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【ロボ】英雄幻想ガンパレードマーチ【ミリタリー】

 ( なりきり掲示板(フリー) )
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Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_Ssw

−プロローグ−
1945年【第5世界】
1939年に勃発した第二次世界大戦は、意外な形で終幕を迎えることとなった。
月と地球の間、二十四万qの距離に突如出現した黒い月。
それに続く、人類の天敵の出現である。人類の天敵、これを幻獣という。
神話の時代の獣たちの名を与えられた、本来、我々の世界にありえない生物である。
幻のように現れ、身に蓄えられた栄養が尽きるまで戦い、死んで幻に帰る。ただ人を狩る人類の天敵。人はそれが何であるかを理解する前に、そして人類同士の戦いの決着を見る前に、まず自身の生存のために、天敵と戦うことを余儀なくされた。
それから五十年。戦いはまだ続いている。
一九九七年四月。仁川防衛戦。ユーラシア大陸の最後の砦であった仁川要塞において、人類側は言葉も国籍の違いも乗り越え、決死の抵抗を試みるも要塞は陥落。
人類は四千万の死者を残してユーラシアから絶滅した。
……人類の生存圏は、南北アメリカ大陸と日本、アフリカ南部のみとなる。

ユーラシアから人類を駆逐した幻獣は、自然休戦期開け、ついに九州西岸から日本に上陸。ここに人類と幻獣の幾度目かの防衛戦争が開始された。
1998年、八代会戦。日本自衛軍は持てる戦力のすべてを動員し、限定的勝利を得るも、戦力の八割を喪失して無力化。戦略的には惨敗と言う結果に終わる。
事態を憂いた日本国政府は、1999年に二つの法案を可決し、起死回生をはからんとした。
ひとつは幻獣の本州上陸を阻止するための拠点、熊本要塞の戦力増強。もう一つは、十四歳から十七歳までの少年兵……学兵の強制招集であった。
召集された学兵は十万を超えるが大半はロクな訓練期間さえ与えられず戦場に放り出され捨て駒とされていく中変り種の5121小隊と言う名の精鋭部隊が誕生したが、それでも所詮は一個小隊、各防衛線は突破され学兵をオトリとした九州撤退作戦が発動、撤退命令を無視した5121小隊は多くの部隊を救出するも自衛軍は大打撃を受け、学兵に到っては無事撤退した兵士は招集された半数にも満たなかった、そして畳み掛けるように幻獣軍攻勢が開始された。
必死の抵抗を試みるも敵の新型幻獣や物量作戦に疲弊しきった自衛軍は押し込まれ遂に本土の横浜最終防衛ラインまで押し込まれる。
熾烈な物量作戦に防衛ライン陥落まで秒読みとなった、防衛ラインが落ちれば首都東京まで遮るものは何もなくなる。
このままでは日本も他の国同様に消えてしまう。

誰もが絶望し諦めかけたとき、不意に空に穴が開いた。
空だって誰かに見てもらいたいと思うものである、しかし絶望に染まり誰もが下を向いているため誰もが下ばかり向いていた。
そして世直しを始めるために空に穴が開いた、世界を救う希望[ヒーロー]を呼ぶために……。

【このスレは異説 ガンパレードマーチの復刻スレです。
 書き込み開始と書くまで書き込みはご遠慮ください】

メモ2019/01/02 13:01 : Overs System☆stkO0KxpThU @5121★ztEbdaugmt_Ssw

募集記事は下のURLになります。

http://mb2.jp/_nrs/4296.html

ページ: 1 2

 
 
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探索者 @mggjt984 ★Android=gBc8iDpUs2

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1ヶ月前 No.36

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

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1ヶ月前 No.37

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_kqq

【横浜基地会議室/ローンウルフ】

次々と入ってきた風渡り達に前後する様に峰津院大和のブリーフィングが始まりそれを黙って聞きながら、渡された書類にサインを始める。
ミョルニルアーマー越しでも器用にペンを掴み、スラスラと文字を書く様は中々異質な光景であろう。必要事項をさっと記入してしまえば
後は特に書く事等無い。希望兵科は今の所突撃兵としておいた。本来であれば偵察も狙撃も歩兵業務は何でもやるのがスパルタンであるが
この中から選んで最もふさわしい物とと言う事なら突撃兵だろう。それと国籍はユーラシア残存兵とする。
ローンウルフの故郷はそもそも地球ですら無い、そして驚くべきことに名前も無い。なので名前についてはONI(情報部)が付けた偽名を思い出し
それを書いておいた。この名前を呼ばれても正直気づけるか疑問だ。陳情欄には手榴弾。そしてプロテクターや装甲版等ウォードレス用の
パーツ類を幾つかと工具類を記入しておく。ミョルニルアーマーの面倒は自分で見る事になるだろうし、手榴弾の予備は少なかった。
まだ戦闘を経験していないが、MA37アサルトライフルだけでは火力が不足するかもしれない。必要に応じて軽機を陳情する事もあるだろう。

「誰かと組む…か」

簡単に記入出来る書類よりもローンウルフにとって此方が問題だ。風渡りの大半は自前の二足歩行機動兵器を保有しており戦車兵となる。
だが自分はスカウト即ち完全な歩兵であり部隊を組む事は難しい。現地(第五世界)の兵士も同様だ。情報によればこの世界の人間は全員
工場で人工授精によって「製造」された完全なデザインベイビーらしく、ウォードレスはそんな彼等専用の装備らしい。一見超人兵士計画によって
生まれたスパルタンであるローンウルフと同じ様に思えるが、訓練も何も無くぶっつけ本番で部隊として機能させる事は不可能だろう。
仮にローンウルフに追従出来る者が居ても、それは最低でも摺合せの訓練を終えてからだ。なのであえて単独行動を志願する。
そもそもスパルタンとは本来そういう物だ。正規軍から一人離れた激戦地に送られ、帰って来られるものだけ帰る。ここでもそれに変わりはない。
最もそれはこの風渡り達の集められた部隊にも言える事だろう。

「我々の間にはチームプレーなどという都合のよい言い訳は存在しない。あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ…か」

>ALL


【横浜基地会議室/マズルカ】

「お.おおありがとう!いやすまないあそこまでする気は無かったのだけどねついはしゃぎ過ぎてしまったんだ」

照れ隠しに挨拶に来たつもりだったが、まさか事故でほつれた制服を直してもらえるとは思わなかった。マズルカはシボに対して感謝を述べ
そしてはしゃぎ過ぎた事に対してもこれまた素直に謝罪する。直してもらった制服の上着を前と同様上手く羽織ったマントで隠すと
改めてシボとそしてその連れ合いである霧亥に対して興味が湧いてきた。長身の美しい女性と無口かつ冷静な男性というよくいるコンビだなとは思っていた
男性の方は殆ど想像通りだったが、シボは中々社交的な様だ(霧亥の分彼女がコミュニケーションを取っているのかもしれないが)
マズルカの制服をさっと直して見せた機械的の腕も中々に興味深い。なのでここは更に親睦を深めて聞いてみようか…と思った矢先に
新しい風渡り達や峰津院大和が現れ、書類記入を求められてしまったのでシボに「また後で」と言い自分も椅子に座って書類に記入を始めた。
ついでにその際橋川清太郎の隣にちゃっかりと座り謝罪した。

「さっきは悪かったね改めて謝罪するよ。君を愚弄したり貶めたりする気は無かったんだ。ちょっとはしゃぎ過ぎてしまったどうか許して欲しい」

今までのころころ表情を変えて楽しげに人の間を行き来するのとは全く違う、真面目な顔と声での謝罪。謝罪自体よりそれに驚かされるかもしれない。
そして謝罪を終えると改めて書類の方に集中する。何せ自分はかなりイレギュラーな存在なので色々と聞きながら書かねばならないだろう。
国籍は兎も角(ユーラシアと言う逃げ道を使った)一番の問題は兵科だ。「魔女ノ旅団」を操るマズルカは何に該当するのか。大和と協議した結果
指揮車両搭乗のオペレーターと言う事で一応話はまとまった。勿論マズルカに誘導技能(オペレーター資格)等無い。後で資格取得するのも良いかもしれない
そして最後の必要な物。ここには待ってましたとばかりに色々と書き込んでいく。まずはサイズの合う制服そして下着一式。
次に「人形」之は所謂人形劇等で使う可動式の物、他にも観賞用のビスク・ドールに近い物なら良いそうだ(この点はかなり事細かに記載されている)
そして次は一体何に使うか分からない薬や化学物質等。とどめは「錬金釜」と来た。要するにお伽話に出てくる魔女が使う"アレ"だ

「分からないかな?魔術師の塔でミラルゴが使ってたアレだよアレ!あれが無いと魔女の本業の方が滞ってしまう。君(レイチェル少尉)なら分かるだろう?」

正直話題を振られても魔女の概念が違うレイチェル少尉は困るだけだろう。その後大分譲歩して本格的な物でなく糧食や炊き出しを作るのに使う
野外用窯でもいいと言う折れた模様。

>ALL

1ヶ月前 No.38

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地会議室/入即出 やる夫】

「……だと良いけど」

君島は励ましてくれ、急かされていることもあり途中で走る。
走りながらやはり彼の見知るアニメや漫画の通りの良い人だ
迷惑を掛けることも多々あるが、やる夫個人として見習うことが多い。
だからこそ足手まといとして足を引っ張りたくないと思う。

会議室に君島 邦彦と共に入り席に座り、新たに入ってきた風渡り達を始まる前にもう少し詳しく見ようと視線を移す。
実に個性的と言っても良い。どこかで見たことのあるアーマーを着ているSF世界の兵士のような人
地球連邦軍の制服を着ているおっちゃん連中、無機質な感じのするイケメンと綺麗なお姉さん
やる夫個人は見ていて何処か親近感の湧く人、そして魔女の帽子を被った格好がエロイ
魔女と思しきダイナマイトボディの女の子。

此処が軍事施設でなく何も知らないで目にしたらコミックマーケットのコスプレイヤーとそこに来ている人と思ってしまうかも。
というよりやる夫も含めて制服を着てればコスプレと突っ込まれても否定できず戦闘時はバーバリアンの装束を着ている
自分が言えた義理ではないが

「マジでコミケに来ている気分になってくるお…」

本人達も真面目というより、コスプレイヤーさんの元ネタになっている(たぶん)人達だろうから
その道の人なら大喜びするんだろうなと馬鹿にするのでなくそういう意味では天国ではないかと
別の視点からそんなことを思っていた。

「へっ、それならやる夫はそれを見ている只のキモオタのモブか?」

今の自分を表すならそんなものだろうと自虐に走る。
意味が分からなければ、虚言癖かヤバイ奴に思われてもおかしくない
賢者タイムの冷静さが落ち着いて元々持っていたネガティヴさに結びつき更に拗れておかしくなりそうな時
声が聞こえて振り返る。例の軍服美少女―レイチェルだ。
だが一瞬見た後、すぐに視線を戻す。やる夫自身がとても気まずいのと気恥ずかしいのがあり長く見ることが出来なかった。
もっとも相手がやる夫が誰だか気づいていないことにはわかっていないようだが

(落ち着かないお…始まる前までに料理のレシピでも見るかお?)

気を落ち着かせる為スマートフォン型の端末を手に持ち、最近美味しいご飯が食べたい→なら自分で作ればいいじゃない!
と閃き、料理に興味を持ち出したので端末で会議が始まるまで料理のレシピを見始めた。

>君島 邦彦、レイチェル・A・キャクストン少尉、all

1ヶ月前 No.39

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_Ssw

【会議室/峰津院 大和】

「ようこそ、キャクストン少尉、ここが集合場所で間違いない。私は峰津院 大和、君たちを纏める海軍第一特務旅団の旅団長だ、
 本題に入る前に君にも書類を記入してもらいたい、分からない所や記入できない場所は書かなくて結構だ、こちらで埋め合わせる」

機器の接続や準備が終わった瞬間、元気のいい少女が入ってきた、最初は素が出たのだろうが次の瞬間からは直立不動の敬礼をして、ご丁寧に言葉の最初と最後にサーを付けて問うてきた。
大和も海軍式の敬礼を返すと着席するように促し、レイチェルにも皆に書いてもらっているプリントを手渡す。
その後端末で芝村勝吏準竜師と連絡を取るが、『あと15分待て』と返事が返ってくる。

「司令官に繋ぐにはもう少し時間が掛かるそうだ、まずは出来上がった書類から目を通させてもらう。
 霧亥もとい庚伊船、シボもといジーゼル・エーディン両名、この余白にまで及んでいる蛋白質・栄養素・凝固剤・有機溶媒などは今すぐに必要な素材か?
 結論から言えば取り寄せは可能だ、だが種類が多いため多少急いでも明日の1600までは届かないと思ってくれ、本当に急ぎなら至急手配するが」

霧亥の書類はシンプルなものだったが、シボの書類には余白までびっしりと必要なものが掛かれてあった。大和が言うように取り寄せは可能だ。
だが色々な手順を踏まなければいけない上に、急ぎの仕事が詰まっている現状では今日中には無理と言わざる得ない、だがそれが生命維持に必要な可能性も踏まえて急ぎならばすぐに手配するという。
口には出さなかったが、大和(及び君島)の徹夜作業が確定した瞬間でもある。
次いで、戦車兵組の返答に口元を僅かに吊り上げて答える。ハーマンの狂気が僅かに揺らぐ瞬間を、その瞳に悲哀が映った瞬間を大和は見逃さなかった。
だが敢えてそれについて触れることはしない、下手に傷口に触れれば協力関係が崩壊する危険すらあるのだから。

「それは結構なことだ、MSを撃破できるほどの戦車兵は貴重だ、どこぞの凡俗が率いる部隊に組み込むのは惜しい。
 優秀な貴官に我らが合わせるのだハーマン・ヤンデル、貴官は戦車中隊を率いる気はあるか? 学兵出身だが熊本戦役では多大な戦果を挙げていて思考も柔軟性に優れる者たちだ。
 部隊名は堅田女子α中隊、学兵のまま文科省に委ねるには惜しいと私自らが特務旅団に引き抜いた、実力は保証する。というよりも、貴官らを任せられるような部隊はあまりないというのが現状だ」

無論強制はしない、と最後に付け加えると、凄まじい速さでキーボードを操作し始めると霧亥・シボ組と並行して情報処理を始める。
彼らが戦車中隊の指揮を断った場合に問題なく組み込めそうな部隊は……海軍の矢吹少佐の戦車大隊辺りしか思い当たらない、荒波大佐に任せるというのもアリか、と高速で思考を纏めていく。
ノートパソコンを操作し始めた大和に変わって優斗が橋川清太郎の書類を受け取り、大和の隣にそっと置いた。

「バーナード・オーガス。現状では貴官が言うことが正しいだろう、こちらで用意する武器類のデータを後程端末に送る、その中から選択してくれ。
 それと貴官は先程それを脱ぐことができないと言っていたな? そのことについて今のうちに詳しく聞きたいのだが。
 脱ぎたくない、という理由ではなさそうだが、生命に関わるようであれば色々とまずい、食事などはどうする?」

ローンウルフを敢えて戸籍名であるバーナード・オーガスと呼び、先程聞けなかった脱げない理由を聞くことにする。
彼は単独行動を志願したが、優れた兵士ならばどこかに組み込むか、歩兵の指揮を任せたいというのが大和の心情だが、この言葉に強制力は無い。
ほんの僅かな間ではあったが彼はハーマン・ヤンデルと何か通じ合っていた節があった、それは生粋の軍人にのみ通じる何かなのだろう。
生まれた時から人の上に立つ立場だった大和は根っからの軍人ではない。あの何とも言えない空気は大和が立ち入れる空間ではなかった。ともあれ彼を少しでも理解できればハーマン・ヤンデルを理解できる可能性がある。
流石にあのスーツを脱いだ瞬間死ぬ、などという事態にはならないことを信じたいが、これは完全に未知のテクノロジーだ、どうなるかは大和でも想像がつかない。

ローンウルフをどこに組み込むか、または単独で行動させるか。と悩んでいるとマズルカから声が掛かったので少しの間置いておくことに。
だが彼女の異能、というより魔法はある意味でこの状況にうってつけかも知れなかった、人形を操り本人はオペレーターとして働くという。
この人形の細かい指揮をローンウルフに任せることは出来ないだろうか?

「リマージュ・マズルカ・エルマ、その人形たちには”粗”が出ないように後程適当に戸籍を準備する。貴官はオペレーターとして訓練を義務付ける。
 これはあくまで提案なのだが、貴官のその人形の細かい指揮をバーナード・オーガスにさせるというのはどうだろうか?
 今は歩兵にせよ戦車兵にせよ優秀な指揮官が不足している、無論これはうまくいけばいい程度の提案だ、二人には断る権利があるが、どうだ?」

強制はしない、断る権利はあるということを強調しつつ大和はマズルカの人形をローンウルフが率いてみてはどうかと提案する。
ただマズルカにはオペレーターとしての訓練は受けてもらう。単独行動させるにせよどこかに組み込むにせよ、後の不和を避けるために今のうちに色々と協議しておきたい。
そう考えている最中突如”ガララッ”とドアが開く、彼らの直属の上司である準竜師が来た、という訳でもなく入ってきたのはトレンチコートに黒いソフト帽を被ったペンギンである。
あえてもう一度言う、ペンギンである。口には火を付けていない葉巻をくわえている。

「顔見せ程度は構わんが、突っ込んだ話は後にしろ。こちらの用件が最優先だ」

『構わん、俺はただ集った風渡りの顔を見に来ただけだ』

まるで顔見知りのように当たり前のようにペンギンに話しかける大和、当然のように壮年の男性のような渋い声で答えるペンギン。
真面目な空気でシュールな光景、ツッコミ役は誰も居ない。優斗は何とも言えない苦笑を浮かべるだけで君島はローンウルフの端末にデータを送っている最中で見向きもしない。
大和も、いつの間にか会議室に入ってきていた東三条大尉も異論を挟まない以上。少なくともこのペンギンは追い出されるような部外者ではないようだが……。

『俺はハードボイルドペンギン、お前らを鍛えるために青森から来た。基礎能力の底上げから腕の錆落としまで好きなだけ付き合ってやる』

>橋川清太郎、ローンウルフ、ハーマン・ヤンデル、レイパン・スラー、霧亥・シボ、マズルカ、入速出やる夫、レイチェル・A・キャクストン、ALL

【殺伐とした会議室にCV:若本規夫さんのペンギンを投下】

1ヶ月前 No.40

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地会議室/入即出 やる夫】

峰津院 大和は必要な事を記入した書類について風渡り達に質問を行い
君島は君島で仕事をしている。

(今度は中華の満館全席でも作ってみるかお?)

一方やる夫は次に作ってみようと考える料理を端末に入っている作り方のレシプを読み流していた。
この世界に来てから始めたことだが最初は失敗するのは当然だが意外にも興味を持ったからか
熱意と吸収の速さから極短期間で現在店は出せないが一般よりは上手い程度の料理の腕を持っていた。
これを偶然か彼本来の才能の一端か、人の見る目によって変わるものの当の本人も気づかず
気にする奴も居ないだろうという程度の感覚だった。

(差し入れと称して味見の実験台にするか…)

徹夜作業する連中に対し料理を作った際に必ずやっている実験で試すのも悪くない
今まで食中毒は起こした事はないので大丈夫だろうと悪い笑みを浮かべている矢先、突然会議室の扉が開く。
其処に居たのはトレンチコートに黒いソフト帽を被ったペンギン。
端末に視線を戻そうとするがハッと二度見する。
当初は一目見てやる夫の読む漫画健全ロボダイミダラーに出てくるペンギンコマンドかと思ったが――

「前尻尾がない…それに服も着ている…違う!喋る本物のペンギンだお!」

突然現れた喋るペンギンに空気も読まず叫ぶやる夫くん。
そしてそのペンギンは自らをハードボイルドペンギンと名乗り青森から来たらしく
基礎能力の底上げから腕の錆落としまで好きなだけ付き合ってやるとこの場の全員に言い放つ。

「スゲェ、オークとかコボルトじゃない珍しいペンギンの亜人(デミヒューマン)だお!初めて見たお!」

どうやらハードボイルドペンギンをファンタジー小説やRPGに出てきている亜人だと思っているらしい
ゲームの世界でしか居ないはずの存在が目の前に現れたのだ、目を輝かせてハードボイルドペンギンに近づいて
好奇心のままあちこち触っていた。

>ハードボイルドペンギン、all

【同じペンギンでも全然違うやろw相変わらず空気を読まないw】

1ヶ月前 No.41

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

「だから謝るのはこっちの方だよ……元はといえば僕がハンガーで動揺しなければ良かった話なんだから」

あろうことか彼女は改まっての謝罪を行った。そもそもの原因はこちらにあるというのに。

(ていうか、隣に座ってきた!?)

今気になったのはそこだ、彼女の女性的な魅力についてはもう語るまでもない。そんな、自分にとっては劇物に近い存在が、手の届く距離に居座るという新たな役得(もんだい)となった。

(うう……なるべく意識しないように集中しないと)

彼女に意識を傾ければ、そのまま思考が脱線しっぱなし。なんて事も有り得る。そうならないよう注意しながら大和の言葉を頭に叩き込む。
グラマラスレディに一人やきもきしていると、白い饅頭のような頭部の男が入ってきた。少々ギョッとしたが、風渡りがどういうものかを思い出し『ふーん、珍しいな』くらいの認識に落ち着いた。
その次は矢鱈テンションの高い少女。直ぐ様口調を変えたものの、その快活さはいい意味で隠しきれていない。

――

(凄いなぁ……あんなにてきぱきと答えてる)

大和の上官としての仕事ぶりに深く関心する。自分以外の風渡り達の大まかな事情を、短時間で理解し基地に正式編入するにあたって最適な擦り合わせを行っている。あの若さで上り詰められたのも納得だ。
暫く彼のエリートっぷりを眺めていると、何度目かわからない入室音が聞こえてきた。タイミング的に上層部(おえらいさん)かと思ったが、事実は完全に予想の斜め上であった。

「……?……??」

…………ペンギン?



「えっ、な、何これ、魔導生物……いや、バイオテクノロジーのオフィシャルモデル!?」

やる夫とほぼ同じタイミングで疑問を口に出す。
既存の生命体の姿を持ち、人と会話出来る存在を記憶の中から捜索し、まず出てきたのが魔導生物や使い魔の類だ。しかしこの世界は魔法関連の技術系統が皆無な筈、よってこれは有り得ないとした。
次に候補として上がったのはバイオ方面での産物という線。遺伝子操作やゲノム編集といった技術で生み出された『商品』か何かとするものである。
こちらは前者に比べればまだ現実的だ。それに、この世界の人型兵器はバイオ技術も使われているという情報が、与えられた記憶の中にある。その点も踏まえればあのペンギンも然程可笑しな存在ではないのだろう。

(多分そうだろ……そう、だよね……?)

(いや、単に彼も風渡りのようなものかも……)

疑念は晴れないが、そこに拘っても仕方ないのでとりあえずは流すことにする。

>>マズルカ、all

1ヶ月前 No.42

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【会議室/レイチェル・A・キャクストン少尉、ハーマン・ヤンデル中尉、レイバン・スラー軍曹】【割ととんでもない御仁が来た(なお少尉は普通に初心でも肉食系)】

レイチェル少尉「イエスサー!、直ぐに」

明確な現状での指示は下った、一先ずは足元の整理からして行かなければならないのは明白な事実である。――既に用紙自体は用意され机に置かれている。件の白いスイートボン(饅頭)めいた愛嬌のある(レイチェル視点で)容姿の誰か(やる夫)の席の隣……個人的に少々(興味)があるのも含めて好都合と言ってしまえばそれまでだが、丁度良い。

そうしてソロリと移動している途中で、あの如何にも魔女魔女(ウィッチウィッチ)した彼女(マズルカ)が、陳情品に関する件で(錬金釜)が必要云々で…一応(魔力)の有無を除けば制服姿以外は普通の少女である自分に(君なら分かるだろう?)と話を振ってきた。恐らく自分が(何者)なのか――全く同じで無いにしても在る程度は(同じ穴の狢)である事を察しているのかもしれない。

レイチェル少尉「(釜)ってぇとつまり…(魔女の)バアさんがウヒャヒャヒャ笑いながら掻き混ぜてるアレ?うーん“創る”のは(あたしのトコ)じゃ主流じゃ無くてね。イメージ的に必要ってのは分かるけど詳しく無くてごめん、お姉さん。」

抱くイメージは古典的過ぎるというかステレオ過ぎる気もしなくはない。確かに(魔女)らしい要望の品だ。自身の場合は秘薬やら魔術品の類を作成したりどうこうするタイプの本格的な(魔女)ではなく、機械化された現代の箒(ストライカーユニット)に跨り(履き)、超〜極音速で大空を飛び回ってクソ重い重火器その他をぶっ放す系のコマンドー(脳筋)タイプの戦闘特化のウィッチ(魔女)。

――無論、あの魔女姉さん(マズルカ)のやってる事に興味が無い訳では無い。邪魔立てせずにすむなら見学にでも行こうかと個人的な予定を立てた。その隣でタジタジになってるお兄さん(清太郎)はともかく

―と

レイチェル少尉「…shibui。」

ペンギンである以前に思わず口に出た言葉がこれである。恐らく(使い魔)の類では勿論あるまい。あんな年季物のトレンチコートとソフト帽を着こなし葉巻を嗜む往年のハードボイルドなポリティカルサスペンスやら刑事・探偵モノに出て来る様な佇まいのペンギンが只者である筈が無い。何より――何とも言えない“ナニカ”を感じる様な気がする。もちろんソレが何なのかは見当もつかないけれども―――

レイチェル少尉(心※“鍛える”ったって言われても…というかこの“声”)

…一先ずソレは置いておこう。それよりも



反応を示して思わず件のペンギン?に近付き好奇心の赴くままにペタペタ触り出した件の白饅頭な彼(やる夫)の背後からさり気無く近付くと、

むにっ

その頬を軽く摘んで

グイッ

とやや強引且つ大胆に肩へ手を回して

レイチェル少尉「なーるほど、つまり(あの時のパイロット)はアンタだった訳か。」

にひひっと何だかいたずらっぽい怪しい視線でジッとそう相手(やる夫)の顔を覗き込む。―――別段怒っていたり、侮蔑や失望の念を有している訳ではなく、彼(やる夫)が件のペンギンな彼に抱いている好奇心と同様に、彼女もまた彼(やる夫)に好奇心混じりの興味を抱いている様だ。

数秒間じっとその双眸を見据えた後――不意に半ば拘束めいていたヘッドロックを解いて

レイチェル少尉「もう言ってあるかもだけど改めて、これからは宜しくね。ミスター“スイートバン”(この場合は饅頭の意)」

そんな一言と共にぽんっと彼の肩を軽くはたくと、そのまま席に着いて早速書類の記載事項を埋めにかかる。

出身は――地図的な意味の表記ならば自分の世界に於けるリベリオン合衆国もとい北米のアメリカ合衆国――国籍は自然、(北米出身)になるだろう。

希望兵科に関しては…正直な話、自身の様な機械化航空歩兵(ストライクウィッチーズ)という元のソレからして、航空部隊のソレと歩兵のソレの折衷めいた物とも言える為、(空中)突撃兵とカッコ書きを加えて置いた。装備次第ではあるが制空戦闘から本格的な重火力による近接航空支援も可能、歩兵としての戦闘自体も(海兵隊は皆ライフルマンたれ)という古巣の方針からみっちり叩き込まれた射撃を初めとする戦闘技能を有している為、魔法力の応用も加えれば出来ない事も無い。

――尤も彼女の本職は、その隠密性能と極端な機体性能による生存性を生かした高高度からの長距離侵入偵察だ。

陳情欄…

レイチェル「自前の装備に不安はあるけど…――ま、必要に応じて、かなぁ」

幾らかの自衛軍に於ける歩兵向けの小火器や重火器、それからシューティングレンジ(射撃演習場)の一角の貸し切りを希望した。

その他は、日用品及び、ドッグフードか可能なら生肉類(彼女の“使い魔※名前はラッセル”用…ジャッカルだけに雑食この上無い)、それから私物のミュージックポッド(90年代の音楽プレイヤー)用の単三電池といった物を陳情希望する。

―――

一方

思わぬ来訪者(ハードボイルドペンギン)やそれに纏わるちょっとしたどよめきを他所に(流石に軍曹は驚きを隠せないでいたが)、ヤマト旅団長からの更なる提案に中尉は思案を続ける。――確かに(風渡り)という特例ではあるだろうが、それでも今日会ったばかりの何処の馬の骨とも知れぬ手合いに中隊規模の機甲戦力の指揮を任せるという提案自体が、この世界が置かれた人材不足が如何に深刻な事なのかを伺わせる――それ以前が余程の消耗戦だったのだろう。

それも動員兵(学兵)が歴戦になるほど過酷で熾烈な

ヤンデル中尉「もともと寄せ集めの指揮をしてたモノでね。――そのカシダの中隊って連中のツラを見ない事には、俺は兎も角その連中も納得がいかんだろうがな。」

この点に関しては間違いないだろうと、中尉の隣のスラー軍曹は内心思う。指揮の手腕は兎も角、この中尉はかなり人当たりが悪い。――自身が精神を病んで病院送りになった前任者の後任として最初にこのヤンデル中尉に会ったときも「俺に挨拶などは不要だからな」なんて有様だったのだから…

それは兎も角、書類の方の記載事項を埋めながら…

スラー軍曹(心※…中尉、この世界でも我々の故郷は――当に失われているようです。)

出身の項目に(ユーラシア残存兵)の記入を入れながらそんな感慨をドライバー(操縦手)は一人覚えていた。


≫峰津院 大和、ローンウルフ、橋川清太郎、霧亥・シボ、入即出 やる夫、君島 邦彦、竹内 優斗、マズルカ、ハードボイルドペンギン、ハンガー〜会議室ALL

1ヶ月前 No.43

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_kqq

【横浜基地会議室/ローンウルフ】

大和の問いにローンウルフは何故か反応が無かった。というのも一瞬バーナード・オーガス等と言う人物が居るのか。
とローンウルフ自身とは思わなかったのだ。等と思っていたが先ほど記載した偽名を思い出し、改めて返答する。

「脱ぐ事は不可能ではありません。ですが私が戦闘要員である事を考慮すれば極めて非効率的なのです。」

勿論脱いだ瞬間死ぬ様な事は無い。それどころか中身であるローンウルフ自身かなり強化が施されている位だ。
さてミョルニルアーマーは外部装甲と黒いインナースーツから構成される。基本的にはウォードレスとさほど変わりは無い。
が問題は頻繁に脱いだり着たりする事を想定した設計では無いと言う点である。外装を外す事もそうだが神経インターフェイスのリンクの解除等
スパルタンの肉体自身と接続されている多くの物を安全に外していく必要がある。故に時間がかかると言う訳だ。
それもスパルタン用のクレイドル等専用の機材の元、技術的及び防諜的にも選ばれた専門スタッフの手によって行われる事を前提としてだ。
その為今ここでミョルニルアーマーを外すとなるとほとんどの作業をローンウルフのみで行わねばならない。その為かかる時間は余計に増える
あらゆる恒常性を維持し、優れた各種機能によって万全のサポートを行う一方でスパルタンを縛る牢獄でもあるのがミョルニルアーマーなのだ

「ヘルメットは直ぐに外せるので食事は可能ですが普段はレーションパックで構いません。アーマーに排泄機能も備えていますし
睡眠は座ったまま短時間で済ませられるのでベッドも不要です。私には戦闘や訓練以外での支援は必要最低限で構いません」

