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ORIGINAL【微小説風味】

 ( オリジナルなりきり )
- アクセス(1697) - ●メイン記事(82) / サブ記事 (36) - いいね!(3)

マーシャ@youneko111☆.1xF1T0Es5c ★xgDlvnKqJc_hF5

アランス大陸中央に存在する都市、グレイゼル。
その奥に、人目を避けるように存在する建物、「アリスの屋敷」。

その地下深くには、あらゆることを可能にするという力が眠っているという。

―「オリジナル」。
神々の遺産とも言われ、欲に溺れた者がこの力を手にしようとする。

しかし、その「遺産」まで辿り着けなかったり、見つけても何も起こらなかったりした。

数十年後、ある研究者の発表で、「オリジナル」の謎が一部解明されたのである。
大陸全土に存在する都市の地下に、「オリジナル」と同じようなエネルギーがあるらしい。

その話を聞き、冒険者や研究者、純粋に力を求めている者たちが「オリジナル」の謎に挑む。




一方、「オリジナル」の力を悪用しようと動き始める者もいた……。




「オリジナル」の謎を解き明かそう!




初めまして! 記事主の妖楽です。

この記事の目的:
「オリジナル」を見つけること
悪用しようとする人から守ること

主な流れ:
本拠地(アリスの屋敷)の把握(1〜300)
イベント「屋敷の魔獣退治」(〜500)
各都市へ移動、探索(〜1999)
全ての「オリジナル」を発見、悪い人から守って目的達成!(2000)




※この記事、この記事のサブ記事、設定(プロフィール)記事への書き込みは、
しばらくの間、控えていただけますようお願いいたします。

理由は、設定記事を立てるのに時間がかかることと、
少し「予習」していただくという形で、状況(設定)を理解していただきたいのです。
ご理解・ご協力をお願いいたします。

また、妖楽の雑談記事を緊急回避記事として利用しても構いません。
ご利用くだされば幸いです。

8年前 No.0
メモ2011/07/12 15:58 : GFL☆.1xF1T0Es5c @youneko111★Qm06Jf21Io_0Hm

この記事のリーダー(管理人)は、参加希望に対していちいち許可をしません。

(許可をしない訳ではありませんし、参加希望を認めない訳でもありません)


新規参加希望の方、申し訳ありませんが、入って来ない方が無難です。

(大変面倒なストーリーですし、『面白そう』と来てはすぐに来なくなる方が多いです)


【ストーリー】「屋敷の魔獣退治」【予告】


@ 概要


屋敷の地下に出現した魔獣を皆で退治しよう。

切替: メイン記事(82) サブ記事 (36) ページ: 1 2


 
 
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グーリュ@youneko111☆E39fsEyK.Ws ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー


あれ? セレナたんがロビーに入ってきた。

「あの子は?」
「どこかへ行ってしまいました」

無表情でサラっと言う。笑えば可愛いのにねぇ。

「マイルさんの様子は?」

心配する表情すら見せず、さっさとマイルのそばに来る。
心配はしているが表情を見せないだけだ。

「今は眠ってる。外傷は特に大きなものはないから」
「そうですか」

(セレナにとっては)予想内って感じ。

「心配?」
「いえ」

「心配はしてない」と言いつつもやっぱり心配みたい。
寝息を立ててるマイルの顔を覗き込んでる。

「ひょっとしてマイルに気が」
「ありません」

ボクが言う前に否定されちゃった。
起きてたらマイル、ショックだったろうなぁ。

7年前 No.33

グーリュ@youneko111☆E39fsEyK.Ws ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー


あれからマイルは意識を取り戻し、セレナたんと学院生活を送っている。
2人とも働いているんだけど、本職は学生なんだよね。
ボクは学校に通ったことがないから分からないけど、結構楽しんでるみたいだね。

「リータ姫生誕20周年……」

リータ姫。レノンス王国の姫で、確か6月10日で20歳になったばかりだ。
その姉、レノンス王女は来月で25歳になるそうだ。

テレビで生誕祭の様子が流れている。
リータ姫の隣にレノンス王女が並び、一緒に国民に向かって手を振っている。
馬車に乗って王国中を回り、国民に挨拶しているみたいだ。


実は王女と姫とは知り合いというか、仲間で、たまに手伝いをするよ。
移動とか荷物を持ったりね。

7年前 No.34

グーリュ@youneko111☆E39fsEyK.Ws ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー


正面玄関のドアが開き、誰かが入ってきた。

「ただいまー」
「ただいま」

二人とも金髪で、同じような髪型の美人姉妹だ。

ナージャ・ハルカ・レノンス。24歳(来月で25歳)。
CHAPEL(公式)最高ランクのレベル9でありながら、雑誌やテレビの仕事もこなすスーパーウーマン。
雑誌「白猫通信」には写真やコラムが載せられ、その業界でも有名。

リタ・レラン・レノンス。20歳(今月誕生日を迎えた)。
CHAPELレベル8の実力者で、姉同様雑誌やテレビなどの仕事をこなす。
澄ました表情が主だったが、最近では様々な表情の写真が増えている。
もうちょっと水着のショット(写真)が増えてもいいんじゃないかと思うこの日頃。


「お疲れ様です」

セレナたんが階段を下りてきた。
いつもはメイド服(セレナ曰く『制服』)だけど、今日は学院の制服を着てる。

「お疲―」
「セーちゃん!」

リタの言葉よりもナージャの抱擁が早かった。
リタが挨拶しようとしたところ、ナージャがセレナたんに抱きついたのだ。
しかも「セーちゃん」って。いつの間にそんな関係になったんだ?

「ナージャさん…、あの、苦しいです……」

驚いているけど、嫌そうじゃなく、本当に苦しいだけのようだ。
セレナたんの言葉を聞いて我に返ったナージャはセレナたんを放した。

「あ…、ごめんね? (学院の)制服のセーちゃんが可愛かったから……」

にっこりと笑いながら話すナージャ。どうやらお気に入りのようだ。

「いえ……」

無表情のまま首を横に振るセレナたん。

テレビにちらと目を向けたリタは何かを思い出したように口を開いた。

「…そういえば、襲撃があったみたいね?」
「相手はC.H.E.C.E.の幹部、イビックです」
「被害は?」
「マイルさんが気絶させられただけですが、あとは特に」
「すぐに逃げちゃったみたいでさ。捕まえられなかった」

尤も吹き飛んじゃったから何とも言えないけどね。

「何を狙ってるのかしら? 確かに狙うものはいくらでもあると思うけど……」
「私たちの能力(ちから)とか……。でもそんなに珍しいものでもないかなぁ……」

レノンス姉妹。早速対策を立てようとしている。

「何が狙いかは分かりませんが、今回は何かを狙う目的での襲撃ではないと思います」
「確かにそうね」

確かに。もし何かを狙っていたのなら屋敷の中に侵入しているはずだ。

「警戒を続けるしかないみたいね」
「ええ」
「はい」

というわけで屋敷に警戒態勢がしかれたのだった。

7年前 No.35

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

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7年前 No.36

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー


七夕パーティも終わり、その後に行われた、レノンス王女生誕25周年式典も無事に終わりました。
レノンス王女生誕25周年式典と同じ日、「アリスの屋敷」でパーティが開かれました。

私も出席することになったのですが、服装はジャージで、髪も下ろしたスタイルでと言われました。
おまけにグーリュさんの陰に隠れるようにしなければならず、事情がよく分かりません。

「グーリュさん、私のこの格好は……」

「ナージャの被害を受けたくないでしょ? 別に被害ってもんじゃないけど」

「はあ……。具体的にはどのようなことを……?」

「女の子を襲う」

「……え」

「着替えさせる、抱きつく、食べ物を食べさせる、飲み物を飲ませる、……ってのはまだ序の口なんだよね」

「……まだ上があるんですか? というか何故そんなことを?」

「どうも気分が高まっちゃってつい羽目を外しちゃうんだよ」

「(羽目を)外し過ぎでは……。とにかく、事情は分かりました。よろしくお願いしますね」

現代世界で言う「絡み上戸」(絡む癖のある人)のようです。「酔う」とは違う状態のようで、対応が難しいそうです。
(※この記事では、『酒』(アルコール飲料)がないので、酔うことはないです)

私はグーリュさんの陰に隠れ、ナージャさんの近くにはリタさん、マイルさん、ザインさんが待機しています。
御三方が何とかしてくれるそうなのですが……。

7年前 No.37

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


2時間前。

「『絶対に』下手なことしないでよ! 特にザインとグーリュ! いい?
姉さん(ナージャ)が暴れたら手が付けられないんだから!」

リタさんが厳しく言っています。両手を腰に当て、何だかお母さんみたいです。

「義兄さんがいればいいんだけど……、仕事だし、『仕事』って言っても姉さん信じてくれないから、
一芝居打ってきたわ」

「おや」

「あれ」

ザインさんとグーリュさんが驚きの声をあげました。しかし顔はにこやかです。

「お兄さんがいたなんて知らなかったよ」

「ナージャ、結婚したの?」

「えっ!?」

今度はザインさんだけ驚きの声をあげ、驚いた顔をしています。

「このボクと結ばれれば、国同士も結ば…がっ!?」

リタさんの右ストレートがザインさんの顔面にクリーンヒットしました。

「あんたは余計なこと言わないで。……えっと、そうよ、義兄さんが来るまでセレナを守り抜くのよ。簡単に言えばね」

何だかナージャさんが悪者みたいです。

「本当は別室で待機させたいけど、セレナが可哀想だし、離れた所に気配を感知されると危険じゃない?
まあ、私たちや他の住人たちの気配の中に紛れさせておく方が安心ってわけ」

「『木の葉を隠すなら森の中』か」

腕組みをして自信たっぷりに微笑むリタさんに、納得して手を打つグーリュさん。
先生(リタ)と生徒(グーリュ)みたいで、リタさんに眼鏡と教鞭を装備させれば「それ」らしくなりそうです。

