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【ALL】Eden of Jerusalem【戦闘/シリアス】

 ( なりきり掲示板(フリー) )
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なりフリー+オリなり交流企画 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Gbh

―――かつてその世界には、平穏があった。かつてその世界には、凪の時代が存在していた。
回帰歴3年、西暦で言えば2205年の地球は、リグレッシオーネの教えを基盤とした、神による世界の一括統治が行われる時代。
それを疑う者など、一人たりとも存在しない。神を信じぬ者など、一人たりとも存在しない。
世界中の人々にとって、リグレッシオーネを信仰するということは、当たり前のことになりつつあった。

完全なる、思想の統一。神の支配に反逆した国家は皆駆逐され、最後に残されたのはイギリスと、いくつかの小国のみ。
絶望的な状況の中でも彼らに抵抗を続けていたロンドン対策本部は、いつしか異教徒と見なされるようになっていた。
自分達がやっていることは、本当に正しいことなのか? リグレッシオーネこそが、世界の平穏の象徴なのではないか?
長きに渡る戦いによって疲弊した人々は、導かれるようにして彼らの教えに従い、身も心も神の色に染まり果てていく。
今や、敵は世界。当然の所業に倣わず、リグレッシオーネを敵視し続けるロンドン対策本部こそが、異端分子なのだ。
希望とは、一体何を意味しているのだろう。こんなにも残酷な世界に、希望など存在しているのだろうか。
戦いの始まりすらも忘れさせる、神の時代。もはや、この世界に、凪の時代が訪れることなどあり得ないのだろうか。
時の流れの遥かな底から、その答えを拾い上げることなど、今となっては不可能に近い―――

しかし、確かにあの頃私達は、戦争も紛争もない平和な時代を愛し、何の変哲もない日常に感謝を捧げ……
いつもと変わりない青空に、透き通った笑い声を響かせながら、風と共に世界を駆けていた。
もう一度、あの美しい時代を取り戻そう。もう一度、心の底から笑顔になれるような時代を、この手に掴もう。
"地球"という名の楽園を取り戻すための、最後の聖戦。彷徨いの果てに勇者達が辿り着いた旅路を、月灯が優しく照らす。

【クリックありがとうございます。この物語の舞台設定は近未来、西暦2205年春の地球です。世界にはリグレッシオーネの創造神による一括統治が敷かれ、残された国々は絶望的な状況の中でも、もう一度平和を取り戻すべく戦い続けています。。偶然この世界に辿り着いたことにより、その戦いに巻き込まれてしまったキャラクター達の姿を描くのが、このスレッドの主な目的です。

また、このスレッドでは、なりフリー民とオリなり民が一緒に楽しむことを目標にしております。
オリキャラでの参加は勿論、版権作品をあまり知らないオリなり民の方も歓迎ですので、オリなり民の方も、どうぞご遠慮なくご参加下さい。
なりフリー民とオリなり民、互いに協力しあうことで、よりよきスレを目指しましょう】

メモ2016/09/20 01:43 : 風神少女☆XQ6phrzcKMtR @infernus★F7MrHN45jw_6MN

―――現在は、最終章です―――


最終章:「方舟 -ARK-」

仰ぐ星空。その遙か先に見えたのは、崩れた世界、そしてクレーターの海。創造神によって破壊され尽くされた世界に残された、唯一の希望。

蒼い惑星に刻まれた思い出達が、螺旋を描いた。あの日の記憶、繰り返す妄想。人々はそんな絵空事より、"自分らしくなりたい"と願いを抱く。

窓から覗く安らかな太陽でさえ、混沌とした運命の欠片に過ぎないというのか? 遠く遠く、流れゆく星を眺め、勇者達は世界の行く末を見やる。

宇宙の果てに翔る鼓動が、旅人達を乗せ、聖地エルサレムへと響き渡る。迷いなど、もはやない。後悔など、もはやない。

この戦いが終わった暁には、傷付いていた希望の蕾も、大輪の花を咲かせることだろう。永久に満ちる輝く可能性を求め、勇者達は聖地へ降り立つ。

己が望む世界の到来を確信し、偽神は聖地の地下に広がる未知の世界にて笑う。神に抗う意味などない、もはや奇跡など起こるはずもないのだと。

明日を夢見る幾千の原子達。聖戦の果てに待ち受ける未来は、永劫の凪か、はたまた光なき深淵か。幻想の渦をすり抜け、方舟が時を超える。


ルール&プロフィール:http://mb2.jp/_subni2/19356.html-1#a

役職一覧:http://mb2.jp/_subni2/19356.html-2#a

世界観・組織解説:http://mb2.jp/_subni2/19356.html-3#a

各陣営の目的:http://mb2.jp/_subni2/19356.html-4#a

最終章のロケーション:http://mb2.jp/_subni2/19356.html-27#a

募集板:http://mb2.jp/_nrs/4145.html


・現在イベントのあるロケーション

エルサレム:最終決戦

神の庭:最終決戦

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英国女王 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【神界/神の庭/クイーン・エリザベス5世】

悠久にも思える方舟との拮抗。徐々に味方の絶対防御が押し負けていく感触が肌を伝う中、女王は激戦の果てに、真なる神の姿をその双眸で然と捉えていた。
彼女はただ、そこに在るだけ。存在するだけで周囲を浄化し、世界の法則すらも塗り替える星の意志の存在に、女王は深い畏敬の念を抱く。
星の意志の協力が得られなければ、自分達はここへ辿り着くことすらも出来なかっただろう。新たなる凪の時代を手に入れられたのは、彼女の助太刀があったからに他ならない。
神聖なる力によって浄化され、方向を転換する方舟。邪悪なる破滅の舟は、大いなる希望の舟となりて、世界を乱す偽神を穿つべく一直線に突き進んでいく。
結果として、ネフィリムは自分自身が呼び寄せた大災厄によって、その身を滅ぼされることとなった。静寂が訪れた神の庭には、一輪の白い花が咲き誇る。

「この結果は、全ての人員の奮闘の成果です。私は国家を代表して、この戦いに身を投じた者達全員に、感謝を述べさせて頂きます」

ノヴァに続いて、女王もイギリス軍、及びここまで共に戦ってくれた者達の奮闘に感謝の言葉を捧げる。この内の誰か一人でもが欠けていたならば、この戦いで勝利を収めることは出来なかっただろう。
王族らしく、気品ある振る舞いで礼をする女王に、足立が声を掛ける。他の皆はまだ気付いていないようだが、彼の身体は徐々に薄くなり始めていた。
足立の口から述べられたのは、一足先に帰るという言葉と、セシルという少女への伝言。エリザベスは彼女と面識を持ってはいなかったが、伝言を授かったからには、責任を持って当人に届けなければなるまい。

「貴方と共に戦えたことを、私は本当に嬉しく思います。どうか、貴方自身の世界でも、ご武運を」

女王がそう告げると同時に、彼の姿は完全に消えて見えなくなった。異世界の者にとって、本来この世界の結末など、どうでもいいことであったのに違いない。
それなのにも関わらず、自身の命を危険に晒してまで、最終決戦へ馳せ参じてくれたことには、なんと礼を述べればいいのだろう。彼もまた、勇者の一人であることに間違いはない。
エリザベスは心の中で、足立に対する最大限の賛辞をもう一度贈りつつ、先頭に立って神の庭を後にする。それはさながら、戦勝を記念するパレードの行軍であるかのようであった。

>ウィル・S・シヴァルリィ、ユース・ベネルド、シノ・クリーク、ヴァレーリア・ニカロノワ、足立透、ヴィクトーリア・ダールグリュン、クラウス・V・ラインヘルツ、スターロード、オーネット、リプレイサー
【これにて女王もエピローグへ移行します】

1ヶ月前 No.1908

人と神の違い @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【神界/神の庭/ユース・べネルド】

「お前には壊した先のビジョンがない。ただ壊して支配したいだけなら、我儘な子供と同じだ!」

なおも敵の存在価値を否定し、神の時代の到来を宣言するネフィリム。だが自分達には夢がある。凪の時代を掴んだ後、何をしたいかが決まっている。対するネフィリムが望むのは相も変らぬ停滞の世。自分にとって都合のいい世界にしたいから、反抗する奴は全て滅ぼす。全て屈服させる。これではデパートの床に転がり、手足をバタつかせてねだる子供と何も変わらない。そんな奴の独裁はいつまでも続かない。だから対策本部に追い風が吹き、星の意志も自分達の側についてくれたのだ。今や三柱を含めたリグレッシオーネの戦力は壊滅、支配下にあった地域も解放されている。残るは本丸・創造神ネフィリムのみ。

攻め落とされる時は近い。

「水無月...皆...人間の勝利だ!」

星の意志の加勢により方舟と厄災の嵐は全て向きを変え、放った本人であるネフィリムに襲い掛かった。ここまでの激しい戦いが嘘であるかのような、呆気ない悲鳴。断末魔にもならないそれが掻き消えた時、そこに創造神の姿は無かった。終わったのだ。美しく取り繕った仮面の下で暴虐の限りを尽くし、一度は異能者達を元の世界に叩き返した彼女は、他ならぬ自身の巻き起こした渦に沈んでこの世を去った。それはまるで自分の力に飲み込まれたかのよう。絶対なるが故に驕り、驕るが故に絶対ではなくなった。それがネフィリムの戦いの顛末といえよう。
何はともあれ激戦に幕が下り、勝利に吼えたユースは魂が抜けたようにへたり込んでしまった。これで使命は果たしたし、水無月も安心して眠りに就くことが出来る。やり遂げたのだ。

「そうだ、ヴェル!足立さん!

...二人のフォースを感じない...?」

邪神戦を共にした二人に礼を言おうと飛び起きるが、そこに足立の姿は無い。ヴェルが放っていた圧倒的な異次元生命体のフォースすら感じられない。それは二人が相当遠くに行ってしまったことを意味しており、少なくともこのエルサレムの地にはもういないと考えられる。あの二人の事だからきっと無事なのだろうが...せめて一言お礼を言いたかった。もし若者のノリに付き合ってくれるなら、三人で写真でも撮りたかった。まだ青臭い少年と、ちょっと斜に構えてるけど憎めない青年、そして見た目のおぞましさからは想像もつかない探求心を持った、可愛い怪物。誰もが首をかしげる奇妙な構図になるだろうが、同時に一生の思い出にもなったはずだ。少し寂しい。

「またいつか会えるよな。その時は警備隊長と水無月も一緒だといいな。

さあ、帰ろう!」

写真を撮らなくとも二人はココにいる、と胸に手を当てて前を向く。今は難しいことを考えるより、戦いが終わったことを素直に喜ぼう。

レオニードと昼食をとった、あのロンドンの建物が待っている。

>神の庭ALL

【ユースもエピローグに...】

1ヶ月前 No.1909

black @bass3 ★m3411KbiOz_JdE

【元の世界/刑務所・夜/足立透】

「んっ……んんんふぁーーーーーーー……あ〜」

さって、ありがちな帰還の描写って言えばそれまでだけど、どうやら戻ってきたみたいね。もっとも“夢オチ”にはなってないけど。

(ご武運を……か)

まったくあの女王サマは最後まで律儀だよ。ご武運も何もボクの世界じゃボクは既に敗者。罪人。役目の終わった人。2件の殺人+aで服役中。ねっ?世の中はクソで世界は歪んでねじ曲がっていて現実は非情で残酷でしょ?

「今は……真夜中か」

にしても我ながら妙な体験をしたもんだよ。陣営取り換えられてロンドンに放り込まれた時は本当にどうしようかと思った。でも、なんだかんだでラスボス戦までついて行ってラスボス撃破までいくことができたんだよなぁ……ボクみたいなやつが

「ふふ………」

あっ いけない。なんか顔がにやけそうになってる。夢同然の些細な出来事だったってのに。ボクはどうしちゃったんだろう………えっ? なに? 今まで散々黙ってたのに……エピローグなって出てくんの?

(あー……なるほどね。おかしいと思ったのはそういう事……)

ネフィリムの方舟が出現した時、不思議に思ってた。“立ち上がれたこと”“ペルソナが発動したこと”“ペルソナの威力が普段と段違いだったこと”。どうやら“内側”が色々手まわしてたらしい。まっそうだよねぇ。自分で言うのもなんだけどあんな展開になるキャラじゃないもん。ちなみに“内側”は今回は最後までボクの中。ボクが意識を手放さないと表には出れないからね。

(まっ……そんなことだろうとは思ってたけどさ………えっ!?………もういいから、ひっこんでよ)

まったく好き勝手言ってくれるよ。そこまでやっておいて、それ以外のことは干渉してないとか………全ては兵どもが夢のあと。もうあの世界に呼ばれる事もない。あの世界の出来事もやがて現実に埋もれていく。

(……なにも変わらないさ)

元の世界に戻ってボクは罪を償う。取り調べにも素直に応じて今は自供だけの殺人だけど立件できればボクは無期懲役か死刑か。二度と表の世界には出ることもない。外側から見ればボクは模範囚ってことみたいだけど。ボクとしてはゲームに負けた代償を支払っているだけ。

「………ふぁーーーーーーーー……寝よ」

【元の世界/刑務所・昼→夜/足立透】

『なんだ、足立。いつもはやる気なさそうなのに』

「別に……いつも通りですよ……っと」

刑務所内の矯正プログラムには色々ある。運動、宗教(告解)、そして今やってる工芸。まっ……手先は器用な方だから銃の手入れとかもきっちり分解してやってたし。

『へぇ……いつも通りねぇ……休憩の時に鏡で自分の顔見てくるんだな』

「?……はぁ……」

監督役が色々うるさい。いつもは作業中に声をかけてくることは稀なんだけどね。一応、模範囚やってるから注意受けることもないし。

『おや、何かいいことありましたか?』

続いて告解。別に今更罪を悔い改めて……って感じじゃないんだけどね。貴重な外との接触窓口というか息抜きの機会なんで利用してる。意外と制約みたいなのは緩いんだ。無宗派は勿論、仏教やプロテスタントなんて異教徒だって利用できる。ちなみに告解はカトリックの制度。で、ここでもさっきの監督役と似た様な声をかけをされた

「あるわけないでしょ。殺人2件に他の罪状もある罪人に」

こんな軽口も許される。告解室って呼ばれる部屋に告解師とボクの二人。部屋には窓もあって陽も入ってくる。今頃八十稲羽と………

「って……新聞っすか。罪人を前にした仕事中に」

『はは……堅い事はいいっこなしですよ。ほぅ………イギリスが正式にE○を離脱するみたいですね』

この告解師の先生意外とフランクで職務に忠実って感じじゃないのが悪くないと思う。そしてイギリスの単語が出た瞬間、不覚にも反応ちゃった。そしてそんなボクをこの告解師の先生は見逃さない。

『イギリスに興味が?』

「いえ………」

『そうですか。でも、今日のあなたはどこか楽しそうだ』

そんなやり取りからしばしして告解の時間も終了。その後、ことある事に声をかけられて1日が終わった。まったく……なんだってのよ。

(あーはいはい。認めますよ)

自分の房に戻ってベッドに横になって天井を眺める。どうやらボクは少し変わったらしい。それもあんな夢同然の出来事で。まったく本編じゃ終盤まで三枚目でやり過ごしてたってのに。

(今頃、みんなはどうしてるかねぇ……)

まっそんなこんなでボクのエピローグはこれで終了。まっ、戻った現実でボクがこれからどうなるのかボクにも分からないけど。さって……ここからまた場面はロンドンに戻って後日談(エピローグ)が展開されるよ。じゃ、ボクはこれで。

【これにてひと足先に足立透の物語を終了します。ありがとうございました。ロンドンでのエピローグ楽しんでいきましょう】

1ヶ月前 No.1910

Knight of Light @sacredfool ★cHmw1TkUC9_Q1n

【神界/神の庭/ウィル・S・シヴァルリィ】

 偽神は滅んだ。凪を望む意志の下に、光の粒と消えたのだ。ネフィリム・エレヴァツィオーネ、その完全なる消滅。

「星の意志――勝ったんだな、俺達……」

 手にした光の剣が次第に弱まり、虚空に消える間際、確かに目にした。眼前に浮かぶ白い少女の形をとった、意志を。呆然とそれを見て居た。彼は確かに、凪を望む者達の一端だったのだ。偽神が齎したはずの大災厄を浄化し、神の舟に変えて、偽神を討ち果たした。彼は己の役割を果たすと、振り返り際に空へ溶けて回帰した。後には静寂が皆を讃える。戦場だった場所に小さな一輪の花が咲く。……星の本当の役目は他にあるのだ。寧ろ彼の行動は異例。これからのことは、自分達自身が舵を取らなければならない。
 司令官が勝利を宣言する。かくして適合者の出現する極大感染に端を発する9年もの因縁は完全に終結することとなった。戦争としては短い。けれど、恐らく人類の闘いの歴史では最も大きく激しいものだっただろう。この戦いに勝利できたのは、戦いに臨む者一人一人の意志の賜物である。皆が凪の再来を信じ、全力を尽くしたからこその勝利。多くの、尊い犠牲の上に立つ恒久の平穏。これから訪れるのはそれだ。

「この場の誰か一人でも欠けていたら、今の勝利は無かっただろう。信じる意志の、勝利だ。ありがとう、みんな」

 英国軍、女王陛下。対策本部の精鋭隊員たち。三度力を貸してくれた異世界からの来訪者。数えきれないほどの犠牲と、数えきれないほどの加勢。それがあっての今だ。彼らへの敬意に、改めて頭を下げた。
これから、新しい時代が始まる。暗く苦しいリグレッシオーネの時代は終わり、新たな凪の時代が始まる。それが永遠と称されるものになるかどうかは、これからの人間が決めることだ。人間の可能性に賭けてくれた星の意志に報いる為にも、自分達が率先して新たな時代の基盤とならねばならない。偽神を倒したからといって全てが解決するわけでもない。寧ろ問題は山積みなのだ。それらはきっと自分一人では立ち向かえないものだと思う。しかし、共に手を取り合える仲間がいる。彼らと共に在れば……どこまでもゆけるはずだ。それから――伝えなければいけないこともある。ここまで、最も長く時間を共にしてきた、司令官には。

「……これから、忙しくなりそうだな」

 青年の顔には希望に満ち溢れている。女王を先頭に、勇者たちは凱旋する。後に残る、月光の庭。咲き誇る白花。未来はここから始まる。

>>神の庭ALL


【遅ればせながらエピローグへ移行します】

1ヶ月前 No.1911

第二の人生 @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ハイド・パーク/シノ・クリーク】

平和が戻り、つい先日までの張りつめた空気が嘘のようなロンドン。カップルや散歩目的の人々で賑わうこの公園に、人類の未来のために命を懸けたジェダイがいるとはだれも思うまい。事実彼女はそれを武勇伝にするつもりなどないし、ヒーロー扱いで持て囃されることも良しとしなかった。戦いの事を忘れたいのではない。ただしばらくの間、そっとしておいて欲しいだけ...しばらく歩き回ってからベンチに腰を下ろし、行き交う人々を眺める。

「は〜あ、みんな楽しそうよねぇ。恋人なんか連れちゃって...」

足を投げ出して飲み物に口をつけながらぼやく。今のシノはまるで別人だ。髪をサイドに結わえて水色のゴムで縛り、如何にも女子高生といった格好でその場に溶け込んでいる。ゴワゴワした正装や全身を覆うジェダイ・ローブに身を包み、羅刹の如き顔で戦いに明け暮れていた彼女とは思えない。その様は憑き物がとれたと表現するに相応しく、年齢相応の女の子に戻ったことが一目でわかる。それでも"アレ"がないのは少し寂しいらしく、腰元にそっと触れるような素振りをみせる。

「私のライトセーバー、大事に使ってくれてるかな」

今のシノはライトセーバーすら提げていない。そう、彼女はジェダイをやめたのだ。フォース・センシティヴとしてフォースを用いることこそあれど、その力を軍事に利用したり、ライトセーバーを振るったりすることは当分ない。昔から使っていた緑のライトセーバーは対策本部内に保存してもらい、青のライトセーバーはユースが使っている。彼は今後もジェダイの修行を続ける道を選んだが、神の庭でアガデン・クリスタルを破壊したがためにライトセーバーがなかったのだ。使われずに埃を被るよりかは、必要としてくれる人の元にあった方が良いというもの。だから少し名残惜しいが譲った。ジェダイの数は減ったが、その志は確かに受け継がれていったのだ。

ではシノは何を目指すのか?