戦闘や訓練の時のみ起動しそのわずかな間は補給や整備のみに当てられる。まるで兵器の様であり人間性が大きく欠如している。
そして何よりも異様なのは"それ"をローンウルフは当然の事として受け入れ、疑問も改善欲求も抱いていないと言う事だろう
大和は当然知る筈もないが、ローンウルフの居たUNSCでは之が当然の事であった。特にSPARTAN-Vは「大量生産・大量消費」を前提としており
その気が強い。SPARTANーUがUNSCの士気低下を防ぐ為戦死が確認されても「行方不明(MIA)」扱いになるが、ローンウルフ達SPARTANーVは
単にUNSCのデータベースから記録が抹消され「存在しなかった」事にされる。勿論SPARTANーVの全員がそういう訳では無く人間味のあるSPARTANーVも
当然ながら存在する。がどうもこのSPARTAN-B312(ローンウルフ)は特に人間性が欠けている様だ。

「私の能力は単独行動の方が生かせると思いますが…命令とあらば服従します」

マズルカの人形兵事「魔女ノ旅団」を指揮する事は珍しくやや否定的な感情を見せたが、命令なら従うと言う。
尚部隊の指揮能力に関してだが之については全く問題無かった。どうやら大尉という肩書は飾りで無くしっかりと士官・将校教育を受けている様だ
また意外な事に自分を徹底的に兵器として扱う一方で、部下の兵に対する「いたわり」があり可能な限り生存を重視している。
無論命令とあれば部下も自分の命も捧げるだろう。だがそれはローンウルフにとって最後の手段であり、最初に捧げるのは自分の命である。
やり様によってはダイイチや学徒兵のスカウトを預ける事が出来るかもしれない。因みに指揮官である事に否定的なのは色々とあるのだが
一番の理由は単にローンウルフがそのあだ名の通り単独行動を好む一匹狼という個人的理由である。

ハードボイルドペンギンに対するリアクションはただ敬礼の後挨拶をするだけと言う非常に地味な物だった。

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【横浜基地会議室/マズルカ】

「なら之でこの件はチャラだ。改めてよろしく頼むよ橋川クン」

橋川の名前を呼び爽やかな笑みを浮かべて問題の解決を宣言する。こういった強引さもある意味マズルカ"らしい"と言えるだろう。
この後も余計なちょっかいやイタズラ等せず、真面目に書類に記入し大和に受け答えしている。

「おや御同輩かと思いきや割と違う様だね。うーんやっぱり理解を得るのは難しいのかな…でも私にとっては必要な物だし」

やはりレイチェル少尉に同じ「魔女」の資質を感じていた様だ。とは言ってもマズルカは本気で錬金釜に対して同意が欲しい訳では無く
恐らく単に話のきっかけとして自分より後からやって来たレイチェル少尉に話題を振ったのだろう。魔女や魔法について軽く話題にした後
大和が議題を持ちかけて来たので、話を切り上げて其方に集中する事とした。勿論内容はマズルカの力「魔女ノ旅団」についてだ。
元々魔女ノ旅団は独立行動が可能だが、マズルカ曰く今までは親友のレキテーちゃん事妖路歴程(ようろれきてい)が指揮していたらしい。
ただ現在はレキテーちゃんがマズルカのペンダントに宿って居る為、直接指揮が出来ず、またたとえ独立行動が出来てもある程度近くに居れば
マズルカと妖路歴程が魔女ノ旅団を指揮あるいは様々な支援を行える為、折衷案的に指揮車両に乗り戦場に出る事となった。
がその為にはオペレーターと言う形で役職につかねばならないらしい。そしてもう一つは鎧の人(ローンウルフ)に魔女ノ旅団の指揮権を渡す事

「うーん指揮を彼にかい?…正直に言うと今の魔女ノ旅団は昔と随分変わっているしレキテーちゃんも直接指揮出来ないしね。適任かもしれない」

流石にマズルカは少し悩んだが意外な理由を告白した。実は親友レキテーちゃんとは久方ぶりに再開しその間に随分と魔女ノ旅団は様変わりしたらしい
それにレキテーちゃんが対応出来るかどうか少し不安だったが、それなら本職のローンウルフに一度任せてみようと言う事になった。

「そういえば人形兵がどういう物か説明しかしてなかったね。今からためしに現物を見せようじゃないか。取りあえずレンジャーでいいかな」

マズルカはそう言うと人形劇で使う様な糸で吊るされた木製の人形を、どこからともなく取り出して床に起き、短く呪文らしき物を詠唱する。
するとマズルカの体内から光り輝く球体が現れた。まさに「魂」と言った様相を呈しておりその発光球体が人形の中に飛び込むと辺りが光に包まれる。
この「マジックショー」とも言える光景は、割と派手な為大和以外の注目も集める事だろう。そしてその光の中から出て来たのは確かに「兵士」だった。
兵士なのには間違いはない。がその光景を見ていたほぼ全員が「え?何で?」と思うだろう。それ位出て来たものが以外過ぎたのだ。

「ファセット(職業)レンジャー。御命令を」

短く自己紹介する人形兵。どこからどう見ても人間にしか見えないがそれよりこの会議室のメンバーの中でこの「人形兵」に
一番見覚えがあるのは以外にもレイチェル少尉だろう。と言うのも人形兵の装備が滅茶苦茶見覚えがあるものだからだ。
3Dデザート・カラーのBDU(バトル・ドレス・ユニフォーム)の上にレンジャーボディアーマーとグレネーダーベスト。
頭部はチョコチップ迷彩カバーのPASGT(フリッツ)ヘルメットにダストゴーグル。足回りはレンジャーブーツ(サンドカラー)。
御丁寧に肩にはヒートカバーとM203グレネードランチャーを付けたM16A2自動小銃を吊り下げている。
確かに立派なレンジャーである。クロスボウ持ったファンタジーのレンジャーで無く陸軍第75レンジャー連隊の方だが。

マズルカ「新生魔女ノ旅団人形兵第一号誕生!どうだい強そうだろう?あ君は珈琲作って」

人形兵「は?マズルカ様今何て?」

マズルカ「ちょっとのどが渇いて来てさ。それにさっきからお茶が出ないのが地味に気になっていたんだ。だから珈琲作って」

地味にダイイチ側にも失礼な事を言いつつ態々作った人形兵に珈琲を入れに行かせるマズルカ。人形兵の方も不服そうだが珈琲入れに行った様だ

ローンウルフ「…大丈夫なのですか?」

マズルカ「大丈夫さガルフ(湾岸)でもパナマでも珈琲入れてた実績のある兵士を再現したからね。美味しい珈琲が出来上がるよ」

無論ローンウルフが聞きたかったのは珈琲の出来栄えに関してでは無い。が自信満々に答えたマズルカにあえてそれ以上の事は追及しなかった。

マズルカ「今は2ガウン。つまりさっき作ったグライ…レンジャー含めて合計10体しか出来ない。私は30体まで編成出来るからさっき言った様に
人形本体とその素材。後錬金釜…が無いなら野戦用炊事釜を用意立ててくれれば、数自体も増やせるし違うファセットやもっと上質な人形兵を
作る事も出来る。取りあえずスパルタンの彼には2ガウン預けるから陳情品はよろしく頼むよ大和君」

今よろしくと言われても峰津院大和も返答に困る事だろう。因みに人形兵は本当に珈琲を入れて帰って来た。しかも会議室に居る風渡り含め全員分。
経緯は兎も角コーヒー事態の味は確かに美味しかった。何でもフィールドパックに豆とコーヒーメーカーが入れてありひいたとの事。
その後やって来たハードボイルド・ペンギンに対してはマズルカもまた別段驚いた様子は無かった。ただ

マズルカ「おやこの基地には神様が居るのかい?随分とありがたい基地何だね」

等と言ってなむなむと拝むポーズを取っている。

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1ヶ月前 No.44

探索者 @mggjt984 ★Android=5eY8UZbeW5

【横浜基地会議室/霧亥・シボ】




「私達が陳情した物についてはすぐでなくても構わない…、場合によって優先度を低くしても大丈夫よ。それよりもそのハードコピーにも書いてあると思うけれど可能であれば機体の解析や調整が出来る時間を出来る限り設けてほしいわ」


指名する形で他の風渡りの情報処理や確認を行いながら此方に質問をしてきた大和に対しシボが応じ返答を返す。
大和が考える通り、陳情欄に記載された物品はシボや霧亥には必要な物であるものの少なくとも急を要する程の代物ではなく彼女は他に優先度の高い陳情があるのであればそちらを優先してくれても構わないと訂正した上で改めて要求を口にする。
シボからしてみれば今優先すべき事項は陳情品よりも機体の調整や解析に他ならない。
実際、陳情欄に書かれた物品のリストアップよりも機体に関する記載が書類の余白の大半で占められておりその内容はシボの考察を交えた運用に関する記述であったり機体に関する現時点で知り得たデータに関してであった。


「作戦時の運用について私の見解としては無理に組み込むよりかは単独での遊撃での運用が現時点では一番良いと思うのだけれど…どうかしら?」


更に加える形でシボの口から自身の見解を交えた作戦時の運用についての要望が申し出される。
彼女曰く機体の武装構成から考えて後方からの前線への火力支援や砲撃戦、一対多を主眼に置いた構成であるとの事。
現時点での戦力についての詳細は不明だが下手に編成に組み込むよりかは遊撃手として随時指示を受けながら前線部隊の援護を行うというのがシボの案だ。
僚機無しでの単機の行動は相応の危険が伴うが自身等が乗り込む機体の特性から考えて頻繁に前線の前に出る様な事はないと言えた。
万一の事も考えられるが戦力は大和の先程からの口振りから考えるに頭数が多いと言う訳ではないらしいので此方の援護の為だけに戦力を割くと言うのは余り好ましい事ではないだろう。
多少のリスクは伴うが今の所、手としては今の案が最良だというのが彼女の考えであった。


「勿論、私は正規の訓練を受けた訳ではないわ……飽くまでも今の状況から導き出した見解に過ぎない。此方の状況については貴方の方が良く知っているだろうし他に案があるのであればそれに従うわ」


説明の締めにシボは言葉を付け加える。
組織に所属する以上はこれからは彼が自身等の上司となる、更に言えば此方よりも遥かに若年だが此方の世界について言えば彼の方が遥かに精通しているだろう。
飽くまで自身の見解に過ぎないと強調して彼の意見を第一として従うという旨を伝える。
一通りの終えると続く形で順に他の風渡り達が打ち合わせをしてゆく。
返答の返りを待つ片手間、他の風渡りの様子を眺めていて時であった。
同じく風渡りであり先程、僅かながらではあるがやり取りをした特徴的な装具を身に付けた碧眼の女性(マズルカ)が徐に丁度、掌に抱えられる程度の
大きさの人形を取り出してから何かの言葉らしきものを唱え始めれば、彼女の体が発光するという奇異な現象が巻き起こりシボはその現象に目を見開く。
発光球体がまるで意思を抱くかの様に宙を滞空し彼女の手に握られた人形に飛び込めば発光現象を引き起こし室内が光で包み込まれる。
眩い光が晴れれば彼女の掌からは人形が喪失し代わりに傍らには現代的な戦闘装具一式を身に付けた兵士らしき人物が立っていた。
余りの出来事に恐らく数人の人間は理解が追い付かなかったであろうが少なくともシボは多少驚いたものの直ぐ様マズルカとやり取りをする人形兵に対して思案を巡らせていた。
彼女の世界に於いて先程の様な現象と言うのは実はと言うとそう珍しいものでなく実際に何度か目にしてきた技術と一つであった。
実体の無い電子的な量子データを基底現実に出力し実体として転送(ダウンロード)する……マズルカが起こしてみせた現象はそれに類似した現象であった。
重要な事は目に見える現象ではなくその現象を起こしたものの仕組みだ。
彼女…マズルカの肉体や装飾品や衣服については何ら機械的な機能を有してはいない。
制服は言わずものがな、頭に被せられた帽子や外套についても何ら特別な材質が使われてはいない。
最後に肉体についてだが先の接触に於いて不可抗力で肉体を走査してしまったのだがその時に得られた結果によれば彼女の肉体は生身そのものであり機械的な処置を受けた部分は見受けられなかった。
ただ一つ妙なモノとしてあの現象が巻き起こった際に僅かながらであるが彼女を基点に力場らしきものを知覚域が観測していた。
それも全く観測をした事がない、記録には無い未知のものであった。
シボの中で徐々に驚きは好奇へと変わりマズルカに対する関心を彼女の中へ深めていき思案が止めどなく巡り回っていた。
世界が自身の内奥へ行き掛けたその時に嗅覚を擽る香ばしい香りがシボを現実へと引き戻した。
気が付けばマズルカが呼び出した兵士らしき人物が何らかの飲料物を持ってきていた様だ。
差し出された黒褐色の飲料の入ったカップを受け取り口にしながら思考をマズルカや人形兵への興味から会議の方へと戻す。
口に付けた黒褐色の飲料の味はほろ苦く僅かではあるが甘味と酸味を感じる味で飲料の熱が肉体を暖めた。
生前に口にした嗜好品が丁度この様な味であった事を久遠の記憶から中から引き起こした最中にドアの開閉音が会議室に響く。
何者が来たのかとシボが視界を向けた先には誰も居なかった…、いや居ない訳ではなく視界に納まっていなかったのだ。
生体反応があるのを認め視界を落とすと其処には人間の子供よりも僅かながらに小さい衣服を羽織った謎の生物が其処に佇んでいた。
ハードボイルド・ペンギン────そう名乗りを挙げる謎の生物に対し様々な反応を見せる周囲に対してシボは少しばかり唖然としていたもののマズルカが起こした現象程の驚きは興味等はなく今の所は"そうした生物種"もいるのだろうという程度に今は気持ちを留める事にしていた。

一方で、霧亥の様子はと言えばやはりと言うべきか……名を呼ばれたりマズルカの起こした現象に対しては一応の反応は見せてはいたもののその他の事柄に関してはまるで興味を示す素振りはなく人形兵が差し出したカップに注がれた珈琲を啜り飲んでいた。
久方と呼ぶには余りにも遠すぎる位の間隔、その程までの年月を空けて感じた味覚の刺激に思わず口許を押さえてしまった。


「大丈夫……霧亥?」


此方の様子に気付き問い掛けるシボに対して無言の儘、口許を押さえていた掌を下ろすと咥内へと留めていた珈琲を飲み下す。
止めどなく感じる感覚を言葉で言い表せる訳もなく無言のまま、先程と同じように窓の外へと目を配らせる事にした様でその様子を見ていたシボもそれ以上は問い質さず意識を会議の方へと戻していった。



>>峰津院大和


>>ALL

1ヶ月前 No.45

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_Ssw

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1ヶ月前 No.46

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

(へぇー、何かと思ったら神格だったのか)

どうやらバイオ技術の産物という予想は外れたようだ。
神格。自分にとっては眉唾ものの存在というわけではない。寧ろ過去にそれらと直接遭遇し戦う経験すらあった。故にペンギン自身の口から語られる情報を疑うことなく聞き入れる。
曰く、彼の他にも動物の姿をした神族がおり、それらの大半は人間側に加勢しているらしい。

(うわ、痛そー)

大腿部を軽く刺突されたやる夫に、心配そうな視線を向ける。が、必要以上の同情はしない。あれはどう見ても自業自得の範囲といえるからだ。

(実際に腕が立つのか。今度手合わせしてみたいな)

この世界の神がどれ程の実力なのか少々興味が湧いた。機会があればGAWND装着時の訓練相手として一戦交えたいところだ。

(空中突撃兵……? 飛行用デバイスを装備した兵種が存在するのか)

名称からして、大気圏内飛行を可能とした装備を身に着けた兵種なのだろう。GAWNDも空中戦は可能なので、戦場で顔を合わせる回数はそれなりになりそうである。

(ああ、やっぱりなるべく制服姿でいた方がいいみたいだな)

ローンウルフのスーツ常時装着は認められるが、ある程度条件付きになるらしい。これは憶測だが、彼のスーツは構造からして脱着に多大な手間がかかるのではないだろうか。それならばこれまでの振る舞いにも合点がいく。

(部隊賞のペイント……なるほど)

「肩部装甲だね、了解」

言われてみれば確かに必要なものである。自分のGAWNDの場合、左肩装甲には既に時空防衛連盟所属を意味するロゴが塗装されている。この部隊の在り方を考慮すれば、それを消して上書きしてしまった方がいいだろう。別段おかしなデザインでもないので抵抗感はない。

――――

「大規模反攻作戦……」

その意味の重さを確認するように、ヤマトの言葉を反復した。
これまでに聞いた情報通りなら、正しく一大決戦といえるものとなるだろう。少なくとも人類側が敗北すれば滅亡するのはほぼ確定である。
配属されてから一週間足らずで大仕事、か。滅茶苦茶だけどこういうのは嫌いじゃない。それにいつもとやることが大きく変わるわけでもない。作戦時は出来るだけ現場の判断を優先してくれるみたいだし、この自由度の高い環境に見合った戦果を出さなければ。

「階級……僕は、万翼長か」

ヤマトの言によれば、階級面ではそこまで高いものには出来ないようだ。新参者である立場上、まあ当然といえば当然か。何ら不自然さは感じない。

>>all

1ヶ月前 No.47

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地会議室/入即出 やる夫】

ハードボイルドペンギンを好奇心の赴くまま触っていると突然頬を軽く抓まれる。
そして肩に手をやられやる夫の顔を覗き込んでくる。
覗き込んできたのは先ほどの軍服美少女、レイチェルだった。
少しの間やる夫を見ている瞳は失望ではない好奇心や興味が湧いている様な色を見せ
改めてよろしくと言われて離れていく。

「!?????」

スイートバンの意味は元よりやる夫自身今何をされたのかが理解できなかった。
いや親友の妹からはされたことは有るが意識するほどではない
もう一人の妹がじゃれ付いてきている程度しか思っていないので気にせず
見ず知らずの女の子からされるなんていう非モテのやる夫は想像もつかない事。
その為、頭の中がパニック状態に陥り言葉にならなかったが
やる夫の言っている事の意味をさすがは神様の一人、理解したのかそれとも知っていたのか
ペンギンコマンドと一緒にするなと巻き舌のハードボイルドペンギンは隣に移動し
嘴でやる夫の太ももに一突き。

「つわリッツ!!!!」

地味に痛い一撃を喰らって叫び、地面を転がる。
天国と地獄を味わうやる夫。
痛みで転がり回っていると魔女と思しきダイナマイトボディの女の子
―マズルカは木製の人形を、どこからともなく取り出し短く呪文を唱え彼女の体内から体内から光り輝く球体が人形に入る。
人形に球体が入った瞬間、辺りが光に包まれそこからは兵士が出てきた。
やる夫はなぜかそれがすぐに魔法というのが分かり受け入れ、出てきた存在が先ほどの人形が兵士になったもの―
つまりは人形兵というものだと納得した。細かい理屈は分からないし自分でもすんなりとなぜ分かるのか
説明は難しいが現実でゲームをやっていて画面上に出ているのを特に気にせず当たり前のものとして見ているそんな感覚。
これはこの第5世界をゲームとして知っているやる夫が様々な世界が創作作品として存在し知っている現実世界からの転移者―
第三者、俯瞰あるいは神の視点から干渉は出来ないしかし立場を超えて見られる存在だったからか違和感を持たない。

………知っているから?

自分でも本来ありえないもの見たことが無いものを見ても冷静なことには正直驚いている。
神様が居ることも魔法が存在することも簡単に認めている自身に対しての違和感。
それが何なのかと思い始めると、人形兵がこちらカップ差し出しコーヒーを入れる。
やる夫は立ち上がって受け取り、コーヒーを口にする。

「今はこまけぇことはいいんだよ」

それを一端考えることを止めた。
今考えた所で意味は無いと後回しにしよう。
とりあえず

「神様も魔法もあってもいいじゃねぇかお、目に見えるものだけが全てならつまらねぇお」

だからそれでいい、今の所は。
コーヒーを啜りながら余り飲まないため良く味が分からない
不味くは無いと思うのだがと考えていたその時峰津院 大和が他の風渡り達に話している内容に
耳を傾け腕が震える。

近日中に大規模反攻作戦――

その言葉は入即出 やる夫の脳内にフラッシュバックする光景を呼び起こす。
戦うと決めたその時に突然真っ只中に放り込まれ、すぐ傍は爆風に閃光に投げ付けられる斧―
明確な幻獣の憎悪、憤怒、殺意、差し迫る死の恐怖。
初めて心の底から生きたいと願い自分が物語の主役という甘い幻想を打ち砕いた
力が無けれれば運が無ければ、死んでいた当たり前のように間違いない目の前にある現実。

「………」

元は戦争も無い日本に住み荒事の縁もない平和な場所に住んでいた一般人の心にはトラウマを植え付け、傷となるのもおかしくなく
知らずにやる夫は顔は青褪め、全身を震わせていた。
戦ったことのない彼と最初から戦う為に訓練を積み心構えがある者、あるいはある程度の荒事を最初から慣れている者達の明確な違い
これがゲーム感覚なら何も抱かなかっただろう、なろうに出てくるような主人公気取りならば未だに気付かずに戦えただろう
しかし死に晒される恐怖を知ってしまった彼は同じ思考は最早出来なかった。
今この場に居る心構えや経験からして風渡りたちと同じスタートラインに立ってすら居なかった。
幾ら訓練を積んでいてもやる夫は初戦には出ておらず実戦を得ていない
だから大規模反攻作戦は彼の初陣となるのだが蘇る悪夢と恐怖を今抑え、押し殺す必死に耐えて。


>ハードボイルドペンギン、レイチェル、橋川 清太郎、all

1ヶ月前 No.48

募集記事にお知らせがあります @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_Ssw

【会議室/峰津院 大和】

『……白饅頭、お前の抱えている感情は真っ当なものだ、初陣の新兵もベテランの古参兵も必ず心の何処かで抱えているものだ。
 だがそれに押し潰されるな、お前はそれと戦える人間だ。それにお前は一人ではない、こんなにも仲間がいる、怯えを捨てろとは言わん、それと戦うのだ』

やる夫の感情を読み取ったのか、ハードボイルドペンギンは重々しい声でやる夫に語り掛ける。
それを見ていた君島も神妙な顔で頷いている、君島は周りがバケモノ染みた力を振るう中で相棒に付き従って共に駆け抜けてきた。
最後の最期でどうしようもない終わりと別れをしてしまったと君島は後悔を抱いている、だからかもしれない、Overs Systemの声に戦うと答えたのは。
恐怖を完全に押し殺すことは不可能だ、完全に捨てた先には狂気しかない、だがこの中に完全に狂気に染まり切った人間などいない。
一見寡黙な霧亥もローンウルフも、狂気に染まって見えるハーマン・ヤンデルも人間であることを辞めてはいない。

「……そろそろだな、調整と雑談は一旦止めだ、我らの上司より諸君に話があるそうだ、今回線を繋ぐ。総員傾注」

会議室に設置されたプロジェクターから映像が流れ始める、一応向こう側とは映像で繋がっている。
映像で映し出されるのは恰幅の良い中年男性だが、着ている服や雰囲気などから軍人であると察せられるだろう。

『俺は芝村勝吏、階級は準竜師だ。学兵階級で一番上に当たる者だ、ああ敬礼は結構だ、芝村に挨拶はないのでな。
 諸君らへの要件は、四日後後の0400に正式に発令されることになった大規模反攻作戦のことだ、万が一にでも失敗は許されない、その時は諸君の命と共に日本が消えうせる
 これから話すことは他言無用だ――』

それから芝村勝吏準竜師と呼ばれた男は語り始める、如何にこの世界が危うい状態にあるか、この国は経済的に追い詰められている現状。
更に活発化してきた幻獣共生派と呼ばれる人類の裏切り者たちの活動。聞けば聞くほど憂鬱になる内容だがこれらはすべて事実だ。
まさにこの国は首の皮一枚で繋がっていて、現状のままでは数日と経たないうちにその皮も千切れて終わりだ。

『――作戦内容はいたってシンプルだ、日本自衛軍の総力を挙げた電撃戦だ、0400に曲射砲の一斉射撃を合図に山口の岩国基地を一気に攻め落とす。
 幸いというべきか、敵の戦線は伸びきっている、前線を食い破れれば岩国までは散発的な戦闘で済むだろうが、本番は岩国からだ。敵も前線基地を放置するほど馬鹿ではない。
 岩国基地を奪還するとともに市街地の”制圧戦”を始める、今でも山口県のシュエルターに数多くの市民が取り残されている、食料は保っているはずだが、予断は許されない』

続いて作戦の概要を説明し始める、内容は説明した通り。
山口の岩国までひたすら電撃戦を繰り返す、足を止めることは許されない。
岩国基地を奪還したら今度は市街地の制圧戦闘だ、シェルターに残っている市民をそこで救出する。
段取りも何もあったものじゃないが、それほど現状が逼迫していることは充分に分かるだろう。

『こんなところか。どうでもいいがこうして見てみると俺は遺影に見えなくもないな』

「下らん冗談はよせ、こちらも時間が押していることは分かるだろう?」

『はっはっは、すまんな。俺からは以上だ、詳しい作戦案は後日だ』

見る者が見れば冷や汗が流れる光景だ、上官のちょっとしたおふざけに時間がないと切り捨てるヤマト。
恐れ知らずにも程がある言動だが、芝村は実力至上主義だ、ヤマトはその実力を示し続けているためこの程度のやり取りはどうということはない。
そして『芝村に挨拶はない』と言った通り、言いたいことだけ言って本当に挨拶もなく通信を切断した芝村準竜師。傍にいる東三条は引きつった顔をしている。
更に近くにいる君島や優斗も同じような表情だ、強気にもほどがある。

「さて、後話すことと言えば通信の周波数合わせか、周波数は各自の端末に送信する、今日新しく来た者は合わせておくように、通信機器を持たない者は後で東三条に言え、その場で支給する。
 現時点で出来ることはこのくらいか、反攻作戦が終われば各々に固執を用意するが、横浜基地にいる間は男子は大部屋を貸し切り、女性は個室だ、場所は君島に教えてある。私からは以上だ、追加の要件がある者は明日以降に頼む。
 作戦開始まで手が空いている者は自由時間とする、訓練でも機体の調整でも過ごし方は各自に任せる」

そう言って優斗にプロジェクターを片付ける指示を出してヤマトは確実に徹夜作業になるであろう仕事に戻った。
君島も何か言いたげな表情をしていたが、結局何も言わずため息を付いてヤマトのフォローを始める。

>橋川清太郎、ローンウルフ、ハーマン・ヤンデル、レイパン・スラー、霧亥・シボ、マズルカ、入速出やる夫、レイチェル・A・キャクストン、ALL

※警告に同意して書きこまれました (個人情報)
1ヶ月前 No.49

探索者 @mggjt984 ★Android=YO99QBzDeo

【会議室/霧亥・シボ】



「ありがとう、それだけの時間があれば何とかなるわ」


運用に関する一通りの段取りについて此方に一任する事に加えて整備や調整の時間についてもある程度確保すると約束する、とヤマトの口から述べられればシボは改めて礼を述べると同時に危機と言うものを改めて認識する。
ヤマトの口から発せられた"大規模反攻作戦"と言う単語と続けて述べられる切迫した状況について。
場の緩んだ空気がその単語だけで一気に沈み冷え込んでいくのが手に取るように理解出来た。
ある者は改めて意気込み、またある者は胴震いを覚えたり等反応は様々であった。
そんな重苦しい状況の中でシボは平静であり大和の口から零れた言葉には特に驚きは抱かなかった。
どう足掻こうとも人類が現状で置かれた状況から考えて攻勢に出なければ状況を打開する事は困難に近い事をシボは理解していた。
同時に余りにも分が悪すぎるも…。
実質的に寄せ集めも同然である風渡り達が今回の存亡を左右する作戦の中核の一端を担う事になるのだ。
不確定要素が余りにも多過ぎる事は言うまでもない。
しかし現状の状況に幾ら不平不満を述べようがその状況が変わる訳では無いし加えて自分達はそんな事をする為に此処に居るわけではない。
此処に来訪する事を決めたのは己自身に他ならない、少なくとも其処に何者かの意図や強制力が働いてはいない。
自身は自身で最善を尽くし努力をする他にない、それが己自身に出来る唯一の事なのだから…。


「……………」


シボの傍らに腰掛けていた霧亥は黙したままであったが大和が語った言葉を耳にした際に細まった眼に力が込められた様に見えた。
打ち合わせもある程度まで煮詰まった所でヤマトが場を静める様に号令を掛けると共に会議室の大テーブルの中央に設置したプロジェクターを起動する。
血色の良い黒髪の大柄の男性の顔が幕に映し出される。
張り付いた様な不敵な薄笑を浮かべる顔付きは一目で誰もが陰険と思える様な人相であった。
芝村勝吏、と名乗る男性は画面の向こう側にいる風渡り達に挨拶を述べる事もなく本題である大規模反攻作戦の作戦内容の詳細と加えて逼迫した現状の状況について語り始める。
作戦内容を掻い摘んで言うのであれば敵の前線を此方側の総力を上げて一点突破し占拠された基地に強襲し奪還、次いで周辺地域を制圧する、と言う感じだろうか、彼が語る様に極めてシンプルな作戦であり仮に基地の奪還に失敗したとなれば敵陣の真っ只中で撤退もままならず孤立無援のまま容赦なく撃滅される事だろう。
加えて人類側の内部にも幻獣共生派と呼ばれる敵の一端が潜み内部より瓦解させる事を目論み今も水面下で活動しており今やこの日本と呼ばれる地域は死に体である事を芝村勝吏は明かした。
総力を上げたこの大規模な作戦に大敗をしようものなら一挙に日本壊滅の為に共生派が動き出すに違いない。
そうした意味も含めてこの反抗作戦はまさに決死の作戦と呼べるものだがそんな内容に反して芝村勝吏は横柄とした態度で何の感慨もなく半ば一方的に内容を述べていく。
別れ際に冗談を言う一幕もあるが内容からすれば余り笑えたものではなかった。
終始薄笑を浮かべながら先に発した言葉通り此方に挨拶も労いの言葉もなく通信を切断すると共にその姿を消した。
通信終了後、ヤマトの口から通信用の周波数等の細かい説明が伝えられ最後に別命があるまで自由時間だと各員に通達されると会議は解散となり風渡り達は其々、別れていった。


会議終了から凡そ1時間が経過、予てよりヤマトが風渡り達に用意していた大部屋に霧亥の姿はなかった。
彼は預けていた特殊装具一式を受け取った後にその足で機体が収容されていた大型格納庫へ向かっていた。
既に陽は落ち込み周辺一帯は闇に晒され雲の隙間からは暗黒のキャンバスに様々な色を放つ星々が散りばめられた星空が覗き込んでいた。
風渡りの機体収容の為に用意されていた輸送機用の整備格納庫を改造した専用格納庫には旅団を示す部隊章が描かれた垂幕が格納庫の搬入口を覆うように掲げられておりその下には自動小銃を握り締めた旅団所属の兵士が携えており物々しい雰囲気を醸していた。
風渡り達の存在や持ち込んだ物品や兵器等はその特異性から万一の事態を想定し厳重な警備下に置かれ旅団所属の整備士や兵士等でなければ格納庫に入れない様になっていた。
垂れ幕の近くまで霧亥が歩みを進めていくと警備に当たっていた兵士が引き留める様に前を塞ぐ。
引き留められたと同時に霧亥が懐より事前に支給された専用の仮身分証を見せると掲げた小銃を下げ兵士は道を開けた。
垂れ幕を潜り抜ければ格納庫内部では整備士達が格納庫内部を往来しある者は書類を片手に他の整備士達に指示を送っていた。
大型輸送機用に設計された格納庫はかなりのスペースが確保されており天井から地上まで約40mもの高さはあった。
尤もこれだけの規模の建造物でも霧亥からすれば小さく感じられてしまうものだが。
他に収容する様な機体等も無いので格納庫はほぼ貸切の状態で使用され剥き出しのアスファルト床には保護シートが敷かれ上には多数の巨大な銃器等が寝かせられ更に奥からは天井より吊り下げられた専用クレーンから今まさに取り外された装備らしきものが整備士の誘導の下で降ろされていた。
作業をする整備士や機材を避けながら格納庫の奥へ突き進んでゆけば己が搭乗していた異形の機体が佇む様に鎮座していた。
武装や装備の大半が外され装甲が展開し一部は脱着されワイヤーに吊り下げられており過剰な武装と装甲に覆い隠されていた内部骨格が露になっていた。
機体背後からは背部装備から伸びたと思わしい工業用の機械アームじみた作業機械が忙しく稼働し機体各部の関節部や内部部品の整備と調整に勤しんでいた。
機体胴体中央部を視界に捉えれば胴体内部からコクピットブロックが突き出され内部の後部座席には多数のコード類を背中に接続し忙しくパネル類を操作するシボの姿があった。
機体周囲に設けられたタラップに足を掛け霧亥はシボの下へと向かう。
気配に気付いたのかシボは作業の手を止めて後部座席から降り霧亥を出迎える。


