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Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD"

 ( なりきり掲示板(フリー) )
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ツバサ ★kxhnMwovI2_kl8

Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD"

この世には無限の世界がある。

世界が生まれる時、世界は消失する。
世界が消失する時、世界は生まれる。

世界は管理者によって成り立つ。
世界は管理者によって消される。

世界は常に変わりゆく。例外はない。
世界は常に変わらない。例外はない。

管理者が覚えている限り世界は存在する。
管理者が忘れている限り世界は消失する。

世界の記憶を保つには管理者の存在が必要である。
管理者の存在を保つには世界の記憶が必要である。

管理者は一人ではない。生きるものすべてが管理者である。
死するものすべてが管理者である。管理者は一人ではない。

複数の管理者が揃うとき、新たな世界が生まれる。
複数の管理者が離れると、新たな世界は消失する。

新たな世界が生まれる時、それまでの世界は崩壊する。
それまでの世界が崩壊する時、新たな世界が生まれる。

新たな世界とは管理者の所有する世界が融合した時、生まれる世界。
新たな世界の融合が解除された時、管理者の所有する世界ができる。


今、新たな世界が再び開演する。



【開始するまで、書き込まないで下さい】

3年前 No.0
メモ2014/11/15 18:49 : ツバサ★x6oODnGVv0_Kvj

Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD" 本編

http://mb2.jp/_ni2/18595.html


Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD" 設定や相談など

http://mb2.jp/_nrs/4018.html

ページ: 1 2 3 4 5 6


 
 
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なんか @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

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6ヶ月前 No.467

aki @asynchro73 ★iPhone=WAXDwGGy0d

【リュウト/カントー地方 マサラタウン/南海岸】

数ヶ月にマサラを救った英雄達、その内の三人はマサラ南方の海岸から漂う邪悪なる気配に勘付き、再び彼等は戦地へと赴いた。
……とてもメタ的な話になるが、筆者も数ヶ月ぶりに文章を書くというある意味で闘いに赴いているという事もあり、かなり手探りな状態である。

「…………あれはッ……!?」

赤き炎鳥、ファイアローに乗りながら海岸へと現れたリュウトは、その光景に思わず目を見開く。

相対するは氷の鳥……即ち、伝説のポケモン『フリーザー』
しかし、その姿は通常の個体には程遠く、白く輝きを放っている。
あまにも美しく、そして邪悪な輝きにその場にいる者達を圧倒しいた。

「ヴァドック……お前もここに!!それに、あいつは……?」

かつてマサラを襲った脅威を相手に共に戦った仲間であるヴァドックの姿も確認できた。
そして、たった今ヴァドックのパートナーとての役割を担う少年。
リュウトはその少年ことアスレイとの面識は一切無い、だが今この場に立っているという事は、考えられる事はただ一つ。

「あんたもよっぽどの猛者ってことだ……!」

右手でベルトに掛けられたボールを掴み、それを宙に投げ出す。
ボールから放たれた眩い閃光と共に、彼のポケモンの一匹であるブラッキーがその姿を現わす。

「仲間達が暮らすこのマサラの地を傷付けさせはしない……!!」

白き翼の前に踊り出たレッドの隣りにリュウトも並び立ち、そう宣言する。
再びマサラを襲った脅威に立ち向かう戦士達、その戦いの行方は果たして――――

>>マサラ海岸一同


【side:ミライ、ハヤト/氷結の結界】

「そんな……この壁は……!!なんなの……!!」

壁を壊そうと試みるゼロを横目に、彼女達は見事に分断されてしまった事を悟る。
大人数を相手にする際の戦法としては理に適っているが、まんまと罠に掛かってしまったと思うと不服である。

「……?なんの音……?」

直後、辺り一面に響く音。
何かが割れる音か?いや、それともこれは………。

「………アオイ!?そんな……その凍りは!!!」

彼女らの目の前には、氷結の執行者に連れ去られたアオイの姿が確認出来た。
そして、アオイの周りで生成された氷の塊がゼロに襲いかかる……!!

「くそっ………!!!何がどうなってやがるってんだよ!!壊れやがれ……この壁は!!!」

一方、壁の反対側でその一部始終を見ていたハヤトは銃を懐から取り出し、弾丸を込めると何発もの銃弾を氷の壁へと打ち続ける。
壁へ直撃した弾は見事に弾かれ、傷一つ作ることすら叶わずパラパラと地へ落ちていく。

「ダメか……!!しょうがねえ!そっちは任せたぞ!!!」

「うん……わかってる……ラン、お願い……!!」

ミライは、自身のパートナーであるランクルスをボールから呼び出し、戦闘態勢に入る。
このまま立ち尽くしていてはこちらがやられる……しかし、相手はあのアオイだ。
とは言えミライにとって大事な仲間の1人であるアオイに、彼女は弓を引くことは出来るのだろうか。
今、彼女の葛藤が心を蝕む。

>>ゼロ、ツカサ、アオイ


【side:ガイ/ホロン地方/ホロンの研究塔】

断罪の執行者と対峙する、ガイとユウの2人。
彼等の立つ戦場に、突如として1人の男の声が響く。

「………この声は!?」

それと同時に現れた空間から、男が飛び出してくる。
飛び出しきた人影を、目の前にいたユウはひょいと避けるが、その背後にいたガイは……顔面で受け止める!!!

「なっ――――」

ガイの顔を踏み台に、謎の人物は高く飛び上がり口上を高らかに叫び出す。

「お前という奴は……!!」

その男の名を、彼は知っていた。
いや、知って然るべき存在であった。

「いや、そうか……何でもない」

だが、今の自身の姿を見たところで、彼が気づく余地は無いはずだ。
ならばこそ、今はその事は黙っておくべきか。

――――「あーなるほどね。ってあら、そこの前が見えねぇ状態になってるのは…なんか懐かしい感じがするがどちら様?誰にやられた!?そんなことしたやつを俺は許さないぞ!」

「ふむ………私はそこにいるユウの仲間の1人だが……そうだな、こんな事をやらかしてくれたのはこの様な顔の人物だが、心当たりはないだろうか?」

懐からカロス王家の紋様が象られた小さな手鏡を取り出すと、サクラギへと向けてその顔を映し出す。
目の前には断罪の執行者という敵が存在するのにも関わらず、ガイの怒りも何故だがすっかり明後日の方向へと向かっていた。

>>ユウ、サクラギ

6ヶ月前 No.468

ツバサ @th0md ★iPhone=4oP04sFbTa

【氷結の執行者/???/氷結の結界】

ー彼女はいまや僕の手駒…彼女に私の力を与えた…けど俺の能力は特殊だったようだね…。彼女に近づくと防衛しようとして力を使うらしい。けど力を使うたび身体が凍るみたいだねぇ…このままだと全身が凍っちゃうねー

「………貴様!」

「ゼロ!抑えてください!」

「く…!くぅうううううう!!」

ゼロの感情は憎しみと怒り、悲しみと何もかもがグチャグチャになっていた。そして彼は葛藤していた。アオイを救いたい。だがそれはアオイを傷つける事。だが何もしないのは助けない事と同じだ。ならば答えは…



「………。アオイさん」

アオイを見るゼロ。その表情は穏やかだった

「ゼロ君…」

「泣かないでください。…そんな顔をされたら決意が鈍りますから」

拳を握りアオイに突き出す

「俺は今から貴女を攻撃します」

「…ゼロ!?それはダメです!彼女を殺す気ですか!?」

「いや、そんなことはしない!」

「アオイさんを助け、共に帰るために。また貴女と笑う為に。そして…貴女と生きる為に。俺の拳はその為にある…。すまないアオイさん。少しばかり…耐えてください」

「…ゼロ君。………。分かったわ、信じてるからね」

「はい!ツカサ!ミライ!手を貸してくれ!!」

「はぁ、仕方ないですね。彼女の攻撃はできる限り私が防ぎます。ゼロ、ミライさん。彼女の攻撃は一種の防衛機能と考えたらいいと思います。なので眠らせるか気絶させましょう!」

「ああ、了解だ!」

ーふふ…面白い…やはりイレギュラーはこうでないとね…さてアオイ!君は彼らの相手だ…そして…ー

「ハヤト!来るぞ!」

ーさぁ、あたしと遊ぼうじゃあないか!?彼女の全身が凍る前に!まずは小手調べさ!ー

氷の塊を適当に生み出しハヤト達に向けて発射した。

>>ハヤト、ミライ



【サクラギ/ホウエン地方/ホロンの研究塔】

「ほう、この顔がその犯人か。誰だこの素敵イケメンは?」

「…サクラギ?ガイの顔面蹴ったの君だから」

「え?俺?」

「うん」

「アイ?」

「うん」

「マイ?」

「うん」

「ミー?」

「うん」

「マイン?」

「ノー」

「あー。うん。それはつまり…ガイがこんな顔になったのは…断罪!あいつが全部悪いってことだな!」

「全面的に君な気がするんだけど!?」

「な…!ちょっといいか!」

「え?何?肩に手を掴まないでよ…!」

「なんという…なんという的確なナイスゥツッコミィ…。ユウ…ヒロシが復活するまでの間、俺と漫才のスターダストを目指さないか?」

「目指さないよ!?というか星屑になってどうするの!?星になろうよ!」

「え!?死ぬ気なのか!?」

「そんな気ないよ!」

「やはり俺が見込んだ通りだ!お前には才能あるぞ!さぁ、行こう!俺たちの登り始める激しい漫才坂を!」

「わー!すっごく嬉しくないんだけど!?後それ確実に打ち切りフラグだから!」

断罪がいるというのにふざけるサクラギ。しかしご丁寧に漫才が終わるまで断罪は口を閉じていた。キリがいいところで断罪は口を開く。

『やはり貴様か…しかし…いったいどうやって抜け出した…?』

断罪に質問され、ニヤリと笑い断罪の方を振り向く

「簡単だ。お前言ったじゃないか?あの氷は『凶悪』な力程度では簡単に抜け出せないと。なら『論外』の魔力を持つ俺の空間術があればあんなの余裕で切り抜けられるぜ。いやーバレずに仕込むのは苦労したぜ」

『だが…俺はお前の全盛期の力を持って作り出された…それに、お前は監視者様に力を消失されたはずだが?』

「全盛期?ならお前は勝てねぇな」

「何…?」

「何故なら俺は…今も全盛期絶賛更新中だからな!さあてお前でリハビリさせてもらうかね!」

『ほうなら見せてみるがいい!』

「んじゃ、見せてやるぜ…本物の力って奴を…!よっしゃ!今度こそ構えな!」

「うん!」

「せっかく二つの異世界の友人との共闘だ…」

サクラギは空間から二つの銃を取り出す。それはヒロシが開発したサクラギ用に開発された銃。

その名はコンビクション

その意味は信念、確信、不退転

そして断罪

二つの銃を断罪に突き出す!

「さぁ、ショータイムだ!!」

その同時にサクラギはいきなりに断罪に目掛けて弾丸をぶっ放した!

>>ガイ

6ヶ月前 No.469

なんか @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【時間軸: "黒き氷の羅刹" の襲撃から、数週間が経過】

【未だ "白き翼" の脅威はなく、しかし――――不気味な静けさは拭い切れぬ、曇掛かった安息】



【レッド/カントー地方 ヤマブキシティ】

【ヤマブキ総合病院 203号室】

【イエローの病室】



 夕刻の茜射す病室にて、シャリシャリと軽妙に刃物を扱う音。

「見てみろコレ。コラッタだ」

「知ってる」

 かのマサラタウンでの騒動を解決した一人たる少年、レッド。そんな彼の掌に乗るのは、器用にも剥いたナナシの実でこしらえたコラッタのモチーフである。見事な出来映えであるが、今までに散々それを見せられた少女――――イエローこと黄花(オウカ)にとっては、特に感嘆すべき物でもないらしく、ぼふっと枕に後頭部を埋める。

「ソラさんは見つかったの?」

「いや。ヒメちんもわかんねェってよ。つーかアイツ、ポケギアとか連絡手段持ってんのか?」

「多分持ってないと思う。なんとなく」

「気にしすぎなんだよなぁ、アイツはよォ。パールの奴に勝ったんだからもっとこうさ、パーッといきゃあいいのによ。パーッと」

「あのさ、君はもうちょっと怪我人を労るべきだと思うんだけど」

「だからこうして見舞いに来てんじゃん?」

「じゃあレッドも気にしすぎなんじゃないの」

「ああ言えばこう言う奴だなオメーも」

 先程切ったナナシの実を食いつつ、ベッドに腰掛けているレッドがふと別の話題を振る。

「グリーンとかブルーは見舞いに来たのか? ルカとエマは?」

「手ぶらな誰かさんと違って、かなり豪華なお見舞いまで貰っちゃったよ」

「俺も持ってきただろ、ナナシの実」

「自分で消費してるじゃん」

「地産地消、自給自足ってヤツだ」

「絶対意味判ってないよね」

「へへ……まぁな」

「褒めてないし」

 結局自分で剥いたのを全部食ってしまったアホ。
 あの動乱から既に数週間が経過したが、どうやら「当事者」達は、あれからある程度顔を合わせているらしい。しっしっとイエローにベッドの端から追い払われるレッド。

「んだよ、何処行く気だ」

「売店」

「ついてこ」

 よろよろと緩慢に歩くイエローの後をちょこちょことついていくアホ。イエローがわざとらしく溜め息を吐いてみせる。

「おい、レイジは見舞いに何持ってきたんだよ? つーかアイツは見舞いに来たのか?」

「大体判るでしょ」

 彼女の指差す方向。
 売店近くのホールにて談笑しているのは、未だに傷跡痛々しく両脚に包帯を巻いたモモカ。そして噂をすればなんとやら、ブルーに……これはまた珍客。ニビシティの首領(ジムリーダー)にして「かたいいし」の男、タケシである。

「よォ、何なんだよこの烏合の衆は」

「うげげ、レッド先輩だ」

「うげげじゃねェよ」

 うげげ先輩でなくとも、この顔振れには随分な珍しさを感じる事だろう。ブルーへと視線を移すレッドだが、肩を竦めてみせる彼女。

「アンタの方は何ともなさそうじゃん」

「まぁな。つーか、タケシはどうしたんだよ?」

 よく見てみると、何やら物々しいというか、深刻そうというか。俯き、両掌を合わせたまま、ニビのジムリーダーはまるで懺悔でもするかの如く……

「レッド……俺は最低だ」

「ジムリーダーとしてマサラを襲う脅威に対し、出遅れた挙句――――無為な怪我人を出しちまった」

「駆けつけてみれば、事は全て終わっていた。笑っちまうな。何が規範たるジムリーダーだ。なぁ、そうだろう」

 ぽたぽたと涙の雫が彼の膝に落ち、普段の威厳は何処へやら。その逞しい肩は震え、男泣きに咽び泣くタケシ。ジト目のブルーが溜め息を吐き、イエローが額を押さえて首を振り、モモカが頬杖をつく。

 ……。

 …………。

 ……………………。

 レッドは……
 レッドは、ふと己を省みていた。

「(あ……あのさぁ……)」

「(なんつーか、俺が呑気すぎるだけなのか!?)」

 ニビジムリーダーのタケシとは、高潔な男である。それも高潔過ぎる程だ。その石の如き堅牢な精神性は誰もが評価し、彼のバトルスタイルにも如実に顕れている。現状、マサラ防衛に手を貸せなかった事を悔やみ、こうして心の底から涙を絞り出してしまう誠実、男の中の男。当の本人であるイエローやモモカは「気にしすぎだ」と言わんばかりに呆れるがままであるのだが、流石のレッドも彼の姿を目の当たりにし、何か思う所があったらしい。

「イエロー……痛いとことかないか?」

「えっ、何いきなり」

「モモカは?」

「レッド先輩がイタいです」

「ブルー」

「アンタ、自分の怪我の心配でもしたら?」

 あまりにも現金すぎる。
 やはりコイツは底なしのアホなのだろう。

「タケシさんもソラさんも気にしすぎなんだってば。死人が出たわけでもなし、私達ピンピンしてるもの。ね、モモカ」

「明日にも退院したいです」

 しかし、と言いかけ、再び俯くタケシ。
 終始暗い彼だが、よっこらせとブルーに腕を引かれて立ち上がる。

「アンタもさージムリーダーでしょ? しっかりなさいよ。済んだ事は済んだ事! ほら、挑戦者だって待ってるかもしれないし」

 マサラを代表するお節介焼きに引かれるがまま、院内を後にするタケシ。心配事の杞憂もいいところである。女性というのはかくも強かった。例え話ではあるが、仮に平行世界のタケシが年上の女性好みなナンパ男であれば、今回の件でああも悩まなかったのだろうか。全く、ヒトの心を知るというのは、時にポケモンを相手取るよりも難しくもあり。

「ところで、リュウトはまだ戻んねェのかよ」

「迷ってるんじゃないの」

 ふと、半ば引っ張り出すようにして無理矢理見舞いに付き合わせた級友の事を思い出すレッド。リュウトである。

「アイツ抜けてるからな。案外マジで迷ってんじゃねェか」

「君に言われたらおしまいだよ」



 病室に戻ってきた二人。結局リュウトは何処へやら。彼を待ちつつポケッチを弄っていたレッドであるが、うつらうつらと船を漕ぎ始めるイエロー。

「とっとと寝ろよ、怪我人」

「誰かさんが邪魔しなきゃ今頃寝てたんですけど」

「あー、わーったよ。少ししたら帰るからよ。つーかリュウト来ねェし」



 陽は更に傾き、夕雲に混じり始める闇の黒。



 静かに寝息を立てるイエローの傍ら、レッドが静かに立ち上がる。



「よォ」

「久し振りじゃねェか」

 囁くようなその声は、開いた窓の方向へと。
 静寂の渦中に走る緊張。レッドの身を貫いていたのは、紛れもない殺気であった。

「なーんか、大変だったみたいだね。マサラも」

「スゴいじゃん、君達。私も負けてらんないなぁ」

 サッシの部分に腰掛けるは、『起源』を狙う存在にして、かつて自身へと襲撃を掛けた者。謎多き少女、ヒガナは緩慢に窓際から降りると、レッドへと笑い掛ける。



 数瞬の静寂の後、ざッ、と構える両者。
 手の甲を見せ付けるようにして、少女の五指に挟まれた3つのモンスターボール。



「此処ではやらねェぞ。ダチ待ってんだ」

「その子」



 くい、と顎で指し示すは、安らかに寝息を立てているイエロー。



「君にとって、大事なヒトなんだね」



 貼り付けたような、満面の笑み。
 対象的に、少年の表情は険しさを増し。



 ふと、彼女の殺気がイエローへと向けられた瞬間――――



 半ば本能的に瞬発したレッドが、オンバーンを繰り出したヒガナへと飛び掛かっていた。



「テメェ――――」

「何のつもりだ」



 ばさりと翼が風に晒され、開いた窓から宙へと投げ出された二人。高度凡そ50m、しかしそれでも尚――――夕闇の渦中にて激突する両者。



【戦闘区間/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】

【マサラタウンのレッド】

 VS

【襲撃者 ヒガナ】



 "化物(モンスター)"
(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=k9yQ_8aQs4I)



 ひゅう、と風が嘶いた後、刃よりも鋭いレッドの蹴り。それを紙一重で避け、オンバーンによる指向性の音の爆撃が少年へと炸裂――――するよりも速く、空中での躯体制御。くるりと前転でそれを避け、迎撃の右拳。

「護式(トレーナースキル)」

「―――― "同調(シンクロ)" 」

 瞬間。ヤマブキシティ上空にて、極光が奔った
 直後に響き渡ったのは、地よりの轟音。総合病院の傍らに位置するヤマブキ都市公園、人も疎らな噴水広場にて――――襲撃者とされる側の両者が、再び対峙する。

 ヒガナとオンバーンの共有する、蒼き奔流の『キズナオーラ』。

「やっぱり、あの時より遥かに強くなってる」

 その顔には、未だ底の窺えない笑みが貼り付けられたまま。
 目線を鋭く絞ったレッドは、立ち昇る炎を背負い構えた。

>>リュウト、(ワボン)

6ヶ月前 No.470

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=DfXrsFFGsv

【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】

夕闇、夕暮れ、薄暮時ーー日が沈み夜の空が顔を出すこの時の呼び名は様々だが、ある少年は決まって“黄昏時”と呼んでいた。黄昏ーーそれは光と闇が交錯する不思議な時間帯。その時に見たもの全てがまるで魔法でもかかったかのような、そんな雰囲気を放つ。ある時はオツキミ山、ある時はトキワの森。様々な場所を旅してきた少年は、今目の前の光景も新たに不思議な記憶として刻むのだろう。

少年ーー名はワボン。

132cmという見かけは幼い子どものようだが、こうみえて16歳。彼の傍らには常に彼を守るように一匹のオコリザルがいる。そのオコリザルも少年を後少しで抜きそうなほど普通より大きく、身体中に古傷があり、瞳は紅蓮色と通常のオコリザルとは違い異様な風貌だった。そんな1人と一匹の組み合わせはお互いに目を見合わせ、今眼前の光景について各々のリアクションをとる。

「……水と炎のお祭りみたいだね。ね、アイラ」

“アイラ”と呼ばれたオコリザルはコクンと頷き、ワボンに退がるように右手を彼の前に出す。その動作にワボンも頷き、少し退がって様子を見ることにした。戦いはまだ始まったばかりなのだろう。どちらもやる気満々というのが見て取れた。

「いやー、でも今日はこの公園で野宿しようと思ったのにね」

困ったなーと呟きながら、噴水広場からそう遠くない、それでも様子が見える位置にあるベンチにワボンは腰をおろした。そんなワボンにアイラは指を公園の外に向けながら「早く立て」と言わんばかりに鳴く。アイラはワボンが怪我をしないように言っているのだが、当の本人はそんなのお構いなしにへらへらと笑っている。

「大丈夫だよー。あの2人は2人でバトルしてるんだし、関係ないオレ達には危険はないよ。もし危なかったら、アイラが守ってくれるでしょ?」

ね?とにこりと笑うワボンにアイラも何を言っても仕方ないなと肩を落とした。アイラもいざという時はワボンを背に担いでこの場を去るくらいの技量は持っている。この能天気な相棒に付き合ってやるかというばかりに、アイラもワボンの隣へ腰かけた。「それにしても、あの人たち強いねーー」など、まるでスポーツ観戦をするようなコメントには脱力したが。


≫レッド、リュウト

6ヶ月前 No.471

aki @asynchro73 ★iPhone=WAXDwGGy0d

【リュウト/カントー地方/ヤマブキ総合病院】

時は『黒き氷の羅刹』襲撃事件より数週間後の出来事に遡る。

「な、何階だここ……?」

友人たるレッドに(半ば強引に)連れられ、件の戦いで負傷したイエローの見舞いの為にヤマブキシティ総合病院へと訪れていたわけだが……。
カントー随一の大都市の病院である為か、院内はこれでもかという程に広い、広すぎる。
リュウトは軽く自販機でジュースでも買うつもりでレッド達と別れたのだが、自販機を探しているうちに迷って廊下の片隅で立往生しているという次第だ。

「無駄に広いんだよここ……俺がこうやって迷ってること、ぜってぇあいつらには知られたくねえ……」

いやもうバレてるがな。

頭を掻きながら院内を散策する。
リュウト自身もパールとの戦いの末、機能不全に陥った右腕のリハビリの為に数回この病院に訪れたことがあるのだが、それでもまだこの広さには慣れないものである。

途方に暮れる中、リュウトの視界に白のルームウェアを着た少女の姿が映る。
恐らく、入院中の患者だろうか。髪は長く目は隠れており、肌も血行不良なのか真っ白である。

「(な、なんか不気味だなぁおい……)」

その少女の傍を何事もなく通り過ぎようとした瞬間、袖を掴まれ動きを止められ、恐る恐る後ろの方を振り向く。
少女はくいっくいっと指を指すジェスチャーをしており、まるで"こっちこっち"と言いたげな雰囲気であった。

「ま、まさかレッド達の所に連れてってくれるのか……!?」

アホである。

その少女に連れられるがまま廊下を歩いていく。
それにしても、不気味な程に人が周りにいないが何故だろうか?そう疑問に思いつつもそこまで深くは考えなかった。

目的の部屋に着いたのか、少女は立ち止まって部屋の扉を指差す。

「ここがイエローの病室か、いや〜わりぃな!案内してもらっ………」

ふと目に入った扉に書かれた表記を見て、リュウトの顔はみるみると青ざめていく。
慌てて少女の方を見るが、既にその姿はなく、人がいたという形跡すらなかった。

「こ、ここここ…………!!!霊安室じゃねえかチクショーー!!!!!!」

まさか自分の身に降りかかった心霊現象にリュウトは恐怖しながら、全力疾走でその場から逃げ去る。病院内で走ってはいけません。
無我夢中で走っているうちに、いつの間にやらエントランスへと辿り着く。
人がごった返す場所に着て安心したリュウトはふぅっと息を吐き柱に寄りかかる。

「はぁ………素直に受付で場所聞くかね………」

そう思い、よっこらせと柱から離れる……その瞬間、外から轟音が鳴り響く。
突然響いた轟音にエントランスにいた人々はガラス張りの壁越しになんだなんだ?と野次馬の様に外を見ていた。

「な、なんだぁ?一体……」

恐る恐る外へと飛び出る。
病院のすぐ近くにあるヤマブキ都市公園、恐らくそこが音の発生源だろう、というのも公園の周りには土煙が少々立ち込めていたからだ。

そして、公園の噴水広場の前に来たリュウト、その目に広がっていた光景は………。

「レ、レッド!?お前こんなとこで何やってんだ!?それに向かいのあいつは……」

オンバーンを傍らに携え、不敵に笑う褐色の少女。
彼女は一体何者なんだ?それに何故レッドと対峙している……?疑問は尽きないが、ともかく並々ならぬ様子であることはわかった。

そんな2人の激突を見て、公園にいた人々は既に避難をしている様子であったが、逃げようとする事も無く2人を見ている背の低い少年の姿が目に映る。
傍らにいるのはオコリザルだろうか……?遠目でよく見えないが、とにかくここから離れる様促した方が良さそうだが……。

「お、おーい!君達もここから離れた方が……」

ワボンの元へと駆け寄り、避難をする様促す……が、どうにもスポーツ観戦でもしてるかの様に呑気に2人の激突を見ている1人と1匹に呆然とする。
彼のパートナーであろうオコリザルの身体には古傷が至る所にあり、歴戦の猛者と言った雰囲気が見られた。

「いや……まあ、そのなんだ……程々にな」

この様子なら心配は無用だっただろうか。
リュウトはワボンの隣に立ち、対峙するレッドと謎の襲撃者を見つめると、これはまた何か厄介なことが起こりそうだぞと思いながら溜息漏らすのだった。

>>レッド、ワボン


【ミライ/???/氷結の結界】

目前に聳え立つのはミライにとっても大切な人であるアオイだ。
そして、ミライの隣で怒りと憎しみと言った憎悪の感情に囚われているのは……。

「ゼロ……」

ミライにとっても更に大切な仲間である、ゼロだ。
正直なところ彼女にはどうすればいいのか分からなかった。
ハヤトに言われ、なんとかする旨は伝えてたが、具体的な方法は無く手詰まりな状態である。
気概を加えるなんてもっての外である故、それ以外の方法を何とか模索する必要があるが……。