「で、ザインとマイルが挨拶する、と。悪くないんじゃないかしら」

「あ…、GELATO厨房のザインさんと、社長であるマイルさんであれば、違和感はありませんね」

「料理の説明なんかしてればそっちに気がいくし、大食いしてるグーリュなんて興味ないしね」

「ウイ」

「いざとなったら、テーブルの下に隠れるのも手よ。テーブルクロスを長めにしておいたから」

「フッ、それでは行くとしよう。華麗なるクイーンのパーティへ!」

何事もなかったかのようにザインさんが立ちあがっていました。
そして―……。

7年前 No.38

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


パーティ開始。

「姉さん、誕生日おめでとう」

豪華な花束をナージャさんに手渡すリタさん。

「ありがとう、リタ」

笑顔で花束を持つといい画になりますね。グーリュさんが言うのも納得です。
そういう私はグーリュさんの陰に隠れながら料理を堪能していますが。


「おいしいね、セレナたん」

「おいしいです。この料理は管理人さんが作ったんですか?」

「ザインだよ。ちゃんと仕事してるみたいだね」

目の前の料理が空になっていき、お皿の塔がどんどんできあがっていきます。

「ちゃんと仕事してるんですね。シェフなんですか?」

「そう。ホールだと女の子をナンパするからって厨房に入ってるの」

「そうなんですか……」

ザインさんとマイルさんがホールに入ってきました。ナージャさんに挨拶するためでしょう。


「ミセス・ナージャ。お誕生日おめでとうございます」

右手を左胸に当て、お辞儀しています。とても丁寧ですね。

「ミセスだなんて……」

嬉しそうに両頬に手を当てるナージャさん。満更でもなさそうです。
この「ミセス」は結婚している女性につけるそうで、本来の使い方とは違いますが、
ナージャさんの機嫌を損ねないためのリタさんの作戦です。
ちなみにナージャさんは入籍も結婚式もしていません。

「お料理の味はいかがですか? 本日は我々『GELATO』がご用意いたしました」

「そうなの? すっごく美味しいよ」

「本日の料理はこのザインが担当いたしました。お褒めいただき光栄です」

普段とは違ってとても丁寧な言葉と態度のザインさん。リタさんに釘を刺されれば当然かもしれませんが。

「あれ、今日はいつもの口調じゃないんですね?」

「フッ、それは」

マイルさんが割り込みます。

「本日はミセス・ナージャに料理を堪能してもらうべく来させていただきました。
それでは次の用意がありますので、厨房に戻らせていただきます」

一礼して厨房に戻ろうとするザインさんとマイルさん。一瞬危なかったです。

「(マイルが)いつもと違って可愛かったな。抱き締めたかったよ」

何気ないナージャさんの一言に一瞬動きが止まる2人。しかし何事もなかったようにホールを後にします。

「姉さん何言ってんのよ。抱き締めるのは1人でいいでしょ」

「え? メギラスさんとセーちゃん(セレナ)の2人だよ? あ、そういえばセーちゃんは?」

笑顔でキョロキョロするナージャさん。ちょっとまずそうです。

「仕事だって言ったでしょう。地区長の。すっぽかしでもしたら一大事だから早めに行ってもらったわよ」

いえここ(グーリュの隣)にいるんですけど。

「そっか。残念」

本当に残念そうです。

「まあ、義兄さんがくるからいいじゃない」

「本当に来るの? もうパーティ始まってるんだけど」

「遅れるって言ってたじゃない。もう、忘れっぽいんだから」

「あれ? そうだっけ?」

和やかな姉妹トークです。リタさんが必死に場を繋いでいます。
私の方は大丈夫そうですが、いつバレるか冷や冷やしています。

7年前 No.39

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


「あっちの方に行ってくるね」

ナージャさんが飲み物の入ったグラスを持ったままこっちの方に来るようです。
表情はにこやかで、まるで隠れている私の存在を見通しているかのようです。

「隠れてて」

グーリュさんがテーブルの下に潜るように促し、テーブルの下に隠れました。

「はーい、ナージャはこっちだよ」

ドアの開く音がし、閉まる音がすると、ナージャさんの気配が消えていました。

「もう大丈夫だよ」

テーブルの下から出てくるとナージャさんがいません。
その代わりにため息をついているリタさんとマイルさん、笑顔のザインさんがいました。

「ナージャさんは……?」

「お迎えが来たから任せちゃった」

「はい?」

「義兄さんがきて、そこにグーリュが、姉さんを持ちあげて投げたの」

ナージャさん最愛の人が玄関先に来ていたのをグーリュさんが感づき、
ドアを開けて、ナージャさんを持ちあげ、その人に投げつけたのだそうです。

「さてと、僕らも楽しませてもらうとするか」
「フッ、そうだね」

マイルさんとザインさんは既にいつもの服装に着替えていて、他の住人の所に行きました。

「完全に悪者ね、姉さん」
「楽しむのはとてもいいことですが……」
「姉さんの場合、自分が楽しくなきゃ嫌なのよね。テンションが上がるといつもああなのよ」
「普段のナージャは他の人優先なんだけどね」

意外でした。

「もしセレナが見つかってたら、ヒートアップしちゃってとんでもないことになってたわね」
「そうそう。この前のリタみたいに」
「それは言わないで!」

グーリュさんの身体にリタさんのビンタが炸裂しました。しかしあまり効いていないようです。

「スクみ」
「だから、言わないでって!」

今度はジャンプしてビンタしました。左頬にヒットしましたがまたしても効果は薄いようです。
その様子を見ていたマイルさんとザインさんは思わず笑い出してしまいました。
それにつられたのか私も吹きだしてしまいました。

「あっ。セレナたんが笑ったよ」
「……。ま、いいか。あんたの笑顔は貴重だから」
「ということで、前回リタリタはスクみ」
「だから言わないでって言ってるでしょ! それに何よ、『リタリタ』って」

リタさんがグーリュさんを追いかけまわしています。
それにしても、こんなに笑ったのは初めてかもしれません。

正直、私は感情を抑えて生きてきました。任務をこなすために余計なものは捨てましたから。
それを、今ここにいることで、再び得たようです。

「セレナたんも着た〜、あのスクみ」
「だ〜か〜ら〜、言わないでって、言ってるでしょうがー!」

ところで「スクみ」って何でしょう?

7年前 No.40

リタ@youneko111☆73s82gdN/0. ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」屋内プール


ふうっ。やっぱり一人のプールはのんびりできるわね。
姉さん(ナージャ)やグーリュがいると気が散って落ち着きやしないから。

水に入っちゃいけない期間があるから、その前にと思ってプールに来たの。
お盆ってご先祖様とかの霊が帰ってくるって言うじゃない? 中にはよくない霊もいるみたいね。
水の中から引っ張ってあっち(あの世)に連れて行っちゃうらしいわ。


水(海や川、プールなど)以外にも気を点ける場所はたくさんあるわ。

廃墟。人が誰もいないから霊にとっては静かに過ごせる場所みたいね。
そこに面白半分や興味本位で来られると、霊にとっては不愉快極まりないって訳。
特に廃病院は危険性が高いわね。苦しんで亡くなって、そこに元気な人間が来ると恨めしい感じね。
供養のためとはいえ、専門家でない限り訪れるのは控えた方がいいわね。

墓地。たくさんの霊が眠っている場所。自分のご先祖様のお墓がある人は、定期的に行くべきね。
供養しないと「供養して」って出てくる(訴えてくる)こともあるわ。
そんな場所で花火をしたりするのは罰あたりね。霊が怒るのも尤もだわ。

まあ、あとはトンネル(霊が溜まりやすい)とか、前は墓地だった場所とかね。


あ、そうそう。「何のためにお墓参りに行くのか」ってちょっとした話題になってるわね。
私は両親とかご先祖様とかよく知らないけど、顔を見せるためかな。
両親は、私が1歳の時に亡くなったらしいの。姉さんも話したがらないし、詳しくは知らないの。


「もうひと泳ぎしますか」

スタート台に立って、思いきり飛び込んだ。

7年前 No.41

リタ@youneko111☆73s82gdN/0. ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」屋内プール


「大食いしてるボクには興味ないのか?」

プールサイドで椅子に座って休憩してたらグーリュが真剣な表情で寄ってきたわ。

「別に興味なくはないけど……」
「へへへへ〜」

後ろに仰け反って笑って、何かちょっと変。

「嬉しいよ!」

手加減しているとはいえ、背中を叩かれると痛い。

「痛いわね! 水着なんだから余計に痛いのよ」
「ごめんね」

身体にビンタし返したら、ジュースを左手で差し出してきた。何故か笑顔で。

「ありがと」

さっと受け取ってストローを口にくわえ、ジュースを一口飲む。

「で、何しに来たわけ? 私の水着姿を見に来たの?」
「……」

ニタ〜と笑っているところを見るとその通りみたい。
水着姿を見たかったのもあると思うけど、それだけじゃないことぐらい分かるわ。

「本題は何?」
「管理人から依頼があって、どうも急いだ方がいいみたいなんだ」
「そう。10分待ってて。シャワー浴びてくるから」

10分後、服に着替えてロビーに向かった。

7年前 No.42

グーリュ@youneko111☆E39fsEyK.Ws ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー

「リタさん!」

ロビーに行くとセレナたんが駆け寄ってきた。

「セレナも依頼を受けたの?」
「はい」


依頼の内容をまとめると、「屋敷の地下を調べてほしい」ということだけど、
チームを組んだ方がやりやすいだろうって、チームメンバーを決めることになった。

「回復は私(リタ)もセレナもできるわよね。まあ、姉さん(ナージャ)が一番だけど……」
「ふーっ」

ボクもヒーラーとして活躍できることをアピールして胸を張っていたけど……。

「ナージャさんが行くとしたら、遠距離攻撃できるリタさんも必要じゃないですか?」
「魔法で遠距離攻撃できるけど、……そうね、魔法が効く相手ばかりとは言い切れないわね」

リタの武器は弓。遠くから攻撃することで、敵の近くで攻撃するメンバーをサポートできる。

「攻撃はセレナ、攻撃・回復が姉さん(ナージャ)、サポート・回復で私(リタ)、っと……。うん、いい感じじゃないかしら」
「いいですね。なかなかバランスよさそうですし……」

さっきから胸を張って立っているボクには目もくれず、2人だけで話を進めてしまう。

「メンバーはこれでいいと思うし、あとは必要な道具とか装備を整えましょう」
「はい」

2人だけで外に出かけてしまった。

7年前 No.43

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「記憶の扉(仮):『妊娠ー?!』」


―「アリスの屋敷」ロビー

「妊娠ー?!」

グーリュさんが驚いたように大声をあげました。
目を大きく開き、とても驚いているように見えました。

「うるさいわね。そんなに叫ぶほどのことじゃないわよ」
「ウイ」

誰が妊娠したのかと言えば、ナージャさんです。診察の結果、妊娠が発覚したそうです。
妊娠が発覚した時、ナージャさんは嬉し泣きをしたそうで、旦那さんを困らせたみたいです。

「ってことは、姉さん(ナージャ)は探索とか厳しそうね」
「ということは、ナージャの代わりにリタリタの水着ショットが増えると言うことだな?」

何だか意味不明の質問がリタさんにぶつけられます。

「何でよ?」

リタさんのビンタがグーリュさんに炸裂しました。

「何で私の水着ショットが増えるのよ」
「ナージャの水着ショットが減るからだよ!」

グーリュさんがリタさんの背中を叩いてツッコミを入れます。

「おかしいでしょ! 何で私が……、あ。そうだ。モデルなら私以外もいるじゃない」

そう言って示した先は……。私(セレナ)?

