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Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD"

 ( なりきり掲示板(フリー) )
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ツバサ ★kxhnMwovI2_kl8

Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD"

この世には無限の世界がある。

世界が生まれる時、世界は消失する。
世界が消失する時、世界は生まれる。

世界は管理者によって成り立つ。
世界は管理者によって消される。

世界は常に変わりゆく。例外はない。
世界は常に変わらない。例外はない。

管理者が覚えている限り世界は存在する。
管理者が忘れている限り世界は消失する。

世界の記憶を保つには管理者の存在が必要である。
管理者の存在を保つには世界の記憶が必要である。

管理者は一人ではない。生きるものすべてが管理者である。
死するものすべてが管理者である。管理者は一人ではない。

複数の管理者が揃うとき、新たな世界が生まれる。
複数の管理者が離れると、新たな世界は消失する。

新たな世界が生まれる時、それまでの世界は崩壊する。
それまでの世界が崩壊する時、新たな世界が生まれる。

新たな世界とは管理者の所有する世界が融合した時、生まれる世界。
新たな世界の融合が解除された時、管理者の所有する世界ができる。


今、新たな世界が再び開演する。



【開始するまで、書き込まないで下さい】

5年前 No.0
メモ2014/11/15 18:49 : ツバサ★x6oODnGVv0_Kvj

Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD" 本編

http://mb2.jp/_ni2/18595.html


Pocket Monster "ANOTHER CROSS WORLD" 設定や相談など

http://mb2.jp/_nrs/4018.html

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わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【レッド/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 オムレツ。
 洋食である。
 美味い、調理が容易、あとケチャップがかかっている。以上3点の「強み」。一般的に、良質な卵を調理に用いる事によって味わいは増すが、調理を行う者の技能にも依る。

 これは完全に余談であるが、筆者は出汁巻き卵が大変好物である。上品な甘味の中に垣間見える、決して主張は強めず、しかしながら隠に徹する事なくそこに在る、昆布出汁の芳醇なる矛盾。箸で黄色をふわりと裂けば、形を留めつつも熟し切らない卵特有の「美徳」が指先へと伝わり、次いで微かに立ち昇る湯気の香りが、果てしなく舌で踊る美味を予感させる。

 卵料理とはかくも素晴らしき、その奥深さに舌すら巻く次第であるが……その卵料理と他諸々。どうやら一人の少年により、とてつもない速度で消費されているらしい。次々と積み重なっては下げられてゆく皿の数々、凡そ人間の食欲とは掛け離れた健啖振り。思わず目を丸くするレッドではあるが、やけに真面目な顔の友人に「共同戦線」を提案され、無言で頷く。

 何やら聞いたこともない技能を展開し、器用にも左腕だけで取り皿へと移されてゆく料理。比例してテーブルの上も小気味良い勢いで片付いてゆく、が――――さっきからやけに静かなレッドは何をしているかというと。

「そうだ、行け!! その調子だリュウト!!」

 取り皿へと避難させていたリュウトの好物を、悉く喰らっているという有り様であった。お粗末さん。

>>ワボン、リュウト




【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【レッド/カントー地方 マサラタウン/南海岸】

 究極を冠した少年達の「牙」は、遂に白き翼の首筋へと喰らいついた。どん、と地へ降り立つと共に、仰向けに倒れ込むレッド。永久機関すらも造り出す臨界の力、そしてパートナーと自身をより高みへと跳ね上げる『究極護式(アルティメットスキル)』。掴んだ勝利、しかしその負担は尚強く――――彼らもまた、限界だったのだ。

「……どうやら、 "なんとかなった" みたいだな」

 草原へと座り込み、赤く染められた天を仰ぐグリーン。実力は着実に少年達に身に付き、彼らを更なるステージへと誘う。今回もまた――――この地を護れた事に対し、安堵の溜息を吐き出した。

>>海岸ALL

2年前 No.503

\イヌだー!/ @chii4423☆vtiKCoMifTQx ★Android=YVGMnapvMQ

【リスリ・アツバフキ/機帆船キャロル オーレ地方 ラスト・フロンティア】

斯くして。
よく言えば賑やかな、悪く言えば騒がしい船出を鮮やかに彩るペラップ達の鳴き声に若干の頭痛を催しつつ、「涼しい格好をしろ」との社長のお達しに「はいっス!」と返事を返す。聞こえたかどうかはともかくとして。
耳も落ち着かぬそばから気になっていた動力源の形状の謎が解ける。と同時に膝から崩れ落ちる事となる。あれがフロンティアリージョンフォームのラッタ……。聞いていた以上に強固そうで、ごつくて、何よりかっこいい。最っ高にクールだ。ただただ立てずに呆然と膝立ちを続ける胴を紫の布が巻きついて無理やり立ち上がらせる。ついでのようにウエストポーチを漁ってカメラを取り出すエクリュに「ごめ…………ありが…………」とほとんど言葉にならない声で告げ、カメラを受け取り2、3枚撮るとまたポーチにしまい、異常があったら報告するようにとトープを甲板での監視に当たらせ、最後の理性で連絡用のペラップを1羽呼び寄せて1度荷物置き場に撤退する。

ラストフロンティア、手強い。ラッタでこれなのだから他のポケモンのリージョンフォームなど見たら気絶、最悪本当に死ぬのではないだろうか。
いや、覚悟はしてきた。今更何を怯えるというのか。何が起きても大丈夫なようにともろもろ準備したではないか。
余りの衝撃でメンタルダメージを受けつつ、涼しい格好をしようと現在は人気のない部屋で悩める乙女のように両手で顔を覆い床に転がっている。Tシャツの柄である「so cool」と書かれた字の下で呑気にアイスを咥えるデリバードでさえ、彼女の深すぎる悩みはすべて理解できないであろう。ついでに胸が気になるとちゃっかりエクリュがナベシャツを用意したので現在は胸部がB程度に落ち着いている。
ラフなTシャツとスラックスというちぐはぐな格好を誰にも咎められることなく、とにかくこうしてはいられない、起きて皆を手伝わなければと正気に戻った脳が告げた、瞬間だった。

『おいコラァ!! シルバ、テメェー馬鹿野郎が!!』

微かに甲板の方から聞こえる社長の声に肩を跳ね上がらせる。まずい。めっちゃ怒ってる。わたわたと表に出たタイミングで返ってくる返事。

『んだよオメェ!! 上等だ!! 今からそっち乗り込んで喧嘩すっかゴラァ!!』

大音量の応酬。体感5mほど吹き飛んだ気もしたが実際は若干後ずさりして片膝を着いただけで済んだ。くわくわと鳴る頭を押さえ、トープの所に寄ると甲板から身を乗り出すように表を見ており、こちらに気づくと笑顔でそちらに指をさす。
つられてそちらを見て意識が飛びかける。なんだあれは。ギャラドス……? あれが……? なだらかで艶やかな全身を覆う鱗は間違いなく鋼のそれ、そのするどい眼差しは一体何を見定めるのか。再び顔を覆うと嗚咽を漏らし、まともに動けなくなった体に浮遊感。その後少しの振動と穏やかな鳴き声。おそらくトープが社長の前まで運んでくれたのだと思うが、今は正直勘弁して欲しかった。

「ト……トープ……今、今ダメ、しゃちょ、ごめんなさ……無理……すごっ……ひっ……」

否定も報告も言葉にならず、両手が隠すのは単なる視界か恥ずかしさか。いっそ殺してほしい。

>>ラスト・フロンティアALL

2年前 No.504

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=elk9WQOHwT

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

ワボンの怒涛の攻めに対し、テクニックで応戦するリュウト。その彼の必殺技『食式』は華麗に、そして瞬く間に自身の取り皿へと食べ物を避難させていく。その超速の一手はワボンの食べるスピードと互角といえるほど。彼の横で取り皿のおこぼれをちゃっかりいただいているレッドも食べ物の心配はなくなったといっていい。

ワボンはというと、そんな技を目の前で見せられて先程とは逆に自分が目をまん丸くしてピザを口に入れたまま「ふごぉーーい!(すごーーい!)」と身を乗り出した。

「なにそれ?面白いね〜。よーっし、オレもやる!」

ピザをごくんと飲み込み、リュウトが披露したのと同じような真剣な眼差しで、両手をバッと高く上げた。

「食式ーーお片付け(スイーパーイート)!」

なんだそのネーミングは。ツッコミが飛んできそうだが、本人はいたって真面目。いや、真面目なのだが……これはただの食べ物の争奪戦なのをご理解いただきたい。そして、そんな技を繰り広げる賑やかなテーブルに店内の人達の注目が集まっているのも無理はない。いつのまにか、気を利かしているのかジャズバンドもズンズンと勢いのあるメロディーを奏でて、この戦いを煽っていた。

さて、先程のワボンの食式はいったいどのような技なのだろうか?見ると、どんどん食べ物を口に入れて一瞬で消費している。察しの通り、何も変わっていない。ただ、食べているだけ。そう、真面目にふざけている。そんなことをすれば、そろそろ正気に戻った保護者からの怒りの鉄槌がーー。

ドカッ!!

「ぶふぅっ!!」

かろうじて口に入れた物を吐き出さなかったが、ワボンの頭上に落とされるゲンコツーー躾の一撃。もちろん、食らわせたのは彼のパートナーのアイラである。アイラは頭を押さえているワボンに「キーッ」と叱り、その行動を止めた。ワボンは痛みから、少し涙目である。

「もーーわかったよー。食べ過ぎだね、もっとゆっくり食べるよ」

しかし、アイラが言わんとしていることは理解したようで半ば仕方なく、先程とは打って変わって落ち着いたスピードで食べ進めた。ゆっくりだからか、早く飲み込まない代わりに両頬に食べ物を詰め込んで味わっている。まるで、ハムスターだ。


≫その場All

2年前 No.505

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【断罪/ホウエン地方/ホロン上空】

『ぐぅ…!カイオー』

「させない!レックウザ、はかいこうせん!」

「グラードン!お前もはかいこうせん!」

断罪が攻撃を指示する前に2人ははかいこうせんを指示して放つ!カイオーガは迎撃に間に合わず、断罪はサトシのおかげで動けず、クリーンヒットしてしまう。

『グァアアアアア!!!ガァアアアア!!!』

その後に巨大レーザーもモロに食らってしまう。人間としての原型は保っているが、彼から放たれていた力はほぼ失い、カイオーガも光と共に消滅していく。

『くそ…何故だ…こんな…』

「さぁ、断罪の時間だ」

サクラギはグラードンの召喚をやめ消滅する…そして、一つの弾を装填しすぐさま発砲する

ダァン!

すでにボロボロの断罪にそれを避ける力もなく彼の心臓部に命中する

『グッハァ!?』

命中したと同時に人の形をした霊体が断罪から飛び出す。

「あれは?」

「断罪さ。ホイっと。この身体の中にはお前達のお仲間のサトシの魂しか残ってない。純度100%のな。んで、あっちにいる純度100%の霊体は断罪の魂さ」

『くっ…』

「おっと乗りうつろうなんて考えるなよ。そんなことできないようにさっきの弾にそういう魔法を掛けておいたのさ。さて、あんたには吐いてもらわな困る。俺を巻き込んだ偽りの監視者の居場所をな」

「偽りの監視者?」

「こいつの親玉さ。さぁ、吐いてもらうぞ」

『ほう、いいのか?』

「何だ?まさか、負けてないと思っているんじゃあないだろうな?」

『いや?まさか、勝っていると思っているんじゃあないだろうな?』

「ん?なんだ?」

ゴゴゴゴ…

『この世界はもう用済みだ。この切り離された世界は消失する。』

ギィン…!

ホロンの上空から一つの魔法陣が出現するその魔法陣から現れるのは…

「あれ!…あの隕石…!!サトシが転移した隕石じゃあないか!?」

かつて、ホロンの民の大切な友達を犠牲にしてまで転移した隕石が再びユウ達の目の前に現れる

「貴様!サトシの転移場所を書き換えたな!?」

『構ってる暇があるのか?じゃあな!』

「消えた!」

「逃げやがったか…追いかけたいところだが…あの隕石を何とかせんとな。あれを放置してた俺の責任でもある。さてと、ちょいと独り言だべさ」

サクラギは二丁の拳銃の一丁を宙に浮かせ、もう一丁の銃を隕石に向ける。が、ゼロが見据えるのは隕石ではなくガイだった。

「あの隕石を消滅させる。この二丁のコンビクションでな。俺は闇の力を込めて撃つ。もう一丁には光、正義の力を込めて撃てば、光と闇の力の相乗効果によりあの隕石を消滅することができる。もうお前さんは力が出ないかもしんが、この浮いてる銃を取り、撃ってくれる友ならば、俺が知る友ならば消滅出来る!そうだろう?『ガイ』…いや…



『リュウト』!」


>>リュウト



【氷結/???/氷結の結界】

ーこのミーが水タイプだって?っはは!面白いことを言うねー

「あくまで推理さ。けど、もし正解なら。いくらでも抜け道はあるさ」

ーへー、でも君には電気や草の技はあるのかい?ー

「俺にはない。けど…」

バリィいいいいい!!!

ーん?ー

「待ってたぜ、お前達!」



ーーーーーーーーーーーーー


「ああ、待たせたな!ツカサ、アオイさんを頼む」

「分かりました。全力でお守りします」

「あいつが水タイプって事は電気技だな」

「待ってくださいゼロ。電気技は危険です。今私たちの身体は…」

「そういや、そうだったな…」

水は電気をよく通す。今この場にいるものは全て足元や身体が濡れている。ここで電気を流したらこちらもただでは済まない。

「ならば草タイプの技か。しかし、俺のポケモンは一体も…」

「いや、方法はある」

「ケンタ?」

(聞こえるか?)

(リオ!?テレパシーか?)

(そうだ。氷結以外に話してる。奴の弱点はランクルスが鍵だ)

(ランクルスが?)

(ランクルスはわざマシンでエナジーボールとくさむすびを覚える)

(わざマシンか。そんなもの…待て!)

ゼロはごそごそとポケットを調べる。そこにはわざマシンケースをゼロは持っていた。

何で自分が…と思ったと思ったが、そういえばハヤトがいたホテルに大砲で向かう際、ユウからわざマシンを託されていた。そしてそのまま借りパクしていたのだ。

(これがあれば…ミライ渡すぜ)

ゼロはミライにわざマシン一式と持ってたピーピーマックスを渡す。

「ケンタ、ハヤト。あいつは何が何でも消滅させる。俺はミライをカバーする」

「ああ。リオ!行くぞ!」

ー話は終わりかい?じゃあみんなまとめていたぶってあげるよ!ー

その言葉と同時に氷結の杖はまるで氷の鞭のように変化しハヤト達に襲いかかった!

>>ハヤト、ミライ

2年前 No.506

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【白いフリーザー/カントー地方/マサラタウン 南海岸】

ヒトとポケモンのキズナが齎した見事なチームプレーによって白き翼の帝王を打ち破った戦士たち。
二度に渡ってマサラを襲った氷の災厄は今再び4人の少年たちと1匹のピカチュウの前に敗れ去り、マサラの地はまた守られたのであった。

「へ…へへへ……!」

「ざまあみやがれ、フリーザー!」

故郷であるトキワの森を滅ぼし、仲間たちの命を奪った仇敵の最期を見届け、ボロボロのヴァドックが笑いをこぼす。

『ヴァドックー!みんなー!!』

物陰に隠れながら闘いの様子を見守っていたポッチャマがみんなの元に駆け寄ってくる。

「やったぜ、ポッチャマ」

「オレたちはついに皆の仇を討ったんだ!」

喜びのあまり抱き着いてくるポッチャマを抱き留めると感極まって泣きじゃくる彼に対し、そう笑いかけた。

「マサラタウンも酷いことになっちまったな」

「だが、これで白いフリーザーにやられたオレの仲間や他のポケモンたちも安らかに眠れるはずだ……」

辺りを見回すと闘いの影響で荒れ果てた周囲の様子にヴァドックがそう呟いた。
あれだけのパワーがぶつかり合ったのだから無理もないが、マサラタウンの人々に実害が出なかったのは不幸中の幸いだろう。

『あはは!なんだか安心したらお腹減っちゃったよ』

「へっ、そうだな……」

安心感から腹の虫が鳴るポッチャマにヴァドックも同意する。

「帰ったら飯にしようぜ」

「たくさん食ってたくさん寝てえや……!」

凍てついた砂浜の上に大の字で寝転がり、空を見上げるヴァドック。
再び平穏を取り戻したマサラの空の下で笑い合う一同。
例えどんな強敵が現れようとコイツらと力を合わせればきっと乗り越えられる――彼らはそう確信するのだった。







――――そんな中、1枚の白い羽根が舞い落ちる。







「そ、そんな……」

岩山を見上げながら戦慄した様子で声を震わせるポッチャマ。

「う、嘘だろ……」

ヴァドックもまたポッチャマの視線の先に佇む存在に対し、その表情を凍り付かせる。


見誤るな、マサラのニンゲンどもよ。


思い上がるな、下等なポケモンどもよ。


この闘いを制するのは他の誰でもない、最強のポケモンであるこの私――



『フリーザーだーーーーっ!!!!』



ポッチャマが悲鳴を上げるかのごとく“ヤツ”の名を叫ぶ。


 ドンッ!!


次の瞬間、白いフリーザーによって放たれた赤いツララがあっさりとヴァドックの胸元を貫いた。

「――ガハッ!?」

心臓を貫かれ、その場に崩れ落ちたヴァドックが吐血する。

『ヴァ、ヴァドック……!ヴァドックーーーーっ!!』

倒れ込むヴァドックに対し、彼の名を叫びながらポッチャマが駆け寄る。

『さ…さすがの私も今のは死ぬかと思った……』

『このフリーザー様が死にかけたんだぞ……』

怒りに満ち溢れた冷たい眼差しで戦士たちを睨みつけながら全身から禍々しい冷気を放出させる白いフリーザー。

「に、逃げ…ろ……おまえ…ら……!ポッチャマを…連れて……!!」

そんな中、ヴァドックは口元から血を流しながら最後の力を振り絞り、皆にポッチャマを連れて逃げるように言い放った。

『貴様らを許すと思うか?』

『一匹残らず生かしては帰さんぞ……』

しかし、白いフリーザーは彼らを逃がす気はなく、こおりタイプにおいて最強クラスの技である“ふぶき”を繰り出すべく、その白く大きな翼を広げると身体から溢れ出る冷気を一気に解き放ち、そして――









『 こ の 町 を 消 す ! ! ! ! 』









ヴァドックは

めのまえが まっくらに なった! ▼


――――――――……


〜トキワシティ〜

その頃、トキワジムではオーキド博士による避難命令を受けたマサラやトキワの住人たちが避難に集まっていた。

「これで全員か」

「ポケモンを含めたマサラの住人たちを全員トキワジムに呼び込むのはさすがに苦労したぜ」

トーガとレイジがトキワジムの前で全ての住人たちが避難し終えたことを確認するとそう言い放った。
白いフリーザーの襲来を察知したトーガはもしもの時に備え、オーキド博士に頼んでマサラの住人たちをトキワジムに避難させていたのだ。
更にレイジ達はトーガの頼みによってポケモンを含めた全ての住人をトキワジムに避難させる為に奔走しており、彼らが戦場に現れなかったのもそれが理由であった。

「しかし、なんでまたオーキドのじいさんに頼んでまでマサラの人々をこっちに避難させたんだ?」

「どうもイヤな予感がしたんでな、ただそれだけだ……」

「イヤな予感って、あいつらが負けるわけねえだろ?しかも、後ろにはこのオレも控えてるんだぜ?」

「フン、大した自信だな。このオレの予感が外れるとでも言いたいのか?」

「当たり前だろ!トーガはあいつらが負けるとでも思ってんのか!?」

「どうだかな」

共に強敵と打ち破った戦友(とも)である仲間たちに対し、絶対的な信頼を寄せるレイジが彼らが負けるはずがないと言い切る中、トーガは言葉を濁すようにそう答えた。

「レッドの“荷炎粒子砲”だ!あの野郎ども、やりやがったな!」

「……」

真っ赤に燃え上がるカントーの空を見やり、ニヤリと不敵な笑みを浮かべるとレイジは仲間たちの勝利を確信する。
しかし、それでも胸騒ぎは止まることはなく、トーガは険しい面持ちのまま、赤く染まった空を眺めていた。

「どうだ!やっぱオレのほうが正しかっただろ」

「……ヴァドックがやられた」

「え?」

“見たか!”と言わんばかりにガッツポーズをしながらトーガのほうに顔を向けるレイジだったが、彼の呟いた言葉に思わず耳を疑った。
何かの聞き間違いかとすぐに聞き返そうとするレイジだったが――

「「!」」

その直後、轟音とともにマサラ方面から凄まじい勢いで猛吹雪が押し寄せてきた。

「どけ!」

「はああああああっ!!!!」

トーガは自分を中心にトキワシティ全体を覆うほどの巨大な気のバリアを展開し、迫り来る吹雪から町の人々を守り抜いた。

「お…おい、一体どうしたってんだよ?」

「みんなは白いフリーザーに勝ったんじゃねえのか?」

あまりの急展開にさすがのレイジも唖然とした様子を見せており、仲間の安否をトーガに問いかける。

「急いでマサラに向かうぞ」

「レイジ、おまえも来い」

それに対し、あくまで冷静な態度でマサラに向かうと告げるトーガ。
しかし、レイジは彼の声色に僅かな焦りが含まれていたことに気づいており、彼のただならぬ様子から全てを察してしまうのであった。


――――――――……


〜マサラタウンだった場所〜

白いフリーザーの“ふぶき”によって変わり果てたマサラタウン。
そこに長閑だった田舎町の面影はなく、赤い氷が支配する凍てつく銀世界が広がっていた。

『ハァ…ハァ……!!』

『我ながらなんという情けない威力なのでしょう……!』

闘いのダメージによって十分な威力を発揮できなかったことに苛立ちを隠し切れない白いフリーザー。
本来ならばカントー地方がまるごと消し飛んでしまうほどの威力であったが、それでもマサラタウンを吹き飛ばすには十分すぎる威力であった。

『ヤツらの姿が見当たりませんが、もはや確認する必要もないでしょう』

周囲を見回すと少年たちの姿が見当たりないことに気づくが、満身創痍の彼らが自分の“ふぶき”に耐えられるとは考えづらく、さっきの攻撃で消し飛んだのだろうと結論付けた。

『……ん?』

そんな中、白いフリーザーは足元に蹲る一匹のポケモンを発見した。

『ポッチャマですか』

『僅かにですが、まだ息はあるようですね』

一応、ふたご島のポケモンであるポッチャマは白いフリーザーの加護を受けており、こおりタイプに強い耐性を持っている為、さっきの“ふぶき”にもギリギリ耐えられたのだろう。

『フン、このままトドメを刺してしまうのも悪くないですが……』

『彼には“餌”としてもっと私の役に立ってもらいましょうか』

こちらに近づいてくる巨大なパワーを感じ取った白いフリーザーがほくそ笑む。

『我が“太陽破壊計画”が完遂され、この星が私のモノになるその時が楽しみです』

『もし生きていたらまた会いましょう、今度はふたご島で――』

白いフリーザーはその大きな足で凍り付いたポッチャマを鷲掴みにすると白き大翼を広げ、荒れ狂う吹雪の中に身を潜めるかのように飛び去っていった。

「遅かったか……!」

「な…何なんだよ、これ……!?一体なにが起こったってんだ……!?」

一方、ようやく戦場であるマサラに辿り着いたトーガとレイジだったが、ふたりが駆けつけた時には既に白いフリーザーの姿はなく、彼らはただ目の前に広がる光景に絶句する他なかった。

>>マサラメンバー

2年前 No.507

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W

ガイ/ホウエン地方/ホロン上空】

 ガイの放った"超獣護式"より顕現せし巨大レーザー砲の砲身。
 ユウやサクラギ達のサポートにより、それは強大なる"槍"となりてカイオーガと断罪の執行者を穿つ。

「私達の事を甘く見積もっていたようだな」

 直後、サクラギの放った銃弾が断罪の執行者の心臓部を貫く。
 その影響で断罪の執行者から現れた人型の零体・・・・・・それこそが、奴の本体であった。

 サクラギの詰問によって、こちらが優位に立っていると思われた、が。

――――『いや?まさか、勝っていると思っているんじゃあないだろうな?』

「・・・・なに?」

 上空から鳴り響く轟音。
 この音は、まさか……!!

「隕石だというのか……!?こんな馬鹿げた話が・・・・!!」

 ホロン上空から突如とし現れた隕石を見て、ガイは目を見開く。
 数日前のホロンでのいざこざを知らないガイにとっては信じがたい光景であった。
 しかしこのまま落下してしまえば・・・・・どうなるかは考えるまでもない。

――――「あの隕石を消滅させる。この二丁のコンビクションでな。俺は闇の力を込めて撃つ。もう一丁には光、正義の力を込めて撃てば、光と闇の力の相乗効果によりあの隕石を消滅することができる。もうお前さんは力が出ないかもしんが、この浮いてる銃を取り、撃ってくれる友ならば、俺が知る友ならば消滅出来る!そうだろう?『ガイ』…いや…
『リュウト』!」

「ふん・・・・・気づいていたなら先に言わぬか、馬鹿者め」

 口ではそう言っている物の、ガイ・・・・もとい、サクラギのよく知る友人『リュウト』の表情には自然と笑みが零れていた。

 すると彼の目の前に浮遊する銃を手に取り、自身の持つ正義の力を際限なく装填し、隕石へと向ける。

「そうだな・・・・"俺達"で必ず食い止めてみせる」



「行くぞ"サトシ"――――あの隕石を吹き飛ばすぞ」


その言葉と共に引かれたトリガー。
銃身から発射された"正義の弾丸"は――――あの巨大隕石の元へ。

>>サクラギ、ユウ



【ミライ/???/氷結の結界】

「ごめん・・・・・・ちょっと手こずってた」

 彼女らを隔てていた氷の壁を見事に打ち破り、ハヤトやケンタ達と合流を果たしたミライ達。
 その目前には、彼らが倒すべき敵・・・・氷結の執行者がその姿が彼女の瞳に映る。

 どうやらケンタ達の話によると、氷結の執行者のタイプは"水タイプ"のようである。
 とはいえ、水タイプの弱点になりそうな技は、持ち合わせているかと言うと・・・・。

「(私の・・・・・ランが?)」

 テレパシーにより、一同と思考を共有する。
 ゼロの持っていたわざマシンでミライのランクルスに弱点となる技を覚えさせる・・・・・・彼女はなるほどと、作戦を把握する。

――――「(これがあれば…ミライ渡すぜ)」

「(うん、ゼロ・・・・ありがとう。これなら・・・・)」

「へっ、そういうことならよ・・・・・」

 急ピッチでランクルスに技をおぼさせているミライ達の前に立ち塞がるように、ハヤトは氷結の執行者に向き合う。

「――――今は俺達であいつを食い止めてやるよ」

 氷結の執行者の杖より放たれた氷の鞭・・・・それは、ハヤト達へと牙を剥くが――――

「させるかよ!!!!」

 先程から依然として空中を飛び回っていたピジョットの幻影達が、その鞭を阻むように突進してくる。

「もう・・・・大丈夫」

 ランクルスに技を覚えさせることに成功したミライはハヤト達の隣に並び立ち、氷結の執行者の方を見据える。

「あとは・・・・任せて・・・・!!」

 彼女の前方で戦闘体勢に入るランクルス。
 さあ、反撃の準備は整った・・・・・!!!

「ラン・・・・・!!!"くさむすび”そして・・・・・""エナジーボール"!!!