そんな考えを巡らせる中、ツカサの提案に一筋の光を見出す。

「気絶……眠らせる……なるほど……。わかった、私も出来る限りの事をやる。だから……アオイ、もうしばらく待ってて」

「直ぐに助けるから………!!行くよ……ラン!!」

――――――――

一方、視点は壁の向こうのハヤトへと移る。

――――「ハヤト!来るぞ!」

「あぁ……わーってるよ!!」

ハヤト達へと向けられる氷塊による"槍"
恐らく当たればただでは済まないであろう大きさであるが、先ほど壁へとぶっ放した銃にモンスターボールを装填し、氷塊へと向ける。

「こっちは任せろっつったんだ、今更後に退けるかよ!!!」

その叫びと共に、引き金を引く。
銃身から弾丸の様に飛び出したボールは、見事に氷塊の中心を捉えており、直撃する前にボールからピジョットが飛び出す。

「そのクソッタレに……"ブレイブバード"をお見舞いしてやれ!!!!」

弾丸としての勢いを殺さないまま放たれたブレイブバードは見事に巨大な氷塊を打ち砕きそのまま貫通し、氷結の執行者の目前へと迫る――――

>>氷結の執行者



【ガイ/ホウエン地方/ホロンの研究塔】

「現実から逃げようとするな、証言者もいる以上お前がやったのは明白だ」

身の潔白を証明(出来てはいないが)しようとてしいるサクラギに対し、ガイは厳しい一言を浴びせる。

「だがまあ……そうだな。確かに"広い意味で考えれば"断罪のせいである、とも言えるな」

なんとも強引なあてつけである。
断罪の執行者と対峙してる最中に、サクラギは突如として現れた。
断罪の力のせいなのか、それともサクラギ自身なのかはガイには分からないが、要はそもそも断罪と相対していなければ顔面キックをお見舞いされる事は無かった、という途方も無いトンデモ理論である。

「さて……この落とし前は、貴様につけさせてもらう」

再び、矛先を断罪へと向ける。

「折角の友の帰還だ、私も暴れさせてもらうぞ。ユウ、サクラギ、共に行くぞ!!」

サクラギが銃から弾丸を放つと共に、ガイもそれな続くかのようの地を蹴り、まさしく彼自信も弾丸のように断罪の懐へと距離を詰めて行く。

「極光解放(アウロラ)!!!!!!」

まぶゆい光を纏いしヒトツキは、ガイの一言により更に巨大な剣へと変貌を遂げる。
そして、サクラギの放った弾丸が断罪へと直撃すると共に追い打ちをかけるかのように、ガイの一閃が振るわれた――――

>>断罪の執行者、サクラギ、ユウ

5ヶ月前 No.472

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【ヴァドック/カントー地方/マサラタウン】

決戦の場に現れた謎の少年・アスレイ。
でんきタイプの使い手である彼が、ヴァドックに齎す力は凄まじいものであった。
全身に駆け巡る電流が、ヴァドックの右腕から迸り、雷(いかずち)の刃と化す。

「ぐっ……!!」

でんきタイプのポケモンであるヴァドックとでんきタイプのエキスパートであるアスレイ。
彼らのシンクロ率はかつてのグリーンすら上回る数値を叩き出し、ヴァドックの体内に流れ込んでくる“ピカチュウ”という器の許容量を遥かに凌駕した電気エネルギーに彼の小さな身体が悲鳴を上げる。

「へっ、“諸刃の剣”ってわけか……!」

「面白え、どんな力だろうと手懐けてやるぜ!」

膨大な電気エネルギーが身体を蝕む中、ヴァドックは眼前に佇む『宿敵』を睨みつけながら不敵な笑みを浮かべた。
たとえピカチュウの扱える限界を超えた量の電気エネルギーであろうと、ピカチュウの壁を超えたヴァドックはその限りではないのだ。
少年から与えられし、“諸刃の剣”を見事に手懐けたヴァドックは宣戦布告と言わんばかりに右腕から伸びたソレを白いフリーザーへと向ける。

「……」

『……』

文字通り火花を散らす両者の間に緊迫した空気が流れる。
そんな中、その沈黙はソニックブームとともに破られた。

 ド ン ッ ! ! ! !

轟音とともに砂が舞い上がり、“我々”の視点から一瞬にしてヴァドックの姿が消え去る。
黄金の弾丸と化したヴァドックは稲妻を彷彿させるギザギザの軌道を描きながら超スピードで白いフリーザーとの距離を詰めていく。

『!』

そして、白いフリーザーの懐に飛び込んだヴァドックは更なる加速とともに迎え撃とうとする相手の視界から姿を掻き消した。

「受けてみろ!!」

その身軽さを活かし、瞬時に相手の背後に回り込んだヴァドックは無防備な相手の首筋に狙いを定めると右腕から伸びた稲妻の剣で一気に斬り掛かる。
首筋――即ち、“頸椎”は人体の中でも急所と言われる場所のひとつであり、頭と身体を繋ぐ、様々な神経が集中した重要な部位である。
これはあくまで人間の話だが、ポケモンといえど生物である以上、伝説の鳥ポケモンたる白いフリーザーとて例外ではないだろう。

『フッ……』

そんな思惑を知ってか知らずか不気味な笑みをこぼす白いフリーザー。
次の瞬間、紅い瞳をギラリと光らせながら振り向き様に背後から攻撃を仕掛けるヴァドックを睨みつけた。

「!?」

背筋が凍るような感覚がヴァドックを襲う中、白いフリーザーはその白い翼を瞬間的に凍結させることで氷の刃を作り出し、彼の攻撃を受け止めてしまう。

「くっ……!」

あっさりと動きを見切られた挙句、渾身の一撃を容易く受け止められてしまったヴァドック。

――これでもまだヤツに届かないのか?

戦慄の表情を浮かべるヴァドックに対し、白いフリーザーが不敵な笑みを返す。

『ふふふふ……!!』

「うおおおおっ!!」

そのまま鍔迫り合いとなり、両者の刃が火花を散らす。
勝負はお互いに拮抗しているかに思えたが、徐々に形勢が傾き、ヴァドックが押され始める。

『あはははは!貴方の力はそんなものですか?』

「黙れっ!!」

『所詮、貴方も他のピカチュウと何も変わらない下等なポケモンに過ぎないのですよ!』

「黙れぇーっ!!」

怒りのままに叫ぶヴァドックに対し、それを嘲笑うかのように冷笑する白いフリーザー。

『はあっ!!』

「……がはっ!?」

競り合いの末、雷の剣を叩き折られ、吹き飛ばされたヴァドックが凍てつく砂浜に沈む。

「か、雷の剣が……!?」

白いフリーザーが振るう氷の刃の前に打ち砕かれた雷の剣を見やり、ヴァドックは思わず言葉を失ってしまう。

『フン、これがヒトとポケモンのキズナというヤツですか』

『トレーナーの力に頼っておきながら、この程度でしかないとは心底ガッカリです』

変身が解除され、地面に倒れ込むヴァドックを見下ろしながら、白いフリーザーが呆れたように溜め息をつく。

「ちくしょう!!」

「なぜ勝てねえ……!パワーは互角のはずなのに……!!」

一方、ヴァドックは悔しそうに砂浜を殴りつけると怒りに満ちた眼で白いフリーザーを見上げながら睨みつけた。

『貴方が私に勝てない理由を教えてあげましょうか?』

「オレが……てめえに勝てない理由だと……?」

『それは“恐怖心”です』

「恐怖心だと……?デタラメを言いやがって!」

『いいえ、顔を見ればすぐに分かりますよ』

『貴方は私が怖くて仕方がないのでしょう?』

「!」

その言葉を聞いたヴァドックは自分の身体が意思とは関係なく、震えていることに気づく。

「……怯えているのか……?このオレが……?」

『そうです、貴方は最初から私に負けていたのですよ』

『初めて会ったあの日からね……』

まるで心を見透かすかのような眼差しでこちらを見据える白いフリーザー。
その紅く冷たい瞳の奥には怯え切った自分の姿が映し出されていた。

「……!!」

その瞬間、ヴァドックは初めて“恐怖”を自覚した。

生まれて初めて心の底から震え上がるヴァドック。
真の恐怖と決定的な挫折、恐ろしさと絶望、あらゆる感情が渦巻く中、行き場を失った気持ちが、その鋭い両眼から涙となって溢れ出た。

ただ、単純に悔しかったのだ。

復讐に燃え、果てしないトレーニングを重ねてきたヴァドック。
ついには仲間たちとともにマサラを救うまでに至り、今まさに万全な状態で宿敵と対峙している彼。

――正直、勝てると思っていた。

しかし、実際はどうだ?
最強の姿である超ピカチュウ3でも歯が立たず、いきなり現れた謎の少年の力を借りてなお、この始末である。

結局、どんなに強くなろうと自分はあの頃から何も成長していなかったのだ。

「……」

『どうやら、完全に闘う気がなくなってしまったようですね』

戦意を失って俯くヴァドックを飽きてしまったオモチャを見るような眼差しで見据えながら白いフリーザーがそう吐き捨てる。

『恐怖に怯えた哀れなピカチュウよ……』

『安心なさい、この私がすぐに仲間のもとへと送り届けてあげましょう』

白いフリーザーが一歩ずつ、一歩ずつ、ゆっくりとヴァドックのもとに歩を進める。

『さようなら、超ピカチュウ』

俯いたまま動かないヴァドックの前まで辿り着くと白いフリーザーは氷の刃に包まれた白い翼を振り上げる。

『やめろっ!!』

そんな中、ヴァドックを守るように両手を広げながらポッチャマが白いフリーザーの前に立ち塞がった。

『……何のつもりですか?』

『見て分かるだろ!ヴァドックを守るつもりだ!』

ガタガタと恐怖に震えながら、懸命に白いフリーザーからヴァドックを守ろうとするポッチャマ。

『守る?闘う力もない貴方に何ができるというのです?』

『う、うるさい!オレは誇り高きエンペルトの血を引く王子だ!友達のピンチを黙って見過ごせるか!』

彼とて白いフリーザーの恐ろしさを知らないわけではない。
無論、自分ではヴァドックを守るどころか勝負にすらならないことも分かっていた。
それでもポッチャマは勇気を振り絞り、その小さな身体で果敢に立ち向かう。

『……御父上にそっくりですね』

『勝てるはずもないのに仲間を守るためこの私に立ち向かう』

『理解に苦しみます』

彼の父であるエンペルトもそうだった。
仲間を守るために彼らの盾となり、儚くも散っていった勇敢なる王。
友を守ろうとするポッチャマの姿にその父であるエンペルトの姿が重なり、白いフリーザーは彼らの行動を理解できないと呟いた。

『そこを退きなさい』

『絶対に退くもんか!!』

『そうですか』

一歩も退かないポッチャマに対し、無慈悲な一撃が振り下ろされる。
そして、彼はそのまま無残にも真っ二つにされてしまう


――はずだった。


白いフリーザーが振り下ろした氷の刃がポッチャマの身体を切り裂くよりも早くそれを受け止めた者がいた。

『ヴァドック……!?』

折れたはずの“剣”は刀身を取り戻し、燃え盛る黄金のオーラがヴァドックの身体を再び金色に染め上げる。

「てめえのおかげで目が覚めたぜ、ポッチャマ……!!」

「ガキのてめえが目の前の“恐怖”に立ち向かってるってのに……このオレがいつまでも怯えてられっか!!」

再び『超ピカチュウ3』へと姿を変えたヴァドックの左腕からもう一太刀の“剣”が伸びていき――

「……喰らいやがれっ!!!!」

そして、白いフリーザーの身体を斬り裂いた。

『おのれ!よくもこの私の身体に傷を……!!』

純白の身体を傷つけられ、怒り狂った白いフリーザーがその巨大な翼から突風を巻き起こす。

『「うわああああっ!!」』

その圧倒的な力に吹っ飛ばされてしまうヴァドックたち。

「へっ、ようやく来やがったか……」

砂浜に沈む彼らの背後から近づく足音。
それを聞いたヴァドックが不敵な笑みを浮かべる。

『みんな……!!』

戦場に到着した戦友たちの姿を見やり、ポッチャマが歓喜の声を上げる。

『また妙なニンゲンどもが現れたようですね……』

『しかし、誰が来ようと無駄なこと……!何も変わりはしません!』

「そいつはどうかな……?」

「てめえに見せてやるよ!ポケモンとヒトの底力ってヤツをな!」

マサラの地に訪れし、白き翼の脅威に対抗すべき、続々と集結する人とポケモンたち。
完全復活を遂げたヴァドックが白いフリーザーと対峙する時、本当の闘いが幕を開ける。

さあ、第二ラウンドの始まりだ!

>>マサラ防衛メンバー

5ヶ月前 No.473

ツバサ @th0md ★iPhone=4oP04sFbTa

【氷結の執行者/???/氷結の結界】

ーうわー、やられるー

パリン!と氷結の身体が氷のように砕け散る。だがその砕け散る破片が集合し氷結の身体へと再構築される。

ーなんてねー

「ならば…リオ!はどうだん!」

(ああ!)

はどうだんを構えて放つリオ

「はどうだんなら氷タイプのお前でも厳しかろうて!」

敵はどう見ても氷タイプだ。氷タイプは格闘タイプに弱い、この正攻法なら問題はないはず。はどうだんは氷結に命中する。しかし…

ーふふ…ー

「何!?」

ー効かないよ!ー

瞬時にリオの眼前に移動する氷結。驚くリオを掴みケンタへと投げ飛ばす

ーそぅら!ー

「ぐあっ!」

なんとかキャッチするが吹き飛ばされてしまう。

「く…どういう事だ!?こうかばつぐんしゃないのか!?」

ケンタはかつてトレーナーやポケモンは相性が感覚でわかると教わったことがあった。実際、ポケモンに技を当てた時こうかばつぐんかいまひとつかふつうかは分かるようになってきた。だが氷結はそんな手応えがなかった。奴はこおりタイプのポケモンではないのか。それとも混沌のようにそもそもポケモンという概念ではないのか、ケンタはそれを確かめる必要がある。

「ハヤト!試したいことがある!タイプが違う技を何発か放ってみよう!!」

>>ハヤト



【アオイ/???/氷結の結界】

「ミライちゃん…ええ、私も頑張るわ」

「行くぞ!」

ゼロはアオイめがけて突撃すると同時にギアが発動する。今の色は赤いが自分が発したあの紫色のオーラは、いろいろな奇跡が起きた。ならば、その状態になれば希望はある。時間は短いがやるしかなかった。

キィイイイ!!

「させない…!っく、ダメ!止められない!」

アオイに近づくと氷の塊は先ほどより増えている。それらは全てゼロに集中していく。アオイは必死に抑えようとするが無意味であった

「ふっ!」

動きは単調だ。なら見切りやすい。万が一当たりそうになっても…

ゴウン!

空間から獣の爪のようなものがゼロを守る。自分はこれを見たことがある。以前ミライと共にツカサから力をくれるきっかけをくれた爪だ。

「すまない!アオイさん!」

ゴウンッ!

「あぁっ!」

幾ら何でも彼女をぶん殴る殴ることはできなかった。
なら、軽い衝撃波を当てて、意識を軽く飛ばすしかない

ビュオオオオ!!

「うおあ!」

アオイに攻撃した瞬間ゼロは吹雪で吹き飛ばされる。幸い、凍らされる事はなかった。だが、彼女の意識はまだあった。

「くっ、ミライ。俺が囮になる。なんか技を頼むぜ!!」

「ゼロ!援護します!ミライさんお願いします」

そういってゼロは再びアオイに向けて突撃した。オーラは緑色となり、身体能力も向上する。アオイの攻撃は全てゼロに向けられた。

>>ミライ




【断罪の執行者/ホウエン地方/ホロンの研究塔】

キィン!!

二人の攻撃が断罪に触れる瞬間、断罪が生み出したひかりのかべで相殺される。

『この弾丸返すぞ』

その同時にサクラギの後ろから弾丸が飛んでくる。先ほどサクラギが撃った弾だった。

「いらねえな」

パチンと空間を開き弾丸は空間の中に飲み込まれて消えた。

『貴様らとの戦闘にここは狭かろう!』

断罪は跳躍し空中へと移動する

「ガイ!ユウ!飛ぶぞ!」

「へ!?飛ぶって!?うわァ!」

ユウを掴み空へ飛ぶサクラギ

「ほれ、なんか飛べるポケモン呼びな」

「え、ええとレックウザ!僕を乗せて」

急いでカードでレックウザを呼び、ユウは乗る

「レックウザか…なら…」

『盛り上げてやろう!』

二人はニヤリと笑い、右手を天に掲げ詠唱する!

「『太古に眠りし力の象徴よ!今、原初の力解き放ち!我が目の前の敵を穿て!』」

「紅き地に君臨せよ!大地の神!!」

『蒼き海に浮上せよ!大海の神!!』

「『ゲンシカイキ!』」

「グラードン!!!」

『カイオーガ!!!』

二人はそれぞれ伝説のポケモンを呼び出す。

サクラギはゲンシカイキグラードンを

断罪はゲンシカイキカイオーガを

魔力により本来より更に巨大化したその姿はまさにモンスターと呼ぶにふさわしかった。

大地は裂け、その裂け目からマグマが噴出し新たな大地を生み出す。

海は荒れ、その大雨から大地を削りとり、新たな大海を生み出す。

まさに天変地異と呼ぶにふさわしい状況だった。

『さぁ、第二幕の幕開けだ…我がムゲンの力受けるがいい!!『闘争終えるまで終わりなき攻撃』をとくと味わえ!』

突如断罪の周囲に大量の空間が開く。その空間から強いエネルギーを持つレーザーが一気に発射された!!


>>ガイ

5ヶ月前 No.474

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★WsvsboeHRl_mgE

【ソラ/アローラ地方 ウラウラ島/ラナキラマウンテン】

 ――なんだこのカオスは。

 思っていることがバレれば、『それはお前が引き起こしたことだろう!』と十中八九ツッコミを入れられそうなことを思いながら。
 蒼い鳥は(自分の言葉によって)引き起こされた状況(カオス)を見つめていた。


 ――――固まる二人のトレーナー。

 普通のポケモンは喋らないから、いきなり言葉が発声されれば驚くのも無理はない。とどうにか自分を納得させようとして。

 ――――「キェェェェエエエエアアアアア!!!!! シャベッタアアアアアアア」

 お前も喋れたのか、ピカチュウもどき。とようやっとピカチュウでないことをはっきりと把握したように思える。タイプは何タイプなのかがまだイマイチ把握できていないけれど。

 ――――「ここまで出来たけどさ、なーんか足りないなぁ」

 不満そうにそう言いながら立ち上がる画家。描かれた絵は、蒼い鳥の目からすると、綺麗に描かれていて。一体何が、それとも何処かが気に入らないというのだろうか?
 そう思っていたが――画家の言葉と行動に、蒼い鳥は動かざるおえなくなった。



 ――――「そうだなー。キミの事気になるし、あれだ」「ちょっと見せて貰おうかな、 "ソラ" 」


 ――何故、その名を知っている?


 ――――「 "紅蓮" の大事なトモダチなんだってね」「私に勝ったら、イイこと教えてあげるよ」


 ――何故、紅蓮の名が今此処で出てくる?


 自分の周りを飛び回る気配と、それから画家がポケモンと繋げた“キズナ”のオーラの力。
 どうやら相手はやる気らしい。カオスを眺めていた頭を、瞬時に戦闘モードに切り替えることにするとして。

 ――どうしてソラというこちらではまだ名乗ってない名前を知っているのか。どうして紅蓮のことを知っているのか。


 気になることもあるけれど。一度それらは脇に置いておいて。相手の思惑に乗るのはあまり好きではない、と思いながらバサリ、と大きく翼を広げ一度空を舞う。
 もし此処で逃げ出して、もし紅蓮に何かあったら嫌だな、という仲間(とも)を想う気持ちがあって。
 今此処で逃げ出すのは、何だか惜しい、とも何処か心の奥でそう思ってしまえば。


       ふ ぶ き
『――――“荒ぶれ、雪の風”ッ!!』


 画家の思惑に乗って、蒼い鳥は『ふぶき』を放つ。
 有利な状況を作り出す為の布石であり、自分の周りを飛び回るポケモンへの牽制として、自分の周辺に『ふぶき』を放った。

 バトルのゴングは鳴り響く。さて、どちらが会合に出ることになるやら――?

>>マツリカ

5ヶ月前 No.475

シャーロット・A・ウォーターロード @renn723027☆MkgukgQOBCo ★WsvsboeHRl_mgE

 起源という存在を求め、荒れる砂の海を再び走ろうとする者達が居て。
 しかし、起源という存在よりも、ひたすら遠い場所へ逃げるためにこの船に乗ろうとしたお嬢様(みのほどしらず)が居た。

 ――何の運命か。それともただの偶然か。それとも――?


【シャーロット・A(アクアリング)・ウォーターロード/オーレ地方 ウエスト・コースト/"帰らずの港" スーサイダー・ドック】


「……ねぇ、アルジェ。ちょっと逃げるには、遠すぎる場所を選んでしまったかな?」

『んー?ボクはそんなことないと思うよ。だって流石に、シャロがこんな所まで来てるって思わないだろうし!』


 船長であるアリスガワの演説に、どんどんと下がってきているだろうクルー達の士気(一部を除く)。
 自分達以外にも乗り込む人員を眺めるように見ながら――その中に見たことがある顔があるのをきっと気のせいだと思いながら――少女は、ぎゅーっと自分のポケモンである色違いのニンフィアを抱えながらそんな言葉を呟いていた。

 少女は、水色のワンピースに青色のスニーカー。紺色のリュックサックにオレンジ色のサングラスを掛けているという少し変わった、けれど場違いな格好をしていた。
 知らない者が今のドック内を見れば、10人に20人が『この船は誘拐を行っているのか?』と思われそうな人員と言えるだろう。
 しかし、決して誘拐されてきたとかと言う訳ではなく、少女自ら志願したのだった。



 ――――『水は、大事な資源ではありませんか?私はその水を生成できますよ』

 確か、志願するときにはそんな売り込みを船長さんにしていたような気がする。でも、一日にどれくらい生成できるだとか、そういった事はなるべくひた隠しにしていて。
 よくクルーとして通ったな、と少女は思う。ああでも、目の前で一つの樽に水を溜めたっけ。

 ――ねむい、なぁ。あとで、休ませてもらえる、かなぁ…?

 バトルの時はとても調子が良いのか、水の生成も苦ではないのだけれど。普通にしている時に、水をいっぱい作り出すのは、苦手で。
 うとうとしだしそうになりながら、色違いのニンフィアであるアルジェを抱えていた。

『こーらっ!シャロ!おきろー!』

「ふぁっ…!あ、えっと、ありがとう、アルジェ」

 アルジェはまるで『起きろ!』とでも言うようにリボンのような部分を動かし、ペシペシと腕を叩いて己の主(トレーナー)を起こして。
 びくっ、とさせながらも少女は眠たそうな瞼を開いていた。


「――あ。見てみて、アルジェ。あそこに女性の人がいるよ。仲良くなれるかな?」

 眠たい状態をどうにかする為に、意識を別の何かに集中させようとして。ふと、女性――カガリ――に目が行く少女だった。
 決して、その傍に居る少年に目が行った訳ではない。サロンで見たことある気がするのはきっと気のせいだと思いたい。

『さぁ、どうだか?だーって、この船に居る人達は、“起源”っていうものを求めてるんでしょ?
あの人もそうなんじゃないかなぁ』

 アルジェの呟きは、ポケモンにしか分からないだろう。

>>ALL

5ヶ月前 No.476

なんか @onemass ★Android=Os5V5CdCuC



 "この世は、なんて美しいのだろう"

 "自由であるという事は、なんて輝かしいのだろう"



 (Donald Fagen - I.G.Y.)