「私、ですか? モデルなんてしたことないです。それに……」
「ヨシ」

何故だかグーリュさんが意気込んでいます。
探索の話から水着の話に脱線してしまいました……。

「いえ、『ヨシ』じゃないんですよ」

グーリュさんの身体にビンタしてみます。

「どうしても水着ショットを見せてくれないって言うのか?」

また何故か真剣にこちらを向いて言ってきました。

「そこまでして見せられるものでは……」


まあ、初めてで緊張しましたが、うまく撮れたようです。
ちなみに近日のパーティでも「その衣装」で撮られました。

6年前 No.44

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「誕生日」

―「アリスの屋敷」大ホール


「お腹大きくなったねぇ」

そう言って大きくなったナージャさんのお腹を触るのはマーシャさんです。
「CHAPEL」の先輩で、竜や精霊に精通しており、あのグーリュさんのご主人さんでもあります。

「まだまだ大きくなりますよ」
「アタシも、大きくなったわよ」

マーシャさんの後ろからグーリュさんがずいっと出てきました。

「お前は食い過ぎで太ったんだよ」

慣れた手つきでグーリュさんに突っ込みを入れました。さすがご主人さんです。

「座りっぱなしも大変だよね。ストレスとかもあるだろうしさ」
「あなた(マーシャ)が、無理やり」

グーリュさんが割り込んできます。それに対してやはり慣れた手つきで窘めます。

「俺じゃねえよ。メギラスだってナージャの嫌がることはしないだろうし」
「ナージャじゃなくてボクにだよ!」

グーリュさんがへんてこなツッコミをマーシャさんにします。
背中を叩きながらへんてこなツッコミをするスタイルをどこからか真似してきたようです。

「そんなわけないだろ。第一生物学上無理だし。変なこと言ってると封印するぞ」
「それ本気で言ってるのか?」
「そんなわけねえよ。こんな大事な日に封印するかよ。へへへへ〜!」
「へへへへ〜!」

身体を仰け反らせて笑い合っています。
マーシャさんによると、グーリュさんが真似しているのはお笑い芸人の「オードリー」だそうです。

「誕生日おめでとう!」

グーリュさんがマーシャさんの背中を叩きました。

「ありがとよ!」

間髪入れずに、グーリュさんの身体に突っ込みを入れます。

「あっ、今日ってマーシャさんの誕生日でしたね。おめでとうございます」
「オイ、誕生日プレゼントは用意しているんだろうな?」

何故かグーリュさんがナージャさんに迫ります。

「すみません。用意してなかったので……。キスでいいですかぁ?」
「ダメだよ。何軽いノリで言ってんだよ。俺には椛穏がいるんだから」

気のせいか、マーシャさんが少し嬉しそうに見えました。男性ですから当然でしょうか。
少し嬉しそうな顔をしたように見えましたが、一瞬寂しそうな顔も見えました。

「あれ? グーリュは?」
「あれ、そういえば……。いつの間に」

キョロキョロと見まわしていると、料理を平らげているグーリュさんを発見しました。

「って、片っ端から料理食ってるし! やっぱ封印しとくべきだったね」
「ええっ?」

和やかに話し合っている姿を見ると、やっぱり大人なんだなあと思います。

「あっ、忘れてたわ。誕生日おめでとう」

リタさんがサッと近づいてきて、サッと去っていきました。
とにもかくにもマーシャさん、誕生日おめでとうございます。

6年前 No.45

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「(初代)鉄帝神アーロン記念祭」


―とある町に迫りくる魔の軍勢……。
町の人には対抗する術などない。

そんな危機に駆け付ける一人の男。その名はアーロン。
圧倒的な数の軍勢をものともせず、たった一人で魔の軍勢を退けた。

町の人々はアーロンに感謝の意を示し、毎年記念祭を開催することを決めた……。


これがその町の伝説だそうです。
ちなみにこのアーロンさんは、何とマーシャさんのお父さんでした。

マーシャさんによると「ダメ親父だった」そうで、今は亡くなっているとのことです。
ただ悪い意味で「ダメ親父」ではなく、何か理由がありそうです。


アーロンさんの息子マーシャさんが居るこの屋敷でも、小規模ではありますが記念祭が開催されます。
記念祭と言ってもいつものパーティーとさほど変わりはありません。
大ホールにテーブルを並べ、大皿料理をつつきながら会談を楽しむ……、という感じです。

いつもと変わりないと思っていましたが……。

6年前 No.46

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「(初代)鉄帝神アーロン記念祭2」


―「アリスの屋敷」大ホール


「どう? 楽しんでる?」

声をかけてきたのはリタさんでした。
青いチャイナドレスに身を包み、スリットから自慢の美脚が見え隠れしていました。
液体の入った細いグラスを持ちながら近づいてきました。

「何? 何か変?」
「いえ、進んで『そういうこと』をするようになったのかと……」

私が感心しているとリタさんは笑って、

「違うわよ。アーロンの為に着てるんだから」
「アーロンさんって、マーシャさんのお父さんですよね? だったらもう亡くなって……」
「アーロンの息子もアーロンなのよ。『現・アーロン』って言うべきかしら?」

現在の鉄帝神(真・鉄帝神)はアーロン2世だそうで、
「アーロン・ジュニア」「2代目アーロン」などと呼ばれているそうです。

「あれ? アーロン(父)さんの息子ってマーシャさんですよね? ということは(2代目)アーロン=マーシャさんでは?」
「そうなんだけどねー……。何て言うか、マーシャであってマーシャじゃないし、ホント……、アーロンって感じ?」

何となく意味不明です。しかし、この言葉の意味を後々知ることになるのです。

6年前 No.47

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「(初代)鉄帝神アーロン記念祭3」

―「アリスの屋敷」大ホール


普段のマーシャさんは黒く短い髪型で眼鏡をかけており、背もさほど大きくはありません。
服装はYシャツにネクタイ、黒いスラックス(ズボン)が多いです。
しかし、そのような服装の人は見当たりません。

「おっと、もう始まっていたか」

大ホールの扉が開き、一人の男性とグーリュさんが入ってきました。

「あれ? リタリタがコスプレしてる!」

グーリュさんがリタさんを指差しながら男の人に何やら話しています。
リタさんは2人の方に行き、目にも留らぬ早業でグーリュさんにきついパンチを食らわせます。

「ち、違うの! これは、その……」

自分の身体の前で両手を振り、何やら慌てています。普段のリタさんからは想像できない仕草です。

「コスプレ……?」

男性、金髪で少し背の高く、紺のパーカーを着た男性はリタさんを見つめたまま首を傾げています。

「だから違うの! つまり、その……、これは……」

胸の辺りで両手をきゅっと結び、男性から視線を逸らしています。

「……」

一方の男性はリタさんを見つめたまま微動だにしません。

「……もう、何か言ってよ!」

うるんだ瞳で男性を見上げるその顔は少し赤くなっています。

「……。……普段以上に可愛いぞ」

男性がリタさんの頭の上で人差し指を動かすと、リタさんの頭から黒い猫の耳が生え、お尻からは黒い尻尾が生えました。

「えっ? そんな、嬉し……、って、……あ!」

自分の身の異変に気付き、黒い猫の耳を隠すように押さえ、赤い顔をさらに赤らめます。

「はぅ……、はああ、ああああ〜!」

言葉にならないような声を上げ、泣きそうな表情を浮かべています。
面白そうなのでこのまま見ていましょう。

6年前 No.48

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

「(初代)鉄帝神アーロン記念祭4」


「ああああ〜……!」

リタさんは男性(アーロン)の服の胸の辺りを両手で掴み、言葉にならない声で訴えています。
それに対し、男性は笑顔でリタさんを見るだけ。元に戻すつもりはないというか、何だか遊んでいるようです。

部屋の端まで飛ばされていたグーリュさんはリタさんの様子をカメラに収めていました。

「……またの機会にしよう」

男性がリタさんの頭の上で人差し指を下に動かすと、リタさんの頭から生えていた黒い猫耳とお尻の黒い尻尾が消えました。

「また後で」

男性はリタさんの額にキスをし、私(セレナ)の方に歩いてきました。
キスをされたリタさんは時間を止められたかのようにその場に立っています。

「セレナ、いつもよく働いていると聞く。ご苦労」
「あ、いえ……。えっと、マーシャさん…、それともアーロンさん……?」

アーロンさん=マーシャさんであり、普段のマーシャさんもここにいるアーロンさんも同じ人……。
何と呼べばいいか悩んでいると、

「今はアーロン(真・鉄帝神)だが、別にどちらでもいい」
「……ではアーロンさんで」
「うん」

アーロンさんは優しく微笑むと私の頭を撫でてくれました。
今までは頭を撫でられることに抵抗(避けていた)がありましたが、この屋敷に来てからはそんな抵抗も少し薄れてきたようです。
……もっともアーロンさんの能力(ちから)が働いているのかもしれませんが……。

事実、男性はアーロンさんが初めてです。
女性はナージャさん、リタさんやCHAPELの先輩などに頭を撫でられました。

「何かされる」という思いから、たとえ悪意なしに頭を撫でようとしても反射的に避けてしまいましたが、
「仲間」と呼べる人達なら心を許してもいいというか、「何かされる」訳ではないことが分かっていますから。

アーロンさんは笑顔で私から離れると、他の住人たちの輪の中に入っていきました。

6年前 No.49

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


他の住人、特に女性からの人気が高いようです。
他の住人たちの輪に入っていったアーロンさんですが、その周りを囲んでいるのは女性ばかり。

「これ食べて」
「こっちの料理も食べて」
「ゆっくりお話聞かせて」

「マーシャさんであってマーシャさんでない」のが分かった気がしました。
別に、マーシャさんが女性からの人気が低いと言っている訳ではありません。

「あーあ、『マーシャ』が困ってるよ。助けに行って来なきゃ」

グーリュさんはそう言って私の手に1枚の写真を押しこみ、立っているリタさんを写真に撮ってからアーロンさんのもとへ行きました。

「……はっ!」

撮影のフラッシュでリタさんは我に返ったようです。
そして私(セレナ)は渡された写真を確認します。これは……。

「ちょっと! その写真は何?」

まずいです。この写真を見られる訳には……。

「あ、アーロンさんの万引きプロマイドってグーリュさんが言ってて……、あとでリタさんにも渡すって言ってましたよ」
「万引き……? ああ、『乙女心』ね。楽しみにしてるわ」

写真を服の中にしまい、何事もなかったかのようにお皿に盛った料理を食べ始めました。
リタさんは上機嫌になったのか、グラスに入った飲み物を飲み干し、お代わりを取りに行きました。