「作業は順調に進んでいる、これなら後10時間で作業が終わらせられるわ」


霧亥が何も問うまでもなくシボは話を進めた。
シボは語るには機体背部の装備内部に整備用の特殊装備が内蔵されており機体整備が大幅に捗っていると霧亥に語った。
整備士達も整備の補佐をしてくれていたが大半の作業についてはシボと機体の機能によって賄っていた。


「改めて機体の主幹制御の制御体の修正と再構築をしたの、今から定着した操作法を修正するわ」


シボの説明からその意図に気付いた霧亥が応じる様にシボの下へと歩み寄る。
丁度目と鼻の先までの距離まで二人の間隔が縮まるとシボが身を僅かに傾け鼻が触れ合う距離まで顔を接近させる。
瞬間、シボの虹彩に淡い薄紫色の光が宿り多量の走査表示が眼球に浮かび上がり同時に霧亥の虹彩にも淡い光が宿りシボと同じく眼球に同様の現象がみられた。
この時、定着した機体の操作法の修正構築体が圧縮された状態で霧亥にダウンロードされていき網膜に多量のスプリクトとバイナリが表示される。
シボが修正構築体を組み込む間、二人は先の向き合ったまま静止し微動だにしなかった。
シボと霧亥の行動の意図を知らない周囲の整備士達には二人の行動は不審に思え、またある者には蜜月の様な関係であると想像させた。
そんな周囲の心意も知らずにシボは霧亥の定着した操作法の領域に修正構築体を結合する作業を続ける。
30秒後、組み込んだ修正構築体が無事に適応されたのを確認すると通信接続を切断しシボの体が霧亥より離れる。
"適化終了"の文字が網膜に表示され霧亥が改めて機体を視界に捉える。


"第一種強攻重兵装機"───"待機状態"──"稼働可能"


「構築体が機能しているわね。無事だった記録端子から情報を可能な限り抽出してみたの。殆どが破壊されていたから断片的な情報しか引き出せなかったけれど有益な記録は幾つか見つかったわ」


嬉々とした様子で話を進めるシボを霧亥は傍らで黙したまま話に耳を傾ける。


「再構築した情報の断片を調べてこれが私達の世界の兵器だと確定したわ…、それも相当古い時代のものよ。どうしてそれが殆どの機能が無事なまま現存していて…しかもあの場所にあったのかは分からないけど…。」


考えられるとしたら恐らくはOVERS systemの介入による以外に考えられないと付け加えシボが機体を見上げた。
剥き出しの骨格から覗く内部構造が胎動するかの如く明滅しシステムによるセンサーや放熱フィンが点検動作が機能しているのか時折、各部が自動で稼働していた。


「霧亥、機体を詳しく走査した際に遺留物が幾つか見つかったの。多分使えるものがあるかもしれないから今の内に確認しておいて」


私は作業に戻るわ、と言い残し再び作業を再開するシボを見送り霧亥はタラップから下へと戻り遺留物が安置された場所へ向かっていった。


>>ALL

1ヶ月前 No.50

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【会議室/レイチェル・A・キャクストン少尉、ハーマン・ヤンデル中尉、レイバン・スラー軍曹】【まさか第五世界でグライムズ特技下士官の珈琲が飲めるとは…???「グライムズ 砂糖は3杯、グライムズ 粉ミルクは何処だ?」BHDは名作(原作の小説も面白い)】

レイチェル少尉「アイ・サー、自分の居た(世界)では太古より“ネウロイ”と呼ばれる正体不明の“ネウロイ”と呼ばれる異形の存在と人類が攻防を繰り広げています。その戦争の中で空中突撃兵もとい…機械化航空歩兵(ストライクウィッチーズ)もしくは陸戦主体の機械化装甲歩兵。“現代の魔法の箒”とも称される(ストライカーユニット)と其れを着装(履いて)して駆る魔力運用が可能な魔女(ウィッチ)の二つの要素から成る兵科は長らく続く戦争に於ける我々人類側の主要戦力の一つ、とされていました。ちなみに自分が出兵していたのはA.D(西暦)1991年に勃発した第一次湾岸ネウロイ戦争であります。サー!」

とかなんとか何時ぞやの型通りの説明(になっているか怪しいが)を、ヤマト旅団長からの問いに対する返答として行う。――過去の栄光と幾多の犠牲の中でも時代や世代が変われど“ネウロイ”という未曾有の人類の脅威との生存圏を賭けた熾烈な戦場、其処には大空にも、大地にも幾多の国の兵士達と共に必ず彼女(ウィッチ)達の姿が在った。

通常兵器による打撃効果が薄い中、効果的な(魔力)運用が可能でソレを伴った攻撃/防御が可能な魔女(ウィッチ)達は“ネウロイ”に対する人類側に於ける切り札とも言える存在であり、幾多の戦いと(ストライカーユニット)の開発/改良/発展や(宮藤理論)等の技術革新を伴いながらその戦闘技術もまた洗練されて行き、今日までの(彼女達)が存在する。

――――



レイチェル少尉「まぁ何か少し違うけど(魔法力)も感じるしお姉さんの(魔法)に興味が無い訳でも無いけども…ね、ってぇ!?――この兵隊さんは…」

理解をしていない訳ではないが、そもそもの系統以前にレイチェルと彼女(マズルカ)の有する“魔法”は共通の性質はあれども恐らく根本から異なるのかもしれない。――だからこそ自分のいた世界では先ずお目に掛かれない様な施術と(術式)――そして其れに伴う(顕現)をレイチェルはまじまじと見つめていた。

結果…少々素っ頓狂な声を上げてしまったのは件の(人形兵)が、余りにも自分の祖国、リベリオンアーミー(リベリオン合衆国陸軍)のGI、それも精鋭の75レンジャー(陸軍第75レンジャー連隊)のグレネーダー(擲弾射手)の装備をした、見たまんまのリベリオン(アメリカ)陸軍のレンジャー隊員だったからである。クウェート市解放戦時に参加していたとある小隊の軍曹と親交を持っていたレイチェルとしては余計に馴染みのある(異世界ながら)存在だった。

――

レイチェル少尉「…あ、Thanks(どーも)」

実のところ大のコーヒー党(夜間任務が多いのも影響が有るが)だったりするレイチェルだが、グラ…レンジャーの(人形兵)から受け取ったマグをずずっと一口啜って――これが随分と淹れ慣れ、尚且つ(こだわり)の有る人が淹れたコーヒーである事を確信する。…淹れ方に評判のあるカールスラント空軍のケラー曹長の腕といい勝負だ。

レイチェル少尉(心※美味い…ていうかあの兵隊、本当に人間じゃ――とても“人形”とは思えないね。これが別の世界の“魔法”か)



――

レイチェル少尉(心※“神さま”ねぇ…扶桑の方じゃヤオヨロズノカミとか何とか言う価値観があるらしいし――あのペンギンのオジサンもその手の類なのかな?それも相当“強力”な。)

ただその渋い格好に妙にしっくりくる巻き舌な声のペンギン(ハードボイルド・ペンギン)からは(それだけではない)感じもしないではない。旅団長曰く別の部隊…例の(記憶)に焼き付いている部隊(5121小隊)の方にも同じ様な“ブータニス”という名の(猫の神の将軍)と呼ばれる存在がいるらしい。

もちろん、見ているこの場の(風渡り)達の反応は様々だ。

――

レイチェル少尉「まー気負ったって仕方が無いよ、やるだけやれればそれで良い。――墜ちた後の時はその時に墜ちながら考えれば良い。」

一週間どころか数日置きに万単位の友軍がそれ以上の数の“敵”とぶつかり合う様な大規模な会戦の経験は“ネウロイ”の本格的な再侵攻が始まってからの初期の蟻地獄めいた終わりの見えない急場凌ぎの負け戦・遅滞戦闘を中東へ急派された緊急展開部隊付きの空戦ウィッチとして最前線で経験していたレイチェルからしてみると行程としていえば慣れた物であると言えるだろう。在る世界が変われどさばさばと、飄々とした気軽そうな気質はそう変わらない。

どうせ大変なのはこの多くの兵力を動員した(反抗作戦)初期以上に(その後)なのだろうから…仮に上手く行ったとしてもどこかで予期せぬ不確定な厄介事が起きるであろう事を込みで頭に入れている。

そんなある種の諦観にも似た悟りの境地に小娘ながら彼女は至っていた。

声をかけた相手は、スイートバン(やる夫)だ。文字通り、突然血で血を洗う戦場に放り込まれて死に掛けを経験した一般人の抱いている恐怖そのままを嫌でも感じ取ってしまえる。

含蓄の在るペンギンな彼(ハードボイルド・ペンギン)の言葉に続けてそんな身も蓋も無い様な上記の割り切り文句を投げ掛けつつ、そっと歩み寄り

レイチェル少尉「あんな直球の(口説き)文句が口から出て来たんだから、男の子だろ?ちゃんと※※付いてんでしょ?実戦が初めてだって言うならあたしがカバーしてやるよ!だからそんな辛気臭い死にそうなツラしなさんな。な?」

何というか、けなしてるんだか激励してるんだか良くわからない(ところどころピー音が入るあたりは海兵隊訛りな所がある)もののレイチェルとしては彼(やる夫)の恐怖や震えを吹き飛ばしてやりたいという気持ちもあった、だからこそ震える手を力強く握って発破を掛ける。

―――



そんなやり取りを他所に、場の状況把握を一先ず置いておいて、連邦陸軍の戦車兵二名は再びヤマト旅団長から件の(堅田女子α中隊)に関する話の続きを訊く。その中で同中隊のポリシー“戦車は防衛兵器にあらず”と聞いて、ヤンデル中尉はほお、と声を出す。

ヤンデル中尉「ふふふっ積極攻勢上等と言う訳か、悪くない傾向だな。嫌いじゃない――広報(プロパカンダ)に借り出されるだけの事はある様だ。」

そんな強面の上官の様子を見つつ、操縦手(ドライバー)のスラー軍曹は内心ほっと胸を撫で下ろす。

話を聞く限りで中尉の示す反応的には印象としては出だしは悪くなさそうだと思えたからである。ついで旅団長は此方の支給された端末へその部隊の実戦映像も含めて情報を送ったらしい。やや時間は掛かるが内容を検分する時間は大いにある。実際顔合わせは近日中に叶うと来たが…その時の調整に関してはスラー自身としても考えなければならないだろうなと思っているらしい。



傾注

プロジェクターに映し出されたのは何だか踏まれたトカゲの様な容姿の只ならない雰囲気と貫禄を漂わせる恰幅の良い中年の軍人、上級将官、否…“学兵”単位で言う最高位の階級(準竜師)の人間(芝村勝吏)。――自己紹介も早々直ぐに用件に入る…見たことの無いタイプの将官だとレイチェルは思い、どこぞのウォーモンガー…方向性は違うが何処か自分たちが所属していた連邦陸軍の混成旅団の少佐を思い出してしまっているスラー軍曹、そしてただ静かに相手が淡々と言い紡いで行く(ロクでもない現状)に眉一つ動かさず耳を向けている狂える戦車長。

ヤンデル中尉「準備砲撃後に前線拠点を強襲し確保、電撃的な侵攻速度を維持しつつ同時に市街へ浸透し生存者の救出と掃討…一連の作戦行動範囲としてもかなりの距離があるという事か。」

レイチェル少尉(心※…砲兵の支援は確定みたいだけど、この国にはまだ“空軍”って残ってるんだっけ?)

そんなそれぞれの物言いと見識――は別に、四日後に発起する作戦行動に関しては頭に入れて…以後は後処理と残務に追われ始めた旅団長と先任士官を除き、各々の自由時間へと当てられる。



――

≫峰津院 大和、ローンウルフ、橋川清太郎、霧亥・シボ、入即出 やる夫、君島 邦彦、竹内 優斗、マズルカ、ハードボイルドペンギン、ハンガー〜会議室ALL


【一旦分けます】

1ヶ月前 No.51

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_kqq

【横浜基地会議室/ローンウルフ】

「分かりました。時間が許す限り摺合せを行い分隊として機能する様努力します」

魔女ノ旅団を引き受けるか否かの判断は任せるとヤマトが言うとローンウルフは以外にも即断で引き受けた。人間性に欠けていても軍務に対しては
常に忠実であり部隊の戦力強化と言う点から見ても引き受けない理由が無かった。特にこの風渡りで構成される部隊(ダイイチ)は歩兵部隊が全く見られない
と言う事はつまり歩兵は実質自分(ローンウルフ)を含め、魔女ノ旅団の人形兵10体のみと言う事になるのだろう。ならば密な連携を保つためにも
魔女ノ旅団の指揮と合同訓練は引き受けるべきだ。一人で戦うのは好きだが、一人で戦争が出来ると思う程ローンウルフは自惚れてはいない
一人では無いと言えば、ここですべき大抵の仕事は終わった様だ。ならば今の内に改めて挨拶をしておいた方がいいだろう。

「私はSPARTAN-B312。呼称はスパルタンあるいはローンウルフと。西暦2552年の世界からやってきました。原隊はUNSC(国連宇宙軍司令部…宇宙軍という
名目だが人類側の主要な政府機関である)海軍。階級は大尉。SPARTAN(スパルタン)とはUNSCの超人兵士開発計画であり、特務部隊の名称でもあります。
私は他のスパルタン同様戦災孤児の際徴収され、現在に至るので軍務以外では御迷惑をお掛けするかもしれません。よろしくお願いします」

始めてヘルメットを外して菅を晒し、ヤマト達ダイイチを含む風渡りに自己紹介を行う。事務的な物ではあるがローンウルフなりにコミュニケーションを
図ろうという努力である(同じ部隊として行動する以上、必要以上に馴れ合う理由は無いが最低限の交流は持たねばならない)
と言うのがローンウルフの考えだった。ヘルメットを外したのもヤマトに言われただけでなく一種誠意を示す為のものである。

だが事務的な挨拶以上にローンウルフの素顔はかなり印象的な物である。人種的な物を超えた青白い肌に真っ白なショートカットの髪。
頭部には縫合の後や金属(インプラント)が埋め込まれており、たとえるなら「司法解剖された死体」辺りが的確な表現だろう
唯一生気を感じられるのは目だけ。その目も目つきなどが悪いわけでは無いのだが、見ていると此方の心の内まで見通しているのではないか?
と思わせる程真っ直ぐでブレが無い。その癖小さな変化(視線を向けられる等)は見逃さず"ギョロリ"と眼球が動いて追跡する。

「…この様に顔はあまりお見せする"モノ"でもありません。質問があれば後ほど」

ヘルメットを被り直すと何だかローンウルフ含めて落ち着いた雰囲気が戻って来た。確かにあまり見たいものでは無いだろう
マズルカが呟いた「あれじゃスパルタンというよりレイス(幽鬼)だね」と言う言葉が何だ妙にしっくりとくる。


【横浜基地会議室/マズルカ・レンジャー人形兵】

「まぁ一応私は之でも大魔女だからそれ位(神格)は一応分かるさ」

ハーボイルド・ペンギンにそう答えついでに「私は特徴的なアクセント付けた喋り方も好きだけど、私は普通の渋い話し方の方が好きかな」と付け加えた。
その間マズルカに珈琲の配膳の任されていたレンジャー人形兵は、むせた様に見えた霧亥に驚いて謝罪したり、空いたマグ(コップ)を回収したりと
給仕活動に勤しんでいる。どうやらおおむね好評だったことが嬉しいらしく「全ては引き方。細かすぎても駄目。粗すぎても駄目。之は正に一つの科学」
とレイチェル少尉辺りに珈琲の入れ方について力説していた。確かにこう見ると人間にしか見えないだろう。

「魔女ノ旅団の事情はヤマト君に任せるよ。ただ一応名前は付けるけどあくまで"人形兵"で"人間"じゃないって事だけは覚えておいて欲しい。
その線引きを曖昧にする事で私は人形兵を作っている訳だけど、過度な人間扱いは双方にとって悪い結果しか生まないよ」

しかしヤマトには珍しく(というか初めてか)真面目な顔で人形兵の扱いについて忠告した。それは人間にしか見えなくても人間では無いと
それに数に限界がある以上任務に応じて変更するし、本体の人形を触媒に別の人形兵を生み出す事もある。更に今はこうして外で活動させているが
本来は戦闘時以外人形兵にはしないのであまり細かく書類を作っても逆に困る事になるとも付け加えた。
人形兵の装備自体も支給しなくて良いと付け加えた。ウォードレスも着れるが支給しなくても着て居る様コスチュームを変化させる事は可能だし
武器の類は現在レンジャー人形兵が携行している様に、最初から装備している為大丈夫との事。

「はは凄いでしょ私の魔女ノ旅団は!ま私は君(レイチェル少尉)みたいに直接戦えないのだけどねでは私も改めましてと…私はリマーシュ・マズルカ・エルマ
幽かな魔法の世界テミスからやって来た魂の魔女さ。私は皆と仲良くやっていきたいからマズルカとかルカとか好きに呼んでほしい。
私も名前で呼ぶつもりだからね。今いるグライ…レンジャーの人形兵事魔女ノ旅団もついでによろしく頼むよ」

ローンウルフを見て思いついたのかマズルカもレイチェル少尉との話をいったん区切り、自己紹介を行う。此方は正にマズルカ"らしい"元気な挨拶だった。

- ソックス…もとい芝村準竜師謁見後 -

ローンウルフは当然としてマズルカも珍しく黙って聞いていた。この国の絶体絶命な状況とそして数日後の控えた一大作戦

ローンウルフ「準備砲撃は有るとはいえ今私達が居るヨコハマベースからイワクニベースまでおそよ560マイル(約900km)強行軍ですね」

マズルカ「電撃戦ってこういう物だっけ…?いや皆何か納得してるけど滅茶苦茶な作戦だよ!?900kmの敵中突破の後敵の基地を攻め落とすとか!?」

誰も作戦説明後目立った反応を見せないので何となくマズルカも納得しかけたが、ローンウルフが具体的な距離を示すと改めて無茶な作戦に異議を唱えた
"散発的な戦闘しかない"と言っていた。と言う事はつまり潜水艦とか輸送機を使って本隊とは別に迂回して山口県の岩国基地を目指すのではなく
神奈川県の横浜基地から出発して、陸路で目指すと言う事だろう。それも敵の戦線を突破してだ。更にその後敵の拠点を落さねばならない。

解釈は様々だが電撃戦とは基本的に機甲部隊の高い機動力を生かしたドクトリン(戦闘教義)であり、「敵部隊の撃破」ではなく「機動」に重点を置いている
つまり一気呵成に突破した後敵は一時的に体勢が崩れるだろうが、物理的被害は殆ど無い為突出した部隊は戦線の整理をし戦力を割いた敵に
包囲される危険性が極めて高い。電撃戦と言うフレーズを強調していたと言う事は、敵に対応される前に目標を達成しろ。と言う事なのだろうが
それにしても地上を歩く以上速度的な制限もあり、尚且つ攻城戦(基地の占領)は基本的に時間がかかる。無理と無茶をサンドイッチにした様な命令だ。

マズルカ「しかも敵制空権下でマーケット・ガーデン作戦みたいに移動の為の橋や道路を占拠してくれるわけでもない?!フギャー!」

ローンウルフ「仮にイワクニベースを占領したとしても、敵に包囲される危険性は消えません。インパール作戦の方が近いかもしれません」

絶望した!と言う感じでのたうつマズルカに追い打ちをかけるローンウルフ。因みにマーケット・ガーデン作戦もインパール作戦も第二次世界大戦時
連合軍と旧日本軍が行った一大作戦である。尚どちらも失敗している。

>ALL

1ヶ月前 No.52

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地会議室/入即出 やる夫】

ハードボイルドペンギンはやる夫の抱く恐怖は真っ当で兵士なら誰でも持っている物だという。
そしてやる夫に押しつぶされるな、戦えとも。

「戦え、たって…簡単に言うお…」

青ざめた顔で震えが止まらないやる夫だが
それにお前は一人ではない、こんなにも仲間がいる―その言葉に
君島が頷きレイチェルが女の子が言うのははしたない言葉も入り混じっているが
自身の手を強く握り叱咤激励をしてくれている。

「やる夫は…今はレイチェルみたいな考え方はできねぇお…怖いものは怖ぇお…
死にたくねぇお…逃げれるなら逃げ出したいお…でも…やる夫は今こうしていられるのはXAN-斬-が助けてくれたから
今此処に居られるんだお…」

弱く見っとも無いと思われても仕方ない自分でもそんな言葉を吐いていると自覚している。
XAN-斬-が助けてくれたから、という自身の言葉と同時に震える手を心臓に置く
此処に今もやる夫の命の炎を燃やす為に居てくれる文字通り命の恩人。

「半端な覚悟で…返事をしていなかったなんていうと嘘になる…けど…これは…この命は…
この世界で二度目の命として与えられたのだとしたら…死ぬ気でやり直せって事だと思うんだお…
だから今は…曲がりなりにも覚悟はしてるつもりだお…貰った命に報いるってのはそういうことだと思うから…」

やる夫のような万年劣等生の為に命を差し出してくれた事に何も感じないほど恥知らずではない
それでこそ助けてくれなんて言った覚えは無いなどと言えば本物の屑に成り下がる。
ならばこそこれは大きな機会もXAN-斬-は同時に与えてくれたとも言え
助けたことに見合う者として報いることが目標の無いやる夫の今の目標となった。

「そんなやる夫でも…信じてくれるのなら…出来るところまでやってみるかお…」

自分一人でどこまで出来るかは分からないが、信じてくれる仲間が居るのなら
乗り越えられるのかもしれない君島とハードボイルドペンギンに視線を向け
最後は手を握ってくれるレイチェルに

「ありがとうだお…その時はよろしく頼むおレイチェル先輩?」

震えるばかりのやる夫は弱弱しいながら嘘偽りの無い自身の姿を曝け出した後
こんな弱い自分でも認めてくれる人達が居ることが分かったからか少しずつ震えが治まり
青ざめた顔も元の顔色に戻りながら軍人としては先輩である彼女に精一杯の茶目っ気を込めて
ゆっくりと手を離す。

「ハードボイルドペンギン、神様のアンタに頼みがあるお」

可能な限り真剣な雰囲気と態度でハードボイルドペンギンに目を合わせ

「暇と時間がある時でいいお、大規模反攻作戦までにやる夫を使える奴にせめて足手まといにならないように
やる夫を、入即出やる夫を鍛えてくれねぇかお?頼むお!」

今のままでは足手まといになることを理解したやる夫はハードボイルドペンギンに頭を下げた後
回線が繋がったので返事は聞かず自分の席に戻り、流される映像に会議が始まった。
ある程度冷静になったやる夫はなんとか頭に話が入れようと努力し
映像に現れた芝村勝吏準竜師というおっさんは自分達の上司に当たるらしい。
その芝村準竜師はやはり四日後には大規模反攻作戦―山口の岩国基地を一気に攻め落とす電撃戦を行うが
話を聞く限り幻獣共生派という人類の裏切り者と第五世界に置ける日本の経済状況からすれば
二度目は無いほど追い詰められているという一歩間違えれば積みゲーになる仕様という有様。

(これを聞く限りはやる夫達風渡りはまだ恵まれてるんだお…)

他の連中はどう思っているかは分からないが少なくてもある程度は望んだものが手に入るのだから
恵まれているのではないだろうか。
電撃戦に続いて奪還後の市街地にて制圧戦を始めるがそこはローンウルフとあの人形の兵士を使う魔女の女の子や
レイチェルと言った得意分野の連中が大いに活躍するのは予想出来ている。

「山口県のシェルター…取り残された人達…」

この言葉に胸が苦しくなる。自分は一日で助けられたのでまだよかったがやる夫と同じような幻獣に脅かされ
誰も助けが来ないで死の恐怖に晒されているのはとてもではないが他人事はとは思えなかった。
準竜師のおっさんが通信を切る頃には自然と手は握り拳となり恐怖ではない無意識的な怒りで今度は震わせていた。
峰津院 大和から通信の周波数合わせの為に端末に周波数を送るとの事で作戦に関しての話は終わり
横浜基地にいる間は男子は大部屋で、作戦が終わったら個室が用意されるとのこと。
後は命令があるまでは自由行動ということで全員解散する。

とりあえずその足で大部屋に向かい、自分の荷物を置いた後
すぐにロッカーに向かい戦闘服の蛮族の服装に着替えると
XAN-斬-に乗り込み、訓練を始める。
やる夫にとっては戦える為の準備と力を付けられる時間があと四日しかない
その間に出来るだけ力や技能を身に付けられるだけ身に付けなければ
そんな思いが彼を突き動かし、来るべく戦いの時に少しでも迫りくる終わりに足掻くために
無我夢中に打ち込む。

>ハードボイルドペンギン、レイチェル、all

※警告に同意して書きこまれました (個人情報)
1ヶ月前 No.53

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

(こ、これは……)

ローンウルフの顕になった顔を見て戦慄する。
なんてことだ、これではスーツというよりサイボーグかアンドロイドと呼んだ方がしっくりきてしまうではないか。だが当の彼は渋々ではあっても悲愴的な挙動は感じられない。自分とはまるで違う。あれは卑屈でもなければ開き直りでもない、確固たる己を持ち続ける者の振る舞いだ。
一個人としての格の違いを見せつけられ少々たじろいでしまった。

――――

「…………」

息を飲み、こめかみから一筋の汗が垂れる。
他の者達が作戦の具体的な情報を口に出すことで、その無茶苦茶振りが理解出来た。だがそれも仕方ないことなのだろう。こんな無謀な作戦を強行しなければならない程、人類側は追い詰められているのだ。なればこそ自分達がOvers Systemからの呼び出しに応じたことに意義がある。
事実上の特攻だと嘆きたいところだが、精鋭としての経験と勘が希望を模索する。

「……長期的な突撃進軍の後、敵の最重要拠点を制圧、か」

前者は大規模な面火力が、後者は機動力が求められる。それぞれBlitz griffonのRays of the□sunと、持ち前のスーツGAWNDが適任だろう。

「こりゃ忙しくなるな」

機動兵器も歩兵武装も所有しているが故に、休まる暇がない。否、機動兵器側が手持ち無沙汰になるわけではないのでこの言い方は語弊があるか。ともかく自分の頑張りが作戦の成否に少しばかり大きく影響すると考えた方がよさそうだ。
大局的な視点で見れば見るほど、絶望に塗れた作戦であることが分かる。だが恐れはそこまで感じない、能天気? まさか。何を隠そうこういった状況は経験済みだからだ。そしてその時の戦いこそ、自分が当時の仲間達と共に英雄的活躍を行った戦いである。

「我ながらこなれてるなぁ」

兵士として成長したのか、感覚が麻痺してきたのかは自身でも分析しかねる。
ふと、先程まで恐怖に耐えていたやる夫の様子が変わったことに気づく。もはや彼の纏う雰囲気は、怯える市民ではなく戦士のそれであった。
部屋から去っていく彼の後ろ姿を見て、頼もしさを覚える。
一度へし折れてから立ち直った者は、下手な正規兵よりもタフな面がある。
思い詰めて暴走でもしない限り、ほぼ確実に大成するだろう。

「僕もうかうかしてられないな」

油断していたら自分もあっと言う間に追い越されるかもしれない。
まあ今はとにかく決戦に向けて準備を整えなければ。
大規模作戦を展開するにあたり現状で最も懸念されるのは、連携が取りづらいという点だ。ヤマトが遊撃第一の方針を取ってくれているため、個々の本領が何も発揮出来ないという事態は起こらないだろうが、それでも自分達が急遽寄せ集められた烏合の衆である現実はどうしても突き刺さる。だからこそこの時点で少しでも足並みを揃えておくことは重要なのだ。だが擦り合わせを行うのは恐らく自分だけでいいだろう、Blitz griffonは火力支援も白兵戦もこなせる上、戦闘中に他人へ気を配るのは結構な重労働であるからだ。各員はそれぞれ自由に動き、自分は彼らの補助に回るのが理想的か。

「となると、最低でも全員の武装及び兵器のカタログスペック、戦闘スタイルのデータは欲しいね」

先ずはこの世界で普及している歩行戦車の情報から調べた方がいいだろう。これらの機体群とも協同戦線を張ることは想像に難くないし、風渡りの面々に比べればデータの取得は容易な筈。

>>all

1ヶ月前 No.54

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【会議室/レイチェル・A・キャクストン少尉、ハーマン・ヤンデル中尉、レイバン・スラー軍曹】

レイチェル少尉「………!」

他意があった訳では無いけれども――ヘルメットを外した彼(ローンウルフ)の素顔に、少々視線が釘付けになる。…それは痛ましいとも言えるし、それでいてそんな事などまるで眼中にも無い(強さ)を感じ取れる。―単に無機質で機械的な訳では無いだろう――何かは分からないけれども。

一方の軍曹は息を飲み、中尉はねめつける様に(成る程な、いい面構えだ)と目を背ける事無く見据える。

――

レイチェル少尉「淹れ方ねぇ…(心※そういえば毎回誰かしらに淹れて貰ってるけど、今度は自分でやってみるのも良いかもね)」

珈琲のこだわりに関して力説するグライ…レンジャー人形にふんふん成る程と相槌を打ちながら、一息に飲み干したマグを返しつつ――旅団長と彼女(マズルカ)が交わした言葉が妙に心に引っ掛かってしまう。

レイチェル少尉(心※あくまで"人形兵"で"人間"じゃない…か、理屈じゃ分かるんだけど)

―――



レイチェル少尉「そっかそれじゃ改めまして、あたしはレイチェル・A・キャクストン、よろしく…んじゃルカ姉で!良くわかんないけどアタシより(お姉さん)っぽいし」

改めてハキハキと自己紹介と挨拶をした彼女(マズルカ)に返す形でそう返事と名を名乗りつつ、安易ながらそんな呼び名を早速決める。(テミス)と呼ばれる幽かな魔法有り気な異世界からやって来たというこの(大魔女)にも彼女が使役する(魔女ノ旅団)にも興味は尽きないモノだが、この場で根掘り葉掘り聞かずとも今後時間は多くあるのだ。その内ポロポロ聞いて行けばいいやと思いつつ…

――



レイチェル少尉「――ヘヘッ!その意気だよスイートバン!ああ、“その時”は任せときなよ!」

握っていた丸めの白い掌から震えが消えたのを感じ取り、安心した様な屈託の無い笑みを浮かべながら(ウィッチ)は(戦友)の手を離す。

彼なりの決意、彼なりの覚悟、己は知る由も無いがそうするだけの理由と救われ託された(命の炎)――それに応えんと意思を決めて、くだんの(神様)、もといハードボイルドペンギンに弟子入りを頼み込んでいる。―その後姿を見ながら――ふと思い出したのはまだ自分が(自分の世界)に居た時のとある(戦友)の事。

レイチェル(心※マナータの奴は、部隊に上手く馴染めてるといいけど…)

――



レイチェル少尉(心※博打は博打でも分が悪い方にBETしてる訳だね…――空を抑えられてるんなら尚更仕事が増えそう。ていうか確かに距離が有り過ぎる…)

