、より感じさせる程度に強く。
怖い事があった時、母上がそうしてくれたように。

「大丈夫。わらわがついてる」

自分では頼りないかもしれない。しかし隣で誰かが大丈夫と、一緒にいると言ってくれた時の心強さを、リーリエは知っている。
悩み困った事があった時、父上がそうしてくれたように。
そして、

「さあ、行くぞ」

一歩、扉を抜けて握った手を、阿久朗を、こちら側へと引き寄せた。心地の良い風が吹き、忌々しくも温かな陽光降り注ぐ甲板へと。

何をするのが正しいのかなんて分からない。
それでも彼の事を思い、リーリエは自分で考えて行動した。
阿久朗の力に、支えに、少しでもなれていればいいのだがと思いながら、彼の様子を伺った。


>>阿久朗、シャーリィ、シャルル、ALL

1ヶ月前 No.362

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/一階/ラウンジルーム→】


彼女が動くのを待っていると、ふと名を呼ばれ、阿久朗は俯き気味だった顔を上げ、彼女の顔を見上げるようにして覗いた。

覗いた彼女の瞳は───────嘆くものでも、哀しむものでも、強いるものでも、諦めるものでもなかった。口を噤まず、口角を下げず、目を細め、温かな──────そう、とても優しいものだった。

タッと一足飛びでその地に足をつけた彼女は、何かを堪えているようで、大したことがないように見えたそれに、阿久朗は言い知れない思いを覚えた。


『何故、俺は、彼女と同じようにその場へ踏み出せないのか。』


『何故、彼女は、俺を待ってくれているのか。』


『この手は何故、引き寄せる彼女の手を離せないのか。』


『何故、彼女から目を離せないのか。』


阿久朗は、彼女が大した力で引き寄せる訳でもないのに振り向く彼女の前に小さく跳んだ。
扉の境を抜け、そよぐ風に髪が揺れ、さっきまでの冷や汗が、吹き抜けるそれによって気持ち良く撫でられる。


「──────お前は、此処の何が嫌なんだ?」


彼女の息遣いが判るほど近く、くっつくと言われてもいい、幼子同士のいちゃつく様な距離で阿久朗は、その目を離さずに言った。

なんとなく感じた、彼女の温かな表情の曇り。
何かが気にくわない、何かが嫌、でも大した事じゃない。そんなどうしようもない不満を抱いたような。


──────そんな彼女が気にくわなかった。


──────そんな彼女に報いたくなった。


>>リーリエ、シャーリィ、シャルル、All

1ヶ月前 No.363

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/三階/展望室】


「じ、自分で立てるわよ、このくらいっ………!」


いまだ主張を止めない後頭部の痛みを堪えながら、ウェンディはソラの手をはたいてやろうかという衝動を抑えて姿勢を戻した。
彼女にはソラの行動の理屈が分からない。そも小難しい論理があってのものでなく、ただそうしたかったから―――程度のものだろうが、さりとて。
ウェンディは自身の思わぬ失態を取り繕うように居住まいを正すと、じっとりと不服を含んだ視線で以てソラを見据えた。
彼女も人並みの恥くらいは知っているようで、思い切り目尻に涙を溜めてまで腹を抱えられ心なし頬が熱くなっている。

別に、いつまでも子供染みた怒りを引き摺るほど幼稚ではない。ないがしかし、口を尖らせたいのもまた事実。
なので、精一杯の意思表示が手を取らぬことと抗議の瞳なのだろう。


「あなた達と居ると、どうにも調子が狂うわ。酒が入っていたとはいえ肌は見せるし、寝過ごして子供みたいに抱えられるし、今だってそう。………洞窟で迷惑をかけたことは、申し訳ないと思っているけど」


有り体に言えば、柄にもない。らしくない。
このギルドと縁を結んでから、どうも彼女のなかでそういった機会が増えていた。
今日のような微笑ましくもある面も含めた上で。彼女が言及したのは、洞窟でソラに庇われた時のことだ。
あの時もそうだった。自身の役回りにあるまじき感情の発露が無理を強行させ―――それでもやってのける自信はあったが―――結果的に、彼に傷を負わせている。
まだ、それについて正式な謝罪を入れていない。そう告げると、ウェンディは僅かに瞳を伏せた。


「今はどうあれ、ソロじゃないわけだし。身勝手な行動は慎むべきだったわ。―――ごめんなさい。次は上手くやる。借りはいつか返すから、それまで待っていて」


ここで『すぐに返す』、と言えなかったのは客観的な自己評価ゆえだった。
まだ何を成せる強さもない。経験も実力も見識もなにもかも、まだまだ到底足りていない。
洞窟の最奥で明確な格上と相対して、力不足を痛感したのは直接やり合った二人だけではないのだ。

だからこそ、本来であれば近寄りもしたがらないアンダーグラウンドへの同行を承諾もしている。


「………あたしから言いたいことはそれだけよ」


話題を打ち切るように、ウェンディは再びいつもの仏頂面に戻る。
―――『ありがとう』とまで言えるようになるのは、きっとずっと先の話だろう。


>>ソラ

1ヶ月前 No.364

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/三階展望室】


虚しくも差し出した手は取られることなく、当の彼女は“これくらい問題ない”と声を大にして抗議した。
そうは見えなかったが、起き上がり、此方を見る彼女の眼は、明らかに据わっているのだった。

それを見たソラは『やべ』と半笑いになったが、口を噤み頬を赤らめる彼女の様子を見て、幼い子供の強がりを見ている様な気持ちになり、小さく微笑んだ。

そんな彼女は、こんな状況故についつい口にしたであろう愚痴をこぼす。それは仲間として嬉しい事だ。
しかし、途中で何かに気付いた彼女はふと、その言の葉を勢いや流れで発するのではなく、静かに選び始めた。

その言葉は謝罪であり、それに対し、ソラはまたもキョトンとしてしまったが、こいつはキョトンとする事が仕事の様なものなので仕方がない。
しゃがんだままも辛いので、未だに出したままになっていた手を引っ込め、床にあぐらをかく。ようやく、彼女を見上げる格好となる。


「────気にするな!にししw」


ソラは、彼女の謝罪が終わると間髪入れずに笑顔でそう言い放った。笑顔を冷まし、彼女を見据えるとソラは続ける。


「気持ちは貰っておく。ありがと。でもな、恩返しなんて、意識してする事でもないんじゃないか?」

「俺達は“仲間”だ。庇ったのだって、俺にとって大事な人だからだ。身体が勝手に動いたんだから仕方がないだろw」


そうしてソラは立ち上がると、彼女に手を伸ばす。が、さっき拒否反応を示されたので、どうしたものかと考え、拳を握ってみる。

彼女が分かるか分からないが、突き出した拳をウェンディに向け「な?」と笑顔を贈る。


>>ウェンディ




彼女が強いコンプレックスを抱いているのは分かる。
でもそれは、見方を変えれば他にない事で、醜くも悪くもないなら、受け入れられても良いものだ。
過去にどんな諍いがあろうと、それを言えば同種同士でさえ、共には居られない。

ソラは彼女が分かるけど、できなかったこと、避けてきたことをさせることが、よく考える彼女に新しい感覚、価値観を与えられるのでは?と考えていた。

そして、守る上で彼女を閉じ込めるのではなく、自由にし、彼女が仲間への渇望と自己責任の追求に苛まれようと、強かに歩けるようになるまで寄り添う覚悟が彼にはあるのだった。


遠い過去に彼が見てきた弱さと強かさが、彼をそうさせているのかは、定かではない。
ただ彼は、彼女のそれが強かであるといえるものではない事が分かっていた。

ただ、それだけなのかは───────

1ヶ月前 No.365

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/甲板】


まさしく目と鼻の先。くっつきそうなほどの距離に気恥ずかしそうにしながらも、阿久朗が勇気を持って出てきてくれたことを嬉しく思う。
えへへと照れと喜びが混ざったような笑みを浮かべていたが、阿久朗の言葉に、きょとんとしてぱちぱちと瞬きする。

──────お前は、此処の何が嫌なんだ?

そんな質問が飛んでくるなんて思ってもいなかったので、リーリエは最初、何の事を言われているのか分からなかった。
ゆっくりと甲板の方を見る。眺めのいい景色。心地よい風。そして思う。

『ああ、これで――――夜だったら更に良かったのに』、と。

思い、そして理解する。阿久朗の質問の答え。この甲板にある、嫌なもの。嫌いなもの。
空いている方の手でフードを直し、そして再び彼の方へと向き直した。

「…………父上曰く。魔族にはたまに、闇に愛されて生まれる子がいるらしい」

また子供の頃、同じ吸血種なのに父上と母上の肌の色が違うのはなぜかと聞いたことがあった。
その時に聞かされた話だ。闇に寄っているが故に、相反する光のことを避けてしまう。嫌ってしまうという、《ナイトウォーカー》の話。
アンダーグラウンドに住み、夜行性であった当時のリーリエは"それ"と縁遠かったために実感がわかなかった。しかし、こうして旅に出てからというもの、外を歩くと時々感じる。むずむずというか、ぞわぞわというか。
絶縁魔法のかけられたマントが防いでくれるおかげか限りなく小さいけれども、本能的な恐怖を。

「――――わらわは太陽が怖い。この甲板は好きだが、降り注ぐ陽光は嫌い、だ」

街と違って遮るものが何もない甲板の上。そこに通じる扉の前で、燦々と降り注ぐ光を意識してしまった。嫌だなと、思ってしまった。
自分としては抑えていたつもりでも、その時の感情がもしかしたら顔に出ていたのだろうか。
だとしたら少しばかり恥ずかしい。大丈夫と、行くぞと言ったあの言葉は、今思い返せば阿久朗だけでなく自分にも言い聞かせているようにも聞こえて。支えると言ったのに、自分もまた支えてもらっていたのだと感じて。

「わらわも一人では、甲板に出るのを躊躇ったかもしれんな」と、人差し指で頬を掻いた。


>>阿久朗、シャーリィ、シャルル、ALL

1ヶ月前 No.366

シャルル @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/甲板】

さて皆が思い思いの反応をする中、シャルルは人一倍はしゃぎ回る、と思いきや。

「風が気持ちーにゃー」

周囲の景色を眺めながら風に吹かれていた。決して悪いものを食べた訳では無い。シャルルの心の中に在るのは一種の懐かしさ。

シャルルがまだ見まごう事なき仔猫だった頃。故郷にいたシャルルは、その森で最も巨大な木に登った。そこからの眺めは壮観そのもので、「あの辺がは私の家かにゃー」などとはしゃいだ。

その後、足を滑らせ、落ちたのだが。枝などがクッションになって無傷で済んで、後で両親に怒られた記憶がある。

シャーリィの発言に「そうだにゃあ」と返事する。ふと、頭に浮かぶは両親の事だった。

「そう言えばパパとママ、今何してるかにゃー」

シャルルは比較的人の色が濃い形で生まれた。無論それは、生活する上でのハンディキャップと成りうる。そこで、両親が採った選択は、「早く独り立ちさせる」事だった。本来シャルルの故郷の集落では10歳になると子を旅に出すという風習があったのだが、シャルルが故郷を出たのは8歳の時だった。