 氷結の執行者の足元から現れた草が、その足を絡めとり身動きを封じる。
 そして間髪入れずに放たれた全力の"エナジーボール"が、憎き敵へと牙を剥く――――

>>氷結の結界一同

2年前 No.508

aki @asynchro73 ★SDuZ9bwcdx_76W


【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 リュウトの怒涛の追い上げにより、ワボンを追い詰めることに成功した。
 このままいけば、勝利は確実だと・・・そう思っていたが、現実はそんなに甘くはなかった。

――――「なにそれ?面白いね〜。よーっし、オレもやる!」

――――「食式ーーお片付け(スイーパーイート)!」

「ワボン・・・・・どこまでも小癪な・・・・・!!」

 目前に広がる料理を奪い合う熾烈な闘い・・・・・ワボンの披露するその能力(実際は何も変わらずただ食ってるだけなのだが)によって、再びリュウトは逆境へと立たされる。
 それでもお構いなしに取り皿へとあれよあれよと料理を運ぶ中、ゴツンと何かが叩かれたような音が店内に響く。

 そう……ワボンの隣にいた相棒、アイラが今の状況を見かねてゲンコツをかましたのである。
 その光景は、ポケモンとトレーナーと言うよりは親と子供の様に思わされるが、現にあのゲンコツは躾によるものなので間違ってはいなさそうだ。

 なんともまあ意外な形でワボンの猛攻は収まったわけだが、これでリュウトは一息つけると言わんばかりに取り皿の方を見る。

「・・・・・・ん?」

 異変に感づいたリュウトは、思わず隣に座るレッドと取り皿を交互に見つめる。
 彼の感じた異変……つまり、取り皿に避難させていた料理が"根こそぎ無くなっている"ということだ。

 犯人は言うまでもなく、共同戦線を張った筈の友人だ。

「てんめぇぇぇ!!!!今すぐ!!そこに料理を戻しやがれ!!!」

 そして、そこには戻せなどという無茶振りをしながらレッドの襟元を掴んで揺さぶるリュウトの姿があった。
 おあとがよろしいようで。

>>喫茶店一同



【世界線:本編物語 時間軸:現在】



【リュウト/カントー地方/マサラタウン 南海岸】

戦いで幾多の傷を負いボロボロになった戦士たちは互いにその勝利に喜び合った。
物陰に隠れていたポッチャマもその場に姿を現し、彼らは再び平和が訪れたマサラタウンへと帰る、そのつもりだった。
その円満のひと時は、ずっと続くと思われていた。


しかし――――


「冗談だろオイ……」

「アイツは、確かにあの攻撃で……!!」

大の字で寝転んでいたリュウトは急いで起き上がる。
彼らの全力の一撃で、確かに白きフリーザーは倒されていた筈だった。
しかし、あろう事かそんな彼らの目前に再びその白き脅威は再び姿を現したのだ。

それを見てリュウトの顔は恐怖と絶望に歪む。無理もない、力のほとんどを使い果たした今、あのフリーザーとまた戦闘を行うなどとてもじゃないが無理な話だ。

そう、希望は一転して絶望に変わった――――

「ヴァドック!!!!!」

赤きツララに貫かれた仲間の名を叫ぶ。
駆けよろうにも、身体に力が入らない。このままでは……。

――――「に、逃げ…ろ……おまえ…ら……!ポッチャマを…連れて……!!」

「お前だけを……残して逃げらるかよ……絶対に助けるからな……!!」

持てる力を使ってヴァドックの元へと這い寄る。
確かに、ヴァドックを置いて皆で逃げればそれで助かるかもしれない。
だが……それじゃあヴァドックだけが報われないじゃないか。

全だけではなく、救える個の命も助け出す。
それが、リュウトが瀬戸際に出した答えだが、残酷にも時はそれを待ってはくれなかった。


白きフリーザーの放った憎悪に満ちた強大なる冷気、それは一瞬にして戦士たちの周りを包み込んだ――――


【崩壊したマサラタウン】

白きフリーザーの反撃から数十分が経った。
町の住民たちは事前に街から避難して難を逃れたものの、町全域を襲った吹雪はマサラ一つの機能を停止させるには充分に値した。

赤き氷に支配され凍てついたマサラタウンだが、この町の男たちの灯した闘志は、未だ消える事なく輝いていた。

「行っただろ……」

「俺が、お前たちの盾になるって……」

冷気の渦に巻き込まれる直前、最後のリュウトが力を振り絞りマサラの戦士達を覆うように展開した極光(アウロラ)
完全な展開は出来なかった為か、吹き飛ばされた際の衝撃は消えなかった。
しかし、なんとか町の民家の一つに屋根を突き破り落下し、クッションの様に機能した極光のおかげで致命傷を受ける事なく済んだのだった。

そこには先程まで白きフリーザーと戦っていたレッド、グリーン、ヴァドック、アスレイの姿は確認できた、しかし………ポッチャマの姿だけが見当たることは無かった。


>>マサラメンバー

2年前 No.509

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC

【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【アザレア・ドラグノフ/アローラ地方 ウラウラ島/ラナキラマウンテン】

 単なる連鎖か?
 育まれた悠久か?
 もしくは、歴史という名の堆積なのか。

 永らえ、「繋ぐ」というところの本意――――

「お嬢ちゃん」

「惜しいモンだ」

 切断され、無造作に転がる老人の肘から先。
 傷口をきつく縛る羽織りの布を、浸したように濡らす血液の赤。息は切れ、視界は歪み――――満身創痍の渦中でも尚、「島の未来(ホープ)」達を育て上げてきたナワシロは、アザレアに対し、一種の感傷を抱いていた。

「どういう環境に居れば、そうなんのかねぇ」

「アンタの眼ェ――――見た事もない程に冷たいよ」

 成人しているとて、アザレアは未だ若い。
 本来……即ち「日常」にて生きていたのならば、歳相応の彼女が在ったに違いない。戦闘中にも関わらず、ナワシロは同情せざるを得なかった。こうして交戦し、否が応にも理解したアザレア自身の有り余る「天性」。80と数年生きてきた人生の歩みに於いても、前代未聞と称しても謙遜ない程のトレーナーだろう。

 その力が、壊す事へと揮(ふる)われなければ。
 その天賦が、正しき心に在ったならば。
 仮定とはいえ――――余りにも。
 やるせなさを拭い去るが如く、ナワシロと彼のパートナーであるチャーレムが構える。主人同様、その右腕は肘から先を斬り落とされ、しかし双眸は仇敵を捉えたまま――――荒波が如く迸る『キズナオーラ』。

 対照的に、一切の傷を負う事なく佇むアザレアが、エルレイドを控えさせ嗤う。

「永らく護ってきたのでしょうね。この島を、いえ――――この島を担う者達を」

「頃合いも良いところでしょう、ご老人」

 す、と突き出され、構える掌。
 彼女の腕に添えるように、エルレイドが自身の刃をチャーレムへと向ける。

「ふざけやがれッ……手前らとは此処で刺し違えてでも止めてやらぁ、ドラグノフ!」

 瞬発と共に、音すらも切り裂く『とびひざげり』の一撃が女へと迫るものの――――ざくり、とチャーレムの膝を縦に裂く剣戟の一太刀。声にならない悲鳴を張り上げ、床に転がるナワシロ。極まった『キズナ』の力は、しかし、トレーナーにもその損傷(ダメージ)を余す事なく伝えてしまう。どしゃりと雪の中に倒れ込み、掠れた呼吸を繰り返す老人だが――――ふと、アザレアが自身の唇へと人差し指を当てる。

「このラナキラマウンテンの、 "かつて" の姿」

「紀元前まで遡れば、活火山としてアローラの地理を大きく塗り替えてきたという歴史を持つそうですわね」

「では、ご老人(ロートル)」



「あてくしがたった今から、それを "再現" してみせましょうか」



 鋸状の歯を見せ、アザレアが、凶気が嗤う。
 よろりと杖で身を起こしたナワシロが、チャーレムに肩を貸しつつ怪訝な表情を浮かべる。



「何を――――言ってやがる」



 今や氷に閉ざされた、ラナキラマウンテンのかつて。それを再現するという言葉の真意とは。どんッ、と錆色の『キズナオーラ』が天を衝く程に増幅し、アザレアとエルレイドの瞳に黒き光が宿る。

「どうぞ、護ってお見せなさい」

「有史以前の火山活動を相手取り」



「ああたを殺すのは」

「このアローラそのものよ、ご老人」



 限界まで眼を剥き、ナワシロが吼える。
 蔑むような笑みはそのままに、エルレイドの刃へと顕現する『キズナオーラの太刀』。フィギュアスケーターが如く、トレーナーとパートナーの躯体はその場で廻り、廻り、廻り――――



「護式(トレーナースキル)」

「 "赫錆斬波(クリムゾーニング)" 」



 ブレードが、虚空を捉えた瞬間。
 景色は、概念は「咲き」、ラナキラの空が一文字に花開く。「時空間」すらをも斬り拓くアザレアの異能は、エルレイドの技能(ワザ)は、

 有史以来の休火山の噴火を、実現させたのだ。



【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【マツリカ/アローラ地方 ウラウラ島/ラナキラマウンテン】

 異常事態に次ぐ異常事態、驚愕の矢継ぎ早。
 哀れ、一人の少女の「提案」により、図らずも巨大な氷山の襲撃へと晒される事となった蒼い鳥、そして「欠けた」少年。巻き取られたベクトルがままに、超質量の岩盤はこちらへと接近するがままである。二人を余所に、相も変わらず涼しい表情のマツリカだが――――突如としてこの場を吹き抜けた強い寒風に、片眉を僅かに動かす。

 次いでの驚愕を待たずして、斬、と両断される土混じりの氷塊。巨大な質量が一太刀の下に斬り咲かれ、間髪入れずに2は4へ、4は8の破片へ。斬撃は繰り返し、依然繰り返し――――その視界を覆う程の「脅威」は、こちらへと降り頻るよりも遥か以前に、細切れの塵芥と化したのだった。

「何が、どうなってんの」

 怪訝な様子で呟くマツリカ。お前が言うか。
 しかしながら、彼女すらも呟かずにはいられない驚愕の重複。暫し固まる一同だが、

 突如、山を揺るがす轟音と共に、ラナキラの晴天が紅く染まった。

「…………ッッ、ま、マツリカ! また何かしたの!?」

「あぇ!? ちち違う、これはあたしの仕業じゃないってば」

 当然ながらモネに悪戯を疑われ、慌てて弁明するマツリカ。ごごごご、と不穏な揺れは更に強まり、思わずモネに抱きつくリーリエ。頭上のミミッキュは相変わらず呑気そうに笑っているが……先んじて「胸騒ぎ」を感じたのは、マツリカただ一人であった。

「――――、おジイ……?」

 ふと、現れた灼熱の方を振り返る。
 狂ったように鳴いては喚き、大慌てで山道を下りてゆく山のポケモン達。激動の山頂より感じ取ったのは、何よりも彼女達キャプテンの父でもある、一人の老人の姿。

「ちょ、ちょっとマツリカ!?」

 モネの呼び掛けも聞く耳持たず、アブリボンを繰り出したマツリカが駆け出す。本来ならば到底有り得ない、火山活動を彷彿とさせる灼熱が、万年雪を溶かし駆け巡る。悲鳴に轟音、立ち昇る噴煙を目印に――――胸騒ぎがまま、少女は「現地」を目指すのであった。

>>ソラ、ヨウ

2年前 No.510

わんます @onemass ★Android=Os5V5CdCuC



【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【レッド/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

 安請け合いは身を滅ぼす。自宅の床の間にでもベッタリ貼り付けておくべき日常の教訓であるが、過ぎたる時と消費され尽くした料理は既に戻らず。結局のところ、得をしたのはワボン少年とレッドという結果に終わった。が、密やかに蹂躙されたリュウトが納得する訳もなく友人に詰め寄るものの……。

「わかった。吐いて戻すから」

 言うが早く、人差し指を口の中に突っ込むレッド。コイツは果たして正気なのだろうか。狂気の二次災害の前触れ、おぇっとえづきだすバカであるが――――ごつん、とバックの底で脳天を打たれ、哀れ、彼の躯体は床へと沈む。

「やけに騒がしいと思って覗いてみたら。貴方達、何やってるのよ」

 リュウトへと呆れた目線を寄越していたのは、彼もよく知るウィンチェスター家の騒がしくない方ことエマである。彼女の背後にて、黒スーツ姿の執事2名が大量の箱を抱えている様子を見るに、どうやら当ヤマブキシティにてごく個人的なショッピングを楽しんでいたらしい。すっかりとやつれたグリーンだが、彼女の姿を視界に入れた途端、半ば飛び付くように縋る。

「え、何、どうしたのグリーン」

「え、エマ。殺される。コイツらに殺される。助けてくれ……!」

「え、ええっ!? リュウト、状況説明!」

 この堅物が此処まで憔悴している様子を見るに、穏やかではない。何やら見慣れぬ少年と彼のパートナーらしきオコリザルも居るが、はてさて。首を傾げるエマだが、アイラに捕まりながらレッドがゆっくりと起き上がる。

「オムレツだ……エマぁ……」

「此処のオススメはな……オムレツなんだよ……」

「ええっ。そうなの……?」

 それがどうしたのだ。というかコイツの執拗なオムレツ推しはなんなのか。

>>ワボン、リュウト




【世界線:本編物語 時間軸:現代】

【レッド/カントー地方】

【崩壊したマサラタウン】

 無我夢中であった。
「強き」を屠るべく、放たれし奔流の縦横。
 しかし――――白き翼の激昂、そして彼による終の一撃。

 血液を吸ったかの如く、ぬらぬらと光る赤き氷塊の群。かつての長閑な田舎町は、今や不気味な照り返しに包まれるがまま。がらり、と板状の氷を押し退け、現れるアスレイ。口元の血を拭い、傍らのリュウトを一瞥し溜息を吐く。

「……無茶をする」

 彼とパートナーの放った『極光』により我々への被害は最小限に済んだものの、問題は――――今や『キズナオーラ』の繋がらない即興の相棒の行方についてだ。自らの記憶が正しければ、あの後、……いや、まさか。

 立て、と呟きつつリュウトの腕を引き、拓かれた場所へと移動するアスレイ。嗚呼、――――あの記憶は正しかったか。視界の先には膝を着き、血に濡れたヴァドックを抱えるグリーン。彼の小さな掌を握り、その表情は翳を落したまま。

「――――ヴァドック……」

 短い間とはいえ、共に強敵へと立ち向かった間柄。そして砕かれた氷を背景に、背を向けたまま炎熱を宿して立つ一人の男。赤き氷が融解する程に、その男は、レッドは未だ燃え滾っていた。やがて、この場へと到着するレイジとトーガ。凄惨たる光景に絶句する二人だが、少年の双眸は――――熾烈な怒りを宿し、「奴」の去って行った方角を見つめていた。

>>マサラタウンALL




【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール】

『バーカバーカ、クソアホ!!』

『テメェの腹ァ裂いて石詰めた後砂の海に沈めてやるよ!!』

『バーカ、ハゲ!! 加齢臭!!』

『それは俺の事だよな!? 俺の事だよなぁ!?』

 いや、それにしても下らない罵詈雑言がこれでもかと続くが、この船長は暇なのだろうか。暇なのである。相変わらずも船は進み、凪の砂海を進んでゆくが――――一際大きな岩山の辺りを通り掛かった際、シスターのフィールドワーク用ポケモン図鑑が反応する。

『おながポケモン、エイパム』

『フロンティアのすがた』

『タイプ:はがね、ほのお』……

「きゃーっ!! すごいすごいすごーい!!」

 岩山に集う、真っ赤に灼けた鎧を纏うエイパムの群れを目の当たりにし、狂喜するシスター。相変わらずな彼女の様子に若干引き気味なタロウ少年であるが、目下の疑問ははがねタイプの楽園、という二つ名に対する違和感である。

「はがねってさ、火によえーじゃんか。熱せられたら変型もするべし。何でコイツらはこの灼熱地獄でこんなクソ熱いモン纏ってんのかね?」

「…………ラスト・フロンティアのポケモン達のはがねは、特別性だから」

「具体的にどう特別なんだよ?」

「おちえない。足りない頭で考えたら……?」

「あっ、性悪! そういうのないわ!」

 特別性のはがねときた。ホウエンのチャンピオン辺りならば垂涎ものの土地であろうが、さて。その親戚たる彼女……リスリの様子はというと。

「あの、何で彼女はこんなにも昂ぶってんのよ?」

「言ったろ、はがねフェチだって」

「凄まじいレベルに達してねぇか、もはや」

「凄まじいレベルに達してるんだよ、もはやな」

 例えば銀細工の類なんかには、マニア特有の収集癖を見出す者も多いが……どうやら彼女の場合はもう少し根深いものらしい。煙管の煙を吐き出すアリスガワの横で、すっかりと呆れた様子のハゲ。足元に転がった将棋盤と駒を見るに、負けそうになった船長がどさくさ紛れに崩したらしい。確かにコイツの部下ならば一筋縄ではいかない人柄だろう、と一人納得し、ラムの瓶に口をつける副官。性癖ならばなんとも度し難い。勘違いかもだが。

「そういやリスリ、パッチの奴がオメェの事捜してたぞ」

「あっ、リスリいた! エンジンルームの酷い奴にこき使われてるから手伝ってよぉ!」

 件のマスコットが再びこちらへと寄ってくるが、これまたろくでもない用件である。煤けたエプロンを装備し、モンキースパナを握っている装いを見るに、是非ともコイツの雑用には参加するべきではあるまい。そんな彼女への助け舟、とばかりに現れたのは、カガリにこっ酷くあしらわれたカロス古代貴族のナントカである。

「おっ!! マブい子発見ー。ねぇねぇ姉ちゃんさ、名前なんての?」

「ンだ、このガキは」

「カロス古代貴族のボンボンだ。ガーランド家ったかオメェ、あの問題児の」

「あぁ!!? なんでバレてんの!!?」

 さらっと身の上を暴露するアリスガワに、目を剥くタロウ少年とやら。どうやら職業上、様々な「事情」に精通しているらしい船長であるが……それはどうでもいい、とばかりに緩慢に立ち上がる。

「オメェら、いつまでもボケッとしてなさんなよ」

「とうとう見えてきたぞ、あれが "フロンティアウォール" だ」

 ギャーギャーと騒ぎ立てるガキ一匹を余所に、双眼鏡で景色を眺めるパッチ。が、副官にそれを盗られ、同じくギャーギャーと騒ぎ立てる。

「昔となんも変わってねぇな」

「落差1500mを "昇る" 設備は万全だ。トータスの仕事に抜かりはねぇ」



【ラスト・フロンティア登竜門 "砂漠の大瀑布 フロンティアウォール" 】

 VS

【機帆船キャロル & 機帆船マチルダ】



 "バックドラフト・ローグ"
(https://m.youtube.com/watch?v=HrVMZph1cwM)



 景色の遥か向こうに確認出来るにも関わらず、轟々と地鳴りの如き音を立て、砂煙を巻き上がる「滝」。ラスト・フロンティアという世界一巨大な台地への第一の関門となるのが、このフロンティアウォールという大瀑布である。しかし、その。百歩譲ってこれを下りるとなれば話は判りやすいのだが、昇る、とは如何に。

「オメェら、いつでも相棒は出せるようにしとけよ。滝ン中から飛び出す化け物に喰われたくなきゃな」

「ロージー!! 制御に関しては問題ねぇからな!!」

「聞いてねぇよチビ!! 当たり前だろうが!!」

「ロージーの信頼に応えるぜ!!」

 さて、此処からは各々の役割を果たす場面である。唸りをあげる船員一同に、更に出力を高めてゆく船のエンジン。組合の巨漢航海士が、アナログ著しい海図を片手にペロッパフを連れて現れる。

「ロージぃっ。トータスちゃん曰く、 "バックドラフト機構" はゴキゲンだそうよ」

「そりゃ何よりだ」

「手前から傾斜を飛ぶって方向性でいくわね。カガリちゃーん、ちょっとこっち手伝ってぇー」

「…………りょ」

「フヒョッ!! この私の筋肉は何を担当しましょうか航海士サン!!」

「そうねぇ……ちょっと身体触らせてくれる? 胸筋の辺り」

 凄まじいスピードで逃げるホムラ。そこまで引くなら迂闊に絡むな。いよいよ以って凪は止み、地獄に相応しい時化の気配が迫る船内。開閉音を立て、船員達のパートナーが甲板上に現れ、盗賊達の喧騒は更に増す。頭上にクチートを乗せた船長も、ようやく重い腰を上げるらしい。

「パッチ、オメェはトータスを手伝え」

「えぇー! リスリも連れてくかんね!」

「うるっせぇ、リスリには別の仕事があンだよ。とっとと持ち場に就け」

「わぁーん! 社長がだんだん昔の顔に戻ってきたよー!」

「おい、シルバぁ!! 並びにマチルダの諸君!! "飛ぶ" ぞ!! 準備しとけ!!」

 船長の声を拾い、それをマチルダへと伝えるオンバット。マチルダのエンジンルーム内にて、整備士のJBが親指をグッと立てる。

「マチルダは心配要らねえさ。天国までブッ飛べる "バックドラフト" だ」

 "落差の唸りはいよいよ増し、狂気の滝へと接近する二隻の機帆船。口を開けた大怪獣が如く、大瀑布は我々を誘う……"
 (シスター・スターバックの航海日誌より)

>>ラスト・フロンティアALL

2年前 No.511

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

ー行くぞ"サトシ"――――あの隕石を吹き飛ばすぞー

「当然!」

その言葉を待っていたとばかりにガイと同じタイミングで、闇の…悪の弾丸を発射する。

二つの弾丸は目標の隕石に命中…

その刹那、二つの弾丸は混じり合い小さなブラックホールに変化する!

生み出されたブラックホールは隕石を飲み込み、ガリガリと削りとる

「一体これは…」

巨大隕石はブラックホールへと消えていく。全てを削り取り飲み込んだブラックホールは静かに消滅していった…

「ま、こんなもんでしょ」

「あのーサクラギ、ちょっといい?」

「なに?理論を知りたいの?」

「うん、なんというかメチャクチャすぎて」

「気合いとノリ」

「えぇ…」

「そう引きなさんな。あ、そうだ。ヒロシ回収しねぇと」

ヒョイと空間に手を伸ばし1人の男を取り出し、別の空間の中へ投げていく。

「え!?あれがヒロシなの!?」

「せやで、あ、通信が…はいもしもーし、なんやヒロシかいな。元気?何?怒ってんの?」

その後、サトシはなにやらヒロシと口喧嘩らしき展開に発展するがどうやら、それがただのお互いの体調確認であった。


「さて、ボロボロになったホロンを戻してっと…」

サクラギはパチンと鳴らすとホロンは時間が巻き戻るかのように姿を変え、執行者が手を加える前にまで戻る

「これでよしと…あ、そういや『ガイ』。あんた、これからどうすんの?」

断罪は逃げられたが、あの様子なら今は放置しても問題ない。サクラギはガイにこれからどうするか聞いた。


>>ガイ



【氷結/???/氷結の結界】

ーあら…!?抜け…ー

突然のくさむすびで足元が封じられ動けなくなる氷結。どうやら予想外の攻撃でエナジーボールがクリティカルヒットする

ーぐぅ…!!ー

ケンタはすぐに気がついた。奴の反応…やはり水タイプだった!

「やっぱりだ…アイツ…効いてるぞ!!」

「なら、オマケだ!喰らいな!」

ゼロは突出して跳び蹴りをする

しかし、氷結はゼロの足を手で受けとめる。

ー貴様…調子に乗らないことだ…!ー

「な!?」

足元の草が氷により砕け散る。草は氷に弱い…。しかし氷結の口調が乱暴になっていた

ー弱点ついただけで…いい気になるな!!ー

ゼロを地面に叩きつけ、氷の槍を生み出す!

「…ぐかぁ!」

ー逝ね!小娘!!ー

氷結はミライに向けて氷槍を投げつけた!


「まずい!止めるぞ!!リオ!!!」

リオは氷槍に向けてはどうだんを放つ

ー邪魔だァ!ー

両手に氷槍を構え、ハヤト達に襲いかかる!

>>ハヤト、ミライ

2年前 No.512

ゼロ @0xxx0jienx ★iPhone=A6kKYfv6GP

【世界線:本編物語 時間軸:過去】


【ワボン/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】


最早カオスーー。

アイラはこのテーブルの惨事をみて、ただただ呆れた。ワボンから始まった“食”という戦い。リュウトやレッドも負けじと食べ物を奪い合い、その3人に圧倒されてしまった僅かな時間を悔いるばかりに溜息をつく。ようやくパートナーにはゲンコツをお見舞いできたが、ワボンが止まったと思ったは、次はリュウトが荒ぶった。それはそうだ。せっかく守った料理を今度はレッドに取られていたのだから。食べ物の恨みは怖いというのは間違いではないが、こんなにも壊れられるのかと呆れた眼差しで眺めた。

そしてレッドもリュウトに喚かれ、気軽に吐き出そうと試みているところを見ると本当にバカなのだと思う。ワボン以外にもとんでもないアホがいたとはーーアイラは3人を交互に見て、唯一この戦いに参加する前から敗者となっている被害者のグリーンを哀れんだ。

さて、相棒はまだ食事中だがこの場はどう収拾がつくのかと頭を悩ませているとごつんという音と共に、新たな面子がやってきた。執事2人を従える女性。何者なのか?アイラも隣で食べてばかりいるワボンも知る由もない。ただ、3人は知り合いらしく“エマ”というのが彼女の名前のようだ。

「んん〜?あれ?みんなのお友達?」

パスタをすすりながら、彼女に気づいたワボンは飲み込んだあとに声をだす。口のまわりがケッチャプソースで真っ赤なのはご愛嬌ということにしておこう。料理から顔をあげたことで、ワボンもようやく今の状況に気づいた。

「なんでグリーンは泣きそうなの?なんでリュウトは怒ってるの?なんでレッドは……ゾンビみたいになってるの?」

2人までは本当に謎というように首を傾げていたが、レッドを見た瞬間ワボンは笑い、キャッキャとはしゃぐ。そんなワボンにアイラは溜息を再びついた。そして、哀れむようにグリーンに近づき、彼の肩に手をおいて黙って頷く。

『うちのアホのせいで、アホが伝染してカオスと化して申し訳ない』

そんな想いを込めていた。


≫その場All

2年前 No.513

aki @asynchro73 ★iPhone=WAXDwGGy0d

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2年前 No.514

ユウキ @yuuki777 ★ALBZQvbWQp_yoD

【レイジ/カントー地方/凍てつくマサラタウン→トキワシティ ポケモンセンター→移動】

白いフリーザーの圧倒的な強さの前に大敗を喫した戦士たち。
彼らは今トキワのポケモンセンターにて傷ついた身体を休めながら白いフリーザーに対抗する為の策を練っていた。

――ウィーン

そんな中、自動ドアが開く音とともにトーガが治療室から出てくる。
彼は先の闘いで致命傷を負ったヴァドックの容態についてジョーイさんから話を聞いていたのだ。

「……トーガ、ヴァドックの様子はどうだ?」

レイジが仲間の安否を問いかける。しかし、彼らの望みとは裏腹にトーガは静かに首を横に振った。

「……助かる見込みはゼロに近いらしい」

「むしろ、あの状態で未だに生きていることが信じられんそうだ」

当然だろう。あの致命傷を受けたのだ。普通のポケモンならば即死していてもおかしくはない。
しかし、ヴァドックは生きていた。執念とも言える驚異的な生命力で生き延びて、今もなお、身体を蝕む赤き氷の呪縛と闘っている。

「くそっ……!オレがあの場にいれば……!!」

レイジが悔しげな表情を浮かべながらその握り拳で壁を殴りつける。

「今のおまえがあの場にいたとして結果が変わったと思うか?」

そんな彼に対し、トーガが厳しい言葉を投げかける。

「……ッ」

レイジは言い返せなかった。
未だ万全とは言えない今の自分では戦力に成り得ないことを自覚していたのだ。
己の無力さに落胆した様子で拳を震わせる。


――そんな時だった。


突如、脳内に“ヤツ”の声が響き渡る。

「ごきげんよう」

「ニンゲンのみなさま」

白いフリーザーがテレパシーにより、こちらに語り掛けてきたのだ。

「……!なんだ!?」

「テレパシーか……!」

突然の出来事にレイジが驚いた様子で周囲を見回す。
一方、トーガは落ち着いた様子でこの声がテレパシーであることを看破した。

「初めましての方は初めまして」

「私はふたご島の帝王フリーザーと申します」

「以後、お見知りおきを……」

声の主である白いフリーザーが名乗りを上げる。

「てめえが噂の白いフリーザーか……!」

「まさかそっちから連絡をよこすとはな」

「一体、どういう了見だ?」

「そう身構える必要はありませんよ」

「私はただ貴方達と交渉がしたいのです」

「交渉だと……?」

白いフリーザーの言葉にレイジが怪訝の表情を浮かべる。
そんな中、彼らの脳内にふたご島と思しき場所の映像が送られてくる。
そこには赤い氷に閉じ込められたポッチャマが映し出されていた。

「今、私は貴方達の仲間であるポッチャマの身柄を預かっています」

「無論、私の条件に従って頂ければ彼に危害を加えるつもりはありません」

「……で、その条件ってのは何なんだ?」

「ポッチャマが持ち出した大切なモノを返してほしいのです」

映像が切り替わり、妖しい輝きを放つ“クリスタル”が映し出される。

「この“クリスタル”に見覚えはありませんか?」

「少し調べてみたのですが、あの超ピカチュウの言っていたようにポッチャマは何も持っていませんでした」

「大方、貴方達の誰かが隠し持っていると言ったところでしょうか……?」

白いフリーザーの推測は当たっていた。
“クリスタル”はトーガとイアースの闘いから発生した膨大なエネルギーを内に秘めており、下手に刺激を加えれば大爆発を起こし、地球ごと全てが吹っ飛んでしまう危険性があった。
その為、無暗に処分することができず、いざという時に対処ができるトーガが預かっていたのだ。

「勿論、答えは急がなくても構いませんよ」

「タイムリミットは明日の正午……」

「それまでにクリスタルを持ってふたご島に来て頂ければポッチャマは解放してあげましょう」

「しかし、それを過ぎれば分かっていますね……?」

交渉という名の脅迫。
白いフリーザーのやり方はまさにそう呼ぶに相応しいものであった。
ヤツの目的は以前ポッチャマから聞かされた通りであり、太陽破壊計画を阻止する為に“クリスタル”を持ち逃げされることを恐れ、強硬手段に出たのだろう。

「フフフ……、いい返事を期待していますよ」

不気味な笑いとともにヤツの声は消え去り、周囲は再び静まり返る。

「……」

「ふたご島に行く気か?」

「決まってんだろ!」

トーガの問いかけに対し、怒りに拳を震わせながらレイジが叫ぶ。

「フン……、分かりやすいヤツだ」

そんな彼に悪態をつくとトーガは懐から例の“クリスタル”を取り出し、それをレイジに投げ渡した。

「どうせ止めても行くんだろう?」

「オーキド博士から預かったポケモンだ」

「ふたご島に向かうならコイツを使え」

更にトーガはホエルオーの入ったモンスターボールをレイジに手渡す。
このホエルオーは移動用にチューニングされた個体であり、“なみのり”と“ダイビング”を覚えている為、魔境と化したふたご島への旅路にも十二分に耐え得ることができるだろう。
更に大型のポケモンである為、大勢を乗せることができ、まさにふたご島に攻め込むには打ってつけのポケモンだと言えた。

「戦場はヤツの本拠地だ」

「マサラの時と同じようにいくと思うなよ」

「だが、弱っているのはヤツも同じだ」

「付け入る隙は必ずある」

そういうとトーガは一同に背を向ける。

「オレはオレのやるべきことをやる」

「……レイジ、おまえには心強い相棒たちがいることを忘れるなよ」

トーガは壁に描かれたモンスターボールのロゴに視線を向け、そう言い放つとヴァドックの眠る治療室へと消えていった。

「ああ、分かってるさ……」

レイジは相棒たちの眠るモンスターボールを手に取ると静かにそう呟いた。

「さあ、いくぜ!みんな!」

「さっさと白いフリーザーの野郎をぶっ飛ばしてやろうぜ!!」

大きく深呼吸するとレイジが雄叫びを上げる。
彼らは勢いよくポケモンセンターを飛び出すと掛け替えのない友と故郷を救うべく、ふたご島で待ち構える巨悪の元へと駆けていくのだった。

>>ALL

2年前 No.515

ツバサ @th0md ★iPhone=tfkF6m5f2O

【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

「ああ、こっちも会えて嬉しかったぜ。あ、そうだ。この端末やるよ」

ゼロは空間からひとつの端末を出してガイに渡す。

端末の画面には


ーーーーーーーーーーーーーーー

あなたの必要なものを
即、お届けします。
サクラギ印の空間配達!