ヤンデル中尉「歩兵は“車載”出来れば(移動・機動力)の点は問題あるまい。少なくとも此処の地上軍は機械化されている様だしな。問題はそこまで達した後に我々も友軍も“磨り潰れ”ないかという事だろう?」

消耗した上で追撃されるのは慣れてはいるがそう何度も経験したいモノでもない。

長距離を駆けずり回り、敵の反撃体勢が整う前に作戦上の目標を達成する…確かにローンウルフや魔女(マズルカ)の言う様にこれだけ急激な敵中突破と後方基地の奪還をする場合、空輸や海上(もしくは海中)から本隊とは別働で先回りする先遣部隊がある訳でも無し、直接敵の展開している陸路の戦線を突破して行く事になるのだろう。

マーケット・ガーデンの様な要所要所への機動打撃・確保(この場合は恐らく空挺やらヘリボーンによる)が行われるのかも定かではない。――尚且つ内心レイチェル少尉が思っていた様に(制圧)に手間取れば圧倒的に兵力で勝るだろう敵に包囲される可能性も少なくない。確かにそれこそ旧西暦のインパールだ…

或いは(ダイイチ)側が把握していない事前工作や陽動作戦の類を他の自衛軍の部隊が作戦発動と同時期に実施するということなのだろうか、…この国の軍・政府の内部事情など正直知った事ではないが国運…引いて言えば人類と(幻獣)の戦争に於いて重要な局面であろうこの一大攻勢を控えて足並みを揃えていないと言うのもおかしな話だろう。

此処までは勘繰りに過ぎないが

ヤンデル中尉「(無茶)は状況如何では立派な(常識)に成り得る…選り好み以前の問題だろう。――(死んでいるのか生きているのか)も良くわからん集まりには御似合いな作戦だ。――否が応にも死力を尽くす甲斐がある訳だからな(ただし成功するとは言ってない)」

レイチェル少尉「…あのーお言葉ですけど中尉殿、流石にそんな言い方は」

流石に声を上げかけたレイチェルを無視して引きつった笑い声を小さく上げながら義足を軋ませて立ち上がり、戦車長は(準備と“打ち合わせ”に移る)と敬礼越しに一言残して部屋から退出する。続けて軍曹も軽くこの場の面々に敬礼をしつつ後に続いて行った。

―――



個人的にややコトの無謀さに空気が重くなり始めているように感じたが…ココでうかうかしていても仕方が無い。気分転換とこの世界に(呼ばれて)からの最初の(機動演習)を兼ねて

レイチェル少尉「さっそくひとっ飛びと行きますか!…ん?データ取り?」

と席を立ち上がり、その場の面々に軽く敬礼をしつつ自主トレ(という名の射撃や戦術機動も含めた単独演習)に出向かんとしていた矢先、渡りに船という訳では無いだろうが取り合えず装備や戦術の磨り合わせを始めんとしている彼(清太郎)に目が止まり、やはり何ら躊躇無く覗き込んだ。

レイチェル少尉「ほうほう、成る程そりゃ大事だ。うちのとこ(世界)でも多国籍軍の編成時に装備の規格違いや各国のドクトリン違いや兵站/補給のやり繰りで揉めに揉めてたからねぇ…そこまで大きい区切りじゃ無くてもこれは重要だね。――あたし、もともと空軍の FLTS※試験飛行隊(もっと言うと海兵隊の機械化航空特技兵中隊)出だから、手伝える範囲ならお兄さんの手伝いもするけど…」

と提案を持ち掛ける。


≫峰津院 大和、ローンウルフ、橋川清太郎、霧亥・シボ、入即出 やる夫、君島 邦彦、竹内 優斗、マズルカ、ハードボイルドペンギン、ハンガー〜会議室ALL

1ヶ月前 No.55

探索者 @mggjt984 ★Android=4WIhLwy49I

【横浜基地大型格納庫/霧亥 (大分遅れてしまい申し訳ないです)】



相方との会話を終えた霧亥は彼女の言葉に従い遺留物が安置されている格納庫の片隅へと赴いていた。
指定された場所へと歩を進めれば規則正しく整列されたパイプテーブルの上には機体より回収された遺留物がサイズに合わせたポリエチレン製の袋に詰め込まれ其々が振り分けられた番号の順に陳列されている。
陳列された物品を視界に捉え其々番号の順に走査。霧亥の網膜には殆どの物品が使用不可と表示される、回収された遺留物は大半がジャンクだった。
ジャンク品の列から使用可と表示されたものを分け順に中身を確認していく。
一つ目は拳銃、色は全体として黒く無骨な見た目。弾倉は抜き取られ個別に分けられ袋詰めにされている。弾倉は二個、弾体は装填済み。
袋を開き徐に取り出し透過スキャンを行う。損傷無、使用可能。
分けられた弾倉も袋から取り出し銃へと装填し指をグリップに手を掛ける、内蔵されたスキャン装置が指圧を検知し自動的に安全装置が外れ射撃可能となる。
安全装置が外れると同時に本体に内蔵されたレーザー照準器に光が灯り青白いレーザー光が伸びる。
無意識に構えの姿勢を取り心地を確める、霧亥の手には頼りない位に軽く感じられた。
グリップに掛けた指の力を緩めテーブルに置き次の遺留品の手を掛ける。
中身を取り出すとそれは鞘状のケースに納められた謎の遺留物であった。鞘に収まっていないグリップ部に指を掛けケースから本体を抜く。
中から刀身の様な本体が露になる、鉈に似ているが刀身は分厚く区切る様に中心に線が走っていた。
手に握り締めたグリップを霧亥が視界に捉えると知覚システムがスイッチの存在を指し示す。
グリップのスイッチを押すと同時に一瞬の間に刀身が展開し鉈状の武装はトマホークへと形状を可変、武装としての本来の形態を露にする。
動作を確認し終え、再び刀身を折り畳むと銃と共に端へと寄せる。
最後に確認したのはスキンスーツとそれに付属するヘルメット、視界に捉えた瞬間に定着したシステムが反応。呼応する様にメットのシールドに待機状態を表す朱色の走査線が断続的に明滅し始める。
スーツ自体にも目立った損傷は無く機能も生きていた。サイズ的にも特に問題はない。
一通りの確認を終えれば全ての遺留物を乱雑にダンボールに詰め込む、新たな武装については再度改めて登録を行わなければならない為である。
残りのジャンクに関しては全て廃棄用の籠に詰め込み作業を終えると此処でやるべき事は最早ないと考えたのか霧亥はその場を後にした。



【横浜基地大型格納庫→屋内射撃場/霧亥】



格納庫を後にした霧亥は大部屋へと一旦戻り預かった制服一式を指定されたロッカーに納めた後に再び大部屋を後にした。
端末を操作し横浜基地の案内を表示すると何処かへ向かっていった。
彼の姿は横浜基地の一角に備えられた屋内射撃場にあった。
旅団長であるヤマトが既に手配をしていたのか、仮身分証明を見せると係員であった兵士は何事もなく通した。
薄暗い屋内の奥を進むと仄かに火薬の燻った香りと銃声音が鳴り響いていた。
途中で霧亥の存在を訝しげに見詰める兵士も居たが特に気に止める様子もなく直ぐに射撃訓練に意識の方を向けるか、霧亥の隣を通り過ぎ射撃場を後にした。
係員を担当していた兵士が保管庫より銃と弾倉を持ち出してきて霧亥に貸す。
コルトM1911A1、白銀色の無骨な工業的なデザイン。
最新のP220等は高級軍人ばかりに支給されて此方は未だに交換もままならない。愚痴るようにそう語る係員の言葉を霧亥は聞き流し手にした銃の感触を確かめていた。
一通りの説明を聞き終えた霧亥は指定されたブースへと向かう、備えられたベンチに一式を置いて借り受けたイヤーマフとアイガードを身に付ける。
霧亥にとって不要の代物だが何故か無意識で身に付けてしまっていた。
弾倉を手に取り借り受けたケースから弾薬を手に取り一発一発を弾丸へ手早く込めてゆく。
手慣れた様子で弾倉へと弾薬を込め終えると弾倉を銃本体に装填、スライドを引く。
弾薬が薬室に送り込まれる感覚、同時に撃鉄が起こされコッキング状態となる。
電動装置を作動させれば引き戻されていた的がレーンの奥へ移動、設置が完了する。
的はゴブリンタイプを模した小型ターゲット。
準備を終え射撃姿勢を取る霧亥、利き腕を引き伸ばし反対の掌を添え固定、トリガーに指を掛ける。
数秒の間を置いて、射撃。腕に二回の衝撃が走る、余りにも軽く床に散乱する薬莢の存在と射撃音が聞こえなければ撃った事も理解出来ない程に軽い衝撃であった。
二発命中、ゴブリンを模したイラストの禍々しい紅い単眼を射抜く様にほぼど真ん中にターゲットに貫通孔が通っていた。
その後も只管に霧亥はターゲットに向けて銃弾を撃ち込んだ。
来る時までに、嘗ての感覚の名残りを躯体に引き戻す様に弾薬を撃ち込み続けた。


>>ALL

1ヶ月前 No.56

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_z8B

【横浜基地会議室/ローンウルフ、マズルカ、レンジャー人形兵】

とりあえず軽い自己紹介をローンウルフは済ませた後、改めて室内を見回す。その反応は往々にしてまぁ「予想通り」と呼べるものだった。
露骨な嫌悪感を露わにする者は居なかった様だが、やはりあまり脱ぐものでは無いと改めて思う。と同時に自分の発言で士気が低下した事に気づく

ローンウルフ「ならば彼ニューソクデ(やる夫)千翼長の様に我々も少ない成功率を上昇させる為の努力をせねばならないでしょう」

入即出やる夫と名乗った人物はハード・ボイルドペンギンに特訓を申し込んでいた。彼はどうも複雑な事情を持つ民間人であり
ほぼ全員が軍人あるいは戦闘に従事した人間で構成される風渡りではかなりイレギュラーな存在だ。ただ付け焼刃な特訓であっても
何もせずにいるよりは遥かにマシであり建設的な行動であるとローンウルフは思う。たとえ戦争中であってもいや戦争中だからこそ
兵士は訓練に時間を費やすべきなのだ。戦闘に使った武器や道具丁寧に整備し、それを訓練で使い、また丁寧に整備し戦闘に赴くと言うのが
基本的な戦中の兵士の過ごし方であり休暇などはその合間にもたらされる刹那の一時に過ぎない。

マズルカ「アハハどうやら気が合いそうだね!じゃあ私はレイ…うーんレイチェルの方が可愛いかな?何か可愛い呼び方を考えよう」

一方マズルカはと言えばキャッキャと言う擬音が相応しいやり取りをレイチェル少尉としていた。どうやら単に魔女同士というだけでなく
活発な彼女は自分(マズルカ)と気が合いそうだ。そんな風に思いながらマグを片付けて待機に戻ったレンジャー人形兵を見ながら
後9体分早く作らないと等とぼんやり考えていたら、レイチェル少尉と白饅頭(やる夫)とのやり取りが視界に入った。ハードボイルドペンギンに頭を下げ
必死に特訓を懇願している彼は、たしかやる夫と自分の事を言っていた気がする。そういえば彼とは全く言葉を交わしていなかった。
之はいけない之から同じ釜の飯を食い、地獄の窯でゆでられる仲間なのだ。どうも彼は根を詰め過ぎている気がする。折角だから何か菓子折り…
とは言ってもそんな物無さそうなので何か料理でも作り、差し入れついでに改めて挨拶するのが良いかもしれない。
こう見えてマズルカは炊事洗濯掃除と言った家事全般は大得意だ。之も師匠ドロニアの教え(実際は単に雑用係としてこき使われた)の賜物である。

マズルカ「レイチェルは白饅頭…スイートパン君を気にかけてる様だね。おやおやもしかして一目ぼれかい?お熱いねぇ」

二人のやり取りを見てわざとらしい位にニヤニヤした表情で軽くはやしたてるマズルカ。ここまでは完全にハイスクールの女子生徒ノリである。

マズルカ「それはさておき君(やる夫)も聞いていたと思うけど、私は魂の魔女マズルカだよろしく頼むよ。おっと時間が無いのは承知しているがせめて
挨拶でもと思ってね。とりあえず頑張るのも良いけど根を詰め過ぎない様にね。何多少の失敗は仲間がカバーしてくれるさ」

「特訓の間に差し入れでも持っていくよ」と付け加えてロッカールームに向かうやる夫を手を振って見送った。
そうした後話は進み作戦の内容への追求へと変わり、改めて作戦の危険性を再認識する。考えれば考える程に憂鬱になってくる程だ。

ローンウルフ「本命はSDF(自衛軍)の作戦であり、我々はオトリと言う可能性も…いえここで我々が考えていても仕方のない事です。
ヤンデル中尉の言う様に我々は戦う意志を持ってここに集まった。ならばやる事は一つ。無謀ではありますが無意味ではありません」

マズルカ「確かに悪い事なんて探せば幾らでも出てくるものだしね。ここは一つ良い点に目を向け様じゃないか!私達はそんな大作戦の
先方を任された精鋭部隊と言う訳だ。之はこの世界の歴史書にも載るし孫にも語れるよ?退屈されるけどねアッハッハ!」

以外にもヤンデル中尉の発言をフォローして激励したのはローンウルフであった。この作戦には多く人命が掛かっている。
市民の命と財産を守るのはどこの世界の軍隊であれ同じ筈。特に正規の軍人である我々が意気消沈等せず他の模範とならねばならぬと。
青臭さすら感じられるローンウルフらしからぬ発言をした後、戦車中隊の準備に向かうヤンデル中尉とスラー軍曹に「後ほど」と敬礼で見送る。
その一方マズルカは何やら遠すぎる橋に向かうアメリカ軍戦車師団長みたいな事を言い、それに便乗して暗いムードを笑い飛ばしていた。

ローンウルフ「情報共有ですか。非常に重要な事です。幸いな事に橋川万翼長貴方の装備と私の装備は技術レベルに近い物があり、少々手を加えれば
データを其方のスーツに送信出来るかもしれません。少なくとも無線周波数を合わせる事は可能でしょう」

マズルカ「あー私の魔女ノ旅団はどうしたものか…グラーイムズ!(もはや濁さず叫ぶ)ここのPC借りて得意の人差し指タイプで之から作るレンジャーと
Dボーイズのデータをセイタロー君に渡して。データで渡せないならプリントアウトして紙で」

情報が欲しいと言う橋川清太郎とそれを手伝うと提案したレイチェル少尉に、ローンウルフとマズルカも之に便乗した。
情報共有と共通の目的意識を持つ事は非常に重要な事だと。特に二人とも担当する兵科はスカウト(歩兵)であり殆どの風渡りが機動兵器に乗る中
その足元を走り回る事になるのでローンウルフと魔女ノ旅団達も相手側のデータが欲しいし、相手に此方のデータを渡しておけば
ある程度連携も取り易くなるだろう。勿論橋川清太郎自身が言っていた様に単に自分達の事だけでなく
この第五世界の兵器に関しても予め知っている知識以上のデータも必要となってくる。とするならば先任に聞くのが一番だろう。

ローンウルフ「君島千翼長。貴方は確かHT(人型戦車)の操縦手であると聞いております。貴方の機体データ共有と、可能なら合同訓練を行えないでしょうか?
私と魔女ノ旅団はスカウトとして活動する為、特に随伴の仕方を知っておきたいのです」

マズルカ「おーいユート君!レイチェルにVF(可変戦闘機)の事やここの航空戦力の事教えてあげてよ。その間に私はささっと残りの人形兵作るから」

ローンウルフは君島邦彦にマズルカは竹内優斗に声をかける。彼等はそれぞれ風渡り、第五世界出身のダイイチ先任であり特にこの世界の主力兵器となる
人型戦車の戦車操縦手である君島のレクチャーを受ける事は決して無駄にはならない筈だ。同時にローンウルフは君島に合同訓練を申し込む。
之は彼が述べている通りローンウルフと魔女ノ旅団がスカウトである以上、「人型戦車との付き合い方」を覚えるのは必須といえる為だ。
そしてその合同訓練を通じて良いデータも取れるし、隊としても馴染んでいくだろう。

マズルカは思い出した様に竹内優斗を呼び、レイチェル少尉に引き合わせる。マズルカを連れて来た彼は可変戦闘機乗りのパイロットであり
この世界の航空隊の知識の教えを乞うだけでなく、空で戦うレイチェル少尉にとって僚友となるかもしれないと考えたマズルカが気を回したのだろう。
当のマズルカは明日ヤマトが決めたローンウルフと魔女ノ旅団の訓練もあるので、一度離席して人形兵を創造する事を優先した。
とは言っても一時間位あれば終わるので、グライムズ(レンジャー人形兵)のデータ出力と併せ、直ぐに戻って来れるだろう。

ローンウルフ「可能なら既に退席したシボ千翼長やニューソクデ千翼長達の機体データも欲しい所です。後で訪ねましょう」

どうあがいても作戦開始のカウントダウンは止まらない。止まらないのであればそれまでに出来る全ての事をすべきだ。
と言うのは全く性質の違うローンウルフ・マズルカ共に同じ考えなのだろう。

> ALL

1ヶ月前 No.57

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜基地 会議室/君島邦彦、竹内優斗】

黙々と、しかし凄まじいスピードでキーボードを叩き続けるヤマトの隣で君島もノートパソコンとスマートフォン型端末を見比べながらヤマトの補佐を続けていた。
本来なら生き残る為に戦闘訓練を受けていたいところだが、ヤマトの膨大すぎる仕事量を手伝えるのは現時点で君島くらいしか居らず、今後風渡りで君島並みかそれ以上の事務・情報技能持ちでも現れない限りこのような日々は続くかも知れない。
本音を言うともっと他の皆と打ち解けあいたいのだが、大規模反攻作戦前にヤマトがへばったら相当マズイので私情を押し殺してヤマトの補佐をしている。
その仕事の最中にローンウルフ、いやしばらくはバーナード・オーガスと呼んだ方がいいのか? 彼に人型戦車の情報を開示して、その後に合同訓練を申し入れられた。
本来ならば断る理由はないのだが、今この瞬間だけは困る、部隊編成の手続きは一刻も早く行わなければのちに響くからだ。

「あー、ちょっと待ってなバーナード万翼長。直ぐに俺の士翼号のスペックを端末に送るから。次いでだから他の、5121小隊の人型戦車のデータと戦闘映像も送るぜ、俺の戦い方は5121小隊の滝川……イタリアンイエローの機体の劣化版とでも思ってくれ。あとやる夫の機体はまだデータ取りが万全とは言えないから本人に聞いた方が早いかも知れねえ。
合同訓練のお誘いはありがたいが、悪りいが今日だけはダメだ、部隊編成に物資陳情、他にも全員分の戸籍偽造とやることが多過ぎてヤマトだけじゃ明日になっても終わらねえんだ、そうだな明日の正午に第二演習場を貸し切るように申請するからその時でどうだ?」

忙しなく両手を動かしながらもローンウルフの声に応える。先ずは士翼号のスペックを転送して、と。
士翼号、全長9m、装備無しの重量は7.5t。機動性は後に記述する士魂号の軽装甲型を凌ぎ、大きな違いとしてホバー飛行による高速移動が可能な機体。連続稼働時間は大凡10時間程度。士魂号は既存の戦車に無い機動性と運動能力、あらゆる兵器を支える器用さを併せ持つ機体であるが、その分整備の難易度が高く人数も三倍以上は必要とされる、かつては欠陥機の烙印を押されていたが5121小隊と荒波壮一郎海軍大佐による九州戦の活躍により評価が改められ、現在では整備性を向上させた栄光号、芝村派閥から技術提供を受けた陸軍が開発している光輝号がロールアウト間近。という情報に加えて色々なシチュエーションの戦闘映像をこれでもかと詰め込んで逐次ローンウルフの端末に送信していく。
映像で特に目を引くのは漆黒の二刀流の士魂号がばっさばっさと中型幻獣を切り倒していく時代錯誤とも取られかねない映像と、複座型の都市迷彩の士魂号が有線式ジャベリンミサイルで一気に周囲の敵を殲滅する映像だ、君島が言っていたイタリアンイエローの機体はジャイアントアサルトと92mmライフルで徹頭徹尾二機の支援を行うという地味かつ堅実な機体運用だ。
最後に送られた映像に映るのは真紅の軽装甲の士魂号が片手にジャイアントアサルト、片手に超硬度大太刀を引っさげて最大限のスペックを発揮して戦場を所狭しと駆け回って暴れ回り、敵を引き付けて敵を罠に引き込んで二機の複座型の有線式ジャベリンミサイルで一気に殲滅する、戦国時代に島津がよく使っていたという釣り野伏せを使用している映像だ、驚くべきことにその真紅の機体は滝川機の三倍の速度を常時保っている事だ。
君島の基本的な機体の運用方法は滝川機、イタリアンイエローの機体に限りなく近い。突出した派手さは無いが堅実な運用で味方をフォローしていくスタイルだ。

『了解ですマズルカさん、では改めて僕は竹内優斗です、今でこそ千翼長ですがつい最近まではその二つ下の十翼長……っていってもピンと来ないかな?要するに何処にでもいる学兵でしたが異動に際して階級が上がりました。
僕はもともと航空兵志望でして、自分で言うのもなんですが成績はかなり良かったのですが、皆さんの刷り込まれた記憶にある八代開戦で航空戦力の多くは失われました。ですのでもっぱら整備士に混じっての実習に明け暮れてました。卒業の際にお情けで型落ちの戦闘ヘリの実習をさせてもらった程度です。
今までは青森の二級戦線で戦ってましたが車両の整備中にOvers Systemの声を聞いてそれに答えたら機体が現れて貴方たち風渡りと同じ状況に置かれるようになりました』

先ずは先ほど簡単にした自己紹介をしっかり行うと、慣れない咳払いを一つ入れて真剣な表情で航空戦力の現状について話し出す。

『空軍の現状を正直に言います、現在空軍はその体をなしていないと断言できるほどです、機体も燃料もあまりない文字通り虎の子扱いです、その分パイロットはエース揃いですが、戦闘機は維持費の問題で数が少なくて大体が戦闘ヘリ中心です。
ここからは峰津院旅団長からの情報ですが、空軍は今回の作戦に関して文字通り全力を掛けるとのことです、負けたら終わりなので当たり前といえばそうなのですが、全部の燃料と弾薬を使い切る勢いで戦うと、後のことは後で考えるとして今を全力でしのぐ為に全部使い切る勢いで行くそうですので今回に限っては潤沢な支援を期待できるでしょう』

逆に言えば潤沢な航空支援が受けられるのは今回限りということなのだが、下手に温存して重要な局面で無駄にする、という愚策を犯さない程度には空軍はまともであったと言える。
被害次第では海軍に吸収されるかも知れない、と優斗は付け加える。話せば話すほど厳しい現状があらわになっていく。

『僕の機体はVF-19、ベットネームはエクスカリバーです。僕の機体は簡単に言えば三段階に変形できる可変戦闘機です。
戦闘機形態のファイター形態、人型ロボット形態のバトロイド形態、市街戦に有効な人型と戦闘機の中間形態のガウォーク形態の三形態を使い戦うことになります。
大規模反攻作戦においては最初は高高度から奇襲しゾンビヘリを一掃して制空権を確保して他の空軍の皆さんの被害を減らす方向で戦おうと考えています、空中要塞であるスキュラは対地戦闘には優れていますが制空力は高くありません、スキュラに関しては空軍よりも地上からのエースの攻撃の方が余程有効だと思います。最近はスキュラ狩り専門の歩兵も居るそうですし、僕は兎にも角にも小回りが利いて地上戦力に驚異のゾンビヘリを中心に落としていくつもりでいます、スキュラのレーザーの威力は脅威ではありますが小回りが利かず為時間も必要なのでそっちは僕の機体の機動力ならどうとでも出来ます』

優斗は優斗なりに自分ができることを考え続けていたようで、制空権の奪取を念頭に動くと宣言した、自分にはスキュラのレーザーは無力と言い切る程度には分析もしているし覚悟も決めている。
今までが無いものづくしで贅沢は言えない状況だったが、今回ばかりはそうは言っていられない。
君島と優斗が話しているうちにヤマトの作業がひと段落したようでキーボードを叩く音が止まる。
確かに問題は山積みだが解決策が皆無なわけでは無い、その事を説明するべくヤマトは立ち上がる。

>会議室ALL


【次にヤマトのレスを入れます、スマホ投稿は不慣れなので日を跨ぐかもしれません】

1ヶ月前 No.58

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜基地 会議室/峰津院大和】

「諸君の不安は分かる、芝村の奴め、具体的な説明をすべて私に投げたな? 全く……」

やれやれと言わんばかりに立ち上がって注目を集める。その表情は、少し険しい。
だがその険しい表情は絶望的な作戦に対してのものではなく、忙しいと分かっているのに仕事を押し付けていった芝村勝吏準竜師に対しての渋面だ。
距離にして約900kmの強行突破後に重要拠点と市街地の制圧、これだけ聞くと余程の夢想家でもない限り作戦の失敗は疑わないだろう。
だがこれでもヤマトは皆より二週間も先にこの世界に来たのだ、その一分一秒も無駄にしていないとヤマトは胸を張って言える。
政界に巣食う邪魔者(汚職政治家)を軒並み排除して奴らが溜め込んでいた裏金を全て部隊設立のための足場固めに使ったり、時にはマスメディアを利用して『必要な分だけ』国民の危機感を煽ったりもしたし、絶望に染まった学兵たちを演説で鼓舞したりもした、全ては勝つために。
半分は表立って口に出来ない手段だが、めそめそと滅ぶよりは遥かにマシと割り切ってここまで漕ぎ着けたのだ、今更失敗などという事は許されない。

「作戦の第一フェイズは0500に“始まるはずの”敵の包囲攻勢を打ち破る事だ、さる筋から得た情報ではスキュラ、ミノタウロス、ゴルゴーンを中心とした構成のオーソドックスな編成だが、とにかく物量が厄介だ。
だがその物量にはこちらも物量で対抗する、北海道が出し渋っていた戦車師団と溜め込んでいた潤沢な物資を引き出した、奴らは放っておけばこのまま静観していてもおかしくなかったが、“世論“には勝てなかったようでな」

何故敵の包囲攻勢がこちらの大規模反攻作戦の一時間後に始まると分かったのか、という疑問は当然出てくるだろう。だが今は答えない、知っていても負ければ同じだからだ、その情報源については勝った後にダイイチの部隊員には公表するつもりだ。
それにこれまで頑として援軍を出さなかった北海道の不気味な動きに関しても、ヤマトは世論を煽り”日本が危険にも関わらず北海道は手を貸さない”という風評の流布も行い、結果として北海道から戦車師団と大量の物資を送らせることに成功した。
仄暗い事情ばかりだがヤマトは躊躇いもなくその手を実行に移し、その際に知り得た人材や、その人脈を使って裏では今様々なことが起こっている、驚くことにこれには君島も一枚噛んでいるどころか一部は君島主導だ。

「第一フェイズは私と竹内で制空権を確保に移る、スキュラは地対空ミサイルを装備したスキュラ狩りの歩兵“ミサイルラット”で対応する、地面に無数の坑道を掘り、真下からスキュラを狙い撃ちするという算段だ、この作戦は岩国では猛威を振るっていたが岩国防衛ラインの地下通路を”とある女狐“に爆破されて劣勢に陥ったわけだ、ミノタウロスとゴルゴーンは戦車部隊、これには人型兵器にも当たってもらう、案ずるなエースは我らだけではない、5121小隊を始めとした人型戦車のエースを全て投入する、それらで敵幻獣を一匹残らず掃討した後に第二フェイズの電撃戦だ。とはいえ“血気盛んな好戦派“は第一フェイズで皆殺しにしているので残りは単なる有象無象が個別に掛かってくるのを物量で蹂躙しながら進む、歩兵は兵員輸送車で休憩だ、パイロットも移動中は温存して露払いは戦車部隊に任せる、何も敵が約900kmに渡って敷き詰められているわけではないのだから余程のイレギュラーが無い限りは移動中は少しは休めるだろう、ここまではいいな?」

確認を取るように一度言葉を区切るヤマト、この説明にも不可解な点がいくつか混じっている。
幻獣に血気盛んな好戦派と言ったが、そもそも幻獣に感情はあるのか?
それに岩国防衛ラインを爆破した女狐とはなんなのか、その全てには今はまだ答えられない。だが彼らはいつかその全ての答えを聞くことになる。

「そして最後に岩国基地奪還及び市街地の制圧戦だ。これについては先に説明しておくことがある、ここに居ない連中にも後で私が端末に送っておこう、“ウォードレスを着ていない黒いスーツの連中は味方だから撃つな”奴らは味方だ。彼らは特殊でな、カトラス一本でゴブリンなどの小型幻獣程度ならば軽く百は血祭りに上げてみせる。それと敵味方識別用の符丁を用意されている、“自衛軍で一番不味いレーションは?”と尋ねられたら『鯖の味噌煮』と答えろ、逆に怪しいと思ったら諸君から尋ねてもいい、符丁はのちに変更される場合があるとから留意しておけ。
岩国基地は中型小型問わず幻獣でごった返していることだろう、新型であるグレーターデーモンの目撃例もある、各幻獣の情報は端末のデータベースにある、各自一度は目を通しておけ。それと市街地制圧戦には私も歩兵として参加する。学兵たちを鼓舞するという意味もあるが、私は本来はパイロットではないのでな、マズルカ程ではないが私にも魔法のような異能が使えるのだよ、その気になれば一人でもミノタウロスくらい余裕では倒せる」

驚くべきことにヤマトは岩国基地奪還後にウォードレスを着て市街地制圧戦にも参加するらしい。
そしてヤマトはどちらかと言えばそちらが本職だという、かつてジプスという組織を率いていた時も常にヤマトは最前線で戦ってきた、スキュラは空中にいるので厳しいが他の幻獣は時間さえあれば倒せないこともない。
それにいざとなれば“悪魔召喚アプリ”がある、かつて三度に渡る世界の危機に立ち向かう戦いで得た悪魔がヤマトの携帯電話にインストールされている、少なくとも無茶や無謀の類ではない。

「諸君は最初の包囲網突破と最後の岩国基地奪還、市街地制圧戦に注力出来るようにしてくれ、その他の雑事は自衛軍と北海道から来る戦車師団に押し付けていい。これは芝村からの正式な回答でもある、この時点で質問はあるか? ああ、言っておくが現時点で答えられないものが多いがそれについてはこの作戦が成功した後に話すことになっている」

ヤマトはそう言って会議室にいる面々を見渡す、答えられない質問は確かに多いがそれ以外はきちんと答えるつもりでいる。

>会議室ALL

※警告に同意して書きこまれました (個人情報)
1ヶ月前 No.59

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

各種擦り合わせや足並みを揃える為に色々思案していたところ、急にレイチェルが近付いてくる。

「うおっ!?…………ああ、協力してくれるのか、ありがとう。」

どうやらこの事項に関して心当たりがあるらしく、何か手伝えないかと申し出てきた。

「それじゃあ、後でいいから君の武器や兵装のスペックを紙とかに写してくれるかな」

協力的な姿勢を示す人間がいてくれるのは心強い。胸中でも深く感謝の意を述べておく。
彼女に続いてローンウルフとマズルカも乗ってくれた。

「本当かい!? 助かるよ二人共」

早速各々での情報交換が始まった。自分の番はまだ先だが、この分なら慌てる必要はないだろう。

――――

(『編成』……か)