「この男(アーロンさん)が食べるのは女のk」
「きゃああ……!」

何やら嬉しそうな悲鳴が聞こえてきました。

「ポテトが食べたい……」

アーロンさんがポツリと言うと、反射的にポテトが盛られたお皿がいくつも差し出されました。

「はい、どうぞ」
「たくさん食べてね」
「ヨシ」

何故かグーリュさんがポテトに手を伸ばすと、女性達はグーリュさんの手を叩きます。

「アーロン、はい、あーん」

アーロンさんと(特に)グーリュさんの扱いに慣れているようです。
逆にアーロンさんは女性の扱いに慣れているようです。

女性の手首を優しく持ち、女性の目を見つめつつ、ポテトを口に含みます。
あれ? 何かデジャヴのような……。

6年前 No.50

セレナ@youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―「アリスの屋敷」


「じゃあ、また……。 Bye!」

アーロンさんはにこやかな笑顔で手を振り、ホールの扉へと向かいます。

「いつでも来てね」
「歓迎してあげるから」

するとアーロンさん、女性達の方を向いて投げキッス。そして颯爽と退場しました。

「あっ……! ばぁい!」

グーリュさんも慌てて後を追います。


少し賑やかだったホールもだんだん静けさを取り戻してきました。
とはいえ、女性達はアーロンさんの話題で持ちきりです。

ところで、先程グーリュさんから渡された写真ですが、
リタさんが……、これはチョコレートでしょうか。茶色のチョコレートでコーティングされた一枚です。

「グーリュさんが……」と言ってしまえばよかったかもしれませんが、
リタさんの性格上、私にもとばっちりがあると思い隠しておきました。
「アーロンさんのプロマイド(ブロマイド)」というのは全くのウソです。

そろそろお開きのようですね。会場を片づける準備をしましょう。

6年前 No.51

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―グレイゼル総合病院産婦人科


時刻は午前9時34分です。
ナージャさんが出産すると言うことで、産婦人科に来ています。

制服(いつも着ている侍女服)はまずいので、学院の制服を着ています。

ナージャさんの妹のリタさんやCHAPELでの同僚の方がいらっしゃいますが、
グーリュさんは「アリスの屋敷」で待機しています。マーシャさん曰く「うるさいから」とのことです。

「頑張れ、ナージャ!」

分娩室で叫んでいるのは旦那さんのメギラスさんです。
「旦那様、落ち着いてください」と窘められてしまいましたが。

やがて……。


元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえてきましたが、少し大きいような……。

赤ちゃんとナージャさんの様子を見にいくと、ナージャさんは嬉し泣きをしていました。
メギラスさんはただただ笑顔でナージャさんに労いの言葉をかけています。

赤ちゃんの方ですが、元気な双子の赤ちゃんでした。
肌の色や呼吸には異常がなさそうです。

ともかく、ナージャさん、ご出産おめでとうございます。
旦那さん(メギラスさん)もよかったですね。


ナージャさん、メギラスさん、そしてリタさんは少し話をするとのことで私たちは先に屋敷に戻りました。


パーン! 屋敷のドアを開けるとグーリュさんがクラッカーを鳴らしました。

「??」

私が首を傾げていると、グーリュさんが私の背後に回り私の背を押します。

「さっ、着替えて。パーティの始まりだよ」
「パーティ? ナージャさんの出産パーティですか?」
「それもあるけどね。あ、衣装はこの部屋にあるから」

強引に衣装部屋に入れられました。

「とりあえず衣装を……」


この日は「アリスの屋敷」記念日でもあったのですね。初耳でした。
この長い耳は……、ウサギの耳(のカチューシャ)です。

ナージャさんの出産祝いと、「アリスの屋敷」記念日パーティが重なり、
盛大なパーティになりました。
遅れてきたリタさんも「衣装の被害」に遭いながらもパーティを楽しみました。

6年前 No.52

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―6月10日、「アリスの屋敷」大ホール


今日はリタさんの誕生日です。
白いテーブルクロスがかけられた、丸いテーブルがいくつもあり、その上に様々な料理が並べられています。

「いつも通りね」

見慣れた光景なのか、特に嬉しがる素振りは見せませんでした。

「来月は姉さん(ナージャさん)と義兄さん(メギラスさん)の誕生日だし、何だかね……。
別にそこまで大掛かりにやらなくてもいいと思うんだけど」

「確かに、ほぼ毎月パーティをやっていますね。楽しいのはいいんですけど……」

「慣れちゃうと、ね。他の所のパーティでもあまり楽しめなくなっちゃうわ」

リタさんと私(セレナ)が話していると急にグーリュさんが割って入ってきました。

「じゃあリタリタが水着を着ろよ!」

変てこなツッコミでリタさんの背中を叩きます。

「何でよ! 何で私が水着を着なきゃいけないのよ?」

「私も嫌ですよ」

「そっか……。じゃあゲストには帰ってもらおうかな」

がっかりしたように言いました。

「私が水着を着ないからってゲストを帰さないでよ。(ゲストは)誰よ?」

「……。そっか、どうしても嫌か。そっか……」

何だかリタさんが水着を着なきゃいけない流れですが……。

6年前 No.53

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―6月10日、「アリスの屋敷」大ホール

「……。はあ」

リタさんを見てため息をつくグーリュさん。
何が何でもリタさんに水着を着てもらいたいみたいです。

「『アーロン?』 リタリタ、水着着ないって。うん、うん……。それじゃあ仕方ない―」

グーリュさんは立ったまま独り言のように話していますが、
実際には電話に近い能力で、離れた場所にいるアーロンさんと話しているようです。

そして、「アーロンさん」と聞いてリタさんの態度が変わりました。
グーリュさんに向かって思いきり叫びます。

「アーロン!? その……、私に水着着てほしいの?」
「(通話は)切れてるよ」
「えっ!? ちょっと、早くアーロンに繋ぎなさいよ!」

リタさんはグーリュさんに迫ります。
しかしグーリュさんは繋ごうとはしません。それどころかリタさんに要求をしてきます。

「じゃあ水着を着ろよ!」
「アーロンが来てから(水着を)着るから繋ぎなさいよ!」


リタさんが水着を着れば一番被害は少なく済みそうですが、
私(セレナ)にも飛び火しそうです。
ここは……。


・アーロンさんを待つ
・自分が代わりに水着を着る
・リタさんに水着を着ることを勧める

6年前 No.54

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★Qm06Jf21Io_0Hm

―6月10日、「アリスの屋敷」大ホール


「水着はアーロンさんが来てからでいいのでは? 水着を着ても、アーロンさんが来なくては意味がありません。
それに、本当にアーロンさんが『リタさんに水着を着てほしい』のか確認する必要があります」

「そうね……」

ハイキックでグーリュさんを蹴り飛ばしたリタさんは指定された席に着きました。
しばらくしてパーティが開始されました。




「もぐもぐ……」

ご馳走を堪能していると、リタさんが近づいてきました。

「楽しんでるわね。ところで、アーロン見かけてない? まだ来てないみたいなんだけど……」
「ええと……、あ、来てますよ」
「どこどこ!?」

やや興奮気味で周りを見回しています。その表情はまるでおもちゃ売り場にいる子どもの様です。
やがてアーロンさんを発見し、興奮しているためか小声で「アーロンいたわ」と言ってきました。
アーロンさんの右隣りにグーリュさんがいて、リタさん以外もアーロンさんに気付いていると思いますが、
グーリュさんがとても真剣な様子なので、皆さんも声をかけづらいと思われます。
とは言っても女性の目線はアーロンさんに釘付けですが。

「リタ、セレナ」

アーロンさんがこちらに気づき、手を振ってきました。
私は会釈し、リタさんは笑顔で手を振り返します。
アーロンさんは何かの資料をグーリュさんに渡すと、こちらに向かって歩いてきました。

「アーロン!」

まるで無邪気な子どもの様です。アーロンさんにしっかりと抱きつきました。
それに反応し、アーロンさんはリタさんの頭の上で指を動かし、リタさんに猫耳と尻尾を生やさせます。

「あ、また……。そんなに(猫耳が)好き、なの?」
「(猫耳を生やすことが)好きだ」

すっかり誤解したリタさんは顔を赤らめ、上目遣いのまま質問をします。

「その……、水着だったら、もっと可愛いと思うんだけどなあ……」
「ああ、さっきグーリュが(と)話していた」

「あれ?」という感じでアーロンさんを見つめるリタさん。

「『グーリュが』? アーロンは……」
「確かに可愛い、とは言ったが」
「『水着を着てほしい』は……?」
「グーリュがずっと言っていた」
「えっ……、あっ、そう、なんだ……。
また変なこと言ってたのね。あとでお仕置きしなきゃ……」

アーロンさんの前なので笑顔ですが、言っていることは穏やかではありません。
当のグーリュさんですが、平らげられるものを平らげ、さっさと退散していました。

「後で俺の方から言っておこう。(今日の)主役にそんな手間はかけさせられない」
「えっ……?」

リタさんの頬に軽くキスすると、笑顔でリタさんを見つめます。

「誕生日おめでとう」
「えっ……あっ…、あり、がとう……」

またまた上目遣いでアーロンさんを見つめます。
いい雰囲気なので、私(セレナ)がひと押ししましょう。

「デートでも行ってきたらどうですか? 多分、プールには誰もいませんよ」
「そうか」
「せ、セレナっ……」

行く気満々のアーロンさんとは逆にリタさんは行きたくないようです。
もちろん照れているのでしょうが。

「私はグーリュさんを探してきます」

アーロンさんとリタさんを二人きりにする状況を整え、大ホールを後にしました。
この後の2人は、2人だけの秘密ということで。

6年前 No.55

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★F0HK4s2Jbe_0Hm

―「アリスの屋敷」中庭


「魔法は問題ないわよね?」
「はい」

今日は魔法の訓練です。
一通り使えますが、念のために。

「まずは基本の『螢火』」
「はい」

剣の先に火を灯します。
これが使えなければ探索ができません。

「問題ないようね。これが使えれば安心ね」

何にせよ明かりがなければ周りが見えません。
尤もリタさんやナージャさんは暗闇でも目が利きますが。

「ふふ、頑張ってるわね」

ナージャさんがやってきました。

「ナージャさん」
「姉さん(ナージャさん)。身体は大丈夫なの?」
「ええ、子どもも私も元気いっぱいよ」

口調が以前と違いますが、結婚し、家庭を持ったから落ち着いたのだそうです。
私(セレナ)に抱きついてくることはほとんどありません。

「お子さん、いいんですか? ナージャさんが面倒見てなくて」
「大丈夫。管理人さん達が面倒見てくれるって」

5月に出産したので、今は4カ月です。

「それに、私も頑張らないとね」

旦那さん(メギラスさん)も働いており、旦那さんとお子さんの為ということらしいです。

この後もナージャさんとリタさんと共に魔法の訓練を続けます。

6年前 No.56

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★AJaYWfurg3_0Hm

・番外編

(セレナがインタビューを受けているシーン、とイメージしてください)


―「アリスの屋敷」ロビー


Q.キャラクターは何人いるのか?