初回価格一万円の所を
特別に二万円にお割引!


ーーーーーーーーーーーーーーー

と写っていた。

どうみても100%お割高していた。

「その端末は俺のある拠点空間に直結している。あとでこいつらもそこへ送る。あ、電話機能もあるから便利だぜ。というわけで」

姿勢をただし一礼する

「ヒロシの武器、ユウ達の状況、俺たちの力がご必要でしたらお呼びくださいませ。すぐにあんた様に駆けつけますぜ」

軽いセールストークをし、ニヒッと笑う。

「それはさておき、次に会う時は、不意打ちせずに全力で蹴りにくるんでな!覚悟しとけ!」

「だからなんで蹴ること前提なの!?」

サクラギは次に会う時の妙な約束を取り付ける。ユウは思わず突っ込んだが、これが彼なりの心の昂りを抑える方法だった。次に会う時の行動を決める。サクラギはそれを楽しみにし、次に会う時にそれを発散させる。それがサクラギのやり方だった。

>>ガイ



【氷結/???/氷結の結界】

ーなに!?ー

ハヤトの回避不能の攻撃により、身体に傷がつき、しまいには、片腕が吹き飛ばされる。

「………!」

土煙の中から一つの姿が映し出される。紅い血を流す氷結だ

ーこんなもので私が…ー

ボコボコと氷結の姿が変化する。どうやら人型の姿は仮の姿。その正体は…

「氷結の姿が…」

「アレは…伝説のポケモン…スイクン!?…にしては色が黒ずんでいますね…」

その正体はスイクンであった。しかし、トレーナーが見たら見惚れるほどの美しさは奴にはない。身体は黒く、右前足は消失し…誰もが知るスイクンとは程遠い醜い姿であった。

ークソが…貴様から先にィ!!ー

氷結は全意識をハヤトに向ける。口に白く醜い氷のナイフを作り出しハヤトの喉元を切断する。それこそが…

「オラァ!!」

ドグシィッ!!

ーグギィア!!?ー

「ゼロ!?」

それこそが氷結の失敗だった!ゼロは先ほどのハヤトの攻撃で吹き飛ばされた腕に掴んでいた氷槍を抜き背中を刺したのだ!

ー人…間がァ!!ー

「へへ…どんな気分だぁ?ぇえ?自分の氷にやられる気分は…よぉ!!」

ズブゥ!!ッダ!!

さらに深く刺したと同時に反撃を避けるため氷結から離れる。

ー貴様なんぞにぃいいいい!!!ー

氷結は完全に周りが見えなくなっていた。ハヤトの攻撃準備など気にもせず、邪魔した者を最優先に排除しようとした。狙うはゼロ。氷結はゼロの元へ駆け出す!



「今だ、行けぇ!!!」

ゼロの声は氷結にはもう届かない。

ならば自ら囮になり、彼らの一撃に全てを託した。
ここで死ぬ気は無い。生き抜いてみせる。サトシをぶん殴って帰るために!

>>ミライ、ハヤト

2年前 No.516

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_OlE

 時間の流れというのは、非常に残酷な物である。
 数年どころか数ヶ月もあれば人は変わってしまうのだ、良い方にも悪い方にも。
 ヤンチャだった少年も、数年経てばすっかり落ち着いた雰囲気に。
 優しかった男性は、酒とギャンブルに溺れ人が変わったかのように凶暴になったり。

 ともかく、時間と言う物のは何をも変えてしまうのが世の常である。

 しかしながら、この船に佇む漢(おとこ)達はどうか?

 変わらない、否、変わる気などない。


 数年経っても変わらず彼らの瞳は"一点"を見据え―――――



【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール】

 前置きはさておき、場所は砂漠の大海をひた走る船の上。
 レオンやアリスガの言う"飛ぶ"という言葉の真意とは何か、文字通りに受け取るならばこの船はこれから上空へとフライアウェイする事になるが・・・・・。
 果たして、一介の船舶にそのような事が可能なのであろうか?

 そして未だ操縦室で頭上にクエスチョンマークを浮かべるデギン。
 そもそも大前提としてこんな重要な機能を乗組員に隠してるのも如何な物かと思うが、なんかこう、こういうビックリ機能は隠してるからこそロマンがあるのだ、多分。

『こっち(マチルダ)の準備は大丈夫だゴラァ!!!あァぁん!??!?ボケ社長ども!!!!』

 整備士JBのサムズアップを確認し、声をあげるシルバ。
 その声を拾ったオンバットが、キャロルへと反響させる。
 しかしまあ、目の前に危機が差し迫っているというにも関わらず何故この男はこうも喧嘩腰なのか。

『マチルダの乗員は全員、柱でも手すりにでも何でもいいから掴まれ!!じゃねぇと振り下ろされて砂漠の海にドボンだ!!』

 シルバの声を聞き、ヒィィと嘆きながら舵輪にしがみつくデギン。
 レオンも近くにあった柱を抱くようにして掴む。
 驚くことにエコウに関しては丸腰である、何考えてんだ。

「レオンさんっっっっ、本当に大丈夫なんですかこれぇ……」

「まあ、死にはしないだろ」

 死にはしなかったら他になんなんだ。



『よっしゃァァァ!!!!!!!行くぞォォォテメェらぁァ!!!!天国への船出だ!!!!!』



 シルバの叫びと共に船からドゴンッッッと鳴り響く轟音。
 バックドラフト機構――――爆発を利用しマチルダそのものを文字通り"飛ばした"それは、急速で砂塵渦巻く大瀑布を上昇していった。

>>ラスト・フロンティアALL



【リュウト/カントー地方/凍てつくマサラタウン→トキワシティ ポケモンセンター→移動】

―――「……助かる見込みはゼロに近いらしい」

 治療室の前のソファに俯きながら腰かけ右腕で拳を強く握りしめるリュウト。
 トーガの言葉が耳に入ってこない、いや、聞こえてはいるが信じたくなかった。

 あの時リュウトはヴァドックを助けようと試みた、が結果的にそれは失敗に終わった。
 元凶はあの白きフリーザーだ、それは分かる。
 だが自分の至らなさでヴァドックを救えなかったという事実は変わらない。

 あまりにも残酷な現実は、少年の心を突き刺すのに充分過ぎる程だった。


 その最中、一同の脳内に響く声。

――――「ごきげんよう」

――――「ニンゲンのみなさま」

 先程対峙した白いフリーザーの恐らくはテレパシーであろうその声は、交渉を持ちかける。

「ふざけやがって……」

 あまりにも身勝手な要求に怒りで震えるリュウト。
 クリスタルを渡せば全て丸く収まる、しかしそれが意味する事はそれ即ち彼らの敗北――――

「俺も行くぜ」

 ソファから立ち上がり、レイジの隣に立つ。

「あの野郎をぶっ飛ばさねェと、俺の気も晴れない」

 "だろう、ヴァドック"と小さく呟きながら治療室の方を見つめる。
 白いフリーザーを倒し、そして今度はヴァドックを救う――――英雄を目指す少年の心は、再び戦いへと火が灯された。

>>マサラタウンALL



【ガイ/ホウエン地方/ホロン上空】

 渡された端末を見つめ、あまりにもそのぼったくりな値段設定に笑みを浮かべる。
 いや、まあ現時点で王様の彼にとってはした金ではあるのだろうが、それにしてもツッコまずにはいらないのは"リュウト"としての性か。

「あまりにも強気な価格だが・・・・・・ふふっ、まあいいだろう」

「お前達の力、期待している」

 端末を胸ポケットにしまい、サクラギと再び向かい合う。

「また俺を蹴ると言うのなら、サクラギ、お前"も"覚悟しておくといい」

 次もまた蹴ったら今度は斬るぞ、というちょっとした威圧というか脅迫というべきか。
 まあ勿論冗談ではあるのだが、彼なりのスキンシップでもある。不器用か!

>>サクラギ


【ハヤト/???/氷結の結界】

「ゼロぴょんテメェ、ナイスだぜェ!!!!」

 黒く染まったスイクン―――及び、氷結の攻撃に喉元を掻っ切られそうになった瞬間は、少々冷や汗が頬を伝ったが、ゼロの勇気ある行動により救われる。
 流石はガイもが見込んだ男と言うべきか、ゼロの自ら囮に買って出る覚悟に敬意を表しつつ、ボールを装填した銃を氷結の執行者へと向ける。

「悪く思うなよ、お前をぶっ倒すのが今アイツ(ゼロ)から請け負った"仕事"なんでな」


「究極護式――――」



「"紅華の弾丸(バレッジ=バレット)"」



 銃から放たれしモンスターボール、そこから現れた幻影ではない本物のピジョットが紅蓮をその身に巻きながら槍の様に一直線。
 やがてそれは氷結の執行者の胸元へと飛び込み―――突き刺さる!

>>氷結の結界一同

5ヶ月前 No.517

わんます @onemass ★Android=7T2FotI44G

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5ヶ月前 No.518

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_OlE

【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール → 航路(ルート)73 キラーディンゴ諸島】

「ギィィィィィィィやぁぁぁぁああ!!!!しぬ!!!!しぬしぬ!!!しぬゥゥ!!!!」

「あんまり大声出すんじゃねぇ!!舌噛むぞ!!」

 涙を洪水の様に流しながら舵輪にしがみつくデギン。
 さながら絶叫マシンの様相ではあるが、落ちるのも怖いが急速で上に昇るのもまた違った恐怖がある。

「オイオイオイ、早速おいでなすったぜ」

 筋肉ダルマのレオンが目の前の光景を見て呟く。
 屈強な甲冑をその身に纏ったナマズンの群れ、我々が知る限りでは見た事の無い個体であるそれだが、一度ラスト・フロンティアを死に物狂いで攻略したレオンにとっては懐かしさすら感じてしまう。
 二度と戻ってこないであろう地だと思っていたが、こうして見ると改めて実感する。
 自身の命すらを散らしかねない地へとまた足を踏み入れてしまった事を。

「あ、あんなナマズン見た事無いですよォ」

「そりゃあそうだ、フロンティアリージョン・・・・・!!!あいつらがこの砂漠の海を生き抜く為に身に着けた姿なんだからよ……!!」

 操縦班の元へと迫りくるナマズンの一匹をその筋肉を携えた腕で制するレオン。
 強固な鎧故か、殴っただけでもジンジンと腕が響く。

「シルバァァ!!甲板の方は任せたぞォ!!!」

「わーってるよ!!おやっさん!!」

 コートの内側からボールを取り出し、パートナーポケモンたるハッサムを繰り出すシルバ。
 一匹、また二匹と射程に来たナマズンを鋼鉄の鋏で千切っては投げを繰り返す。
 それに加えてシルバ本人もその拳で付近のナマズンを叩き伏せていく。

「クソがッ・・・・・!!動きずれぇったらありゃしねぇな!!」

 たたでさえ重力に逆らいながら上昇していく船の上、それなりの機動性を持ち合わせているシルバではあるが、この環境下ではどうにも動きが鈍る。
 そうして手を拱いている内に、倒した数よりも襲いかかるナマズンの数の方が増えていく。
 ハッサムのフォローで何とかその体勢を保っているものの、少しでも気を抜けば瓦解しかねない綱渡り。

「ッが!!」

 刹那、シルバの脇腹を掠めて突進するナマズン。直撃は避けたが、その一撃で足元を崩し地面へ転がる。
 チャンスと言わんばかりに立ち上がろうとするシルバを目がけて降り注ぐナマズンの雨、早速訪れる逆境――――



 ゴガンッ!!!!!!!!!



 鈍く響く金属音。嗚呼、まさかやられてしまったのか、シルバ?




 ・・・・・・・・・・・・・。



 ――――否、シルバ達の間に割って入る様に現れたガブリアスと1人の少年が、迫るナマズンを一撃で叩き伏せた音!!!!!
 ガブリアスの鋭利なヒレの一振りで生じた風圧で付近を襲うナマズンを一掃させると、シルバと背中合わせで向かい合う。

「生きてる?」

「ヘッ、おせぇんだよ」


 口角を釣り上げながら笑みを浮かべ、その名を呼ぶ。


「エコウ!!!!!!!!!!!!!!」


 まさにその二人、命を共にする運命共同体。
 空を裂き揺れる帆船の上、唸る砂塵がなんのその―――!!!

>>ラスト・フロンティアALL


【世界線:本編物語 時間軸:過去】

【リュウト/カントー地方 ヤマブキシティ/ジャズ喫茶「シャイン」】

「…………………」

 エマに助け舟を出されたと思うが否や、とんだ痛いところを突かれるリュウト。
 彼女の推理は的を得ている、反論しようにも言い負かされるのは火を見るよりも明らか。

「ひゅうっ……ぴひっ……ぴょお〜……」

 故に、すっとぼける!!!
 口笛を吹きつつ(鳴らせていないが)エマから目を逸らす。
 逸らせば逸らす程に、エマのジト目が突き刺さる。

「・・・・・ハイ、エマさんの想像通りでございます・・・・・」

 そして、折れる。それなら最初からすっとぼけるな。

「しかしさ、この子・・・・・あ、ワボンって言うんだけどさ、すげえ食べるんだよ……そして俺、分かったんだ」

 エマの肩にポンっと手を置きどこか澄んだ瞳で語る。

「世界にはまだまだつええ奴がいる・・・・・だから、俺ももっと強くならないといけねえんだって……」

 何の話だ。
 そもそもコイツらは他にもまだ戦うべき相手がいるだろうに、フードファイターにでもなるつもりか。

>>付近ALL

5ヶ月前 No.519

わんます @onemass ★Android=7T2FotI44G

 ”砂漠の大瀑布に潜む神話の影”

 ”通称 冥府の番人クラーケン”

 ”照り付ける陽光さえも喰らう魔獣は、その身から常時焦熱の火焔を噴出している程のエネルギーを有した生命体と聞く”

 ”ラスト・フロンティアの台地への路、凡そ40通り。そのいずれもがフロンティアウォールという関門から派生するものであるが――――中でも最悪の時期と皆が頷くのは、密輸業者(スマグラー)の楽園たるキラーディンゴ諸島への路が拓ける悪季(チキンシーズン)の真っ只中である”

 ”何故最悪なのかって? 理由なんて明白なんだよなぁ”

 ”通り道が前述のクラーケンの住処な上に、そいつが飢えて飢えて飢えまくってるから!! キャホーーーー!! エモっ!! この神話超絶エモっ!! もはやエモエモのエモンガだわ!!”

(シスター・スターバックの航海日誌より)



【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール → 航路(ルート)73 キラーディンゴ諸島】

「何よりアホなのはだ」

「わざわざ、この、時期に、好き好んで、この、クソ砂漠の、クソ瀑布を登らざるを得ないアタシらのこった」

「いやいや。アホなのはアンタ一人だよセンチョ。わざわざ悪季(チキンシーズン)にフロンティアウォール登るなんざ、ナナの実をちらつかされたエイパムでも首を横に振るってモンよ」

「ならそのアホに付き合ってやがる我が副官殿は何なんだ? アホと心中目的のアホ以下のクソアホか?」

「わかってねぇなぁロージー。俺もベンもニキータも、アンタがヤルっていうから付き合ってんだぜ」

「アタシね、ホントこのハゲ好き」

「はっはっはっ……思いがけずモテちまった」

 うだつの上がらない中年同士の内輪話はどうでもいい。要は「この時期、このタイミングで、この腐れ砂遊びを続ければ今に碌でもない事になる」、と。ならばスコップだのバケツだのを片付けて砂遊びはおしまいにしよう、って、そうは問屋がオーロットな訳だ。

 何故か、って。
 顧みろ、この状況。
 バックドラフトだかフューチャーだかドクだかビフだか知らないが、今現在此処――――猛スピードで台地を目指し、「飛んでいる」船の上なのであるからして!!

「ゼェーハァーゼェーハァー……も……もうギブ……わたしはよく頑張りましたとも、ええ……」

「…………サブリーダー。……………………見た目ジョック……なのに体力はナードって…………サイアク」

 所詮、過剰に搭載した筋肉など実践的なものとは程遠い。ようやく垣間見せた「いつものホムラさん」の姿に妙な安堵を覚える同僚のカガリであるが、目下の問題はバッタバッタと足元に転がりの頭上を行き交いのと忙しない怪物ナマズについてである。姿勢を低くし、「んゃ」と鳴きホムラの傍らの冷却装置付近へと退散するカガリ。しかし懸念材料はそれだけではなく、インテリジェンスな彼女の脳内には更なる不穏の影の到来が――――

「……………………ねぇ、サブリーダー。…………聞いた事がある」

「ゼェゼェ。何ですか、またリーダーマツブサのありがたき言葉の引用ですか?」

「……違う…………ッッ。ラスト・フロンティアの…………或る神話について…………」



【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア】

【→機帆船マチルダ 甲板】

「オーーーーボウズ共。どうだどうだ、よろしくやってっか」

 のそのそと、相変わらずの締まらない様子で「同業者にして協力者、またはいけ好かない若造」たるマチルダ、もとい「砂漠の狩人」の膝下へと現れた我らが船長。が、その纏った雰囲気は、というか――――そもそも「纏っているもの」が違う。先程とは。往年の伝説的盗賊団、「砂漠の国のアリス一味」の制服たる小豆色のダスターコートに、物々しくも表情を隠す防塵仕様のガスマスク。と、それをかちゃりと外し額に掛けるや否や、くんかくんかと自身の腕や首筋を嗅ぎ始めるキャロル船長。

「しかしクッせぇなこれ……。いや臭ぇってそもそもアタシん臭いかこれ? 当時のアタシ使ってたヤツだし。参ったな」

「なぁ臭くねぇかこれ? いや自分の装備と考えると案外そうでもなく思えてきたな。いや結構結構……」

「冗談抜きに不潔な奴って、自分の臭いに気付かねぇしな。セフセフ」

 一頻り船員相手に勝手にくっちゃべった後、グビグビとヘビーラムをラッパ飲みしつつ、我が家と言わんばかりにマチルダの甲板を往くアリスガワ。ギャラドスの滝登りが如く荒々しく飛び、鋼鉄を纏ったナマズンすらもが行き交う垂直の船内。そこを難の苦もなく、茶の席の敷居でも跨ぐかの如く歩み進むその姿は、かつてとはいえ砂漠を股にかけた大盗賊の貫禄か。

 ”生きてる?”

 ”ヘッ、おせぇんだよ”



 ”エコウ!!!!!!!!!!!!!!”



「で、アタシも居んのよこれが」

 背を預け合う両雄の元に現れし、「大盗賊アリス」。武者震いの三竦みの図、かつての老獪な盗賊王、若く猛りし現役たる砂漠の仔、そして白鯨打倒の「最終兵器」とも称される少年の三人が集う。

「この時期は歴代最悪とも言われる悪季(チキンシーズン)。否応なしにもキラーディンゴ諸島に向かう航路を進んでるって訳だ。アタシらもテメェらもな」

「判んだろ、シルバ兄ちゃん」



「アタシらァ、クソバケモンの ”クラーケン” に喧嘩売らないかんのさ」



 その直後である。
 袂(たもと)に大地震すらをも巻き起こし、飛沫跳ねる砂粒でさえも凶器と為す程の大瀑布の最下層が盛り上がり、隆起し、火山噴火の如く、轟音と塵煙と共にフロンティアウォールの根本を割り――――



 ”冥府の番人” が、姿を顕した。



「敵襲ッッ!! …………!!? 敵襲ゥゥゥゥ!!」

「センチョ、来たぜ……!!」

「ロージぃぃぃ!! 流石にクラーケンが出てくるなんて聞いてねぇよ!?」

「んまぁ。流石悪季(チキンシーズン)ねぇ」



『ドラゴンポケモン ヌメルゴン』

『ラスト・フロンティアのすがた』

『タイプ:ほのお ドラゴン』

『 ”特殊個体” 』

『高さ 12800m 長さ 22400m 重さ 計測不能』



 ”ドラゴンポケモン ヌメルゴン”

 ”Another 2”

『 ”冥府の番人” クラーケン』

 もしくは

『 ”千頭の魔獣”』



 ずる、ずるりと驚異的な「大股」で大瀑布を登る巨大な――――巨大過ぎるがあまり、全貌を見渡せない程の影。高速で駆ける機帆船を追い抜き、それでもお釣りがきそうな程の馬鹿げた巨体、信じ難き神話の主。うじゃうじゃと伴う火炎に包まれた触手がかろうじて見えるものの――――全貌すらも明かさない程の大きさとは一体全体。

「知っているとは思うが。モビー・ディックからすりゃコイツでさえオヤツにすらならねぇ。アイツは ”惑星(ほし)” を喰うからな」

「で。今コイツに蹴躓いているようであれば、どうであれアタシらには未来はねぇって訳さ」

 これ、とアリスガワがシルバとエコウへと掲げて見せたのは、自身の左腕に装着した「はがねポケモン」の外殻でこさえられた、彼女の腕を覆い尽くす程に大きなツメである。

「シルバ兄ちゃん、どうだ。やってみっか、アタシと組んでよ。賽の目がどうであれ――――吉日は ”決心” のその瞬間よ」

「盗賊の七ツ道具が一つ ”砂上爪(ウェイビングスター)” 。勿論テメェらも扱い慣れてんだろ」

「あのデカブツを弱らせ、コイツでふん縛る。モビー・ディックを何とかしなきゃいけねぇんだ。クラーケンを持ち帰りゃあ ”ウルフ” のジジイも ”ガルガンチュア” を用意するこったろう」

 ラスト・フロンティア最大の文明国「ウルフランド」、そこに住む長老。そして「国宝」と称される「戦列艦ガルガンチュア」。かつて、の盗賊王が識る話ではあるが、現役のシルバとてよく耳に馴染んでいるだろう。しかし、アリスガワからすれば問題はこの少年だ。

「ボウズ。シルバくんからよく見初められているみてぇだが……大丈夫か? 振り落とされて泣いたりしねぇだろうな?」

 砂漠の狩人の期待を一身に受ける、若きエコウ。侮るかのように彼を一瞥するアリスガワであるが……

 何やら、彼は「よく似ている」。

「リュウト、……に何処か似てんな、ボウズ」

「まぁ、いいや。こっちの話だ。とりあえずは諸君――――足引っ張んなよ!」

 言うが早く、マチルダの甲板から勢い良く飛び降りるアリスガワ。はためくダスターコートの裾、再びガスマスクを装備し直し――――彼女の頭上へと驚異的なバランスで座するクチート。

「悪ィな、クラーケン。今回はテメェが餌さ」



>>付近ALL




【世界線:不明 時間軸:不明】

【フレア/カントー地方】



 GAME BOY



【色を失くしたマサラタウン】



 おーい! まて! ちょっとまちなさい! ▼

 ポケモンを もたないまま くさむらに はいると…! ▼

 って うん? なんじゃ、フレアか ▼

 なんじゃ、って ごあいさつじゃねェか オーキドじいさん ▼

 おまえさんなら ポケモンをもたずとも くさむらでも うみでも どこぞへいっても よろしい からのう! ▼

 はは… どうも おじゃまさせて もらうよ! ▼

 ふむ やはり かれに あいに きたのか? ▼

 あァ また、アイツと ▼



 しょうぶ したくてさ! ▼



 よォ げんきだったか? ▼

 →はい
 いいえ

 はは… オレも げんきだった かな? ▼

 でも ソラがな まだな ▼

 でもな トーガって ともだちと リュウトって ともだちと あったんだ ▼

 たのしかったよ ▼

 ………………。 ▼

 えーっと あ、そうだ ▼

 ちょっと、いわせてもらうぜ アレ ▼

 おまえ、なまえ なんだっけ? ▼



 →じぶんできめる



 ”マサラタウンのレッド”

 ”Another 0(エトランゼ)”

『初代 マサラタウンのレッド』

 こと

 →レッド



 はは…… ▼

 だよなぁ、レッド ▼

 なんでかなぁ…… ▼

 おまえにあうと なんか いろいろ しゃべっちまって ▼

 ……………………。

 あいかわらず むくちなヤツ! ▼

 おまえさ、はい か いいえ か しか しゃべらない RPGの しゅじんこう みてーだよな? ▼

 →はい
 いいえ

 はっはっはっ いまのは おもしろかった かな…… ▼

 おまえが しゃべってるの バトルの ときしか きいたことない きが するんだが ▼

 まぁ、いいや ▼



「来いよ、 ”レッド” 」



【戦闘区間/色を失くしたマサラタウン外れ】

【 ”赤いの” フレア】

 VS

【 ”同じく赤いの” レッド】



 ”マサラは けがれなき いろ”



「引き分けが続いているけど」

「今回は勝てせてもらうよ!」

「行くぞ、ピカチュウ!!」



 はは…… ▼

 ようやく、まともにしゃべりやがった ▼



>>ALL

5ヶ月前 No.520

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_OlE


「なぁ今日も出たってよ……"路地裏の悪魔"が」

 ヒソヒソ……

「あァ……俺のツレもさっき身ぐるみ剥がされたって嘆いてたぜ」

 ヒソヒソ……ヒソヒソ……

「近づかないようにしようぜ……」

 パイラタウンに伝わる噂話。どうにも、路地裏に迷い込んだ者の金銭及び食料を狩る悪魔が潜むという話。
 とは言え、オーレ地方随一の治安の悪さを誇るこの街では日常的に起こりえそうな話であるが、この噂だけは何故か突出して街の人々に恐怖を与えている。

「……がじっ……ずるっ……」

 そして件の路地裏では、迷い込んだ者から奪ったオレンの実を齧る少年が1人。
 パイラタウンの外れに存在する所謂スラム街では行くあての無い子供たちが多く、その身を寄せ合って慎ましく暮らしているのだが……どうにもこうにもこの少年は一人である。
 そんな齢6歳程のこの子供が"悪魔"と謳われ恐れられているという、余りにも歪な光景。親の顔をも知らぬ少年が明日を生き抜くために行う略奪行為。この広い世界には、生まれながらにして幸せを享受できない者もいるのだ――――


【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール → 航路(ルート)73 キラーディンゴ諸島】

―――――「で、アタシも居んのよこれが」

「ゲェッ、出やがったなテメェ」

 マチルダの甲板での激戦、その須臾の間に現れたシルバの仇敵アリスガワ社長……いや、大盗賊アリス。集う3人。
 とは言え流石にこの状況、いつもの様に喧嘩を売っていられる状況ではないのは確か。さしのシルバも彼女の言葉に耳を傾ける。

 そして、出やる怪物。
 大瀑布の根元を穿ち、流砂を焼き、現れた"冥府の番人"。
 なんだ……なんなのだ、これは?悪夢の具現化か?兎にも角にも、これがラスト・フロンティア――――多数の死者を出すのも、納得のいく話だ。

「話にゃア聞いてた"クラーケン"か……、クソでけぇとは聞いてはいたが、いやはや……笑えねェ冗談だが、モビーディックの前座にゃあ相応しい」

 巨大、巨大、巨大が過ぎるぞ!!爆炎燃え盛るヌメルゴンよ!!
 もはや一介の盗賊が真正面から挑んで勝てるなどという幻想は塵にも等しい。それ程までの巨体、火炎。

「普段ならテメェと組むなんざ真っ平御免だが……そうも言ってられない状況だわ」

「いいぜ、賭けてやろうじゃねえか。アリスガワ、アンタの放る賽によ」

 ギリッと歯を噛み締めながらクラーケンを見据える。

――――「ボウズ。シルバくんからよく見初められているみてぇだが……大丈夫か? 振り落とされて泣いたりしねぇだろうな?」

「振り落とされそうになったらシルバが拾ってくれるから」

 呑気に腰に掛けた巾着から取り出したオレンの実を齧り、そう応える。
 先程はエコウがシルバの危機を救ったが、どうやらこの2人、互いに命を預け合う程の信頼を置いているらしい。

「?―――リュウト?」

 リュウトのanotherたる少年エコウ。当然の様に頭上にハテナマークを浮かべるが、それについては深くは追及することはなかった。
 腹ごしらえのオレンの実を食べ終え、じゅるりと腕で口を拭う、さて、問題はこれからであるが……。

「オーーーーーーイ!!!!!シルバ兄ィィィ!!!!!!!」

 操縦班の方から甲高く鳴り響く少女の声。
 数日は髪を洗ってないであろうボサボサな頭にゴーグルを掛け、ダボダボのタンクトップにこげ茶色のアフガンパンツを身に着けた、年頃の女の子がするような身なりではないが――――

「なんだァ!!モーガン!!」

 モーガンと呼ばれるこの少女。砂漠の狩人では普段はメカニックを担当しており、脳筋だらけの盗賊団に咲く頭脳のような存在である。
 ちなみにだが、今回の航海では船全般の整備をする整備班の1人として仕事を任せられている。

「ワタシの作った発明品ちゃん、使いたくないッスかァァァ!?使いたいッスよねぇ!!!!」

 シルバに向かってその発明品とやらがぶん投げられる。

「キャロルの船長が着けてる"砂上爪"と同じ物っス!!あ、でも、でも!!何と特別にシルバ兄用にちょろっと改造してある"ワタシ特製"盗賊の七ツ道具の一つッス!!!!ワタシが丹精込めて作ったんスよ!!それはもう恋人みたいに愛しくて最近まで一緒にそれと添い寝したりなんかもしてたんスよォ……将来結婚しようかなんて想ったりもした仲なんスよぉ……あァァ……思い出が蘇るっス……やっぱり渡したくないッス!!シルバ兄ィィ!!やっぱそれ返してほしいッスゥ!!」

「ハァっ!?いやテメェ今更何寝ぼけたこと言ってんだ!!??とにかく借りるからなコレ!!!」

「ア゜ッ"ぁ゜〜〜〜〜ッッ!!!!ワタシの発明品ちゃんッッッ!!!!!!がえ"じでぇッッ!!!」

 変態メカニック機械フェチ女を意に介さずに投げられた砂上爪をキャッチし、がちりと利き手である右腕に覆うように装着すると、そのままアリスガワに続いてマチルダの甲板から飛び降りる。

「エコウ!!後ろは任せるぞォ!!」

「了解」

 甲板の先端に鎮座するエコウとガブリアス。



「"りゅうせいぐん"」



 エコウの一声により、繰り出されしガブリアスの大技。大気圏からギラリと覗く岩石――――
 クラーケンに目がけて天より一斉投擲される隕石の数々を的確にその巨体に降り注ぐ!!