ヤマトの口から出た単語の一つを頭の隅に留め、噛み締める。この作戦では複数種の敵が数に物を言わせて押し寄せてくる。無論例の事前知識はあるし理屈の面でも当然といえば当然なのだが、こうして面と向かって伝えられると腹にくる重みが違う。
正面への火力は勿論、敵種毎の対処法を知っているかどうかも重要になってくる。戦車の師団と潤沢な物資が来てくれるのは喜ばしいが、やはりそれらだけに頼らない姿勢を維持しておくべきか。
いよいよ作戦の具体的な内容が語られる。第一段階はヤマトと竹内のペアで制空権を確保。スキュラと呼ばれる種類の敵にはミサイルラットという専用対処兵による地底潜行奇襲戦術で対応。途中『とある女狐』の言葉に少し引っかかったが、まあ今気にすることではないだろう。ミノタウロスとゴルゴーンは戦車部隊と自分達風渡りが相手取る。こちらには人型戦車の精鋭達を全て投入するとのこと。その戦力で敵を全滅させた後、第二段階へ移行。その時には残党に対する電撃戦を行い、散発的に向かってくるのを迎撃する形となる。その間歩兵とパイロットはインターバルに入り戦闘は戦車部隊に一任。最終段階は岩国基地奪還と市街地制圧戦でトリを飾る。それを履行するにあたり『黒いスーツの集団』は味方、“自衛軍で一番不味いレーションは?”『鯖の味噌煮』という符丁の二つを念頭に入れる。

(さ、流石に綿密過ぎるな……)

あまりの情報量に脳がパンクを起こしてしまいそうだった。後で端末へのデータ送信なり紙媒体へのプリントアウトなりがあるだろうが、それでも何らかの暗記行為は必要だ。また他にも新型幻獣の存在や、ヤマト自身も歩兵として出撃するなど、知っておくべき情報はまだまだある。
ヤマトは最後に風渡り達が、どの部分に集中すればいいかを簡易的に纏めて締め括った。

「質問……あ、そうだ。第一フェイズは制空権の確保って言ってたけど、Blitz griffonも大気圏内飛行が可能だから、その空戦に僕も参加していいかな」

Blitz griffonはあらゆる状況、環境下でも一定以上のパフォーマンスを発揮できるよう作られている。当然空中戦も難なくこなす。流石に専用の特化した機体には見劣りするが、話を聞く限り空戦の主力はヤマトと竹内だけなので、いないよりはマシな筈だ。

>>ヤマト、all

1ヶ月前 No.60

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【人型戦車訓練場→/入即出 やる夫】

横浜基地の皆の機体が格納されている大型格納庫から飛び出して
やる夫は実際にXAN-斬-に搭乗し、乗りこなすための機体との同調率否
XAN-斬-とやる夫が命と共に一心同体になったからこそ生まれ変わり赤子同然の身体を
成長させている過程と言っても過言ではない。
今現在士魂号や士翼号と言った人型戦車や戦車や車両の戦闘訓練で使用される訓練場で
試験機動から始まり幻獣を模した的当てから他の人型戦車との近接や模擬戦闘訓練を行っていた。
当初のやる夫は的当てすらクナイや手裏剣のフォトンマットが一度も当たらず、他の使用者との人型戦車模擬戦闘にすらボロ負けする有様で
お世辞にも優秀処か間違いなく下から数えた方が速いとてもではないが通常の戦車兵以下と言われればその通りの存在。
身体の動かし方も知らない赤ん坊と戦う方法を知らない素人そして何をやっても劣ってた故人並み以下なのは致し方ない
彼に付いての事情を知るものは少なからずそう思っていた者も居るだろうし落胆や役立たずとも言う者も居た…そのはずだった。
横浜基地に来てから数日、殆ど手足のように扱え動かせるようになってからは見違えるように機体が動くようになり
入即出やる夫個人のゲームなどで培った戦法や感性が如何せん無く本領を発揮し始めた。
的当ては感性の赴くまま投げれば十の内六つ当たり、一対一の人型戦車との砲撃は兎も角白兵戦の模擬戦ではまず負けなくなった。
特に夜間の戦闘による夜戦はXAN-斬-一体に対して多数の人型戦車との多数を相手取ろうと九割九分九厘勝利を納め
一対一の対人型戦車戦はまず無敗だと言っても良い。それくらい夜戦技能に関しては尋常ならざる高い技能レベルを見せつけ
その思考の柔軟性や予想が付かない考えや行動力から意外にも奇襲や破壊工作・特殊工作を得意としどんな相手も圧倒すらしていた。

XAN-斬-というアーリーオーバーマンが忍者というイメージあるいはコンセプトからか
メタ思考からあらゆるゲームをやりつくし同時に知り尽くし相手の裏を掻く
やる夫という風渡り達の中で予測の付かないかなりイレギュラーな存在だからか
あるいは元来の素質かこの世界で目覚めた新たな取り柄か本人にも理解はしていないし出来てもいない。
全てに置いて死に物狂いだった彼に気付く余裕もなかったのが大部分の理由のようだが。

更に此処に来てハードボイルドペンギンという師によりこの世界に置ける全てパラメータと技能の底上げの
鍛錬が共に行われ、キツイなんてものではなかったがこの世界で言う狙撃技能や砲撃技能、航空技能と言ったものも鍛えられ
まず彼の操縦技術としては隙が無くなり如何なる戦場も用途もオールラウンドにこなせ、現時点で
突出した個性やスキルを除き第5世界に置ける可も無く不可もない一般的な学徒兵までなんとかやってくることまで出来たようだ。
ハードボイルドペンギンと出会うその前は劣等生をようやく鍛えて現実世界に置ける学生の平均レベルまでで当然学徒兵の到達レベルではない。

「訓練では今は優秀か…だけどまだ訓練なんだお」

これを実戦と考えるとやはり足が震え始める。
第5世界に飛ばされたトラウマは完全には抜け切ってはいない。
まだ訓練ならば死なないから死ぬ心配はまずないが
これが戦場と考えると途端にこうなってくる。
怖くて堪らず逃げしたいが今は抑え操縦訓練を続ける。
そして夜間になれば文字通りの夜戦では無双状態で終えて
大型格納庫に帰還し、相棒であり自らの手足であるXAN-斬-の整備を念入りに
最高のコンディションで力を発揮できるようにあるいは整備スキルを上げるために
自らの手で行った。

>all

1ヶ月前 No.61

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【訂正 人型戦車訓練場→× 人型戦車訓練場→横浜基地大型格納庫○】

1ヶ月前 No.62

探索者 @mggjt984 ★Android=auXq7M67Ol

【横浜基地大型格納庫→会議室/シボ】



機体からの情報の抽出が終わり整備の一定の目処がついたのを認めるとシボは機体のコックピットハッチを開放し操縦席が下降したのを確認して席より立ち上がる。
脊椎に沿うように何本も接続されたコードの端子が一斉に音を立てながら脊椎より離れ操縦席の収納部へと納められていった。
設けられた足場へと降り立ち機体を一瞥すると視線に含まれる思考の波を受け取った機体が応じる様にせり出していたコックピットブロックが機体内部へと格納し装甲を閉じた。
タラップを伝い下に降りると手近にいた班長らしき人物を呼び止めると全員に作業の中断と休息する様にというその旨を伝えた。
彼はシボの顔を恭しさと面映い想いを綯交ぜにした感情を抱きながらその言葉を受け取ると大声を上げ他の整備士達にシボが彼に伝えたのと同様の内容を伝えていった。
張り詰めていた空気が僅かながらではあるが緩んだのをシボは思考の匂いから感じ取った。
第6世代、年端も満たない見た目をした彼等の肉体は生体工学の結晶とも呼べる代物でシボの知識に存在する分岐以前の始原人類の成人の数十人分に匹敵する作業能力を持っていた。
以前の世界では科学者として活動していた彼女にとって彼等の存在は然程特異なものでは無かった。
生まれる前から戦う事を宿命付けられた彼等だがその肉体的な強靭さと裏腹にその精神は幼く寄り集り他愛の無い会話をする彼等の姿は少年や少女の情緒と何ら変わりはなくそんな彼等の姿を見詰める自分の心の内に感傷に浸る己の存在を彼女は気が付いた。
無意味ではないが少なくとも今は感傷に浸っている場合ではないとして抱いた想いを意識の下層へと沈ませると機体の脇に雑多に並べられた計器類や機器類類の方へ歩みを進める。
何れも全てが機体の整備を始める前にシボが頼み基地内から取り寄せたものであった。
機器の一つである複合機の前に立つと徐に指を翳す。彼女の思念を纏った微弱な電気インパルスが複合機に走ると先の機体と同じく独りでに稼働を始め出力を開始、コピー紙に図面と印字をプリントし旅団長であるヤマトに渡す書類を印刷していく。
これこそが彼女の特質、遺伝子の発現により現れた特異的な形質の一つ。機械的なデバイス機器類の操作を自身の意識のみによって自在に行う。
より複雑な構造やシステムを持つ機械類はその構造を掌握する為の詳細な解析が必要となるが彼女が目の前にする認識的に言えば化石とも呼べそうな程に単純な機器類の基本システムを掌握する事は赤子の手を捻るよりも容易い事であった。
無論、彼女の肉体は脳髄以外の殆どが機械で成り立つ筐体であり当然の事ながら彼女の特質と同じ機能を有してはいたがその特質と比較した場合、それに比例しうるものでなく飽くまでもその特性をより引き出せる補助的なものでしかない。
出力したハードコピーに不備や脱字が無いかを確認した後、機器類の電源を落し彼女は格納庫を後にする。
外へと出れば意識の中に横浜基地中の人間達の思念の波が彼女の意識の中へと押し寄せてくる。
雑多な思考の匂いが混み合っているがその大半が緊張や怒気等が複雑に絡み合ったものであった。
そんな思念の波の中である一点の場所が例外的に対照的な思念に満たされた場所があった。
それは先に彼女と相方である男が他の風渡り達と集っていた会議室であった。
中にいるのは状況から考えて未だに会議室に残っていた他の風渡り達で間違いはないだろう。
歩みを進めながら彼女の意識がその一点に対して集中して向けられ幾重の壁に遮蔽された会議室の中で彼等が交わす言葉の波長を観測し拾い上げ再度言葉として変換する。
彼女の感覚器は相方である男に比べ視界については数段と劣るが聴覚やその他の感覚器に関しては男のそれを遥かに上回っていた。
横浜基地程度の規模の施設であれば全域を難なく感覚器の有効範囲に納める事が出来る。
拾い上げた波長から変換した単語を繋ぎ合せその内容を推察するにどうやら自分達の機体や装備の情報共有や先の作戦についての詳細な説明であった。
盗み聞きする様な形となってしまったが彼等の会話の内容を今聞き取れたのは丁度良かった。
致し方ないとはいえ機体の整備や調整を優先してしまったので互いについての素性や情報共有をする機会を逃してしまったと考えていたが今ならば未だ間に合うだろう。
彼女はその手に書類を握り締めながら会議室の方へ急ぐ様に歩みを進めていった。



──────────
───────
────



橋川が空戦戦力への助力を申し出た直後に会議室の扉を数度ノックし、扉の奥よりシボが現れる。
会議室にいる面々に対して穏和な表情を浮かべ会釈と共に失礼するわね、と一声を掛けると奥へと進み先ずは各々に作戦についての詳細を伝え終えたヤマトの方へ歩み寄れば手にした書類を彼に手渡す。


「旅団長、とこれからは呼べば良いのかしら?このハードコピーに私と霧亥の機体についての詳細を纏めてあるわ、後で構わないから内容を目を通しておいて。それと電子記録もあるから寄越して欲しいのであればそれも渡すわ」


ヤマトへと手渡された書類には素人目でも判る程に機体や武装に関する詳細なデータと機体の図面等が整然と纏め上げられていた。
会議が終わり未だに一時間程しか経過していない中でこれだけのものを纏め上げる事が出来たのはひとえに彼女の特質によって成せる事だろう。


「ついさっき貴方達の会話を傍受させてもらったの、お互いの機体や装備についての情報共有をしていたのよね?良ければ私にも協力させてほしいの」


混乱が起こらぬ様に事前に会議室にいた面々に先の打ち合わせの内容を傍受していたという事を告げて加えてその非礼について詫びを申しつつ改めて協力を申し出ると同時に会議室に置かれていた幾つかの複合機に視線を向け先と同じく思念を帯びた電気インパルスが走らせれば複数の複合機が勝手に稼働を開始しヤマトに手渡した書類と同様のものが退室した者の分も含めて全員分も物が出力され其々シボが纏め上げると会議室に今いる面々へと手渡してゆく。
手にした書類を渡し終えると次に彼女の視線はローンウルフの方へと向かえれば一息の間を置いて彼へ話しを切り出した。


「バーナード……、いえ、貴方の場合はローンウルフと呼んだ方が良いかしら。貴方は先の会話で彼(橋川)とデータ通信が行える様にしたいと言っていたわね?私は電子的な技術の知識を持ち合わせている。多少の時間は貰うけれど貴方と彼が了承してくれるのであれば私がデータ通信や無線会話用の専用のアプリケーションを生成するわ」


先のやり取りから配慮して偽名であるバーナードではなく本来のコードであるローンウルフと呼び会話を続けてゆく。
話の内容は先の会話でローンウルフが橋川に申し出ていた互いのスーツによるデータ送信を行いたいという要望についてであった。
彼女が語るにスーツに内蔵されたソフトウェアを解析しそのデータを元に専用のアプリケーションを生成しソフトにインストールさせる事でデータ共有や無線会話を行える様にするというものだ。
更にこのアプリを応用すれば橋川だけでなく他の風渡り達の機体や車輌とも同様に無線通信や通信によるデータ共有等が可能になると説明する。
但し各々の所有する機器等の技術格差や根本的な相違によっては無線会話程度しか行えないかもしれないという事を付け加える様に述べ、続けて時間的な問題については仮に全員が了承し作業を着手するとなるとソフト類やシステムの解析や機器類の調整等を全て加味し予想では6〜8時間程度は掛かるとしそれを最後に説明を締め括った。
ローンウルフ等と同じくシボも己が持ちうる技能を駆使してこの困難な作戦の成功率を僅かでも上げる事を目的意識として抱いていた。
しかしこれは飽くまで自身の勝手な申し出であり自身の事情もある風渡り達の予定を拘束してしまうものである事に加えてそれを行うという事は仲間であるとはいえ未だに素性も詳しくは知らない相手に自身等が使用する装備類を一時的にはいえ委ねる事を意味していた
無論、それの事を彼女は理解しており飽くまでもどうするかはローンウルフや他の風渡りの意向に委ねる事とした。


>>会議室ALL

1ヶ月前 No.63

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【会議室/レイチェル・A・キャクストン少尉】


レイチェル少尉「まぁ…ね。“此処”に飛ばされて最初に会ったのはあの(白くて丸っこいの)だったし、必要は無かったけれど助けてくれたし、話して二言、三言でレディ(女の子)に向かって(あんなコト)言い出すしッ――っていやルカ姉ちょっと待った!“そういう意味”で気にかけてる訳じゃ無くてだね!」

何だか要らない事まで言ってしまった気がしなくもない、マズルカのヒューヒューな囃し立てに腕を組みながら回想する様な仕草で目をつむり、そのまま思った事を口に出したが――途中で我に返って頬を赤く染めながら慌てて訂正するが時既に遅しである。まあ彼(やる夫)に(気がある)というより現状は(心配)の比率が圧倒的に高いが…

レイチェル少尉「――デコイ(囮)だろうが何だろうが望むとこさ、ウィッチ(魔女)の翼は人を護る為に在るんだから!」

雰囲気からすると意外な彼(ローンウルフ)の激励を含んだ口上とそれに続く彼女(マズルカ)の言葉に、俄然燃えて来たと言う反応を見せる異世界のウィッチ、大体不利な状況下というモノ(戦況)は少なからず以上に経験してきた(今回ほど酷い情勢は流石に珍しいが)だけに其処から如何するのか、可能性が1ミリでも残っているのならば十二分に挽回できると信じて死力を尽くす。無論それは“何時”だって、そして“命懸け”で

それだけに、あのおっかなそうな(戦車兵)の言葉に対してつい物申したくなってしまったのだが

そういう部分が、ある意味実戦慣れしてある程度は戦場のシニカルな(達観)を身に付けているこのエースウィッチの年相応というか子供っぽいとこだとも言える。

――そうしている内に話は進んで、マズルカの気の利かせで、(航空戦力)の一端を担う同じ(風渡り)であり、同時に先任士官であるタケウチ千翼長からの話を聞く。

レイチェル少尉「成る程…それで文字通りの虎の子って事。」

(刷り込まれた記憶)に鮮烈に残るこの島国の正規兵力の大半を投入した九州での壮絶な総力戦(八代会戦)、――あの戦いで、作戦機と搭乗員の大半が失われ、現状ではよほどの戦局や重要な局面と言える作戦行動の際にしか投入されないとの事らしい。少ない可動機や燃料で練度を維持しているパイロット達や、整備兵達の努力は脱帽モノと言えるだろう。この世界の状況から見ても部品供給も物によっては難しいかままならない、航空兵器の精密さは武人の蛮用に耐えられるレベルではあるが、より過酷な運用環境の陸戦兵器の其れとは比較にならない筈だ。

基本的に主要敵が対地目標なのでか、機材の主体は固定翼機では無く回転翼機(ヘリ)らしい。

となると、追随もしくは協同して対地攻撃を行う際は自身の巡航速度の制限を思案に入れなければならないだろう。近年トレンドのマルチロール化が進んでいるとは言え航空機が用途別で異なる機種がある様に、ストライカーユニットにも得意な速度領域や分野という物がある。その点、隠密性重視の設計と過剰なまでの推力を有している自身の愛機(SR-71W)は、近接航空支援任務(CAS)や友軍機の護衛には不向きと言える(逆に単独での空戦や邀撃任務には本来の用途とは異なるものの向いている※そもそも長距離侵入しての偵察任務こそがこのユニットの本懐と言える)

レイチェル少尉「Variable Fighter(可変戦闘機)…凄い技術だねぇ。(心※カールスラント軍が試験投入してる“例のブツ”みたいな…いや、有る意味じゃそれ以上の代物だね。話を聞く限りだと)、ふむふむ頼もしい限りだよ。」

“人型含む三段階に変形できる可変戦闘機”と聞いて先ず思い浮かべたのはかつての“大戦”期に開発された新兵器(ウォーロック)の流れを汲むあの“化け物”だ。(Me-S003ツォウベラー)という名称で、試作2号機がカールスラント海軍の主力空母(リンツェシン・ウィトゲンシュタイン)所属の航空隊で運用されていた筈だが――世界が異なれ、プロセスは違えど似通った発想(運用思想)に至る事もあるのだな。何て事を思ってしまう(実際のところVFと可変式打撃ストライカーとでは差異がかなりあるが…)

レイチェル少尉(心※この作戦で“全力”を掛ける…か、――なら同じウイングマンの端くれとして全力で応えないとね。)

――――

――



レイチェル少尉「ラジャー、サバのニコミ…じゃなくてサバのミソニですね。」


さる筋から得た情報――今尋ねたところで意味の無い事だろう。気にはなるけれども大人しく作戦終了後の公開情報を待つのが妥当か。

北からの援軍(北海道の戦車師団)と物資――やはりこの国の政治事情は想像以上に複雑らしい、少なくともヤマト旅団長と“シバムラ”派閥の手腕(世論操作)と暗躍で得られたモノではあるが、そうでもしないとこの状況を“静観”していただろうという恐ろしい話を聞いて、少なくともレイチェルとしては耳を疑ってしまう。

ミサイルラット――(スキュラ)タイプに対する有効な打撃力が期待出来る歩兵部隊。レイチェルの認識からするとMANPADS(スティンガーミサイルなどの携帯式防空ミサイルシステム)に似た地対空兵器を主要装備として運用する特技兵の集まりと言った印象、穴倉からモグラ宜しくヒットアンドウェイ戦術を展開していたらしいが、使用していた地下道を(女狐)とやらに爆破されて劣勢に立たされたとか…とにかく航空目標は少ないながらも中々の(大物)らしいので地上からの攻撃が有るのならばありがたい。

好戦派――つまり、(幻獣)もまた一枚岩では無い、という事なのだろうか?…リアルな情報として(Overs System)から刷り込まれたイメージはあるが、実際に戦場で相対しなければきっと分からない事もあるだろう。

ウォードレスを着ていない黒いスーツの連中――此方も同上だ。

サバのミソニ――暗号名になってる辺り、本当に酷い味なのかもしれないが――レイチェルは密かに思う。一度実物を自分の所持してる悪名高いリベリオン合衆国軍のレーション(MRE)と食べ比べてみたいな。と…(勿論、コードの随時変更の可能性も頭に入れて)

ちなみに今のところ、扶桑料理(日本料理※和食)に関しては食べて来た物だと極端な外れに当たった事が無い。扶桑国国防軍の携行糧食も含めて



レイチェル(心※ふぇ?、旅団長が直々に…?――というかこの人も“魔法”が使えるって事?)

理由は学兵の鼓舞(士気高揚)の為だと言うが、…生身でもかなりの実力者という訳なのだろう。それに彼自身の(力)――それが自分やマズルカの知る様な(魔法)なのか、あるいはまた別種の(力)なのか。

気になるところだがそれは置いておいて…

レイチェル少尉「サー、自分からは特に質問はありません。」

―――

―場面変わって…


レイチェル少尉「機材と装備の諸元(スペック)ねぇ…――あたしのアレ(SR-71W)はどっちかと言うと実戦運用しながらデータ取りしてる様な機材だったし、まだ“未確定”な部分が多いってのが実情なのよね。ま、現状運用下で判明してる情報は記載しておくよ。まぁそれだけじゃ寂しいし…サービスであたしのスリーサイズでも入れとこうか?へへへへ。」


彼(清太郎)へ兵器や装備のスペックに関しての情報提供を快く了解したこのリベリアンウィッチだったが、やはり最後辺りに余計な一言が付いてくる。


レイチェル少尉「書面や計測上の(擦り合わせ)も大事だけど、あたしはどっちかというと実働派でね。異種機種協同に関しちゃ生で試しに(動いて)見るのが一番だと思ってるのさ。―時間がある内にお兄さん(清太郎)もタケウチ千翼長も一度一緒に(飛んで)みない?」


試験飛行隊(テストウィッチ)出身という事もある為か、彼女は取り敢えず一緒に(飛ぼう)と二人に提案する。勿論、直ぐかどうかは時間が有ればの話ではあるが


≫峰津院 大和、ローンウルフ、橋川清太郎、霧亥・シボ、入即出 やる夫、君島 邦彦、竹内 優斗、マズルカ、ハードボイルドペンギン、ハンガー〜会議室ALL

【会議室→横浜基地 ハンガー/ハーマン・ヤンデル中尉、レイバン・スラー軍曹(61式戦車5型)】


その一方

スラー軍曹「自衛軍戦闘車両の情報処理用霊子計算機と本車のIVIS(車間情報システム)間の戦術データ・リンク調整を完了、ヴェトロニクスに関しては衛星データリンク以外の諸機能は問題なく使用可能です。」

ヤンデル中尉「ふん、異世界様々という訳か。」

そも、この世界ではミノフスキー粒子による電子機器や兵装の無力化と言った事象は無いに等しい、(あの世界)では61式戦車5型の有する高度な電子戦兵装はほぼ全てデッドウェイトとなり、車間連携能力や超長距離射撃を封じられた結果、戦闘は旧世紀の戦車戦に逆戻りし、殴り合い同然の射程で射撃の応酬が行われている有様だったのだ。

無論、その最大の持ち味である衛星とのデータリンクによって行われる常識外の超長距離精密射撃に関しては介する軍事衛星そのものが無いのである種の(おまけ)の様なモノであるが、各種センサーの規格違いでやや不便はあれども車両間の情報共有が可能と言う点からかなり、その特性を生かした戦闘が可能であるという事が確認出来た。

つまり(この世界)に於いて、この陸の王者はその本来のポテンシャルを十全とは行かないが9割方取り戻している事になるのだ。

ヤンデル中尉「ふふふふっ戦果は思う存分たっぷり喰らわせてやる。――楽しみにしていろ。よし、軍曹。本車はこれより機動演習に参加する、慣らしと洒落込むとするぞ。」

スラー軍曹「了解。」

――(死神)が微笑み、何を思うか…それはまだ誰にも分からない。しかし確かな(実感)と手ごたえを携えて、異界の主力戦車はその巨体を揺らし走り出す、そうして訓練中の自衛軍車両に乱入する形で混じり、演習に参加。同時に自分達が合流予定の(例の中隊)との顔合わせに備えていた。


≫対象なし

1ヶ月前 No.64

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_z8B

【横浜基地会議室/ローンウルフ、マズルカ、チョーク4】

「いえ反攻作戦前であれば何時でも構いません。お忙しい中時間を割いて頂き感謝します君島千翼長」

君島邦彦は忙しいながらも運よく訓練の申し出を受け入れてくれた。それに明日は丁度良くマズルカの魔女の旅団との合同訓練がある。
スカウト同士でまず"部隊として動けるか"試した後動ける様であれば
そのまま午後から君島千翼長との随伴歩兵訓練に移行する事が出来る。
ここまでの合同訓練で問題が無ければ取りあえずこの世界のスカウトとしてやっていけるだろう。
しかし…どうやらこの部隊(ダイイチ)は本当に極少数選ばれた人間のみで新設された部隊らしい。
戦車操縦手である君島がヤマト旅団長の秘書役までやらねばならないと言う事は、機密に置いて信頼のおける事務方が居ないと言う事なのだろう。
今は万事恙無くヤマト旅団長が全てをまとめているが、このまま負担を増やすと何時か過労で倒れる可能性もある
どの道自分に余暇等無いのだから訓練と整備以外では事務職につくのも良いかもしれないとローンウルフは考える。
それから君島から渡された人型戦車の戦闘能力は想像以上の物だった。ローンウルフは之までインプットされた知識として知ってはいても
その能力には常に疑問が付きまとっていた。確かに整備性に難はあるかもしれないが之ほどの活躍が出来るのであれば
この世界の軍隊が重用するのも分かるというものだ。だがそれは同時に10m近い巨人と共に戦場を駆けねばならない事を意味する。
そう考えれば明日君島千翼長がくれた訓練の機会は一刻千金無駄には出来ない

「ローンウルフと呼んでいただければ。バーナード・オーガスと言う呼称は情報部が作ったもので一度も呼ばれた事が無く…正直慣れません。
失礼話を戻します。シボ千翼長私のミョルニルアーマーのヘルメット後頭部に接続端子があります
私がプロテクトを解除するの、構造解析を行って下さいそうすれば時間を少しでも短縮する事が出来るでしょう。
無論貴女シボ千翼長と霧亥万翼長との通信回線の開設も同時に願います」

橋川清太郎やレイチェル少尉、君島邦彦等と情報交換、共有を行っている中戻ってきたシボの提案を全く悩む様子無く、ローンウルフは受け入れた。
それもミョルニルアーマーのプロテクトを解除し構造解析の手伝いをするとも言う
無論これはローンウルフの原隊UNSC海軍からすれば重大な機密情報漏えいであり、ONI(情報部)に"抹消"されてもおかしくは無い。
それでもローンウルフはシボの提案を受け入れそれに協力する事を選んだ
たとえ全員がシボの提案を受け入れずとも、先駆者が出来れば後に繋げ易い。またそれ等応用も効くかもしれない。
兎も角自分(ローンウルフ)がやっておいて損は無いと言う考えだ。機密に関しては悩んでいない訳では無かった
それでも今はこの世界での新しい"同胞"との連携そして信頼を得る事の方が重要だとこの一匹狼は判断したのだ。

取りあえず橋川万翼長には支給品の携帯端末の方に自身大まかなデータをインプットし、君島から渡された人型戦車のデータと一緒に転送しておく。
シボのソフトウェアが完成すればミョルニルアーマーや装備に関してはもっと詳細な情報が送れるが
何時になるかは分からないし、橋川万翼長自身がその提案を受け入れるかは分からない。
その為に渡せる情報だけ先に渡した。後はヤマト旅団長による反攻作戦の詳細な説明を聞きながら、シボのソフトウェア開発を手伝う事に集中する。
ローンウルフはスパルタンとしてあらゆる面で高水準の教育を受け、技能を習得している。
勿論本職の技術者やメカニック等には敵わないが、少なくとも自分の装備は自分で面倒が見れる程度
そして電子兵装を使い熟し電子戦を行えるだけの知識も技術もち合わせている。シボが行っているのは恐らく全く技術系統が
異なる言わば魔術的な行いであり、自分は足手まといかもしれない。
それでもミョルニルアーマーを知り尽くしているローンウルフならば役に立てることも多いだろう

一方でマズルカはレイチェル少尉とイチャコラした後、竹内優斗に解説役を任せる之はどうやら当たりだった様だ
元々人が良い点も合わせ、単なる知識としてだけでなく現場の生の声も聞かせてくれている
様だと言うのはマズルカ自身は会議室を出て適当な広い部屋…この場合格納庫の隅で「どこにそれだけの物を入れていた」と突っ込まれる程雑多な物を並べ
如何にも怪しげな呪文を唱え人形兵創造の儀式を行っていた

- 永遠なる主 ツァバトの神 -
- 栄光に満ちたる アドナイの神の名において -
- さらに口にできぬ名 四文字の神(YHVHお前の事だよ)の名において -
- オ・テオス、イクトロス、アタナトスにおいて -
- 秘密の名アグラにおいて、アーメン -

呪文の詠唱中何やらおかしな突っ込みが入れてあったがそれを無視すればマズルカのやっている事は正に魔法である。
沢山の人形と良く分からない材料が魔法陣の上に並べられ、彼女はその前に立ち呪文を唱える。
すると呪文に反応する様に魔法陣の中が光りだし、そしてまた会議室でレンジャー人形兵(グライムズ)を作った時の様に
マズルカの体内から光の球が今度は多数飛び出して魔法陣の中へと飛び込んでいく
最後にマズルカが「AGLA AMEN」と唱えると発光現象はより激しさを増し、当たりを光で包んでいく。
何の光とばかりに突然格納庫の片隅で起きる発光現象だが、幸いにもそれは直ぐに収まり辺りは元の静かな?格納庫へと戻っている
魔法陣のあった場所には兵士が整列している。勿論この世界の兵士とは装備から軍服まで全て違うし当然ながら人間でも無い
即ちマズルカの魔女ノ旅団事人形兵達だ。半分は会議室で作ったレンジャー人形兵と殆ど同じだが
もう半分は装備が微妙に異なっている。具体的に言えばヘルメットがスポーツヘルメット(PROーTECのクラシックスケートモデル)で
ゴーグルも種類が違う他、胸にはPTアーマーを着てその上からチェストリグを着けている。
着ているBDUはレンジャー側と共通だが、黒を基調とした装備が如何にも特殊部隊と言う感じを醸し出している。
彼等はファセット「Dボーイズ」無論ボーイズと言っても少年兵では無くDボーイズはデルタフォース事デルタの愛称だ

マズルカ「よし新生魔女ノ旅団2ガウン完成!この後はえーっと…情報共有だったね橋川君にはグライムズが渡すだろうし
私が機械の事で貢献出来る事は無さそうだしなぁ」

人形兵とマズルカは繋がっており(正確にはもう少し複雑なのだが省略する)会議室で起きた大抵の事はマズルカ自身も聞いていた。
ただシボの提案に対してマズルカが出来る事が殆ど無いのだ。マズルカは指揮車両に搭乗するし
人形兵の方も持たせる無線機は極普通の物なので、周波数等を合わせればそれでおしまいと言う現状ハイテクとは無縁な存在である。
手伝いたいが手伝えることが無くどうしたものかと悩んでいると先ほどの君島とローンウルフの会話を思い出す
ついでにローンウルフに支給されたスマホ型端末で聞いた所、今の所情報共有していないのは
ヤンデル中尉とやる夫(正確にはここに竹内やヤマトも含まれるが)で特にやる夫は君島が本人に直接聞いた方が言いと言ったらしい。
ならば自分の出番だと思い、マズルカは適当な格納庫の作業員を捕まえると丁度やる夫は実機訓練を終えて整備中らしい。
之はラッキーだと思い早速駆け寄って話しかけた。

