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繋物語 -ツナギモノガタリ-

 ( なりきり掲示板(ストーリー) )
- アクセス(161) - ●メイン記事(9) / サブ記事 (2) - いいね!(4)

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_cPe

題名を見て分かったかと思いますが、物語シリーズのなりきりスレを建ててみました。

現時点でストーリーなど何も考えていませんし、繋物語というタイトルもあくまで仮です。共通の趣味を持った人たちで話を「繋」げて、「物語」を作れたら、と思い、スレのタイトルとしました。進行段階で他にいいタイトル案が出た場合、そちらに変え、そのタイトルに沿って進行します。

簡単にルールだけ書いておきますと、

@進行の相談等はサブ記事で行い、メイン記事はあくまでも舞台であることを念頭に置いておく

A確定ロルの多用など、進行に支障が出る行為は厳禁

Bあくまでも「なりきり」なので、物語シリーズの世界観から離れすぎないこと

現在はこのくらいです。何かあればまた追加します。

とりあえず、最初は参加者を募集する段階とします。

参加したい場合、サブ記事にコメントをお願いします。

配役、だいたいの流れ等が決まるまでは、メイン記事は書込み禁止とさせていただきます。

少し偉そうな書き方になってしまいましたが、全員で協力して、良い「物語」を作っていきたいと考えています。是非よろしくお願いします。

1年前 No.0
メモ2016/02/10 22:00 : 赤虎 @rafroig9★peySCYkQvq_cPe

この掲示板では、西尾維新の作品である<物語>シリーズのなりきり小説を書きます。

話を追加するたびに、その話の

・タイトル

・語り手

・時期

を書きます。


拙い文章ではありますが、読んでもらえればと思います。

また、参加希望の方はサブ記事までお願いします。


現在、第1作「 繋物語 -ツナギモノガタリ- < U ひたぎプロブレム > 」執筆中です。


第1作(>>1〜)

・タイトル・・・繋物語 -ツナギモノガタリ- 

< T なおえつコネクション>(>>1>>4)

< U ひたぎプロブレム  >(>>5

・語り手・・・・阿良々木 暦

・時期・・・・・「化物語」終了後(6月16日〜)

切替: メイン記事(9) サブ記事 (2) ページ: 1


 
 

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_cPe

        -繋物語 -ツナギモノガタリ-

        T.なおえつコネクション

<6月16日/直江津高校校内>

この日は、一般的に「文化祭」と呼ばれる日だ。直江津高校の生徒たちの手で、露店であったり、お化け屋敷であったり、様々な出し物をする、まぁそういうイベントのようなものだ。

話によると、他校からこの高校の生徒を口説く・・・いわゆる「ナンパ」とやらをするために来ている生徒もいるようだ。まったく、嘆かわしい話だ。

そんな楽しい文化祭だが、例によって友達のいない僕は、こういったイベントの時にも1人さみしく過ごすことになるんだろう・・・

と、思っていたのだが。。。

今、僕の隣には二人の女性がいる。

だいたい察しがついたかとは思うが、1人は直江津高校のスター、神原駿河。

もう1人は「深窓の令嬢」(僕から言わせればただのツンデレだが)、戦場ヶ原ひたぎ。

僕は今、この2人に囲まれている、というわけだ。

「阿良々木先輩、たこ焼きを買ってきたぞ。一緒に食べないか?」

「あら、神原。私の目の前で私の彼氏を口説くなんていい度胸じゃないの。阿良々木くん、あなたが望むなら、私がたこ焼きを買ってきてあげてもいいのよ?なんならここに売っているもの、全て買って見せましょうか?」