「(プロフィール記載があるのは)私(セレナ)、リタさん、ナージャさん、グーリュさん、
マイルさん、ザインさん、イビックさん、レノンス王女、リータ姫です。
マーシャさん、アーロンさん、メギラスさん、管理人さんなど(名前だけの人)もいますが、
後々本格的に参加してくると思います」

(記事管理人の想像力が発揮されれば、だけど)

Q.お色気のシーンが多いような…?

「私自身もあまり望まないのですが……。
特にリタさんが主な被害者です」

(『萌え』です!)


Q.「水着を着ろ」など水着を強要する場面が多いのは?

「さあ……。グーリュさんの性癖なのかもしれません」

(『萌え』要素です!(註:管理人の『拘り』なのかも))


Q.幻聴でしょうか? 誰かの声が聞こえる気が…。

「……? 気のせいでは……」

(『アリスの屋敷』は何かが起こる場所。もしや浮かばれぬ思いで死を遂げたy(ry)


Q.「アリスの屋敷」となっていますが、「アリス」さんは?

「お会いしたことがありません。もしや管理人さんかもしれませんね」

(前記事の創設者です。尤も自分のせいで記事をぶち壊したので、もう来ないかも…(落ち込み))


Q.管理人を全く見ないが?

「お会いしたことはありますが、滅多にお会いできない方と聞いています」

(だって設定なんて全然考えてないんだもん…(激しく落ち込み))


Q.…やっぱり誰かの声が聞こえてきます。

「……? 私(セレナ)と取材の方以外は誰もいないはず…」

(だからユーレi(ry)


Q.「出る」んですか、ここは。

「幽霊ですか? 出ますが、別に恐れるほどのものではありません」

(セレナは強いから。あと属性に『霊』があるので、慣れているのでしょう)


Q.「出た」らどうすればいいですか?

「『霊』の魔法で退治できます」

(低級&使えれば、の話だけど。あとは塩と数珠を持っておく、負のことを考えない、
心霊スポットに興味本位で行かない、などを心がけておけば)


Q.で、「出た」ぁあああ!

「あ、ちょっと……! ……行っちゃいました」

(あ、終わっちゃった。ネタが尽きたらまたやるかも。
って、ネタが尽きたからこんなんやったんかい!)

5年前 No.57

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★AJaYWfurg3_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


「メリークリスマス!」

盛大なクラッカーの音と共に、パーティは開始されました。
住人の皆さんは、テーブルに置かれた料理を取り皿に取って、立ったまま食べています。
メニューはローストターキー(七面鳥の丸焼き)、ローストビーフのサラダ、ポテトフライ、
手巻き寿司、サンドイッチ、パスタ、リンゴやオレンジなどのフルーツの盛り合わせ、といった感じです。

飲み物は、オレンジやリンゴのフルーツジュース、コーラやサイダーといった炭酸飲料、
烏龍茶や紅茶、あとは神雫水ですね。

ケーキは、生クリームをたっぷり使ったイチゴのケーキ、「ビュッシュ・ド・ノエル」というケーキですね。
「ビュッシュ・ド・ノエル」とは、「クリスマスの薪」という意味で、その名の通り、丸太のような形をしたケーキです。
「ココアクリームで覆われた、長いままの、切っていないロールケーキ」と言えば分かりやすいでしょうか。
初めて見るケーキで、ココアをたっぷり使っているようです。これは食べ逃せません!


食べることと言えばグーリュさんですが、当のグーリュさんは特設のエリアで料理を平らげています。
普通の人間の約100人前の料理をすごい勢いで食べ続け、料理が次々と追加されていきます。
マーシャさん曰く、「(グーリュは)お腹を壊したことはないが、虫歯になったことはある」そうです。

「程々にしとけ」(マーシャさん)や「太るわよ?」(リタさん)などの言葉も聞かず、一心不乱に食べ続けています。
「自分の食べる物以外は手出しするな」とのことで、グーリュさんのお腹のことは承知しているようです。
正直どれほど食べられるのか気になるところですが。

5年前 No.58

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★resYZVMNis_0Hm

―「アリスの屋敷」大ホール


「……」

恵方巻です。
7種類の具材を使った太巻寿司で、地域によって様々ですが、
当「アリスの屋敷」では恵方(今年は南南東)を向き、無言で食べています。

恵方とは、歳徳神の在する方位のことで、その方角に向かって事を行えば万事うまくいくということらしいです。

アーロンさんには一足先に恵方巻きを食べてもらい、恵方に立ってもらいました。
あ、言っておきますけど、アーロンさんに頼んだのは私(セレナ)ではありませんよ。

「……」
「……」

他の女性たちも恵方(アーロンさんのいる方角)を向いて、無言で食べています。
アーロンさんが手を振ったりすると、女性たちは目を大きく見開いて、喋るのを必死に堪えていました。


「痛い、痛い!」

恵方巻を食べ終えると、福豆の入った升を持ち、福豆を鷲掴みし、それを至近距離からグーリュさんにぶつけます。
女性たちは思い切り投げる(と言うより叩きつける)ので、グーリュさんは痛がっていました。
口を大きく開けて福豆を食べようとしていましたが、あまりの威力に断念したようです。
もちろん私は手加減しましたよ?

5年前 No.59

リタ @youneko111☆gH1gSQdNz4c ★resYZVMNis_0Hm

―「アリスの屋敷」リタの部屋、PM5:35


「♪『好きだよ』と言えばはぐらかした
気がつかないフリはもうやめて」

ストロベリーのチョコブラウニーを作ろうと思って、今作ってるの。
初めてなんだけど、うまくいくかな?




「は、初めて作ったんだけど、どう、かな…?」

上目遣いで「彼」にチョコを渡した。

「食べてもいいか?」

「うん!」

包からそっと取り出す「彼」。そしてゆっくりと口に入れる。

「……」
「……」

「彼」が私の作ったチョコを食べてる。味はどうなのか気になってドキドキする。
そりゃ味見はしてみたけど、私と「彼」じゃ味の感じ方が違うから不安なの。

「…おいしい。すごくおいしい」
「ホント? よかった!」

「彼」の優しい笑顔が見れて安心した。
と、「彼」が口元を拭き、私の唇を…。

「…チョコ、もう1つもーらいっ」



ああああ…!
「彼」に唇だけでなく、心も奪われてしまったわ!

チーン。

「大切な時間中」に焼けたみたいね。
急いでオーブンから取り出し、竹串を指してみる。…うん、いい感じね。

綺麗にラッピングして、リボンもつけて、あとは渡すだけ。
ああ、私の気持ち、伝わらないかなあ。

5年前 No.60

リタ @youneko111☆gH1gSQdNz4c ★resYZVMNis_0Hm

―「アリスの屋敷」ロビー、PM6:13


「は、初めて作ったんだけど、どう、かな…?」

上目遣いで「彼」にチョコを渡した。

「食べてもいいか?」

「うん!」

包からそっと取り出す「彼」。そしてゆっくりと口に入れる。

「……」
「……」

「彼」が私の作ったチョコを食べてる。味はどうなのか気になってドキドキする。
そりゃ味見はしてみたけど、私と「彼」じゃ味の感じ方が違うから不安なの。

「…おいしい。すごくおいしい」
「ホント? よかった!」

「彼」の優しい笑顔が見れて安心した。
と、「彼」が口元を拭き、私の唇を…。
あ、あれ? 奪ってくれなかった。

いつもみたいに指を上に動かして、猫耳と尻尾を生やしたみたい。

「また……。アーロン、私…、あっ……」

何気なく自分の服を見てみると、メイド服になってたわ。
長袖の黒いワンピースに白いエプロンってオーソドックスなんだけど、
何だかスカートが短い。膝上10cmぐらい? しかもソックスがない?

「あ、アーロン…!」

「彼」は無邪気そうに手を振って外へ逃げちゃったの。
もう…。これじゃ怒れないじゃない…。
部屋へ戻り、私服に着替えた。

5年前 No.61

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★resYZVMNis_0Hm

―グレイゼル、魔法ショップ前


「セーちゃん、学校も卒業したし、服を変えたほうがいいと思うんだけど…」
「はあ…」

先月、私(セレナ)及びマイルさんはラスペラード魔法学院を卒業しました。
これからはCHAPEL一筋に活動することになりますが、今までと比べると学院生活がなくなったので、
その分時間に制限がなくなり、今まで以上に依頼を受けられます。

私が活動中に来ていた服ですが、主に学院の制服と、「制服」です。

「セレナも18なんだし、いつまでもメイド服(侍女服)はちょっとね…」
「いえあれは制f」
「じゃあリタリタがメイド服を着るのか?」

なぜかグーリュさんが出てきます。

「なんで私がメイド服着なきゃいけないのよ? ていうかこの前着たし」
「セーちゃん、行こっか」

ナージャさんに連れられてお店の中に入ります。


「セーちゃんはスタイルいいし、何を着ても似合うと思うわ」

「ないすばでぃ」のナージャさんに言われても……。

「白いブラウスに、黒いタイトスカート、ソックスは……」
「あっ! 姉さん(ナージャさん)、またセレナで遊ぼうとしてるー」
「リタさん、グーリュさんは…」
「男は入店禁止なの、って言ったら大人しくなったわ」
「じゃあリタで遊んでいいのね?」
「姉さん(ナージャさん)までグーリュみたいなこと言わないでよ!」

洋服選びは困難ですね……。

5年前 No.62

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★resYZVMNis_0Hm

―グレイゼル、魔法ショップ外


やっと買い物が終わりました。

「あっ、やっと来た〜。もう、遅いよ!」

怒ったグーリュさんが待っていました。

「だって姉さん(ナージャさん)が、セレナと私(リタさん)で遊んでたんだもん」
「だってセーちゃん(セレナ)とリタが可愛かったんだもん」
「ならばヨシ」

すっかり上機嫌になりました。どこがツボなのかわかりません。

「で、それが新しい服? 今までと違う感じでいいじゃない」

細めの、黒いリボンのついた白いブラウスに、ゆったりとした黒いスカート、ソックスはいろいろと揉めましたが、
白いニーソックスになりました。

「ナージャとリタリタは買わなかったの?」
「私は新しい水着かな。紺のビキニで、アンダーがスカートになってるヤツ」
「私はバンダナとスカーフを。旦那(メギラスさん)に似合うと思って買っちゃった」
「ナージャ以外、アーロンに気に入ってもらえるといいね」