マズルカ「やぁ作業中失礼。さっき会議室では話せなかったけど私はマズルカって…自己紹介位は聞いていたかな?あっとそれで用があってね
今風渡り達の情報を共有しようって皆で互いの機体なんかの情報を教え合っているのだけど
君島君がやる夫君は本人に聞いた方がいいって言うから、丁度良いと思って聞きに来たと言う訳だ
良かったら君の機体の事何かをこの端末に入れて送ってくれないだろうか?後で私達の事も教えるよ」

機体整備中のやる夫に話しかけるマズルカ。そしてマズルカにしては珍しく支給品のスマートフォン型端末を見せ用件を手短に伝える。
何となくだが今の彼にはその方が良い様に感じたからだ。
忙しいと言うよりは「忙しくしている」と感じられるがそれも実戦を迎える事への焦燥感からかもしれない。
ここでマズルカが何を言ってもやる夫の心には届かないだろうがだからと言って全く交流を図らないのは得策では無い。
何より交友関係は広くしていきたいと言うのがマズルカの方針だ。それ故やる夫へもこうして恐れずに話しかけてきている。

その頃会議室ではグライムズが魔女ノ旅団に関する情報を記した書類を橋川清太郎へ渡し、マズルカに変わって竹内の航空隊の状況に関する説明
そしてそれに続く様に行われたヤマト旅団長の大規模反攻作戦に関する詳細な説明について聞いていた。
無論この簡易ブリーフィングにはシボのソフトウェア開発を手伝いながらローンウルフも聞いている。
ただ質問は無かったマズルカはちゃんとした作戦があった事に胸をおろし、ローンウルフは「兵士よ問うなかれ」の原則に忠実だったからだ
ただローンウルフは反攻作戦の詳細以上にこの部隊を含め、航空戦力の脆弱さが気になっていた
それもこの部隊(ダイイチ)の航空戦力は竹内千翼長とレイチェル少尉のみ。それもどうやらレイチェル少尉は近接航空支援は苦手らしい
と言う事はローンウルフ達スカウトも対空戦闘を考慮しておいた方が良いかもしれない。他の風渡り達を信頼していない訳では無いが
敵の数が多い以上抜けたりこぼれるのは良くあることだ何事も備えておいた方がいい。
どうやらこの世界では地上戦力が航空戦力を撃退する事も当然な様だが、基本的に戦闘は上を取った方が有利だなので飛んでいるだけの相手で
も頭を押さえられているのと同じであり不利な戦闘を強いられてしまう

グライムズ「すみません旅団長やはりマズルカ様から質問があるそうです。えー要望した「人形」は反攻作戦までに届くかとマズルカ様は仰っています」

人形とは陳情品リストにあった人形兵を作るのに必要な人形の事だろう(そこにどんな人形が良いかも書いてあった)
マズルカとにとって人形が増える事は即ち兵士が一人増える事に繋がるのだから、一件ふざけた要望に見えても切実なのだろう
この後ローンウルフはこのままシボを手伝い、他に無ければ明日の合同訓練に備える。マズルカも適当に切り上げて明日に備えて寝るつもりだ。
この二人にとっての本格的な指導は明日からと言っても過言では無い

>>ALL

1ヶ月前 No.65

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜基地 会議室/君島 邦彦、峰津院 大和】

「オーケー、んじゃ明日の正午辺りに第二演習場な、詳しいこと決まったら端末にメッセージ送るからよ。あと俺は君島でいいぜ、階級もそっちが上なんだしよ、敬語もナシでいいぜ」

キーボードを叩きながらも快活に笑ってみせる君島、これでも君島なりにバーナード・オーガス改めローンウルフと打ち解けようとしているつもりだ。
先にこの世界に着いたからって先輩風吹かすつもりなんてないし、戦いに関する腕も知識もあっちが上だ、それに彼の素顔を見た瞬間に『こいつは俺なんぞが想像もできない環境で戦ってたんだな』ってことがわかった。これでもフィクサーとしていろいろな人間を見てきたのだ、その中にローンウルフのような目をした人間は誰一人としていない。
だからせめてこの部隊で戦っている間くらいはもっと人間らしく過ごしてもいいじゃないかと思ったのだ、うまい飯を食ったり、仲間と勝利を祝って騒いだり、中々思いつかないがもっと人間らしい思いをしたってバチは当たらないはずだ、そんな神様がいるならウチの神様(ハードボイルドペンギン)使って抗議してやる。
君島のそんな姿を横目で一瞥してヤマトは再び席についてノートパソコンを操作し始める。

「ご苦労ジーゼル千翼長、後ほどゆっくり読ませてもらう。それと諸君らの機体の情報についてだが、一々個々で交換していてもラチがあかん、端末のデータベースに各々の機体の情報を閲覧できるスペースを日付が変わるまでに用意するので機体の情報を纏まっている部分だけでも明日の2200までにアップロードしてくれ、私もまとめて目を通す。この情報は諸君が最初に持っていた端末から以外は覗けないので各自端末の取り扱いは厳重にな」

シボから受け取った書類を斜め読みすると一旦傍に置いて機体のデータ交換に勤しんでいる風渡りたちにヤマトはそう告げた。
一々交換するよりも端末のデータベースにアップロードして皆が閲覧できるようにしたほうが効率的だろう、寧ろ最初からそうしたほうがよかったのだろう、これに関しては自分の落ち度だな、だが失態は働きで取り戻すのがヤマトの流儀だ。まだまだ不慣れなところはあるが充分取り返しがつく範囲だ。
竹内と自分の話を聞いていた橋川万翼長が意見を述べてきた、ふむ、こちらとしては願ってもない提案だ。自前でパワードスーツを作ったりする辺り彼はこの部隊で部署を選ばず活躍できるという所においては一番優れているのかもしれない。

「それはこちらとしても願ってもない提案だ、橋川万翼長。大規模反攻作戦の初動において航空戦力は多ければ多いほど味方の被害が少なくなるからな、よろしく頼むぞ」

忙しなく作業を進めながら橋川にそう返答をする。見た感じ整備の腕もありそうだが彼一人を酷使しないように気をつけないといけないかもしれない。
酷使していると言えば君島も充分働き過ぎの部類に入るが、彼に関してはヤマトは能力を把握した上で使っているのだ、最も作業や仕事量が多いのは他ならぬヤマトだが、ヤマトは幼少の頃より組織の上に立つ人間としての教育を受けてきた、自分の限界は自分で分かっている。
だがあと一人事務や情報処理に長けている人物がいればもう少し楽にはなるのだろうが、贅沢は言えない。寧ろ君島が予想外の掘り出し物というだけだ。東三条も使えるには使えるのだが、他の部隊との折衝に専念させないと部隊が回らない。

「ああ、人形に関しては問題ないが、他に準備するものはないのか? 必要なものが他にもあるならば早いうちに芝村に用意させよう。物資の供給に当たっては素性や実力が確かなものしか居ないので他所の連中に変な勘繰りを受ける心配はない」

変なものといえば、つい先日ソックスハンターなる連中と風紀委員会が日夜戦いを繰り広げていると言う(ヤマト基準でいえば)非常にどうでもいい情報が上がってきたのを思い出した。
実は先程まで話していた芝村勝吏もその一味であると言う事をヤマトは知らないし、生涯触れることはないだろう。
さて問題は今日大勢現れた風渡りについて会津の連中がいらんイチャモンを付けてこないかだ。対処自体は簡単だがその分余暇が削られるので勘弁願いたいと言うのが本音だ。

「情報共有を含めて今出来るのはこの程度か、一度解散してもいいぞ。竹内、お前は皆に基地の案内をしてこい、何かあったら私の名前を使え、それで大体話がつくはずだ」

優斗は了解です、とだけ告げて席を立ち上がった。一度寝室になる部屋への案内もしなければいけないだろうし、これから修羅場になるヤマトや君島の邪魔にならないほうがいいだろう。

>会議室ALL


【一旦会議室から解散して適当に自由行動にしようと思います。ロケーションなどは適当にでっち上げてくださって大丈夫です(今更】

1ヶ月前 No.66

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

レイチェルは包み隠すことなく、装備についての詳細や背景を話してくれた。このような厚意は無駄に出来ない。

「なるほど、試験機みたいなものか……え、ス、スリーサイズ!? そ、それは別に……」

年頃の乙女の口から大の男へ伝える情報としては、些か過激なものが聞こえた。まあ冗談の類であることはわかりきっているが、それでも女性への免疫が殆どないこの身としては、どうしても脊髄反射レベルで悶えてしまう。

「ち、知識だけじゃなく感覚でも覚えようってことか……うん、いいと思う。データ共有がひとしきり終わった後でお願いするよ」

かろうじてまともに話せるまでに冷静さを取り戻し、彼女の提案に賛同した。

――――

「ん、これは……」

自分の携帯端末に何らかの着信があるのに気付き、確認するとローンウルフのスーツと各種歩行戦車のデータが添付されていた。
間もなくヤマトによるブリーフィングが始まるので、ここは感謝を口に出すことなく目配せ程度に留めておく。
続いてグライムズから書類を受け取り、同じように軽く感謝のジェスチャーを返す。どうやら魔女の旅団なるものについての概要が書かれているようだが、やはり閲覧は後にする。

――――

ヤマトからの返答が来るより先に、シボが入室する。彼女は何らかの書類を提出。曰く、彼女らの所有する機動兵器の詳細な性能が記載されているらしい。

「か、会話の傍受……?」

スパイじみた行為、その自己申告に少しだけ面食らう。そして以前には自分も似たようなことをしていたので、それ以上言及はしなかった。
それにしても鮮やかな仕事振りだ、恐らくこのような分野に長けた機能を持っているのだろう。

手渡された資料に目を通し、重要そうな文字列、表記などは漏らさず頭に叩き込んでいく。

「ペットネームはないのか……それにしても随分大きいな」

ゆうに32mを超す全高に少々驚く、歩兵から見れば十分に要塞といえるサイズだ。武装面も強力かつ豊富であり、更には変形機能も備えているなど、かなり柔軟な運用が期待出来る。

「! ありがとう、微力ながら精一杯やらせて貰うよ」

航空戦に関する自らの提案は、快く了承してくれた。作戦中は技量不足や疲労で彼らの足を引っ張らないようにしなければ。

それから暫く経ち、ヤマトから解散の許可が下った。さてこれから忙しくなるだろう、だがこういう時こそ決して慌ててはならない。焦りからくるミスは放置しておくと致命的なものにもなり得る。
先ずは各種機体、兵装のデータ閲覧や整理、それから実働訓練による連携練度の向上。世界相違レベルの余所者同士が寄り集まるとこのような部分で皺寄せが起きる。しかしそこに絶望は感じない。寧ろ有意義とすら思える。多少不謹慎ではあるが、風渡りの面々と出会えたことを既に喜ばしく感じている。

「さーて……過労とかで倒れないよう気をつけないとね」

一言、自戒の言葉を呟き決戦準備へと意気込んだ。

>>all

29日前 No.67

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地大型格納庫/入即出 やる夫】

入即出 やる夫がXAN-斬-の整備を行っていると誰かが声を掛けてくる。

「?」

振り向くと会議室でマズルカ―とレイチェルとは系統は違うが同じ魔女である自己紹介をしていた彼女が其処に居た。
確か会議室を全て終わって出る時に挨拶をされたが軽く挨拶する程度で出て行ってしまったので思い返せばその程度しか会話をしていないという印象の相手。
面と向かってこうして話すのは初めてではないだろうか

「ああ、別に大丈夫だお…確かマズルカだったおね?あの時はちゃんとした自己紹介出来なくて申し訳なかったお。
やる夫は入即出 やる夫だお。この第5世界とは違った歴史だけど幻獣なんて居ない未来の世界から来た…?
と、とりあえず改めてこれからよろしくだお!」

やる夫が思い返して見る限りこの世界はガンパレードマーチというゲームを中古ゲーム屋で買った以上
ゲームとして存在し、またこの作品ではなく様々な作品を原作者が居てその人達が作った創作物としている知っている故
その創作物の世界へ近頃流行の転移物として現実の世界から来た認識であり、冷静に考えれば居た時代は
既に西暦20XX年なので1999年というのはやる夫からすれば過去の時代に見えるが当然彼が生まれているその頃には
彼の生まれる以前から幻獣なんてものは居ないし聞いた事も無ければ歴史もこんな流れではない。

なので全く異なる歴史を辿った過去の世界かあるいは平行世界とも言えるがとにかくやる夫にはガンパレというゲームの世界なのは知っているし
君島等もアニメや漫画の登場人物であることを知っているがそれも現実世界で創作物として触れたから。
知識ではあるがそれを魔法だの超能力だのと言われたらそれを説明するのは難しいし相手が理解して貰えず狂人扱いもされたくない為
余計な事は言わず追求されても不自然ではなく間違ってはいないことを言うように注意を払いながら自己紹介をした。

ただ、やる夫は考えながら喋っていたが余り嘘を付けない為疑問符のような形になってしまったことには彼自身気付いては居らず
彼に関して関心が無いのであれば気にしない者は何も気にしないし、深く追求せず疑問符を聞き落とせばその程度の物だったが。


「へぇ〜今会議室に居た皆とはそんなことになってたのかお?確かにお互い、いろんな世界から来てるし知らない事が多いから
風渡り達の情報共有しようってのは悪くはないとは思うお。ただやる夫は…えっ?君島の兄ちゃんが?」

風渡り同士の情報を知ればそれぞれの得意不得意や勝利条件の達成に戦いへの組み込みや応用の役に立つのは運用者次第だが間違いはない。
自己紹介はしているがあくまでも大まかにであり全てではないし、細かく知っていて勝てる確率が0.1%上がめならやらない理由も無いし
やる夫はただバラバラに戦って勝利を目指すわけではなく、キチンと分析して考えようとする人が居ることに驚いたが、
そのこと自体は悪い事ではないと思う。
しかしXAN-斬-に関しては別の要因で情報提供をしても良いのか珍しく迷っていた。
その上で君島がやる夫に聞いた方が良いと言った様で信頼されているのか乗り手の自身が一番理解していると判断されているのか
反応にも困ったものの少し考えた末――

「分かったお。でもやる夫もXAN-斬-に関しては第五世界に来て初めて乗ったから本領の半分も発揮も出来てねぇお。
だからまだ知らない事が多いし、乗りこなせてもいない上でそしてコイツは本来無人で動いていたからやる夫が乗ってる時点で
正常な機能とかおかしいことになってるのも否定できないお。その上で見てくれお」

此処で見栄を張ったり誤魔化してもしょうがないので楽になりたく白状してしまえとそのまま話すがXAN-斬-はやる夫自身全て把握出来ている訳ではない。
はっきり言ってしまえばこのアーリーオーバーマンの原典は知るがその原典ですら持ちえる能力に関しては完全には語らず知らされていない。
乗っている本人ですら謎の部分があり本来の性能から全力の状態まで理解しているとは言い難いことだがアーリー・オーバーマンは
そもそも不可解で理不尽な存在でありそれはそれで致し方ない。
加えて乗り手ではない自身が加わったことで何が起こるか分からないので本来のXAN-斬-への悪い影響はどれ程の物か考えたくはないが
言わなくてはならないことなのできちんと言った後マズルカの端末にやる夫の端末からデータを送る。

「やる夫の機体はXAN-斬-。分類 オーバーマン、所属 元エグゼクターシステム。人間を再現したような特殊な機構を持つ一種の人造人間とも呼べる。
その中でも太古より存在するアーリーオーバーマンの一体。オーバーマンは固有能力を必ず持つがこの機体に関して詳細不明。
全高7.2m 重量7.5t。人類に対し味方するなど人格と魂を明確に持つ。此処からは私見だけどモチーフは忍者と思われるから
小型故狭い市街戦とか戦場も選ばずオールラウンドで戦えるし非正規戦や裏方仕事全般も向いている。高速で空も飛べるから空中戦も出来る
大まかななのはこんなところかお?判明している限りの基本性能は武装と能力はデータとして送るからそっちで確認してくれお」

半分は私見交じりだが分かっていることはそのままにしているので我ながら不確定情報が多すぎるとは思うが
分かる事が多くなっていけば更新していくようにするしか道はないだろう。
とはいえどれくらい分かってやれるかは分からないが可能な限り相互理解はしたい意思は明確だった。

「確かにマズルカの人形兵とかローンウルフみたいな歩兵分類はXAN-斬-が非正規戦とか破壊工作するのに
連携とか重要だし教えてくれると助かるお!」

XAN-斬-が少数精鋭で破壊するしかない命令でも受けない限り表では行われない水面下の戦いでは一人では出来ないことが確実にある。
それに連携して成功確率が引き上げられるのなら良いことなので反対する理由はなく人形兵の詳しい情報が知れることは願ってもない事。
本来のあの馬鹿げた強さを引き出せない以上意地は張らず、仲間を頼り作戦を成功させることが重要であることを力が無いなりに
薄々感じ始めていたのでマズルカの言葉に喜びを示していた。

26日前 No.68

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【やっべ忘れてた↑追記 >>all】

26日前 No.69

探索者 @mggjt984 ★Android=mngVAevrUp

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24日前 No.70

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_z8B

【横浜基地会議室/ローンウルフ、チョーク4】

「ですが君島千翼長貴方は先任で私は今日この部隊に配属されたばかりです。
たとえ下士官であっても先任には相応の敬意を払わせて頂きます。では明日の訓練で」

爽やかな笑顔で語る君島にローンウルフは変わらず敬語と階級を付けた呼称で答えた。
確かに軍隊において先任者が敬意を払われるのは当然なのだがやはり君島にとってローンウルフは「お固く」感じるだろう。
だが同時にそこに悪意は無くローンウルフはその世界(軍隊)しか知らないという事も分かるだろう。
あるいは人間らしさ等最初からないのかもしれないが、ともあれこの一匹狼が浮世慣れするには時間がかかりそうだ。

君島に敬礼してやり取りを済ませた後、同時に進めていたシボの構造解析が終わった様だ。之には流石のローンウルフも驚きを隠せなかった。
幾らミョルニルアーマーのプロテクトを解除して接続を許可しているとはいえ構造や特に内部のシステムに関しては下手な航宙艦より
よほど高度な物が搭載されており、神経インターフェイスでローンウルフ本人と接続されたそれは単に機密の塊と言うだけでなく
構造自体が非常に複雑なのだがどうやらシボにとっては大した問題では無かったらしい。ローンウルフが手伝えう事も殆ど無く初期作業は簡単に終わった

「素晴らしいシボ千翼長。貴女の様な電子戦の専門家がUNSCに居たらコヴナントも頭を悩ませた事でしょう。
調整の時間は出来ればソフトの完成後直ぐにでも。呼んで頂ければ此方から出向きます」

後頭部の接続端子から手を離し眼前に移動したシボをローンウルフは賞賛し、同時に調整に関してはシボさえよければ直ぐにでもと返答する。
こう答える辺りローンウルフはあまり寝る気が無いのだろう。
当然これは常人ほど寝なくて良いと言うスパルタンと言う強化された超人兵士故に出来る事であり
あまり褒められた事では無いのだがやれる事は少しでもやっておき済ませたいのが信条であり心情でもある
無論合同訓練の際の動作テストを行う事も承諾する。断る理由等ないしそう言った訓練を受けいているからこそテストの重要性は理解しており
故にそうした提案を行うシボに対して電子戦要員としてより信頼出来ると思った程だ。

「ではヤマト旅団長。私は明日マズルカ万翼長及び君島千翼長との合同訓練時、シボ千翼長のソフトのテストを並行して行わせて頂きます。
端末用データは既に先ほど作成した物をアップロード致しました」

最後に同席している上官への許可を取る。無論ヤマトが指示したデータのアップロードは既に行っており行動に無駄が無い。
この後は解散を指示したヤマトに従い竹内に基地を案内してもらうつもりでいた。
自分の今いる場所の把握も重要な事だ。シボは深夜と言っていたので基地内を回ってからでも遅くは無いだろうし、遅くなる様であったら切り上げればいい。
ヤマトが書類に忙殺されているのを見て、事務職志願も考えたがまだこの世界に慣れていない。
そもそも本職の事務屋でも無いのでもう少しこの第五世界の「作法」を学んでからでも遅くは無いだろうと今は止めておいた

「はい此方こそよろしくお願いしますシボ千翼長。それからベース(基地)の案内もよろしくお願いします竹内千翼長。
それと橋川万翼長貴方はどうしますか?私は之からベースの案内を受けるつもりですが…何か御協力出来る事があれば力になります」

やや言葉に戸惑った点等気にせずシボの挨拶に敬礼を持って答える。そしてヤマトから基地の案内を任された竹内にも此方から挨拶をしておく。
もう一つ気がかりなのは橋川だった。元々情報共有の提案は彼が行った物だったが
最初に支給品のスマートフォン型端末で情報を送って以来それっきりになっていた。
現状ヤマトから解散命令が出された為会議室から出るだろうが、何か手伝える事があればと彼にも積極的に声をかけていく。

グライムズ「他には窯と陳情品リストに書いた物を人形と共に送ってくれれば良いそうです…後でまた珈琲でも入れましょうか?

最後に人形以外何か無いか尋ねたヤマトに対してレンジャー人形兵事グライムズは先にリストに書いて提出した物。
因みにリストに書かれている物は野戦用炊事釜を除けば用途が良く分からないガラクタが多い。
軍服の切れ端とか良く分からない草花とか、壊れた銃の部品や兵器のパーツ等々…後漫画等もリストアップされている。
ただ魔術にも精通したヤマトならこれ等の使い道は何となく分かるだろう。
そしてレンジャー人形兵はと言うと、他に仕事が無いのか事務処理を続けるヤマトに珈琲のおかわりは必要かと尋ねた。

> 会議室ALL


【横浜基地ハンガー/マズルカ】

「ああ私は魂の魔女マズルカだ…っていやいや気にしないでくれ私も他の人と話していてつい君を後回しにするような形にしてしまったんだ。
こうしてしっかりと君と言葉を交わす事が出来て私は嬉しいよ。
後出自についてはそんなに気にしなくて良いんじゃないかな?何どこから来たか?と言う質問で一番困ると言うか一番胡散臭いのは間違いなく私だよ。
何せもうユート君(竹内)にツッこまれてる位だからね!ハハ兎に角よろしくやる夫クン」

少し申し訳なさそうなやる夫に対してマズルカは自分の方こそ落ち度があったといい
やる夫が来た世界を含めて気にしなくでくれといい会議室で見せていた様な活発な笑みと共に笑い飛ばし、挨拶を交わす。
次にデータ交換の話題に移ったが之に関しては会議室のグライムズを通じてやり取りを聞き、之に関してもやや不安そうなやる夫に笑顔を見せ
自分のスマートフォン型端末から魔女ノ旅団のデータを転送しつつ答える。

「何自分の事を全部が全部分かってる者なんてそうそう居やしないさ。それにやる夫クンが今頑張ってアーリーオーバーマンのデータを上げたのも
ナイスタイミングだよ。丁度ヤマトクンが風渡り全員に搭乗機体なんかのデータをこの端末を使ってアップロードしろって言ったんだ。
風渡りペディアでも作る気かな?まぁ大まかでも情報があるのと無いのとじゃ大違いだしね」

どうやら個人同士の情報交換を見かねたヤマトが一括でデータをアップロードしろと言ったらしい。
マズルカとやる夫が互いに情報交換し、それを伝えた後ローンウルフの情報がやる夫のスマホ型端末に転送された頃マズルカはその事をやる夫に伝えた。
確かにタイミングが良いと言えば良いだろう何せいま交換したデータをそのままアップロードすれば良いのだから。

「やる夫クンは一人で頑張っている様だけどあまり根を詰め過ぎない様にね?キミの先輩分の君島クンだけでなく
私の妹分になったレイチェル…いや多分全員が大なり小なり君の事を心配しているよ。無論私もさ
訓練に励むの良い事だけどそれで倒れたりしたら元も子も無いだろう?なーに初陣何て大抵みっともないものさ!
あんまり気にしないで…頼れる仲間達が大勢いるんだから頼る勇気も私は強さの内の一つだと思うよ?」

話が大体済んだ頃今までの無邪気な笑みから急に真面目な顔になり、やる夫に対して諭す様に語り掛ける。
仕方がないとはいえ気負い過ぎるなと言いたいのだろう。そしてあえて皆が気にしながら言えなかった事を口にする
「心配だ」と。真面目な顔から元の笑顔に戻ると少しオーバーなリアクションで話を続ける。

「明日は私の魔女ノ旅団とオオカミクン事ローンウルフ、君島クンの合同訓練があるし少し見学でもどうだい?丁度正午だしね来てくれたら
私の手作りお弁当も進呈しようじゃないか!おっとそれともレイチェルのを期待してるかな?」

今度はニヤニヤという感じの表情でいたずらっぽく言う。ただデータ以上に実物を見た方がより得る物多いだろうし
少し息抜きを兼ねての見学はどうだと言う提案自体は至極真っ当な物だ。弁当に関しては料理は得意なので任せてくれと胸を叩く(ぽよんと揺らいだ)
最後にまぁ飛び入り参加OKだから明日までに考えて置いてほしいと付け加えた。

「それじゃー私はユート君が基地を案内してくれるらしいからそれに便乗するよ。何かあったら遠慮なくマズルカさんに連絡してくれ。
勿論他の誰でも良いんだけどねそれじゃあやる夫クンおやすみ。ちゃんと寝るんだよー」

何というか最初のイメージ通りどこまでも明るく騒がしほぼ第一印象ままと言う感じと、その中に外見とは不相応な熟練した落ち着きも垣間見える。
腐っても自称「魔女」と言う事か

> やる夫 ALL

23日前 No.71

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜基地会議室/橋川 清太郎】

彼女の話を聞く限り、どうやらそこまで機敏に動けるわけではないらしい。

「的になりやすい……か」

言われてみれば当然のことだ。サイズが大きいということは、そのまま被弾率の増大に直結する。味方にとっては精神的支柱になったりもするが、幻獣が情報通りの存在ならそれこそ狙い易いだけの標的になってしまう。

(でも)

それを補って余りある火力を有する。最初に抱いた要塞というイメージが正しくしっくりくる。別に彼女らの名誉のため無理矢理フォローしているわけではない、メカニックの自分がカタログスペックを閲覧した上での素直な感想だ。
連携を取るなら、長距離重火力武装郡で大型目標や敵集団にその殲滅力を遺憾なく発揮してもらい、自分は露払いに徹するのが理想的か。要は小型の敵に取り付かれたりしなければいいのだ。

(そうなると、中□近距離が主軸になるな)

Tussle dog(汎用サブマシンガン)Hard beak
(対装甲多目的ダガーナイフ)Black excalibur
(片刃式長剣型白兵武装)の3つが特に活躍するだろう。

――――

「シボ……か。わかった、よろしくね」

彼女は改まって自己紹介を行う。その際、僅かながら言葉選びに迷うような素振りを見せた。そして次に出た単語は『都市』
やや引っ掛かる言い方だが、自分達に隠したい情報があるのではなく、単に出身世界の説明としてなるべく適切なワードを絞り込んだだけと思われる。よって特に追及などはしなかった。

(おっと、Blitz griffonのデータをアップロードする準備しとかないと)

ヤマトから、公的な情報閲覧スペースに機体情報をアップロードしろとの指示があったことを思い出した。確か期限は明日の2200だった筈。
それにしても的確な対応能力だ。これから起こるであろう手間暇の増加という問題に対し、ごく短時間でそれを解消する手立てを思い付くとは。まるで底が知れない、彼が味方で本当に良かった。

「へ? で、出来ること……んー今は特にないなぁ。本格的なデータの擦り合わせは明日やるって話だし。ちょいとレイチェルとの予定も入ってるし。でもありがとう、気持ちは受け取っておくよ」

ふいにローンウルフから協力出来ることはないかと持ちかけられ、現時点ではこれといってないという旨を伝えた。
こちらもかなりの大物だ、みな例外なく多忙となるタイミングで、ここまで他人に気を配れるなんて。


決戦の時は近付く。風渡りの名を受け異界の戦士達は集い、足並みを揃える。人類の戦模様は決して芳しいものではなく、幾度も敗戦を繰り返し滅亡まであと僅かという様相だ。
しかし、彼らの中に絶望する者はいない、膝をつく者はいない、自棄になる者はいない。誰一人として己の境遇を嘆かず、寧ろそれを楽しんでいる節すらある。またそれは未熟さから来る『弛み』ではなく、戦士としての確かな『余裕』であった。


運命の日への秒読みは、既に進み始めている――――


>>all

21日前 No.72

Overs System @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜基地 会議室/峰津院 大和、君島 邦彦】

「あ〜、そういうのじゃないんだが……前途多難ってヤツかねこれは、馴染んでもらうには時間かかりそうだぜ大将」

『仕方あるまい、生来のものであれば変わるということは中々難しい。バーナード・オーガスが馴染めるように色々と手を打ってみろ、これはお前の方が適任だ、君島。
コーヒーのおかわりを頼む、今日は少しばかり夜更かしをするのでな』

「ま、やるだけやってみるさ。あ、コーヒーのおかわり二人分ちょーだいな」

君島の思いはローンウルフにはまだ届かなかったようで、正論を盾にフツーにスルーされて敬礼して出て行ってしまった。
だが君島は気を悪くした様子はなく、寧ろ心配していた程だ。ハーマンの戦車組や生粋の軍人にはそれなりに溶け込めるだろうが、それ以外にはただの堅すぎるやつにしか見えないだろう。
それを言えばシボの相方の霧亥も無口過ぎる、やるべき事はシボが代替してやってるが、いずれは彼自身も取り留めのない会話や軍議にも参加してほしいものだ、と君島は思う。
これにより君島はこの部隊の和を取り持つ事になった、幸い半分くらいは気のいい奴らだし君島が頼めば協力もしてもらえそうだ、これに関してはヤマトの人心掌握は意味を成さず、性格が正反対の君島が向いているというのは両者共通の見解なので君島は文句を言わない。
ついでにヤマトに便乗してコーヒーのおかわりを頼むと真剣な表情でキーボードを叩き始めた。君島の裁量には限界があるので運が良ければ日付けが変わる前にベッドに入れるだろうがヤマトはそうもいかない。明日は演習もあるし早めに寝たいところだが。

こうして会議室の夜は更けていく。その日は日付が変わろうとも夜が開けようとも会議室の電気が消える事はなかったという。

>{会議室ALL)


【明日の夕方から夜に大規模反攻作戦の開始ロルを投下します。開始地点はヤマトと優斗と橋川清太郎さんは大型輸送機からの降下で残りの皆さんは横浜基地からの出発となります。まだ色々と不慣れな所はありますがどうかお付き合い頂けると嬉しいです】

20日前 No.73

大規模反攻作戦開始 @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

1999年8月31日 04:00

空が白み始める前に地平線を埋め尽くす赤い異形の目に無数の砲弾が降り注ぎ、次いで閃光弾が発射され辺りは昼間のような明るさとなる。

横浜の廃墟に赤い炎の花が咲く、それに照らされるは日本自衛軍の勇士たち、そして戦うことから逃げなかった学兵たち。
そして世界を超えてこの世界の戦いに馳せ参じた風渡り(プレイヤー)。

彼らは性別も年齢も派閥も様々だが、ただこの戦いに勝つために、隣人を守るために、仲間を守るために、戦友(とも)を守るために、心の銀の剣を抜き放つ。

赤き人型戦車を駆る男が回線を開き高らかに叫ぶ。

「全軍抜刀、全軍突撃(アールハンドゥ ガンパレード)! この戦いで我らは日本の夜明けとなる!
仲間を守れ、家族を守れ、戦友(とも)を守れ! 我らに引く道はない、心の剣を抜け、それは闇を祓う銀(しろがね)の剣!」

突撃行軍歌(ガンパレードマーチ)、それは自衛軍、学兵、階級、所属関係なく戦場で歌う事を許される歌。
幾千のわたしとあなたであの運命に打ち勝とう。
全軍突撃、どこかの誰かの未来のために。