 或るコラッタの夫妻は、この都市でも噂される程に仲睦まじい「二人」であった。堅実な公務員である夫と、週末には創作料理の教室を開いている妻。ジュニアスクールに通う一人息子は健康に育ち、富や栄光とは無縁ながらも、一家は確かに幸福の中に居た。

「と、いう訳でもうお休み」

 息子のベッドへと寄り添っていた母親が、彼の額を慈しむように撫でる。テーブルランプの橙に照らされた、紫色の頭髪とぴょこんと飛び出たヒゲ、そして特徴的な前歯。

「ねぇ、ママ。お話の続き、また明日も聞かせてくれる?」

「ええ、勿論よ。 "かみさまのマギー" のお話は、とっても大切なお話なのよ」

 はにかむ母親。笑顔を見せる子供。
 リビングにてロッキングチェアに揺られ、冒険小説を読んでいた一家の父が、ふとコラッタ特有の利く鼻を鳴らす。

「……明日は雨かもなぁ」

 古めかしい蓄音機に針が降り、奏でられるのはノイズ混じりの「かつての」音。夜景を映す窓のガラス、マンションの外壁を縦横無尽に駆け巡る配管。勢い良く蒸気を吹くブラスの下は、今宵も都市の喧騒で彩られ。

「シャロンちゃーん!! 明日も来るからねー!!」

「あぁ、全く。これだから "ネイバー" には帰りたくなかったのよ」

 巨大な歓楽街の片隅、イルミーゼの特徴を有した女へと手を振る、酷く酔った二足歩行のスリープ。グラエナを模した機械犬に無理矢理引かれ、よろよろと帰路を歩む彼であるが、壁際の配管から吹き出た蒸気を顔から被り、慌ててぶるぶると頭を振る。どうやら酔いは醒めたらしい。

 100万の夜景の灯火に、星もなく鎮まり返った黒い空には、巨大な電光掲示板を貼り付けた気球の群れ。天を衝く巨大なビル群の合間を、縫うように飛行するそれらの一つを前に、オニスズメの特徴を有した「人間型」の青年が、両腕の翼をはためかせて文字を読む。

「モモカちゃんの次の "新作" は、来週かぁ……」

 溜め息を吐き、去りゆく青年。
 街を覆う配管と、超近代のテクノロジーの奇妙な同居。入っては不思議な郷の宮。

 此処は、我々の住む場所とは違う交錯世界(アナザー・ワールド)。



【時間軸: "ポケモン" が、機械仕掛けの神により古代戦争を制した世界線】

【大集落、もしくはポケモンの街 改め】



【新興理想都市 ミリーズ・ネイバーフッド】



(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=sogYgHlNnqo)



「君さ、なんで今歯磨いてるの?」

 夜風の吹き荒ぶ都市の外壁上にて、ポケモン、ピカチュウの特徴を有する金髪の少女が、呆れたように男へと聞く。

「白い歯ってのはイイ男の資本なんだよ。一日に5回は磨くぜ、俺ァ」

 しゃこしゃこ、とマイペースに歯を磨いているのは、革ジャンを纏ったピカチュウことジャック・フレイムである。ぺっ、と口の中の水を吐き出すと、それは目下の街へ降り注ぎ、車を弄っていたリオルの尻に直撃した。

「なんでもエエけどよ、準備はエエんロトか? 失敗は許されへんでマジで」

 次は口を洗浄液でゆすぐジャックの頭上を飛び回るのは、コガネ弁でまくし立てるポケモン、ロトム……のような何らかの機械である。再び口の中の物をぺっと吐き出すジャック。やはり目下のリオルの尻に直撃する。

「トムもイエローも、オメェら黙ってな。いずれにせよ、俺らはもうこの街にゃ居られねェ」

「最後のミッションは――――ボスと "マギー" の救出だ」






【時間軸:現在】

【世界線:本編物語】

【アザレア・ドラグノフ/時空の大瀑布/世界統一協会(ワールド・アソシエーション) 本部】



「うん、うん、うん」

「 "ポケモンが古代戦争を制した" 世界線もまた――――面白くなりそうだ」

 まるで幼子の如き濁りのない瞳で、モニターを見つめる白衣の男。鼻唄混じりに彼、アクロマが目にしているのは、今現在『新興理想都市』にて派手な殺陣で立ち回っているジャック・フレイムと、彼の仲間達の姿である。

「バタフリー・エフェクトの顕著な例だッ。私が少しばかりつついた水面の波紋が、これ程までに著しい近代的発展を彼らに与えるだなんて」

「いや、いや、いや。嗚呼、凄いなぁ。凄いよ、本当に。テラキオン達 "三獣士" 、そしてマギアナの介入。いやはや、言葉を持たぬ彼らとはいえその知能の高さはエスパータイプの例を見ても」

「お楽しみの最中だったかしら」

 鈴の鳴るような女の声に、はっと我に返り振り向くアクロマ。モニターの電光だけが頼りの部屋の灯り、佇んでいたのは幽鬼の類ではない。『カロス古代貴族』の一角であるドラグノフ家の長女ことアザレアが、鋭利な鋸状の歯を見せて笑う。

「創造の美学とやらかしらね。ミスター」

「創造だなんておこがましいよ。私は小さな波紋を起こしただけ、後は彼らのチカラさッ。ポケモンという生物は本当に、本当に素晴らしい。嗚呼、言葉では表現出来ない程さ。例えヒトと "引き離されようとも" ――――」

「ミスター」

 熱の入るアクロマの唇に、す、と添えられるアザレアの人差し指。

「そう興奮しては、冴える頭も茹で上がりますわ」

 細められた目、蠱惑的な囁き。
 数瞬の間、最中――――ぬぅ、と二人の背後にて聳える巨漢の存在。

「アローラに眠る起源は、カプ・カナロア王朝時代まで遡る代物だ」

「介入は容易とは言い難い」

 科学者と淑女を見下ろした後、巨漢――――導師アザーゼルが、室内のモニターへと視線を移す。

「時に、科学者(アクロマ)よ」

「 "大戦獣" の呼応は」

「あぁ、まだまだですね。しかし、高位のAnotherの観測に従い、確実に――――」

「お待ちなさい」

 アクロマの言葉を遮り、口元には笑みを携え、しかしその眼は凍て付くが如く。アザレアが、アザーゼルを緩やかに見上げる。

「 "星の使徒" 。あてくしがアローラを担当する件について、異を唱えるつもりかしら」

「足元を掬われるな、という警告である」

「それなら無粋な口ネェ、デカブツ」

 暫しの殺伐とした間、交差する互いの眼光。瞬間――――ふと半身を「通り抜けた」殺気に、アザーゼルが弾き出されたかの如く女との距離を取る。

「イイ反射神経ですこと」

「――――貴様、何を?」

「別に何も。ただ――――」

 す、とハイパーボールを掲げ、開閉スイッチを押すアザレア。繰り出されたのは、一体のエルレイドである。俯いた彼へと構えるアザーゼルであるが、くす、と乾いた笑い声を残し、アザレアがパートナーと共に背を向ける。

「あてくしの "刃" を受けようとしなかった、その判断」

「存外――――賢いようね」

 エルレイドと共に、窓から身を投げるアザレア。中空にて展開されたのは、錆を思わせる赫色の『キズナオーラ』である。極まったサイコパワーの発動により、その身はふわりと世界統一協会の敷地を踏み――――

「兄上達も向かっている頃合いですし、あてくしもそろそろ参りましょうか」

「――――騒乱の血潮香るアローラへと」

 鋸状の歯を見せ、女が嗤った瞬間。
 どぱんッ、と圧倒的水量を湛えた瀑布が斬り裂かれ、滝が空中にて「停止」した。流水、否――――この地を満たす水とは、交錯の弊害に際し、さらさらと液状と化した「時空間」そのものである。流水、改め「概念」すらをも斬るという絶技。

 その凶器が向けられしは――――

5ヶ月前 No.477

なんか @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

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5ヶ月前 No.478

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=BQaiHd9cPJ

【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】


心配そうに声をかけてきた人物に目を奪われた隙に、迫り来る弾丸。メラメラとーーその魂までも焼き尽くすような紅蓮の炎を目の前に、それを見て瞬時に腕を振り上げようとするアイラの背に隠れながら成り行きに身を任せれば、突如ーー声と共に消え落ちる灯火。見れば、闇に消えそうな紫色の髪の少年。その手に持つ錫杖と傍を漂うチリーンの組み合わせは、“和”を感じさせる旅の僧侶だ。その人物は隣の人を見て肩を落としたかと思うと、こちらの事も気にせず去っていってしまった。目で追えば、先程不意にチリーンに驚かされて少しびっくりしていたアイラと目が合う。そしてそのまま、首を横に振られた。

ーーわかってるよ、アイラ。


自分の思惑を読みとられたワボンは、了承の意味を込めてニコっと微笑む。言葉を交わさずとも分かり合えるーー“同調”という人もいるだろう。訓練したわけではない。ただ長い年月を共に過ごしたお互いだからできる信頼という名の技。今もワボンがあの少年を追いかけようとしたことをアイラは見越して無言で止めたのだ。余計なことに首を突っ込むなとその鋭い目つきが物語っている。それは心配からか、はたまた面倒事を避けたいからかーー。

そんな折に、またもや来客が声をかけてきた。どうやら、隣の人の知り合いらしい。その間にも火炎の弾丸は容赦なしに向かってくる。それに今度対応したのは来客だった。否、彼がいつの間にか出した彼のルカリオが、空中にて華麗に処理したのだ。素早いプレーに「おぉ」と感嘆の声をあげ顔を見れば、ご丁寧なご忠告が降ってきた。それに対して、困ったように眉を下げる。

 「ん〜でも、今日はここで野宿するからなぁ」

話を聞いていたのか?否、聞いた上での返答。別にこのベンチでなくてもいいのだが、素直に言葉を返してしまった。それに対してアイラは呆れた顔をしていたが、ワボンは気づかない。そうこうしてる間に再び現れる火炎弾。先程からこうもワボン達の方へ飛んでくるのは何故なのだろうか?嫌がらせなのか、本当に偶然なのか。わかりきってることは、それが当たれば危ないということ。ただ一番被害にあいそうなワボンは全然慌てていなく、彼の代わりに傍らにいたアイラがその片腕を大きく振るってはたき落とす。はたき落とした衝撃で鎮火された火炎弾だったものをみて、ワボンに怪我がなかったことに安堵するアイラ。そんなアイラのことを知ってか知らずか、今の今まで唸って頭を悩ませていたワボンはそうだ!と何か閃いたように言葉を発した。

「お兄さん、強いんでしょ?オレたちの寝床を守って?」

お願い!と両手を合わせて、おまけに悪戯っ子のように小首を傾げるワボン。ここが危険ならば守ってもらおう、この現状から。そんなシンプルな答え。もといワボンにとっては名案。最初に自分たちを心配してくれて隣の少年も援護してくれないかと期待を込めて事の成り行きを待つ。

ーーなんで、そうなる!

そのツッコミは隣の少年か、強い少年か。否、どちらでもない。ワボンのことをよく知るアイラの心の叫びである。



≫レッド、リュウト、グリーン

5ヶ月前 No.479

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

【シルバ/オーレ地方 ウエスト・コースト/スーサイダー・ドック】

 『砂漠の狩人』一味は、結局のところアリスガワの企画したラストフロンティア攻略に乗ったのである、いや乗らざるを得なかった。
 シルバ自身も腑に落ちないが、そもそも彼らだけであの怪物を攻略出来るとは思っていなかった。
例え仲が絶望的に悪くても彼女やその船員達の実力はそれなりに認めている為、協力関係を結ぶのは致し方ないことであった。

「聞いたかよ、さっきの演説。どえらい下手くそだったぜ」

 柱に腕を組みながら柱に寄りかかり、この場にいないのをいいことにアリスガワの演説に相変わらずの態度で苦言を呈する。
 船員たちが慌ただしく船への資材搬入や整備作業を行う中、仕事が一段落したシルバ達『砂漠の狩人』一味は少しの間休憩に入っていた。

「まあ、なんというか彼女なりには頑張った方だろうよ」

 一方、木箱を椅子代わりに腰かけ煙草を吸いながら一息つくレオン。
 彼はアリスガワをフォローするような返事をする。

「どうだかな。あ、おやっさん俺にもそれ一本頼む」

 レオンの吸う煙草を顎でしゃくる。
 主にカントー地方で製造されている『ラッキーカイロス』という銘柄の煙草であるが、オーレ地方でもそこそこ出回っており人気のある銘柄である。
 木箱の上に置いてあったラッキーとカイロスの何だかお洒落なイラストが描かれたボックスタイプのパッケージを手に取り、中身を確認する。
 中には残り1本しかなく、名残惜しいがその最後の1本をしぶしぶとシルバに渡す。

「大事に吸えよ」

「サンキュ」

 煙草を受け取ったシルバは、早速懐からジッポライターを取り出し、口に咥え火をつける。

「ところでエコウの奴はどこ行ったんだ?さっきから全然見当たらないが」

「あいつのことなら船内で昼寝でもしてんだろうよ」

「どんだけマイペースなんだお前さん達は・・・」

 レオンはやれやれと呆れるが、こんな勝手な連中だからこそオーレで盗賊をやれてるのだろうとポジティブに捉える。

 そんな中、キャロルの乗組員が作業をしている隣のドックでは何やら賑やかな声が聞こえてくる。
 賑やかと言うよりか騒がしいぐらいである。

「あっちの方は色んな連中が集まってるみたいだな」

「大方、あの砂漠の海に眠る財宝狙いなんじゃねえのか?それにしても命知らずもここまで来ると勇敢に見えるな」

「アイツらの目的なんざどうでもいいさ、財宝なんて二の次だ。俺はただあのクソッタレなデカブツをぶっ倒す・・・・それだけだ」

 先程までとは打って変わってドスの効いた声色で"白鯨"に対する敵意を剥き出しにするシルバ。
 シルバを始めとした『砂漠の狩人』を砂漠の大海原へと駆り立てる原動力。それはラストフロンティアに眠る怪物に向けた並ならぬ"憎悪"であった。

「・・・『マチルダ』」

「なんだよ、急に」

 突然意味の解らない単語を言うシルバに、レオンは尋ねる。

「船の名前だ。これからこいつが俺たちの怒りを乗せて砂漠の大海原を渡るんだ。せめてもっともらしい名前をつけてやらねえとなって思っただけだ」

 こうして、彼らの目の前にある名もなき船に1つの名前が与えられた。
 様々な思惑を乗せた機帆船『キャロル』、そして対称的に盗賊達の怒りを乗せた機帆船『マチルダ』
 二隻の船の航海の果てに待つ結末は、果たして――――

>>アリスガワ、シャーロット


【時間軸:過去】

【リュウト/カントー地方/ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】

ワボンと共にレッドとヒガナの戦いを見守るリュウト。
周りの人々が一様に避難してしまったこの状況でポツンと立つ様は危機感という言葉とは程遠いわけだが。
そんな2人の目前に、レッドの放った火炎弾が迫り…………

彼らの目の前で"掻き消えた"

のだ。

「なっ………なんだよ一体!?」

身構えていたリュウトだが、迫り来る火炎弾が消えたや否やその緊張を解く。
一部始終を全て目撃したわけではないが、なにやら空間が歪むと共にその火炎弾は跡形も無く消え去ったのだ。
そして、静寂と共に現れたその少年の姿に目を見開く。

その目前に見えるは、チリーンを携えた紫髮の少年。

――――「ルカに聞いたけどよぉ、やっぱ男だったか……」

すると、リュウトの身体をジロジロと観察し始めると思いきや、何やら勝手に落ち込み勝手に去って言ってしまった。
もはや会話を挟む隙間すらなかったその素早さにリュウトは目を丸くするしかなかった。

「(今………あいつ、ルカって言ったよな?同級生でもなさそうだし……ルカ達と同じカロス貴族の人間か?)」

いや、無い無い。
自分で推理しておいて否定する。あんな奔放そうな少年がカロス貴族だなんて到底思えるか?いや、断じてない。
まあそれを言ってしまうとルカ自身にも当てはまってしまうのだが、それはまた別の話だ。
しかし、事実とは小説よりも奇なり。リュウトもこの推理が実は正しかったとは思いもしなかっただろう。

素性のよくわからない少年が去った後、今度は彼のよく知った間柄の人物が姿を現わす。

「なんだ、お前も来てたのか」

マサラに来てから出会った仲間(とも)、グリーンである。

――――「お前、弟がいたのか?」

「それ本気で言ってんのか?」

ワボンとリュウトの2人を交互に見て、強烈な冗談をかますグリーンに半笑いで言葉を返す。
普段は堅物なイメージであるグリーンの放つ冗談はあまりにも堪えるものであった。
もっとも、確かに並び的には兄弟に見えない事はないのかもしれないが。

そしてまたしても飛来する火炎弾に今度はグリーンのルカリオがそれに対応する。
てか、あいつこっちの方狙ってんだろ。

―――― 「お兄さん、強いんでしょ?オレたちの寝床を守って?」

隣にいる名も知らぬ少年(ワボン)はどうやら旅の者らしく、この公園で野宿をするつもりだったらしいのだが、目の前で繰り広げられる戦いに阻害されているようだ。
………その1人が自分の友人だというのだから、少しばかりの責任を感じるのは彼なりの性であろうか。

「まあ……なんというか、ごめんな。あいつ加減を知らねえからさ、まあなんとかするさ」

「出てこい!マッスグマ!」

軽い詫びと共に、ベルトのボールホルダーに手をかけ自身のポケモンを繰り出す。

「とにかく、あの2人を止めるぞ」

レッドとヒガナの元へと突進していくマッスグマ。
リュウトの選択は、『2人の仲裁をすること』

>>ワボン、レッド


【時間軸:現在】

【リュウト/カントー地方/マサラタウン】

仲間達や繰り出したブラッキーと共に"白き翼"と対峙するリュウト。
一足早く動きを見せたアスレイに続き、彼もまた攻撃へと打って出る。

「護式(トレーナースキル)」

「"魂の昇華(ソウルアセンション)"」

パートナーと五感を繋げる能力により、リュウトの視界は一変しブラッキーの瞳に映る世界へと移り変わる。
ブラッキーは縦横無尽に白いフリーザーの周囲を駆け回り、攻撃の隙を狙う。

「"あくのはどう"!!」

シンクロする二人の意識により、指示してからコンマ1秒の誤差もない素早く放たれたブラッキーによる"あくのはどう"
その一撃が白き翼の元へ牙を剥く――――

>>マサラ防衛メンバー


【ミライ/???/氷結の結界】

ギア能力を発動させ、アオイの懐に迫るゼロ。
それを見ながらミライも自身の出方を伺う。

「(どう……動く……!?)」

ゼロは攻撃を加えようと試みるが、それは叶わず反撃を食らう。
今の彼女は、恐ろしく強い。
自分の意思ではないとは言え、その的確な動きは戦い慣れてきたミライやゼロにすら隙を与えず攻撃を仕掛けてくる。

それが、ミライの最も懸念している事項だ。予測もつかぬ動きに、対応する術があるというのか?

――――「くっ、ミライ。俺が囮になる。なんか技を頼むぜ!!」

「…………ゼロ。わかった」

自身を囮として差し出すことを決意したゼロと、それを援護するツカサ。
その背後に立つミライの策は……。

「………ツカサから貰った、この腕輪………これならッ……」

彼女の腕に装着されたZリングが光り輝くと共に、ミライは"無意識のうちに"自分でもよくわからないポーズを決める。

「行くよ……!!ラン………!!私達の全力技…………」

「"マキシマムザブレイカー"!!!!!」

意図せずして放たれた2人のZワザ。
エスパータイプ最強クラスの念動波による攻撃ではあるが、アオイ本人を狙ってはいない。
彼女の下半部を埋める氷の塊の一掃を見据えての一撃であった――――

>>アオイ、ゼロ、ツカサ


【ハヤト/???/氷結の結界】

「チッ………こいつでもダメなのかよッ……!!」

空中で放たれたピジョットが氷結の執行者の身体をまんまと砕いたと思いきや、すぐさま元の姿へと再生させられてしまう。
そのままピジョットは宙を旋回し、ハヤトの肩へと戻ってくる。

隣で共に戦うケンタとリオも、相性的に考えれば申し分ない筈のはどうだんを打つが、それでもなお、執行者に対するダメージは無かった。

「なんなんだあいつァよぉ……!!相性の概念ってもんがねえのか……!!」

――――「ハヤト!試したいことがある!タイプが違う技を何発か放ってみよう!!

「おう任せな……どうにも、あいつを倒すには俺たち2人で力を合わせる必要があるみたいだ」

「見せてやるよ、俺の真骨頂をよ!!」


「護式(トレーナースキル)――――"幻影の弾丸(ミラージュ・バレット)"」


ピジョットをボールに戻し再び弾丸として装填した拳銃を真上に上げ、空中に向けてボールを打つ。
打たれたボールは宙高くで眩い輝きと共に開かれ、空中に本物のピジョットを中心に四散した光が作り出した無数のピジョットの幻影が取り囲んでいるといった光景が出来ていた。

「さっさと……沈みやがれぇぇ!!!」

ハヤトが氷結の執行者へと指を指す。
すると、幻影のピジョット達は氷結の元へと突撃していく。
"はがねのつばさ"や"たつまき"など……各々違うタイプの技を携え、憎き敵を屠らんと迫る――――

>>氷結の執行者、ケンタ


【ガイ/ホウエン地方/ホロンの研究塔】

「私の攻撃を防ぐとは……一筋縄ではいかない様だな」

ガイの斬撃がひかりのかべにより防がれると、そのまま地面へと落下し鮮やかに着地する。

――――「ガイ!ユウ!飛ぶぞ!」

「ああ、分かっている……!」

言葉と共にガイは地を蹴り、高く跳躍をする。
その後、ユウがカードで呼び出したレックウザの頭部へと飛び移り、混沌の執行者の方を眺める。

更にはサクラギと断罪の執行者が呼び出したグラードンとカイオーガの『ゲンシカイキ」による姿を見て、かつてホウエン地方で起きた一連の事件を連想させる。

「伝説のポケモンが揃い踏みと言ったところか……いやはや、相手にとっては不足ないな」

巻き起こる天変地異、現れた3匹の"怪物"
その光景は心なしか、ガイの飽くなき強きへの探究心へと揺さぶりをかけていた。

「アウロラ!!!」

ガイはヒトツキを覆う極光の輝きの形状を変化させると、自身やユウの乗るレックウザ全体を纏うオーロラの盾として再構築し、断罪の執行者によるレーザーの一撃を防ぐ。

「くっ・・・・・・!!サクラギ!!奴の動きを止めてくれ!」

今のガイには、あの膨大な量のレーザーを受け止めるだけで精いっぱいであった。
一度断罪の執行者の動きを止め、隙を狙い超獣護式で突破口を作り出す。それがガイの狙いである。

>>断罪の執行者、サクラギ、ユウ

4ヶ月前 No.480

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

【リスリ・アツバフキ/オーレ地方 ウェスト・コースト/スーサイダードック】

天気良好。湿度低下傾向。
吸い込んだ熱が、喉を、肺を焼き、全身を巡って再び外へと排出される。一呼吸の間に含まれる緊張、いつもの岩肌に囲まれる高揚とは違った胸の高鳴りを、すでに二周した名簿に目を落とす事で逸らそうとする。

事の発端はべろんべろんに酔った我らがアリスガワ社長がお前はがねタイプ好きだったよなあと話しかけてきた事からである。仕事は内容こそ言われなかったものの、オーレ地方で、しかも自分にとっては聖地のような場所でとのこと。誰も巻き込みたくないんだけどと繰り返す社長にすでに行く気満々の自分。翌日に忘れろと言われるもそれは無理だし仕事の邪魔もしない、でもはがねタイプの調査をしたいという名目でほとんど無理矢理着いてきた。その代わり死ぬかもしれないんだぞなんて安い報酬だ。常に死の危険と隣り合わせなところに飛ばされることもままある中、好きなものに囲まれて死ぬのだからむしろご褒美だ。
しかしこんな危険な環境にさえおおよそ一般人のような様相もちらほら見かける。大人しそうな少女、落ち着きのない少年、果ては妊婦とその夫らしき人物……大丈夫なのだろうかこの旅。

2度目のため息を吐いた直後、自身に被さる影に気が付き顔を上げる。鉄鋼を頬張り満足げにこちらを見下ろすボスゴドラがいた。……トープだ。荷物を積み込む手伝いをしていたはずだが、と疑問の視線を送ると先程までいたであろう場所を指さされる。メタグロス、フォッグがそこにいた。交代したらしい。まあ確かにご褒美もらうくらい頑張っちゃったえへへ、なんて言ったら、あの意地っ張りのことだ、ものすごく張り切るに違いない。
状況を把握したと一旦トープをボールに戻し、ついでに空を見上げる。ドータクンが左に3回転、安全の意味を示したのを確認し、「ミストー!! そろそろ降りてきて欲しいっスよー!!」と声をかける。遊び心か、ぐるぐると回転しながら降りてくるミストに指示を出そうとした途端、足元の地面も盛り上がり赤い目が覗く。ついでだ。グレイにも伝えてしまおう。

「こんだけ警戒してなんもいないんスから上空は待機不要と判断するっス。ミストはボール内待機、グレイは引き続き地下で待機で。何かあったら即報告で頼むっスよ。以上っ」

最後のスを言い切る前に、グレイが思い切り伸びをしてくる。咄嗟に左手でミストに触れ、右手を拳状にして突き出す。鋭い熱さと人にぶつかったにしてはあまりにも金属質なごつりという音とちょっとの衝撃。突き出た拳に額を合わせ、満足したのか持ち場に戻るグレイと、瞬間的に『同調』を使用され、文句を言わんばかりに目を閉じて呆れたようにボールに戻るミスト。「今のは事故じゃないっスかよぉ……」という小さな抗議は砂塵に紛れて消えた。熱した鋼に押し当てた左手が痛い、おそらく皮が剥けている。
しょんぼりと肩を落としたそばから件の夫婦の、旦那の方に通りすがりに左手を掴まれ悲鳴を上げるより早く手を離される。驚くべきことに爛れているはずの手のひらは、傷はおろか痛みすらなくなっていた。あの夫婦がどんな手品で船に乗ろうとしたのか、少し分かった気がする。礼を言おうとした時にはすでに背中しか見えず、それとなく辻プリーストという単語が脳裏を走った。

さて。手持ちのメンバーだけが必死に働いて自分は何もしないというのも割に合わない。名簿の最後にもう1度目を通し、まだチェックの済んでいない隣のドックの同行者……いわゆる『砂漠の狩人』のメンバーを見つめる。人数確認と挨拶だけでもしておくべきだろう。ああ、でも、社長のお知り合いと聞いたっけ。報告がてら社長が挨拶に向かわれるか確認した方がいいかもしれない。
よし、目標は決まった。軽く周りを見渡すと探していた人物はすぐに見つかった。少々頭の寂しい方……副官さんと言ったっけ、と談義しながら酒を煽っている。さっきまで声を張って扇動していた時も当然だが、やはりああいうガサツそうなところもかっこいい。美丈夫なんて男性を褒めるような言葉すら似合う。絵に描いたようなひとだ。話が一区切りつきそうなタイミングで「社長ぉー!!」と呼びかけながら走って近寄る。

「取り急ぎこっちの船に乗る人の名簿確認したっス。あとはお隣なんスけど、自分が挨拶に行った方が良いっスかね? それとも社長がお声がけされるっス?」

本当はもう少し雑談を混ぜたかったが、仕事のうちだ。極力手短に言葉を選び指示を待つ。

>>アリスガワ社長、『砂漠の狩人』メンバー




【おっそくなりました!! 詳細は日記に!! プロフィールお褒め頂いて嬉しいです。よろしくお願いします。
ところでモネちゃん17歳ということはハウ、リーリエ、グラジオはじめキャプテンや博士、スカル団エーテル財団メンバーも年齢層は上がってる感じでしょうか? ちょっとヨウくんを動かす上でちょっと必要になってくるかな、と……】

>>わんますさん

4ヶ月前 No.481

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

『たくさん背伸びの樅の木を』

『硝子や星で飾りましょう』

『うたたねシャルルは夢の中』

『抱えたものは、数え切れないプレゼント』

『リボンをすべて解いたなら』

『そのてのひらは、神様への祈りのかたちに』

(カロス地方の童謡 - イヴへとささげるいのりのうた)



【世界線:本編物語】

【時間軸:14年前】

【エカテリーナ・ドラグノフ/カロス地方 ミアレシティ】



『ヴェルガ兄様は、いつも私にこう言います』



(IMAGE: http://grade.upper.jp/imgup/upload/img20170703_190855_2.png)



『アザレア母様は、いつも私にこう言います』



『優しく』



『優しく、』

『掌に乗せてご覧なさい、エカテリーナ』

『小さきものの、鼓動が伝わるでしょう』

『如何に矮小な命とて、熱き血潮が巡っているのです』



『奪いなさい』

『その総てを』

『斬り拓きなさい』

『死を以って』

『私達が永らえるとは』

『即ち "殺す" 事にあるのです』






【時間軸:14年前 クリスマス・イヴの夜】

【ヴェルガ・ドラグノフ/クルブニーカ地方 樹氷の森上空】

【飛空要塞パビエーダ 司令室】



 幼き少女を平手で打つ、鋭い音。
 鎮まり返る一室にて、エカテリーナが自身の熱もった頬を撫ぜる。

「何故、加減した」

「ヴェルガ兄様」

「何故、加減したと聞いているのだ」

 その剣幕に圧され、少女のキルリアが彼女の足元を抱く。「血塗られた武家」、ドラグノフ・ファミリーの若獅子たる兄の眼光は依然突き刺すものの――――それに動じる事なく、エカテリーナはふるふると首を横に振った。

「コルニちゃんは、とても強かった。彼女はきっと、優秀なトレーナーになります」

「故に制さなかったとでも? 痴れ者が――――理由にすらならんッ」

 容赦のない平手が再び飛び、エカテリーナの小柄な体躯が床へと転がる。鼻血の斑点が生まれ、自身を案じるパートナーが駆け寄ろうとも、その整った顔に表情はなく。よろりと立ち上がり、怒りの宿った兄の眼を真っ直ぐに見る。