その選択が正しかったのかは分からないが、現実としてシャルルは10年余り生き抜くことができた。ちなみに、旅をする期間は通常2年から長くても5年ほどだが、シャルルは未だに家に帰っていない。よって、今両親がどうしているのかすら知らない。

「パパとママは『帰ってくるべき時に帰ってこい』って言ってたけど……それっていつの事にゃ?」

誰に問うでもなく、空に呟いた。

≫シャーリィ、リーリエ、阿久郎

1ヶ月前 No.367

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/甲板】


阿久朗に勢いをくれた彼女は、彼の質問の意味がよく分からないようだった。
阿久朗はそんな彼女にムカッときたが、思えば自分のタイミングが悪かった様な気もして、そんな様子の彼女に強く何かを言う気にはなれなかった。

キョトンとした彼女は、しばらくして、その意味を考える様に背後の甲板に目をやった。ちなみに手は離してない。
なんとなく、その手をよくよく見れば、指は細く、掌は小さく、肌は艶やかで、それでいて『うん、温かい…。』

そういえば、と随分近くで彼女の顔を見た事を思い出す。赤らめた頬に大きく見ひらいた瞳。驚いた後で恥じらい、目を伏せた姿もなかなか可愛かったと思う。
そして、思えば自分も随分大胆だったような気がして、ちょっと今更ながら気恥ずかしい気持ちになる。

そんな時、彼女はフードを直しながら、此方を振り返る。内心焦ったが、当の彼女は此方を覗うような様子はなく、質問の回答とは思えぬ事を喋りだした。


『“夜の愛し子”や“古き良き隣人”、“妖精の蜂蜜酒”なんて話は昔からよく聞くが、似たものか?』


古い時代、妖精に愛される者や生命力が溢れる者にそう言った銘が付けられた事がある。
元を辿れば、それらは人間に対して言われるもので、所謂、過去の妖人と語らう子らの事を言ったようだが。
話が良く見えない。闇に愛されると言うことは、どういうことか阿久朗には、見聞した覚えがない。

仕方なく彼女の話を聞いていると、彼女はこの陽光が嫌いなのだと言う。
それが闇に愛されると言うことなのかというと、違うような気がしたが、それが理由と言うことは察しが付いた。
そうして、謙遜したことを言い出した彼女に、阿久朗は何ができるか考える。


「この世界は、目に見えない力に満ちてる。きっと、闇に愛されると言うことは、妖精に好かれると言うことなんだと思う。妖精は、気まぐれで自分勝手だから、対になる力に過敏に反応してしまう。その影響を強く受けているんじゃないかな?」


阿久朗は単純に自分の考えを口にしてみる。
理由は、愛される事とは差違がある様な気がしたからだ。そんな些細な理由でさえ、気にくわないのなら物申したくなるのだから、知性とは面白い。

妖人について、感じることができる事も理由の一つだと思う。彼等と対話する事は叶わないが、それでも彼らの気質を感じることはできる。
彼等は、愛でるのならばそんな中途半端には愛でない。出来る限り、完璧を目指す。それが愛なのか、他の妖人になにかを示す身勝手なものかは分からない。
だが、かつて“愛し子”などと言われた人間に与えた寵愛に露骨な弱点なんかなかったのは事実だ。


「それじゃあ、視界が狭いだろう?俺の帽子を貸してやるよ。連れてきてくれたお礼だ。」


結局、何を持つわけでもない阿久朗は、帽子を脱いで差し出す。ローブのフードでは、風で靡く度に抑えたり、直したりしなければいけないだろう。
そんな彼女を思えばこその行動なのだった。


>>リーリエ、シャーリィ、シャルル、All

1ヶ月前 No.368

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/甲板】

はしゃいでいるのが自分一人だということに気付き、シャーリィは気恥ずかしそうに咳払いを一つする。

見ると、シャルルは一人で物思いに耽っているし、阿久朗とリーリエにいたっては二人とも甲板にようやく一歩入ったというところだった。

そういえば、阿久朗は甲板に行くこと自体を渋っていたということを思い出し、彼とリーリエのもとに歩み寄る。

「天候も眺めも、最高ですね。……阿久朗くん、そんなに心配しなくても風は穏やかだよ?」

「だから、ほら。」と阿久朗へ手を伸ばす。


>>リーリエ、阿久朗、ALL



【二人の苦悩を知らないシャーリィはもっと前に引っ張り出そうとしますが、拒否してもらってOKですよ。】

1ヶ月前 No.369

七篠未 @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/甲板】


――――妖精。
母上はしばしば、その存在について話をしてくれた。曰く、意志を持った生命力で、とんでもなくやんちゃなんだとか。若い頃はよく振り回されたと。
リーリエは今まで見ることは勿論、何か居るという感覚も感じたことはなかったが、母上がたまに虚空に向かって謎の言葉を喋っているのは見ていた。ある日、どうしても気になってその事を尋ねると、妖精と話していたというのだ。最初のうちは冗談かとも思っていてのだが、どうやら本当に意思疎通ができるらしい。父上にも聞いてみたが、母上のこの力はとても凄いことなのだとか。

「妖精に好かれる……」

嬉しいようなそうでないような、複雑な気分だと少々苦笑気味に。
気紛れで自分勝手な彼らは、力を貸してくれることもあるらしいが……悪戯好きなのがちょっと心配だ。
わらわも母上のように会話ができれば、過敏に反応しているという妖精を宥めることも出来たかもしれないのに。

なんて考えていると、阿久朗がかぶっていた帽子を貸してくれると差し出した。
確かに甲板に吹く風はそんなに強くないとは言え、向かい風に受ければ軽いフードでは簡単にめくれ上がってしまうだろう。
「ありがとう」と礼を言って、片手は今も繋いだままのため先にフードを外し、そして空いている手で帽子を受け取って被る。……そんな短い間でも、少し日の当たった顔の表面がほんのちょっとだけひりひりした。

「帽子はあまり被ったことがないから、なんだか新鮮な感じだ。似合うか?」

隣の彼に問いかけながら、ふふん、と若干のキメ顔をしていると、こちらに近づいてくる足音。
先程の興奮は落ち着いたのか、いつもの様子のシャーリィだった。

「もう少し、進んでみようか」

前に連れだそうと手を伸ばしたシャーリィに同調して、阿久朗の顔を覗った。


>>阿久朗、シャーリィ、シャルル、ALL

1ヶ月前 No.370

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/甲板】


少しの間が空いて─────小さくて良く聞き取れなかったが─────彼女が何かをつぶやく。

きっと、阿久朗が思って、口にした考えに思うことでもあったのだろう。


『ふふん、俺もそこまで野暮じゃないぞ。(どやー』


そうしていい気になっていると、差し出していた麦わらとんがり帽子をふいに取られてしまった。いや、渡していたのだから、別に良いのだが、阿久朗はついつい悦に入ってしまったようだ。

そうして不意を突かれた阿久朗に、彼女はそれを被って見せつける。そして、先程とはうって変わった満面の笑みにまたも不意を突かれた。


『─────可愛い…。ハッ!いやいやいやいや!ないないないない!こんなちんちくりんの落ち着きが、あったな。いやでも!こんな奴に可愛いだなんて、あり得』


少し呆けたのちに、いきなり顔を背け、思考をまとめる阿久朗は、ここで少し横を向きつつ、二度見をした。問いかけに応えるためにもせざるを得なかったのだ。


「別に、まあまあじゃないか…」


『─────可愛い…。くっ、こ(ry』


無愛想に言ってしまったが、これ以上の思考は阿久朗にとって、もう色々害でしかない。
下手に考える方が危険だと悟った阿久朗は、その時、声をかけに来た女神(※シャーリィ)に目を移す。
女神が語りかけ、優しく手をさしのべてくれたので、色々喜んでその手を取る。しかし、そうすると声を掛けるのが、リーリエだ。


『─────そもそもなんだ!バランスがとれてないぞ!子どもなのか、大人なのかはっきりしやがって下さい!生命力が高いから、魔法使いの枠で来たんだろうが、魔法なら主がそこそこできるし、あーもー!そーいうことじゃないけど、ともかく!こいつは色々危ない!そうしておこう!』


こうして、リーリエは阿久朗の記憶に“危険人物”として名前が刻まれることとなるのだった。

阿久朗は一先ず、また一歩跳び出す。風は大したことはなく、穏やかでそよぐようなものだ。
そうしてふたりに並ぶと、空の限りを見渡す。左側のすごく遠くに見える綺麗な光は、雪だろう。行ったことはないが、昔、アトランティアには雪が年中降る島があると聞いたことがある。


「大したことはないな!(おい)」

「それより、あの左の方の!キラキラして綺麗だぞ!…あれは雪なんだけど、二人は雪って見たことあるか?白くて冷たくて、光に当たるとああやって、キラキラ光るんだ。」


阿久朗は左の雲の方を指さして、そんな風に言うのだった。皆さん、うちの阿久朗がすいません。


>>リーリエ、シャーリィ、シャルル、All



【ちなみに雷雲は右手に見えます。ゴロゴロ。】

1ヶ月前 No.371

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/甲板】

はしゃぐシャーリィに対して、「大したことはないな」と阿久朗が語る。彼がいつからこの船にいるのか分からないが、このくらいの景色はもう見飽きてしまったのかもしれない。

「雪ならもちろん見たことありますよ、私はアトランティアの出身ですからね。」

遠くの空を指差しながら雪のことを説明する阿久朗に、シャーリィはニコニコと微笑みながら答える。
雪のことは知っていたとはいえ、自分達の知らないことを教えてくれようとする阿久朗の気持ちが純粋に嬉しかった。

『旅を続けていくうちに、あそこへ帰ることもあるのでしょうか……』

故郷を遠くに見つめているうちに、シャーリィは感傷に浸ってしまう。

>>ALL

29日前 No.372

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/甲板】


「まあまあ……まあまあか……」


阿久朗の心の中の葛藤など知る由もないリーリエは、その返答がお気に召さなかったのだろう。少しむっとして頬を膨らませる。
顔を背けるほどか……と、その意味を勘違いしつつ。
帽子の鍔を摘んで位置を調整するように動かしながら、それよりと阿久朗が指差した方向に目を向ける。なにやらその一帯だけキラキラと光っていて、雪、というらしい。
人生で初めて見るその不思議な光景に、思わず綺麗だ、と感嘆の息を零す。

「わらわは見たこと無いな。光と聞くとちょっとあれだが、一度は間近で見てみたいものだ!」

遠目で見ても綺麗と思うのだ。その雪とやらが降る、まさにその場所に行けばいったいどんな幻想的な光景が広がっているのだろうか。
見たことあるというシャーリィを羨ましく思いつつ、アトランティアの出身という言葉に、そういえばと思い出す。

『ソラが前に、シャーリィはイニス教徒だがセピアニースの出と言っていたのは、そういうことだったのか?』

最初聞いた時は首を傾げたものだが、そうか。産まれた場所が違うからなのか。
一人納得した様子でいると、ふと、右の方からごろごろという何やら不思議な音が聞こえてきた。

「なあなあ、あっちのあれはなんだ!? 黒い雲の、ごろごろっと音のするあれだ!」

右の方を指差しながら、隣の二人に問いかける。
こちらもまた、見たことのない光景だ。外の世界には不思議な、知らないことが多い。これからの旅がより楽しみになった! と、笑顔を浮かべるのだった。