「う〜、勉強って大変だわ...」

バッグから取り出してパラパラと捲っているのは単語帳。恵まれない子供達のための施設を作ろうと決意し、その夢を叶えるため、まずは学校に通うことに決めたのだ。幼少期に奴隷働きを強いられたせいだが、シノはほとんど学校へ通ったことがない。古いジェダイ寺院の書物を研究したおかげで読み書きは会得しているが、まだまだ学ぶべきことは多い。将来は子供達に「お母さん」と呼ばれるような人になりたいが、そのためにはたくさん勉強し、専門の学校へ進み、資金や協力者も集めなければならない。実現するのはいつになるかわからないが...シノ・クリーク17歳、夢に向かって第二の人生を疾走中である。幸い対策本部の仲間達は知的で頼りになるし、ユースもライトセーバーを譲ってくれたお礼に勉強を教えてくれる。友達とは温かく、素晴らしいものだ。

(そろそろ待ち合わせの時間ね)

ふと時計を見ると時刻は10時55分。荷物を仕舞い、スカートをなおしながら立ち上がる。今日ここで待ち合わせているのは、シノが会いたくて堪らなかった一人の少女。自分と似た過去を持つ妹の様な存在であり、シディカにライトセーバーを振り下ろしそうになった自分を踏みとどまらせてくれた、命の恩人ならぬ運命の恩人。会うのは久しぶりだ。カナンの時に彼女が見せた勇ましい姿は、今日(こんにち)に至るまでシノの原動力になっている。

>セシル

【シノのエピローグを投下させていただきます> <】

1ヶ月前 No.1912

狂気の乱射魔 @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【ロンドン/ザ・シャード/ガレオン】

カツ、カツ、と音を響かせながら一人の男が、ふらふらとこの高層ビルの中にある一室に足を踏み入れる。
職業から性格まで、とことん"戦争屋"であるガレオンと言う人物が来ると言うことは……などと思ってしまうかもしれないが、今回の用件は依頼を受けるためでもなければ、ましてや破壊活動を行うためでもない。
あの戦いの後……まぁ、正直なところ、こちらにとっては生き辛い世の中になってしまった、今更普通に、マットウに生きる、なんて発想はガレオンにはなく、戦いが終わった後は空虚な時を過ごすばかりであった。

しかし、ようやく決心が付いた、そろそろ"戻る"頃合だろうと、やはり自分は戦いの中に在るのが相応しい、戦争がなくなり、金稼ぎの種すら無くなった、平和で……こっちにとっては退屈な世界に長居するつもりもない、そもそもこの世界に知人などほとんど居ないのだ、故に、傭兵一人消えた所で、誰も気にも留めない。

だが……その前に、一人だけ、自分が消える事を、契約終了を言わねばならない奴が一人だけ居る。
他の奴は正直どうでも良い、ちょっと話したか、あるいは幾多の敵対者のうち、どいつが生き残っていたとしても、わざわざ顔を合わせて話す物はない。

しかし……彼女だけは、レミリアにだけは、最後に別れを言わねばならないだろう。

「さて……大方、偉そうにふんぞり返って……と思ったが、ちと早かったか」

一応、先に呼び出したのはガレオンなので、大方何時もの通り、ふんぞり返るように椅子に座って、紅茶でも嗜んでいるのかとも思ったが、居ない。
どうやら、自分が早く来すぎたようだ、とガレオンは一人納得して、持ってきた飲み物をテーブルに置いて、その辺に腰掛ける。

まぁ、忘れられているのなら、それならそれで良い、そのときは誰にも姿を見せずにこの世界を去るとしよう。

「……あぁ、しくじった。 アイツはどう見てもコーヒーを飲むタイプじゃない」

ガレオンは、自分が持ってきた飲み物を見て、一人けたけたと笑う。
普段ならば、皮肉や罵声の一つや二つ飛んできそうな物だが……さて。

>(レミリア)

1ヶ月前 No.1913

新たな人生 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【ロンドン/ハイド・パーク/セシル・ファンデルファールト】

あの戦いから、早いもので数ヶ月が経った。平和な世界が戻ってからというものの、セシルの周辺では様々な事象が変化した。最も大きな変化は、家庭環境だろう。
永遠の凪が訪れたとはいえ、彼女は両親が自分に対してしてきた仕打ちを忘れてなどはいない。セシルが心に受けた傷は深いものであり、彼女はそんな両親の元へ戻ることを拒んだのだ。
その反応を見た父と母はひどく悲しんだというが、自業自得以外の何ものでもないだろう。結果として、彼女はロシアに住むヴァレーリアに引き取られ、親友であるクロエも含めた三人で新生活を送ることとなった。

今まで通うことすらも出来ていなかった学校へ復帰してから、セシルの内面にも変化が現れていた。とはいえ、それは決して良い方向の変化ではない。
俗に言えばそれは、「グレている」と表現されるべきものなのだろう。あれだけ真面目だった彼女は、少し派手目な服装を好むようになり、周囲に対しても反抗的な態度を示すようになったのだ。
ある意味それは、仕方のないことであるともいえる。これまでまともな人付き合いというものがほとんどなかったセシルは、人との付き合い方というものを知らない。
彼女自身が、どうしていいか分かっていない面も大いにあるのだろう。幸いにも、ヴァレーリアとクロエの存在があるおかげで、非行に走るまでには至っていなかった。

「ごめんなさい、遅れました。飛行機に乗り遅れてしまって……」

ロシアからイギリスへやって来るには、多大な時間を要する。しかも、これだけの距離ということもあり、セシル一人だけで、という訳にはいかなかった。
当然の如く、隣にはヴァレーリアがひっついている。おまけにクロエまでもだ。噂によればこの三人は、どこへ行くにしても一緒のことが多いのだとか。
セシルは三人を代表して、シノに声を掛ける。少しだけ待ち合わせ時間を過ぎてしまっているが、まだ時計は11時を回ったところなので、それほど待たせてはいないはずである。

>シノ・クリーク、ヴァレーリア・ニカロノワ、クロエ・オラクルベリー
【無理矢理他人を引き込むクズ】

30日前 No.1914

永遠に紅い幼き月 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【ロンドン/ザ・シャード/レミリア・スカーレット】

ガレオンがザ・シャードへとやって来る少し前、レミリアは花を摘むために席を離れていた。彼女の座っていた席には、当然のように紅茶が置かれている。
イギリス人にとって紅茶を嗜むのは日常だが、レミリアのそれは尋常ではないらしく、これで今日六杯目の紅茶だそうだ。尿意を催すのも仕方のないことだろう。
さて、手をしっかりと洗って戻ってみれば……そこには相棒がいた。完全に自分が元々座っていた席と背中合わせになる位置だ。面白い。ここは一つ気付かない振りをして、彼の動向を伺ってみることとしよう。

まるでそこには何もいないかの如く、レミリアは椅子に腰掛ける。後方から漂ってくるのは、焙煎された豆の香り。これは、コーヒーの匂いだろう。
直後にガレオンはレミリアがコーヒーを飲むようなタイプではない、と発する。この言葉に対し、納得がいかなかったのは、紛れもないレミリア自身であった。

「失礼ね。私でもコーヒーくらい嗜むわよ」

そう反論すると同時に、彼女はカップに注がれた紅茶を一口飲む。独特の甘い味が口の中に広がり、心地よい香りが嗅覚を刺激した。これが、たまらない。
紅茶には、コーヒーとは比べ物にならない良さがある、とレミリアは思う。あちらもあちらで良いものだが、どう足掻いても紅茶に勝つことは出来ない。
いつも通りのカリスマを漂わせる彼女であったが、一つだけ誇張されている部分を挙げているとするならば……やはりそれは、コーヒーのくだりだろう。
彼女が時にコーヒーを嗜んでいるのは間違いない。しかし、そこに砂糖やミルクが入っていないという保証はあるだろうか? 全ての判断は……ガレオンの手に委ねるしかないだろう。

>ガレオン
【戦闘民族故に日常描写で文章量が伸びないエラー】

30日前 No.1915

契約の更新 @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【やりたいことをやる前に巻き込まれた! なんてこった! ってことで、回想と現在で分けます。 ご了承を。 と言うことで分けるだけで済まそうと思ったのですが回想が予想以上に長くなったので回想だけでの投下です。 セシルとシノ、クロエと絡むエピローグはもうちょっとお待ちください!】

【ロンドン/ヴァレーリア・ニカロノワ】

……呆れ返るほど、まるで、あの戦いなど最初から無かったかのような、平和な町並みを見下ろす者が一人。
その名はヴァレーリア・ニカロノワ、少し前までは「リグレッシオーネ補佐官」と恐れられながらも、一人の戦士として最後には自らの手勢と共に創造神と戦った英雄。

だが……彼女は英雄と言う名前に甘んじる事も無ければ、今まで自分がやってきた数々の非道を割り切る事も無かった。
あれから、何ヶ月が経ったのだろうか、大半の連中は異世界に帰還したのだろう、随分と静かになったし、何より、戦争中独特の匂いや雰囲気が消えて、このロンドンの街にも、ようやく本来の姿と言うものが戻ってきている、自分のやった事も、無駄にはならなかったようだと、ヴァレーリアは一人安堵する。

そう、彼女の戦いは、あの日だけで終わっては居なかった、償いか、あるいは自己満足のためか、それは定かではないが、彼女は復興のために尽力してきた。
誰もそれを求めていた訳ではなかったし、強制された訳でもない、だが、彼女はこれを忠実に行い、最後にはイギリスから与えられた立場なども受け取らず、今、契約終了を宣言すべく、全軍を集結させていた。

彼女の周りに物陰から現れたのは、何時も彼女が引き連れていた、補佐官ヴァレーリアの象徴たる「ランツクネヒト隊」に在らず、彼女が、ニカロノワ家当主として率いる騎士隊の姿だ。

「……来たようね――ご足労ありがとう、各自、戦後収拾ご苦労様、あなたたちの腕前は本物だと評判よ。 雇い主として、部隊長として鼻が高いわ」

輸送機が三機、ヴァレーリアと騎士隊の下へと着陸し、見慣れた格好のランツクネヒトの隊員が全員降りて来る。
そう、彼らにヴァレーリアが与えた"最後"の任務は、この戦乱の戦後収拾。 ただの戦闘狂ばかりではなく、理知的で、かといって異世界人のようにすぐ帰る用事がある訳でも、イギリスの王族のような色々な物に追われる連中と違って、ピンポイントで収拾が必要な地に出撃する事が出来る彼らは、戦争終結後のしばらくは、ヴァレーリアの指揮下で混乱の収拾に当たっていたのだ。

……だが、ヴァレーリアは、こんな言葉よりも、彼らに渡すべき物は分かっていた。
彼女の傍に控えている騎士の一人が、巨大なトランクケースを開き、中身の札束を、隊員に対してヴァレーリアが手渡した。

「口座に振り込むとかで良かったのに、揃いも揃って、私から渡される"モノ"が良いなんて、私が無作為に集めた腕の良い集団が、随分と統一された物ね。 さ、然るべき報酬は払ったし……今一度宣言するわ、戦争が終わった、我らランツクネヒトが剣を振るう相手はもう居ない――よって、部隊の解散をここに宣言する。 さぁ、それぞれ次なる戦場に行きなさい、私も、ニカロノワ家当主に戻るわ」

彼らの"希望"に答えながらも、ヴァレーリアは呆れたように笑みを浮かべる、腕だけで選んだ無法者だと言うのに、皆揃って来ると言うのはおかしな物だと。
だが、全ての隊員に報酬を渡し終われば、ヴァレーリアはランツクネヒト隊の解散を宣言した。

……別れの時、だが、傭兵として雇っていた集団だ、そのうちこの時は来ると分かっていた。
そして、彼女の騎士の一人が、代表して言葉を発した。

≪……ランツクネヒトの勇士諸君、ヴァレーリア様をお守りして貰った事、感謝している。 ヴァレーリア様の事、あの少女たちの事、責任を持って引き継ごう≫

その言葉を聞いて、ランツクネヒトの一人がけたけたと笑いながら答えた。

『えぇ、隊長とこの戦争を駆け抜けた事、俺たちは忘れません、お元気で。 ――って言いたい所だが、隊の全員が同じようにあんたから離れると思ったら大間違いだぜ? 隊長サンよ。 さ、邪魔者は引き上げるとしようぜ。 また会おう、戦友』

彼がそんな事を言った後、ヴァレーリアの想定どおり、部隊の"大半は"、報酬を受け取って、彼の言葉を聞き次第輸送機に乗り込んだり、そのまま街に溶け込むように消えて行った。
しかし、一部の人間は、その場に残っていた。

『……と言う事です、今ここに残ったのは、ヴァレーリア隊長に最後まで己の全てを捧げようと考えた馬鹿共です。 ……契約の更新を要請します』

その様子に、ヴァレーリアはさらに笑みを強めた。

「はぁ……報酬、って言うか給料が、もう私の傍に引っ付いていても護衛相応になる だからこそ他の連中は金が減ると引き上げた訳で。 ……好きになさい、帰るわよ、騎士長、新人の教育はよろしくね」

≪……御意に、では≫

「えぇ、いい加減帰るわよ、世話役を残してるとはいえ、何時までもセシルとクロエを待たせてたんじゃあ、親代わりにもなれないわ」

その言葉を最後に、その場から人と輸送機は消えていた。
在るべき場所に戻って行ったのだ、何もかも。

>ALL

30日前 No.1916

剣は日常へ納まる @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【ロンドン/ハイド・パーク/ヴァレーリア・ニカロノワ】

そして、しばらくの時が経った、その間の彼女の生活は、ようやく……あらゆる事から解放されたかのように充実した物であった。
行き場を失ったクロエとセシルを引き取った所で、一応名家たるニカロノワ家の金庫の前には些細な出費しか生まれない、むしろランツクネヒト共を養っていた頃に比べればびっくりするほど安上がりだ。
金銭面の事以外では、元ランツクネヒト隊員の騎士が「隊長!」だの「サー!」など言って来る問題や、その元ランツクネヒトに飽き足らず、元々ニカロノワの偉大なる祖先からこの地と自分たちを守ってくれている北方騎士たちにまで、セシルやクロエ、さらには自分に過保護になりすぎる病気が感染するなどの問題もあったが、これも些細な事。

……いや、絶望的なまでに家事を覚えない上に落ち着く気配が無いクロエ、芯の部分は変わっていないのだが、あまり良くない方向に変わりつつあるように見えるセシル。 あと"何故か"自分以外の誰も、自分の作った自慢の料理を受け付けてくれない問題など。
幸せ半分苦しさ半分な困りごとは少しずつ増えていた、尤も……最初の二つに付いては。

「気にする事は無いわ、他の連中になんて好きに言わせておけばいい、貴方たちは貴方たちで良いのよ。 それと欲しい物があったら何でも私か騎士の誰かに言いなさい、すぐに持ってきてあげるわ!!」

……保護者の彼女がそんな調子なので、仕方が無い部分はあるのだ。
いわゆる親馬鹿、彼女が「過保護すぎる!」と感じている騎士隊と「同じ穴の狢状態」それが現在のヴァレーリアだ。

で、仮にもロシアからイギリスまで恐ろしくスムーズに飛べたのも、ひとえに彼女の財力と、その甘やかしによる物であった。

そして、イギリスのロンドンに到着すれば、身だしなみを整えて即出発、だが、同行するセシルと違って、ヴァレーリアの容姿はあまり変わっておらず、服装のセンスもあの時から何も変わっていないため、シノやセシルと違って「見違える」なんて事は無いだろう。