「片時も忘れるな」

「我らがドラグノフの在り方、そして、貴様自身の有り余る天賦」

「常に、 "血" を噛み締めろ」

 血、という単語に反応し、ふと自らの垂れた鼻血を舐めてみるエカテリーナ。幼き少女は、ぼんやりとした思考の片隅で、取り留めもなく想像を膨らませる。

 (もし、あの時――――)

 (コルニちゃんと、仲良くなれていれば)

 (私にも友達が出来たのかな)

 ふと、掌を見つめる。
 僅か6つにして、数え切れない程にモンスターボールを扱い、パートナーへと支持を飛ばしてきた血豆だらけの手。そして、僅か6つにして既に汚れきった手。ヒトもポケモンも、善も悪もなく――――分け隔てなく「殺して」きた。単純な理由だ。

 (私が、私である為に)

 躊躇や自責を覚えるには、少女はあまりにも幼すぎた。

「ペパーズ。エカテリーナの降下準備をしろ。ポイントは間近だ」

「はッ、サー・ヴェルガ」

4ヶ月前 No.482

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【ウォルフガング/クルブニーカ地方 樹氷の森】



「以上、弟とオーレで盗賊やってた頃の話だ」

「世間一般じゃあ御伽話だが、ところがどっこい現地の人間にすりゃ日常模様ですよ、ってな……。この紛争だってそうさ。カロスのお坊っちゃんなんかからすりゃ御伽話もいいところだぜ」

 スキットルのラムを飲み干し、焚き火に当たるこの剽軽な男が――――かの百戦錬磨の傭兵たるウォルフガングだとは俄に信じ難い。狂気の大海ラスト・フロンティアにて盗賊行為を繰り返した後、生まれ里であるカスケーダ地方にて兵役を経験。その「実践力」と「統率力」を駆使し、今では世の戦場を渡り歩く強者として……

「しかしよぉ、クマシュンの肉って初めて食ったけど美味ぇんだな! クルブニーカだと珍しくもねぇんだろ?」

 ……が、やはりどうにも眉唾ものである、と「政府側」の派閥の兵士達が首を傾げる。

「ところでウォルフガングさん、今回の見積もりは……?」

「30ってとこだ」

「思ったよりいいんですね」

「何にせよ、俺が一人いりゃ戦況は変わる」

「しかし、ここいらはあの "スノーゲリラ" の潜伏地ですよっ。我々も長い事煮え湯を飲まされてますがね、幾ら百戦錬磨の傭兵といえど一人では――――」

 瞬間、どッ、と地を蹴る力強い音。
 焚き火を囲む兵士達が腰を上げるよりも尚、疾く――――ウォルフガングの長銃(ライフル)が、永久凍土の闇へと向けられる。

「護式(トレーナースキル)」

「 "千里眼(ホークアイ)" 」

 装填されているモンスターボールから、蒼きオーラが「湧き立ち」、傭兵を包み込む。トレーナースキル、『千里眼(ホークアイ)』。その真価とは、視えざるを暴く事に在り。パートナーであるフカマルが「射出」された瞬間、同時にその牙は着弾。どてっ腹に風穴を空けられた、一体のツンベアーが氷原へと倒れ伏す。

「こ……これが、護式(トレーナースキル)……!」

「スノーゲリラ……クルブニーカの先住民族で構成された戦闘部隊(グループ)か」

「独特な風習だよ。喰らったポケモンの皮ァ被って、そのまま奇襲をかけるなんざ」

 ツンベアーの遺体を転がせば、顕になる「それ」の正体。彼の生皮を被った、先住民族スノーゲリラ……目を見開いたまま事切れている彼に対し、その瞼を伏せ、十字を切る傭兵。

「アーメン、戦士(ウォリアー)よ」

 直後、凍土を包む背景たる闇が、一斉に蠢く。

「ひッ、ひいッ!? 何だぁ!?」

「スノーゲリラの奴らがまだ此処らにッ!」

「落ち着きな」

 上半身に巻いた弾倉を直し、ウォルフガングが首を鳴らす。

「こちとら、こんなモン慣れっこなんだよ」

 くるくると両腕に構えた長銃を回し、自身のパートナーであるフカマルを足元にて控えさせる。物量にて圧倒すべく接近する「闇」を――――傭兵とパートナーの眼は、やはり捉えたまま。パートナーを「射出」、射殺、射出に次ぐ射殺、接近を許した相手は、フカマルがその牙を以って玉砕。ぬらぬらとした血液が霜の合間を流れて冷え、しかしその臭気はむせ返る程になった頃。

 戦場にて健在していたのは、傭兵ウォルフガングだった。

「ッ……す、すげぇ……!」

「スノーゲリラは一人では、何だって? ン?」

 ふぅ、と白い息を吐き、フカマルの頭を撫でるウォルフガング。剽軽な態度の裏には、常に光らせた観察眼と臆病が在る。故に、男は今もこうして存在している。

 故に、男は



 生涯最大級の「底冷え」を、何よりも速く感じ取った。



「逃げろ」

「え?」

「一人残らずだ。振り向くな。走れッッ!!」

 半ば絞り出すような怒声に、訳もわからぬままに駆け出す兵士達。人一倍の経験だからこそ、判る。ウルルと喉を唸らせ、狂ったように闇を覗くフカマルを制し、銜えた煙草に火を灯そうとマッチを擦るが――――震えた手では、何度繰り返そうとも熱は生まれず。

「参ったな」

「死神が視えた」

 彼の『千里眼(ホークアイ)』が可視化したのは、凍土の闇すら塗り潰す程にどす黒い「死」の気配。髭を蓄えた顎先から冷や汗が垂れ、血塗れの霜と混ざり合う。

「アーメン、神よ」

「どうか、……この私めに力を」



【戦闘区間/クルブニーカ地方 樹氷の森】

【百戦錬磨の傭兵 ウォルフガング】

 VS

【戦場の死神 エカテリーナ・ドラグノフ】



 "ともだち"
(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=VMVOwH2exHs)

4ヶ月前 No.483

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

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4ヶ月前 No.484

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=LVh58J0tGp

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】

 謝罪と共に2人が手持ちのポケモンで応戦してくれる。すぐに対応し、またワボンの言葉を疑わずに助けてくれる2人に悪戯っ子の笑みは消え、ただただワボンは目を丸くさせた。息をつく間も無く飛んでくる火炎弾を華麗に弾き落とすルカリオと、決して攻撃はせずこの騒ぎの元凶である2人の戦意を喪失させるマッスグマ。無駄のない動きに息を呑む。ワボンの様子を感じ取ってかアイラも視線をワボンから前へ移し、静かに……ニヤリと笑った。

ーーおもしろい奴らだ。

そんな風な心情なのだろう。一時は変な面倒事に巻き込まれたが、お互いに収穫のある体験だったに違いない。まぁアイラはその後のトレーナー達の有り様に向かいにいるボーマンダと同じく再び呆れ顔になったのだが。

 ワボンはというと、アイラとは反対に目の前で繰り広げられるトレーナー達の醜態を見て「あはははっ」とケラケラ笑っていた。本人達はゲンコツ喰らって笑えないのだろうが見物してる側からは、まるで漫才を見てるかのようであるから仕方がない。そうこうしてる内に収拾がついたのか、ルカリオのパートナーが改めて詫びを入れてきた。それに対しワボンも大笑いをやめ、にこにこと喜びを表す。

「んーん、こちらこそありがとうお兄さん。ルカリオがバンバン炎の弾を弾き落とすのかっこよかった!そっちのお兄さんはリュウトっていうの?リュウトもありがとう、マッスグマすごかったね〜ビュンビュンっていっぱい回ってさ。コーヒーカップみたいだったね!背中に乗って一緒に回ったら面白そーだろうなぁ」

お礼を述べつつ賞賛しつつ呑気なコメントをするワボンの横で、アイラがガシッとワボンの後頭部に手を置き、ぐぐっと下げさせた。やられらたワボンは「あわわ」と言いつつも流されるまま。ポケモンに教育される人間とは、これまた珍しいがワボンたちにとっては至って普通。のほほんとお気楽なワボンとしっかり者のアイラ、お互いがいて成り立つ外部とのコミュニケーション。その証拠に、1人と一匹はしっかりと感謝の意を込めてお辞儀をする姿となった。

数秒して、頭を上げた後のアイラの視線。向けられたその目は、早く名乗れ!礼儀だろう!と言わんばかりの睨み。まるで母親である。意思の疎通ができるもの同士だからすんなり解決するが、わからなけらばただただ睨まれて怖いだけ。慣れたものだとワボンも心の中で吐き、しっかりと恩人たちの方を見た。

「えーと、改めて助けてくれてありがとう。オレ、ワボン。こっちはパートナーのオコリザルのアイラ。2人で人探しの旅をしてるとこなんだ。そっちのお兄さんとお姉さんのバトルが水と炎のお祭りみたいで思わず魅入っちゃってたんだ。それで危なかったんだけど、助けてもらえてよかったよかった」

あはははっとあっけらかんと笑う自己紹介とはなんだっとアイラは叱りたくなったが、もう何を言っても呑気に躱されるのが目に見えてるし、疲れるので黙っておいた。


≫その場All

4ヶ月前 No.485

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

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※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
4ヶ月前 No.486

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

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4ヶ月前 No.487

aki @asynchro73 ★iPhone=WAXDwGGy0d

【シルバ/オーレ地方 ウエスト・コースト/スーサイダー・ドック】

「さてと・・・・・・休憩は終いだ。おやっさん、作業再開と行こうぜ」

「だな、ちゃっちゃと終わらせるか」

 煙草も吸い終わり、一通りの休息を取ることの出来たシルバとレオンは船の元へと戻り整備作業を開始する。
 見かけによらずこういう細かな作業が得意なレオンは、テキパキと整備を進める。
 シルバは他の船員達と同様に資材の搬入をしたり、レオンに整備用の備品を持ってきたりと力仕事が主であった。

 そんな彼らの元へと迫る人影が1つ・・・・・・

――――「レーオーンちゃーん! ちょっとさぁ、ウチのキャロルも見てってよ! ホントセクシーだからさぁ」

――――「シルバちゃんも美味しそうよねぇ……特に上腕二頭筋の辺り……むしゃぶり付きたいくらいよっ」

「ちょっと待て!!おい!おやっさん!!なんなんだころカマ野郎は!」

 シルバに後ろをべたべたと付きまとうようにひっつき歩く巨漢、ニキータ。
 如何にもシルバの苦手そうな相手であるが、案の定しっしっと虫を払いのける様な扱いをする。

「おう、ニキータじゃねーか!お前さんも相変わらずだな」

 そんな彼になんの抵抗もないレオンは、普段通りの調子でニキータに対して振る舞う。

「シルバ、大丈夫だ。そいつは悪い奴じゃねえ。・・・・・まあ、見てのとおりの"カマ"ではあるが」

「……そうかい。しかしまあ、こいつもアリスガワのお仲間ってわけか・・・・・ヘンテコナな奴もいるもんだな……」

 べたべたと暑苦しく触ってくるニキータに諦めが付いたのか、一変して無抵抗になるシルバ。

 そんな中、続々とキャロルの乗組員たちが彼らの前に姿を現していき、正式に両者の顔合わせが始まる。
 くたびれたオッサンという第一印象を与えて来るウォルフガングに、喋るパッチールのパッチ。
 ……そしていつも通りシルバに対して挑発をかましてくる我らが社長、アリスガワである。

 挑発には挑発で返すかの如く、中指を突き立て鬼の様な形相でアリスガワを威嚇するシルバ。

「……大変なのはお互い様だな」

やれやれと呆れたように両船の船長を交互に見て、ウォルフガングと共に溜息を吐く。
なんとも先が思いやられる2人である。

――――「自分が有限会社ナナシ派遣の社員、アツバフキリスリ……あっと、リスリ・アツバフキっス。至らない部分もあるとは思うっスけど、何卒よろしくお願いします」

そして、アリスガワの隣に潜む巨パイ……もといリスリを見て鼻を伸ばすレオンだが、こほんと咳払いをして、気を取りなし挨拶を返す。

「お前さんは見かけない顔だと思ったら、ふむふむなるほどな……ナナシの社員だったわけか。俺はレオン。んでもって、こっちの阿呆がシルバだ、よろしく頼むぜ」

「誰が阿呆だ」

これから死線を潜る『キャロル』の船員達との無事(とは言い難いが)顔合わせを終えた砂漠の狩人一味。
お互い頼りに……なるのかどうかはわからないが、個性豊かな面々であることは間違いなさそうだ。

>>ドック一同


【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園】

争う2人の元へと投入されたリュウトのマッスグマ。
ヒガナとレッドを取り囲むようにぐるぐると翻弄し、戦いはようやく終わりを迎えたのだった。

「ふぅ、助かったマッスグマ!……全く、やるならもうちょっと場所を考えろっての」

グリーンのゲンコツが炸裂する中、マッスグマをボールへとしまいゆったりとした足取りで3人の元へと歩み寄るリュウト。
そして、その1人は彼も見知った人物であり……。

――――「あー、リュウトじゃん。てっきり社長とラスト・フロンティアに行ったかと思いきや」

「ヒガナ!?お、お前だったんか……こんなところで一体全体なにやってんだよ」

オーレ地方アゲトビレッジ以来、実に数ヶ月振りの邂逅である。
先ほどは遠目で目視することはできなかったが、どうやらレッドの喧嘩あいては彼女で間違いなさそうである。

「ま、無事解決だな……連れが迷惑かけてすまなかったな。えっと……」

名も知らぬ少年に話を振るが、そういえば名前を聞いていなかったことを思い出す。
何やら先程の現場での一部始終を見て興奮したのか、あれやこれやと感想を述べていくワボン少年だが、彼のパートナーであるオコリザルに一瞥されようやくその名前を名乗り始める。

「なるほど、ワボンって言うのか。いやなに、こっちこそ寝床を脅かす様な真似してすまなかったな」

ワボンの隣にたたずむオコリザルを興味深そうに見つめる。
どうやらこちらはアイラと言うらしい。いい相棒に恵まれているみたいだ。

「そうか、人探しの旅を……。ここであったのも何かの縁だ、何かあったらいつでも話は聞くぜ」

グッと親指を突き立てワボンに向ける。
新たな友人との出会いにより、少々リュウトも気分が乗ってる様子であった。

>>公園一同

4ヶ月前 No.488

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

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※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
4ヶ月前 No.489

ツバサ @th0md ★iPhone=4oP04sFbTa

【ゼロ/???/氷結の結界】

「なんだあの構えは…?」

「分かりません!ですが!」

ノーマークだったミライ達のマキシマムザブレイカーの念動波は彼女の下半部の氷の塊へと向かい…

バリィイイイイン!!!

「きゃあ!!」

氷は砕け散りアオイは空中へと放り出される。

「今だ!!」

ギアはいつも奇跡を起こした。ミライが道を開いたなら自分も前に進むしかない!ゼロの右手は紫色のオーラを纏う!

「これでどうだ!!」

右手から再び衝撃波をアオイにぶつける。

「あっ!」

紫色の衝撃波を受けてさらに吹き飛ばされるアオイ

「ツカサ!キャッチしてくれ!」

「はい!」

ツカサは瞬時に移動し地面に叩きつけられる前に受け止める

「アオイさん!」

少し目が虚ろになっている。が、命に別状はなかった。

「安心してください。無事です」

「ゼ……ロ…君。……ミ…ライちゃ…ん…」

アオイは震えた手でゼロとミライの手に触れる。その手はとても冷たかった。

「あり…が…」

感謝の言葉を伝えたかったが…全て言い切れずアオイは静かに目を閉じた。

「気を失っただけです。ですがこれで彼女は安定するはずです」

「そうか…ありがとうミライ。お前のおかげでアオイを助けられた」

素直に礼を言うゼロ。アオイさんの件は片付いた。あとは氷結を倒すのみ。

「問題はあの氷の壁だな。ミライ。さっきの技もう一度できるか?」

>>ミライ


【ケンタ/???/氷結の結界】

先ほどのはどうだんにブレイブバード…おそらく効いてないという事はない。ブレイブバードとはどうだんにより相手のタイプを一気に絞り込めた。かくとうタイプは攻撃側にとって相性の差が一番激しい。通常の威力であたるのは全部で7タイプある。そしてブレイブバードが当たったと仮定しても4タイプに絞られた。

ハヤトの攻撃に続きリオに技の指示を出す

「リオ!いわなだれに、みずのはどうだ!」

(わかった!)

リオは波動により作られたみずのはどうと生み出された岩を氷結にぶつける

ーはっはっは!やけになったかい?ちょっと避けてあげようかな?ー

そんなこと言いながらなにもせずただ食らう氷結。余裕をかましている様だった。ただ、ハヤトが放ったはがねのつばさとみずのはどうはかわした。

ケンタは疑問を抱いた。もし、奴がポケモンでないなら先ほどの攻撃を受けてもなんともないのはわかる。

だが二つの技だけをかわしたのか。もし、奴の正体がポケモンで今までの攻撃の相性が普通で、かわした技に相性が悪いのであれば…答えはひとつ!

「わかったぞ…氷結!一つ聞くぞ!」

ーなにかな?ー

「あんたはポケモンなのか?」

ーさぁどうかな?ー

どうやら答える気はない様だ。しかし、それは想定内だ。
そして、その慢心こそが奴の敗因でもある

「俺は一つの答えにたどり着いた。もしあんたのその人の姿が仮初めでほんとはポケモンだったとしたらあんたのタイプは…

水タイプなんだ!!!」


>>ハヤト



【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

「突破口があるってぇの?ユウ!ちょっと危ないから回避に専念してな」

「え?いきなりなにを?」

「こちらも『終わりなき攻撃』をしてやるのさ!」

サクラギも空間を開く。開いた場所は全て、断罪が開いた空間の目の前である。

お互いの威力は互角で二人のビーム攻撃は爆発により相殺される。

『ならば、これはどうだ?』

指をクイッと動かし大地からホロンの研究塔を抜き取り、サトシ達に向けて投げつける

「おやおや…」

パシッと塔を片手で受け止める

「塔を投げるなんて…ご近所迷惑でしょうが!」

身体を一回転させて断罪に投げ返す。

「ついでに俺からのサービスだ!受け取れぇ!!ヘル・バースト!!!」

投げ返された塔へと暗黒のエネルギー波を放つ!

ドガアァアアアアン!!

激しい煙の中からとてつもない力を感じる!断罪が力を溜めていたのだ!!

『馬鹿め!!直撃だぁあああああああ!!!』

「あ、ダークネスブレードか。マズイなこれ」

ダークネスブレード。サクラギが開発していた技でかつての神滅斬をめっっっちゃ強化した技であり。あのままではこの『切り離された』世界ごと真っ二つにされかねない。

「どうするんだよサクラギ!?」

「知ら管」

「ええ?!」

『消え去…!!』

ドクン…

『馬鹿な…!?体に力が入らん!?』

「久しいっすね…ユウ先輩!」

「サトシか!?」

『貴様!?消えてなかったのか!?』

「今だ行ってこい!あの時みたいに力を貸してやるぜ!遠慮なくやれ!ガイ!」

ガイの背中をパシッと叩く!ガイの力を向上させる魔法をかけたのだ。

>>ガイ

4ヶ月前 No.490

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=bEdv7LuluY

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ヤマブキ都市公園→喫茶店】

ボーマンダと少女が颯爽と飛び去るのを眺め、ばいばーいとつられて返したワボン。見た目通り幼い印象を与える要因の一つといっていい、彼の素直さはこの夜でも健在だ。素直とは、疑ぐることをせずそのままを受け止めること。そして意のままに動くこと。その姿は時には天使に、そして時には悪魔にもなりうる危うさがありーーーー。

“だから、こいつは目が離せない”

そう思っているのはワボンのパートナーであるアイラだ。今も、ワボンの動作一つ一つを静かに見守る。そんな風に見られてるとは知らない本人は、リュウトに哀れみとは違う優しさからくる言葉をもらい、彼と同じくグッと親指を突き立てニコリと笑っていた。

「え、オーキドって有名なポケモン博士の?グリーンはオーキド博士と同じ名字なんだ!ジムリーダーで博士と同じ名前なんて、なんかすごいね!」

グリーンの話に驚きつつも感心して、先ほどのバトル時と同じように目をキラキラさせるワボン。そしてグリーンに3発目のゲンコツをくらい倒れ伏したままで片腕を挙げるレッドに近づいて、「レッドもよろしくねー」とその手にタッチした。そのまま流れは解散という風に思えたが、足を進めたグリーンが立ち止まり“飯を奢る発言”をしたかと思うと、いつ起き上がったのかレッドが調子のいいことを言いながら、それにグリーンがキッパリ返す掛け合いをする。

やりとりを聞きつつ、奢る発言が確実なことだとわかったワボン。もう目だけでなく、全身で喜びを表し「やったー!」とぴょんっと飛び跳ねた。低い身長故に飛び跳ねても小さいままなのだが。

「ありがとーー!グリーン……グリーンお兄ちゃん!」

名を名乗られてからは呼び捨てをしていたが、レッドのお茶目な発言を聞きそれに従うようにグリーンに“お兄ちゃん”をつけたワボン。アイラはというと、嬉しさ半分心配半分というなんともいえない顔つきでグリーンを見る。アイラは一体何を心配しているのだろうかーーそれは、この後に嫌でもグリーンが目の当たりにする現実であった。

ーーーー…………


「えとねー、メニューにあるもの全部食べたいな」

ところ場所は変わりーーグリーンの行きつけの喫茶店についた一行。席に案内をされ、メニューを開くと同時のワボンの発言にアイラは額を押さえ、申し訳なささで、あーーと項垂れた。

「いつもお金も全然なくて、少ししか食べれないからお腹すいてたんだけど、嬉しいなー!今日はグリーンお兄ちゃんの奢りだから、オレお腹いっぱい食べれる!よかったねアイラ」

奢りとは言われたが、そんな額を出すとはグリーンは言ってないぞとアイラは思ったが、このキラキラした嬉しそうな顔を見ると普段我慢させている分何もいえなくなってしまった。


≫その場All

【流れ的に喫茶店に場面転換しました。確定ロル申し訳ないです。】

4ヶ月前 No.491

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【白いフリーザー/カントー地方/マサラタウン】

マサラを守る若人たちが襲撃者たる白いフリーザーへと一斉に飛び掛かる。

正面から迫るレッドの燃え盛る灼熱の拳。
次に頭上から襲い来るグリーンのニドキングから放たれし王者の槍。
そして、リュウトのブラッキーによる素早い動きから驚異的な精度でこちらを狙い撃つ『あくのはどう』。

更にアスレイから与えられた雷の剣によって背後から斬り掛かるヴァドックも加え、四方八方から攻撃が迫り来る。
その完璧な布陣に逃げ場はなく、白いフリーザーとて直撃は免れないと思われたが――

『プットオン』

白いフリーザーは自分の周りに小規模の猛吹雪を発生させ、自らの身体を凍り付かせることによって巨大な氷の繭を作り出し、皆の攻撃を防いでしまう。

『キャストオフ』

更に殻を破るかのごとく、内部から勢いよく氷を砕くことにより、その破片を飛ばし、攻撃を仕掛けてきた若人たちにカウンターを仕掛けた。

「ちっ、味な真似をしやがるぜ!」

持ち前の素早さによって直撃は免れたものの、かすり傷を負ってしまったヴァドックが苦悶の表情を浮かべ、舌打ちをする。

『貴方たちは地上戦がお得意のようですね』

『しかし、空中戦はどうでしょう?』

一瞬のうちに空高く移動した白いフリーザーが、その大きな翼を広げるとそこから凍てつく羽を大量に撃ち出し、地上にいる皆に向かって攻撃を仕掛けた。

>>マサラ防衛メンバー

4ヶ月前 No.492

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

【リスリ・アツバフキ/オーレ地方 ウェスト・コースト
スーサイダードック】

やっぱり挑発だった。
おっそろしい顔でこちらを睨んでくる暑そうな格好の人にやや腰を抜かすも所詮安い挑発と割り切り、毅然とした態度を崩さない。しかし背後からかちり、かちりという音が聞こえ、違和感を覚えつつ相手の……ごつい人もといレオンの挨拶に一礼する。暑そうな人はシルバという名前らしい。直後背後の音がより一層激しくなり絶え間なくガチガチと鳴り続け始めた。
今度こそ振り向くとエクリュが尋常ではない様子で鞘から剣を抜かんばかりに震えていた。……恐れ? 違う、これは明確に怒っている。

おそらく最初の挑発がすでに癪に障っていたのだろう。その音の時点で止めるべきとやや背後を向いたのだが、すぐに挨拶し返されてしまい制止には至らなかった。その、少し背後を向いたが故に気づけなかったのだ。その一瞬の間に起こったエクリュを怒らせたレオンの所業に。
ふた振りを上から押さえつけ「ステイ!! ステイっスよ!!」と必死に声がけしている間に社長はすたすたと歩いて行ってしまう。ああ、読めないその言動がクールだ。最高だ。未だ血眼(血が通っているかは分からないが)だが幾分落ち着いたエクリュと共に慌てて社長を追いかける。覚えてろ、と言わんばかりに後ろを向いて一瞥した2本をこら、とそろそろ窘めた。

子供のようなやりとりを横目に見ていささか不安は覚えるが、いずれにせよ賽は投げられたのだ。砂地なら彼らの方がずっと詳しい。黙ってついて行った方が身のためだ。というかパッチさんは何か罰当たりなことでもしたのだろうか。そっちのが気になる。
ちょうど積み込みが終わったらしいフォッグがやりきった表情でこちらに来た。咥えている鉄塊はトープの目測1.25倍ほどの大きさである。……本人が満足ならいいだろう。勝手にボールのスイッチを押して中に入るフォッグにもはやツッコミを放棄し、そういえば、と地面を見定める。

「グレイ、そろそろ浮上っス。あとは船の速度を見ながら追いかけるかどうか判断するんで、とりあえずボールに入ってて欲しいっス」

声をかければどこからともなく引きずるような音とやはり盛り上がる足元。赤い目が覗き、その長い体がゆっくりと自身を中心にとぐろを巻く。
砂の海がよほど気に入ったのだろう。窺うような眼差しはもう少しとどこか駄々をこねているようにも見える。首をゆるゆると振って否定すれば仕方なさそうに手に持ったボールに口元が近づき、それが触れるか触れないかの部分で巨体が収まる。

これでもう自分に有利なことはなくなった。溢れるくらいの期待に首をもたげた不安を隠し、劈く程の大音量と先が見えぬことを暗示するような黒い煙を、エクリュを撫でながらただただ眺めていた。

>>メンバー


【出航了解です!】

4ヶ月前 No.493

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

【ミライ/???/氷結の結界】

 ミライの放った全力の一撃"Zワザ"
 それはアオイ本人を攻撃するのではなく、彼女を捕えていた氷の破壊を目的として放たれたのだが。

 氷の割れる音と共に宙へと放りだされるアオイ。

 彼女の繋いだバトンは、確かにゼロ達へと受け継がれていた。
 ゼロのギア能力による衝撃波によってアオイは吹き飛ばされ、それをツカサが受け止める。

「アオイ……!!!」

 助ける為とはいえ、彼女に攻撃をくわえてしまったことに責任を負いながらも、アオイの元へと駆け寄る。
 途切れかけた感謝の言葉と共に、気を失うアオイに対してミライはうんうん、と頷く。

――――「そうか…ありがとうミライ。お前のおかげでアオイを助けられた」

「私だけじゃない・・・・・2人がいたから、アオイを助けられた」

 アオイの救出は完了した。しかしまだ問題は山積みだ。

「あいつを・・・・・倒そう」

 彼女をこんな目に遭わせた憎き相手、その討滅。
 それが今の3人のやることである。

――――「問題はあの氷の壁だな。ミライ。さっきの技もう一度できるか?」

「任せて・・・・・やってみる」

 再び、Zワザ特有のポーズを決める。
 そして光輝くZリングと共に繰り出されし全力技。

「"マキシマムザブレイカー"!!!!!!」

 それは彼を隔てる氷の壁を破壊せんと放たれた!!