>>阿久朗、シャーリィ、シャルル、ALL

28日前 No.373

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/甲板】


色々な危険を感じていた阿久朗は、他所を向いていた事もあり、危険人物のぼやきを耳にしかと聞き取ることもなく、何とか事なきを得た。

女神(※シャーリィ)は、どうやらアトランティアの出らしく、あの雪にも親しみがあるという。阿久朗は、そんな彼女の言葉に自身の想いを馳せる。


『昔に聞いた、断崖に囲まれ、風に守られた雪の止まぬ島は、本当にあの辺りにあるのだろうか…。本当にあるのであれば、いつか行ってみたいな。』


そうして、いつの間にか“二人”が物思いに耽っていた。しかし、そんなものはばったばったと切り倒してしまうのが、リーリエである。(part2)

このちんちくりんの危険人物は、どうやら雪を見たことがないようで、その証拠に、これが見たことのある者の眼であったら、こいつはとんだ役者だと言える程に眼を爛々と輝かせているのだ。

そんなリーリエに阿久朗は少し魅入ったが、我を呼び覚まし、必死の抵抗をもって、何とか平静を取り戻す。
その間、リーリエは小首をかしげたり、個々として間があったのだが、それは今の阿久朗にとっては幸運だっただろう。

そうした後に声を上げたリーリエが、指差す先を見る。


「あれは“雷雲”だな。ヴァラクラッドの暖かい空気を利用してエアレーが年中発生させてるんだ。噂では、今や誰も見たことがない風の巫女の一族が、あの雲の中で暮らしているらしい。」


唸るようにゴロゴロと鳴る黒い雲。ふと阿久朗は、後付で「一応あれも光るからな」と注意を促す。
暖かい地域では、雷はそこまでめずらしいものでもない。ヴァラクラッド方面の各所では、良く目撃される。しかし、年中あるこの“雪雲”と“雷雲”は特別だろう。



>>シャーリィ、リーリエ、シャルル、All



【先に言っておきますが、阿久朗の思考については、誰も何も知りえない場所です。触れること自体は、別に構いませんが、情報は出ないと思ってください。一日空けてしまってすいません。】

25日前 No.374

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/甲板】

シャーリィは、阿久朗による雷雲の説明をリーリエとともに聞く。彼女自身、知識としては知っていたが実物は初めて見るのだ。

甲板にいるのは気持ちよく、景色もいつまでも眺めていたいと思えるほど素晴らしいが、リーリエが日光を苦手そうにしているのに気付いたシャーリィは、その場の全員を見渡し、移動を促す。

「さあ、シャルルさんの調子も良くなったようですし、中に戻りましょうか。まだ見られていない部屋もあるでしょうし。」


>>リーリエ、阿久朗、シャルル、ALL



【リーリエを気遣うロールをしつつ、そろそろ移動しようぜというお誘いです。】

24日前 No.375

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/三階/展望室】


「いいえ、気にするわ。あなたがどう思おうと、そう、あなたの勝手ね。だけど、あたしは必ず借りは返す主義なの。“そうしたい”と思うのも、あたしの自由―――そうでしょう?」


その物言いこそ、やや刺々しいと受け取れなくもないものの。
声音は幾分和らいで優しげに、歩み寄るものを跳ね除けるような近づき難い雰囲気は収まっている。
なるほど、身体が勝手に動いたのだから仕方ない。わけもない衝動に駆られることだってあるだろう。それも道理だとあえて頷いて見せて。
………であれば、他でもない己がそうしたいと感じたのだから仕方ない、と。
ソラの発言を逆手に取ったような理論で満足げに―――相変わらず澄まし顔のままではあるが―――返答したウェンディは、一呼吸置いた後で呆れたように首を振った。


「でも、会って数日の相手に対して『大事な人』はないんじゃないかしら。どういうつもりか知らないけれど、無用なイザコザを呼ばないようにせいぜい気をつけてもらいたいわね、マスターさん?
 ただでさえ箱入りの、純情そうな娘達が多いんだから………イヤよ、あたし。男女の縺(もつ)れでギルド崩壊だなんて。そんなマヌケなギルドに席を置いていたなんて経歴をつけられたら、それはもう恨むから」


それは苦言というよりも、いつものように年長者ぶって微笑ましげに眺めてくる彼へのちょっとした意趣返しなのだろう。
どこか悪戯っぽくオーバーに肩を竦めながら、やれやれ困ったものだと溜息を吐いてみせる。
無論、本気でそれを案じているわけではなかろうが、彼女はさも緑衣の青年が軽薄な女たらしであるかのように釘を刺した。
それから瞑った両目の左目蓋だけ持ち上げてソラの反応を確かめると、ふっと息を漏らすように微笑んで―――彼が突きだした拳にコツンと己の小さな拳をぶつける。


「ま、そうなったらあたしも居場所がなくなって困るし。最低限のフォローくらいはしてあげるわ。最初に言ったでしょ、『引き入れて後悔はさせない』って」


多分な冗談の最後に含まれた、ちょっとした本音。
足手纏いにはならない。お荷物にはならない。後悔はさせない。そのために、やれることは―――。


>>ソラ

23日前 No.376

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/甲板】


「なんと! あの中に人が!?」

はえー……っと、阿久朗の説明に驚愕の表情を見せるリーリエ。
噂が真実であるならば、よくあんな場所で暮らしていけるものだ。雷といえば、風魔法でも発生できる電気の凄いやつだったと記憶している。
もし感電でもしたら大変なことになってしまうだろうに、と思ったところで、そうかと気付く。

「エアレーが発生させて、暮らしているのが風の巫女ならば、アレは護るためのもの……?」

そういうことなら納得がいく。いや、そもそもただの噂でしかないんだけど。
心地よい風に髪を揺らしながら、飛空船から見える様々な景色を楽しんでいたが、そういえば船内の探検の最中であった。中に戻りましょうかと提案するシャーリィに、うむと頷き。

「この階で見てないのは、あとはコントロールルームだけか? 確か、父上とソラがいる場所だな」

ラウンジルームとは正反対の位置に存在する、舵取りをする部屋。だったか。
飛び立つ前のソラの説明を思い出しつつ、やや離れた場所で黄昏れているシャルルに、「おーい、移動するぞー!」と声をかけた。


>>阿久朗、シャーリィ、シャルル、ALL

22日前 No.377

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/三階展望室】


突き出した拳を前に彼女は、意趣返しを含ませた意見を述べる。詮無きことではあるのだが、今回はそれを問題視するほどではない。しかし、彼女の言うそれは、所詮彼女が彼女の尊厳を守る為に呈しているものである。


『やはり、遠ざけられる者は自らも遠のくものなのか。分かってはいることだが、どうしたものやら。』


思案に対しての答えはない。これらの問題において、どういった障害があるかといえば、どんなに他人が手を尽くしたところで結局“本人の収め方次第”になる事だ。
人には人の尊厳が。有り様が。自由がある。それは倫理的、人としての摂理に適う様にして皆が共有し、尊重し合うものだ。そのために皆が他者に対し、確信的一歩に踏み出せない事もまた、現実なのだが。
ソラは、やれやれと大人ぶって注意を促すウェンディに内心で『やれやれ』と思いながら、苦笑を滲ませた。

そうして、突き出した拳に彼女の小さなか弱い拳が当てられる。ソラはそんな彼女に感心しつつ『この位なら大丈夫なのか』と満足気に笑顔を見せる。


「それはつまり、色恋には詳しいから任せとけということか?いやあ、俺は生まれてこの方恋愛経験が皆無だから助かるな!…とまあ、冗談は置いといて、それでも俺にとっては大事な人だ。これもさっきのウェンディの意見に当て嵌まると思うけど、どうだい?」


にまりと認めるような、言葉遊びを楽しむような笑みを浮かべ、ソラはウェンディに『大事な人』であることに変わりないことを伝える。

皆が皆『大事な人』なのだ。

ソラは冒険者、魔法使いとしては、食っていける程には熟(こな)れている。だが、マスター何ぞに抜擢されることはまず無いレベルなのは間違いない。
会社で言うなら、オーナー兼店長レベルになる。社長はもちろん各所のギルド本部だろう。どのみち“適したレベルではない”のだ。大型ギルドなんかでは、まず無いだろう。
では設立において、何を重要視すべきかと言えば、メンバーの信頼やコミュニケーションだろう。目的である『世界を旅すること』はもちろんだが、仲間をまず信頼する事。それができるようにコミュニケーションを図ること。

この規模であれば、はぐれ者も居ない為、優先しておいて損は無い。損得勘定抜きにしたって、ソラにとっては初めて自分が集めた仲間である。大事と言うには十分に足る理由だと、ソラ自身も自負しているのだ。

まあ、これはウェンディが相手だから────ということもあるのだが、それはまた別の話だろう。


『色々考えながら話すウェンディの事だ。こんな掛け合いのような問答の方が、かえっていいだろう。本気では言ってない事、織り交ぜた本音、理解できる満足感、高揚感。“世界は楽しいからこそ、愉しめる”のだぞ、と。』


>>ウェンディ

22日前 No.378

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/甲板】


説明や噂話に対して女神(※)は雷雲を見つめるばかりだったのだが、ちんちくりんの危険人物(※)は感嘆の後に急にブツブツと色々喋りだした。


「ずっと同じ場所に発生していることは珍しい事例だから、不思議な事を解明するために色々考えられてきたんだ。結局、中に至ることは叶わず、構想の噂話が残ったというのが顛末だけどね。」


長い時を歩んできた阿久朗は因果を補足しておく。
そうしてしばらく風を浴び、風景を眺め、考察を楽しんだ。相変わらず、手は繋いだままだ。万一にも吹き飛ばされたくない。シャーリィがそろそろ中に戻ろうというので、特にやることも無し、戻ることに同意して頷く。


「コントロールルームは行ってもつまらないぞ。止めはしないが、ラウンジでのんびりするか部屋を整理した方が良いんじゃないのか?」


コントロールルームというリーリエに言葉を返す。当の本人はシャルルを呼んでいるが、こっちにはシャーリィが居るし、伝えられれば誰でも構わない。
時間はまだお昼には早いというところだが、ラウンジで食事の用意をする事だってできるだろう。アンダーグラウンド到着は夕暮れ時になる。予定では船に1泊するようだし、荷物の整理は必要なのではと。
とりあえず皆が動き出すのを待つ阿久朗であった。


>>シャーリィ、リーリエ、シャルル、All



【気をつけろ!実は女神は危険人物だ!デスクッキング
を望んだわけじゃないんです!本当です!落ち着いて下さい!】

22日前 No.379

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/甲板】

「分かったにゃー」

リーリエに呼ばれ、くるりと振り返る。微かに感じた降ってくる水特有の匂いは、こちらへは来ないことが分かった。

「にしても不思議にゃ。ずっと同じ所に雲があるにゃんて、聞いたこともないにゃ」

後ろに見える雲を見てそう言った。
そして、阿久朗の提案を受け、少し考える。

「私の荷物、ポーチの中身だけにゃ。暇だし、ラウンジへ行くにゃあ」

「誰か一緒に行くにゃ?」そう付け加えて甲板を後にしようとする。

≫シャーリィ、リーリエ、阿久朗

【さあ、一体誰が暗黒物質(ダークマター)の餌食になるのか!主人公枠として、ソラに乞うご期待(適当)】

21日前 No.380

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/甲板→ラウンジルーム】

ラウンジへ行くというシャルルの提案は、シャーリィにはなかなか魅力的だった。
彼女自身、興奮して忘れていたが、慣れない空の旅に対する疲労もあり、少しゆっくりしたいという願望があった。