急にアーロンさんのことを言ってきました。

「え、ええ……」
「別にアーロンさんに気に入られようと買ったものではないのですが」

私(セレナ)の言葉にリタさんもハッとしたようです。

「あっ……。べ、別に、アーロンのためじゃないんだからね!」

「ふ〜ん?」と楽しむような表情のグーリュさんとナージャさん。

「そういえば、もうすぐ記念日よね? 今年はどうするの?」
「私(ナージャさん)は料理を作るつもりだけど……」
「マイルさんとザインさんは呼ばないんですか?」
「あっ、忘れてた」

ぺろっと舌を出してごまかすナージャさん。旦那さん以外はうっかりが多いようです。

「いっぱい人が来てくれるといいね〜」

ええ。アーロンさん以外で賑わいたいものです。

5年前 No.63

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★rnxGOVt1Ye_0Hm

―5月23日、「アリスの屋敷」大ホール


「せーのっ……」

くじを引き、それに書かれている衣装を着ることになりました。

「あっ」
「げっ」
「あら」

私(セレナ)は体操服に紺のブルマ、ナージャさんはリボンの赤いセーラー服、リタさんは……。


「セーラー服って着たことがほとんどないから……。ちょっと新鮮だわ」

可愛らしいと言うよりは、年齢が年齢なので色っぽいと言った方が正しいです。

「セーちゃん(セレナ)は若いから、やっぱり脚を出した服がいいわねぇ」
「はあ……」

にこにこしながらじーっと私(セレナ)を見て、うんうんと満足そうに頷きました。

「…ッ…」

着替えを終えたリタさんがホールに入ってきました。

「リタ、よく似合ってて可愛いわよ」
「あ・り・が・と」

紺のスクール水着で、髪型はポニーテールになっていました。
やっぱり不満なのか、少しムスっとしています。

「何で私(リタさん)ばっか……、……こういうものは姉さん(ナージャさん)でしょ」


アーロンさんが来るまで不満顔でしたが、アーロンさんが来てからはすっかり上機嫌になりました。

5年前 No.64

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★rnxGOVt1Ye_0Hm

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5年前 No.65

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★rnxGOVt1Ye_0Hm

―7月18日、「アリスの屋敷」大ホール


5月23日の「創立記念日」、6月10日のリタさんの誕生日、果たして今日は?
7月18日、ナージャさんの誕生日です。


「で、今回のくじは何なの?」
「ええと、今回は『ビキニ』『ワンピース』の2種類みたいですね」
「水着限定? 他の人は違うみたいだけど」

セーラー服、メイド服、ナース服、チャイナドレス、ゴスロリ、が多いようです。
他にもありますが、例を挙げるとキリがありません。
水着は私(セレナ)たちだけのようですね。

「ヒモ(水着)はないのか?」

変な質問をするグーリュさんは放っておいて、くじを引きましょう。

「これ、誰が得をするんでしょうね?」
「さあ……」

少なくとも、グーリュさんら一部の男性住人だけでしょうか。

「ええと、私は『水色』『ビキニ』。水色のビキニを着ろ、ってことでしょうか」
「私は…。『白』『ワンピース』かあ。嫌な予感しかしないのはなぜ…?」


三角ビキニのトップスに、スカートタイプのアンダー。
白いフリルが使われていてとても可愛らしい水着となっています。

「ビキニのセーちゃん(セレナ)、可愛い」

白いビキニを着たナージャさんが抱きついてきました。

「な、なぜ水着を…?」
「私もくじを引いたの。そしたら白いビキニが出たって訳」

以前のようにぎゅっとではなくそっと抱いてくれていますが、「ないすばでぃ」のため、私の顔に当たるものが…。

「リタさんは…?」
「あ、あそこ。グーリュさんの後ろにいるわ」

私を解放し、グーリュさんの後ろを指差しました。
よく見ると、金髪と白い水着が見えます。

「リタリタ、ボクから離れてよ。撮影ができないよ」
「う、うるさいわね。いいから盾になってなさいよ」

「何か様子が変ですが…」
「白いスクール水着ね。それも名前入りの。あとは…」

ふふと笑い、リタさんを眺めます。

「リタリタ、ボクは」
「動かないで! …この水着、ちょっと生地が薄いみたい」
「えっ? 水に入ると大事なところが」
「そんなにじゃないけど、恥ずかしいのよ! もう、言わせないでよ!」
「いや自分で」
「うるさい!」

リタさんの叫び声と、グーリュさんをビンタする音が聞こえます。
ちなみに、水に濡れると透ける衣装はないそうです。
(註:少年少女には刺激が強いし…。当然先述の『ヒモ』も)

「リタリタ、透けてないならいいじゃな」
「うるさい! 黙って!」

「ふふふ、賑やかでいいわねぇ」

ナージャさんは満足気にグラスを回し、飲み物を一気に飲むと、別のドリンクを取りに行きました。
リタさんには気の毒ですが、私(セレナ)は料理と飲み物を堪能しました。

5年前 No.66

グーリュ☆E39fsEyK.Ws ★Xhx0r8eh7S_QkS

―「アリスの屋敷」ロビー


3人の美女に、気になる質問をぶつけてみた!

「美女かどうかはともかく、よろしくお願いします」
「セーちゃん(セレナ)は美人よ、大丈夫」
「まあ、みんな美女でいいんじゃない?」

セレナたんはちょっと戸惑ってて、そんなセレナたんを抱きしめるナージャ、
そっぽ向いてあまりやる気のないリタリタ。

Q、ファーストキスはいつ?

まずはセレナたんから。

「2年くらい前ですね」
「誰誰、相手は?」

セレナたんの両肩をがっちり持ち、興味津々のリタリタ。でも……。

「ナージャさんです」

これを聞き、

「なあんだ。マイル辺りかと思った」
「いえ、それはありません」

マイルはないと言い切ったー! これを聞いたらショックかも。
で、なぜナージャとキスを?

「テンションの上がったナージャさんが突然私の口にキスしてきて……」

ニコニコしながら首を右に傾げるナージャ。

「ちょっとその時の状況が思い出せないから……。もう1回キスしよっか」
「止めなさいよ!」

リタリタに阻止されて美女同士のキスはならなかった。

「セレナの誕生日じゃなかったっけ。あまり盛大じゃなかったけど、神雫水もあったから……」
「大人もいますから、さすがに禁止というわけにはいきませんね……」
「最近は義兄さん(メギラスさん)が後始末してくれるから……」
「ちょっと、私がなにか良くないもののように聞こえるけど?」

リタリタが余計なこと言うから……。にっこりしながら怒ってるのって怖いんだから。
みんなに良くないものでも、メギラスさんには良いものなんだからいいじゃない。

「うふふ、そうね」

いいんかい!?

5年前 No.67

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★0JbotDQXAe_XaU

―グレイゼル、とある洋飯店

「リタ、その場所私(ナージャさん)に譲ってくれないかしら?」
「だーめ。セレナに変なことするに決まってるじゃない」
「リタばっかりずるいわ」

お二人が何で揉めているのかと言うと、今座っている席についてですね。
L字型の席で、一番端にリタさん、隣に私(セレナ)、先輩方3人続いて、もう一方の端にナージャさんです。

「まあまあ。せっかくの『女子会』なので…」
「セーちゃん、いいの!?」
「何の話よ? せっかくの女子会だから、食べて飲んで楽しみましょう、ってことよ」

恐らくナージャさんの「いいの!?」は「私の隣に移動して(変なことしてもいい)」いいの、ということです。


何だか申し訳ないです。
いつも先輩方やリタさんに気を遣ってもらって、ナージャさんを抑えてもらって…。

「ナージャさん、今日も綺麗ですね〜」
「うふふ、ありがと。あら…?」

隣に座っている先輩に近づいて、じっと顔を覗き込んで、ぎゅっと抱きしめるナージャさん。
どうやら私から注意を逸らすリタさんの作戦のようですね。
判断力が鈍り、機嫌が良くなったナージャさんを操るのは容易だそうです。

「あついね、あついね〜」
「じゃあちょっと着替えて?」
「い、いや、後でにするぜ」

リタさんはナージャさんを抑えてくれる先輩方に手を合わせて謝っています。

「ほ、ほら、ここじゃあれだろ。衣装もないし、店にも迷惑かかるし、さ?」
「屋敷でやればよかったわねぇ…」

何だか残念がるナージャさん。

「屋敷でやれば、グーリュとかザインがうるさいわよ」


本当に申し訳ないです。

5年前 No.68

マイン☆qmA9UBTKSYw ★NOPTxNpfWB_Zos

―「アリスの屋敷」ロビー

明けましておめでとう、だぜ。
2014年はこの私、マインが参加するぜ。

見回すと、正月らしく着物を着た女の子ばっかりだ。
赤、白、黄色、緑、青など、綺麗な着物で目移りしちまう。
髪もちゃんとセットされてて目の保養になるな、うん。

水色の着物で、長い髪を結い上げてるのはセレナ。
つけまなんか着けちゃって、唇も薄いピンク色で色っぽいぜ。

「セーちゃん…! ちょっと、リタ! 何で邪魔するのよ!?」
「絶対変なことするでしょ!」
「しないってば!」

せっかくの美人が台無しだな。
黒い着物でいつもより色っぽいリタと、白い着物で清純なねえさん(ナージャ)。

「暴れると着物が着崩れるわよ」
「そうだぜ。せっかくの正月なんだし、喧嘩はナシナシ」

「……」

セレナは少しうつむいて気まずそうにしてるぜ。

「セレナに気遣わせんなよ。リタと私(マイン)で、メギラスとデートしちゃうぜ?」

ねえさんを脅しにかかる。

「むぅー……、それは嫌」

頬を膨らませて不満顔。ここで怒らせないように何とかしないとな。

「あ、あの。月に1回くらいで、私(セレナ)とお出かけしませんか?」
「あ、ちょい待ち。当然変なことしない前提でな」
「う、んー……」
「まあ、それぐらいならいいんじゃない?」
「(まあ私はもっと高い頻度でお出かけするがな)」

保護者(?)の許可も出たし、ねえさんも納得したみたいだし、よかったよかった。

4年前 No.69

マイン☆qmA9UBTKSYw ★Android=xa3hgQG3mW

ー「アリスの屋敷」大ホール

エイプリルフールイベントも終わって、今日もイベントだ。
ちなみに、エイプリルフールはリタを騙してドッキリを仕掛けたんだぜ。

今日は「お兄さん」の大事な人の誕生日で、盛大なパーティーさ。
大事な人本人と「お兄さん」は不在だけどな。
ま、楽しくできりゃ何でもいいぜ。

「お兄さん」?
私に兄弟はいないぜ。私が勝手にそう呼んでるだけさ。
銀髪で背が高くて、イケメンなんだけど超ド天然&超鈍感だからなあ。
おおっと、これはナイショだぜ?