>>ゼロ、ツカサ、アオイ


【ハヤト/???/氷結の結界】

 ピジョット達の幻影により繰り出される様々な技の数々。
 そしてケンタのリオの放つ技により氷結の執行者を追い詰めていく。

 ・・・・・と、思いきや氷結の執行者は余裕といった様子で放たれた技を交わしていく。

 そんな中で、ケンタが行きついた答え。


――――「俺は一つの答えにたどり着いた。もしあんたのその人の姿が仮初めでほんとはポケモンだったとしたらあんたのタイプは…水タイプなんだ!!!」

 「あいつが・・・・・・水タイプだってのか!?」

 今まで氷による攻撃を加えられてきたハヤト達にとっては俄かには信じがたい事実である。
 だが、相手の相性を考えると辻褄があっている。

 そして、その直後。
 彼らをわけ隔てていた氷の壁が轟音と共に砕け散る。

「・・・・・・・待ってたぜ、お前達」

 そこから現れたのは、ハヤト達のよく知った人物たち。
 ゼロとミライ、そしてアオイを抱えたツカサの姿であった――――

>>氷結の執行者



【ガイ/ホウエン地方/ホロン上空】

 上空にてビームによる一撃を耐え凌ぐガイ。
 サクラギがそれをなんとか相殺するが、それでも攻撃は止まない。

 だが、断罪の執行者は唐突にして動きを止める。

「サトシか・・・・・・いいタイミングで"現れてくれた"」

 バシっと背中を押され、ガイはその力を遺憾なく"発揮"する。

「(破界護式を使えば、恐らくアイツを仕留めるには充分すぎる程の威力だろう、だが昨日のフレアとの戦いで連発する程の力は残っていない・・・・・・)」

「ならばこそ、力を貸して貰うぞ!!"UB(ウルトラビースト)"よ!!!」


「超獣護式(ビーストスキル)」



「英雄の武具庫(アーマリオン・カロス)!!!――――」



 ガイの背後より生み出された巨大な空間の裂け目が3つ現れる。
 その空間の裂け目に繋がるウルトラスペースには、彼がイメージするありとあらゆる武器を具現化し、内包している。
 そして、その中の1つである巨大な砲身が、3つの裂け目より姿を表す。


「これで・・・・・終わりにしてやろう」


「目標捕捉――――全弾発射!!!」


 ドンッ!!!という音ともに3つの砲身より放たれた巨大なレーザーによる一撃。
 それは断罪の執行者と、彼の呼び出したゲンシカイキカイオーガへと向けて放たれた――――!!

>>断罪の執行者、サクラギ、ユウ

4ヶ月前 No.494

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

【シルバ/オーレ地方 ウエスト・コースト/スーサイダー・ドック】

 ――――かくして、命知らず・・・・もとい、個性豊かな面々との顔合わせを終え、砂漠の狩人一行は拠点となる船の元へと戻っていた。

「よう、エコウ。熱心だな」

 整備作業も一通り終わり、船内の雰囲気は後は出航を待つだけと言った感じになっている中、シルバはエコウの部屋を訪れる。
 昼寝をしていたと思われていたエコウは自室にてひたすら筋トレを繰り返しており、部屋中には彼が流した汗でムッとした空気が漂っていた。

「うん。あの砂漠の海は一筋縄じゃいかないだろうから」

 部屋に訪れたシルバに気付き、額で汗を拭う。

「後悔してないの?これから行く先で、俺達も死ぬかもしれないのに」

 そして、エコウは問う。
 シルバ達の選んだ"復讐" その先で自分達の命も尽き果てるという可能性。
 その道が正しいか間違いかなど、今の彼らに知る由もない、だが――――

「馬鹿野郎、するわけねえだろ。こいつァ俺たちが選んだ道だ、テメェで決めた事を貫かなくてどうすんだよ」


「・・・・・それを聞きたかった」

 不敵に笑うエコウ。
 自分達の行く末を再確認した2人は、拳を合わせ、向かい合う。

「頼りにしてるぜ、エコウ」

「こっちこそ」

 絶対的な信頼関係を築いているこの2人だからこそ、互いに命を預けられる。
 この剣は誰が為に、両者のその想いは果てしなく揺るぎない物であった。

 ――――さあ、今こそ船出の時だ

>>ドック一同



【世界線:本編物語 時間軸:過去】



【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/喫茶店】

 ヒガナとの感動(?)の再会と別れもひとしおに、グリーンの提案で喫茶店でメシを食べる事になった一同。
 これから始まる食戦士達(フードファイター)の熱き戦いは如何に、そして彼らは果たしてグリーンにメシを奢って貰えるのか!?
 さあ、今闘いのゴングが鳴り響く!!!―――

―――「えとねー、メニューにあるもの全部食べたいな」

「は?」

 眺めていたメニュー表をすっと落とす。
 彼はいまなんと言った?メニュー全部?マジで?

「……ご愁傷さま、グリーン。俺、自分の分は自分で払うよ」

 憐れむような眼でグリーンを見るリュウト。
 というか、こいつも奢って貰う気でいたのか。

「いやしかし、随分と食うんだな・・・・・・」

 小柄な体型からは想像もできない大食らいであることが判明したワボン。
 このメニュー全てを平らげようとするとは一体どんな鋼の胃袋の持ち主なのか。

「そうだな・・・・・・俺は・・・・・・・」

「・・・・・適当にパスタでも食ってくかな」

 そして、この落差である(正常ではあるが)

>>喫茶店一同



【世界線:本編物語 時間軸:現在】


【リュウト/カントー地方/マサラタウン】

 ブラッキーによる"あくのはどう"による一撃。
 それは間違いなく正確に、白きフリーザー屠る程の威力があった。しかし―――

「厄介な氷だなっ……!!」

 フリーザーを包み隠しように発生した吹雪による厚い守りの壁。
 それにより戦士たちの攻撃を防ぎ、砕かれた氷の破片が一同を襲う。

 その鋭利な氷を避けるも、破片の1つがブラッキーの頬をかすめる。
 そのため、護式"魂の昇華"により痛覚といった諸々の感覚を共有しているリュウトの頬にも軽く切り傷ができ、血がしたたる。

「みんな、無事か!?」

 リュウトも致命傷は免れたとは言え、傷を負ってしまった。
 周りを見回すとヴァドックも深手とは言えないまでも氷の破片を食らってしまったみたいだ。

 腕で血を拭いながら、次の一手を考える。
 闇雲に攻撃を仕掛けても先程の様な反撃をされる恐れがある、慎重な選択をしなければかえって命取りになってしまう。


―――『貴方たちは地上戦がお得意のようですね』

―――『しかし、空中戦はどうでしょう?』

「上からの攻撃なんて冗談じゃねえ……!!」

 上空へと羽ばたき凍てつく羽根を地上へと振り下ろす白きフリーザー。
 こんな攻撃を避けるというのは、地に振る雨を避けろというのと同じようなものだ。

「・・・・・力が必要だ」

 この状況を打開する程の力が―――

「意識を極限まで高めろ……!!」


 ぐっと拳を握りしめると共に、緑の光がリュウトから溢れる。

―――否、その光は紛れもない極光(オーロラ)であった。


「究極護式(アルティメットスキル)」



「極光解放(アウロラ)!!!――――――」



 正常に動く方の腕を天に掲げる。
 するとどうか、凍てつく氷の羽根は地上に落ちる前にリュウトが空中に生み出した"極光の盾"により砕け散って行ったのだ。

「ハァっ・・・・・・・ハァッ・・・・・」

 バチバチと火花がリュウトの周りを巡る。

 この能力の発現は、如何にして行われたのか。この時のリュウトにはまだ知る由もないことだ。
 だがしかし、極限状態が訪れた時、人は何者にでもなれる。彼は今それを体現していた。


「今は・・・・・・俺がお前達の"盾"になる!!!」


 相手が構わず攻撃や反撃(カウンター)をくわえて来るなら、その反撃から守る盾となる。
 リュウトにとっての負担は大きくなるが、それを覚悟の上で彼の編み出した"攻略法"であった。

 さて、依然として空中で見下ろす白きフリーザーに対して、他のメンバーは一体どう攻勢を仕掛けるのか――――――

>>マサラ防衛メンバー

4ヶ月前 No.495

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC


 ――――では、まず訊こう。

 "一体何を拝んだ?"
 砂漠よりの英雄達よ。

(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=48PJGVf4xqk)

 (シスター・スターバックの述懐)

「印象的でしたねー」

「最初は私も皆さんも、ほんの小さなつむじ風を見たんです」

「見た、というか、なんというか」

「 "なんとなく、あれから目を離せませんでした" 」

 予測したのは強い耳鳴り、そして口内の強い渇き。強く訴える六感に勝る不快感、砂煙。流砂の海は、ゆっくりと、しかし確実に「すり鉢状」に沈んでいった、と彼女は語った。



 (segue:マルコシアス・ガーランドの述懐)

「焦ったな、流石の俺もよぉ」

「焦ったっつーか、死を覚悟したっつーか」

「走馬灯が視えたね。デカパイのねーちゃんに囲まれる」

「それは単なる妄想だって? うるせぇよ!」

 地形そのものをすり鉢へと変えた後、「悪魔」は姿を顕した。地中という名の煉獄より巨体が唸り、吼え――――否。まるで我々を大勢で囲み、始めはぼそぼそと囁くかのように。

『愚かな風(イディオット・ウィンド)』。
 この惑星にて観測される、超超大規模の竜巻(ハリケーン)である。いよいよ想像が出来ないまま、我々は首を捻るがまま。

 (segue:ユキジ・アリスガワの述懐)

「そんなに "アレ" が気になるならよ」

「お前さん方も行ってみりゃいいさ。ラスト・フロンティアに」

「あっこは保険の類は全面適用外の土地だけど、まぁ上手くやれるんじゃねーか?」

 椅子に脚を掛け、不機嫌そうに腕を組んだまま。
『砂漠の国のアリス』の皮肉には、とても言い表せない生還の重みが含まれていた。



【世界線:本編物語 時間軸:???】

【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/???】



『駄目だ駄目だ駄目だッッ!! 一歩も動けねぇっ!!』

『なん、だ……あれ……』

『 "起こり" を一切観測出来ない竜巻……それが "愚かな風(イディオット・ウィンド)" よ!!』

『前方に、いや、前方が――――景色そのものが荒れ狂ってるッッ』

『きゃっほーい!! すごい、すごいです!!』

『ウヒョオオオオオオ!! 神様仏様リーダーマツブサ、どうかお助けをををををを!!』

『サブリーダー、しっかりしてッ!! ……軌道を……風の軌道を読むよ!!』

『船長!! "船の質量を奪う" 準備完了だッ!!』



『飛ぶぞ』

『飛ぶんだよ……』

『あのイカレ竜巻が届かねぇ場所までだッッ!!』



【世界線:本編物語 時間軸:???】

【マオ/アローラ地方 メレメレ島/ポケモンスクール 屋上】

「うわ、すごいねアレ」

 定期的に巻き起こり、各地方にて観測される「それ」だが、風物詩と呼ぶにはあまりにも酔狂が過ぎる。アローラの快晴、海の向こう側を指差し、思わずスイレンへと目を剥くマオ。――――オーレ地方、「砂の大洋ラスト・フロンティア」。時代錯誤も甚だしい盗賊達の楽園、もとい地獄たる地とは訊いているが、それにしても、である。

「オーレの盗賊……の、お伽話といえば」

「例の留学生」

「早口言葉の」

「あっはっはっは」

 まるで天を穿くかの如く、不規則に立ち昇る「景色」そのもの。アローラとオーレの地方間はそれ程離れていないとはいえ、水平線の遥か彼方に在りながら景色そのものを歪めてしまう竜巻とは。つくづく想像も出来ない。

 と、此処でスイレンがふと目を細める。

「マオ、あれさ」

「ん」

「あの竜巻、よく見て」



「なんか、浮かんでる船みたいなシルエットが見えない?」



「スイレン、視力なんぼだっけ?」

「両目6.0。漁師の娘ですから」

「あたしにはなんも見えね」

 ぽむ、と彼女のアマカジが肩に乗り、主人と一緒につぶらな瞳を細めるものの、はて、船とは。パートナーと互いに顔を見合わせた後、『キズナオーラ』を展開させ、よいしょと立ち上がるマオ。

「上位護式(エクストラスキル)――――」

「千里眼(ホークアイ) "スポッター" 」

 瞳孔が針の如く収縮すると共に、彼女とアマカジの「視る能力(チカラ)」はオーラにより増幅され、その遠景を鮮明に捉える。暫くパートナーとおんなじ顔で目を細めていたマオだが、突如噴き出して尻餅をつく。

「あっはっはっはっはっは!! あぁっはっはっは、うっ嘘、嘘でっしょー!!?」

「やっぱあれ船だよね?」

「あっはっはっは、あーっはっはっはっはっは!! ひーっ!!」

4ヶ月前 No.496

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC


 ――――時は暫く巻き戻り、その爆笑の種たる当地では。

【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ウェスト・コースト/スーサイダードック】

 一方ではニダンギル、改めリスリのパートナーたるエクリュ女史が、『砂漠の狩人』の幹部連中と悶着を起こしかけ、もう一方では転んで流砂に飛び込んだパッチが副官のハゲ頭に自身の頭を激突させてしまったりと、砂に描いたかのように前途多難な模様がそこらで繰り返されている当ドックである。が、しかし。そのようなどたばた具合も今やなりを潜め、どうだ。だだっ広い甲板上に集い、各々談笑しながらもしっかりと持ち場へ就き、その雰囲気を「非日常の迎合」の為に染め上げた屈強な船員達。至る所に設置された冷却装置は確実に我々の命を繋ぎ、狂気の直射日光を防ぐよう設計された白い帆は、拡げられ、風を纏うその時を今か今かと待ち構えている。

 旅立ちを迎えるのは、船員達や彼らのパートナーだけではない。機帆船キャロル――――我々の航海を一身に担う彼女もまた、数十年振りの出航に歓喜しているのだ。甲板最後尾に設置された巨大な煙突が黒煙を噴き出し、船員達と共に唸り歌う。

「ははッ。なんだかよぉ、キャロルちゃんも喜んでるみたいだぜ」

「フン! チャイルドらしい科学的根拠に乏しい見解ですな! 無機物が喜ぶなど」

「兄さん、ポーズっ」

「ウヒョッ!」

 反射的にカイリキーポーズをキメるホムラをスルーし、うろうろと甲板を彷徨くマッシュ改めタロウ少年。キャロルと併設するのは、これまた立派な機帆船マチルダの姿である。乗組員は揃い、今こそ船出の刻。……と、此処で我らが「船長」が、何やら漁網に入った大量のモンスターボールを引き摺って現れる。

「ベン、 "舵輪" の準備」

「アオッ!! 俺もネズミ共も完璧だぜええええロージー!!」

「ニキータ、風は?」

「うふふっ。濡れた尻も途端に乾くくらいよ」

「ハゲ、アタシから離れンなよ」

「ふ、く、か、ん、な?」

「リスリぃー、なるべく涼しいカッコしとけよ。セクハラじゃねぇかんな」

 パッチを傍らに控えながら、船の中央に立つ船長。ぶわり、と網を宙へ投げると――――大量のボールから現れたのは、ペラップとオンバットのかしましい群である。喧しい鳴き声と共に、キャロルの至る所を飛び回り、またはゴーリキー達の肩で羽根を休める「音響係」。様々な音を記憶出来る彼らの技能は、トランシーバーの如く広大な船内にて船員達の遣り取りを補助する役割を持つのだ。

 そして、一際異彩を放つキャロルの舵輪。
 船体の制御を担うそれは、まるで我々の知る「ネズミの滑車」が、歯車の如く複数並びあっているという代物である。モンスターボールを取り出し、パートナーを展開するベン。ずしりとした重量感と共に着地する『アローラリージョン』のラッタが数匹、そして同様に重量感を以って現れたのは――――全身を軽量のはがねで包んだ、『フロンティアリージョン』のラッタである。

「ネズミ共ッ、持ち場へ就きやがれエエエエエエエ!!」

「さっきから何度もうるっせぇよテメェは!!」

「ゴメンよロージー!!」

 解決。

「さて――――諸君」

「いよいよ狂気の大海への船出となるが!」

「ゴミは流砂へ棄てんなよ。環境第一だ」

 相変わらず締まらない船長の激に、渇いた空気が漂うものの。
 ごがん、と金属音を鳴らし、遂にキャロルの巨大な外輪――――もとい、運命の輪が廻り出す。

「シルバ達ぃー!! ウチらそろそろ出航するからねぇー!!」

 隣接するマチルダへと叫ぶパッチ。彼の声を拾った一羽のペラップが、同じくマチルダへと音を増幅させて放つ。軋みを上げる外輪。一杯に拡げられた帆が砂漠の風を孕み、やがて、その船は一瞬の暗転の後――――いよいよスーサイダー・ドックを後にする。

「野郎共ッッ!! 出航だあああああああああああああああ!!」



【機帆船キャロル/オーレ地方 ラスト・フロンティア】



【航路(ルート)0 フロンティアウォールへの路】



(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=gqK2cBWimEg)



 疎らな岩山と、塗られたような快晴の空。
 パートナーのカゲボウズと共に、冷却装置の真ん前で涼んでいたシスター・スターバックの懐から、何やら軽妙な電子音が響く。がばッ、と身を起こす彼女の剣幕にひっくり返るタロウ少年であるが――――

「うわわわーっっ!! すごい、すごーい!!」

 どぱん、と流砂より現れた異形の存在。
 海蛇の如く唸るその鋼鉄の躯体を、彼女の持つ「フィールドワーク用ポケモン図鑑」が捉えた。

『きょうあくポケモン ギャラドス』

『フロンティアのすがた』

『タイプ:はがね、どく』

『砂漠の大洋の主なスカベンジャーであり、生態系の重要なポジションを担っている。悪食故に様々な毒素を全身に溜め込んでおり、はがねのヨロイの下には猛毒の鱗というヨロイも仕込まれている』

 はがね、どくタイプのギャラドス。
 従来を知る我々にとって、予想も出来ない怪生命体である。流砂を走るキャロルの傍らから現れ、再び砂に潜ってゆく彼らの姿に、シスターも少年も瞳を輝かせっぱなしである。

「あれって食えたっけ?」

「もう何十年も昔の話だ。覚えてねぇよ」

「オメェそうやってバカだからハゲんだよ、バーカ」

「うっせーな、アンタだってもうババアだろうよ」

「おーおー言い返してきやがったぞ」

「行き遅れ」

「ウゼー」

 甲板の後方では慌ただしくマストを制御している船員を余所に、チェストに腰掛け将棋を打っている船長と副官である。二人に駆け寄るパッチ。どうやらコイツはエンジン室の主に使いっぱしりにされているらしい。

「はりゃー? ねー船長、リスリ知らない?」

「さっきまでは居た」

「参考にならない情報どうもっ」

 憤りつつ去るぬいぐるみ。ふと飛車を掴む手を止めたアリスガワが、付近を飛び回るペラップに手招きし、ごしょごしょと何やら囁く。

「何だよ、何吹き込んだ?」

 怪訝そうな副官に対し、空を指差す船長。パタパタと付近を走るマチルダに近付いたペラップは、臆する事もなくひたすらに大声で

『おいコラァ!! シルバ、テメェー馬鹿野郎が!!』

 と、叫んだのであった。

「うっしゃっしゃっしゃっ……」

「わはははは、ま、マジかよ。俺もやろ」

 ……………………。
 視点を戻そう。先程のシスターと少年だが。

「え、ちょっ、これスゴ……数百万はするフィールドワーク用の図鑑……!?」

「私物じゃありませんよ」

「ちょ、貸して。ね、ちょっとだけでいいから……。……アハぁぁ……スッゴイ……おっきい……♪♪」

「こ、この人目が怖いです……!」

「学者にゃ溜まらねぇ代物らしいな」

 シスターの図鑑を弄り、完全に夢中になっているカガリである。相変わらずギャラドス達がそこらを跳ね回る中――――未だ、死出の旅は凪の模様であった。

>>ラスト・フロンティアALL

4ヶ月前 No.497

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC


【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【グリーン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 地元に根付く老舗のジャズ喫茶、「シャイン」。煉瓦造りの外装に、茶褐色の古びた木目が特徴的な店内。カウンターで頬杖を付き、常連と話し込んでいる店主――――そして、ステージで「Take Five」のセッションを行っているジャズマン達。コントラバスの醸す重厚な音色が壁掛けの絵画を震わせ、ハイハットの粒が店を訪れし客達の珈琲へと溶けてゆく、夕景に彩られた一場面。小洒落た卓に介する学生達、そしてワボンとアイラという顔触れ。最中、おしぼりで顔を拭いているレッドが、ふと思い出したように口を開いた。

「そういやさグリーン、此処のオムレツが美味ェのんな?」

「それもいいが、俺のオススメは」

「此処のオムレツが美味ェのんな?」

「だからそれも美味いけどよ、俺の」

「此処のオムレツが美味ェのんな?」

「テメェ……」

 ぎりぎり、とレッドの首を絞めるグリーン。相変わらずな様子の彼らであるが、此処でグリーン「兄ちゃん」の施しに甘えるワボン少年である。

 "えとねー、メニューにあるもの全部食べたいな"

「はっはっはっ……お前、そんな腹減ってたのか」

 あくまでも、少年の冗談だと捉え笑うばかりな番長。リュウトが渋い顔をして同情してくるが、子供の冗談だろ、とばかりに笑い返す。

 "俺、自分の分は自分で払うよ"

「あぁ? なんか言ったか?」

 しかし友人には厳しい。

「ワボン、オムレツが美味ェのんな? オムレツ100個頼も?」

「お前はマジで黙ってろ」

「マジな話よォ、グリーンのオススメは?」

「だから、此処のオススメはな」

「オムレツ美味ェのんな? ちむちむ」

 ガラッと窓を開け放ち、レッドの首根っこを掴むや否や外へとブン投げて放り出すグリーン。結局此処のオススメとは何なのか。

 ところで……。

 "いつもお金も全然なくて、少ししか食べれないからお腹すいてたんだけど、嬉しいなー!今日はグリーンお兄ちゃんの奢りだから、オレお腹いっぱい食べれる!よかったねアイラ"

「はっはっはっ、マジか。まぁだったら腹いっぱ……うん……、……ウン……?」

 いや、何やら雲行きが怪しくなってきたぞ?
 笑顔のままダラダラと冷や汗を流すグリーン。ばッ、と縋るようにアイラを向くものの、彼の表情には一種の同情というか、申し訳なさが漂っており……。

「…………、マジで?」

 かの嫌な予感が、雷となり漢の脳天を突き刺す。
 成る程、成る程。そうきたか。オーライオーライ、オールライト……。

「……判った……男に二言はねぇさ」

「……アイラも……な……お前も遠慮しないで食ってけよ……ちなみに此処のオススメは」

「オムレツな」

 戻ってきたレッドに被せられ、テーブルに突っ伏し肩を震わせるグリーン。恐らく泣いてる。

「リュウト兄ちゃんは腕動かないから、俺が食べさせるから。オムレツを」

 コイツはオムレツに親でも救われたのだろうか。しかし、リュウトも散々身に沁みて判ってはいるだろうが、このマサラタウンのレッドという男。平常時では中々に「クズい」奴である。食べさせるといってもロクな事にはなるまい。イエローからも散々そう罵られている彼ではあるが、

「すいませーん。メニュー全部と、あとオムレツ100人前お願いします」

 もう情け容赦というものが欠片もない。
 嗚咽すら発し始めるグリーン、リュウトのパスタはいずこに。ともあれ、喫茶店の小さなテーブルに見合わない満漢全席が並ぶのに、意外にもそう時間は掛からないのであった。

>>ワボン、リュウト




【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【レッド/カントー地方 マサラタウン/南海岸】

 回帰の如く、そのシルエットは冷たき鎧の球体へ。
 自身と仲間達の攻撃は本体を貫くには至らず、更に――――迎撃たる氷塊の発破。

 瞬間的に、熱(エネルギー)が燃え広がるイメージ。どひゅッ、とレッドのサマーソルトが一閃、鋭利なる氷の槍は直撃を免れ。

「護式(トレーナースキル)」

「―――― "八咫烏(ヤタガラス)" 」

 しゅぱッ、と掌で創る閃光。
 ピジョットを繰り出したグリーンが、『縮地法(ラピッドファイア)』を併せた回転と共に竜巻一陣、氷塊を粉末状と為す。

 直撃は免れた、ものの。
 両者、そしてピジョットの全身に紅い紋様として現れた創傷。

 ―――― "みんな、無事か!? "

「あァ」

「まだまだ」

 ――――まだだ。まだ、領域(レベル)を高きへと!

 "貴方たちは地上戦がお得意のようですね"

 "しかし、空中戦はどうでしょう? "

 白き羽根を疎らに残し、その躯体は瞬間的にマサラの大空へと。降り注ぐ死を孕む凶気の雹。

 最中――――彼らの友人に、異変が、否。
『領域の開花』が、今まさに起こった。



 "極光解放(アウロラ)!!!――――――"



 魔術を彷彿とさせる、極光の奇跡が降臨せり。
 ヴァドックと共に様子窺っていたアスレイが、頬の血を拭い、鼻を鳴らす。

「……へぇ」

 スパークする極光の盾、そして迸るはリュウトの強固なる意志。互いに『白き翼』を見据えたまま、友二人が応える。

「――――あァ、リュウト」

「よォ、フリーザー」

「 "面白ェモン見せてやるよ" 」

 どうッ、と熱量(エネルギー)が迸り、その頭髪は漂白を思わせる白へ。「臨界」へと達したレッドが地から空へと瞬発した瞬間――――マサラの地が大きく揺れ動く。

「合わせるぞッ、ピジョット!」

 自身が生み出した竜巻を通り、加速。流星と化したピジョットの背にて、グリーンの纏う『キズナオーラ』は更なる段階を踏み締める。

「――――究極護式(アルティメットスキル)」

「 "風林火山(ふうりんかざん)ッッ" !!」

 ちゅぴ、と指の血を舐め、その眼光は依然として鋭さを剥き出しに。ヴァドックへの目配せもなく

「行くぞ」

 小さく呟くアスレイと共に、高速で宙を駆け上がる二人の躯体。ヴァドックの持つ『ブクー・でんじふゆう』の効力はオーラにより累乗されるがまま――――ヴァドックの背後にて、ぴ、と人差し指をフリーザーへと差す。

「究極護式(アルティメットスキル)」

「 "グリーズド・ライトニング" 」

 鼓膜を劈く程のスパークと共に、ヴァドックの掌に顕現する圧倒的な雷力(らいりょく)。神槍と化したそれは、そのまま彼らが仇敵へと。

「―――― "荷炎粒子砲" ォォッッ!!」

 そして臨界の熱量により放たれし、直線上の巨大熱線。その熱線に巻き付くかの如く、ピジョットの生み出せし『風林火山』の「火」たる業火の渦がうねり。マサラ防衛軍最強たる彼らによる、一切の隙を失くした連携陣。無論、向かう先(ベクトル)は――――かの氷河を統べる帝王へと!