で、物の見事に遅れた、理由は何故か? ……誰か原因か、と言うより、誰が原因になりやすいか、それは、いちいち語るまでも無いだろう。
とにかく、出る時に、用意していた乗り物を使おうとも思ったのだが、想像以上に部下のセンスが悪く、遅れてしまったと言う訳だ。

「遅れた原因はこちらにあるわ、ごめんなさいね。 久しぶりね、シノ。 見違えたわ」

あくまで、遅れた原因はセシルでもなければ……直接的原因である「もう一人」のせいと言う訳でもなく、自分にあるとヴァレーリアは謝罪したあと、シノの姿を見て、見違えたと発言する。
正直なところ、自分はロンドン復興に動き、それが終われば即座にロシアに帰ったので、彼女があの後、どういう風に過ごしていたかはあまり分かっていないのだ、だからこそ余計に、彼女のギャップに驚いていた。

その時、ヴァレーリアが持っている携帯が鳴り「失礼、当時からの部下から連絡」と断ってから通話に出る。

≪隊ちょ……違う、ヴァレーリア様、如何でしたか! 用意しておいた、我らが誇る最新戦車、女子にも優しい居住性抜群の最新戦車の改造型、誰もが道をあけ、バズーカ撃ち込まれても壊れない、その名もT――≫

「今すぐ乗組員は帰らせなさい。 私に戦争でもやらせるつもりだったのしらね……? じゃあ、もう人と会ってるから、切るわよ。 ……失礼したわね、馬鹿で、主のためなら加減をしらない騎士を持つと苦労するわ……」

あまりにも、酷い物を送りつけて来た部下に対して、ヴァレーリアは冷たく返答してから、通話を切る。
そして、日ごろの苦労を溢すような台詞を吐いた後、最後の「一人」に挨拶するように促した。

>シノ セシル クロエ


【Qヴァレーリアの部下って馬鹿なんですか? A部下だけとは言わずヴァレーリアも含めてどいつもコイツも賢い馬鹿です】

30日前 No.1917

未だ解けぬ"鎖" @zero45 ★LmmmVQnyhu_w96


【レオニードエピローグ(日常に戻れるとは言ってない)】

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/レオニード・クロムハート】

 長きに渡る戦いの日々が終わりを告げ、平和の形を徐々に取り戻しつつあるロンドン。街中を行き交う人々の中に紛れ込みながら、薄手の白外套を纏った銀髪の青年は目的地へ着々と足を進めて行く。向かう先は、誰もが知る"ロンドン対策本部"の本部である高層ビル。建物の入口を通り抜け、受付の者と少し会話した後に、彼はある一室の中へと入る。
 広く開けたその空間を示す名称は、"訓練室"。様々な分野での"戦い"の為に設けられた、トレーニングの場所。最後に此処を利用したのは、丁度ユースと出会った日か。あの日以降、本格的に戦場に駆り出る場面が殆どだったせいか、現在に至るまで一度も利用していない事になる。久々に、此処で汗を流す事になるだろう。

「――そう、何時でも戦える様に準備しなければならない。俺の戦いはまだ、決着がついていない……」

 外套を脱ぎ捨て、上衣がシャツだけとなった状態で、基礎となるトレーニングを手始めに行っていく。体温の上昇と共に、汗の感触が生じて行くのを実感しながら、一通り肉体作りのトレーニングを終えると、その場で立ち上がって拳を構え、何度も空に向かって打ち込みを開始する。現在は"剣"を用いての戦法が主だが、それが使えない状況でも十分に戦える様に、訓練を欠かさない。
 一定の量を終えた後、次にイメージトレーニングを行う。想像するは、"もう一人の自分"。より正確に言えば……自身の、"クローン"とも言うべき存在。"ライオネル"……"賢人"はそう呼んでいた。同じ様に拳を振るい、同じように緋剣を振るう、正に鏡写しの存在。"対話"と"決戦"の間に起きた"再会"の際に剣を交えた時は決着がつかぬままに終わった。
 "賢人"をこの手で斃し、その野望を打ち砕くと共に囚われている"姉"を救出する――それを邪魔する、第一の壁だ。先ずはこれを乗り越えなければならない。

「――戦いへと縛り付ける鎖から解放されるのは、当分先だな……」

 当分の間は続くであろう日課を終え、全身の汗を白いタオルで拭き取り、持参していたスポーツドリンクのキャップを開けて一気に喉へと流し込む。少し休憩した後は、一度"彼"の私邸を訪れてみようか。何か新しい事が解ったかもしれない……等と考えながら、今日の予定を立てて行く。

>ALL

30日前 No.1918

師の跡を継いで @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/屋上/ユース・べネルド】

永遠かと思われた戦いが終わり、多くの仲間は日常を取り戻した。夢を叶えるために歩み出した者、家庭を持ち平和な生活を満喫する者。皆が凪の時代を肌で感じている。長らく押さえつけられてきた反動もあってか、平和であるが故に楽しめることを全力でやっているようだった。そんな和やかな雰囲気には全く見合わぬ男が一人。名はユース・べネルド、離れの林からロンドン対策本部目掛けて全力疾走中である。服装は相も変わらず白色の正装、腰には小道具の数々とライトセーバー。師匠の跡を継いでジェダイ・マスター相応の実力をつけるべく、終わりの見えない修行を続けているのだ。障害物をフォースによる先読みで回避し、建物の壁を蹴って跳躍。その先にあった電柱を踏み台にしての三段ジャンプを成功させると、彼は間近に迫った馴染み深い高層ビルを視界に捉えた。

(風より速く...雲より高く...!)

出入り口など眼中にないといった様子のフォース・ダッシュからの大ジャンプ。間髪入れずに腰のベルトからワイヤーフックを屋上目掛けて射出。命中を示す小気味良い音が聞こえるや否や、ユースは物凄いスピードで壁を登り始めた。やがて頂上が見えてくるとワイヤーを限界まで引っ張り、その反動で一気に屋上へと駆けあがる。成功だ。やっと安定してきた。肩で息をしながらも上達を感じてガッツポーズする。しばらく大の字になって呼吸が落ち着くと、彼はドアを開けて建物内へと入っていった。

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/ユース・べネルド】

フォースを用いた体術の後は、やはりライトセーバー戦の訓練だろう。流石に疲れたので売店でスポーツ飲料と菓子を買い、彼にとって馴染み深い場所である訓練室を目指して歩いた。初めてここに来た日の事は、今でもよく覚えている。このドアを開けたら先客がいたのだ。その人の名は...

「レオニード」

いた。思いっきりいた。自分と同じように相も変らぬ服装と武装をし、訓練に打ち込んでいる。なんだか安心するのと同時に間抜けな声を出してしまったユースは、苦笑いしながら中に入り、疲れているであろう彼に干しレーズンを差し出した。まるであの日の様だ。

>レオニード

【雑な絡みですみません。歴史は繰り返す...】

30日前 No.1919

狂気の乱射魔 @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【ロンドン/ザ・シャード/ガレオン】

ん……今までは気づいていなかったが、よく見ればテーブルの上には紅茶が置かれていた。
どうやら、単純に席を外しているだけで、自分が先に来たという訳でもないらしい。 やれやれ、紳士を気取る訳ではないが、依頼主を待たせていてはな……などとため息を付きつつも、腰掛けて、過去を回想し始めるかのように黙り込む直前に、自分の背後から声がかけられた。

……なるほど、こっそり戻ってきていたか、まぁ、どうでも良いことだ、それより、彼女がコーヒーもいける口なのは驚いた。
と言うのも……まぁ、お子様舌だと思っていたので、そういう想定はしていなかった、それでも紅茶を良く飲んでいる事から、見た目どおりの舌ではないのは最初から分かっていたか、と、ガレオンは持ってきていたコーヒーの苦味について「全く言及する事無く」話を進めた。

「あぁ、飲めるのか? そりゃあ良かった、好きなら、こっちは口を付けてないから好きに飲んでいてくれ、俺はあまり喉が渇いていない」

そしてガレオンは「好きならば」と、自分の分も、別に口をつけていた訳でもなかったので好きに飲んでくれて構わないと発言する。
自分は喉が渇いていないからと……そう、ガレオンは本心から「あぁ飲めるのか」としか思っていない。

――故に、コーヒーの中にほとんどミルクや砂糖が入っていない事にも、いちいち言及する事はなかった。

まるで、最初から計ったかのようにガレオンは、レミリアがそのコーヒーに手を伸ばす頃合に、話を再開する。
と言っても、彼は口数が多いほうではない、特に前置きをするわけでもなく、さっさと懐から、一度、レミリアにも見せた事がある機械を取り出して、テーブルの上に置いた。

「前にも話した事があったな? これが、通じるかも分からんが、他の物よりは可能性がある高性能無線だ。 お互い無事に戻ってきたんだ、約束通り、あるべき場所に戻る前に渡しておくぜ」

それは、決戦前夜に「お互いに生き残ったら渡す」と約束していた無線だ、ガレオンは在るべき場所……世界に戻る前に渡しておく、そんな風にレミリアに向けてこれを渡したのだ。

一瞬、彼は言葉を失い、そして、その間に過去を少し回想する。
だが、その回想に対して、彼が呟いた事は一つ。

「楽しかったぜ、"相棒"」

>レミリア

29日前 No.1920

どこまでも真っ直ぐに @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

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29日前 No.1921

black @bass3 ★m3411KbiOz_DW4

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29日前 No.1922

第二の人生 @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ハイド・パーク/シノ・クリーク】

思い返すと、ここ数ヶ月だけでも激動の日々だった。連日の復興作業はやることばかり。シノもジェダイとして最後の働きをするべく、屈強な男共の先頭に立って指揮を執っていた。戦いが終わってなお団結力は衰えを見せず、老若男女関係なく、各自自分に出来ることを精一杯やっていた。その姿は、誰もが勇者であり、誰もが物語の主人公なのだと教えてくれるようだ。我ら対策本部の勝因がよくわかる情景に、シノも思わずうるっと来た。

さて、時刻は11時過ぎ。待ち合わせの時間だ。声のする方を振り返ると、会いたくて堪らなかったセシルとお世話になりっぱなしだったヴァレーリア、そして初対面となるクロエの姿があった。戦友達の中でも、とびきり再会を望んでいた人達に会える嬉しさは、想像に難くないだろう。

「セシル、久しぶり!イメチェンしたのね」

セシルはどこか雰囲気が変わり、服装も若干派手になっていた。アドニスやシディカの元にいた頃の彼女とは見違えるようだ。しかしシノもフォース・センシティヴの端くれ、セシルの変化がいいものばかりではないことは察している。とはいえ13や14にもなれば立派な反抗期、この程度は誰だって経験することだ。それに複雑な過去を持っているとはいえ、彼女の傍らには良い保護者と親友がいる。二人とも肉親より親身になってくれるであろう存在だ。自分が心配するまでもない。だからシノはセシルの変化を「イメチェン」の一言で表し、余計なことは何も言わなかった、

なにより自分そっくりだから文句の言いようがない。

「えへへ...ちょっと自分を変えてみたかったんです」

命の恩人であるヴァレーリアは、以前と比べてまるで別人なシノに驚いているようだった。無理もない。自分でもどうしてかはわからないが、肩の荷が下りると急にこうしたくなったのだ。
ヴァレーリアはというと特に外見の変化は無いが、相変わらずのユーモアと独特のセンスは健在のようだ。そして部下の騎士達からセシルやクロエといった幼い少女まで、幅広い年齢層に好かれるキャラも失われていないどころか、ますます磨きがかかっている。目標にしたい女性だと思うと同時に、瀟洒という表現がピッタリな方だと改めて認識させられる。

「初めまして、クロエ。若いうちは血の気が多いに越したことないわ!生意気な男子がいたら投げてやりなさい」

シノに下された"血の気が多そう"という評価は、間違っていないどころか大当たりもいい所だ。むしろ初対面でそこまで見抜くクロエにジェダイのセンスすら感じる。そう、武器を捨て可愛らしい服に身を包んでも、内に秘めたる本質は変わらない。学校でしつこい男子を投げ飛ばしたくなる衝動に駆られるし、勉強を教えてくれるのはいいが時々天狗になるユースも同様だ。というか投げた。わんぱくが許されるうちに腕っぷしくらいは鍛えておくといい。

>セシル、ヴァレーリア、クロエ

【Q.シノにちょっかいを出す男子とは? A.ちょっと顔立ちが良ければ狙っちゃう命知らず】

29日前 No.1923

天秤の守り手たち @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_81E

【ロンドン/ハイゲイト墓地クラウス・V・ラインヘルツ】

クラウスは一人ハイゲイト墓地を訪れていた、巨大殲滅型十字槍を放った反動で傷ついた体は回復している。
退院したのはつい昨日、スティーブンはお祝いにとワインを持ってきて、ザップは数年ぶりの不意打ちを仕掛けてきた、結果は言うまでもなくクラウスの圧勝だった。
今ではスティーブンもザップも思い思いに行動している、偽神が消えた今、もうこの世界で成すべきことはない。
後はこの世界の住人の仕事だ、この世界に来てからは密度の濃い日々の連続だった、二度にわたる世界の転移、前は二年で二日経っていたが、今回は三日で済むだろうか?
そう考えながら墓地に新設された慰霊碑の前に立つ、ここにはクラウスたちと同じように異世界から転移してきて志半ばで逝った英霊たちの名が刻まれている。
その中にはクラウスの知っている名前も含まれていた。

「……今更言うことではないだろうが、戦いは終結した、我々の勝利という形で。今この世界は未来へと歩みを進めている」

クラウスは誰もいない静謐な空気が漂う慰霊碑の前でそう報告を始める、あれからも様々なことがあった。
クラウスたちはいずれ元の世界へと戻らねばならぬ身ゆえに今日をもってロンドン対策本部を除隊して野に下った。
今頃はスティーブンは挨拶回りに行っている頃だろう、ザップは今日一日は好きに動きたいと好きにさせている。

「今まで私たちと共に戦ってくれてありがとう、私は貴方達のことを誇りに思う、貴方達と戦った日々を私は一生忘れない」

右手を胸に充てると慰霊碑に恭しく礼をする、これがクラウスなりの最大の礼の尽くし方だ。
その後クラウスは何をするでもなく空を眺めた、空には平和の象徴である鳩が飛んでいた。

>対象なし


【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/スティーブン・A・スターフェイズ】

クラウスが墓参りに向かっている頃、スティーブンはあいさつ回りの最後に最高指令室に向かっていた。手には庶民には手が出ない額のワインを持って。
今まで世話になった”草”の連中には溜めていた金を全て叩いて改めて報奨金を出して、色々な部署を回ってきたところだ。
最後にここを選んだ理由はない、今までは効率を求めた動きしかできなかったが今はもう違う、誰もかれもが今や”自由”なのだ、こんな不効率もたまには許されるだろう。
最高指令室に近づくと扉が開いていた、警戒しながらも中を窺うと中にはファビアンとノヴァがいた、ただ開けっ放しだったらしい。
だがファビアンはまだ意識不明だったと聞いていたが、目が覚めていたのか。空いていた扉をノックしてスティーブンも扉の前に立つ。

「失礼するよ、お二人さん」

そう言ってスティーブンは最高指令室に足を踏み入れる、服装はいつもの紺色のスーツだ。

「今挨拶回りをやっていてね、今日付けで僕とクラウスとザップはロンドン対策本部を去るんでね。これは土産のワインだ、君たちで開けてくれ、口に合うといいんだがね」

そう言ってスティーブンは微笑んだ。このワインを渡してしまえば本当にこの世界でやることがなくなってしまうと一抹の寂寥感を感じながらもスティーブンは笑う。

>ノヴァ、ファビアン

【おそばせながらエピローグを開始します】

28日前 No.1924

永遠に紅い幼き月 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【ロンドン/ザ・シャード/レミリア・スカーレット】

声を発したので当然のことではあるが、ガレオンはこちらの存在に気付いたようだ。彼はレミリアに返答を返した後、持参したコーヒーを自由に飲むよう伝える。
丁度、今飲んでいた紅茶が底をつくところだ。ここは、ありがたく頂戴しておくこととしよう。彼女は表情を変えずに手を伸ばし、コーヒーを受け取る。
カフェということもあり、テーブルには砂糖とミルクが置かれているが、レミリアは周囲の目線を一切気にすることなく、それを2つずつ、コーヒーの中に入れる。
やはり紅茶を好んでいるということもあり、舌は甘党なのだろう。ブラックも行けない訳ではないのだろうが、あくまでこれは嗜好品なので、自分の口に合わせた味にするのは何ら不思議なことではない。
レミリアが一口、コーヒーを飲むと同時に、ガレオンが再び話し始める。彼が懐から取り出したのは、以前にも見たことのある、無線機という名の絡繰だった。

「貴方も物好きね。これを渡したところで、私が使うかどうかも分からないのに」

テーブルに置かれたそれを見ながら、彼女はあくまで皮肉を込めた感想を述べる。それは本心なのか、はたまた冗談のつもりで言ったのかは分からない。
だが、ガレオンが今ここで無線機を渡した理由は考えなくても理解出来る。自分達は元々、それぞれ異なる世界の人間。偽神が倒れ、平和が訪れたこの世界に、これ以上留まり続ける理由は残されていない。
やって来た時と同じように、その時が訪れれば、自然と元いた世界へ帰還を果たすこととなるだろう。それがいつになるのかはまだ分からずとも、そう遠くはないことだけは確かだ。