さあて、ねえさん(ナージャ)がテンション高くなる前に楽しませてもらうか。

4年前 No.70

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★NOPTxNpfWB_M0e

―「アリスの屋敷」中央館ロビー

本日は、来る5月23日に向けての会議です。
メンバーは私(セレナ)、リタさん、ナージャさん、マインさん、グーリュさんです。
アーロンさんとメギラスさんもいますが、私たちとは離れた所に座っています。
そのせいでリタさんがアーロンさんを、ナージャさんがメギラスさんをチラチラと見ています。

「リタリタもナージャも集中しなよ」
「無理」

さすがは姉妹と言うべき……。表情も同じで、息ぴったりです。


「私(ナージャさん)の出産記念日でもあるし、私に権限あるかしら?」
「ないわよ」
「大体、ねえさん(ナージャさん)が決めると目茶苦茶になりそうだしな」

ひどい言われようですが、確かにと頷けてしまいます。

ナージャさん考案「私(セレナ)とリタさんは水着」案。

グーリュさんとマインさんは賛成でしたが、リタさんが猛反対でした。

「じゃあさ、こうしようぜ」

マインさん考案「男は執事服、女はメイド服」案。

「おっ、いいね」
「別にいいけど、極端に丈の短いのとかダメだからね?」

「あなた(メギラスさん)は嫌そうだね」
「似合う奴はいいよな」

アーロンさんは(執事服が)似合いそうで、メギラスさんは似合うけど着たくないようです。

「うふふ。旦那(メギラスさん)、スーツとか嫌がるの。『こんなの着たくない』って」
「でもネクタイとかちゃんと結べるのよ」
「スーツ嫌がるとか可愛いな。もし(ネクタイが)結べなかったら私(マインさん)が結んでやったのに」
「私(ナージャさん)結べるわよ」

「真面目に会議やれよ」
「はぁ〜い」


…1時間後。

「普段着でいいんじゃない?」
「あれ、でも管理人さん、衣装用意できたと思うぜ?」
「チッ」
「ん? なあに、リタ。不満?」
「何でもあ・り・ま・せ・ん」

「男は執事服、女はメイド服」案がほぼ決定のようですね。

4年前 No.71

ナージャ☆n8t5C/qyc2E ★NOPTxNpfWB_M0e

「ORIGINAL」を見ているみんな、鬼神・メギラスが妻ナージャよ。
終わったイベントの報告をさせてもらうわね。


5月23日、女の子はメイド服、男の子は執事服を着たわ。
うふふ。皆可愛くて、とても楽しかったわ。私はメイド服を着なかったけど。
え? だって母ですもの。「お母さんはメイドじゃありません」ってね。


6月10日、可愛い妹リタの23回目の誕生日。
可愛い妹のために料理の腕を振るったわ。
チーズ入りハンバーグ、明太子のパスタとか、あの子(リタ)の好きなものを作ったわ。
あの子ももう23なのね。まだ23っていいわぁ。


そして7月18日、昨日ね。私(ナージャ)の誕生日だったの。
屋敷の皆、子供たち、旦那(メギラス)が祝ってくれて最高の誕生日だったわ。
ん? いくつになったかですって? うふふ。内緒。




「38だったっけ?」

あら、じゃあリタは33歳ってことになるけど?

「ふふ。リタは私をお母さんにしたいのかしら?」
「え? 老けたいの?」

何だか会話がかみ合わないわね。この子(リタ)ったら、まだまだ私に甘えたいのかしら。

「セーちゃん(セレナ)が娘なら38でもいいわ」
「え……」

戸惑うセーちゃん、可愛いわぁ。抱きしめちゃいたい。

「いやいや。抱きしめちゃってるから」
「な、ナージャさん、苦しい……」

うふふ。セーちゃん相手だとついついぎゅって抱きしめちゃうの。

「おーい、メギラス。私(マイン)とデートしないか?」
「うふふ。マインちゃん、何を言ってるの?」
「収拾がつかなくなるわ」
「ま、こんな感じでいつも通りの『アリスの屋敷』ってことだぜ」

4年前 No.72

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★NOPTxNpfWB_M0e

「ORIGINAL」で西部劇

―「アリスの屋敷」ロビー

「姉さん(ナージャさん)、しつこすぎるわ。セレナに変なことしないでよ」
「お生憎様。独り占めしようったってそうはいかないわよ」

あの、止めてください。二人とも鏡を見てください。

「あれ? いつの間に耳(猫耳)が生えてる」
「うふふ。でも女はハートで勝負よ」

(ナージャさん、意味不明です…)


〜ある日のナージャさんとリタさん

「あ、リタ。お疲れ様」
「お疲れ様ー」
「ねえ、最近アーロンさんとはどうなの?」
「え? そりゃあ、あれよ。昨日もデートしたし、今日だってデートするし…」
「あ、だから今日タキシード着てたのね」
「も、もう止めてよー。あ、セレナ」

〜回想終了


「セーちゃん、大好きよ。後で私の部屋に来て」
「必死に止めればまた……。まあ、(セレナが)可愛いのは分かるけど……」

二人とも、いい加減にしてください。何を言ってるんですか…。

「ツンデレも魅力的よ」
「何で私の方を見るのよ?」


ナージャさんは優しくて、あったかくて、頼れる一番の先輩です。
リタさんは何かと私を気遣ってくれて、よく一緒にいてくれます。

二人とも、私の大切な人たちです。


「ちょっと待てよ。もう一人忘れてないか? マイン様、参上! お待た」

レノンス姉妹のダブルキックが炸裂しました。

「マインちゃん、空気読んでね?」
「あんた、一番セレナと一緒にいるじゃない」
「(ギクッ)」

もう一人にしてください。今日は疲れました。

「ルックスは中の下…。マインだけじゃない。ガサツだし、言葉遣い悪いし」
「ちょっ、それは関係ないだろ」
「それはともかく、今日は私(ナージャさん)」
「いや私(リタさん)よ」
「いやいや私(マインさん)だぜ」

「俺(アーロンさん)さ」

グーリュさんに乗ったアーロンさんが私を外へ連れ出しました。

「アーロンさん!」
「アーロン! 私とのデートは!?」
「そりゃないぜ」

残された三人の叫びと、アーロンさんの温もりを背中に夜の空をひとっ飛びです。

4年前 No.73

セレナ☆Y36i8HTz.rU ★NOPTxNpfWB_M0e

「アリスの屋敷」地下2階(洞窟)


「久しぶりね。前入ったのいつだったかしら?」
「さあな。私は入ったことないから知らない」

薄暗い洞窟みたいです。
火魔法「螢火」を使って松明に火を灯し、辺りを照らしながら進みます。

前衛は盾を持つ私(セレナ)、後衛は武器が弓のリタさん、魔法攻撃のマインさんです。

道中は私の剣攻撃とリタさんの矢で対応できるレベルです。

「ウォーミングアップにもならないぜ」
「あんた何もしてないでしょうが」

時より壁に刻まれた文字があり、それを読みつつ先に進みます。
「ここは危険だ」「こんなことなら入らなきゃよかった」など、どうやらここに入って命を落としてしまった冒険者のもののようです。

「興味本位で入ったのでしょうか…」
「だろうな。ま、扉に張り紙してあったし、自己責任だろ」

確かに張り紙はしてありましたが、扉は封鎖されてるわけではなく、いつでも誰もが入れる状態だったのです。

「お、アイテムがあるな。勿体ないから貰っといてやるぜ」
「冒険者のかしら? 剣とかまだ使えそうな感じ」
「トレジャーハンターじゃないんですから…」

冒険者の方には申し訳ないですが、置いてあるアイテムや武器を頂戴して、先に進みます。

「うーん…。とりあえず危険性はあまり高くない、ただ装備は十分にせよ。…かな」
「罠の類もないし、道中のモンスターに気をつけてれば問題はないな」

今のところ、危険なものはなさそうですね。先に行くとしましょう。

4年前 No.74

グーリュ @youneko111☆E39fsEyK.Ws ★NOPTxNpfWB_M0e

―「アリスの屋敷」ロビー

「ん?」

郵便受けに入っていた一つの封筒を見つけた。
薄い桃色の封筒で、差出人は書いてない。

「アーロン!」

ロビーで寛いでいたアーロンに声をかけた。

「どうした、グーリュ」
「アーロン、郵便受けに封筒が入ってたんだ」

封筒をアーロンに渡す。

「……。これは…」
「何の手紙?」
「グーリュ、これは開けてもいいぞ」

アーロンが笑顔を見せながら言った。どうやら悪い手紙じゃなさそうだ。

「なになに……。……。え」

結婚を伝える内容だった。以前この屋敷に住んでいて、今はここを離れてる人からだった。

「カノカノ(神音)となぎなぎ君(渚)が結婚したんだって! アーロ…?」

ロビーにアーロンの姿はなかった。

「ん?! 唐揚げ、ポテトサラダ、パスタ、ラーメン、色んな匂いがする!」

匂いのする方へ行くと、ホールに着いた。
中には大勢の住人と、グラスを持ったアーロンがいた。

「アーロン…」

ボクもそうだけど、二人はアーロンにとって大切な人だからね。

「神無、いや。ルナと渚がな。ふふふ」

アーロンは人造人間に対してあまりいい感情を持っていない。
それでも組織を裏切って味方になってくれた人造人間には敵意を解いていた。

住人だからではなく、それ以上の感情があるように見えた。
その感情を察したのか、女の子たちはアーロンに寄ってこない。

「ふぇえ、ふぁーろん」
「食べるか喋るかどっちかにしろ」
「オール君とか社長(マルコシアス:渚の精霊)とか、新婚生活に邪m」
「そういう心配はしなくていい。俺の時は、お前を野生に返す」
「それ、本気で言っているの?」
「本気で言うほどお前のことは嫌いじゃない」
「へへへへ〜!」
「アイツら全員で二人を祝って、助けていくだろう」

何はともあれ、この場の皆で、二人の幸せを願うのだった。
二人とも、お幸せに!