・・・そんなにいらねえよ。というか食えねえよ。いや、それ以前に、戦場ヶ原にそこまでの財力はないだろう。

目の前で戦場ヶ原と神原が口論している。口論しているはずなのに、随分楽しそうだな・・・

息もぴったりだし、流石はヴァルハラコンビ・・・か。

ふと周りを見ると、なぜか僕達の周りに人が集まってきている。

-なんだ?痴話喧嘩か?-

いや、ちょっと。

-なんだあの男、二股か・・・?-

ちょっと待て。

-あの2人、言い争ってるぞ、なんて男だ・・・-

僕がとんでもない悪者みたいになってるじゃないか。いや、はたから見たらそうにしか見えないか。。。

-あんな男でもあんな美人を捕まえられるなんて・・・-

そこかよ。誰だか知らないが、それは聞き捨てならない。

あと、確かに戦場ヶ原と神原は美人だが、中身はツンデレとド変態だぞ。

-阿良良々木さんが二股だなんて・・・見損ないまみた-

おい、今聞いたことある声が聞こえたぞ。なぜあいつが文化祭に。というか、噛んだなら例のセリフ言えよ。

・・・なんて言ってる場合じゃないな。まずはこの状況をなんとか・・・

僕が困っていると、神原が(喧嘩は引き分けで終わったらしい)アイコンタクトを飛ばしてきた。

何とかしてくれるようだ。安心した・・・

「ちょっと聞いてくれ。あなた方は何か勘違いをしているようだが、それは違う。阿良々木先輩はここにいる戦場ヶ原先輩一筋だ。」

おお、いいこと言うじゃないか、神原後輩。

「では、私がどういう立場かというと・・・」

待て、雲行きが怪しくなってきたぞ。。。

「私こと神原駿河は、阿良々木先輩の・・・」

まずい。

「待て、神原・・・」

「エロ奴隷だ!」

遅かった。

なんてことだ。彼女とエロ奴隷を持つ男になってしまった。

周りが大きくざわめく。

「ち」

「違うんだ!!」

思わず叫んでしまった。

1年前 No.1

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_cPe

<6月16日/直江津高校校内>

あの後、僕の必死の弁解により(戦場ヶ原や神原の妨害もあったが)、なんとかあの場を切り抜けることができた。

くたくたになってクラスの場所(僕のクラスではお化け屋敷をするらしい)に戻ってみると、そこには羽川が待っていた。

「阿良々木くん、昨日言ってたよね?当日は忙しいからしっかり手伝うって。なのにいきなりどこか行っちゃって、どういうことなの?」

・・・そうだ。その通りだ。確かに、言った。

でも、あれは戦場ヶ原と神原に無理やり連れだされたようなもので、文化祭での仕事をサボタージュするつもりなどなかったのだ。

「・・・もしかして阿良々木くん、戦場ヶ原さんのせいにしようとしてない?」

「・・・」

なんてことだ。そこまで見透かされてるなんて。

「ダメだよ阿良々木くん、人のせいにするなんて。誘われてついて行ったのは阿良々木くんなんだから、ちゃんとしないと」

そこまで言われると返す言葉がないな・・・

「まあ、せっかくの文化祭なのに、遊ぶなっていうのも酷だし、今から手伝ってくれればいいよ」

やっぱり羽川は優しいんだよな・・・

これがもし戦場ヶ原だったら、と考えると・・・

・・・やめておこう。

「はい、じゃあこれ」

「・・・?」

そこにあったのは黒いボード、白い布、カッターなど、お化け屋敷を作る設備一式だった。しかも大量に。

「「・・・?」じゃなくて、はいこれ。少し前に来たお客さんがびっくりしすぎて暴れて、設備壊しちゃったみたいで」

びっくりして、暴れて設備壊すってどういうことだよ。かなり酷く壊れてるし、まさか火憐か月火じゃないだろうな。あいつらならありえるぞ・・・

「今から阿良々木くんには、これを1人で直してもらいます」

「・・・は?」

嘘だろ。かなり大量だぞこれ・・・

これを1人で・・・

「よろしくね、あ・ら・ら・ぎ・く・ん」

前言撤回。羽川は怖い。

さて、作業終了がいつになるかはわからないが、始めるとするか・・・