「……また会いたくなったら、いつでも私の館へ来なさい」

お互いに視線を合わせずに繰り広げられる会話。ガレオンの言葉に対し、レミリアはそうとだけ返し、再びコーヒーに口を付ける。彼女はまだ、無線機に手を触れてはいない。
こうは言ったものの、彼が会いに来る可能性は皆無に等しい。それこそ、ガレオンの存在が元の世界で忘れ去られ、幻想入りするような事態にならない限りは。
しかし、それは決して零ではない。たとえ僅かでも可能性が残されているのであれば……それに期待するのも、悪いことではないだろう。
かくして、二人の契約は解除された。だからといってレミリアとガレオンは、赤の他人に戻る訳ではない。戦いを通じて、彼女達の間には、主従関係を超えた感情が芽生えていたのだ。

>ガレオン
【物騒な奴らには似合わないくらいに綺麗なエピローグですね……】

28日前 No.1925

新たな人生 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【ロンドン/ハイド・パーク/セシル・ファンデルファールト】

近頃、セシルは少しだけひねくれている。というのも、人に褒められたりした際に、以前とは打って変わって素直にそれを受け取らなくなっているのだ。
年齢的には反抗期真っ只中なので、それも仕方のないことだろう。とはいえ、比較的大人しそうな雰囲気を漂わせる彼女の変化には、さすがのシノも驚くかも知れない。
しかし、予想に反して彼女は変わった反応を見せることなく、セシルに生じた変化を「イメチェン」の一言で片付け、余計な詮索をすることはなかった。
フォースを持つシノには、セシルの内面の様子がよく分かるが故の気遣いであったのだろう。とはいえ、今の彼女がこの言葉を素直に受け取るはずもなく……

「別に、前と何も変わってませんよ」

と、あくまで反抗的態度を示すのであった。厄介なのは、ヴァレーリアが彼女を甘やかしている上に、クロエがあの調子なので、注意する人間がいないということだろうか。
少なくとも学校ではしっかりと指摘を受けているだろうが、家庭内でやりたい放題という現状は、必ずしもセシルを良い方向へ導いてくれるとは限らない。
それでも、以前の両親の元で暮らし続けるよりは、遥かにプラスの影響を及ぼしているのは確かだろう。いい意味に捉えればそれは、彼女の抑えつけられていた心が表に現れ始めている、ということでもあるのだから。

身に付けたブレスレットチェーンが音を立てる。昼前のロンドン、ハイド・パークを駆け抜ける、暖かい風。そこに、戦争の痕跡は全く感じられない。
セシルはわざとらしくシノ、ヴァレーリア、クロエの輪から離れ、敢えて一人で佇む。空を見上げればそこには、真っ青な空にアクセントを加えるかのように、白い雲が浮かんでいた。

>シノ・クリーク、ヴァレーリア・ニカロノワ、クロエ・オラクルベリー
【文章量しっかりしろよォ!(((】

28日前 No.1926

狂気の乱射魔 @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【ロンドン/ザ・シャード/ガレオン】

「使うか使わないかは問題じゃない、お前には世話になった。 だが、あいにく、こっちは仕事でしか恩を返す事は出来ないからな。 あと良い雇い主には今後ともご贔屓に、なんて言うのと、コイツを渡すのは同じ意味さ」

レミリアの返答、明らかに皮肉をこめたような言葉に対して、ガレオンはレミリアが使うかどうかは問題ではないと言った上で、世話になって、なおかつ今後とも贔屓に……などと言う意図でこれを渡していたに過ぎず、彼女が使わなかろうが、自分はそれでいいと返答した。
それが、本心か、照れ隠しに吐いた「建前」なのかは、それこそ神のみぞ知る事であるが、少なくともガレオンは、このとき笑っていた。

しばし、沈黙が流れる、お互いがお互いの目を見た訳でもなく、まぁガレオンに関しては帽子を深く被っているので、見ようと思わなければ目を合わせられる物でも無いが。
双方言うことに困ったように、あるいは……この後に訪れる別れを惜しむかのように。

そして……レミリアが、いつでも館に来るようにと発言すれば、ガレオンはぴくりと反応した。
……それは、レミリアの言葉に対しての物でもあり「自分」への反応でもあった。

言葉に困ったかのようにガレオンが沈黙する、だが、すぐに考えが纏まったのか、この場で初めてレミリアの目を見ながら口を開いた。

「ありがとう。 ではこちらからも言おう、俺の力が必要になったら、何時でも呼びな。 殺し合いではなく、仮に寂しいなんて理由でも、報酬があれば駈け付けるさ……だが、そうだな」

"お互いに心の底から必要とすれば、会う事もあるだろう"


そう、ガレオンは発言した。 その内容は、本心より相棒という「個人」を必要とすれば、そのうち会う事もあるだろう、と言う内容であった。
そして、ガレオンは静かに立ち上がり、多少、眩暈を感じながらも、ふらふらと部屋の出入り口に向かって歩き出した。

「じゃあな、相棒」

ガレオンは静かに扉を開けて、そんな事を言い残してから廊下に出た。
……仮に、レミリアが追いかけるように廊下に出ても、そこにガレオンの姿は無いだろう。
何故ならば……「タイミングが分かった」上で、彼は廊下へと出て、レミリアの前から消えたのだから。




……意識が戻る。 真っ黒だった視界に一気に光が戻る、とはいえ、それは外にしては暗い物ではあったが。
隣に居るデカブツが「またか?」なんてからかい混じりに言って来る。 あぁ、コイツは知らん事だが、そのとおりだとも。

「あぁ、飛んだよ。 そしてまた会った、奇跡が起きたのさ、双方覚えては居なかったがね」

『……おいおい、冗談か? やめてくれよ騎士サマからの依頼中に冗談は……ま、冗談ではないか。 いいねえ、じゃ、愛のために』

「……けっ、そんな安い言葉使うんじゃねえよ、機兵乗り。 あぁ、また会うときの為に、行くか」

そのデカブツこと"機兵乗り"と"傭兵"が、敵を目の前にして、現実逃避するように話す。
だが、不思議なことに、それに"聞き入る"ように、敵対者たる……暗い地下に潜んだ、深淵を思わせる真っ黒な"影"は、攻撃する事は無かった。

"機兵乗り"が言った言葉に対して、ガレオンが悪態をつき、あの相棒とまた会う時のために……と、重火器を構えた。
その時、その歪な容姿をした真っ黒な「影」は、先ほどまではガレオンの話を聞いていたと言うのに、突然知性を感じさせない雄たけびをあげ、ガレオンの持つ重火器が火を吹いた。


――その名は狂気の乱射魔。 吸血鬼の"相棒"を持つ男。 彼に三度目が訪れたかは、定かではない。

>(レミリア)


【ガレオン≪精鋭部隊"狂気の乱射魔"≫ 元の世界に帰還。 と言うことで、ガレオンのエピローグはここまでとなります、絡んでくれた皆様、そしてレミリア本体様、お相手、ありがとうございました!】

28日前 No.1927

凪の英雄 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_Q1n

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/ノヴァ・レイズアネイティヴ】

ロンドンへ戻ってからというものの、ノヴァはあらゆる方面へ引っ張りだこであった。全国民から英雄と持て囃され、行き交う人々が次々と感謝の言葉を述べる。
彼女はその光景に戦いの終わりを実感すると共に、自分が成し遂げたことの大きさを実感していた。同時に、如何に自分の存在が大きなものであるのかも。
それでも彼女は、その名声に奢ることはなかった。まだ、ロンドン対策本部最高司令官としてやらなければならない仕事は、沢山残っている。全ての復興が完了する時……それこそが、本当の戦いの終わりなのだから。

そんなこともあり、ノヴァは凪の時代が訪れた後も、激務に明け暮れていた。幸い、全世界の人々が協力してくれていることもあり、復興は順調に進んでいる。
イギリス国内はほぼ戦前と変わらぬ状態になったといえるだろう。それでも市街地には、戦いの激しさを物語る痕跡が、あちこちに刻まれている。
あの戦いの記憶を決して忘れてはならない。伝染病の大流行から始まりを告げた混迷の時代、一度目の凪の時代を護ることの出来なかった人類の失敗……
ネフィリムのような存在を生み出してしまったのは、我々人類の責任であるといっても過言ではないだろう。だからこそ、自分達は、この凪を永遠のものにしなくてはならない。
決して、彼女のような人間を生み出すことのない、理想の時代を築き上げていかなければならないのだ。そのためであれば、ノヴァは如何なる尽力も惜しまない。
意志は人によって受け継がれ、後世の人々達にも影響を及ぼす。永遠の凪を作るのは、他の誰でもない、全ての人類にとっての責務であるのだ。

「……ファビアンさん、差し入れは感謝しますが、まだあなたの怪我は完治していないはずです。戦いが終わったとはいえ、どうか無理はしないで下さい」

報告書を読み上げている最中、かつての口調に戻ったファビアンの声が聞こえてくる。彼は偽神との戦いで重傷を負い、今は療養中の身であるはずだった。
大方、機材を引き剥がしてここまでやって来たのだろうが、ノヴァはいつも通り心配そうな表情で彼を気遣う。確かに戦いは終わったが、だからといって無理をしてもいい、という訳でない。

「スティーブンさん……貴方達の協力は、私達にとって欠かせないものでした。今日この日まで共に歩んでくれたこと、感謝してもしきれません」

ノヴァは彼に対して感謝の言葉を述べ、深々と頭を下げる。そう、スティーブン達は異世界の住人。全てが終われば、いずれ彼らは元の世界へと帰還する。
最後まで共に戦った者達との別れは、当然嬉しいものではない。出来ることならば、この平和を共に満喫したかった……そう思えるほどに。
とはいえ、それは必然の理。彼らにも、彼らの人生がある。こちらの我儘で、いつまでもこの世界に留まらせる訳にはいかないだろう。敢えて彼女は、別れの言葉は口にしない。―――もしかしたら、いずれまた、どこかで再会を果たすことが出来るかも知れないから。

>ファビアン・フェアフィールド、スティーブン・A・スターフェイズ

28日前 No.1928

ヴィクトーリア・ダールグリュン @infernity☆ABoQ4DiOf0I ★PSVita=4CwMLylD2t

偽神との最後にして最大の戦いが終わったあの日から数日が経った。
あの戦いの後、大小様々な混乱はあった。
ヴィクトーリアやハリー、ジーク、ミカヤ、エルスも、
混乱が落ち着く程度までだが手伝いとして参加した。

『イギリス・ロンドン/ロンドン・アイ/ヴィクトーリア・ダールグリュン&ハリー・トライベッカ』

混乱もある程度解消され、
手伝いとして参加したヴィクトーリア達は自分達の手はもう必要ないと判断し、
五人は手伝うことを止め、挨拶を済ませてその場を後にした。
あとはこちらの世界の人間たちがどうにかするだろう。
ヴィクトーリア達もこれ以上手伝いなどの干渉はしないだろう。
その後の五人の行動はミカヤは大英図書館でこちらの世界にしかない書籍を読みに、
エルスはジークに付き添いでバッキンガム宮殿やテムズハウス等を見て回っている。
この世界において五人は最初で最後の自由行動を取っているつもりなのだが・・・。

ヴィクトーリア「全く、何で貴女と行き先が被るのかしら?ポンコツ不良娘?」

ハリー「それはこっちの台詞だ!ヘンテコお嬢様!」

事前打ち合わせを行っていないにも関わらず、
何故かヴィクトーリアとハリーは行く場所が必ずと言って良いほど被る。
今回はその事で喧嘩していた。
異世界に来てまで相変わらず喧嘩をする二人。
ちなみに二人は口には出さないだけで、
喧嘩相手が今こうして生きて目の前にいるのが嬉しいのである。

>>ALL

28日前 No.1929

未だ解けぬ"鎖" @zero45 ★LmmmVQnyhu_w96

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/レオニード・クロムハート】

 日課を一通り為し遂げ、スポドリを片手に今後の予定を考えながら休憩していると、訓練室に誰かが入って来たのに気づく。視線を扉の方に向けると、其処には見知った顔の人物が居た。"ユース・ベネルド"――遠く離れた異星の技術が生み出した光刃を操る少年。自身にとっては、初めての戦友とも言うべき仲間だ。差し出されたレーズンに対して"ありがとう"、と感謝の言葉を告げながら受け取る。

「始めて会った日も、こんな感じだったか……懐かしい物だ」

 レーズンを一つ摘まんで口元に放り込みながら、過去を振り返って懐古に浸る。あの時は素性を隠し通す為にも髪を金色に染めていたりしていた筈だ。無論、今は隠し通す必要も無くなったので元の色合いに戻しているのだが。その他にも、当時の会話を振り返ってみると、今の自分の話し方とは大きく違う様な気がしないでもない。恐らく、戦いの中で変化して行ったのだろう……。

「……ユースはこれからどうするだとか、目標とか、そう言うのはあるのか?」

 ふと、気になった事を聞いてみようと問いかける。ネフィリムが斃れた事で多くの者が戦いから解放された今、各々は我道を征く様になる事だろう。一度は諦めた夢を叶えようとしたり、別の夢を追いかけたり……と、様々な人生を突き進むに違いない。果たして自分の戦友は、どの様な人生を送って行こうとするのか、それが気になったのだ。

>ユース


【日常ロル圧倒的文章量伸びないマン】

28日前 No.1930

剣は日常へ納まる @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【ロンドン/ハイド・パーク/ヴァレーリア・ニカロノワ】

「でも、私の騎士の一部や、私自身よりは"幾分マシ"だと思うわよ? 怯える事はないわ」

ヴァレーリアは、自分の傍から、仮にも初対面のシノに対して、失礼とも取れる「血の気が多そう」と言う発言に対して……まぁ、あまりシノがそういう事を気にする人物でもないと思っていたからなのかヴァレーリアも特にそれを咎める事もなく、ただ「自分や騎士よりは」マシだと言った上で、怯える事はないと伝えた。
もちろん、こういった事を正面から言っており、クロエの性格も考えれば、怯えている可能性など、ないに等しいのだが。

そう、クロエについては、あまり自分が支援する必要が無いほど、日常に溶け込んでいた、そもそも彼女は、両親が信者であるからリグレッシオーネに入っていただけで、その両親というのも大多数と同じような理由で入っていただけであり、あまり、仲が悪いという訳でもないのだ、そう考えれば、こうなって当然と言える。
単に、確か……セシルを引き取るから、あるいは、取り合えずしばらくは様子を見る、と言う名目で引き取って、そのまま居心地が良いと居ついた……確かそんな記憶があるが、まぁ、別の理由にしろ今自分の家に居るのは、その程度の、比較的まともな理由だ。

だが、セシルはそうではない、本人の意思も尊重した上で、ではあるが、親元から引き剥がす形になり、さらには……様々な物がまだ尾を引いている、むしろ、よくここまで持ち直したと言うべきだろう。
だからこそ、シノが普通の対応をしてくれたのは素直に嬉しかった。

「イメチェン……そうね。 いろいろ試したくなるのは当たり前の事ね。 いや、貴方は変わったわよ、前よりずっと可愛くなった」

シノが言ったイメチェンという言葉、そして、自分の言った言葉……"当たり前の事"をやるようになったセシルに少し感動を覚えながらも、それを否定するように、何も変わっていないとつき返したセシルの頭を撫でながら、ずっと可愛くなったと微笑んだ。

……ソフィアが健在の時の言動が言動なので、そんなのだから変な噂を立てられるなどと言ってはならない。

そして、シノの変化については、どうにも、自分を変えたかったと言う物が強かったらしい。

「そっか、そうね、それが良いわ。 戦いは終わったもの、楽に振舞い、女の子らしく好きに服を選んだりするのが一番よ」

"私は昔から好きで選んでたから変わってないけどね"なんて笑いながら、ヴァレーリアは答えた。
そして、ヴァレーリアはシノの言った事に対して、何かを察したかのように「あー……」と声を漏らした、"普通の女の子"に戻ると言うことは、そういう事もあるのだろう、と。

「うーん……私が昔にやった対処は、たぶん、参考にならない……よね。 うん、過激過ぎるのは、後々後悔するからよくないけど、投げるぐらいなら、まぁ、良いんじゃないかしら」

妙に歯切れが悪い様子でヴァレーリアは、投げる、と言う対処法について考え込む。
そもそも、彼女はお嬢様であるにも関わらず、そういった事に縁が無いのは何故か、親から何も言われないのは何故か、それこそ、彼女がやった昔の"対処"のせいだ。

"私の可愛い騎士と比較する事すら馬鹿らしい腰抜けが、その貧民以下の知性と凡人程度の力で、下衆な思惑を隠さず近づいて来るな。 お前が仮に銃の一つや二つ持っていたとしても、お前の首を落とすのは容易い"

……過去の一部を追憶し、行動と、言葉を思い出して、顔を赤く染めながらも、思わず目を何処か別の所へやりながらも、過激過ぎるのは問題だが、投げるぐらいなら良いのでは、と、あまりにも自信が無さそうに言う。
なんたって、そういうので一番酷い対応をするのは間違いなく自分であり……セシルやクロエにとってもっとも適切な遠ざけ方と言うのは、正直、よくわからなかった。

>シノ セシル クロエ


【ヴァレちゃん黒歴史】

27日前 No.1931

師の跡を継いで @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/ユース・べネルド】

あの日初めて彼と会った時と同じ光景。訓練を終えて一休みする彼と目が合い、たわいもない会話に耽る。のんびり言葉を交わす余裕もない日々が嘘のようだ。普段なら記憶に残らないようなワンシーンですら特別に思える...それは戦争がどれだけ異常なもので、人々を洗脳してしまう力があるのかを教えてくれる。平和のありがたみを忘れた先に待つのは、同じ過ちの繰り返しだ。決してこの戦いを風化させてはならない。

レーズンを受け取ったレオニードの隣に腰を下ろす。

「ああ、懐かしいな。そのあと食堂いったっけ...」

全てが終わってから振り返る記憶というものは、なんとも古めかしく、それでいて懐かしい。埃を払えばまた光を放つ宝石のようだ。埃は戦禍、宝石は平和。宝石の価値を忘れて降り積もる埃を払わなければ、そう簡単に見つけられぬ場所へと埋もれてしまう。この度の戦いでは間一髪の所で掘り返せたが、長い歴史の中には、全てが手遅れになってしまった例の方が多い。人対人の争いならまだしも相手は神。もし手遅れになっていたらと考えるとゾッとする。