>>ラスト・フロンティアALL


【世界線:不明 時間軸:不明】

【クリス・レッドフォード/カントー地方/色を失くしたマサラタウン】

 モノクロの人影。彩を失った町の景観。
 それなりの趣があって、こうして見る分には良いものであるが、如何せんあまりにも異質過ぎる町、世界。
 "マサラタウンのレッド"のanotherの情報を追っている内に辿り着いたこの世界だが、恐らく何かがあるという確信めいたものは感じる。

「とはいえ、ポケギアも電波が通じないと来たか。教会との連絡も取れないとなれば少々厳しいが……」

「おいお〜い ▼
そこのにいちゃ〜ん! ▼」

「?」

 町内をうろついていると小太りのおじさんに唐突に話しかける。一体、急にどうしたというのだろうか。

「そのてに もってるきかい▼
 みたことねえや! ▼
 おっさんちょっと きになっちまってな! ▼
 こえかけちまったんだ! ▼」

「あぁ……これは」

 "ポケギア3.0"……クリス達のいる世界、つまりは本編の世界において最新機種とされて絶大な人気を誇る携帯端末。
 初代のポケギアはラジオ機能が目玉であったが、こちらの機種はなんと言ってもテレビを立体映像で映し出す事が出来る。
 いやはや、科学技術と言う物は目まぐるしく進化していくものなのだ。

「かがくの ちからって すげー! ▼」

 そう言い残すと小太りのおじさんは満足げにその場を去って行く。
 もしかしなくてもそれが言いたかっただけだろうとクリスは心の中で突っ込むが、まあそれはさておきである。

「お〜い、クリスち〜ん」

「シスター・イヴ」

 一旦別行動をしていたクリスの同僚のシスター・イヴが戻ってくる。
 褐色の肌と、流れる様に綺麗なブロンドヘア、ミニスカに改造した修道着という身なりに加えて軽いノリ。シスターの風貌と言うよりかシスターのコスプレをしたギャルに近い感じもするが。

「何か"マサラタウンのレッド"について情報は掴めましたか?」

「ぜ〜んぜん。みんな定型文みたいなのしか喋らねぇし〜」

 ムムムッ……と唸るクリス、どうしたものか。

 しばらくして、町の外れからドンッッ!!と響く轟音。熱き2人が激突する音。
 何の音だ?と、気になるクリスとイヴは外れへと向かうと草むらからその身を隠し、例の2人を発見する。

「ねねねっ、あれもしかしてフレアさんじゃね〜?」

「あぁ、確かシスター・ソニアのお師匠だったはず……私は直接話した事は無いが……」

 彼も確かにレッドその人であるが、気になるのは対峙するもう一人の存在。
 あれは……あれは、もしかして……。

「シスター・イヴ……」

「どしたんクリスちん?」

「私たちは、とんでもない場面に出くわしてしまったのかもしれない……」

>>付近ALL

5ヶ月前 No.521

ツバサ @th0md ★iPhone=BKcMc69Mnp

【サクラギ/ホウエン地方/ホロン上空】

サクラギ「よし、約束だかんね!」

ユウ「いや、そんな約束取り付けていいの!?」

ユウは終始ツッコミに回っていたがサクラギは御構い無しだった。

サクラギ「さてと、ユウ」

ユウ「な、何?」

サクラギ「コイツの事は任したぜ」

気を失っているサトシをもう1人の自分とも呼べる存在をかつての友のユウに託した。

ユウ「うん、それは勿論。大切な友達だからね」

サクラギ「それじゃあ仲良しこよしで」

グワシッ!

ユウ「え?」

サクラギ「2人を我らの拠点へシューーーッ!超!オウンゴール!」

ユウ「エェェェエエエ!?」

サクラギはサトシとユウを適当に投げ飛ばし空間へ投げ入れる。その先はサクラギが管理してる拠点につながっていた。

サクラギ「これで良し、さてと、そろそろゼロ達も終わる頃合いだろうし、氷結の結界にゲート開くかねぇ、そんじゃガイ!バイビー!」

そしてサクラギは氷結の結界にゲートを開き拠点への道を示し、もう一つ作り出したゲートの中へと飛び込んで消えていった

>>ガイ



【氷結/???/氷結の結界】

ー逝ねぇっ!ー

氷結は駆け抜けて口に含んだ氷刀をゼロの心臓に突き刺す!

だが、その前に

それよりも早く、ハヤトが放った一撃が氷結の心臓に突き刺さり、そして貫かれる!

ーーーーーーーーッッ!!ー

言葉にならぬ叫びをあげる氷結は貫かれた身体から黒ずんだ赤い液体が漏れ出す。そして、いつしか叫びは止み、ドチャリと崩れ落ちた。

ケンタ「終わった…のか…?」

ツカサ「どうやら、そうみたいですね。氷結の肉体は崩壊してます。もう動くことはないでしょう」

ケンタ「そうか…あー疲れた」

ツカサ「1番疲れたのは彼でしょうけどね」

ケンタ「そうかもね」

2人が見つめるはハヤトのために囮になったゼロ。決死の覚悟で挑んだ賭けに勝利した疲れからかゼロの出すオーラはすでに消えていた。一度深呼吸をしたゼロは氷結の亡骸を少し見る。死んだふりをしているのではないかと思ったが動く気配はない。どうやらツカサの言う通りもう動くことはないようだ。そのことに安堵しゼロはアオイの様子を聞く。

ゼロ「ツカサ、アオイさんは?」

ツカサ「今は眠っています。ですが帰って治療を受けた方が良いでしょう」

ゼロ「そうか…ミライ、ハヤト。助けてくれて礼を言う。それにお前達も。此処にいるみんな誰かが1人でも欠けてたら俺たちは死んでたかもしれん。ありがとう」

ゼロは再び礼を言う。が、ケンタ達は

ケンタ「気にするなよ。俺達は苛烈組の仲間じゃん。困った時は何とやらだ」

ツカサ「そうですよ。大事なのは行動する意志です。私はあなたの意志に答えたまでです」


戦いは終わり、あとは此処を抜けだすのみ。

そんな安心をしたからか。

だからこそなのか。

魂となった氷結の存在に気がつかなかった。

ーやるじゃあないか。この私を倒すとはー

ゼロ「な!?」

ケンタ「に!?」

ツカサ「そんな…こんな事は今まで一度も…!」

突如頭に響く氷結の声。誰もが驚き周りを見渡すが何もない。あるのは凍った氷結の亡骸のみ

ー残念だが此処は退こう。その前に置き土産を二つ置いていくよ。まず一つは断罪がかつて語った第3の目的ー



かつて断罪が語った第3の目的、その目的を語る。

ー我々の真の目的は真の監視者を探す事。真の監視者は世界を変える力がある。我らの頂点。偽りの監視者はそれを求めている。イレギュラーの中に真の監視者はいるのだー

ケンタ「偽りの監視者?」

ツカサ「………」

ゼロ「それが黒幕だというのか?」

ーそうだ。そしてもう一つのお土産は…ー

ツカサ「………!皆さん逃げましょう!」

ー此処でお前らの中に監視者がいるならば此処で凍結死してゆっくりじっくり調べさせてもらおうー

そういうと、氷結の亡骸から徐々に足場が凍り始めた。

今は氷結の亡骸から離れなければならない。その最中、亡骸の反対の方向に一つのゲートが開かれた。理由は不明だが今の逃げ道はそこだ!

>>ミライ、ハヤト

5ヶ月前 No.522

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx

【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール → 航路(ルート)73 キラーディンゴ諸島】

 まず、どうだ。
 この場を席巻せし、もはや物珍しくもない「伝説」の類。
 伝説の盗賊団に伝説の機帆船、伝説の魔獣にそれを育みし伝説の地。バーゲンセール、と称するのもおかしな話ではあるが、それにしても無数の「伝説」がたたき売りされているこの現状である。往年のロックバンドの復活、と「砂漠の国のアリス一味」の再結成を喩えたマチルダのエンジニアたるJBだが、その特徴的なモヒカンを櫛で整えつつ、未だ嘆くモーガンの隣へと躍り出る。

「おォ、モーガン嬢ちゃんよ。 "産み" の苦痛は俺にも判るし、切り離される子の行き先が気になンのも産んだ側の懸念としては自然なモンよ」

「しかしだ――――それ以上に。見てみたくねぇか……?」



「あの老獪な、それでいてまだくたばっちゃいねぇ "アリス" と、これからの盗賊達の明日を担っていく "シルバ" の共演が見られるンだぜっっ!!」



 盗賊の七ツ道具とも称される、「ラスト・フロンティアでの活動のパスポート」ともなり得る大掛かりな爪を携えたワイヤー機構「砂上爪(ウェイビングスター)」。この最終開拓地特有の生態系である「特殊なはがね」から造られたそれの用途とは、眼前に広がる鬱陶しい砂を掻く為のものではない。轟、と砂嵐を巻き込み、魔獣の触手へと落ちてゆくアリスガワの躯体。小指を握り、その機構を操作すれば――――怪物へと猛速を以って伸びたのは、屈強なワイヤーと連結したはがねの爪である。

「おォォいッッッッ!! 野郎共ッッ!!」

「今からこのクソデカブツを "巻く" !! 迫撃砲ブッ放して弱らせな!!」

 アリスガワの激も早く、機帆船キャロルの側砲から発せられるモンスターボールの数々。そこから現れし船員達の屈強なポケモンが幾多の触手へと掴みかかり、垂直の状態で暴れ狂う。最中、そのブランクを物ともせず、船長同様に「砂上爪」を操ってアリスガワとシルバの頭上を行き交う、ダスターコートにガスマスクを装備した二つの人影が。

「センチョ、クラーケンを持って帰んだな!? また前代未聞の試みだがよォ!!」

「オイ、テメェがシルバか!!? 若造が、未だに俺と会ったことがなかったのを感謝しとけよテメェ!!」

「ベン、やめねぇかコラ! 今はマチルダとの共同戦線の最中だぞ!」

「そうだねロージー!! シルバくんゴメンネ、これからよろしくね!!」

 機帆船キャロルの副官ことウォルフガングに操舵手のベンである。ジェットコースターを思わせる空力と猛スピードの最中、エコウの指示によって発せられた「りゅうせいぐん」に、ヒュウと口笛を鳴らすアリスガワ。

「お誂えじゃねぇか。おいシルバ、とりあえずこの隕石を足場に下ァ向かえ!! このデカブツの胴体で合流だ!!」

 じゃきん、と爪を構え、小指を曲げて機構を発射。隕石へと突き刺さるそれを足場に次々に大瀑布を落下し、怪物の袂へと目指す。全く、こんな空を覆う程の怪物を一体全体どう制し、持って帰るというのやら。

>>砂漠の狩人








 様々な弊害を巻き起こし、幾多の「アナザー・ワールド」を暗雲の渦中へと誘う弊害。その内訳とは実に様々なものがあれど……此処、「色を失くしたマサラタウン」にもたらされしそれは、どうやら特別に不可解なものであるらしい。

 長閑な風に揺れる草葉。
 ポッポやコラッタ達が草むらにて織り成す、微かだが確かに血潮の通った野生のやり取り。その、どれもが白と黒の2色に染められたモノクロの景観にて両者が躍る最中、突如として「竜巻」が、この田舎町を襲ったのであった。

 おおい! たいへんだぁ! ▼

 あの みょうなキンパツコートのもちこんだ あらしがくる! ▼

 "バグストーム" が くるぞ!! ▼



【時間軸:不明】

【世界線】

【 "クローム" がマサラの色を奪う事に成功した世界】



【カスミ/カントー地方 タマムシシティ/タマムシデパート】

「これで、これを、こう」

「ああ。こうする」

「で、こうして。こう」

「うむ……」

 ハナダシティジムリーダーたる「おてんばにんぎょ」ことカスミ、そしてニビシティジムリーダーの「かたいいしのおとこ」で知られる糸目のタケシ。トレーナー界隈では説明する必要もない程にビッグネームの両人であるが、こう。当大都会タマムシシティでのシチュエーションとしては、どうにも不可解な印象が否めない。

 デパート内にて釣り竿を握るカスミ。
 クソ真面目な表情でそれを見守るタケシ。

「あの金髪の男は、此処でこうしてミュウを釣ったって」

「国際警察の話が正しければ、その筈だな」

「――――な訳あるかぁっっ!!」



【フレア/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】



【THEME:https://m.youtube.com/watch?v=2vhYzgJRAZk



 ざり、と一歩。対峙し、踏み締める両者。
 また一歩。そして一歩。距離が近付くにつれ、「レッド」のピカチュウの頬袋から漏れる赤き電撃が、白昼の白黒を引き裂くように迸る。

 そして、ふ、と。
 瞬間的に掻き消える両者の姿。
 そして一呼吸置いて響き、地鳴りすらも生み出すその瞬発は――――共に、超超高次元の渦中にて発生しているものなのだと「判る」人間には理解出来よう。

 しかし、脳で理解出来たとて。
 この「場」に、どう追い付く――――!?

「はは」

「痛ェな」

 びゅおッ、と風を纒い、掻き消えていたフレアの躯体が現れる。着流しのあらゆる箇所を切り裂いた「目にも止まらぬ」戟の数々、特徴的なキャップで目元を陰らせたまま、レッドが――――「我々」も見た事があるであろう特徴的な指を差すポージングで以て、パートナーであるピカチュウへと指示する。

「究極護式(アルティメットスキル)」

「―――― "荷炎粒子雷砲(ボルテックス・イグニッション)" !!」

 大気がうねり、生ある生がざわめく。
 唸りながらも構え、その「熱雷」を全身へと溜めるピカチュウに対し、しかしフレアは未だに薄く笑みを浮かべたまま。

「よォ、ところでさ」

「その辺り、危ねェぞ」

「 "バグストーム" が吹く」

 自身の背後に居た「真実の聖地教会」の二人に気付いていたのか、ふと不穏な言葉を投げ掛ける。不可解な白黒の風景。その時、風が渦巻くのにも似た予兆にて――――俄に信じ難い事に、風景が「ドット」へと還り始めたのである。

>>クリス、イヴ

5ヶ月前 No.523

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx

【時間軸:BNWよりも前】

【世界線:懐かしき "ここ" 】



【レッド/カントー地方 マサラタウン/自宅】

 相も変わらず、長閑を絵に描いた如しのマサラタウン。「強き」を求め、求道……もとい愚道を追求すべく、こんにちもまた修行に励んでいるこの男。別次元たるマサラ第一高校の「燃やし」の先達にして、「素手でポケモンにも挑みかかる」最高級のバカのプライマルが一人。

 異名、レッド。本名をフレアと云う。

「上手くいかねェ」

 自宅前の適当な草原で寝転ぶ兄貴の姿に、彼の弟、ファイアが呆れたような目線を向ける。

「いっつもだよな、兄ちゃんのそれ」

「なぬっ!? お前なぁ、ひっさびさに兄貴が帰ってきたんだぞ!? そーゆー冷たい対応はナシだろ!」

 もはや風物詩と化した「兄の強さについて思い悩む一連のプロセス」であるが、確かに、まぁ、随分久しぶりに帰宅したこの風来坊にして身内な訳だ。肩を竦めると、起き上がった兄へとハグするファイア。

「はは。何だよ、らしくねェ」

「兄ちゃんよー、たまには弟として聞きたい冒険話もあるんだぜ? 今日はご馳走にすっからさ」

「わかった、わかったっつの!」

「いつもなら此処ら辺で誰かしらひょこっと現れるんだよな」

「例えばソラだ! あんにゃろ、まーた俺を "ポケモンに変身する薬" で弄ぶ気なんだ!」

「弄ぶ、ってなぁ。ソラ姉ちゃんはそんな感じでもないと思うけど」

「そうかなぁ? まぁいいや」



 瞬間。
 兄と弟の久方振りの団欒に割って入るかの如く、現れた男。



「やぁ。お二方」

「俺はクロームって者だ」



>>ALL

5ヶ月前 No.524

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_OlE

【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/フロンティアウォール → 航路(ルート)73 キラーディンゴ諸島】

 生まれながらにして持つ天賦の才、いわゆる天才という類の人種は少なからず存在する。
 信じられない話ではあるが、14歳という若さの少女モーガンは機械工学という分野(フィールド)に於いて、理解の範疇をも越える才を持っていた。
 物を作るという行為から得られる快感。ここまでなら並の開発者にでも解る範囲であろう。そこから発展して開発物の利用者が存在するならば、それこそ明利に尽きると言うものである……本来ならば。
 しかし、彼女の場合はどうか。
 初めて作った開発物に対して抱いた、情をも越えたロマンス。愛おしくて気が狂いそうな、忘れられないあの時の感覚。
 その瞬間から目覚めた、機械に焦がれる故の行き過ぎた対物性愛。

「う"ぅ"……ジョン先生ェ……」

 同じ船に乗り合わせる年長エンジニアJBに対して、尊敬の意を込めて"先生"付けで呼んでいるモーガン。

―――――「しかしだ――――それ以上に。見てみたくねぇか……?」

―――――「あの老獪な、それでいてまだくたばっちゃいねぇ "アリス" と、これからの盗賊達の明日を担っていく "シルバ" の共演が見られるンだぜっっ!!」

 失恋状態のモーガンを宥めるように諭すJB。
 確かに、確かにである。シルバという男は、行き場を失い呆然としていた自身の才を認め拾ってくれた言わば恩人だ。加えてオーレ出身の人間なら一度は耳にした事がある伝説的盗賊「砂漠の国のアリス一味」との共闘。
 むしろ、この大舞台で自身の発明品が使われると言う事は寧ろ喜ばしい事ではないか?渦巻く葛藤。いや、答えは決まっているか。

「ぐすん、それもそうっスねェ……!!あの大盗賊とウチの盗賊団の共演っスもん、ワタシの発明品ちゃんも喜ばないはずがないッスよね!!!」

 あくまで自分の意志というより、自分の開発品の意志を尊重しての決意。
 彼女らしいと言えばそうなのではあるが――――



 さて。共演、はたまた狂宴か。
 後に新たな伝説として名を刻むであろう戦いが、幕を開ける。



「あっちの船の奴らだったな、ヘマぁこくんじゃねェぞ!!」

 "砂上爪"を駆使しクラーケンへと向かうシルバ。
 その頭上を征くキャロルの船員、ウォルフガングとベン。かつての大盗賊の一味というだけあって、その俊敏性は衰えていない様子で一安心。

――――「お誂えじゃねぇか。おいシルバ、とりあえずこの隕石を足場に下ァ向かえ!! このデカブツの胴体で合流だ!!」

「おうよォ!!」

 短く返事をすると、砂上爪から放たれるワイヤーを隕石へと次々に突き刺し足場としながら、クラーケンの懐へ向けて忙しなく下へと降りていく。
 しかし、そう簡単に上手くはいかず――――悍ましく蠢く魔獣の触手の1つが、シルバの眼前へと肉薄する。


 次の瞬間、オンバーンに反響させた少女の大声が木霊する。


『シルバ兄ィィィ!!ワタシの発明品ちゃんの追加機能を説明し忘れたッスねぇ!!!」』

『砂上爪の掌!!そこから発生させている磁気エネルギー!!内蔵させたプラズマ機構から発する電離気体をそこにぶつけ、圧倒的な爆破力を生み出す……あのバックドラフト機構を元に考案した機能、その名も―――――』



『プラズマ式バックドラフト!!!!!』



 ドゴォォン!!!と掌から炸裂する豪快な爆破音。
 もろにその破壊力を食らった魔獣の触手は、一瞬にしてシルバの前から退く!!

「ヒュー、ご機嫌な威力だぜ」

 流石はラスト・フロンティアの"特殊なはがね"と言ったところか、砂上爪自体には傷一つ付いてはいないものの、これが並の素材だったとすれば腕ごと吹っ飛んでいたのではないかとゾッとするばかりである。

『その爆音の様子だと上手く機能したみたいッスねぇ!!補充したプラズマが尽きない限りはあと何発かは撃てるッス!!さぁ!!さぁ!!ワタシの発明品ちゃんをもっと活躍させるッス!!』

 体勢を立て直すと、シルバは再びクラーケンの胴元へと向かう。
 ワイヤーで隕石をつたい、迫る触手を掻い潜り、時には何度か爆撃を浴びせつつ辿り着いた魔獣の懐―――――

「さて、俺が一番乗りってわけだが」

 後へと続くアリスガワに向かって勝ち誇ったようにそう言い、クラーケンの躯体へと瞳を向ける。

「このデカブツとっつかまえて、今宵は祝勝会と洒落込もうじゃねェか!!!!」

 その姿、まさしく獲物を狙う"狩人"そのもの―――――!!

>>砂漠の国のアリス一同



【クリス・レッドフォード/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】

 目前で繰り広げられる赤と赤の衝突。余りにも別次元の戦い故に、肉眼で追う事すらも許されぬ神業の如き所作。
 こういった熱き戦いと言うのは得てして男性諸君は好きなものだが、肝心の女性であるイヴはやはり――――

「おおオォォっっっ!!??な、なにこれめっちゃカッケェじゃん!!てか動き見えねぇし〜〜!!」

 以外な程に興味を示していた。

「ともかく……フレアさんと戦闘しているあの少年と接触する必要がありそうだが、どうにも近寄りがたい雰囲気ですね……」

 自分達の都合の為にあの"漢と漢"の戦いを止めるなど無粋な真似はしたくはないと考えるクリス。


 が、しかし。


 突として、マサラタウンの町外れを覆う不穏な風――――
 嵐か?台風か?旋風か?風景を撒き散らしながら突き進む、あまりにも異質な光景。

――――「その辺り、危ねェぞ」

――――「 "バグストーム" が吹く」

「一体……何がッ!?何だと言うんですか……!?」

 やはり、この世界……どこかおかしい。次々とあふれ出る、不可解な要素。
 ただでさえ白と黒だけの世界に加えて「ドット」へと回帰していく景色。
 "世界統一協会"や最近動き始めた"神の還御"の連中が一枚噛んでいる可能性すら考えられるが……とにかく、今はあの嵐を凌ぐ事を考えねば。

「クリスちん!!あれどーすんだし!!?ぶっ壊すか!?!?」

 この脳筋褐色シスターは何やら馬鹿な事を言っているが、クリスはそれを止める。

「いや、下手に手を出すべきではないのは確か……!!とにかく今は、私に任せてください!!」

 クリスのスーツの胸ポケットから取り出された、まるでタロットを模したかのように作られた数十枚の"護符"。それを辺りに散りばめ、左手で印を結ぶ。

「上位護式」


「"信じる者に救済を(プロテクション)"」


 直後、2人を襲うバグの嵐。
 もしアレをまともに浴びていれば、彼らもまた「ドット」への仲間入りを果たしてしまう訳だが。

「あ、あぶねぇし〜……クリスちんサンキュー」

 ドーム状に付近を取り囲む様に展開されていた"護符"。
 その内部にいたクリスとイヴは何とか免れたものの、彼らの周りの景色はまさしく電子の海へと還っていた。

「ハッ……フレアさん達は……!!」

 この状況下とは言え、あの二人ならこのまま何事も無く戦闘を続行していそうな雰囲気であるが――

>>フレア



【ガイ/ホウエン地方/ホロン上空】

 奇妙な友情である。王として長らく責務を果たしてきたガイではあるが、こうして腹を割って話せる友人と言うのは実際はそうはいない。
 一国を治める者となって分かった。その席を奪おうとする人間や、王家そのものを崩落させようと目論む人間、ガイに近づく者はその裏で良からぬ策謀をする輩が多いのである。
 故に、彼が真の意味で信頼するにたる者は古くからの友人や、何の野心も無く自身に接してくれる苛烈組の面々に限られるのだ。
 フレアやトーガにソラ、過去の内乱で命を失った友、そして今回再開したサクラギとの別れ―――

――――「そんじゃガイ!バイビー!」

 短い時間ではあったものの、ガイにとっては大切な友人とのかけがえのない時間。

「あぁ、またな」

 サトシとユウを蹴り上げゲートへと消えていくサクラギ、そして訪れた静寂――――

 最期に、この男にはまだやり残したことがある。


【ハヤト/???/氷結の結界】

「どんなもんよ、この俺にかかりゃあ朝飯前ってもんよな!!」

 がっはっは!!と天狗になるハヤト。調子に乗るのはいいが、依然として結界内には不穏な雰囲気は残ったままである。

「でも、これで一件落着ね、よし……よし……」

 ミライも、それに釣られるかのようにしてふんすっと鼻息を鳴らす。
 すっかり勝利ムードに浸っている2人……くどいようだがこの結界、未だ不穏である。

――――「そうか…ミライ、ハヤト。助けてくれて礼を言う」

 ハヤトが生きてきた中で初めてであろうか、心から礼を言われるというのは。
 傭兵として、数々の戦地を渡り歩いてきた。暗殺の依頼も時にはあった。自身の命を賭けて、尚且つ他者の命を奪う仕事を遂行できたとしても、得られる対価は生活に必要な報酬と依頼者の吐き気がする程の薄ら笑い。
 時には何故、こうして生きているのだろう?と思った事すらある。だが、その度に自身とパートナーの鳥ポケモンを信じて孤高にも生き抜いた。

 そんな彼が、初めて感じる生の悦び。自分にも"仲間"が出来たという充足感。

「なんでだろうな、お前にそう言われるとなんかこう……目頭が熱くなるっつぅか……いや、わりぃ気にしないでくれや」

 どんなに報酬を重ねても手に入らないと思っていた物が、彼の目の前にはあった。


 直後――――、一同の脳に直接響く氷結の執行者の声。
 何故だ?奴はつい先ほどこの手で沈めたはず………!!