>>海岸ALL

4ヶ月前 No.498

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=3QHXB0wgBW


【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 老舗のジャズ喫茶の落ち着いた雰囲気の中のとある一席。メンバーの男4人のうち3人もこの喫茶店の客の中では若い方だが、一際幼さが目立っているのはワボンだった。それは、外見という目に見えてわかる情報からくるもの。はたから見ればパフェでも食べそうな、そんな愛くるしい姿を見せていたが、本人はパフェなどには留まらず逞しい胃袋を装備しているので……これからのテーブルの惨状を想像するのは容易い。そのことは、共に生きてきたアイラだけが知っている。

ワボンの“全メニュー食べたい”発言への反応は三者三様で、リュウトは呆けてしまい、グリーンは冗談だと思ってるのか笑って、レッドは何にも気にせずオムレツ推しをしていた。リュウトやレッドは代金を払わないからどんな反応でもいいのだが、奢ると言った張本人のグリーンがアイラは気になって気になって仕方がなかった。笑っている場合じゃない。早く現実だと気づけ!と叫びたいが言葉は通じるはずもなく、ただただ申し訳ない視線を送るしかなかった。

その間にも繰り広げられるレッドとグリーンのコント。ワボンは「オムレツ100個!」とレッドの言葉に嬉々としてグリーンの隣で彼を見てニコニコしている。ぶん投げられたレッドのことなどお構いなし。今は食べ物のことしか頭にない。リュウトの呆れながらでた「随分と食う」発言にも何の恥ずかしげもなく、また悪いとも思わず「うん!」と元気よく頷いた。

そこでグリーンも気づいたのだろう。ワボンが冗談ではなく本気で全メニュー食べたい発言をしたことに。高らかに笑っていた余裕ある男の顔が曇り、一変して冷や汗を流す余裕のない男の顔になった。ばッ、と縋るように向けられた視線をアイラは真正面から受け止められるほど図太くもない。それでも全てを察したのだろう。「…………、マジで?」とドッキリを仕掛けられた人のようなリアクションをとっている。ドッキリならどんなによかっただろうか。だが、男に二言はないという姿勢にアイラは感心した。そしてグリーンに遠慮するなと言われたが、自分は並みの量で事足りるので“大丈夫”の意を込めて片手を上げ頷いた。まぁ復活したレッドが席に戻り、勝手に注文をしたのでメニューを決めることなどできなかったのだが。


「おおぉーー!すっごい豪華だね!」

ぼとなくして、喫茶店の小さなテーブルに見合わない量の料理が運ばれた。喫茶店で満漢全席を体験することなど二度とないだろう。それもあってかワボンは普段目にしない量の食べ物に感嘆の声を上げ、隣で未だに突っ伏してるグリーンに「ありがとうグリーンお兄ちゃん!」と感謝の言葉をかけた。かけたらーースタートである。

「いただきまーーーーす!」

アイラの教育の賜物かしっかりと手を合わせて挨拶をし、目の前にあるメニューを次々口に運ぶワボン。 サンドイッチを鷲掴み、パスタを全て一巻きで口に入れ、熱々のグラタンすらも温度を感じないのかひょいひょい舌の上へ転がし、レッドおすすめのオムレツも一口で半分食べていた。そんなペースなのだから次々皿があくのは当たり前で、ワボンは何も考えずーー否、美味しいとしか考えておらずどんどん食べ物を消費していく。その姿はさながは掃除機の様で、アイラは長年一緒にいたが久々にみたワボンの快進撃に目を丸くして止めることもできずに唖然としていた。

「ううーん!おいしいねー。オムレツも本当、ケチャップの絵がそれぞれ違って可愛いね。何個でも食べれちゃうよー」

喜びを体を震わせて表現しながら、オムレツを絶賛したが、絵など瞬間しか見ずにどんどん口に入れるのだから意味はない。そうこうしているうちに、テーブルの上の皿が空になっていく。皆の分など気にしているわけがない。そう、これは戦いーーワボンから自身の取り分を守るためのバトルなのだ。ワボンが先に腹を満たすか、食べ物が無くなるか。勝敗の行方は如何に!!


≫喫茶店メンバー

4ヶ月前 No.499

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【白いフリーザー/カントー地方/マサラタウン】

白いフリーザーによって放たれた凍てつく羽が戦士たちを撃ち抜かんと迫り来る。
そんな中、リュウトの仲間を守ろうとする強き意思が新たな力を発現させる――!!

 “究極護式(アルティメットスキル)”

 “極光解放(アウロラ)!!!――――――”

突如、空中に現れし巨大な光の盾が凍てつく羽の嵐を掻き消し、襲い来る攻撃から仲間たちを守り抜く。

“今は・・・・・・俺がお前達の"盾"になる!!!”

片腕が負傷しているにも関わらず、負担の大きい技を使い、仲間たちの“盾”となるリュウト――

(リュウト……!てめえの覚悟は無駄にしねえ!!)

そんな彼の背中を見やり、ここで全てを終わらせるべく、ヴァドックが“ボルテッカー”の体勢に入る。

 “風林火山(ふうりんかざん)ッッ!!”

 “荷炎粒子砲ォォッッ!!”

その思いはレッドとグリーンも同じなのか友の覚悟に応えるようにそれぞれの『究極』を解き放ち、上空に君臨せし“帝王”へと挑む。

 “行くぞ”

一方、目配せもなくパートナーであるヴァドックに向け、そう一言だけ呟くアスレイ。

「へっ……」

そんな彼に対し、ヴァドックは返事をするわけでもなく、こちらを見下ろす仇敵をその鋭い眼差しで捉えたまま、小さく笑みを浮かべるのだった。

 “究極護式(アルティメットスキル)”

 “グリーズド・ライトニング”

強化された“でんじふゆう”によってふわりと空中に浮かび上がった二人は音速を超え、雷速を超え、一閃の光となり、白き翼の帝王へと迫る。

「くたばれ!!フリーザァァァーーーーッ!!!!」

黄金の神槍と化したヴァドックは更に自身の最強技である“ボルテッカー”を上乗せし、白いフリーザーを貫かんと拳を繰り出す。

『フン……』

しかし、白いフリーザーも彼らの攻撃の前にただ大人しく散るはずもなく――

『はあああああーーーーっ!!!!』

こおりタイプの“ポケモン技”である“れいとうビーム”によって彼らの攻撃を迎え撃つ。
白いフリーザーの開かれた口から放たれし、通常の“れいとうビーム”とは一線を画す赤色の禍々しき一撃。
それを喰らったものは決して溶けることのない赤い氷の牢獄に閉じ込められ、生きることも死ぬこともできず、永遠に眠り続けるという。



 ズ ド ォ ォ ォ ォ ン ッ ッ ! ! ! !



轟音とともに両者の攻撃が激突し、文字通り激しく火花を散らす――!!


『「うおおおおおおーーーーっ!!!!」』


その凄まじい力と力のぶつかり合いに大気が震え、大地が崩れ、大海が荒れ狂う。
お互いのパワーは互角――いや、白いフリーザーのほうが僅かに上回っており、拮抗しているかに思えた形勢が、徐々に崩れ始める。

「くっ、これでもまだ足りねえってのか……!!?」

厳しい修行を乗り越え、新たな力も手に入れ、頼もしい仲間達とも出会い、あの頃から身も心も大きく成長したヴァドック。

――しかし、それでもまだ帝王(ヤツ)の御前には届かない。

『あははは……!この私に“技”を使わせたことは褒めてあげましょう』

『しかし、私には敵わない!!』

対する白いフリーザーは高笑いとともに自らに“技”を使わせたことに称賛を送りつつ、無駄な抵抗だと言わんばかりに圧倒的な力を見せつける。

「そいつはどうかな……!?なめんなよ!!」

それでも、ヴァドックは諦めていなかった。

彼は見抜いていたのだ。

『しぶといですね……!』

『さっさとくたばりなさい!!』

白いフリーザーが勝負を焦っていることに――!!

「くたばるのはてめえだぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!!」

雄叫びとともに白いフリーザーの“れいとうビーム”を押し返していくヴァドック。

『なにっ……!?』

さっきまで優勢だったハズの自分が少しずつだが確実に押され始めているという事実に白いフリーザーは驚きを隠せなかった。

『こ、こんなもの……!』

『こんな……!!』

必死に押し返そうとする白いフリーザーだったが、押し返すどころか、逆にどんどん追い込まれていく。

その原因はスタミナ切れであった。

本来は絶対零度の環境を適性とする白いフリーザーにとって外界での活動は激しくスタミナを消耗する行為である。
その強さ故にどんな相手でも一瞬で倒してしまう為、今まで問題にならなかったのだが、それ故に自らの活動限界を把握しておらず、予想よりも早く力尽きてしまったのだ。

「これで最後だーっ!!!!」

白いフリーザーにアスレイの護式を上乗せした渾身の“ボルテッカー”が炸裂する。

『――がッッッはッッ!!!?』

腹部に強烈な一撃を受け、吐血する白いフリーザー。
今まで味わったことのなかった“痛み”という感覚に思わず頭の中が真っ白になる。

『……!!!』 キッ

しかし、それでもヤツを倒すには至らず、怒りに満ちた形相でヴァドックを睨みつけると彼を“つばめがえし”の一撃によって地上に叩き落してしまった。

「――へっ」

ダメージによって“超ピカチュウ3”が解除され、地上に落ちていくヴァドックだったが、その表情はまるで勝利を確信したかのように不敵な笑みを浮かべていた。

『……?』

それに対し、怪訝な表情を浮かべる白いフリーザーだったが、その笑いの意味はすぐ思い知らされることになる。

『か、身体が…動かない……!?』

こちらに迫るレッドとグリーンの合わせ技を避けようと翼を広げる白いフリーザーだったが、身体に走る“痺れ”によってその動きを止めてしまう。

『ま、まさか……!?』

そう――ヴァドックの特性“せいでんき”である。

“せいでんき”は直接攻撃を仕掛けてきた相手をたまに“まひ”させるという効果の特性であり、物理技である白いフリーザーの使った“つばめがえし”も例外ではない。

『……おのれ、超ピカチュウ!!』

白いフリーザーが笑いの意味に気づいた時にはもう遅かった。
ふたりの攻撃は既に目の前まで迫っており――

『ち、ちくしょおおお――』

螺旋を纏いし巨大な熱光線はそのまま白いフリーザーを飲み込むとマサラの上空で大爆発を起こし、カントーの空を真っ赤に染め上げるのだった。

>>マサラ防衛メンバー

4ヶ月前 No.500

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

【シルバ/オーレ地方 ウエスト・コースト/スーサイダー・ドック】

「いよいよだな」

「あァ」

 船の操縦席に座るシルバとレオンの2人は、砂漠の地平線を眺める。
 この奥に待ち受けるのはきっと、想像を絶する地獄のような光景なのだろう。
 だが、それでも"狩人"達は進み続ける、憎き白鯨を討滅するために――――

「デギン、風向きは」

 シルバは隣の席に座る少年、デギンに話しかける。
 『マチルダ』の操縦は主に彼に任せられている。
 操縦席には他にも"砂漠の狩人"のメンバー数人が待機しており、それぞれに何かしらの役割が与えられてた。
 それに加えてなんと、整備士としてPUB「地獄の黙示録」のマスターであるジョンもこの船に同行している。

「あ、はい。良好です、これならそろそろ出せる頃合いだと思います」

 ここは不規則に砂嵐が巻き起こるような砂漠地帯だ。
 風を見誤れば、あれよあれよと言う間にお陀仏である。

「よし、それなら後はキャロルの連中の合図待ちだな」

――――「シルバ達ぃー!! ウチらそろそろ出航するからねぇー!!」

 キャロルの周りを飛びまわるペラップとオンバーン達。
 いわゆる「音響係」の様な役目で両者の意思疎通に必須となる、つまりはラストフォロンティア攻略の要となるであろう存在だ。

 パッチの叫びをその中の一羽のペラップがけたたましく反響させ、マチルダ乗組員へと伝える。

「タイミングもバッチリだった様だな」

 さて、準備は整った――――

「テメェら!!これからの船出は死を伴う物になる!!だが、そんなもんに恐れる俺達じゃねえ!!」

 シルバの叫びがスピ―カー越しに船内に響く。
 少々ざわついていた船内も、途端に静寂を見せる。

「何が起きても、どんなことがあろうと、俺達は欠けることなく生還する!!それが"砂漠の狩人"だ!!」

「いいか、これが俺からの命令だ――――絶対に、死ぬんじゃねえ!! それ以外は好きにやりやがれ!!」


 先に船を出していたキャロルの後を追うように、マチルダもゆっくりと動き始める。



「さあ、出航だ!!キャロルの後に続け!!」


【航路(ルート)0 フロンティアウォールへの路】


 ――――さて、物々しい空気が漂う操縦席とは一旦視点を移そう。

「うわ、なにあれ」

 船の甲板にて腰掛けてオボンの実を齧る少年、エコウ。
 そんな彼の役割は『船の前方に現れた障害』を叩きのめすことである。

「ギャラドスか。へぇ、随分と姿形が違うんだ」

 『リージョンフォーム』と言うのは耳にしたことはあるが、実物を見るのは初めてである。
 ポケモン達も環境に適応して姿を変えるとは、当たり前とは言え物珍しい。

「食ったら美味いかな」

 もしゃもしゃとオボンの実を頬張りながらそう呟く光景は、如何にもシュールであった。

――――『おいコラァ!! シルバ、テメェー馬鹿野郎が!!』

 そんな極致的に平和そうな空気の中、マチルダに近づいて来た一羽のペラップが叫びをあげ、船内へと轟かせる。

『んだよオメェ!!上等だ!!今からそっち乗り込んで喧嘩すっかゴラァ!!』

 そしてシルバの声を拾ったペラップがキャロルへと帰り、その声を響かせる。
 いやはや、こんなことに使われるペラップが哀れなことこの上ない話である。

「またあのおばさん、シルバにちょっかい出してるのか」

 今の発言をアリスガワ本人が聞いていたらと思うとゾッとするが、思った事をすぐ口にするのが彼の特徴とも言える。

 そんなエコウは、ひたすら前方を見つめながらいまだ何も障害が無い事に安堵するが、このまま順風満帆と行くとは到底思えない。

「このまま何も起きなければいいけど」

 狩人達を乗せた船は以前として進み続ける、彼らを待ち受ける様々な"難関"へと――――

>>ラストフロンティア一同

4ヶ月前 No.501

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

レッドの激しいオムレツ推しから、リュウトが食うつもりであったパスタは自然と風化してしまう。
ちょっと切なげではあるが、まあ偶にはいいかと自分に言い聞かせる。でもちょっと悲しいので、この男(レッド)は後でとっちめることに決めた。

さて、今回の1番のMVP(犠牲者)のグリーンはというと最早意気消沈と言った様子である。
いつもは堅物そうな彼も流石に今回ばかりは泣いてもいいぐらいの事態だ。

というか、なんの躊躇いなくただひたすら純粋に全メニューを頼んで行くワボンもなかなかの強者であるが。

――――「リュウト兄ちゃんは腕動かないから、俺が食べさせるから。オムレツを」

「オメェ、そんなにオムレツ好きならあとで食われたオムレツと同じ場所に連れて行ってやろうか」

意味不明なキレ方をするリュウト。
言いたい事はわからない事もないが、意味不明である。

落ち着いた雰囲気の店内もいよいよ混沌と化して来たところだが、しばらくして注文した品が出揃う。
小さなテーブルを囲むその料理は良く出来でいた、そして非常に美味しそうだ、しかし。

「………さすがにこの量は見てるだけで胸焼けしてくるなオイ」

別に少食と言ったわけでもなく、かと言って大食らいと言うわけでもないごく平均的な高校生男子の食欲を持ち合わせるリュウトにとっては、この満漢全席はなかなかに衝撃的な光景である。

そして、目の前で非常に美味しそうに料理を平らげていくワボンの姿が映る。
しかしまあ、当人が幸せならリュウトにとっても別に言う事はないが(その陰で1人が不幸に陥っているが)

「いや、にしても――――」

そんな中、随分と早いペースで食べ進めていくワボンを見て一つの不安が頭をよぎる。

「(これ、このままだと俺らの分無くなるんじゃねえのか!?)」

ワボンの驚異的な食べるスピードの早さは、杞憂なんかではない。
実際に、見る見るうちに空き皿は増えて言っている。
これは……大変よろしくない。

「レッド……さっきはオムレツと同じ場所に連れて行ってやるなんて言ってすまないな……」

「……今はちっとばかし"共同戦線"を張らないか?」

随分と大層なセリフを吐いているように見えるが、ただ単に食い物を取られたくないだけである。
このままワボンと言う名の食の獣を野放しにしていては大変な事になる。
一刻も早く自分たちの取り分は確保しておかなればなるまいて。

「ワボン、悪いがお前の思い通りにはさせねぇよ……」

「お前のその野望、俺達が打ち砕く――――」

くどいようだが、ただ食い物を取られたくないだけだ。


「食式(フードスキル)――――"神の一手"(ゴッド・ハンド)」


もはや完全にジョークというよりは悪ノリの域である。

フォークを携えたリュウトの左腕より放たれる超速の一手は確実に彼の好物を刺し穿ち、取り皿へとポイポイと置かれていく。
これなら行ける――――先程までの不安とはおさらばだと言わんばかりに、さながら勝利を確信したような様な余裕の笑みでリュウトの腕は料理へと伸び続ける――――

>>喫茶店一同


【世界線:本編物語 時間軸:現在】

【リュウト/カントー地方/マサラタウン】

 リュウトの強い意志がもたらした奇跡"極光解放(アウロラ)"
 仲間達を守る強固な盾と化したそれは、未だ空中に残火の様に残り続けていた。

「(体力的にも、今はもうこれで限界かっ・・・・)」

「すまない、あとは任せた・・・・・・!!」

 自身が守り抜いた仲間達にあとは想いを託す。
 彼らはその持てる力の全てを遺憾なく発揮し、白いフリーザーへとその矛先を向ける――――

 アスレイとヴァドックの圧倒的なコンビネーションで繰り出された"ボルテッカー"
 それはまるで雷の槍の如き鋭さとスピードで、標的の放った"れいとうビーム"を押し切ってその体を穿つ。

「届けええええええええーーーーっっ!!!!!!」

 そして、その後ろから迫るレッドとグリーンの合わせ技。
 両者の"荷炎粒子砲"と"風林火山"
 その強力な一撃が確かに白きフリーザーを


――――貫いた!!


 断末魔と共に爆散した白いフリーザー、その影響でカントーの空は赤く染め上げられる。

「祝砲にしては、ちょいと悪趣味すぎるか……」

 それを眺めながら、力を使い果たしたリュウトは大の字に倒れ込む。
 まさか数か月の内に氷を操る脅威と二度も仲間と共に立ち向かうことになるとはは思いもしなかった。

「でもまあ……俺たちの勝ちだ」

 こいつらとなら、どんな敵にだって勝てる。
 そう改めてリュウトは確信した――――

>>マサラ防衛メンバー

4ヶ月前 No.502

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【レッド/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 オムレツ。
 洋食である。
 美味い、調理が容易、あとケチャップがかかっている。以上3点の「強み」。一般的に、良質な卵を調理に用いる事によって味わいは増すが、調理を行う者の技能にも依る。

 これは完全に余談であるが、筆者は出汁巻き卵が大変好物である。上品な甘味の中に垣間見える、決して主張は強めず、しかしながら隠に徹する事なくそこに在る、昆布出汁の芳醇なる矛盾。箸で黄色をふわりと裂けば、形を留めつつも熟し切らない卵特有の「美徳」が指先へと伝わり、次いで微かに立ち昇る湯気の香りが、果てしなく舌で踊る美味を予感させる。

 卵料理とはかくも素晴らしき、その奥深さに舌すら巻く次第であるが……その卵料理と他諸々。どうやら一人の少年により、とてつもない速度で消費されているらしい。次々と積み重なっては下げられてゆく皿の数々、凡そ人間の食欲とは掛け離れた健啖振り。思わず目を丸くするレッドではあるが、やけに真面目な顔の友人に「共同戦線」を提案され、無言で頷く。

 何やら聞いたこともない技能を展開し、器用にも左腕だけで取り皿へと移されてゆく料理。比例してテーブルの上も小気味良い勢いで片付いてゆく、が――――さっきからやけに静かなレッドは何をしているかというと。

「そうだ、行け!! その調子だリュウト!!」

 取り皿へと避難させていたリュウトの好物を、悉く喰らっているという有り様であった。お粗末さん。

>>ワボン、リュウト




【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【レッド/カントー地方 マサラタウン/南海岸】

 究極を冠した少年達の「牙」は、遂に白き翼の首筋へと喰らいついた。どん、と地へ降り立つと共に、仰向けに倒れ込むレッド。永久機関すらも造り出す臨界の力、そしてパートナーと自身をより高みへと跳ね上げる『究極護式(アルティメットスキル)』。掴んだ勝利、しかしその負担は尚強く――――彼らもまた、限界だったのだ。

「……どうやら、 "なんとかなった" みたいだな」

 草原へと座り込み、赤く染められた天を仰ぐグリーン。実力は着実に少年達に身に付き、彼らを更なるステージへと誘う。今回もまた――――この地を護れた事に対し、安堵の溜息を吐き出した。

>>海岸ALL

4ヶ月前 No.503

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

【リスリ・アツバフキ/機帆船キャロル オーレ地方 ラスト・フロンティア】

斯くして。
よく言えば賑やかな、悪く言えば騒がしい船出を鮮やかに彩るペラップ達の鳴き声に若干の頭痛を催しつつ、「涼しい格好をしろ」との社長のお達しに「はいっス!」と返事を返す。聞こえたかどうかはともかくとして。
耳も落ち着かぬそばから気になっていた動力源の形状の謎が解ける。と同時に膝から崩れ落ちる事となる。あれがフロンティアリージョンフォームのラッタ……。聞いていた以上に強固そうで、ごつくて、何よりかっこいい。最っ高にクールだ。ただただ立てずに呆然と膝立ちを続ける胴を紫の布が巻きついて無理やり立ち上がらせる。ついでのようにウエストポーチを漁ってカメラを取り出すエクリュに「ごめ…………ありが…………」とほとんど言葉にならない声で告げ、カメラを受け取り2、3枚撮るとまたポーチにしまい、異常があったら報告するようにとトープを甲板での監視に当たらせ、最後の理性で連絡用のペラップを1羽呼び寄せて1度荷物置き場に撤退する。

ラストフロンティア、手強い。ラッタでこれなのだから他のポケモンのリージョンフォームなど見たら気絶、最悪本当に死ぬのではないだろうか。
いや、覚悟はしてきた。今更何を怯えるというのか。何が起きても大丈夫なようにともろもろ準備したではないか。
余りの衝撃でメンタルダメージを受けつつ、涼しい格好をしようと現在は人気のない部屋で悩める乙女のように両手で顔を覆い床に転がっている。Tシャツの柄である「so cool」と書かれた字の下で呑気にアイスを咥えるデリバードでさえ、彼女の深すぎる悩みはすべて理解できないであろう。ついでに胸が気になるとちゃっかりエクリュがナベシャツを用意したので現在は胸部がB程度に落ち着いている。
ラフなTシャツとスラックスというちぐはぐな格好を誰にも咎められることなく、とにかくこうしてはいられない、起きて皆を手伝わなければと正気に戻った脳が告げた、瞬間だった。

『おいコラァ!! シルバ、テメェー馬鹿野郎が!!』

微かに甲板の方から聞こえる社長の声に肩を跳ね上がらせる。まずい。めっちゃ怒ってる。わたわたと表に出たタイミングで返ってくる返事。

『んだよオメェ!! 上等だ!! 今からそっち乗り込んで喧嘩すっかゴラァ!!』

大音量の応酬。体感5mほど吹き飛んだ気もしたが実際は若干後ずさりして片膝を着いただけで済んだ。くわくわと鳴る頭を押さえ、トープの所に寄ると甲板から身を乗り出すように表を見ており、こちらに気づくと笑顔でそちらに指をさす。
つられてそちらを見て意識が飛びかける。なんだあれは。ギャラドス……? あれが……? なだらかで艶やかな全身を覆う鱗は間違いなく鋼のそれ、そのするどい眼差しは一体何を見定めるのか。再び顔を覆うと嗚咽を漏らし、まともに動けなくなった体に浮遊感。その後少しの振動と穏やかな鳴き声。おそらくトープが社長の前まで運んでくれたのだと思うが、今は正直勘弁して欲しかった。

「ト……トープ……今、今ダメ、しゃちょ、ごめんなさ……無理……すごっ……ひっ……」

否定も報告も言葉にならず、両手が隠すのは単なる視界か恥ずかしさか。いっそ殺してほしい。

>>ラスト・フロンティアALL

3ヶ月前 No.504

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=elk9WQOHwT

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

ワボンの怒涛の攻めに対し、テクニックで応戦するリュウト。その彼の必殺技『食式』は華麗に、そして瞬く間に自身の取り皿へと食べ物を避難させていく。その超速の一手はワボンの食べるスピードと互角といえるほど。彼の横で取り皿のおこぼれをちゃっかりいただいているレッドも食べ物の心配はなくなったといっていい。

ワボンはというと、そんな技を目の前で見せられて先程とは逆に自分が目をまん丸くしてピザを口に入れたまま「ふごぉーーい!(すごーーい!)」と身を乗り出した。

「なにそれ?面白いね〜。よーっし、オレもやる!」

ピザをごくんと飲み込み、リュウトが披露したのと同じような真剣な眼差しで、両手をバッと高く上げた。

「食式ーーお片付け(スイーパーイート)!」

なんだそのネーミングは。ツッコミが飛んできそうだが、本人はいたって真面目。いや、真面目なのだが……これはただの食べ物の争奪戦なのをご理解いただきたい。そして、そんな技を繰り広げる賑やかなテーブルに店内の人達の注目が集まっているのも無理はない。いつのまにか、気を利かしているのかジャズバンドもズンズンと勢いのあるメロディーを奏でて、この戦いを煽っていた。

さて、先程のワボンの食式はいったいどのような技なのだろうか?見ると、どんどん食べ物を口に入れて一瞬で消費している。察しの通り、何も変わっていない。ただ、食べているだけ。そう、真面目にふざけている。そんなことをすれば、そろそろ正気に戻った保護者からの怒りの鉄槌がーー。

ドカッ!!