「俺はマスターの跡を継ぐ。やれるだけのことをやって、行けるとこまで行く」

自分のこれからを尋ねたレオニードの言葉に答える。それはリグレッシオーネとの戦いに加わる以前から目標としていたこと。この数奇だが実り多い人生は、自分の素質を見抜き、ジェダイに育て上げてくれたマスターのおかげで成り立っている。彼はもうこの世にいないが、その志はしっかりと受け継いだ。自分もいつかはジェダイ・マスターの名に相応しい実力を身に付け、弟子をとって育てる。ジェダイ・オーダーの記憶を受け継ぐ者としての使命を果たしたいのだ。

「レオニードはどうするんだ?」

再び決意を硬いものとしたユースは、今度は相棒の目標を知りたいと思い質問を返す。

>レオニード

【日常難しいぞ(レ)】

27日前 No.1932

black @bass3 ★m3411KbiOz_DW4

【ロンドン/ロンドン対策本部/医務室→移動/ファビアン】

「そんな顔をしないしない。大丈夫。俺っちの異能があればこれぐらいは……ねっ?」

彼女は変わらない。しかし血の通った人間である以上疲労は隠せない。心なしか表情に疲れが見える。ヒトの心配よりも自分の心配をしてほしいと思わせるその人柄。本当に彼女はいつ何時も変わらない。勤勉で実直で真摯な我らが赤髪ちゃん。いや、ホントに頭が下がる。

「にしても……ホント終わったんだねぇ。少し街に出ただけなのにその“声”がすごいのなんのって」

赤髪ちゃんのやんわりとした養生の声掛けを俺っちは軽くいなし、あらゆる案件が載った彼女のデスクに差し入れを無造作に置く。

「俺がぶっ倒れている間も大変だったそうで。東西南北東奔西走八面六臂の活躍……ホント、一時期を思えば感慨深いよねぇ」

最高司令官室の通信使って、紅茶を二つ注文……。ここ数年ロンドンは世界の憎悪を一身に集めていた。特に赤髪ちゃんは女王が表に出ない間、ロンドンの象徴だった。誹謗に中傷、根も葉もない風評に罵詈雑言。世界の99%はネフィリムの専横にのまれていた。世界の99%の憎悪が一人の女性、しかも、俺っちよりも若い女の子に集中していた時期がある。それがどれ程のもんか当時を思い出せば俺っちの表情も自然とこわばる……。おっといけない。そういうことをしにここに来たわけじゃなかった。

『失礼するよ、お二人さん』

そんな時に扉の外から声がした。丁度いいタイミングだった。入ってきたのはクラウスと同じ世界からやって来て主に後方支援といった表にならない所でロンドンを支え続けてくれた男スティーブ。そう。ネフィリムを直接打倒した俺っち達がだけでこの“明日”をもたらしたわけじゃない。表に出ようと出まいとあらゆる連中がロンドンを支え、俺っち達を送り出してくれた。その代表格でもあるスティーブに赤髪ちゃんが謝意を示し、深々と頭を下げる。勤勉、実直、真摯に加えて謙虚。俺っちも立ち上がって軽く手を上げる。スティーブはワインを持っている。なるほどね、祝いにして惜別のワイン……洒落た演出。流石、ソツがない。

「選んだのが万事ソツなしで定評のスティーブン・A・スターフェイズなら………味に関してこっちが不安に思うことはないわな」

スティーブが差し出したワインを慎重に受け取って、もう片方の手を差し出す。シェイクハンズ。まっ、いくら冷静沈着、万事ソツなくスマートにこなすスティーブも想う所はあるだろう。表情というかそういう雰囲気を隠していない。

「有能な裏方に“やることがなくなる”。これほど平和を実感することもないねぇ。ワインに関ちゃ“開け時”は赤髪ちゃんに任せようかね。」

まっ流石に職務中に酒開けたら赤髪ちゃんが本気で困りそうだし、後で副隊長が黙ってない。複雑な想いを醸し出すスティーブに労いを込めた軽口を一つ。そこに紅茶が運ばれてくる。

「どうする?もう少しいるなら、カップもう一つ用意するけど。俺っちも茶請け持ってきてるし。時間があるならこの世界の今後について少し聴いてくかい?赤髪ちゃん、今やってる案件は?」

たぶん、この状況になっても赤髪ちゃんは手を休めないだろうし、それだったら紅茶片手にざっくらばらんに“今後の色々”について触れていこう。なんというかメタな話だけど、こういうのってエピローグっぽくない?

>ノヴァ、スティーブ

【エピローグと言えば、こういう展開だと勝手に思っている私】

26日前 No.1933

天秤の守り手たち @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_81E

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/スティーブン・A・スターフェイズ】

「おいおい、頭を上げてくれ、感謝の言葉ならもう耳にたこができるほど聞いたさ、それに苦労や悪いことばかりじゃなかったんだ」

この世界でスティーブンは仲間や友人を得た、その友人と共に戦えたことはスティーブンにとっては心の中に燦然と輝く”誇り”だ。
いままではライブラでも裏方を一手に担ってきた、朝まで友人と思っていた人たちから夜に銃口を突き付けられたこともあった。
だが今回は世界の危機ということもあったが、みんないい奴だった、最初は利害関係としか考えてなかった諜報部隊である”草”の連中も含めてだ。
”草”の連中は報奨金を振り込んだ際に皆が皆思い思いの感謝と激励のメッセージをくれたのだ、嬉しくないはずがない。
彼らとは共に戦っていて気持ちよかったのだ、どいつもこいつも一癖も二癖もあったが気のいい連中だった、共に前を向いて戦い抜いた思い出は生涯忘れないだろう。

「ふっ、貴女は色々と顔に出やすいな。そんな君に一つアドバイスだ、これから君は様々な魑魅魍魎や有象無象ひしめく権謀術数の世界に身を投じることだろう
 それは生身の戦いよりもつらいことかもしれない、時に愚劣な相手に憎悪を抱くこともあるかもしれない、だが――――」

クスリと笑ってノヴァの考えの表情に出やすさを指摘して、スティーブンはこれから起こるであろうことを語る。
ノヴァ・レイズアネイティヴはいまや知らぬ者はいない英雄的存在だ、最高司令官でありながら自ら最前線に赴き勝利し続けた絵にかいたような英雄だ。(そのことで時折頭を痛めていたのは秘密だ)
だが人と神の戦いが終われば今度は人と人の争いが始まることだろう、それはどの世界の歴史も物語っている、ノヴァはその先頭に立ち続けなければいけないのだ。
スティーブンがこの世界に残るのであればその負担は軽減させられると自信を持って言えるが、それはできない相談だ、スティーブンは元の世界に戻ってまたクラウスの右腕を続けなければいけない。
しかし、実のところスティーブンはそこまで心配していなかったりする、なぜなら。

「”君が君でいる限り、仲間に困ることはない”僕が保証するよ。現に君は僕やここにいるファビアンを始め、多くの仲間に恵まれていたのだから
 だから仲間に頼ることを覚えたまえよ、君はいつだって一人じゃないんだから」

スティーブンは優しく笑ってそういった、例え完璧ではないとしても、いや完全じゃないからこそ、人々はノヴァを見放さないし進んで手助けをしてくれることだろう。
そういう気質をスティーブンはカリスマと呼ぶ、うちのリーダーも負けてはいないがノヴァは充分にその気質を備えている、だからスティーブンはアドバイスこそ送れど心配はしないのだ。

「その評価、光栄の至りだね。まあ期待しててくれ」

ワインを渡したらもう片方の手を差し出された。いかに冷血漢の通り名で通っているスティーブンでも握手を断るほど野暮じゃない。
迷うことなくファビアンの手を取り、固く握手を交わした。

「僕だけの手柄じゃないさ、ネフィリムを恨んでいた人、傷が元で戦えなくなった人を集めた僕の部下たちが良くやってくれたのさ
 ホント、僕にはもったいないくらい優秀で、いい奴らだったよ、今では彼らも平和を満喫して静かに暮らしてる」

実のところスティーブンが前線によく出ていたにも関わらず諜報部隊としての仕事をこなせていたのは彼らの活躍が大きい。
その報告を日常会話を模した符丁で受け取って本部に流していたスティーブンの苦労も結構なものだったが。

「そうだな、じゃああと少しだけ付き合わせて貰うよ、だがワインを開ける時には立ち会えそうにないかな?」

普段なら役目を果たした以上ここに留まることはなかったが、たまにはいいかとファビアンの提案を受ける。
ワインを開けるのに立ち会えないというのは一種の直感だ、スティーブンの中で何かがこう言っているのだ。
『この世界に居られるのはもう僅か』だと、だがせめて今くらいのんびりしてもクラウスは許してくれるだろう。

>ノヴァ、ファビアン

【エピローグっぽくていいですね。ファビアン本体様、スティーブではなくスティーブンですよー】

25日前 No.1934

師の跡を継いで @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/緋茜拓海】

戦いが終わってからというもの、拓海は暗室に籠りきりだった。光すらない部屋で座禅を組み、一心に世界の今後について、フォースの意思に問いかけていたのだ。とはいっても数日でその様な大予言がもたらされるはずもなく、拓海は無精ひげを生やした無様な顔で部屋を後にした。彼ほどフォースに強い信仰を示す者が何故中断を選んだのか?それは大事な戦友との別れを予知したからである。

顔を洗って髭を反り、清潔な正装に身を包む。髪や襟のみならず、裾や帯といった細かい所まで丁寧に身だしなみを整える。今から赴くのは、拓海が最も尊敬する二人の人物の片方がいる部屋なのだ。決して粗末な身なりでいってはいけない。最後に義手の左手に黒い手袋をはめると、三つの小さな箱を持って最高司令官室へ向かった。

「スティーブン、ファビアン...レイズアネイティヴ将軍...」

部屋に足を踏み入れた拓海は、まず三人の顔を順にみて目を伏せた。そして普段の彼からは想像もつかない、今にも泣きだしそうなトーンで呟く。これまで無心でどんなこともやり過ごして来たが、いざ全てが終わってみると堰を切ったように感情が溢れてくる。自分でそれをわかっていて、数日の間人と関わるのを避けたのではないかと思うほどだ。思えば長い戦いだった。対策本部側とリグレッシオーネの両方を経験し、良くも悪くも濃い19年間を過ごしたと思う。それも全ては目の前にいる三人と、他の沢山の仲間達によってもたらされたものだ。終わりよければ総てよしではないが、皆には感謝せねばなるまい。

「よかったら食べてくれ。お菓子くらいなら問題ないだろう」

飽くまでも自分はお邪魔している身。場の空気を湿っぽくしてはなるまいと、涙を引っ込めて持参した箱を三人の前に置く。中身は大したものではないが、それなりに良質なチョコとクッキーだ。お茶に合うだろう。スティーブンはもう間もなく此処を去る。この束の間の談笑が、狂神戦を共にした彼との最後の思い出になるだろう。拓海なりのお礼の気持ちも込めた訪問である。「さようなら」とか、「今までお世話になりました」とか、そんな在り来たりな言葉は口に出す気にもならない。もっとも、口に出したところで彼らへの感謝は語りつくせぬほど大きなものなのだが。

>ノヴァ、ファビアン、スティーブン

【飛び入り失礼します!】

25日前 No.1935

ジェダイ・ナイト @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【残りのレスが少ない所すみません。拓海のレスの名前がユースのままになっていました。】

25日前 No.1936

どこまでも真っ直ぐに @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_tu9

【ロンドン/ハイド・パーク/クロエ・オラクルベリー】

相手には聞こえない程度の声量で呟いたはずのちょっとした悪口は、どうやらシノに聞かれてしまったようだ。彼女の声を聞いて、クロエは、はっとした表情を浮かべる。
だが、それも一瞬のことで、次の瞬間には彼女もいつも通りの表情に戻っていた。恐らくは、あくまで自分は何も言っていないと白を切るつもりなのだろう。
とはいえ、生意気な男子は投げてやれ、というシノの助言に対しては完全に同意であった。実のところ、クロエは学校でも俗に言うオラオラ系女子として有名である。
自称なので真実であるかは不明だが、うざ絡みをしてきた男子を殴ったこともあるそうだ。それはよい意味で捉えれば、彼女が以前と変わっていないことの証だろう。

「怯えてなんかないし。あたしに掛かればどんな奴だってちょちょいのちょいだから」

ロンドン対策本部やリグレッシオーネの一員として戦場に出ていた際は、大分追い詰められて誰かに助けられるという場面が多かった気もするが、それには触れない方がいいだろう。
ヴァレーリアの言葉にむっとした表情を浮かべるクロエ。性格と外見が激変してしまっているセシルと比べると、その変わらなさに驚くことだろう。
そもそも彼女は、あまりおしゃれなどといった一般的な女子の嗜みにはあまり興味がないようである。周囲からどう見られようが気にしない点は、ある意味プラスだろう。

>シノ・クリーク、ヴァレーリア・ニカロノワ
【文章の伸びなさ致命的すぎやしませんかね……】

25日前 No.1937

未だ解けぬ"鎖" @zero45 ★LmmmVQnyhu_w96


【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/レオニード・クロムハート】

 戦いの終焉を迎え、緊張や焦燥を抱く日々から解放された今、こうしてゆっくりと会話に耽れる時間が如何に有り難い物で、大切な物であるのかを実感する。今日を生きる者達が正しき明日を掴む為にも、決して忘れてはならない感覚。我々はそれを忘れず、人々に忘れさせない様にしなければならない。怠ったが最後、再び世界は戦乱の渦に呑まれる未来が待ち受けて居るのだ。
 こうして振り返っている"過去の記憶"も、その感覚を忘れない為に行っているのかもしれない。宝石にも匹敵する輝きを宿した物であれど、手入れをしなければ輝きは失せる。そして最終的には、磨いても磨いても輝きは戻らなくなってしまうのだ。此度の戦いは、その寸前で止められたから良いものの、一歩間違えれば恐ろしい結末を迎えたに違いない。

「それから飯を食った後、一度別れてそれぞれ別の戦場に向かったんだったな……」

 二人一緒に食堂でラーメン等を食べた後、一旦別れて其々の戦場に向かったのを憶えている。そう言えば、日本で美味いラーメン屋の屋台で出されるラーメンとここの食堂で出されるラーメンは何方が美味いのかが気になっている。日本を訪れる機会があれば時間の合間を見て食べに行くのも悪くは無いかもしれない――などと、どうでも良い事を考えながらも。

「師の跡を継ぐ……行き着かんとする先は今も昔も揺らぐ事は無い、という訳か」

 彼に対してこれからの目標を問いかけ、返ってきた言葉を聞いて頷きながら納得する。決して揺らぐ事の無い決意の持ち主、その在り方を体現しているかの様だ。自分も彼に匹敵する決意を持てているだろうか……今一度、自分を見つめ直しながらも、逆に問われた自らの目標に対しての答えを返そうとする。それは紛れも無く、次の戦いで成し遂げねばならぬ"結末"にも等しい。

「全ての因縁に決着を着けて、姉を"師だった者"の手から取り返す。今の所は、それが目標だな――"神界"で一度お前達と別れてから、俺は彼と再会を果たした。それで"真実"を知って漸く、俺は本来の"戦い"のスタートラインに立てたと言う訳だ……」

 偽神が自らの手駒を利用して世界を支配しようとする裏で暗躍していた一人の男、"カーネル・ワイズマン"と言う男。彼は姉の"クローン"を生み出し、預言者のポストを務められるまでに仕立て上げ、情報収集の手駒として利用する傍らで自身も教徒の一人として活動を行っていたとされる――その男の正体こそが"師"であり、己を野望の為の道具に仕立て上げようと試んだ者。己の目標は、その男と決着を着け、全ての因縁を終わらせる事である、と語る。

>ユース


【捏造兄貴】

25日前 No.1938

第二の人生 @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ハイド・パーク/シノ・クリーク】

シノが年齢相応の女の子として振る舞うのには、誰にも話さないもう一つの理由がある。それは復興作業が終わってすぐのことだ。ジェダイの正装のまま町へ繰り出した彼女は、たちまち戦いの事を知りたがる市民や記者に囲まれてしまった。根も葉もない噂の真偽を問われたり、番組や記事に協力を頼まれたり...フォースを介して嫌でも悟ってしまった。自分に、対策本部の皆に向けられているのは、必ずしも称賛の眼差しばかりではないのだと。誰もが自分達を英雄視しているわけではないのだと。そして奴隷時代に知ったことが鮮明に蘇ってきた。世の中には"フィクサー"と呼ばれる、「決して表には出てこないが、裏から政治や経済を操る存在」がいる。彼らは表の世界の人間には想像もつかない権力・財力・コネクションを備え、滅多なことが無い限りその存在を暴露されることも、糾弾され力を失うこともない。シノの故郷の星でもフィクサーと戦った者は数多くいたが、その大半が"原因不明の死"や"失踪"という末路を辿った。彼らの思想を良しとしないフィクサーに消されてしまったのだ。この星にも当然いることだろう。あのネフィリムを打ち破った遺志の力ですら倒せない、真の魔物が...