1年前 No.2

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_cPe

<6月16日/直江津高校校内>

「暦お兄ちゃん・・・手伝おうか?」

不意に声をかけられ、振り向くと、そこには千石がいた。

千石撫子。蛇に憑かれた少女であり、月火の友達でもある。

「助けない。君が勝手に助かるだけ。」と日頃から言っていた忍野が珍しく助けようとした人物、という言い方もあるか。

その理由は「被害者だから」と忍野は言っていたが、本当は忍野の趣味なのかもしれない。もうこの街にはいないから、真相はわからないままだ。

忍野メメ・・・本当によくわからない人間だ。

「暦お兄ちゃん・・・聞いてる?」

少し怒ったような顔で千石は言う。ついつい考え事をしてしまった。それほどまでにこの春休みから現在にかけての出来事は大きかったのだ。

「あ、あぁ、千石、来てたのか」

「うん・・・暦お兄ちゃんがお化け屋敷で吸血鬼のコスプレをするって聞いたから・・・」

「誰から聞いた!?」

「えっ・・・やらないの?」

やらねえよ。第一、僕はコスプレなんてする必要はない。元から吸血鬼なのだから。

「千石、僕は吸血鬼にはならない」

「そうなんだ・・・」

なんで少し残念そうなんだ、千石・・・

「で、千石。何の用だっけ?」

「さっきも言ったよ、暦お兄ちゃん・・・」

「それ、お化け屋敷の準備でしょ?撫子で良いなら、手伝うよ・・・」

「え、良いのか?」

「うん。暦お兄ちゃんの役に立てるなら・・・」

なんだ、この雰囲気は・・・

こうして、人手は2倍となった。

千石は手先が器用らしく作業がはかどり、1時間ほどで無事完成した。

その後は羽川や僕、いつの間にか戻ってきていた戦場ヶ原によって、お化け屋敷の運営ができた。

「友達を作ると人間強度が下がる」などと言っていた僕が、文化祭に積極的に参加するなんて、2年前の僕は絶対に信じないだろう・・・

1年前 No.3

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_cPe

<6月16日/阿良々木家への帰り道>

なんとか文化祭を終え、僕は今家へと向かっている。そのとき、不意に後ろから

「ラララ木さん」

振り向くとそこには、八九寺がいた。

「八九寺、何度も言うようだが、僕の名前は阿良々木だ」

「失礼、噛みました」

「違う、わざとだ」

「・・・」

「噛みまみた!」

「わざとじゃない!?」

と、いつも通りのやり取りを交わす。

八九寺真宵。蝸牛の少女、とでも言うべきだろうか。

約1か月前、僕たちは浪白公園で出会った。いや、「僕が」「蝸牛に」「逢った」と言ったほうが正しいだろうか。

そしてそこで八九寺の過去を知り、その問題を解決へと導いた。

本当にいろいろなことがある高校生活だ・・・

「阿良々木さん、何でそんなに儚げな顔をしてるんですか」

おっと、つい考え事を・・・

「気持ち悪いです」

バッサリ斬られた。小学5年生に、気持ち悪いと言われた。

「誰が気持ち悪いんだ」

「阿良々木さん以外にいませんよ。それとも阿良々木さんは自分の顔面に相当な自信があるのですか?」

「いや、そういうわけじゃないけど・・・」

「自身に自信を持てない、というわけですか」

・・・今のはギャグのつもりか・・・?

「ギャグじゃないですよ」

しまった、聞こえていたか。

「わたしの才能です。」

誇らしげに言う。意味はまったく分からないが。

「阿良々木さんもいつかわかるでしょう。それでは。」

行ってしまった。相変わらず面白いやつだ。

しかし、ここ数か月でこうも大勢の人間(幽霊や怪異もいるが)と関わりを持つことになるとは。

全ての始まりは春休み、伝説の吸血鬼、鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと出逢い、そしてそれがきっかけでアロハの中年であり僕の命の恩人、忍野メメとも出会ったこと。