「では、すこし休みましょうか。お茶でも淹れますね。」

そう言って、シャーリィはいそいそとキッチンに向かう。

「……折角ですから、何か食べられるものも作りましょうか。皆さんもいかがです?」

何気ない調子で皆に問いかける。


>>リーリエ、シャルル、阿久朗



【なんかすごく期待されてる?のでシャーリィのターンということでよろしいでしょうか。最終的に食べる食べないはともかく、この時点では賛同していただけると助かります。】

17日前 No.381

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/三階/展望室→】


「バカね。嘘と誤魔化しは得意だって言ってるのよ。あと、雲隠れするのもね」


軽快に冗談を口走るソラに対して、ウェンディは呆れるように、けれど何処か楽しげに言葉を返す。
尤も、言っている内容は随分とハードなもので、どうやら彼女の言う『最低限のフォロー』とは口から出任せ嘘八百で乗り切るか、さっさと行方を晦ます手引きをするかの二択であるらしい。
無論それではさながら犯罪者であり、つまり言外に彼が仲間全員―――それが揃いも揃って歳若い女性である―――を『大事な人』だと言い切るのは犯罪的だと茶化しているのだろう。

………同時に。人目を憚る咎人がするようなそれを『得意だ』と言い切る彼女もまた、大概なものである。
その言葉は取りも直さず彼女が自身の存在自体に少なくない罪の意識を抱いている証左に他ならず、また過去に誰かが彼女にそう告げたのであろうことが伺える。
今の彼女に後ろ暗い雰囲気はない。軽口を叩き合っている最中なのだから当然だ。だから、彼女自身いまの発言にそういった意味合いを含めている自覚はないのかもしれない。
しかしながら、それゆえに。たとえ取りとめのない意思疎通のなかであっても、その姿がうっすらと見え隠れするほどに、彼女の劣等感と無意識下の葛藤は根深いと言えるだろう。


ちなみに余談になるが、ソラの『恋愛経験が皆無』という発言に、ウェンディはあえて触れないことにした。
またくだらないウソを………と内心ではチクチク突っついているものの、万が一それが紛れもない真実だった場合にどういう顔をしていいのか分からなかったからだ。
爽やかな顔をして実は相当な地雷なのか、いい歳こいて該当者が出ないほど滅茶苦茶に理想が高いのか、運命の悪戯かという具合で機会に恵まれなかったのか、複雑な環境と事情が重なったのか、或いは―――。
適当にザックリと想像できそうな理由をいくつかあげつらってはみたものの、どれも無粋な詮索に過ぎないと結論付けて、ウェンディは考えるのをやめた。


「つまり、あなたが何をどう『大事』だと感じても、それはあなたの自由ってこと? 一度仲間として認めたなら、あとはもう無条件で大事ってわけ。ああ、そう………ふうん。言ってくれるわ。
 そこまで言うなら、ちゃんと平等に皆の面倒を見てあげなさいよ。途中で投げ出すのはナシ、志半ばで倒れるのもナシ。いい? ―――私は、“慣れている”からいいけれど。あの娘たちにそういう気持ちは味わってほしくないもの」


ま、その目的は『世界を冒険する』なんて大雑把極まりないものだけれど―――と、ウェンディは肩を竦めた。
正直なところを言えば、ソラの心情とて彼女も薄々察している。元よりごく小規模の新米ギルドなのだ。互いの関係は良好であって損はないし、むしろそうあるべきだろう。
けれど。置いて行くこと、置いて行かれること。そのどちらも経験している彼女にすれば、下手に関係を結んでしまうとそれが綻び解けたときのコンプレックスが増すことも知っている。
だからこそ、あえて強く示しているのだ。持っている器や実力は抜きにして、あなたに心の底から、皆を悲しい思い出にしないだけの覚悟があるのか、と。

返答は待たない。わざわざ言葉を返してもらわなくても、これからの行動で意思表示してくれればそれでいい。
そう言わんばかりに、ウェンディはソラにラウンジに戻ることを提案する。尤も、提案と言っても『あたしはラウンジに行くから、あなたも来るならどうぞ』なんてそっけないものだったが。
彼の隣を通り過ぎて、二階に繋がる梯子の前に立って。そこで、彼女は羽織っているローブの裾を皺が出来るくらいに握りしめて、ポツリと零すように言った。


「………ひとつだけ訊かせて。あたしをその『大事な人』に含めて、本当に良かったの?」


単純な質問だ。それでいて、『後悔はさせない』と豪語する彼女には少々そぐわない問い掛けでもある。
では、なぜ彼女がこんな今更な問いを投げたのか。言うまでもない、それは彼女がいまもって不安で仕方がないからだ。
自分のような“面倒事”を仲間の枠組みに迎え入れて、そんな愚行を犯して、緑衣の彼とその仲間たちは本当に後悔しないのか。
勿論後悔させないだけの働きで貢献する気概はある。あるがしかし、それ以上に自分の存在に然るべき価値を見出せない。彼女を芯から雁字搦めにする「所属感の欠如」という名の劣等感情の片鱗が、そこにあった。


>>ソラ

17日前 No.382

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/甲板→ラウンジルーム】


コントロールルームに行ってもつまらないと阿久朗が言う。
この巨大な飛空船を動かす部屋だ。どんな感じなのか気になっていはいたのだが。他の二人もラウンジで休憩するとのことなので、リーリエもそれじゃあと仕方なくラウンジに留まる。まあ、この船でこれから旅をするのだ。今すぐでなくとも、時間があればいつでも見に行けるだろう。

「ああ、そうだ。帽子をありがとうな、阿久朗」

室内に入り、降り注ぐ陽光を気にする必要が無くなったので返そうと。繋いだままだった手を離して帽子を脱ぎ、阿久朗の頭に被せて位置を調整する。
まあまあと言われる程度にはリーリエにはあまり似合わなかった(と本人は思っている)が、やはり阿久朗には良く似合う。調整し終えるとやや引きで見て「うむ、かっこいいぞ」と笑みを浮かべた。

なんてことをしていると、シャーリィが何か食べられるものを作ると言う。
お昼には少し早いが、興奮してはしゃいでいたせいだろうか。小腹が空いているので、是非にと言葉を返す。

「手伝いは必要か? できることがあれば遠慮なく言ってくれ!」

と、キッチンへ向かうシャーリィに言いながら軽く袖を捲くって。
家にいた頃、一人で料理することはなかったが手伝いはよくしていた。といっても皿の準備をしたりサラダを盛り付けたりと簡単なものだけだが。

『シャーリィは料理ができるのか。機会があれば、少し教えてもらおうかな……』

なんて。今はまだ、呑気にそんなことを考えていた。


>>シャーリィ、シャルル、阿久朗

17日前 No.383

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/三階展望室】

彼女への問答は上手いこと思惑通りに楽しんでもらえたようだと見て取れた。返ってきた内容自体は誉められたものではないが、これは言わば遊び────つまりは冗談の様なものだ。この機会にどうこう言うのは筋が違う。

『ただそれを軽んじるかはまた別…。彼女もまた、露骨に言うに憚られる事を平然と口にしている。これをどう取るべきか…。』

先ず一つは、彼女がそれ(冗談の様な言葉遊び)をする事に際して、考えを巡らせているか否か。

『あるならば、警戒が強く、この言葉にも“明確な意図”がある。否ならば、その程度には親しみがあり、またこの言葉が“無意識に出た”ということになる。これは問題だ。いや、課題と言うべきか…。』

ソラ自身、過去に己が眼で見たことのある事柄でもある。が、それを嘆き哀しむことはできても────目の前に対象がある現在においても────明確な手を打つことはできない。
それは哀しくも“当たり前”に含まれる仕方のない事だ。仕方のない事を考えたとて、気を揉むだけだ。そうして人は流されることを良しとするのだろう。

そうしていると至極真っ当な忠告を受けた。個人として、勿論そのつもりであり、理解と覚悟を覚えていることだ。だが、これにも返す意味は薄い。どちらかが激情にでも駆られているならまだしも、ここでは互いに冷静だ。軍なら問題にもなるだろうが、ここは冒険者活動組合(ギルド)で相手はその仲間だ。
形式的な上下関係はあれど、それを露骨に言う気もなければ、意識させる気など塵ほどもない。対等でいいのだ。日常において無用な立場等捨て置けばいい。

『────どのみち、保証できないことだ。あの時だって、庇わなければ今のウェンディはないだろう。悲しい出来事も人の糧になる。そう、信じる他にない。人は、弱いことを忘れてはいけないということだろう。』

無言のまま話を聞くと、ウェンディは通り抜けラウンジに向かうそうだ。これを見るに、やはりこの問答を続ける意味は薄そうだ。とソラは思考に区切りを付けた。
しかし、彼女は足早に梯子を降りることはなく、肩をふるわせるようにしてか細い言葉を絞り出した。


「────良かったさ。」


「まだ始まったばかりだけど、男一人だしな。しっかりしてるし、色々あったのは分かるけど、誰だってそれはあるもので良し悪しはつけられない。つけちゃいけない。こんなご時世の中、非道に手を染めずに独りでやってきただけで評価できる。悪い事なんて何一つないさ。少し迷惑かけられるのが、仲間ってもんだろ?」


振り返り、彼女の小さな背中に言うと、震えて動かない彼女の頭を撫でようと手を伸ばす。

>>ウェンディ


【これは取った!完璧な流れ!背面攻撃!行ける!…ところでこれはなにか逃げられない様な雰囲気がしている気がするのですが、気のせいですよね?展望室でゆっくり珈琲でも飲もうかな。】

16日前 No.384

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/甲板→ラウンジルーム】


自身の発言によるものかは分からないが、皆がラウンジルームで一服する事になった。阿久朗にとってはありがたい事だ。
そうして一安心していると、握っていた手が放される。離れたリーリエを覗く様に見るが、そこには麦わら帽子があるばかりだった。
甲斐甲斐しいリーリエによって被らされた帽子の位置が整えられるのを待つ。そんなことで機嫌を損ねるほど子どもではないと阿久朗は自分に言い聞かせる。

しかし、やはりこのちんちくりんの吸血魔法少女は余計なことを言わずにはいられないようだ…。

阿久朗は帽子を整えられて顔を上げるとそこにはリーリエのじっと見る顔があり、一瞥の後に彼女が笑顔を見せると『うむ、かっこいいぞ』と一言言うのだった。


「か、かかか!かっ!かかっこよくなんかないわ!」


顔を赤くして叫ぶが、当の本人は女神が何やら飲み物とお茶請けを用意する様でそちらの方に声を掛けていた。声は聞こえていただろうが、必死の抵抗をしれっと流されたようで、阿久朗は「むー!」と頬を膨らませるのだった。