3年前 No.75

ナージャ @youneko111☆n8t5C/qyc2E ★Pj9Yt8vPhy_iye

―3月14日(ホワイトデー)

今日はホワイトデー。バレンタインのお返しをもらう日。
私は旦那(メギラス)、セーちゃん(セレナ)、リタ、マインちゃんにクッキーを渡したわ。
職場(CHAPEL)にもガトーショコラを作って持って行ったの。

旦那ったら照れちゃって、「あーん」してあげたら「いいよ」って断ったの。
でも、「ほら、あーん」ってやると食べてくれるの。うふふ。

でね、昨日、子供たちがお風呂入ってる間に、ふふ。
ホワイトチョコを口移しで渡してきたの。

「ハル」

旦那が私を呼んで、壁際に来させられたの。
私を壁際にして、私の顔の横に右手を当てたの。「壁ドン」ね。
旦那相手だとドキドキしちゃうわ。

「目、瞑れ」
「う、うん……」

ドキドキしながら目を瞑ると、唇に固いチョコと旦那の柔らかい唇の感触が伝わってきたの。

「お返し、だ」
「んふふふふ」

チョコ食べながら思わず笑っちゃったわ。頬を赤く染めながらそっぽ向くんだから。

「ホラ、あれだろ。ふ、夫婦なんだから」

ちょっと意味わかんなかったけど、嬉しかったわ。ありがとう、アナタ。

2年前 No.76

ナージャ @youneko111☆n8t5C/qyc2E ★ERuVQFNTha_M0e

―「アリスの屋敷」ロビー

6月。猫にとっては嫌な季節ね。
私は完全な猫じゃないけれど、気分が少し下がるわ。
こんな季節はソファで寛いで、大切な人の胸板に頬を―。

「あのー、皆が寛ぐ場所なので……」

赤い身体のドラゴンさんが、ポテトチップスの袋を持ってロビーに入ってきたわ。

「どちら様でしたっけ?」
「何だ、いたのか」

夫婦の言葉にドラゴンさんが渾身のツッコミ。

「いやいやいや! 2人とものろけ過ぎ!
何でボクのこと忘れるの! 『いたのか』ってひどくない?」

「ごめんなさい」
「冗談だっての」

「夫婦揃って口開くの何とかしてくれない?」

ああ、つい。でも夫婦だもの。仕方ないわよね。
大切な人が近くにいればそれだけでいいって言うか、うふふ。
何て言ったらいいか分からないわ。
とにかくね、お互いに大切だと想える存在ってそういうことだと思うの。

「グーリュさんがよく食べるのと同じようなことだと思いますけど」
「はは、そうだな」

気分転換に、室内プールにでも行って、ちょっと夫婦で泳いでみようかしら。

1年前 No.77

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★ERuVQFNTha_M0e

―「アリスの屋敷」ロビー

ソファに座っています。私の右にはリタさん、左にはマインさん、少し離れてナージャさんが座っています。
なぜかマイクを持ったグーリュさんと、グーリュさんに頭を撫でられているマイルさんが私の前に立っています。

「あの…」

私の前にグーリュさんとマイルさんが立っている理由を聞こうとすると、それを遮るようにグーリュさんが。

「皆、身体に変化あった? 太っ」

グーリュさんは蹴り3発を叩き込まれ、ロビーの隅まで吹き飛んでしまいました。

「失礼だな。Nice bodyになったって言えよ」
「寧ろ痩せたわよ」
「えっ? リタ、何で痩せたの?」
「何もしてないわよ」

要するに、胸が大きくなったのは太ったからだと、グーリュさんは言いたかったそうです。
確かに数年前と比べるといくらか…。でも体重は変わっておらず、私とリタさんはウエストが細くなっています。

突然ナージャさんは立ち上がり、マイルさんをソファに座らせ、マイルさんの隣に座りました。

「ねえ、マイル君。マイル君はどう思う?」

正直答えにくい質問ではないかと…。
さらにナージャさんはマイルさんの肩を抱き、マイルさんの顔に自分の顔を近づけています。

「いや…」

目を逸らし、何となくリタさんに助けを求めています。
それに気づいたリタさんは、マイルさんを助けます。

「姉さん、その『どう』ってどういうことよ? 太ったかどうか訊きたいの?」
「いえ、マイル君はどうかなーって思っただけよ」

ちょっと意味不明です。

「太ったかどうかであれば、僕には分かりかねます。近くで拝見する機会が殆どなかったもので…」

ナージャさんに抱かれながら無難な答え。しかし、事態を悪化させたようです。

「じゃあこれからは近くで…。うふふ」

ナージャさん、マイルさんをしっかり抱きしめて離さない構えです。
これはまずそうです。マイルさんはこういった経験があまりなく、さらにメギラスさんに知れたらとんでもない事態になるのでは…。

「その辺にしておきなさいよ。マイルは仕事があるんだから。…私達もそうだけど」
「だな。そろそろ仕事に行こうぜ」
「じゃあ、仕事が終わったら…。マイル君」

ナージャさんはマイルさんを解放し、マイルさんにウインクしました。
いったいどうなってしまうのでしょう。

1年前 No.78

マイル @youneko111☆XCfaqn7S3Bo ★ERuVQFNTha_M0e

―「GELATO」本部社長室

「まったく、ナージャさんは何故僕に異常な…」

近くに寄られるだけで困るのに、過度なスキンシップはもっと困る。
デスクでノートパソコンを目の前にし、頭を抱え込む。

「はあ……」

自然とため息が出る。そんなことより仕事、仕事。
来週にはバレンタインデーが控えているから、そろそろ準備をしておかないといけない。

「王道のチョコレートは増やして、あとは……」

バレンタインと言えばチョコレートだが、それだけでは面白味がない。

「そう言えば、アイツはクレープが好きだったような……」

ノートパソコンを閉じ、部屋から出た。

9ヶ月前 No.79

マイル @youneko111☆XCfaqn7S3Bo ★ERuVQFNTha_M0e

―「GELATO」本部社長室

明日、と言うか日付が変わったので今日だが、今日はホワイトデー。
バレンタインのお返しをする日で、バレンタインと同様我が社がより忙しくなる日だ。
バレンタイン当日は、女性のお客様が男性のお客様を招待し、チョコなどのスイーツをお楽しみになっていた。
今回ホワイトデーは、男性のお客様が女性のお客様を招待し、スイーツを注文されるだろう。今日はその仕込みや準備などで少し時間を割いた。
僕もバレンタインのお返しをしないといけないから、その分の時間も取った。
「アリスの屋敷」管理人、ナージャさん、リタさん、マインさん、うちの女性従業員など、お返しする相手は多い。
何? 自慢している? 僕なんかまだまださ。メギラスさんやアーロンさんが断トツに多い。あの御方たちは、お返しはどうしているんだろうな。

「もうすぐ2時か……」

もうこんな時間か。明日も朝は早い。
パソコンで文書作成を済ませ、取引相手にメールを出し、パソコンを閉じる。
「アリスの屋敷」に戻るのは手間だから、ここで仮眠を取るとしよう。

8ヶ月前 No.80

マイル @youneko111☆XCfaqn7S3Bo ★ERuVQFNTha_M0e

―「GELATO」本部社長室

夏休みは厄介だな。
学院生だった頃は既に社長だったし、学院の課題もあったりで厄介だったが。

「マイル君、仕事もいいけどたまには息抜きしないとダメよ。プールにでも行かないかしら?」

ああ、ダメだ。何故思い出すのだろう。
確かに息抜きは必要だが、必要だが……。
……あの人は苦手だ。

どう理由をつけて断ろうか……。
ザインの奴をぶつけてみるか。……一蹴されてしまうか。

午前3時、か。仮眠を取るか。
一応目覚ましをセットし、ソファで横になり、目を閉じる……。

3ヶ月前 No.81

セレナ @youneko111☆Y36i8HTz.rU ★ERuVQFNTha_M0e

―グレイゼル、CHAPEL本部前

タブレットのような端末を拝借し、とある調査をしています。
地図、自分の姿、水色のスポット、3種の色のスポットなどが表示されています。

「まさか、お子様向けのゲームに付き合わされるとはな」

お子様のマイルさんも一緒です。

「その割には随分と嬉しそうですね」
「なぜ……」
「マイル君、さっきピカチュウをゲットしてたよ?」

マイルさんwithグーリュさんですね。

「純粋に楽しんでいるみたいですね」
「意外と奥が深いと思ったからだ」

私達が調査しているのは「ポケモンGO」に関するトラブルですね。
そもそも「ポケモンGO」とは、所謂スマートフォン向けのアプリのことです。
起動させると、現実のマップ(道路や細かい道などがちゃんと反映されています)にポケモン(ポケットモンスター)が出現し、
ポケモンに触れる(タップする)と、専用の画面に移行し、ポケモンとボールが表示されます。ボールをポケモンに向けて投げ、
ボールの揺れが収まり、黄色い星が出ると捕獲完了となります。ボールから出てきてしまうこともあり、
何回も捕獲に失敗すると逃げられてしまいます。

「細かい説明はマイル君にしてもらったほうがいいね」
「何で僕が……」
「マイル先生、この水色のスポットは何ですか?」
「チッ、お前(セレナ)まで……。この水色のスポットは『ポケストップ』だ。回すことでボール、きのみや回復アイテムなどを入手できる」
「マイル君、近くにレイドがいるみたいだね」
「レイド?」
「簡単に言えばボスのようなものだ。皆で力を合わせて倒すと捕獲するチャンスが与えられる」

強力なボスのようで、複数のプレイヤー(トレーナー)とポケモンたちで戦う必要があります。
稀に一人で倒してしまう実力者もいるようです。

「ありがとうございます」
「こちらこそ、助かったよ」

どうやらトレーナー同士でレイドを倒したようです。
一緒に戦った者同士で友情が生まれるのはいいことです。

「マイル君、何かあそこで揉めてるみたいだよ?」
「フン、ゲームに集中しすぎて通行人とぶつかったようだな」

よくあるトラブルのひとつが、画面に集中しすぎて周りを見ず、他の人とぶつかることです。
ぶつかって怪我とかなければ注意ぐらいで済みますが、怪我や破損、さらには事故になると大問題です。

「おい、ゲームの起動画面をちゃんと見ていなかったのか?」
「ぷっ」

マイルさんの注意の仕方が…。

「何だぁ、ガキが!」

男性の拳よりマイルさんのレイピアの方が早かったです。
男性の目の前で寸止めし、男性の方は動けずにいます。

「ゲームで遊ぶなら、ルールをきちんと守るんだな」
「ルールとマナーを守って楽しくデュ、ポケモンGOをしよう」
「お前(グーリュさん)な……。作品が違うぞ」

「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」ですね。

「チッ、クソ」

男性の方は大人しく立ち去っていきました。

「やるじゃない、マイル」
「リタさん」

一瞬、マイルさんはキョロキョロしました。

「姉さん(ナージャさん)なら、車を引きずっていってるところだから」

よくあるトラブルその2。違法駐車ですね。
本来車を停めてはいけない場所に車を停め、ゲームをしている人が多いようです。

「キャリーバッグ感覚ね。まあ、広い場所だったら持ち上げちゃうけど」
「……」
「……」
「ナージャを怒らせると怖いって訳だね」

グーリュさん、よく言えますね……。ってご本人いないからですけど。

「狭い場所ならどうするんでしょうか……」
「さあな。メギラスさんを呼んで瞬間移動、とか?」
「車をクシャクシャにしてコンパクトにする、とか?」

とにかく、ゲームで遊ぶ際はよく気をつけて遊びましょう。

1ヶ月前 No.82
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