「ひっ……!!」

 真の目的を語る執行者、足場からは迫り来る凍結。
 ミライは思わず、悲鳴を漏らす。
 状況を察知したハヤトは、そんな彼女を抱えるように持ち上げ逃げ道を探る。

 絶望的な最中、突如として彼らの前に開かれたゲート。
 もしかして、これはチャンスなのか?

「何だか知らねェけど……!!あそこだ!!あそこに逃げんぞ!!」

 依然として詰め寄る凍結の波。必至に走る一同。
 このままではゲートに辿り着く前に全員揃って氷漬け―――――




 束の間、ハヤト達の頭上の空間にひび割れる亀裂。その隙間から外套をはためかせ降り立つ王族装飾の男。



「待たせたな」


 "ウルトラホール"経由で結界内に現れたガイ。
 言葉と共に、ガイは左手を前方に押し出し極光を盾のように展開。迫る氷を一身に受け止める――――!!


「ガイの旦那ァ!?」

「驚ている暇があったら早く行け。でないとお前達も巻き込まれるぞ」

「あ!?巻き込まれるって何を言って……!!」

「"この結界ごと"奴の亡骸を破壊する」

「!?」

 嘘やろ!?
 いや、確かにこの男ならば可能かもしれないが……。いや、しかし……。

「案ずるな、この程度では俺は死なん。……短い間だがお前やゼロ達と共に戦えたこと、嬉しく思う」

「この短期間でお前達は随分と強くなった。その先を見る事が出来ないのは口惜しいが、またいずれ何処かで会えるさ」

 右手でヒトツキを構えると、剣先に集約する七色の彩。対フレアの際にも見せた、ガイの本気の一撃。
 全ての平行世界から力を束ね、それを放つ渾身の技。

「クソがッ……!!行くぞォお前ら!!」

 その威力は先の戦いで知っている。巻き込まれれば当然、一同の命は無い。
 そもそもガイ自身もただでは済まないのではないか?という疑問。だが、今は進まねばならない、目の前の道を。
 ミライを抱えたハヤトは、サクラギの作ったゲートの前へと辿り着くと一度ガイへと振り向くが、すぐにまた向き直りゲートを潜る。



「"破界護式(アナザースキル)"」

「――――"世界の輪から外れた光(ヘイムスクリングラ)"!!!」



 瞬間、放たれる強大な光。やがてその光は結界そのものをベキベキと破壊していき―――
 やがて起きる大爆破。己を賭して放った一撃は、友らの命を救ったのだ。

>>付近ALL

5ヶ月前 No.525

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 【!警告!】

 【深刻なエラーが発生しています】

 【深刻なエラーが発生しています】

 【データ:SORA が 破損しています】

 【データ:SORA に 接続しますか?】

    ▼【はい】     【いいえ】

 ピッ

    ▼【はい】

 【データ:SORA に 接続しました】


 【データ:■■■■ が 破損しています】

 【データ:■■■■ に 接続しますか?】

    ▼【はい】     【いいえ】

 ピッ

    ▼【はい】

 【データ:■■■■ に 接続中……】


 【※※警告※※】

 【破損したデータ で ■■■■ に 接続 を 行えません】

 【破損したデータ で ■■■■ に 接続 を 行えません】

 【破損したデータ で

        ブチ、ブチブチッ

 【code:異■渡■ を データ:SORA に 使用します】




 【時間軸:BNWよりも前】 【世界線:懐かしき "****" 】

 【ソラ/カントー地方 マサラタウン/***の自宅付近】


 ――――俺は、何処に?

 雪山(ラナキラマウンテン)に居て、ある種の試練を挑まれていたはずなのに。
 気温が、空が、匂いが、何もかもが異なった場所に放り投げられたような浮遊感を感じる。
 そのことを知覚すれば、ぞわり、とポッポ肌が立ちそうになった。
 ばさり、と原型(フリーザー)の姿のまま、瞬時に場所を把握しようと、辺り一面を見渡す。


 見覚えのある草原/懐かしさを覚える草原。

 見覚えのない青年達/懐かしさを覚える青年達。

 見覚えのある存在/許してはならない存在。


 一気に飛び込んでくる情報。ずきずきずきずきと警告のように痛み出す頭。
 激しく止まぬ頭痛を無視し、無視できない存在――クローム――を見つければ――


   ぜ っ た い れ い ど
「“荒れ狂え、全てを閉ざす銀世界よ”!!」

 その存在に、銀世界を叩きつけようとした。

>>レッド(クローム)

5ヶ月前 No.526

ツバサ ★zTc8Lm4toD_keJ

【ゼロ/???/氷結の結界】


ゼロ「あのゲートは一体!?」

ツカサ「分かりませんが今はあそこへ逃げましょう!ケンタさん、アオイさんをお願いします!」

ケンタ「ラジャった!」

アオイをケンタに任せ、全員が走り続ける。しかし…

リオ(不味いぞ!このままでは間に合わない!)

ケンタ「そうかもしんないけど足止めたら確実に死ぬぞ!」

そのときだった

――――「待たせたな」


ツカサ「ガイさん!?」

ゼロ「どうやってここに…?」

ケンタ「って待った!結界ごと!?」

ガイの突然の登場に驚きを隠せなかったが更なるガイの提案に驚く3人


ケンタ「けど、あなたなら何とかなりそうだな…行くぞ2人とも!」

アオイを抱え先にゲートへと急ぐケンタ。だが、ゼロは続けて言ったガイの言葉に驚きを隠せなかった。

ゼロ「どういうことだガイ!?その先を見ることができないって!その言い方じゃまるで…!」

ツカサ「ゼロ!急ぎましょう!貴方が巻き込まれたらガイさんの行動が無駄に終わります!」

ゼロ「っく…!分かった…!」

ツカサに諭されゲートへと走り出すゼロ。

ガイを疑うことはない。彼ならやってくれるそう信じたからだ。

ケンタ「二人とも!早く!」

先にゲートを潜り抜けたケンタが手を伸ばす。ツカサはその手を掴みゲートへと入る。

ツカサが入った瞬間ゼロは後ろを振り返る。その偉大な男の背中を、最後に見るために

ツカサ「『兄さん!!』」

ツカサの叫びを聞いてツカサが手伸ばしたことを知るゼロ。その手を取りそしてゲートを潜り抜けたと同時に…

ゲートは閉ざされ、ガイの姿を見ることができなくなった。



【ツカサ/???/???】

ツカサ「無事ですか?ゼロ?」

ゼロ「ああ、助かった。それで此処は…?」

ケンタ「いやぁ…とんでもないとこみたいだぜ」

ゼロ「どういうこと…だ…?」

ゼロ達の目の前の光景は、異様な光景だった。

戦車やヘリ、武装した兵隊があちらこちらを歩いている。

戦場のど真ん中のようだがそれも違う。なぜならここには地平線はなく水平線が見える。

海の上に浮かぶ巨大な要塞。ゼロ達はその中心にいた。

ゼロ「なんだ此処は…」

ツカサ「どこかの軍隊の基地…でしょうか?」

???「ま、正解だよ。おっと、安心してくれ。此処にいるのは全員君たちの味方だ」

ケンタ「あなたは…」

シノザキ「俺の名前はシノザキ。此処の軍の管理や運営をやってる。んで、此処の総大将をしてるのが…」

そういうと突如シノザキとゼロの間にゲートが出現する。そこから現れたのが…

サクラギ「この俺、サクラギってわけさね。皆、よくあのゲートを潜り抜けてくれてうれしいよ」

しかしそんな優しそうな声もすぐに変わり…

サクラギ「それよりも、ガイの気配を急に感じなくなった…何があったか聞かせてもらえる?」

親友のガイの気配を感じなくなったことが気になるサクラギ。その答えをハヤトに求めた

>>ハヤト

5ヶ月前 No.527

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx



 静寂。



 暫しの、静寂。



「クローム?」

「兄ちゃんの知り合いの人か?」



 誰だっけ。
 あァ、そういえば、



 そういえば、コイツは――――



【クロ%#^ム/カ カン*@$$ ちほ】

【ぽけ##@んわ、】



【ポケモンワールド(?)】



【※所在地 不明】



「俺ごと "時を止めた" か、ソラ」

「 "極点凍結(アブソリュート・ゼロ)" ……ポケモンであるお前が護式を操る」

「随分と自然界から剥離した現象とは思わねぇか?」

「そういやあ――――赤子に還してやってお前の弟子は元気にしてたか?」



「まぁ、いいさ」

「此処に "最終兵器(ワールドオーダー)" というシロモノがある」

「あの時、お前が随分気にしていたシロモノだ」

「ご機嫌なオモチャさ。俺にとっても、お前にとっても、な」



「哀れな "あおいとり" よ」

「例えば世界の全てがお前の知らぬモノとして」

「お前は、そこで一体どのような演者となる?」



「あぁ、とにかくだ」

「最終兵器 "トラフィック・ジャム" により形作られた新しきこの "セカイ" 」

「楽しんでけよ」



「ヒャッハッハッハッハッハッ!!!!」






【致命的な変更を検出】

【Recovery:不可】



【フレア(?) ?????? ??】



【→ 選ばれし子供達 レッド】



【謎のデヴァイスを検出しました:名称、詳細不明】

【謎の生命体を検出しました:デジタルによって構成? ポケモンでも、ヒトでもない】



【 "選ばれし子供達" レッド】

 &

【 "パートナー" ソラ】



【 "選ばれし子供達" リュウト】



【戦闘区間】

【 "デジタルワールド" 】



 VS



「もう満身創痍といった様子だが」

「まだ立つのかい?」



【 "デジタルワールドの破壊者" エデン】



 "Brave Heart"
(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=0W-O11uqrT0)



 荒涼とした山々が、しかしその自然風景とは似つかわない「デジタル」の破片を先端から覗かせるこの「場」にて。装いも破れ、血塗れで地に伏せる少年と、巨大な「モンスター」を携えてそれを見下ろす少年。

「……当たり、めェだろ」

「まだ、……ソラはもう一段階 "シンカ" を残してる」

「それに……リュウトだって此処に来るんだ」

「はッ。最期にも相変わらずの仲間頼りかい」

「あァ……そうさ」



「皆がいてくれねェと……何も出来ねェんでな!」



>>「この世界の」ソラ、「この世界の」リュウト




【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

 モーガン女史の搭載した「改造」は頗る快調らしく、当「怪物の潜む滝」を下るのにも申し分ない威力を発揮している所在である。アクセルはベタ踏み、しかしクラーケンという名の対向車もまたブレーキを失くし、こちらへこちらへと襲い来る戦々恐々の状況を超え。新旧の盗賊二人は、やたらぬめつく灼熱の何かの背を踏むに至る。

「あのな、アタシにはブランクがあるし何より歳も歳だ。カワイソウな老人捕まえて俺が一番一番って大人気ねーんだよオメェー」

 誰が大人気ないだ。
 開口一番何に憤っているのかと思いきや、自身よりも先に怪物の本体に辿り着いていたシルバについてときたものだ。仮に自身が先に着いていたのならば、鬼の首でも取ったかのようにシルバを煽り倒していたに違いない。いや、話はそれどころではない。ウウ、と低い唸り声が薄暗い滝の下層にて響き渡れば、否応なしに此処が超超巨大サイズの怪物の懐なのだと理解させられる今時分。

「よし、とりあえず縛る準備だ。オメェは反時計回りのルートで行け。今日の占いではそれが吉らしい」

 ジンクスを信じないタチとは一体。
 シルバの文句を受け付けるよりも速く、両足首の機構を「がしょん」と鳴らすや否や、まるで荒波を進む水上スキーを彷彿とさせる動きで怪物の背を更に降りてゆくアリスガワ。盗賊の七ツ道具が一つ、「乱地機跳魚(バラクーダ・フープ)」。何をする気なのか未だに不明瞭ではあるが、この従来とかけ離れ、あまりにも巨大すぎる生物を囲って縛るなど一晩では済まないだろう。しかし――――老獪な船長は識っている。ガラル地方でも確認されている、この不自然な巨大生物の弱点を。

>>シルバ




【フレア/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】

 巻き上がる旋風。小規模な竜巻ではあるが……この「バグストーム」は確かにこの場の4人全てを巻き込み、通り過ぎた。真実の聖地教会出身の2名は、その敬虔さによってなのか直撃を免れたものの……問題は他のやたら赤い2名についてである。

 いやー どうも たたかいに むちゅうに なっちまってた ▼

 ………… …………………… ▼

 普段の赤さは何処へやら、俄に信じ難い事に、直撃を受けた両名は……形容が難しいが、やたら薄っぺらく単純な白黒の板構成……つまり、全身がドット絵と化してしまっている有り様であった。

 ところでおまえら、サンダーソニアの とこの やつらだよな? なに やってんだ? ▼

>>クリス、イヴ

5ヶ月前 No.528

シャーロット・A・ウォーターロード @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 【シャーロット・A・ウォーターロード/オーレ地方 ラスト・フロンティア/キャロル船内】


 <ひみつのちから>。
 それは、低確率で追加効果を与えるノーマルタイプの技である。
 追加効果は地形によって変化する。また、特定の場所で使用すると“ひみつきち”を作ることができる、不思議な技である。

 何故今、<ひみつのちから>について表記しているのかと言うと――――


『シャロ、流石に僕らが戦うのは難しいんじゃないかな…?ジャンヌだって慣れない場所で戦うのは、怖いと思うんだけど…』

『ソロは怖がってないで、力の継続をしてて!本当はボクだって行きたいけど、シャロの集中力が切れちゃうとジャンヌおねーちゃんが困るから、我慢してるんだよ!』


 ――――船内の一角に、<ひみつのちから>による力場(安置)を生成しているからである。

 その力場の中に、片膝をつき両手を祈るように組んでいる少女が一人。
 そして<ひみつのちから>を使用しているオンバーンと、少女を守るように少女の近くを歩き回っている色違いのニンフィアが居た。
 色違いのニンフィア――アルジェ――はリボン状の触手をぺしぺしと床に叩き付けながら言葉を続ける。

『ソロは<ひみつのちから>の展開をしなきゃいけないし、
 ライリはタイプ的に分が悪い。鋼タイプが飛び交う中でボクが行くのも良くない。
 そうなると戦いに行けるのはジャンヌおねーちゃんだけなんだよ!』

『そ、そうだけど。そうだけど……!』

『ソロの仕事はシャロが集中して体勢(スタイル)を使える環境を作ること!
 ボクの仕事はシャロに邪魔が入らないように戦闘態勢になっておくこと!
 だからソロ、がんばって!』

『!が、がんばる…!!』

 オンバーン――ソロ――は、応援を受ければ怯えながらも<ひみつのちから>の展開を続ける。
 そんな二匹のやりとりに反応せず、少女――シャーロット――は、祈るような体勢を続けていた。
 否、それは体勢ではなく体勢(スタイル)。

 ――――『流水輪廻(ウォータメタンプシコーズ)』。

 雨が降り、川を流れ、海へ繋がり、空へ昇り、雲が漂い、再び雨となるように。
 世界を巡る水は滞ることなく流れていくように、超遠距離だろうと自分とポケモンとを繋ぐ、シャーロット独自の体勢(スタイル)である。

 少女は少女なりに、戦うことを決めたのだ。
 たとえそれが、無謀なことだとしても。/戦力外であると分かっているとしても。
 そもそも後方支援(水の補給要員)として乗せて貰ったんだろう、というツッコミはきっと誰かがしてくれるだろう。



 シャーロットの指示を受け、狂宴が開催されているクラーケンの胴元へ向かう水流が一本。
 ――アクアジェットで触手の上を駆けるダイケンキ・ジャンヌである。

『シャーロットに頼まれたんだ。私だってやるときは、やらなければな』

 駆ける、かける、カケル。
 ラストフロンティアに似合わぬ水流は、伝説を求める者達と合流できるか否か――

>>付近ALL

5ヶ月前 No.529

aki @asynchro73 ★iPhone=YbNLcMfsRK

 此処は我々が知る世界か、否か。

 その答えは最早『この世界』で探すしかなく――――


 【ポけモnworl$%%^//.#】

……………………

 【"デジタルワールド"】


 【 "選ばれし子供達"リュウト/???/???】

 「わりぃ!!思ったより手こずっちまった!!」

 赤い恐竜型の"モンスター"を引き連れ、ゴーグルを頭にかけた白いパーカーの少年が遅れてこの場に姿を現す。
 傷だらけのレッドとソラを見るに、戦闘は佳境に入っていると考えられるのは想像に容易い。

「エデンっ……!テメェ、よくも俺の仲間達を……」

 強大な敵の前に、震える足。怯えているのか、それとも武者震いか―――
 首に掛けているデヴァイスが、敵へと立ち向かう少年の"勇気"に呼応するかのように眩く光彩を放つ。

 またたく間に、少年のパートナーに身にまとう夥しいデータの数々。やがてモンスターは、徐々にその姿を変えていき――――"進化"を果たす。

「多分、俺ら一人一人じゃお前にゃあ敵わねェ……でも」

 エデンの前に立ち塞ぐように佇む、騎士の様な姿に変貌を遂げた赤きモンスター。その威厳を放つ眼差しは「デジタルワールドの破壊者」を確かに捉え―――

「レッドやソラ……そして俺の相棒とで力を合わせりゃあ!!何だって出来んだ!!」

>>レッド、ソラ、エデン



【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

「おっと、思わぬ伏兵ってところか」

 彗星の如く天駆ける流水。
 見慣れないダイケンキの姿。おそらくキャロルの乗組員のものであろうか、この砂漠の大海に於いて水の存在という物は見るだけでも斯くも癒されるものだ。
 とにもかくにも、今は一人(一匹)でも多く戦力がいてくれのは素直に助かる。

 そうこうしている間にも、クラーケンの懐にてアリスガワと合流。

「ケッ、言い訳並べてねェでさっさとやるぞ!」

 普段のシルバならもっと散々な言い草で返してきそうなものであるが、共同戦線を敷いている今では"比較的"マイルドな口調である。無論、当社比だ。
 しかしまあ、ここまでも巨大な生物の上に立つというのは初めてだ。尤も、最初で最後であって欲しいものだが後に控えるモビー・ディックはこれすら凌駕するというのだから世界は広い。

―――――「よし、とりあえず縛る準備だ。オメェは反時計回りのルートで行け。今日の占いではそれが吉らしい」

 シルバが言葉による返答をするよりも先に、行動を始めるアリスガワ。

「チッ」

 アリスガワと同様に、両足に装着していた盗賊の七ツ道具「乱地機跳魚(バラクーダ・フープ)」を使い滑走、彼女の指示通り時計回りを進む。
 そのうえ更に「砂上爪」を装着している右腕を身体より背後に回し、炸裂するプラズマ式バックドラフト。今回は爆破を最小限に抑え且つ爆発の炎を絶やさない事で、その勢いを推進力として加速―――
 ターボエンジンが唸りを上げる暴走車の如く、シルバは魔獣の荒野を突き進む。少なくとも、この加速ならば多少なりとも時短が可能であろう。

「テメェの作戦が通用するかは分からねぇが……今は信用しといてやるよ、大盗賊のアリスさんよ」

 今まで激しく罵り合って来た相手だが、アリスガワの盗賊時代の伝説からその力量を認めているが故の信頼。
 この男の柄では無いのは確かだが、今は仇敵である女のプランを信じるのみ―――

>>アリスガワ、ジャンヌ(シャーロット)



【クリス・レッドフォード/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】

「ちょ、ちょっち待ち!フレアさん何その姿!!?ウケる!!」

 自体を全く深刻に感じていなさそうに、全身ドットへと姿を変え喋り方もどこかおかしくなっているフレアを指差し笑う阿呆シスター。そんなにウケる要素あったか。
 一方で次々と起こる不可解な現象に、クリスは頭を悩ます。まさか、あのバグの嵐にここまでの作用があるとは。そもそも彼らが元の姿に戻れるかどうかが分からない時点で、笑いごとではない。

―――――ところでおまえら、サンダーソニアの とこの やつらだよな? なに やってんだ? ▼

「え、ええまぁ・・・・・一応、教会の方から"マサラタウンのレッド"のAnotherの調査という名目で遣わされていまして……」

 そうしていたら、この世界に迷い込んでいたと。
 結果的に興味深い存在に出くわしたとは言え、更なる謎が増えてしまったが……。

「……あ、申し遅れましたが私は真実の聖地教会の修道士クリス。こっちの馬鹿はシスター・イヴです。フレアさんの事についてはシスター・ソニアから予てお伺いしています」

「馬鹿じゃねぇ〜〜〜〜〜!!し!!」

 とりあえずこうしてフレア達に接触出来たことは大きい。聞きたい事は山ほどあるが、ここは単刀直入に一番の疑問をぶつけるべきか。

「私が知る限りでは、この様なモノクロの世界は観測した事が無いものですが……フレアさん、貴方何か知っていますね?」

>>フレア



【ハヤト/???/???】

 見慣れない景色。
 要塞の中であろうか?付近にいる武装兵や戦車の類が、皮肉な事に少年の傭兵としての記憶を想起させるようであるが……。

 一波乱あったものの、一同はゲートを潜り命からがらながらも生還を果たした。

「ハァッ……クソッ……!!」

 ぜいぜいと息を切らし仰臥する。
 あの一瞬、ハヤトは確かに勝ちを確信していた。故に起きた慢心。トドメを刺さなかっばかりに、結果としてガイが犠牲となって皆を逃してくれた。
 自身の至らなさを責める。折角出来たと思っていた仲間と言える存在が、この様な形で目の前から消えてしまうなど―――

「ハヤト……」

 不安定な精神に陥っているハヤトの右手を、ミライはそっと握る。

「……スマン、ちょっと取り乱してたかもな」

「ううん、いいの……、いい……」

 ゆっくりと立ち上がり、しっかりと前を見据えると同時に以前フレアから譲り受けた帽子を目深に被り直す。

――――「俺の名前はシノザキ。此処の軍の管理や運営をやってる。んで、此処の総大将をしてるのが…」

――――「この俺、サクラギってわけさね。皆、よくあのゲートを潜り抜けてくれてうれしいよ」

「シノザキの旦那・・・・・と、サクラギの旦那……か。あのゲートがなけりゃあ今頃俺たち全員、どうなってたか分かったもんじゃなかった。すまねぇ」

 地面に吸い込まれるかのように、頭を下げる。
 初対面にも関わらず、その充分に感じられる強者の資質。ガイやフレアと同格の力を持つであろうその男。

――――「それよりも、ガイの気配を急に感じなくなった…何があったか聞かせてもらえる?」

 「……最期の最後で、執行者の野郎が決死の一撃をかましてきた」

 ゲートへと逃げ切る寸前に氷に追いつかれかけたが、ガイが救ってくれた事。
 結果として、ガイがそのままどこかへと消えてしまった事。あの時の状況を、一字一句話す。

「……俺ァ自分の至らなさで目の前から仲間を失うなんてのは、もう二度と御免だ」



「だから……俺は、もっと強くなる。仲間を傷つけねェ為に。それが身を挺して救ってくれたガイの旦那に対して、唯一出来ることだ」



 ハヤトは紛争地帯で子供時代を過ごした経験からか、強さばかりを求めてきた。その強さのベクトルといのは「生き残るためには強くあらねばならない」という独善的な物であった。
 が、今の彼は違う。「仲間を守るための強さ」――――それこそが彼の答えだった。

>>サクラギ

5ヶ月前 No.530

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 凍て付く世界。
 ヒトガタ/ポケモンである あおいとり は――――


【ソ**#$/カ&’(ト tiホ】


【ポケモンワールド(?)】


 ――――自然界を冒涜する。


「ッ、てめ、」

 片目の古傷がずきずきと痛む。頭の中がガンガンと警鐘が鳴っているかのように痛む。
 そんな体調の中、青い鳥はクロームと対峙していた。

 時の流れを停止させるという自然に逆らった現象と、その現象を起動させる為の“護式”。
 コトワリを冒涜するその行為は、青い鳥の身体にダメージを蓄積させていた。

 ――こえが、でない…っ!!

 喉が何かでせき止められているような、喉奥がまるで凍て付いてしまったかのような。
 自分の意思を声と言う音にする術が、阻まれる感覚。
 それでも青い鳥は、無理矢理声を出そうと足掻く。

「おま、え、、を、ぜっ、っ、た、い、ゆる、さな、い……っ!!」

 ――――お前を、絶対許さない!!