『まったく!これだからちんちくりんは!もうしらん!おれはしらんぞ!』

阿久朗はコツコツと足早に移動するとソファーに座った。いっぱいある丸椅子は高いのだ。テーブルも高いし、食べずらい。
一応、小腹は空いたのでこの際ご馳走になるのもやぶさかではなく、ちょっと面倒なのは居るが、待つことにする阿久朗なのであった。

>>シャーリィ、リーリエ、シャルル、All


【阿久朗は特殊な人間なので、味覚はありますが消化器官などはなく、呑み込んだものは生命力として補填されます。充電の様な感覚です。】

16日前 No.385

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

そしてシャーリィの料理が始まった。
まずは人数分の皿と食器を用意し、手伝いを申し出てくれたリーリエに手渡す。

「では、リーリエさんはこちらを並べておいてください。……あまり皆さんをお待たせしたくないので、あるもので適当に作ってしまいますね。」

そう言って、キッチンに引き返す。

最初に犠牲になったのは野菜たちだった。
皮を剥くどころか、水洗いすらすることなく切り刻んでは大鍋に放り込んでいく。
そのなかには、きちんと処理しなければ有害なものもあるだろう。しかし、シャーリィにはお構い無しだ。
その後は肉、魚、調味料と、シャーリィの目に留まったものたちから順に悲劇へと巻き込まれていく。
極めつけに、食用かどうかも疑わしい乳白色の液体をドボドボと投下し煮込み始める。

そう、彼女は宣言通り『あるものでテキトーに』作っているのだ。

もちろん、まともな料理ができようはずもない。鍋のなかの具材は毒々しい虹色の光沢を放っていたが、かき混ぜるうちにやがて、黒一色に染まった。

シャーリィはその物体を鍋ごとテーブルに移動し、満足そうな笑みを浮かべる。

「さぁ、お待たせしました!どうぞ召し上がれ!」

そう言ってテーブルの上にどっかり置かれた鍋の中では、泡が次々と生まれては弾け、それぞれが異様な匂いを撒き散らしている。


>>ALL

15日前 No.386

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

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14日前 No.387

リーリエ @socius137☆fu53JKjHmH2 ★igH1aL2tc6_mwG

【リーリエ/ラウンジルーム】


皿と食器をシャーリィから受け取る。やや重たくは感じたものの、リーリエも流石にそこまで非力ではない。
ソファーの方に座っている阿久朗含め、危なげなく皆が座るであろう席の前、机の上に並べていく。

『…………ん?』

並べ終わってすこし経った頃だろうか。シャルルと同じように、リーリエもその臭いに――異変に気づいたのは。
今まで嗅いだこともないような、不思議な臭い。あらゆるものがごちゃまぜになったような、決して良いとは言えない臭い。
一言で表すならば、まさしく混沌と呼ぶに相応しく。なぜだろう、体が自然と震えてくるのは。

そうしてテーブルに出てきたのは、最早食べ物と呼んでもいい物なのか。鍋いっぱいの黒い"なにか"であった。

取り敢えず自分の皿に取り分けてみる。
臭いは先程も感じた通り。しかしこうして目の前にすると、より強烈だ。闇のように真っ黒なそのスープの表面にはこぽこぽと泡が発生している。どうやら沸騰しているという訳ではなさそうだが……。

「ふむ、見たこともない料理だ。しかしこの感じ、よほど刺激的な味なのだろうな」

余談だが、リーリエは生まれてこの方、不味い料理というものを食べたことがない。
愛しい彼を射止めるためにと料理の腕を磨き続けた母上の下で育ち、数日だがお世話になった酒場のマスターの腕は言わずもがなである。
勿論料理に不味いものがある、とは知識の上では知っているが、体感したことがない。

だからこそ、だろうか。どこか油断はしていたし、好奇心もあったと思う。
そもそもパーティの中でも飛び抜けた優しさを持ち、率先して料理を作り始めたシャーリィがメシマズであるなど、この時点でのリーリエは思い浮かびさえしなかった。

スプーンで掬い、ほとんどシャルルと同じタイミングで口へ運ぶ。
臭いが混沌であるならば、味もまた混沌であった。あらゆる味がごちゃまぜになり、それが一切調和することなく喧嘩しあっている。名状し難く冒涜的なそれは、料理というよりは最早兵器の域であった。

繰り返すが、リーリエは生まれてこの方、不味い料理というものを食べたことがない。故に、耐性がない。
いや、シャルルでさえこうなってしまったのだから、耐性云々のレベルではなかったのかもしれない。
味を感じ、脳に届け、それを判断する前に生命としての生存本能が、強いストレスに対しての防衛策として意識を手放すのは必然だったのだろう。
手から滑り落ちたスプーンが床で悲しげな音を立て、リーリエは机に突っ伏すように倒れた。

…………少々強く頭をぶつけたものの、食器に顔を突っ込まなかったのは不幸中の幸いだろうか。


>>ALL

13日前 No.388

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【阿久朗/ラウンジルーム】


どうやら食事ができたようだが、運ばれた鍋の匂いが可笑しい。
阿久朗は先程までリーリエに言い知れない憤りを悶々とさせていた為に気付かなかったのだが、これは『食べ物の匂いではない』のだ。

先にテーブルに置かれた鍋の中身を食べたシャルルとリーリエは悶絶して気絶・痙攣を起こしている。
阿久朗は強風に怯えた時のようにいやな汗が身体から出ている事を感じた。

『これを食べるのはマズイ。色々な意味で。』

色々な世界でこういった種の女性が存在することは歴史的に認知している。所謂、メシマズ────いや、その原点ともいえる暗黒物質を生み出す力を持つ女性のことだ。
メシマズとは、見た目は普通かそれ以上の食事なのだが、なぜかそれは似ても似つかぬ味を秘めており、そのギャップと強烈な味覚刺激によって、口にした者の意識を奪い去るという凶悪極まりないものだ。

では原点とされる暗黒物質(ダークマター)とは何か?
それは上位とも下位ともいえる才能である。起原は卵焼きであったそうだ。その卵焼きは焼き過ぎでそうなったのかもしれないが、見た目を黒い塊と化したものであったそうだ。
本来の暗黒物質とは、夜空を彩る妖艶な黒。星の回りによって、陽光が届かぬ間に覗くあの姿が、空の本来の色。
朝の青空は、この星の周りにある有害物質を防ぐ結界の様な膜が、陽光に照らされる事で空の色を青に見せているのだという。
シャルルの口元を見るに、女神は後者の可能性が激熱であり、このままではボーナス確定なのは目に見えている。

『こ、ここは圧倒的不利によって、戦略的撤退後にちんちくりん達の救助をしなければなるまいて!皆待ってるが良いぞ!』

そうして阿久朗はソファーから降り、一足跳びでラウンジの取っ手に引っかかるとそのままスライディングの要領で僅かに空いた扉から出て行くのだった。

>>シャーリィ、リーリエ、シャルル、All


【利得のないキャラは撤退します(`・ω・´)キリッ】

13日前 No.389

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/三階/展望室→】

改めて思えば、なぜそんな質問をしたのかウェンディには分からない。
いや、原因は分かるのだ。それこそ、先述したように彼女の不安が言葉として零れたに過ぎず、それは本来孤独では生きられないヒトとして当然のことである。
分からないのはその動機。不安だからといって、それにいちいち泣き言を呟くようではやっていられない。孤独に耐え切れるヒトはいないと言うが、彼女はそういう世界に生きてきたはずだ。
人目を忍び、効率を尊び、関係を排し、損得を優先して―――代わりに、独りでは持て余すほどの自由を得る。それに慣れたつもりでもいた。

だからこそ。そんなものは一部の、通常あるべきではないものであって。
比較的穏やかないまの治世において、大多数の人間が得るべき日常とはこれほど他人と触れ合うものなのだ………と。
ここ数日で途端に流れを変えた現実に、まだ頭が追い付いていないだけと知るのは、もう少し先のことになる。


「―――………バカね、ホントに。罪を犯さなかったのは、たまたまその必要に迫られなかっただけ。それを正当化する理由さえあれば、きっと迷わずやっていたわ。
 それに、掛かる迷惑を超える利益があるから手を結ぶのよ。そんなふうに甘い考えでいたら、いつか足元を掬われるわね。まあ、でも―――今はその甘さに、縋るしかないのよね」


ふと、俯き加減の後頭部をそっと包む暖かな感触を甘受しながら、ウェンディは再び調子を取り戻したように溜めた息をひとつ吐き出した。
本当は、そう。こうして腹に溜めたものを適時吐き出していかなければ、ヒトはきっと自らの心の重みで潰れてしまう。
話したところで解決もせず、糸口も見えないような悩みでも、言葉にして誰かにぶつけることで気持ちが軽くなるというのは強ち間違いでもないのだ。
その大切さを彼女が実感しているかは兎も角として、彼女は一通り忠告めいた台詞を紡いだあと、諦めたように苦笑した。

言葉尻に含まれた、呆れにも似た声色は。けれど、彼女を隔てる分厚い氷壁の一枚目を、僅かに溶かしたのかも知れない。


ウェンディは自らソラの掌をその手を重ねて頭から降ろすと、一足先に梯子を下る。


「………すこし、話しすぎたわね。あたし、先に行ってるわ」


どこか気恥ずかしくなったのか、咳払いを挟んでそう言った彼女は。
それが無意識のうちにソラの同行を求めるような発言になっていることなど、まるで気づきもしなかった。


>>ソラ



【→ラウンジルーム】


―――悲報。ないし訃報。或いは彼女にとって、それは警報だった。
端的に言えばシリアスさん無事崩壊、ムード先生消滅退場。嫌な予感はしていたが、それはいよいよもって現実になりそうだとウェンディはラウンジルームに向かう足を止めた。

最初に異変を感じたのは、ラウンジルームに繋がるやや半開きの扉から、何か大きなもの―――およそ人間大前後の―――が倒れたような、騒々しい物音が聞こえた時だ。
推定、数はふたつ。その片方は控えめな音量ではあったもの、何やら不穏な気配は到底隠しようもないこと請け合いだ。
この時点でウェンディは踵を返すかどうかたっぷり十秒ほど悩んで見せたものだが、まだ不注意で棚を倒したとか、何かに足を引っ掛けてスッ転んだとか、そういった不慮の事故の可能性も考えられる。
だとすれば、場合と度合いによっては人手を要するかもしれない。そう無理矢理自分を納得させ、直進再開。此処で一度、彼女は撤退を図るベストタイミングを逃す。

しかしながら、長らくソロで生き抜いてきた危機管理能力は伊達ではない。
他でもない前方、目的地ラウンジルームの扉の隙間から得体の知れない動く非生物が飛び出してきた時には、彼女の苦い顔はついに極まるところまで極まることになる。
ここまでくれば誰でも悪い想像くらいはするというものだが、ウェンディの行動は素早かった。
しっかり整備し直した右の愛銃を最小限のタイムラグで抜き放ち、飛び出してきたナニカの進路を塞ぐように立ちまわって銃口を突きつける。
新品の船内に傷をつけるのは躊躇われたために威嚇射撃こそなかったが、鈍く金属特有の光沢を放つそれは十分に牽制と威圧を得られるであろう。同時に、左手に生命力が躍動するのを確認する。