詰めかける人々の思惑にその影を見出したシノは、一刻も早くジェダイとしての自分を封印し、民衆に混じって生きることを選んだ。本当はもっと勉強や身辺整理などが出来てから学校に通うつもりだったが、蘇った恐怖が彼女の背中を押したのだ。被害妄想かもしれない。考えすぎなのかもしれない。だけど彼女にはもう、戦う気力など残されてはいなかった。

「綺麗ね。曇りも雨空も嫌いじゃないけど、やっぱり青空が一番好き」

三人の輪から離れたセシルの目線を追うと、透き通るような青空が広がっていた。天気が悪い時の雲は冷たく堅そうだが、この空に浮かぶ雲はふかふかで温かそうだ。子供達が雲に乗って空を飛びたいというのにも納得だ。自分はフォースを使ってそれらしいことは出来るが、原理など度外視で純粋に夢見る子供達には適うまい。彼らはそのままでも雲に乗れる。自由に空を飛べる。そんな未来を担う子供達のため、自分も全力で夢を叶えねばなるまい。

奴隷働きを強いられたとはいえ、シノは肉体労働しか経験していない。この世の中にはもっと辛い思いをしている子が沢山いる。恵まれない子供達の施設を作って彼らのお母さんになりたいという夢は、ある意味シノが過去のトラウマを乗り越えたことを意味していた。

「でも、女の子として見てもらえるって嬉しいですね。ちょっと新鮮です」

ヴァレーリアは共感を示してくれたが、その一方でシノは今の扱いがまんざらでもない様子だった。奴隷時代は個性を無いものとして扱われていたし、ジェダイになった後もこれといって女性らしい扱いを受けたことはなかった。だからなんとなく新鮮で嬉しいのだ。小さな頃とは明らかに違う、一人の女性として見てもらえる。同い年の友達もたくさん出来たし、女子高生として充実な日々を送れているのは事実だ。

「そう、子供は元気が一番。難しいことは後でいいの」

少し膨れたクロエをみて呟く。塾や習い事もいいが、子供を最も健康的に育てられるのは、自由な環境に他ならない。その中でのびのびと育っていけばいい。頭を抱えて考え事をするのはもっと歳を取ってからでいい。ことセシルとクロエの二人は今まで辛い思いをしてきたのだから、平和な世の中をたっぷりと楽しんでほしい。それが保育者を目指すようになったシノが、二人に対して願うことだった。

>セシル、ヴァレーリア、クロエ

【後半へ行くにつれて短くなる...】

24日前 No.1939

凪の英雄 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_mwG

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官/ノヴァ・レイズアネイティヴ】

自分がこうして仕事に追われている間にも、次々と来客は訪れる。最後にやって来たのは、最終決戦直前に邪教からの帰還を果たしたジェダイ、緋茜拓海であった。
そして、まるで示し合わせていたのかと疑いたくなってしまいたくなるように、彼もまた差し入れを持ってくる。いつしか、机の上は三人が持ち寄った品物で一杯だ。
これでは仕事もままならないと、彼女は思わず苦笑を浮かべる。その表情は、リグレッシオーネとの戦時中では考えられないほどに、柔らかなものであった。
ようやく、心から笑うことの出来る時代が訪れた。だが、これで終わりではない。これからは、この時代を永遠のものとするべく、努力していかなければならないのだから。
それでも……今だけは、少し勝利の余韻に浸っても罰は当たらないのではないかと、彼女は思う。最高司令官に集った者達の雰囲気に流される形で、ノヴァは静かに紅茶に口を付けた。

「確かに辛い時期もありましたが……それを乗り越えることが出来たのは、皆さんの存在があったからこそです」

あれほど、味方というものの心強さを実感したことはない。止むことのない罵詈雑言の嵐に、何度も心が折れかけそうになったが、その度に彼女は味方の存在に救われてきた。
恐らくそれが、リグレッシオーネとの勝敗を分けた差であったのだろう、とノヴァは分析する。全てを一人で支配することを目論んだ偽神には、真の味方が一人としていなかった。
強固な意志は、時として不可能すらも現実に変える。ロンドン対策本部の者達の平和を願う意志は、凍り付いた星の意志の心を溶かし、絶対かに思われた敗北の運命を勝利の運命へと逆転させた。
全く、自分は周囲の人に助けられてばかりではないか、とノヴァは自嘲気味に戦いの日々を振り返る。今となってはもはやそれも、過去の話。人類には、希望の未来が待っている。

「ええ、勿論です。神の庭での決戦では、心強い味方の存在が、私の背中を押してくれました」

今でも、星の意志と交信出来た理由は分からない。方法は完全に手探りだったし、どこで彼女との邂逅を果たすことが出来たのかすらも定かではないのだ。
一つ、確実にいえることは、共に交信に協力してくれた者、そしてその間必死に敵の攻撃を防ぎ続けてくれた者の存在がなければ、それも不可能であったということだろう。

「それでは……ありがたく頂きましょうか」

拓海が持参した菓子を茶請けに、ノヴァは再び紅茶を一口飲む。実に英国人らしい嗜み。そんなありきたりな光景に、彼女は凪の再来の実感を抱いていた。

>ファビアン・フェアフィールド、スティーブン・A・スターフェイズ、緋茜拓海

22日前 No.1940

black @bass3 ★m3411KbiOz_DW4

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/ファビアン】

「おっ ノリがいいじゃない。それじゃ……あっ紅茶もう一つ追加で」

こっちの話に乗ってくれたスティーブン。どんなにクールでスマートな伊達男で内外の評判が優秀さに付随する冷たさを伴うものでもまっ目を見れば分かる。生きた眼をする。している。それともう一つ言えば“あの”クラウスと上手くやってる時点で人物的な信頼は十分。まっそれだけクラウスの事をロンドンは買ってるってことでもある。本人は今何してんだろ

「……とりあえず座りますかねぇっと」

さて、もう一人くらいいればひょっとして……まっ、とりあえず腰を落ち着けましょうか……ん?あれは……

『スティーブン、ファビアン...レイズアネイティヴ将軍...』

スティーブンと一緒に席につこうと視線を動かした所で拓海の姿が目に入る。そのまま入ってきて俺っち達に声をかける拓海。拓海としても今この時は万感の想いだろう。敵の意のままになり雌伏の時を過ごした。そして復帰しこの“明日”を勝ち得た。操意針前での会話を思い出す。拓海は“ロンドン側に立つ事の重み”を誰よりも強く感じていたはずだ。それだけ焦がれていたし、それだけ本人の罪の意識が重かったということ。拓海もまた差し入れを持ってきたらしい。物を置いてただ、佇む。言葉を出さない。想うところは色々けど、言葉が決まらないってとこか。さて……この流れどうやって……そんな事を考えていると赤髪ちゃんが先手を打ってくれた。手を休め、自ら紅茶に手を伸ばす。これはまさかの展開。

「んじゃま、俺っち達も座りますか……紅茶もう一つ追加で。そっ2つまとめてもってきて。」

追加の紅茶を頼み、二人を促して3人で席に座る。追加の紅茶が届き、二人の傍に置かれ赤髪ちゃんが拓海の茶請けをつまみ紅茶に口をつけ和やかに“お茶会”スタート。俺っちも軽くカップを掲げて自分が持ってきたスコーンを口に入れ紅茶をすする。うん、美味い。

「さて、俺っちは気が付いたらベッドの上……ネフィリムとの決着直前から今さっきまでまるで記憶にないんで話のネタに乏しい。って事で二人(スティーブン、拓海)とも。なんかネタ放り込んで」

正直、赤髪ちゃんが手を休める保証がなかったから“せめて仕事の話しながら”って方向で話のネタを考えてたんだが、来訪者のおかげで晴れて赤髪ちゃんが手を休めてしっかり休憩してくれてるのに仕事の話はないだろうと思うわけだ。そりゃ、戦没者(特にレイチェル、ヘレナ、レドリー、ヘルマン)の扱いとか、リグレッシ―ネの残党(特に敵幹部で死亡確認されてないブランドン)とか、世界の復興状況とか、気になることも多いけどあんまり楽しくなりそうにない話題が多い上に結局仕事が絡んできちまう。

(とりあえず、適当な話題振って話の徐々に広げていかないとねぇ……頼むぜお二人さん)

赤髪ちゃんがlこれだけしっかり手を休めるなんてそうそうあるもんじゃない。この際だから湿っぽくなければ何でもいい。俺っちや赤髪ちゃんに関する個人的な質問や疑問でも何でも。頼むぜお二人さん

>スティーブン、拓海、ノヴァ

【日常を取り戻すと途端に会話不器用になる図。状況が動かなければ自分の自レスで無理やりにでも動かします】

22日前 No.1941

ライブラ @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_81E

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/スティーブン・A・スターフェイズ】

「やあ、君も来たのかい拓海、ヘレナ・ラインハットの時以来かな?」

今日の司令官室は千客万来だな、まあ自分も最後だからとアポなしで来たのだが。
それにしても彼とはずいぶん久しい気がする、ああ、そうだ、神の庭でクラウスを連れて帰るときに姿を見たな。
彼を見ると狂神として支配されていたヘレナ・ラインハットとの戦いを思い出す、あの戦いは自分一人では時間稼ぎもままならず死んでいただろう。
元の経歴などは関係なく拓海には感謝している、そして彼との”約束”も忘れてはいない、ただ実現は間に合わないだろうが。
スティーブンも紅茶を手にして一口啜る、こうしてゆっくりと紅茶を飲むのは何時以来だろう?ギルベルトさんのうまい紅茶を思い出す。クラウスはアレ以外の紅茶は飲まないんだよな。
ファビアンが話題を欲しているようなのでスティーブンから少し提供しよう。

「そうだな、それじゃあ僕から。あのブランドン・グッゲンハイムは今もなお行方を掴めていない、彼は熱心なネフィリム教徒だがネフィリムとの戦い以来彼が戦っている姿は目撃されていない
 ネフィリムを倒した後も残党が暴れていたし、僕もその後始末をやっていたわけだが、彼の姿は終ぞ見なかった、ブランドンと戦ったクラウス曰く『彼はもう心配ない』とだけ言ってたよ」

果たしてその短い言葉は『彼はもう戦いの舞台に出てこない』という意味か『彼の今後は心配ない』と言っているのか、その真意はクラウスのみが知る。
あまり言いたくないのだが、クラウスは人心掌握や裏の裏を読むことに少々鈍感だ、だから自分が引き締めたり裏のことを引き受けたりしているのだが。

「それとエルサレムの神界の懺悔の滝と呼ばれていた場所にも近々慰霊碑が立つ、多くの人やヘレナ・ラインハットが散った場所でもある
 もう一度訪れることはかなわなかったが、このくらいはね?」

スティーブンは拓海の『戦いが終わったらもう一度ここを訪れよう。この戦いを風化させないために、石碑を立てるんだ』という言葉を覚えていたのだ。
だが再び訪れることは叶わなかった、スティーブンも事後処理で手がいっぱいだったのだ、面倒くさがるザップまで駆り出したのだが、時間が足りなかった。
裏からも色々と手をまわしてハイゲイト墓地にある慰霊碑と同じものを立てさせることに成功したのだ。

>ノヴァ、ファビアン、緋茜拓海

【ブランドンは現在消息不明ということにしましたがよかったですかね?】

21日前 No.1942

戦没者の記憶 @kyouzin ★XC6leNwSoH_Q1n

【死んだ連中が後にどういう影響を与えたかとか、何をしてたかを書くだけの死亡者の簡易エピローグです。 モルデカイザーは彼の最後のレスに付属する形で簡易エピローグを付けます。 少々イレギュラーな形での投下となりますが、なにぶん、書きたかった事ですので御容赦ください】

警備隊長≪アジア方面軍、異世界師団"警備部隊"指揮官→カナン第四・十一警備部隊指揮官"秩序"の守護者≫

意外にもかなり初期からこの戦争に参加していた異世界人。
この2205年には、既にカナン警備部隊のうち、二つを率いる権力者であったが、その実力が評価されるどころか無名であった頃は、自分と共に"飛んだ"警備部隊と共にアジア戦線で戦闘を行っていた。

その下積みを終えて頭角を現した、所謂成り上がりであったが、少なくとも他の異世界人よりはよほど上手く指揮を執り、前線指揮官として、あるいはカナンの治安維持に活躍した。
元々、ジブラルタル攻略戦の段階で、この世界の技術でセントエルモを再現、そのうち一隻、セントエルモ・レプリカを使用して英国に海上封鎖を掛ける、セントエルモ・プランを発案したり、この手合いには珍しく、異世界の技術をある程度の部分までは公開し、兵器開発にも協力していた。

そのため、人格面では自分にとって都合の悪い部下を使い捨てにしたり、その癇癪などを見れば、人間的魅力は皆無の部類であるが、リグレッシオーネ末期には珍しい現代的な軍団の組織と、裏切る前に行っていた的確な作戦行動、裏切りそのものは成功している事等から、指揮官としては有能と言う評価に落ち着いている。

結局、彼は誰よりも求めていた権力と名誉を掴む事は叶わずエルサレムの戦いで戦死したものの、彼の警備部隊は彼の作戦に従い、相応の戦果を出している事から、後世での高いの評価は得る事は出来た。
なお、彼の配下の内、異世界製の兵器を使っていた部隊の大半は、カナンからの撤退戦時に、一般市民の逃走ルート確保のために大半が撃破されており、残存していたのは既存兵器を使用する部隊ばかりであり、良くも悪くも、彼の異世界製兵器が世に出回ることはついに無かった。

ちなみに、残存兵力の大半は、カナンとエルサレム復興、および警備に尽力した者が多かった。


ジャウザー≪欧州方面軍神衛隊→神衛隊"異世界の妄信者"≫

欧州方面にて活躍していた異世界人。
彼の手によって壊滅した街どころか、名高い部隊は数知れず、異世界人も何人も討ち取ったエース。
その実力は折り紙つきで、この戦争の最終局面にて、満を持して対イギリス作戦にも出撃したが、基本的に孤立した状態での出撃が大半で、その実力を生かす事はついには出来ず、エルサレムの決戦において戦死する。

異世界出身ながら、忠実な信者であった彼は、同じ思想を持つ幾多の信者と同じように死亡し、最終的な戦果も大局に影響を与える物ではなかった。
"レイヴン"らしく、いとも容易くリグレッシオーネを見限るような冷徹な人物であったのならば、生き残る事もあったのだろうが……少なくとも、それを彼に求めるのは酷であった。


シディカ・マリス≪信者"捨石の調教者"≫

生体兵器運用者として活動していた信者で、所謂失敗作である"キメラ"の運用を任されていた。
彼女はハッキリ言って、幾らでも使い捨てることが出来る捨石である、それ以上でも以下でもなく、最初から何も期待されていない。
ただ、彼女は他に比べて長持ちした。 それぐらいであり、最終的には大多数と同じようにキメラの暴走によって死亡している。

本来、それだけの人物だが、後に一部の人物が調べた所、彼女は所謂、家族から"モルモット"扱いを受けており、セシルと同じように人工的に人を適合者とする計画の道具でしか無かった。
最も、彼女のケースは、それに失敗しており、彼女本人も能力を持っていない。 故に親から見捨てられ、リグレッシオーネが拾わねば、とっくに死んでいるような状態で孤立していた。

それだけに、大事な物を手元に置いておくという独占欲が非常に強かったと推測される。
所詮一般人故に、それ以外の情報など残っていない、死体すら残っていない始末である。

21日前 No.1943

師の跡を継いで @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/ユース・べネルド】

人は夢を追って生きる生物だ。時に夢の実現のために手段を択ばなかったり、絶体絶命の窮地を夢への執念で切り抜けたりと、度々人は夢に強烈な執着を見せる。当然良い方向にも悪い方向にもその力は向くが、今回の戦いはわかりやすくその様を示していたと言えよう。ネフィリムが追っていたのは夢ではなく、単なる欲望。いや、全ての敵対勢力を侮り、自分の力に驕って停滞を選んだ時点で、追うことすらやめていたのかもしれない。対する対策本部の者達は、最後まで夢に向かって抗いぬいてみせた。それも自分一人だけのためではない。全ての人類が夢を持って生きられる世界を創るべく戦ったのだ。

当然ユースもその一人。彼の夢は戦前から変わらないが、それを叶えるための努力が彼を強くし、結果この戦いを生き延びる力を身に付けさせたのだ。

「そうだ。俺はまだまだだけど、いつかはあの人を追い越したい!やれることはなんだってやるさ」

強く意気込むユース。しかし師匠程のジェダイ騎士になるのはそう簡単なことではない。ユースは8年間修行を積んできたことになるが、ジェダイ・マスター級の実力と知識を得るには相当な時間がかかる。上手く行ってもあと2倍、下手をすれば5倍くらい訓練を積まなければならないかもしれない。独学なうえにジェダイに関する情報がほとんど失われているから仕方ないと言えば仕方ないのだが...