 ポケモンが護式を使って何が悪い、だとか。
 弟子(あの子)のことをお前が言うんじゃねぇ、だとか。
 思っていること/思ったことは沢山ある。その中で絞り出した言葉(こたえ)は――『怒り』。

 冷気を司る青い鳥は、今、怒りという名の焔に身を焦がしそうになりながら。
 クロームに対し再度攻撃を仕掛けようと動くが――

 ――――――「例えば世界の全てがお前の知らぬモノとして」 「お前は、そこで一体どのような演者となる?」

 ――――――「最終兵器 "トラフィック・ジャム" により形作られた新しきこの "セカイ" 」 「楽しんでけよ」

 ――――クロームの手によって、“セカイ”へと叩き落されるのだった。




【ポke)’++*?_}ノレ ド】


――――――――――――――――――――――――――――



【 "デジタルワールド" 】

【 "パートナー" ソラ/????/????】


 ――――「もう満身創痍といった様子だが」 「まだ立つのかい?」


「あたり、まえだ……っ!!」

 [デジタルワールド]を破壊しようとする相手に対し、吼えるように意志を示す「モンスター」。
 背中から青い翼を生やしたヒトガタの「モンスター」は、よろよろと起き上がりながらパートナーである少年の元へ向かう。

 ――――「まだ、……ソラはもう一段階 "シンカ" を残してる」 「それに……リュウトだって此処に来るんだ」

 ――――「わりぃ!!思ったより手こずっちまった!!」 「エデンっ……!テメェ、よくも俺の仲間達を……」


 パートナーである少年――レッド――の心は折れていない。
 仲間であるリュウトと、その相棒もこの場へ来ることができた。

 「レッドも、仲間達も、デジタルワールドも、破壊されてたまるか……っ!!」

 レッドを助け起こしながら、決意を、勇気を言葉にする。

 青い鳥は、[デジタルワールド]の中でも異質なモンスターだった。
 自分以外に同族を見つけることができなくて。モンスター達から爪弾きにされていた。
 そんな彼女に出会い、手を差し伸べてくれたのが、レッドだったのだ。
 レッドの周りには多くの人やモンスターが集まって。
 独りだった青い鳥は、一人ではなくなったのだ。


 ――――「レッドやソラ……そして俺の相棒とで力を合わせりゃあ!!何だって出来んだ!!」

 リュウトの相棒が、“進化”する。
 その姿を眩しそうに見つめた後、青い鳥は翼をばさり、と力強く羽ばたかせた。
 そして、レッドに対し手を差し伸べる。

 「さぁ、レッド。俺達も――やろう。レッドとなら、俺は何処までも羽ばたいてみせるよ……!」


>>レッド、リュウト、エデン

5ヶ月前 No.531

ツバサ @th0md ★JsnUAILULK_pzR

【サクラギ/???/???】

ハヤトの答えを聞きサクラギは少し考え

サクラギ「成る程ね…。奴め…俺が蹴る前に約束を蹴りやがったか…しかしその意気だ。さて、んじゃま君達は医務室に連れて行こうかね、お仲間も待ってることだしね」

ゼロ「お仲間…?そうだユウは!?」

サクラギ「ご安心なされ。無事さね。ついでにサトシもね」

ケンタ「そうか…よかったぁ…」

サクラギ「じゃあ、医務室に案内するついでに色々話したいことがある。構わないかね?」

ゼロ「ああ。大丈夫だ」

サクラギとシノザキはみんなを医務室に案内する。


その最中に話すべきことを話すことにした


サクラギ「まず最初に謝ることがある。執行者や偽りの監視者にお前さんらが狙われたのは俺の責任だ。すまなかった」

ゼロ「サクラギの責任?」

サクラギ「偽りの監視者は、俺の知り合いでね。ソイツが執行者の親玉だ」

ケンタ「その名前は?」

サクラギ「残念だが答えられない。もし、答えたら…執行者達がお前達を襲ってきてそしてそのままあの世に行くかもしれないからね」

ゼロ「どういうことだ?」

サクラギ「偽りの監視者は元々俺と同じ別の次元にいた存在でね。俺の知る限り、奴の存在はごく一部しか知らないんだ。そして、俺はその知り合いの1人。奴は直接この世界に来ることはできない。だから奴は俺を利用して君達を襲わせた。なぜ襲えたのかは、俺は奴の存在を知っている。その存在を知ってしまったら俺と奴との間に繋がりができてしまう。そうなると俺を再びさらって執行者を作り出し、襲うかもしれないし。なにより、奴の能力により俺たちが無残に負けるからね」

ゼロ「だが、今の話し方だと、まるで知ってるかの様な言い方じゃあないか?」

サクラギ「ああ、だからあえて意識的に俺の頭の中にある奴の顔と名前を変えて君達に話してる。でも忘れるわけにはいかない。結構苦労するんだよねこういう思考するの」

ケンタ「ところで、その奴の能力ってのは?」

サクラギ「あらゆらものを消滅させる力だ。触れるもの、圧倒的な能力、力、何もかもだ。たとえばレーザーを撃って防がれたらそのレーザーは2度と撃てない。最近流行ってる小説とかであるチート能力があるだろ?それすらも奴に発動させて奴にぶつけてしまったら無効化してしまう。少なくとも俺もかなり無効化されてな。今着ているこの服のおかげで能力はある程度カバーしているって訳」

ゼロ「そんな力があるのか…」

ケンタ「つまりギアやバーストメガシンカもぶつけたら使えなくなる」

ツカサ「ところで無効化と仰ってましたが貴方はどれだけ無効化されているんですか?」

サクラギ「正直魔力はもうないし、今まで使えていたムゲンや鬼神とかも使えない。奥の手はあるけど使うわけにはいかないからね。一応対策は昔趣味で作ってたこの服についてるこの魔石。前の世界で、俺の魔力を込めていたからそれで対策してるけどね。でも使いすぎると魔石は無くなっちゃうから気をつけないとだけど」

シノザキ「俺は特殊な能力を持ってないからまだいいけど。サクラギはそれがなくなれば只の人になるからな」

ゼロ「しかし、その偽りの監視者はそんな力を持っているなら何故俺達の前に現れないんだ?」

サクラギ「奴は監視者の力を無理やり酷使してるからだろう。その反動だからかこちらへのアクセスが出来ないんだろう」

ケンタ「ところでさっきから監視者ってなんだ?さっぱりわからないけど」

サクラギ「監視者ってのは1つの世界に必ずいる存在。その能力は監視者それぞれなんだが、確実に言えることは監視者が消えると世界は滅びる。例えばRPGの主人公が死ねばゲームオーバーになるだろう?そうなったら、死んだ後の世界は見ることはできなくなる。そして世界は滅びる。更に困った事に監視者は誰なのかは分からない事が多い。それは自分が神の如き存在だと分かればイキがって世界を滅茶苦茶のする奴もいるからね。それを防ぐためだ。一応俺は訳あって自分が監視者なのは自覚してるけどね」

ゼロ「よくある敗北条件ってやつか?」

サクラギ「そういうことさね」

ケンタ「そうなると監視者って増えたりするのか?」

サクラギ「あるよ。監視者は増えたり減ったりするからね。例えばゲームの主人公が監視者とする。そこに依頼で護衛の人を守らなきゃいけないのに護衛が死んだらゲームオーバーってのがあるだろ?それと同じことが監視者にも適用される。それと、もし俺が倒れる事で監視者の力が別の人に移行されることもある。奴はそれを狙ったんだ。ただ、適性がないのか。それとも無理やり奪ったからか此処へ介入できないのはさっき言った事だね。そして、俺の監視者としての能力は過去の記憶の具現化。執行者は氷結を除いて、俺の記憶で会ったことのある奴を偽りの監視者は生み出してたのさ」

ゼロ「なるほどな」

サクラギ「君たちの案内が終われば俺は此処を離れて偽りの監視者と念のためガイの痕跡を探す。後のことはシノザキに伝えているよ」

ツカサ「纏めると


@偽りの監視者はサクラギさんの知り合い
A監視者が消えたら世界は滅びる
B偽りの監視者の能力はあらゆるものを消滅させる
C偽りの監視者はこの世界には来れない
Dサクラギさんの監視者の能力は過去の記憶の具現化
E監視者はだれだかわからないのが基本
Fサクラギさんは今後偽りの監視者とガイさんの痕跡の捜索


って事ですかね」

サクラギ「そゆこと…さて…そろそろ到着だよ。シノザキ」

シノザキ「あいよ。これをあげよう」

そういってシノザキは何かのカードを取り出す

ゼロ「なんだ?それ」

シノザキ「簡単に言えばIDカード。今回はサクラギの指示だから兵士は何もしなかったけど此処にいるときは持ってないと不審者だと思われるからね

ケンタ「よく考えた不法侵入だもんな」

ツカサ「奪われたらまずいのでは?」

シノザキ「その点は安心。一度登録したらほかのじゃ反応しない仕組みだから。はい、そこの二人にも」

シノザキはミライとハヤトにもカードを渡す。

シノザキ「サクラギも俺も君たちを信頼している。だから、その信頼の証として受け取ってくれ」

>>ミライ、ハヤト

5ヶ月前 No.532

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx

"レッドやソラ……そして俺の相棒とで力を合わせりゃあ!!何だって出来んだ!! "

"さぁ、レッド。俺達も――やろう。レッドとなら、俺は何処までも羽ばたいてみせるよ……! "



「さて――――当デジタルワールドの役者、もしくは有象無象の芥(アクタ)達よ」

「ならば始めようか……! 世界の命運すらも懸けた死闘を!」

「ゴチャゴチャうるせェ!! いくぞ、ソラぁッッ!!」



【致命的な変更を検出】

【Recovery:不可】






【 "立ち向かうもの" が顕現する世界】



【暁月 烈斗】

【杜王町 "壁の目" 付近】

【スタンド名:ブルー・バード】

破壊力:A
スピード:B
射程距離:D
持続力:B
精密機動性:B
成長性:A



「――――だァらららららららららららららららららららららららららららららららららららららららららららららァァァァッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」



 ド ギ ャ ァ ァ ァ ァ ー ー ー ー ン



 彼の「幽波紋(スタンド)」が、「ソラ」が放つ、目にも止まらぬ高速の乱打(ラッシュ)。或いは頬骨を砕かれ、或いは肋をへし折られ、「平穏を望む一会社員」の皮を被っていた悪獣、「楽園谷」の躯体が景気良く吹き飛ぶ。



「ばッッ……馬鹿なァァッッ!! キサマのスタンドは、僕の能力によって消し去られた筈……!?」

「わかってねェなぁ……。ハナッから理屈なんてカンケーなかったのさ。てめえの敗因……それはシンプルにたった一つッッッッ」



「てめえは "俺達" を怒らせた」



 ぴ、と人差し指で楽園谷を差す烈斗。
 自身のスタンドたる「ソラ」への、トドメたる指示。ざり、ざり、と息も絶え絶えに匍匐する楽園谷だが――――仁王立ちし、自身を見下ろす少年「リュウト」に対し、いよいよその化けの皮は剥がれ、激昂する。

「――――このクソカスのマヌケ共がぁぁーーーーッッ!!」



>>付近ALL




【ユキジ・アリスガワ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

「センチョもシルバも、上手く降ってったみてぇだな」

「そりゃそーだろォウォルフさん!! 幾らブランクがあろうがロージーはロージーだぜぇ!!」

「昔っからオメーの言葉には何の根拠もねえが、まぁウチのセンチョならな。やるだろうな」

 ワイヤー機構で飛び回りつつ、怪物の懐を目指し降りていった2名を見守るウォルフガングとベン。このチビに限らず盗賊の醍醐味、昔から根拠のない噂話や武勇伝の類はこの地の砂粒よりも大量に行き交っているものであるが……。

「そういやベン、 "ローズ" って奴を覚えてるか?」

「あァ? ンだよ藪から棒に。だいぶ昔に "ウルフェンシュタイン" の野郎とツルンでた奴じゃねえか」

「今はガラルでリーグの主催やってるらしい。随分な出世だがよ――――」



「ラスト・フロンティアのバケモノ達をバケモノたらしめる "キョダイマックス" 現象。ちと気になってな……」



 所は変わり、件のバケモノ「クラーケン」の袂。「乱地機跳魚」を駆使し、自身と並走するシルバに目を丸くするキャロル船長。



「まぁ、……共闘してる身だ。オメェは時計の読み方もわからねえのかとか、そういう事は言わんでおこう。アレだ。何か奇策があるんだろうお前さんには。そう思わねぇとな、やってられねぇ」

 また随分な無茶振りである。
 これなら大人しく罵られていた方が楽だったに違いない。何にせよ振られた手前、此処で何かしら手を打たねば「砂漠の狩人」の沽券にすら関わりそうな現状況。その時、流星を彷彿とさせる猛速で自身らと並走するダイケンキの姿に、再び目を丸くするアリスガワ。

「オメェはあの水娘ンとこのダイケンキか? 何でまた急に手伝いに……」

「あぁーーあのシャロめ!! 全く仕方ねぇ奴だ……!」

 と、チリーンを伴って上空から降りてくるもう一人。例のタロウ少年ことガーランド家の男だが、随分賑やかなヤマとなったものである。

>>付近ALL




【フレア/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】

 ああ なるほど ねぇ。 ちょうさ ちょうさ って、 ちょうさ されんの オレか。 ▼

 あのお騒がせシスターのところの組織ならば、「星の使徒」絡みの厄介事を抱えていても不思議ではない。そして「世界統一協会(ワールド・アソシエーション)」の暗躍……宗教家とて今は色々と忙しそうだ。

 しってる って いわれてもなぁ。 オレ、レッドと あそんでた だけだし。 とりあえず メシでもくいに いくから またな。 ▼

 まぁ、このすっかり胡散臭くなってしまった彼もまた、大人しく情報を出すつもりはないらしい。クリスの問いに対してはぐらかしつつ、妙なビープ音の足音を鳴らしつつ、やはり妙に軽快なビープ音と共に段差を飛び越えて逃げるフレア。追い掛けようと思えば追い掛けられるだろうが、そもそものこの不可解な世界における懸念すべきはフレアだけではない。

 ………… ………… ▼

 先程から無言でやり取りを聞いていた、謎大き存在であるもう一人のトレーナー、レッド。彼もまた、自分はここらでと言わんばかりに妙なビープ音を鳴らしつつ去ろうとするのであった。

>>クリス、イヴ

5ヶ月前 No.533

aki @asynchro73 ★iPhone=8a2VSZUiGr


【デジta"#463i=*??>】


【==#%$"&2……】


 移り行く"世界"

 不屈の心、黄金の精神。


―――――ダイヤモンドは砕けない


【東条 竜堵/杜王町/ "壁の目" 付近】

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………………

 対峙する、杜王町を脅かす脅威。
 烈斗の幽波紋(スタンド)『ブルー・バード』によって繰り出される鬼神の如き連撃。それにより吹き飛ばされたドス黒い『悪』が、学ランの少年『竜堵』の前へと倒れ伏す。

「言いてェことは……それで終りか?」

 焦燥からか罵声を飛ばす楽園谷を一蹴。

「出しな・・・・・テメーのスタンドを」

 ただでさえこの激闘の中でプッツン状態の竜堵だが、邪悪な存在とは言え無抵抗の人間をぶちのめす程その心は腐ってはいなかった。
 もっとも、楽園谷がスタンドを顕現させたその瞬間に―――――



 ぶちのめすッッッッッ!!!!!!!!!!



『ザ・ジョリー・ロジャー!!』


 竜堵の背後に現れし、屈強な幽波紋(スダンド)。
 烈斗の指示による『ブルー・バード』の攻撃と挟み撃ちをする様な構図で、繰り出されるラッシュ―――――!!!


『――――ゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラァァァーッッッッッ!!!!!!!!』


 ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!


『ゴラァァァァァァァァーーッッッ!!!!!』


 ド ゴ ォ ン ! !


>>烈斗&『ブルー・バード』




【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

「る……るせぇーッッ!!!間違えただけだっつゥの!!!変な邪推すんじゃねェ!!!」

 Uターン。
 罵倒されるでもなく、変に同情される。―――プライドの高いこの男にとっては却ってグサりと刺さる一幕である。
 筆者のミスを一身に引き受けてくれるシルバに対して、私も足を向けて寝ることができない。ありがとう、シルバ。フォーエバー、シルバ。

 ・・・・・気を取り直して、今度こそ「反時計回り」のルートへとプラズマ式バックドラフトを炸裂させ、前進。

「うぉいうぉいっ、またアッチの船の奴か」

 チリーンと共に魔獣へと降り立つ更なる助っ人に、目を見開く。
 打って変わって賑やかな様相となった魔獣の上だが、状況が状況なだけにパーティー気分ではいられない。

>>付近ALL


【クリス・レッドフォード/カントー地方 色を失ったマサラタウン/町外れ】

「待っ……」

 やはりと言うかこの男、何か知ってる素振りは見せるもののただでは情報を吐くつもりはないようだ。
 現在進行形で世界を蝕む異変についての鍵を握る男だとは睨んではいるもの、どうにもままならない。

「つか、あの足音なんか好きだわ」

「……今食いつくところですか、そこ」

 ビープ音に興味を示す脳内お花畑のイヴを他所にため息をつくクリス。

 そして、件のフレア以上に多くの謎を呼ぶもう一人の男。

「あっ、ちょっ、貴方は一体……」

 去って行く背中に声を掛けるが、返事がない。そもそもだが先程から彼は一度も口を開いていないのだ。
 無口なのか、単なるシャイボーイなのか―――――、その姿はもはや伝説として扱われるトレーナーの姿に酷似していたが、果たして。

「どうすっよ、クリスちん」

「……とにかく、一度元の世界に戻る算段を立てましょう」

 目ぼしい収穫はなかったとは言え、今後の方針自体は固まった。
 今度のアローラ出張では、レッドの"Another"の1人も現地に現れると報告書には書かれていた。そうなれば、彼の動向も探りを入れた方がよさそうである。

>>付近ALL



【ハヤト/???/???】

 ハヤトの決意を聞き入れ、医務室へと向かう一同。

「なるほどな……能力を無効化する上に、無効化されたら今後使えなくなっちまうと。これから監視者共と戦っていくならそこら辺の対策も考えねェとな」

 実際のところ、ハヤトの戦闘スタイルは護式へと頼りがちな面がある。
 鳥ポケモン単体の技で戦うことも考えなければならないが、対監視者との戦いに於いては少々力不足であることは否めない。
 頼みの綱であったガイも今は不在となれば、厳しい戦いになると考えるのが妥当だろう。

「サンキュー、シノザキの旦那。よく考えりゃ、こんなデッケェ要塞に無断で入ってりゃあ始末されても文句も言えないもんな」

 怖い事を言うな。

「ID・・・・・カード・・・・・?」

 IDカードを受け取った両名だが、ミライは一体なんなのだこれはと言った風に首を傾げる。

「このカードがなけりゃあ、此処には入れないみてぇだ」

「へぇ・・・・・???」

「つってもまぁ、信頼されてるってのも悪い気はしねぇな。改めてよろしく頼むぜ」

>>付近ALL



【ゼロ達がホロンへと出向いて数十分後―――】

【マナ・ミカナギ/カロス地方 ミアレシティ/路地裏】

「は〜い、ちょっとどいてどいて」

 薄暗闇の路地裏で大量の警官が見張りをする中、入り口付近に張り巡らされた規制線を掻い潜る白いトレンチコートを身に纏う国際警察の女性、マナ・ミカナギ。
 此処は以前、苛烈組+ハヤト達がホロンへと出向く為に何度か訪れた路地裏であるが―――、一体全体なぜこんなに警察が群がっているというのだろうか。

 複数に渡ってこの路地裏に大勢が入り込んでいったという近隣の住民からの通報。 心配して覗いてみれば突如現れたパルキアが空間を切り裂き、一同は現れた空間の裂け目の中に入って行ったという。
 あまりにも不可解な要素が多く、こうして国際警察まで出向いたというのだが……。

 マナの隣に立つスーツの青年、部下のアタラシが口を開く。

「今回のヤマが当たるといいんですけどね」

「そうだね。あ、タバコちょうだい」

「どうぞ」

 差し出されたケースからタバコを1本抜き取り、口にくわえるとライターで火を灯す。

「ハンサムのところはジムリーダーの紅蓮て子と組んでるらしいね。この間イッシュのポケウッド辺りで色々あったって聞いたし、この事件も牛歩だけどちょっとずつ真実に近づいてはいそうだね。あ、もう一本ちょうだい」

「……どうぞ」

「ガラルの……かくとうタイプのジムリーダーの子、名前忘れちゃったけど。私もその子に協力要請出したんだけど、蹴られたんだよね、まぁいいけど。あ、もう一本」

「…………どうぞ」

「もう一本」

「ペース早くなってる!!だから!!ミカナギさん吸い過ぎなんですってば!!タバコは!!お預けです!!」

「この仕事結構ストレス溜まるから……」

 むぅっ、とした表情でアタラシを睨むマナ。有能な捜査官であることには間違いないのだが……あまりのヘビースモーカー故に部下達から文字通り煙たがられる事が多々。


「……私の勘だけど。今回の件、何かが裏にいると思うんだよね。……世界の異変は交錯だけじゃない―――ってこと」

5ヶ月前 No.534

ツバサ @th0md ★JsnUAILULK_pzR

【ゼロ/???/医務室】

ゼロ「IDカードか…受け取らせてもらうよ」

サクラギ「ありがとさん。では、ご一行を医務室にごあんなーい」

ガチャりとドアを開けて中には入る。

医務室にしては結構広い。医務室なだけあり、ベッドもたくさん置かれている。

兵士もおらず、その中にいるのは1人だけ。そこにベットに腰かけている男がいた。

ユウ「あ、皆!」

ゼロ「ユウ!無事だったんだな!」

ユウ「うん、ガイさんやサクラギに助けられてね。みんなも無事でよかった」

ツカサ「そうですよ、ガイさんがいたとはいえ、心配したんですから」

ユウ「あはは、ゴメンね」

サクラギ「さて、ケンタ。アオイは預かるよ。治療魔法をかけるからね」

ケンタ「あ、はい」

サクラギ「よっと、ん?ほぉー…へぇ…なるほどね…」

ケンタ「ん?」

サクラギ「いや、何でもないよ。さてと…連れてくとしますか」

サクラギはアオイを抱えてシノザキと一緒に少し離れた場所へ移動する

ツカサ「そういえばサトシさんは?」

ユウ「あぁ…サトシは…」

ユウは視線を外し、ゼロ達はその視線を追う。そこには紫色の土管があった。

ゼロ「何あれ?」

ツカサ「英語でコンテニューと書いてますね」

ケンタ「なんか、どっかの番組で見たぞ…」

ユウ「まぁ、分かってるだろうけど…サトシは…」

その直後土管から一つの影が飛び出す!

サトシ「テッテレテッテッテー!私は…不滅だぁーっ!なんやかんやあって、この苛烈組のトラブルメーカー兼トラブルメーカー兼トラブルメーカーのお祭り担当のサトシ!堂々と復っ活!え?なんやかんやってどういう事かって?なんやかんやはなんやかんやです!」

ユウ「この通り元気だよ」

ケンタ「トラブルメーカーを3回も言ったぞ」

ツカサ「や〇やだって2回しか言わないのに…そんなに大事なことなんでしょうね」

ゼロ「大事にされても困るんだが…まぁ、無事だったんだな。サトシ」

サトシ「イエスッ!俺はこの通り元気百倍!勇気凛々よ!」

その言葉を聞きサトシに優しく微笑むゼロ

ゼロ「そうか…なら…ケンタ!ユウ!」

ケンタ&ユウ「イエス!マイロード!」

サトシ「えっ何?抱擁?恥ずかしいなおいってあらら…?ケンタは右腕?ユウ先輩は左腕?何故ミーはホールドされてるの?ワーイ?」

ゼロ「なぁ、サトシ。あの時言った事覚えてるよな?」

サトシ「あの時?」

ゼロ「大砲の時だ…。後で覚えてろよ…と」

サトシ「へ?あー!あったねーそれー。って、待って(はぁと)もしかして…今!?ナウ!?ナウイング!?」

ゼロ「そうだ!オメーのためにどれだけ苦労したか!言っとくがな、俺とミライの拳は痛いぞ!」

サトシ「え?マジで!?デジマ!?マジデジマ!?やだー!やめて!私に乱暴する気でしょう?ストレートど真ん中に!ストレートど真ん中に! お兄ちゃんやめて!わたし殴られる!自由を奪った状態で殴ろうとするなんて…やめろよ卑怯者!!」

ゼロ「カウント詐欺したお前には言われたくない」

サトシ「わーん!身から出た錆とはこのことかー!?」

ゼロ「覚悟はできてんだろうなぁ!?あぁん!?」

ゼロはヤンキーモード全開で腕をポキボキ鳴らす。



ゼロとミライ、今こそ報復の時。


次回、『サトシ、飛ぶ』


サトシ「待って!今の予告待って!?飛ぶ!?飛ぶって何!?」


サトシは…飛ぶ!!


>>ミライ、ハヤト

5ヶ月前 No.535

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_NtU

【ハヤト/???/医務室】

 別行動を取っていたユウの無事を確認し、一同は完全に再開を果たしたわけだが、わけだが……。

「……何やってんだァ?こいつは?」

 ポカーンと口を開けるハヤト。とうとう頭にまでバグスターウイルスでも感染したのか?といった面持でサトシをジト目で突き刺す。
 とは言え、この調子ならば心配するの無用であろうという逆に安心感が湧く。

――――「大砲の時だ…。後で覚えてろよ…と」

 その言葉と共にハヤトの後方から湧き立つミライの殺気。その隣では腕をボキボキと鳴らすゼロ。状況をまるで理解できないハヤトだが、まさか――――

「もしかして、あん時ぶっ飛んだきたのお前の仕業だったのか……」

 人間大砲―――かの有名な世紀末作品でお馴染みの歴史ある業だが、文字に起こせば倫理的にも問題が大ありだ。当事者であるミライとゼロからしたらたまってものではない。
 ていうか、こいつらはそんな無茶な事してぶっ飛んできやったのかよ!と心の中でツッコミをするが、この荒唐無稽な男(サトシ)を前にすればそのような突っ込みなど塵芥に等しい。

「……というわけだから、サトシ」

 ゴゴゴゴゴという擬音さえ聞こえてそうな殺気を纏ったミライ。顔は笑っているが心は笑っていない。その姿、まるで引火寸前のダイナマイト。
 ミライの両の手から放たれる数多の糸が、ケンタとユウにホールドされているサトシへと捉える。普段人形を操る時に使うが、こうして人間やポケモンに向けても簡単な操作が可能である。

「……どうされたい?さっき見かけた戦車の砲弾にでもする?兵士の方たちのところに生身で特攻させるのでもいいよ」

 指をキリキリと動かす度にサトシの身体が意志に反して動き、ぎこちないロボットダンスの様に辺りをくるくると一周させる。
 というか、言ってる事が鬼か。

>>付近ALL

4ヶ月前 No.536

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 移ろう世界。映ろう世界。


 【Recovery:不可】
 【Recovery:不可】
 【Recovery:不可】

 【Recovery............


 次に映すは、――――“傍に立つ(Stand by me)”/“立ち向かう(stand up to)” 存在が顕現する世界。


 【幽波紋(スタンド)名:『ブルー・バード』/杜王町 /"壁の目" 付近】


 ――――「ばッッ……馬鹿なァァッッ!! キサマのスタンドは、僕の能力によって消し去られた筈……!?」

 楽園谷の言葉に『ブルーバード』が言葉を返すことは無い。
 何故なら、「ソラ」は烈斗の傍に立つ(Stand by me)――幽波紋(スタンド)であり、相手に対する言葉は既に烈斗が放っているからである。

 ――――「てめえは "俺達" を怒らせた」

 言葉と共に示される、トドメの指示。
 共に戦う竜堵と、竜堵の幽波紋(スタンド)『ザ・ジョリー・ロジャー』と挟み撃ちをするような構図で、ラッシュを繰り出す。
 『ブルーバード』の重い拳が、全て乱打(ラッシュ)として「楽園谷」の躯体に叩き込まれていく。

 『――――ラララララララララララララララララララララララァアアアアアアアアアアアァァァッッッッッ!!!!!!!!』

 ―――― 『――――ゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラァァァーッッッッッ!!!!!!!!』

 乱舞する拳。尽きぬ猛攻。二人と二つの存在は、独りと一つの存在(あく)を粉砕するが如く叩きのめしていく。
 引かれ合った幽波紋(スタンド)の戦いにまた一つ、決着が付くことだろう。

 >>烈斗、竜堵



 その姿/世界を、まるでTVを視聴するかのように見ている存在が一つ。

 [“それ”は、俺なの?]

 [“その姿”も、俺なの?]

 [俺は、どの世界でも、“彼”の傍に居ることが出来ていて]

 [なら、今の俺は?――――記憶が定かでない、“彼”の傍に居ない俺は?]

 多世界が爪を立てる。今にも崩れそうだった精神に、爪を立て傷を負わせていく。

 【己が何者かと見失い苦しむ症状。その症状は――――自己喪失(Identity crisis)】

 【蒼き鳥は、移ろう世界へと墜落していく。多世界に、爪立てられ、翼を□がれそうになりながら】

4ヶ月前 No.537

シャーロット・A・ウォーターロード @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 【シャーロット・A・ウォーターロード/オーレ地方 ラスト・フロンティア/キャロル船内】

 少女は祈る。己の大切なもの(ジャンヌ)が戻ってくることを。
 少女は祈る。微力ながらも、この状況を打開する力となれるように。
 少女は祈る。――――その身が、砂漠の灼熱に晒されそうになりながらも。

 流れる水は、滞ることなく巡り行く。
 『流水輪廻(ウォータメタンプシコーズ)』は、超遠距離だろうと己とポケモンを繋ぐ体勢(スタイル)。
 指示が届かぬ遠距離だろうと、己とポケモンを繋ぎ動けるようにする為に。

 ――――彼女は今、極限までジャンヌと“キズナ”を繋げているのだ。

 一歩間違えれば、パートナーと共に死へと真っ逆さまに落ちる極限の体勢(スタイル)。
 それでも、それでも――――少女は、祈るのだ。


 【ジャンヌ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

 ――――「オメェはあの水娘ンとこのダイケンキか? 何でまた急に手伝いに……」

 『あの子なりに、力になりたいと願ったのさ。だから私は、それを叶えに来ただけさ』

 ヒトの言葉をヒトの声で話すことが出来ないダイケンキ(ジャンヌ)は、ポケモンの言葉のまま言葉を紡ぐ。
 言葉が通じなくても構わない。ポケモンの言葉が分かる人間(ヒト)など、あまり居ないのだから。

 『何処かで見た顔も居ることだ。あの子の願ったなりに、微力ながらも力を尽くそう』

 水流(アクアジェット)を発動させたまま、ジャンヌは駆ける。
 このヤマに集った者達が、どのようにこの苦難を駆け抜けるのか。
 この苦難に対し、シャーロットと自分達がどのように乗り越えていくのか。

 ――――それはまだ、分からないことである。

 >>付近ALL

4ヶ月前 No.538

ツバサ @th0md ★JsnUAILULK_pzR

【サトシ/???/医務室】

サトシ「待って!ミライちゃん怖い!実際コワイ!」

ユウ「笑顔は本来攻撃的なアレでアレだからね」

ケンタ「ユウさん、暢気っすね!?っておわっと…」

サトシ「ピー!カガー!あーやだー操られてるー!薄い本みたいにされるー!」

ゼロ「いや、しないから」

ユウ「へー、人も操れるんだ。これをうまく使えばワイヤーアクションにも活用できるかなぁ?となると操り人形をテーマにした話ができそうかも…」

ケンタ「ユウさん。仕事から離れて離れて」


――……どうされたい?さっき見かけた戦車の砲弾にでもする?兵士の方たちのところに生身で特攻させるのでもいいよ――


サトシ「まって!そんな格ゲーみたいにデストローイされるの!?ええと、あ、そう!フハハ、実は俺は断罪だったのだ!」

サクラギ「あ、そいつサトシだぞッ☆」

サトシ「もうひとりのボクゥウウウウウ!?!!?」

サクラギ「別にええやん。拷問されるわけでもなし」

ツカサ「そうですよ。拷問なんて…フフフ…死んだ回数ナンバーワンの私は嫌という程知ってますよ」

ゼロ「どんなのだ?」

ツカサ「薄い竹べらを爪の間に…」

ケンタ「ヤメロォ!」

ツカサ「では、麻酔なしで歯のすべてを…」

サトシ「ヤメロォ!」

ツカサ「ならば…」

ユウ「もういい!ツカサさん!もういいから!!」

ツカサ「えー?別にいいじゃないですか。あの世行きの原因も圧迫されてつぶれたり、敵に裂かれたりそのまま亡くなったままお…」

ケンタ「もういいって言ってるだろ!」

ゼロ「よし、ミライ。先にサトシをぶん殴るのは譲る」

ユウ「え!?サトシから行くと思ってた」

ゼロ「少し考えたんだが…こういうのはレディーファーストというのがいいだろうからな」

サトシ「殴られる順番がレディファーストで決まるってのはアレだと思うんですけど!?」

ゼロ「いいじゃあないか…だから…」

ゼロはギアを発動し右手が紫色に光る

ゼロ「俺は…全力で行くためにチャージする」

サトシ「まって!やべーじゃん!!溜め攻撃とかヤバイって!!!」




慌てるサトシ。そんなままゼロは右腕に力を込めている。

ゼロの拳の威力はどうなるのか?