「はい、フリーズ。あなた、何者かしら? 返答によっては額をブチ抜くからそのつもりで」


矯めつ眇めつその姿を眺めながら、ウェンディは思案する
最初は彼女より多少小さいものの人間の子供かと思ったが、違う。腰から下に見える特徴が、明らかにそうではないと主張している。
有り体に言えば案山子。義足にしては不便極まりないであろう木製の一本足で器用に動く様は愛らしいのだろうが、ウェンディにそんなことはどうでもよかった。
彼女が今なにより願っているのは、『騒音の原因がコイツであってほしい』という一点のみである。
理由は言わずもがな、仮にコイツがその様子から『何らかの脅威から逃げ出してきた』とする場合、もっと悪質なサムシングがあの扉の先には待ち構えているのだ。
相変わらず、頭痛の種に事欠かない。苛立ちにも似た感情で集めた生命力を左手で弄びながら、眼前の何者かの返答を待つ。

―――でも、なんとなく分かっているのよ。だって、なんか妙なニオイがするんだもの。
この頃には自分に追いついているであろうソラに相談する気力すらも湧かず、ウェンディは自分の目がジットリと据わっていくのを感じていた。


>>All

11日前 No.390

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

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11日前 No.391

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/ラウンジルーム前→】

鈍く威圧的な、それでいて冷たい光沢を放つ愛銃を向けられて慌てふためく彼を見ても、ウェンディは眉ひとつ動かさなかった。
否、動かす余裕などなかったと言ったほうが語弊は少ない。彼女はいま、嗅覚から仄かに伝わる異変にどう無関係を貫くかを全力で思案している真っ最中であるからだ。
彼女の得意分野のひとつには思考の並列化、つまり情報の同時処理が挙げられるが、現在そのリソースの大半を割いていると言っていい。
そして残った僅かな思考で機械的に威嚇と牽制をしているわけで、ぶっちゃけ相手方がどう反応しようが構わなかった―――と、後に当時を振り返っていたとかいないとか。

それでも『満足な答えを返してこない』という事実だけは残るもので、状況も手伝って苛立ちに任せ生命力を宿した左手を唸らせようかと考え始めた頃。
不意に肩を掴んだ掌に少しばかり表情を顰めるが、その相手がソラであること、またその彼が放った言葉があまりにも荒唐無稽に思えたことが相まって、ウェンディはすっかりジト目になるのを堪えられなかった。


「は、はあ? ………なるほど、これがスタッフ。冗談も休み休み言ってほしいものだわ。見た目で判断するのは好きじゃないけれど、外見に拘らないのも限度があると思わない?」


まあ、妥当な感想ではあるのだろう。何しろ案山子であるのだし、それが船内スタッフですと言われたところで首を傾げない者のほうが少なかろう。
尤も、嘘であるとも思っていない。ただ、つくづく自分とは世界観が違うと思い知っているだけで。言葉尻がいちいち辛辣な嫌味になるのは、いまの時点での彼女の個性のようなものだ。
案山子のほうも丁寧なのかそうでないのか分からない自己紹介を大真面目にしているし、案山子を相手に形だけでも会釈をする自分を考えると改めて突っ掛かるのもバカバカしい。

―――ま、いいわ、と。
ここで言及しても時間の無駄だと切り上げたウェンディは、銃を懐に仕舞うと本腰を上げて撤退を図る。
どうすれば自然に、かつスマートに、疑問を抱かせない形で立ち去れるか。
さながら授業をすっぽかすための尤もらしい理由を探す学徒のように脳内のアイデアを探し求めるウェンディだったが、大声で助けを求める阿久朗と即断即決で扉を開けたソラによってその機を華麗に逃した。

こうなっては致し方ない、元よりラウンジに誘ったのは―――いや、誘ってはいない。そんなつもりはないったらない。ないけれど、まあ、先に向かおうとしたのは自分であるし。
そう腹を括ってソラに続いた彼女が抱いた感想は、概ねソラが感じたそれと相違ないものであった。
彼の背後に回っていると充分な視界は確保できないのでそのあたりの情報は割愛するが、なんといってもニオイがおかしい。半開きの時から心なし漂っていた元凶がそこには鎮座しているのだ、当然である。

別に卒倒するほどの刺激臭なわけでもなければ、吸えば身体を毒されるような悪性のガスが充満している気配もしない。
ただ、嗅いだことのないような、それでいて嗅いだことのある様々なニオイが一緒くたに凝縮されて混濁したような、複雑なニオイが鼻腔に突き抜けてくる。
一概にクサイとも言えない、しかし決して心地好い香りでは有り得ない、やっぱり『おかしい』としか表現できないそれは、ひとまず命の危険は感じない。
そのはずなのだが、ウェンディは自分の危険察知能力が狂ってしまったのではないかと疑えて仕方がなかった。

だって二人倒れてるし。グッタリしてるし。意識ないっぽいし。
さっきの物音はこの二人が倒れたせいだろうが、どういった魔術を使えばシャルルは愚か耐性の高いリーリエまで昏睡させられるのか皆目見当もつかなかった。


が。


「―――え、なに、鍋? ………ちょっと待って、頭が痛くなってきたわ。状況の整理を脳が拒否してるわねコレ」


その源である物体Xを視界に捉えてしまったウェンディは、ついに考察をほっぽりだして文字通り頭を抱えるのだった。
まさか、自分の脳のほうがフリーズすることになるとは―――なんて下らない洒落を零すような余裕は、彼女にはない。


>>All

9日前 No.392

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

二人がラウンジルームに姿を現したのを確認して、シャーリィは嬉しそうに鍋をよそう。

「すみません、小腹が空いてしまったので、キッチンを少々お借りしました。折角ですからお二人もぜひ召し上がってください。」

ソラの疑問にズレた答えを返しつつ、二人の目の前に皿を置く。

ここに来てようやく、シャーリィは二人の困惑している様子に気がついた。
どうもテーブルに突っ伏しているリーリエとシャルルが気になっているようだというところまでは思い至ったシャーリィだったが、事も無げに言い放った。

「リーリエさんとシャルルさんですか?
……ふふ、よほどお疲れだったみたいですね。まだ食べ終わってないのに眠ってしまわれたので、もう少しそっとしておいてあげましょう。」

シャーリィは自分の言葉を信じて疑わない様子で、穏和な笑みを浮かべながら「さぁ、召し上がれ」と二人に食事を強く勧める。

>>ソラ、ウェンディ、ALL

9日前 No.393

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/阿久朗/ラウンジルーム】


どうやら後者が適切だったようだ。

阿久朗の話を踏まえれば、この惨状に独り佇むシャーリィが、この空間(料理X)を作り上げたことは容易に想像ができる。
それと他のメンバーの様に彼女が気絶してないと言うことは、彼女が味見をしていないということも想定できる。

皿に取り分けられた《名状し難き不浄なる黒》はまるで不定形の魔物の様に、自身の膨張と破裂によって蠢いている。

『良く食器が耐えているな』とソラは、ほとほと呆れ果てた先で口元に半笑いを浮かべながら感心する。


ソ「し、シャーリィ…そいつは有難いが、これの味見はしたのか?二人の様子を見ると、かなり刺激が強いみたいだが、あんまりきついものは苦手でな。せめて、どういう味が教えてくれないか?」


ソラは“いやな汗”を感じつつ、シャーリィに問いかけた。問いかけざるを得なかった。思考もそうだが、身体もこれを食べることに強い拒否反応を示している。

そんな中、阿久朗は半開きになった扉から今後の経緯を覗き込むばかりだ。船の運航についてもそうだが、ここで息絶える訳にはいかない。
このまま皆がかの毒牙の餌食となる様なら、静寂を待った後に救助しなければならない。まさかこんなところでギルドの命運が途絶えるなど、あってはならないことだ。

この船のスタッフとして、阿久朗は先を行ったこのギルドの舵取り人と唯一の一般常識を踏まえた世渡り上手を見送るのだった。


>>All



【キーファ/コントロールルーム】


ギルドの命運が左右しているそんな中、《黒杭》ことキーファは、運航ルートの確認と動力や機器の正常稼働を見守っていた。
仕事上慣れ親しんだ運航ルートだが、気を抜くのはあまり好ましくない。それは彼が《魔導機構》にも精通する知識と技術を持っている故でもあり、それを独学で手に入れた変わり者ともなれば、通常とは視点が違う。
これは所謂アフターケアと言うものだ。稼働時間の少ない機械は時に予想をしなかったトラブルを運んでくることもある。それにいち早く対応するために彼はここに居るのだ。


「挙がってきたデータでも見てみるか…。」


キーファは登録されたギルドメンバーのステータスをモニターに表示する。


『ソラからある程度の情報を得ているが、何とも柔らかいPTだな。ぱっと見、要は回復役(ヒーラー)のシャーリィだろう。このPTの擬似的な体力補填と防御魔法は現場の生命線だ。攻撃魔法を持っていない様な話がネックだが、必須と言って言い存在だろう。』

『逆に一番上のウェンディはぱっとしないな。他は秀でたステータスが確認できるが、彼女は俺達魔法使い系統から見れば、並のステータスだろう。個人的には、面白いと想っているんだけどね。』

『次がシャルルか。こいつは見ての通りだな。ひたすら速い。ただ俺のようにそれを活かせているかといえば、どうだろうな。とはいえ《魔導機構》の情報網にないレベルの速さだから、相当だな。アップデートは見送っておくか…。本部に認知されるのは不本意だろうしな。』


そしてキーファは一息つく。なぜかと言えば、次は愛しの愛娘(大事なことなので2回)リーリエのステータスを眺めるからだ。
彼は彼女の初めてを守ってきたのだ。ステータスは覗きたかったが、それを生態的に可能とする恩恵(スキル)を得ることは叶わず、どこぞのギルドに入れて〜など以ての外だった為、守る他になかったともいえるが。


『どれどれ…。流石我等が娘、優秀な魔力値じゃないか。どおりであんなに可愛いわけだな、うん。お、早速防御値の上昇傾向があるようだな。肉体の弱い魔族にはよくある事だからな。ふむ、順調そうだ。この分なら、今回の“彼女”の前に出ても大丈夫だろう。』


そうして一瞥の後にこの船の登録情報を消すと、ギルド本部の掲載情報を眺める。大したことは載ってない。大森林の大樹を守る大狼から吉兆のお告げがあったとか、セントラル付近の魔物の危険度低下 謎の魔法使い《翡翠の風》とは?なんてのだ。

新着で気になったのは《鬼武者》桜牙を取り上げた記事だ。なんでも、相変わらず自由に世界を渡り歩く《風来坊》桜牙の気に入った冒険者が現れたそうだ。
これによると彼の手腕によって、安全保障された祠がようやく(約半年間で)出来たそうだが、その際訪れた冒険者に最奥を訪れる者があり、それまで多くの侵入者を拒んできたゴブリンズリーダーとレッドキャップをルーキーに討ち取られたそうだ。

『つまり、うちの面々のことか。にしても本部情報を漁る人間なら知らないことはないんだが、ソラは流行とか有名人なんて気にしない質だからな。にしても随分近場に居たもんだ。』

その後、最終調整の済んだ最奥にて手合わせをしたそうだが、どうやら力比べの流れで“久しぶりに”一撃入れられてしまったようで今後の成長と再戦を楽しみにしているということらしい。
彼のコメントには「良い身体をした魔族の娘っ子だったのだが、なかなか気合いが入っていてな!楽しくてうっかり拳を外してしまった!ハッハッハw」と書かれていた。

