Google
    
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▼ページ下 >>

夏の日のひみつきち──/──ネバーランドに弾丸を。

 ( なりきり掲示板(フリー) )
- アクセス(164) - ●メイン記事(0) / サブ記事 (1) - いいね!(2)

ホラー/大人と子供の夏休み @sakurayuii ★iPhone=pKwp0OydU2

 《田舎町にて、小学生五名が謎の失踪》

  八月三十一日、××県××市栞谷町は××小学校に通う児童五名が突如失踪。
  当初は夏季休暇の終わりを間近に控えたことを厭んでの家出と思われていたが、依然として手掛かりのないまま一ヶ月が経過した。
  警察は五人の行方を懸命に追跡しているが、その行方はまるで掴めていない。
  児童のひとりである松笠■■くん(10)の保護者は、「ひみつきちに行く」と言い残して家を出たきりだと証言している。
  同校の児童に聞き取り調査を行ったところ、不明となっている五名は日頃から「ひみつきち」という単語をしきりに口にしていたと───(この先の部分は、ページが破り取られていて読めない)

 ───【1967年(昭和42年)9月30日刊行「春愁新聞」より】

        ◆  ◆



 ───大人になんて、なりたくなかった。

 「君たち」は皆、誰しもそんな不満を抱えながら生きている。
 「君たち」は現実を知っている。子どもの頃に夢見た世界が幻想でしかないことも、社会には夢も希望もないことも知っている。
 「君たち」は年を取ったことでネバーランドから蹴り出され、毎日いつ終わるとも知れないつまらない毎日を過ごしている。
 「君たち」は色褪せて味のしない、刺激とは縁の遠い日々の中を……それでも自分なりに生き甲斐を見出しながら歩んでいる。

 そんな「君たち」はある夏に、各々違った理由で生まれ育ったこの町に帰ってくる。
 栞谷町。牧歌的で娯楽の乏しい田舎町は、「君たち」の抱えるストレスや疲れを程よく癒やしてくれるだろう。
 そして「君たち」はそんな穏やかな休暇の中で───ひとつの「噂話」を耳にする。

 曰く───
 夏の栞谷町には、おかしなことが起こる。
 十年以上前に閉店したはずのおもちゃ屋に入った人間は、みんなから忘れ去られて夏と一緒に消えてしまう。

 「君たち」にとってその非日常的な噂話は、世界の何もかもが不確かだった子どもの頃に戻る足がかりだった。
 「君たち」は古びたおもちゃ屋に偶然集う。縁もゆかりもない、ただ同じ街の出身ということしか共通点のない七人。
 「君たち」はそこに奇妙な偶然を感じながら、噂話の住まう廃墟に足を踏み入れるだろう。

        そして「君たち」は、《夏》に喰べられる。

        ◆  ◆

 ───おとなになんて、なりたくない。

 いつかこの町で誰かが願った。
 かわいそうな五人の子どもたち。
 幸せに生きるということの出来ない子どもたち。

 子どもたちは夏になった。
 学校に行く必要もなく、大人に縛られる意味もなく、日が沈んでも遊んでいられる大好きな夏休みになった。

 ───ネバーランドはそこにある。
 人を喰べて、迷わせて、殺して、忘れ去らせる永遠の夏。
 ───ネバーランドはそこにある。
 ───違う。それは、ネバーランドじゃない。

 彼の、彼女の、みんなの───ひみつきち。

【擦れた大人たちと、夏に住まう子どもたち】
【田舎町を舞台にしたホラー風味の探索スレになります。
 興味を持っていただけた方はぜひサブ記事の方も見ていってくださいな!】

切替: メイン記事(0) サブ記事 (1) ページ: 1

 
 
<< TOPページ 掲示板TOP 記事データ お知らせメール ▲ページ上 >>
★必ず ローカルルールメビウスリングのルール をご覧ください。
 ▼スタンプ▲スタンプ
※スタンプはいちどに 3個 まで使えます  ×閉じる
注…進行相談・設定はサブ記事をご利用ください(テスト中)。