ホームランコンテスト、サトシ編

ご期待ください

サトシ「何それ!?」

マグロ、ご期待ください

サトシ「マグロ関係なくない!?」

>>ミライ、ハヤト

4ヶ月前 No.539

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx

 "――――押さねば"

 "スイッチを押さねばッッッッ"

 "もはや限界だッ"



「は――――ハハハハハハッ!!!!」

「戻る、戻るぞッッ」

「僕の "スタンド" に弱点は無」



 沈黙。
 そして、再びの邂逅。



【クローム/ポケモンワールド/時空の狭間】



「はっはっはっはっはっ……」

「どうだ、ソラ。中々見応えのある特別放送だったな?」

 墜ちる事さえも許されず、記憶を揺蕩うその身を受け止めるは、歪んだ時空という名の粗末な敷布。哀れな「あおいとり」を前にし、その眼光はざんばらなブロンドに隠しつつ――――歪めた口元で、クロームはソラへと語る。

「しかしお前よ、そんな事してる場合じゃねぇだろ」

「お前の大好きな "アナザー" のレッド……紅蓮に酷い死相が出てるぜ」

「尤も、俺がこれからアローラに絡むからなんだがな」

「なぁ、踊れよ」

「俺の掌の上で」

「楽しませてくれ、不純の仔よ」

>>あおいとり







【今現在ホットな挨拶:アローラー!!】

【天気:快晴、及び湿度のえげつないカントーの典型的な、不快指数高めの猛暑】

【本日のラッキーパーソン:水上バイクに跨がった社長(???)】

【グリーン/カントー地方 クチバシティ/クチバ第三埠頭】

 アローラ留学。

 アローラ留学。



 アローラへの留学。



 極みに極めた大事である。三回は書かねば気が済まない。

「三回も要らねぇだろ!!」

 ナレーションに逆らうとはいい度胸だ。
 さて四回目、アローラ留学。

「判った!! だからもう黙れ!!」

 さて。この午前の陽光照り付ける日曜のクチバ港にてパートナーのニドキングと共に仏頂面で構えたこの男。ご存知トキワのジムリーダーグリーンことユウスイである。黒のポロシャツにハーフパンツ、そしてスポーツサングラスを乗せた額と普段の彼からは窺えないようなラフな格好であるが、もうそれはどうでもいいのである。こんなむさ苦しい輩のファッション事情などポチエナも食わんだろうに。

「黙れ!!」

 手持ち無沙汰だからってナレーションに絡むのはやめろ!
 さて、そんなラフな格好も余所に腕を組んで物々しい雰囲気で佇む彼を屈強な船乗り達でさえ避けて通っている今時分。港のフレンドリィショップ方面からノタノタと近づいてくる雪女が。

「カントー地方のジェラートは最高だべ。ナンボでも食えるべさ」

 すっかりと彼らの師匠として板についている、もといエンジョイしているアコヤ女史である。

「アコヤさん、どうも。早いすね」

「ユウスイ! アローラー! 一番乗りだべかオメー。今日から常夏を満喫っつーのに何て顔しとんべ」

「いや、遊びに行く訳じゃないだろうに」

「そなの?」

「そうす」

「そうす。だって。イヒヒヒ」

 完全に浮かれきっているコイツが、マサラ第一高校におけるポケモンバトル関連の臨時顧問だとはどうにも信じたくない。しかし時間を過ぎてもこない他の留学仲間のレッドにリュウト、及び養護教諭は今頃何をしているのやら。

>>ALL




【マッシュ・ガーランド/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

「おおい、ジャンヌッッ!! ちょいっっと止まっとけよお前……」

「 "伽藍人形匣(ガランドールボックス)" !!」

 風を切り、降りてきた少年とダイケンキを包むように展開される、チリーンの醸せし「キズナオーラ」。瞬間、まるで少年とダイケンキの躯体は、宙空にて縫い付けられたかの如くふわりと停滞する。

「なっつかしいなぁ、交流会(サロン)で会って以来か!? って、それどころじゃねえっつの! オメーんとこのシャロに言っとけよ、無茶すんじゃねぇって!」

 ガーランド家、そしてウォーターロード家。
 華のカロス地方にて君臨する貴族をバックに持つ両者ではあるが、に、してもマッシュ少年のこの慌てよう。先程まで飄々としていたのが嘘のようである。

「おーい、シルバ。聴こえっか?」

 と、遥か眼下の瀑布と怪物の腹に挟まれた暗闇の渦中。「乱地機跳魚(バラクーダフープ)」を伴って巨体極まりないぬめる皮膚を滑っていたアリスガワがふと口を開く。

「ラスト・フロンティアのドデカボケ共について知らねぇわきゃあるめぇ。時計の読み方は判らんでも、コイツらのデカさの秘密は判るだろう。 "ダイマックス" の類だ」

「今からコイツの "化けの皮" を剥がしに掛かる。いくぜ――――」

 ヴン、とガソリン駆動の機構が唸り、スケートシューズ状の「乱地機跳魚」が瞬発する。漸く辿り着いたクラーケンの腹の下――――

 怪物の顔は、「そこ」に在った。

「ウロロロロ……ッッ」

 濁った檸檬色の眼球に、粘液が滾々と湧く巨大すぎる大口。嗚呼、到底ヌメルゴンと呼べる生命体ではないこの超次元の猛獣を相手取り、一体どう化けの皮を剥がすとやらなのか。

>>シルバ、ジャンヌ(シャロ

4ヶ月前 No.540

aki @asynchro73 ★iPhone=2OKtqFSdwF

【リュウト/カントー地方 クチバシティ/クチバ第三埠頭】

 ガラガラガラと快晴の空へと音を響かせながらスーツケースを引き、6番道路を歩く半袖白パーカーの少年リュウト。
 『黒き氷の羅刹』との激闘の末に後遺症を負った左腕は未だ機能回復の兆しは無く、巻かれている包帯からその戦いの凄惨さを感じられる。パートナーポケモンと護式を介して神経をシンクロさせている際は一時的に左腕の機能は回復するのだが、やはり日常生活を送る上では不便極まりない。

「あぢぃ……しぬ……」

 この夏、強烈な酷暑に見舞われているカントー地方。彼がこれから留学先として向かう先は南国の島々"アローラ地方"―――これ以上の暑さが待ち構えていると思うと流石に気が滅入るばかりだ。

「ふぃ〜、何とかクチバまでやってこれて良かった……昨晩はルカに泣きつかれて散々だったからな……」

 リュウトの眼前へと港町の情景が映し出される。
 カントー留学中はウィンチェスター家の屋敷にて下宿中の身であったリュウトだがやはりと言うかアローラ留学の前日にはルカが猛反発。何とかエマと協力して抑えつけて半ば軟禁状態にし、こうして無事発つことができたわけだが……。

「そう言えば此処、ビル建ててるんだっけ。なんか随分と前から工事してるイメージあるなぁ」

 ふと、建設現場を横切る。
 ワンリキーを始めとする格闘ポケモン達がせっせと資材を運び、現場監督らしき人物が作業員へと指示を飛ばす姿が目に映る。
 一体何のビルなのかは分からないが、もし完成すれば此処クチバもより活気づくのだろうなぁとか何とか考えながらボーっと歩いてた最中―――――

「君ッ!!!危ない!!!!」

 建設機材によって支えられていた鉄骨がバランスを崩し、その一つがリュウトの頭上へと落下する

「へ?」

 作業場の方からリュウトの真上を指差し、声をあげる作業員。考え事をしながら歩いていた故に反応にラグが生じる。
 どうしたんだろう?と上を向こうとする間に刻々と迫る鉄骨。嗚呼、折角の留学当日だと言うのになんたる不幸か。


 直撃まで10メートルを差し掛かった頃に、その現象は起こった。


 無意識下に放り投げられたモンスターボール。そこから現れた少年の相棒の一匹カメックス。
 瞬時に繰り出される大技『ハイドロカノン』。その水圧で寸での所で吹き飛ばれた鉄骨はグシャリと拉げ、作業場の人のいない場所へと音を立てて突き刺さるのだった。

「……あれ?」

 ふっ、と我に返る。
 放心状態だった作業員と現場監督が、少年へと詰め寄ってきて何度も頭を下げて謝罪をしてくる。……どうやら、気付かずのうちに自身へと差し迫っていた脅威を退けていたらしい。

 思えば以前にもこの様な事は経験していた。

 数か月前アゲトビレッジにてシンク・タンクを名乗る盗賊団と交戦した際、リュウトの知人であるミズキに危機が訪れた事があった。その時も彼は無意識下にボールを取り出し、その窮地を救っている。
 その時は脊髄反射のように反射的に行動に出たのだろうと考えていた。だがまさか、再び同様の現象に見舞われる事になるとは。

 作業員に何度も謝罪をされた後に大袈裟に慰謝料の話まで持ち出されたものの、何も無事だったのにそこまでして貰わなくてもと言いつつ逃げるようにその場から離れる。
 一連の件で時間を食われてしまったが、留学前に新調した新型の携帯端末『ロトムフォン』で時間を確認する。どうやら待ち合わせの時間からだいぶ過ぎてしまったようだ。

「ア、アローラー!!グリーンとアコヤさんと……あれ?2人だけ?」

 予定の時間から随分と遅れてやって来たリュウト。しかしながら、待ち合わせていた埠頭には級友のグリーンことユウスイと彼らの師とも言えるアコヤの姿しか確認する事ができない。

「まぁ、レッドは……アイツの事だしな……寝坊かなんかだろうな、うん」

 レッドの事はあまりに深刻そうに捉えてはいないリュウトだが、それは置いておくとしても養護教諭たるヒメまでもがこの場にいないとは。リュウトと同様に何かトラブルにでも巻き込まれてなければいいが。

>>アコヤ、グリーン


【シルバ・アストレイ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

「アー、聴こえっぜ。その憎たらしい声がよ」

 依然として魔物の上を滑るシルバ。聴こえてきたアリスガワの声にいつも通りの不遜な態度で返事をする。

――――「ラスト・フロンティアのドデカボケ共について知らねぇわきゃあるめぇ。時計の読み方は判らんでも、コイツらのデカさの秘密は判るだろう。 "ダイマックス" の類だ」

「そこほじくり返してんじゃねぇよ!!……あぁ、コイツらのデカさについちゃあ既にウチの方でも研究済みだ」

 シルバ達とて、なんの調査も無しにこの砂漠の大海へと足を踏み入れていたわけではなく。
 『ダイマックス』――――ガラル地方にて最近確認された、ポケモンが巨大化するという摩訶不思議な現象。性質的にはメガシンカと似ている部分はあるが、どうにもこれとは原理が違うらしい。
 通常ヒトの手を用いなければ成し得ない形態であるが、自然の力で発生したダイマックスとなれば……ここまで、悪辣な姿へと変貌を遂げたのも頷ける。

「となりゃあ、考えてみれば簡単な話だな」

 巨大化しているとは言え元はと言えば単一のポケモン。ダイマックスさえ解けてしまえば、捕獲するというのも与太話ではなくなる。

 暫くして、見えてきた魔物の御尊顔。その惨憺たる形相が網膜へと焼き付く。響く猛獣の唸り声が、自身の巨体を震わす。
 この怪物は、悪夢の具現だ。生半可な覚悟でラストフロンティアへと足を踏み入れた者は、早々にしてこの姿に恐れたであろう。そして、いくつもの命が食い散らかされて来たであろう。


 だが。


「ここらで終わりにしてやろうや」

 前進、ただひたすらに前進。恐れなどない。どちらにせよ此処でこの怪物を仕留めなければ、モビーディックにすら辿り着けすらしない。

「来い……ハガネールッッ!!」

 投げられたボールから顕現せし鋼の勇士。クラーケンに負けず劣らずの唸り声を上げ、巨体の上へと降り立つ。
 シルバのパート―ナーに於いて部類の強さを誇るこのハガネール。相手がどんな化け物だとしても、堂々と立ち向かえる。

「さぁ、狩りの時間だ」

 魔物を追い詰めるべく、唸る「乱地機跳魚」で更に近くへと踏み込む。迫るクラーケンと視線がぶつかる。
 この手で、ヤツを打倒する――――

>>アリスガワ、ジャンヌ(シャーロット)


【ハヤト/???/医務室】

「……じゃあ、お言葉に甘えて」

 ゼロの(歪んだ)レディーファースト精神で先にサトシを殴る権を獲得したミライは、ずんずんとサトシの前へと歩み寄る。
 ボールを取り出しランクルスの「ラン」が現れると、そのジェル状の腕が巨大な拳を模した形状へと変化する。

「大丈夫、痛みを感じさせないうちに終わらせるから……」

 先程からこの少女はサトシをどうしたいのだ?そもそもこれから殴ると言うのに痛みを感じさせないとはこれ如何に。
 グッと力を込められたランの拳が、サトシへと振り下ろされる。さらば、サトシ……短い間であったが、良き仲間であった――――


 だが、ランの拳がサトシへと直撃する寸前でその間に割って入って来た男の存在が1人。


「まあ、待てや」

 ハヤトである。

「いたいけな女の子に人を殴らせるなんて光景、俺は見てられねぇな。お前もそう思うだろう、サトシ」

 何故そこで現状での被害者に対して同意を求めたのかは謎であるが。まぁ、ハヤトなりにも仲間を傷つけられるのは抵抗があるのだろう。なんかこう、譲れないポリシー的なのがあるのだろう―――


「ミライの嬢ちゃんはサトシの左腕抑えてろ!!こっちは右腕抑えてっから!!!」


 結局加勢するのかよ!!
 感動もへったくれもない様な掌の返しっぷりだが、こいつも何だかんだで楽しんでるみたいなのでまぁ良しとして。

「……私達に構わず!!打って!!ゼロ!!」

「テメェの拳……!!ぶつけてやれやぁ!!」

 ……台詞だけ抜粋すれば自分の身を挺して味方の攻撃を促すような感動シーンのように見えるが、その実態については最早言及しないでおく。

>>付近ALL

4ヶ月前 No.541

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx



【レッド/カントー地方 クチバシティ/クチバ第三埠頭 → 超豪華客船「プリンセス・ディアンシー」船内】



【はじまりのアローラ留学】
(THEME:https://m.youtube.com/watch?v=2oEsWi88Qv0&t=109s)



 これは決して「遊び」に非ず。
 常在戦場、律するべきは己たれ。
 鍛錬こそが我が日常、故に弛緩とは即ち次に備えし休息、その休息すらをも修行とムニャムニャムニャムニャ……。

 もう書いてて頭の痛くなってくる具合である。
 以上がトキワシティジムリーダーの哲学、信念、或いは堅物っぷりを如実に現すご立派な縦書きの類であるが、もうなんというかね。お前は南の島の楽園なんぞに縁なんてないからそこで大人しくしていろと! 私は声を大にしてそう言ってやりたい。

「ユウスイ、オメェは固すぎるべさ」

「アコヤさん……。それが俺なんすよ」

「それが……俺なんすよ……むふっ、むふふふふ。イヒヒヒヒヒ……」

「さっきから大人しくしてりゃ調子に乗ってんじゃねぇぞ!! オラァァッ!!」

「わああああ!! ユウスイがいじめるぅぅぅぅっっ」

 件のトキワジムリーダーにヘッドロックをキメられ、びえええと泣き喚く四捨五入三十路雪女臨時教諭。先程は固い固いとナレーションでも散々罵った彼ではあるが、こうも緩いメンツに混じるとなれば心労も相応であろう。悪かったユウスイ。帰れ。

 "ア、アローラー!!グリーンとアコヤさんと……あれ?2人だけ?"

 と、此処で漸くの登場となるオーレ地方出身であるカロスのボンジュール貴公子、及びマサラ留学という立場に加えアローラ留学を今現在控えている邪気眼左腕包帯患者のリュウトである。ヘッドロックを解き、額のサングラスを改めて掛け直しグリーンが片手を挙げて

「アローラ、リュウト……!!」

「ふホっっ……うひょひょひょ……ぜんぜっ……全然似合ってねぇべコイツ?
ふひゃひゃひゃ……」

 やはりアコヤに煽られるばかりであった。
と、リュウトが懸念する最中、彼の背にボスンとぶつかるキャリーバッグの感触に、頭に被さるタブンネの姿が。

「丁度アタシも到着よ。ユウスイ、アンタアコヤと上手くやってるみたいだから介護係に認定ね」

 到着するや否や、またもグリーンに多難を被せる養護教諭Dr.ヒメ。この船旅はどうもカタブツには優しくないらしいが……そう。重要且つ我々が目を向けるべき懸念材料とは、この船旅が如何なグレードなのか! である。帆の張ったイカダでアローラに向かうだなんて道中になれば、文字通り最悪な旅路になるであろう。しかし、この養護教諭の手引きならばそれも有り得るのが悲しき現実……

「失礼ね! アタシを何だと思ってんのよ!」

 だからナレーションに茶々入れんのをやめろ! メタネタもしつこいと冷めるわ!

「ユウスイ、リュウト、アコヤ。アンタらこれ聞いたら永久にアタシに頭ァ上がらないわよ。今回の2泊の船旅ね、何で行くと思う?」

「ーーーーこれよ、これ」



 オイオイオイ。
 待てよ、待て。待てよ……。

 クチバ第三埠頭に停泊している、先程からのやり取りも余所に物々しく構え、文字通り宝石の如くきらびやかな雰囲気とゴージャス極まりない佇まい。好き者達がシャッターを鳴らす最新式の「ロトムフォン」のカメラに
収められるこの、この雄大すぎて空をも塞がんとする船体は……!?

「 "プリンセス・ディアンシー" 。カントーの造船所の誇る、幾ら大金を積んでも向こう3年は予約待ちの世界的超豪華客船よ」

 ザッツ・ライト。
 アンド・グッジョブ!! Dr.ヒメ。プリンセス・ヒメ!!
 先程から気にはなっていたその威容であるが、よもやこの客船が自身の船旅の友となるとは想像もしていなかったグリーンやアコヤは、空いた口も塞がらない様子である。

「や、やややヤベェな。俺、ドレスコードとか全然考えてなかったぞ……」

「シンオウでこんな船見た事ねぇべ。間違えてヒンバス漁の氷砕船に乗り込んだ事はあるけど……」

 カントー一、どころか世界の豪華客船とも張り合える当プリンセス・ディアンシー。さて……リュウトの懸念である最後の留学生、レッドは何処かというと。

「ンマぁー。すげぇお船ザマスね」

「ツヤツヤの最高級ザマスね。ツヤツヤ……」

 この場の誰よりも先に着き、プリンセス・ディアンシーのデッキに乗り込んでいたという有り様であった。遠目に見えるその様子に溜め息を吐くと、三人へと向き直る養護教諭。

「乗船の手続きはさっき済ましてきたから。とりあえずアタシらもとっとと楽しみましょ。この船のエステ、とんでもないらしいのよ……」

 じゅるりと涎を拭い、とっとと乗船口へ向かっていくヒメに、その後を追うアコヤ。深く、深く溜め息を吐き、グリーンがリュウトの目を見据える。

「俺達は、俺達は留学、もとい修行の為に来た!!」

「だよな、リュウト……そうだと言ってくれ……お前だけは……」

 もはや縋るように聞くカタブツの問いに、彼はどう答えるのやら。かくしてアローラ留学編、本格始動!! って訳なのであった。

>>リュウト

4ヶ月前 No.542

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_732

【リュウト/カントー地方 クチバシティ/クチバ第三埠頭 → 超豪華客船「プリンセス・ディアンシー」船内】

――――「ふホっっ……うひょひょひょ……ぜんぜっ……全然似合ってねぇべコイツ?ふひゃひゃひゃ……」

「ふひひひゃひゃひ……よし、グリーン、ちょっとそこら辺見張っておいてくれ」

 待て待て待て。落ち着け少年よ。一体何をする気だ。
 煽るアコヤに詰め寄るリュウト。これからこの雪女に対する一方的な報復ショーが始まる寸前と言ったところで、リュウトの背後から忍び寄る者の姿が――――

「ぐぇっ。あっ……ヒメ先生、ども……」

 後ろを振り向くと、先程懸念していた養護教諭の姿が目に映る。
 これで3人は揃ったわけだが……遅れている者があと一人。ここまで来ると寝坊説は正しいのではないかとすら思えて来るばかりだ。

――――――「ユウスイ、リュウト、アコヤ。アンタらこれ聞いたら永久にアタシに頭ァ上がらないわよ。今回の2泊の船旅ね、何で行くと思う?」

「おぉ…………?」

「おおおぉぉぉぉぉぉ………………!?!?」

 マジで……!?マジ卍なのか!?!?

 と、リュウト達が一様に驚嘆していると言うのも……彼らの目の前に静に佇む巨大な船体―――"プリンセス・ディアンシー"
 煌びやかな外装は見て分かる通りだが、肝心の船内も正に"豪華"という言葉をそっくりそのまま反映したかのような内装をしており、最早一同は場違いなんではないか!?とすら思える程の格式高い客船である。

 この世界有数の客船に乗ってアローラまで行けるとはリュウトとて、微塵も思っていなかった。
 ヒメ先生の事だからめっちゃケチってボロ船にでも乗せられるんだろうなぁとかちょっとだけ思っていた自分を恥じたくなってきたリュウト少年。

「ちょっ……ちょっとだけ!!写真撮っていいすか!!」

 うひょーっと言葉に出しながら群衆に交じってロトムフォンを構えパシャリパシャリとカメラに収めるリュウト。
 彼が密かにやっているSNS『モンスタグラム』へとその写真を即アップロードしてみると、数分にも満たない内に数十もの『ヨイネ!』が付く。俗に言うモンスタ映えと言う奴らしいが、それ程までに見た物を魅了する船という事が分かる。てか意外とミーハーだなコイツ。

「……ん?」

 写真を見返して見ると、船のデッキに見覚えのある馬鹿の姿が1人。

「いやアイツ、あんな所いたんか……」

 ……どうやらレッドの寝坊説は否定されたらしい。むしろこの場の誰よりもエンジェイしているではないか。
 かくして、アローラ留学組は無事この場に揃った。これからはこの船に乗って楽しい楽しい旅が幕を開けるわけだが……だが。

―――――「俺達は、俺達は留学、もとい修行の為に来た!!」「だよな、リュウト……そうだと言ってくれ……お前だけは……」

「あのなグリーン……俺も最初はな、そう思ってた。この留学でもっと強くなるぞーって、でもさぁ……」

「こんなもん見せられたらそりゃもう……思いっっっきり遊ぶしかねぇよなぁ……!!?」

 グリーンの心の中で何かが崩れ去る音が聞こえて来そうな一言。最早、この場に彼の味方は誰一人としていないのか?
 真面目過ぎるのもエンジェイし過ぎるのも考え物であるが……ともかく、である。

 折角の南国の島への留学――――少年達よ!!存分に楽しみながら学べ!!

>>留学組ALL

4ヶ月前 No.543

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 ぶつん。
 TVの電源を落とされたかのように、多世界への窓(チャンネル)は閉じられた。

 沈黙の後の邂逅。

 ――――厄災は口元を歪め、毒牙を見せる。


 【ソラ/ポケモンワールド/時空の狭間】


 ――――「どうだ、ソラ。中々見応えのある特別放送だったな?」

 「っ…!」

 その声は蒼い鳥を歪んだ時空へと引き戻す。
 多世界によって揺さぶされた精神(こころ)は、動揺を隠すことができずにいた。
 クロームには、動揺に目を見開きまるで何かに怯えているようにも見える哀れな鳥の姿を見ることができただろう。

 それでも。

 ――――「お前の大好きな "アナザー" のレッド……紅蓮に酷い死相が出てるぜ」

 ――――「尤も、俺がこれからアローラに絡むからなんだがな」

 知り合いが。知っている者が。ひと時の間だとしても触れ合った者が。
 相手の毒牙に掛かりかねないと知れば。

 動揺をしていようとも。怯えていようとも。
 ぐぐっ、と身体に力を入れて蒼い鳥は、ソラはクロームと相対する。

 ――――「なぁ、踊れよ」 「俺の掌の上で」 「楽しませてくれ、不純の仔よ」


 「はっ、てめぇの娯楽になんざなるつもりはねーよ。
 だがな。

 ――――紅蓮に手を出したら、ただじゃおかねーぞ」

 先程までの哀れな姿を、無理矢理奮い立たせソラはクロームに宣言する。

 「何が何でも、てめぇの企みを阻止してやる…っ!」

 身体に残る傷痕以上に、精神に傷を付けられながらも。
 蒼い鳥は吠えるように言葉を紡ぎ、今すぐにでも殴りかろうと拳を振り上げようとして――

 >>クローム


 [ハザマより、島(アローラ)へと戻る刻(トキ)は目前へと迫って]

4ヶ月前 No.544

シャーロット・A・ウォーターロード @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 【ジャンヌ/オーレ地方 ラスト・フロンティア/クラーケンの懐】

 ――――「 "伽藍人形匣(ガランドールボックス)" !!」

 一人の青年の手により、ジャンヌは進行を阻まれる。
 空中に縫い付けられたかのように停滞する姿は、まるで糸に繋がれた操り人形のようにも見えるだろう。
 「キズナオーラ」によって動きに介入されたが、ジャンヌは暴れることなくその場に留まった。

 ――――「なっつかしいなぁ、交流会(サロン)で会って以来か!? って、それどころじゃねえっつの! オメーんとこのシャロに言っとけよ、無茶すんじゃねぇって!」

 『ああ、やはり。マッシュ殿であったか。
 久しく出会ったにも関わらず、挨拶することが出来なかったとシャーロットが落ち込んでいたぞ。
 と言っても、交流会(サロン)であった出来事は忘れてない。……と、そのようなことを言っている場合ではなかったな』

 場に合わぬのほほん、とした雰囲気を醸し出すジャンヌ。
 だが、マッシュがシャーロットのことを心配していると分かれば、その雰囲気は真剣なものへと切り替える。

 『心配して頂くことはとても有難いことだ。
 しかし、あの子の頑固さはマッシュ殿も――いや、知らぬことだったか。
 知らなくとも、現状を見れば――無茶をしようとしていることは、明白だ。

 それでも、あの子が戦うと決めたなら。――私は己の刃を振るうべく、立ち向かうのみさ』

 マッシュにそう言いながら(マッシュがポケモンの言葉を分かるかどうかは別として)、
 どう停滞している状態を脱しようかと思案しようとした矢先のことだった。

 ――「ジャンヌ?どうしたの?何かあったの?」

 聞こえてきたのはあの子(シャーロット)の声。
 否、彼女は今船内に居てクラーケンの懐にいるわけではない。
 これは、『流水輪廻(ウォータメタンプシコーズ)』によってシャーロットとジャンヌが繋がっているからこそ聞こえる声なのだ。

 一流のトレーナーならばパートナーと視覚や聴覚すらも共有すると聞くが。
 残念ながらシャーロットはまだその高みに至っていない。
 つまり、シャーロットは今、ジャンヌがどうなっているのかの詳細を掴めていないのである。ジャンヌが進行を停止しているということは通じているが。
 そのような技量で、この過酷な戦場にジャンヌを送り出しているのは――彼女がジャンヌをそれだけ信頼しているということでもあるのだ。

 『何かあったと言われれば、マッシュ殿とお会いしただけで――』

 『キズナ』の力によってシャーロットとジャンヌは超遠距離だろうとも言葉を交わすことも可能である。
 つまり今、 "伽藍人形匣(ガランドールボックス)" によって一時的に繋がっているマッシュとは“キズナの力”が混線していると言っても等しいだろう。

>>マッシュ・ガーランド

4ヶ月前 No.545

ツバサ @th0md ★JsnUAILULK_pzR

【サトシ/???/医務室】

ハヤトのミライが殴る提案を拒否したことに賛同しゼロに言う

サトシ「そ、そうだぜゼロ!女の子に殴らせるのは最低…」

―ミライの嬢ちゃんはサトシの左腕抑えてろ!!こっちは右腕抑えてっから!!!−


サトシ「アッッルルルルルェェェエエエエエエ!!!!???」


―……私達に構わず!!打って!!ゼロ!!−

―テメェの拳……!!ぶつけてやれやぁ!!−

ゼロ「ミライ…ハヤト…分かった!お前たちの思い確かに受け取った!!」

サトシ「受け取り拒否してもいいと思うなぁ!僕ちん!」

ゼロ「サトシ。知ってるか?殴るときは石を握りしめて殴ると威力が上がる」

サトシ「ヤダァ!生々しい!助けてお母ちゃんこいつらマジだ!」

ゼロ「つぅわけで…サトシ、逝く覚悟は出来たか?」

サトシ「なんか字が違くない!?」

ゼロ「安心しろ、それ全部お前がやって来たことだ」

サトシ「此処に来て俺に帰るブーメラン!?アー!ラメー!トンジャウー!」

ゼロ「その前にお前に言いたいことがある。お前に送る言葉だ」


サトシ「ゑ?」

ゼロの左手が緩やかにサトシの肩に置く

ゼロ「まったく…お前というやつは…ほんとに心配したんだぞ」

サトシ「ゼロ吉?」

ゼロ「俺たちがどんだけ…」

ゼロは少しうつむき、サトシの顔を見るため顔を上げる。少しだが、目元が緩んでた。

サトシ「いやぁ…すまねぇっす」

ゼロ「ま、それはそれとして」

サトシ「ゑ?」

ゼロの目つきが変わり

ゼロ「逝けや、オラァッ!!」

ドグッシャアックォッチボキャオァアラァー!!!