『────…あの野郎うちの娘に何させてやがる。と言っても記事を見るにあいつは関与してないみたいだから、桜牙の気概を鑑みるに任意の上か。にしてもリーリエがなあ。意外と気概は俺に似たのか?…桜牙も有名になったもんだな。ルーキー時代が可愛く思えるぜ。』

そんな風にして時を過ごすキーファであった。


【キーファはどんどん大きな存在になっていきますね。ハハハ…。ちなみにマスターシーンです。阿久朗はああ言ってたけど、来ても良いのよ。】

7日前 No.394

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

ソラの問いかけに、シャーリィは照れくさそうに笑いながら答える。

「実は私、極度の猫舌なので味見はできないんです。でも、味は問題ないと思いますよ?
これは私の得意な料理で、この世のあらゆる美味が混ざりあったといわれる幻の料理《ヤミナベ》です。
━━━なんでも、一度手に取ってしまうと食べ終わるまで手放せなくなるほど美味しいという話ですよ!」

あくまで笑顔を保ちながら説明を続けていたシャーリィだが、ソラが食べるのを避けたがっているのを感じ、初めて顔を曇らせる。

「そう……ですか。特に刺激的な味というわけではないのですが、苦手ということであれば仕方ないですね。」

半分は自分に言い聞かせるように話し、すがるような視線をウェンディに送る。

「……ウェンディちゃんは、私の料理食べてくれるよね?」


>>ソラ、ウェンディ、ALL



【得意料理は闇鍋です(笑)】

4日前 No.395

春宮 @12122404 ★Tablet=4fg2rbSSgp

【シャルル/ラウンジルーム】

「にゃあ……」

辛うじて飲み込まなかった一部のナニカをべしゃ、と吐き出して、ゆっくりと幽霊の様に立ち上がる。生気のない目でゆらり、ゆらりとソラとウェンディへ近づいていく。

「いろんな味がするにゃ……甘くて苦くて酸っぱくて渋くて辛くて舌がピリピリして……にゃはは」

マジカルバナナを食材にしたらこんな味になるだろうなという感じ。もちろん、生命に危険が及ぶレベルで。大量摂取したら命に関わるタイプだ。

「でも、食べないなんて不公平だにゃあ。だから……」

そして、ソラとウェンディの横をすり抜け、ラウンジルームの扉に手をかける。阿久朗が扉の先に居たが、それを引っ掴んで部屋に引きずり込みながらドアを閉める。

「道連れ……にゃ」

そのまま力尽きて(毒が回って)バタン、と倒れ込む。丁度自身の体がドアストッパーになる様に。

「きゅう……」

≫周辺all

【退路を絶っていくスタイル。死屍累々希望。】

4日前 No.396

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/ラウンジルーム】


端的に言って。

状況は刻一刻と―――否。そんな生易しい表現では到底物足りない。まさに急転直下、高速艇エメラルダも諸手を挙げて降参間違いなしの超スピードで泥沼へと向かっている。
ウェンディはこの場合、あくまで事態が前に進んだだけで、その先に待つ「解決」は考えたくもないものだろうと太鼓判を押した。
ここでようやく、彼女は今自身が置かれている立場がどれほど絶望的か、整理と確認をボイコットする脳を気合いでフル稼働させて思考する。

まず、やはりあの鍋に注がれた混沌は、正規の料理場で錬成されたものらしい。
いったい何を一緒くたに放り込めばあの様相を呈するのか皆目見当もつかないが、街を発ったばかりの艇に腐敗物その他が積んであるとは考えにくい。
とすると、あれは一般的な食材から生み出されたことになる。この時点でウェンディは盛大に考察を諦めたくなったが、歯を食い縛って堪えた。

更なる頭痛を呼ぶのは、こんな兵器めいた代物を何食わぬ顔で誕生させた張本人であるシャーリィには、どうやら善意しかなさそうだということである。

字面だけ並べれば、彼女は簡単な空腹を訴えた少女らの為に腕を振るったに過ぎない。
きっと、それを食した者が『美味しい』と舌鼓を打ってくれることを期待していたのであろうことは用意に想像がつく。
が、そんな良心の果てに出来上ったものがなぜ劇物と化すのか。

―――ヤミナベ? いったい何を意味して名付けられた呼称なのか?
当然のようにそう呼ぶシャーリィはいったい全体どういうつもりなのか。
そもそも、どうして自分の作った料理の味への評価が人伝に聞いた情報なのか。
目の前でぶっ倒れた相手をああも都合よく解釈してしまう回路はどこがどうなっている?

疑問は尽きることなく溢れてくるが、それらを突きつけてやろうとあらん限りに叫ぶ理性は、ソラの控え目かつ当然の指摘にさえ顔を曇らせるいたいけな少女の姿に押し込められる。
こんなときに限って繊細な一面を推しだして来るなんて卑怯だと頭を抱えずにはいられない。これではどう断ってもウェンディのほうが外道に映るだろう。


(………いえ。形振り構ってる場合じゃないわ)


ウェンディは冷静に、冷酷に判断のできる人間だ。結構じゃないか、外道がなんだ。名誉だとか信頼だとか、そんなものより命が大事に決まっている。
なんとか同情を打ち負かした理性がガッツポーズをかましているような錯覚を覚えながら、撤退のために一歩退いた。

―――だが、遅い! この場にて、唯一彼女より素早い存在がいることをすっかり失念していたのは、ウェンディ史上最大のミステイクと言えるだろう、こともないが、兎も角。
『しまった』、と口走るよりもなお疾く、幽鬼と化した猫娘は華麗な体捌きで以て躍動し、彼女らの退路を瞬く間に潰してみせたのだ。
最初から警戒していればやりようもあったろう。手段を選ばなければ、先程左手に集めていた冷気でシャルルの靴でも床に氷漬けする程度はできたろうが―――
その仮定に意味はない。何もかもがもう遅いのだ。あまりの急展開に思考がマヒする。ついに理性も匙を投げたのか、すべてを諦めてふて寝を決め込んでいるに違いない。


ああ、これは、もう。


逡巡して。


「………そ、そうね。貴重な食糧を無駄にするのは、誰であれ好ましくないわけだし? ええ、そう。そうよね」


緊張と絶望で上手く廻らない口を懸命に動かしながら、スプーンを鍋に差し込む。
ヒドイ。なんていうかもう、ヒドイ。金属製の食器を侵食するかのようにドロリと蓄えられた怪物質を前に、気の利いた感想なんぞ浮かぶものか!
何も考えてはいけない。先程とは打って変わってあらゆる思考をカットしたウェンディは―――しかし、それを口元に運ぶことなく、きっとまだ抗おうとしているソラの眼前へと差し出した。


「はい。―――あーん」


意訳、死なば諸共。
このような死地に、それをあろうことか善意から生み出す混沌の天使の元に、ずっとひとりだった自分を引き摺りこんでくれやがりました張本人を逃がす理由はどこにもない。
心配せずとも、きっと自分もすぐに後を追うことになるだろう。―――だから、気兼ねなく先に逝け。

傍から見れば平和的な言葉と行動とは裏腹に、そんな有無を言わせぬ執念を静かな瞳に滾らせながら、ウェンディはスプーンを彼へと近づけた。


>>All



【慈悲はなんてなかった。】

3日前 No.397

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/阿久朗/ラウンジルーム】


ソ「悪いな。」

『YAAAAAAAAAAAA!!!せーふ!せぇぇふ!』

ソラはなんとかシャーリィの諦めの台詞を引き出したことに内心で安堵する。表情は苦笑気味だが、ガッツポーズはとっていない程度には冷静だ。

結果、その標的がウェンディに向かったが、この手の展開には手を出さない方が身のためだ。どんな風に事が転ぶか分かったものではない。

『口での戦いには口を挟まない方がいいだろう。ウェンディもそういうタイプだし、なんとか乗り切ってくれると信じるしかないな…』

ソラはそうして苦笑を浮かべつつ、ウェンディにアイコンタクトを送って、ここは下手に動くべきではないと隣で待機する。

するとまだ意識があったのか、生気の無いシャルルが不気味に起き上がると阿久朗がラウンジルームに引きずり込まれ、シャルルはそこで事切れるのだった。


阿「…こんの猫娘」


阿久朗はシャルルに憤慨するが、そんな場合ではないとソファーの影に転がり込む。

《隠れる》判定:20/100
阿久朗:14(成功)

何とか隠れることに成功し、シャルルも事切れた為、外的要因によって発見されることは無いだろうと阿久朗は一息つく。
しかし、物音が立ったのはたしかであり、最奥で影になり、背丈も小さいとはいえ、発見されていない可能性は低い。
阿久朗は聞き耳を立てつつ、帽子を腹下に抱え込み、必死に隠れることを選択した。

《感知》判定70/100
シャーリィ:83(失敗)
ソラ:91(失敗)
ウェンディ:4(決定的成功)

>>All


【まず、確定ロルの注意を致したいと思いますが、これは言わずもがな分かっていると思います故、追及は避けます。この処置は、断じて責めるものではない。そう記させて頂きたい。
媚も押し付けもしません。ただ、私達はそんなことをするために此処を利用しているのではないと信じています。
故、このことに関して後からどうのこうのと書き連ねる事は、私に免じて皆様お控え願います。
このメビウスリング掲示板サイトにおいて、こんな何処にでも起こる因果で、こんなことを書く私は本当に、変な、変わった人間だと思います。
他のカテゴリーでもそうですが、皆々様に注意され、ご迷惑をお掛けする次第に面目なく思います。

ですが、どうか聞いて頂きたい。
私は単純に争いたくは無いのです。競うことは望みますが、何も生み出さない争いを起こしたいとは皆様も思わないと思いたい。

であれば、どうにかプラスの感情が生まれることを願い、問題を解決したい。
どうかそれに協力していただきたいのです。

だからといって何かを産むわけでもありません。手放すことは簡単ですし、大したものを浪費しないネットの投稿何ぞ、取るに足らないものかもしれません。そう言う人も居るでしょう。

ですが、掛ける思いを持つ人は必ず居るのです。
どうかそれを当たり前の知識としてではなく、経験として実感していただきたい。
そんな風に愚かながら思っております。

さて、こんな具合にして、今回の対処は上記のものを踏まえ、投稿の内容になります。
この値自体は操作していません。私の記載している値についても皆様の信用を頼るほかにありません。
長くなっていますので簡潔にまとめていきますが、まず、今回の問題の対処としてロールを振らせていただきました。

結果的に阿久朗は隠れ、気付けたのはシャルルを除いて一番近いウェンディのみです。しかも決定的成功になりますので、阿久朗が引きずり込まれソファーに隠れた事は完全に把握しています。
これに関してどのようにロールしていただいても構いません。またロールしなくても同じとします。

長くなりましたが、それだけのことです。毎度毎度申し訳ありませんが、これからも何卒よろしくお願いします。】

>>皆様

3日前 No.398

GM@参加者募集 @uqtosora ★Android=0XeFVlXF3K

【ソラ/阿久朗/ラウンジルーム】


ソラはウェンディにアイコンタクトをとり、待機しようとした。

────しかし振り向いたそこには、およそ同一人物とは思い難い、とても素敵な光景が待っていた。所謂『はい、あーん』という奴だ。
ウェンディが何処でこんなことを学習し、実践する程の見聞と実力をつけたのかは分からないが、兎も角────