そしてそこから僕は、さまざまな怪異と関わった。

蟹に行き逢った戦場ヶ原。

迷い続けていた八九寺。

猿に願った神原。

蛇に巻かれた千石。

猫に魅せられた羽川。

そして彼女たちは、その問題を解決した。

戦場ヶ原は重さを取戻し、

八九寺は家へと帰り、

神原は猿の手の力を抑え、

千石に掛けられた呪いは別の場所へ、

羽川の中に潜む猫は忍によって吸い取られた。

そして、それらの問題を解決するために必要不可欠だったといえる男、忍野メメは、別れの挨拶もなしに、忍を残し別の街へと旅立った。

このようにして、僕の波乱の数か月は幕を閉じ、これからは明るい学園生活が待っている・・・

と、思っていた。

思っていたのだが、それは幻想だった。

それぞれが抱えている問題は、「怪異」のことだけではない。

人間関係、家庭、過去・・・僕たちはそういった問題に、ここから数か月の間直面することになるのだった・・・

1年前 No.4

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_6Gk

        -繋物語 ツナギモノガタリ-
< U ひたぎプロブレム >
<6月18日 帰り道>

今日もいつものように学校を終え、戦場ヶ原とともに帰り道を歩いている。

「阿良々木くん」

戦場ヶ原が真剣な眼差しでこちらを向く。

「?どうしたんだ?そんな真剣な顔をして・・・」

「阿良々木くんは・・・ある日突然大切な人がいなくなったら、耐えることができるかしら?」

・・・なんで、なんで急にそんなことを。

耐えられるわけがない。ある日突然戦場ヶ原がいなくなるなんて。

「私は、どう考えても耐えられないわ。急に阿良々木くんがいなくなるなんて」

「何言ってんだよ、戦場ヶ原。僕も同じに決まってるだろ。戦場ヶ原がいなくなるなんて、考えられないよ」

「そう」

いったいどうしたんだ、今日の戦場ヶ原は、何かがおかしい。

さらに戦場ヶ原は続ける。

「じゃあ、逆ならどうかしら」

「逆・・・?」

「愛する人のために、愛する人のもとを離れないといけなくなったら」

本当に何を言っているんだ。今日の戦場ヶ原は、やっぱりおかしい。

「そんなこと、なるわけないだろ。お前、男と別れたことがないって言ってただろ?だから大丈夫だよ」

「例えばの話よ。誰も本気なんて言っていないわ。」

「冗談でもやめてくれ、戦場ヶ原。いつものお前らしくないぜ?」

「そうね。私としたことが、阿良々木くんの男らしさに触れて、つい・・・」

なぜここでデレる。

「そういってもらえると有難いよ。」

「そんな下らない話はやめにして、阿良々木くん」

どこがくだらなかったんだ。大切な人の話か、僕の男らしさの話か・・・

・・・まあ、おそらく後者だろう。

「阿良々木くん、勉強はできているの?」

漠然とした質問だな。勉強のどの科目かぐらい言ってほしい。

「まあ、そこそこってとこかな」

「阿良々木くんから見ればそこそこでも、私や羽川さんから見ればゴミ以下かもしれないわね」

酷いことを言う。さっきのしおらしい戦場ヶ原はどこへ行った。

「まあ、そうかもな。だから今やってる最中だろうが」

「それもそうね。精々頑張りなさい」

「ああ」

家が近づく。

「じゃあ、そろそろ・・・」

と言ったところで、戦場ヶ原に肩を掴まれる。

「阿良々木くん」

なんだ、何を言われる。

「いつもありがとう」

えっ。

呆然とする僕を見もせず、戦場ヶ原は足早に立ち去っていく。

・・・もうたまらない。普段毒づいてくるのに、こういう時はしっかり決めてくる。

「あいつにペースを握られてるな」

でも、こういう生活を楽しく思っているのは事実。

毒舌で、ツンデレで、性格の悪い女。

でも、そんな戦場ヶ原が、僕は好きだ。好きでたまらない。

あいつとずっと一緒にいたい、そう思っていた。

なのに。

そんな生活は、長く続かなかった。

戦場ヶ原は・・・









いなくなったのだった。

1年前 No.5

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_6Gk

<6月19日 直江津高校>

この日、戦場ヶ原は学校に来ていなかった。

これで戦場ヶ原の異変に気付ければよかったのだが、勘が悪く、鈍い僕はそんなことに気付くわけもなく、風邪か何かだろうと思い込み、そこまで気には留めていなかった。