サトシ「はんぷでしもうたべぶるばわらさーーー!!!?」

サトシの顔面を殴りぬける!その威力はすさまじく、サトシの身体を回転しながら吹っ飛んで行く!

ユウ「おお、飛んだ」

パリーン!

ケンタ「窓割れてね?」

ツカサ「割れてるのではなく、今割れたんですがそれは」



窓の外へ飛び出したサトシ。その身体は吹き飛び、



たまたま兵士たちが戦車によるバッテイングの練習の為勢いよくスイングしていた砲身に身体がぶつかり…

ホームランバッター兵士「メルヘーン!ゲッター!」

カッキーン!

サトシ「オワァアアァ!!」

吹き飛ばれた先にたまたま飛んでたヘリに引っかかるが

ベリィッ!

服が破れて上半身裸になって落下する

サトシ「あーれー!」

たまたま兵士が整備して置いてた大砲に入り

ヘビースモーカーな兵士「あ」

たまたま近くでタバコ吸ってた兵士がライターを落とし、

パチパチ……

たまたま導火線にライターの火がついて

ドッカーン!

弾としてサトシは発射され

サトシ「ヌッホぁああああ!!」

たまたまあった鉄柱にぶつかりピンボールのようにカンカンッ跳ねまわり、





最終的に医務室の窓に飛び込んできた。

ケンタ「あ、帰ってきた」

サトシ「ゼロピョーーーーン!!アイムキャッチィイイイイイ!」

ゼロ「来い!」

ゼロはサトシをしっかりと受け止め…ずに

後ろへ受け流す!


ゼロ「イヤー!」

サトシ「グワー!」


そしてサトシは!

サトシ「ブンッ!ベラッ!!バッ!!!」

壁に激突し穴が開いた。ガラガラと瓦礫に埋もれるサトシ

が、無傷で瓦礫の中から出てきた。

なぜか破けたはずの服まで再生して


サトシ「ヌアッフンッ!待って!ウェイト!ココはあれじゃないの!?イイハナシダナーって事にして殴られないってオチでは!?というかこれ死ぬよねぇ!?俺じゃなかったら死ぬよねぇ!!?」

ゼロ「そりゃ心配はしたけど、それはそれ、これはこれだし」

ツカサ「というかなんで死なないんですか?」

ユウ「ギャグ補正って素晴らしいね」

ケンタ「ギャグキャラは死なないって言いますもんね」


サクラギ「はーい、もういいかなー?」

サトシ以外の苛烈組「はーい、スッキリしましたー!」

サトシ「俺はもやっとなんだけど!?」

サクラギ「さてと、お仕置きターイムが終わったところで、君達はこの拠点を家として過ごしてもらうのは話したっけ?」

ゼロ「いや、初耳だ」

ケンタ「どうしてなんだ?」

ユウ「あ、そっか。こんな短期間にいろんな騒動があったんだ。今後僕達を狙ってくる敵がいたらバトラーさん達に迷惑がかかるからか」

サクラギ「まぁ、それもある。詳しくは…ユウ。この端末、バトラーさんに繋がってるからあとよろしく」

ユウ「え?あ、バトラーさん?僕です。ユウです。ごめんなさい、急にいなくなったりして。え?あ、はい。そうです。え?そうなんですか?ああ…そうですか。はい。分かりました。ところで一ついいですか?あ、もう分かってるんですね…ありがとうございますバトラーさん。このお礼はしっかりしますから。はい、それではまた後ほど」

ピッ!

ゼロ「なんて言ってたバトラーさんは」


ユウ「えと、要約するとバトラーさん。僕達に独立してみないかって」

ツカサ「え?それってクビでは…」

サトシ「俺のせいっすか!?先輩!?」

ゼロ「まだ決まってないだろう。多分お前だけど」

ケンタ「そうだよ、多分サトシのせいだけど」

サトシ「ひどいやひどいや!」

ユウ「落ち着いて。苛烈組はその…色んな芸するだろう?ならばバトラーさん達の団に囚われず世界に羽ばたいてほしいって事らしい」

ケンタ「そうだったんだ…」



ユウ「あとミアレシティのサーカスの件が中止になってお給料入らないからそれもあるって」



サトシ「リストラじゃーん!それってリストラじゃーん!」

ゼロ「つうかなぜ中止に?」

ユウ「なんでもここ数日で騒動が起きすぎて治安が悪いから警備を強化したいって町長さんが。だからこっちに予算を割くことが出来ないみたい」

ゼロ「そんな騒動あったか?」

ユウ「その…バトラーさんが聞いた最近の噂だと街中でパルキアの姿を見たとか」

ゼロ「あ…」

ケンタ「あれ見られたのか…」

ツカサ「早朝なら大事にならないと思ったのですが裏目に出ましたか…まぁ、そうですよね。早朝に若い男女が路地裏に集まるとか、明らかに怪しいですね」

ユウ「そういうわけでバトラーさんはサーカス団を再開させる為に一度資金稼ぎにファウンスに戻るから一時お休み。でも君達なら十二分に働けるって言われたよ」

ケンタ「そこまで信頼されると嬉しいな」

ゼロ「つうかなぜファウンスなんだ?」

ユウ「バトラーさんそこで農業やってるから」

ケンタ「なんで!?」

ユウ「なんでも昔迷惑かけたからって、その復興ついでの副業で」

ゼロ「ああ、そうなのか」

サトシ「でも先輩、独立するにしても仕事ないとどうにもできないっすよ?」

ユウ「その点は大丈夫。ちゃんともらってきたよ。パシオって所で開幕セレモニーやって欲しいって。クライアントが苛烈組をご指名でね」

ゼロ「パシオ?」

ケンタ「え!?あのパシオですか?」

サトシ「知ってるのか?ケンタ」

ケンタ「今話題のスポットの一つだよ。人工島で世界中のトレーナーやジムリーダー。四天王、果てにはチャンピオンがチームを結成して熱いバトルを繰り広げてるって場所だよ!トレーナーとしては行ってみたいなあと思ってたんだ」

ゼロ「へぇー」

ツカサ「そんな場所があるんですね」

ケンタ「今はプレオープンで一部のトレーナー達が既にいるって聞いたんだ。せっかくなら参加したいじゃないか!」

ユウ「そうなんだ。なら問題ないね」

サクラギ「というわけで苛烈組ご一行はパシアに行くけど、お二人はどうする?ここでゆっくりする?それとも付いてく?」

お仕置きターイムが終了し次の目的が生まれた苛烈組。

サクラギは二人に今後の活動に聞いてみた。

>>ミライ、ハヤト

4ヶ月前 No.546

aki @asynchro73 ★iPhone=2OKtqFSdwF

【ハヤト/???/医務室】

 ゼロの拳がサトシの顔面へとめり込むその瞬間、2人は抑えていた腕を離す。そのまま景気よく吹っ飛んでいったサトシは、ピタゴラ装置の様に次々と災難に見舞われるわけだが―――。

「へっ、きたねぇ花火だ」

 これをご覧の諸兄らはこの台詞がハヤトの物だとお思いだろうが、実はミライが言い放った台詞である。順調にキャラ崩壊しつつあるこのゴスロリ少女に、私も手が付けられません。

「まぁ、因果応報だわな……ドンマイ、サトシ」

 インガオホー、慈悲はない。
 医務室へと一周して帰って来て瓦礫に埋もれるサトシを見て、やれやれと言った風に呟くハヤト。
 一連のお仕置きターイムが終わると、サクラギが話を戻す。

「あー……そう言えばお前らサーカス団だったもんな」

 ここ最近戦闘続きですっかり忘れかけていたが、苛烈組は戦闘民族ではなくサーカス団である。ハヤトは正式には加入してはいない物の、彼自身もサーカスという催しには興味がある。
 独立する事になるのもこれもまたいい機会。それならハヤトも是非、彼らと共に同行したいと言う思いがある。

―――――「その点は大丈夫。ちゃんともらってきたよ。パシオって所で開幕セレモニーやって欲しいって。クライアントが苛烈組をご指名でね」「

「パシオ……??」

 頭の上に疑問符を浮かべるミライ。それに続き、ハヤトは「あれか!」と声をあげる。

「最近出来たっつぅあの人工島だな。大舞台じゃねえかよ」

 トレーナー同士でチームを組んで3vs3のバトルを繰り広げると言った、特殊ルールを採用しているパシオ――――
 正式なオープンはまだであるが、世界中のトレーナーが期待の眼差しを向けているまさにトレーナーの祭典と言った場所だ。そこの開幕セレモニーをやらせて貰えるとなれば……楽しくなりそうである。

「俺ァもちろん行くぜ、つええ奴と戦いたいしな。セレモニーの方も手伝う」

「私は……」

 言いかけた瞬間、顔面蒼白でフラりと倒れかけるミライ。その姿をハッと察知したハヤトは、彼女の身体を支える。
 連日で行われた執行者達との戦闘やガイvsフレア戦で見せた記憶の混濁のせいもあってか、まだ幼く戦闘慣れもしていなかったミライの身体は限界値へと達していたのだ。

「おいおい、大丈夫か。無理はすんなや」

「……」

 コクリと頷くミライ。やむをえないが、彼女に於いてはしばらくこの医務室にて安静にしておいた方が良さそうである。

「俺たちなら上手くやれるから心配なさんな。それに、此処なら安全そうだしな」

 かくして、各々のこれからは決まった。パシオへと向かう苛烈組+ハヤト、ここに残り療養するミライ。

 彼らの戦いは、新天地へと向かえる――――

>>付近ALL

4ヶ月前 No.547

ツバサ @th0md ★JsnUAILULK_pzR

【サクラギ/???/医務室】

サクラギ「よし。じゃあ、シノザキ。会議室に案内してあげて」

シノザキ「あいよ」

ツカサ「お待ちを」

ゼロ「ツカサ?」

ツカサ「私も苛烈組のショーには参加しますが、それ以外はここに残ります」

サクラギ「構わないがどうしてだ?」

ツカサ「ミライさんとアオイさんが心配ですからね。ゼロもショーが終わればこちらへ戻ってきてもいいんですよ。貴方はアオイさん専用セ〇ムですから」

ゼロ「なんだそれ…まぁ確かにアオイさんは心配だが…その時になったら、考えよう」

ツカサ「そうですか、あと私は会議にしませんので役はお任せします。地味な方でお願いします」

ユウ「うん、分かったよ。行こうかみんな」

ケンタ「うっす」

ゼロ「ああ」

サトシ「はーい」

シノザキ「じゃあ、こっちだよ」

シノザキは苛烈組withハヤトを会議室に案内することとなった。

>>ハヤト



―Side ツカサ―

ツカサ「行きましたか」

バタリとドアの音が聞こえ医務室には私とサクラギさん、アオイさん、ミライさんが残った。

ツカサ「サクラギさん、アオイさんは?」

サクラギ「今は眠ってるよ…しかし、驚いたな。ゼロは気が付いてないみたいだが…」

ツカサ「どうやら、そのようですね」

サクラギ「これもすべて想定内かな?ツカサ君」

ツカサ「確かにゼロがここまでやるのは想定内です。ですが、氷結のあがきは想定外でした」

サクラギ「つまり、今までにはない変化が起きている?」

ツカサ「恐らくは、これから先は私すら予測がつきません。役に立てるかどうか」

サクラギ「でも君には奴から奪った破壊と再構築の力がある。それを活用すればいい」

ツカサ「そうですね。ありがとうございます」

サクラギ「さて、俺もそろそろ調査に行くからね。白竜を呼んでおくから、ゆっくりしていきなさい」

ツカサ「はい。助かります」

サクラギ「それじゃあ、ツカサ君。あとはよろしく」

ツカサ「はい、私たちのことは私たちで済ませます」

サクラギ「それじゃあ、バイビー!」

サクラギさんは空間の中へ入っていく。あの陽気な感じは変わらないですね。

ツカサ「さて、ミライさんもお疲れのようですから。横になってください。私が看病してあげますよ」

私はミライさんの方を向き、彼女を看病をする事にしました。

今回の氷結の戦いでは、私は役に立てなかったわけですから少しでも役に立つことをしましょう。

ツカサ「ミライさん何かしたいことありますか?マッサージでも看病でも可能な限りやらせていただきますよ」

>>ミライ

4ヶ月前 No.548

わんます @onemass ★Android=nRixlpObtx

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4ヶ月前 No.549

aki @asynchro73 ★sYV7BQwacQ_732

【リュウト/超豪華客船「プリンセス・ディアンシー」船内/ダイヤモンドリゾートスパ サウナ内】

「あ"ぁ"〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…………」

 グリーンに連れられ灼熱の部屋へと足を踏み入れたリュウト。身体中の水分と言う水分が溶け出るかのような感覚に思わずおっさんの様な唸り声を上げる。この程よく身体の疲れを癒す暑さ……そうだ、これがサウナの醍醐味だ。

 隣で件の堅物が無心で汗を出す中、リュウトはふと併設されているTVを見上げる。恐らくは有名なコメンテーターが出演しているのだろう討論番組が放送されており、近辺の地方で起きた事件を事細かく議論していた。
 ジョウト地方の自然公園でポケモンを遊ばせていたら、目を離していた隙に何者かに連れ去られていた事件。受験生の女の子がストレスで手持ちのガーディを使ってセキチクシティの民家に火を放って半焼させた事件。

 どれも陰鬱なニュースばかりであるが、そこにはやはり明確な悪意が存在していた。リュウトが今まで戦ったフレア団やマグマ団、ペパーズ、そしてパールも自身らに対して悪意を持って牙を剥いた。
 またいつしか現れかねない敵に立ち向かうべく、今回のアローラ留学ではより一層の力を身に付け、尚且つ左腕も治す必要があるのだが――――――

「(まぁ、今はそんなシリアスな事考えてても仕方ないか)」

 思わず考え事にふけっていたが、再び思考を楽しむモードへと切り替える。

――――「クスクス……。随分と辛そうだけど。無理せずにお暇(いとま)したらどうかな」

「んぁ……?」

 グリーンの隣に鎮座していた少年が彼に向けて兆発を始めると、"ソラ"という身に覚えのある単語が聞こえて来る。
 しかし……この少年。一度も面識が無い筈なのだが、ソラと初めて邂逅した時と同様に不思議と初めて会った気がしないのは何故か。

「俺も助太刀するぜ……売られた喧嘩は買うしかないよな、グリーン」

 見た目だけでみれば普通に年下の少年相手に2人がかりは大人げない事この上ないが……。
 この我慢比べ(良い子はマネしてはいけない)で勝利すれば、記憶が無いと聞かされているソラの情報を得られるかもしれない――――その僅かな希望を胸に、どっしりと構えながら座り込む。

「(耐える耐える耐える……)」

 と、息巻いたものの既にゆでダコ状態のリュウトは頭から湯気を噴出しているという有様であった。

>>グリーン、少年



【ハヤト/???/医務室→会議室】

「会議か、分かった。俺はなんかこう、目立つ役がいいがな」

 また無茶を言うな。
 支えていたミライをよっこらせと抱えると、ベッドへと座らせる。

「いいか?無理はすんなよ?大体お前……っと、すまん」

「分かってる……ショーには参加できないと思うけど、絶対観に行く」

「そうと分かったらゆっくり休め休め」

 ハヤトはそう言い終えると苛烈組の面々と共に医務室を後にし、シノザキへと付いていく。

【ミライ/???/医務室】

 苛烈組の面々とハヤト達は医務室から離れ、会議室へと向かった。
 医務室に残っているアオイは眠っており、サクラギとツカサは氷結の執行者の事について話している。倒したと思っていた相手が最後のあがきで自分達を倒そうとした事――――少なくとも今まで通りの戦い方では、いずれこちらの敗北もあり得る。

「ツカサ……ごめん、ありがとう」

 ベッドで横になると、まずは医務室に残って看病くれているツカサへと礼を言う。
 未だ、脳がスプーンでかき混ぜられているかの様に記憶が混濁している。いや、本当の自分を……自身の素性を信じたくない故に今まで意図的にかき混ぜていた。

――――「ミライさん何かしたいことありますか?マッサージでも看病でも可能な限りやらせていただきますよ」

「それじゃあ……えっと……手を握って……」

 手を差し出すミライ。
 違う――――話さなければいけない事がある。しかし言葉が上手く紡げない。言え、本当の事を。自身の本能がそう叫ぶ。

「言わなきゃいけない……私の、記憶の事」

 恐らく、ゼロ達には話すことができない。だから、せめてツカサにだけでも。

「私の本当の名前は―――アステリア・マカロフ」

 直後、握った手を伝いツカサの脳内にダイジェスト映像の様にミライの『アステリア』としての記憶が流れ込む。

 彼女は、かつて栄華を極めたものの最終的に没落し歴史から葬り去られた古代カロス貴族『マカロフ家』の三女として生まれた。そんな『アステリア』が日常的に見ていた光景は、自身が幽閉されていた屋敷の地下の牢獄であった。
 外に出れたと思えば、徹底的にバトルの基礎を叩きこまれた。しかし、そこまでの体力がない彼女はすぐに力尽きては、その度に罰を与えられていた毎日の記憶。

 そして、彼女が記憶を失う寸前に見ていた光景―――――それは、ガイと対峙していた瞬間であった。


「私は……父様の指示で、ガイをこの手で殺めようとした……けど、それが失敗して記憶を失ってこの世界に辿り着いた……」


 ミライが口にした真実。ガイやハヤトは、それを知った上で自身を匿っていた。

 『ミライ』として苛烈組の面々と共にした時間。
 『アステリア』として古代カロス王家を転覆させようと動いていた時間。

「どっちが本当の自分なのか……もう、分からない……」

 どちらも正真正銘、自分である。しかし、記憶を取り戻してからもゼロ達と交流している内に彼女はどちらの自分を信じていけばいいのか分からなくなっていたのだ。

>>ツカサ

4ヶ月前 No.550

ツバサ @th0md ★iPhone=BKcMc69Mnp

【ユウ/???/会議室】

さて、少し歩いて会議室に到着した5人は、椅子と机を用意して適当に座る。シノザキは案内が終わった後、何かあったら下のカフェにいるから呼んでと言って去っていった。

ユウ「さてと、それじゃあ会議をするよ」

ゼロ「そういや、クライアントは誰なんだ?その島の責任者か?」

ユウ「あー…実は匿名希望でして…」

ケンタ「匿名希望?大丈夫なのそれ…?」

サトシ「不安っすねー」




ユウ「でも報酬はバトラーさんの仕送りを除いて36万だから破格…」

ケンタ「よっしゃー!」

サトシ「やったるでー!」

ユウ「現金だね君達!経費とか保険とか諸々引いたらそんなないからね!」

ゼロ「因みに引いたらどれくらいだ」

ユウ「えーと、保険でしょ…経費にその他税金諸々引いて30万?で…生活費とか…」

サトシ「この拠点借りてるんだから別にいんじゃないすか?」

ユウ「そうはいかないよ。借りてるからには何かで返さないと。えーと生活費3万と今後の活動資金として5万引いて22万それを今回は苛烈組4人とハヤトさん、ツカサさんの6人だから1人あたり約3万6000円かな。個人が自由に使えるの」

ケンタ「モンスターボール180個分かー」

ユウ「まぁ一回の仕事でこれだけ貰えるんだからありがたがらないと。僕達は、毎日仕事する人じゃないからこうやって地道に稼がないと」

ゼロ「まぁそうだな」

苛烈組はサラリーマンや研究員のように毎日働いて金を稼ぐ職業ではない、自分で好きな時で仕事や稼ぎができる。逆を言えばその時が無いと仕事も稼ぎも無い、まさに綱渡りともいえる仕事だ。だからこそ成功させ次の仕事と今後の生活に繋げる必要がある。ユウはバトラーに頼み苛烈組の給料や経費などの計算を学んでいた。まさかこの機会が訪れるとは思ってもいなかったが。

ユウ「さてと、話を戻すよ。この資料をみて」

ケンタ「資料は…地図ですか」

ユウが取り出したのはパシオの地図。ユウはペンを取り出して一部に印をつける

ユウ「今回使用許可を得てるエリアはこのセントラルシティの広場とそこから続くこの長い道だよ」

ゼロ「結構広いな」

サトシ「この広場結構遊べそうっすね」

ユウ「そこで最初はこの道で軽いアクションを起こしてその後広場で派手にやるってのが今回の流れの予定だよ」

ケンタ「せっかくのパシオでのイベントだから、ポケモンもガンガン使いたいですね」

ゼロ「だが、ポケモン持ってるのは、俺とお前、そしてハヤトだぞ。まぁ、ユウはカードで実体化できるが」

サトシ「おまっち!ゼロの助!俺メタモンいるし!」

ゼロ「あー分かった分かった」

ユウ「でも、いろんな役やらせるのは大変でしょ?だからバトラーさんからポケモンを送ってくれるから大丈夫だよ」

サトシ「え?しょうなの?」

ユウ「ショー用に育ててたポケモンでね、皆が苛烈組に参加したいんだって」

ケンタ「そのポケモンは?」

ユウ「ええと、ピカチュウ、プリン、ガオガエン、ゲッコウガ、リザードン、ゼニガメ、フシギソウの7体だね」

サトシ「大乱闘なメンバーっすね」

ユウ「バトラーさん曰く有名なポケモンはウケるからね。さてと、じゃあ皆、何かやりたいことはある?」

ゼロ「なら二ついいか?一つはこの奥の門と手前の門のところを紐で結んで欲しい」

サトシ「え?ゼロきゅん!アレやるの!?」

ゼロ「せっかくだし派手に行きたいからな」

ユウ「分かったよ。もう一つは?」

ゼロ「広場に球型の鉄檻を用意してくれ。こいつらも活躍させたいからな」

そういったゼロは腰につけてるボールをトントンと叩く。それに呼応するようにボールがブルブル震えた。

サトシ「うっはー。2つともゼロの十八番か」

ユウ「確かに1つ目は派手に2つ目は驚きで盛り上がりそうだね。じゃあ次は…」

サトシ「おおっと先輩!次の意見はハヤト号に聞きましょうぜ!」

ユウ「ハヤトに?」

サトシ「俺たち苛烈組はいつもの4人だからネタがテンプレ化しないように気をつけるけど新しい風が欲しいじゃないっすか!」

ユウ「サトシにしては一理あるね。分かった。ハヤト、君は何かやりたいことはあるかな?盛り上がれば何やってもいいからね」

>>ハヤト


【ツカサ/???/医務室】

ーside ツカサー

ツカサ「手…ですか?そうですねあんな風に糸を操るほどですから疲れますよね」

ミライさんが手を握って欲しいということで私は彼女の手を握り、さてどう解しましょうかと考えている時思わぬ言葉を耳にしました。

「記憶…?それは一体…?…ッ!!」

彼女の本当の名前を聞いた瞬間。私の中にアステリアさんとしての記憶が流れ込んできました。

古代カロス…私には歴史は分かりませんが、少なくとも彼女は『者』ではなく『物』として扱われたのだという事は嫌という程理解できました。そしてガイさんと対峙しましたが失敗に終わり、結果的に記憶を失った彼女がミライさんとして今を生きている。ミライさん…名前とは違い過去から来たという事でしょうか?私にはあまりにも唐突すぎて理解するのはもう少し時間が必要ですね。しかし、ガイさんやハヤトさんはこのことをご存知なのでしょうか?とはいえ聞きだすとかえって面倒な事になるのは目に見えています。この事はしばらくは私の胸の内にしまっておきましょう。

ま、私のアレは硬いまな板ですがねHAHA…

そんな自虐はさておき、彼女は今の自分と過去の自分、どちらが本当の自分かかなり混乱しているようです。

アステリアさんとしての記憶。

ミライさんの記憶。

どちらも自分の存在を作り出す大切なものです。どちらか切り離せば楽でしょうが、そんな事を私に決める権利があるでしょうか?

「ごめんなさい。私には貴女の納得する答えを出す事はできません。ですが…」

私はミライさんの身体を、自らの胸へと抱きよせ、ミライさんの頭を優しく撫でます。まるで子をあやす母のように…

「今この時だけは…甘えても良いのではないでしょうか?大丈夫ですよ、きっと見つかるはずです。貴女の進むべき道を。ですから共に見つけましょう。お忘れですか?初めて会った時、私は貴方達の味方ですと言ったではないですか…」

いずれ彼女は大きな決断をする事になるでしょう。ですがどちらも大切ならどちらも蔑ろにする事はできません。
アステリアさんの記憶を大切にするためにミライさんの記憶を台無しにする。そんなことをしてはいけません。

ですから、私は、アステリアさんの記憶を忘れないように、今、此処にいるミライさんに幸せを掴んで欲しいと遥か空の彼方へ願いました。

>>ミライ

※警告に同意して書きこまれました (性的な表現)
4ヶ月前 No.551

ソラ @renn723027☆MkgukgQOBCo ★2VO91HJaZj_mgE

 振り上げた拳は届かず。
 場所は移ろうが――――


【ソラ/超豪華客船「プリンセス・ディアンシー」船内/ダイヤモンドリゾートスパ 大浴場】


 蒼い鳥は激怒した。
 必ずやあの者をぶん殴らなければならない。

 怒りに支配されつつも蒼い鳥は混乱していた。
 正直に言おう。


 ――――「いやあああああああああああああああ!!!!!!!!」

 ――――「ソラの、ソラのケダモノおおおおおおおおおおおおおおお」


  ど  う  し  て  こ  う  な  っ  た  ?


 響く悲鳴。原因は何となく理解した。
 どうやら自分は今、大浴場に居るらしい。しかも様子を見るに自分が入ったらまずい方の、大浴場に。
 (そもそもフリーザーをはじめとした伝説のポケモン達に性別があるのかどうか、というところからツッコミが入るかもしれないが、蒼い鳥はどちらかと言えば女性的な思考をし、女性的な人型となるフリーザーである。つまり、この状況が『よろしくないことである』こともとりあえずは理解できるのだ。)

 どうしてそんな大浴場に現れたかも分からない。
 これすらあのクロームの仕業だとしたら、全殺しじゃ済まさない。済ましてたまるか。

 とまぁ、今は怒りに燃えている場合ではない。目の前のことをどうにか切り抜けなければ、真っ先に捕まることになるだろう。人間の裸を見たからといって捕まるとか洒落にならない。後俺はケダモノなんかじゃない。
 そう判断した蒼い鳥は――――

 ――――――まずは人型である己の姿を、原型であるポケモンの姿に変えた。

 ばさり、と羽根が舞い落ちるが『人間の女性(メス)の姿』で居るより『ポケモンの姿』で居る方がまだ安全だろう。たぶん。


「事故だから!此処に現れたのは俺の意志ではないから…っ!!」

 弁明にもならないかもしれないが。
 そう叫びつつ、第二の行動を始める蒼い鳥。
 此処で目撃者を抹s 仕留m 凍らすなりなんなりも出来たかもしれないが、別に危害を加えるつもりもないし穏便に済ませられるところは穏便に済ませたいところである。
 そこで蒼い鳥は、周りの様子を確認する。

 大浴場にあるだろうもの。――――外へと繋がる窓、だ。そこが開いていればなお良い。


 ――よし、あそこの窓が開いているな…!

 大浴場の上の方。人の手が届かぬだろう高い位置に存在する窓が開いていることを把握すれば、ばさり、と翼をはためかせ一気に急上昇を行う。
 窓が開いてなくてもブチ破ることも可能と言えば可能だが。

 蒼い鳥の本能が訴えていた。

 ――此処のもの、壊すようなことがあったらぜってーにヤバイことになる…っ!!

 物を破損させずに、事の自体を(なるべく)穏便に収拾させるために。

 蒼い鳥は大浴場の外へ、飛び立とうとした。

>>レッド

3ヶ月前 No.552
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