「ぶふぅっ!!」

かろうじて口に入れた物を吐き出さなかったが、ワボンの頭上に落とされるゲンコツーー躾の一撃。もちろん、食らわせたのは彼のパートナーのアイラである。アイラは頭を押さえているワボンに「キーッ」と叱り、その行動を止めた。ワボンは痛みから、少し涙目である。

「もーーわかったよー。食べ過ぎだね、もっとゆっくり食べるよ」

しかし、アイラが言わんとしていることは理解したようで半ば仕方なく、先程とは打って変わって落ち着いたスピードで食べ進めた。ゆっくりだからか、早く飲み込まない代わりに両頬に食べ物を詰め込んで味わっている。まるで、ハムスターだ。


≫その場All

3ヶ月前 No.505

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【断罪/ホウエン地方/ホロン上空】

『ぐぅ…!カイオー』

「させない!レックウザ、はかいこうせん!」

「グラードン!お前もはかいこうせん!」

断罪が攻撃を指示する前に2人ははかいこうせんを指示して放つ!カイオーガは迎撃に間に合わず、断罪はサトシのおかげで動けず、クリーンヒットしてしまう。

『グァアアアアア!!!ガァアアアア!!!』

その後に巨大レーザーもモロに食らってしまう。人間としての原型は保っているが、彼から放たれていた力はほぼ失い、カイオーガも光と共に消滅していく。

『くそ…何故だ…こんな…』

「さぁ、断罪の時間だ」

サクラギはグラードンの召喚をやめ消滅する…そして、一つの弾を装填しすぐさま発砲する

ダァン!

すでにボロボロの断罪にそれを避ける力もなく彼の心臓部に命中する

『グッハァ!?』

命中したと同時に人の形をした霊体が断罪から飛び出す。

「あれは?」

「断罪さ。ホイっと。この身体の中にはお前達のお仲間のサトシの魂しか残ってない。純度100%のな。んで、あっちにいる純度100%の霊体は断罪の魂さ」

『くっ…』

「おっと乗りうつろうなんて考えるなよ。そんなことできないようにさっきの弾にそういう魔法を掛けておいたのさ。さて、あんたには吐いてもらわな困る。俺を巻き込んだ偽りの監視者の居場所をな」

「偽りの監視者?」

「こいつの親玉さ。さぁ、吐いてもらうぞ」

『ほう、いいのか?』

「何だ?まさか、負けてないと思っているんじゃあないだろうな?」

『いや?まさか、勝っていると思っているんじゃあないだろうな?』

「ん?なんだ?」

ゴゴゴゴ…

『この世界はもう用済みだ。この切り離された世界は消失する。』

ギィン…!

ホロンの上空から一つの魔法陣が出現するその魔法陣から現れるのは…

「あれ!…あの隕石…!!サトシが転移した隕石じゃあないか!?」

かつて、ホロンの民の大切な友達を犠牲にしてまで転移した隕石が再びユウ達の目の前に現れる

「貴様!サトシの転移場所を書き換えたな!?」

『構ってる暇があるのか?じゃあな!』

「消えた!」

「逃げやがったか…追いかけたいところだが…あの隕石を何とかせんとな。あれを放置してた俺の責任でもある。さてと、ちょいと独り言だべさ」

サクラギは二丁の拳銃の一丁を宙に浮かせ、もう一丁の銃を隕石に向ける。が、ゼロが見据えるのは隕石ではなくガイだった。

「あの隕石を消滅させる。この二丁のコンビクションでな。俺は闇の力を込めて撃つ。もう一丁には光、正義の力を込めて撃てば、光と闇の力の相乗効果によりあの隕石を消滅することができる。もうお前さんは力が出ないかもしんが、この浮いてる銃を取り、撃ってくれる友ならば、俺が知る友ならば消滅出来る!そうだろう?『ガイ』…いや…



『リュウト』!」


>>リュウト



【氷結/???/氷結の結界】

ーこのミーが水タイプだって?っはは!面白いことを言うねー

「あくまで推理さ。けど、もし正解なら。いくらでも抜け道はあるさ」

ーへー、でも君には電気や草の技はあるのかい?ー

「俺にはない。けど…」

バリィいいいいい!!!

ーん?ー

「待ってたぜ、お前達!」



ーーーーーーーーーーーーー


「ああ、待たせたな!ツカサ、アオイさんを頼む」

「分かりました。全力でお守りします」

「あいつが水タイプって事は電気技だな」

「待ってくださいゼロ。電気技は危険です。今私たちの身体は…」

「そういや、そうだったな…」

水は電気をよく通す。今この場にいるものは全て足元や身体が濡れている。ここで電気を流したらこちらもただでは済まない。

「ならば草タイプの技か。しかし、俺のポケモンは一体も…」

「いや、方法はある」

「ケンタ?」

(聞こえるか?)

(リオ!?テレパシーか?)

(そうだ。氷結以外に話してる。奴の弱点はランクルスが鍵だ)

(ランクルスが?)

(ランクルスはわざマシンでエナジーボールとくさむすびを覚える)

(わざマシンか。そんなもの…待て!)

ゼロはごそごそとポケットを調べる。そこにはわざマシンケースをゼロは持っていた。

何で自分が…と思ったと思ったが、そういえばハヤトがいたホテルに大砲で向かう際、ユウからわざマシンを託されていた。そしてそのまま借りパクしていたのだ。

(これがあれば…ミライ渡すぜ)

ゼロはミライにわざマシン一式と持ってたピーピーマックスを渡す。

「ケンタ、ハヤト。あいつは何が何でも消滅させる。俺はミライをカバーする」

「ああ。リオ!行くぞ!」

ー話は終わりかい?じゃあみんなまとめていたぶってあげるよ!ー

その言葉と同時に氷結の杖はまるで氷の鞭のように変化しハヤト達に襲いかかった!

>>ハヤト、ミライ

3ヶ月前 No.506

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【白いフリーザー/カントー地方/マサラタウン 南海岸】

ヒトとポケモンのキズナが齎した見事なチームプレーによって白き翼の帝王を打ち破った戦士たち。
二度に渡ってマサラを襲った氷の災厄は今再び4人の少年たちと1匹のピカチュウの前に敗れ去り、マサラの地はまた守られたのであった。

「へ…へへへ……!」

「ざまあみやがれ、フリーザー!」

故郷であるトキワの森を滅ぼし、仲間たちの命を奪った仇敵の最期を見届け、ボロボロのヴァドックが笑いをこぼす。

『ヴァドックー!みんなー!!』

物陰に隠れながら闘いの様子を見守っていたポッチャマがみんなの元に駆け寄ってくる。

「やったぜ、ポッチャマ」

「オレたちはついに皆の仇を討ったんだ!」

喜びのあまり抱き着いてくるポッチャマを抱き留めると感極まって泣きじゃくる彼に対し、そう笑いかけた。

「マサラタウンも酷いことになっちまったな」

「だが、これで白いフリーザーにやられたオレの仲間や他のポケモンたちも安らかに眠れるはずだ……」

辺りを見回すと闘いの影響で荒れ果てた周囲の様子にヴァドックがそう呟いた。
あれだけのパワーがぶつかり合ったのだから無理もないが、マサラタウンの人々に実害が出なかったのは不幸中の幸いだろう。

『あはは!なんだか安心したらお腹減っちゃったよ』

「へっ、そうだな……」

安心感から腹の虫が鳴るポッチャマにヴァドックも同意する。

「帰ったら飯にしようぜ」

「たくさん食ってたくさん寝てえや……!」

凍てついた砂浜の上に大の字で寝転がり、空を見上げるヴァドック。
再び平穏を取り戻したマサラの空の下で笑い合う一同。
例えどんな強敵が現れようとコイツらと力を合わせればきっと乗り越えられる――彼らはそう確信するのだった。







――――そんな中、1枚の白い羽根が舞い落ちる。







「そ、そんな……」

岩山を見上げながら戦慄した様子で声を震わせるポッチャマ。

「う、嘘だろ……」

ヴァドックもまたポッチャマの視線の先に佇む存在に対し、その表情を凍り付かせる。


見誤るな、マサラのニンゲンどもよ。


思い上がるな、下等なポケモンどもよ。


この闘いを制するのは他の誰でもない、最強のポケモンであるこの私――



『フリーザーだーーーーっ!!!!』



ポッチャマが悲鳴を上げるかのごとく“ヤツ”の名を叫ぶ。


 ドンッ!!


次の瞬間、白いフリーザーによって放たれた赤いツララがあっさりとヴァドックの胸元を貫いた。

「――ガハッ!?」

心臓を貫かれ、その場に崩れ落ちたヴァドックが吐血する。

『ヴァ、ヴァドック……!ヴァドックーーーーっ!!』

倒れ込むヴァドックに対し、彼の名を叫びながらポッチャマが駆け寄る。

『さ…さすがの私も今のは死ぬかと思った……』

『このフリーザー様が死にかけたんだぞ……』

怒りに満ち溢れた冷たい眼差しで戦士たちを睨みつけながら全身から禍々しい冷気を放出させる白いフリーザー。

「に、逃げ…ろ……おまえ…ら……!ポッチャマを…連れて……!!」

そんな中、ヴァドックは口元から血を流しながら最後の力を振り絞り、皆にポッチャマを連れて逃げるように言い放った。

『貴様らを許すと思うか?』

『一匹残らず生かしては帰さんぞ……』

しかし、白いフリーザーは彼らを逃がす気はなく、こおりタイプにおいて最強クラスの技である“ふぶき”を繰り出すべく、その白く大きな翼を広げると身体から溢れ出る冷気を一気に解き放ち、そして――









『 こ の 町 を 消 す ! ! ! ! 』









ヴァドックは

めのまえが まっくらに なった! ▼


――――――――……


〜トキワシティ〜

その頃、トキワジムではオーキド博士による避難命令を受けたマサラやトキワの住人たちが避難に集まっていた。

「これで全員か」

「ポケモンを含めたマサラの住人たちを全員トキワジムに呼び込むのはさすがに苦労したぜ」

トーガとレイジがトキワジムの前で全ての住人たちが避難し終えたことを確認するとそう言い放った。
白いフリーザーの襲来を察知したトーガはもしもの時に備え、オーキド博士に頼んでマサラの住人たちをトキワジムに避難させていたのだ。
更にレイジ達はトーガの頼みによってポケモンを含めた全ての住人をトキワジムに避難させる為に奔走しており、彼らが戦場に現れなかったのもそれが理由であった。

「しかし、なんでまたオーキドのじいさんに頼んでまでマサラの人々をこっちに避難させたんだ?」

「どうもイヤな予感がしたんでな、ただそれだけだ……」

「イヤな予感って、あいつらが負けるわけねえだろ?しかも、後ろにはこのオレも控えてるんだぜ?」

「フン、大した自信だな。このオレの予感が外れるとでも言いたいのか?」

「当たり前だろ!トーガはあいつらが負けるとでも思ってんのか!?」

「どうだかな」

共に強敵と打ち破った戦友(とも)である仲間たちに対し、絶対的な信頼を寄せるレイジが彼らが負けるはずがないと言い切る中、トーガは言葉を濁すようにそう答えた。

「レッドの“荷炎粒子砲”だ!あの野郎ども、やりやがったな!」

「……」

真っ赤に燃え上がるカントーの空を見やり、ニヤリと不敵な笑みを浮かべるとレイジは仲間たちの勝利を確信する。
しかし、それでも胸騒ぎは止まることはなく、トーガは険しい面持ちのまま、赤く染まった空を眺めていた。

「どうだ!やっぱオレのほうが正しかっただろ」

「……ヴァドックがやられた」

「え?」

“見たか!”と言わんばかりにガッツポーズをしながらトーガのほうに顔を向けるレイジだったが、彼の呟いた言葉に思わず耳を疑った。
何かの聞き間違いかとすぐに聞き返そうとするレイジだったが――

「「!」」

その直後、轟音とともにマサラ方面から凄まじい勢いで猛吹雪が押し寄せてきた。

「どけ!」

「はああああああっ!!!!」

トーガは自分を中心にトキワシティ全体を覆うほどの巨大な気のバリアを展開し、迫り来る吹雪から町の人々を守り抜いた。

「お…おい、一体どうしたってんだよ?」

「みんなは白いフリーザーに勝ったんじゃねえのか?」

あまりの急展開にさすがのレイジも唖然とした様子を見せており、仲間の安否をトーガに問いかける。

「急いでマサラに向かうぞ」

「レイジ、おまえも来い」

それに対し、あくまで冷静な態度でマサラに向かうと告げるトーガ。
しかし、レイジは彼の声色に僅かな焦りが含まれていたことに気づいており、彼のただならぬ様子から全てを察してしまうのであった。


――――――――……


〜マサラタウンだった場所〜

白いフリーザーの“ふぶき”によって変わり果てたマサラタウン。
そこに長閑だった田舎町の面影はなく、赤い氷が支配する凍てつく銀世界が広がっていた。

『ハァ…ハァ……!!』

『我ながらなんという情けない威力なのでしょう……!』

闘いのダメージによって十分な威力を発揮できなかったことに苛立ちを隠し切れない白いフリーザー。
本来ならばカントー地方がまるごと消し飛んでしまうほどの威力であったが、それでもマサラタウンを吹き飛ばすには十分すぎる威力であった。

『ヤツらの姿が見当たりませんが、もはや確認する必要もないでしょう』

周囲を見回すと少年たちの姿が見当たりないことに気づくが、満身創痍の彼らが自分の“ふぶき”に耐えられるとは考えづらく、さっきの攻撃で消し飛んだのだろうと結論付けた。

『……ん?』

そんな中、白いフリーザーは足元に蹲る一匹のポケモンを発見した。

『ポッチャマですか』

『僅かにですが、まだ息はあるようですね』

一応、ふたご島のポケモンであるポッチャマは白いフリーザーの加護を受けており、こおりタイプに強い耐性を持っている為、さっきの“ふぶき”にもギリギリ耐えられたのだろう。

『フン、このままトドメを刺してしまうのも悪くないですが……』

『彼には“餌”としてもっと私の役に立ってもらいましょうか』

こちらに近づいてくる巨大なパワーを感じ取った白いフリーザーがほくそ笑む。

『我が“太陽破壊計画”が完遂され、この星が私のモノになるその時が楽しみです』

『もし生きていたらまた会いましょう、今度はふたご島で――』

白いフリーザーはその大きな足で凍り付いたポッチャマを鷲掴みにすると白き大翼を広げ、荒れ狂う吹雪の中に身を潜めるかのように飛び去っていった。

「遅かったか……!」

「な…何なんだよ、これ……!?一体なにが起こったってんだ……!?」

一方、ようやく戦場であるマサラに辿り着いたトーガとレイジだったが、ふたりが駆けつけた時には既に白いフリーザーの姿はなく、彼らはただ目の前に広がる光景に絶句する他なかった。

>>マサラメンバー

3ヶ月前 No.507

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

ガイ/ホウエン地方/ホロン上空】

 ガイの放った"超獣護式"より顕現せし巨大レーザー砲の砲身。
 ユウやサクラギ達のサポートにより、それは強大なる"槍"となりてカイオーガと断罪の執行者を穿つ。

「私達の事を甘く見積もっていたようだな」

 直後、サクラギの放った銃弾が断罪の執行者の心臓部を貫く。
 その影響で断罪の執行者から現れた人型の零体・・・・・・それこそが、奴の本体であった。

 サクラギの詰問によって、こちらが優位に立っていると思われた、が。

――――『いや?まさか、勝っていると思っているんじゃあないだろうな?』

「・・・・なに?」

 上空から鳴り響く轟音。
 この音は、まさか……!!

「隕石だというのか……!?こんな馬鹿げた話が・・・・!!」

 ホロン上空から突如とし現れた隕石を見て、ガイは目を見開く。
 数日前のホロンでのいざこざを知らないガイにとっては信じがたい光景であった。
 しかしこのまま落下してしまえば・・・・・どうなるかは考えるまでもない。

――――「あの隕石を消滅させる。この二丁のコンビクションでな。俺は闇の力を込めて撃つ。もう一丁には光、正義の力を込めて撃てば、光と闇の力の相乗効果によりあの隕石を消滅することができる。もうお前さんは力が出ないかもしんが、この浮いてる銃を取り、撃ってくれる友ならば、俺が知る友ならば消滅出来る!そうだろう?『ガイ』…いや…
『リュウト』!」

「ふん・・・・・気づいていたなら先に言わぬか、馬鹿者め」

 口ではそう言っている物の、ガイ・・・・もとい、サクラギのよく知る友人『リュウト』の表情には自然と笑みが零れていた。

 すると彼の目の前に浮遊する銃を手に取り、自身の持つ正義の力を際限なく装填し、隕石へと向ける。

「そうだな・・・・"俺達"で必ず食い止めてみせる」



「行くぞ"サトシ"――――あの隕石を吹き飛ばすぞ」


その言葉と共に引かれたトリガー。
銃身から発射された"正義の弾丸"は――――あの巨大隕石の元へ。

>>サクラギ、ユウ



【ミライ/???/氷結の結界】

「ごめん・・・・・・ちょっと手こずってた」

 彼女らを隔てていた氷の壁を見事に打ち破り、ハヤトやケンタ達と合流を果たしたミライ達。
 その目前には、彼らが倒すべき敵・・・・氷結の執行者がその姿が彼女の瞳に映る。

 どうやらケンタ達の話によると、氷結の執行者のタイプは"水タイプ"のようである。
 とはいえ、水タイプの弱点になりそうな技は、持ち合わせているかと言うと・・・・。

「(私の・・・・・ランが?)」

 テレパシーにより、一同と思考を共有する。
 ゼロの持っていたわざマシンでミライのランクルスに弱点となる技を覚えさせる・・・・・・彼女はなるほどと、作戦を把握する。

――――「(これがあれば…ミライ渡すぜ)」

「(うん、ゼロ・・・・ありがとう。これなら・・・・)」

「へっ、そういうことならよ・・・・・」

 急ピッチでランクルスに技をおぼさせているミライ達の前に立ち塞がるように、ハヤトは氷結の執行者に向き合う。

「――――今は俺達であいつを食い止めてやるよ」

 氷結の執行者の杖より放たれた氷の鞭・・・・それは、ハヤト達へと牙を剥くが――――

「させるかよ!!!!」

 先程から依然として空中を飛び回っていたピジョットの幻影達が、その鞭を阻むように突進してくる。

「もう・・・・大丈夫」

 ランクルスに技を覚えさせることに成功したミライはハヤト達の隣に並び立ち、氷結の執行者の方を見据える。

「あとは・・・・任せて・・・・!!」

 彼女の前方で戦闘体勢に入るランクルス。
 さあ、反撃の準備は整った・・・・・!!!

「ラン・・・・・!!!"くさむすび”そして・・・・・""エナジーボール"!!!

 氷結の執行者の足元から現れた草が、その足を絡めとり身動きを封じる。
 そして間髪入れずに放たれた全力の"エナジーボール"が、憎き敵へと牙を剥く――――

>>氷結の結界一同

3ヶ月前 No.508

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W


【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 リュウトの怒涛の追い上げにより、ワボンを追い詰めることに成功した。
 このままいけば、勝利は確実だと・・・そう思っていたが、現実はそんなに甘くはなかった。

――――「なにそれ?面白いね〜。よーっし、オレもやる!」

――――「食式ーーお片付け(スイーパーイート)!」

「ワボン・・・・・どこまでも小癪な・・・・・!!」

 目前に広がる料理を奪い合う熾烈な闘い・・・・・ワボンの披露するその能力(実際は何も変わらずただ食ってるだけなのだが)によって、再びリュウトは逆境へと立たされる。
 それでもお構いなしに取り皿へとあれよあれよと料理を運ぶ中、ゴツンと何かが叩かれたような音が店内に響く。

 そう……ワボンの隣にいた相棒、アイラが今の状況を見かねてゲンコツをかましたのである。
 その光景は、ポケモンとトレーナーと言うよりは親と子供の様に思わされるが、現にあのゲンコツは躾によるものなので間違ってはいなさそうだ。

 なんともまあ意外な形でワボンの猛攻は収まったわけだが、これでリュウトは一息つけると言わんばかりに取り皿の方を見る。

「・・・・・・ん?」

 異変に感づいたリュウトは、思わず隣に座るレッドと取り皿を交互に見つめる。
 彼の感じた異変……つまり、取り皿に避難させていた料理が"根こそぎ無くなっている"ということだ。

 犯人は言うまでもなく、共同戦線を張った筈の友人だ。

「てんめぇぇぇ!!!!今すぐ!!そこに料理を戻しやがれ!!!」

 そして、そこには戻せなどという無茶振りをしながらレッドの襟元を掴んで揺さぶるリュウトの姿があった。
 おあとがよろしいようで。

>>喫茶店一同



【世界線:本編物語 時間軸:現在】



【リュウト/カントー地方/マサラタウン 南海岸】

戦いで幾多の傷を負いボロボロになった戦士たちは互いにその勝利に喜び合った。
物陰に隠れていたポッチャマもその場に姿を現し、彼らは再び平和が訪れたマサラタウンへと帰る、そのつもりだった。
その円満のひと時は、ずっと続くと思われていた。


しかし――――


「冗談だろオイ……」

「アイツは、確かにあの攻撃で……!!」

大の字で寝転んでいたリュウトは急いで起き上がる。
彼らの全力の一撃で、確かに白きフリーザーは倒されていた筈だった。
しかし、あろう事かそんな彼らの目前に再びその白き脅威は再び姿を現したのだ。

それを見てリュウトの顔は恐怖と絶望に歪む。無理もない、力のほとんどを使い果たした今、あのフリーザーとまた戦闘を行うなどとてもじゃないが無理な話だ。

そう、希望は一転して絶望に変わった――――

「ヴァドック!!!!!」

赤きツララに貫かれた仲間の名を叫ぶ。
駆けよろうにも、身体に力が入らない。このままでは……。

――――「に、逃げ…ろ……おまえ…ら……!ポッチャマを…連れて……!!」

「お前だけを……残して逃げらるかよ……絶対に助けるからな……!!」

持てる力を使ってヴァドックの元へと這い寄る。
確かに、ヴァドックを置いて皆で逃げればそれで助かるかもしれない。
だが……それじゃあヴァドックだけが報われないじゃないか。

全だけではなく、救える個の命も助け出す。
それが、リュウトが瀬戸際に出した答えだが、残酷にも時はそれを待ってはくれなかった。


白きフリーザーの放った憎悪に満ちた強大なる冷気、それは一瞬にして戦士たちの周りを包み込んだ――――


【崩壊したマサラタウン】

白きフリーザーの反撃から数十分が経った。
町の住民たちは事前に街から避難して難を逃れたものの、町全域を襲った吹雪はマサラ一つの機能を停止させるには充分に値した。

赤き氷に支配され凍てついたマサラタウンだが、この町の男たちの灯した闘志は、未だ消える事なく輝いていた。

「行っただろ……」

「俺が、お前たちの盾になるって……」

冷気の渦に巻き込まれる直前、最後のリュウトが力を振り絞りマサラの戦士達を覆うように展開した極光(アウロラ)
完全な展開は出来なかった為か、吹き飛ばされた際の衝撃は消えなかった。
しかし、なんとか町の民家の一つに屋根を突き破り落下し、クッションの様に機能した極光のおかげで致命傷を受ける事なく済んだのだった。

そこには先程まで白きフリーザーと戦っていたレッド、グリーン、ヴァドック、アスレイの姿は確認できた、しかし………ポッチャマの姿だけが見当たることは無かった。


>>マサラメンバー

3ヶ月前 No.509

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【アザレア・ドラグノフ/アローラ地方 ウラウラ島/ラナキラマウンテン】

 単なる連鎖か?
 育まれた悠久か?
 もしくは、歴史という名の堆積なのか。

 永らえ、「繋ぐ」というところの本意――――

「お嬢ちゃん」

「惜しいモンだ」

 切断され、無造作に転がる老人の肘から先。
 傷口をきつく縛る羽織りの布を、浸したように濡らす血液の赤。息は切れ、視界は歪み――――満身創痍の渦中でも尚、「島の未来(ホープ)」達を育て上げてきたナワシロは、アザレアに対し、一種の感傷を抱いていた。

「どういう環境に居れば、そうなんのかねぇ」

「アンタの眼ェ――――見た事もない程に冷たいよ」

 成人しているとて、アザレアは未だ若い。
 本来……即ち「日常」にて生きていたのならば、歳相応の彼女が在ったに違いない。戦闘中にも関わらず、ナワシロは同情せざるを得なかった。こうして交戦し、否が応にも理解したアザレア自身の有り余る「天性」。80と数年生きてきた人生の歩みに於いても、前代未聞と称しても謙遜ない程のトレーナーだろう。

 その力が、壊す事へと揮(ふる)われなければ。
 その天賦が、正しき心に在ったならば。
 仮定とはいえ――――余りにも。
 やるせなさを拭い去るが如く、ナワシロと彼のパートナーであるチャーレムが構える。主人同様、その右腕は肘から先を斬り落とされ、しかし双眸は仇敵を捉えたまま――――荒波が如く迸る『キズナオーラ』。

 対照的に、一切の傷を負う事なく佇むアザレアが、エルレイドを控えさせ嗤う。

「永らく護ってきたのでしょうね。この島を、いえ――――この島を担う者達を」

「頃合いも良いところでしょう、ご老人」

 す、と突き出され、構える掌。
 彼女の腕に添えるように、エルレイドが自身の刃をチャーレムへと向ける。

「ふざけやがれッ……手前らとは此処で刺し違えてでも止めてやらぁ、ドラグノフ!」

 瞬発と共に、音すらも切り裂く『とびひざげり』の一撃が女へと迫るものの――――ざくり、とチャーレムの膝を縦に裂く剣戟の一太刀。声にならない悲鳴を張り上げ、床に転がるナワシロ。極まった『キズナ』の力は、しかし、トレーナーにもその損傷(ダメージ)を余す事なく伝えてしまう。どしゃりと雪の中に倒れ込み、掠れた呼吸を繰り返す老人だが――――ふと、アザレアが自身の唇へと人差し指を当てる。

「このラナキラマウンテンの、 "かつて" の姿」

「紀元前まで遡れば、活火山としてアローラの地理を大きく塗り替えてきたという歴史を持つそうですわね」

「では、ご老人(ロートル)」



「あてくしがたった今から、それを "再現" してみせましょうか」



 鋸状の歯を見せ、アザレアが、凶気が嗤う。
 よろりと杖で身を起こしたナワシロが、チャーレムに肩を貸しつつ怪訝な表情を浮かべる。



「何を――――言ってやがる」



 今や氷に閉ざされた、ラナキラマウンテンのかつて。それを再現するという言葉の真意とは。どんッ、と錆色の『キズナオーラ』が天を衝く程に増幅し、アザレアとエルレイドの瞳に黒き光が宿る。

「どうぞ、護ってお見せなさい」

「有史以前の火山活動を相手取り」



「ああたを殺すのは」

「このアローラそのものよ、ご老人」



 限界まで眼を剥き、ナワシロが吼える。
 蔑むような笑みはそのままに、エルレイドの刃へと顕現する『キズナオーラの太刀』。フィギュアスケーターが如く、トレーナーとパートナーの躯体はその場で廻り、廻り、廻り――――