大規模反攻作戦「Earth Daybreak」開始

19日前 No.74

大規模反攻作戦開始 @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

同日03:50

【横浜戦線 上空 輸送機内/峰津院 大和(フリーダムガンダム)】

≪峰津院大和より海軍第一特務旅団各員へ、通信状況はどうだ?≫

<こちら君島、異常ないぜ≫

<こちら竹内、異常ありません≫

ヤマトが通信回線を開くと次々に返事が返ってくる。咳払いを一つ入れるとヤマトは淡々と話し始める。

≪まず最初に諸君へ通達だ、四日前に会議室で言い渡した“符丁”が更新された。『自衛軍で最も不味いレーションは?』と問われたら『唐揚げレーション』と答えろ。理由は『衣が硬すぎて怪我人が続出』だ。繰り返す、『唐揚げレーション』だ≫

≪君島より旅団長へ、更新されてない符丁を答えた奴はどうするんだ?≫

≪即刻射殺しろ、拘束不要だ。符丁の更新は全軍に徹底されている。無論岩国市内の黒スーツの連中にも伝わっている。これは幻獣共生派対策の一環だ、各員絶対に間違えるな≫

まず最初にヤマトより伝えられるのは符丁の更新だ、これは全軍に直前に伝えられるように徹底されているようで、共生派対策の一環だという。
岩国にいる黒スーツの連中にもそれは伝わっているようで、疑わしければ問いかけろ、ということのようだ。

03:57

『峰津院旅団長、指定高度に到達しました』

「了解、作戦開始まで高度を維持しろ。我らが降下次第即座にこの戦域を離脱しろ」

『了解です、ご武運を』

指定高度に到達した事を輸送機のパイロットより伝えられる、彼らはヤマト、竹内優斗、橋川清太郎の三名が降下次第離脱する手筈になっている。
さて、間も無く作戦が始まるがあと一言くらいいう時間はあるか、ここは一つ旅団の皆を鼓舞するような言葉でもかけてみるか。

≪峰津院より各員へ、曲射砲の一斉射撃が我ら人類の反撃の狼煙となる。それと同時に我らの名がこの歴史に刻まれる瞬間となる。我ら海軍第一特務旅団のお披露目だ、諸君、派手に行こう≫

口元を楽しげに釣り上げたヤマトの宣言の後に地平線を埋め尽くす赤い光に膨大な量の砲弾が降り注ぎヤマトの眼下に赤い炎の花が咲き、次いで照明弾が発射され夜明け前の横浜が昼間のように明るくなる。
さあ、出撃の時間だ。

「峰津院大和、フリーダムガンダム、出撃する!」

青と白から黒と灰色に染められた自由の翼が空より飛来する。降下は自由落下にして地上のレーダーとリンクしたフリーダムガンダムのコンソールにはおびただしい赤に中型の幻獣を表す紫に最優先目標であるゾンビヘリを表した黄色が点々と表示されている。
その黄色の点であるゾンビヘリを自由落下しながらマルチロックしていき、射程内の敵を全てロックオンするのと同時に引き金を引く。天空より五条の光が数回にわたって降り注ぎゾンビヘリを次々に撃ち落としていく。

「さあオペレーション『Earth Daybreak 』の開幕だ」

>ALL


【これより大規模反攻作戦の第一フェイズ開始です。幻獣や他の部隊は主が動かしていくので皆様は自由に動いてください】

19日前 No.75

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地大型格納庫/入即出 やる夫】

「はぁ、そんなもんかお?それでいいなら今度からそうするお」

マズルカが自分の出自からして怪しいものだから気にしなくても良いと
実例を交えて笑っていたが、やる夫からすれば突っ込まれても困るので
それならそれでこちらも助かるのには変わりなく今度からそうしようと決めたようだった。

「…それでもやっぱ知らないことだらけってのは不安なもんだお。風渡りペディアってのは言い得て妙って奴だお
もうこの戦いは後には引けない以上、絶対に勝てる作戦を建てなきゃならねぇお。その作戦だって風渡りの皆からして
向き不向きだってあるだろうし作戦の戦力編成の為ならある種仕方ないんじゃねぇかお?
だから大まかでも情報があるのと無いのとじゃ大違いってのは全く同意するお」

XAN-斬-について何も知らなさ過ぎる故に調べられるだけ調べて憶測と推測を述べている過ぎないが、
峰津院 大和が風渡りのデータを上げろと教えてくれたマズルカの風渡りペディアという現実におけるウィキペディアに当たる事
を作ろうとしているという言葉に笑い、なぜ知っているんだろうという疑問は浮かんだがまずは置いとく。
勝つ為の作戦を建てるのなら風渡り達のある程度纏めた情報はやはり必要だろう。何も知らないで力押しで勝てる段階ではない
ゲームなら操作キャラクターのステータス全て未表示のようなものなのだからやる夫だったらそんな状態でゲームをクリアしろなんて
どんなジャンルでも無理だと思う。それ自体には理解してるし納得もしているので個人的には異論は存在しない。
なのでマズルカの大まかでも情報があるのと無いのとじゃ大違いのにも同意する。

「やる夫は…皆とは違うお、優斗先輩だって最初から学兵として訓練積んでるし君島の兄ちゃんだって荒事に慣れてる。
皆は大小なりとも戦っているだろうけどやる夫はどれでもねぇお、来てから数日の付け焼刃の訓練してようやくこの程度だお。
正直戦う理由の半分は死にたくないから手を抜けねぇんだお、手を抜いた事で出来た事が出来なくて死ぬなんてのも嫌だし
自分の限界だって分からない内に仲間を頼るのはその一回で何かあれば甘え続けることになりそうで怖いんだお」

そうやはり自分が他の風渡り達とこの世界の学兵とはやる夫には最初から持っている物が違いすぎる事を感じていた。
足りない物を埋めるには時間も何もかもが足りない―そんな焦燥にも駆られる。
同時に綺麗事ではないXAN-斬-に報いたいという気持ちの半分のもう半分の理由が実際に死に掛けたことからの死を逃れる為。
それから逃れる為ならなんだってやる、だからこそ死に物狂いになる最早強迫観念に近い執念も彼を突き動かす
故に限界まで手を抜けない抜かない。それが分からぬ内は他者に頼るのはやる夫からすればまだ出来ない
まだ本人は理解していないが無意識的に他者を頼り過ぎて何も出来なくなりそれで死ぬことを恐れている。

「皆を頼るのは本当にどうしようもない時にしたいんだお…それまでは倒れようと小便ちびろうとゲロ吐いても見守ってて欲しいお。
だから心配してくれてありがとうだお!頼りたい時に遠慮なく頼らせてもらうお!」

自分一人ではどうにもならない時に力を借りたいそれまでは頑張れる所まで頑張る、我ながら無茶苦茶な事を言っている。
それでも安易に手を借りるにはまだ早い段階だと思っているが裏を返せばまだ限界だとは自覚していないという事。
その時がくれば遠慮なく頼るつもりだという旨を告げ、やる夫自身を心配してくれたことを感謝した。

「へぇそんなことするのかお、じゃあ皆の戦い方の参考の為見学させてもらうかお?手作り弁当かお、別世界の料理って興味あるお!
なんでレイチェルが出て来るんだお?」

マズルカの魔女ノ旅団、ローンウルフ、君島 邦彦との合同訓練の見学を勧められ
他の風渡り達の戦い方にまったく興味が無いといえばそうでもないので喜んで快諾する。
そこでマズルカは手作り弁当を作ってくれるとのことだが純粋に異世界の料理に興味を持ち
見てみたいと思っていたがそこでなぜかレイチェルという言葉が出てきたので首を傾げた。

「おっお、了解だお。この基地も広いからはぐれない様気をつけるんだお?
いろいろありがとうだお。おやすみだお、マズルカも無理しちゃ駄目だお?」

彼女は竹内優斗に横浜基地を案内してもらうようでそれに付いて行くようだ。
その際にマズルカだけでなく他の風渡りに何かあればしてくれとも言われ
笑いながら返事を返し、本当に色々やる夫について心配してくれたことに関して感謝の言葉を述べ
マズルカも無理をして欲しくないのでそのことを心配して挨拶をして別れる。

「気負い過ぎ…ってことかやる夫って周りからそう見られてるってことかお?
意識はしてるつもりはねぇんだけど…」

常に全力投球でもしなければ学兵に追いつかないと思っていた自分からすれば普通だが
人によってはやはりそう見えているということを理解し

「とりあえずXAN-斬-の整備が終わったら購買部に行ってハルカさんと話して大部屋帰って寝るかお」

ハルカさんというのは購買部のお姉さんの名前でありやる夫が大好きなエロゲに出てくるキャラに名前も含めよく似ているので
暇さえあれば必ず会いに行くやる夫にとって癒しの存在。
食い物を買う口実で会いに行くかと考え、一刻も早く整備を終わらせるため手を動かして最終確認を終えると
そそくさと大型格納庫を後にした。

>>マズルカ、all

18日前 No.76

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜戦線 上空 輸送機内/橋川 清太郎(Blitz griffon)】

「………………………」

ネイビーブルーとブラックに塗装された機体のコックピットで、白い機鎧を纏ったまま黙して座する。GAWNDの外装甲型マニピュレータ越しに、操縦桿を握り締める。そしてゆっくりと、全神経の目覚めをも促すかのようにバイザー内で瞼を開けた。
とうとうやって来た、この世界での初陣にして大一番。何としても負けるわけにはいかない、ここで敗走すればもう人類に後はないのだ。だからといって過度な緊張で無駄に精神を消耗したりはしない。この状況で落ち着き払っていられるのは、ひとえに似たような経験を積んできたからだろう。

《こちら橋川、異常なしです》

ヤマトから通信状態を確認する旨の通信が入り、他のメンバーに続いて返答する。
自分は通信だけでなく機体、パイロット共にほぼ万全だ。他の風渡り達もベストに近い状態の筈。大した根拠があるわけではないが、何となくそう思ったのである。
余程深刻なイレギュラーでもない限り作戦行動に失敗はまず有り得ない。

(まあ、この任務の性質上そういう事態も起こりそうだけどね)

長時間故のヒューマンエラー、弾薬などの物資の枯渇、想定外の新種や増援の出現……挙げていけばキリがない。
だが、いちいちそんな可能性で怖気づいたりするものか。例え本当に起こったとしても、鼻歌交じりに対処してみせよう。

《えーと、唐揚げレーション、衣が硬すぎて怪我人が続出。唐揚げレーション……》

更新された“符丁”を復唱し、決して間違えないよう頭に叩き込む。自分はこんなことをしなくとも、HUDにでも更新後符丁を追加表示しておけばいいのだが、重要度の高さ故かついアナログな方法でも対応してしまう。

(そ、即刻射殺……)

これまでの情報からある程度は予測していたものの、直接言い渡されるとやはり重みが違う。こんな方針を取らなければならない程、共生派というのは厄介な組織なのか。

――――

輸送機が予定の高度に達し、出撃の時が迫る。ヤマトは輸送機パイロットと事務的な会話を交わした後、こちらを鼓舞する見事な演説を行う。
相変わらず圧倒的なカリスマだ。しかし最後に付け足した一言だけ、妙な違和感を覚えた。それが彼にしてはややフランクな言い回しだったためか、それとも別の理由があるためなのか、原因は全くわからない。
微細な疑念は秒と経たずに記憶の海へ沈み、彼の出撃宣言が程よい緊張感を蘇らせた。
闇夜に溶け込むネイビーブルーとブラックの装甲が、照明弾の光を淡く照り返す。

「橋川清太郎、Blitz griffon、出撃します!」

すぐ後に続く形で自らも降下。事前の打ち合わせ通り、彼(と竹内)のアシストに回る為まずフリーダムの後方へバーニアを吹かして移動。いつ接敵してもいいようにレーダーの様々な色の点の数々を睨みつける。

「す、凄い……多数の目標を同時に撃ち抜くなんて」

目の前で披露された大火力一斉射撃に面食らう。
初対面の時点で射撃能力に長けた機体だとは踏んでいたが、よもやこのような芸当が出来るものとは思っていなかった。

「っと、呆けてる場合じゃないよね」

こちらも負けじと武装の一つを取り出し、構える。ここで使うは全天候対応型スナイパーライフル・Pierce blow。
ヤマトが撃ち漏らした僅かなゾンビヘリに狙いをつけ、一つ、また一つと的確に撃墜していく。
汎用サブマシンガン・Tussle dogの乱射などで大立ち回りを演じても良かったのだが、この作戦では他の2機の方がより高度なパフォーマンスを行えるので、自分はその補助に徹することにした。

>>ヤマト、竹内、all

18日前 No.77

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【会議室→シューティングレンジ(射撃演習場の一角※横浜基地大型格納庫)→ハンガー/レイチェル・A・キャクストン少尉、ハーマン・ヤンデル中尉、レイバン・スラー軍曹】

―とにかく、時間が無い…というのもまた、事実といえば覆しようの無い事実だ。標準的な部隊編成からしてみても――(平時)ならば兵員の招集、部隊機能の習熟や把握、練成も含めて1ヶ月は掛かるのが大方の相場であるが、この“戦時”ではそんなモノは先ず望めない。限られた時間で行える事を行うしかない。…この数日の内に必要最低限尚且つ其処から先は作戦行動を取りながら(追い付かなかった)部分を取り繕い、完成させて行くしかないだろう。

レイチェル少尉「all right!(了解!)、色よい返事で何よりだよお兄さん、まぁ無理強いじゃないんでね。多分忙しくなりそうだし都合が付かなければそれでも大丈夫さ。」

エンジニアとしての顔も有るらしき彼(清太郎)、多芸者というのは何処でも何時だって引っ張りだこなモノで、――取り敢えずそれらの支障に成るのならば、と改めて遠慮を付け加えつつ―――

レイチェル少尉「よし、じゃあ早速…あたしもあたしの“慣らし”から取り掛からないとね。」

各々打ち合わせ(特に地上部隊の面々…“魔女の旅団”やローンウルフ、それから超電子的技術屋なシボさん辺り)に移り始めて、マズルカは新たな(人形)を作成し、これまたレイチェル視点で言えば(何処かで見た事がある)どころか、かなりタイムリーなSF(リベリオン合衆国陸軍特殊作戦部隊※実際面識が在ったのはその中での“デルタ12”なのだが)の装備をした面々(サイドアームがM1911A1な辺り、まんまそのままな再現率だろう。技量もそっくりそのままなのならば、歩兵単位の戦力としてはかなりのモノに違いない)が現れる。

レイチェル少尉(心※ひょっとして“情報”さえあれば(ウィッチ)もいけるのかな…?)

――思わずそんな心の呟きを漏らしたが、現状はマンパワーが必要な(地上戦力)が最優先だろうし、(魔力)を伴う(先ほどの施術の少々突っ込みを入れる余地のありそうな様子を見ても)儀式をしているのだから、不必要な消耗をルカ姉に強いるのも悪いだろう。

―旅団長から改めて解散を告げられて、彼らは彼らで別の仕事に取り掛かり始めるのを目にしながら、レイチェルもまた然るべき(準備)に取り掛かるべく、会議室を後にする。

―――



レイチェル少尉(心※不得意だとしても現場はそれで済ませちゃくれないからねぇ…一発でも多く撃ち込んで、一体でも多く確実に仕留めれば助かる命も在るもんだ。)

TAN!TAN!TAN!PATATATAN!TATAN!TAN!TAN!

咽返る様な硝煙の匂い、爆ぜる空薬莢、目まぐるしい点射から次々とスイッチング(光学サイト有り、もしくは腰だめで)、現れる“幻獣”を模した移動的――(ゴブリン)、その奥の奥に位置する(ゴブリンリーダー)へ5.56mmの三点射撃を浴びせ正確に急所を撃ち抜く、――弾倉を弾倉で弾き飛ばして二秒以内にマグチェンジからの再装填、だがあくまでこの射撃訓練に関しては(平地)で(自分の足で立ったまま)行っている点で言うと、実際の空中からの地上への射撃に備えた訓練としては不十分な部分が多い。(ユニットのFCS補正なども含めると更に差異が出るだろう)

ジャゴッ!DODON!DODON!DON!DON!DON!

所持分のマガジンを撃ち付くし、XM29Wから手を離しスリングで吊るしながら、ショルダーホルスターからサイドアーム(M1911A1)を引き抜いて、二点射撃と単発射撃、45口径故に反動は大きいが――此処は(魔法力)の反動制御無しで撃って行く。

―――

その他、自衛軍の制式小銃である(97式)やいわゆるSMG(サブマシンガン)に相当する(70式)も一通りの操作方法と(撃ち慣らし)を行い――最後に目に付いたのは

レイチェル少尉「Type99(99式熱線砲)――ヒューッ!所謂レーザーライフル(光学兵器)って奴か、晴天下なら射程6000m。バッテリー容量30射分。一射ごとの再チャージまで12秒。1秒の照射で8cmの装甲板を貫通可能…中々だね。」

先ほどまで散々人型戦車だのパワードスーツだの可変戦闘機だのを目にし耳にして来たが、(魔法力)や(エーテル)応用技術以外の純粋な光学兵器の類を手に取るとこれまた新鮮に感じてしまう。随分なサイズの得物だが…取り敢えず(飛んで携行)はなんとか可能と判断する。

基本的にロケット弾やら誘導爆弾、空対地ミサイルの類は搭載していない以上、ユニットのガンポッドや対地モードのAAM(空対空ミサイル)、もしくは携行火器を用いて戦う事になるであろう己としては、装甲目標への効果的な打撃力と天候に左右される場合もあるが有力で(弾持ちの良い)、この種の火器は御誂え向き言えた。無論強烈な反動がネックになるが其処は魔法力による反動制御如何になるだろう。

試射の際、その反動に驚いたのは言うまでも無い。

そんなこんなで、結構な時間を射撃訓練と他装備習熟に当てつつ、格納庫へ向かい自身の愛機(SR-71W)へ、件の部隊章をカラースプレーで起用に吹き付け、型を借りて仕上げて置く。国籍ラウンデルの隣に(ダイイチ)の部隊章がきっちりと存在感を主張する(本人はあまり意識していないが意外と絵心はある模様)

ハンガー内には割かし時間が被ったのか、同じ様に部隊章の塗布を行っている件の(戦車兵)の駆る61式も駐車されていた、既に何戦も模擬戦と戦闘訓練をやっていたらしく土埃と演習弾のペイントが所々に付着している。――砲塔部側面に型取りで部隊章を黙々と塗布していくスラー軍曹と、その反対側に座り、虚空に視線を向けて物思いに耽っているらしき例の中尉、――何気なくレイチェルは其方に視線を向けただけであったが…

レイチェル少尉(心※……!ッ)

彼(ローンウルフ)と同じく、彼女(レイチェル)もまた――その中尉の背中越し見える不吉な(影)を目撃した。―死人の様に真っ白な生気の無い肌に、黒い夜の闇の様な髪――風も無いのにそれをたびなかせる、黒衣の不気味な(死神)の姿を…

ヤンデル中尉「“見えた”か?」

レイチェル少尉「……えっ?」

ヤンデル中尉「…悪い事は言わん“今の”は忘れろ」

そんな彼女(レイチェル)の視線を最初から分かっていたかのように、振り返りもせず彼(ヤンデル中尉)は、戦慄で顔を強張らせているエースウィッチに意味ありげに尋ね

しかしそれも取り下げて再び沈黙する。

―――



―装備や機材の調整、必ずしも望む形そのままとはいかなかったものの一応は(風渡り)のメンバー…(ダイイチ)の面々との複数の演習と駐留する他の自衛軍部隊(主に攻撃ヘリを中心とした航空戦力)との協同、限られた時間と空域制限下の中で取れる演習としては上等なモノだったに違いない。――ほんの数日、しかし濃い数日をやれるだけの準備に費やした後、とうとう(その時)がやって来た。



【横浜基地→上空/タキシング→上空待機→作戦開始/レイチェル・A・キャクストン(SR-71Wジェットストライカー着装)】


―D-Day(作戦発起当日)早朝、まだ陽も出ていない白み掛けの地平線上で眩い閃光が連続し、重砲や榴弾が降り注ぐ様が見えてくる。長期作戦に備えた重装備で身を固め、ハンガーから滑走路上へ移動している最中に、その特科火力による大規模かつ出し惜しみ無しの盛大な準備砲撃を目撃したリベリアンウィッチはふと(砂漠の嵐)作戦の初日の光景を思い出す。

降り注ぐMLRS(多連装ロケットシステム)と榴弾の雨――“あの日”もこんな早朝だった。砲火の合間に時間差で照明弾が煌々と真昼間宜しく辺りを照らして輝いている。

静かだが確かに己の生まれる高鳴りと高揚感――

≪全軍抜刀、全軍突撃(アールハンドゥ ガンパレード)! この戦いで我らは日本の夜明けとなる!仲間を守れ、家族を守れ、戦友(とも)を守れ! 我らに引く道はない、心の剣を抜け、それは闇を祓う銀(しろがね)の剣!≫


―それは子供のころに聞いた話 誰もが笑うおとぎ話

でも私は笑わない 私は信じられる あなたの横顔を見ているから

――

≪管制塔よりミッドナイト01、cleared for takeoff good luck!≫


高度制限を解除され、真夜中の荒鷹の如く―機体規模と比較しても(桁違い)の出力の魔導エンジンを搭載した(化け物)ジェットストライカーを駆るリベリオンウィッチは蒼い魔力光の航跡を残しながら急激な速度で高度を上げて行く。

大型輸送機による空挺投入で先陣を切った旅団長を始めとする面々からの点呼及び情報の最終更新、データリンク機材や通信系は多少の互換性があった事と、そこから同じ風渡りの彼女(シボ)の尽力により違和感無く使えるレベルになっている。

レイチェル少尉≪こちらレイチェルことミッドナイト01、感度良好、コピー(了解の意)oohrah!!(ウーラー!!)≫

―食べたら負傷する硬さのフライ(から揚げ)って一体…などと言う妙な感想を覚えながら、通達された更新情報を頭に叩き込み。旅団長の鼓舞に元海兵らしくテンション高めの関の声を上げる。



同高度に複数のレーダー反応、IFF(敵味方識別装置)上は友軍だ。

其々二機ずつのエレメントが9つ。―本作戦に於いて作戦機の出し惜しみ無しの全力投入を行うという航空自衛軍の貴重な固定翼機――西側の名機としておなじみの収束爆弾で爆装したF-4ファントムと扶桑(日本)国産の支援戦闘機F-1、それからF-15イーグルだ。東部方面第三、第四航空団及び西部・中部・四国方面の飛行隊の残余の再集積飛行隊といったモノらしい。

≪聞いたな!ウィザード・リーダーより、ウィザード・ワイバーン各機、全兵装セーフティー解除。これより戦闘空域へ突入する!≫


≪コピー!≫


≪作戦空域上空の天候、快晴。雲量0・南南西の風・1.8m、攻撃には絶好の天候。≫


≪久々の大規模攻勢――ココで負けたら後が無いぞ……ん?≫


付近のF-4EJ改のパイロット…バイザーとヘルメットにマスクで顔は見えないがどうやら此方に気が付いたらしい、若干反応が驚いている様な様子にも見える。一先ず機械化航空歩兵(ストライクウィッチーズ)として、そして同じく空を翔る同類(ウィングマン)の端くれとしてレイチェルは彼らに空いている手でグーサインを示し、一つ挨拶しつつ、友軍機の編隊から更に高度を下げて、身を投げるように錐揉みになりながら大気中を庭と言わんばかりに翔け巡り――戦場への突入を開始する。

≫ヤマト旅団長、自衛軍、風渡り(海軍第一特務旅団)ALL


【地上組と一旦分けます】

17日前 No.78

スパルタンと魂の魔女の行軍歌 @sierra09 ★5aJ5lBLy87_z8B

【横浜基地/ローンウルフ、マズルカ、魔女ノ旅団】

「光陰矢の如し」とはよくいったものだ。
ローンウルフが会議室から退室し、格納庫でマズルカがやる夫と改めて挨拶や約束を交わした後の時間はあっという間に過ぎて行った。
勿論次の日は演習場にてローンウルフと魔女ノ旅団総勢10体のレンジャー・Dボーイズからなる人形兵達と
更に正午から人型戦車担当として君島が加わる合同訓練も行われた。幸運にもローンウルフの指揮は「自分の除けば」かなり真面な物であり
魔女ノ旅団の人形兵達も元々錬度が高いのも合わせ、直ぐに歩兵部隊として機能する様になり問題は無さそうだ。
だがやはり君島が加わり人型戦車との合同訓練になると危うい場面も出てくる。ウォードレスを着用し人型戦車と言う機動兵器全般が
闊歩する戦場は魔女ノ旅団の人形兵達は勿論の事、彼等より未来の軍隊に属するローンウルフもまた初めての経験なのだから仕方ないだろう。
ただローンウルフの指針である「訓練の為の訓練はしない」を曲げず、負傷者や死亡者が出てもおかしくない
ハードな訓練が時間の許す限り行われる。之に加えてローンウルフはシボとの約束である共有ソフトのテストも並行して行う。
最もそれ等全てを恙無く行う辺りは流石スパルタンと言った所か。

マズルカ「まぁ何とか形にはなりそうだね。昨日やる夫クンにはエラそうな事言ったけど
一番足を引っ張りそうなのは私達の可能性が高いかも…あやる夫クンもう一つどう?」

本来であればマズルカもオペレーターとして配属された為誘導技能を一夜漬けしなければならないのだが
今回は魔女ノ旅団の初めての訓練と言う事で監督(と言う名の見学)に来ている。尚同じく見学に来たであろうやる夫に出された弁当は
可愛らしい一口サイズのパイの包み焼だった。と言っても甘い御菓子では無くバターとペシャメルソースを効かせ
具は戻した干しキノコや干し鮭というメイン…とはいかないが前菜の様な物だ。無論美味しい。
尚何故しっかりとした料理で無いかと言うと曰く「お腹が膨らむと眠くなるしね。後消化しきれないと負傷した時そこから腐って傷が悪化するから」
と言う割と真面目な物だった。だから量でなく味とカロリーを重視した物を作ったとの事。

ローンウルフ「ガウン1はエヴァーズマンをガウンリーダーに。通信手ギャレンタイン、衛生兵シュミット、機関銃手ネルソン、トゥオンブリー。
ガウン2はサンダーソン、フート、ゴードン、シュガート、擲弾手としてグライムズの構成とする。
ガウン1はネルソンのM60とトゥオンブリーのM249を軸に小型手を掃討しつつ輸送用の車両部隊を守れ。
ガウン2は私(ローンウルフ)と共に行動し他兵科の支援に回す。風渡りに万が一負傷者が出たり、機体を放棄し脱出した者が出た場合も
我々の出番だ。中型から大型種は他の風渡りが相手をするだろうが、恐らくその足元には払い切れない小型種が残る。
残敵掃討…そして本作戦の最重要目標となる基地の制圧、都市の占領は我々が主役となるだろう。また移動には95式高機動車…
諸君等にはジャパニーズハンヴィーと言った方が分かり易いか。このジャンビー二両で移動を行う」

訓練の合間には部隊編成やブリーフィング等も密に行われる。ローンウルフと魔女ノ旅団のスカウトチーム(歩兵部隊)は彼等がジャンビーと呼ぶ
95式高機動車二両を軸に行動する様だ。尚本車の本来のあだ名は「トヨタク」らしい。
また非武装の偵察型ではなく70式7.62mm機関銃一丁が備わった掃討型が選ばれた。本来であれば50口径かミニガンが備わっていれば良かったのだが
どうやらSDF(自衛軍)は50口径に類する重機が無い様なので諦めた。
92式歩兵戦闘車(IFV)でないのは市街地での小回りや機動力を重視した為であり、之はローンウルフ自身が同じ様なワートホグで慣れた戦術でもある為だ。
幸い魔女ノ旅団も此方の方が良いらしく特に反対意見は無かった。

しかし問題が無いわけでもない。部隊は基本的にローンウルフの物を含めて突撃銃が主体。
レンジャーはM16A2でデルタはM727通称アブダビカービン。此方はカービン化しているがダットサイト等を装備している上
弾薬は共通の5.56mm弾なので特に差は無い。この部隊で違う弾を使うのはローンウルフ、ネルソン、シュガートの三人位だ(三人の主力火器は皆7.62mm弾)
どちらにせよ対戦車戦闘能力…つまり中型以上に対する攻撃力が殆ど無い。
ローンウルフは一応スパルタンレーザー等で対処可能だが、やはり戦闘は小型種掃討に特化する事になるだろう。
射場では全員がサイドアームも含めて熱心に射撃訓練を行っていた。装備はレイチェル少尉の想像通りレンジャー組がM9事
ベレッタ92Fのミリタリーモデル。デルタ組がM1911A1事ガバメント。人形兵の「モデル」が良いのか射場での成績も皆悪く無い。
尚ローンウルフのサイドアームは12.7mm。一人だけ大砲撃ってる様な音を響かせており、しかも標的は明らかに距離が遠く
ライフルの射程なのだがそれを正確に撃ち抜いている。尚その時珍しくマズルカの姿もあった。一応護身用の拳銃を持っていてその訓練に来たらしい。
尚お世辞にも上手とは言えなかった。というか…

マズルカ「ありゃ壊れたかな?(銃口を覗きこむ)フギャアッ!!」

ローンウルフ「貴女は死にたいのですか!SIGだからジャム(弾詰まりの意)らないと油断を?」

ジャムった拳銃の銃口を覗きこむと言う末恐ろしいド素人行為をやりローンウルフに殴られていた。
勿論安全の為なので配下である人形兵すら全く抗議しないしローンウルフも手加減して殴った為マズルカは鼻血だけで済んでいる。

マズルカ「よ.いふぉのみんふぁふぁるーふをまもろふ(良い子の皆はルールを守ろうと言いたい様だ)」

ドク・シュミットの手で鼻にティッシュを突っ込んで止血しながらふがふが言うマズルカ。因みにマズルカの銃はSIG・P239。
拳銃だけで12.7mm、11.43mm(45口径)、9mm、9.06mm(.357SIG)と弾の互換性を全く考えていない部隊である。
こうしてローンウルフは主に魔女ノ旅団との訓練。そしてその訓練においてシボ制作のソフトのテストを主とし
マズルカはオペレーターとしての誘導技能の学習、魔女ノ旅団の補佐等をやっている間にあっという間に時は流れた


【横浜戦線/ローンウルフ、マズルカ、魔女ノ旅団】

1999年8月31日遂に大規模反攻作戦が開始される日。スカウトチームであるローンウルフと魔女ノ旅団は95式高機動車に乗り込んで横浜基地を出発。
所定の位置で待機する。マズルカはダイイチの指揮車両配属なのでウォードレスを着用し先に指揮車両に乗り込んでいた。
03・50時に旅団長であるヤマトから確認の通信が入り、更に符丁の変更も指示された。ローンウルフ、マズルカ共に問題は無いのでそう答える。

ローンウルフ「<<此方スカウトチームローンウルフ感度良。符丁更新了解>>」

マズルカ「<<やぁやぁ皆の新しい御耳の恋人マズルカさんだよーと言う訳で感度良好問題無し。符丁も了解>>」

それぞれ何時もの調子で返答する。ある意味二人とも「何時も同じ」と言う点は共通していると言える。
ローンウルフは万事この調子だしマズルカも何時もの様にまるで日常の延長の如く冗談交じりに笑っている。
ヤマト旅団長の「ありがたい訓示」と作戦開始を告げる何よりも分かり易い合図。砲兵部隊の支援砲撃が地平線を明るく照ら
、更に恐らく正規軍の指揮官の軍歌…いや突撃行軍歌が聞こえてきた。

ネルソン「"スティール大尉"俺達の出番は何時です?」

ローンウルフ「SDFが15榴(155mm榴弾砲の意)とロケットでPB(Phantom Beasts…幻獣の意)地均しを続けている間
丁度今ヤマト旅団長率いる風渡りとSDFの航空隊が航空優勢の確保に出ている。我々の出番はまだ後だ。後そのあだ名は…」