「...そっか、お姉さんがいたんだったな。肉親は大切だよな...」

彼の話を聞いて俯きながら呟く。ユースの両親はあくまで行方不明、死んだとは限らない。だが両親のフォースを感じなくなったことと、あの星出の大災害はマスターですら命を落とす程のものだったことを考えると、もう二人の生存は絶望的と言っていいだろう。兄弟はいないが両親に愛されて育ったため、肉親の愛おしさと大切さはよくわかる。
レオニードの場合は尚更複雑だろう。誰の所にいるかまで掴んでいるのだ。彼の中に様々な感情が渦巻いているのがわかる。自分だって、父さんと母さんが生きていてどこかの病院にいると聞かされたら、今すぐにでも戦闘機を修理して帰っている。肉親は最後の拠り所。今すぐにでも奪い返したいに違いない。

「何かあったらいつでも俺を頼ってくれ。悩み事でもなんでもいい。力が必要なら助太刀する」

強く拳を握り締めて宣言する。レオニードの話を聞いた限りでは、事態はかなり複雑で、入り組んでいる。危険なこともあるかもしれない。そんなときは遠慮せず頼って欲しい。

>レオニード


【ごめんなさい、返信遅れました!】

21日前 No.1944

新たな人生 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_mwG

【ロンドン/ハイド・パーク/セシル・ファンデルファールト】

空を眺めていると、後ろからシノの声が聞こえてくる。確かに、綺麗だ。青空の下、輝く太陽に照らし出される公園を、子供達が元気に走り回っている。
リグレッシオーネの支配する世界では、決して見ることは出来なかったであろう、至って普通の光景。彼ら一人一人が、掛け替えのない凪の時代の申し子達。
ふと、時計を見やると、既に時刻は10時半を回るところであった。今日、ロンドンへやって来たのはシノと会うためでもあるのだが、実はもう一つ予定がある。
とある人物の結婚式……誰もが予想していなかったであろう二人。しかし、その事実が知らされた際には、誰もが祝福の声を送った、人望ある者達だ。

「そろそろ行かないと、結婚式始まっちゃいますよ」

後ろで会話を続ける三人に対し、セシルはやや素っ気ない態度ながらも移動を促す。ここから結婚式会場までは、タクシーで十分程度といったところ。
まだ余裕はあるが、あまり話に夢中になり過ぎてはならないだろう。彼女はポケットに入れてきた招待状を確認する。そこに刻まれているのは、確かにあの二人の名前。
最初に話を聞いた時は、ヴァレーリアとクロエと三人で驚きの声を挙げたものだ。まさかあの仕事一筋な彼女が、よりにもよって彼を相手に選んで結婚するとは思わなかった。
だが、冷静に考えてみれば、それは必然のことであったともいえる。ロンドン対策本部の設立当初から幾多の戦場を共に駆け抜けてきた二人だ。自然と、そういう感情が芽生えてきても不思議ではない。
そう考えた時に気になるのは、どちらがプロポーズをしたか……などという話題なのだが、それはセシルよりもクロエがしつこく知りたがっていた。

>ヴァレーリア・ニカロノワ、シノ・クリーク、クロエ・オラクルベリー
【別の場面へと繋いでみるテスト】

18日前 No.1945

義手のジェダイ @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/緋茜拓海】

「そうだな。スティーブンがいてこその勝利だったよ」

四つ目の椅子に腰を下ろして手袋を気にする。最高司令官室ともなれば身嗜みに気を遣うのは当然だが、義手に被せる手袋に関してはどうも線引きがわからない。防寒具扱いで外すべきなのか、それともこんな厳めしいものを剥き出しにする方がマナー違反なのか。とやかく言う者はいないが、最近の悩みのタネである。こんなくだらないことで悩めるだけ平和と言ったところか。
そもそも人間の肌に似せた義手はどこへいったのか?全ては拓海のライトセーバー・アサルトが原因である。どうやら彼が対策本部側に帰還した際、医師は彼が戦線から退くと思ったようで、激しい用途より日常生活に適した構造の義手を提供していたのだ。当然狂神戦・創造神戦での酷使に耐えられるはずもなく損壊。スティーブンや勇者達と共闘した思い出の品なので保管はしてあるが、激しい用途に使うには細かいメンテナンスが必要と聞いて面倒になった拓海は、昔と変わりない金属剥き出しの義手で妥協したのだった。

「俺もブランドンや模倣犯の存在が気になって、瞑想中にフォースの意思に問いかけていた所だ。

得られた解答は『真の脅威は忘却なり』。この凄惨な戦いの記憶が風化したとき、彼以上の脅威が現れる。俺はそう解釈した」

スティーブンに続いて自分も得られた知識を基に見解を述べる。あくまで瞑想中に得られた知識なので真偽の程は不明だが、恐れるべきは彼に非ずというのは確かなことらしい。平和のありがたみと戦争の恐ろしさを忘れてはならない。人は"喉元過ぎれば熱さを忘れる"に忠実な生き物で、大河の如き歴史の中、このことわざ通りに過ちを繰り返してきた。やっとのことで掴んだ平和をそんなことで失うわけにはいかない。今度こそ凪の時代を維持し、散っていった戦士達の想いを無駄にしないことこそが、自分達に出来る最善策なのだろう。口の中とは言わない。喉に引っかかるくらいに、この熱さを留めて置こうではないか。

「作業と完成には俺も立ち会おう。ラインハット家の悲劇もまた、忘れちゃいけない大事な歴史の1ページだ」

ずっと部屋に閉じこもって瞑想していたので、少々申し訳なさそうに頭をかく。慰霊碑を建てることを提案したのは自分なのに、手配は全てスティーブンに任せっきりだった。せめて途中からでも手伝い、完成の瞬間をこの目に焼き付ける。その後は月に1度は必ず訪れよう。

>ノヴァ、ファビアン、スティーブン

17日前 No.1946

剣は日常へ納まる @kyouzin ★XC6leNwSoH_mwG

【ロンドン/ハイド・パーク/ヴァレーリア・ニカロノワ】

怯えてなんかいない……まぁ、確かにクロエがそんな事を思うなど、ありえない事だろう。
そして、普通の女の子、かあ、なんてヴァレーリアは思案する、何せ彼女もまた、英雄扱いを嫌い、目立つ事と面倒ごとを避けた人間であるから、似たような事をするシノに対してある程度の共感を持っていた。
もっとも……その心中の全てを察している訳でもないし、そもそもヴァレーリアとシノが行った事も似ているが違う事だ。

シノは普通の女の子になったのとは違い、ヴァレーリアがなりたかった、いや、戻りたかった姿と言うのは、ニカロノワ家当主に相応しい、騎士隊の指揮官であった。
もちろん、彼女は戻ってからそれを叶えている、それもそのはず、彼女は一切の追及を拒んだからだ。 そもそも元リグレッシオーネ幹部なんて肩書きは、様々な憶測や噂がありそうな物だが、ヴァレーリアはその一切に干渉せず、ランツクネヒト隊を使った復興活動も、一部の人間しか知らない極秘の物ばかりだ。

そして、一番汚れた手で触られたくないソフィア・アガフォノワも、ロシアの辺境、二カロノワの土地に墓を作り、自分も、その土地から出る事はほとんど無かった。
セシルとクロエについても、その辺の事はしっかりと見てくれる学校に通わせたつもりだ。

……今思えば、配下が戦車なんて物騒な物を用意したのは、彼らなりに気を遣ったのかもしれない。 まあ、戦車に乗ってれば確かに誰が乗ってるか以前に近寄ろうとも思わないだろう。 過激だし趣味が悪いが。

皆が空を見上げ、自分もつられるように、ふと空を見た。
……建物が視界に入るので、やっぱり極寒の地ではあるが、自分の家がある雪振る土地が一番落ち着くなぁ、なんて考えながら。

「女の子、ね。 ふふっ、それなら何よりかしら。 まぁ、強い、誇らしいなんて言われて喜ぶ女なんて私くらいよ、普通の女の子は可愛いって言われて喜んでおく方が"らしい"わ」

ヴァレーリアはシノの言葉を聞いて笑う、自分もあぁいう風になる事もあったのかもしれないな、なんて思いながら。
まぁ、それでも今のヴァレーリアは、間違いなく可愛いと言われようが美しいと言われようが興味を持たず、当主として、指揮官として褒められる事を何よりも喜ぶ人物なのだが。

そして、シノが二人に声を掛けると、それに追従するように。

「そうね、そういう事で、もう少し我侭を言っても良いのよ? クロエはまだしも、セシルはもっとね。 ……ん、あぁ、そんな時間か。 じゃあ、そろそろ行きましょうか、遅れるような時間になったら、いよいよ、セシルとクロエは見たと思うけど、空港に居た、T−……何とか。 えっと、あのヤバそうなのを呼ぶ羽目になるし」

シノの話を聞いて、ヴァレーリアは二人に、もう少し我侭を言っても良いとだけ言った、特にクロエはまだ子供らしく振舞っているので問題ないが、セシルは、よくも悪くも「手が掛からない」ので余計に、と。
すると、セシルが声を掛けてきた、そろそろ時間だと。

確かに、時計を見れば、そろそろ動いたほうが良い時間だ。
流石に、あの二人の式を見逃すと言うのはもったいない。

となれば、もしも、遅れるような事になってしまったら、意地でも間に合わせるために……空港でヴァレーリアが本気で呆れた、デカい戦車を呼ぶ羽目になると脅すように口にして、ヴァレーリアは歩を進めた。

>シノ セシル クロエ

17日前 No.1947

凪の英雄 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_mwG

【ロンドン/ロンドン対策本部/ノヴァ・レイズアネイティヴ】

緩やかなひと時。完全に仕事から解放された訳ではないものの、久々に手を休める機会を得たノヴァは、改めてあの長い長い戦いの歴史を振り返る。
全ての始まりから、既に10年が経過しているという事実。伝染病が世界的流行の兆しを見せた時、彼女はまだ学生であり、まさか自分がこのような戦いの日々に身を投じることになろうとは想像もしていなかった。
ロンドン対策本部の設立から8年。ここへ至るまでの道のりは、決して楽なものではなかった。一度掴んだはずの平和が崩れ去る瞬間を目の当たりにすることにもなった。
もし自分に味方がいなかったら……と考えると、今でも恐ろしくなる。彼らの存在がなければ、今頃世界はリグレッシオーネの手に落ち、永遠の停滞が訪れていたことだろう。

「あれ以来、リグレッシオーネの残党の活動はほぼ見られません。それは、預言者であった彼が行動を起こしていない証拠でもあるでしょう」

リグレッシオーネの残党の一部は、なおも各地で活動しているようだが、それらは散発的なものであり、組織的なものではない。ブランドンが手を引いているのであれば、攻撃はもっと熾烈なものとなるだろう。
クラウスが述べた通り、彼はもう大丈夫だ。恐らく、二度と表舞台へ出てくることはないだろうが、この凪の時代に仇をなすような行動も起こさないはずである。

「私達は凪の時代を護り抜くと同時に、悲惨な戦いの記憶を後世に語り継がなければなりません。人類がこの過去を忘れずにいる限り、凪の時代は永遠に続いていくことでしょう」

拓海の言う通り、この戦いが忘れ去られるようなことがあれば、同じ過ちが繰り返されることとなる。それだけは、何としてでも避けなければならない。
二度と、平和が壊される必要はないのだ。戦いは何も生みはしない。戦いで人が死ねば、そこには恨みが生まれ、恨みは更なる争いを呼び起こす。
ようやく断ち切られた負の連鎖。ノヴァは心の中で、この凪を永遠のものにしなければならないのだということを認識する。同時にそれが、自分の役目であるということも。
ふと、彼女は机の隅に置かれた小さな箱を見やる。今でも思い出すと少し気恥ずかしいが、既に"招待状"は各々の家に発送されてしまった。その事実を再確認する度、あの日の出来事は現実なのだという実感が湧いてくる。
もしかしたら、彼らの中にもそのことに気付いている人間がいるかも知れない。ノヴァはそんなことを考えながら、また一口、紅茶を飲むのであった。

>ファビアン・フェアフィールド、スティーブン・A・スターフェイズ、緋茜拓海
【暗喩で次の展開を示唆する】

14日前 No.1948

black @bass3 ★m3411KbiOz_DW4

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/ファビアン】

「へぇ……ずずっ……今そんなことになってるの」

街に出てきけたのはせいぜい平和への参加で特別に込み入った話は聴けるはずもなかったからねぇ。なるほどなるほど……。紅茶を嗜みながら引き続き話を聴いていこう

「ブランドンねぇ……そういやクラウス達に道を譲ったままネフィリム戦にも姿見せなかったんだっけか。へぇ、心配ないか。そうなってくれりゃありがたいんだが」

おそらく神託の力はもう消えてるだろうが、強直作用と呼ばれるあの力は行き着く先まで行けば人智なんて軽く超越するらしいからな。正直、表舞台から消えてくれてた方がいい。元々表に出張るタイプでもないとも聴くしな

「慰霊碑……あぐっ……むぐむぐ……んくっ 平和利用……ねぇ」

ヒロシマの原爆ドームに、アメリカのグランド・ゼロ。爪痕を色濃く残した地や物に新たな価値を与えるのは政治のお家芸。ただ、スティーブンの話の続きからして誰かの望みらしい。なら、ヘタに口の挟むのは野暮だよな

「それで、そっちは?……手袋外す?ここに“事情”を知らないやつはいないし。気にすることたぁないさ」

まぁ拓海がそういうのを気にするってのはなんとなく”らしい”とは思う。仕方ないで割り切れるドライな感性なら手袋気にしたり、操意針前でのやり取りは生まれない。どうやら拓海もしばらく姿を見せてなかったらしいが、その間にやってた事はフォースの意志との対話。ホントまじめだねぇ。で、その拓海曰く

「へぇ、拓海の方でもそういう結果か。むこうも”そっとしてくれ”とでも思ってるのかね。にしても真の脅威は忘却……耳が痛いねぇ」

実際、こうして平和になった直後ってのはこのバカ騒ぎに乗じてバカが出るもんだ。それこそロンドン対策本部を”ブランド”にして街中でデカイ面するやつかね。例え、ネフィリムがいようといまいとヒトはヒト。代わりはしない。

「まっ……こうして平和の中でも時間は過ぎてあるべき場所、あるべき道へ着々と歩みを進めている……と。まっ喉元過ぎれば熱さ忘れてやらかすのがヒト……」

赤髪ちゃんは”人類がこの過去を忘れずにいる限り”って言うけどそれは裏を返せば凪が永遠ではないと言うこと。ヒトのすることに永遠はない。ヒトは揺蕩う。ヒトは彷徨う。ヒトは間違う。ヒトは不完全。そういうもの。だが……

「ヒトが己の分際を弁えていればちっとはこの凪も長く続いていきますよ。少なくとも俺たちが生きてる間くらいは。あとのことは後に。」

だからこそだ。だからこそ不完全な身の上を嘆いてはいけない。不完全を否定してはいけない。完全を望めばヒトは神を目指しだす。神を目指しだしたヒトはネフィリムになり得る。凪が途絶える瞬間はそうやって訪れる。完全の中に凪はない”。永遠ってヒトに過ぎたる幻想に囚われれば凪を手放すことになる。だから……

「じゃ次。周りはいざ知らず。”自分たちはこれからどうするのか、どうしていくのか”ってのを一つ。まず俺っちから……まぁ正直目が覚めてまだ僅か、あんま考えてることはないんですけども。とりあえずロンドン対策本部からは離れようと思ってます。ネフィリムが去った今、”領外徴用”の役目は区切りですし。正直、地位や名声、権威ってのは性に合わないんで。まっ一小市民に戻って凪の中で過ごしていきますよ」

望みが叶うなら、またアフリカに戻って自然と一緒の生活でもできればって所ではあるんだけど。まっ、それは難しいかな。ロンドンでの経歴を使うつもりはさらさらないし、まっテキトーにゆるーく。どっかで。

「俺っちはこんなとこ。スティーブンや拓海の方は?あと、赤髪ちゃん。机の隅の小箱を見る目が”なんとも言えない感じ”だったけど。それは”赤髪ちゃん個人のこれから”ってのに関係が?」

まぁ、分かりやすい反応でしたよ。照れとか物凄くやさしい気持ちとか、いろんなものがブレンドされたなんも言えない感じが。まっ、赤髪ちゃんの話は”トリ”にさせてもらうとして。ひとまずはスティーブンと拓海の”これから”に耳を傾けよう。

>スティーブン、拓海、ノヴァ

【さて、ノヴァのレスでここでのやり取りの時系列がある程度確定したんで。”個人的なこれから”について話していきましょう】

13日前 No.1949

ライブラ @5121☆stkO0KxpThU ★ztEbdaugmt_scQ

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/スティーブン・A・スターフェイズ】

「ああ、だから僕たちはようやくお役御免というわけさ、事後処理も含めてね。クラウスも回復したし今僕たちができることはもう何もない」

ファビアンにつられるように紅茶をもう一口飲む、この味とももうじきおさらばかと思うと少々感慨深い。
世界が違えば味も違う、そもそも国も違うから味が異なるのは当然か、そんなことはいい。
ただ、残る懸念はやはり凪の時代の存続だ、拓海やファビアンが言うように人はのど元を過ぎれば熱さを忘れるものだ。
だから懺悔の滝や、今クラウスが居るであろうハイゲイト墓地に慰霊碑を立てた。後は人から人に繋いでいくしかない。

「まあここから先は僕たち『ライブラ』の出る幕じゃない、あとは君たちに次第だ。だが一時でも長くこの凪が続くことを遠い世界で祈ってるよ」

随分とドライな言い方になってしまったが、本当に『ライブラ』として出来ることはもう何もないのだ。
超人秘密結社ライブラとは、世界の均衡を守るという目的のみで結成された組織だ、世界の危機を除けば、大事件に発展する懸案でなければ基本的に国際情勢に関与しない。
ネフィリムという脅威が去り、リグレッシオーネが完全に壊滅した今は、『ライブラ』としてはもう介入できないのだ。
スティーブン個人としての介入は許されないし、時間もない。紅茶を飲みながら横目でノヴァの机の上にある小箱に目をやる、その中身は容易に想像がつく。

「そうだね、まず僕から。僕はもうじき元の世界に戻ることだろう。そうすれば今後千年の覇権を握るといわれているヘルサレムズ・ロットというニューヨークだった場所に生まれた異界と現世の特異点に戻ることになる。
 ヘルサレムズ・ロットは厄ネタの宝庫でね、兵器・麻薬・特殊技術に術式の類など、酷い時は週に一回の割合で国家転覆ないし世界の危機という有様でね、各国の思惑や人間の欲望を追い風にしてあの世界はプリンの上に乗っかっているほどに危うい。
 前にこの世界に呼ばれたときは2年で2日だったから今回は三日程度空けたことになるのかな?」

そんな忙しい時勢に呼び出されて最初は迷惑にも感じたが、モノは考えようだ。この世界と元の世界が”繋がってしまった”ということは下手すればリグレッシオーネがHL(ヘルサレムズ・ロット)に流れ込んでしまう可能性もあったということだ。
ただでさえ人員も時間も足りないのに元の世界でネフィリムに降臨されでもしたら国家転覆どころの話じゃない、下手しなくても世界沈没級の絶望が降って湧いたことだろう。
故にクラウスと思案した結果、この世界でリグレッシオーネとネフィリムを片付けることにしたのだ。この戦いに介入した経緯は100%の善意ではなく半分以上は打算だったということになる。
ロンドン対策本部が世界から孤立したときは肝が潰れるほどの胃痛に苛まれたが、あきらめなかった結果、凪は訪れた。