「護式(トレーナースキル)」

「 "赫錆斬波(クリムゾーニング)" 」



 ブレードが、虚空を捉えた瞬間。
 景色は、概念は「咲き」、ラナキラの空が一文字に花開く。「時空間」すらをも斬り拓くアザレアの異能は、エルレイドの技能(ワザ)は、

 有史以来の休火山の噴火を、実現させたのだ。



【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【マツリカ/アローラ地方 ウラウラ島/ラナキラマウンテン】

 異常事態に次ぐ異常事態、驚愕の矢継ぎ早。
 哀れ、一人の少女の「提案」により、図らずも巨大な氷山の襲撃へと晒される事となった蒼い鳥、そして「欠けた」少年。巻き取られたベクトルがままに、超質量の岩盤はこちらへと接近するがままである。二人を余所に、相も変わらず涼しい表情のマツリカだが――――突如としてこの場を吹き抜けた強い寒風に、片眉を僅かに動かす。

 次いでの驚愕を待たずして、斬、と両断される土混じりの氷塊。巨大な質量が一太刀の下に斬り咲かれ、間髪入れずに2は4へ、4は8の破片へ。斬撃は繰り返し、依然繰り返し――――その視界を覆う程の「脅威」は、こちらへと降り頻るよりも遥か以前に、細切れの塵芥と化したのだった。

「何が、どうなってんの」

 怪訝な様子で呟くマツリカ。お前が言うか。
 しかしながら、彼女すらも呟かずにはいられない驚愕の重複。暫し固まる一同だが、

 突如、山を揺るがす轟音と共に、ラナキラの晴天が紅く染まった。

「…………ッッ、ま、マツリカ! また何かしたの!?」

「あぇ!? ちち違う、これはあたしの仕業じゃないってば」

 当然ながらモネに悪戯を疑われ、慌てて弁明するマツリカ。ごごごご、と不穏な揺れは更に強まり、思わずモネに抱きつくリーリエ。頭上のミミッキュは相変わらず呑気そうに笑っているが……先んじて「胸騒ぎ」を感じたのは、マツリカただ一人であった。

「――――、おジイ……?」

 ふと、現れた灼熱の方を振り返る。
 狂ったように鳴いては喚き、大慌てで山道を下りてゆく山のポケモン達。激動の山頂より感じ取ったのは、何よりも彼女達キャプテンの父でもある、一人の老人の姿。

「ちょ、ちょっとマツリカ!?」

 モネの呼び掛けも聞く耳持たず、アブリボンを繰り出したマツリカが駆け出す。本来ならば到底有り得ない、火山活動を彷彿とさせる灼熱が、万年雪を溶かし駆け巡る。悲鳴に轟音、立ち昇る噴煙を目印に――――胸騒ぎがまま、少女は「現地」を目指すのであった。

>>ソラ、ヨウ

3ヶ月前 No.510

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC



【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【レッド/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 安請け合いは身を滅ぼす。自宅の床の間にでもベッタリ貼り付けておくべき日常の教訓であるが、過ぎたる時と消費され尽くした料理は既に戻らず。結局のところ、得をしたのはワボン少年とレッドという結果に終わった。が、密やかに蹂躙されたリュウトが納得する訳もなく友人に詰め寄るものの……。

「わかった。吐いて戻すから」

 言うが早く、人差し指を口の中に突っ込むレッド。コイツは果たして正気なのだろうか。狂気の二次災害の前触れ、おぇっとえづきだすバカであるが――――ごつん、とバックの底で脳天を打たれ、哀れ、彼の躯体は床へと沈む。

「やけに騒がしいと思って覗いてみたら。貴方達、何やってるのよ」

 リュウトへと呆れた目線を寄越していたのは、彼もよく知るウィンチェスター家の騒がしくない方ことエマである。彼女の背後にて、黒スーツ姿の執事2名が大量の箱を抱えている様子を見るに、どうやら当ヤマブキシティにてごく個人的なショッピングを楽しんでいたらしい。すっかりとやつれたグリーンだが、彼女の姿を視界に入れた途端、半ば飛び付くように縋る。

「え、何、どうしたのグリーン」

「え、エマ。殺される。コイツらに殺される。助けてくれ……!」

「え、ええっ!? リュウト、状況説明!」

 この堅物が此処まで憔悴している様子を見るに、穏やかではない。何やら見慣れぬ少年と彼のパートナーらしきオコリザルも居るが、はてさて。首を傾げるエマだが、アイラに捕まりながらレッドがゆっくりと起き上がる。

「オムレツだ……エマぁ……」

「此処のオススメはな……オムレツなんだよ……」

「ええっ。そうなの……?」

 それがどうしたのだ。というかコイツの執拗なオムレツ推しはなんなのか。

>>ワボン、リュウト




【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【レッド/カントー地方】

【崩壊したマサラタウン】

 無我夢中であった。
「強き」を屠るべく、放たれし奔流の縦横。
 しかし――――白き翼の激昂、そして彼による終の一撃。

 血液を吸ったかの如く、ぬらぬらと光る赤き氷塊の群。かつての長閑な田舎町は、今や不気味な照り返しに包まれるがまま。がらり、と板状の氷を押し退け、現れるアスレイ。口元の血を拭い、傍らのリュウトを一瞥し溜息を吐く。

「……無茶をする」

 彼とパートナーの放った『極光』により我々への被害は最小限に済んだものの、問題は――――今や『キズナオーラ』の繋がらない即興の相棒の行方についてだ。自らの記憶が正しければ、あの後、……いや、まさか。

 立て、と呟きつつリュウトの腕を引き、拓かれた場所へと移動するアスレイ。嗚呼、――――あの記憶は正しかったか。視界の先には膝を着き、血に濡れたヴァドックを抱えるグリーン。彼の小さな掌を握り、その表情は翳を落したまま。

「――――ヴァドック……」

 短い間とはいえ、共に強敵へと立ち向かった間柄。そして砕かれた氷を背景に、背を向けたまま炎熱を宿して立つ一人の男。赤き氷が融解する程に、その男は、レッドは未だ燃え滾っていた。やがて、この場へと到着するレイジとトーガ。凄惨たる光景に絶句する二人だが、少年の双眸は――――熾烈な怒りを宿し、「奴」の去って行った方角を見つめていた。

>>マサラタウンALL




【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール】

『バーカバーカ、クソアホ!!』

『テメェの腹ァ裂いて石詰めた後砂の海に沈めてやるよ!!』

『バーカ、ハゲ!! 加齢臭!!』

『それは俺の事だよな!? 俺の事だよなぁ!?』

 いや、それにしても下らない罵詈雑言がこれでもかと続くが、この船長は暇なのだろうか。暇なのである。相変わらずも船は進み、凪の砂海を進んでゆくが――――一際大きな岩山の辺りを通り掛かった際、シスターのフィールドワーク用ポケモン図鑑が反応する。

『おながポケモン、エイパム』

『フロンティアのすがた』

『タイプ:はがね、ほのお』……

「きゃーっ!! すごいすごいすごーい!!」

 岩山に集う、真っ赤に灼けた鎧を纏うエイパムの群れを目の当たりにし、狂喜するシスター。相変わらずな彼女の様子に若干引き気味なタロウ少年であるが、目下の疑問ははがねタイプの楽園、という二つ名に対する違和感である。

「はがねってさ、火によえーじゃんか。熱せられたら変型もするべし。何でコイツらはこの灼熱地獄でこんなクソ熱いモン纏ってんのかね?」

「…………ラスト・フロンティアのポケモン達のはがねは、特別性だから」

「具体的にどう特別なんだよ?」

「おちえない。足りない頭で考えたら……?」

「あっ、性悪! そういうのないわ!」

 特別性のはがねときた。ホウエンのチャンピオン辺りならば垂涎ものの土地であろうが、さて。その親戚たる彼女……リスリの様子はというと。

「あの、何で彼女はこんなにも昂ぶってんのよ?」

「言ったろ、はがねフェチだって」

「凄まじいレベルに達してねぇか、もはや」

「凄まじいレベルに達してるんだよ、もはやな」

 例えば銀細工の類なんかには、マニア特有の収集癖を見出す者も多いが……どうやら彼女の場合はもう少し根深いものらしい。煙管の煙を吐き出すアリスガワの横で、すっかりと呆れた様子のハゲ。足元に転がった将棋盤と駒を見るに、負けそうになった船長がどさくさ紛れに崩したらしい。確かにコイツの部下ならば一筋縄ではいかない人柄だろう、と一人納得し、ラムの瓶に口をつける副官。性癖ならばなんとも度し難い。勘違いかもだが。

「そういやリスリ、パッチの奴がオメェの事捜してたぞ」

「あっ、リスリいた! エンジンルームの酷い奴にこき使われてるから手伝ってよぉ!」

 件のマスコットが再びこちらへと寄ってくるが、これまたろくでもない用件である。煤けたエプロンを装備し、モンキースパナを握っている装いを見るに、是非ともコイツの雑用には参加するべきではあるまい。そんな彼女への助け舟、とばかりに現れたのは、カガリにこっ酷くあしらわれたカロス古代貴族のナントカである。

「おっ!! マブい子発見ー。ねぇねぇ姉ちゃんさ、名前なんての?」

「ンだ、このガキは」

「カロス古代貴族のボンボンだ。ガーランド家ったかオメェ、あの問題児の」

「あぁ!!? なんでバレてんの!!?」

 さらっと身の上を暴露するアリスガワに、目を剥くタロウ少年とやら。どうやら職業上、様々な「事情」に精通しているらしい船長であるが……それはどうでもいい、とばかりに緩慢に立ち上がる。

「オメェら、いつまでもボケッとしてなさんなよ」

「とうとう見えてきたぞ、あれが "フロンティアウォール" だ」

 ギャーギャーと騒ぎ立てるガキ一匹を余所に、双眼鏡で景色を眺めるパッチ。が、副官にそれを盗られ、同じくギャーギャーと騒ぎ立てる。

「昔となんも変わってねぇな」

「落差1500mを "昇る" 設備は万全だ。トータスの仕事に抜かりはねぇ」



【ラスト・フロンティア登竜門 "砂漠の大瀑布 フロンティアウォール" 】

 VS

【機帆船キャロル & 機帆船マチルダ】



 "バックドラフト・ローグ"
(https://m.youtube.com/watch?v=HrVMZph1cwM)



 景色の遥か向こうに確認出来るにも関わらず、轟々と地鳴りの如き音を立て、砂煙を巻き上がる「滝」。ラスト・フロンティアという世界一巨大な台地への第一の関門となるのが、このフロンティアウォールという大瀑布である。しかし、その。百歩譲ってこれを下りるとなれば話は判りやすいのだが、昇る、とは如何に。

「オメェら、いつでも相棒は出せるようにしとけよ。滝ン中から飛び出す化け物に喰われたくなきゃな」

「ロージー!! 制御に関しては問題ねぇからな!!」

「聞いてねぇよチビ!! 当たり前だろうが!!」

「ロージーの信頼に応えるぜ!!」

 さて、此処からは各々の役割を果たす場面である。唸りをあげる船員一同に、更に出力を高めてゆく船のエンジン。組合の巨漢航海士が、アナログ著しい海図を片手にペロッパフを連れて現れる。

「ロージぃっ。トータスちゃん曰く、 "バックドラフト機構" はゴキゲンだそうよ」

「そりゃ何よりだ」

「手前から傾斜を飛ぶって方向性でいくわね。カガリちゃーん、ちょっとこっち手伝ってぇー」

「…………りょ」

「フヒョッ!! この私の筋肉は何を担当しましょうか航海士サン!!」

「そうねぇ……ちょっと身体触らせてくれる? 胸筋の辺り」

 凄まじいスピードで逃げるホムラ。そこまで引くなら迂闊に絡むな。いよいよ以って凪は止み、地獄に相応しい時化の気配が迫る船内。開閉音を立て、船員達のパートナーが甲板上に現れ、盗賊達の喧騒は更に増す。頭上にクチートを乗せた船長も、ようやく重い腰を上げるらしい。

「パッチ、オメェはトータスを手伝え」

「えぇー! リスリも連れてくかんね!」

「うるっせぇ、リスリには別の仕事があンだよ。とっとと持ち場に就け」

「わぁーん! 社長がだんだん昔の顔に戻ってきたよー!」

「おい、シルバぁ!! 並びにマチルダの諸君!! "飛ぶ" ぞ!! 準備しとけ!!」

 船長の声を拾い、それをマチルダへと伝えるオンバット。マチルダのエンジンルーム内にて、整備士のJBが親指をグッと立てる。

「マチルダは心配要らねえさ。天国までブッ飛べる "バックドラフト" だ」

 "落差の唸りはいよいよ増し、狂気の滝へと接近する二隻の機帆船。口を開けた大怪獣が如く、大瀑布は我々を誘う……"
 (シスター・スターバックの航海日誌より)

>>ラスト・フロンティアALL

3ヶ月前 No.511

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

ー行くぞ"サトシ"――――あの隕石を吹き飛ばすぞー

「当然!」

その言葉を待っていたとばかりにガイと同じタイミングで、闇の…悪の弾丸を発射する。

二つの弾丸は目標の隕石に命中…

その刹那、二つの弾丸は混じり合い小さなブラックホールに変化する!

生み出されたブラックホールは隕石を飲み込み、ガリガリと削りとる

「一体これは…」

巨大隕石はブラックホールへと消えていく。全てを削り取り飲み込んだブラックホールは静かに消滅していった…

「ま、こんなもんでしょ」

「あのーサクラギ、ちょっといい?」

「なに?理論を知りたいの?」

「うん、なんというかメチャクチャすぎて」

「気合いとノリ」

「えぇ…」

「そう引きなさんな。あ、そうだ。ヒロシ回収しねぇと」

ヒョイと空間に手を伸ばし1人の男を取り出し、別の空間の中へ投げていく。

「え!?あれがヒロシなの!?」

「せやで、あ、通信が…はいもしもーし、なんやヒロシかいな。元気?何?怒ってんの?」

その後、サトシはなにやらヒロシと口喧嘩らしき展開に発展するがどうやら、それがただのお互いの体調確認であった。


「さて、ボロボロになったホロンを戻してっと…」

サクラギはパチンと鳴らすとホロンは時間が巻き戻るかのように姿を変え、執行者が手を加える前にまで戻る

「これでよしと…あ、そういや『ガイ』。あんた、これからどうすんの?」

断罪は逃げられたが、あの様子なら今は放置しても問題ない。サクラギはガイにこれからどうするか聞いた。


>>ガイ



【氷結/???/氷結の結界】

ーあら…!?抜け…ー

突然のくさむすびで足元が封じられ動けなくなる氷結。どうやら予想外の攻撃でエナジーボールがクリティカルヒットする

ーぐぅ…!!ー

ケンタはすぐに気がついた。奴の反応…やはり水タイプだった!

「やっぱりだ…アイツ…効いてるぞ!!」

「なら、オマケだ!喰らいな!」

ゼロは突出して跳び蹴りをする

しかし、氷結はゼロの足を手で受けとめる。

ー貴様…調子に乗らないことだ…!ー

「な!?」

足元の草が氷により砕け散る。草は氷に弱い…。しかし氷結の口調が乱暴になっていた

ー弱点ついただけで…いい気になるな!!ー

ゼロを地面に叩きつけ、氷の槍を生み出す!

「…ぐかぁ!」

ー逝ね!小娘!!ー

氷結はミライに向けて氷槍を投げつけた!


「まずい!止めるぞ!!リオ!!!」

リオは氷槍に向けてはどうだんを放つ

ー邪魔だァ!ー

両手に氷槍を構え、ハヤト達に襲いかかる!

>>ハヤト、ミライ

3ヶ月前 No.512

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=A6kKYfv6GP

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】


最早カオスーー。

アイラはこのテーブルの惨事をみて、ただただ呆れた。ワボンから始まった“食”という戦い。リュウトやレッドも負けじと食べ物を奪い合い、その3人に圧倒されてしまった僅かな時間を悔いるばかりに溜息をつく。ようやくパートナーにはゲンコツをお見舞いできたが、ワボンが止まったと思ったは、次はリュウトが荒ぶった。それはそうだ。せっかく守った料理を今度はレッドに取られていたのだから。食べ物の恨みは怖いというのは間違いではないが、こんなにも壊れられるのかと呆れた眼差しで眺めた。

そしてレッドもリュウトに喚かれ、気軽に吐き出そうと試みているところを見ると本当にバカなのだと思う。ワボン以外にもとんでもないアホがいたとはーーアイラは3人を交互に見て、唯一この戦いに参加する前から敗者となっている被害者のグリーンを哀れんだ。

さて、相棒はまだ食事中だがこの場はどう収拾がつくのかと頭を悩ませているとごつんという音と共に、新たな面子がやってきた。執事2人を従える女性。何者なのか?アイラも隣で食べてばかりいるワボンも知る由もない。ただ、3人は知り合いらしく“エマ”というのが彼女の名前のようだ。

「んん〜?あれ?みんなのお友達?」

パスタをすすりながら、彼女に気づいたワボンは飲み込んだあとに声をだす。口のまわりがケッチャプソースで真っ赤なのはご愛嬌ということにしておこう。料理から顔をあげたことで、ワボンもようやく今の状況に気づいた。

「なんでグリーンは泣きそうなの?なんでリュウトは怒ってるの?なんでレッドは……ゾンビみたいになってるの?」

2人までは本当に謎というように首を傾げていたが、レッドを見た瞬間ワボンは笑い、キャッキャとはしゃぐ。そんなワボンにアイラは溜息を再びついた。そして、哀れむようにグリーンに近づき、彼の肩に手をおいて黙って頷く。

『うちのアホのせいで、アホが伝染してカオスと化して申し訳ない』

そんな想いを込めていた。


≫その場All

3ヶ月前 No.513

aki @asynchro73 ★iPhone=WAXDwGGy0d

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3ヶ月前 No.514

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【レイジ/カントー地方/凍てつくマサラタウン→トキワシティ ポケモンセンター→移動】

白いフリーザーの圧倒的な強さの前に大敗を喫した戦士たち。
彼らは今トキワのポケモンセンターにて傷ついた身体を休めながら白いフリーザーに対抗する為の策を練っていた。

――ウィーン

そんな中、自動ドアが開く音とともにトーガが治療室から出てくる。
彼は先の闘いで致命傷を負ったヴァドックの容態についてジョーイさんから話を聞いていたのだ。

「……トーガ、ヴァドックの様子はどうだ?」

レイジが仲間の安否を問いかける。しかし、彼らの望みとは裏腹にトーガは静かに首を横に振った。

「……助かる見込みはゼロに近いらしい」

「むしろ、あの状態で未だに生きていることが信じられんそうだ」

当然だろう。あの致命傷を受けたのだ。普通のポケモンならば即死していてもおかしくはない。
しかし、ヴァドックは生きていた。執念とも言える驚異的な生命力で生き延びて、今もなお、身体を蝕む赤き氷の呪縛と闘っている。

「くそっ……!オレがあの場にいれば……!!」

レイジが悔しげな表情を浮かべながらその握り拳で壁を殴りつける。

「今のおまえがあの場にいたとして結果が変わったと思うか?」

そんな彼に対し、トーガが厳しい言葉を投げかける。

「……ッ」

レイジは言い返せなかった。
未だ万全とは言えない今の自分では戦力に成り得ないことを自覚していたのだ。
己の無力さに落胆した様子で拳を震わせる。


――そんな時だった。


突如、脳内に“ヤツ”の声が響き渡る。

「ごきげんよう」

「ニンゲンのみなさま」

白いフリーザーがテレパシーにより、こちらに語り掛けてきたのだ。

「……!なんだ!?」

「テレパシーか……!」

突然の出来事にレイジが驚いた様子で周囲を見回す。
一方、トーガは落ち着いた様子でこの声がテレパシーであることを看破した。

「初めましての方は初めまして」

「私はふたご島の帝王フリーザーと申します」

「以後、お見知りおきを……」

声の主である白いフリーザーが名乗りを上げる。

「てめえが噂の白いフリーザーか……!」

「まさかそっちから連絡をよこすとはな」

「一体、どういう了見だ?」

「そう身構える必要はありませんよ」

「私はただ貴方達と交渉がしたいのです」

「交渉だと……?」

白いフリーザーの言葉にレイジが怪訝の表情を浮かべる。
そんな中、彼らの脳内にふたご島と思しき場所の映像が送られてくる。
そこには赤い氷に閉じ込められたポッチャマが映し出されていた。

「今、私は貴方達の仲間であるポッチャマの身柄を預かっています」

「無論、私の条件に従って頂ければ彼に危害を加えるつもりはありません」

「……で、その条件ってのは何なんだ?」

「ポッチャマが持ち出した大切なモノを返してほしいのです」

映像が切り替わり、妖しい輝きを放つ“クリスタル”が映し出される。

「この“クリスタル”に見覚えはありませんか?」

「少し調べてみたのですが、あの超ピカチュウの言っていたようにポッチャマは何も持っていませんでした」

「大方、貴方達の誰かが隠し持っていると言ったところでしょうか……?」

白いフリーザーの推測は当たっていた。
“クリスタル”はトーガとイアースの闘いから発生した膨大なエネルギーを内に秘めており、下手に刺激を加えれば大爆発を起こし、地球ごと全てが吹っ飛んでしまう危険性があった。
その為、無暗に処分することができず、いざという時に対処ができるトーガが預かっていたのだ。

「勿論、答えは急がなくても構いませんよ」

「タイムリミットは明日の正午……」

「それまでにクリスタルを持ってふたご島に来て頂ければポッチャマは解放してあげましょう」

「しかし、それを過ぎれば分かっていますね……?」

交渉という名の脅迫。
白いフリーザーのやり方はまさにそう呼ぶに相応しいものであった。
ヤツの目的は以前ポッチャマから聞かされた通りであり、太陽破壊計画を阻止する為に“クリスタル”を持ち逃げされることを恐れ、強硬手段に出たのだろう。

「フフフ……、いい返事を期待していますよ」

不気味な笑いとともにヤツの声は消え去り、周囲は再び静まり返る。

「……」

「ふたご島に行く気か?」

「決まってんだろ!」

トーガの問いかけに対し、怒りに拳を震わせながらレイジが叫ぶ。

「フン……、分かりやすいヤツだ」

そんな彼に悪態をつくとトーガは懐から例の“クリスタル”を取り出し、それをレイジに投げ渡した。

「どうせ止めても行くんだろう?」

「オーキド博士から預かったポケモンだ」

「ふたご島に向かうならコイツを使え」

更にトーガはホエルオーの入ったモンスターボールをレイジに手渡す。
このホエルオーは移動用にチューニングされた個体であり、“なみのり”と“ダイビング”を覚えている為、魔境と化したふたご島への旅路にも十二分に耐え得ることができるだろう。
更に大型のポケモンである為、大勢を乗せることができ、まさにふたご島に攻め込むには打ってつけのポケモンだと言えた。

「戦場はヤツの本拠地だ」

「マサラの時と同じようにいくと思うなよ」

「だが、弱っているのはヤツも同じだ」

「付け入る隙は必ずある」

そういうとトーガは一同に背を向ける。

「オレはオレのやるべきことをやる」

「……レイジ、おまえには心強い相棒たちがいることを忘れるなよ」

トーガは壁に描かれたモンスターボールのロゴに視線を向け、そう言い放つとヴァドックの眠る治療室へと消えていった。

「ああ、分かってるさ……」

レイジは相棒たちの眠るモンスターボールを手に取ると静かにそう呟いた。

「さあ、いくぜ!みんな!」

「さっさと白いフリーザーの野郎をぶっ飛ばしてやろうぜ!!」

大きく深呼吸するとレイジが雄叫びを上げる。
彼らは勢いよくポケモンセンターを飛び出すと掛け替えのない友と故郷を救うべく、ふたご島で待ち構える巨悪の元へと駆けていくのだった。

>>ALL

2ヶ月前 No.515

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

「ああ、こっちも会えて嬉しかったぜ。あ、そうだ。この端末やるよ」

ゼロは空間からひとつの端末を出してガイに渡す。

端末の画面には


ーーーーーーーーーーーーーーー

あなたの必要なものを
即、お届けします。
サクラギ印の空間配達!

初回価格一万円の所を
特別に二万円にお割引!


ーーーーーーーーーーーーーーー

と写っていた。

どうみても100%お割高していた。

「その端末は俺のある拠点空間に直結している。あとでこいつらもそこへ送る。あ、電話機能もあるから便利だぜ。というわけで」

姿勢をただし一礼する

「ヒロシの武器、ユウ達の状況、俺たちの力がご必要でしたらお呼びくださいませ。すぐにあんた様に駆けつけますぜ」

軽いセールストークをし、ニヒッと笑う。

「それはさておき、次に会う時は、不意打ちせずに全力で蹴りにくるんでな!覚悟しとけ!」

「だからなんで蹴ること前提なの!?」

サクラギは次に会う時の妙な約束を取り付ける。ユウは思わず突っ込んだが、これが彼なりの心の昂りを抑える方法だった。次に会う時の行動を決める。サクラギはそれを楽しみにし、次に会う時にそれを発散させる。それがサクラギのやり方だった。

>>ガイ



【氷結/???/氷結の結界】

ーなに!?ー

ハヤトの回避不能の攻撃により、身体に傷がつき、しまいには、片腕が吹き飛ばされる。

「………!」

土煙の中から一つの姿が映し出される。紅い血を流す氷結だ

ーこんなもので私が…ー

ボコボコと氷結の姿が変化する。どうやら人型の姿は仮の姿。その正体は…

「氷結の姿が…」

「アレは…伝説のポケモン…スイクン!?…にしては色が黒ずんでいますね…」

その正体はスイクンであった。しかし、トレーナーが見たら見惚れるほどの美しさは奴にはない。身体は黒く、右前足は消失し…誰もが知るスイクンとは程遠い醜い姿であった。

ークソが…貴様から先にィ!!ー

氷結は全意識をハヤトに向ける。口に白く醜い氷のナイフを作り出しハヤトの喉元を切断する。それこそが…

「オラァ!!」

ドグシィッ!!

ーグギィア!!?ー

「ゼロ!?」

それこそが氷結の失敗だった!ゼロは先ほどのハヤトの攻撃で吹き飛ばされた腕に掴んでいた氷槍を抜き背中を刺したのだ!

ー人…間がァ!!ー

「へへ…どんな気分だぁ?ぇえ?自分の氷にやられる気分は…よぉ!!」

ズブゥ!!ッダ!!

さらに深く刺したと同時に反撃を避けるため氷結から離れる。

ー貴様なんぞにぃいいいい!!!ー

氷結は完全に周りが見えなくなっていた。ハヤトの攻撃準備など気にもせず、邪魔した者を最優先に排除しようとした。狙うはゼロ。氷結はゼロの元へ駆け出す!



「今だ、行けぇ!!!」

ゼロの声は氷結にはもう届かない。

ならば自ら囮になり、彼らの一撃に全てを託した。
ここで死ぬ気は無い。生き抜いてみせる。サトシをぶん殴って帰るために!

>>ミライ、ハヤト

2ヶ月前 No.516
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