いつも通り羽川と話し、神原に絡まれ、学校生活を送った。

本当にいつも通りなのだ。

ただ1点、戦場ヶ原がいないことを除けば。

「阿良々木くん、どうしたの?元気ないじゃない」

羽川に声を掛けられる。

「まあ、無理もないかな」

「彼女が学校休んでたら、無理もないかな」

少し意地悪っぽく笑う。

まあ、それもそうか。

いつも通りだと思っているつもりでも、戦場ヶ原がいない、その穴は大きい。

学校が終わったら見舞いにでも行こう。

1年前 No.6

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_6Gk

<6月19日 戦場ヶ原家の前>

学校が終わり、今僕は戦場ヶ原の家の前にいる。

もちろん電話などしていない。驚かせてやろう、という魂胆だ。

どんな反応をするか。楽しみにしながら、チャイムを鳴らす。

・・・

・・・

・・・

出ない。

病院にでも行っているのか。なら仕方ないが、一応電話は掛けておこう。

・・・

・・・

・・・

やはり出ない。病院にいるなら、当然携帯電話は切っているだろうし、出なくて当たり前だろう。

しかし、驚かせてやろうとしたのに、少し拍子抜けだ。

仕方ない。帰るとしよう。



その時、電話が鳴った。どうやらメールのようだ。

急いで携帯を開き、メールを見た瞬間、僕は言葉を失った。

================

from; 戦場ヶ原

sub ; 無題

================

ごめんなさい



================

その瞬間、僕は走り出していた。

何が起こったかなんて把握していない。ただ、戦場ヶ原の身に何かがあった。

それだけでも、僕を走らせる理由としては十分すぎた。

その後、時間も考えずそこら中を走り回ったが、当然何の手がかりも得ることができず、現在に至る、というわけだ。

いったい戦場ヶ原の身に何が起こったかなんてわからないが、ここから先、僕たちの戦いが始まるだろう、ということだけは理解できた。

1年前 No.7

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_6Gk

<6月19日 阿良々木家>

結局、今日は戦場ヶ原についての手掛かりは得られなかった。

あのあと、さらに街中を駆けずり回り、戦場ヶ原を探したのだが、見つかるはずもなく、さらに探そうとしていたところへ火憐が現れ、強引に家へと連れて行かれた、というわけだ。

家へ帰り、時計を見ると23時を回っていた。今考えると、よく補導されなかったものだ・・・

それにしても、本当に戦場ヶ原のやつ、どこへ行ったんだ。

今考えてみると、昨日言っていた「ある日突然大切な人がいなくなったら」とは、このことだったのか。

僕は馬鹿か。なぜあの時、戦場ヶ原の異変に気付けなかった。

自分を責めてもどうにもならないとわかっているのに、責めてしまう。

気付くと、涙が溢れていた。

彼女なんてできないと思っていた僕が彼女を作り、そのことで涙を流すなんて。

それだけ僕は、彼女に入れ込んでいるのだろう。

ただのツンデレ、なんて言葉では言っているけど、やはり僕は。

「戦場ヶ原が、好きだ。」

つい声に出してしまった。

明日は、朝から戦場ヶ原を探そう。

学校なんかより、戦場ヶ原だ。羽川も許してくれるだろう。

そして僕は今日1日の疲れもありそのまま、深い眠りへとついた。

1年前 No.8

赤虎 @rafroig9 ★peySCYkQvq_6Gk

<6月20日 浪白公園>

結局ほとんど眠れず、朝を迎えることとなった。

少し体が重いが、この程度なら大丈夫だ。

可憐と月火に見つからないように(まだ寝ているような時間なので可能性は低いが)静かに家を出て、まず最初にここへ来た。

浪白公園。約1か月前、ここで僕は八九寺真宵と出会い、彼女の手助けをした。そしてそのあと、戦場ヶ原に想いを伝えられた。

「I LOVE YOU」

彼女はいつもと変わらない表情と声で僕にそう言った。

それに対し、僕は戦場ヶ原が使っていた「蕩れ」という言葉を使い、想いを返した。

そんな大事な場所だから、戦場ヶ原がいるのではないかと思い、来ては見たが、当然こんなわかりやすい場所にいるはずもなく、あの母の日のように、僕は公園に1人ぼっちだった。