「前回この世界に呼ばれた時に僕らが居なくなった際の対策は講じていたから元の世界は多分大丈夫だろう、残っている奴らはみんなタフで強かだからね
 ともあれ、悪いねミス.ノヴァ、ソッチの方のお祝いは間に合わなくて、とりあえずはおめでとうと言わせてくれ」

ノヴァの嬉しいような恥ずかしいような、そんな感情にやさしさをブレンドした感情と机の小箱、ついでにクラウス宛に送られていたという”招待状”、これらを合わせるとノヴァの考えは自ずと分かる。
裏の人間として人間の機微には鋭いスティーブンが見逃すはずもなく、無駄に朗らかな笑顔でノヴァを祝福する、嫁入りか婿入りかまでは分からなかったので敢えて名で呼んだ。
ソッチの方のお祝いというのは、今更説明する必要もないだろう。

>ノヴァ、ファビアン、緋茜拓海

12日前 No.1950

未だ解けぬ"鎖" @zero45 ★LmmmVQnyhu_w96


【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/レオニード・クロムハート】

 表向きは平静を装いつつも、胸の中で宿敵に対する義憤を徐々に昂らせながら、彼は共に今日を生き抜いて来た戦友に向けてこれからの夢、もとい目標を語り進めて行く。
 嘗て師と敬っていた男の正体である"賢人"は、愚かな人類に見切りをつけ、旧人類に代わる新人類を迎え入れる事を画策しており、その野望を成就させる為の手駒として姉を利用している。自分はその野望を打ち砕いて姉を取り戻し、全ての因縁に決着を着けて平穏を取り戻すのだ、と。

「ああ……掛け替えのない、たった一人の姉だからな……」

 俯きながら呟いたユースの言葉を肯定するかの様に呟く。世界中の何処を探し回ろうとも、決して同じものは見つかる事が無い唯一の存在。姉として、弟として愛し合っていたからこそ、自分にとって大切な物なのだと思っている。それがこうして奪われ、利用され、遂には喪われようとしているのだ。そうなる前に、奪い返さなければならない。例え、この燃える執念が身を滅ぼす事に繋がってでも、だ。

「……ありがとう。理由は言えないが、もしかするとお前には辛い事を頼まねばならない時が来るかもしれない。可能な限り、そうならない様に努力はする心算だが……その時は、頼む」

 何かあったらいつでも頼ってくれ、と宣言してくれたユースに深い感謝を覚える。それと共に、想定し得る最悪の事態に直結しない事を願った――あの男にとって自分は本来の計画に必要不可欠な存在だった。結果的にその部分を代替品で補っているものの、自分を手元に置く機会に恵まれれば、即座に彼は計画を完遂させるべく行動に出かねない。それを防ぐ為にも、そうなった場合に介錯を頼む……と言うのが、"辛い事"の意味する所だ。

>ユース


【クッソ遅れました、申し訳ないです……】

8日前 No.1951

Futo・Volde @nonoji2002 ★0hekQLL3eX_DW4

【ロンドン/ロンドン上空/ミラノ号船内/スターロード】

――“I can't stop this feeling―― I'm hooked on a feeling”

いつものようにヘッドホンを耳にして、ウォークマンで曲を聞く。そういえば、今回の戦いじゃ中々余裕がなくて音楽を耳にしてなかったっけな。いつものように少し小躍りしながら、紅茶を淹れる。コーヒーでもよかったんだけど、せっかくイギリスのロンドンに居るわけだし、偶には紅茶なんかもいいかなって。スコーンもあるし。小さなお茶会だ。

――“ねぇ、クイル”
「〜〜♪」
――“ちょっと、ピーター!”
「ああ、悪い、聞こえなかった。どうしたんだ、ガモーラ?」

鼻歌混じりに、紅茶を啜りつつ、菓子であるスコーンを口に頬張る。
前までこんなもの喰ったことなかったし、イギリスの飯は不味いっていうのは聞いていたから全く期待してなかったんだけど、スコーンは別だ。こんなおいしい茶菓子があるなんて、知らなかった。“あっち”にも持っていきたいところだけど、作り方はともかく、材料が手に入るだろうか?
って、そうじゃなかったな。ヘッドホンを肩において俺を呼ぶガモーラに首を向ける。

――“あなた、オーブの力を使ったでしょ”
「あー……、それは話した通りで、仕方なかったんだ。結局無事だったんだし、そう怒ることないだろ?」

ガモーラのことは好きだけど、こう、どうして口うるさいんだか……。そういうところは可愛くないよ、まったく。本人に言うと殺されそうだから口が裂けても言えないが。オーブだって、最近は扱いに慣れてきてるんだ、そう怒る必要はないと思うんだけどな。

――“まったく、あの時と今回は違うんだから変に使わないでちょうだい。仮にも貴方は……”
「わかってるよ。俺がこの船の主で、このチームのリーダー」

あからさまに大きなため息をつかれたがいつもの事だ。
別に自覚してないわけじゃないんだ、俺がガーディアンズのリーダーで、このミラノ号の船の主であることくらい。と言うか自覚してなかったらこんなことはしてないって。今回の件だって仲間を守るためには仕方なかったことだし……。

――“それと……ロケットが新しい次元の狭間を見つけたわ。そこを通れば多分元いた方の”アース“に戻れるはずよ”
「次元の狭間?」

“次元の狭間”。時空の歪みと言うべきか、別の“アース”と“アース”を繋ぐ不安定な時空の歪み。実はこの事に関しては俺よりもロケットやガモーラの方が詳しかったりして、俺には良くわからないことも多いんだけど、まぁ、つまりここに来るとき“知らず知らずのうちに通っていた”らしい。俺の知る地球と別の地球に出てしまったのはそれが原因というわけだ。

「それならそこに向かうとしよう。今度こそ“俺の居た地球”に行くぞ」

自動運転でロンドン上空を旋回してたのは、対策本部に寄って別れの挨拶くらいしようか迷ったままだったから。することはやりきったし、“つかの間の休息”も過ぎてしまったわけだし。最期くらい挨拶をしようかな、なんて考えたアマ小一時間思考を放棄して、旋回したままお茶会を楽しんでわけだけど。
こうなってしまえば、別れの挨拶をなんてやってる場合じゃない。
いつ閉じるかもわからない次元の狭間を目指さなくちゃならない。

紅茶を飲みほして、足早にコックピットに戻る。自動操縦を解除して、目指すは“次元の狭間”がある座標ポイント。このアースとはおさらばってわけだ。少し名残惜しい部分はあるけど、長居はもうできないんだ。さらば、ロンドン。この“アース”の地球が 完全なる“凪の時代”を迎えることが出来ることを祈っているよ。

(>ALL)

【スターロード、仲間たちと共にロンドンを去り、元いた“アース”へと戻るために次元の狭間へと向かい、そのまま元いた場所へと帰還する】

【絡みもないので最終章のレスに付けてさっさとやってしまってもよかったかも、なんて思いつつ書き上げたまま放置していたエピローグを投下しておきます( □ω□)】

7日前 No.1952

ジェダイ・ナイト @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/緋茜拓海】

「付けたままにしておこう。平和の世には少々無骨だ」

手袋を外すか否かの問いに一瞬迷いを見せたが、外さないことを選ぶ。前々から鋼鉄の左手にギョッとした表情を浮かべる人は多かったし、何より軍部の人間だとわかってしまうのは少々煩わしい。そのままにしておくのが無難だろう。右手を紅茶のカップに伸ばして一口。激戦の中僅かな時間を見つけてとる休憩も乙なものだが、こうしてのどかな雰囲気の中で味わうお茶は格別に美味い。それもこれも対策本部の全員が硬く結束したからこそ得られるものだ。

「俺はフォースの修行を続けながら、人々にこの戦いを語り継ぐ。そうしてジェダイが必要ない世の中になったら...

彼女でも作ろうかなあ」

非常にまじめなスティーブンの後にこれを言うのはなんとも申し訳ないが、拓海は正直にファビアンの質問に答えた。自分の人生に大きな影響を与えたフォースの神秘を追いつつ、リグレッシオーネとの戦争の記憶を風化させないための活動もしていきたいと。そうやって凪の時代が強固なものとなったとき、自分も役割を終えて普通の生活に戻る。何せ拓海ももう19歳、ずっと縁がなかった恋愛がしてみたい。平和を掴み取ったからこそ出来ることを精一杯やるもの今後の目標だ。

「フォースの数少ない無粋な点だ。こういう時ばかりは...

おめでとうございます、将軍」

瞑想中に投函された手紙には目を通してある。中に入っていた招待状やノヴァの反応からして何があるかは明白。しかし拓海は招待状が届く少し前からそのことを察してしまっていた。身近な人に起こった異変を教えてくれるのはフォースの良い所だが、今回ばかりは無粋に働いてしまったといえる。将軍がそれを嬉しげに報告して回る性分ならまだしも、だ。ともかく拓海はこの幸福を祝った。恩人の幸せが、凪の時代と同じく永久に続くように...

>ノヴァ・ファビアン、スティーブン

【申し訳ありません。返信が1週間も遅れてしまいました...】

4日前 No.1953

第二の人生 @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ハイド・パーク/シノ・クリーク】

今まで経験したことの無かった学生生活は充実していた。対策本部で過ごした日々は名残惜しいが、思い切って普通の女の子に戻ったことで得られたものも多い。自分で言うのもなんだが苦は楽の元というのか、17年間の悩み多き人生の見返りに今の幸せがあるような気がする。そしてそれは皆同じ。ヴァレーリアさんも、セシルも、クロエも。皆苦労して平和を掴み取ったからこそ、自由な日々を満喫しているのだ。平和が当たり前ならこんな感情は湧いてこなかっただろう。

「程よい我儘は女の子を可愛くする、らしいですよ」

ヴァレーリアに続いてセシルとクロエの我儘を後押しする。何事もやりすぎは良くないが、二人の年頃で少しの我儘を言うのは全く構わない。むしろ13、14の女子が我儘なのは可愛さの一つに含まれるだろう。羽を伸ばせる日々だからこその贅沢を満喫すべきだ。大人になればいずれまた忙しい日々に逆戻りなのだから、今くらいは。

「結婚式かぁ。いいなあ、いつか私も...」

ポーチから招待状をそっと取り出して呟く。身近な人の幸せは等しくめでたい。それが長きに渡る戦いの最前線を駆け抜けてきたあの二人とあっては尚更だ。非常にめでたい。あの二人だからこそ掴んでほしかった幸せと言うべきか。一緒に死線を潜り抜けるうちに"そういう"感情が芽生えるという話は聞いたことがあるが、二人の場合は「吊り橋効果」なんていう単純なものでは決してないだろう。年頃だけあって結婚式という響きに憧れを抱きつつ、セシルとヴァレーリアの後に続く。

>セシル、ヴァレーリア、クロエ

4日前 No.1954

闇は失われた知識を内包する @kyouzin ★XC6leNwSoH_mwG

【プロフも無く、唐突にマナー違反に投下された謎の新キャラ、ヴェル博士、いったい何=コズなんだ】

【日本/研究室/ヴェル】

静かな研究室、時折カーテンの隙間から光が差し込むのみで、他はやや暗い印象を受ける広めの部屋。
奇妙な器具が時折、呼吸をするかのように駆動音を鳴らし、その他はここの主が特別何かをしない限り音が聞こえてこない、"彼"にとっては快適極まりない場所。

白衣を着た長身の彼はただひたすらに、最近はある資料を元に、ある本を作っていた。
"解体聖書"、そう名づけられたそれには、少し前に滅びた巨大宗教、リグレッシオーネの、あらゆる活動や教義、幹部級の人材の行動の内、収集できた物全てが記録されていた。
さて、この時勢でそんな物を作り上げている彼は、一般的に見れば変人、あるいは反逆者予備軍なのだろう、だが、彼に近しい物でそんな事を言う者は居ない。

と言うより、彼が周りに置く者と言うのが「彼の本性」を知る者ばかりであるから、だろうか。
人付き合いを好まず、何をしているのかも分からない、ただそこに在るだけの彼に話しかけ、なおかつ無視されない人間と言うのは数少ない、そして、その何れもが、彼の……闇の眷属、深淵の使者、そして、単純な知識の探求者である事を知っている者が大半だからこそ、それを咎める者は居ないだろう。

そもそも、彼はリグレッシオーネの詳細な知識を得る事で、不正確な噂や虚報を一掃し、今後の"凪"の参考程度になれば、と考えてこれを作っているため尚更だ。

「……む? あぁ、もうこんな時間か。 ふむ、確か今日であったな、彼らにならば、この仮の姿を使う必要も無い、が」

時折飲み物を口に付けている彼……"ヴェル博士"と呼ばれる人物は、時計に目をやった後、ゆっくりと日付を確認して、広げていた資料を片付けて、幾つかティーカップを用意して机に並べる。
彼は、少し思案した後、"彼ら"、すなわち、ここに来る者にならば、わざわざ仮の姿を使わずとも問題は起きないだろうと考えた。

だが、結構「人間界に染まっていた」彼は、少し愉快そうに笑みを浮かべて。

「あぁ、しかし、水無月はともかく、もう一人……彼には、この姿を見せた事が無い。 そして、私は効率的なストレス解消と今後の作業効率の上昇のために、"彼"の驚く顔を必要としている」

ユース・ベネルド、彼の顔を思い浮かべて、ヴェルはくくっ、と悪役染みた笑いを発した。

>水無月香織 ユース・ベネルド

2日前 No.1955

凪の英雄 @infernus☆XQ6phrzcKMtR ★F7MrHN45jw_mwG

【ロンドン/ロンドン対策本部/最高司令官室/ノヴァ・レイズアネイティヴ】

戦いは終わり、異世界人達はそれぞれ元の世界へと戻っていく。それは、必然の理。全ての事象が解決してまで、見知らぬ世界へ留まろうとする物好きは、ほとんどいないだろう。
無論、ノヴァもそのことは重々承知している。故に、彼女は彼らを引き留めようとはしないし、今更任務を押し付けるなどといったこともしない。
結果として彼女がこなさなければならない仕事が増えてしまったのは事実なのだが、そうしたところにも、凪の訪れを実感することが出来るというものだ。
四人の会話は弾む。スティーブンらが主導して建設した慰霊碑、そして拓海の義手についての話……こうした他愛ない話で盛り上がれるのは、なんと幸せなことなのだろう。

「いずれ、ロンドン対策本部も役目を終え、解体されることでしょう。私も、今の地位に固執するつもりはありません。人は生まれた時から皆平等。いくら地位や名声を得ようとも、"貴方という一人の人間の存在"が変わることはありませんよ」

力のある者、結果を残した者は賞賛を集め、人々からの信頼を得る。それはやがて地位や名声、権力へと移り変わり、やがて権力を狙った者が争いを起こす。
ある意味それは、人類という生物が生み出した、負の連鎖であるのかも知れない。これからも人が人である限り、その連鎖から逃れることは出来ないだろう。
しかし……それでもノヴァは、この凪が永遠のものになると確信している。後世の者達が、この戦いの記憶をどう語り継いでいくのかは分からないが……少なくとも、同じような悲劇は繰り返さないはず。
それをより確実にするためには、今を生きる自分達が、争いの無意味さを如何に子孫へ伝えられるかに掛かっているだろう。平和を取り戻したからといって、決して驕り高ぶらないこと。地位や名声よりももっと大切な、絆や友情の存在を忘れないこと。ノヴァはそれこそが、永遠の凪の鍵になると考えていた。

「お恥ずかしい限りです……まだ、その話をするつもりはなかったのですが。何はともあれ、祝福の言葉に感謝します」

ファビアンに自らの将来のことを話題に出され、ノヴァは思わず照れ笑いを浮かべる。戦時中には、絶対に見ることの出来なかった、貴重な彼女の素だ。
誰と籍を入れるかまでは伝えていないが、察しのいい人間には気付かれているかも知れない。いや、察しがよくなくとも、フォースを操る拓海には読まれている可能性もある。
とはいえ、今更隠すようなことでもないので、それが漏れてしまったとしても何ら問題はないだろう。自分や"彼"へ向けられるのは、間違いなく祝福の感情なのだから。
幸せを享受する権利もまた、平等。人々の笑顔に満ち溢れたこの凪の時代において、ノヴァもまた、"一人の人間"として、確かな幸せを手にしていたのだ。

>ファビアン・フェアフィールド、スティーブン・A・スターフェイズ、緋茜拓海
【書いていて自分で恥ずかしくなってくる】

1日前 No.1956

師の跡を継いで @sable ★gJN2ImybZg_yFt

【ロンドン/ロンドン対策本部/訓練室/ユース・べネルド】

レオニードとの会話を通じて、しばらく心の中に仕舞っていた両親への想いが蘇る。肉親は大切だ。友達や先生も大事だが、かけがえのない家族とはいつまでも一緒にいたい。父と母に愛されて育ったから尚更であった。レオニードの姉もきっと素晴らしい人間だったに違いない。常に弟の心の中にあり続け、その消息を追うことを第一目標とさせたのだから。

「...?

まあいいさ、困ったらなんでも頼んでくれ!」

"辛い事"が指すものの内容は読み取れなかったが、力仕事や汚れ仕事だろうと解釈する。これがユースの天然さというか純粋さというか、自身気に胸を叩いて協力を買って出る。事情やレオニードの敵のことを深く知らない故仕方がないことだが...

「こんな時に言うのもなんだが、今日は凄くめでたい日なんだ。お前の所にも届いているだろ?」

彼への用事はもう一つある。長年に渡る苦難の日々を乗り越え、常に凪の時代を見据えて行動した二人の戦士。幾多の戦場を駆け抜けた先に結ばれた二人が、遂に式を挙げるというのだ。目を閉じて廊下に右手を翳すと、ユースの部屋から豪速で一通の封筒が飛んでくる。中にはその旨が記載された招待状が一枚。対策本部に所属する者は皆これを受け取っているというから、レオニードの所にも来ているはずだ。

>レオニード

【こちらも遅れましたT T】

6時間前 No.1957
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