サンダーソン「いいじゃないですか。似合ってますよ"鋼鉄の大尉殿"」

ヤマト旅団長や君島、レイチェル、竹内そしてSDFがPBの航空戦力と戦闘を開始した頃、待機中のスカウト部隊は
指揮官であるローンウルフにつけられた妙なあだ名について議論していた。

> ALL

16日前 No.79

探索者 @mggjt984 ★Android=qqjmR59mym

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13日前 No.80

大規模反攻作戦開始 @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜基地□横浜戦線/君島邦彦(士翼号)】

あれから色々あった、多過ぎるので省略するしかないがその一例を挙げると、先ずは全員分の戸籍作成(人形兵含む)、それから苦情と言う名のイチャモン対応に、ローンウルフたちとの軍事演習、大規模反攻作戦前の裏切り者の炙り出し。最後のやつは君島主導でヤマトが補助という形になった。
人間ってのは誰しもが御伽噺の勇者じゃない、むしろ逆で臆病者の比率の方が圧倒的に高い、君島もそうだ。だから最後の最後で幻獣共生派の甘言に乗せられる奴は絶対出てくる、そうヤマトに具申して君島なりに色々と調べた結果出るわ出るわ……具体的な数は言えないが政治家が9割で残りは軍人だった。軍人は作戦決行直前に身柄拘束のち射殺、政治家はあと三時間位したらメディアに吊し上げられる予定だ。
となると当然符丁もバレてるので作戦開始直前に符丁の更新の手配をして、訓練も並行していたので君島はヤマトと共に馬車馬の如く働いていたことになる、一応睡眠は充分取っているが、どうなることやら。
ローンウルフたちとの訓練は成功と言ってもいいはずだ、マズルカが銃口を覗こうとしてローンウルフに殴って制止されたり、君島が無理して足並みを揃えようとした挙句機体操作をミスして演習場でコケそうになる(見学に来ていた5121のゴーグルの少年の機体に助けられて事無きを得る)などハプニングが続出したが、実戦でこんな失敗をやらかすよりはいい。
作戦開始20分前に機体に乗り込み、神経接続を開始する。毎度のように睡魔に誘われてグリフと呼ばれる夢を見る:

ーーーーーーー

『行こうぜ君島! これは、この光は! 俺とお前の輝きだぁぁぁぁぁっ!』

HOLYの■■と戦う■■■、君島の銃をアルター分解して世界は虹色の光で満たされる。
そしてその光が、本来開けないはずの『向こう側』の扉を開き……。

ーーーーーーー

「……ッハ! 今のは、ってか最近はずっとこうだな、ええ? 『相棒』」

最近神経接続の度に見るグリフは元の世界のカズマの姿ばかりだ。落ち込んでいたり、自暴自棄になって暴れたり、今度は君島の遺した銃をアルター分解したり。
一応今度ヤマトに報告でもしておくか、今はこの作戦を成功させることに集中せねば。現時刻は……1分しか経過していない、装備点検に補給場所の確認、後はトラブルが起きなければ良いのだが……。
ヤマトの訓示、曲射砲の一斉射撃、そして赤い機体に乗ったパイロットの鬨の声とともに戦端が開く。ヤマトのフリーダムガンダムのマルチロックからの一斉射撃を確認して君島も出撃する。

「君島邦彦、士翼号、出撃するぜ!」

射撃武装を満載したガンメタルブラックの機体が出撃する。既に他の風渡りも戦闘行動を開始している。

≪君島よりオペレーター、そのフレーズは5121に怒られるぞ。狙撃可能な場所にゾンビヘリの機影なし、俺は敵さんの足並みが乱れてるうちにゴルゴーンを狙撃する。手が足りてない場所があったら通信よろしく、どーぞ≫

君島の士翼号も戦線に到達すると瓦礫越しに92mmライフルを構えて後方の重砲型幻獣であるゴルゴーンを狙撃し始める。装甲の薄いゴルゴーンは一撃で爆散して強酸の飛沫を周囲の幻獣に撒き散らす。
その前にマズルカにどこで聞いたかわからないが5121のオペレーターのお約束を先に言った事に突っ込みを入れると同時にもう一発撃ってリロードしながら狙撃地点を変えるために移動開始する。
君島は遊撃として適当(無論いい加減の意ではない)に動くようヤマトより指示を受けている。見た限り各自初手は上々なんだが、そろそろ何かトラブルが起き始める頃合いだ。どれだけ綿密に作戦を立ててもこの世に絶対はあり得ない。君島の懸念は15分後に現実となる。

>ALL


【優斗のレスは後日、全員分の作戦開始レスが揃ったら幻獣サイドのレスを入れます】

13日前 No.81

蛮族白饅頭 @ergou☆Aao/rdZJ3/w ★IZkIgWZ0cr_b5K

【横浜基地/入即出 やる夫】

そして翌日正午。午前中のやる夫はプログラム技能習得修練をそこそこにして
ローンウルフと魔女ノ旅団そして君島達の合同訓練に見学に来ていた。
当初は別世界の存在同士、すぐ連携が取れるかは未知数だったが
意外にもそんなことは杞憂だったようで歩兵部隊としての錬度も高いしすぐにそんな考えは頭から消えた。
だが君島の乗るような人型戦車との連携はやはりそうはいかないらしい。
何事も初めてだらけなのだから致し方無いがだからと言って今のままというわけにはいかない
戦いの日まであと少し、かなり気合の入った訓練が目前で行われているのを見る。

(やっぱりいきなり全員の連携取れないのが見ててよく分かるお)

やる夫のような素人とは根本の違う正しく戦いのプロフェショナル達も
別世界の者同士でも連携するのが難しいのだろうが当然そのままでは居られない。
だから何とかしようとしている彼らの姿からはどうしてか目を放せなかった。
そんな時、マズルカから声を掛けられ弁当を渡される。

「いきなり見ず知らずの相手同士なんだから仕方ないんじゃねぇかお?
時間が足りないとかも言ってられないから皆一生懸命だお…
一人だけ頑張っているなんて言うつもりはねぇけど、やっぱりみんなも大変なんだお」

戦いの日は差し迫っている以上時間も限られている中で頑張っているのは自分だけではないのが良く分かった。
マズルカは足を一番引っ張るのは自分達だと言っているが

「それでもよくやっていると思うお、やる夫も皆に負けないように早く使い物になれるようにがんばるお。
おっ美味そうだお、ありがとうだお!う、うめぇおこれ今度作り方教えてくれお!」

やる夫もまだまだその一人前以前なのだから、早くその輪の中で使えるようになれば負担は少しは減らしたい。
そう思いながら差し出された弁当を笑顔で受け取り一口サイズのパイの包み焼きを食べるがこれまた美味しい。
なぜ作ったか理由は聞いたが、それを抜きにしてもやはり美味しいものは美味しい。
是非今度作ってみたいと思いマズルカに作り方の教えを請う。

その後も訓練は続き、動作不良に陥った拳銃をマズルカが覗いてローンウルフに殴られるということもあったが
最後まで見学し終わり見せてくれたことに礼を言った後足早に去った。
やる夫もやる夫でハードボイルドペンギンとの修行、電子妖精作成の為に技能習得修練とXAN-斬-と装備の手入れ等で
あっという間に日を跨ぎ――

【横浜基地→横浜戦線/XAN-斬-/入即出 やる夫(蛮族装備)】

大規模反抗作戦Earth Daybreak当日

XAN-斬-に乗り込んだやる夫は全身震わせていた。そして緊張もしていたし冷や汗も止まらず
心臓も何時も以上に高鳴っていたが今までと違うのは恐怖には支配されていなかった。
今は必死で己の好きなエロゲソングメドレーをIpodを流してテンションとモチベーションを上げようと努めながら

「これから戦いが始まるお…みっとも無いところ見せるけど最期まで付き合ってくれお」

震えた声で相棒であるXAN-斬-に声を掛け、間髪入れず

『入即出 やる夫、XAN-斬- 出るお!!』

フォトンマットリングを稼動させて横浜基地から一気に飛び立ち横浜戦線にまで今出せる全速力で辿り着く。
そこで符丁の更新やら黒いスーツかどうたらこうたらという話が通信で全員に知らされる。
一応頭に入るくらいまだ話を聞けるぐらいの余裕があり

『こ、こちらXAN-斬-、ふ符丁変更 了解(ヤー)!』

声震わせながら返答を返し、地平線には無数の砲弾が降り注ぎ
航空戦を繰り広げている連中も盛大に戦っているようでゾンビヘリが多数落ちているようだ。
そんな中やる夫は地上の前線で飛び回っていた。建物があれば張り付き幻獣に見つからないように様子を伺いながら。
逃げている訳ではなくただじっと暫くそうしているとゴブリンとの大集団がゾロゾロと現れ始め二百や三百では効かない数。
やる夫を殺そうとした連中が正しく目の前に居る事でパニックになりそう、

だった。

しかし今の彼は目を背けず、両手にはクナイを出現させ張り付いていた建物からXAN-斬-が飛び出すと
落ちながら回転してクナイをばら撒くようにゴブリン達の影に突き刺し影縫いの術で動きを止め、
地に完全に足が付く頃にポシェットからアクナギノツルギを取り出しながら

「いくおXAN-斬-!戦闘開始<オープンコンバット>!!」

一気にフォトンマットで飛び出して加速、動けないように縛り束になって立ち塞がるゴブリンを凄まじい勢いで只管ぶった切りながら前に進む。

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

自身を襲った悪夢を振り払うように太刀アクナギノツルギで徹底的に斬り付けて斬って斬って切りまくる
トラウマに自ら決着を付けるべく振るい続ける狂戦士―ベルセルク―の咆哮。
流れに任せるがままゴブリンの集団を9割半方を切り伏せ、流れが崩れないように進み続けるが途中で影縫いに引っかからなかった
三体のゴブリンが襲い掛かってくる。

「外したか!!だが!!!」

空いている片手ですぐにクナイを取り出して三体の喉元に投げて消滅させた瞬間、ゴブリンリーダーが出現し
手斧を投擲し、アクナギノツルギを落とした後再度手斧を持ったゴブリンリーダーが飛んで勢い良くXAN-斬-に斧を叩きつけ
馬乗りの状態になる。

「う、うわぁぁぁぁ!!」

蘇る痛みの記憶―確実な死が迫ったあの時を思い出し、極限まで恐怖が高まり限界を超えたその瞬間

やる夫の中で何かが切れた。

「!!!!!!!!!!!!」

XAN-斬-に狂ったように斧を叩きつけるゴブリンリーダーに片腕に仕込んでいるクナイを手元に出現させて
手斧を弾き、今度は両手に出現させたクナイで引き裂いてゴブリンリーダーを消滅させる。

「…こんな…こんなもんかお…」

心底から恐れていた物がこんなにも呆気なく消え死ぬ。
そんな幻獣に対し今彼の中では

こんなものか

ただそれだけ。
やる夫が死ぬほど恐れていたのはこんな程度だったのか
いや殺せる力があったからこそそう思えるのか。
そう考えると逆に冷静になっていき、此処が戦場ということを思い出し
倒れていた状態のXAN-斬-を起こしアクナギノツルギを急いで拾う。
直後、残った動けないゴブリン達の周りには桜の花びらが舞い散り
突然ゴブリン達の背後にXAN-斬-が現れた後、霧散し消える。

「今は何も考えない―考えるのは後だお」

何とも言えない表情をしながらもその言葉には複雑な感情が渦巻いていた。
だが此処は戦場、センチメンタルも何も予断は許されない場所。
次の瞬間にはXAN-斬-の居た場所に生体ミサイルが降り注ぐが既にXAN-斬-はその場所には居ない。
分身で回避し建物の上に立っていると既にミノタウロスに取り囲まれゴルゴーンが周囲に展開されている。

「此処は強行突破と行きますか」

その一言と共に建物から飛び出し、最大数出せる分身を9体出現させまずは取り囲むミノタウロス全てを倒す。
何の臆面も無く呟き迷うことなく分身と共に突撃した入即出やる夫のその姿は今までの姿とは違った。
恐怖を振り切った以前とはまるで違った彼に。

>>マズルカ、all

10日前 No.82

大規模反攻作戦開始 @5121☆stkO0KxpThU ★iPhone=C5jWn466A9

【横浜戦線 上空 輸送機内/竹内優斗(VF-19 エクスカリバー)】

コクピット内で息を深く吸い込み、吐き出す。緊張しているかと問われれば無論していると答える程度には緊張している。
今回の作戦はいつもの二級戦線のものではなく、文字通り負ければ終わりの大規模反攻作戦だ。敗北は日本の消滅を意味する、家族も、友人も、元の部隊の仲間たちも例外なく死ぬ。
結構精神的に負荷が掛かっているが、それでも全てを投げ出して逃げるという選択を取るほど臆病でもなかった。戦うと決めたのはこの機体に触れたその瞬間だ。
両手で頬を叩いて気合いを入れる、ヤマトの通信に返事をした頃には不思議と不安は鳴りを潜めていた。優斗は自分でも分かっていなかったがスイッチさえ入れば戦える方らしい。
曲射砲の一斉射撃が始まり、ヤマトや橋川清太郎が自分よりも先に降下する。優斗はヘルメットを被り直して強く操縦桿を握る、さあ時間が来た。

「竹内優斗、VF-19 エクスカリバー、発進します!」

輸送機からの降下ということで最初は人型のバトロイド形態で輸送機からゆっくりと飛び出す。これで後戻りは出来なくなった、だが不思議と落ち着いている。信じよう、僕なら出来ると。
これは言わば始めの一歩だ、ここでつまずく訳にはいかない、赤い人型戦車のパイロットが高らかに叫ぶ、仲間を守れ、家族を守れ、戦友を守れと。心の底から熱い闘志がゆっくりと湧き上がってくるのを感じる、最初の恐怖やプレッシャーは既に吹き飛んでいた。
ヤマトのフルバーストと橋川の機体がスナイパーライフルによる正確な狙撃でこの戦域のゾンビヘリを一掃していく、地上からも攻撃の光が見えたがアレは霧亥さんとシボさんのコンビだろうか?
これで次のゾンビヘリが後方から湧いてくるまでの制空権は確保したようなものだ、中型幻獣の空中要塞スキュラは健在だが、チャージが必要なレーザーと真下への爆撃しか攻撃手段のない奴らでは戦闘機や爆撃機は止められない。

≪野郎ども、仲間が目にもの見せやがったぞ! 我らも後に続け!≫

空軍のエース達が今までの鬱憤を晴らすと言わんばかりに地上の幻獣たちに猛攻を加えていく。乱れた足並みの立て直しを図る幻獣に容赦のない爆弾の雨を叩き込んでいく。
烈火の如き攻勢の後に一時帰投の為優雅に旋回していく彼らに一瞬見とれかけるが、直ぐに我に帰るとレーダーを見る。ゾンビヘリ現状ゼロ、スキュラの数は16、ミノタウロスとゴルゴーン合わせて……ダメだ、レーダーが中型幻獣を表す紫に染まって正確な数が分からない、少なくとも50はくだらないだろうが。
今は敵の前線が乱れている、前衛にミノタウロスを置き後衛にゴルゴーンという鉄板のパターンを取れないでいる今が好機だ。

≪こちら竹内、地上部隊の援護に回ります≫

ガウォーク形態に変形して高度を維持してブースターを吹かし前線に到達すると、決して軽くない傷を負い足並みを乱しているゴルゴーンを集中的にガンポッドとレーザー機銃で銃撃を加えて一体ずつ丁寧に撃破していく。
そして敵の攻撃がこちらに向く前にファイター形態に変形して即座に離脱、ヒットアンドアウェイを実践する、逃れた先に同じ部隊の機体の反応を見つける、これはやる夫くんか。

≪竹内より入即出機へ、援護は必要ですか? どうぞ≫

小型幻獣を鬼のような勢いで討伐していくやる夫、彼はこの作戦が初陣のようなものだった筈だ。
初陣の時は必要以上に緊張したり恐怖したりするものだ、戦いを見るに彼が自棄になっているとは思えないが、状況が許す限りは彼に気をかけていこうと前々から思っていたところだ。ゾンビヘリは移動速度が早いから増援に来るのは早いだろうが、まだ時間はあるはずだ。

>入即出やる夫、ALL

9日前 No.83

カリー @karikari10 ★Android=GZn0EZmRVy

【横浜戦線 上空→地表/橋川 清太郎(Blitz griffon)】

「何て制圧力だ……」

シボの機体から射出された誘導弾が、ゾンビヘリの集団を一網打尽に撃墜していく。
レーダー表示の一部分が丸ごと塗り替えられるのを、畏敬の眼差しで見つめる。
その方面での特化型であることは知っていたが、たった一武装でここまでの戦術効果を発揮するとは。

「! 砲撃か」

間を置かずモニターに予測射線やカウントタイマーがリアルタイム送信された。射線の座標は今自分達がいる空域より更に上方に位置している。
タイマーが秒を刻む度に神経が張り詰めていく。受信データを見る限りフレンドリーファイアの心配は皆無とわかっているが、それでも多少意識してしまう。
やがてカウント表示がゼロになり砲撃が実行される。撃ち出された弾体は、瞬きすら許さぬ速度で予定通りの軌道を通り過ぎスキュラタイプの一体に着弾、豪快に破壊した。その後同じシーケンスでもってもう一体のスキュラを撃破。二度の轟砲を終え冷却のため一時沈黙する。

「あれは、やる夫の……」

地表の戦闘エリア、その中でも特に混雑している部分をズームで確認すると、XAN-斬-の姿が見えた。ゴブリンタイプ相手に得意の白兵戦で圧倒している。凄まじい勢いで長刀型武装アクナギノツルギを振るい、次々と膾(なます)切りにしていく。

(……本当に新兵なのか?)

率直にそんな感想が出た。彼の動きは明らかに新兵のレベルを逸脱する。XAN-斬-の機体性能もあるのだろうが、白兵戦を基軸にああも立ち回るのはセンスと経験がモノを言う。

「!」

一瞬の隙をつかれ、ゴブリンリーダーが一気に優位に立つ。
まずい、あれではあと数秒と経たないうちにトドメを刺されてしまう。
すかさずPierce blowの銃口をリーダーに向け、やる夫の援護を試みる。

「なっ……これは!?」

しかし、次の瞬間XAN-斬-の様子が一変し独力で危機を脱した。そしてあっという間にリーダーを葬る。
土壇場で何かが吹っ切れた。否、箍(たが)が外れたというべきか。その後彼は分身などを用い、更に洗練された動作で瞬く間に幻獣達を蹴散らしていく。

「おっと、こっちに集中しないと」

レーダーに視線を戻し、数を盛り返してきた幻獣に注意を向ける。他人の活躍にばかり見惚れるわけにはいかない。自らも率先して撃墜数を稼がねば。
やる夫の方には竹内が援護を提案してくれたようだ、とりあえずの心配は無用だろう。

「……よし!」

意を決し、ある武装の使用を決断する。幻獣側の前線が安定していない今が好機だ。
淀みない手つきでコンソールを操作し、武装変更する。瞬時に機体がプログラムを受理、Pierce blowを元あったウェポンラックに掛け直す。そして超高出力大口径電磁熱線砲Rays of the□sunを取り出した。
その重量と放熱時間ゆえ使い勝手は最低クラスだが、そこに目を瞑ってもお釣りがくる程の火力を誇る。まだ混戦状態になっていない今ならば本領を遺憾なく発揮出来る筈。
一気に地表10m程度の超低空まで降下、スラスターでのホバリングをしつつ構える。

《こちら橋川、本機も重火力兵装を使用します。射線に重ならないよう注意して下さい》

シボに倣い各味方機のレーダーに簡易的な射線データを送信する。それと同時にエネルギーのチャージを開始した。実弾兵装とは一線を画するフォルムの銃口に、破壊の光が収束そして凝縮していく。五秒程かけて電熱エネルギーは銃身内で増幅され、開放の時をいまかいまかと待つ。

《……発射!》

射線上に飛び込む恐れのある機体がいないことだけ確認し、迷うことなく砕滅の輝きを吐き出した。特大サイズの光条は中型幻獣の集団、その一部を飲み込み容赦なく消し炭へと変える。
レーダーを埋め尽くす紫が目に見えて減少した。

「こんなもんかな」

確かな手応えに基づいた笑みを浮かべ、味方へ損害がないのを確認する。シボ程ではないが敵軍勢に打撃を与えられた筈だ。
直ぐ様冷却を開始、バックパックへ再度格納した。

まだ作戦は始まったばかり、力み過ぎて途中でバテるような事態は避けるべきだろう。

>>all

4日前 No.84

鋼鉄の棺桶/リベリオンウィッチ @izuma☆VNvX9naPtFo ★XdmdoCx531_vqN

【横浜基地〜横浜戦線/地上〜上空/ハーマン・ヤンデル中尉&レイバン・スラー軍曹(61式戦車5型)、レイチェル・A・キャクストン少尉(SR-71Wジェットストライカー着装)】【遅くなって御迷惑をお掛けしました。】


車内から件の技術肌の人間離れした女科学者(シボ)が、短い期間の間で速やかに構築した間に合わせとは思えない機能性を有している戦術〜交戦級のC4I(指揮・統制・通信・コンピュータ・情報※今回の場合、元々有していた連邦陸軍の規格とはまた別で自衛軍、もっといえばそれをベースとしたダイイチ独自の物)システムによるリアルタイムでのデータリンクで齎される陸空に於ける友軍の動きや状況把握を行いつつ――

一方で砲塔ハッチから上半身を晒し、ヤンデル中尉はその生の視界で繰り広げられる連隊規模以上の特科火力による榴弾と多連装ロケット(MLRS)による盛大な準備砲撃と、其処から繋げる形で開始される(ダイイチ)の機動兵器、主に空中機動可能な機体による空挺降下からの斬り込みを双眼鏡で確認し、戦術レベルでの戦況の変化を確認する。

同時多目標照準(マルチロック)による指向性重エネルギー兵器の色とりどりの火線と、更に後方から飛来する多数の長距離誘導兵器及び凄まじい弾速で飛来する電磁投射砲(レールガン)システムによる間接火力支援が元は自衛軍(学兵)が運用していた戦闘ヘリ(きたかぜ)や(うみかぜ)の被撃墜後の成れの果てである(ゾンビヘリ)と中型の飛行種(スキュラ)と幻獣側の砲兵とも言える(ゴルゴーン)が墜され消し飛び、続く面々の射撃を中心とした攻勢でその大半が無力化されていくのを見ながら

ヤンデル中尉「“露払い”としては上々だな。―――此処からは“後詰め”如何」

大っぴらに、そして大胆に…(地獄)の堰は切られたのだ。もう止まらない、止められない、止めてはならない。――最前線にてこのエリアを受け持つ自衛軍の正規機甲連隊(“可憐”等の重ウォードレスを含む機械化随伴歩兵付き※事実上の機甲戦力を中心とした諸兵科連合である)及び北海道からの増援の師団規模の機甲戦力、そしてヤマト旅団長から(預かった)歴戦の学兵たちで構成された(堅田女子α戦車中隊)、突破に伴う地上兵力としては規模も大きく士気も非常に高い(無論、もう後が無いことも影響しているだろうが)、少なくとも今のところは

―――

掲げた信号拳銃、そしてポウッという間の抜けた音と共に打ち上がる赤い信号弾。


同じく並んだ各発起点から進発の信号弾が上がる。先行して侵攻を開始する友軍の人型戦車、直掩の戦闘ヘリ(きたかぜ・うみかぜ)群、そしてその後方からその後方から続く自分達も含めた各種AFV群、照明弾の明かりに照らされて鋼鉄の棺桶の群れが広がる廃墟を轟音を響かせ揺らしながら進発していく。ハッチを閉めて車内に引っ込んだ狂える戦車長もとい狂える戦車中隊長はヘッドセット越しに応答する(ダイイチ)の(風渡り)と同じく自車と僚車もまた呼応した。


ヤンデル中尉≪此方旅団第一戦車中隊、各車ともに通達事項並びに符丁更新了解。作戦行動を開始する。――ストライダー01より各車、前へ!≫


―実際の所、あの後(顔合わせ)した際の彼女ら(彼ら)の反応は様々だった―そして概ねその大半は快いモノとはある意味間逆のモノだったのは言うまでも無い(本人の纏うアレな雰囲気や態度を見れば分からなくも無いが)、それでも一応は部隊としての体を維持出来たのは演習で見せたヤンデルの高度な手腕と技量、そして意外にも両者の間を取り持つスラー軍曹の地味な努力の賜物だろう。



――先頭を指揮車である61式5型が陣取り、左右後方を堅田女子α戦車中隊の74式改が固める、更にその両脇――は同じく他部隊の指揮車両(現地自衛軍の車両は74式改で北海道からの増援の戦車隊の車両は90式である)、突破陣形は自然、ポピュラーなパンツァーカイル(くさび形陣形)、戦車部隊の後方はIFV(歩兵戦闘車)やAPC(装甲兵員輸送車)が占めている。“露払いの露払い”で準備砲撃や機動兵器・人型戦車・航空戦力による“掃除”が終わった後に地固めとして機甲戦力が続き、重要拠点奪還後の市街戦に備えウォードレス兵を満載した輸送車両を素通りさせて損害を抑えていく寸法になる。


ヤンデル中尉≪ストライダー01より各車へ、接敵後射程内に入り次第自由射撃を許可する。先は長い、無駄弾は撃つな。≫


先の準備砲撃及び空挺降下した(ダイイチ)の面々の強打によるショックはかなりのモノらしく、態勢を立て直さんと進出させてきたスキュラとゾンビヘリが叩き落された時点で強引な突破自体は容易だ。――各車の同軸機銃ががなり疎らに点在しているゴブリンの小規模な群れを薙ぎ倒し、尚且つ轢殺してそのまま突き進み続ける。

――地上部隊の初期の(食い破り)は現状のところ順調である。


≪投下!投下!≫

≪ワイバーン03、効果確認――そのまま奴らを焼き尽くせ≫

攻撃機から投下されるナパーム弾が広範囲へ業火を広げ、小型から中型幻獣を巻き込んで舐める様に焼き尽くし、集束爆弾(クラスター爆弾)が続いて幻獣の砲兵たる(ゴルゴーン)の一群を爆発の渦に飲み込んでいく。無誘導兵器が多いが、火力に問題が無いのはこれらの兵器が元々面制圧用途に向いている物だからというのもあるが、純粋に搭乗員の練度の高さも伺える。

砲撃に続いて散開し地上部隊へのCAS(近接航空支援)に当たる空自のF-4戦闘機及びF-1支援攻撃機、しかしそれとは別にF-15戦闘機数機は搭載しているスパロー中距離AAMによるスキュラやゾンビヘリ相手の空対空戦闘へ移る。…とはいえゾンビヘリに関しては増援以外は粗方撃破されているので、自然――スキュラへとその照準は向けられていく。

―――



――

“それ”はまるで(空)に誰かが“切れ目”を入れたような蒼い光の軌跡――恐らく目撃した者はソレが航空機のモノとは思わないだろう。

何せ、ソレがあまりにも不確定なランダムめいた軌跡を辿っている事と――何よりソレが(速過ぎて)目視での追尾が困難だからだ。

――

錐揉みからの戦闘空域突入と同時に、リベリアンウィッチは自身の探査魔法(魔導針※ウィッチの魔法式レーダーの様なモノ、元々は“ナイトウィッチ”と呼ばれる夜間戦闘に特化したウィッチ達が主に用いていた哨戒技能であるが、魔法力の応用技術向上によりユニットを経由してある程度は機載レーダーとして扱える様になっていた、なおレイチェル中尉の物は自前の物とユニットの機能の併用。)を最大探知領域まで広げ、“敵”のレーダー上の識別と位置情報を更新。

先ず目に付けた目標は3体のスキュラ、兵装システムで搭載している空対空AAM(AIM-9XM-3Wサイドワンダー)を選択、HMD上に表示されている照準システムがソレらの大型レーザー発振器(主眼)にロックオンサインを刻む。



レイチェル少尉≪ミッドナイト01、エンゲージ!(交戦!)、FOX2!FOX2!≫

そのコーリングと同時に、ユニットの兵装倉(ウェポンベイ)を開放し、コールドローンチでサイドワンダーを2発射出すると共に彼女のジェットストライカーが一層の(加速)を開始――瞬間、瞬時に音速の壁を超え彼女の姿は文字通りの(軌跡)と同義となった。

恐ろしい事に、彼女は自身が発射した2発の空対空ミサイルを(追い抜いて)―迎撃手段を取る寸前のスキュラに肉薄、通りすがりの辻斬りよろしくユニットのガンポッドとメインアームのCマグ(ドラムマガジン)を装着したXM29A2W OICW(個人主体戦闘武器)による近距離での掃射と速射を浴びせ掛ける。

BUUUUUUUUUUUUUUUUN!

PATATATATATATATATATATATATATAN!

ガンポッドは7.62mm、XM29は5.56mmとスキュラを仕留めるには心許ない口径だが、(魔法力)による弾頭コーティングはこれらの破壊力と貫徹力、射程を20mmクラスの機関砲に匹敵するモノへと変貌させている。――それらの射撃は自然、生体ミサイルや小型のレーザー発振器を撃ち抜き、誘爆させ、致命傷に至らずとも攻撃手段を奪い使用不能にしていく。


レイチェル少尉≪――Whooooooooooooooo!!≫


PATATATATATATATATATATATATATAN!

BUUUUUUUUUUUUUUUUN!


…数秒の時間差で追い付いたサイドワンダー二発が灼熱した空薬莢を撒き散らしながら身を翻し飛び去る彼女の背後でズタボロになったスキュラの(主眼)に着弾し爆散、止めを刺す。

ソレを息つく暇も与えず3セット繰り返し――30秒ほどの交戦時間で三体のスキュラを撃破、合間に弾倉(Cマグ)を交換しつつ――彼女は戦場を一筋の(軌跡)として“飛び交い”空中機動可能な遊撃兵として対空・対地問わず、(風渡り)や友軍の援護や支援に回る。

魔法力という得体の知れない力を扱う兵(ウィッチ)に於いて(エース)と呼ばれる所以は幾つかあるが、彼女…レイチェル・A・キャクストン少尉の場合、驚異的なコンマ単位での空間認識能力と、戦術機動に於ける(躊躇の無さ)が上げられるだろう。歴戦のウィッチでも躊躇する様な無謀とも言える軌道――刹那の気の緩みがそのまま(墜落=即死)に直結する様な速度のまま軌道を躊躇無く飛んでのける相当な(スピード狂)という点だろう。

―――



下方を(Blitz griffon)の電磁熱線砲の火線が多数の目標を巻き込みながら通り過ぎて行く。――横目でヒューッ!と賞賛の口笛を吹きながら相変わらず馬鹿げた飛行速度のリベリアンウィッチはその経過を見届け、さてはて現状では特にヘルプコールは無いことを確認しつつ…個人的に(心配)だった“仲間”の上空へ移動する。



結局のところ彼女自身の心配はある意味では無駄で済んだ様で、レイチェルは内心胸を撫で下ろす。――少なくとも彼自身の(努力)の結果は少しずつながら確実に(開花)しつつあるらしい。

レイチェル少尉≪ミッドナイト01よりXAN-斬へ、…初陣って言ってたけど大したモンじゃないか。成る程あたしの心配は杞憂だったみたいで良かったよヤルオ!これでドーテイは無事卒業って訳だね。≫


殺伐としている現状ながら、多少リラックスさせるつもりの軽口ながら色々とアレな発言をオープンチャンネルでするこの海兵上がりのウィッチの感覚も問題かもしれない。


≫入即出やる夫(XAN-斬)、竹内優斗(VF-19 エクスカリバー)、橋川 清太郎(Blitz griffon)、ヤマト旅団長(フリーダムガンダム)、自衛軍、風渡り(海軍第一特務旅団)ALL

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