その時、後ろから声がした。

「朝に公園にいるなんて珍しいね、阿良々木くん」

戦場ヶ原の声ではない。僕の後ろにいたのは、クラスの委員長、羽川翼だった。

「お、おう。たまには散歩もいいかなって」

嘘をつくのは申し訳ないが、今回の件には羽川や神原は巻き込みたくないと考えている。

「ふうん。散歩ね。朝に出かけるのはいいことだよね」

まあおそらくバレてないだろう。

「まあな。羽川は何でこんな時間に公園にいるんだ?」

「私も散歩みたいなものだよ。時々来てるんだ」

「そうなのか。」

「まあこうやって会えたのも何かの縁だし、何かサービスを・・・」

「なんだよそれ・・・」

「アレだよ、いつも阿良々木くんが夢見てるような・・・」

「マジかよ」

朝から何を言っているんだ。まあ嬉しいけど。

「まあ冗談だけどね」

「だろうな・・・」

「ところで阿良々木くん」

「なんだ?」

「戦場ヶ原さん、見つかったの?」

「・・・え?」

今のは聞き間違いか。

「阿良々木くん、散歩なんかしないもんね」

うん、聞き間違いじゃない。

羽川は、僕が戦場ヶ原を探すためにここに来たことに、気付いていたのだ。

18行前の自分を叱りたい。何が「バレてないだろう」だ。

「・・・なんでわかったんだ?」

「阿良々木くん、さっきから何かおかしいもん」

「普段の阿良々木くんなら、ところ構わずセクハラを働こうとするはずだよ」

僕はそういうキャラだったのか。・・・他人に言われて気づくというのもあれだが・・・

「で、何かおかしいなって思って思い出してみれば、昨日は戦場ヶ原さんがいなかったなって」

考えてみれば、相手は羽川なのだ。僕の演技など、簡単に見破られるだろう。

「阿良々木くん、何かあったの?」

数十行前の僕の決意は、いとも簡単に打ち砕かれることとなった。

僕は昨日の出来事について、隠すことなく羽川に話した。

「そうなんだ・・・」

流石の羽川でもショックを隠せない様子だ。

だが、羽川はすぐに真面目な表情に戻り、僕に向き直った。

「阿良々木くん、なんで黙ってたの?」

「・・・僕1人で解決したかったんだ。これは僕と戦場ヶ原の問題だから」

すると羽川は少し怒ったような顔になり、

「阿良々木くん、私は今怒っているわ。」

「・・・それは、誰に対してだ?」

「いきなりいなくなった戦場ヶ原さんに対して、というのもあるけど、この期に及んでそんなかっこつけたことを言っている阿良々木くんに対しての怒りのほうが大きいわ」

羽川は続けて言う。

「阿良々木くん1人の問題な訳ないじゃない」

「クラスの子がいなくなったら、心配するのは当然じゃない。それが戦場ヶ原さんなら尚更。」

「阿良々木くん、私も戦場ヶ原さんを探すわ。阿良々木くんが嫌がろうと、阿良々木くんが1人で探したいと言っても、私は聞かない。ほら私って、意外と頑固だから」

少し笑った後、真面目な表情になり、羽川は言った。

「私は絶対に、戦場ヶ原さんを見つける。そのために阿良々木くんには手伝ってもらうし、もちろん阿良々木くんの手伝いもする。ここから先、戦場ヶ原さんを探すためにお互い遠慮なしで行こう」

ああ、そうだった。羽川翼とは、こういう人間だったのだ。人一倍まじめで、責任感が強く、そして優しい。

羽川の想いに触れ、何としても戦場ヶ原を見つけたいという思いは強くなった。

1年前 No.9
切替: メイン記事(9) サブ記事 (2) ページ: 1

 
 
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