『こ、これが噂に聞くツンデレトイウヤツカ!それともギャップ萌トイウヤツカ!あー、これもうどうしよう!もう食べても良いんじゃないか?!ウェンディがこうまでしてるんだし、初めての年頃の異性へのあーんが俺なのはなかなか良いんじゃないか?!ぬあー!』


─────ソラは混乱した。

一団の長としてなんとも情けない限りだが、ウェンディは別に可愛くない訳ではない。小柄と言えばまあ小柄だが、人族と魔族の混血種にしては人間の恩恵が外見的には色濃く窺える。つまり、人族にしては少々小柄で色白だが、魔族にしては大きく、肌は強そうだ。となる。
髪もサラサラだし、立ち振る舞いなんかも全体的に見て綺麗系の女性に見える。小柄なのに綺麗に見えるのだから、リーリエの様なザ!可愛い系の小柄の女性と比較すれば、かなり魅惑的だろう。

リーリエにはリーリエの良さがあるのだが、これはまたの機会にしておこう。

兎も角だ。ソラにとって彼女ことウェンディは、不遇な環境の中この世界に産まれ、世界の残酷さ、現実を突き付けられながら、此処までなんとか辿り着いた奇跡と言っても過言ではない可能性を経た存在だ。

そんな彼女が仲間に加わるに当たり、今後守っていくというのは心の底から感じたことであり、そうしなければならないという衝動を肯定するに足る知見がある故のものだ。

では、現在の状況を振り返ってみよう。この差し出された《無慈悲なる絶対の黒》を食べることは、彼女を守ることを約束したソラの義務なのではなかろうか?


『なんとかシャーリィの諦めの言葉を引き出したが、賢いウェンディのことだ。きっとこの行為には、この状況を打開する秘策があるのかもしれない。でなければ彼女がこんなことをするなんて…。今のところは考え難い。』


ソラはこれを役得だと結論づける。どのみち、ウェンディが『はい、あーん』を実行し、ソラに食事を自ら率先して食べさせたと言う事実は残るのだ。彼女とそうした打ち解けた間柄になることは、悲願である彼女の普通への復帰にも繋がるかもしれない。


────実にこの間、10秒一寸。


ソ「…あーん」


結果的にソラは差し出されたソレを食べた。ウェンディの思い切った行為とそれによるギャップ萌を、ウェンディの全てを堪能するために。タダソレダケノタメニ…。

そうしてソラはゆっくりと倒れ、事切れるのだった。残念ながら余韻には浸れなかっただろう事は間違いない。が、あれほど嫌がっていたのにウェンディの「はい、あーん」によって、それを喜んで食べたという事実が残った。それが何かというのは最早詮無きことである。皆まで言うな。



新たな犠牲者が出たことを告げるドサッという落下音。ソファーに隠れる阿久朗はそれを聞いて肩をふるわせた。


『今見つかれば、絶対ヤラレル!』


阿久朗は見つからないことを願い、この事態が収まることをひたすらに祈った。下手を打てば、このまま旅が終わりを告げるかもしれないのだ。
新調した船はこの一回の乗船をもって、幽霊船(ゴーストシップ)へと変わることだろう。そんな結末を迎えるわけにはいかない。

阿久朗は使命感にも似た想いを胸に、存在意義を全うする覚悟を確かにするのだった。


>>All



【あれ?なんか、凄いことになってる?もうシャーリィの攻撃魔法とかこれでいいんじゃ…。ゴブリン肉よりヤバそうだよ?魔物も耐えられないよきっと。】

2日前 No.399

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

ウェンディが差し出したとたんにスプーンを口にしたソラを見て、シャーリィは笑顔を取り戻した。

「なぁんだ、ソラさんは食べさせてもらいたかったんですね。それならそうと言ってくれれば良かったのに。━━━はいソラさん、あ〜ん…………って、あれ?」

そのとき既にソラはテーブルに突っ伏していたが、シャーリィは動じることなく、ソラの頬をぺちぺちと軽く叩く。

「ソラさん?食べてすぐ寝るのはお行儀が悪いですよ〜。」

しかし起きる気配は無い。

「ずいぶんお疲れのようですね……。」

シャーリィは起こすのを諦め、行き場を失ったスプーンをウェンディに向ける。聖母のごとく穏やかな笑顔で。

「はいウェンディちゃん、あ〜ん」


>>ALL



【良いアイデアだと思ったので真似させてもらいました。
やはり「あーん」にはお返しがつきものですからね。笑】

9時間前 No.400

ウェンディ @mistnack ★H9PieMdH07_ACu

【ウェンディ/ラウンジルーム】

刹那、されど永劫にも似た―――こともないような苦悩の末に、ソラは口に運ばれた名状しがたきソレを口に含んだ。
きっと今の凄惨たる状況は、彼のキャパシティを超えていたのだろう。なにしろ良心だと思っていた少女が諸悪の根源であり、仲間の約半数が既に倒れ、信じていた最後のひとりにも裏切られたのだ。
こう表現すると濃厚な絶望感しか漂ってこないが、実際に部屋を満たしているのは怪物質独特の鼻を突くような異臭である。それはもう、真面目に考えるのが馬鹿らしくなっても致し方ないというものだろう。
だとすれば、彼が思考の矛先をやや都合の良い方向に定め、せめてもの精神安定剤としてほんの少しの欲望を織り交ぜたことも無理からぬことであり、責められたものではないのである。

そこまで分かった上で、ウェンディは極々簡潔な感想を抱いた。


(本当に、食べたわね。………正気? 男って皆こうなのかしら)


それのなんと、にべもないことだろう! ウェンディにとってはソラの決死の行動も、色情にまかせたものとしか映っていないらしい。これでは彼も浮かばれまい。
無論、彼女ではソラが何を思って食べたのか、何を理由にして食べたのかを知るはずもないとはいえ、あんまりにもあんまりである。
そんなウェンディに心情を知ってか知らずか、ソラは約二名の先駆者の例にもれず、バッタリと倒れ伏すのであった。南無。
咥えたスプーンが喉に突き刺さらないようにウェンディがしっかりと引き抜いたのは、なけなしの彼女の気遣いだと思いたい。

ウェンディがソラの勇姿に呆れていると、背後からまたも見当違いも甚だしい言葉が飛び出してくる。
悪気がない、というのは実は最高に恐ろしいのではないかと頭痛を抱きながら元凶を見遣る。その表情を鑑みるに、ひとまずご機嫌は復調した様子だ。
更に追い打ちするかの如くソラにスプーンを差し出す姿には戦慄すら覚えるウェンディであったが、彼が目を醒ます気配がないと悟ったのか、少女はおもむろに振り向いた。


先ほどウェンディがしたように、そっと口元にスプーンを近づけて。


―――冗談でしょ? 彼女はそう思わずにはいられなかった。
別に、此処まで来て逃げ遂せることができるとは思っていない。ただ、目の前で今も蠢いているソレは、強い意思と覚悟なくして食せたものでは決してない!
だからこそ、せめて自分のタイミングでほんのひと舐め程度………と最低限の予防線を張ろうとしていたウェンディなのだが、このシャーリィのワンアクションで見事にご破算となったのだ。
思わずゴクリと喉が鳴る。無論、食欲をそそられたわけではなく、かつてない窮地に追い詰められたためである。あらゆる思考が万事休すだと平伏している。
………ここまでか。ついに口を開きかけたウェンディだが、ふと最後の抵抗が脳裏をよぎる。自分はここで終わるが、しかし、ただでは死なぬ! そう言わんばかりだ。誰ひとり死んではいないのだが。

ウェンディは左手でヤミナベの器に手を振れる。ちょうどよく生命力を溜め込んでいてくれたと、彼女は自身の行動を褒めた。
ほとんど気力だけで行使するのは《変温:低下》のエンチャント。対象から熱を吸収し、その温度を低下させる水属性の付与魔法のひとつだ。
ウェンディは忘れていない。シャーリィがヤミナベに口をつけることができないのは、彼女が極度の猫舌だからだ。であれば、その温度を下げてしまえば食べられない理由はない!
無意識にしたり顔になるのを懸命にこらえながら、ダメ押しに言葉を紡ぐ。


「ありがとう。でもあたし、あなただけ食べられないんじゃ可哀想だと思うの。そこで、すこしヤミナベの温度を下げてみたわ。これならあなたでも口に入れられるのではないかしら」


並みの感性を持つ者なら、ウェンディが感謝を述べた上に親切心で行動を起こすなど、よっぽどの裏があるか翌日は暴風雨ではないかと疑うところだが、相手はシャーリィだ。
押し切れる自信がウェンディにはあった。ここは自分の負けだ、大人しく倒れるとしよう。―――けれど、次も二の舞にならぬよう、ここに布石を置いて逝く。


「さて、それじゃあ………せっかくだし、先に頂くわね」


覚悟を決めるために深呼吸を挟み、それでも足りずぎゅっと目を瞑って、口をあけて………ソレを口に含む。
―――そこからのことは、よく覚えていない。後にウェンディはそう語る。
脳を直接シェイクされるような味覚の暴力。あまりの衝撃に並列化された思考も次々とシャットダウンする中で、ウェンディはヨロヨロと覚束無い足取りでソファに向かう。
それはなぜか。床に思い切り全身を打ち付けるのを避けるため? たしかに、それもある。あるが、もうひとつ。薄れゆく意識のなか、なんとか辿り着いた彼女は倒れるように腰掛けて。


「………後は、頼んだわよ―――」


ぼそり、と。きっと“ソファの周辺にしか届かない”ようなか細い声で告げたが最後。
内側での悲劇など露も知らぬエメラルダが順調に航路を終え、アンダーグラウンドに上陸を済ませるまで、彼女が意識を取り戻すことはなかった。


>>シャーリィ、阿久朗、(All)



【ヤミナベ、ふーふーして冷ます案もありましたが、もはやそんな余裕もねえと言わんばかりの強硬手段。シャーリィの動きはお任せシマス。】

7時間前 No.401

シャーリィ @17854 ★Android=qsa859gBhy

【シャーリィ/ラウンジルーム】

シャーリィはもとから、冷めてきたら鍋を食べようと思っていたが、ウェンディがわざわざ魔法を使ってまで冷やしてくれたのが嬉しく、笑顔で礼を言う。

「ありがとう。やっぱりご飯は皆で食べた方が美味しいよね。」

実はその時点でもうウェンディの意識は希薄になっていたのだが、あくまでそれには気付かず。
自分の分を食器によそうと、シャーリィは「いただきます」と誰に向けるでもなく呟き、鍋の中身を口に入れる。

他のメンバーと違い全く無警戒のまま食べたシャーリィを襲ったのはまさに衝撃だった。
何かが身体を駆け巡り、後頭部を殴られたようなその感覚は、俗に感電と呼ばれる現象に酷似していたが、経験の無いシャーリィがそれを知るはずもなく。

シャーリィは笑顔のまま意識を失い、ゆっくりテーブルに倒れ伏した。


>>ALL



【そして誰もいなくなった。笑
打ち合わせ通り、UG到着までスキップしてもらってOKです。】

18分前 No.402
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